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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055831
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】刺繍表示体
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/00 20060101AFI20220401BHJP
   G09F 7/14 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
G09F7/00 M
G09F7/14
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020163489
(22)【出願日】2020-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】520378539
【氏名又は名称】株式会社マツヤ服飾刺繍
(74)【代理人】
【識別番号】100098198
【弁理士】
【氏名又は名称】旦 武尚
(72)【発明者】
【氏名】野村 雅俊
(57)【要約】

【課題】
本発明は、表札やネームプレート或いは木札等の表示体に関して、刺繍を用いた表示を用いて表示体を形成できる刺繍表示体の提供を課題とする。
特に刺繍の装飾的価値を用いた刺繍表示体の提供を行うものである。
【解決手段】
刺繍表示体の基体に凹み部を形成し、該凹み部に表示部を嵌め込むことによって形成する刺繍表示体であって、該表示部は基布に刺繍を施すことによって形成した表示部であり、凹み部に表示部が合致する形状である刺繍表示体である。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刺繍表示体の基体1に凹み部10を形成し、
該凹み部10に表示部2を嵌め込むことによって形成する刺繍表示体であって、
該表示部2は基布21に刺繍20を施すことによって形成した表示部であり、
凹み部10に表示部2が合致する形状であることを特徴とする刺繍表示体。
【請求項2】
該凹み部10に表示部2を嵌め込むと共に該表示部2が凹み部10の外部に表出して、表示部2が基体1より突出して装着していることを特徴とする請求項1記載の刺繍表示体。
【請求項3】
該凹み部10に表示部2を嵌め込むと共に該表示部2が凹み部10内部に収まることを特徴とする請求項1記載の刺繍表示体。
【請求項4】
表示部2が文字よりなることを特徴とする特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項5】
表示部2が図形であることを特徴とする特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項6】
基体1が木板よりなることを特徴とする特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項7】
基体1が樹脂板よりなることを特徴とする特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項8】
基体1が金属板よりなることを特徴とする特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の刺繍表示体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍を用いた表示体であって、基体としてプレート或いは各種表示を行うべき媒体に対して、刺繍で表示すべき表示部例えば文字や図柄などを構成し、該表示部を表示体の表面に凹み等の表示部を嵌合できる部位を形成し、該刺繍により形成した表示部を嵌着することによって、該刺繍表示体の表面に刺繍部よりなる表示部を嵌着する刺繍表示体に関する。
【背景技術】
【0002】
刺繍に関しては布や皮に針と糸によって施す装飾であり、現在の各種布製品や皮製品の装飾の一つとして多用されている。
従って、例えば被服や身の回り品、身飾品などの布や皮の装飾として多面に使用されているものである。
例えば手での刺繍の他、機械での刺繍などが行われているものである。
この刺繍は多彩な模様や色彩などを用いることができるものであって極めて装飾性の高いものである。
