IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 有限会社サテライトの特許一覧

<>
  • 特開-床置き手摺 図1
  • 特開-床置き手摺 図2
  • 特開-床置き手摺 図3
  • 特開-床置き手摺 図4
  • 特開-床置き手摺 図5
  • 特開-床置き手摺 図6
  • 特開-床置き手摺 図7
  • 特開-床置き手摺 図8
  • 特開-床置き手摺 図9
  • 特開-床置き手摺 図10
  • 特開-床置き手摺 図11
  • 特開-床置き手摺 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055233
(43)【公開日】2022-04-07
(54)【発明の名称】床置き手摺
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/10 20060101AFI20220331BHJP
   A61H 3/00 20060101ALI20220331BHJP
【FI】
A61G7/10
A61H3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020162716
(22)【出願日】2020-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】502287945
【氏名又は名称】有限会社サテライト
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】特許業務法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤 道成
【テーマコード(参考)】
4C040
4C046
【Fターム(参考)】
4C040AA05
4C040AA06
4C040GG14
4C046AA27
4C046BB07
4C046DD33
(57)【要約】
【課題】床置き手摺において、配置変更や持ち運び作業等を容易に行うことができるものとする。
【解決手段】台部10と、台部10の上面に立設される一対の柱部20・20と、一対の柱部20・20間を渡るように配置される手摺部30・32と、を備える、床置き手摺1であって、柱部20は支持体21と柱本体23とを備え、支持体21は筒状の部材であり上方に突出するように台部10に固定され、柱本体23は支持体21に挿通されて支持体の開口から上方に延出して支持体21に支持され、手摺部30・32は、柱本体23に設けられ、柱本体23における支持体21に対する挿入位置を変更することによって手摺部30・32の高さ位置を変更可能に構成されるものであり、変更された手摺部30・32の高さ位置を保持可能に構成されるものとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面等の上に配置される台部と、
前記台部の上面に立設される一対の柱部と、
前記一対の柱部間を渡るように配置され、使用者に把持されて手摺として使用される手摺部と、
を備える床置き手摺であって、
前記柱部は、支持体と、柱本体と、を備え、
前記柱部の前記支持体は、上方が開口する筒状の部材であり、上方に突出するように前記台部に固定され、
前記柱部の柱本体は、前記支持体に挿通されて前記支持体の開口から上方に延出して前記支持体に支持され、
前記手摺部は、前記柱部の前記柱本体に設けられ、
前記柱部の前記柱本体における前記支持体に対する挿入位置を変更することによって前記手摺部の高さ位置を変更可能に構成されるものであり、
前記変更された前記手摺部の高さ位置を保持可能に構成される、
床置き手摺。
【請求項2】
前記柱部の前記支持体は貫通孔を備え、
前記柱部の前記柱本体は位置決め孔を備え、
前記支持体の前記貫通孔と前記柱本体の前記位置決め孔とを一致させた状態で、前記支持体の前記貫通孔と前記柱本体の前記位置決め孔とに固定具を挿通することによって、前記手摺部の高さ位置が保持される、
請求項1に記載の床置き手摺。
【請求項3】
前記台部は、
平板状の部材で構成されるベース体と、
前記ベース体の縁部の外側を囲むように配置される縁部体と、
を備える、
請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の床置き手摺。
【請求項4】
前記台部の前記縁部体は、前記ベース体の縁部よりも外側に張り出すように構成される部分を有し、当該外側に張り出すように構成される部分は弾性変形可能に構成される、
請求項3に記載の床置き手摺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床置き手摺の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、床面等に配置された状態で用いられる床置き手摺に関する技術は種々知られている。前記床置き手摺は、例えば寝室の周りや浴室に配置されて、手摺部を把持しながら立ち上がり動作、立位保持、歩行等を行えるようにするものである。
