IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼネラル・エレクトリック・カンパニイの特許一覧

特開2022-56350改善されたタービンノズルおよび製造方法
<>
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図1
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図2
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図3
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図4
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図5
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図6
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図7
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図8
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図9
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図10
  • 特開-改善されたタービンノズルおよび製造方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056350
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】改善されたタービンノズルおよび製造方法
(51)【国際特許分類】
   F01D 9/02 20060101AFI20220401BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20220401BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220401BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20220401BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20220401BHJP
   B22F 10/38 20210101ALI20220401BHJP
   B22F 10/25 20210101ALN20220401BHJP
【FI】
F01D9/02 102
F01D25/00 X
B33Y10/00
B33Y80/00
B22F10/28
B22F10/38
B22F10/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021119398
(22)【出願日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】17/036,859
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】クレイ・トーマス・グリフィス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ドワイト・ベリー
【テーマコード(参考)】
3G202
4K018
【Fターム(参考)】
3G202GA08
3G202JJ02
3G202JJ29
4K018KA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ターボ機械構成要素を製作する方法、およびターボ機械構成要素を提供する。
【解決手段】粉末床1120内の粉末層を照射して融着領域を形成するステップを含む。粉末は、ビルドプレート1002上に配置される。方法は、粉末床1120の第1の側面から粉末床1120の上にリコータアーム1160を通過させることによって、粉末床1120の上に後続の粉末層を提供するステップをさらに含む。方法は、タービンノズルアセンブリがビルドプレート1002上に形成されるまで、照射するステップおよび提供するステップを繰り返すステップをさらに含む。タービンノズルアセンブリは、タービンノズル、およびタービンノズル内に配置された複数の熱フィンを含む。複数の熱フィンは、タービンノズルの熱感受性部分から熱を逃がす。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造システム(1000)を使用してターボ機械(10)用のタービンノズル(200)を製作する方法(1100)であって、
粉末床(1120)内の粉末層を照射して融着領域を形成するステップ(1102)であって、前記粉末は、ビルドプレート(1002)上に配置されるステップと、
前記粉末床(1120)の第1の側面から前記粉末床(1120)の上にリコータアーム(1160)を通過させることによって、前記粉末床(1120)の上に後続の粉末層を提供するステップ(1104)と、
タービンノズルアセンブリ(201)が前記ビルドプレート(1002)上に形成されるまで、前記照射するステップおよび前記提供するステップ(1102、1104)を繰り返すステップ(1106)であって、前記タービンノズルアセンブリ(201)は、前記タービンノズル(200)、および前記タービンノズル(200)内に配置された複数の熱フィン(232)を含み、前記複数の熱フィン(232)は、前記タービンノズル(200)の熱感受性部分(218)から熱を逃がすステップと
を含む、方法(1100)。
【請求項2】