従って布製品である被服の表面装飾として、或いは布製品である日用品などの表面装飾として用いられており、この刺繍表示体には関しては多彩な刺繍が施された刺繍表示体が用いられてきているものである。
【0003】
このほか刺繍部分について糸が多重に縫い込まれることから擦れに強い特性から刺繍ワッペンにも多用されている。
例えば実登第3218128号(特許文献1)に示す刺繍ワッペンなどが存在する。
或いは実開平3-114869号(特許文献2)に示す布製ネームプレートなどが存在する。
このほか刺繍の装飾性に鑑みて装飾品である額装品にその装飾の一部として刺繍表示体を用いた実登第3133021号(特許文献3)に示す額装品が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実登第3218128号
【特許文献2】実開平3-114869号
【特許文献3】実登第3133021号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の様に、刺繍表示体は被服以外に関しても多用に使用されているものであるが、どうしても布製品或いは革製品に対して刺繍を施すものであり、その布製品自体或いは革製品自体の装飾性を高めるものとして用いられているものである。
更に刺繍の特性を生かしたワッペンやネームプレートに関しては布体或いは革体として用いるものであり、従来より刺繍表示体として使用されてきているものである。
特異な例としては特許文献3に示す額装品であるがこれも額装すべき布体に文字を刺繍にて縫い込んで、布体にお経等の文字について刺繍で表わし、装飾品としての書を展示する一態様である。
【0006】
従って、一般的には字の内容が如何に示されているかが中心であり、装飾的な意味合いはそれほど高いものとはならない。
しかし、刺繍に関してはその装飾的価値が高く、かつ多彩な色彩や模様を自在に組み込むことができ、単なる文字に関しても多彩な表現を表示することができる。
特に従来刺繍を用いられてきていなかった分野においてはその装飾性の高さを加味した新しい装飾性の高い各種商品の成立を可能とするものである。
例えば従来はその基体自体の品質や特性によって、装飾性を有してきた表札などにおいてもより装飾性の高い表札を形成できるものとなる。
【0007】
或いは刺繍による和の雰囲気を表出することのできる刺繍表示体を構成することも可能となる。
例えばネームプレートなどである。
特にネームプレートは従来より多用されているがネームプレート自体が刺繍により構成されているものではなく、ネームプレート素材と刺繍素材とを各種組み合わせることによってより装飾性を高く或いは各種多彩な装飾性を有するネームプレートなどの刺繍表示体を形成できるものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため請求項1に係る発明は、刺繍表示体の基体に凹み部を形成し、該凹み部に表示部を嵌め込むことによって形成する刺繍表示体であって、該表示部は基布に刺繍を施すことによって形成した表示部であり、凹み部に表示部が合致する形状である刺繍表示体からなり、係る発明により前記課題を解決できる。
更に請求項2に係る発明は、該凹み部に表示部を嵌め込むと共に該表示部が凹み部の外部に表出して、表示部が基体より突出して装着した刺繍表示体であり、係る発明を用いてもよい。
【0009】
又、請求項3に係る発明は該凹み部に表示部を嵌め込むと共に該表示部が凹み部内部に収まる刺繍表示体からなり、係る発明でもよい。
更に請求項4に係る発明は、表示部が文字よりなる刺繍表示体であり、刺繍表示体に文字を用いて表示できるものである。
或いは、請求項5に係る発明のように表示部が図形である刺繍表示体を用いてもよい。
【0010】
これらの場合、請求項6に係る発明のように基体が木板よりなる刺繍表示体であっても、請求項7に係る発明のように基体が樹脂板よりなる刺繍表示体であっても、或いは請求項8に係る発明のように基体が金属板よりなる刺繍表示体を用いるものであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように構成したことから請求項1に係る発明は、刺繍表示体の基体の凹み部を有し、該凹み部に基布に刺繍を施した表示体を嵌め込むことによって形成するものであり、表示体の各種基体に刺繍を施した表示部を有するものであって刺繍の特殊な外観印象を生じさせるものであって、極めて各種多彩な表示体を提供できるものとなり、特に刺繍表示体として極めて装飾性の高いかつ応用範囲の広い表示体を提供できる。