【0003】
前記床置き手摺には、床面等の上に配置される台部と、台部の上面に立設される一対の柱部と、一対の柱部間を渡るように配置され、使用者に把持されて手摺として使用される手摺部と、を備えるものが公知となっている(特許文献1参照)。
前記床置き手摺では、柱部は、上方に突出するように台部に固定される筒状の部材である支持体と、支持体に挿通されて支持体の開口から上方に延出して支持体に支持される柱本体と、を備え、手摺部は柱部の柱本体に設けられ、柱本体における支持体に対する挿入位置を変更することによって手摺部の高さ位置を変更可能に構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-233545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記床置き手摺では、配置変更や持ち運び作業等を要する場合がある。
もっとも、前記床置き手摺では、柱部の支持体の位置決孔にピン部材が挿通され、支持体に挿通された柱本体の下端部が当該ピン部材に当接して柱本体がピン部材に載置されたような状態で、手摺部の上下位置が設定されるように構成される。
このような床置き手摺では、手摺部を把持して手摺部と柱部の柱本体とを上方に持ち上げるようにした際に、柱部の支持体に対する柱本体の挿入位置が変わり、柱部の支持体から柱本体が抜け落ちる場合があり、配置変更や持ち運び作業等が億劫なものとなることがあった。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、配置変更や持ち運び作業等を容易に行うことができる床置き手摺を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、床面等の上に配置される台部と、前記台部の上面に立設される一対の柱部と、前記一対の柱部間を渡るように配置され、使用者に把持されて手摺として使用される手摺部と、を備える床置き手摺であって、前記柱部は、支持体と、柱本体と、を備え、前記柱部の前記支持体は、上方が開口する筒状の部材であり、上方に突出するように前記台部に固定され、前記柱部の柱本体は、前記支持体に挿通されて前記支持体の開口から上方に延出して前記支持体に支持され、前記手摺部は、前記柱部の前記柱本体に設けられ、前記柱部の前記柱本体における前記支持体に対する挿入位置を変更することによって前記手摺部の高さ位置を変更可能に構成されるものであり、前記変更された前記手摺部の高さ位置を保持可能に構成されるのである。
【0009】
請求項2においては、前記柱部の前記支持体は貫通孔を備え、前記柱部の前記柱本体は位置決め孔を備え、前記支持体の前記貫通孔と前記柱本体の前記位置決め孔とを一致させた状態で、前記支持体の前記貫通孔と前記柱本体の前記位置決め孔とに固定具を挿通することによって、前記手摺部の高さ位置が保持されるものである。
【0010】
請求項3においては、前記台部は、平板状の部材で構成されるベース体と、前記ベース体の縁部の外側を囲むように配置される縁部体と、を備えるものである。
【0011】
請求項4においては、前記台部の前記縁部体は、前記ベース体の縁部よりも外側に張り出すように構成される部分を有し、当該外側に張り出すように構成される部分は弾性変形可能に構成されるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、配置変更や持ち運び作業等を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る床置き手摺を示す正面図。
図2】同じく床置き手摺を示す側面図。
図3】同じく床置き手摺を示す平面図。
図4】同じく床置き手摺の柱部の支持体と柱本体とを分離させた状態を示す図。
図5】同じく床置き手摺を示す拡大側面断面図。
図6】同じく床置き手摺の手摺部の高さを低く設定した状態を示す正面図。
図7】同じく床置き手摺の手摺部の高さを高く設定した状態を示す正面図。
図8】同じく床置き手摺を傾斜させた状態を示す側面図。
図9】同じく床置き手摺を示す平面図。
図10】同じく床置き手摺を示す平面図。
図11】同じく床置き手摺を示す側面図。
図12】同じく床置き手摺を示す底面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態に係る床置き手摺1について、図1から図12を用いて説明する。
【0015】
床置き手摺1は、床面等に配置された状態で用いられるものであり、例えば、寝室の周りや浴室に配置されて、手摺部を把持しながら立ち上がり動作、立位保持、歩行等を行えるようにするものであり、介護用品として用いられる。
