(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055373
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】自動検品システム及び自動検品方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220401BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
B65G1/137 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159984
(22)【出願日】2020-09-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-30
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520144288
【氏名又は名称】村田 博雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101823
【弁理士】
【氏名又は名称】大前 要
(74)【代理人】
【識別番号】100181412
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 康浩
(72)【発明者】
【氏名】村田 博雄
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB06
3F522CC05
3F522DD04
3F522DD05
3F522DD22
3F522JJ01
3F522LL59
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】倉庫作業者の負担を増やすことなく商品の自動検品が可能なシステム及び方法を提供する。
【解決手段】各装置の動作を制御し、且つ、データベースにアクセスし、その内容を書き換え制御可能な制御装置と、商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数する検品装置と、を備え、前記制御装置は、データベースにアクセスして、前記検品装置が読み取った商品コードに対応する未入庫の発注データがあるか否かを判別し、未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置は、当該発注データにおける商品の発注数を参照して、商品を発注数に達するまで入庫処理し、未入庫の発注データがない場合には、当該商品の受け取り拒否処理を行う、自動検品システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各装置の動作を制御し、且つ、データベースにアクセスし、その内容を書き換え制御可能な制御装置と、
商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数する検品装置と、を備え、
前記制御装置は、データベースにアクセスして、前記検品装置が読み取った商品コードに対応する未入庫の発注データがあるか否かを判別し、
未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置は、当該発注データにおける商品の発注数を参照して、商品を発注数に達するまで入庫処理し、
未入庫の発注データがない場合には、当該商品の受け取り拒否処理を行う、
自動検品システム。
【請求項2】
請求項1に記載の自動検品システムにおいて、
前記制御装置は、商品の入庫数が発注数未満であった場合には、当該商品について、発注数との差分量を追発注するよう処理し、
商品の入庫数が発注数よりも多い場合には、当該商品について、発注数との差分量を受け取り拒否するよう処理する、自動検品システム。
【請求項3】
請求項1に記載の自動検品システムにおいて、
前記制御装置は、全量の入庫が完了した発注データに関して、経理処理手続きを開始するように処理する、自動検品システム。
【請求項4】
制御装置と検品装置とを備える自動検品システムで実行される自動検品方法であって、
前記検品装置が商品に付された商品コードを読み取る商品コード読み取りステップと、
前記制御装置が、前記検品装置が読み取った商品コードに対応する商品に関する、未入庫の発注データがあるか否かを判別する発注データ有無判定ステップと、
未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置が、当該発注データを参照して、当該商品を発注数に達するまで入庫処理する入庫処理ステップと、
未入庫の発注データがない場合には、前記制御装置が、当該商品の受け取り拒否処理をする受け取り拒否ステップと、
を備える自動検品方法。
【請求項5】
請求項4に記載の自動検品方法において、
前記入庫処理ステップの前に、前記制御装置が、入庫する商品の数が発注数よりも多いか否かを判定する入庫数量超過判定ステップと、
入庫数が発注数よりも多い場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を受け取り拒否処理する超過受け取り拒否処理ステップと、
入庫処理ステップの後に、前記制御装置が、入庫した商品の数が発注数よりも少ないか否かを判定する入庫数量過少判定ステップと、
入庫数が発注数よりも少ない場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を追発注する追発注ステップと、をさらに備える自動検品方法。
【請求項6】
請求項4に記載の自動検品方法において、
入庫処理ステップの後に、全量の入庫が完了した発注データに関して、前記制御装置が、経理処理手続きを開始するように処理する、経理処理指示ステップをさらに備える自動検品方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫の入庫作業の効率化に資する自動検品システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫内の在庫は、倉庫への入庫及び倉庫からの出庫によって刻々と変化していく。
