(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055310
(43)【公開日】2022-04-07
(54)【発明の名称】衛生陶器用給水装置
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20220331BHJP
F16K 7/17 20060101ALI20220331BHJP
F16K 31/05 20060101ALI20220331BHJP
E03D 5/10 20060101ALI20220331BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F16K7/17 Z
F16K31/05
E03D5/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021122851
(22)【出願日】2021-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0125648
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521332073
【氏名又は名称】キム チャン ホ
【氏名又は名称原語表記】KIM, Chang Ho
【住所又は居所原語表記】#2006-1002, 13, Yongjuk 1-ro, Pyeongtaek-si, Gyeonggi-do KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】キム チャン ホ
【テーマコード(参考)】
2D039
3H062
【Fターム(参考)】
2D039AA02
2D039AC04
2D039FD01
3H062AA02
3H062BB02
3H062CC01
3H062CC17
3H062EE06
3H062EE11
3H062HH03
3H062HH07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】水排出ホールを通じて排出される水の流れが急激に遮断されることを防止する衛生陶器用給水装置を提供する。
【解決手段】水供給ホール101と、水排出ホール102および流路を形成したハウジング100を備え、水排出ホール102の上側にダイアフラムと、受け突部を形成して、ハウジング100の上、下部空間を連通する通過ホールを形成した区画キャップを形成し、通過ホールを地滑り的に開閉するカム板を備え、カム板の上部にシャフト部を形成し、ハウジング100の上面にシャフト部を回転させるモーター250を形成した開閉装置を備え、区画キャップの受け突部の上面に沿って回転昇降移動するカム板で通過ホールを地滑り的に開放または遮断しながら、ダイアフラムで水排出ホール102を地滑り的に開放または遮断して、水排出ホール102を通じて排出される水の流れが急激に遮断されることを防止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空形状であって、下端中央部に水供給ホール(101)を形成し、前記水供給ホール(101)を基準としてその両側下端に一対の水排出ホール(102)を形成し、前記水供給ホール(101)と前記水排出ホール(102)との間に前記水供給ホール(101)に流入される水が前記水排出ホール(102)に排出されるように案内する流路(103)を形成したハウジング(100)と;
前記ハウジング(100)の水排出ホール(102)の上側に設置されて、前記水排出ホール(102)の上端を開放または遮断する開閉装置(200)と;
で構成された衛生陶器用給水装置において、
前記開閉装置(200)は、
前記水排出ホール(102)の上部に設置され、外面枠に案内ホール(211)を形成し、上、下に昇降作動されて前記水排出ホール(102)を開閉するダイアフラム(210)と;
前記ダイアフラム(210)の上部に設置されて前記ハウジング(100)の内部を上、下部空間(100a、100b)に区画形成し、上面に受け突部(221)を形成し、前記受け突部(221)一側面に垂直方向に貫通形成されて、前記上、下部空間(100a、100b)を連通する通過ホール(222)を形成した区画キャップ(220)と;
前記受け突部(221)の上面に密着され、前記受け突部(221)の上面に沿って回転されながら昇降作動されて前記通過ホール(222)を地滑り的に開放または遮断するカム板(230)と;
前記カム板(230)の上部に回転可能に設置され、その下端が前記カム板(230)の中央部に結合されて前記カム板(230)を回転させるシャフト部(240)と;
前記水排出ホール(102)と対向される前記ハウジング(100)の上面に固定設置され、その一端が前記シャフト部(240)に連結されて、前記シャフト部(240)を回転させるモーター(250)と;
前記シャフト部(240)と前記カム板(230)との間に設置されて、前記カム板(230)を下方に押し加圧する弾性スプリング(260)と;
で構成されたことを特徴とする衛生陶器用給水装置。
