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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055655
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/02 20060101AFI20220401BHJP
   A47C 3/04 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
A47C7/02 A
A47C3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020163199
(22)【出願日】2020-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000108627
【氏名又は名称】タカノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】上田 伸行
(72)【発明者】
【氏名】塩澤 健太
(72)【発明者】
【氏名】池田 拓馬
(72)【発明者】
【氏名】新村 直也
【テーマコード(参考)】
3B091
【Fターム(参考)】
3B091BA01
3B091BA04
(57)【要約】
【課題】座の部位に応じて着座者を支持し得る強度を設定し得る設計の自由度に優れた椅子を提供する。
【解決手段】支持体Aに対して着座可能な使用姿勢と床面に対して起立した起立姿勢との間で軸部材Jを介して回動可能に支持された座Bを有する椅子であり、座Bが、座シェル3Sを有してなる座本体3と、左右方向中間部が座シェル3Sに接続するとともに左右両端部が軸部材Jを介して支持体Aに接続された座下フレーム4とを備えているものとした。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に対して着座可能な使用姿勢と床面に対して起立した起立姿勢との間で軸部材を介して回動可能に支持された座を有する椅子であって、
前記座が、座シェルを有してなる座本体と、左右方向中間部が前記座シェルに接続するとともに左右両端部が前記軸部材を介して前記支持体に接続された座下フレームとを備えている椅子。
【請求項2】
前記座を前記起立姿勢にした状態で、同一構造をなす他の椅子と前後方向にスタッキング可能に構成されている請求項1記載の椅子。
【請求項3】
前記座シェル及び前記座下フレームがそれぞれ合成樹脂製のものであり、
前記座下フレームが、前記座シェルとは別体に形成されたものである請求項1又は2記載の椅子。
【請求項4】
前記座下フレームが、左右方向に略直線状に延びてなり上面側が前記座シェルの下面に添接する座シェル接続部と、この座シェル接続部における左右の両端部から外側方に向かって一体に延設され先端部に前記軸部材を保持し得る軸部材保持孔が形成された左右の延出アーム部とを備えたものである請求項1、2又は3記載の椅子。
【請求項5】
前記座シェル接続部が、上下方向に貫通したねじ挿通孔を備えたものであり、このねじ挿通孔に挿通されたねじを前記座シェルに設けたナット部に螺着することにより、前記座本体が前記座下フレームに取り付けられている請求項4記載の椅子。
【請求項6】
前記左右の延出アーム部が、外側方に向かって漸次後方に位置するように延びたものである請求項4又は5記載の椅子。
【請求項7】
前記座シェルにおける後部の両側端部が、前記座下フレームからの前記軸部材の離脱を抑制し得る位置に設けられている請求項1、2、3、4、5又は6記載の椅子。
【請求項8】
前記座シェルに比べて前記座下フレームの方が剛性の高い樹脂により形成されている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅子。
【請求項9】
前記座本体が、前記座シェルと、この座シェルに支持されたクッションと、このクッションの外面を被覆し端縁が前記座シェルの下面に設けられた収容溝に収容される張地とを備えたものである請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子。
【請求項10】
前記座下フレームの剛性が、前記座シェルの剛性よりも高く設定されている請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等において好適に使用される椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、脚体に対して着座可能な使用姿勢と床面に対して起立した起立姿勢との間で回動可能に支持された座を有する椅子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この種の椅子の座は、軸部材を介して脚体に支持された合成樹脂製の座シェルを備えている。座シェルには、着座者の荷重に耐え得る剛性が確保され得るように、全体的に比較的剛性の高い樹脂材料が用いられている。
【0004】