前記タービンノズル(200)は、外側ライナセグメント(206)と内側ライナセグメント(204)との間に延びる翼形部(202)を含み、前記翼形部(202)は、前記ビルドプレート(1002)に融着された前方部分(212)と、後縁(214)と、前記前方部分(212)と前記後縁(214)との間に延びる正圧側壁(208)および負圧側壁(210)とを備える、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項3】
前記翼形部(202)の前記熱感受性部分(218)は、前記負圧側壁(210)の一部である、請求項2に記載の方法(1100)。
【請求項4】
前記正圧側壁(208)および前記負圧側壁(210)は各々、厚さ(228、230)と、前記外側ライナセグメント(206)と前記内側ライナセグメント(204)との間に画定された幅(224、222)と、約1%~約10%の厚さ(228、230)対幅(224、222)の比とを含む、請求項2に記載の方法(1100)。
【請求項5】
前記正圧側壁(208)および前記負圧側壁(210)は各々、厚さ(228、230)と、前記ビルドプレート(1002)と前記後縁(214)との間に画定された高さ(226)と、約0.5%~約10%の厚さ(228、230)対高さ(226)の比とを含む、請求項2に記載の方法(1100)。
【請求項6】
前記タービンノズル(200)および前記複数の熱フィン(232)が接続されている間に前記ビルドプレート(1002)から前記タービンノズルアセンブリ(201)を取り外すステップ(1108)をさらに含む、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項7】
前記タービンノズルアセンブリ(201)から前記複数の熱フィン(232)を取り外すステップ(1110)をさらに含む、請求項6に記載の方法(1100)。
【請求項8】
前記熱フィン(232)は、前記照射するステップおよび前記提供するステップ(1102、1104)の間に前記タービンノズル(200)の前記熱感受性部分(218)から前記ビルドプレート(1002)に直接熱を伝達する、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項9】
前記熱フィン(232)は、前記照射するステップおよび前記提供するステップ(1102、1104)の間に前記タービンノズル(200)の前記熱感受性部分(218)から前記ビルドプレート(1002)に間接的に熱を伝達する、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項10】
前記複数の熱フィン(232)の各熱フィン(232)は、前記タービンノズル(200)の前記熱感受性部分(218)に融着接続された第1の歯付き端部(234)と、前記タービンノズル(200)の第2の部分または前記ビルドプレート(1002)の一方に融着接続された第2の歯付き端部(236)とを含む、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項11】
前記複数の熱フィン(232)は、前記照射するステップおよび前記提供するステップ(1102、1104)の間に構造的支持を前記タービンノズル(200)に提供する、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項12】
前記方法(1100)は、直接金属レーザ焼結または直接金属レーザ溶融を使用して実行される、請求項1に記載の方法(1100)。
【請求項13】
付加製造プロセスによってビルドプレート(1002)上に製造されたターボ機械(10)構成要素(1220)であって、
前記ビルドプレート(1002)に融着された前端(212)と後縁(214)との間に延びる翼形部(202)であって、前記翼形部(202)は、外側ライナセグメント(206)、内側ライナセグメント(204)、正圧側壁(208)、および負圧側壁(210)を備え、前記外側ライナセグメント(206)および前記内側ライナセグメント(204)は、互いに対向して配置され、前記負圧側壁(210)および前記正圧側壁(208)は、前記前端(212)と前記後縁(214)との間、および前記外側ライナセグメント(206)と前記内側ライナセグメント(204)との間に延びる翼形部(202)と、
前記翼形部(202)内に取り外し可能に接続され、前記付加製造プロセス中に前記翼形部(202)の熱感受性部分(218)から熱を逃がすように構成された複数の熱フィン(232)と
を備える、構成要素(1220)。
【請求項14】
前記翼形部(202)の前記熱感受性部分(218)は、前記負圧側壁(210)上に配置される、請求項13に記載の構成要素(1220)。
【請求項15】
前記正圧側壁(208)および前記負圧側壁(210)は各々、厚さ(228、230)と、前記外側ライナセグメント(206)と前記内側ライナセグメント(204)との間に画定された幅(224、222)と、約1%~約10%の厚さ(228、230)対幅(224、222)の比とを含む、請求項13に記載の構成要素(1220)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、タービンノズルに関する。特に、本開示は、タービンノズルを製作するための改善された構造および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、発電などの分野において広く利用されている。例えば、従来のガスタービンシステムは、圧縮機セクションと、燃焼器セクションと、少なくとも1つのタービンセクションとを含む。圧縮機セクションは、空気が圧縮機セクションを通って流れるときに空気を圧縮するように構成される。次いで、空気は圧縮機セクションから燃焼器セクションに導かれ、そこで燃料と混合されて燃焼し、高温ガス流を生成する。高温ガス流はタービンセクションに提供され、タービンセクションは、高温ガス流からエネルギーを抽出して圧縮機、発電機、および/または他の様々な負荷に動力を供給する。多くのターボ機械構成要素の複雑な形状および内部の幾何学的形状のために、付加製造プロセスを利用して、厳しい設計公差内で構成要素を適切に製作することができる。例えば、典型的なターボ機械では、1つまたは複数のロータブレード、シュラウド、翼形部、燃料ノズル、および/または燃焼構成要素もしくはサブ構成要素は、付加製造プロセスを使用して製造することができる。