【請求項2】
前記ハウジング(100)の水排出ホール(102)は、
その上端が前記ハウジング(100)の下部空間(100b)の内に位置されて、前記ダイアフラム(210)により開閉されることを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器用給水装置。
【請求項3】
前記区画キャップ(220)は、
前記通過ホール(222)の底面枠から下方に突出形成され、前記水排出ホール(102)上方に離隔される前記ダイアフラム(210)が前記区画キャップ(220)の底面に密着されることを防止して、前記ダイアフラム(210)を前記通過ホール(222)から定められた距離に離隔された状態で維持させる接触防止突起(223)をさらに形成したことを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器用給水装置。
【請求項4】
前記区画キャップ(220)の受け突部(221)は、
その上面に下向傾斜した方向に陥没形成された少なくとも一つ以上の陥没傾斜部(221a)を形成し、
前記カム板(230)は、
その底面に前記陥没傾斜部(221a)に対応されるように下向傾斜した方向に突出形成され、前記陥没傾斜部(221a)に進入されるとか或いは前記受け突部(221)の上面に密着される傾斜突部(231)をさらに形成したことを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器用給水装置。
【請求項5】
前記区画キャップ(220)の受け突部(221)は、
前記陥没傾斜部(221a)に前記カム板(230)の傾斜突部(231)が進入されるように許容して、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)の方向に向かって下方に地滑り的に移動するように案内し、
前記陥没傾斜部(221a)から離脱された前記カム板(230)の傾斜突部(231)が前記受け突部(221)の上面にのぼるように案内して、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)の反対方向に向かって上方に地滑り的に移動するように案内することを特徴とする請求項4に記載の衛生陶器用給水装置。
【請求項6】
前記区画キャップ(220)は、
前記受け突部(221)の外面に挿入結合され、前記受け突部(221)に沿って上、下に昇降作動されて前記通過ホール(222)を遮断した前記カム板(230)が上方に持ち上げられるように直上方に前記カム板(230)を加圧する手動操作レバー(224)をさらに形成したことを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器用給水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水装置に関し、もっと詳しくはカム板を区画キャップの受け突部の上面に沿って回転昇降させながら、このカム板で区画キャップの通過ホールを地滑り的に開放または遮断するが、この通過ホールの開放程度に対応するようにダイアフラムを地滑り的に開放または遮断して、水排出ホールに排出される水の流れが急激に遮断されることを防止する衛生陶器用給水装置(water supply system for sanitary ceramics)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、洋便器は汚物が収容されるボール(bowl)部分に常に残留水が淀んでいる状態を維持するようにしており、汚物排出およびボール洗浄のときに給水される。
【0003】
ここで、洋便器に具備される給水装置はボール内部に付着された汚物や異物質を洗浄するためにボール表面全体的に回転流れを起こすリム給水部と、ボール内部の汚物を汚水槽に排出させるために排水口側に水を流すゼット給水部に区分される。
【0004】
特許文献1は、従来のビデ一体型衛生陶器の手動給水装置を示し、これを参照すると、水道栓から供給される洗浄水を衛生陶器に給水する給水部と、前記給水部の第1、2管に安着されて選択的に開閉させるフィルバルブと、前記フィルバルブが動作されるように給水部の排水孔をレバーの加圧で開放してボール部のリム側をゼット水路に洗浄水を給水する第2作動部を含む。
【0005】
この時、前記第2作動部は、前記給水部に供給される洗浄水がボール部のリム側とゼット水路に給水されるように、各々加圧するレバーを、前記レバーにより回転軸を中心に回転しながらソレノイド弁のコアを上昇させて給水部の排水孔を開放する回転部材と、前記レバーを復元させる復元スプリングを含む。
【0006】
ここで、第1管および第2管を通じて同時に水を排出するとか或いは第1管または第2管を通じて選択的に水を排出して、リム側およびゼット水路に水を排出することである。
【0007】
すなわち、給水部を通じて水を供給しながら、ソレノイド弁を作動させてコアが上方に昇降移動しようとすると、ソレノイド弁の下端に閉まっている排水孔が開放される同時にフィルバルブの上側の圧力が低下されながら、給水部に供給される水の圧力に押されてフィルバルブが上方に移動される。
