IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECソリューションイノベータ株式会社の特許一覧 ▶ 日本写真印刷株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-選択方法 図1
  • 特開-選択方法 図2
  • 特開-選択方法 図3
  • 特開-選択方法 図4
  • 特開-選択方法 図5
  • 特開-選択方法 図6
  • 特開-選択方法 図7
  • 特開-選択方法 図8
  • 特開-選択方法 図9
  • 特開-選択方法 図10
  • 特開-選択方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055528
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】選択方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220401BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20220401BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020163000
(22)【出願日】2020-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000231361
【氏名又は名称】NISSHA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】日下部 俊
(72)【発明者】
【氏名】水嶋 宏介
(72)【発明者】
【氏名】吉村 祐一
(72)【発明者】
【氏名】安福 喜代志
(72)【発明者】
【氏名】江口 もも子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】繰り返し利用可能な容器を用いて商品を提供するリユースシステムにおいて、容器を洗浄する際に環境に与える負荷を低減させることが可能な選択方法、選択装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】リユースシステムにおいて、情報処理装置(選択装置800)は、利用可能な容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、洗浄業者が前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得する取得部、取得した環境コストに基づいて、容器を洗浄する洗浄業者と、洗浄業者まで容器を輸送する輸送業者と、を選択する選択図と、を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
選択方法。
【請求項2】
前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストに基づいて前記洗浄業者を選択した後、前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストに基づいて前記輸送業者を選択する
請求項1に記載の選択方法。
【請求項3】
前記洗浄業者と前記輸送業者の組み合わせを複数選択した後、選択した複数の組み合わせのうちの一つの組み合わせを、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストとに基づいて選択する
請求項1または請求項2に記載の選択方法。
【請求項4】
前記容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、に基づいて、店舗から前記洗浄業者へと前記容器を輸送して前記洗浄業者で前記容器の洗浄を行う際の環境コストが最も低くなる前記洗浄業者と前記輸送業者の組み合わせを選択する
請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に選択方法。
【請求項5】
店舗と前記洗浄業者との間の経路長に基づいて算出される輸送の際にかかる時間と、前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、に基づいて、前記輸送業者を選択する
請求項1から請求項4までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
【請求項6】
店舗に存在する未洗浄の容器の個数に基づいて回収対象の店舗を決定し、
決定した回収対象の店舗から前記洗浄業者へと前記容器を輸送する前記輸送業者と、前記容器を洗浄する前記洗浄業者とを選択する
請求項1から請求項5までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
【請求項7】
洗浄済みの前記容器を配送する際に環境にかかる環境コストに基づいて、洗浄済みの前記容器を店舗まで配送する前記輸送業者を決定する
請求項1から請求項6までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
【請求項8】
洗浄済みの前記容器を配送する際に環境にかかる環境コストに基づいて、前記洗浄業者と、前記洗浄業者から店舗まで前記容器を配送する前記輸送業者と、を決定する
請求項1から請求項7までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
【請求項9】
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する選択部と、
を有する
選択装置。
【請求項10】
情報処理装置に、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
処理を実現させるためのプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択方法、選択装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ごみ減量などの目的のため、洗浄などを行うことで繰り返し利用可能な容器を用いて食品や飲料などを提供するリユースシステムが知られている。
【0003】
リユースシステムについて記載された文献としては、例えば、特許文献1がある。例えば、特許文献1には、デポジット料を加えた対価に応じて飲食物をリユース可能なカップ(容器)に投入して提供する提供工程と、飲食物の消費後に回収したカップが真性カップであるか否か識別する識別工程と、真正カップである場合にデポジット料を返金する返金工程と、カップを回収して洗浄する洗浄工程と、を備え、洗浄したカップを再度提供工程で用いるリユースシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-197699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているようなリユースシステムでは、回収した容器を洗浄する工程が生じる。この洗浄工程では、定期的な容器の回収・出荷を行う際にCO2排出などの環境コストが生じ、また、容器を洗浄する際に電力消費などの環境コストが生じる。その結果、ごみ減量などの環境コストを低減させるためのリユースシステムを行うと、CO2排出量が増加するなど他の環境に負荷がかかってしまう、という課題が生じていた。
【0006】
上記のような洗浄工程の際に他の環境に与える負荷は出来るだけ小さい方が望ましい。そこで、本開示の目的は、繰り返し利用可能な容器を用いて商品を提供するリユースシステムにおいて、容器を洗浄する際に環境に与える負荷を低減させることが難しい場合がある、という課題を解決する、選択方法、選択装置、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である選択方法は、
情報処理装置が、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態である選択装置は、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する選択部と、
を有する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
