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特開2022-56368照明機能付きバニティミラーとカーサンバイザ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056368
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】照明機能付きバニティミラーとカーサンバイザ
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/252 20170101AFI20220401BHJP
   B60J 3/02 20060101ALI20220401BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220401BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20220401BHJP
   B60Q 3/80 20170101ALI20220401BHJP
【FI】
B60Q3/252
B60J3/02 P
F21V23/00 120
F21S9/02
B60Q3/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021138259
(22)【出願日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】109133899
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】519048997
【氏名又は名称】智佳電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZEALIO ELECTRONICS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】鄭 家保
(72)【発明者】
【氏名】郭 寶麟
(72)【発明者】
【氏名】▲トウ▼ 安村
【テーマコード(参考)】
3K014
3K040
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K040AA02
3K040DA01
3K040EA04
3K040EB01
3K040GC04
3K040GC12
(57)【要約】
【課題】本発明は、照明と節電効果を併せ持つバニティミラーを提供する。
【解決手段】
開状態と閉状態とを有する照明機能付きバニティミラーであって、カーサンバイザに設けられ、鏡面を有する固定部と、蓄電ユニットと、バニティミラーが開状態に回動されたかを判断する開状態検知素子と、バニティミラーが開状態にあるとき、蓄電ユニットから通電される検知回路と、可動部と、鏡面の近傍に設けられ、照明機能を提供する光源とを含み、検知回路は、固定部と可動部との間の角度または距離差を判断し、その判断結果に基づき、バニティミラーが開状態であるかを判断する。光源は、開状態において、検知回路の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光の強度を決める。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーサンバイザに連結され、鏡面を有する固定部と、
前記固定部との間に角度または距離差を有する可動部と、
蓄電ユニットと、
前記固定部と前記可動部との間の前記角度または前記距離差を判断し、その判断結果に基づき、バニティミラーが開状態又は閉状態であるかを判断する開状態検知素子と、
前記バニティミラーが前記開状態にあるとき、前記蓄電ユニットから通電される検知回路と、
前記鏡面の照明エネルギーを提供する光源であって、前記開状態において、前記検知回路の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光強度を決定する光源と、を備える、照明機能付きバニティミラー。
【請求項2】
車両のバッテリーや発電機に電気的に直接接続されていない、請求項1に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項3】
前記検知回路は、環境光センサ、近接センサおよび接触センサのうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項4】
前記光源は、少なくとも1つの前記センサの検知結果に基づいて、発光要否及び発光強度を決定する、請求項3に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項5】
前記開状態において、環境光が所定の光強度を超えたことを前記環境光センサによって検知された場合、または物体が近接していることを前記近接センサによって検知された場合、前記光源の発光をオフするか、または前記光源の発光強度を低減させる、請求項3に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項6】