【0008】
そうすると、フィルバルブにより第1管の上端が開放されて、給水部と連通される状態を維持し、このとき、第1管の上端を通じて水が排出されて、リム側に水が供給されることである。
【0009】
半面、前記と同様の方法でソレノイド弁が作動されてコアを上方に昇降移動させると、第2管の上端が開放されて、ゼット水路に水が供給される。
【0010】
しかし、前記した特許文献1は、ソレノイド弁によりコアが上、下に過度に昇降移動されながら排水孔を瞬間的に開閉作動させて、フィルバルブの昇降移動が急激になり、このフィルバルブの急激な昇降移動でフィルバルブまたは第1、第2管に衝撃が伝達されて、製品損傷が発生し、また、給水管を通じて第1管または第2管方向に移動中の水が第1管または第2管を急激に遮断するフィルバルブに衝突されながらウォーターハンマーが発生し、このウォーターハンマーによって製品内で騒音が発生して給水装置を利用する使用者が不安を感じ、このような頻繁なウォーターハンマーにより振動衝撃波が配管または周辺部品にそのまま伝達されながら、老朽配管や或いは周辺部品にクラックまたは破損が生じ、製品破損により維持保守が困難となると同時に、製品の信頼性が低下される問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0453734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、水供給ホールと、この水供給ホールの両側に流路で連結された水排出ホールを形成したハウジングを備え、ハウジングの水排出ホールの上側にダイアフラムを、このダイアフラムの上部に上面に受け突部を形成して、ハウジングの上、下部空間を連通する通過ホールを形成した区画キャップを形成し、区画キャップの上面に沿って回転昇降されながら通過ホールを地滑り的に開閉するカム板を備え、カム板の上部にシャフト部を形成し、ハウジングの上面にシャフト部を回転させるモーターを形成した開閉装置を備えて、区画キャップの受け突部の上面に沿って回転昇降移動するカム板に通過ホールを地滑り的に開放または遮断しながら、ダイアフラムで水排出ホールを地滑り的に開放または遮断して、水排出ホールを通じて排出される水の流れが急激に遮断されることを防止する衛生陶器用給水装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような本発明の目的を達成するために、本発明による衛生陶器用給水装置は、中空形状であって、下端中央部に水供給ホールを形成し、前記水供給ホールを基準として、その両側下端に一対の水排出ホールを形成し、前記水供給ホールと前記水排出ホールとの間に前記水供給ホールに流入される水が前記水排出ホールに排出されるように案内する流路を形成したハウジングと;前記ハウジングの水排出ホールの上側に設置されて、前記水排出ホールの上端を開放または遮断する開閉装置と;から構成された衛生陶器用給水装置において、前記開閉装置は、前記水排出ホールの上部に設置され、外面枠に案内ホールを形成し、上、下に昇降作動されて前記水排出ホールを開閉するダイアフラムと;前記ダイアフラムの上部に設置されて、前記ハウジングの内部を上、下部空間に区画形成し、上面に受け突部を形成し、前記受け突部の一側面に垂直方向に貫通形成されて、前記上、下部空間を連通する通過ホールを形成した区画キャップと;前記受け突部の上面に密着され、前記受け突部の上面に沿って回転されながら昇降作動されて前記通過ホールを地滑り的に開放または遮断するカム板と;前記カム板の上部に回転可能に設置され、その下端が前記カム板の中央部に結合されて前記カム板を回転させるシャフト部と;前記水排出ホールに対向される前記ハウジングの上面に固定設置され、その一端が前記シャフト部に連結されて、前記シャフト部を回転させるモーターと;前記シャフト部と前記カム板との間に設置されて、前記カム板を下方に押し加圧する弾性スプリングと;から構成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明による衛生陶器用給水装置において、前記ハウジングの水排出ホールは、その上端が前記ハウジングの下部空間の内に位置されて、前記ダイアフラムにより開閉されることを特徴とする。
【0015】
本発明による衛生陶器用給水装置において、前記区画キャップは、前記通過ホールの底面枠から下方に突出形成され、前記水排出ホールの上方に離隔される前記ダイアフラムが前記区画キャップの底面に密着されることを防止して、前記ダイアフラムを前記通過ホールで定められた距離離隔された状態で維持させる接触防止突起をさらに形成したことを特徴とする。
【0016】
本発明による衛生陶器用給水装置において、前記区画キャップの受け突部は、その上面に下向傾斜した方向に陥没形成された少なくとも一つ以上の陥没傾斜部を形成し、前記カム板は、その底面に前記陥没傾斜部に対応されるように下向傾斜した方向に突出形成され、前記陥没傾斜部に進入されるとか或いは前記受け突部の上面に密着される傾斜突部をさらに形成したことを特徴とする。