発明者は、座シェルにおける特定の領域については、剛性の高い樹脂材料の適用が求められる一方で、その他の領域については剛性の高い樹脂材料を適用しなくても所要の剛性が確保できることを見出した。
【0005】
すなわち、従来の座シェルは、全体的に剛性の高い樹脂材料を適用しなければならなかったためにオーバースペックな構成になり易く、座の部位に応じて樹脂材料を選択的に適用し得る設計の自由度が著しく制限されたものとなっていた。
【0006】
なお、以上の事情は、座に合成樹脂とは異なる材料を適用した場合でも同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009-82684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、座の部位に応じて着座者を支持し得る強度を柔軟に設定し得る自由度に優れた椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0010】
請求項1に記載の発明は、支持体に対して着座可能な使用姿勢と床面に対して起立した起立姿勢との間で軸部材を介して回動可能に支持された座を有する椅子であって、前記座が、座シェルを有してなる座本体と、左右方向中間部が前記座シェルに接続するとともに左右両端部が前記軸部材を介して前記支持体に接続された座下フレームとを備えている椅子である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記座を前記起立姿勢にした状態で、同一構造をなす他の椅子と前後方向にスタッキング可能に構成されている請求項1記載の椅子である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記座シェル及び前記座下フレームがそれぞれ合成樹脂製のものであり、前記座下フレームが、前記座シェルとは別体に形成されたものである請求項1又は2記載の椅子である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記座下フレームが、左右方向に略直線状に延びてなり上面側が前記座シェルの下面に添接する座シェル接続部と、この座シェル接続部における左右の両端部から外側方に向かって一体に延設され先端部に前記軸部材を保持し得る軸部材保持孔が形成された左右の延出アーム部とを備えたものである請求項1、2又は3記載の椅子である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記座シェル接続部が、上下方向に貫通したねじ挿通孔を備えたものであり、このねじ挿通孔に挿通されたねじを前記座シェルに設けたナット部に螺着することにより、前記座本体が前記座下フレームに取り付けられている請求項4記載の椅子である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記左右の延出アーム部が、外側方に向かって漸次後方に位置するように延びたものである請求項4又は5記載の椅子である。
【0016】
請求項7に記載の発明は、前記座シェルにおける後部の両側端部が、前記座下フレームからの前記軸部材の離脱を抑制し得る位置に設けられている請求項1、2、3、4、5又は6記載の椅子である。
【0017】
請求項8に記載の発明は、前記座シェルに比べて前記座下フレームの方が剛性の高い樹脂により形成されている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅子である。
【0018】
請求項9に記載の発明は、前記座本体が、前記座シェルと、この座シェルに支持されたクッションと、このクッションの外面を被覆し端縁が前記座シェルの下面に設けられた収容溝に収容される張地とを備えたものである請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子である。
【0019】
請求項10に記載の発明は、前記座下フレームの剛性が、前記座シェルの剛性よりも高く設定されている請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の椅子である。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、座の部位に応じて着座者を支持し得る強度を柔軟に設定し得る自由度に優れた椅子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
図2】同実施形態における正面図。
図3】同実施形態における背面図。
図4】同実施形態における右側面図。
図5】同実施形態における平面図。
図6】同実施形態における底面図。
図7】同実施形態におけるスタッキング状態を示す右側面図。
図8】同実施形態におけるスタッキング状態を示す右側面図。
図9】同実施形態における分解斜視図。
図10】同実施形態における分解斜視図。
図11】同実施形態における分解斜視図。
図12図9におけるX方向矢視図。
図13】同実施形態における部分拡大正面図。
図14】同実施形態における分解正面図。
図15】同実施形態における分解平面図。
