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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056681
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】薬剤放出装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/015 20060101AFI20220404BHJP
【FI】
A61L9/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020164552
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】520380484
【氏名又は名称】滝本工機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】滝本 正照
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180AA19
4C180AA20
4C180CA01
4C180CA10
4C180EA17X
4C180EA52X
4C180EA57X
4C180HH05
4C180JJ01
4C180JJ05
4C180LL14
(57)【要約】
【課題】空間内に効果的に薬剤を放出可能な薬剤放出装置を提供する。
【解決手段】薬剤放出装置1000Aは、第一ハウジング10と、第二ハウジング20と、ファン30と、供給器40と、を備える。第一ハウジング10は、第一流路11を備える。第二ハウジング20は、第二流路21と、薬剤を配置するための配置部22と、を備える。供給器40は、第一流路11内にオゾン及び/又はマイナスイオンを供給する。ファン30を駆動することにより、第一流路11内に空気が取り込まれる。第一流路11内に取り込まれた空気は、オゾン及び/又はマイナスイオンと共に上昇し、第二流路21に流入する。第二流路21内に流入した空気は、薬剤、並びにオゾン及び/又はマイナスイオンと共に上昇し、空間内に放出される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
菌又はウィルスを減少させる薬剤を空間内に放出するための薬剤放出装置であって、
空気が流通する流路及び前記流路に供給される前記薬剤を配置するための配置部を有するハウジングと、
前記流路内に空気を取り込むためのファンと、
前記流路内にオゾン及び/又はマイナスイオンを供給する供給器と、
を備える薬放出装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記ファン及び前記供給器が配置される第一ハウジングと、前記配置部を備えた第二ハウジングと、から構成されており、
前記第一ハウジングは、前記流路の一部を構成する第一流路を備え、
前記第二ハウジングは、前記第一流路と連通すると共に前記流路の一部を構成する第二流路を備え、
前記オゾン及び/又はマイナスイオンは前記第一流路内に供給され、
前記薬剤は前記第二流路内に供給され、
空気は、前記第一流路に流入後、前記第二流路を通って外部に放出される、
請求項1に記載の薬剤放出装置。
【請求項3】
前記供給器は、前記ファンよりも下流に、オゾン、又はオゾン及びマイナスイオンを供給する、
請求項2に記載の薬剤放出装置。
【請求項4】
前記第二ハウジングは、前記第一ハウジングに着脱可能に取り付けられる、
請求項2又は3に記載の薬剤放出装置。
【請求項5】
最上段に配置された前記第二ハウジングの上部を覆うと共に最上段に配置された前記第二ハウジングに着脱可能で、且つ複数の開口部を有する蓋をさらに備える、
請求項2から4のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【請求項6】
前記蓋は、取っ手を備える、
請求項5に記載の薬剤放出装置。
【請求項7】
複数の前記第二ハウジングが上下に着脱可能に積層されている、
請求項2から6のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【請求項8】
前記薬剤並びに前記オゾン及び/又はマイナスイオンが供給される位置よりも下流に配置され、空気を撹拌するための回転可能な撹拌羽根をさらに備える、
請求項1から7のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【請求項9】
空間内に放出される空気の向きを変更する変更手段をさらに備える、