図1から図5に示すように、床置き手摺1は、台部10と、複数個(一対)の柱部20・20と、第一手摺部30(手摺部)と、第二手摺部32(手摺部)と、を備える。
【0016】
台部10は、平面視略四角形の平板状に構成され、床面等の上に配置される。
【0017】
一対の柱部20・20は、台部10の上面に立設される。柱部20は、台部10の一方の短辺近傍に並んで配置される。
【0018】
第一手摺部30は、使用者に把持されて手摺として使用される部分である。第一手摺部30は、柱部20の上端部に配置される。第一手摺部30は、柱部20の上端において一対の柱部20間を渡るように配置される。
第一手摺部30には、ゴム素材で構成される滑り止め防止用のカバー部材31が巻き付けられるようにして設けられる。
【0019】
第二手摺部32は、使用者に把持されて手摺として使用される部分である。第二手摺部32は、第一手摺部30の下方に配置される。第二手摺部32は、柱部20の上部において一対の柱部20間を渡るように配置される。
第二手摺部32には、ゴム素材で構成される滑り止め防止用のカバー部材32が巻き付けられるようにして設けられる。
なお、第二手摺部32を備えない構成、また、第一手摺及び第二手摺の他に第二手摺部32の下方に手摺部を備える構成とすることもできる。
【0020】
台部10は、ベース体11と、カバー体17と、縁部体12と、を備える。
【0021】
台部10のベース体11は、例えばステンレス鋼素材等の合金素材からなる平板状の部材で構成される。ベース体11は、平面視略長方形状に構成される。
【0022】
台部10のカバー体17は、ゴム等の樹脂素材からなる平板状の部材で構成される。ベース体11の表面(ベース体11の縁部を除いた表面)を覆うように、ベース体11の上方に配置される(図3または図5参照)。カバー体17は、後述する柱部20の支持体21が挿通される一対の孔部を有する。
【0023】
台部10の縁部体12は、ゴム等の樹脂素材からなる部材であり、弾性変形可能に構成される。縁部体12は、ベース体11の縁部の外側を囲むように配置されてベース体11に固定される。縁部体12は、上外部が斜めに切り欠かれるように構成される。床置き手摺1が床面等に配置された状態では、縁部体12の下面は床面に当接する。床面等に配置された状態では、縁部体12に囲まれて配置された状態のベース体11の下面は、床面より若干隙間を空けて配置される。
縁部体12は、複数個(四個)の第一縁部体13・13・・・と、複数個(四個)の第二縁部体15・15・・・と、を備え、複数個の部材(複数個の第一縁部体13・13・・・、及び、複数個の第二縁部体15・15・・・)が組み合わさることによって、ベース体11の縁部の外側を囲むように構成される。
【0024】
台部10の縁部体12の第一縁部体13は、ベース体11の四辺の縁部(ベース体11の直線状部分の縁部)のそれぞれを囲む。第一縁部体13は、概ね四角柱状に構成される。第一縁部体13の内側面の上下略中央部には、ベース体11の辺部の縁部が差し込み可能な切込みが形成される。第一縁部体13は、ベース体11の縁部が差し込まれた状態でビス等の固定手段でベース体11に取付けられる。
第一縁部体13は、ベース体11に取付けられた状態で、ベース体11の縁部よりも外側に張り出すように構成される部分を有する。当該第一縁部体13の張り出すように構成される部分は、第一張出部14として構成される。第一縁部体13の第一張出部14は、平面視でベース体11の縁部よりも外側に位置し、弾性変形可能に構成される。
【0025】
台部10の縁部体12の第二縁部体15は、ベース体11の四隅の縁部(ベース体11の角状部分の縁部)のそれぞれを囲む。第二縁部体15は、概ね平面視L字状に構成される。第二縁部体15の内側面の上下略中央部には、ベース体11の角部の縁部が差し込み可能な切込みが形成される。第二縁部体15は、ベース体11の縁部が差し込まれた状態でビス等の固定手段でベース体11に取付けられる。
第二縁部体15は、ベース体11に取付けられた状態で、ベース体11の縁部よりも外側に張り出すように構成される部分を有する。当該第二縁部体15の張り出すように構成される部分は、第二張出部16として構成される。第二縁部体15の第二張出部16は、平面視でベース体11の縁部よりも外側に位置し、弾性変形可能に構成される。
【0026】
柱部20は、支持体21と、柱本体23と、固定具25と、を備える。柱部20は、上下方向に伸長可能に構成され、上下方向の長さを変更可能に構成される。
【0027】
柱部20の支持体21は、金属素材からなる上方が開口する円筒状の部材である。支持体21は、台部10のベース体11の上面から上方に突出するように台部10のベース体11にビス等の固定手段で固定される。支持体21は、台部10のベース体11の複数個の縁部のうち一つの縁部の近傍に配置される。支持体21は、台部10のベース体11の一方の短辺側に配置される。一対の支持体21・21は、台部10のベース体11の一方の短辺側に沿って並んで配置される。
