(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055312
(43)【公開日】2022-04-07
(54)【発明の名称】電池システム用のシールド層を有する積層バスバー
(51)【国際特許分類】
H01M 50/507 20210101AFI20220331BHJP
H01M 50/526 20210101ALI20220331BHJP
H01M 50/521 20210101ALI20220331BHJP
H01M 50/522 20210101ALI20220331BHJP
H01M 50/51 20210101ALI20220331BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20220331BHJP
H01M 50/591 20210101ALI20220331BHJP
【FI】
H01M50/507
H01M50/526
H01M50/521
H01M50/522
H01M50/51
H01M50/588
H01M50/591
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021129456
(22)【出願日】2021-08-06
(31)【優先権主張番号】17/034,322
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520490406
【氏名又は名称】リヴィアン アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100103182
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 真美
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(72)【発明者】
【氏名】エサン バゼリ
(72)【発明者】
【氏名】カイル バターフィールド
【テーマコード(参考)】
5H043
【Fターム(参考)】
5H043AA03
5H043AA10
5H043AA13
5H043CA03
5H043CA21
5H043FA04
5H043FA22
5H043GA23
5H043GA25
5H043JA13F
5H043JA21F
5H043KA06F
5H043KA08F
5H043KA09F
5H043KA45F
5H043LA21F
(57)【要約】 (修正有)
【課題】熱事象に対して保護するシールド層を有する積層バスバー、および該バスバーを含む電池システムを提供する。
【解決手段】積層バスバーアセンブリ121は、複数の電池セルに電気的に結合されるように構成された1つ以上のバスバーと、1つ以上のバスバーに隣接して配置された1つ以上の絶縁層と、1つ以上のバスバーと複数の電池セル111~116との間に配置された鋼層130と、を含む。鋼層は、複数の電池セルのうちの1つ以上の電池セルと関連する熱事象から、1つ以上のバスバーを遮蔽するように構成されている。電池セルの各々が、鋼層に面する、電気端子が位置するそれぞれの通気端部を各々含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層バスバーアセンブリであって、
複数の電池セルに電気的に結合されるように構成された少なくとも1つのバスバーと、
前記少なくとも1つのバスバーに隣接して配置された絶縁層であって、誘電体である、絶縁層と、
前記絶縁層に隣接して配置された鋼層であって、前記鋼層は、前記少なくとも1つのバスバーと前記複数の電池セルとの間に配置され、前記鋼層は、前記複数の電池セルのうちの1つ以上の電池セルに関連する熱事象から前記少なくとも1つのバスバーを遮蔽するように構成されている、鋼層と、を含み、前記複数の電池セルが各々、前記鋼層に面するそれぞれの通気端部を含む、積層バスバーアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのバスバーが、アルミニウム材料又は銅材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の積層バスバーアセンブリ。
【請求項3】
前記鋼層の一部分が、エアギャップによって前記絶縁層から分離されている、請求項1に記載の積層バスバーアセンブリ。
【請求項4】
1つ以上の絶縁体を更に含み、前記1つ以上の絶縁体が誘電材料を含み、前記1つ以上の絶縁体が、前記エアギャップを通って延在する、請求項3に記載の積層バスバーアセンブリ。
【請求項5】
前記積層バスバーアセンブリが、単一の製作物として設置されるように構成されている、請求項1に記載の積層バスバーアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのバスバーが、第1のバスバー及び第2のバスバーを含み、
前記絶縁層が、前記第2のバスバーと前記鋼層との間に配置され、
前記積層バスバーアセンブリは、前記第1のバスバー及び前記第2のバスバーの第1の側に配置された第2の絶縁層を更に含む、請求項1に記載の積層バスバーアセンブリ。
【請求項7】
電池システムであって、
第1の電池モジュール内に配置された複数の第1の電池セルであって、各々がそれぞれの通気端部を含む、複数の第1の電池セルと、
第2の電池モジュール内に配置された複数の第2の電池セルであって、前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールが互いに隣接して配置され、前記第1の電池モジュール及び前記第2の電池モジュールは、直列に電気的に結合されている、複数の第2の電池セルと、
前記複数の第1の電池セル及び前記複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように配置構成された、積層バスバーアセンブリと、を含み、前記積層バスバーアセンブリが、前記それぞれの通気端部に面する前記第1の電池モジュールの第1の部分の上に配置され、前記積層バスバーアセンブリが、