処理を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、繰り返し利用可能な容器を用いて商品を提供するリユースシステムにおいて、容器を洗浄する際に環境に与える負荷を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1の実施形態におけるリユースシステムの全体的な構成例を示す図である。
図2】利用者端末の構成例を示すブロック図である。
図3】店舗端末の構成例を示すブロック図である。
図4】サーバ装置の構成例を示すブロック図である。
図5】容器状態情報の一例を示す図である。
図6】洗浄希望業者情報の一例を示す図である。
図7】輸送希望業者情報の一例を示す図である。
図8】洗浄時の動作例を示すフローチャートである。
図9】容器配送時の動作例を示すフローチャートである。
図10】本開示の第2の実施形態における選択装置のハードウェア構成例を示す図である。
図11】選択装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、図1から図9までを参照して説明する。図1は、リユースシステム100の全体的な構成例を示す図である。図2は、利用者端末300の構成例を示すブロック図である。図3は、店舗端末400の構成例を示すブロック図である。図4は、サーバ装置500の構成例を示すブロック図である。図5は、容器状態情報541の一例を示す図である。図6は、洗浄希望業者情報542の一例を示す図である。図7は、輸送希望業者情報543の一例を示す図である。図8図9は、サーバ装置500の動作例を示す図である。
【0013】
本開示の第1の実施形態においては、洗浄などを行うことで繰り返し利用可能な容器200を利用者に貸し出すリユースシステム100について説明する。図1で示すように、リユースシステム100では、利用者が店舗でコーヒーなどの商品を購入した際、利用者に容器200を貸し出す。つまり、容器200の内部にコーヒーなどの商品を入れて利用者に提供する。また、リユースシステム100では、店舗などにおいて、利用者から容器200の返却を受け付ける。返却された容器200は、洗浄業者などで洗浄され、その後、店舗へと戻される。そして、利用者などへ再度貸し出される。
【0014】
本実施形態で説明するリユースシステム100の場合、後述するように、貸出中であるか否かなどの容器200の状況について、複数の店舗と接続されたサーバ装置500を用いて管理する。そのため、容器200は、容器200を貸し出した店舗以外に返却されてもよい。換言すると、容器200を貸し出した店舗以外に容器200が返却された場合でも、リユースシステム100は、問題なく容器200の管理を行うことが出来る。また、上記構成によると、リユースシステム100全体として容器200を用いる。そのため、例えば、洗浄業者による洗浄の後に配送される店舗は、利用者から返却を受け付けた店舗と異なっていてもよい。また、例えば、リユースシステム100では、初めてリユースシステム100を利用する際に、クレジットカード情報などの決済情報を含む利用者情報をサーバ装置500に登録しておく。そして、リユースシステム100は、容器200を貸し出す際に、利用者と容器200とを対応付けて管理する。例えば、上記のような構成により、リユースシステム100は、容器200の貸し出し時に預り金などを預かることなく容器200を貸し出すことを可能とする。
【0015】
本実施形態において説明するサーバ装置500は、上述したようなリユースシステム100において、容器200の洗浄を行う洗浄業者と、店舗と洗浄業者の間の輸送を行う輸送業者と、を選択する。例えば、サーバ装置500は、店舗から洗浄業者へと容器200を輸送する際に環境コストと洗浄業者で容器200の洗浄を行う際の環境コストとに基づいて、洗浄業者と輸送業者とを選択する。そして、サーバ装置500は、選択した洗浄業者と輸送業者に対して必要な指示を行う。なお、本実施形態において、環境コストとは、環境に与える負荷に応じた値のことをいう。例えば、環境コストは、電力消費量などの資源消費量や、CO2排出量や排出汚水量など、または、資源消費量や各種排出量に応じて算出される値などである。環境コストは、例えば、事前に機械学習することで生成したモデルに電力消費量などを入力することで出力される値などであってもよい。環境コストは、上記例示した以外の環境に与える負荷に応じた値であってもよい。
【0016】
なお、本実施形態においては、洗浄などを行うことで繰り返し利用可能な容器200の一例として、コーヒーなどの液体の商品を入れる液体用容器を用いる場合について説明する。しかしながら、容器200は、洗浄などにより繰り返し利用可能であるならば、液体用容器以外であってもよい。例えば、容器200は、お弁当などの食品を入れるお弁当箱などの食品用容器であってもよい。
【0017】
また、店舗と洗浄業者間の輸送、配送は、容器200単位で行われてもよいし、容器200の返却を受け付ける回収コンテナ単位で行われてもよい。例えば、回収コンテナは、回収コンテナ内に複数の容器200を収納することが出来る。回収コンテナは、回収コンテナ内に容器200を収納したまま、内部に収納した容器200を洗浄可能なよう構成されていてもよい。後述するサーバ装置500は、容器200ごとに洗浄業者や輸送業者の選択を行ってもよいし、複数の容器200を含む回収コンテナごとに洗浄業者や輸送業者の選択を行ってもよい。
【0018】
図1は、リユースシステム100全体の構成例を示している。図1を参照すると、リユースシステム100は、例えば、容器200と、利用者端末300と、店舗端末400と、サーバ装置500と、洗浄業者端末600と、輸送業者端末700と、を含んでいる。図1で示すように、店舗端末400とサーバ装置500とは、ネットワークなどを介して、互いに通信可能なよう接続されている。また、サーバ装置500と洗浄業者端末600とは、ネットワークなどを介して、互いに通信可能なよう接続されている。また、サーバ装置500と輸送業者端末700とは、ネットワークなどを介して、互いに通信可能なよう接続されている。また、利用者端末300と店舗端末400とは、無線通信などを用いて互いに通信可能なよう接続することが出来る。また、利用者端末300とサーバ装置500とは、無線通信などを用いて互いに通信可能なよう接続することが出来る。
【0019】
なお、図1では例示していないが、リユースシステム100は、複数の利用者端末300、複数の店舗端末400、複数のサーバ装置500、複数の洗浄業者端末600、複数の輸送業者端末700を含んでいてよい。
【0020】
容器200は、洗浄などを行うことで繰り返し利用可能な入れ物である。上述したように、本実施形態の場合、容器200には、コーヒーなどの液体の商品を入れる。例えば、容器200は、ステンレス製のタンブラーや樹脂製のカップなどである。容器200は、例示した以外のものであってもよい。
【0021】
図1で示すように、容器200の側面任意の箇所には、個体識別情報210が付されている。個体識別情報210は、例えば、QRコード(登録商標)などの2次元コードやRFタグなどである。個体識別情報210は、例えば、容器ごとに一意に付与される識別情報である容器IDを示す情報などを含む。個体識別情報210は、バーコードなど上記例示した以外であってもよい。
【0022】
利用者端末300は、利用者が所有する携帯型の情報処理装置である。利用者端末300は、例えば、容器200の貸し出しを受ける際や容器200を返却する際などにおいて用いられる。例えば、利用者端末300は、スマートフォンやタブレットなどである。利用者端末300は、上記例示した以外であってもよい。
【0023】
図2は、利用者端末300の構成例を示している。図2を参照すると、例えば、利用者端末300は、タッチパネルなどの操作入力部や画面表示部などの一般的な機能のほかに、読取部310、処理部320などを有している。
【0024】
例えば、利用者端末300は、CPUなどの演算装置と、記憶装置と、を有している。利用者端末300は、例えば、記憶装置に格納されたプログラムを演算装置が実行することで、上述した各処理部を実現することが出来る。
【0025】
読取部310は、カメラなどの撮像装置、または、無線通信機能を利用して、容器200に付された個体識別情報210を読み取る。例えば、読取部310は、QRコードやRFタグなどの個体識別情報210を読み取ることで、容器200に対して予め付与されている容器IDなどを取得する。