【0017】
本発明による衛生陶器用給水装置において、前記区画キャップの受け突部は、前記陥没傾斜部に前記カム板の傾斜突部が進入されるように許容して、前記カム板が前記通過ホール方向に向かって下方に地滑り的に移動するように案内し、前記陥没傾斜部から離脱された前記カム板の傾斜突部が前記受け突部の上面にのぼるように案内して、前記カム板が前記通過ホールの反対方向に向かって上方に地滑り的に移動するように案内することを特徴とする。
【0018】
本発明による衛生陶器用給水装置において、前記区画キャップは、前記受け突部の外面に挿入結合され、前記受け突部に沿って上、下に昇降作動されて前記通過ホールを遮断した前記カム板が上方に持ち上げられるように直上方に前記カム板を加圧する手動操作レバーをさらに形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、カム板が区画キャップの受け突部の上面に沿って回転されながら地滑り的に昇降作動されて、区画キャップの通過ホールが地滑り的に開放または遮断され、この通過ホールの地滑り的な開放または遮断に対応して、ダイアフラムが水排出ホールの上端を地滑り的に開放または遮断しながら、水排出ホールに排出される水の流れが急激に遮断されることが防止され、また、水排出ホールに排出される水の移動流れが地滑り的に低下されて、ダイアフラムに水が衝突されながらウォーターハンマーが発生する恐れはなく、このウォーターハンマーの防止によって騒音が発生しないので製品を使用する使用者が違和感を感じる恐れはなく、特に、ウォーターハンマーの防止と同時に配管または部品に衝撃による振動発生が防止されて、配管または部品に損傷が生ずるとか或いはクラックが発生することが防止され、これによって、維持保守の便利さと同時に製品の信頼性が向上される利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明による衛生陶器用給水装置を示す斜視図である。
【
図3】本発明による衛生陶器用給水装置の開閉装置を分解した要部斜視図である。
【
図4】本発明による衛生陶器用給水装置の側断面図である。
【
図5】本発明による衛生陶器用給水装置が衛生陶器に設置された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照してもっと詳しく説明する。
【0022】
図1ないし
図5を参照すると、ハウジング(100)は中空形状であって、下端中央部に水供給ホール(101)を形成し、前記水供給ホール(101)を基準としてその両側下端に一対の水排出ホール(102)を形成し、前記水供給ホール(101)と前記水排出ホール(102)との間に、前記水供給ホール(101)に流入される水が前記水排出ホール(102)に排出されるように案内する流路(103)を形成する。
【0023】
前記ハウジング(100)は、衛生陶器(10)の内側に設置されるとか或いは衛生陶器(10)の上側に回転可能に設置されたビデ装置(図示せず)に設置されることができる。
【0024】
前記ハウジング(100)は、前記水供給ホール(101)を通じて水を供給されて、前記流路(103)を通じて前記水排出ホール(102)に水が移動されるように案内する。
【0025】
前記流路(103)は、前記水供給ホール(101)および前記水排出ホール(102)と直交するように形成される。
【0026】
前記水排出ホール(102)は、開閉装置(200)により密閉または開放される。
【0027】
前記ハウジング(100)の水排出ホール(102)は、その上端が前記ハウジング(100)の下部空間(100b)の内に位置されて、ダイアフラム(210)により開閉される。
【0028】
前記水排出ホール(102)の内には逆流防止弁(図示せず)が設置されることが望ましい。
【0029】
前記水排出ホール(102)は、衛生陶器(10)のボール部(11)内に設置された各々のリム配管(12)およびゼット配管(13)と連結される。
【0030】
開閉装置(200)は、前記ハウジング(100)の水排出ホール(102)の上側に設置されて、前記水排出ホール(102)の上端を開放または遮断する。
【0031】
前記開閉装置(200)は、前記水排出ホール(102)の上部に設置され、外面枠に案内ホール(211)を形成し、上、下に昇降作動されて前記水排出ホール(102)を開閉するダイアフラム(210)と、前記ダイアフラム(210)の上部に設置されて前記ハウジング(100)の内部を上、下部空間(100a、100b)に区画形成し、上面に受け突部(221)を形成し、前記受け突部(221)の一側面に垂直方向に貫通形成されて、前記上、下部空間(100a、100b)を連通する通過ホール(222)を形成した区画キャップ(220)と、前記受け突部(221)の上面に密着され、前記受け突部(221)の上面に沿って回転されながら昇降作動されて前記通過ホール(222)を地滑り的に開放または遮断するカム板(230)と、前記カム板(230)の上部に回転可能に設置され、その下端が前記カム板(230)の中央部に結合されて前記カム板(230)を回転させるシャフト部(240)と、前記水排出ホール(102)と対向する前記ハウジング(100)の上面に固定設置され、その一端が前記シャフト部(240)に連結されて、前記シャフト部(240)を回転させるモーター(250)と、前記シャフト部(240)と前記カム板(230)との間に設置されて、前記カム板(230)を下方に押し加圧する弾性スプリング(260)とで構成される。