前記開状態において、前記接触センサによって検知された接触回数、時間長さ、2回の接触間の間隔、またはこれらの組み合わせのいずれかに応じて、前記光源の発光または発光強度を決定し、または前記光源の発光強度を調整する、請求項3に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項7】
前記開状態検知素子は、ホールセンサ、または近接センサを含む、請求項1に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項8】
前記蓄電ユニットは、閉状態において、前記光源をオフする、請求項1に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項9】
前記固定部は、スプライスソケットによってカーサンバイザ本体に係合されることで、カーサンバイザに設けられ、
前記カーサンバイザは、天井吸着固定部によって車体に固定され、車窓ガラスを透過した環境光を遮る、請求項1に記載の照明機能付きバニティミラー。
【請求項10】
照明機能付きカーサンバイザであって、天井吸着固定部によって車両本体に固定され、車窓からの環境光を遮るように構成され、
受け部を有するカーサンバイザ本体と、
スプライスソケットとバニティミラーを有し、前記スプライスソケットは前記受け部と係合され、前記バニティミラーに磁気的に吸着されるバニティミラーアセンブリと、を備え、
前記バニティミラーは、
前記スプライスソケットに磁気的に吸着される固定部と、
鏡面を有し、前記固定部と前記鏡面との間に角度または距離差を有する可動部と、
蓄電ユニットと、
前記固定部と前記鏡面との間の前記角度または前記距離差を判断し、その判断結果に基づき、前記鏡面が開状態又は閉状態であるかを判断する開状態検知素子と、
前記バニティミラーが前記開状態にあるとき、前記蓄電ユニットが電源から通電される検知回路と、
前記鏡面の照明エネルギーを提供する光源であって、前記開状態において、前記検知回路の検知結果に基づいて、発光要否およびは発光強度を決定する光源と、を備える、照明機能付きカーサンバイザ。
【請求項11】
前記バニティミラーと前記カーサンバイザ本体との間に弾き出し回動可能機構を有し、前記バニティミラーは、前記弾き出し回動可能機構によって前記カーサンバイザ本体に対して弾き出しと回動の動作を行う、請求項10に記載の照明機能付きカーサンバイザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明機能を備えたバニティミラーに関するものであり、特にバニティミラーの開閉状態に応じて照明機能を作動させるか判断するバニティミラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
フロントガラスと運転手との間に設けられる車用のバニティミラーは、いまや不可欠な車内設備の1つである。バニティミラーは、日差しを防ぐだけでなく、ドライバーの身だしなみを整えるのにも使われる。しかし、太陽光が遮られると、バニティミラーに映る像は比較的暗くなり、細部が見えなくなってしまう。そのため、ミラーを使用する際には、ミラーの機能を十分発揮させるための補助照明が必要になることがしばしばある。しかし、照明の電源は車両のバッテリーを使用している。例えば、補助照明を点灯したまま消し忘れ、長時間駐車していると、車両のバッテリーの電力が補助照明で長時間消費され、残量が少なくなり、車両が始動できなくなることがある。あるいは、車両を太陽の下に長時間放置し、これに加えて補助照明が使われると、車内の温度が上昇し、故障の原因になる。
【0003】
本発明は、この問題を解決するために、照明と節電効果を併せ持ち、使用時の品質や信頼性を大幅に向上できるバニティミラーを提供する。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、一実施形態によれば、車窓ガラスからの環境光を遮り、前述の問題を解決し、さらに省電力効果もある照明機能付きバニティミラーを提供する。該照明機能付きバニティミラーは、開状態と閉状態とを含む。バニティミラーは、鏡面を有する固定部と、固定部との間に角度または距離差を有する可動部と、蓄電ユニットと、バニティミラーが開状態であるかどうかを判断し、その結果に応じてバニティミラーが開状態又は閉状態であるかを判断する開状態検知素子と、バニティミラーが開状態にあるとき、蓄電ユニットから通電される検知回路と、鏡面の照明エネルギーを提供する光源であって、開状態において、検知回路の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光強度を決定する光源と、を備える。
【0005】
一実施形態において、蓄電ユニットは、バッテリー、他の電気貯蔵素子、またはエネルギー貯蔵及び発電の機能を併せ持つ他の素子(例えば、太陽電池など)を含んでよい。
前記開状態検知素子は、ホールセンサや近接検知素子など、鏡と固定部との間の角度や距離差を検知する検知素子で構成されてよい。
【0006】
上記実施形態において、バニティミラーが開状態にあるとき、蓄電ユニットから検知回路に通電する。また、バニティミラーが閉状態にあるとき、蓄電ユニットが光源をオフにする。
【0007】