【0026】
例えば、読取部310は、利用者が容器200の貸し出しを受ける際(つまり、容器200の貸し出しを開始する際)や、利用者が容器200を店舗に返却する際などに、利用者や店舗の従業員などが利用者端末300を操作することで、容器200に付された個体識別情報210を読み取る。読取部310は、上記タイミング以外で個体識別情報210の読取を行ってもよい。
【0027】
なお、読取部310が利用する撮像装置は、利用者端末300が有していてもよいし、利用者端末300と接続された外部装置などであってもよい。
【0028】
処理部320は、読取部310による個体識別情報210の読取に応じた処理を行う。例えば、処理部320は、読取部310が個体識別情報210を読み取ることで取得した容器IDと、利用者ごとに一意に与えられる識別情報である利用者IDなどとを、サーバ装置500に対して送信する。これにより、処理部320は、容器200の貸し出し開始をサーバ装置500に登録したり、容器200の返却をサーバ装置500に登録したりする。つまり、処理部320は、容器200の貸し出し開始や返却をサーバ装置500に登録するための登録処理を行う。なお、処理部320は、後述する店舗端末400から受信した店舗識別情報を容器IDなどとともにサーバ装置500に対して送信してもよい。店舗識別情報を容器IDとともに送信することで、サーバ装置500において、返却された店舗などについても管理することが出来る。また、処理部320は、読取部310が個体識別情報210を読み取った際に、利用者端末300が有する画面表示部に所定の情報を表示することが出来る。例えば、処理部320は、貸し出し開始時の時刻情報などから容器200の返却期限(例えば、貸し出しの開始から1週間など)を算出して、算出した結果を画面表示することが出来る。なお、利用者IDは、例えば、上述した利用者情報をサーバ装置500などに登録する際に、利用者(または利用者端末300)に対して予め付与されている。
【0029】
店舗端末400は、容器200を貸し出す店舗などに設置された情報処理装置である。店舗端末400は、容器200の貸し出しを行う際、容器200を返却する際などに用いることが出来る。例えば、店舗端末400は、パーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレットなどである。店舗端末400は、上記例示した以外であってもよい。
【0030】
図3は、店舗端末400の構成例を示している。図3を参照すると、店舗端末400は、例えば、読取部410と、処理部420と、店舗情報送信部430と、を有している。
【0031】
例えば、店舗端末400は、CPUなどの演算装置と、記憶装置と、を有している。店舗端末400は、例えば、記憶装置に格納されたプログラムを演算装置が実行することで、上述した各処理部を実現することが出来る。
【0032】
読取部410は、カメラなどの撮像装置、または、無線通信機能を利用して、容器200に付された個体識別情報210を読み取る。例えば、読取部410は、QRコードやRFタグなどの個体識別情報210を読み取ることで、容器200に対して予め付与されている容器IDなどを取得する。
【0033】
例えば、読取部410は、利用者が容器200の貸し出しを受ける際(つまり、容器200の貸し出しを開始する際)や、利用者が容器200を店舗に返却する際に、利用者や店舗の従業員などが店舗端末400を操作することで、容器200に付された個体識別情報210を読み取る。
【0034】
なお、読取部410が利用する撮像装置は、利用者端末300の場合と同様に、店舗端末400が有していてもよいし、店舗端末400と接続された外部装置などであってもよい。また、読取部310を用いた読取と読取部410を用いた読取とは、いずれか一方が行われれば、他方は省略されてよい。
【0035】
処理部420は、読取部410による個体識別情報210の読取に応じた処理を行う。例えば、処理部420は、読取部410が個体識別情報210を読み取ることで取得した容器IDと、利用者IDなどとを、サーバ装置500に対して送信する。これにより、処理部420は、容器200の貸し出し開始をサーバ装置500に登録したり、容器200の返却をサーバ装置500に登録したりする。つまり、処理部420は、処理部320と同様に、容器200の貸し出し開始や返却をサーバ装置500に登録するための登録処理を行うことが出来る。処理部420は、店舗端末400が記憶する店舗識別情報を容器IDなどとともにサーバ装置500に対して送信してもよい。なお、店舗端末400は、事前に利用者端末300と通信を行うことなどにより、利用者端末300から利用者IDを受信しているものとする。また、処理部420は、読取部410が読み取った際に、店舗端末400が有する画面表示部に所定の情報を表示することが出来る。例えば、処理部420は、貸し出し開始時の時刻情報などから容器200の返却期限(例えば、貸し出しの開始から1週間など)を算出して、算出した結果を画面表示することが出来る。
【0036】
店舗情報送信部430は、店舗端末400が記憶する店舗識別情報を利用者端末300に対して送信する。店舗識別情報は、店舗ごとに一意に付与される識別情報であり、店舗ごとに予め定められている。店舗情報送信部430は、任意のタイミングで店舗識別情報を利用者端末300に対して送信してよい。
【0037】
サーバ装置500は、貸し出し中であるか否かなど容器200の状況を管理する情報処理装置(管理装置)である。サーバ装置500は、利用者端末300や店舗端末400などから受信した容器IDや利用者IDなどに基づいて、容器200の状況を管理する。また、サーバ装置500は、容器200の状況に応じて、洗浄業者や輸送業者を選択して容器200を洗浄させる。例えば、サーバ装置500は、オンプレミスサーバやクラウドサーバなどである。サーバ装置500は、上記例示した以外であってもよい。
【0038】
図4は、サーバ装置500の構成例を示している。図4を参照すると、サーバ装置500は、主な構成要素として、例えば、操作入力部510と、画面表示部520と、通信I/F部530と、記憶部540と、演算処理部550と、を有している。なお、サーバ装置500は、操作入力部510を有さないなど、上記例示した構成の一部であってもよい。
【0039】
操作入力部510は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部510は、サーバ装置500を操作する操作者の操作を検出して演算処理部550に出力する。
【0040】
画面表示部520は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部520は、演算処理部550からの指示に応じて、記憶部540に格納された各種情報などを画面表示することが出来る。
【0041】
通信I/F部530は、データ通信回路からなる。通信I/F部530は、利用者端末300、店舗端末400、そのほか外部装置などとの間で通信を行う。
【0042】
記憶部540は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部540は、演算処理部550における各種処理に必要な処理情報やプログラム544を記憶する。プログラム544は、演算処理部550に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム544は、通信I/F部530などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部540に保存されている。記憶部540で記憶される主な情報としては、例えば、容器状態情報541、洗浄希望業者情報542、輸送希望業者情報543などがある。なお、記憶部540には、上述した利用者情報を記憶することが出来る。記憶部540には、容器200の色、容量、素材など、容器200自体についての情報を含む容器情報などが記憶されてもよい。
【0043】
容器状態情報541は、容器200の状況を示す状況情報など容器200の利用に応じた情報を含んでいる。例えば、容器状態情報541は、利用者が容器200の貸し出しを受ける際や返却する際、容器200を洗浄業者に輸送する際、洗浄業者から店舗に容器200を配送する際などに更新される。
