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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056400
(43)【公開日】2022-04-08
(54)【発明の名称】燐光トナー及び関連方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 9/09 20060101AFI20220401BHJP
   G03G 9/08 20060101ALI20220401BHJP
   G03G 9/093 20060101ALI20220401BHJP
   G03G 9/087 20060101ALI20220401BHJP
   G03G 9/097 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
G03G9/09
G03G9/08 391
G03G9/08 381
G03G9/093
G03G9/087 331
G03G9/097 365
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157307
(22)【出願日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】17/036,017
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・ノーレス
(72)【発明者】
【氏名】ユ・チ
【テーマコード(参考)】
2H500
【Fターム(参考)】
2H500AA01
2H500AA06
2H500AA14
2H500BA11
2H500BA17
2H500BA32
2H500CA06
2H500CA40
2H500CA43
2H500CB06
2H500CB08
2H500EA39B
2H500EA42C
2H500EA42F
2H500EA45B
2H500EA52A
2H500EA53A
2H500EA57A
2H500EA60A
2H500EA60C
2H500EA62B
2H500EA62F
(57)【要約】      (修正有)
【課題】燐光は初期照射後の数分~数時間、より低い強度で燐光材料から再放射されるためゼログラフィック印刷に好適な特性を有する燐光顔料粒子をトナー粒子に組み込むことは、困難であった。本開示は、燐光トナー、そのトナーを作製する方法、及びそのトナーを使用する方法を提供する。
【解決手段】燐光白色トナーを作製する方法が、提供される。一実施形態では、このような方法は、燐光顔料及び界面活性剤を含む燐光顔料エマルションを形成することと、樹脂を含む樹脂エマルションと、燐光顔料エマルションとを含む混合物を均質化することと、その混合物を凝集させて、樹脂内に埋め込まれ、樹脂によって囲まれた燐光顔料を含むトナー粒子を形成することと、そのトナー粒子を合体させて、トナー粒子を含む燐光トナーを形成することとを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燐光トナーを作製する方法であって、
燐光顔料及び界面活性剤を含む、燐光顔料エマルションを形成することと、
樹脂を含む樹脂エマルションと、前記燐光顔料エマルションと、を含む、混合物を均質化することと、
前記混合物を凝集させて、前記樹脂内に埋め込まれ、かつ前記樹脂によって囲まれた前記燐光顔料を含むトナー粒子を形成することと、
前記トナー粒子を合体させて、前記トナー粒子を含む燐光トナーを形成することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記界面活性剤が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記燐光性顔料エマルションが、0.05:1~0.10:1.の範囲の前記界面活性剤の前記燐光顔料に対する重量比を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記燐光顔料エマルションを形成する前記工程が、前記燐光顔料エマルションを均質化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記燐光顔料エマルションが、12重量%~18重量%の範囲の量で前記混合物中に存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記混合物が、凝集させる工程中に、1分当たり少なくとも450回転の速度で撹拌される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記界面活性剤が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択され、前記燐光顔料エマルションが、0.05:1~0.10:1の範囲の、前記界面活性剤の前記燐光顔料に対する重量比を有し、前記燐光顔料エマルションを形成する工程が、前記燐光顔料エマルションを均質化することを含み、前記燐光顔料エマルションが、12重量%~18重量%の範囲の量で前記混合物中に存在し、前記混合物が、凝集させる前記工程中に、1分当たり少なくとも450回転の速度で撹拌される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記燐光顔料が、ランタニドドープアルカリ土類金属アルミネートである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記樹脂エマルションが、第1の種類の非結晶性ポリエステル樹脂、第2の種類の非結晶性ポリエステル樹脂、及び結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の種類の非結晶性ポリエステル樹脂が、ポリ(プロポキシル化ビスフェノール-コ-テレフタレート-フマレート-ドデセニルサクシネート)であり、前記第2の種類の非結晶性ポリエステル樹脂が、ポリ(プロポキシル化-エトキシル化ビスフェノール-コ-テレフタレート-ドデセニルサクシネート-トリメリト酸無水物)であり、前記結晶性ポリエステル樹脂が、ポリ(1,6-ヘキシレン-1,12-ドデカノエート)である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記トナー粒子が、5.0μm~10.0μmの体積平均粒径、1.100~1.300の体積平均幾何学的粒度分布(GSDv)、及び1.100~1.300の数平均幾何学的粒度分布(GSDn)を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記トナー粒子が、0.950~1.000の円形度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記トナー粒子が、トナー粒子に対する平均燐光顔料粒子の比1を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記トナー粒子が、0.5mg/g~5mg/gの範囲の量で前記界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記トナー粒子中の前記燐光顔料が、前記燐光顔料を囲んでいる前記界面活性剤のコーティングを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記トナー粒子が、0.5mg/g~5mg/gの範囲の量で前記界面活性剤を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記トナー粒子が、5.0μm~10.0μmの体積平均粒径、1.100~1.300のGSDv、及び1.100~1.300のGSDn、0.950~1.000の円形度、1の平均燐光顔料粒子のトナー粒子に対する割合を有し、トナー粒子中の燐光顔料が、燐光顔料を囲んでいる界面活性剤のコーティングを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記樹脂内に埋め込まれ、かつ前記樹脂によって囲まれた前記燐光顔料が、前記トナー粒子のコアを形成し、前記方法が、コア上に樹脂シェルを形成してコアシェルトナー粒子を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