図16】他の実施形態を示す部分拡大右側面図。
図17】同実施形態における脚先端部の中央断面図。
図18】他の実施形態を示す右側面図。
図19】同実施形態における部分拡大底面図。
図20】他の実施形態を示す右側面図。
図21】同実施形態における部分拡大底面図。
図22】本発明の一実施形態を示す斜視図。
図23】他の実施形態を示す斜視図。
図24図16におけるY-Y線断面図。
図25】他の実施形態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、椅子の一実施形態について、図1~15を参照して説明する。
【0023】
この実施形態の椅子は、支持体Aに対して着座可能な使用姿勢(H)と床面に対して起立した起立姿勢(K)との間で軸部材Jを介して回動可能に支持された座Bを有するものである。
【0024】
椅子は、座Bを起立姿勢(K)にした状態で、同一構造をなす他の椅子と床面上において前後方向にスタッキング可能に構成されている。さらに、椅子は、座Bを使用姿勢(H)にした状態で、同一構造をなす他の椅子と上下方向にスタッキング可能に構成されている。すなわち、この椅子は、前後方向にも上下方向にもスタッキング可能に構成されている。
【0025】
椅子は、アルミダイキャストにより形成された左右に対をなす脚構成部材1を有した支持体Aと、支持体Aに軸部材Jを介して回動可能に支持された座Bと、支持体Aに支持された背凭れCを備えたものである。
【0026】
以下、この椅子の各構成について詳述する。
【0027】
<<支持体A>>
支持体Aは、左右に対をなし射出成型であるアルミダイキャストにより形成された左右の脚構成部材1と、左右の脚構成部材1とは別体の部材により構成され当該左右の脚構成部材1間に介在して両者を連結するジョイント材2とを備えている。
【0028】
<脚構成部材1>
左右の脚構成部材1は、略対称形状をなしている。左右の脚構成部材1は、それぞれアルミダイキャストにより一体的に形成されている。左右の脚構成部材1は、後脚11と、後脚11の上端部における内側部から前側に向かって一体に延設された前脚12と、前脚12の上部から内方に向かって延設され先端部がジョイント材2の側端部に連結するジョイント部13と、前脚12の後端部から後方に一体に延出し座B及び背凭れCが接続し得る部位が設けられた後延出部14を備えている。
【0029】
後脚11は、上下方向に延びてなるものである。後脚11は、側面視において前傾した姿勢で上下方向に略直線状に延びてなる。後脚11は、正面視及び背面視において下部が上部よりも外側に位置するように傾斜した姿勢をなしている。後脚11の下端には、キャスタ17が設けられている。後脚11は、上端部に上側を向く第一平滑面11mが形成されており、前脚12における上前脚部12bの上面である第二平滑面12m及び後延出部14の上面である第三平滑面14mと面一をなしている。
【0030】
前脚12は、側面視において後傾した姿勢で直線状に延びてなる傾斜前脚部12aと、傾斜前脚部12aよりも後傾した姿勢で前後方向に延びてなり傾斜前脚部12aの上端部と後脚11の上端部との間を繋ぐ上前脚部12bとを備えている。前脚12は、正面視及び背面視において略鉛直方向に延びた姿勢をなしている。前脚12の下端には、キャスタ17が設けられている。
【0031】
なお、図22に示すように、キャスタ17は、後脚11及び前脚12に対して回転可能に連結されたキャスタ本体17aと、キャスタ本体17aの左右に設けられた車輪17bとによって凹陥部17cが形成されている。同図に示すように、キャスタ17の凹陥部17cは、上下方向のスタッキング時においてスタッキング姿勢を安定させ得るように、同一構造をなす他の椅子における後脚11及び前脚12に対して凹陥部17cが跨るように係合し得るものとなっている。
【0032】
傾斜前脚部12aにおける上下方向中間部の背面側には、後方に突出するように前ダンパーFを保持し得る保持突片t1が一体に設けられている。保持突片t1には、前ダンパーFを取り付けるためのねじv1が螺着されるナット部n1が設けられている。
【0033】
傾斜前脚部12aの後に取り付けられる前ダンパーFは、例えば硬質ゴム製のものであり、側面視において略台形状をなしている。前ダンパーFは、同一構造をなす他の椅子と上下方向にスタッキングする際に、他の椅子の前脚12に当接し得るものである。前ダンパーFは、スタッキング時における他の椅子との緩衝機能及び他の椅子との位置決め機能を発揮し得るものである。他の椅子における前脚の前端面に当接し得る前ダンパーFの当接面fsは、他の椅子における前脚の前端面の曲面的な形状に相対して凹んだ形態をなしている。つまり、前ダンパーFの当接面fsは、他の椅子における前脚の前端面に対して面的に接し得るようになっており、スタッキング時においてずれ難いように構成されている。
【0034】
前ダンパーFには、傾斜前脚部12aの保持突片t1が挿入される保持突片配設スリットf1が形成されているとともに内側部に保持突片配設スリットf1に連通するねじ挿通孔h1が穿設されている。つまり、前ダンパーFは、ねじ挿通孔h1に挿通されたねじv1を保持突片t1のナット部n1に螺着することにより、前脚12に対して固定されている。