前記複数の第1の電池セル及び前記複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成された第1のバスバーと、
前記複数の第1の電池セル及び前記複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成された第2のバスバーと、
前記第1のバスバーと前記第2のバスバーとの間に配置された第1の絶縁層と、
前記第2のバスバーに隣接して配置された第2の絶縁層と、
第2の層に隣接して配置された鋼層であって、前記鋼層は、前記第2のバスバーと前記複数の電池セルとの間に配置され、前記鋼層は、前記複数の第1の電池セルのうちの1つ以上の電池セルに関連する熱事象から前記第1のバスバー及び前記第2のバスバーを遮蔽するように構成されている、鋼層と、を含む、電池システム。
【請求項8】
前記第1のバスバーが、アルミニウム材料又は銅材料のうちの少なくとも1つを含み、前記第2のバスバーが、アルミニウム材料又は銅材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の電池システム。
【請求項9】
前記鋼層の一部分が、エアギャップによって前記第2の絶縁層から分離されている、請求項7に記載の電池システム。
【請求項10】
1つ以上の絶縁体を更に含み、前記1つ以上の絶縁体が誘電材料を含み、前記1つ以上の絶縁体が、前記エアギャップを通って延在する、請求項9に記載の電池システム。
【請求項11】
前記鋼層が、電気的に接地されるように構成されている、請求項7に記載の電池システム。
【請求項12】
前記第1の絶縁層とは反対側の前記第1のバスバーに隣接して配置された第3の絶縁層を更に含む、請求項7に記載の電池システム。
【請求項13】
前記積層バスバーアセンブリが、前記電池システム内に単一の製作物として設置される、請求項7に記載の電池システム。
【請求項14】
電池システムであって、
各々がそれぞれの複数の電池セルを含んだ複数の電池モジュールであって、前記電池モジュールが複数のバスバーによって電気的に結合され、前記複数の第1の電池セルは各々、それぞれの通気端部を含む、複数の電池モジュールと、
前記複数のバスバーのうちの少なくとも1つのバスバーを含む積層バスバーアセンブリと、を含み、前記積層バスバーアセンブリが、前記複数の第1の電池セル及び前記複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成され、前記少なくとも1つのバスバーが、前記第1の電池モジュールの第1の部分の上に配置され、前記積層バスバーアセンブリが、
前記少なくとも1つのバスバーに隣接して配置された絶縁層と、
前記少なくとも1つの絶縁層に隣接して配置された鋼層であって、前記鋼層は、前記少なくとも1つのバスバーと前記複数の電池セルとの間に配置され、前記鋼層は、前記複数の電池モジュールのうちの1つ以上の電池モジュールに関連する熱事象から前記少なくとも1つのバスバーを遮蔽するように構成されている、鋼層と、を更に含む、電池システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのバスバーが、アルミニウム材料又は銅材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の電池システム。
【請求項16】
前記鋼層の一部分が、エアギャップによって前記絶縁層から分離されている、請求項14に記載の電池システム。
【請求項17】
1つ以上の絶縁体を更に含み、前記1つ以上の絶縁体が誘電材料を含み、前記1つ以上の絶縁体が、前記エアギャップを通って延在する、請求項16に記載の電池システム。
【請求項18】
前記鋼層が、電気的に接地されるように構成されている、請求項14に記載の電池システム。
【請求項19】
前記絶縁層が第1の絶縁層であり、前記電池システムが、前記第1の絶縁層とは反対側の前記少なくとも1つのバスバーに隣接して配置された第2の絶縁層を更に含む、請求項14に記載の電池システム。
【請求項20】
前記積層バスバーアセンブリが、前記電池システム内に単一の製作物として設置される、請求項14に記載の電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池システムのための積層バスバーに関し、より具体的には、熱事象に対して保護するシールド層を有するバスバーに関する。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの実施形態において、本開示は、少なくとも1つのバスバーと、絶縁層と、鋼層と、を含む、積層バスバーアセンブリに関する。少なくとも1つのバスバーは、複数の電池セルに電気的に結合されるように構成される。絶縁層は、少なくとも1つのバスバーに隣接して配置され、誘電体である。鋼層は、絶縁層に隣接して配置され、少なくとも1つのバスバーと複数の電池セルとの間に配置される。鋼層は、複数の電池セルの1つ以上の電池セルに関連する熱事象から少なくとも1つのバスバーを遮蔽するように構成されている。複数の電池セルは各々、鋼層に面するそれぞれの通気端部を含む。
【0003】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのバスバーは、アルミニウム材料、銅材料、任意の他の好適な導電性材料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0004】
いくつかの実施形態において、鋼層の一部分は、エアギャップによって絶縁層から分離される。いくつかの実施形態において、積層バスバーアセンブリは、エアギャップを通って延在する、誘電材料で作製された1つ以上の絶縁体(離隔絶縁器(スタンドオ◆フ)を含む。
【0005】
いくつかの実施形態において、積層バスバーアセンブリは、単一の製作物(加工物(ワーク))として設置されるように構成される。例えば、積層バスバーアセンブリは、単一の構成要素として取り扱ってもよい。