【0003】
このような倉庫内の在庫は、出庫する商品の種類と数、及び入庫する商品の種類と数を、出庫あるいは入庫の都度、ハンディ端末などを用いて倉庫内作業者が入力して管理していた。
【0004】
たとえば、特許文献1は、検品タイプ情報及び入庫数を含む入庫依頼情報をユーザ端末から受け付け、入庫依頼情報を倉庫端末に送信し、受信した入庫数と倉庫に入荷された入荷数とが一致しているか否かを倉庫内作業者に検品させ、検品の結果を倉庫管理サーバに送信し、倉庫管理サーバが結果に基づいて、倉庫データベースを更新する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【0006】
近年、労働力不足と物流量の増加とが急速に進行しており、これにより倉庫で行う作業の遅延が起こりやすくなっている。ひとたび倉庫作業の遅延が起きると、様々な問題が波及して生じるようになっている。
【0007】
例えば、入庫した商品を在庫に反映する作業が遅れると、在庫のリアルタイム管理ができなくなり、販売に影響を与えてしまう。また、倉庫内での作業遅れが、倉庫の外で入庫や出庫作業を待つトラックの増加を招き、これが配送業者の効率の低下やエネルギーロス、環境への悪影響にも繋がっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上に問題を解決するためになされたものであり、倉庫内作業者の検品の作業負担を低減させ、しかも正確で迅速な入庫作業ができ、入庫情報の適切な反映や管理のできる自動検品システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための自動検品システムにかかる本発明は、次のように構成されている。
各装置の動作を制御し、且つ、データベースにアクセスし、その内容を書き換え制御可能な制御装置と、商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数する検品装置と、を備え、前記制御装置は、データベースにアクセスして、前記検品装置が読み取った商品コードに対応する未入庫の発注データがあるか否かを判別し、未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置は、当該発注データにおける商品の発注数を参照して、商品を発注数に達するまで入庫処理し、未入庫の発注データがない場合には、当該商品の受け取り拒否処理を行う、自動検品システム。
【0010】
本発明の構成では、検品装置が商品コードの読み取りを開始すると、データベースから商品コードに対応する未入庫の発注データを読み出す。そして、この発注データを参照して、商品の計数、入庫処理が自動的に行われる。
【0011】
このため、倉庫作業者を必要とすることなく、配送業者のみでの検品・入庫が可能となる。これにより、倉庫作業者の負担軽減、他の作業等の効率化、労働環境の改善等を図れる。さらに、配送業者にとって、倉庫作業者の空き時間を待つ必要がなく、倉庫外でのトラックの待ち行列もなくなるので、無用な待機時間を減少でき、効率的な配送が可能となるとともに、無用なエネルギー消費や環境負荷も低減される。
【0012】
しかも、発注データがない商品を読み取った(配送間違いの)場合、自動的に受け取り拒否処理がなされるので、受け取り拒否処理までの時間を極めて短縮できる。
【0013】
上記本発明による効果は、本発明をDC(ディストリビューションセンター)のような商品取扱量が多く検品数も多い倉庫に適用する場合に大きくなる。
【0014】
ここで、商品コードは、商品を一意に特定するためのコードである。「商品を一意に特定する」とは、大量にある商品群の中から1つの商品を確実に特定できることを意味する。例えば、自社で商品ごとに付与した自社商品コード、JANコード、メーカーの品番などは、商品を一意に特定できるものである。
【0015】
また、商品コードは、商品を特定する情報の他に、数量に関する情報などを含んでいてもよい。このような数量情報は、ケース単位、ダース単位など、複数の商品が1つの箱などに収められて納入される場合の検品に利用可能である。逆に、発注データが、このようなケース単位などを含んでいてもよい。
【0016】
例えば、メーカーから配送されて入庫する商品の場合、JANコードやメーカーの品番などが利用できる。検品装置での読み取りの場合には例えば、商品自体、あるいは商品を収納する段ボール箱などに付された、これらの商品コードを表すバーコード(一次元や二次元)などを読み取る。また、自社の他の物流拠点から入庫する商品の場合には、これらに加えて自社で独自に付与した自社商品コードも利用可能である。
【0017】
制御手段が上記の制御を行うためには、発注データは、商品を特定できる情報(自社商品コード、JANコード、メーカーの品番)、受注数を含んでいる必要があり、当該データベースを用いて複数の拠点の在庫を一元管理できるものである場合には、さらに入庫拠点を特定できる情報(自社で付与した拠点コード、拠点名称、拠点住所や電話番号など)を含んでいる必要がある。
【0018】
検品装置は、商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数するものであれば、どのようなものであってもよく、さまざまな公知の構成を採用できる。例えば、商品コードを自動的に読み取る部材としては、バーコードリーダを用いることができる。
【0019】
また、バーコードリーダが複数あると、商品の向きにかかわらず読み取りが可能となる。例えば、搬送方向の左右両側及び上側に設ける構成とすることができる。また、商品の箱には、その複数の面にバーコードが付けられることがあるが、この場合、複数のバーコードリーダがほぼ同時にバーコードを読み取ることも起こり得る。このような場合に、複数の商品を検品したとの取り扱いを避けるため、所定時間内(例えば2秒以内)、あるいは1つの商品の通過が終了するまでの間は、複数回の同一のバーコードの読み取りを1個とカウントするように処理したり、バーコードリーダの読み取り後、すべてのバーコードリーダの読み取りが所定時間停止するように処理したりすればよい。