【0035】
上前脚部12bには、上側を向く第二平滑面12mが形成されている。第二平滑面12mは、後脚11の第一平滑面11m、及び、後延出部14の上面である第三平滑面14mと略面一をなしている。上前脚部12bの下面側には、前後の二箇所にナット部n6が設けられている。
【0036】
ジョイント部13は、前脚12の上部から内方に向かって一体に突設されたものである。ジョイント部13は、前脚12の上前脚部12bにおける内面側から延出したものである。ジョイント部13は、その先端部分13aに左右方向に貫通したねじ挿通孔h2を備えている。ジョイント部13の先端部分13aは、ジョイント材2に嵌合し得る形状をなしている。
【0037】
ジョイント部13は、前脚12における傾斜前脚部12aの後側、上前脚部12bの下側、及び、後脚11の前側に位置している。そのため、ジョイント材2を取り付けるためのねじv2が挿通されるねじ挿通孔h2は、前脚12及び後脚11に干渉しない好適な位置に配設されたものとなっている。さらに、ジョイント部13を上述した箇所に設けることにより、左右の脚構成部材1がジョイント材2を介して強度に優れた態様で連結され得るものとなっている。
【0038】
ジョイント部13の先端部分13aは、ジョイント材2の端部に設けられた凹陥部21に内嵌めされるようになっている。そして、ジョイント部13を有した脚構成部材1は、当該ジョイント部13における先端部分13aのねじ挿通孔h2に挿通されたねじv2をジョイント材2の端部に設けた図示しないナット部に螺着することにより、ジョイント材2と連結するようになっている。
【0039】
ジョイント部13の下面には、ねじv2の通路を兼ねた凹み部13bが形成されている。凹み部13bを臨む位置にはナット部n7及びねじ挿通孔h2が配設されている。
【0040】
この実施形態では、上前脚部12bとジョイント部13によって、オプションである肘掛けDやメモ台Eなどを取り付け得るオプション取付部Rが構成されている。すなわち、上前脚部12b及びジョイント部13の下面には、複数のナット部n6、n7が設けられており、肘掛けDやメモ台Eの基端部である支持体接続部d1、e1を上前脚部12b及びジョイント部13のナット部n6、n7にねじ止めすることにより、支持体Aに対して肘掛けDやメモ台Eを取り付けることができるようになっている。
【0041】
後延出部14は、前脚12における上前脚部12bの後端部から後方に向かって一体に延設されている。上前脚部12b及び後延出部14は、側面視において前後方向に直線状に延びている。後延出部14は全体として矩形柱状をなしている。後延出部14の後端部は背凭れCの前面に形成された開口部Mに係合し得るように挿入されている。すなわち、後延出部14の後端部は、背凭れCの前面に形成された開口部Mを通じて背凭れCの内部に形成された空間spに挿入されている。
【0042】
後延出部14は、その前後方向中間部における内面側に、座Bを回動可能に支持し得るための保持部14aが設けられている。保持部14aは、内方に開放された有底の穴形状をなしている。保持部14aには、座Bを軸支するための軸部材Jの外側端部が止着されるようになっている。
【0043】
後延出部14における前端部の外側面と後脚11における上端部の背面との間には、これらを繋ぐようにして平板状をなす位置決め片t2が設けられている。位置決め片t2は、後ダンパーGに設けられた位置決め片配設スリットg21に挿入されて、後ダンパーGを所定の位置に位置決めし得るものとなっている。
【0044】
ここで、後ダンパーGは、例えば硬質ゴム製のものであり、ねじv3を用いて後延出部14の下面に取り付けられている。後ダンパーGは、後延出部14の下面に添接しねじv3が挿通されるねじ挿通孔h3が設けられた内ダンパー部分g1と、内ダンパー部分g1から外側方に一体に延設された位置決め片配設スリットg21が設けられた外ダンパー部分g2とを備えたものである。
【0045】
後ダンパーGは、内ダンパー部分g1に設けられたねじ挿通孔h3に挿通されたねじv3を後延出部14の下面側に設けられたナット部n3に螺着することにより、後延出部14に対して固定されるようになっている。
【0046】
後ダンパーGは、スタッキング時における他の椅子との緩衝機能及び他の椅子との位置決め機能を発揮し得るものである。後ダンパーGは、同一構造をなす他の椅子と上下方向にスタッキングする際及び前後方向にスタッキングする際の双方の場合に、他の椅子の支持体Aに当接し得るものである。
【0047】
上下方向のスタッキング時には、後ダンパーGにおける外ダンパー部分g2の背面が、他の椅子の後脚11の前面に当接し得るようになっている。前後方向のスタッキング時には、後ダンパーGにおける内ダンパー部分g1の底面が、他の椅子における上前脚部12bの上面に当接し得るようになっている。
【0048】