樹脂内に埋め込まれ、かつ樹脂によって囲まれた燐光顔料を含むコアを備える、トナー粒子を含む燐光トナーであって、前記トナー粒子が、5.0μm~10.0μmの体積平均粒径、1.100~1.300の体積平均幾何学的粒度分布(GSDv)、及び1.100~1.300の数平均幾何学的粒度分布(GSDn)を有する、燐光トナー。
【請求項20】
ゼログラフィック印刷を使用して、前記燐光トナーを含む画像を形成することと、
前記燐光トナーを含む前記画像を画像受容媒体に転写することと、
前記燐光トナーを前記画像受容媒体に融着させることと、を含む、請求項19に記載の燐光トナーを使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
燐光は、蛍光に関連するフォトルミネッセンスの一種であるが、より遅い時間スケールで発生する。吸収された放射線は、長期間、例えば、初期照射後の数分~数時間、より低い強度で燐光材料から再放射される。燐光顔料粒子が開発されてきたが、輝度スケールはサイズに比例するため、それらは比較的大きくなる傾向がある。ゼログラフィック印刷に好適な特性を有する燐光顔料粒子をトナー粒子に組み込むことは、困難であった。
【0002】
本開示は、燐光トナー、そのトナーを作製する方法、及びそのトナーを使用する方法を提供する。
【0003】
燐光トナーを作製する方法が、提供される。一実施形態では、このような方法は、燐光顔料及び界面活性剤を含む燐光顔料エマルションを形成することと、樹脂を含む樹脂エマルションと、燐光顔料エマルションとを含む混合物を均質化することと、その混合物を凝集させて、樹脂内に埋め込まれ、樹脂によって囲まれた燐光顔料を含むトナー粒子を形成することと、そのトナー粒子を合体させて、トナー粒子を含む燐光トナーを形成することと、を含む。
【0004】
燐光トナーもまた、提供される。一実施形態では、このようなトナーは、樹脂内に埋め込まれ、樹脂によって囲まれた燐光顔料を含むコアを備える、トナー粒子を含む。トナー粒子は、5.0μm~10.0μmの体積平均粒径、1.100~1.300の体積平均幾何学的粒度分布(GSDv)、及び1.100~1.300の数平均幾何学的粒度分布(GSDn)を有し得る。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は、燐光トナー、そのトナーを作製する方法、及びそのトナーを使用する方法を提供する。
【0006】
燐光トナーは、燐光顔料及びポリマー樹脂を含む。燐光顔料及びポリマー樹脂は、燐光顔料がポリマー樹脂内に埋め込まれ、かつポリマー樹脂によって囲まれた、トナー粒子のコアを形成し得る。シェルは、このコアの上に形成されてもよく、シェルはまた、コア内の樹脂と同じであっても同じでなくともよいポリマー樹脂も含む。上述したように、いくつかの燐光トナーが開発されてきたが、他の顔料とは異なり、燐光顔料粒子をポリマー樹脂に組み込むことは特に困難である。このような課題は、燐光トナーが、一般に、物理的トナー調製プロセス(例えば、溶融ブレンド/混合/混練、押出成形など)などの、乳化凝集(EA)法以外の方法によって形成されることを意味している。本開示は、少なくとも部分的に、ゼログラフィック印刷用途に最適な形状、サイズ、及び粒度分布を有する燐光トナー粒子を達成する改善されたEAトナー調製プロセスの開発に少なくとも部分的に基づいている。更に、物理的トナー調製プロセスとは異なり、本EAトナー調製プロセスは、ポリマー樹脂内に埋め込まれ、かつポリマー樹脂によって囲まれるように、ポリマー樹脂への燐光顔料の密接な組み込みを可能にする。
【0007】
燐光顔料
【0008】
本トナー粒子は、一般にトナー粒子のコア内に燐光顔料を含む。実施形態では、燐光顔料は、ユーロピウム(Eu)、ジスプロシウム(Dy)、及びネオジム(Nd)などのランタニドでドープされたアルミン酸ストロンチウムなどのランタニドドープアルカリ土類金属アルミネートである。しかしながら、銅ドープ硫化亜鉛などの他の燐光顔料を使用され得る。異なる種類の燐光顔料の組み合わせが、トナーに使用され得る。本開示全体を通して使用されるとき、「トナー粒子」はトナーの粒子を指し、「トナー」はトナー粒子の集合を指す。
【0009】
燐光顔料自体は、一般に粒子の形態である。実施形態では、このような粒子は、2μm~10μm、2μm~8μm、5μm~10μm、又は5μmの範囲の平均直径を有する。「平均」という用語は、本方法に従ってトナーを形成する際に使用される燐光顔料粒子の集合から測定される平均値を指す。
【0010】
燐光顔料は、10分における残光及び60分における残光によって定量化される輝度を特徴とし得る。実施形態では、燐光顔料は、少なくとも300mcd/m、少なくとも250mcd/m、少なくとも200mcd/m、又は200mcd/m~300mcd/m範囲の10分における残光を有する。実施形態では、燐光顔料は、少なくとも15mcd/m、少なくとも20mcd/m、少なくとも25mcd/m、又は15mcd/m~25mcd/m範囲の60分における残光を有する。
【0011】
一般に、トナー粒子は、平均して、その中に単一の燐光顔料粒子を有する。「平均」という用語は、本方法に従って形成されたトナー粒子(すなわち、トナー)の集合から測定された平均値を指す。燐光顔料粒子/トナー粒子の平均値1は、上記のようにリン光顔料を組み込むことにおける本方法の有効性を実証している。対照的に、平均値<1は、いくつかのトナー粒子が、その中に燐光顔料を有さない「透明」又は「白色」であることを示す。燐光顔料粒子/トナー粒子の数値は、走査型電子顕微鏡(SEM)画像から測定され得る。
【0012】
本トナーにおいて使用される燐光顔料の量は変動し得る。実施形態では、燐光顔料は、トナーの5重量%~30重量%、トナーの10重量%~25重量%、又はトナーの10重量%~20重量%の範囲の量で存在する。2種類の燐光顔料が使用される場合、これらの量は、トナー中の燐光顔料の総量を指す。
【0013】
樹脂
【0014】
本発明のトナー粒子を形成するために、様々な樹脂を使用してもよく、上記の燐光顔料を含有するポリマーマトリックスを提供する。樹脂粒子は、2つ以上の異なる種類の樹脂を含み得る。樹脂は、非結晶性樹脂、結晶性樹脂、又は結晶性樹脂と非結晶性樹脂との混合物であり得る。樹脂は、非結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、又は結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂の混合物などポリエステル樹脂であってよい。
