(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056799
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】印刷システムおよびプリンタ
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20220404BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220404BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
G06F3/12 367
G06F3/12 312
G06F3/12 388
G06F3/12 369
H04N1/00 127A
H04N1/00 127B
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020164740
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】榎本 勝則
(72)【発明者】
【氏名】谷本 智史
(72)【発明者】
【氏名】劉 玉清
(72)【発明者】
【氏名】森 康輔
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HN15
2C061HQ17
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC38
5C062AC58
5C062AE01
5C062AE10
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、印刷ジョブの抽出にかかる処理の負荷を軽減する技術を提供すること。
【解決手段】クライアントPC1は、印刷ジョブをサーバ3に送信する。印刷ジョブには、クライアントPC1のPC名が関連付けられ、そのPC名には、ユーザIF13を介して受け付けたユーザIDが割り当てられる。サーバ3は、クライアントPC1から印刷ジョブを受信した場合、受信した印刷ジョブを、印刷ジョブに関連付けられているPC名によって示される名称のフォルダに記憶する。プリンタ5は、ユーザIF53を介してユーザIDの入力を受け付けた後、入力されたユーザIDに対応する名称を持つフォルダを検索し、フォルダに記憶される印刷ジョブから印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、受け付けた印刷ジョブをサーバ3から受信して印刷する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタと、前記プリンタと接続するサーバ装置と、前記サーバ装置と接続するクライアント装置と、を備える印刷システムであって、
前記クライアント装置は、
印刷対象となる画像に基づく印刷ジョブを前記サーバ装置に送信し、前記印刷ジョブには、前記クライアント装置のコンピュータ名が関連付けられ、前記コンピュータ名には、ユーザの識別情報が割り当てられており、ユーザの前記識別情報は、前記クライアント装置のユーザインタフェースを介して予め受け付けられている情報であり、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに関連付けられた前記コンピュータ名によって示される前記識別情報に対応するフォルダに記憶し、前記サーバ装置には、ユーザの前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダがユーザの前記識別情報ごとに予め設けられており、
前記プリンタは、
前記プリンタのユーザインタフェースを介してユーザの前記識別情報の入力を受け付けた後、前記サーバ装置に設けられた前記フォルダの中から、入力された前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダを検索し、前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して、検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、選択を受け付けた前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく画像を印刷する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載する印刷システムにおいて、
前記クライアント装置は、
前記クライアント装置の前記ユーザインタフェースを介して、ユーザの前記識別情報を含む認証情報の入力を受け付け、入力された前記認証情報を用いて認証サーバに対して認証を要求し、
前記要求に基づく前記認証サーバでの認証が成功した状態で、前記印刷ジョブを前記サーバ装置に送信し、前記印刷ジョブに関連付けられる前記クライアント装置の前記コンピュータ名には、前記クライアント装置の前記ユーザインタフェースを介して予め受け付けた前記認証情報に含まれるユーザの前記識別情報であって、前記認証サーバでの認証に成功したユーザであるログインユーザの前記識別情報が割り当てられ、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに関連付けられた前記コンピュータ名によって示されるログインユーザの前記識別情報に対応する前記フォルダに記憶し、
前記プリンタは、
前記認証サーバにて認証されて前記印刷ジョブを受信可能な権限が付与される認証情報であるアカウント情報を有し、
前記アカウント情報を用いて前記認証サーバでの認証が成功した状態で、前記サーバ装置に設けられた前記フォルダの中から、前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して入力された前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダを検索し、前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して、検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、選択を受け付けた前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項3】
請求項2に記載する印刷システムにおいて、
前記プリンタは、
前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して、ユーザの前記識別情報を含む前記認証情報の入力を受け付け、前記認証情報を用いて前記認証サーバに対して認証を要求し、
前記要求に基づく前記認証サーバでの認証が成功した後、前記アカウント情報を用いて前記認証サーバでの認証が成功した状態で、前記アカウント情報を用いて、前記サーバ装置に設けられた前記フォルダの中から、入力された前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダを検索し、前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して、検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、選択を受け付けた前記印刷ジョブに基づく画像を印刷する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する印刷システムにおいて、