支持体21が台部10のベース体11に固定された状態で、台部10のカバー体17の孔部に支持体21が挿通されて、台部10のカバー体17がベース体11の上方に配置される。
支持体21は、その上下中央部の前面及び後面にそれぞれ貫通孔22を備える。
【0028】
柱部20の柱本体23は、支持体21に支持される。柱主体には、第一手摺部30及び第二手摺部32が設けられる。
柱本体23は、金属素材からなる円筒状の部材であり、上端部において第一手摺部30と連接されるように構成される。円筒状の部材に折り曲げ加工を施して略U字状に形成すことによって、柱本体23と第一手摺部30とが連接されるように一体的に構成される。前記円筒状の部材を略U字状に形成されることによって一対の延出するように構成される部分は、それぞれ柱本体23・23として構成される。
一対の柱本体23・23を渡るように構成される部分は、第一手摺部30として構成される。また、第二手摺部32は、両端にそれぞれ取付け軸を備え、柱本体23の固定用孔に当該取付け軸を挿通させることによって、一対の柱本体23・23を渡るように構成され柱部20に取付けられる。
【0029】
柱部20の柱本体23の外径は支持体21の内径よりも若干小さく構成され、柱本体23は、支持体21の上部の開口から支持体21内に挿通可能に構成される。柱本体23は、支持体21に挿通された状態とすることによって支持体21の上部の開口部から上方に延出して支持体21に支持される。柱本体23における支持体21に対する挿入位置を変更することによって、柱本体23を上下方向に伸長させて上下方向の長さを変更することによって、第一手摺部30及び第二手摺部32の高さ位置を変更可能に構成される。床置き手摺1では、第一手摺部30の高さ位置を85cmから95cmまでの間で変更可能に構成される。
【0030】
柱部20の柱本体23は、複数個(三個)の位置決め孔24・24・24を備える。柱本体23の位置決め孔24は、上下方向に等間隔(5cm間隔)で並んで配置され、柱本体23の上下中央部の前面及び後面にそれぞれ貫通するように構成される。
支持体21の貫通孔22と、柱本体23における三個のうち選択された一個の位置決め孔24と、を一致させた状態で、ビス等で構成される固定具25を、支持体21の貫通孔22と前記柱本体23における選択された位置決め孔24とに挿通することによって、柱本体23が支持体21に支持された状態が保持される。
第一手摺部30及び第二手摺部32を比較的低い位置に配置したい場合には、柱部20の支持体21の貫通孔22と、柱本体23における三個のうち最も上方に配置される位置決め孔24と、に固定具25を挿通する(図6参照)。第一手摺部30及び第二手摺部32を比較的高い位置に配置したい場合には、柱部20の支持体21の貫通孔22と、柱本体23における三個のうち最も下方に配置される位置決め孔24と、に固定具25を挿通する(図7参照)。第一手摺部30及び第二手摺部32を上下中間位置に配置したい場合には、柱部20の支持体21の貫通孔22と、柱本体23における三個のうち真ん中に配置される位置決め孔24と、に固定具25を挿通する(図1参照)。柱部20の支持体21の貫通孔22及び柱本体23の位置決め孔24に固定具25を挿通して第一手摺部30等の高さ位置を設定する際には、固定具25は、柱部20の支持体21の前後それぞれの貫通孔22及び柱本体23の前後それぞれの位置決め孔24に挿通される。
なお、第一手摺部30の高さ位置の変更可能な範囲については、85cmから95cmまでの間であることに限定されず、柱部20の長さ、支持体21の貫通孔22の位置、また柱本体23の位置決め孔24の位置等の設定を変更することによって、仕様や用途等に応じた任意の範囲とするとこができる。第一手摺部30の高さ位置の変更可能な範囲については、例えば、第一手摺部30の高さ位置を55cmから95cmまでの間で変更可能に構成することもできる。
【0031】
このように、柱本体23における支持体21に対する挿入位置を変更することによって手摺部の高さ位置を変更可能に構成されるものであり、変更された手摺部の高さ位置が保持可能に構成されることから、第一手摺部30または第二手摺部32を把持して床置き手摺1(第一把持部、第二把持部、及び柱部20の柱本体23)を上方に持ち上げるようにした際に、柱部20の支持体21から柱本体23が抜け落ちることを防止することがでる。したがって、床置き手摺1によれば、配置変更や持ち運び作業等を容易に行うことができる。
【0032】