請求項1から8のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【請求項10】
前記供給器は、オゾンを供給するオゾン供給器と、マイナスイオンを供給する、前記オゾン供給器とは別のマイナスイオン供給器と、から構成される、
請求項1から9のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【請求項11】
前記流路内に配置される開閉羽根であって、前記配置部よりも上流で、且つ、前記ファン及び前記供給器よりも下流に配置され、前記ファンの非動作時には前記流路を閉鎖し、前記ファンの動作時には前記流路を開放する開閉羽根をさらに備える、
請求項1から10のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間内に薬剤を放出するための薬剤放出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部屋などの空間内に除菌剤を放出して、空間内の空気を除菌することが行われている。特許文献1には、室内の消臭および殺菌等のために、二酸化塩素ガスを発生させる薬剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5791249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、空間内に効果的に薬剤を放出可能な薬剤放出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下の特徴を備える。
(項目1)
菌又はウィルスを減少させる薬剤を空間内に放出するための薬剤放出装置であって、
空気が流通する流路及び前記流路に供給される前記薬剤を配置するための配置部を有するハウジングと、
前記流路内に空気を取り込むためのファンと、
前記流路内にオゾン及び/又はマイナスイオンを供給する供給器と、
を備える薬放出装置。
【0006】
(項目2)
前記ハウジングは、前記ファン及び前記供給器が配置される第一ハウジングと、前記配置部を備えた第二ハウジングと、から構成されており、
前記第一ハウジングは、前記流路の一部を構成する第一流路を備え、
前記第二ハウジングは、前記第一流路と連通すると共に前記流路の一部を構成する第二流路を備え、
前記オゾン及び/又はマイナスイオンは前記第一流路内に供給され、
前記薬剤は前記第二流路内に供給され、
空気は、前記第一流路に流入後、前記第二流路を通って外部に放出される、
項目1に記載の薬剤放出装置。
【0007】
(項目3)
前記供給器は、前記ファンよりも下流に、オゾン、又はオゾン及びマイナスイオンを供給する、
項目2に記載の薬剤放出装置。
【0008】
(項目4)
前記第二ハウジングは、前記第一ハウジングに着脱可能に取り付けられる、
項目2又は3に記載の薬剤放出装置。
【0009】
(項目5)
最上段に配置された前記第二ハウジングの上部を覆うと共に最上段に配置された前記第二ハウジングに着脱可能で、且つ複数の開口部を有する蓋をさらに備える、
項目2から4のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【0010】
(項目6)
前記蓋は、取っ手を備える、
項目5に記載の薬剤放出装置。
【0011】
(項目7)
複数の前記第二ハウジングが上下に着脱可能に積層されている、
項目2から6のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【0012】
(項目8)
前記薬剤並びに前記オゾン及び/又はマイナスイオンが供給される位置よりも下流に配置され、空気を撹拌するための回転可能な撹拌羽根をさらに備える、
項目1から7のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【0013】
(項目9)
空間内に放出される空気の向きを変更する変更手段をさらに備える、
項目1から8のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【0014】
(項目10)
前記供給器は、オゾンを供給するオゾン供給器と、マイナスイオンを供給する、前記オゾン供給器とは別のマイナスイオン供給器と、から構成される、
項目1から9のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【0015】
(項目11)
前記流路内に配置される開閉羽根であって、前記配置部よりも上流で、且つ、前記ファン及び前記供給器よりも下流に配置され、前記ファンの非動作時には前記流路を閉鎖し、前記ファンの動作時には前記流路を開放する開閉羽根をさらに備える、