後延出部14の後端部には、上方に延びてなる第一の背板接続部15が一体に設けられている。第一の背板接続部15は、後延出部14の後端部における上部から上方に延びた矩形板状をなしている。第一の背板接続部15は、上方に向かって漸次幅寸法及び厚み寸法が短くなるように形成されている。第一の背板接続部15は、背凭れCに形成された第一の嵌合凹部s2に内嵌されるようになっている。
【0049】
後延出部14の後端部には、内方に突設された第二の背板接続部16が設けられている。第二の背板接続部16は、後延出部14の後端部における内側部から内方に延びた矩形柱状をなしている。第二の背板接続部16は、背凭れCに形成された第二の嵌合凹部s3に内嵌されるようになっている。第二の背板接続部16には、上下方向に貫通したねじ挿通孔h4が設けられている。背凭れCは、第二の背板接続部16のねじ挿通孔h4に挿通されたねじv4を第二の嵌合凹部s3に臨むナット部n4に螺着することにより、支持体Aに対して取り付けられるようになっている。
【0050】
後延出部14の上面は、平滑面である第三平滑面14mを備えている。第三平滑面14mは、後脚11の第一平滑面11m及び前脚12の第二平滑面12mと面一をなしている。左右の脚構成部材1のそれぞれに設けられた第一、第二、第三平滑面11m、12m、14mは、使用者により視認されやすい斜め前上方向を向いており、使用者に対して凹凸感の無いスマートな印象を与え得るものとなっている。
【0051】
また、上前脚部12bと後延出部14は一体に形成されており、側面視において前部が後部よりも下に位置するように傾斜した姿勢で前後方向に直線状に延びているため、前後方向のスタッキング時において、同一構造を有する他の椅子における上前脚部12bと後延出部14に沿うように位置するものとなっている。
【0052】
<ジョイント材2>
ジョイント材2は、左右方向に延びてなる角柱状をなすものである。ジョイント材2は、使用姿勢(H)の座Bを下から支持し得る座受として機能し得るものである。ジョイント材2は、左右方向に延びてなる略四角柱状をなしている。ジョイント材2は、左右の脚構成部材1を繋ぐ役割を担っている。
【0053】
ジョイント材2の両端部上面には、使用姿勢(H)における座Bの下部、より具体的には座シェル3Sに突設された左右の突起32の先端部が緩衝体ktを介して当接するようになっている。ジョイント材2は、左右両端部に設けられた凹陥部21に外側方から挿通されたねじv2が螺合し得る図示しないナット部を備えている。
【0054】
<<座B>>
座Bは、支持体Aに対して、着座者が着座可能な使用姿勢(H)と床面に対して起立した起立姿勢(K)との間で軸部材Jを介して回動可能に支持されたものである。座Bは、同一構造をなす他の椅子と上下方向のスタッキングを実施し得る使用姿勢(H)と、同一構造をなす他の椅子と前後方向のスタッキングを実施し得る起立姿勢(K)との間で姿勢変更可能に構成されたものである。座Bは、軸部材Jを介して支持体Aの後延出部14に接続されている。
【0055】
座Bは、シェル状をなす合成樹脂製の座シェル3Sの上にクッション33を配してなる座本体3と、この座本体3を支持し得る合成樹脂製の座下フレーム4とを備えたものである。座下フレーム4は、左右方向中間部が座シェル3Sに接続するとともに左右両端部が軸部材Jを介して支持体Aに接続されるものとなっている。
【0056】
<座本体3>
座本体3は、座シェル3Sと、座シェル3Sに支持されたクッション33と、クッション33の外面を被覆し端縁teが座シェル3Sの下面に設けられた収容溝mzに収容される張地34とを備えたものである。
【0057】
座シェル3Sは、下方に膨らんだ形状をなした主要部を構成する座シェル本体31と、座シェル本体31の下面に左右に対をなして突設された支持体接続部たる突起32とを備えたものである。座シェル3Sを構成する座シェル本体31及び突起32は合成樹脂により一体に形成されている。
【0058】
座シェル本体31は、平面視において略矩形状をなしている。座シェル本体31は、上面側に前後方向、左右方向、及び、斜め方向に延びた起立壁状のリブrbが設けられている。座シェル本体31は、下面側における周縁部近傍に全周に亘って張地34の端縁teを収容し得る収容溝mzが形成されている。
【0059】
なお、この実施形態では、座シェル本体31における後部の両側端部が、座下フレーム4からの軸部材Jの離脱を抑制し得る位置に設けられている。
【0060】
座シェル本体31の後部における下面側には座下フレーム4の座シェル接続部41を取り付けるための下方に開放された凹所31aが形成されている。凹所31aは上側に凹んだ形態をなしている。座下フレーム4における座シェル接続部41の上部に対して凹所31aが嵌合することにより、座下フレーム4に対して座シェル3Sが位置決めされるようになっている。
【0061】
なお、凹所31aは、張地34を回避し得る位置、すなわち、底面視において環状に設けられた収容溝mzの内側に形成されている。座シェル本体31には、上面側と下面側との間を上下方向に貫通するねじ挿通孔h5aが設けられている。ねじ挿通孔h5aは、凹所31aに対応する位置に複数設けられている。
【0062】