【0015】
結晶性樹脂
【0016】
本明細書における樹脂は、任意選択的な触媒の存在下でジオールと二酸とを反応させることによって形成されるポリエステル樹脂であってもよい。結晶性ポリエステルを形成するための好適な有機ジオールとしては、それらの構造異性体を含め、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、これらの組み合わせなどの、約2~約36個の炭素原子を有する脂肪族ジオールが挙げられる。脂肪族ジオールは、例えば、樹脂の約40~約60モルパーセント、樹脂の約42~約55モルパーセント、又は樹脂の約45~約53モルパーセントの量で選択され得、第2のジオールは、樹脂の約0~約10モルパーセント、又は樹脂の約1~約4モルパーセントの量で選択され得る。
【0017】
結晶性樹脂の調製のために選択されるビニル二酸又はビニルジエステルを含む有機二酸又はジエステルの例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、ジメチルフマラート、ジメチルイタコネート、シス,1,4-ジアセトキシ-2-ブテン、ジエチルフマラート、ジエチルマレエート、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、ナフタレン-2,7-ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸及びメサコン酸、これらのジエステル又は無水物が挙げられる。有機二酸は、例えば、樹脂の約40~約60モルパーセント、樹脂の約42~約52モルパーセント、又は樹脂の約45~約50モルパーセントの量で選択され得、第2の二酸は、樹脂の約0~約10モルパーセントの量で選択され得る。
【0018】
結晶性(並びに非結晶性)ポリエステルを形成するために利用され得る重縮合触媒としては、テトラアルキルチタネート、ジブチルスズオキシドなどのジアルキルスズオキシド、ジブチルスズジラウレートなどのテトラアルキルスズ、及びブチルスズオキシド水酸化物などのジアルキルスズオキシド水酸化物、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。このような触媒は、例えば、ポリエステル樹脂を生成するために使用される出発二酸又はジエステルに基づいて、約0.01モルパーセント~約5モルパーセントの量で利用されてもよい。
【0019】
結晶性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン-プロピレンコポリマー、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレン、これらの混合物などが挙げられる。特定の結晶性樹脂は、ポリ(エチレン-アジペート)、ポリ(プロピレン-アジペート)、ポリ(ブチレン-アジペート)、ポリ(ペンチレン-アジペート)、ポリ(ヘキシレン-アジペート)、ポリ(オクチレン-アジペート)、ポリ(エチレン-サクシネート)、ポリ(プロピレン-サクシネート)、ポリ(ブチレン-サクシネート)、ポリ(ペンチレン-サクシネート)、ポリ(ヘキシレン-サクシネート)、ポリ(オクチレン-サクシネート)、ポリ(エチレン-セバケート)、ポリ(プロピレン-セバケート)、ポリ(ブチレン-セバケート)、ポリ(ペンチレン-セバケート)、ポリ(ヘキシレン-セバケート)、ポリ(オクチレン-セバケート)、ポリ(デシレン-セバケート)、ポリ(デシレン-デカノエート)、ポリ(エチレン-デカノエート)、ポリ(エチレン-ドデカノエート)、ポリ(ノニレン-セバケート)、ポリ(ノニレン-デカノエート)、コポリ(エチレン-フマレート)-コポリ(エチレン-セバケート)、コポリ(エチレン-フマレート)-コポリ(エチレン-デカノエート)、コポリ(エチレン-フマレート)-コポリ(エチレン-ドデカノエート)、コポリ(2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール-デカノエート)-コポリ(ノニレン-デカノエート)、ポリ(オクチレン-アジペート)、及びこれらの混合物などの、ポリエステル系であってもよい。ポリアミドの例としては、ポリ(エチレン-アジパミド)、ポリ(プロピレン-アジパミド)、ポリ(ブチレン-アジパミド)、ポリ(ペンチレン-アジパミド)、ポリ(ヘキシレン-アジパミド)、ポリ(オクチレン-アジパミド)、ポリ(エチレン-スクシンイミド)、ポリ(プロピレン-セバカミド)、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリイミドの例としては、ポリ(エチレン-アジピミド)、ポリ(プロピレン-アジピミド)、ポリ(ブチレン-アジピミド)、ポリ(ペンチレン-アジピミド)、ポリ(ヘキシレン-アジピミド)、ポリ(オクチレン-アジピミド)、ポリ(エチレン-スクシンイミド)、ポリ(プロピレン-スクシンイミド)、ポリ(ブチレンス-クシンイミド)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0020】
実施形態では、結晶性ポリエステル樹脂は、以下の式(I)を有する。
【化1】
a及びbの各々は、1~12、2~12、又は4~12の範囲としてよく、更に、pは、10~100、20~80、又は30~60の範囲としてもよい。実施形態では、結晶性ポリエステル樹脂は、ポリ(1,6-ヘキシレン-1,12-ドデカノエート)であり、ドデカン二酸と1,6-ヘキサンジオールとの反応によって生成され得る。
【0021】
上記のように、開示された結晶性ポリエステル樹脂は、重縮合触媒の存在下で、好適な有機ジオールと好適な有機二酸とを反応させることによる重縮合プロセスによって調製され得る。有機ジオールと有機二酸との化学量論的等モル比を利用し得るが、有機ジオールの沸点が約180℃~約230℃である場合には、約0.2~1モル当量のエチレングリコール又はプロピレングリコールなどの過剰量のジオールを利用し、蒸留によって重縮合プロセス中に除去することができる。利用される触媒の量は様々であってもよく、例えば、結晶性ポリエステル樹脂の約0.01~約1又は約0.1~約0.75モルパーセントなどの量で選択することができる。
【0022】
結晶性樹脂は、例えば、トナーの1重量%~20重量%、トナーの5重量%~15重量%、又はトナーの約5重量%~約10重量%の量で存在し得る。
【0023】
結晶性樹脂は、種々の融点を有してよく、例えば、約30℃~約120℃、約50℃~約90℃、約60℃~約80℃とすることができる。結晶性樹脂は、ゲル透過クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、GPC)によって測定される際、例えば、約1,000~約50,000、約2,000~約25,000、又は約5,000~約20,000の数平均分子量(number average molecular weight、M)、及びGPCによって決定される際、約2,000~約100,000、約3,000~約80,000、又は約10,000~約30,000の重量平均分子量(weight average molecular weight、M)を有し得る。結晶性樹脂の分子量分布(M/M)は、例えば、約2~約6、約3~約5、又は約2~約4であってもよい。
