(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056794
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】プリンタおよび印刷システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20220404BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220404BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
G06F3/12 367
G06F3/12 322
G06F3/12 371
G06F3/12 339
G06F3/12 374
B41J29/38 201
H04N1/00 127B
H04N1/00 912
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020164734
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷本 智史
(72)【発明者】
【氏名】森 康輔
(72)【発明者】
【氏名】劉 玉清
(72)【発明者】
【氏名】榎本 勝則
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN05
2C061HN15
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC38
5C062AE10
5C062AF12
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、本体蓄積機能をサポートするプリンタを利用する際の印刷ジョブの安全性を高める技術を提供すること。
【解決手段】プリンタ5Aとプリンタ5Bとは、蓄積モードと共有モードとを有し、一方のみを有効に設定できる。プリンタ5A、5Bは、蓄積モードが有効に設定されている場合、クライアントPC1から受信した印刷ジョブをメモリ52A、52Bに蓄積し、蓄積印刷指示が入力された場合に、蓄積された印刷ジョブに基づく印刷を行う。さらに、プリンタ5A、5Bは、共有モードが有効に設定されている場合、ユーザIF53A、53Bを介して所定の入力操作を受け付けた場合に、サーバ3から印刷ジョブを受信して、受信した印刷ジョブに基づく印刷を行い、クライアントPC1から受信した印刷ジョブに基づく印刷を制限する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ユニットと、
ユーザインタフェースと、
通信インタフェースと、
メモリと、
コンピュータと、
を備えるプリンタであって、
前記プリンタは、第1モードと第2モードとを有し、
前記コンピュータは、
前記第1モードを有効に設定する場合は前記第2モードを有効に設定せず、前記第2モードを有効に設定する場合は前記第1モードを有効に設定せず、
さらに前記コンピュータは、前記第1モードが有効に設定されている場合、
前記通信インタフェースを介して、クライアント装置から印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを前記メモリに蓄積する蓄積処理と、
前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を指示する蓄積印刷指示が入力された場合に、前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせる第1印刷処理と、を実行し、
さらに前記コンピュータは、前記第2モードが有効に設定されている場合、
前記ユーザインタフェースを介して、所定の入力操作を受け付ける受付処理と、
前記受付処理にて前記所定の入力操作を受け付けた場合に、前記通信インタフェースを介して、サーバ装置から印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせる第2印刷処理と、を実行し、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から印刷ジョブを受信した場合、受信した前記印刷ジョブを前記サーバ装置のメモリに蓄積し、
さらに前記コンピュータは、前記第2モードが有効に設定されている場合、
前記クライアント装置から受信した前記印刷ジョブに基づく前記第1モードによる印刷を制限する制限処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記制限処理では、
前記通信インタフェースを介して、前記クライアント装置から送信された前記印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブの印刷に関する前記ユーザインタフェースを介した入力操作を受け付けないことで、前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項3】
請求項2に記載するプリンタにおいて、
さらに前記コンピュータは、
前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブを前記ユーザインタフェースに表示させ、表示された前記印刷ジョブに基づく印刷を行う前記蓄積印刷指示を受け付け、
さらに前記第1印刷処理では、
表示された前記印刷ジョブであって前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を指示する前記蓄積印刷指示が、前記ユーザインタフェースを介して入力された場合に、前記蓄積印刷指示を受け付けた前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせ、
さらに前記制限処理では、
前記クライアント装置から送信された前記印刷ジョブを受信し、前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブを前記ユーザインタフェースに表示させないことで、前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項4】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記制限処理では、
前記通信インタフェースを介して、前記クライアント装置から送信された前記印刷ジョブを受信した後、受信した前記印刷ジョブを削除することで、前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項5】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記制限処理では、
前記通信インタフェースを介して、前記クライアント装置から送信された前記印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブを前記通信インタフェースを介して前記サーバ装置に転送することで、前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項6】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記制限処理では、
前記クライアント装置から送信された前記印刷ジョブを受信しないことで、前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載するプリンタにおいて、