【0044】
図5は、容器状態情報541の一例を示している。図5を参照すると、容器状態情報541には、例えば、容器ID、状況情報などの項目が含まれている。
【0045】
ここで、容器IDは、上述したように、容器200ごとに一意に付与される識別情報である。また、状況情報は、容器200の状況を示す情報である。状況情報には、例えば、利用者に貸し出し中であるか否かを示す情報、店舗識別情報など容器200が置かれている店舗を示す情報、洗浄を行う業者を示す業者IDなどの情報、などが含まれる。状況情報には、貸し出している利用者の利用者IDなどが含まれてもよい。また、状況情報は、容器200が洗浄済みであるか否かを示す情報を含む。例えば、利用者から店舗に返却された段階では未洗浄となり、洗浄業者から配送された段階で洗浄済みとなる。なお、状況情報は、過去1週間や1か月の状況を示す情報など、過去の情報を含んでいてもよいし、貸し出しを行った時刻を示す情報などより詳細な情報を含んでいてもよい。
【0046】
洗浄希望業者情報542は、洗浄可能な日時、洗浄可能な回収コンテナの数、洗浄する際にかかる環境コストなど、容器200の洗浄を希望する業者についての情報を含んでいる。例えば、洗浄希望業者情報542は、洗浄業者端末600から受信する洗浄希望や、洗浄業者に対する洗浄指示などに応じて更新される。
【0047】
図6は、洗浄希望業者情報542の一例を示している。図6を参照すると、洗浄希望業者情報542には、例えば、業者ID、可能日時情報、可能個数情報、環境コスト情報などの項目が含まれている。また、洗浄希望業者情報542には、洗浄業者の場所を示す情報などを含めることが出来る。
【0048】
ここで、業者IDは、洗浄業者や輸送業者などの業者に対して付与される識別情報である。また、可能日時情報は、洗浄が可能な日にち、曜日、時間帯などを示している。例えば、夜のみ営業する店舗、社員食堂や寮などには、洗浄設備を使わない日にち、曜日、時間帯などがあるものと想定される。可能日時情報は、例えば、本来の業務がない時間(つまり、洗浄設備を使わない時間)などに応じて定められてよい。また、可能個数情報は、自身が有する洗浄設備などで洗浄可能な回収コンテナの個数などを示している。可能個数情報は、洗浄可能な容器200の数などを示していてもよい。なお、可能個数情報に含まれる情報は、例えば、実際に洗浄中の回収コンテナの数などに応じて増減してもよい。環境コスト情報は、回収コンテナなどを洗浄する際に必要となる環境コストを示している。環境コスト情報には、例えば、洗浄設備を動かす際に必要となる電力消費量などが含まれる。環境コスト情報には、例えば、自社が有する太陽光発電設備を利用して発電した電力を使用しているなどを示す使用電力情報が含まれてもよい。
【0049】
輸送希望業者情報543は、輸送可能な日時、輸送可能な回収コンテナの数、輸送する際にかかる環境コストなど、容器200の輸送を希望する業者についての情報を含んでいる。例えば、輸送希望業者情報543は、輸送業者端末700から受信する輸送希望に応じて更新される。
【0050】
図7は、輸送希望業者情報543の一例を示している。図7を参照すると、輸送希望業者情報543には、例えば、業者ID、可能日時情報、可能個数情報、環境コスト情報などの項目が含まれている。
【0051】
ここで、業者IDは、洗浄業者や輸送業者などの業者に対して付与される識別情報である。また、可能日時情報は、輸送が可能な日にち、曜日、時間帯などを示している。洗浄希望業者情報542の場合と同様、可能日時情報は、例えば、本来の業務がない時間などに応じて定められてよい。また、可能個数情報は、一度に輸送可能な回収コンテナの個数などを示している。可能個数情報は、一度に輸送可能な容器200の数などを示していてもよい。環境コスト情報は、回収コンテナなどを輸送する際に必要となる環境コストを示している。環境コスト情報には、例えば、1km輸送する際のCO2排出量など輸送時に必要となるコストを示す情報やトラック、乗用車、自転車などの輸送手段を示す情報などが含まれる。
【0052】
演算処理部550は、CPUなどの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部550は、記憶部540からプログラム544を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム544とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部550で実現される主な処理部としては、例えば、状況管理部551、洗浄・輸送希望受付部552、回収店舗仮決定部553、洗浄時業者選択部554(取得部、選択部)、指示部555、在庫確認部556、配送制御部557(取得部、選択部)などがある。
【0053】
状況管理部551は、容器200が貸し出し中であるか否か、洗浄中であるか否かなど、容器200の状況を管理する。例えば、状況管理部551は、利用者端末300などから容器ID、利用者ID、業者IDなどを受信すると、受信した情報に応じて容器状態情報541中の状況情報を更新することで、容器200の状況を管理する。
【0054】
例えば、店舗Aに存在する容器ID「AAAB」の容器200を新たに利用者に貸し出す場合、利用者端末300または店舗端末400から、利用者の利用者IDと、容器ID「AAAB」と、などを受信する。すると、状況管理部551は、図5を参照して説明した容器状態情報541中の容器ID「AAAB」に対応する状況情報を、「店舗A(洗浄済)」から「貸出中」に変更する。また、状況管理部551は、状況情報に利用者IDを含める。例えば、以上のような処理により、状況管理部551は、容器200を貸し出す際、容器200と利用者とを対応付けて管理する。
【0055】
また、容器ID「AAAB」の容器200を返却する場合、利用者端末300または店舗端末400から、利用者の利用者IDと、容器ID「AAAB」と、店舗識別情報と、などを受信する。すると、状況管理部551は、図5を参照して説明した容器状態情報541中の状況情報を、「貸出中」から「店舗A(未洗浄)」に変更する。このように、状況管理部551は、店舗識別情報などを用いることで、容器200が返却された店舗の情報も含む容器200の状況管理を行うことが出来る。また、状況情報に未洗浄である旨を示す情報を含まれることで、容器200が洗浄済みであるか否かを管理することが出来る。
【0056】
また、状況管理部551は、容器200を洗浄に出す際、洗浄業者において洗浄が終了した際、洗浄業者から各店舗に容器200を配送する際、などにおいても上述した処理と同様の処理により受信した容器IDなどを用いて状況情報を更新することで、容器200の状況を管理することが出来る。例えば、状況管理部551は、店舗から洗浄業者に輸送する際、受信した容器IDなどに基づいて、状況情報を「店舗A(未洗浄)」から「洗浄中」などに変更する。状況管理部551は、業者IDなどを状況情報に含めてもよい。また、状況管理部551は、洗浄業者において洗浄が終了した際、受信した容器IDなどに基づいて、状況情報を「洗浄中」から「洗浄済み」などに変更する。また、状況管理部551は、洗浄業者から店舗に洗浄済みの容器200を配送する際、受信した容器IDなどに基づいて、状況情報を「洗浄中」から「店舗(洗浄済)」などに変更する。なお、容器200を洗浄に出す場合や洗浄業者から各店舗に容器200を配送する際は、例えば、店舗端末400などの店舗が有する端末や輸送業者が用いる端末により取得した容器IDなどをサーバ装置500へと送信することが出来る。また、洗浄業者から店舗に洗浄済みの容器200を配送する際は、例えば、洗浄業者端末600などの洗浄業者が有する端末により取得した容器IDなどをサーバ装置500へと送信することが出来る。ここで、店舗、輸送業者、洗浄業者が有する端末は、利用者端末300や店舗端末400が有する読取部310や処理部320(または、読取部410や処理部420)と同様の機能を有する端末であってよい。また、例えば、回収コンテナ内に存在する各容器200の容器IDを回収コンテナが管理するよう構成してもよい。この場合、店舗が有する端末や輸送業者が用いる端末が回収コンテナから情報を取得することで、洗浄する容器IDなどを一度に取得することが出来る。
【0057】