【0024】
非結晶性樹脂
【0025】
樹脂は、任意選択的な触媒の存在下でジオールと二塩基酸とを反応させることによって形成される非結晶性ポリエステル樹脂であり得る。非結晶性ポリエステルの調製のために利用されるビニル二酸又はビニルジエステルを含む二酸又はジエステルの例としては、ジカルボン酸又はジエステル、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、トリメリト酸、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート、シス、1,4-ジアセトキシ-2-ブテン、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカンジ二酸、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジエチルイソフタレート、ジメチルフタレート、無水フタル酸、ジエチルフタレート、ジメチルサクシネート、ジメチルフマレート、ジメチルマレエート、ジメチルグルタレート、ジメチルアジペート、ジメチルドデシルサクシネート、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。有機二塩基酸又はジエステルは、例えば、樹脂の約40~約60モルパーセント、樹脂の約42~約52モルパーセント、樹脂の約45~約50モルパーセントの量で存在してもよい。
【0026】
非結晶性ポリエステルの生成に利用され得るジオールの例としては、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2-ジメチルプロパンジオール、2,2,3-トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ドデカンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)-ビスフェノールA、ビス(2-ヒドロキシプロピル)-ビスフェノールA、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビス(2-ヒドロキシエチル)オキシド、ジプロピレングリコール、ジブチレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。選択される有機ジオールの量は様々であってもよく、有機ジオールは、例えば、樹脂の約40~約60モルパーセント、樹脂の約42~約55モルパーセント、又は樹脂の約45~約53モルパーセントの量で存在してもよい。
【0027】
好適な非結晶性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン-プロピレンコポリマー、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、ポリプロピレンなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0028】
不飽和非晶性ポリエステル樹脂が樹脂として利用されてよい。このような樹脂の例としては、米国特許第6,063,827号に開示されるものが挙げられ、その開示は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。例示的な不飽和非結晶性ポリエステル樹脂としては、限定するものではないが、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコフマレート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコフマレート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコフマレート)、ポリ(コプロポキシル化ビスフェノールコエトキシル化ビスフェノールコフマレート)、ポリ(1,2-プロピレンフマレート)、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコマレエート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコマレエート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコマレエート)、ポリ(コプロポキシル化ビスフェノールコエトキシル化ビスフェノールコマレエート)、ポリ(1,2-プロピレンマレエート)、ポリ(プロポキシル化ビスフェノールコイタコネート)、ポリ(エトキシル化ビスフェノールコイタコネート)、ポリ(ブチルオキシル化ビスフェノールコイタコネート)、ポリ(コプロポキシル化ビスフェノールコエトキシル化ビスフェノールコイタコネート)、ポリ(1,2-プロピレンイタコネート)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0029】
好適なポリエステル樹脂は、ポリ(プロポキシ化ビスフェノールAコフマラート)樹脂などの非結晶性ポリエステルであってもよい。このような樹脂及びこれらの製造のためのプロセスの例としては、米国特許第6,063,827号に開示されたものが挙げられ、その開示は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0030】
好適なポリエステル樹脂としては、非結晶性酸性ポリエステル樹脂が挙げられる。非結晶性酸ポリエステル樹脂は、プロポキシル化ビスフェノールA、エトキシル化ビスフェノールA、テレフタル酸、フマル酸、及びドデセニルコハク酸無水物の任意の組み合わせ、例えばポリ(プロポキシル化ビスフェノール-コ-テレフタレート-フマラート-ドデセニルスクシネート)の系統としてもよい。使用し得る別の非結晶性酸ポリエステル樹脂は、ポリ(プロポキシレート-エトキシル化ビスフェノール-コ-テレフタレート-ドデセニルコハク酸-トリメリト酸無水物)である。
【0031】
樹脂として利用され得る直鎖状プロポキシル化ビスフェノールAフマレート樹脂の例は、Resana S/A Industrias Quimicas,Sao Paulo,Brazilから商品名SPAMIIで入手可能である。利用され得る、市販されている、他のプロポキシル化ビスフェノールAフマラート樹脂としては、Kao Corporation,JapanからのGTUF及びFPESL-2、並びにReichhold,Research Triangle Park,N.C.からのEM181635などが挙げられる。
【0032】
非結晶性樹脂又は非結晶性樹脂の組み合わせは、例えば、トナーの約45重量%~約95重量%、トナーの約55重量%~約90重量%、又はトナーの約65重量%~約85重量%の量で存在し得る。
【0033】
非結晶性樹脂又は非結晶性樹脂の組み合わせは、約30℃~約80℃、約35℃~約70℃、又は約40℃~約65℃のガラス転移温度を有し得る。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)を使用して測定され得る。非結晶性樹脂は、GPCによって測定すると、例えば、約1,000~約50,000、約2,000~約25,000、又は約1,000~約10,000のMnを有し得、GPCによって測定すると、例えば、約2,000~約100,000、約5,000~約90,000、約10,000~約90,000、約10,000~約30,000、又は約70,000~約100,000のMwを有し得る。