【0020】
また、計数には、公知の計数機やカウンタなどを使用できる。搬送には、公知のベルトコンベア装置などを用いることができる。
【0021】
また、検品装置は、箱などに収容された商品の状態や収容数などを検視できるX線検査装置や、箱や商品表面のキズの有無を検知するセンサーなどをさらに含んでいてもよい。これらの装置で、商品に瑕疵(キズ有、収納数量不足など)があると判定された場合に、当該商品を受け取り拒否する構成とすることができる。
【0022】
検品装置は、商品が運ばれると自動的に読み取りを行う。検品装置での搬送は、商品が置かれると自動的に搬送が開始されるものであってもよく、納入を行う配送業者等がスイッチ操作など手動によって開始するものであってもよい。
【0023】
データベースやその管理方法などはどのような構成であってもよく、公知のデータベース、管理方法などを適宜使用できる。また、制御装置が直接データベースの参照や書き換えを行う構成であってもよく、制御装置が間接的に(他の装置等を介して)参照や書き換えを行う構成であってもよい。
【0024】
発注データは、データベースにどのように記憶されてもよいが、少なくとも商品に関する情報(商品を特定するための商品コードや商品名)と、その商品の発注数に関する情報と、入庫済みか否かの情報と、が含まれる。さらに、受け入れ(入庫)拠点が複数ある場合には、その拠点に関する情報がさらに含まれる。入庫予定日、経理処理済み情報などが含まれていてもよい。
【0025】
また、配送業者が倉庫の敷地内に入った時などに、空いている検品装置の情報や待ち時間などの情報を取得できるようにしておけば、配送業者が検品装置の空きを待つ時間を短縮でき、さらに配送業者の時間効率が高まる。また、サイズの大きい検品とサイズの小さい検品とで異なる検品装置を使用する構成であってもよい。配送業者の時間効率が高めるシステムを保有していると、その分配送単価の引き下げ交渉などを行いやすくなるという効果も生じる。
【0026】
また、検品後の商品を倉庫内の保管場所へ搬送する方法やその他の倉庫内管理方法などは、公知の構成を採用できる。たとえば、ベルトコンベアなどの搬送装置に接続されており、制御装置がデータベースの当該商品の保管場所情報を参照して、検品された商品が自動的に保管場所あるいはその近くまで搬送されるように制御する構成を採用してもよい。また、検品装置近くの一時保管場所に保管するとともに、最終的な保管場所を指示する伝票などを商品に付するような構成であってもよい。
【0027】
上記構成において、制御装置は、当該商品の入庫数が発注数未満であった場合には、発注数との差分量を追発注し、当該商品の入庫数が発注数よりも多い場合には、発注数との差分量を受け取り拒否処理する構成とすることができる。
【0028】
発注数よりも多い数が検品された場合には、超過数量を受け取り拒否すれば正しい数量の入荷作業を行うことができる。このため、超過数量分だけ受け取り拒否するように自動処理すると、倉庫作業者の作業負担増を招くことなく自動的な正しい数量の入庫を行うことができる。他方、発注数よりも少ない数であった場合には、実際に検品した数量をひとまず受け取り、足りない数量についてはそれを発注先(納入元)に伝達するために、自動的に足りない数量についての追発注を行うようにすると、このような負担を低減できる。
【0029】
追発注の様式は、受け取り数量が少なかったことに起因する発注であって、新規の(追加の)発注ではないことが明確であれば、どのようなものでもよい。
【0030】
上記構成において、制御装置は、全量受け取った発注データに関して、経理処理手続きを開始するように処理する構成とすることができる。
【0031】
通常、発注先からの入庫(納品)があると、代金支払いのための経理処理が行われることになる。全量受け取った発注データに関しては、見積もり時、契約時などの金額に変更がないため、このような発注データに関しては、発注先の請求書を待つことなく経理処理を開始できる。また、実際の入庫数に応じた経理処理を行うため、金額の齟齬が生じなくなる。
【0032】
例えば、締め日とこれに対応する入金日とが決定されている場合、これにより入庫のあった発注データについての入庫日に対応する入金予定日を決定できる。そして、当該入金予定日に入金すべき金額を、今回の発注データに関する金額分、増額するように処理することができる。また、このような自動的な経理処理を行った場合に、経理担当者にメール等で連絡が自動で行われる構成としてもよい。また、経理処理を行うように経理担当者に連絡が自動で行われる構成としてもよい。追発注がある場合には、追発注にかかる商品の入庫があった後に、あるいは追発注分のキャンセルが確定したのちに、経理処理が自動的に行われるものとすればよい。
【0033】
この構成では、発注データは既に実際の正確な入庫データと照合がされたものであるため、入金の前に行う実際の入庫データと発注データを照合する作業負担を極めて軽減できる。また、このような正確な入庫データが反映された請求書が発行される場合には、請求書と入庫データとを照合する作業負担も極めて軽減できる。この結果、労働環境の改善や他の業務のスムーズな進行が図れるようになる。
【0034】
上記課題を解決するための自動検品方法にかかる本発明は、次のように構成されている。
制御装置と検品装置とを備える自動検品システムで実行される自動検品方法であって、前記検品装置が商品に付された商品コードを読み取る商品コード読み取りステップと、前記制御装置が、前記検品装置が読み取った商品コードに対応する商品に関する、未入庫の発注データがあるか否かを判別する発注データ有無判定ステップと、未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置が、当該発注データを参照して、当該商品を発注数に達するまで入庫処理する入庫処理ステップと、未入庫の発注データがない場合には、前記制御装置が、当該商品の受け取り拒否処理をする受け取り拒否ステップと、を備える自動検品方法。