洗浄・輸送希望受付部552は、洗浄業者から洗浄希望を受け付ける。すると、洗浄・輸送希望受付部552は、受け付けた洗浄希望を洗浄希望業者情報542として記憶部540に記憶する。また、洗浄・輸送希望受付部552は、輸送業者から輸送希望を受け付ける。すると、洗浄・輸送希望受付部552は受け付けた輸送希望を輸送希望業者情報543として記憶部540に記憶する。
【0058】
回収店舗仮決定部553は、容器200の回収対象となる店舗を仮に決定する。例えば、回収店舗仮決定部553は、容器状態情報541に基づいて、各店舗が保有する未洗浄の容器200の個数を把握する。そして、回収店舗仮決定部553は、各店舗が保有する未洗浄の容器200の個数に基づいて、回収対象となる店舗を仮に決定する。
【0059】
例えば、回収店舗仮決定部553は、数時間ごと、半日ごと、一日ごとなど、予め定められた間隔で定期的に回収対象となる店舗を仮に決定する。回収店舗仮決定部553が店舗を仮に決定する間隔は、任意に定めてよい。
【0060】
一例として、回収店舗仮決定部553は、未洗浄の容器200の個数と、店舗ごとに定められる回収閾値との比較を各店舗について行う。そして、未洗浄の容器200の個数が回収閾値以上となる店舗を回収対象の店舗として仮決定する。なお、回収閾値は、例えば、店舗に置いておける回収コンテナの数などに応じて定められる。そのため、回収閾値は、店舗ごとに異なっていてよい。
【0061】
なお、回収店舗仮決定部553は、上記例示した以外の方法で回収対象の店舗を仮決定するよう構成してもよい。例えば、回収店舗仮決定部553は、未洗浄の容器200の個数に基づいて使用されている回収コンテナの数を算出し、算出した回収コンテナの数と回収閾値とを比較することで、回収対象の店舗を仮決定するよう構成してもよい。また、回収店舗仮決定部553は、例えば、単位時間当たりの容器200の増加量などに基づいて所定時間後の状況を算出し、算出した結果と回収閾値とを比較することなどにより回収対象の店舗を仮決定するよう構成してもよい。また、例えば、容器状態情報541に基づいて、店舗識別情報などと未洗浄の容器200の個数とを対応付けた情報を予め生成しておいてもよい。回収店舗仮決定部553は、上記予め生成しておいた情報を用いた比較を行うことで、回収対象の店舗を仮決定するよう構成してもよい。
【0062】
洗浄時業者選択部554は、容器200を洗浄する洗浄業者と、店舗から洗浄業者へと容器200(回収コンテナ)を輸送する輸送業者と、を選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、時間的な条件を満たしたうえで、店舗から洗浄業者へと容器200を輸送して洗浄業者で容器200の洗浄を行う際の環境コストが最も低くなる洗浄業者と輸送業者の組み合わせを選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、回収店舗仮決定部553が回収すると仮決定した各店舗について、洗浄業者と輸送業者を選択する。なお、洗浄時業者選択部554は、選択した輸送業者のキャパシティに余裕がある場合などにおいて、回収店舗仮決定部553が回収すると仮決定していない店舗についても洗浄する旨を決めるよう構成してもよい。
【0063】
一例として、例えば、洗浄時業者選択部554は、まず、洗浄希望業者情報542に含まれる洗浄業者の中から所定の条件を満たす洗浄業者を選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、可能日時情報を参照することで、受け入れ可能であると判断される洗浄業者を選択する。また、洗浄時業者選択部554は、上記選択した洗浄業者について、店舗において回収対象となる容器200の個数(回収コンテナの数)と洗浄希望業者情報542中の可能個数情報とを比較する。そして、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数が、可能個数情報が示す数以下となる洗浄業者をさらに選択する。
【0064】
上述した処理により洗浄業者を選択した後、洗浄時業者選択部554は、環境コスト情報を取得して参照する。そして、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数を洗浄した際の環境コストに基づいて、洗浄業者をさらに選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数を洗浄した際の環境コストが最も低くなる洗浄業者を選択する。具体的には、例えば、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数を洗浄した際の電力消費量が最も低くなる洗浄業者を選択する。洗浄時業者選択部554は、使用電力情報を参照のうえ、電力消費量分を発電した際のCO2排出量などを算出して(つまり、電力消費量をCO2排出量に換算して)、算出したCO2排出量が最も低くなる洗浄業者を選択してもよい。洗浄時業者選択部554は、事前に学習することで生成したモデルに電力消費量などを入力した結果として出力される値が最も低くなる洗浄業者を選択してもよい。
【0065】
なお、環境コストが最も低くなる洗浄業者が複数ある場合、洗浄時業者選択部554は、環境コストが最も低くなる複数の洗浄業者を選択してよい。また、洗浄時業者選択部554は、例えば、環境コストが最も低くなる洗浄業者から環境コストが低くなる順に所定数の洗浄業者を選択してもよい。
【0066】
また、洗浄時業者選択部554は、洗浄業者を選択した後、店舗から選択した洗浄業者に容器200(回収コンテナ)を輸送する輸送業者を選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、GIS(Geographic Information System)と店舗や洗浄業者の位置情報とに基づいて、店舗と洗浄業者との間の経路長を算出する。また、洗浄時業者選択部554は、輸送希望業者情報543に含まれる輸送手段を示す情報を参照する。そして、洗浄時業者選択部554は、輸送手段を示す情報が示す輸送手段で算出した経路長を輸送した際にかかる時間を算出する。その後、洗浄時業者選択部554は、算出した時間と、輸送希望業者情報543に含まれる環境コスト情報が示すCO2排出量などと、に基づいて、輸送業者を選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、輸送にかかる時間が閾値以下であり、かつ、環境コストが最も低くなる輸送業者を選択する。なお、洗浄時業者選択部554は、例えば、事前に学習することで生成したモデルにCO2排出量と時間とを入力した結果として出力される値が最も低くなる洗浄業者を選択するなど、機械学習の結果を用いて輸送業者を選択してもよい。
【0067】
例えば、以上のように、洗浄時業者選択部554は、選択した各洗浄業者について輸送業者を選択する。つまり、洗浄業者と輸送業者の組み合わせを選択する。そして、洗浄時業者選択部554は、選択した各組み合わせのうち、合計の環境コストが最も低くなる組み合わせを最終的な洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、洗浄時の電力消費量をCO2排出量に換算した値と、輸送時のCO2排出量とを足し合わせて、合計値が最も低くなる組み合わせを最終的な洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして選択する。または、洗浄時業者選択部554は、洗浄時の電力消費量と輸送時のCO2排出量などとを事前に学習することで生成したモデルに入力した結果として出力される値に基づく選択を行うなど、事前に学習した結果を用いた選択を行ってもよい。なお、合計値が最も低くなる組み合わせが複数ある場合、洗浄時業者選択部554は、経路長が最も短くなる組み合わせを選択するなど、任意の手段を用いて最終的な組み合わせを選択してよい。
【0068】
なお、上記のようにして輸送業者を選択した場合、輸送業者が輸送可能なキャパシティに対して実際に輸送する回収コンテナの数が少なくなることも想定される。そのため、洗浄時業者選択部554は、輸送業者が輸送可能なキャパシティと実際に輸送する回収コンテナの数とを比較して、輸送する数が輸送業者ごとに定められる輸送閾値以下でありキャパシティに余裕があると判断される場合、回収店舗仮決定部553が回収対象であると仮決定しなかった店舗などから洗浄業者へと回収コンテナを輸送することを決定してもよい。この場合、洗浄時業者選択部554は、例えば、回収対象となる店舗からの距離が所定値以内となる店舗を輸送対象の店舗として加えるよう構成してもよい。