【0034】
1種、2種、又はそれ以上の樹脂を使用してトナー粒子を形成し得る。2種以上の樹脂が使用される場合、樹脂は、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)~約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)、約10%(第1の樹脂)/90%(第2の樹脂)~約90%(第1の樹脂)/10%(第2の樹脂)などの任意の好適な割合(例えば、重量比)であり得る。樹脂が非結晶性樹脂と結晶性樹脂との組み合わせを含む場合、樹脂は、例えば、非結晶性樹脂の85重量%~75重量%及び非結晶性樹脂の5重量%~10重量%の重量比であり得る。このような実施形態では、非結晶性樹脂は、非結晶性樹脂の組み合わせ、例えば、2種類の非結晶性樹脂の組み合わせであり得る。
【0035】
本トナー中の樹脂(複数可)は、樹脂の末端に存在し得る酸基を有し得る。存在し得る酸基としては、カルボン酸基等が挙げられる。カルボン酸基の数は、樹脂を形成するために利用される材料及び反応条件を調整することによって制御してもよい。実施形態では、樹脂は、約2mgのKOH/gの樹脂~約200mgのKOH/g、約5mgのKOH/gの樹脂~約50mgのKOH/gの樹脂、又は約5mgのKOH/gの樹脂~約15mgのKOH/gの樹脂の酸価を有するポリエステル樹脂であってもよい。酸含有樹脂は、テトラヒドロフラン溶液中に溶解してもよい。酸価は、指示薬としてフェノールフタレインを含有するKOH/メタノール溶液で滴定することによって検出してもよい。酸価は、次に、滴定の終点として同定された樹脂上の全ての酸基を中和するために必要なKOH/メタノールの相当量に基づいて計算してもよい。
【0036】
ワックス
【0037】
任意選択的に、ワックスが、本トナーに含まれてもよい。しかしながら、実施形態では、ワックスは含まれない。ワックスが含まれるとき、1種類のワックス又は2種類以上の異なるワックスの混合物が使用され得る。例えば、トナー粒子の形状、トナー粒子表面上のワックスの存在及び量、帯電及び/又は融着特性、光沢、ストリッピング、オフセット特性などの特定のトナー特性を改善するために、単一のワックスを添加してもよい。代替的に、ワックスの組み合わせを添加して、複数の特性をトナーに提供することができる。
【0038】
ワックスが含まれるとき、ワックスは、例えば、トナーの約0重量%~約25重量%又はトナーの約5重量%~約20重量%の量で存在し得る。
【0039】
ワックスが使用される場合、ワックスは、エマルション凝集トナーに従来使用されている様々なワックスのいずれかを含んでもよい。選択され得るワックスとしては、例えば、約500~約20000、又は約1,000~約10,000の平均分子量を有するワックスが挙げられる。使用され得るワックスとしては、例えば、Allied Chemical and Petrolite Corporationから市販されているような、直鎖状ポリエチレンワックスと分枝状ポリエチレンワックスを含むポリエチレン、直鎖状ポリプロピレンワックスと分枝状ポリプロピレンワックスを含むポリプロピレン、ポリメチレンワックス、ポリエチレン/アミド、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン/アミド、及びポリブテンワックスなどのポリオレフィン、例えば、Baker Petroliteから市販されているようなPOLYWAX(商標)ポリエチレンワックス、Michaelman,Inc.及びDaniels Products Companyから入手可能なワックスエマルション、Eastman Chemical Products,Inc.から市販されているEPOLENE N-15(商標)、並びにSanyo Kasei K.K.から入手可能な低重量平均分子量ポリプロピレンのVISCOL 550-P(商標)、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ウルシワックス、及びホホバオイルなどの植物系ワックス、蜜蝋などの動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレジン、パラフィンワックス、粗油の蒸留に由来するワックスなどの微結晶ワックス、シリコーンワックス、メルカプトワックス、ポリエステルワックス、ウレタンワックス、などのミネラル系ワックス及び石油系ワックス、変性ポリオレフィンワックス(カルボン酸末端ポリエチレンワックス又はカルボン酸末端ポリプロピレンワックスなど)、Fischer-Tropschワックス、ステアリルステアレート及びベヘニルベヘネートなどの高級脂肪酸及び高級アルコールから得られるエステルワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、グリセリドモノステアレート、グリセリドジステアレート、及びペンタエリスリトールテトラベヘネートなどの高級脂肪酸及び一価又は多価低級アルコールから得られるエステルワックス、ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジグリセリルジステアレート、及びトリグリセリルテトラステアレートなどの高級脂肪酸及び多価アルコールマルチマーから得られるエステルワックス、ソルビタンモノステアレートなどのソルビタン高級脂肪酸エステルワックス、並びにコレステリルステアレートなどのコレステロール高級脂肪酸エステルワックスが挙げられる。使用し得る官能化ワックスの例としては、例えば、アミン、アミド、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なAQUA SUPERSLIP 6550(商標)、SUPERSLIP 6530(商標)、フッ素化ワックス、例えば、Micro Powder Inc.から入手可能なPOLYFLUO 190(商標)、POLYFLUO 200(商標)、POLYSILK 19(商標)、POLYSILK 14(商標)、脂肪族極性アミド官能化ワックスなどの混合フッ素化アミドワックス、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステル、例えば、これもまたMicro Powder Inc.から入手可能なMICROSPERSION 19(商標)、イミド、エステル、第四級アミン、カルボン酸又はアクリルポリマーエマルション、例えば、いずれもSC Johnson waxから入手可能なJONCRYL 74(商標)、89(商標)、130(商標)、537(商標)、及び538(商標)、並びにAllied Chemical and Petrolite CorporationとSC Johnson Waxから入手可能な塩素化ポリプロピレン及びポリエチレンが挙げられる。前述のワックスの混合物及び組み合わせもまた、実施形態で使用されてもよい。ワックスは、例えば、定着機ロール剥離剤として含まれてもよい。実施形態では、ワックスは、結晶性又は非結晶性であってもよい。
【0040】
着色剤
【0041】