前記通信インタフェースを介して受信する印刷ジョブには、指示データと印刷対象となる画像とが含まれる第1印刷ジョブと、前記指示データが含まれるものの画像が含まれない第2印刷ジョブとがあり、
前記コンピュータは、前記第2モードが有効に設定されている場合であっても、前記通信インタフェースを介して受信した前記印刷ジョブが前記第2印刷ジョブであった場合、前記制限処理を実行せず、受信した前記第2印刷ジョブに含まれる前記指示データに従った処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載するプリンタにおいて、
前記コンピュータは、
前記第1モードが有効に設定されている状態から前記第2モードを有効に設定した場合、前記メモリに蓄積されている前記印刷ジョブを削除する削除処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載するプリンタにおいて、
前記コンピュータは、
前記第1モードが有効に設定されている状態から前記第2モードを有効に設定した場合、前記メモリに蓄積されている前記印刷ジョブを前記通信インタフェースを介して前記サーバ装置に転送する転送処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1つに記載するプリンタにおいて、
前記コンピュータは、前記第1モードと前記第2モードとがともに無効に設定されている場合、
前記通信インタフェースを介して、前記クライアント装置から印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせる第3印刷処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項11】
プリンタと、前記プリンタと接続するサーバ装置と、前記サーバ装置と接続するクライアント装置と、を備える印刷システムであって、
前記クライアント装置は、
送信先を前記プリンタとする印刷ジョブを出力する機能と、
送信先を前記サーバ装置とする印刷ジョブを出力する機能と、
を有し、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを前記サーバ装置のメモリに蓄積し、
前記プリンタは、
第1モードと第2モードとを有し、前記第1モードを有効に設定する場合は前記第2モードを有効に設定せず、前記第2モードを有効に設定する場合は前記第1モードを有効に設定せず、
さらに前記プリンタは、前記第1モードが有効に設定されている場合、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブを前記プリンタのメモリに蓄積し、蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を指示する蓄積印刷指示が入力された場合に、蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を行い、
さらに前記プリンタは、前記第2モードが有効に設定されている場合、
前記プリンタのユーザインタフェースを介して所定の入力操作を受け付け、前記所定の入力操作を受け付けた場合に、前記サーバ装置に蓄積される前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく画像の印刷を行い、
さらに前記プリンタは、前記第2モードが有効に設定されている場合、
前記クライアント装置から受信した前記印刷ジョブに基づく前記第1モードによる印刷を制限する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項12】
請求項11に記載する印刷システムにおいて、
複数の前記プリンタを備え、
前記複数のプリンタのうち1つは、前記第1モードが有効に設定されており、
前記複数のプリンタのうち別の1つは、前記第2モードが有効に設定されている、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項13】
請求項11または請求項12に記載する印刷システムにおいて、
前記クライアント装置は、
前記印刷ジョブを出力する際、ユーザの識別情報を前記印刷ジョブに付して出力し、ユーザの前記識別情報は、前記クライアント装置のユーザインタフェースを介して予め受け付けられている情報であり、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合、受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに付された前記識別情報と関連付けて蓄積し、
前記プリンタは、前記第2モードが有効に設定されている場合、
前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介してユーザの前記識別情報の入力を受け付け、前記サーバ装置に蓄積される前記印刷ジョブのうち入力された前記識別情報と関連付けられた前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく画像の印刷を行う、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項14】
請求項11から請求項13のいずれか1つに記載する印刷システムにおいて、
前記クライアント装置は、
第1プリントキューと第2プリントキューとを有し、
さらに前記クライアント装置は、
前記第1プリントキューを介して、前記印刷ジョブを前記プリンタに送信し、
前記第2プリントキューを介して、前記印刷ジョブを前記サーバ装置に送信する、
ことを特徴とする印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、プリンタおよびプリンタを備える印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーバ装置に蓄積された印刷ジョブを、所定の入力操作に基づいてサーバ装置から引き取って印刷するプル印刷モードを有するプリンタが知られている。このようなプリンタを開示する文献には、例えば特許文献1がある。特許文献1には、クライアント装置がユーザの識別情報と関連付けて印刷ジョブをサーバ装置に蓄積し、サーバ装置がプリンタからの要求に応じてその印刷ジョブを転送し、プリンタがその印刷ジョブを受信して印刷する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンタには、前述したようなプル印刷モードに加え、クライアント装置から直接受信した印刷ジョブの印刷を直ぐには開始せずに一旦自身のメモリに蓄積し、印刷指示を受け付ける等、蓄積された印刷ジョブに基づく印刷を指示された後に印刷を行う蓄積印刷モードを有しているものがある。このようなプリンタが含まれる印刷システムにおいて、クライアント装置のユーザが、例えばプル印刷モードで印刷するつもりでサーバ装置に印刷ジョブを蓄積しようとしたところ、誤ってプリンタ本体に印刷ジョブを蓄積してしまうことがある。この場合、ユーザがその印刷ジョブを見失い、プリンタにその印刷ジョブが蓄積されたままになる。そのため、そのプリンタを第三者が利用した場合に、印刷ジョブの安全性を欠くといった不具合が生じる。
【0005】