【0006】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのバスバーは、第1のバスバー及び第2のバスバーを含み、絶縁層は、第2のバスバーと鋼層との間に配置され、積層バスバーアセンブリは、第1のバスバー及び第2のバスバーの第1の側に配置された第2の絶縁層を含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、本開示は、第1の電池モジュール内に配置された複数の第1の電池セルと、第2の電池モジュール内に配置された複数の第2の電池セルと、複数の第1の電池セル及び複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成された積層バスバーアセンブリと、を含む電池システムに関する。複数の第1の電池セル及び複数の第2の電池セルは各々、それぞれの通気端部を含む。例えば、電気端子は、通気端部において同心円状に配置されてもよく、端子間の領域は通気孔として構成されてもよい。第1の電池モジュール及び第2の電池モジュールは、互いに隣接して配置され、直列に電気的に結合される。積層バスバーアセンブリは、それぞれの通気端部に面する第1の電池モジュールの第1の部分の上に配置される。積層バスバーは、複数の第1の電池セル及び複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成された第1のバスバーと、複数の第1の電池セル及び複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成された第2のバスバーと、第1のバスバーと第2のバスバーとの間に配置された第1の絶縁層と、第2のバスバーに隣接して配置された第2の絶縁層と、第2の層に隣接して配置され、かつ第2のバスバーと複数の電池セルとの間に配置された鋼層と、を含む。鋼層は、複数の第1の電池セルの1つ以上の電池セルに関連する熱事象から、第1のバスバー及び第2のバスバーを遮蔽するように構成される。いくつかの実施形態において、積層バスバーアセンブリは、電池システム内に単一の製作物として設置される。
【0008】
いくつかの実施形態において、鋼層は、電気的に接地されるように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態において、積層バスバーは、第1の絶縁層とは反対側の第1のバスバーに隣接して配置された第3の絶縁層を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、本開示は、各々がそれぞれの複数の電池セルと、積層バスバーアセンブリとを含む、複数の電池モジュールを含む電池システムに関する。電池モジュールは、複数のバスバーによって電気的に結合され、各々の電池セルは、それぞれの通気端部を含む。積層バスバーアセンブリは、複数のバスバーの少なくとも1つのバスバーを含む。積層バスバーアセンブリは、複数の第1の電池セル及び複数の第2の電池セルに電気的に結合されるように構成される。少なくとも1つのバスバーは、第1の電池モジュールの第1の部分の上に配置される。積層バスバーアセンブリはまた、少なくとも1つのバスバーに隣接して配置された絶縁層と、少なくとも1つの絶縁層に隣接して配置され、少なくとも1つのバスバーと複数の電池セルとの間に配置された鋼層と、を含む。鋼層は、複数の電池モジュールの1つ以上の電池モジュールに関連する熱事象から少なくとも1つのバスバーを遮蔽するように構成されている。
【0011】
本開示を、1つ以上の様々な実施形態に従って、以下の図を参照して詳細に説明する。図面は、例示のみを目的として提供され、単に典型的又は例示的な実施形態を示す。これらの図面は、本明細書に開示される概念の理解を容易にするために提供され、これらの概念の広さ、範囲、又は適用性を限定するものと見なされるべきではない。明確にするために、また、説明を容易にするために、これらの図面は必ずしも縮尺どおりに作製されていないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る、シールド層を含む積層バスバーアセンブリを有する例示的な電池システムの断面正面図を示す。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態に係る、積層バスバーアセンブリを有する例示的な電池システムの断面正面図を示す。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る、熱事象を受ける例示的な電池システムの断面正面図を示す。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る、積層バスバーアセンブリを有する例示的な電池システムの斜視図を示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る、複数の電池モジュールを有する例示的な電池システムの上面図を示す。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態に係る、層を有する例示的な積層バスバーアセンブリの断面側面図を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のバスバーを有する例示的な積層バスバーアセンブリの断面側面図を示す。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のバスバーを有する別の例示的な積層バスバーアセンブリの断面側面図を示す。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のシールドを有する別の例示的な積層バスバーアセンブリの断面側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