項目1から10のいずれか1項に記載の薬剤放出装置。
【発明の効果】
【0016】
本発明の薬剤放出装置では、流路内を流れる空気と共に薬剤を空間内に放出することができる。これにより、薬剤を効果的に空間内に放出することができる。さらに、本発明の薬剤排出装置では、薬剤に加え、オゾン及び/又はマイナスイオンも空気と共に空間内に放出することができる。したがって、空間内の菌又はウィルスを効果的に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a)第一実施形態の薬剤放出装置の平面図、(b)第一実施形態の薬剤放出装置の正面図である。
図2図1のII-II線断面図である。
図3】第一実施形態の薬剤放出装置の変形例の断面図である。
図4】第一実施形態の薬剤放出装置の変形例の断面図である。
図5】第二実施形態の薬剤放出装置の断面図である。
図6】第三実施形態の薬剤放出装置の断面図である。
図7】第四実施形態の薬剤放出装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の薬剤放出装置1000A~1000Dについて図面を参照しながら説明する。
【0019】
本発明の薬剤放出装置1000A~1000Dは、例えば店舗内や工場内に空気と共に薬剤を放出し、空間内の菌又はウィルスを減少させるための装置である。薬剤とは、空間内の菌又はウィルスを減少させる目的で使用されるものを意味し、例えば殺菌剤、消毒剤、防カビ剤、防腐剤、除菌剤、抗ウィルス剤を含む。薬剤は、例えば二酸化塩素を含む。薬剤は、固体状、液体状又は気体状のいずれであってもよい。薬剤が固体状又は液体状である場合、薬剤は昇華又は蒸発することによって空間に放出される。以下で、「上流」及び「下流」は、薬剤放出装置1000A~1000Dに取り込まれた空気の流れを基準にした表現である。
【0020】
<A 第一実施形態>
図面を参照しつつ、第一実施形態の薬剤放出装置1000Aの詳細について説明する。図1(a)は薬剤放出装置1000Aの平面図、図1(b)は薬剤放出装置1000Aの正面図である。図2は、図1(a)のII-II線断面図である。図2では、空気の流れを矢印で模式的に記載している。説明の便宜上、図1(b)における上下方向を薬剤放出装置1000Aの上下方向として説明する。なお、明確性のため、断面図においてハッチングを省略することがある。
【0021】
[A-1 薬剤放出装置の構造]
薬剤放出装置1000Aは、第一ハウジング10と、第二ハウジング20と、ファン30と、オゾン及びマイナスイオンを供給する供給器40と、蓋50と、制御部60と、を備える。第一ハウジング10は、空気が流通可能な第一流路11を有する。ファン30は、第一流路11内に空気を取り込むための装置である。供給器40は、第一流路11内に、オゾン及びマイナスイオンを供給するための装置である。一実施形態において、供給器40は、図2に示すように、オゾンを供給するオゾン供給器41と、マイナスイオンを供給する、オゾン供給器41とは別のマイナスイオン供給器42と、から構成される。第二ハウジング20は、第一ハウジング10上に配置されている。第二ハウジング20は、空気が流通可能で且つ第一流路11と連通する第二流路21と、薬剤を収容した容器Xを配置可能な配置部22と、を有する。蓋50は、空気が流通可能な複数の開口部50aを備えると共に、第二ハウジング20の上部に被せられている。制御部60は、ファン30、オゾン供給器41、及びマイナスイオン供給器42の駆動制御を行う。
【0022】
ファン30を駆動することにより、第一流路11内に空気が取り込まれる。第一流路11内に取り込まれた空気は、オゾン及びマイナスイオンと共に第二流路21内に流入する。第二流路21内を流れる空気は、薬剤、オゾン及びマイナスイオンと共に上昇し、蓋50の開口部50aから空間内に放出される。
【0023】
以下、薬剤放出装置1000Aの各構成要素の詳細について説明する。
【0024】
第一ハウジング10は、外観視で角型である。第一流路11は、第一ハウジング10の中心に設けられており、第一ハウジング10を上下に貫通している。第一流路11は、空気が流入する流入口と、空気が流出する流出口と、を有する。ファン30、オゾン供給器41、マイナスイオン供給器42、及び制御部60は、第一ハウジング10内に配置されている。ファン30は、第一流路11の流入口に配置されている。
【0025】