【0032】
前記ダイアフラム(210)は、その枠が前記ハウジング(100)と前記区画キャップ(220)枠の間に加圧支持された状態で上、下に昇降移動される。
【0033】
前記ダイアフラム(210)は、前記案内ホール(211)を通じて前記ハウジング(100)の下部空間(100b)に滞留した水が前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間の空間に進入されるように許容する。
【0034】
前記ダイアフラム(210)は、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に進入された水の圧力に押されて前記水排出ホール(102)の上端を密閉した状態で維持される。
【0035】
前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間に滞留された水の圧力は前記ハウジング(100)の内に滞留された水の圧力と同一であることが望ましい。
【0036】
前記ダイアフラム(210)は、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に滞留した水が通過ホール(222)を通じて前記ハウジング(100)の上部空間(100a)に排出される瞬間、前記流路(103)を通じて前記水排出ホール(102)方向に移動する水の圧力に押されて上方に向かって地滑り的に移動されながら、前記水排出ホール(102)の上端を開放する。
【0037】
前記区画キャップ(220)は、前記ハウジング(100)の上部空間(100a)と下部空間(100b)を区画して、この各々の上部空間(100a)と下部空間(100b)とにカム板(230)およびダイアフラム(210)が位置されるようにする。
【0038】
前記区画キャップ(220)の受け突部(221)は、前記カム板(230)が回転されながら地滑り的に昇降移動するように案内する。
【0039】
前記通過ホール(222)は、前記カム板(230)により開放されて前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間の空間に滞留した水が前記ハウジング(100)の上部空間(100a)に排出されるように許容するとか或いは前記カム板(230)により遮断されて前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間の空間に水が滞留されるようにする。
【0040】
前記区画キャップ(220)は、前記通過ホール(222)の底面枠から下方に突出形成され、前記水排出ホール(101)の上方に離隔される前記ダイアフラム(210)が、前記区画キャップ(220)の底面に密着されることを防止して、前記ダイアフラム(210)を前記通過ホール(222)から定められた距離に離隔された状態で維持させる接触防止突起(223)をさらに形成する。
【0041】
前記接触防止突起(223)は、前記ダイアフラム(210)が前記通過ホール(222)に密着されて、前記通過ホール(222)を遮断することを防止する。
【0042】
前記区画キャップ(220)の受け突部(221)は、その上面に下向傾斜した方向に陥没形成された少なくとも一つ以上の陥没傾斜部(221a)を形成する。
【0043】
前記陥没傾斜部(221a)は、前記カム板(230)の傾斜突部(231)の形状に対応することが望ましい。
【0044】
前記区画キャップ(220)の受け突部(221)は、前記陥没傾斜部(221a)に前記カム板(230)の傾斜突部(231)が進入されるように許容して、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)の方向に向かって下方に地滑り的に移動するように案内し、前記陥没傾斜部(221a)から離脱された前記カム板(230)の傾斜突部(231)が前記受け突部(221)の上面にのぼるように案内して、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)の反対方向に向かって上方に地滑り的に移動するように案内する。
【0045】
前記陥没傾斜部(221a)は、前記傾斜突部(231)の進入を許容して、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)を遮断するようにする。
【0046】