いくつかの実施形態において、電池システムは、各々が複数の電池セルを含む1つ以上の電池モジュールを含む。電池セルのサブセットは並列に電気的に接続され、サブセットは、一連の集電体(又はバスバー)によって直列に電気的に接続される。例えば、端子電流コレクタ又はバスバーは、DCバスを画定する電位差を呈する。いくつかの実施形態において、スイッチング構成要素、ヒューズ構成要素、電池モジュールのフル電圧を保持するバスバー、任意の他の好適な電力電子機器、任意の他の好適な構成要素、又はそれらの任意の組み合わせは、電池モジュール(複数可)上又はその近くに配置されてもよい。いくつかの実施形態において、積層バスバーは、構成要素間の好適な電気的接続を作製するために、電池システムの側面(例えば、前面、後面、又は任意の側面)上に配置される。いくつかのそのような実施形態では、積層バスバーは、電池モジュールの一部分の上に延在し、したがって、1つ以上の電池セル(例えば、電池セルの通気端部)の上に配置されてもよい。例えば、電池セルが熱事象を受ける場合、近傍のバスバーは損傷し得る。したがって、電池セルから遮蔽される電池モジュールの上に配置された、積層バスバーを提供することが望ましい場合がある。
【0014】
例示的な例では、円筒形電池セルは、電池セルの第1の軸方向端部及び円筒形の側部(例えば、外側)を覆うジャケット(例えば、鋼)を含んでもよい。ジャケットは、電池セルの第2の軸方向端部のリムで終端する。第2の軸方向端部はまた、典型的には、ジャケットリムとボタン電極との間の通気構造体(例えば、正極及び負極の両方が、同心パターンで第2の軸方向端部に配置される)。電池セルが過熱するか、又は別の方法で熱事象を受けるとき、ガス、グリット、火炎、火花、又はこれらの組み合わせは、通気構造体を通って逃げることができる。したがって、電池セルの通気端部に面する構成要素は、したがって、熱事象中に損傷する場合がある。
【0015】
いくつかの実施形態において、本開示は、鋼層(例えば、外層)を有する積層バスバーに関する。例えば、鋼層は、電池モジュールに面する(例えば、電池セルに最も近い)積層バスバーの側面上に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態において、鋼層は、積層バスバーの下に配置された電池セルが熱事象を受ける場合に、積層バスバーのための熱保護を提供するように構成され配置される。
【0016】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る、シールド層130を含む、積層バスバーアセンブリ121を有する例示的な電池システム100の一部分の断面正面図を示す。電池システム100は、電池モジュール110及び積層バスバーアセンブリ121を含む。積層バスバーアセンブリ121は、バスバースタック120と、シールド層130と、空間(例えば、エアギャップ)を含んでもよいが、これらを含まなくてもよい境界面140を含む。図示されるように、積層バスバーアセンブリ121及び電池モジュール110のシールド層130は、空間141によって分離される。電池モジュール110は、電池セル111、112、113、114、115及び116(例えば、電池モジュール110の電池セルのサブセットを表し得る)を含む。図示されるように、電池セル111~116の各々は、上端に配置された正端子及び負端子の両方を有する円筒形電池セルを含んでもよい(例えば、図示されるように、積層バスバーアセンブリ121に向かって)。積層バスバーアセンブリ121は、単一の製作物として設置されるように構成されてもよい。例えば、シールド層130及びバスバースタック120は、互いに接着されるか、又は別の方法で結合されて、ユニットとして電池システム100内に設置され得る層の積層体を形成してもよい。
【0017】
図示されるように、バスバースタック120は、いくつかの層を含む。例えば、バスバースタック120の層は、バスバー(例えば、複数の電池セルから電流を分配又は収集するための導電性要素)、絶縁層(例えば、誘電材料)、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、バスバースタック120の1つ以上の層は、導電性材料(例えば、銅、アルミニウム、炭素繊維)を含んでもよく、一方、1つ以上の他の層は、導電性層又はバスバースタック120の部分間に電気的絶縁を提供するための電気絶縁材料を含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、例えば、シールド層130は、鋼層(例えば、プレート又はシート)を含む。いくつかの実施形態において、中間層(例えば、図示されるような境界面140)は、シールド層130とバスバースタック120との間に位置決めされる。層140は、例えば、エアギャップ、絶縁体、断熱材、任意の他の好適な構成要素若しくは材料、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば、中間層は、エアギャップと絶縁体との組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、中間層は、例えば、誘電体シートなどの断熱材層を含む。いくつかの実施形態において、層境界面140及びシールド層130の厚さ及び特性は、電池セルの熱事象から(例えば、電池セル111~116の1つ以上から)熱保護を提供するのに十分である。例えば、境界面140は、シールド層130がバスバースタック120に隣接している隣接境界面を含んでもよい。更なる例では、境界面140は、シールド層130が、積層バスバー120から離間されている(例えば、絶縁、エアギャップ、絶縁体、又はそれらの間に配置されたこれらの組み合わせと)から離間されている、ギャップを有する境界面を含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば、境界面140は厚さ約0.5mmであってもよい。いくつかの実施形態において、例えば、電池システムが電気自動車用に構成されている場合、シールド層130は車両地面に接地されてもよい。
【0019】
例示するために、電池システム100は、電池モジュール110の上の積層バスバーアセンブリ121の配置を可能にし得る。いくつかの実施形態において、シールド層130は、別個の構成要素又は構成要素間の追加の間隔を必要とすることなく、バスバースタック120に熱保護を提供するように構成される。いくつかの実施形態において、シールド層130は、任意の好適な製造プロセスを使用して組み立てられたバスバースタック120の一部として(例えば、電池システム100を組み立てるための組み立て時間を短縮するため)含まれていてもよい。いくつかの実施形態において、電池システム100は、最小パッケージ高さで熱保護されたバスバーを提供する(例えば、パッケージング密度を増加させるため)。