オゾン供給器41は、オゾンを発生させると共に、オゾンを第一流路11内に供給する。マイナスイオン供給器42は、マイナスイオンを発生させると共に、マイナスイオンを第一流路11内に供給する。オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42はそれぞれ、オゾン及びマイナスイオンを発生させる公知の供給器を使用できる。オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42によって第一流路11内に供給されたオゾン及びマイナスイオンは、第一流路11内を流れる空気と共に、第二流路21に流入する。
【0026】
なお、オゾンは強力な酸化力を有するため、オゾンによってファン30が損傷しないようにするために、オゾン供給器41は、オゾンをファン30よりも下流に供給することが好ましい。
【0027】
第二ハウジング20は、円筒状であり、上方が開口している。第二ハウジング20の中空内部は、第二流路21を構成している。第二ハウジング20は、第二流路21が、第一流路11と連通するように、第一ハウジング10上に着脱可能に載置される。
【0028】
第二ハウジング20は側壁23を備える。側壁23は、第一部分231と、第一部分231よりも大径の第二部分232と、段差部233と、から構成されている。第二部分232の内径は、第一部分231の外径よりもわずかに大きくなっている。段差部233は、第一部分231の内面と第二部分232の内面との間に設けられている。
【0029】
配置部22は、側壁23の下部に設けられている。配置部22は、底壁221と、底壁221の周辺部から立ち上がる側壁222と、を備える。底壁221は、空気が流通可能な複数の開口部221aを有する。底壁221及び側壁222によって囲まれる空間には、薬剤を収容した容器Xが配置される。容器Xの上方は開口しており、薬剤はその開口から第二流路21内に放出される。
【0030】
蓋50は、ドーム型であり、第二ハウジング20の上部に着脱可能に取り付けられている。蓋50は、蓋50の着脱を容易にするための取っ手51が設けられている。
【0031】
図2を参照して、薬剤放出装置1000Aの動作、及び薬剤放出装置1000A内の空気の流れについて説明する。ファン30を駆動すると、第一流路11内に空気が取り込まれる。第一流路11内の空気は、オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42によって第一流路11内に供給されたオゾン及びマイナスイオンと共に、第一流路11内を上昇する。第一流路11内の空気は、底壁221の開口部221aを通って第二流路21内に流入する。第二流路21内を流れる空気は、容器Xから放出された薬剤と共に、第二流路21を上昇する。そして、空気、薬剤、オゾン及びマイナスイオンは、蓋50の開口部50aを通って外部に放出され、空間に拡散する。
【0032】
[A-2 特徴]
本発明の薬剤放出装置1000Aを使用することにより、薬剤、オゾン及びマイナスイオンを空間内に効果的に放出することができる。
【0033】
オゾン供給器41がファン30よりも下流にオゾンを供給することにより、ファン30がオゾンによって損傷することを防止できる。
【0034】
第二ハウジング20が第一ハウジング10に着脱可能であることにより、薬剤放出装置1000Aのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0035】
第二ハウジング20の上部に蓋50が取り付けられていることにより、使用者が薬剤に直接触れることを防止できると共に、第二ハウジング20内に異物が侵入することを防止できる。また、第二ハウジング20が転倒した際に、薬剤を収容した容器Xが第二ハウジング20外に飛び出すことを防止できる。
【0036】
蓋50が第二ハウジング20に着脱可能であることにより、薬剤がなくなった際に容器Xを容易に交換することができる。
【0037】
蓋50が取っ手51を備えていることにより、蓋50の着脱を容易に行うことができる。
【0038】
[A-3 第一実施形態の変形例]
上記実施形態は、本発明の好ましい一具体例を示すものである。本発明は、上記実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。本発明の薬剤放出装置1000Aは、例えば以下の変形例を採用することができる。以下に示す変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0039】