前記受け突部(221)は、その上面に前記傾斜突部(231)が上がるようにして、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)を開放するようにする。
【0047】
前記区画キャップ(220)は、前記受け突部(221)外面に挿入結合され、前記受け突部(221)に沿って上、下に昇降作動されて前記通過ホール(222)を遮断した前記カム板(230)が上方に持ち上げられるように直上方に前記カム板(230)を加圧する手動操作レバー(224)をさらに形成する。
【0048】
前記手動操作レバー(224)は、前記ハウジング(100)の外部に露出されるように連結設置されて、外部で操作することができる。
【0049】
前記手動操作レバー(224)は、前記モーター(250)の駆動が制限された状態で、使用者が操作することで作動される。
【0050】
前記手動操作レバー(224)は、てこの原理により作動されることが望ましい。
【0051】
前記カム板(230)は、円形板材形状で形成されて、前記通過ホール(222)を滑り的に開放または遮断する。
【0052】
前記カム板(230)は、前記モーター(250)により前記受け突部(221)の上面に沿って回転されながら昇降作動される。
【0053】
前記カム板(230)は、前記通過ホール(222)を開放して、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間の空間に滞留した水が前記ハウジング(100)の上部空間(100a)に排出されるようにする。
【0054】
前記カム板(230)は、前記通過ホール(222)を遮断して、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間の空間に水が滞留されるようにする。
【0055】
前記カム板(230)は、その底面に前記陥没傾斜部(221a)に対応されるように下向傾斜した方向に突出形成され、前記陥没傾斜部(221a)に進入されるとか或いは前記受け突部(221)の上面に密着される傾斜突部(231)をさらに形成する。
【0056】
前記傾斜突部(231)は、前記陥没傾斜部(221a)に進入されながら、前記カム板(230)を前記通過ホール(222)の方向に向かって下方に地滑り的に昇降移動させる。
【0057】
前記傾斜突部(231)は、前記陥没傾斜部(221a)から前記受け突部(221)の上面方向に上がりながら、前記カム板(230)を前記通過ホール(222)と反対される方向に向かって上方に地滑り的に昇降移動させる。
【0058】
前記シャフト部(240)は、前記モーター(250)により回転されながら前記カム板(230)を正方向または逆方向に回転させる。
【0059】
前記シャフト部(240)は、前記カム板(230)を回転させるものの、前記カム板(230)が自由落下方式により上、下に昇降移動可能に結合する。
【0060】
前記モーター(250)は、外部動力を伝達されて回転駆動されながら、前記シャフト部(240)を正方向または逆方向に回転させる。
【0061】
前記弾性スプリング(260)は、前記カム板(230)を下方に押し加圧して、前記通過ホール(222)を遮断する前記カム板(230)が前記通過ホール(222)に形成される水の圧力により上方に持ち上げられることを遮断する。
【0062】
前記弾性スプリング(260)の圧入力は前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間の水の圧力より状態的に高く形成されることが望ましい。
【0063】
前記のように構成される本発明による衛生陶器用給水装置は次のように使用される。
【0064】
本発明による衛生陶器用給水装置は、衛生陶器(10)の内に設置されるとかまたは衛生陶器(10)に設置されたビデ(図示せず)の内に設置されることができるが、以下の説明では、衛生陶器(10)に給水装置が設置されることを例として説明する。
【0065】
まず、衛生陶器(10)内に設置された給水装置の水排出ホール(103)を各々のリム配管(12)およびゼット配管(13)に連結し、前記水供給ホール(101)を水道栓と連結する。
【0066】
そして、衛生陶器(10)のボール部(11)の内の用便を処理するために、レバー(図示せず)を操作されると、水道栓(図示せず)を通じて前記水供給ホール(101)に水が供給され、これと同時に前記リム配管(12)と連結された前記開閉装置(200)が先作動され、続いて、前記ゼット配管(13)と連結された前記開閉装置(200)が後作動される。
【0067】
以下の説明で、前記リム配管(12)が連結された水排出ホール(102)と前記ゼット配管(13)が連結された水排出ホール(102)は同一な作動構造を有する前記開閉装置(200)により開放または閉鎖される。
【0068】
そうすると、前記水供給ホール(101)に供給される水が前記水供給ホール(101)で直上方に移動された後、前記流路(103)を通じて前記水排出ホール(102)の方向に移動される。
【0069】