座シェル本体31の上面側におけるねじ挿通孔h5に対応する箇所には、ナットn5が配設されている。座シェル本体31の上面側に配されたナットn5には、座下フレーム4に設けられたねじ挿通孔h5b及び座シェル3Sに設けられたねじ挿通孔h5aに挿通されたねじv5が螺着するようになっている。
【0063】
突起32は、座シェル本体31における前後方向中央部の下面から下方に突設されたものである。突起32の先端には緩衝体ktが設けられている。
【0064】
クッション33は、発泡ウレタン材等の既知の素材により作られた一定の弾性反発力を有するものである。クッション33は、座シェル3Sの上に載設されている。
【0065】
張地34は、生地を主体に構成されクッション33の上面及び周縁部を被覆するとともに座シェル3Sの周縁部を被覆するものである。張地34の端縁teは、座シェル3Sにおける周縁部近傍の下面に全周に亘って設けられた収容溝mzに収容されるようになっている。
【0066】
<座下フレーム4>
座下フレーム4は、左右方向に延びてなる合成樹脂製のものである。座下フレーム4は、座シェル3Sとは別体に形成されている。
【0067】
座下フレーム4は、左右方向に略直線状に延びてなり上面側が座シェル3Sの下面に添接する座シェル接続部41と、座シェル接続部41における左右の両端部から外側方に向かって一体に延設され先端部に軸部材Jを保持し得る軸部材保持孔u2が形成された左右の延出アーム部42とを備えたものである。
【0068】
座シェル接続部41は、複数箇所に上下方向に貫通したねじ挿通孔h5bを備えたものである。座下フレーム4は、ねじ挿通孔h5bに挿通されたねじv5を座シェル3Sに設けたねじ挿通孔h5aにも挿通した上で、座シェル3Sに配されたナット部たるナットn5に螺着することにより、座シェル3Sと連結し得るものとなっている。
【0069】
左右の延出アーム部42は、外側方に向かって漸次後方に位置するとともに漸次上方に位置するように延びたものである。
【0070】
左右の延出アーム部42における外側端部には、座Bを回転可能に支持するための軸部材Jを保持し得る軸部材保持孔u2が設けられている。軸部材Jの内方端部には鍔部j1が形成されている。軸部材Jの鍔部j1は軸部材保持孔u2の内面側の開口縁に添接し得るようになっている。
【0071】
座下フレーム4は、座シェル3Sに比べて剛性の高い樹脂により形成されている。座下フレーム4は、例えば、強化ナイロン等の剛性の高い樹脂により成形されたものであり、左右の脚構成部材1に直接的に取り付けられる軸部材Jと協働して、左右の脚構成部材1が互いに離れないようにしている。
【0072】
<<背凭れC>>
背凭れCは、着座者の背中に添接し得る背凭れ面を有したものであり、正面視において略矩形状をなしたものである。背凭れCは、いわゆる背板タイプのものであり、全体として板状をなした合成樹脂製のものである。この実施形態の背凭れCは、左右方向中間部の下端部ceが、座Bの着座面zmよりも下に位置している。
【0073】
背凭れCの下端部には、左右に対をなして設けられ、前方に開放されるとともに内部に形成された空間spである後延出部収容空間部s1、及び、第一、第二の嵌合凹部s2、s3により形成される空間部に連通し得る開口部Mが設けられている。後延出部14の後端部は、下部が開放された開口部Mに挿入されるようになっている。背凭れCを支持し得る左右の後延出部14は、左右の開口部Mにそれぞれ係合し得るように挿入されている。
【0074】
背凭れCの内部に形成された空間spは、背凭れCの下部における前面を形成し得る前壁c1と、背凭れCの下部における側面を形成し得る側壁c2と、背凭れCの下部における背面を形成し得る後壁c3に囲われている。前壁c1には、下端の角部分を矩形状に切り欠くことにより前方及び可能に開放された開口部Mが設けられている。
【0075】
すなわち、背凭れCの内部に設けられた空間spには、背凭れCを支持し得る部位が収容されるようになっている。背凭れCの空間spは、後延出部14の後端部が収容される後延出部収容区間部s1と、後延出部14の上に形成されており第一の背板接続部15が内嵌される第一の嵌合凹部s2により形成された空間部と、後延出部収容区間部s1の内側に位置し第二の背板接続部16が内嵌される第二の嵌合凹部s3により形成された空間部によって構成されている。
【0076】
後延出部14が挿入され当該後延出部14の外面が係合し得る開口部Mの開口縁は、上下方向に延びてなる外側及び内側の側開口縁部m1、m2と、外側及び内側の側開口縁部m1、m2の上端部間を繋ぐ左右方向に延びてなる上の開口縁部m3とによって構成されている。外側の側開口縁部m1は、側壁c2の下端部における前端縁によって構成されている。
【0077】
背凭れCは、第二の嵌合凹部s3に臨む位置にナット部n4が設けられている。このナット部n6には、第二の背板接続部16のねじ挿通孔h4に挿通されたねじv4が螺着し得るようになっている。すなわち、背凭れCは、第二の背板接続部16のねじ挿通孔h4に挿通されたねじv4を第二の嵌合凹部s3に臨むナット部n4に螺着することにより、支持体Aに対して取り付けられている。
【0078】
<脚先端部材S>