【0020】
空間141は、任意の好適な厚さ、及び積層バスバーアセンブリ121と電池モジュール110との間の介在材料を含んでもよい。例えば、空間141は、エアギャップ、絶縁層(例えば、熱的絶縁、電気的絶縁、又はその両方)、1つ以上の絶縁体、任意の他の好適な間隙若しくは層、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示するために、いくつかの実施形態において、積層バスバーアセンブリ121が組み立てられ、次いで電池モジュール110の上にユニットとして設置される。更に例示するために、いくつかの実施形態において、積層バスバーアセンブリ121又はその両方を積層した電池モジュール110は、空間141の少なくとも一部分(例えば、電流キャリア、接地構成要素、又は他の潜在的な電気的短絡位置の上に配置される)電気的絶縁を含んでもよい。
【0021】
例示するために、積層バスバーアセンブリ(例えば、積層バスバーアセンブリ121)は、バスバー間及び他の構成要素からの絶縁を提供するように配置されている、電流のための経路指定及び電気導体及び誘電体の複数の層を含んでもよい。層は、(例えば、任意の好適な電気特性を有する任意の好適な接着剤で)接着され、(例えば、特定の圧力又は厚さに)プレスされ、加工され(例えば、加熱され、化学的に処理され、トリミングされる)、又は別の方法で組み合わされて、単一の構成要素として取り扱うことができる積層バスバーアセンブリを形成してもよい。積層バスバーアセンブリは、電流運搬部材(例えば、バスバー)を経路指定及び絶縁するための、構造的に剛性の、輪郭形成された、コンパクトな構成要素を提供することができる。例えば、例示するために、積層バスバーアセンブリが実質的に平面であってもよい(例えば、面内寸法に対して比較的小さい厚さを有する平坦な)場合があり、電池システム内の利用可能な空間に適合するように整形されてもよく、アセンブリは、コンパクトな設計を維持するためにより容易に設置され得る。
【0022】
更に例示するために、積層バスバーアセンブリ(例えば、積層バスバーアセンブリ121)は、例えば、各層間のポリイミド(PI)及びポリエチレンテレフタレート(PET)などの誘電材料の層によって互いに絶縁された複数の層の電子導体を含んでもよい。導電性及び誘電体層は、高温で配置され、プレスされ、及び焼成されてもよく、統合された積層アセンブリをもたらすことができる。
【0023】
図2は、本開示のいくつかの実施形態に係る、積層バスバーアセンブリ221を有する例示的な電池システム200の断面正面図を示す。電池システム200は、バスバースタック220及びシールド層230を含む電池モジュール210及びバスバーアセンブリ221を含む。図示されるように、バスバースタック220及びシールド層230は、積層バスバーアセンブリ221として統合され、層240によって分離される。図示されるように、積層バスバーアセンブリ221及び電池モジュール210は、空間241によって分離される。電池モジュール210は、電池セル211、212、213、214、215及び216(例えば、電池モジュール210の電池セルのサブセットを表し得る)を含む。例えば、電池モジュール210は、
図1の電池モジュール110と同様であってもよい。更なる例では、バスバースタック220は、
図1のバスバースタック120と同様であってもよい。積層バスバーアセンブリ221は、単一の製作物として設置されるように構成されてもよい。例えば、シールド層230及びバスバースタック220は、互いに接着されるか、又は別の方法で結合されて、ユニットとして電池システム200内に設置され得る層の積層体を形成してもよい。
【0024】
図示されるように、バスバースタック220は、例えば、1つ以上のバスバー(例えば、複数の電池セルから電流を分配又は収集するための導電性要素)、1つ以上の絶縁層(例えば、誘電材料)、又はそれらの任意の組み合わせなどのいくつかの層を含む。例示するために、積層バスバーアセンブリ221は、電気DCバスを画定し、誘電体層によって分離され、シールド層230及び任意の他の好適な構成要素からの更なる誘電体層(複数可)によって絶縁される、2つのバスバーを含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、例えば、シールド層230は、積層バスバー221の一部として構成されたスチールトレイを含む(例えば、バスバースタック220に固定される)。いくつかの実施形態において、中間層(例えば、図示されるような層240)は、シールド層230とバスバースタック220との間に形成される。層240は、例えば、エアギャップ、絶縁体、断熱材、任意の他の好適な構成要素若しくは材料、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば、中間層は、エアギャップと絶縁体との組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、層240及びシールド層230の厚さ及び特性は、電池セルの熱事象から(例えば、電池セル211~216の1つ以上から)熱保護を提供するのに十分である。いくつかの実施形態において、例えば、層240は厚さ約0.5mmであってもよい。例示するために、層240は、バスバースタック220から離れて延在するシールド層230の絶縁体領域によって形成される(例えば、絶縁体はシールド層230に統合された、又はシールド層230とは別個の構成要素でもよい)。いくつかの実施形態において、例えば、電池システムが電気自動車用に構成されている場合、シールド層230は車両地面に接地されてもよい。シールド層230は、任意の好適な厚さ及び形状を有する任意の好適な材料を含んでもよく、電池モジュール210から任意の好適な距離(例えば、隣接して又は間隔をあけて)配置されてもよい。