任意選択的に、着色剤(開示される燐光顔料以外の着色剤)を本発明のトナーに含め得る。着色剤としては、例えば、顔料、染料、これらの混合物、例えば、染料の混合物、顔料の混合物、染料と顔料との混合物などが挙げられる。着色剤は、例えば、トナーの0重量%~25重量%%、トナーの1重量%~20重量%、又はトナーの2重量%~15重量%の量で存在し得る。
【0042】
ファーネスブラック、サーマルブラックなどの形態で入手可能なカーボンブラックは、好適な着色剤である。カーボンブラックは、シアン着色剤などの1種類以上の他の着色剤と共に使用され得る。
【0043】
シアン顔料の例としては、銅テトラ(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、カラーインデックス(CI)ではCI 74160として記載されている銅フタロシアニン着色剤、Paul Uhlich&Co.,Inc.から入手可能なHELIOGEN BLUE L6900(商標)、D6840(商標)、D7080(商標)、D7020(商標)、PYLAM OIL BLUE(商標)、PYLAM OIL YELLOW(商標)及びPIGMENT BLUE I(商標)、CI Pigment Blue(PB)、PB 15:3、PB 15:4、CI 69810と識別されるAnthrazine Blue着色剤、Special Blue X-2137、これらの混合物などが挙げられる。
【0044】
マゼンタ顔料の例としては、C.I.26050と識別されるジアゾ染料、2,9-ジメチル-置換キナクリドン、C.I.60710,C.I.Dispersed Red 15と識別されるアントラキノン染料、E.I.DuPont de Nemours&Co.から入手可能なCINQUASIA MAGENTA(商標)、C.I.Solvent Red 19、Pigment Red(PR)122、PR 269、PR 185、これらの混合物などが挙げられる。
【0045】
黄色の着色剤の例としては、ジアリーリド黄色3,3-ジクロロベンジデンアセトアセトアニリド、カラーインデックスではC.I.12700、C.I.Solvent Yellow 16と識別されるモノアゾ顔料、カラーインデックスではForon Yellow SE/GLNと識別されるニトロフェニルアミンスルホンアミド、LEMON CHROME YELLOW DCC 1026(商標)CI、sanofiからのNOVAPERM YELLOW FGL(商標)、Paliogen Yellow 152、1560(BASF)、Lithol Fast Yellow 0991K(BASF)、Paliotol Yellow 1840(BASF)、Neopen Yellow(BASF)、Novoperm Yellow FG 1(sanofi)、Permanent Yellow YE 0305(Paul Uhlich)、Pigment Yellow 74、Lumogen Yellow D0790(BASF)、Sunsperse Yellow YHD 6001(Sun Chemicals)、SUCD-Yellow D1355(BASF)、Permanent Yellow FGL、Disperse Yellow、3,2,5-ジメトキシ-4-スルホンアニリドフェニルアゾ-4’-クロロ-2,5-ジメトキシアセトアセトアニリド、これらの混合物などが挙げられる。
【0046】
トナー調製プロセス
【0047】
本発明のトナーを形成するために、上述した樹脂のいずれも、例えば、溶媒系転相乳化プロセスを使用することによって、エマルション(複数可)として提供されてもよい。次いで、エマルションは、エマルション凝集及び合体(EA)プロセスによって、トナーを形成するために原材料として利用され得る。
【0048】
上記のように、燐光顔料のトナー粒子への組み込みを達成するために(すなわち、ポリマー樹脂内に埋め込まれ、かつポリマー樹脂で囲まれた燐光顔料)、燐光顔料及び界面活性剤を含む別個のエマルションが、一般に、トナー調製プロセスにおいて使用される。これは、水も含む水性エマルションであり得る。燐光顔料エマルションは、一般に、任意の樹脂を含まない。本発明者らは、ある特定の界面活性剤が、組み込みを達成するために特に有用であると判定した。このような界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びドデシルベンゼンスルホン酸などのアニオン性界面活性剤が挙げられる。実施形態では、界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。異なる種類の界面活性剤の組み合わせが使用され得る。
【0049】
本発明者らは、更に、エマルション中の界面活性剤対燐光顔料のある特定の重量比も、組み込みを達成するために特に有用であると判定した。実施形態では、界面活性剤対燐光顔料の重量比は、0.05:1~0.10:1の範囲であり得る。これには、0.06:1~0.09:1、0.07:1~0.08:1が含まれる。
【0050】
本発明者らは、更に、特に高速での均質化が、組み込みを達成するために特に有用である判定した。燐光顔料エマルションは、4000~6400RPMの範囲の速度で均質化され得る。
【0051】
特定の理論に拘束されることを望まないが、均質化を用いる開示された量の開示された界面活性剤は、以下に更に記載されるトナー調製プロセス中に、エマルションにおいて粒子の均質な分布を維持するために十分な燐光顔料粒子上コーティングを形成することによって、部分的に組み込みを達成すると考えられる。結果として、形成されたトナー粒子は、プロセス中に使用された量の界面活性剤を含み得る。実施形態では、トナー粒子は、0.5mg/g~5mg/g、1mg/g~3mg/g、又は2mg/gの量で界面活性剤を含む。実施形態では、この界面活性剤は、トナー粒子の埋め込まれた燐光顔料粒子上コーティングとして存在する。コーティングは、埋め込まれた燐光顔料粒子を完全に囲むことができるが、必ずしもそうである必要はなく、すなわち、それは部分的なコーティングであり得る。液体クロマトグラフィ/質量分析を使用して、界面活性剤の量/存在を確認することができる。
【0052】
ワックス及び/又は着色剤が使用される場合、これらは別個のエマルションとしてトナーに組み込まれ得る。
【0053】
本トナーは、EAプロセスによって、例えば、上記のように燐光顔料エマルションを形成することと、樹脂、燐光顔料エマルション、任意選択的に、ワックス及び着色剤のうちの1つ以上を含む樹脂エマルションの混合物を均質化することと、その混合物を凝集させることと、次いで、その混合物を合体させることと、を含む、プロセスによって、調製される。樹脂エマルションは、1種類以上の樹脂を含み得るか、又は異なる樹脂は、異なるエマルションとして提供され得る。上記のように、ワックス/着色剤は、別個のエマルション(複数可)として混合物に提供され得る。均質化されるべき混合物を形成する際には、燐光顔料エマルションは、12重量%~18重量%、13重量%~17重量%の範囲の量で、又は15重量%の量で使用され得、当該重量%は、全て混合物の総重量と比較している。組み込み及び凝集は、燐光顔料エマルション中の界面活性剤の量及び使用される燐光顔料エマルションの量の両方に対して非常に敏感であることが見出されている。上で開示した範囲外では、燐光顔料は、組み込まれなくなり、凝集が破壊される場合がある。
【0054】