【0003】
付加製造プロセスは、一般に、除去製造方法とは対照的に、ネットまたはニアネットシェイプ(NNS)物体を作製するために1つまたは複数の材料の蓄積を伴う。「付加製造」は業界標準用語であるが、付加製造は、自由造形、3D印刷、急速プロトタイピング/ツーリングなどを含む、様々な名前により知られる様々な製造およびプロトタイピング技法を包含する。付加製造技法は、多種多様な材料から複雑な構成要素を製作することが可能である。一般に、自立物体は、コンピュータ支援設計(CAD)モデルから製作することができる。特定のタイプの付加製造プロセスは、エネルギービーム、例えば、電子ビームまたはレーザビームなどの電磁放射を使用して粉末材料を焼結または溶融し、粉末材料の粒子が互いに結合した中実の三次元物体を作製する。異なる材料系、例えば、エンジニアリングプラスチック、熱可塑性エラストマ、金属、およびセラミックが使用されている。レーザ焼結または溶融は、機能的なプロトタイプおよびツールの迅速な製作のための注目すべき付加製造プロセスである。用途としては、複雑な加工片の直接製造、インベストメント鋳造のためのパターン、射出成形およびダイカストのための金属型、砂型鋳造のための型およびコアが挙げられる。設計サイクル中にコンセプトのコミュニケーションおよび試験を促すためのプロトタイプ物体の製作は、付加製造プロセスの他の一般的な用法である。
【0004】
選択的レーザ焼結、直接レーザ焼結、選択的レーザ溶融、および直接レーザ溶融は、レーザビームを使用して微細粉末を焼結または溶融することによって三次元(3D)物体を製造することを示すために使用される、共通の業界用語である。より正確には、焼結は、粉末材料の融点を下回る温度で粉末の粒子を融着させること(凝集すること)を伴い、一方、溶融は、固体の均質な塊を形成するために粉末の粒子を十分に溶融することを伴う。レーザ焼結またはレーザ溶融に関連する物理的プロセスは、粉末材料への熱伝達、およびその後の粉末材料の焼結または溶融を含む。
【0005】
しかし、レーザ焼結/溶融プロセス中、上述のターボ機械構成要素の1つまたは複数などの三次元物体は、材料の溶融および/または焼結によって発生する熱に起因する多数の熱応力を受ける。これらの熱応力は、様々な変形および/または歪みをターボ機械構成要素に引き起こすことが示されている。したがって、付加製造プロセス中に発生する熱応力によって引き起こされるターボ機械構成要素の歪みを有利に最小化または完全に排除する、ターボ機械構成要素を付加製造する改善された方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示によるターボ機械構成要素を製作する方法、およびターボ機械構成要素の態様および利点は、以下の説明に部分的に記載されており、または説明から明らかとなり、または本技術の実践を通して学ぶことができる。
【0007】
一実施形態によれば、付加製造システムを使用してターボ機械用のタービンノズルを製作する方法が提供される。方法は、粉末床内の粉末層を照射して融着領域を形成するステップを含む。粉末は、ビルドプレート上に配置される。方法は、粉末床の第1の側面から粉末床の上にリコータアームを通過させることによって、粉末床の上に後続の粉末層を提供するステップをさらに含む。方法は、タービンノズルアセンブリがビルドプレート上に形成されるまで、照射するステップおよび提供するステップを繰り返すステップをさらに含む。タービンノズルアセンブリは、タービンノズル、およびタービンノズル内に配置された複数の熱フィンを含む。複数の熱フィンは、タービンノズルの熱感受性部分から熱を逃がす。
【0008】
別の実施形態によれば、付加製造プロセスによってビルドプレート上に製造されたターボ機械構成要素が提供される。ターボ機械構成要素は、翼形部と、複数の熱フィンとを含む。翼形部は、ビルドプレートに融着された前端と後縁との間に延びる。翼形部は、外側ライナセグメント、内側ライナセグメント、正圧側壁、および負圧側壁を含む。外側ライナセグメントおよび内側ライナセグメントは、互いに対向して配置される。負圧側壁および正圧側壁は、前端と後縁との間、および外側ライナセグメントと内側ライナセグメントとの間に延びる。複数の熱フィンは、付加製造プロセス中に翼形部の熱感受性部分から熱を逃がすように構成される。
【0009】
ターボ機械構成要素を製作する本方法、およびターボ機械構成要素のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照して、よりよく理解されよう。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するものであるが、本技術の実施形態を例示し、明細書における説明と併せて本技術の原理を説明するのに役立つ。
【0010】
当業者へと向けられた本システムおよび方法の作製および使用の最良の態様を含む、ターボ機械構成要素を製作する本方法、およびターボ機械構成要素の完全かつ実施可能な開示が、添付の図を参照する本明細書に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態による、ターボ機械の概略図である。
図2】本開示の実施形態による、ターボ機械の例示的な燃焼セクションの上流図である。
図3】本開示の実施形態による、第1の側面から見た一体型燃焼器ノズルの斜視図である。
図4】本開示の実施形態による、第2の側面から見た一体型燃焼器ノズルの斜視図である。