この椅子は、後脚11及び前脚12に設けられたキャスタ17に代えて、下を向き床面に接する平面状の接地面s11を有した脚先端部材Sを設けることができるようになっている。すなわち、この椅子は、脚構成部材1の形状を変更することなく、後脚11及び前脚12の下端にキャスタ17を設ける仕様と、後脚11及び前脚12の下端にキャスタ17を設けない仕様(すなわち脚先端部材Sを設ける仕様)とを選択することができるようになっている。
【0079】
脚先端部材Sは、後脚11及び前脚12の傾斜前脚部12aの下端部に取り付けられるようになっている。脚先端部材Sは、全体として、後脚11及び前脚12の傾斜前脚部12aの長手方向と同じ方向すなわち斜め方向に延びてなるものである。なお、図16及び図17は、前脚12の傾斜前脚部12aに取り付けられた脚先端部材Sを示しているが、後脚11に対しても同様に取り付けることができるようになっている。
【0080】
脚先端部材Sは、前脚12の傾斜前脚部12aの長手方向と同じ方向に延びてなり下端に水平をなす接地面s11が形成された合成樹脂製の脚先端部材本体s1と、脚先端部材本体s1の上部に形成された略水平をなす台座部s12の中央部に略鉛直方向に立設され傾斜前脚部12aの下端部に設けられた取付孔u1に挿入された接続支柱s2とを備えたものである。
【0081】
脚先端部材本体s1は、台座部s12の外側に起立壁s13が形成されている。起立壁s13は、傾斜前脚部12aにおける下端部外側を覆い得るものとなっている。
【0082】
接続支柱s2は、上下方向に延びた支柱本体s21と、この支柱本体s21から横方向に突出した回転止め用の突片s22とを備えている。突片s22を有した接続支柱s2は、前脚12及び後脚11の下端部に設けられた鍵孔形状の取付孔u1に挿入され、斜めに延びた脚先端部材Sが前脚12及び後脚11に対して回転しないようになっている。
【0083】
<<肘掛けD・メモ台E>>
この実施形態の椅子は、図18~21に示すように、オプションである肘掛けDやメモ台Eを支持体Aに対して取り付けることができるようになっている。
【0084】
肘掛けDは、下端部に設けられオプション取付部Rに添接する支持体接続部d1と、支持体接続部d1の外側端部から上方に延出したアーム部d2と、アーム部d2の上端から後方に延出し上面を肘当て面とした肘当て部d3とを備えたものである。
【0085】
肘掛けDの支持体接続部d1には、上前脚部12bのナット部n6に螺着するねじv6が挿入されるねじ挿通孔h6と、ジョイント部13のナット部n7に螺着するねじv7が挿入されるねじ挿通孔h7が設けられている。なお、支持体接続部d1における後部は、ジョイント部13の凹み部13bに嵌合して位置決めされるようになっている。
【0086】
肘掛けDの支持体接続部d1は、上前脚部12bに沿って延びてなる第一の接続ブロック部分d11と、第一の接続ブロック部分d11の前端部から当該第一の接続ブロック部分d11に対して略直交する方向に延びジョイント部13の凹み部13bに内嵌する第二の接続ブロック部分d12と、これら第一、第二の接続ブロック部分d11、d12の下端部間を連結する補強連結部分d13とを備えたものである。
【0087】
支持体接続部d1を構成する第一、第二の接続ブロック部分d11、d12は略L字状をなしたものである。また、補強連結部分d13は略三角形状をなしている。
【0088】
メモ台Eは、下端部に設けられオプション取付部Rに添接する支持体接続部e1と、支持体接続部e1の外側端部から上方に延出したアーム部e2と、アーム部e2の上端に二軸方向に回転し得る回動支持機構e3を介して支持された天板e4とを備えたものである。
【0089】
メモ台Eの支持体接続部e1には、上前脚部12bのナット部n6に螺着するねじv6が挿入されるねじ挿通孔h6と、ジョイント部13のナット部n7に螺着するねじv7が挿入されるねじ挿通孔h7が設けられている。なお、支持体接続部e1における後部は、ジョイント部13の凹み部13bに嵌合して位置決めされるようになっている。
【0090】
メモ台Eの支持体接続部e1は、肘掛けDの支持体接続部d1と同様の構造をなしている。
【0091】
メモ台Eの支持体接続部e1は、上前脚部12bに沿って延びてなる第一の接続ブロック部分e11と、第一の接続ブロック部分e11の前端部から当該第一の接続ブロック部分e11に対して略直交する方向に延びジョイント部13の凹み部13bに内嵌する第二の接続ブロック部分e12と、これら第一、第二の接続ブロック部分e11、e12の下端部間を連結する補強連結部分e13とを備えたものである。
【0092】
支持体接続部e1を構成する第一、第二の接続ブロック部分e11、e12は略L字状をなしたものである。また、補強連結部分e13は略三角形状をなしている。
【0093】
以上説明したように、本実施形態に係る椅子は、支持体Aに対して着座可能な使用姿勢(H)と床面に対して起立した起立姿勢(K)との間で軸部材Jを介して回動可能に支持された座Bを有するものである。
【0094】
そして、座Bが、合成樹脂製の座シェル3Sを有してなる座本体3と、左右方向中間部が座シェル3Sに接続するとともに左右両端部が軸部材Jを介して支持体Aに接続された合成樹脂製の座下フレーム4とを備えている。