前記クライアント装置は、
前記クライアント装置の前記ユーザインタフェースを介してユーザの前記識別情報の入力を受け付けた後、前記識別情報に対応する名称を持つフォルダの作成要求を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記作成要求を受信した場合に、前記クライアント装置に入力された前記識別情報に対応する名称を持つフォルダを作成し、
前記クライアント装置は、
前記作成要求によって作成された前記フォルダを指定して、前記印刷ジョブを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から受信した前記印刷ジョブを、指定された前記フォルダに記憶する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する印刷システムにおいて、
前記プリンタは、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示し、前記一覧に表示された前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記サーバ装置が前記クライアント装置から受信して前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブには、前記印刷対象となる画像の名称が含まれ、前記一覧では、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称が、名称順に並べられる、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項6】
請求項5に記載する印刷システムにおいて、
前記サーバ装置は、
受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに関連付けられた前記コンピュータ名によって示される前記識別情報に対応する前記フォルダに記憶し、前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称には、プレフィクスとして順番情報が付され、
前記プリンタは、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの前記一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示し、前記一覧に表示された前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記一覧では、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称が、前記順番情報に従って名称順に並べられる、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項7】
請求項6に記載する印刷システムにおいて、
前記プリンタは、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの前記一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示し、前記一覧に表示された前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記一覧には、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称から前記順番情報を除いた名称が、前記順番情報に従って名称順に並べられる、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載する印刷システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに関連付けられた前記コンピュータ名によって示される前記識別情報に対応するフォルダに記憶し、受信した前記印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称に前記順番情報を付す、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項9】
請求項6から請求項8のいずれか1つに記載する印刷システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記印刷対象の画像の名称にプレフィクスとして前記順番情報である連番を付した前記印刷ジョブを前記フォルダに記憶し、前記連番は、前記フォルダごとに前記印刷ジョブの記憶順に加算される値であり、
前記プリンタは、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示し、表示された前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記一覧には、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称が前記順番情報である前記連番に従って名称順に並べられる、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項10】
請求項6から請求項8のいずれか1つに記載する印刷システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記印刷対象の画像の名称にプレフィクスとして前記順番情報であるタイムスタンプを付した前記印刷ジョブを前記フォルダに記憶し、前記タイムスタンプは、前記印刷ジョブの生成時刻あるいは保存時刻を示す情報であり、
前記プリンタは、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示し、表示された前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記一覧には、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称が前記順番情報である前記タイムスタンプに従って名称順に並べられる、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項11】
請求項10に記載する印刷システムにおいて、
前記クライアント装置と前記サーバ装置とのいずれか一方は、
前記サーバ装置に記憶された前記印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称に付された前記タイムスタンプを取得し、前記印刷ジョブの生成時刻あるいは保存時刻から所定時間が経過した前記印刷ジョブを前記フォルダから削除する、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項12】
印刷ユニットと、
ユーザインタフェースと、
通信インタフェースと、