均質化は、IKA ULTRA TURRAX T50プローブホモジナイザなどのホモジナイザを使用して行ってもよい。実施形態では、混合物は、毎分1,000~7,000回転/分(RPM)の範囲の速度で均質化される。均質化中、凝集剤が混合物に添加され得る。好適な凝集剤としては、例えば、二価カチオン又は多価カチオン材料の水溶液が挙げられる。凝集剤としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム(polyaluminum chloride、PAC)などのポリアルミニウムハライド、又は対応する臭化物、フッ化物、若しくはヨウ化物などの無機カチオン性凝集剤、ポリアルミニウムスルホシリケート(polyaluminum sulfosilicate、PASS)などのポリアルミニウムシリケート、又は塩化アルミニウム、亜硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、オキシ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化マグネシウム、塩化銅、及び硫酸銅を含む水溶性金属塩、又はこれらの組み合わせが挙げられ得る。凝集剤は、樹脂(複数可)のガラス転移温度(glass-transition temperature、T)未満の温度で混合物に添加されてもよい。
【0055】
凝集剤は、樹脂の総量の0重量%~10重量%、樹脂の総量の0.2重量%~8重量%、又は樹脂の総量の0.5重量%~5重量%の量で混合物に添加され得る。
【0056】
凝集は、例えば、高温を維持することによって、又は温度を、例えば、30℃から100℃、30℃から80℃、又は30℃から50℃にゆっくり上昇させることによって、加熱下で開始及び実施され得る。温度は、0.5時間~6時間、1時間~5時間保持され得る。混合物を撹拌している間に凝集が行われる。上記のような燐光顔料粒子の組み込みを達成するために、本発明者らは、更に、ある特定の速度が撹拌に特に有用であると判定した。これらの速度は、既存のEAプロセスの凝集工程において使用されるものよりも速く、少なくとも450RPM、少なくとも500RPM、少なくとも550RPM、又は450~600RPMの範囲を含む。
【0057】
混合物の粒子を、所定の所望の粒径が得られるまで凝集させることができる。所定の所望のサイズとは、形成前に決定される際に得られる所望の粒径を指し、粒径は、そのような粒径に達するまで成長プロセス中に監視される。試料は、成長プロセス中に採取され、体積平均粒径又は数平均粒径について、例えば、Coulter Counterで分析することができる。所定の所望の粒径に達したら、シェルを添加してもよい。シェルの適用前の粒子の体積平均粒径は、例えば、3μm~10μm、4μm~9μm、又は5μm~8μmであり得る。
【0058】
シェル樹脂
【0059】
実施形態では、凝集後であるが合体前に、凝集粒子に樹脂コーティングを適用して、その上にシェルを形成し得る。上述した任意の樹脂をシェルに利用してもよい。実施形態では、非結晶性ポリエステル樹脂がシェルに利用される。いくつかの実施形態では、2種類の非結晶性ポリエステル樹脂がシェルで利用される。実施形態では、結晶性ポリエステル樹脂及び2つの異なる種類の非結晶性ポリエステル樹脂がコアに利用され、同じ2つの種類の非結晶性ポリエステル樹脂がシェルに利用される。
【0060】
シェルは、上述したようにエマルション(複数可)の形態でシェル樹脂を使用することによって、凝集粒子に適用され得る。このようなエマルションは、凝集粒子上にコーティングを形成するために十分な条件下で凝集粒子と組み合わされ得る。例えば、凝集された粒子上におけるシェルの形成は、上記のように加熱下で起こり得る。シェルの形成は、約10分~約5時間、又は約20分~約3時間にわたって起こり得る。
【0061】
トナー粒子の所望のサイズが達成されたら、混合物のpHは、pH制御剤、例えば、塩基を用いて、3~10又は5~9の値に調整され得る。pHの調整は、粒子の成長を停止させる凍結に利用され得る。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、これらの組み合わせなどのアルカリ金属水酸化物などの任意の好適な塩基が使用され得る。実施形態では、上記の所望の値にpHを調整することを助けるために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのキレート剤を添加してもよい。他のキレート剤が使用されてもよい。
【0062】
実施形態では、コアシェルトナー粒子のサイズ(合体前)は、4μm~10μm、5μm~10μm、又は6μm~9μmであり得る。
【0063】
合体
【0064】
所望の粒径への凝集及びシェルの任意選択的な適用に続いて、粒子は、次いで、所望の最終形状に合体させられ得、この合体は、例えば、45℃~150℃、55℃~100℃、又は60℃~90℃の温度に混合物を加熱することによって達成され得る(この温度は、トナー粒子を形成するために用いられる樹脂のガラス転移温度以上であり得る)。加熱は継続され得るか、又は混合物のpHは、所望の円形度に達するように一定時間にわたって調節(例えば、低減)され得る。その時間は、1時間~5時間、又は2時間~4時間であってよい。合体中に、様々な緩衝剤が使用され得る。合体のための総時間は、1~9時間、1~8時間、又は1~5時間であり得る。
【0065】
凝集及び/又は合体後、混合物は、室温まで冷却され得る。冷却は、所望に応じて、急速又は遅くてもよい。好適な冷却プロセスは、反応器の周囲のジャケットに冷水を導入することを含み得る。冷却後、トナー粒子は、所望のサイズのふるいでを篩分けされ、濾過され、水で洗浄され、次いで乾燥され得る。乾燥は、例えば凍結乾燥を含む任意の好適な乾燥プロセスによって達成され得る。
【0066】
他の添加剤
【0067】
本トナーはまた、他の任意選択的な添加剤も含有し得る。例えば、トナーは、正電荷又は負電荷制御剤を含み得る。表面添加剤もまた、使用され得る。表面添加剤の例としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化スズ、これらの混合物などの金属酸化物と、AEROSIL(登録商標)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸マグネシウム、これらの混合物などの脂肪酸の金属塩及び金属塩、UNILIN700などの長鎖アルコール、並びにこれらの混合物が挙げられる。これらの表面添加剤の各々は、トナーの0.1重量%~5重量%又はトナーの0.25%重量%~3重量%の量で存在し得る。
【0068】
トナー特性
【0069】
実施形態では、乾燥トナー粒子は、外部表面添加剤を除いて、以下の特性のうちの1つ以上を呈する。
【0070】
(1)5.0μm~10.0μm、6.0μm~10.0μm、又は7.0μm~9.0μmの体積平均粒径。
【0071】
(2)1,100~1,300、1,175~1,275、1,180~1,260の体積平均幾何学的粒度分布(GSDv)及び1,100~1,300、1,175~1,275、1,180~1,260の数平均幾何学的粒度分布(GSDn)。
【0072】
(3)0.950~1.000、0.950~0.990、又は0.955~0.965の円形度。
【0073】
溶融ブレンド/混合/混練、押出成形、粉末コーティングなどの物理的トナー調製プロセスなどの、トナー粒子を形成するための他の方法は、上記のサイズ、分布及び円形度を有するトナー粒子を形成することができないことに留意されたい。