【0035】
上記自動検品方法において、前記入庫処理ステップの前に、前記制御装置が、入庫する商品の数が発注数よりも多いか否かを判定する入庫数量超過判定ステップと、入庫数が発注数よりも多い場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を受け取り拒否処理する超過受け取り拒否処理ステップと、入庫処理ステップの後に、前記制御装置が、入庫した商品の数が発注数よりも少ないか否かを判定する入庫数量過少判定ステップと、入庫数が発注数よりも少ない場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を追発注する追発注ステップと、をさらに備える構成とすることができる。
【0036】
上記自動検品方法において、入庫処理ステップの後に、全量の入庫が完了した発注データに関して、前記制御装置が、経理処理手続きを開始するように処理する、経理処理指示ステップをさらに備える構成とすることができる。
【0037】
これらの方法より、上記本発明の自動検品システムを好適に運用することができる。
【発明の効果】
【0038】
上記で説明したように、本発明によると、必要とする人員を減らしても正確で迅速な検品が可能な、自動検品方法、自動検品システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る自動検品システムを示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明にかかる検品装置を模式的に表す図である。
【
図3】
図3は、本発明にかかるデータベースの構成図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る自動検品システムの動作フローを示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態2に係る自動検品システムの動作フローを示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態3に係る自動検品システムの動作フローを示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態4に係る自動検品システムの動作フローを示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態5に係る自動検品システムの動作フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(実施の形態1)
以下に、本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る自動検品システムのブロック図である。
【0041】
本実施の形態にかかる自動検品システム100は、
図1に示すように、検品装置101と、制御装置102とを備えている。
【0042】
検品装置101は、商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数するものである。たとえば、読み取りには、公知のバーコードリーダなどを用いることができる。計数には、公知のカウンタ等を利用できる。また、搬送には、公知のベルトコンベアなどを利用できる。また、必要に応じて、データベース103などにアクセスする機能をさらに付加してもよい。
【0043】
図2は、本発明にかかる検品装置を模式的に表す図である。検品装置101は、商品を搬送する搬送部11と、商品に付された商品コードを自動的に読み取る読み取り部12と、を備えている。読み取り部12内部には、商品コードに対応したバーコードを読み取るバーコードリーダと、商品の数を計数するカウンタとを備えている。さらに、搬送部11上の商品の有無を検知する対物センサー15・16を備えている。読み取り部12はさらに、商品や包装のキズなどの商品の瑕疵の有無を検知するセンサーを備えていてもよい。
【0044】
対物センサー15の向かい側のスペースで、配送業者が商品を搬送部11の上に置く。たとえば、搬送部11上の商品を対物センサー15が検知すると、制御装置102が搬送部11の動作を開始するよう制御し、商品が読み取り部12に運ばれて自動検品が開始される。対物センサーは、重量センサーや光学センサーなど、公知のものを用いればよい。
【0045】
制御装置102は、各装置の動作を制御し、且つ、データベース103にアクセスし、その内容を読み取って参照し、また書き換え制御可能なものである。制御装置は、これらの機能を備えていればその構成は特に限定されず、CPUなどの処理装置やこれを備えたサーバ等であってもよい。
【0046】
(データベース)
データベース103は、商品コードとその商品内容、各拠点における在庫数、発注データの内容などを様々に関連付けして記憶するものである。このほかにも、さまざまなデータが関連付けて記憶されているものとすることができる。そのハードウェア構成などは公知のデータベースと同様でよい。
【0047】
(発注装置)
発注装置104は、発注先への発注を行い、その情報(発注データ)をデータベースに書き込むものである。そのハードウェア構成は特に限定されず、制御装置と同様のものであってもよく、例えば制御装置が発注装置を兼ねるものであってもよい。また、発注系のサーバやシステムにより構成されていてもよい。
【0048】
(伝票発行装置)
伝票発行装置107は、商品を受領した旨の伝票を発行するものである。例えば配送業者の運転手に渡す場合、データベースに接続されたサーバと、印刷を行う印刷部により構成される。制御装置102がこのサーバを兼ねる構成であってもよい。e-mailなどにより送信する場合には、このためのアクセス部を備えていればよい。この両方を備えていてもよい。
【0049】