このとき、前記開閉装置(200)のモーター(250)が回転作動されて前記シャフト部(240)を回転させ、これによって、前記シャフト部(240)の下端に設置された前記カム板(230)が前記シャフト部(240)により前記受け突部(221)の上面に沿って回転される。
【0070】
ここで、前記カム板(230)に形成された前記傾斜突部(231)は、前記区画キャップ(220)の受け突部(221)に形成された陥没傾斜部(221a)に進入されており、前記シャフト部(240)により回転されながら前記陥没傾斜部(221a)から離脱され、これによって、前記陥没傾斜部(221a)から離脱された前記傾斜突部(231)が前記受け突部(221)の上面方向に上がりながら前記カム板(230)を上方に向かって地滑り的に昇降移動させる。
【0071】
そうすると、前記カム板(230)が前記弾性スプリング(260)を上方に圧縮しながら地滑り的に上方に移動されて前記区画キャップ(220)の通過ホール(222)が開放されて、このとき、前記通過ホール(222)を通じて前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に滞留した水が前記ハウジング(100)の上部空間(100a)に排出されながら、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間の空間の圧力が地滑り的に低下される。
【0072】
ここで、前記区画キャップ(220)の底面方向に昇降移動する前記ダイアフラム(210)は、前記接触防止突起(223)に密着されて、前記ダイアフラム(210)が前記区画キャップ(220)の底面に密着されて前記通過ホール(222)を遮断することが防止される。
【0073】
特に、前記カム板(230)は上方に移動しながら前記通過ホール(222)から地滑り的に離隔され、これによって、前記カム板(230)と前記通過ホール(222)との間の隙間が地滑り的に空きながら、この隙間を通じて前記上部空間(100a)に排出される水の量が増加されて、前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間の水の圧力が地滑り的に低下される。
【0074】
この時、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間の空間の圧力低下と同時に前記流路(103)を通じて水排出ホール(102)の方向に移動する水の圧力により前記水排出ホール(102)を密閉している前記ダイアフラム(210)は上方に地滑り的に押されながら前記水排出ホール(102)を開放する。
【0075】
すなわち、前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間に滞留されてされていた水が前記通過ホール(222)を通じて前記上部空間(100a)に排出されながら、前記ダイアフラム(220)と前記区画キャップ(210)との間の水の圧力が前記ダイアフラム(210)の底面部に加わる水の圧力より地滑り的に低くなることによって、前記ダイアフラム(210)が前記水排出ホール(102)を地滑り的に開放する。
【0076】
以後、前記流路(103)に移動する水は開放された前記水排出ホール(102)を通じて前記リム配管(12)に供給され、このリム配管(12)を通じてボール部(11)の内周面に排出されて、ボール部(11)の内周面にそって流れて下がる。
【0077】
また、前記リム配管(12)と連結された前記水排出ホール(102)を通じて水が排出されると、時間差を置いて前記ゼット配管(13)と連結された前記水排出ホール(102)を開閉する前記開閉装置(200)が前記と同一な方式で前記水排出ホール(102)を開放して、前記ゼット配管(13)を通じて前記ボール部(11)の内に水を排出する。
【0078】
そして、前記衛生陶器(10)内のボール部(11)の内に水をはるために、前記開閉装置(700)のうち前記リム配管(12)と連結された前記開閉装置(200)は開放作動されて、前記リム配管(12)を通じて水を排出することによって、前記ボール部(11)の内に水が満たされる。
【0079】
一方、前記リム配管(12)またはゼット配管(13)を通じて前記ボール部(11)の内に水排出が完了され、前記ボール部(11)の内に水が満たされると同時に、前記モーター(250)が前記シャフト部(240)を前記と反対の方向に回転させる。
【0080】
この時、前記シャフト部(240)は、前記モーター(250)により回転作動されながら前記区画キャップ(220)の受け突部(221)の上面に密着された前記カム板(230)の傾斜突部(231)が前記受け突部(221)の陥没傾斜部(221a)方向に進入されるように回転させる。
【0081】
そうすると、前記カム板(230)が前記弾性スプリング(260)の復元力により下方に加圧され、このとき、前記傾斜突部(231)が前記陥没傾斜部(221a)に向かって下向傾斜した方向に下向回転されながら前記陥没傾斜部(221a)の内に進入され、これによって、前記カム板(230)が下向に向かって地滑り的に移動されて前記区画キャップ(220)の通過ホール(222)に近接される。