本明細書は、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、本体蓄積機能をサポートするプリンタを利用する際の印刷ジョブの安全性を高める技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされたプリンタは、印刷ユニットと、ユーザインタフェースと、通信インタフェースと、メモリと、コンピュータと、を備えるプリンタであって、前記プリンタは、第1モードと第2モードとを有し、前記コンピュータは、前記第1モードを有効に設定する場合は前記第2モードを有効に設定せず、前記第2モードを有効に設定する場合は前記第1モードを有効に設定せず、さらに前記コンピュータは、前記第1モードが有効に設定されている場合、前記通信インタフェースを介して、クライアント装置から印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを前記メモリに蓄積する蓄積処理と、前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を指示する蓄積印刷指示が入力された場合に、前記蓄積処理にて蓄積された前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせる第1印刷処理と、を実行し、さらに前記コンピュータは、前記第2モードが有効に設定されている場合、前記ユーザインタフェースを介して、所定の入力操作を受け付ける受付処理と、前記受付処理にて前記所定の入力操作を受け付けた場合に、前記通信インタフェースを介して、サーバ装置から印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく印刷を前記印刷ユニットに行わせる第2印刷処理と、を実行し、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から印刷ジョブを受信した場合、受信した前記印刷ジョブを前記サーバ装置のメモリに蓄積し、さらに前記コンピュータは、前記第2モードが有効に設定されている場合、前記クライアント装置から受信した前記印刷ジョブに基づく前記第1モードによる印刷を制限する制限処理を実行する、ことを特徴としている。
【0007】
本明細書に開示されるプリンタは、自装置のメモリに蓄積した印刷ジョブに基づく印刷を行う第1モードと、サーバ装置から印刷ジョブを受信して印刷する第2モードと、の両方をサポートし、第2モードが有効に設定されている場合に、クライアント装置から受信した印刷ジョブに基づく第1モードによる印刷を制限する。例えば、第2モードによる印刷を行うために印刷ジョブをサーバ装置に送信するつもりのユーザが、誤って、第2モードが設定されているプリンタに直接印刷ジョブを送ってしまった場合、第2モードが設定されているプリンタでは、その印刷ジョブに基づく印刷が制限される。これにより、送信先を間違えて送信された印刷ジョブであっても、印刷ジョブの安全性が確保される。
【0008】
上記プリンタを含む印刷システム、プリンタの機能を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、当該プログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示される技術によれば、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、本体蓄積機能をサポートするプリンタを利用する際の印刷ジョブの安全性を高める技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本形態の印刷システムの電気的構成を示すブロック図である。
【
図2】印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【
図3】選択されたデバイスによる印刷ジョブの蓄積場所の例を示す説明図である。
【
図4】受信処理の手順を示すフローチャートである。
【
図5】操作受付処理の手順を示すフローチャートである。
【
図6】モード変更処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態にかかる印刷システムについて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする)を用いてプリンタに印刷を実行させるための印刷システムである。
【0012】
本形態の印刷システム100は、
図1に示すように、クライアントPC1と、サーバ3と、プリンタ5Aと、プリンタ5Bと、を含む。クライアントPC1は、クライアント装置の一例であり、サーバ3は、サーバ装置の一例である。サーバ3は、クライアントPC1とプリンタ5Aとプリンタ5Bとのいずれとも、通信可能に接続されている。
【0013】
本形態のクライアントPC1は、少なくとも、ユーザ操作によって印刷の指示を受け付ける機能と、通信機能と、を有する装置である。クライアントPC1は、
図1に示すように、CPU11と、メモリ12と、を含むコントローラ10を備えている。クライアントPC1は、ユーザインタフェース(以下、「ユーザIF」とする)13と、通信インタフェース(以下、「通信IF」とする)14と、を備え、これらがコントローラ10に電気的に接続されている。なお、
図1中のコントローラ10および後述する他の装置のコントローラは、クライアントPC1等の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にクライアントPC1等に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
【0014】
CPU11は、メモリ12から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に基づいて、各種の処理を実行する。メモリ12は、クライアントPC1を起動するための起動プログラム、プリンタ5Aやプリンタ5Bを使用するための各種のアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」とする)等の各種のプログラムや、画像データ、文書データ等の各種のデータが記憶される記憶領域である。メモリ12は、各種の処理が実行される際の作業領域としても利用される。
【0015】
メモリ12など、各装置のメモリの一例は、装置に内蔵されるROM、RAM、HDD等に限らず、CPU11が読み取り可能かつ書き込み可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0016】
ユーザIF13は、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。なお、ユーザIF13は、表示機能と操作受け付け機能とを共に備えるタッチパネルであっても良いし、表示機能を備えるディスプレイと操作受け付け機能を備えるキーボード、マウス、トラックボール等との組であっても良い。
【0017】
通信IF14は、サーバ3、プリンタ5A、プリンタ5B等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF14の通信規格は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などである。通信IF14の通信の態様は、有線でも無線でもよい。また、クライアントPC1は、通信IF14として、複数の通信規格に対応する複数の構成を備えていてもよい。
【0018】
クライアントPC1のメモリ12には、