図5】本開示の実施形態による、物体を生成するための付加製造システムの概略/ブロック図である。
図6】本開示の実施形態による、一体型燃焼器ノズルの様々な他の構成要素から隔離され、ビルドプレート上に位置決めされたタービンノズルの斜視図である。
図7】本開示の実施形態による、一体型燃焼器ノズルの様々な他の構成要素から隔離され、ビルドプレート上に位置決めされたタービンノズルの斜視図である。
図8】本開示の実施形態による、一体型燃焼器ノズルの様々な他の構成要素から隔離され、ビルドプレート上に位置決めされたタービンノズルの断面図である。
図9】本開示の実施形態による、熱フィンの第1の歯付き端部を示す図である。
図10】本開示の実施形態による、熱フィンの第2の歯付き端部を示す図である。
図11】本開示の実施形態による、タービンノズルを製作するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、本アセンブリの実施形態を詳細に参照するが、その1つまたは複数の例が図面に示されている。各例は、本技術の説明のために提供するものであって、本技術を限定するものではない。実際、特許請求される技術の範囲または趣旨を逸脱せずに、修正および変更が本技術において可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として図示または記載された特徴は、またさらなる実施形態をもたらすために、別の実施形態において使用することができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にあるそのような修正および変更を包含することを意図している。
【0013】
詳細な説明は、図面の特徴を参照するために、数字および文字の符号を使用する。図面および説明における類似または同様の符号は、本発明の類似または同様の部分を指して使用されている。本明細書で使用する場合、「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の位置または重要性を示すことを意図するものではない。
【0014】
本明細書で使用する場合、「上流」(または「前方」)、および「下流」(または「後方」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を指す。例えば、「上流」は、流体が流れてくる方向を指し、「下流」は、流体が流れていく方向を指す。「半径方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に垂直な相対的な方向を指し、「軸方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に平行および/または同軸に整列する相対的な方向を指し、「円周方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線の周囲に延びる相対的な方向を指す。「概して」、「実質的に」、「およそ」、または「約」などの近似の用語は、記載された値のプラスマイナス10%の範囲内の値を含む。角度または方向の文脈で使用されるとき、そのような用語は、記載された角度または方向のプラスマイナス10度の範囲を含む。例えば、「概して垂直」は、任意の方向、例えば、時計回りまたは反時計回りの垂直から10度の範囲内の方向を含む。
【0015】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定を意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「この(the)」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数形も含むことを意図している。「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの組が存在することまたは追加することを除外しないことがさらに理解されよう。
【0016】
以下に説明するように、本主題の例示的な実施形態は、付加製造機械または方法の使用を伴う。本明細書で使用する場合、「付加製造された」または「付加製造技法またはプロセス」という用語は、一般に、材料の連続する層が互いの上に設けられ、層ごとに三次元構成要素を「ビルドアップ」する製造プロセスを指す。連続する層が一般に互いに融着し、様々な一体的なサブ構成要素を有することができるモノリシックな構成要素を形成する。
【0017】
付加製造技術は、本明細書では、典型的には垂直方向に層ごとに一点ごとに物体を構築することによって複雑な物体の製作を可能にするものとして説明されているが、他の製作方法も可能であり、それは本主題の範囲内である。例えば、本明細書における説明は連続する層を形成するための材料の付加を指すが、本明細書に開示した方法および構造は、任意の付加製造技法または付加製造技術を用いて実践することができることを当業者は理解するであろう。例えば、本発明の実施形態は、層付加プロセス、層除去プロセス、またはハイブリッドプロセスを使用してもよい。
【0018】
本開示による適切な付加製造技法は、例えば、熱溶解積層法(FDM)、選択的レーザ焼結(SLS)、インクジェットおよびレーザジェットなどの3D印刷、ステレオリソグラフィ(SLA)、直接選択的レーザ焼結(DSLS)、電子ビーム焼結(EBS)、電子ビーム溶融(EBM)、レーザエンジニアリングネットシェイピング(LENS)、レーザネットシェイプ製造(LNSM)、直接金属堆積(DMD)、デジタルライトプロセッシング(DLP)、直接選択的レーザ溶融(DSLM)、選択的レーザ溶融(SLM)、直接金属レーザ溶融(DMLM)、ならびに他の公知のプロセスを含む。
【0019】