【0082】
ここで、前記カム板(230)が前記通過ホール(222)に地滑り的に近接されることによって、前記通過ホール(222)を通じて前記上部空間(100a)に排出される水の排出量が地滑り的に減少され、前記ダイアフラム(210)の案内ホール(211)を通じて前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に流入されて前記ダイアフラム(210)と前記区画キャップ(220)との間に滞留される水の量が地滑り的に増加されながら、この水の量に比例するように水の圧力が地滑り的に上昇される。
【0083】
すなわち、前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に滞留される水の圧力が地滑り的に上昇しながら前記ダイアフラム(210)を前記水排出ホール(102)方向に地滑り的に加圧して、前記ダイアフラム(210)が下方に向かって地滑り的に移動される。
【0084】
この時、前記ハウジング(100)の水供給ホール(101)および流路(103)を通じて前記水排出ホール(102)方向に移動する水は前記ダイアフラム(210)の昇降移動によりその隙間が地滑り的に狭くなる前記ダイアフラム(210)と前記水排出ホール(102)との間の隙間を通じて前記水排出ホール(102)に排出されながら、水の移動流れが地滑り的に減少されることによって、前記流路(103)を通じて前記水排出ホール(102)方向に移動する水の流速により水が前記ダイアフラム(210)に衝突されることが防止される。
【0085】
そして、前記カム板(230)が下方に移動されて前記通過ホール(222)を密閉する瞬間、前記案内ホール(211)を通じて前記区画キャップ(220)と前記ダイアフラム(210)との間に流入された水の圧力が前記ダイアフラム(210)の底面に加わる水の圧力と同一になり、これによって、前記ダイアフラム(210)が前記水排出ホール(102)の上端を密閉した状態で維持される。
【0086】
半面、前記モーター(250)の作動が制限されるとか或いはモーター(250)の異常作動で、前記カム板(230)の回転が制限される場合には、前記区画キャップ(220)内に設置された手動操作レバー(224)を外部で操作することになり、この時、前記手動操作レバー(224)が前記受け突部(221)の外面に沿って上方に昇降移動されて前記カム板(230)を上方に加圧する。
【0087】
そうすると、前記カム板(230)が上方に移動されながら前記通過ホール(222)を開放し、以後、前記と同一な方法により前記水排出ホール(102)から前記ダイアフラム(210)が離脱されて、前記水排出ホール(102)が開放される。
【0088】
ここで、本発明では前記手動操作レバー(224)が前記区画キャップ(220)内に設置されたことを例として説明したが、前記手動操作レバー(224)は前記ハウジング(100)の外部に露出された操作レバー(符号なし)に連結されて、操作レバー(符号なし)により昇降作動されることが望ましい。
【0089】
前記のように受け突部(221)の上面に沿って回転昇降されるカム板(230)で通過ホール(222)を地滑り的に開放または遮断しながら、通過ホール(222)開放量に対応するようにダイアフラム(210)が地滑り的に開放または遮断されるようにする構造は、カム板(230)が区画キャップ(220)の受け突部(221)の上面に沿って回転されながら地滑り的に昇降作動されて、区画キャップ(220)の通過ホール(222)が地滑り的に開放または遮断され、この通過ホール(222)の地滑り的な開放または遮断に対応して、ダイアフラム(210)が水排出ホール(102)の上端を地滑り的に開放または遮断しながら、水排出ホール(102)に排出される水の流れが急激に遮断されることが防止され、また、水排出ホール(102)に排出される水の移動流れが地滑り的に低下されて、ダイアフラム(210)に水が衝突されながら、ウォーターハンマーが発生される恐れがない。
【0090】
以上で説明した本発明による衛生陶器用給水装置は、前記した実施例に限定されず、以下の特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、本発明が属する分野で通常の知識を有するものであれば誰でも多様に変更して実施することができる範囲までその技術的な精神がある。
【符号の説明】
【0091】
10 : 衛生陶器
11 : ボール部
12 : リム配管
13 : ゼット配管
100 : ハウジング
100a : 上部空間
100b : 下部空間
101 : 水供給ホール
102 : 水排出ホール
103 : 流路
200 : 開閉装置
210 : ダイアフラム
211 : 案内ホール
220 : 区画キャップ
221 : 受け突部
221a : 陥没傾斜部
222 : 通過ホール
223 : 接触防止突起
224 :手動操作レバー
230 : カム板
231 : 傾斜突部
240 : シャフト部
250 : モーター