また、本発明は、上記バニティミラーに加えて、一実施形態において、天井吸着固定部によって車体に固定され、照明機能を備えたカーサンバイザであって、受け部を有するカーサンバイザ本体と、スプライスソケット及びバニティミラーを有するバニティミラーアセンブリとを備え、スプライスソケットは、受け部に係合し、バニティミラーを磁気的に吸着するために設けられ、バニティミラーは、スプライスソケットに磁気的に取り付けられ、鏡面を有する固定部と、固定部との間に角度または距離差を有する可動部と、蓄電ユニットと、固定部と可動部との間の角度または距離差を判断し、その判断結果に基づいてバニティミラーが開状態又は閉状態であるかを判断する開状態検知素子と、検知回路であって、バニティミラーが開状態にあるときに、蓄電ユニットから通電される検知回路と、鏡面の照明エネルギーを提供する光源であって、開状態において、検知回路の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光強度を決定する光源と、を備える。
【0008】
一実施形態では、バニティミラーアセンブリは、カーサンバイザ本体との間に弾き出し回動可能機構を有し、バニティミラーアセンブリは、弾き出し回動可能機構によってカーサンバイザに対して弾き出しと回動動作を同時に行う。
【0009】
以下に実施例を挙げて、本発明の目的、その技術的内容、特徴、および技術効果を容易に理解するために詳細に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態における開状態と閉状態のバニティミラーの模式図。
図2】本発明の一実施形態における開状態と閉状態のバニティミラーの模式図。
図3】本発明の一実施形態におけるバニティミラーの模式図。
図4】本発明の一実施形態における回路の設計模式図。
図5A】本発明の一実施例における照明機能付きカーサンバイザの模式図。
図5B】本発明の一実施例における照明機能付きカーサンバイザの模式図。
図6A】本発明の一実施例におけるバニティミラーとカーサンバイザ本体との間の弾き出し回動可能機構を示す模式図。
図6B】本発明の一実施例におけるバニティミラーとカーサンバイザ本体との間の弾き出し回動可能機構を示す模式図。
図6C】本発明の一実施例におけるバニティミラーとカーサンバイザ本体との間の弾き出し回動可能機構を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の図面は、各部品や回路を構成する部分の相互関係を示すための模式的なものであり、形状や寸法は縮尺通りに描かれていない。
本発明は、一実施形態において、車窓からの環境光を遮り、前述の問題を解決し、さらに省電力効果もある照明機能付きバニティミラー10を提供する。一実施例において、該照明機能付きバニティミラー10は、開状態(図1に示すように、固定部10aと可動部10bとの間に回動角度又は距離差を有する)と閉状態(図2に示すように、固定部10aと可動部10bが面接触した状態)とを含む。バニティミラー10は、カーサンバイザに連結され、鏡面14を含む固定部10aと、バニティミラー10の固定部10a内に設けられた蓄電ユニット11と、可動部10bが回動して開状態になったかどうかを判断する開状態検知素子12と、を備える。ここで、開状態検知素子12は、その一例として、図1に示すように、ホールセンサ121と磁石122とを含んで構成され、それぞれがバニティミラー10の相対回動可能な2つの部品(固定部10aと可動部10b)に配置されることで、可動部10bと固定部10a(または鏡面14)との間の角度A(他の実施形態では、例えば、可動部10bは固定部10aから引き出される態様になっている場合、開状態検知素子12はその距離差を判断する)及び開状態にあるかどうかを判断する。バニティミラー10はさらに、検知回路13であって、バニティミラー10が開状態にあるときに蓄電ユニット11から通電され、バニティミラー10の周囲状態を検知するように起動される検知回路13と、固定部10aに設けられている鏡面14と、鏡面14の近傍に設けられ、鏡面14に照明エネルギーを提供するための光源15であって、開状態において、検知回路13の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光強度を決定する光源15と、を備える。
【0012】
なお、図1および図2は、バニティミラー10における固定部10a(蓄電ユニット11、検知回路13、鏡面14が配置されている)と可動部10bとの配置を模式的に示すものである。必要に応じて、これらの素子の一部を交換することができる。例えば、蓄電ユニット11、検知回路13、鏡面14は、可動部10bに配置されてもよい。ユーザーは、必要に応じてこれらの配置を調整することができる。
【0013】
一実施形態において、蓄電ユニット11は、バッテリー、他の電気貯蔵素子、またはエネルギー貯蔵と発電の機能を併せ持つ他の素子(例えば、太陽電池など)を含んでよい。本発明のバニティミラー10(およびその中の蓄電ユニット11)は、車両のバッテリーや発電機に電気的に直接接続されていない。蓄電ユニット11が市販の慣用規格の電池である場合、ユーザーは、バニティミラー10の照明機能の正常的作動を維持できるように蓄電ユニット11を容易に交換できる。また、この設計によれば、従来技術で課題になった長期間照明による電力消費を削減できるとともに、故障の発生を防止できる。
【0014】