(1)薬剤放出装置1000Aは、図3(a)及び図3(b)に示すように、第一流路11内で、且つ、ファン30、オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42よりも下流に、第一流路11を開閉する開閉羽根70を備えていてもよい。開閉羽根70は、第一ハウジング10に回転可能に取り付けられている。図3(a)に示すように、開閉羽根70は、ファン30の非作動時(すなわち、ファン30によって第一流路11内に空気が取り込まれていないとき)には、第一流路11を閉鎖している。これにより、薬剤が二酸化塩素などの酸化力を有する成分を含む場合に、薬剤が第一流路11内に逆流することによって、ファン30、オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42が酸化してしまうことを防止できる。図3(b)に示すように、開閉羽根70は、ファン30の動作時には、第一流路11内に取り込まれた空気の風圧によって回転して、第一流路11を開放する。
【0040】
(2)図4に示すように、薬剤放出装置1000Aは、上下に積層された複数の第二ハウジング20を備えていてもよい。上段の第二ハウジング20の段差部233は、下段の第二ハウジング20の第一部分231の上端に載置され、下段の第二ハウジング20の第一部分231の上部は、上段の第二ハウジング20の第二部分232内に収容される。こうして、複数の第二ハウジング20は上下に着脱可能に積層される。蓋50は最上段の第二ハウジング20に被せられる。薬剤放出装置1000Aが複数の第二ハウジング20を備えることにより、より多くの容器Xを配置することができるため、より多くの薬剤を含んだ空気を外部に放出することができる。
【0041】
(3)供給器40は、オゾン供給器41と、オゾン供給器41とは別のマイナスイオン供給器42とから構成されるのではなく、オゾンとマイナスイオンの両方を発生及び供給する機能を備えた一台の装置によって構成されていてもよい。
【0042】
(4)供給器40は、オゾン供給器41又はマイナスイオン供給器42の一方のみであってもよい。
【0043】
(5)供給器40がオゾンを供給せずマイナスイオンのみを供給する場合、ファン30はマイナスイオンが供給される位置よりも下流に配置されていてもよい。
【0044】
(6)薬剤放出装置1000Aは、容器Xの交換時期を表示する表示部を備えていてもよい。表示部は、例えば、ブザーとランプとから構成され、ブザーの音とランプの点灯によって交換時期を使用者に知らせる。表示部は、容器X内の薬剤の種類によって、容器Xの交換時期を変更することができるように設定可能であることが好ましい。
【0045】
(7)オゾン供給器41又は制御部60は、オゾンの放出時間を設定できるタイマーを備えていてもよい。また、マイナスイオン供給器42又は制御部60は、マイナスイオンの放出時間を設定できるタイマーを備えていてもよい。これにより、オゾン及び/又はマイナスイオンの放出時間を制御でき、例えば、オゾン及び/又はマイナスイオンが夜間のみ放出されるように、オゾン供給器41及び/又はマイナスイオン供給器42を制御することもできる。
【0046】
<B 第二実施形態>
図面を参照しつつ、第二実施形態の薬剤放出装置1000Bについて説明する。図5は、薬剤放出装置1000Bの断面図である。図5では、空気の流れを矢印で模式的に記載している。以下では、上記実施形態との相違点を中心に説明し、上記実施形態と同一の構造を有する構成要素又は同一の機能を有する構成要素については、上記実施形態と同一の符号を使用し、その詳細な説明を省略する。また、上記で説明した変形例についても、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で適宜採用可能である。
【0047】
[B-1 薬剤放出装置の構造]
薬剤放出装置1000Bは、ハウジング80と、ファン30と、オゾン及びマイナスイオンを供給する供給器40と、制御部60と、を備える。ファン30、供給器40、及び制御部60は、ハウジング80内に配置されている。供給器40は、オゾン供給器41と、マイナスイオン供給器42とから構成されている。
【0048】
ハウジング80は、流路81と、薬剤を配置するための配置部82と、を備える。一実施形態において、ファン30は、流路81の流入口近傍に設置されている。
【0049】
配置部82には、容器Xが設置される。容器Xの上部は開口している。容器X内の薬剤は、上部の開口から容器X外に放出される。容器Xから放出された薬剤は、流路81を流れる空気と共に、ハウジング80外に排出される。
【0050】
一実施形態では、オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42は、流路81のうち、ファン30よりも下流で、且つ、薬剤が空気と混ざる位置よりも上流に、オゾン及びマイナスイオンを供給する。オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42によって流路81内に供給されたオゾン及びマイナスイオンは、流路81内を流れる空気と共に、ハウジング80外に排出される。