エネルギー源を使用して粉末層の一部を選択的に焼結または溶融する直接金属レーザ焼結(DMLS)または直接金属レーザ溶融(DMLM)プロセスを使用することに加えて、代替の実施形態によれば、付加製造プロセスは「バインダ噴射」プロセスであってもよいことを理解されたい。これに関して、バインダ噴射は、上述したのと同様の方式で付加粉末の層を連続的に堆積させることを伴う。しかし、エネルギー源を使用してエネルギービームを生成して付加粉末を選択的に溶融または融着させる代わりに、バインダ噴射は、液体結合剤を各粉末層に選択的に堆積させることを伴う。液体結合剤は、例えば、光硬化性ポリマーまたは別の液体結合剤であってもよい。他の適切な付加製造方法および変形例は、本主題の範囲内にあることを意図している。
【0020】
ここで図面を参照すると、図1は、ターボ機械の一実施形態の概略図を示しており、これは、図示の実施形態ではガスタービン10である。産業用または陸上用のガスタービンが本明細書に示されて説明されているが、本開示は、特許請求の範囲に特に明記されない限り、陸上用および/または産業用ガスタービンに限定されない。例えば、本明細書に記載の本発明は、限定はしないが、蒸気タービン、航空機用ガスタービン、または船舶用ガスタービンを含む任意のタイプのターボ機械に使用することが可能である。
【0021】
示すように、ガスタービン10は、一般に、入口セクション12と、入口セクション12の下流に配置された圧縮機14と、圧縮機14の下流に配置された燃焼セクション16と、燃焼セクション16の下流に配置されたタービン18と、タービン18の下流に配置された排気セクション20とを含む。加えて、ガスタービン10は、圧縮機14をタービン18に結合する1つまたは複数のシャフト22を含んでもよい。
【0022】
動作中、空気24は、入口セクション12を通って圧縮機14に流れ、そこで空気24が次第に圧縮され、これにより圧縮空気26が燃焼セクション16に提供される。圧縮空気26の少なくとも一部は、燃焼セクション16内で燃料28と混合され、燃焼されて燃焼ガス30を発生する。燃焼ガス30は、燃焼セクション16からタービン18に流れ、そこで(運動および/または熱)エネルギーが燃焼ガス30からロータブレード(図示せず)に伝達され、シャフト22を回転させる。機械的回転エネルギーは、その後、圧縮機14への動力供給および/または発電など、様々な目的のために使用されてもよい。次いで、タービン18から出る燃焼ガス30は、排気セクション20を介してガスタービン10から排気され得る。
【0023】
図2は、本開示の様々な実施形態による、燃焼セクション16の上流図を示す。図2に示すように、燃焼セクション16は、外側ケーシングまたは圧縮機吐出ケーシング32によって少なくとも部分的に囲まれてもよい。圧縮機吐出ケーシング32は、燃焼器16の様々な構成要素を少なくとも部分的に囲む高圧プレナム34を少なくとも部分的に画定することができる。高圧プレナム34は、圧縮機14(図1)と流体連通し、圧縮空気26をそこから受け取ることができる。様々な実施形態において、図2に示すように、燃焼セクション16は、ガスタービンシャフト22と一致し得るガスタービン10の軸方向中心線38の周囲に円周方向に配置されたいくつかの燃焼器または一体型燃焼器ノズル100を含む、セグメント化された環状燃焼システム36を含む。
【0024】
図3は、第1の側面から見た一体型燃焼器ノズル100の斜視図を示す。同様に、図4は、本開示の実施形態による、第2の側面から見た一体型燃焼器ノズル100の斜視図を示す。図2図3、および図4にまとめて示すように、セグメント化された環状燃焼システム36は、複数の一体型燃焼器ノズル100を含む。本明細書でさらに説明するように、各燃焼器ノズル100は、第1の側壁116と、第2の側壁118とを含む。特定の実施形態では、側壁と下流タービンノズル200の対応する正圧側および負圧側の一体化に基づいて、第1の側壁は正圧側壁であり、第2の側壁は負圧側壁である。本明細書で行われる正圧側壁および負圧側壁への言及は、特定の実施形態を表すものであり、そのような言及は説明を容易にするためになされており、そのような言及は、特定の文脈が特に指示しない限り、任意の実施形態の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0025】
図3および図4にまとめて示すように、各燃焼器ノズル100は、内側ライナ106と、外側ライナ108と、内側ライナ106と外側ライナ108との間に延びる中空または半中空の燃焼ライナ110とを含む。複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)の燃焼ライナ110を内側ライナ106と外側ライナ108との間に位置決めすることができ、それによってシールを必要とする隣接するライナの間の接合部の数を減らすことができると考えられる。本明細書における説明を容易にするために、それぞれの内側および外側ライナ106、108の間に単一の燃焼ライナ110を有する一体型燃焼器ノズル100を参照するが、ライナと燃焼ライナの比は2:1である必要はない。図3および図4に示すように、各燃焼ライナ110は、前端または上流端部分112と、後端または下流端部分114と、正圧側壁116と、負圧側壁118とを含む。
【0026】
セグメント化された環状燃焼システム36は、燃料噴射モジュール117をさらに含む。図示の例示的な実施形態では、燃料噴射モジュール117は、複数の燃料ノズルを含む。燃料噴射モジュール117は、それぞれの燃焼ライナ110の前端部分112に設置されるように構成される。本明細書における説明の目的のために、複数の燃料ノズルを含む燃料噴射モジュール117は、「束管燃料ノズル」と呼ぶことができる。しかし、燃料噴射モジュール117は、任意のタイプの燃料ノズルまたはバーナ(旋回燃料ノズルまたはスウォズルなど)を含むかまたは備えることができ、特許請求の範囲は、特に明記しない限り、束管燃料ノズルに限定されるべきではない。
【0027】