図1に示すように、オペレーティングシステム(以下、「OS」とする)21と、共有プリンタドライバ22と、個別プリンタドライバ23Aと、個別プリンタドライバ23Bと、共有プリントキュー25と、個別プリントキュー26Aと、個別プリントキュー26Bと、を含む、各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。OS21は、例えば、Windows(登録商標)、macOS(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)、Linux(登録商標)、である。
【0019】
共有プリンタドライバ22は、サーバ3を利用して印刷を行うためのプログラムである。個別プリンタドライバ23A、23Bは、それぞれプリンタ5A、5Bに対応するプログラムであり、プリンタ5A、5Bに印刷を実行させるための各種の処理を行うプログラムである。
【0020】
共有プリントキュー25は、共有プリンタドライバ22に対応し、送信先としてサーバ3が設定されているプリントキューである。個別プリントキュー26A、26Bは、それぞれ個別プリンタドライバ23A、23Bに対応し、送信先としてプリンタ5A、5Bが設定されているプリントキューである。個別プリントキュー26A、26Bは、第1プリントキューの一例であり、共有プリントキュー25は、第2プリントキューの一例である。なお、本形態では、プリンタ5Aとプリンタ5Bとは、同じモデルの装置であっても良い。その場合、プリンタドライバ22、23A、23Bは、共通の1つのプリンタドライバであっても良く、3つのプリントキュー25、26A、26Bが1つの共通のプリンタドライバに対応付けられていても良い。
【0021】
本形態のサーバ3は、少なくとも、印刷データを記憶する機能と、通信機能と、を有する装置である。サーバ3のメモリ32には、
図1に示すように、印刷ジョブを蓄積するための共有フォルダ45が設けられている。共有フォルダ45は、サーバ3のOSの機能によってネットワークに公開されているフォルダである。共有フォルダ45は、クライアントPC1、プリンタ5A、プリンタ5B等のサーバ3以外の外部装置からもアクセス可能なフォルダである。共有フォルダ45には、アクセス可否を示すユーザ権限が設定されていてもよい。
【0022】
本形態のプリンタ5Aおよびプリンタ5Bは、いずれも、印刷データに基づく画像の印刷を行う機能と、通信機能と、を有する装置である。プリンタ5Aとプリンタ5Bとは、同様の構成を有し、同様の動作や処理を行う装置であり、プリンタ5Bは、プリンタ5Aの添え字「A」を「B」に変更した構成を有する。以下では、プリンタ5Aについて代表して説明する。また、以下では、プリンタ5AをプリンタA、プリンタ5BをプリンタBと記載することがある。
【0023】
プリンタ5Aは、
図1に示すように、CPU51Aと、メモリ52Aと、を含むコントローラ50を備えている。プリンタ5Aは、ユーザIF53Aと、通信IF54Aと、印刷ユニット55Aと、を備え、これらがコントローラ50に電気的に接続されている。CPU51Aは、コンピュータの一例である。
【0024】
ユーザIF53Aは、例えば、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含むタッチパネルである。ユーザIF53Aは、情報を表示する画面と入力ボタン等との組であっても良い。通信IF54Aは、クライアントPC1やサーバ3等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF54Aの通信規格や通信の態様は、どのようなものでもよい。
【0025】
プリンタ5Aのメモリ52Aには、受信プログラム61Aと、操作受付プログラム62Aと、モード情報64Aと、管理者アカウント情報65Aと、を含む各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。受信プログラム61Aは、クライアントPC1から受信した印刷ジョブに関する処理のプログラムである。操作受付プログラム62Aは、ユーザIF53Aを介したユーザの操作に関する処理のプログラムである。
【0026】
モード情報64Aは、プリンタ5Aに設定されているモードの状態を記憶する情報である。プリンタ5Aは、蓄積モードと共有モードとを有し、モード情報64Aに基づいて、各モードの有効または無効が設定される。蓄積モードは、自装置のメモリ52Aに印刷ジョブを蓄積して、ユーザIF53への操作に基づいて、蓄積した印刷ジョブに基づく印刷を行う蓄積印刷を実行するモードである。蓄積モードは、第1モードの一例である。共有モードは、サーバ3の共有フォルダ45に記憶されている印刷ジョブを読み出して、読み出した印刷ジョブに基づく印刷を行う共有印刷を実行するモードである。共有モードは、第2モードの一例である。
【0027】
プリンタ5Aは、モード情報64Aを、蓄積モードと共有モードとの両方を有効とした状態にはしない。つまり、プリンタ5Aは、蓄積モードが有効となっている場合、共有モードを有効にしない。プリンタ5Aは、共有モードが有効となっている場合、蓄積モードを有効にしない。なお、プリンタ5Aでは、蓄積モードも共有モードもいずれも無効となる場合もある。
【0028】
管理者アカウント情報65Aは、印刷システム100の管理者権限を有するアカウントの情報である。管理者アカウント情報65Aを利用することで、プリンタ5Aは、サーバ3の共有フォルダ45に対して読み出しおよび書き込みが可能となる。なお、管理者アカウント情報65Aは、読み出しおよび書き込み権限を有するアカウントであれば良く、印刷システム100の管理者のアカウントでなくても良い。
【0029】
本形態の印刷システム100の各手順について、フローチャートを参照して説明する。なお、以下の各手順および各処理ステップは、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU11等の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、各CPUの処理を表している。各CPUによる処理は、各装置のOSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの記載を省略して各プログラムの動作を説明する。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記載は、「プログラムBがOSのAPIを用いてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。また、プログラムに記述された命令に従ったCPUの処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPUが行う」のように記載することがある。また、プログラムに記述された命令に従った各CPUの処理を、「プログラムAが行う」のように各CPUを省略した文言で記載することがある。
【0030】
なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、各CPUが要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「要求する」、「指示する」とは、要求していることを示す情報や、指示していることを示す情報を相手に出力することを示す概念である。また、要求していることを示す情報や指示していることを示す情報のことを、単に、「要求」、「指示」とも記載する。
【0031】