【0069】
以上が、洗浄時業者選択部554による選択処理の一例である。なお、洗浄時業者選択部554は、上記例示した以外の方法により、店舗から洗浄業者へと容器200を輸送して洗浄業者で容器200の洗浄を行う際の環境コストが最も低くなるように、洗浄業者と輸送業者の組み合わせを選択してもよい。
【0070】
指示部555は、洗浄時業者選択部554が最終的に選択した洗浄業者と輸送業者に対して、それぞれ必要な指示を送信する。例えば、指示部555は、選択した洗浄業者に対して、洗浄依頼とともに、洗浄する回収コンテナの数を示す情報や輸送する輸送業者の情報などを送信する。また、指示部555は、選択した輸送業者に対して、輸送依頼とともに、輸送する回収コンテナの数を示す情報、回収する店舗を示す情報、輸送先の洗浄業者を示す情報などを送信する。指示部555は、回収対象となる店舗に対して、容器200の回収がある旨を通知してもよい。
【0071】
また、指示部555は、後述する在庫確認部556と配送制御部557とが決定した洗浄業者と輸送業者に対して、それぞれ必要な指示を送信することが出来る。
【0072】
在庫確認部556は、各店舗における洗浄済みの容器200の個数である在庫を確認する。例えば、在庫確認部556は、容器状態情報541に基づいて、各店舗が保有する洗浄済みの容器200の個数(在庫)を把握する。そして、在庫確認部556は、各店舗の在庫に基づいて、洗浄業者において保管されている洗浄済みの容器200(回収コンテナ)を配送する店舗を決定する。
【0073】
例えば、在庫確認部556は、回収店舗仮決定部553と同様に、数時間ごと、半日ごと、一日ごとなど、予め定められた間隔で定期的に在庫を確認して配送先を決定する。回収店舗仮決定部553の場合と同様に、在庫確認部556が店舗を仮に決定する間隔は、任意に定めてよい。
【0074】
一例として、在庫確認部556は、洗浄済みの容器200の個数と、店舗ごとに定められる在庫閾値との比較を各店舗について行う。そして、洗浄済みの容器200の個数が在庫閾値以下となる店舗に容器200の配送を行うと決定する。なお、在庫閾値は、例えば、店舗に置いておける容器200の数などに応じて、予め定められている。そのため、在庫閾値は、店舗ごとに異なっていてよい。
【0075】
なお、在庫確認部556は、上記例示した以外の方法で在庫の確認などを行うよう構成してもよい。例えば、在庫確認部556は、洗浄済みの容器200の個数などに基づいて配送可能な回収コンテナの数を算出し、算出した回収コンテナの数と在庫閾値とを比較することで、配送する店舗を決定するよう構成してもよい。また、在庫確認部556は、例えば、単位時間当たりの洗浄済み容器200の減少量などに基づいて所定時間後の状況を算出し、算出した結果と在庫閾値とを比較することなどにより配送する店舗を決定するよう構成してもよい。また、例えば、容器状態情報541に基づいて、店舗識別情報などと洗浄済みの容器200の個数とを対応付けた情報を予め生成しておいてもよい。在庫確認部556は、上記予め生成しておいた情報を用いた比較を行うことで、配送する店舗を決定するよう構成してもよい。
【0076】
配送制御部557は、容器200を保管している洗浄業者(倉庫などであってもよい)と、洗浄業者から店舗へと容器200(回収コンテナ)を輸送する輸送業者と、を決定する。例えば、配送制御部557は、時間的な条件を満たしたうえで、洗浄業者から店舗へと容器200を配送する際の環境コストが最も低くなる洗浄業者と輸送業者の組み合わせを決定する。例えば、配送制御部557は、在庫確認部556が配送すると決定した各店舗について、洗浄業者と輸送業者を決定する。なお、配送制御部557は、選択した輸送業者のキャパシティに余裕がある場合などにおいて、在庫確認部556が配送すると決定していない店舗についても配送する旨を決めるよう構成してもよい。
【0077】
一例として、例えば、配送制御部557は、まず、洗浄業者を選択する。例えば、配送制御部557は、容器状態情報541を参照して、店舗に配送する配送個数以上の容器200(または、回収コンテナ)を有する洗浄業者を選択する。なお、配送個数は、例えば、店舗ごとに予め定められている。配送個数は、店舗が有する洗浄済みの容器200の数などに応じて動的に変化する値であってもよい。また、配送制御部557は、上記選択を行う際、店舗と洗浄業者との間の距離を参照してもよい。例えば、配送制御部557は、店舗との間の距離が所定位置以下となる洗浄業者の中から、上記選択を行うよう構成してもよい。
【0078】
上述した処理により洗浄業者を選択した後、配送制御部557は、洗浄業者から店舗に容器200(回収コンテナ)を輸送する輸送業者を選択する。例えば、配送制御部557は、GISと店舗や洗浄業者の位置情報とに基づいて、店舗と洗浄業者との間の経路長を算出する。また、配送制御部557は、輸送希望業者情報543に含まれる輸送手段を示す情報を参照する。そして、配送制御部557は、輸送手段を示す情報が示す輸送手段で算出した経路長を輸送した際にかかる時間を算出する。その後、配送制御部557は、算出した時間と、環境コスト情報が示すCO2排出量などと、に基づいて、輸送業者を選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、輸送にかかる時間が閾値以下であり、かつ、環境コストが最も低くなる輸送業者を選択する。そして、配送制御部557は、選択した輸送業者と対応する洗浄業者とを洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして決定する。例えば、以上のような処理により、配送制御部557は、時間的な条件を満たしたうえで、洗浄業者から店舗へと容器200を配送する際の環境コストが最も低くなる洗浄業者と輸送業者の組み合わせを決定する。なお、配送制御部557は、例えば、事前に学習することで生成したモデルにCO2排出量と時間とを入力した結果として出力される値が最も低くなる洗浄業者を選択するなど、機械学習の結果を用いて輸送業者を選択してもよい。
【0079】
なお、洗浄時業者選択部554の場合と同様に、配送制御部557は、輸送業者が輸送可能なキャパシティに応じて、在庫確認部556が配送すると決定しなかった店舗へと容器200の配送を行うことを決定してもよい。
【0080】
以上が、サーバ装置500の構成例である。
【0081】
洗浄業者端末600は、容器200を洗浄する洗浄業者に設置された情報処理装置である。洗浄業者端末600は、洗浄業者端末600を操作する操作者からの操作に応じて、洗浄希望をサーバ装置500に対して送信したり、洗浄依頼などをサーバ装置500から受信したりする。例えば、洗浄業者端末600は、パーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレットなどである。洗浄業者端末600は、上記例示した以外であってもよい。
【0082】
なお、洗浄業者には、洗浄を専門に行う業者のほか、例えば、飲食店などの店舗や社員食堂など、回収コンテナを洗浄するための洗浄設備を有する様々な業者を含んでよい。つまり、洗浄業者は、容器200を回収する店舗などであってもよい。洗浄業者は、上記例示した以外であってもよい。また、洗浄業者により洗浄された容器200は、例えば、各店舗に配送されるまで洗浄業者に保管される。洗浄業者により洗浄された容器200は、外部の倉庫などで保管されてもよい。
【0083】
輸送業者端末700は、容器200を輸送する輸送業者に設置された情報処理装置である。輸送業者端末700は輸送業者端末700を操作する操作者からの操作に応じて、輸送希望をサーバ装置500に対して送信したり、輸送依頼などをサーバ装置500から受信したりする。例えば、輸送業者端末700は、パーソナルコンピュータ、スマートフォンやタブレットなどである。輸送業者端末700は、上記例示した以外であってもよい。
【0084】
なお、輸送業者には、輸送を専門に行う業者のほか、例えば、飲食店などの店舗や洗浄業者など輸送手段を有する様々な業者を含んでよい。輸送業者は、上記例示した以外であってもよい。
【0085】