少なくとも一実施形態では、図3および図4に示すように、燃焼ライナ110の1つまたは複数の下流端部分114は、燃焼生成物の流れをタービンブレードに向けて導いて加速する翼形部202を有するタービンノズル200に遷移する。したがって、各燃焼ライナ110の下流端部分114は、前縁のない翼形部と考えることができる。一体型燃焼器ノズル100が燃焼セクション16内に装着されると、タービンノズル200は、タービン18のタービンロータブレードの段のすぐ上流に位置決めすることができる。
【0028】
本明細書で使用する場合、「一体型燃焼器ノズル」という用語は、燃焼ライナ110と、燃焼ライナ110の下流のタービンノズル200と、燃焼ライナ110の前端112から後端114に延びる内側ライナ106(タービンノズル200によって具現化される)と、燃焼ライナ110の前端112から後端114に延びる外側ライナ108(タービンノズル200によって具現化される)とを含むシームレス構造を指す。少なくとも一実施形態では、一体型燃焼器ノズル100のタービンノズル200は、第1段タービンノズルとして機能し、第1段のタービンロータブレードの上流に位置決めされる。
【0029】
付加製造システムおよびプロセスの例を示すために、図5は、本明細書に記載のタービンノズル200などのターボ機械構成要素1220を生成するための付加製造システム1000の概略/ブロック図を示す。図5は、直接金属レーザ焼結(DMLS)または直接金属レーザ溶融(DMLM)用に構成された付加製造システムを表すことができる。付加製造システム1000は、タービンノズル200などの物体を製作する。例えば、物体1220は、レーザ1200などの光源によって生成されたエネルギービーム1360を使用して粉末床1120内の粉末材料を焼結または溶融することによって、層ごとに製作することができる。エネルギービームによって溶融される粉末は、リザーバ1260によって供給され、リコータ方向1340に移動するリコータアーム1160を使用してビルドプレート1002上に均一に分散し、レベル1180に粉末を維持し、粉末レベル1180の上方に延びる余分な粉末材料を廃棄物容器1280に除去する。エネルギービーム1360は、ガルボスキャナ1320の制御の下で構築中の物体の断面層を焼結または溶融する。ビルドプレート1002は下げられ、別の粉末層がビルドプレートおよび構築中の物体上に分散され、次いでレーザ1200によって引き続き粉末の溶融/焼結が行われる。プロセスは、物体1220が溶融/焼結した粉末材料から完全に構築されるまで繰り返される。レーザ1200は、プロセッサおよびメモリを含むコンピュータシステムによって制御することができる。コンピュータシステムは、層ごとに走査パターンを決定し、走査パターンに従って粉末材料を照射するようにレーザ1200を制御することができる。物体1220の製作が完了した後、様々な後処理手順を物体1220に適用することができる。後処理手順は、例えば、吹き飛ばしまたは吸引による余分な粉末の除去を含む。他の後処理手順には、応力緩和プロセスが挙げられる。加えて、熱的および化学的後処理手順を使用して、物体1220を仕上げることができる。
【0030】
図6および図7は、タービンノズル200と、ビルドプレート1002上に印刷された複数の熱フィン232(図8)とを含むタービンノズルアセンブリ201の2つの異なる斜視図を示している。タービンノズルアセンブリは、一体型燃焼器ノズル100の様々な他の構成要素から隔離され、ビルドプレート1002上に位置決めされる。タービンノズル200は、例えば、付加製造システム1000を介してビルドプレート1002上に付加製造することができる。例えば、図6および図7は、本開示の実施形態による、ビルドプレート1002から取り外して一体型燃焼器ノズル100に設置する前のタービンノズル200を図示する。
【0031】
示すように、タービンノズル200は、ビルドプレート1002から延びる翼形部202を含むことができる。多くの実施形態では、タービンノズルは、外側ライナセグメント206から離間し、対向して配置された内側ライナセグメント204をさらに含み得る。示すように、翼形部202は、内側ライナセグメント204と外側ライナセグメント206との間に延びることができる。翼形部202は、燃焼生成物の流れをタービンブレードに向けて導いて加速する、概して空気力学的な輪郭を有することができる。例えば、翼形部202は、正圧側壁208および負圧側壁210を有することができ、各々が翼形部の前端212と後縁214との間に延びる。示すように、翼形部202の前端212は、付加製造プロセス中および直後にビルドプレート1002に固定的に結合されてもよい。図3および図4に示すように、タービンノズル200が一体型燃焼ノズル100に設置されると、正圧側壁208は燃焼ライナ110の正圧側壁116と連続的に延びることができ、負圧側壁210は燃焼ライナ110の負圧側壁と連続的に延びることができる。同様に、タービンノズル200が一体型燃焼ノズル100に設置されると、内側ライナセグメント204は内側ライナ106と連続的に延びることができ、外側ライナセグメント206は外側ライナ108と連続的に延びることができる。
【0032】
多くの実施形態では、タービンノズル200は、(図6および図7の囲まれた破線で示すように)1つまたは複数の熱感受性部分218を含み得る。熱感受性部分218は、付加製造プロセス中のエネルギービーム1360の高熱および粉末の溶融/焼結によって引き起こされる変形および/または歪みを起こしやすいタービンノズル200の1つまたは複数の領域であり得る。例えば、タービンノズル200の熱感受性部分218は、部分218とビルドプレート1002との間に直接経路を有することができず、その結果、粉末の溶融/焼結からの熱は移行および/または消散する場所がない。このようにして、タービンノズル200の熱感受性部分218は、熱が適切に伝達されない場合、付加製造プロセス中に誘発される熱応力によって引き起こされる変形および/または歪みを受けやすいものであり得る。