また、各CPUによる、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。各CPUによる、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであることを示しているか、を判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0032】
以下、蓄積手順を実現するための印刷処理の手順について、
図2のフローチャートを参照して説明する。この印刷処理は、クライアントPC1にてユーザによる印刷指示を受け付けた場合の処理であり、クライアントPC1が起動されたことを契機に、クライアントPC1のCPU11にて実行される。
図2の印刷処理は、クライアントPC1のOS21による処理である。
【0033】
印刷処理では、CPU11は、例えば、ユーザIF13を介して、ログイン情報の入力を受け付けたか否かを判断する(S101)。ログイン情報は、例えば、ユーザIDとパスワードとの組を含む情報である。クライアントPC1に入力されるログイン情報は、例えば、IDカードや指紋、掌紋等の読み取りによって入力された情報であっても良い。
【0034】
ログイン情報を受け付けたと判断した場合(S101:YES)、CPU11は、受け付けたログイン情報に基づいて、認証に成功したか否かを判断する(S102)。CPU11は、例えば、自装置で認証を行ってもよいし、認証サーバ等の外部装置を利用して認証を行ってもよい。ログイン情報を受け付けていないと判断した場合(S101:NO)、または、認証に成功しなかったと判断した場合(S102:NO)、CPU11は、S101に戻って、再度ログイン情報を受け付ける。一方、認証に成功したと判断した場合(S102:YES)、CPU11は、受け付けたログイン情報に基づいて、ログインユーザのユーザIDを取得する(S103)。
【0035】
そして、CPU11は、印刷指示を受け付けたか否かを判断する(S105)。クライアントPC1は、例えば、文書、図表、画像等のコンテンツ作成や編集を行うアプリにて、印刷指示を受け付ける。なお、印刷指示以外の各種の処理の実行指示を受け付けた場合、CPU11は、受け付けた指示に基づいて、各種の処理を実行する。
【0036】
印刷指示を受け付けたと判断した場合(S105;YES)、CPU11は、印刷指示にて選択されているデバイスの情報を取得する(S106)。印刷指示を受け付けるアプリは、例えば、
図3に示すように、デバイスの選択を受け付ける画面をユーザIF13に表示させ、ユーザの選択を受け付ける。印刷指示を受け付けるアプリは、デバイスの選択としてプリントキューの選択を受け付ける。ユーザは、プリントキューを選択することで、間接的にプリンタを選択する。なお、本形態のクライアントPC1は、共有プリンタ、プリンタ5A、プリンタ5B、からユーザの選択を受け付ける。
【0037】
選択されたデバイスが共有プリンタであると判断した場合(S106:共有)、CPU11は、共有プリンタドライバ22を利用して、印刷指示を受け付けた画像データに基づく印刷ジョブを生成する(S111)。共有プリンタドライバ22は、OS21を介して、印刷対象のコンテンツのデータと、S103にて取得したユーザIDと、を取得し、ユーザIDを付加した印刷ジョブを生成する。ユーザIDは、ユーザの識別情報の一例である。印刷ジョブに付加されたユーザIDは、後述する印刷の手順にて、印刷ジョブのユーザの判別に使用される。
【0038】
なお、クライアントPC1にて生成される印刷ジョブには、プリンタに対する処理の指示を示す指示データ、例えば、PJLデータが含まれる。ユーザIDは、PJLデータとして付加される。そして、印刷ジョブには、指示データと印刷対象の画像のデータとの両方を含む印刷ジョブと、指示データを含み画像のデータを含まない印刷ジョブとがある。画像のデータとしては、例えば、PCLデータ、PSデータ、PDFデータ、がある。指示データと画像との両方を含む印刷ジョブは、第1印刷ジョブの一例であり、指示データを含み画像を含まない印刷ジョブは、第2印刷ジョブの一例である。
【0039】
CPU11は、ユーザIDが付加された印刷ジョブを、共有プリンタドライバ22に対応するプリントキューである共有プリントキュー25に格納する(S114)。共有プリントキュー25は、共有印刷のためのプリントキューであり、送信先としてサーバ3の共有フォルダ45が設定されている。
【0040】
選択デバイスがプリンタ5Aであると判断した場合(S106:プリンタA)、CPU11は、プリンタ5Aに対応する個別プリンタドライバ23Aを利用して、印刷指示を受け付けた画像データに基づく印刷ジョブを生成する(S121)。CPU11は、生成した印刷ジョブを、個別プリントキュー26Aに格納する(S124)。個別プリントキュー26Aは、プリンタ5Aが送信先に設定されたプリントキューである。なお、CPU11は、印刷ジョブにユーザIDを付加しても良いし、付加しなくても良い。
【0041】
選択デバイスがプリンタ5Bであると判断した場合(S106:プリンタB)、CPU11は、プリンタ5Bに対応する個別プリンタドライバ23Bを利用して、印刷指示を受け付けた画像データに基づく印刷ジョブを生成する(S131)。CPU11は、生成した印刷ジョブを、個別プリントキュー26Bに格納する(S134)。個別プリントキュー26Bは、プリンタ5Bが送信先に設定されたプリントキューである。なお、CPU11は、印刷ジョブにユーザIDを付加しても良いし、付加しなくても良い。
【0042】
S114、S124、S134のいずれかの後、CPU11は、ログアウトを受け付けたか否かを判断する(S141)。受け付けていないと判断した場合(S141:NO)、CPU11は、S105に戻って、印刷指示などの各種の指示を受け付ける。ログアウトを受け付けたと判断した場合(S141:YES)、CPU11は、印刷処理を終了する。
【0043】
印刷処理のS114、S124、S134のいずれかにて、プリントキューに格納された印刷ジョブは、クライアントPC1のOS21によって、格納されたプリントキューに指定されている送信先に送信される。つまり、クライアントPC1は、送信先をプリンタ5Aまたはプリンタ5Bとする印刷ジョブを出力する構成と、送信先をサーバ3とする印刷ジョブを出力する構成とを有している。
【0044】
例えば、S114にて共有プリントキュー25に格納された印刷ジョブは、
図3(A)に示すように、サーバ3に送信され、サーバ3に蓄積される。サーバ3は、受信した印刷ジョブを共有フォルダ45に蓄積する際に、例えば、印刷ジョブに付加されているユーザIDに基づいて、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダを共有フォルダ45下に作成し、そのフォルダに印刷ジョブを記億させる。一方、S124にて個別プリントキュー26Aに格納された印刷ジョブは、
図3(B)に示すように、プリンタ5Aに送信される。S134にて個別プリントキュー26Bに格納された印刷ジョブは、プリンタ5Bに送信される。
【0045】
次に、プリンタ5Aにて実行される受信処理の手順について、
図4のフローチャートを参照して説明する。受信処理は、受信プログラム61Aによる処理であり、クライアントPC1から送信された印刷ジョブの受信を契機に、プリンタ5AのCPU51Aによって実行される。
【0046】
受信処理では、CPU51Aは、設定されているモードを取得する(S201)。CPU51Aは、メモリ52Aのモード情報64Aに基づいて、プリンタ5Aに蓄積モードあるいは共有モードが有効に設定されているか否かを判断する。蓄積モードも共有モードもいずれも無効に設定されていると判断した場合(S201:なし)、CPU51Aは、受信した印刷ジョブに基づいて、印刷ユニット55Aに印刷を実行させる(S202)。S202は、第3印刷処理の一例である。