コンピュータと、
を備え、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介してユーザの識別情報の入力を受け付ける受付処理と、
前記通信インタフェースを介して接続されるサーバ装置に設けられたフォルダの中から、前記受付処理にて入力された前記識別情報に対応する名称を持つフォルダを検索し、検索された前記フォルダに記憶される印刷ジョブを前記ユーザインタフェースに表示させ、前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を前記ユーザインタフェースを介して受け付ける選択処理と、を実行し、前記サーバ装置には、ユーザの前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダがユーザの前記識別情報ごとに予め設けられており、さらに前記サーバ装置は、クライアント装置から送信される前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブに関連付けられたコンピュータ名によって示される前記識別情報に対応する前記フォルダに、受信した前記印刷ジョブを記憶し、前記クライアント装置は、印刷対象となる画像に基づく前記印刷ジョブを前記サーバ装置に送信し、前記クライアント装置から送信される前記印刷ジョブには、前記クライアント装置のコンピュータ名が関連付けられ、前記コンピュータ名には、ユーザの前記識別情報が割り当てられており、ユーザの前記識別情報は、前記クライアント装置のユーザインタフェースを介して予め受け付けられている情報であり、
さらに前記コンピュータは、
前記通信インタフェースを介して、前記選択処理にて選択を受け付けた前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく画像の印刷を前記印刷ユニットに行わせる印刷処理を実行する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項13】
請求項12に記載するプリンタにおいて、
前記選択処理では、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示させ、前記一覧に表示された前記印刷ジョブの中から前記ユーザインタフェースを介して印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記サーバ装置が前記クライアント装置から受信して前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブには、前記印刷対象となる画像の名称が含まれ、前記画像の名称には、プレフィクスとして順番情報が含まれ、前記一覧では、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称が、前記順番情報に従って名称順に並べられる、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項14】
請求項13に記載するプリンタにおいて、
検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの前記一覧を、前記プリンタの前記ユーザインタフェースに表示させ、前記一覧に表示された前記印刷ジョブの中から前記ユーザインタフェースを介して印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、前記一覧には、各印刷ジョブに含まれる前記印刷対象の画像の名称から前記順番情報を除いた名称が、順番情報に従って名称順に並べられる、
ことを特徴とするプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムおよびプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムが知られている。このような印刷システムを開示する文献には、例えば特許文献1がある。特許文献1には、クライアント装置がユーザの識別情報と関連付けて印刷ジョブをサーバ装置に蓄積し、サーバ装置がプリンタからの要求に応じてその印刷ジョブを転送し、プリンタがその印刷ジョブを受信して印刷する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したようなクライアント装置からサーバ装置に印刷ジョブを蓄積する印刷システムでは、複数のユーザが利用することが想定される。その場合、数多くの印刷ジョブがサーバ装置に蓄積されることがあり得る。サーバ装置に数多くの印刷ジョブが蓄積されると、それらの印刷ジョブの中からプリンタを利用するユーザが蓄積した印刷ジョブを抽出する処理に時間がかかる。そのため、印刷ジョブの抽出にかかる処理の負荷を軽減することが望まれる。
【0005】
本明細書は、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、印刷ジョブの抽出にかかる処理の負荷を軽減する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされた印刷システムは、プリンタと、前記プリンタと接続するサーバ装置と、前記サーバ装置と接続するクライアント装置と、を備える印刷システムであって、前記クライアント装置は、印刷対象となる画像に基づく印刷ジョブを前記サーバ装置に送信し、前記印刷ジョブには、前記クライアント装置のコンピュータ名が関連付けられ、前記コンピュータ名には、ユーザの識別情報が割り当てられており、ユーザの前記識別情報は、前記クライアント装置のユーザインタフェースを介して予め受け付けられている情報であり、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から前記印刷ジョブを受信した場合に、受信した前記印刷ジョブを、受信した前記印刷ジョブに関連付けられた前記コンピュータ名によって示される前記識別情報に対応するフォルダに記憶し、前記サーバ装置には、ユーザの前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダがユーザの前記識別情報ごとに予め設けられており、前記プリンタは、前記プリンタのユーザインタフェースを介してユーザの前記識別情報の入力を受け付けた後、前記サーバ装置に設けられた前記フォルダの中から、入力された前記識別情報に対応する名称を持つ前記フォルダを検索し、前記プリンタの前記ユーザインタフェースを介して、検索された前記フォルダに記憶される前記印刷ジョブの中から印刷対象の印刷ジョブの選択を受け付け、選択を受け付けた前記印刷ジョブを前記サーバ装置から受信し、受信した前記印刷ジョブに基づく画像を印刷する、ことを特徴としている。
【0007】
本明細書に開示される印刷システムによれば、サーバ装置には、ユーザの識別情報に対応する名称を持つフォルダがユーザの識別情報ごとに設けられており、クライアント装置においてユーザの識別情報が割り当てられたコンピュータ名が関連付けられた印刷ジョブをサーバ装置に送信し、サーバ装置においてそのコンピュータ名によって示される識別情報に対応するフォルダにその印刷ジョブを記憶する。そして、プリンタにおいてサーバ装置から印刷ジョブを抽出する際に、ユーザの識別情報に対応する名称を持つフォルダを検索し、そのフォルダに記憶される印刷ジョブを抽出する。これにより、プリンタは、フォルダの名称を介して、そのユーザがサーバ装置に記憶させた印刷ジョブをまとめて抽出することができる。従って、サーバ装置に記憶される全ての印刷ジョブから抽出する場合と比較して、抽出にかかる処理の負荷を軽減できる。