【0033】
多くの実施形態では、翼形部202の正圧側壁208と負圧側壁210の両方は、熱感受性部分218を画定することができる。特定の実施形態では、熱感受性部分218は、負圧側壁210にのみ配置され得る。以下に説明するように、翼形部202の正圧側壁208および負圧側壁210は各々、厚さ228、230対幅224、222の比および厚さ228、230対高さ226の比が非常に小さくてもよく、すなわち、壁208、210の高さ226および幅224、222は、厚さ228、230の何倍も大きくてもよい。このようにして、壁208、210は一般に薄く、したがって付加製造プロセス中の熱応力によって引き起こされる変形をより受けやすい。
【0034】
例えば、多くの実施形態では、正圧側壁208は、約1%~約10%の厚さ228対幅224の比を含み得る。他の実施形態では、正圧側壁は、約1%~約8%の厚さ228対幅224の比を含んでもよい。様々な実施形態において、正圧側壁は、約1%~約5%の厚さ228対幅224の比を含んでもよい。例示的な実施形態では、正圧側壁は、約2%~約4%の厚さ228対幅224の比を含むことができる。同様に、負圧側壁210は、約1%~約10%の厚さ230対幅222の比を含み得る。他の実施形態では、負圧側壁210は、約1%~約8%の厚さ230対幅222の比を含んでもよい。様々な実施形態において、負圧側壁210は、約1%~約5%の厚さ230対幅222の比を含んでもよい。例示的な実施形態では、負圧側壁210は、約2%~約4%の厚さ230対幅222の比を含むことができる。
【0035】
同様に、多くの実施形態では、正圧側壁208および負圧側壁210は各々、約0.5%~約10%の厚さ228、230対高さ226の比を含み得る。他の実施形態では、正圧側壁208および負圧側壁210は各々、約0.5%~約7%の厚さ228、230対高さ226の比を含んでもよい。様々な実施形態において、正圧側壁208および負圧側壁210は各々、約0.7%~約5%の厚さ228、230対高さ226の比を含んでもよい。例示的な実施形態では、正圧側壁208および負圧側壁210は各々、約1%~約3%の厚さ228、230対高さ226の比を含むことができる。
【0036】
図8は、ビルドプレート1002から取り外す前のタービンノズル200の断面図を示している。図8に示すように、タービンノズル200は、正圧側壁208と負圧側壁210との間、および内側ライナセグメント204と外側ライナセグメント206との間に延びるリブ220を含むことができる。多くの実施形態では、リブ220は、正圧側壁208と負圧側壁210の両方に概して垂直であってもよい。リブ220は、動作中のガスタービン10の振動力によって引き起こされる翼形部への損傷を防止するために、追加の構造的支持を翼形部202に提供するように機能することができる。複数の熱フィンは、付加製造プロセス中に翼形部の熱感受性部分から熱を逃がすように構成される。
【0037】
図8に示すように、タービンノズルアセンブリ201は、タービンノズル200と、複数の熱フィン232とを含むことができる。複数の熱フィン232は、タービンノズル200内に配置されてもよい。例えば、複数の熱フィン232は、付加製造プロセス中に熱感受性部分218から熱を遠ざけるために、熱感受性部分218とリブ220との間に延びてもよく、それによって熱感受性部分218に対する変形または歪みを有利に最小化および/または防止する。例えば、例示的な実施形態では、複数の熱フィン232の各熱フィン232は、負圧側壁210からリブ220に直接延びてもよく、それにより焼結後または溶融後の粉末からの熱が負圧側壁210から移行するための手段を提供する。そのような実施形態では、複数の熱フィン232は、熱感受性部分218からビルドプレート1002に熱を間接的に伝達することができる。他の実施形態(図示せず)では、複数の熱フィン232の各熱フィン232は、負圧側壁210からビルドプレート1002に直接延びてもよく、それにより複数の熱フィン232は、熱感受性部分218からビルドプレート1002に熱を直接伝達することができる。
【0038】
多くの実施形態では、図8に示すように、複数の熱フィン232は、正圧側壁208と負圧側壁210との間に互いに離間した直線状の列に配置されてもよく、これは、付加製造プロセス中に熱感受性部分218全体に沿った熱伝達を有利に提供する。示すように、例示的な実施形態では、複数の熱フィン232は、6つの直線状の列に配置されてもよく、各列は、熱フィンの隣接する列から離間している。しかし、他の実施形態では、複数の熱フィンは、負圧側壁210のサイズに応じて、より多いまたはより少ない数の直線状の列に配置されてもよい。様々な実施形態(図示せず)において、複数の熱フィンは、幅方向(壁208、210の幅222、224に沿って)において互いに離間していてもよい。例えば、図8に示す複数の熱フィン232は、壁の幅方向(図8の紙面の内外)において隣接する熱フィンから離間していてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、複数の熱フィン232は、その製作中に構造的支持を翼形部202に提供することができる。例えば、タービンノズル200の付加製造中に伝達される熱のための手段を提供することに加えて、熱フィン232の各々は、構造的支持を負圧側壁210および/または正圧側壁208などの翼形部202の様々な部分に提供することができる。このようにして、熱フィン232は、場合によっては構成要素の歪みおよび/または全体的な崩壊を引き起こす可能性がある、付加製造プロセス中の材料のオーバーハングを有利に防止することができる。しかし、他の実施形態では、熱フィン232は、熱感受性部分218からビルドプレート1002への熱伝達手段を提供するようにのみ機能してもよい。
【0040】