以上が、リユースシステム100の構成例である。続いて、図8図9を参照して、サーバ装置500が洗浄業者と輸送業者を選択する際の動作例について説明する。なお、サーバ装置500の動作は、図8図9で例示する場合に限定されない。
【0086】
まず、図8を参照して、容器200を洗浄するために洗浄業者と輸送業者を選択する際のサーバ装置500の動作例について説明する。図8を参照すると、回収店舗仮決定部553は、未洗浄用の容器200の個数を確認する(ステップS101)。未洗浄の容器200の個数が回収閾値以上となる店舗がない場合(ステップS101、No)、サーバ装置500は、今回の処理では洗浄のために洗浄業者と輸送業者とを選択しない。一方、未洗浄の容器200の個数が回収閾値以上となる店舗がある場合(ステップS101、Yes)、未洗浄の容器200の個数が回収閾値以上となる店舗を回収対象の店舗として仮決定する(ステップS102)。なお、回収閾値は、例えば、店舗に置いておける回収コンテナの数などに応じて定められる。そのため、回収閾値は、店舗ごとに異なっていてよい。
【0087】
洗浄時業者選択部554は、洗浄業者を選択する(ステップS103)。例えば、洗浄時業者選択部554は、洗浄希望業者情報542に含まれる洗浄業者の中から所定の条件を満たす洗浄業者を選択する。また、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数を洗浄した際の環境コストに基づいて、洗浄業者をさらに選択する。例えば、洗浄時業者選択部554は、回収対象となる回収コンテナの数を洗浄した際の環境コストが最も低くなる洗浄業者を選択する。なお、洗浄時業者選択部554は、複数の洗浄業者を選択してもよい。
【0088】
また、洗浄時業者選択部554は、GIS(Geographic Information System)と店舗や洗浄業者の位置情報とに基づいて、店舗と洗浄業者との間の経路長を算出する(ステップS104)。
【0089】
また、洗浄時業者選択部554は、経路長に基づいて算出される輸送にかかる時間と、環境コスト情報が示すCO2排出量などと、に基づいて、選択した洗浄業者に対して容器200(回収コンテナ)を輸送する輸送業者を選択する(ステップS105)。例えば、洗浄時業者選択部554は、輸送にかかる時間が閾値以下であり、かつ、環境コストが最も低くなる輸送業者を選択する。これにより、例えば、洗浄時業者選択部554は、複数の洗浄業者と輸送業者の組み合わせを選択する。
【0090】
洗浄時業者選択部554は、選択した各組み合わせのうち、合計の環境コストが最も低くなる組み合わせを最終的な洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして選択する(ステップS106)。例えば、洗浄時業者選択部554は、洗浄時の電力消費量をCO2排出量に換算した値と、輸送時のCO2排出量とを足し合わせて、合計値が最も低くなる組み合わせを最終的な洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして選択する。
【0091】
なお、輸送業者が輸送可能なキャパシティに対して実際に輸送する回収コンテナの数に余裕がある場合(ステップS107、Yes)、洗浄時業者選択部554は、例えば、回収対象となる店舗からの距離が所定値以内となる店舗を輸送対象の店舗として加えることが出来る(ステップS108)。ステップS107、ステップS108の処理は省略されてもよい。
【0092】
指示部555は、洗浄時業者選択部554が最終的に選択した洗浄業者と輸送業者に対して、それぞれ必要な指示を送信する(ステップS109)。例えば、指示部555は、選択した洗浄業者に対して、洗浄依頼とともに、洗浄する回収コンテナの数を示す情報や輸送する輸送業者の情報などを送信する。また、指示部555は、選択した輸送業者に対して、輸送依頼とともに、輸送する回収コンテナの数を示す情報、回収する店舗を示す情報、輸送先の洗浄業者を示す情報などを送信する。
【0093】
以上が、容器200を洗浄するために洗浄業者と輸送業者を選択する際の動作例である。続いて、図9を参照して、各店舗へと洗浄済みの容器200を配送するために洗浄業者と輸送業者を選択する際のサーバ装置500の動作例について説明する。
【0094】
在庫確認部556は、各店舗における洗浄済みの容器200の個数である在庫を確認する(ステップS201)。在庫の数が在庫閾値以下となる店舗がない場合(ステップS201、No)、サーバ装置500は、今回の処理では配送のために洗浄業者と輸送業者とを選択しない。一方、在庫の数が在庫閾値以下となる店舗がある場合(ステップS201、Yes)、在庫の数が在庫閾値以下となる店舗に容器200の配送を行うと決定する。なお、在庫閾値は、例えば、店舗に置いておける容器200の数などに応じて、予め定められている。そのため、在庫閾値は、店舗ごとに異なっていてよい。
【0095】
配送制御部557は、容器状態情報541を参照して、店舗に配送する配送個数以上の容器200(または、回収コンテナ)を有する洗浄業者を選択する(ステップS202)。なお、配送個数は、例えば、店舗ごとに予め定められている。配送個数は、店舗が有する洗浄済みの容器200の数などに応じて動的に変化する値であってもよい。
【0096】
また、配送制御部557は、GISと店舗や洗浄業者の位置情報とに基づいて、店舗と洗浄業者との間の経路長を算出する(ステップS203)。
【0097】
また、配送制御部557は、経路長に基づいて算出される輸送にかかる時間と、環境コスト情報が示すCO2排出量などと、に基づいて、選択した洗浄業者から店舗に対して容器200(回収コンテナ)を配送する輸送業者を選択する(ステップS204)。そして、配送制御部557は、選択した輸送業者と対応する洗浄業者とを洗浄業者と輸送業者の組み合わせとして決定する。
【0098】
指示部555は、配送制御部557が決定した洗浄業者と輸送業者に対して、それぞれ必要な指示を送信する(ステップS205)。
【0099】
以上が、各店舗へと洗浄済みの容器200を配送するために洗浄業者と輸送業者を選択する際のサーバ装置500の動作例である。
【0100】
このように、サーバ装置500は、洗浄時業者選択部554を有している。このような構成により、洗浄時業者選択部554は、電力消費量やCO2排出量などの環境コストに基づいて、洗浄業者と輸送業者とを選択することが出来る。その結果、輸送時や洗浄時の環境コストが低くなるように、洗浄業者と輸送業者とを選択することが出来る。これにより、容器を洗浄する際に環境に与える負荷を低減させることが出来る。
【0101】
また、サーバ装置500は、配送制御部557を有している。このような構成により、サーバ装置500は、各店舗に洗浄済みの容器200を配送する際も、輸送時の環境コストが低くなるように、洗浄業者と輸送業者とを選択することが出来る。
【0102】
なお、本実施形態において、サーバ装置500は、容器200の洗浄時と配送時でそれぞれ環境コストが低くなるように、洗浄業者と輸送業者とを選択するとした。しかしながら、例えば、サーバ装置500は、洗浄時にのみ上記選択を行うよう構成してもよい。また、本実施形態においては、説明を簡単にするため、各店舗について洗浄業者と輸送業者とを選択する場合について説明した。しかしながら、サーバ装置500は、例えば、複数の店舗から一度に容器200(回収コンテナ)を回収して洗浄する場合も含めて、環境コストが最も低くなるように洗浄業者と輸送業者とを選択するよう構成して構わない。
【0103】
[第2の実施形態]
次に、図10図11を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、選択装置800について説明する。
【0104】
図10は、選択装置800のハードウェア構成例を示している。図10を参照すると、選択装置800は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)801(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)802(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)803(記憶装置)
・RAM803にロードされるプログラム群804
・プログラム群804を格納する記憶装置805
・情報処理装置外部の記録媒体810の読み書きを行うドライブ装置806