【0074】
これらの特性は、以下の実施例に記載する技法に従って測定されてよい。
【0075】
現像剤及び担体
【0076】
本発明のトナーは、現像剤組成物に配合されてもよい。現像剤組成物は、本開示のトナーを、鋼、フェライトなどのコーティングされた担体を含む既知の担体粒子と混合することによって調製することができる。このような担体としては、米国特許第4,937,166号及び同第4,935,326号に開示されているものが挙げられ、これらのそれぞれの開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。トナーは、1重量%~15%重量%、2重量%~8重量%、又は4重量%~6重量%の量でキャリア中に存在し得る。担体粒子はまた、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate、PMMA)などのポリマーコーティングを有するコアも含むことができ、その中に導電性カーボンブラックのような導電性成分が分散されている。担体コーティングとしては、メチルシルセスキオキサンなどのシリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデンなどのフルオロポリマー、ポリフッ化ビニリデン及びアクリルなどの摩擦電気系列表(triboelectric series)で近接していない樹脂の混合物、アクリルなどの熱硬化性樹脂、これらの組み合わせ、及び他の既知成分が挙げられる。
【0077】
用途
【0078】
本発明のトナーは、様々な電子写真式プロセスで、様々な電子写真式プリンタと共に使用し得る。電子写真式イメージングプロセスには、例えば、帯電構成要素、イメージング構成要素、光導電性構成要素、現像構成要素、転写構成要素、及び定着構成要素を含む電子写真式プリンタで画像を調製することが含まれる。実施形態では、現像構成要素は、担体を本明細書に記載のいずれかのトナーと混合することによって調製される現像剤を含んでもよい。電子写真式プリンタは、高速プリンタ、白黒高速プリンタ、カラープリンタなどを含んでもよい。画像がトナー/現像剤で形成されると、画像はその後、紙などの画像受容媒体に転写され得る。定着機ロール部材は、熱及び圧力を使用することによって、トナーを画像受容媒体に定着させるために使用され得る。
【実施例0079】
以下の実施例は、本開示の実施形態を説明するために提出される。これらの実施例は例示的なものにすぎず、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。また、別途記載のない限り、割合及び百分率は重量による。この開示全体を通して使用するとき、「室温」は、20℃~25℃の温度を指す。
【0080】
トナーの調製。燐光顔料(Allureglow USAからのG9-510-S緑色の燐光顔料)を、界面活性剤の顔料に対する重量比5pphの脱イオン水と界面活性剤(Taycapower BN2070N)との溶液に添加することによって、燐光顔料エマルションを調製した。燐光顔料エマルションを6400RPMで1時間均質化した。第1の種類の非結晶性ポリエステル樹脂175gと、第2の種類の非結晶性ポリエステル樹脂175gと、結晶性ポリエステル樹脂61gと、を混合することによって、樹脂エマルションを調製した。均質化しながら、燐光顔料エマルションを樹脂エマルションにゆっくり添加した。均質化条件は、以下の6400RPM、30分であった。その混合物を酸性化し、均質化中に硫酸アルミニウム溶液を添加した。均質化後、その混合物を2L反応器に移した。その反応器を、48℃に加熱し、激しく撹拌(550RPMで撹拌)して、凝集を開始させた。粒径が約7.50μmに達したら、2種類の非結晶性ポリエステル樹脂を含有するエマルションを混合物に添加して、粒子上にシェルを形成させ、その粒子を成長させ続けた。粒子を8.55μmまで成長させ、そこで、キレート剤(EDTA)を添加し、水酸化ナトリウムでpHを7.8に上昇させることによって、凝集を停止させた。反応器の温度を84℃に上昇させて、粒子を合体させた。粒子の円形度が0.960±0.002に達した時点で、混合物を急冷するために熱交換器に通した。その混合物を20μmのふるい上に置き、真空下で濾過した。得られたウェットケーキを脱イオン水で洗浄し、凍結乾燥させた。
【0081】
標準的なiGenの外部添加剤パッケージを、トナーの配合のために使用した。燐光トナー粒子と添加剤との乾燥混合物を、卓上Fujiミルにおいて12,500rpmで60秒間ブレンドした。燐光トナー粒子は、15重量%の燐光顔料と、85重量%の樹脂と、3.5重量%のNA50HS、1.6重量%のSMT5103を含む外部添加剤と、0.35重量%のZnSTLと、0.1重量%のH2O50と、を有していた。
【0082】
トナー特性。製造元の指示に従って操作されたBeckman Coulter Multisizer 3を使用して、外部表面添加剤を除く乾燥燐光トナー粒子から、トナー粒径を分析した。代表的なサンプリングを以下のように実施した。すなわち、少量(約1グラム)のトナーサンプルを得て、25μmのふるいを通して濾過した後、等張液に入れて約10%の濃度を得て、その後、その試料をマルチサイザで測定した。燐光トナー粒子のD50vサイズは、--8.55μmであった。体積平均幾何学的粒度分布(GSDv)は、1.254であった。数平均幾何学的粒度分布(GSDn)は、1.193であった。
【0083】
製造元の指示に従って操作したSysmex 3000を使用して、外部表面添加剤を除いて、乾燥燐光トナー粒子から円形度を分析した。上記のように、燐光トナー粒子の円形度は、0.960±0.002であった。
【0084】
燐光トナー粒子の形態は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって、外部表面添加剤を除いた乾燥トナー粒子から分析した。燐光トナー粒子(データは示していない)の画像は、粒子が高度に円形であり、サイズ及び形状が均一であることを明確に示した。その画像はまた、燐光顔料が樹脂内に埋め込まれ、樹脂によって囲まれており、平均して1種類のトナー粒子当たり単一の燐光顔料粒子を示した。
【0085】
燐光トナー粒子の燐光特性は、紫外線(UV)光で粒子を30秒間照射することによって確認した。照射後、バルク状の燐光トナー粒子及び湿潤堆積粒子の両方は、暗所で明るい緑色に発光した。
【0086】
「例示的な」という語は、例、事例、又は例示としての役割を果たすことを意味するために本明細書で使用される。「例示的な」として本明細書で記載される任意の態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計に比べて好ましい又は有利であると解釈されない。更に、本開示の目的のために、特に指定がない限り、「a」又は「an」は、「1つ以上」を意味する。
【0087】
上記で開示されたものの変形例、並びに他の特徴及び機能、又はこれらの代替物が、他の異なるシステム又は用途に組み合わされ得ることが理解されるであろう。様々な現在予期されない、又は先行例のない代替物、修正、変形、又は改善が、当業者によって後に行われてもよく、これらはまた、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。