例えば和風な雰囲気を表出できる多彩な表示体や、洋風な雰囲気を表出した表示体を多彩に構成できるものとなる。
特に例えば表札や木札などに限らず装飾品などとして刺繍表示体を形成できるものとなる。
【0012】
更に請求項2に係る発明により基布に刺繍を施した表示部を基体に嵌め込むものであるが、特に基体よりも表示体が外部に突出形成されるものであり、より刺繍の味わいを外部に表現できるものとなり、かつ多彩な嵌め込み状態を構成できるものとなり、より応用範囲の広い刺繍表示体を提供できる。
また請求項3に係る発明により表示部が基体の凹み部内部に収まるものであり、応用範囲の広い刺繍表示体の提供を可能とする。
特に凹み内に収まるものであり、外部へ出っ張った表出がないことから、出っ張り部分の汚れ等がつきにくい刺繍表示体の提供を可能とする。
【0013】
請求項4に係る発明により、表示部として文字よりなることから名前や記号など各種の表示ができるものとなる。
例えば表札の名前部分を刺繍で形成できる刺繍表示体や、同じく名札の名前表示部分を刺繍で形成することなどを可能として、文字を使用する刺繍表示体を用いることを可能とする。
更に請求項5に係る発明により表示部に図形を用いることができ、刺繍により形成した表示を用いた刺繍表示体を構成できる。
従って各種の刺繍表示体に図形を表示できるものとなり、多彩な使用目的や用途に用いることができる。
例えば表札や木札などの他、各種装飾体として刺繍表示体を形成することもできる。
【0014】
次に請求項6に係る発明により基体を木板として用いることができると共に請求項7に係る発明により基体を樹脂板として用いることができ、更には請求項8に係る発明により基体を金属板として用いることができる。
従って多彩な材質を以て刺繍表示体を形成できるものであり、極めて応用範囲のみならず各種の材質を以て刺繍表示体を形成できるものであり、表示部として刺繍を用いた刺繍表示体を多彩に形成できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る刺繍表示体の一例を示す図。
図2】本発明に係る刺繍表示体の基体と表示部とを離した状態の一例を示す図。
図3】本発明に係る刺繍表示体の他の一例を示す図。
図4】本発明に係る刺繍表示体の他の一例を示す図。
図5】本発明に係る刺繍表示体の他の一例を示す図。
図6】本発明に係る刺繍表示体の他の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明に係る刺繍表示体の一例であって表札の一例を示す図である。
表札からなる本刺繍表示体の本体基体1は木の板からなり、その表面に「野村」の文字と「NOMURA」の英文字が表示されている。
この文字の部分に関しては該文字の形態部分の基体1は凹み部10を有しており、該凹み部10に刺繍部からなる表示部2が嵌着している。
従って基体1自体は木でできているが文字部分は刺繍によって形成されているものである。
この刺繍部は基布部20に刺繍21を施して、刺繍によって形成した文字からなる表示部2からなり、基体1の凹み部10部分に嵌合しているものである。
【0017】
従って外見視、文字の部分が刺繍によって形成されており、極めて装飾性に優れた表札を提供できる。
例えばこの刺繍からなる表示部2を基体1に接着することにより刺繍よりなる表示部2が基体1より外れることがなくなる。
もとより単に嵌め込んだものであってもよく、或いは接着したものであってもよい。
凹み部との間に若干の隙間を有して嵌め込んだ場合にも例えば接着により嵌着してあるものであってもよい。
更に刺繍よりなる表示部2に関しては防水処理等をしておくことにより水にぬれてもしみこまず外に装着しておくことができる。
もとより基体1に関しても防水処理をしておくことによって外に装着することができる。
【0018】
尚、本図に示す構成において基体1は木をもって形成しているが、これに限らず、各種樹脂材や各種金属材或いはタイルやレンガなどを用いてもよい。
表示体の基体として用いられるものであればよい。
又、少なくとも装飾してある部分である刺繍により表示部2を表面に装着できる凹み部10を形成できるものであればよい。
この様に表札として用いたもののほか、例えばプレート或いは各種の表示媒体に対して基体1に表示体を装着して表示部2を形成するに際して、基体1に凹み部10を設け、該凹み部10に刺繍により形成した表示部2を装着して刺繍表示体を形成するものである。