【0026】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る、熱事象390を受ける例示的な電池システム300の断面正面図を示す。電池システム300は、電池モジュール310と、バスバースタック320及びシールド層330を含む、積層バスバーアセンブリ321と、を含む。図示されるように、バスバースタック320及びシールド層330は、境界面340で交わる。電池モジュール310は、電池セル311、312、313、314、315及び316(例えば、電池モジュール310の電池セルのサブセットを表し得る)を含む。例えば、電池モジュール310は、
図1の電池モジュール110と同様であってもよく、バスバースタック320は、
図1のバスバースタック120と同様であってもよく、シールド層330は、
図1のシールド層130と同様であってもよい。シールド層330は、火花(例えば、イオン化ガス種)、燃えさし、砕片、ホットジェット、高温ガス、放射熱伝達、対流熱伝達、又はこれらの組み合わせからバスバースタック320を保護することができる。絶縁、エアギャップ、絶縁体、又はそれらの好適な組み合わせを含んでもよい境界面340は、対流熱伝達、導電性熱伝達、又はこれらの組み合わせからバスバースタック320のための追加のシールドを提供し得る。積層バスバーアセンブリ321は、空間341によって電池モジュール310から分離される。空間341は、接触界面(例えば、分離なし)、エアギャップ、絶縁体、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0027】
いくつかの状況では、1つ以上の電池セルは、熱事象を経験し得る。例えば、動作中、電池セルは、通気、火災、熱暴走、過熱、アーク放電(例えば、火花又はプラズマの発生)、電気的短絡、バスバーのための損傷環境を生成し得る任意の他の故障モード、又はそれらの任意の組み合わせを受けることができる。
図3に示されるように、電池セル312は、局所的温度を上昇させる熱事象390を受けている。例えば、シールド層330の領域331は、熱事象390によって加熱され、したがって、シールド層330の残りの部分よりも高温であってもよい。シールド層330に熱が伝達され、シールド層330全体にわたって伝導されると、バスバースタック320の近傍及び内部の温度フィールドは、シールド層330が存在しない場合よりも比較的小さくてもよい。例えば、バスバースタック320の領域322は、熱事象390によるいくらかの温度上昇を経験し得る。しかしながら、領域322の温度上昇(例えば、バスバースタック320の残りの部分と比較して)は、シールド層330なしの構成と比較して低減されてもよい。更なる実施例では、領域322は、シールド層330の領域331よりも低い温度、より低い温度上昇、又は両方を経験し得る。動作中の積層バスバー320のより低い温度、より低い温度上昇、又は両方を達成することにより、より長い寿命、故障の可能性の低減、より良好な動作、よりコンパクトな設計、又はこれらの組み合わせを可能にすることができる。例示するために、熱事象390のアーティファクト及び態様(例えば、高温ガス、火花、衝突ガスジェット、砕片、放射)は、バスバースタック320に直接影響を及ぼすことができず、したがって、バスバースタック320は熱事象390から遮蔽され、熱事象390の間、所望通りに(例えば、連続的に、又はシャットダウン又は故障管理を可能にするのに十分な期間にわたって)動作することができる。
【0028】
更なる実施例では、シールド層330の存在は、熱事象390によって引き起こされる砕片が、バスバースタック320に著しく影響することから遮断するか、又は別の方法で緩和することができる。例えば、熱事象390の爆発又は他のエネルギー的態様は、金属片、粉塵、微粒子、プラズマ、燃えさし、火花、又は他の放散物を電池システム300の周囲部分に排出させることができる。いくつかのそのような状況において、シールド層330を有さない構成と比較すると、シールド層330は、積層バスバー320に到達することから放散物をブロックする、バスバースタック320に到達する放散物を遅延させる、バスバースタック320に到達する前に放散物を冷却する、又は別の方法で、バスバースタック320への放散物の影響を低減する。例示するために、シールド層330は、フレームに接地された鋼を含み、熱事象からの放散物は、バスバースタック320に悪影響を及ぼすことなく、冷却、消火、物理的な遮断、又は別の方法で緩和されてもよい。シールド層330は他の機能を果たす必要がないため、熱事象390によるシールド層330の劣化は、電池システムの動作を損なったり、又は別の方法で侵害したりすることはない。例示するために、シールド層330は比較的安価であり、電池システム300内で電気的接続を行うのに使用されず、むしろ損傷からバスバースタック320を保護するために使用される。更に、シールド層330は、バスバースタック320への損傷を低減することによって、電池システム300が熱事象390中で動作できる時間を延ばすことができるので、制御システム又は診断システムは、熱事象390を特定し、それに応じて電池システム300の動作を調節してもよい(例えば、現在の負荷を低減する、制御されたシャットダウンを行う、急なシャットダウンを行う、アクティブな緩和手段を起動する、ユーザに警告する、ウォッチドッグ若しくは他の監視システム、又はこれらの組み合わせを警告する)。
【0029】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る、積層バスバーアセンブリ450を有する例示的な電池システム400の斜視図を示す。図示されるように、電池システム400は、積層バスバーアセンブリ450、電池モジュール410(例えば、電池セル411が1つである複数の電池セルを含む)、電池モジュール420(例えば、電池セル421が1つである複数の電池セルを含む)、側壁413及び414、並びにカバー412を含む。積層バスバーアセンブリ450は、1つ以上の集電体、1つ以上のバスバー(例えば、電気的絶縁層によって分離される)、1つ以上の絶縁層、1つ以上のシールド層、任意の他の好適な構成要素、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、積層バスバーアセンブリ450は、