上記バニティミラー10は、開状態において、鏡面14が運転者と向き合えるように、バニティミラー10の可動部10bが下方から上方に向かって回動できる。本発明によれば、可動部10bは、前述した開状態へ回動する形態の他、鏡面14をバニティミラー10から下方に引き出す設計であって(図示せず)、可動部10bが引き出された後に鏡面14を直接的に運転手に向ける設計であってもよい。いずれの形態でも、バニティミラー10は、可動部10bが開状態になると、開状態検知素子12によって開状態を判断できる。開状態検知素子12は、可動部10と固定部10aとの間の角度Aや距離差を検知するセンサ素子で構成できる。例えば、図1のホールセンサ、または近接センサ、その他の電気的、光学的、機械的なセンサなどのその他の任意の設計が可能である。
【0015】
また、バニティミラーにおける各素子の配置形態は、図1に示したものに限定されない。例えば、図3を参照すると、バニティミラー20は、固定部10aに蓄電ユニット11、ホールセンサ121及び検知回路13が含まれ、可動部10bに鏡面14、光源15、および磁石122が含まれるように設計されている。
【0016】
上記実施形態において、最初に、開状態検知素子12は、可動部10bが開状態又は閉状態であるかを判断する。バニティミラー10が開状態にあると、蓄電ユニット11は光源15に対して通電する。バニティミラー10が閉状態にあると、蓄電ユニット11は光源15に対して通電しない。そのため、光源15のエネルギー消費を節約できる。
【0017】
一実施形態において、検知回路13は、環境光センサ131、近接センサ132および接触センサ133のうちの少なくとも1つを任意に備える。開状態であるバニティミラー10は、検知回路13の少なくとも1つの素子の検知結果に基づいて、発光の有無や発光の強度を決定する。環境光が所定の光強度を超えたことを環境光センサによって検知された場合、または物体の接近を近接センサによって検知された場合、光源15をオフするか、または光源15の発光強度を低減させる。
【0018】
一実施形態において、環境光センサ131による環境光の強さの検知と、近接センサによる物体の接近の検知とを組み合わせて使用してもよい。例えば、環境光センサ13と近接センサ132の検知値の最大値、環境光センサと近接センサの検知値の最小値、環境光センサと近接センサの検知値の平均値によって、あるいは環境光センサの検知値を優先させて(例えば、重みや割合が高い)、近接センサの検知値を優先させて(例えば、重みや割合が高い)、光源15の発光や発光の強度を決定することができる。ユーザーは、必要に応じて所望の判定の組み合わせを決定することができる。本実施例は例示説明であり、本発明の実施例を限定することを意図していない。
【0019】
前述した様々な判定の組み合わせは、ソフトウェアまたはハードウェアの演算によって実現できる。例えば、図4は、本発明の一実施形態における開状態検知素子12、検知回路13、および光源15の回路を示す模式図である。開状態検知素子12は、スイッチQ1,Q2,Q3により、検知回路13のうち、環境光センサ131、近接センサ132、接触センサ133のそれぞれに対する蓄電ユニット11の電圧Vinの接続を制御する。環境光センサ131、近接センサ132、接触センサ133による検知結果は、制御ユニットMCUに送信される。制御ユニットMCUは、それぞれの検知結果に基づいて、光源15が発光しているか否か、または、発光の強度を判断する。例えば、環境光センサ131と近接センサ132の検知値のうちの最大値(例えば、環境光センサ131と近接センサ132の検知結果を同一の制御ユニットMCU内のノードに出力して、そのうちの最大値を直接取り込む)に基づいて、光源15の発光有無又は発光の強度を判断する。
【0020】
上記実施形態では、環境光センサ131と近接センサ132の検知値に基づいて自動的に判定する。ただし、車内の状況は予測されない場合もあり、ユーザーが自ら光源15の使用状況を調整する必要がある場合もある。したがって、別の実施形態において、開状態では、光源15の発光有無及び発光の強度に対する判断、又は光源15の発光強度の調整(例えば、発光強度は、環境光センサ131と近接センサ132の検知値によって決定された状態において)は、接触センサ133で検知される接触回数、時間長さ、2回の接触間の間隔、またはこれらの組み合わせのいずれかに応じて、調整できる。例えば、接触回数が多い場合には、光源15の発光強度を向上させる。また、例えば、2回の接触間の間隔が長い場合には、光源15の発光強度を低下させる。また、例えば、特定の接触回数、時間長さ、時間間隔の組み合わせにより、特定の発光強度などが決定される。また、例えば、特定の接触回数、時間、2回の接触間の間隔によって、冷色灯と暖色灯との間で、または暗いと明るいとの間で切り替えることができる。また、例えば、特定の接触回数、時間、2回の接触間の間隔により、発光時間を延長したり短縮したりできる。このようにして、ユーザーは、ニーズに応じて、常用の接触制御形態を設計できる。
【0021】