この様に構成することにより表示部2分を刺繍で形成でき、極めて装飾性に富んだ刺繍表示体を提供できるものである。
【0019】
表示部2は本図においては文字であり、例えば文字の一画毎に刺繍で形成し、全体で文字を表示するもののほか、文字自体の全体形態を刺繍で形成するものであってもよい。
表示部2は文字の他、例えば図柄等を刺繍で形成するものであってもよい。
動物や植物、或いは各種器具や道具などの物を模って刺繍で形成したものを用いてもよい。
又、本明細書上数字は文字に含まれるものである。
更に刺繍に際しては一色或いは一種類の糸をもって形成するのに限らず多色のものや品質の異なる多種の糸を用いて刺繍するものであってもよい。
また、基体1の凹み部10に関しては刺繍によって形成した表示部2が嵌着可能な凹み部10であればよく、最も適切なものとしては刺繍よりなる表示部2がきっちりと凹み部10に嵌め込まれるものであることが最適であるが、若干の隙間などを有するものであってもよく、更には凹み部10内で隙間を有するものであってもよい。
【0020】
従って凹み部10の凹み部分と刺繍によって形成した表示部2の形状が合致するものであればよく、多少の隙間などを有するものとして嵌め込むものであってもよい。
特にこの隙間がなくきっちりと一致した形状の場合にはきれいに凹み部10に刺繍の表示部2が嵌め込めることから一体化した刺繍表示体として形成できるが、これに限らず若干の隙間などを有してもその隙間がアクセントとなり、装飾的な価値のある刺繍表示体を提供できるものである。
従って、表示部2が凹み部10にきっちりと隙間なく嵌め込める構成をとることによって、全体としてその表示の部分と基体1の部分との一体性が高まり審美性の高い装飾を表出できるが、これに限らず隙間を有していても、極めて特徴的な表示体を形成できる。
隙間を有せずきっちりと装着できる場合であっても或いは隙間を有している場合であっても必要に応じて表示部2を凹み部10内に接着等するものであってもよい。
【0021】
図2は、表札からなる本刺繍表示体に関して、本体基体1から表示部2である「野」「村」「N」「O」「M」「U」「R」「A」の各文字体を外した状態、即ち各字体を基体1の凹み部10に嵌め込む前の段階の状態を示した図である。
基体1の凹み部10には各字体に対応した凹み部10を有しており、字体のはねや留め等に限らず草書体等の続け字部分等がきっちりと凹み部10内に嵌め込むことのできる凹み部10を有する。
従って基体1とは別に基布21を以て刺繍20を施した各字の表示体2をこの凹み部10部分に嵌め込むことによって表示部分が形成されるものとなる。
【0022】
これにより各字は基布21に刺繍20を施すものであるが、この基布21は布に限らず皮や樹脂板、紙体等各種の基となるベース部分に刺繍20を施すものであればよく、本発明上、これらすべてを含めて基布21として表示するものである。
従って基布21とは布地に限らず各種の刺繍可能なベース部分をいう。
この様に構成し、基体1の凹み部10にきっちりと装飾部である刺繍20により形成した表示部2を嵌め込むことによって表示部2をより浮き立たせて表示できると共に表示部2である刺繍部分をより効果的に目立たせることができる。
【0023】
図3は、基体1の凹み部10に表示部2である刺繍部分を嵌め込んだ状態であって、基体1の凹み部10に装飾部である刺繍による表示部2の形状が合致して一致していると共に、更にその刺繍による表示部2と基体1とが均一の高さとなるように形成した刺繍表示体の一例を示す図である。
高さを一致させることにより、より一体性を表示できるものとなり、独特の装飾的価値を生み出せる。
この高さを一致させるためには基体1の凹み部10の調整や基布21上の刺繍20の厚みの双方を調整して適切な嵌め合わせにより形成できる。
従って例えば表札などの刺繍表示体の基本をなす基体1と文字を表す刺繍により形成されている表示部2とが一例の高さで表示できるものとなる。
尚、刺繍体である表示部2の表面に撥水加工を施すものであってもよい。
【0024】
図4は、基体1の凹み部10に刺繍により形成している表示部2である刺繍部分を嵌め込んだ状態であり、基体1の凹み部10に刺繍により形成している表示部2の形状が合致しており、その形状が一致していると共に、その刺繍による表示部2が基体1の表面よりも外部に突出して嵌め込まれており、外部に表出している状態の一例を示す図である。