図1~3のバスバーアセンブリ、積層バスバー、及びシールド層のいずれかを含んでもよい。
【0030】
電池モジュール410及び420の各々の複数の電池セルは、並列に電気的に結合された電池セルのサブセット及び直列に電気的に結合されたサブセットを有する、平面内に(例えば、アレイ、パターン、又は任意の他の好適な配置で)配置されてもよい。例えば、積層バスバーアセンブリ450は、電池モジュール410及び420の複数の電池セルの端子電圧に対応するバスバーを含んでもよく、また、DCバスを形成するための第2のバスバーも含んでもよい。いくつかの実施形態(図示せず)では、2つ以上の積層バスバーアセンブリ450が含まれていてもよい。
【0031】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る、複数の電池モジュールを有する例示的な電池システム500の上面図を示す。電池システム500は、図示されるように、直列に接続された電池モジュール503、504、505、506、507、508、509、510及び511、複数のバスバー(例えば、バスバー512及び514、並びに積層バスバーアセンブリ550)、並びに高電圧分配システム(例えば、領域502は高電圧分配システムを含む)を含む。積層バスバー550は、電池モジュール503の上部に配置されている(例えば、電池モジュール503の大部分は
図5では見えない)。例示するために、いくつかの実施形態において、複数の電池モジュールの最も正に帯電した端子にわたる電位、及び複数の電池モジュールの最も負に帯電した端子にわたる電位は、300Vを超える。いくつかの実施形態において、電池の最も正に帯電した端子及び最も負に帯電した端子は、それぞれのバスバー(例えば、バスバー512及び/又はバスバー514)に電気的に結合されてもよい。例えば、電池システム500は、未交換の負端子バスバー(例えば、バスバー512)及び未交換の正端子バスバー(例えば、バスバー514)を含んでもよい。未交換の負端子バスバー及び未交換の正端子バスバーは、電池システム500の領域502に示される本明細書に記載の高電圧分配システム(例えば、高電圧分配システム)の構成要素であってもよい。
【0032】
高電圧分配システムは、領域502において電池システム500の最も左側に示されているが、高電圧分配システムは、本開示の範囲から逸脱することなく、電池システム500の任意の位置に位置してもよい。このような実施形態では、高電圧分配システムの位置は、(例えば、電気自動車のクラッシュ、又は未交換のバスバーの長さに起因する)電気的短絡の危険性を最小化するように選択されてもよい。高電圧分配システムは、1つ以上のコンタクタ、ヒューズ、電流センサ、電圧センサ、温度センサ、スイッチ、電力電子機器(例えば、IGBT)、電気ハードウェア、任意の他の好適な構成要素、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。高電圧分配システムは、DCバスを1つ以上の他のシステム(例えば、モータドライブ、モータ、ヒータ、ポンプ、圧縮機)に送るために使用されてもよい。バスバーアセンブリ550は、領域502の近くで、電池モジュール503の上方に(例えば、したがって、電池モジュール503の電池セルの上方に)配置される。したがって、積層バスバーアセンブリ550は、シールド層(例えば、鋼層)を含んでもよく、電池セルに関連する熱事象及び他の故障からの悪影響を緩和、防止、又は別の方法で軽減してもよい。図示されるように、シールド層は、(例えば、エアギャップを伴う又は伴わない)積層バスバーアセンブリ550と電池モジュール503との間の境界面に配置される。
【0033】
図6~
図9は、本開示による、例示的な積層バスバーアセンブリを示す。積層バスバーアセンブリは、
図6~
図9の層、特徴、構成、及び配置のいずれかを任意の好適な組み合わせで含んでもよい。例示するために、
図6~
図9の積層バスバーアセンブリは、電池システム(例えば、電気自動車)の高電圧分配システムに含まれていてもよい。
【0034】
図6は、本開示のいくつかの実施形態に係る、層を有する例示的な積層バスバーアセンブリ600の断面側面図を示す。図示されるように、積層バスバーアセンブリ600は、層601、602、603、604及び605を含む。5つの層を有するものとして示されているが、バスバーアセンブリは、任意の好適な数の層、構成要素、又は任意の好適な特性(例えば、電気的、機械的、熱的)を有する他の好適な構成要素を含んでもよい。
【0035】
例示的な例では、層601及び604は誘電絶縁層を含んでもよく、層603は集電体を含んでもよく、層602は、層603の集電体に電気的に結合された集電体(例えば、DCバスを画定するバスバー又は端子バスバー)を含んでもよく、層605はシールド層(例えば、鋼層)を含んでもよい。更なる例示的な例では、層601及び604は、誘電絶縁層を含んでもよく、層602は、電池セルのサブセットに電気的に結合されたバスバーを含んでもよく、層604は、(例えば、絶縁体の有無にかかわらず)エアギャップを含んでもよく、層605はシールド層(例えば、鋼層)であってもよい。
【0036】
図7は、本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のバスバーを有する例示的な積層バスバーアセンブリ700の断面側面図を示す。図示されるように、積層バスバーアセンブリ700は、層701、702、703、704、705及び706を含む。図示されるように、層701、703及び705は、誘電絶縁層を含み、層702及び層704は、集電体(例えば、DCバスを画定するバスバー)を含み、層706はシールド層(例えば、鋼層)を含む。例えば、層702及び704は、例えば、各々が電池システムのDCバス(例えば、電気自動車用)を画定する、銅バスバー(又は任意の他の好適な材料)を含んでもよい。したがって、層706は層705によって層702及び704から電気的に絶縁されてもよく、層706は、電池セルに関連する事象(例えば、図示されるように層706の下に配置された)イベントに対してシールドを提供することができる。