【0095】
このため、座Bの部位に応じて樹脂材料を選択的に適用し得る設計の自由度に優れた椅子を提供することができるものとなる。
【0096】
つまり、座シェル3Sに対して、座下フレーム4よりも軟質の樹脂材料を適用することにより、座シェル3Sにおける形状の自由度を高めたり、着座者の座り心地の良さに寄与し得る可撓性を付与したりすることができるものとなる。その一方で、座下フレーム4は、座シェル3Sよりも剛性の高い樹脂材料を適用することにより、座Bの全体としての強度は適切に確保されたものとなっている。
【0097】
換言すれば、座下フレーム4の剛性を、座シェル3Sの剛性よりも高く設定することが容易にできるものとなっている。
【0098】
座Bを起立姿勢(K)にした状態で、同一構造をなす他の椅子と前後方向にスタッキング可能に構成されている。
【0099】
このため、不使用時等において、同一構造をなす複数の椅子をコンパクトに纏めることができるものとなっている。
【0100】
座下フレーム4が、座シェル3Sとは別体に形成されたものである。このため、座下フレーム4、及び、座シェル3Sを別個独立に製造することができるものとなり、金型の複雑化を好適に抑制し得るとともに、組み立ての作業を好適に行えるものとなっている。
【0101】
座下フレーム4が、左右方向に略直線状に延びてなり上面側が座シェル3Sの下面に添接する座シェル接続部41と、座シェル接続部41における左右の両端部から外側方に向かって一体に延設され先端部に軸部材Jを保持し得る軸部材保持孔u2が形成された左右の延出アーム部42とを備えたものである。
【0102】
このため、座下フレーム4は、座シェル3Sを固定し得るとともに支持体Aに対して回転可能に接続し得る好適な構成を採り得るものとなっている。
【0103】
座シェル接続部41が、上下方向に貫通したねじ挿通孔h5bを備えたものであり、このねじ挿通孔h5bに挿通されたねじv5を座シェル3Sに設けたナット部たるナットn5に螺着することにより、座本体3が座下フレーム4に取り付けられている。
【0104】
このため、ねじv5を用いることによって、座下フレーム4に対して座シェル3Sを容易に取り付けることができるものとなっている。
【0105】
左右の延出アーム部42が、外側方に向かって漸次後方に位置するように延びたものである。
【0106】
このため、軸部材保持孔u2や座シェル接続部41を好適な位置に設けることができるものとなっている。
【0107】
座シェル3Sにおける後部の両側端部が、座下フレーム4からの軸部材Jの離脱を抑制し得る位置に設けられている。
【0108】
このため、完成後において、例えば、製造者以外の者が安易に軸部材Jを支持体Aから離脱させることができないようになっており、支持体A及び座Bが安易に離脱し難い好適な構成を備えたものとなっている。
【0109】
座シェル3Sに比べて座下フレーム4の方が剛性の高い樹脂により形成されている。
【0110】
このため、座Bが全体としてオーバースペックになり難いものとなり、所要の剛性は確保されつつ経済性にも優れた座Bを実現し得るものとなっている。
【0111】
座本体3が、座シェル3Sと、座シェル3Sに支持されたクッション33と、クッション33の外面を被覆し端縁teが座シェル3Sの下面に設けられた収容溝mzに収容される張地34とを備えたものである。
【0112】
このため、座本体3は、クッション33に基づいた柔軟性を発揮し得る好適な構成のものを提供することができるようになっている。
【0113】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0114】
支持体の構成は種々の構成を適用することができるものであり、上述した実施形態に示されたものに限られるものではない。
【0115】
座シェルや座下フレームは、合成樹脂製のものに限られるものではない。例えば、座シェルや座下フレームは、金属により構成されたものであってもよい。
【0116】
座本体は、座シェルを有したものであればよく、クッションや張地の有無等については、適宜設定し得るものである。
【0117】
椅子は、前後方向及び上下方向にスタッキングできないものであってもよい。
【0118】
座本体や座下フレームに適用される樹脂材料は、適宜のものを採用することができるのは言うまでもない。
【0119】
座下フレームの形状は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々のものを採用することが可能である。
【0120】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0121】
A…支持体
(H)…使用姿勢
(K)…起立姿勢
J…軸部材
B…座
3…座本体
3S…座シェル
4…座下フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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