これは前記と同様に基体1の凹み部10の調整や基布21上の刺繍20の厚みの双方を調整して、基体1の高さよりも装着した表示部2の高さを高くした刺繍表示体の一例を示す図である。
この刺繍表示体の刺繍部分である表示部2は基体1より突出して装着して形成されていることから、文字の部分が浮き出てより見やすい刺繍表示体を提供できる。
従って、刺繍表示体の表面の表示の視認性を高めることができると共により該部分に対して視覚上の印象を高く表すことができる。
このことは該刺繍部分である表示部2の装飾性の高さを増すことのできるものとなる。
【0025】
図5は、基体1の凹み部10に装飾部分である刺繍よりなる表示部2を嵌め込んだ状態であり、基体1の凹み部10と刺繍体である表示部2の形状とが合致して一致していると共に、その刺繍による表示部2が基体1の凹み部10の内部に収まって嵌め込まれている状態の一例を示す図である。
従って凹み部10に装着している表示部2の表面は凹み部10から外部に突出してはおらず、凹み部10内に収まるように嵌め込まれているものである。
これは前記と同様に基体1の凹み部10の調整や基布21上の刺繍20の厚みの双方を調整して、基体1の凹み内に刺繍部よりなる表示部2を装着している刺繍表示体の一例を示す図である。
【0026】
この様に構成するものであってもよく、このように構成することによって基体1の凹み部10の構成が外観視しやすくなり、この凹みの印影によって特殊な装飾的価値を生み出せるものとなる。
例えば一般的に表札はこの凹みによって構成される場合が多いが、該凹みの内部に刺繍により形成された表示部2を有しており、外観視該表札の表示部分について装飾的な表示の施された表札の提供ができることとなる。
これらに示す構成は表札を元に各種説明しているがもとより基体1と表示部2からなる刺繍表示体は、表札に限るものではなく、各種プレートや表示板或いは装飾体など各種の使用用途の広い表示体について用いることができるものであって、プレート上の基体1と該基体1に形成した凹み部10と該凹み部10に嵌着可能な刺繍により形成された表示部2よりなるものである。
【0027】
特に最適な一例として表示が文字や記号よりなり、該基体1の凹み部10に表示部2が嵌め込まれるものであればよいものであって、この形態に限ることなく少なくとも基体1の凹み部10と該凹み部10に刺繍により形成した表示部2を有するものであればよい。
【0028】
図6は、本発明の刺繍表示体としてネームプレートや木札等に用いた場合の一例を示す図であり、ネームプレートとして用いる木札の一例を示す図である。
例えば和風な雰囲気を表出するために木札を用いたネームプレートの一例を示す。
木札上部には吊り下げ用の孔を有しており、上部には横書きで「東黒」の二文字を横書で表示し、中央部から下部にかけて「野村」の表示を入れた木札の一例である。
それぞれ「東」「黒」「野」「村」の漢字の部分に対して該自体に対応して凹み部10を木札本体の基体1に有しており、該凹み部10には基布21に刺繍20を施した各漢字文字の表示部2が嵌め込まれている。
従って、極めて装飾的な木札の提供ができるものとなる。
本図では漢字のみ示したが、基より平仮名やカタカナ、英文字或いは各種文字を用いたものであってもよく、更には図形や柄などを形成したものであってもよい。
【0029】
図形としては例えば動植物や各種の物を模って形成したものでもよい。
又例えば絵画などを模ったものや表出したものを用いてもよい。
これらのものを基布21に刺繍20を用いて形成した表示部2を形成し、これに対して基体1には凹み部10を形成し、該凹み部10に表示部2を嵌め込むことによって形成できるものである。
【符号の説明】
【0030】
1 基体
10 凹み部
2 表示部
20 刺繍
21 基布
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刺繍表示体の基体1に凹み部10を形成し、
該凹み部10に表示部2を嵌め込んで形成する刺繍表示体であって、
該表示部2は基布21に刺繍20を施して形成する表示部であり、
該凹み部10に表示部2が合致する形状であると共に
該凹み部10に表示部2を嵌め込むと該表示部2が凹み部10の外部に表出して、表示部2が基体1より突出して装着していることを特徴とする刺繍表示体。
【請求項2】
表示部2による表示内容が文字であることを特徴とする請求項1に記載の刺繍表示体。