この伝票は、発注データと実際の入庫数量とが照合されたものであり、納品伝票等に押す受領印やサインの代わりとして使用できる。またこの伝票には、たとえば入荷商品に関するJANコードや商品名、入庫数量、入庫拠点、入庫日時などの情報が含まれる。伝票の様式はどのようなものであってもよく、これらの内容が単に記載・印刷等されたものであってもよく、これらの情報をすべて含んだ1ないし複数のQRコード(登録商標)などのコード化されたものであってもよい。QRコードを用いると、発注先企業などにおいて、実際の納入数量と受注データや請求書との照合がより容易となり、請求書発行などの作業負担を軽減できる。また、発注元企業においても、このQRコードを添付して発行された請求書と実際の入庫数量や請求金額などとの照合もまた、作業負担を軽減できる。
【0050】
(経理処理装置)
経理処理装置108は、入庫した商品についての経理処理を行うものである。そのハードウェア構成は特に限定されず、制御装置と同様のものであってもよく、例えば制御装置が発注装置を兼ねるものであってもよく、経理系のサーバやシステムなどにより構成されていてもよい。
【0051】
検品装置101、制御装置102、データベース103、発注装置104、伝票発行装置107、経理処理装置108などの接続方法は特に限定されず、有線によるネットワーク(LAN、WAN、VPNなど)や無線によるネットワーク(携帯電話回線、無線LAN、Bluetoothなど)を1以上利用することができる。
【0052】
(データベースに記憶されるもの)
データベース103には、商品を一意に特定するための商品コード、拠点を一意に特定するための拠点コード、発注データや発注コードなどが記憶される。
【0053】
データベースの構成の一例を、
図3を用いて説明する。
図3は、本発明に係るデータベースの構成図の一例を示すものである。データベースは、商品、在庫などの情報を関連付けて記憶している。データベースのデータモデルは公知のどのようなものを採用してもよいが、ここではリレーショナルモデルを例として説明する。なお、これらは単なる例示であって、この構成に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更・増減等すればよい。
【0054】
図3に示すように、データベースは商品テーブルなどを備えている。この商品テーブルには、独自設定した自社商品コードをキーとして、商品名、商品カテゴリ、メーカー名、商品カラー、価格、JANコード、メーカー品番などの、商品に関連する各種の情報が関連付けて記憶されている。
【0055】
(商品コード)
商品コードとしては、商品を一意に特定できるコードであればどのようなものであってもよく、JANコード(Japanese Article Number)を用いることができる。このような世界共通のコードの他に、別途付与した自社商品コードを用いてもよい。
図3では、自社商品コードを主キーとしている。
【0056】
(自社商品コード)
JANコードは、GS1事業者コードと、商品アイテムコードと、チェックデジットと、から構成されるが、自社商品コードを用いる場合には、取引事業者数がJANコードに比べて極めて少なくなるために事業者に関するコード部分を短くできる。このため、例えば商品分類(例えば大分類、中分類、小分類など)に関するコード、サイズに関するコード、色に関するコード、チェックデジットなど、独自に付与できるようになる。このようなコードは、従業員などがコード記載から商品内容を容易に判断できるようにもなる。
【0057】
(拠点コード)
拠点コードは、複数の拠点を持つ場合に設定するものである。自社商品コードと同様に、独自に設定すればよい。例えば都道府県や市町村に関するコード、店舗、DCなどの種別に関するコードを含んだものを付与すればよい。すべての拠点の在庫をリアルタイムで把握できるようになり、無用な在庫の保有を抑制できるとともに、営業活動などにも利用性が高い。
【0058】
在庫テーブルには、商品コードと拠点コードとをキーとして、拠点ごとの商品在庫情報(在庫数、入荷予定数量、入荷予定日、出荷予定など)が記憶される。
【0059】
発注テーブルには、発注コードをキーとして、商品名、数量、発注元(入庫)拠点名、入庫拠点名、発注日時、入庫予定日、入庫済み情報、経理処理済み情報などの発注データが記憶される。
【0060】
拠点テーブルには、拠点コードをキーとして、拠点名、郵便番号や住所、配送可能商品、拠点分類(店舗、DCなど)、電話番号やe-mailアドレスなどが記憶される。
【0061】
発注先テーブルには、発注先コードをキーとして、発注先名称、郵便番号や住所、取扱商品、発注コード、電話番号やe-mailアドレス、取扱商品などが記憶される。
【0062】
経理テーブルには、発注先コードと処理年月をキーとして、金額、入金口座などが記憶される。
【0063】
これらのテーブルは、さまざまに関連付けられて記憶されている。
図3は単なる例示であり、テーブルの種類やその内容、これらの関係性などに限定されるものではない。
【0064】
また、これらのデータのうち、在庫数については、あらかじめ棚卸などによって実数を把握して入力する。その他については、あらかじめ設定・入力しておくなどすればよい。変更があった場合には、速やかに内容を変更する。
【0065】
次に、本発明の自動検品方法を、
図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態1に係る自動検品方法のフローを示す図である。
【0066】
(検品開始ステップS101)
検品装置101に商品が送られることにより処理が開始する。たとえば、トラック等の積み荷商品を、検品装置101の搬送部材に載せるたことの検知による自動開始(自動搬送開始)や、開始ボタンを押すなどにより、処理が開始する。
【0067】
(商品コード読み取りステップS102)
検品装置101が、搬送されてきた商品に付された商品コードを自動的に読み取る。
【0068】
(発注データ有無判定ステップS103)