このように、柱部20の支持体21は貫通孔22を備え、柱本体23は位置決め孔24を備え、柱本体23を支持体21に挿通して支持体21の貫通孔22と柱本体23の位置決め孔24とを一致させた状態で、固定具25を支持体21の貫通孔22と柱本体23の位置決め孔24とに挿通することによって、柱本体23が支持体21に支持された状態が保持されて手摺部の高さ位置が保持されることから、柱部20の支持体21から柱本体23が抜け落ちることを防止することがでるものを簡易な構成で実現することができる。
なお、柱部20の柱本体23の位置決め孔24の数は、3個であることに限定されず、仕様に応じて任意の個数とすることができる。また、柱本体23の位置決め孔24の間隔は、5cmであることに限定されず、仕様に応じて任意のものとすることができる。
【0033】
またこのように、台部10の縁部体12は、複数個の部材(複数個の第一縁部体13・13・・・、及び、複数個の第二縁部体15・15・・・)が組み合わさることによって、ベース体11の縁部の外側を囲むように構成されることから、台部10の組み立て作業を比較的容易に行うことからできる。
【0034】
またこのように、台部10の縁部体12(第一縁部体13及び第二縁部体15)は、ベース体11の縁部の外側を囲むように配置されることから、例えば配置変更等の際に、第一把持部を把持して台部10の縁部(ベース体11の縁部)を支点に回動させるように台部10を傾斜させたときに、台部10のベース体11の縁部等で床面が損傷することを防止することができる。
【0035】
またこのように、台部10の縁部体12は、ベース体11の縁部よりも外側に張り出すように構成される部分(第一張出部14及び第二張出部16)を有し、当該外側に張り出すように構成される部分(第一張出部14及び第二張出部16)は弾性変形可能に構成されることから、例えば、第一把持部を把持して台部10の縁部(ベース体11の縁部)を支点に回動させるように台部10を傾斜させたときに、前記支点近傍の縁部体12における外側に張り出すように構成される部分(第一張出部14及び第二張出部16)が、その下面が床面に接地しつつ弾性変形することとなる(図8参照)。このため、例えば配置変更等の際に第一把持部を把持して台部10の縁部(ベース体11の縁部)を支点に回動させるように台部10を傾斜させたときに、床置き手摺1の傾斜状態の姿勢を比較的安定させることができる。
【0036】
なお、台部10のベース体11の形状は、平面視で長方形状に構成されることに限定されず、仕様に応じて任意の形状(例えば、正方形や円形等)に構成することもできる。
また、柱部20における台部10に配置される個所は、台部10のベース体11の一方の短辺側に配置されることに限定されず、仕様に応じて任意の箇所とすることができる。
また、柱部20の個数や、第一手摺部30及び第二手摺部32等の個数についても、仕様に応じて任意のものとすることができる。例えば図9に示すように、柱部20を3個とし、第一手摺部30と第二手摺部32とをそれぞれ2個備え、第一手摺部30または第二手摺部32を平面視で略L字状に配置する構成とすることもできる。
【0037】
図10または図11に示すように、縁部体12の斜めに切り欠かれる傾斜面には、滑り止め防止のための形成複数個のリブ40を備えて構成することもできる。リブ40は、台部10のベース体11を囲むように概ね環状に形成される。
またこのとき、縁部体12の斜めに切り欠かれる傾斜面には、前記傾斜面の傾斜方向に沿ってリブ40が複数個所で切り欠かれるように構成することもできる。即ち、リブ40は間欠的に配置されるように構成される。前記リブ40が切り欠かれる部分(リブ40が形成されない部分)は流通部41として構成される。流通部41は、縁部体12の斜めに切り欠かれる傾斜面を水等が流れ易いようにするためのものである。このように構成することによって、リブ40を備えるものであっても例えば浴室等に配置した場合における台部10上の水はけを比較的良好なものとすることができる。
また、図11または図12に示すように、縁部体12の下面の床面に当接する面には、水等が流通する流路として構成される凹部42が形成される。凹部42は、縁部体12の下面の床面に当接する面が切り欠かれて構成される。凹部42は、台部10のベース体11を囲むように環状に切り欠かれる部分(42a)と、傾斜面の傾斜方向に沿って複数個所で切り欠かれる部分(42b)と、で構成される。このように構成することによって、例えば浴室等に配置した場合における台部10下の水はけを比較的良好なものとすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 床置き手摺
10 台部
11 ベース体
12 縁部体
17 カバー体
20 柱部
21 支持体
22 貫通孔
23 柱本体
24 位置決め孔
30 第一手摺部
32 第二手摺部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12