【0047】
蓄積モードが有効に設定されていると判断した場合(S201:蓄積)、CPU51Aは、受信した印刷ジョブを、メモリ52Aに蓄積する(S203)。S203は、蓄積処理の一例である。これにより、例えば、
図3(B)に示すように、蓄積モードのプリンタ5Aに印刷ジョブが蓄積される。
【0048】
共有モードが有効に設定されていると判断した場合(S201:共有)、CPU51Aは、受信した印刷ジョブを解析し、印刷対象の画像が含まれる印刷ジョブであるか否かを判断する(S211)。
【0049】
画像を含む印刷ジョブであると判断した場合(S211:YES)、CPU51Aは、印刷ジョブにユーザIDが付加されているか否かを判断する(S212)。付加されていないと判断した場合(S212:NO)、CPU51Aは、印刷ジョブを送信したクライアントPC1からユーザIDの情報の取得を試行する(S213)。そして、CPU51Aは、ユーザIDを取得できたか否かを判断する(S214)。例えば、クライアントPC1は、印刷ジョブを送信する際に、その印刷ジョブに関連付けて、クライアントPC1を識別するPC名を送信する場合がある。PC名に、その時点のログインユーザのユーザIDが含まれていれば、プリンタ5AのCPU51Aは、PC名に基づいて、ユーザIDを取得できる。
【0050】
ユーザIDを取得できたと判断した場合(S214:YES)、CPU51Aは、受信した印刷ジョブに取得したユーザIDを付加する(S215)。S215の後、または、印刷ジョブにユーザIDが付加されていると判断した場合(S212:YES)、CPU51Aは、印刷ジョブをサーバ3の共有フォルダ45に転送する(S216)。プリンタ5Aは、例えば、管理者アカウント情報65Aを用いてサーバ3にアクセスし、サーバ3に印刷ジョブを送信する。これにより、例えば、
図3(B)に示すように、共有モードのプリンタ5Aには印刷ジョブが蓄積されず、サーバ3に印刷ジョブが蓄積される。S216は、受信した印刷ジョブを自装置のメモリ52Aに蓄積しない処理であり、制限処理の一例である。
【0051】
一方、ユーザIDを取得できなかったと判断した場合(S214:NO)、CPU51Aは、受信した印刷ジョブを削除する(S217)。S217は、受信した印刷ジョブを自装置のメモリ52Aに蓄積しない処理であり、制限処理の一例である。なお、CPU51Aは、受信した印刷ジョブが画像を含む印刷ジョブであると判断した場合、S212の判断を行わず、すべて削除するとしてもよい。つまり、S212~S216は、無くてもよい。
【0052】
画像を含む印刷ジョブではないと判断した場合(S211:NO)、つまり、指示データのみの印刷ジョブであると判断した場合、CPU51Aは、受信した指示データに従った処理を実行する(S221)。指示データとしては、例えば、プリンタ5Aの設定を変更する指示、プログラムの更新指示、がある。S202、S203、S216、S217、S221のいずれかの後、CPU51Aは、受信処理を終了する。
【0053】
なお、CPU51Aは、共有モードが有効に設定されていると判断した場合印刷ジョブを受信しないとしてもよい。CPU51Aは、印刷ジョブの送信開始を示す情報をクライアントPC1から受信した場合にモード情報64Aを読み出し、共有モードとなっている場合には、受信を拒否してもよい。受信を拒否する処理は、制限処理の一例である。このようにすれば、クライアントPC1にて送信エラーとなるため、印刷ジョブを送信したユーザは、誤送信を把握し易い。
【0054】
次に、プリンタ5Aにて実行される操作受付処理の手順について、
図5のフローチャートを参照して説明する。操作受付処理は、操作受付プログラム62Aによる処理であり、ユーザIF53Aを介して、ユーザによる操作を受け付けたことを契機に、プリンタ5AのCPU51Aによって実行される。
【0055】
操作受付処理では、CPU51Aは、ログイン情報の入力を受け付けたか否かを判断する(S301)。プリンタ5Aは、ユーザIF53Aを介して、例えば、ユーザIDとパスワードとの入力を受け付ける。ログイン情報は、例えば、IDカードや指紋、掌紋等の読み取りによって入力された情報であっても良い。
【0056】
ログイン情報を受け付けたと判断した場合(S301:YES)、CPU51Aは、受け付けたログイン情報に基づいて、認証に成功したか否かを判断する(S302)。CPU51Aは、例えば、自装置で認証を行ってもよいし、認証サーバ等の外部装置を利用して認証を行ってもよい。プリンタ5Aにおける認証方法は、クライアントPC1における認証方法と同じでも良いし、異なっていても良い。ログイン情報を受け付けていないと判断した場合(S301:NO)、または、認証に成功しなかったと判断した場合(S302:NO)、CPU51Aは、S301に戻って、再度ログイン情報を受け付ける。
【0057】
認証に成功したと判断した場合(S302:YES)、CPU11は、モード情報64Aに基づいて、設定されているモードを取得する(S303)。そして、CPU51Aは、取得したモードに基づいて、受け付け可能な処理の指示を受け付けるメニューを、ユーザIF53Aに表示させる。
【0058】
蓄積モードも共有モードもいずれも無効に設定されていると判断した場合(S303:なし)、CPU51Aは、その他メニューを表示させる(S304)。その他メニューは、蓄積印刷指示も共有印刷指示も受け付けないメニューである。蓄積印刷指示は、メモリ52Aに蓄積されている印刷ジョブに基づく印刷を行わせる印刷指示である。共有印刷指示は、サーバ3に蓄積されている印刷ジョブに基づく印刷を行わせる印刷指示である。
【0059】
蓄積モードが有効に設定されていると判断した場合(S303:蓄積)、CPU51Aは、ユーザIF53に蓄積用メニューを表示させる(S305)。蓄積用メニューは、蓄積印刷指示を受け付け可能であって、共有印刷指示を受け付けないメニューである。
【0060】
蓄積用メニューを表示させた後、CPU51Aは、蓄積印刷指示を受け付けたか否かを判断する(S311)。蓄積印刷指示を受け付けたと判断した場合(S311:YES)、CPU51Aは、メモリ52Aに蓄積している印刷ジョブのリストを、ユーザIF53Aに表示させる(S312)。そして、CPU51Aは、表示させたリストから、印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付けたか否かを判断する(S313)。受け付けていないと判断した場合(S313:NO)、CPU51Aは、受け付けるまで待機する。印刷ジョブの選択を受け付けたと判断した場合(S313:YES)、CPU51Aは、選択された印刷ジョブの印刷を印刷ユニット55Aに行わせる(S314)。S314は、第1印刷処理の一例である。つまり、蓄積モードのプリンタ5Aは、メモリ52Aに蓄積している印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0061】
一方、共有モードが有効に設定されていると判断した場合(S303:共有)、CPU51Aは、ユーザIF53に共有用メニューを表示させる(S306)。共有用メニューは、共有印刷指示を受け付け可能であって、蓄積印刷指示を受け付けないメニューである。つまり、プリンタ5Aは、共有モードが設定されている場合、蓄積印刷指示を受け付けないことで、蓄積印刷を制限する。S306は、制限処理の一例である。