図9は、本開示の実施形態による、複数の熱フィン232のうちの1つの熱フィン232の第1の歯付き端部234を示し、図10は、本開示の実施形態による、複数の熱フィン232のうちの1つの熱フィン232の第2の歯付き端部236を示している。示すように、第1の歯付き端部234は、負圧側壁210の一部などの翼形部202の熱感受性部分218に融着接続され得る。同様に、第2の歯付き端部236は、翼形部202の第2の部分またはビルドプレート1002の一方に融着接続されてもよい。例えば、例示的な実施形態では、第2の歯付き端部236は、リブ220に融着接続されてもよい。示すように、第1の歯付き端部234と第2の歯付き端部236の両方は、熱フィン232から延び、互いに離間している歯238を含んでもよく、これにより、熱フィン232と翼形部202との間の結合力を有利により小さくすることができる。このようにして、歯付き端部234、236は、付加製造プロセスの完了後に熱フィン232の取り外しを有利に容易にする。多くの実施形態では、歯付き端部234、236は、付加製造プロセスが完了すると、熱フィン232を容易に破壊することを可能にする。
【0041】
図11は、本開示の実施形態による、付加製造システムを使用してターボ機械用のタービンノズル200を製作する方法1100を定義する一連のステップ1102~1106のフローチャートである。方法1100は、本明細書に記載の付加製造システム1000または別の適切なシステムなどの付加製造システムを使用して実行することができる。図11に示すように、方法1100は、粉末床1120内の粉末層を照射して融着領域を形成するステップ1102を含む。多くの実施形態では、図5に示すように、粉末床1120は、融着領域がビルドプレート1002に固定的に取り付けられるように、ビルドプレート1002上に配置されてもよい。方法1100は、粉末床1120の第1の側面から粉末床1120の上に後続の粉末層を提供するステップ1104を含むことができる。方法1100は、タービンノズル200および複数の熱フィン232が粉末床1120に形成されるまで、ステップ1102および1104を繰り返すステップ1106をさらに含む。上述したように、複数の熱フィン232は、翼形部202の熱感受性部分218から有利に熱を逃がし、それによって熱感受性部分218に対する変形および/または歪みを防止する。このようにして、熱フィン232は、付加製造システム1000を使用して欠陥が最小限であるかまたは欠陥がない状態でタービンノズル200を製造することを可能にする。図11に示すように、方法1100は、翼形部202および複数のフィン232が接続されている間に粉末床1120から翼形部202および複数のフィン232を取り外す、例えば、ビルドプレート1002からタービンノズルアセンブリ201を取り外す任意選択のステップ1108をさらに含んでもよい。さらに、多くの実施形態では、方法1100は、翼形部202から複数の熱フィンを取り外す任意選択のステップ1110をさらに含むことができる。例えば、タービンノズルアセンブリ201がビルドプレート1002から取り外されると、複数の熱フィン232をタービンノズルアセンブリ201から取り外し、それによって完成したタービンノズル200を形成することができる。
【0042】
翼形部202からの熱フィン232の取り外しは、粉末床1120からのタービンノズル200の取り外しの直後、またはその間に行うことができる。あるいは、複数の熱フィン232は、タービンノズル200に対して1つまたは複数の後処理ステップが実行された後に取り外されてもよい。例えば、タービンノズル200および熱フィン232は、後アニール処理および/または化学処理を受けた後、続いてタービンノズル200から取り外されてもよい。
【0043】
本明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、およびどのような当業者も、任意の装置またはシステムの作製および使用ならびに任意の組み込まれた方法の実行を含む本発明の実践を可能にするために、実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言との差がない構造要素を含む場合、または特許請求の範囲の文言との実質的な差がない等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図している。
【符号の説明】
【0044】
10 ガスタービン
12 入口セクション
14 圧縮機
16 燃焼セクション、燃焼器
18 タービン
20 排気セクション
22 ガスタービンシャフト
24 空気
26 圧縮空気
28 燃料
30 燃焼ガス
32 圧縮機吐出ケーシング
34 高圧プレナム
36 環状燃焼システム
38 軸方向中心線
100 一体型燃焼器ノズル、一体型燃焼ノズル
106 内側ライナ
108 外側ライナ
110 燃焼ライナ
112 前端、上流端部分
114 後端、下流端部分
116 第1の側壁、正圧側壁
117 燃料噴射モジュール
118 第2の側壁、負圧側壁
200 下流タービンノズル
201 タービンノズルアセンブリ
202 翼形部
204 内側ライナセグメント
206 外側ライナセグメント
208 正圧側壁、壁
210 負圧側壁、壁
212 前端
214 後縁
218 熱感受性部分
220 リブ
222 幅
224 幅
226 高さ
228 厚さ
230 厚さ
232 熱フィン
234 第1の歯付き端部
236 第2の歯付き端部
238 歯
1000 付加製造システム
1002 ビルドプレート
1100 方法
1120 粉末床
1160 リコータアーム
1180 粉末レベル
1200 レーザ
1220 ターボ機械構成要素、物体
1260 リザーバ
1280 廃棄物容器
1320 ガルボスキャナ
1340 リコータ方向
1360 エネルギービーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【外国語明細書】