制御装置102が、読み取った商品コードで特定される商品が含まれる未入庫の発注データがあるか否かを判定する。発注データがある場合にはS104、発注データがない場合にはS108に移行する。
【0069】
(発注データ決定ステップS104)
制御装置102が、読み取った商品コードが含まれる未入庫の発注データを、検品対象の発注データとして決定する。この後S105に移行する。
【0070】
(入庫数量超過判定ステップS105)
制御装置102が、読み取った商品コードが含まれる未入庫の発注データにおいて、既に発注数量分入庫したか(発注数量を超過しているか)否かを判定する。入庫数の超過がある場合にはS107、超過がない場合にはS106に移行する。
【0071】
(入庫処理ステップS106)
制御装置102が、当該商品を入庫させるように処理するとともに、検品装置のカウンタの当該商品の数量を1加算する。この後S109に移行する。なお、ケース単位で商品が納入される場合など、商品コードに商品数に関する情報がさらに含まれる場合には、この商品数分加算する。
【0072】
(超過受け取り拒否処理ステップS107)
制御装置102が、入庫数超過の商品の受け取りを拒否する処理をする。この後S109に移行する。
【0073】
(受け取り拒否処理ステップS108)
制御装置102が、発注データのない商品の受け取りを拒否する処理をする。この後S109に移行する。
【0074】
(次商品確認ステップS109)
制御装置102が、次の検品商品があるか否かを判定する。次商品がある場合にはS110に移行する。次商品がない場合には、S111に移行する。たとえば、所定時間以上読み取りが行われない(バーコードリーダ前を搬送される商品がない)場合に、次商品なしと判定する。この所定時間は任意に設定すればよい。またベルトコンベア上の商品の有無や重さの変化の有無などから検知してもよい。
【0075】
(商品コード読み取りステップS110)
検品装置101が商品に付された商品コードを読み取る。この後、ステップS105に戻り、検品対象の商品がなくなるまで検品のループを行っていく。
【0076】
(入庫数量過少判定ステップS111)
制御装置102が、発注数量とカウンタの数量とを対比して、入庫した商品の数が不足しているか(過少であるか)否かを判定する。不足がある場合にはS112、不足がない場合にはS113に進む。
【0077】
(追発注ステップS112)
制御装置102が、入庫数量が不足する商品について、不足する数の追発注を行うように制御する。
【0078】
(入庫完了処理ステップS113)
制御装置102が、検品した商品の入庫完了の処理を行う。例えば、当該発注データを入庫済みに変更する、データベースにおける在庫数の変更(増加)処理などを行う。
【0079】
終了に移行する前に、受け取り伝票などを発行する構成としてもよい。また、受け取り拒否商品についても、その旨の伝票を発行する構成としてもよい。このような構成であると、伝票により納入したことの確認を行っている発注先企業や配送業者にとって都合がよい。受け取り伝票は、検品のための積み荷を置く場所近傍などで、配送を行ったドライバーに対して発行するものであってもよく、発注先企業にe-mailなどで送信するものであってもよく、両方を行うものであってもよい。このような処理は、制御装置102が伝票発行装置107の動作を制御して行われる。
【0080】
また、入庫数超過判定ステップS105の直前に、使用可能な商品か否か(商品の傷などによる販売できない商品であるか)を、検品装置101が、商品や包装のキズの有無を検知し、検知内容から制御装置102が商品の瑕疵の有無を判定する商品瑕疵判定ステップを行ってもよい。ここで瑕疵ありと判定された場合には、入庫数超過判定ステップS105での超過商品と同様に、受け取り拒否処理がなされる。瑕疵なしの場合には、ステップS105に移行する。
【0081】
また、次のようにして入庫処理後あるいは入庫完了処理後の商品を、所定の保管場所に搬送指示や自動搬送を行うことが好ましい。
【0082】
ステップS113の後、制御装置102が、入庫処理した商品の商品コードを用いて、保管場所を読み取る。このステップでは、主に通常保管すべき位置が取得されるが、すぐに出荷すべき商品であるという情報が付加されている場合には、出荷商品に関する保管位置情報が取得される構成であってもよい。
【0083】
制御装置102が、決定した保管場所に搬送するように指示を出力する。これは、ベルトコンベア等の搬送装置に自動的に搬送するように出力してもよく、フォークリフト等を用いて搬送する作業者にわかりやすいよう、保管場所情報を印刷や表示等するように出力するものであってもよい。この後、先入先出が可能なように保管される。
【0084】
(実施の形態2)
読み取った商品コードを含む未入庫の発注データが複数ある可能性がある。本実施の形態では、このような場合における発注データの決定について、
図5を用いて説明する。本実施の形態では、実施の形態1でのステップS103で発注データがある場合に、処理が追加されること以外は上記実施の形態1と同様である。このため、共通する部分の説明は省略する。
【0085】
(発注データ数確認ステップS204)
制御装置102が、データベース103にアクセスし、読み取った商品コードを含んだ未入庫の発注データが1か否かを判定する。1の場合にはS205、2以上の場合にはS206に進む。
【0086】
(発注データ決定ステップS205)
発注データが1であるため、制御装置102が、その発注データを検品に使用する発注データとして決定する。実施の形態1のS105に進む。
【0087】
(発注データ決定ステップS206)
発注データが2以上である場合には、制御装置102が、データベースにアクセスしてその発注日時を確認し、最先の発注データを検品に使用する発注データとして決定する。実施の形態1のS105に進む。
【0088】
上記では最先の発注データを使用する発注データとして決定するもので説明したが、当日が入庫予定日の発注データを検品に使用する発注データとして決定するものとしてもよい。
【0089】
(実施の形態3)