上記バニティミラーの他に、図5A図5Bによれば、本発明では、さらに照明機能を備えたカーサンバイザ50を提供する。当該カーサンバイザ50は、天井吸着固定部51によって車体に固定され、受け部521(カーサンバイザ本体52の凹部内)を有するカーサンバイザ本体52と、スプライスソケット531及びバニティミラー532を有するバニティミラーアセンブリ53とを備える。スプライスソケット531は、受け部521に係合され(係合部1、2同士の係合によって固定される)、バニティミラー532を磁気的に吸着するために設けられる(磁気吸着部1、2同士の吸着による)。上記実施形態におけるバニティミラー10の素子及びその図面を参照すると、本実施形態によるバニティミラー532は、鏡面14を有するとともに、スプライスソケット531に磁気的に取り付けられる(磁気吸着部1、2同士の吸着による)固定部10aと、固定部10aとの間に角度Aまたは距離差を有する可動部10bと、蓄電ユニット11と、固定部10aと可動部10bとの間の角度Aまたは距離差を判断し、その判断結果に基づいてバニティミラー532が開状態又は閉状態であるかを判断する開状態検知素子12と、バニティミラー532が開状態にあるときに、蓄電ユニット11から通電される検知回路13と、鏡面14の照明エネルギーを提供する光源15であって、開状態において、検知回路13の検知結果に基づいて、発光要否および/または発光強度を決定する光源15と、を備える。バニティミラー532の開状態と閉状態については、上記実施形態の説明を参照されたく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0022】
上記係合部1,2について、その作用形態は、推力を借りてスプライスソケット531と受け部521とを係合させ、引張力によってスプライスソケット531と受け部521とを離間させるようになっている。上記磁気吸着部1,2について、その作用形態は、磁気吸引力によってスプライスソケット531とバニティミラー532とを磁気的に吸着させる。あるいは、スプライスソケット531とバニティミラー532を離間させるように押圧する。つまり、磁石の吸着力を低下させることでスプライスソケット531とバニティミラー532を離間させる。係合部1,2や磁気吸着部1,2は、やや大きな力でバニティミラー532を着脱して、メンテナンスや電池交換をするが、日常上の使用際には、スプライスソケット531と受け部521との係合状態を維持できるように設計されている。
【0023】
図6Aを参照すると、実施形態では、バニティミラー532とカーサンバイザ本体52との間に弾き出し回動可能機構533を有し、バニティミラー532は、弾き出し回動可能機構533によってカーサンバイザ本体52に対して弾き出して回動できる。弾き出しと回動との動作は、同時でも同時でなくてもよい。回動角度は、ユーザーのニーズに応じて調整してもよいし、予め決められた角度でもよい。予め決められた角度は、例えば、90度が挙げられるが、これに限定されない。弾き出して回動したバニティミラー532は、例えば、カーサンバイザ本体52との間で、垂直方向を主とする鏡面14の方向を有し、ユーザーには多くの選択肢がある。
【0024】
また、ユーザーがバニティミラー532の使用を終了する際には、例えばバニティミラー532をカーサンバイザ本体52に向けて押し込むだけで、バニティミラー532がスプライスソケット531に押し込まれ(図6B)、それと同時に、バニティミラー532が逆方向に回動することで、バニティミラー532がカーサンバイザ本体52に収容される。
【0025】
上記弾き出し回動可能機構533は、基本的に、回動動作と弾き出し動作との両方の動きを主要な機能の一つとして備えた可動構造である。図6Cを参照すると、回動構造体533は、螺旋状の溝が設けられた円筒5331と、バネ5332と、突出ブロックを持つ円筒5333とから構成され、該3つの素子が同軸上に取り付けられ、螺旋状の溝に突出ブロックが嵌め込まれる。このようにして、バニティミラー532が弾き出したり、カーサンバイザ本体52が押し込まれたりすると、それと同時に、図6A、6Bに示す回動動作を実行できる。
【0026】
一実施形態では、バニティミラー532とカーサンバイザ本体52との間の弾き出し回動構造533は、電池交換を容易にするために、蓄電ユニット11を露出させてもよい。
以上、本発明を実施形態に関連して説明してきたが、上記は当業者が本願発明を理解しやすくするためのものであり、本発明の権利範囲を限定することを意図したものではない。本開示の主旨から外れない範囲で、当業者は、均等の変形をすることができ、当該変形も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0027】
10、20:バニティミラー
10a:固定部
10b: 可動部
11: 蓄電ユニット
12:開状態検知素子
121:ホールセンサ
122: 磁石
13:検知回路
131:環境光センサ
132: 近接センサ
133: 接触センサ
14: 鏡面
15: 光源
50:カーサンバイザ
51:天井吸着固定部
52:カーサンバイザ本体
53: バニティミラーアセンブリ
531: スプライスソケット
532: バニティミラー
533: 弾き出し回動可能機構
5331, 5333: 円筒
5332:バネ
MCU:制御ユニット
Q1、Q2、Q3:スイッチ
Vin:電圧
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
【外国語明細書】