【0037】
図8は、本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のバスバーを有する例示的な積層バスバーアセンブリ800の断面側面図を示す。図示されるように、積層バスバーアセンブリ800は、層801、802、803、804、805及び806を含む。図示されるように、層801、802及び805は、誘電絶縁層を含み、層803及び層804は、集電体(例えば、DCバスを画定するバスバー)を含み、層806はシールド層(例えば、鋼層)を含む。例えば、層803及び804は、例えば、各々が電池システムのDCバス(例えば、電気自動車用)を画定する、銅バスバー(又は任意の他の好適な材料)を含んでもよい。図示されるように、層803及び804は、積層構成で配置される必要はなく、代わりに部分的又は完全にオフセットされてもよい。層806は層805によって層803及び804から電気的に絶縁され、層806は、電池セルに関連する事象(例えば、図示されるように層806の下に配置された)イベントに対してシールドを提供することができる。いくつかの実施形態において、層802は層803と804との間の分離を提供するために、含まれる必要はなく(例えば、層803及び804は、同じ平面内にあるが、エアギャップによって離間されていてもよい)、又は全体層として延在する必要はない(例えば、層802は、層803と804との間の空間又は垂直境界面にのみ含まれていてもよい)。
【0038】
図9は、本開示のいくつかの実施形態に係る、2つ以上のシールドを有する別の例示的な積層バスバーアセンブリ900の断面側面図を示す。図示されるように、積層バスバーアセンブリ900は、層901、902、903、904、905、906及び907を含む。図示されるように、層901、903及び905は、誘電絶縁層を含み、層902及び層904は、集電体(例えば、DCバスを画定するバスバー)を含み、層906及び907はシールド(例えば、鋼層)を含む。例えば、層902及び904は、例えば、各々が、電池システムのDCバス(例えば、電気自動車用)を画定する、銅バスバー(又は任意の他の好適な材料)を含んでもよい。層906及び907は、層905によって層902及び層904から電気的に絶縁され、電池セルに関連する事象(例えば、図示されるように、層906及び907の下に配置される)。シールド層は、単一層、非連続層、バスバーアセンブリの残りの部分と電池モジュール又はその複数の電池セルとの間に配置された1つ以上のシールドを含んでもよい。例えば、バスバーアセンブリは、特定の電池セルから遮蔽するための1つ以上の部分に沿ったシールドを含んでもよい(例えば、シールドは個々の電池モジュールに対応してもよく、層906と907との間の図示された間隙は、層の下に配置された2つの隣接する電池モジュール間の間隙の上方に位置決めされてもよい)。
【0039】
例示的な実施例では、
図6~
図9を参照するが、電気的絶縁層は、ゴム、プラスチック、粉末コーティング、熱収縮、センサ、任意の他の好適な誘電材料、又はそれらの任意の組み合わせなど、任意の好適な電気絶縁材料(複数可)を含んでもよい。例示的な実施例では、
図6~
図9を参照すると、導電性層(例えば、多数の電気部品に電気的に結合され得る)は、金属、金属材料(例えば、合金、混合物、固溶体)、プレート、シート、センサ、ワイヤ、導電性構成要素に加えて絶縁構成要素、任意の他の好適な構成要素、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示するために、電気自動車の文脈において、
図6~9の任意の導電性層内のバスバーは、空調圧縮機などの車両付属構成要素と関連する交換300V電力ラインに電気的に結合されてもよい。
図6~
図9の導電性層のいずれかのバスバーは、電池の未交換の端子に電気的に結合されてもよい。例えば、バスバーの一部分は、任意の好適な物理的及び電気的結合方法を使用して、電池の端子に物理的に結合されてもよい。
【0040】
更なる実施例では、積層バスバーアセンブリは、複数の電池セルに電気的に結合されるように構成された少なくとも1つのバスバー(例えば、銅、アルミニウム、又は他の導電性材料で作製された)、少なくとも1つのバスバーに隣接して配置された少なくとも1つの絶縁層であって、誘電体である、少なくとも1つの絶縁層と、その1つの絶縁層に隣接して配置され、かつ少なくとも1つのバスバーと複数の電池セルとの間に配置された鋼層(例えば、電気的に接地され得る)を含んでもよい。鋼層は、複数の電池セルの1つ以上の電池セルに関連する熱事象から少なくとも1つのバスバーを遮蔽するように構成されてもよい。積層バスバーアセンブリの鋼層の一部分は、エアギャップによってその少なくとも1つの絶縁層から分離されてもよい。1つ以上の絶縁体(例えば、誘電材料で作製される)は、エアギャップを通って延在してもよい。例示するために、少なくとも1つのバスバーは、第1のバスバー及び第2のバスバーを含んでもよく、その少なくとも1つの絶縁層は、第1のバスバーの第1の側に配置された第1の絶縁層と、第1の側の反対側の第1のバスバーの第2の側、及び第1のバスバーと第2のバスバーの第1の側との間に配置された第2の絶縁層と、第1の側とは反対側の第2のバスバーの第2の側に配置された第3の絶縁層と、を含む。鋼層は、第3の絶縁層に隣接して配置されてもよい。そのような構成は、互いに絶縁されたバスバー、及び鋼層などの他の構成要素を含んでもよい。
【0041】
上記は、本開示の原理の単なる例示に過ぎず、本開示の範囲から逸脱することなく、当業者によって様々な修正を行うことができる。上述の実施形態は、例示の目的で提示され、限定するものではない。本開示はまた、本明細書に明示的に記載されているもの以外の多くの形態をとることもできる。したがって、本開示は、明示的に開示されている方法、システム、及び装置に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲内である、その変形及び修正を含むことが意図されることが強調される。
【外国語明細書】