【0051】
本発明の薬剤放出装置1000Bでは、ファン30を駆動することにより、流路81内に空気が取り込まれる。取り込まれた空気は、オゾン供給器41及びマイナスイオン供給器42によって供給されたオゾン及びマイナスイオンと共に流路81内を上昇する。その後、空気は、容器Xから放出された薬剤、オゾン及びマイナスイオンと共に外部に放出され、空間に拡散する。
【0052】
[B-2 特徴]
本発明の薬剤放出装置1000Bを使用することにより、薬剤、オゾン及びマイナスイオンを空間内に効果的に放出することができる。
【0053】
<C 第三実施形態>
図面を参照しつつ、第三実施形態の薬剤放出装置1000Cについて説明する。図6は、薬剤放出装置1000Cの断面図である。以下では、上記実施形態との相違点を中心に説明し、上記実施形態と同一の構造を有する構成要素又は同一の機能を有する構成要素については、上記実施形態と同一の符号を使用し、その詳細な説明を省略する。また、上記で説明した変形例についても、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で適宜採用可能である。
【0054】
[C-1 薬剤放出装置の構造]
薬剤放出装置1000Cは、薬剤放出装置1000Bの構成要素に加え、流路81を流れる空気を撹拌するための回転可能な撹拌羽根90をさらに備える。一実施形態では、撹拌羽根90は、撹拌羽根90を通過する空気によって回転する風車型である。他の実施形態では、撹拌羽根90は、制御部60と電気的に接続された電動モータを備え、制御部60によって回転駆動される電動型である。一実施形態では、撹拌羽根90は、流路81内で、且つ、薬剤、オゾン及びマイナスイオンが供給される位置よりも下流に配置されている。
【0055】
[C-2 特徴]
薬剤放出装置1000Cが撹拌羽根90を備えていることにより、流路81内を流れる空気、薬剤、オゾン及びマイナスイオンを均一に混合して、空間内に放出することができる。
【0056】
なお、上記では、薬剤放出装置1000Bに撹拌羽根90を設けた実施形態について説明したが、薬剤放出装置1000Aの第二流路21に撹拌羽根90が設けられていてもよい。
【0057】
<D 第四実施形態>
図面を参照しつつ、第四実施形態の薬剤放出装置1000Dについて説明する。図7は、薬剤放出装置1000Dの断面図である。図7では、空気の流れを矢印で模式的に記載している。以下では、上記実施形態との相違点を中心に説明し、上記実施形態と同一の構造を有する構成要素又は同一の機能を有する構成要素については、上記実施形態と同一の符号を使用し、その詳細な説明を省略する。また、上記で説明した変形例についても、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で適宜採用可能である。
【0058】
[D-1 薬剤放出装置の構造]
薬剤放出装置1000Dは、薬剤放出装置1000Cの構成要素に加え、流路81から放出される空気の向きを変更するための変更手段100をさらに備える。
【0059】
変更手段100は、その角度を所定の範囲内で変更可能であるように構成されており、これにより空気の向きを変更することができるようになっている。変更手段100は、図7示す位置を0°としたとき、例えば±45°の範囲内で旋回可能である(図7では、変更手段100の旋回方向を両端矢印で示している)。変更手段100としては、例えば自在継手を利用することができる。変更手段100は流路81の流出口に配置され、空気は変更手段100の内部を通って流出する。
【0060】
[D-2 特徴]
薬剤放出装置1000Dが変更手段100を備えていることにより、空気の放出方向を変更することができる。
【0061】
なお、上記では、薬剤放出装置1000Cに変更手段100を設けた実施形態について説明したが、薬剤放出装置1000Aの第二流路21、又は薬剤放出装置1000Cの流路81に変更手段100が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1000A~1000D 薬剤放出装置
10 第一ハウジング
11 第一流路
20 第二ハウジング
21 第二流路
22 配置部
30 ファン
40 供給器
41 オゾン供給器
42 マイナスイオン供給器
50 蓋
50a 開口部
51 取っ手
70 開閉羽根
80 ハウジング
81 流路
82 配置部
90 撹拌羽根
100 変更手段
X 薬剤を収容した容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7