【0062】
共有用メニューを表示させた後、CPU51Aは、共有印刷指示を受け付けたか否かを判断する(S321)。共有印刷指示を受け付けたと判断した場合(S321:YES)、CPU51Aは、メモリ52Aに記憶している管理者アカウント情報65Aを用いて、サーバ3にアクセスする(S322)。管理者アカウント情報65Aは、サーバ3の共有フォルダ45の読み出し権限を有するアカウントの情報であり、管理者アカウント情報65Aを用いることで、プリンタ5Aは、サーバ3に蓄積されている印刷ジョブを読み出すことができる。
【0063】
CPU51Aは、S301にて受け付けたログイン情報に基づいて、ログイン中のユーザの印刷ジョブのリストをサーバ3から取得する(S323)。プリンタ5Aは、例えば、ログイン情報に基づいてユーザIDを取得し、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダを共有フォルダ45から検索し、そのフォルダに蓄積されている印刷ジョブのリストを取得する。そして、CPU51Aは、取得したリストに基づいて、印刷ジョブの一覧をユーザIF53Aに表示させる(S324)。ログインユーザの印刷ジョブのみを選択可能にすることで、印刷ジョブの安全性が確保される。
【0064】
そして、CPU51Aは、表示させたリストから、印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付けたか否かを判断する(S325)。受け付けていないと判断した場合(S325:NO)、CPU51Aは、受け付けるまで待機する。印刷ジョブの選択を受け付けたと判断した場合(S325:YES)、CPU51Aは、選択された印刷ジョブをサーバ3から受信し(S326)、受信した印刷ジョブに基づく印刷を印刷ユニット55Aに行わせる(S327)。S327は、第2印刷処理の一例である。つまり、共有モードのプリンタ5Aは、サーバ3に蓄積している印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0065】
共有モードが有効に設定されているプリンタ5Aにおいて、S321における共有印刷指示の受付、S325における印刷ジョブの選択の受付、および印刷実行の指示は、所定の入力操作の受付の一例である。また、この場合、S301におけるログイン情報の受け付けも、所定の入力操作の一例である。プリンタ5Aは、これらの入力操作を受け付けることで、サーバ3に蓄積されている印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0066】
そして、共有モードが有効に設定されているプリンタ5Aは、メモリ52Aに蓄積している印刷ジョブが有ったとしても、その印刷ジョブを印刷させる蓄積印刷指示を受け付けない。プリンタ5Aが受け付けない蓄積印刷指示としては、メニューに対するユーザの操作による指示に限らず、例えば、予め設定されている印刷実行契機の条件によって内部的に受け付ける印刷指示も含まれる。印刷実行契機の条件としては、例えば、ユーザ認証の成功、指定された印刷時刻に到達、がある。共有モードが有効に設定されているプリンタ5Aは、例えば印刷時刻が設定されている印刷ジョブがメモリ52に記憶されており、その印刷時刻に到達したとしても、その印刷ジョブの印刷を実行しない。
【0067】
S304にてその他メニューを表示させた後、または、蓄積モードにて蓄積印刷指示を受け付けていないと判断した場合(S311:NO)、または、共有モードにて共有印刷指示を受け付けていないと判断した場合(S321:NO)、CPU51Aは、モードを変更する指示を受け付けたか否かを判断する(S331)。モードを変更する指示は、いずれのモードのメニューでも受け付け可能である。
【0068】
モードを変更する指示を受け付けたと判断した場合(S331:YES)、CPU51Aは、モード変更処理を実行する(S332)。モード変更処理の手順について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
【0069】
モード変更処理では、CPU51Aは、変更後のモードの選択を受け付ける(S401)。そして、CPU51Aは、共有モードを有効とする選択を受け付けたか否かを判断する(S402)。受け付けていないと判断した場合(S402:NO)、CPU51Aは、ユーザの選択に応じてモード情報64Aを変更する(S403)。蓄積モードを有効とする選択を受け付けた場合や、いずれも無効とする選択を受け付けた場合、CPU51Aは、共有モードを無効とし、ユーザの選択に応じて蓄積モードを有効または無効とする。
【0070】
共有モードを有効とする選択を受け付けた場合(S402:YES)、CPU51Aは、モード情報64Aを、蓄積モードを無効に設定した状態に変更する(S411)。さらに、CPU51Aは、メモリ52Aに蓄積中の印刷ジョブが有るか否かを判断する(S412)。蓄積中の印刷ジョブが有ると判断した場合(S412:YES)、CPU51Aは、蓄積中の印刷ジョブを1つずつ確認し、その印刷ジョブにユーザIDが付加されているか否かを判断する(S413)。
【0071】
ユーザIDが付加されていると判断した場合(S413:YES)、CPU51Aは、その印刷ジョブをサーバ3に転送する(S414)。S414は、転送処理の一例である。具体的には、CPU51Aは、管理者アカウント情報65Aを用いてサーバ3にアクセスし、例えば、共有フォルダ45下の印刷ジョブのユーザIDに対応する名称を持つフォルダに、印刷ジョブを送信する。送信後、CPU51Aは、メモリ52Aからその印刷ジョブを削除する。
【0072】
印刷ジョブにユーザIDが付加されていないと判断した場合(S413:NO)、CPU51Aは、その印刷ジョブをメモリ52Aから削除する(S415)。S415は、削除処理の一例である。
【0073】
S414またはS415の後、CPU51Aは、S412に戻り、蓄積中の印刷ジョブがさらに有るか否かを判断する。蓄積中の印刷ジョブが無いと判断した場合(S412:NO)、CPU51Aは、共有モードを有効に設定する(S416)。S403またはS416の後、CPU51Aは、モード変更処理を終了して、操作受付処理に戻る。
【0074】
図5の操作受付処理の説明に戻る。操作受付処理では、S314やS327の後、S332のモード変更処理の後、または、モードを変更する指示を受け付けていないと判断した場合(S331:NO)、CPU51Aは、ログアウトの指示を受け付けたか否かを判断する(S341)。受け付けていないと判断した場合(S341:NO)、CPU51Aは、S303に戻って、モードに基づいたメニューを表示させ、ユーザの指示を受け付ける。ログアウトを受け付けたと判断した場合(S341:YES)、CPU51Aは、操作受付処理を終了する。
【0075】
本形態の印刷システム100では、プリンタ5Aとプリンタ5Bとを、互いに異なるモードに設定することができる。異なるモードのプリンタが混在することで、ユーザの誤りが発生しやすく、本形態の印刷システム100が好適に作用する。例えば、プリンタ5Aに蓄積モードが設定されており、プリンタ5Bに共有モードが設定されている状態で、ユーザが、プリンタ5Aに蓄積させるつもりの印刷ジョブを誤ってプリンタ5Bに送信した場合、共有モードのプリンタ5Bは、受信した印刷ジョブを蓄積しない。従って、共有モードが設定されているプリンタ5Bは、蓄積ジョブが蓄積されることによるメモリの負荷が軽減されている。さらに、プリンタ5Bが、受信した印刷ジョブをサーバ3に転送すれば、ユーザは、プリンタ5Bを利用して、サーバ3に蓄積された印刷ジョブに基づく印刷を実行させることができる。