本実施の形態では、複数種類の商品を同時に検品して入庫する方法に関して、
図6を用いて説明する。発注データには、複数種類の商品の発注情報が含まれることがあり、また同一の発注先から複数の発注データにかかる商品が同時に納入されることもある。
【0090】
(商品コード判定ステップS301)
ステップS110の後、制御装置102が、読み取った商品コードが今まで読み取ってきた商品コードと同じか否かを判定する。同じの場合にはS105、違う場合にはS302に進む。
【0091】
(発注データ判定ステップS302)
制御装置102が、決定した発注データに読み取った商品コードが含まれるか否かを判定する。含まれる場合にはS303、含まれない場合にはS304に移行する。
【0092】
(入庫処理ステップS303)
S106と同様に、制御装置102が、当該商品を入庫させるように処理するとともに、入庫数量を1加算する。この後S109に移行する。
【0093】
(発注データ有無判定ステップS304)
S103と同様に、制御装置102が、読み取った商品コードが含まれる未入庫の発注データがあるか否かを判定する。発注データがある場合にはS305、発注データがない場合にはS307に移行する。
【0094】
(入庫処理ステップS305)
S106と同様に、制御装置102が、当該商品を入庫させるように処理するとともに、入庫数量を1加算する。この後S306に移行する。
【0095】
(発注データ追加ステップS306)
制御装置102が、今回の発注データを検品に使用する発注データに追加するように処理する。この後S109に移行する。なお、S305,S306の先後はいずれでもよい。
【0096】
(受け取り拒否ステップS307)
制御装置102が、この検品商品の受け取りを拒否する処理をする。この後S109に移行する。
【0097】
(実施の形態4)
本実施の形態では、納品が完了した商品の経理処理に関して、
図7を用いて説明する。
通常、他社からの納品が完了すると、代金支払いのための経理処理が行われることになる。
【0098】
(追発注有無判定ステップS401)
全量受け取った(追発注のない)発注データに関しては、見積もりなどの時の金額の変更がないため、このような発注データに関しては、経理処理を開始できる。この追発注の有無を制御装置102が判定する。追発注がない場合にはS402、ある場合には経理処理を行わないで終了する。ここでは、追発注の有無により全量を受け取ったか否かを判定しているが、全量受け取った後に発注データに全量受け取り(入庫済み)の情報を付加し、これを利用する構成を採用してもよい。
【0099】
(経理処理指示ステップS402)
全量の入庫が完了した発注データについての経理処理を行う。例えば、入庫日に対応する入金予定日が決定済みの場合、当該入金予定日に入金すべき金額に対して、今回の発注データに関する金額分、経理処理装置108が増額処理するように、制御装置102が制御処理する。また、経理処理が済んだ発注データの情報を、経理処理済みに書き換える。
【0100】
(経理担当者連絡ステップS403)
経理担当者に、上記の経理処理が自動で行われたことを通知するように、制御装置102が処理する。
【0101】
(実施の形態5)
本実施の形態では、商品コードの読み取りを失敗した場合の処理に関して、
図8を用いて説明する。バーコード部分の汚損などにより、商品コードを読み取れない事態が起こり得る。この場合には、検品装置が対物センサーを備える構成として、商品コードが読み取られることなく搬送された商品を検知するようにする。ここでは、対物センサーがバーコードリーダよりも下流側にあるもの(
図2の対物センサー16)を用いる構成を例として説明する。
【0102】
(商品通過判定ステップS501)
対物センサーの信号から、商品の通過の有無を、制御装置102が判定する。ある場合にはS502に移行し、ない場合にはS504に移行する。
【0103】
(商品コード読み取り有無判定ステップS502)
通過商品についての商品コード読み取りがあったか否かを、制御装置102が判定する。有の場合にはS504、無の場合にはS503に移行する。
【0104】
(再検品指示ステップS503)
制御装置102が、当該商品についての再検品を指示する。例えば、再びバーコードリーダ前に行くように搬送ルートを指示したり、積み荷を降ろしている業者や倉庫作業者に手動での検品を通知したりする。
【0105】
(次商品確認ステップS504)
S109と同様に、制御装置102が、次の検品商品があるか否かを判定する。次商品がある場合にはS501に戻る。次商品がない場合には、終了する。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上に説明したように、本発明によると、倉庫作業者の負担を減らしつつも、確実な検品を行うことのできる自動検品システムを実現でき、倉庫担当者や配送業者の負荷を低減できる。また、自動検品完了情報を用いて、経理処理などのその後の処理も自動化できる。よって、本発明の産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0107】
11 搬送部
12 読み取り部
15 対物センサー
16 対物センサー
100 自動検品システム
101 検品装置
102 制御装置
103 データベース
104 発注装置
107 伝票発行装置
108 経理処理装置
【手続補正書】
【提出日】2021-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各装置の動作を制御し、且つ、データベースにアクセスし、その内容を書き換え制御可能な制御装置と、
商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数する検品装置と、を備え、
前記制御装置は、データベースにアクセスして、前記検品装置が読み取った商品コードで特定される商品が含まれる、配送者から受け取っていない未入庫の発注データがあるか否かを判別し、