【請求項3】
表示部2による表示内容が図形であることを特徴とする請求項1に記載の刺繍表示体。
【請求項4】
基体1が木板よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項5】
基体1が樹脂板よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の刺繍表示体。
【請求項6】
基体1が金属板よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の刺繍表示体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
以上の課題を解決するため請求項1に係る発明は、刺繍表示体の基体に凹み部を形成し、該凹み部に表示部を嵌め込んで形成する刺繍表示体であって、該表示部は基布に刺繍を施して形成する表示部であり、該凹み部に表示部が合致する形状であると共に該凹み部に表示部を嵌め込むと該表示部が凹み部の外部に表出して、表示部が基体より突出して装着している刺繍表示体からなり、係る発明により前記課題を解決できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
更に請求項2に係る発明は、表示部による表示内容が文字である刺繍表示体であり、係る発明を用いてもよい。
また、請求項3に係る発明のように表示部による表示内容が図形である刺繍表示体を用いてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
これらの場合請求項4に係る発明のように、基体が木板よりなること刺繍表示体であっても、請求項5に係る発明のように、基体が樹脂板よりなる刺繍表示体であっても、請求項6に係る発明のように基体が金属板よりなる刺繍表示体を用いてもよいものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
以上のように構成したことから請求項1に係る発明は、刺繍表示体の基体の凹み部を有し、該凹み部に基布に刺繍を施した表示体を嵌め込むことによって形成するものであり、表示体の各種基体に刺繍を施した表示部を有するものであって刺繍の特殊な外観印象を生じさせるものであって、極めて各種多彩な表示体を提供できるものとなり、特に刺繍表示体として極めて装飾性の高いかつ応用範囲の広い表示体を提供できる。
例えば和風な雰囲気を表出できる多彩な表示体や、洋風な雰囲気を表出した表示体を多彩に構成できるものとなる。
特に例えば表札や木札などに限らず装飾品などとして刺繍表示体を形成できるものとなる。
更に基布に刺繍を施した表示部を基体に嵌め込むものであるが、特に基体よりも表示体が外部に突出形成されるものであり、より刺繍の味わいを外部に表現できるものとなり、かつ多彩な嵌め込み状態を構成できるものとなり、より応用範囲の広い刺繍表示体を提供できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項2に係る発明により、表示部による表示内容が文字であることから名前や記号など各種の表示ができるものとなる。
例えば表札の名前部分を刺繍で形成できる刺繍表示体や、同じく名札の名前表示部分を刺繍で形成することなどを可能として、文字を使用する刺繍表示体を用いることを可能とする。
更に請求項3に係る発明により表示部による表示内容が図形であることから、刺繍により形成した表示を用いた刺繍表示体を構成できる。
従って各種の刺繍表示体に図形を表示できるものとなり、多彩な使用目的や用途に用いることができる。
例えば表札や木札などの他、各種装飾体として刺繍表示体を形成することもできる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
次に請求項4に係る発明により基体を木板として用いることができると共に請求項5に係る発明により基体を樹脂板として用いることができ、更には請求項6に係る発明により基体を金属板として用いることができる。
従って多彩な材質を以て刺繍表示体を形成できるものであり、極めて応用範囲のみならず各種の材質を以て刺繍表示体を形成できるものであり、表示部として刺繍を用いた刺繍表示体を多彩に形成できるものとなる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】