【0076】
なお、共有モードが有効に設定されているプリンタ5Aは、蓄積印刷指示を受け付けないとしたが、指示は受け付けてもメモリ52に蓄積している印刷ジョブのリストを表示しないとしてもよい。具体的には、プリンタ5Aは、モードに関わらず蓄積印刷指示を受け付け可能なメニューを表示させ、共有モードであれば操作受付処理のS312を実行しない、としてもよい。リストを表示しない処理は、制限処理の一例である。
【0077】
以上、詳細に説明したように、本形態の印刷システム100のプリンタ5Aとプリンタ5Bとは、蓄積モードと共有モードとの両方をサポートする。そして、共有モードが有効に設定されているプリンタは、共有印刷を利用する複数のユーザによる使用が想定されるが、蓄積モードでの印刷が制限される。共有モードのプリンタは、例えば、クライアントPC1から受信した印刷ジョブを蓄積せず、また蓄積されている印刷ジョブが有っても、その印刷指示を受け付けない。ユーザが誤って共有モードのプリンタに印刷ジョブを送信したとしても、その印刷が制限されることで、第三者によるその印刷ジョブに基づく印刷が回避され、印刷ジョブの安全性が確保される。
【0078】
さらに、本形態では、共有モードが有効に設定されているプリンタは、受信した印刷ジョブが画像を含まない指示データのみの印刷ジョブであれば、受信した印刷ジョブに基づく処理を実行する。これにより、共有モードであっても、プリンタに、パラメータの設定等の処理を行わせることができる。また、共有モードのプリンタは、受信した印刷ジョブが画像を含む場合、サーバ3へ転送あるいは削除して蓄積しないので、メモリの負荷が軽減される。サーバ3へ転送された場合には、ユーザは、サーバ3から読み出して印刷させることができる。
【0079】
さらに、本形態のプリンタ5Aまたはプリンタ5Bは、蓄積モードから共有モードに設定が変更された場合、蓄積中の印刷ジョブが有れば、その印刷ジョブを削除またはサーバ3に転送する。印刷ジョブを削除すれば、メモリの負荷が軽減される。また、印刷ジョブを転送すれば、共有モードのプリンタを利用して、その印刷ジョブをサーバ3から取り出して印刷でき、誤ってモードを切り替えた場合であっても印刷が可能になる。
【0080】
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本明細書に開示される技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、各装置の台数は、図示の例に限らず、何台でも良い。また、クライアントPCは、PCに限らず、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータであっても良い。
【0081】
また、プリンタ5Aやプリンタ5Bは、少なくとも印刷機能を有する装置であれば良く、複合機、コピー機、FAX装置等でも良い。プリンタ5Aやプリンタ5Bが印刷機能以外にも機能を有するものであれば、プリンタ5Aやプリンタ5Bは、例えば、印刷機能以外の機能を利用する場合には、ログイン認証が必要ないものであっても良い。例えば、プリンタ5Aやプリンタ5Bは、まず実行する機能の選択を受け付け、印刷指示を受け付けた場合にログイン情報の入力を要求する、としても良い。
【0082】
また、本形態では、プリンタ5Aやプリンタ5Bは、蓄積モードと共有モードとの両方を有するとしたが、いずれか一方のみを備えるプリンタであっても良い。つまり、印刷システム100は、モードの変更ができないプリンタを含んでいても良い。その場合、蓄積モードのプリンタは、サーバ3と通信可能であってもなくても良い。また、プリンタ5Aやプリンタ5Bは、蓄積モードも共有モードもいずれも無効とすることもできるとしたが、いずれかが有効となる構成であっても良い。その場合、いずれも無効であった場合の処理、すなわち、クライアントPC1から直接送信された印刷ジョブに基づく印刷を自動的に印刷する処理(受信処理のS202)は、無くても良い。
【0083】
また、本形態では、蓄積モードから共有モードに変更された場合、蓄積中の印刷ジョブをサーバ3へ転送、あるいは、削除するとしたが、いずれも行わず、蓄積したままとしても良い。サーバ3へ転送すれば、共有モードのプリンタから印刷させることができる。また、削除すれば、プリンタのメモリの負荷が軽減される。一方、蓄積したままとすれば、再度蓄積モードに変更された場合、その印刷ジョブの印刷を行わせることができる。
【0084】
また、本形態では、共有モードが有効に設定されている場合、プリンタ5Aまたはプリンタ5Bは、クライアントPC1から受信した印刷ジョブを蓄積しないとしたが、蓄積しても良い。具体的には、プリンタ5Aまたはプリンタ5Bは、受信した印刷ジョブをモードに関わらず蓄積し、操作受付処理にて、蓄積している印刷ジョブを印刷対象とするか否かをモードに基づいて決定する、としても良い。このようにしても、共有モードのプリンタは、蓄積された印刷ジョブに基づく印刷を制限する。
【0085】
また、本形態では、クライアントPC1は、サーバ3に送信する印刷ジョブにユーザIDを付加し、サーバ3は、受信した印刷ジョブに付加されているユーザIDに基づいて、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダを共有フォルダ45下に作成するとしたが、これに限らない。例えば、印刷ジョブにユーザIDが付加されていない場合でも、印刷ジョブを受信したサーバ3が、印刷ジョブを解析してユーザIDを取得し、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダを作成してもよい。あるいは、共有フォルダ45下に各ユーザのフォルダを作成する指示を、クライアントPC1がサーバ3に送信してもよい。ユーザごとのフォルダを作成すれば、プリンタ5Aまたはプリンタ5Bにおける操作受付処理の手順にて、ユーザの印刷ジョブを抽出する処理の負荷が小さい。
【0086】
また、サーバ3がプリンタドライバ等のプログラムを備え、受信した印刷ジョブに対する処理を実行可能であれば、クライアントPC1は、共有プリンタが選択された場合の共有プリンタドライバ22では、印刷ジョブを生成する代わりに、サーバ3のプリンタドライバ等による処理に適した中間データを生成して送信してもよい。
【0087】
また、サーバ3は、受信した印刷ジョブが共有印刷用の印刷ジョブでない場合に、印刷ジョブを削除する構成を有していても良い。例えば、クライアントPC1は、蓄積印刷用の印刷ジョブに、蓄積印刷を示す情報を付加し、サーバ3は、蓄積印刷を示す情報が付加されている印刷ジョブを受信した場合、受信した印刷ジョブを削除するとしても良い。また、例えば、プリンタに蓄積させる印刷ジョブに、プリンタにて入力するためのパスワード等を設定できる構成であれば、サーバ3は、パスワード等が設定された印刷ジョブを受信した場合には、その印刷ジョブを削除しても良い。
【0088】
また、実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0089】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 クライアントPC
3 サーバ
5A、5B プリンタ
13、53A、53B ユーザIF
51A、51B CPU
52A、52B メモリ
54A、54B 通信IF
55A、55B 印刷ユニット
100 印刷システム