未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置は、当該発注データにおける商品の発注数を参照して、商品を発注数に達するまで入庫処理し、
未入庫の発注データがない場合には、当該商品について入庫処理を行わずに受け取り拒否処理を行う、
自動検品システム。
【請求項2】
請求項1に記載の自動検品システムにおいて、
前記制御装置は、商品の入庫数が発注数未満であった場合には、当該商品について、発注数との差分量を追発注するよう処理し、
商品を計数した数が発注数よりも多い場合には、当該商品について、発注数との差分量の入庫処理を行わずに受け取り拒否するよう処理する、自動検品システム。
【請求項3】
請求項1に記載の自動検品システムにおいて、
前記制御装置は、全量の入庫が完了した発注データに関して、経理処理手続きを開始するように処理する、自動検品システム。
【請求項4】
制御装置と検品装置とを備える自動検品システムで実行される自動検品方法であって、
前記検品装置が商品に付された商品コードを読み取る商品コード読み取りステップと、
前記制御装置が、前記検品装置が読み取った商品コードで特定される商品が含まれる、配送者から受け取っていない未入庫の発注データがあるか否かを判別する発注データ有無判定ステップと、
未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置が、当該発注データを参照して、当該商品を発注数に達するまで入庫処理する入庫処理ステップと、
未入庫の発注データがない場合には、当該商品について、入庫処理を行わずに受け取り拒否処理をする受け取り拒否ステップと、
を備える自動検品方法。
【請求項5】
請求項4に記載の自動検品方法において、
前記入庫処理ステップの前に、前記制御装置が、計数した商品の数が発注数よりも多いか否かを判定する入庫数量超過判定ステップと、
計数した数が発注数よりも多い場合に、前記制御装置が、発注数との差分量の入庫処理を行わずに受け取り拒否処理する超過受け取り拒否処理ステップと、
入庫処理ステップの後に、前記制御装置が、入庫した商品の数が発注数よりも少ないか否かを判定する入庫数量過少判定ステップと、
入庫数が発注数よりも少ない場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を追発注する追発注ステップと、をさらに備える自動検品方法。
【請求項6】
請求項4に記載の自動検品方法において、
入庫処理ステップの後に、全量の入庫が完了した発注データに関して、前記制御装置が、経理処理手続きを開始するように処理する、経理処理指示ステップをさらに備える自動検品方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記課題を解決するための自動検品システムにかかる本発明は、次のように構成されている。
各装置の動作を制御し、且つ、データベースにアクセスし、その内容を書き換え制御可能な制御装置と、商品を搬送しつつ、商品に付された商品コードを自動的に読み取り、商品の数を計数する検品装置と、を備え、前記制御装置は、データベースにアクセスして、前記検品装置が読み取った商品コードで特定される商品が含まれる、配送者から受け取っていない未入庫の発注データがあるか否かを判別し、未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置は、当該発注データにおける商品の発注数を参照して、商品を発注数に達するまで入庫処理し、未入庫の発注データがない場合には、当該商品について入庫処理を行わずに受け取り拒否処理を行う、自動検品システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
上記構成において、制御装置は、当該商品の入庫数が発注数未満であった場合には、発注数との差分量を追発注し、当該商品を計数した数が発注数よりも多い場合には、当該商品について、発注数との差分量の入庫処理を行わずに受け取り拒否するよう処理する構成とすることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
上記課題を解決するための自動検品方法にかかる本発明は、次のように構成されている。
制御装置と検品装置とを備える自動検品システムで実行される自動検品方法であって、前記検品装置が商品に付された商品コードを読み取る商品コード読み取りステップと、前記制御装置が、前記検品装置が読み取った商品コードで特定される商品が含まれる、配送者から受け取っていない未入庫の発注データがあるか否かを判別する発注データ有無判定ステップと、未入庫の発注データがある場合には、前記制御装置が、当該発注データを参照して、当該商品を発注数に達するまで入庫処理する入庫処理ステップと、未入庫の発注データがない場合には、当該商品について、入庫処理を行わずに受け取り拒否処理をする受け取り拒否ステップと、を備える自動検品方法。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
上記自動検品方法において、前記入庫処理ステップの前に、前記制御装置が、計数した商品の数が発注数よりも多いか否かを判定する入庫数量超過判定ステップと、計数した数が発注数よりも多い場合に、前記制御装置が、発注数との差分量の入庫処理を行わずに受け取り拒否処理する超過受け取り拒否処理ステップと、入庫処理ステップの後に、前記制御装置が、入庫した商品の数が発注数よりも少ないか否かを判定する入庫数量過少判定ステップと、入庫数が発注数よりも少ない場合に、前記制御装置が、発注数との差分量を追発注する追発注ステップと、をさらに備える構成とすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
(検品開始ステップS101)
検品装置101に商品が送られることにより処理が開始する。たとえば、トラック等の積み荷商品を、検品装置101の搬送部材に載せたことの検知による自動開始(自動搬送開始)や、開始ボタンを押すなどにより、処理が開始する。