・情報処理装置外部の通信ネットワーク811と接続する通信インタフェース807
・データの入出力を行う入出力インタフェース808
・各構成要素を接続するバス809
【0105】
また、選択装置800は、プログラム群804をCPU801が取得して当該CPU801が実行することで、図11に示す取得部821、選択部822としての機能を実現することが出来る。なお、プログラム群804は、例えば、予め記憶装置805やROM802に格納されており、必要に応じてCPU801がRAM803などにロードして実行する。また、プログラム群804は、通信ネットワーク811を介してCPU801に供給されてもよいし、予め記録媒体810に格納されており、ドライブ装置806が該プログラムを読み出してCPU801に供給してもよい。
【0106】
なお、図10は、選択装置800のハードウェア構成例を示している。選択装置800のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、選択装置800は、ドライブ装置806を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0107】
取得部821は、繰り返し利用可能な容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、洗浄業者で容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得する。
【0108】
選択部822は、取得部821が取得した環境コストに基づいて、容器を洗浄する洗浄業者と、洗浄業者まで容器を輸送する輸送業者と、を選択する。
【0109】
このように、選択装置800は、取得部821と選択部822とを有している。このような構成により、選択部822は、取得部821が取得した環境コストに基づいて、洗浄業者と輸送業者とを選択することが出来る。その結果、輸送時や洗浄時の環境コストが低くなるように、洗浄業者と輸送業者とを選択することが出来る。これにより、容器を洗浄する際に環境に与える負荷を低減させることが出来る。
【0110】
なお、上述した選択装置800は、当該選択装置800などの情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、選択装置800などの情報処理装置に、繰り返し利用可能な容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する前記輸送業者と、を選択する処理を実現させるためのプログラムである。
【0111】
また、上述した選択装置800などの情報処理装置により実現される選択方法は、選択装置800などの情報処理装置が、繰り返し利用可能な容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、洗浄業者で容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、取得した環境コストに基づいて、容器を洗浄する洗浄業者と、洗浄業者まで容器を輸送する輸送業者と、を選択する、という方法である。
【0112】
上述した構成を有する、プログラム(または記録媒体)、または、選択方法、の発明であっても、上述した選択装置800と同様の作用・効果を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0113】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における選択方法などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0114】
(付記1)
情報処理装置が、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
選択方法。
(付記2)
前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストに基づいて前記洗浄業者を選択した後、前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストに基づいて前記輸送業者を選択する
付記1に記載の選択方法。
(付記3)
前記洗浄業者と前記輸送業者の組み合わせを複数選択した後、選択した複数の組み合わせのうちの一つの組み合わせを、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストとに基づいて選択する
付記1または付記2に記載の選択方法。
(付記4)
前記容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、に基づいて、店舗から前記洗浄業者へと前記容器を輸送して前記洗浄業者で前記容器の洗浄を行う際の環境コストが最も低くなる前記洗浄業者と前記輸送業者の組み合わせを選択する
付記1から付記3までのうちのいずれか1項に選択方法。
(付記5)
店舗と前記洗浄業者との間の経路長に基づいて算出される輸送の際にかかる時間と、前記容器を前記洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、に基づいて、前記輸送業者を選択する
付記1から付記4までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
(付記6)
店舗に存在する未洗浄の容器の個数に基づいて回収対象の店舗を決定し、
決定した回収対象の店舗から前記洗浄業者へと前記容器を輸送する前記輸送業者と、前記容器を洗浄する前記洗浄業者とを選択する
付記1から付記5までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
(付記7)
洗浄済みの前記容器を配送する際に環境にかかる環境コストに基づいて、洗浄済みの前記容器を店舗まで配送する前記輸送業者を決定する
付記1から付記6までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
(付記8)
洗浄済みの前記容器を配送する際に環境にかかる環境コストに基づいて、前記洗浄業者と、前記洗浄業者から店舗まで前記容器を配送する前記輸送業者と、を決定する
付記1から付記7までのうちのいずれか1項に記載の選択方法。
(付記9)
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する選択部と、
を有する
選択装置。
(付記10)
情報処理装置に、
容器を洗浄業者まで輸送する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、前記洗浄業者で前記容器を洗浄する際に環境にかかる負荷に応じた環境コストと、を取得し、
取得した環境コストに基づいて、前記容器を洗浄する前記洗浄業者と、前記洗浄業者まで前記容器を輸送する輸送業者と、を選択する
処理を実現させるためのプログラム。
【0115】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0116】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0117】
100 リユースシステム
200 容器
210 個体識別情報
300 利用者端末
310 読取部
320 処理部
400 店舗端末
410 読取部
420 処理部
430 店舗情報送信部
500 サーバ装置
510 操作入力部
520 画面表示部
530 通信I/F部
540 記憶部
541 容器状態情報
542 洗浄希望業者情報
543 輸送希望業者情報
544 プログラム
550 演算処理部
551 状況管理部
552 洗浄・輸送希望受付部
553 回収店舗仮決定部
554 洗浄時業者選択部
555 指示部
556 在庫確認部
557 配送制御部
600 洗浄業者端末
700 輸送業者端末
800 選択装置
801 CPU
802 ROM
803 RAM
804 プログラム群
805 記憶装置
806 ドライブ装置
807 通信インタフェース
808 入出力インタフェース
809 バス
810 記録媒体
811 通信ネットワーク
821 取得部
822 選択部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11