【0008】
上記システムの機能を実現するためのプリンタ、制御方法、コンピュータプログラム、当該プログラムを実行する情報処理装置、当該プログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示される技術によれば、プリンタとクライアント装置とに接続するサーバ装置を有する印刷システムにおいて、印刷ジョブの抽出にかかる処理の負荷を軽減する技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本形態の印刷システムの電気的構成を示すブロック図である。
【
図2】サーバの共有フォルダに印刷ジョブを記憶する第1の手順を示すシーケンス図である。
【
図3】共有フォルダのフォルダ構成の例を示す説明図である。
【
図4】記憶された印刷ジョブに基づく印刷を行う第2の手順を示すシーケンス図である。
【
図5】ファイルの選択を受け付ける画面の例を示す説明図である。
【
図6】ジョブ管理処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態にかかる印刷システムについて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする)を用いてプリンタに印刷を実行させるための印刷システムである。
【0012】
本形態の印刷システム100は、
図1に示すように、複数のクライアントPC1~2と、サーバ3と、複数のプリンタ5~6と、認証サーバ8と、を含む。クライアントPC1~2は、クライアント装置の一例であり、サーバ3は、サーバ装置の一例である。各クライアントPC1~2とサーバ3とは、通信可能に接続されている。また、サーバ3と各プリンタ5~6とは、通信可能に接続されている。また、認証サーバ8は、クライアントPC1~2、サーバ3、プリンタ5~6のいずれとも通信可能に接続されている。各クライアントPC1~2と各プリンタ5~6とは、通信可能であってもなくても良い。
【0013】
本形態のクライアントPC1とクライアントPC2とは、同様の動作や処理を行う同様の装置である。以下では、クライアントPC1について代表して説明する。また、本形態のプリンタ5とプリンタ6とは、同じモデルの装置であって、同様の動作や処理を行う同様の装置である。以下では、プリンタ5について代表して説明する。
【0014】
本形態のクライアントPC1は、少なくとも、ユーザ操作によって印刷の指示を受け付ける機能と、通信機能と、を有する装置である。クライアントPC1は、
図1に示すように、CPU11と、メモリ12と、を含むコントローラ10を備えている。クライアントPC1は、ユーザインタフェース(以下、「ユーザIF」とする)13と、通信インタフェース(以下、「通信IF」とする)14と、を備え、これらがコントローラ10に電気的に接続されている。なお、
図1中のコントローラ10及び後述する他の装置のコントローラは、クライアントPC1等の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にクライアントPC1等に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
【0015】
CPU11は、メモリ12から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に基づいて、各種の処理を実行する。メモリ12は、クライアントPC1を起動するための起動プログラム、プリンタ5~6を使用するための各種のアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」とする)等の各種のプログラムや、画像データ、文書データ等の各種のデータが記憶される記憶領域である。メモリ12は、各種の処理が実行される際の作業領域としても利用される。
【0016】
メモリ12など、各装置のメモリの一例は、装置に内蔵されるROM、RAM、HDD等に限らず、CPU11等が読み取り可能かつ書き込み可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0017】
ユーザIF13は、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。なお、ユーザIF13は、表示機能と操作受け付け機能とを共に備えるタッチパネルであっても良いし、表示機能を備えるディスプレイと操作受け付け機能を備えるキーボード、マウス、トラックボール等との組であっても良い。
【0018】
通信IF14は、サーバ3等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF14の通信規格は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などである。通信IF14の通信の態様は、有線でも無線でもよい。また、クライアントPC1は、複数の通信規格に対応する複数の通信IFを備えていてもよい。
【0019】
クライアントPC1のメモリ12には、
図1に示すように、オペレーティングシステム(以下、「OS」とする)21と、印刷アプリ22と、プリンタドライバ23と、を含む、各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。OS21は、例えば、Windows(登録商標)、macOS(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)、Linux(登録商標)、である。
【0020】
印刷アプリ22は、例えば、文書データや画像データを作成または編集するためのアプリであり、ユーザによる印刷指示を受け付けるアプリである。プリンタドライバ23は、プリンタ5~6に対応するプログラムであり、プリンタ5~6に印刷を実行させるための各種の処理を行うプログラムである。プリンタドライバ23は、例えば、プリンタ5~6にて印刷の実行に利用可能な印刷データを含む印刷ジョブを生成する。
【0021】
本形態のサーバ3は、少なくとも、印刷データ等の各種のデータを記憶する機能と、通信機能と、を有する装置である。サーバ3は、
図1に示すように、CPU31と、メモリ32と、を含むコントローラ30を備えている。サーバ3は、ユーザIF33と、通信IF34と、を備え、これらがコントローラ30に電気的に接続されている。サーバ3が備える各電気的構成は、クライアントPC1について説明したものと同様のものである。
【0022】
サーバ3のメモリ32には、
図1に示すように、OS41と、プリンタドライバ43と、共有フォルダ45と、管理プログラム46と、を含む、各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。OS41は、例えば、Windows(登録商標)、macOS(登録商標)、Linux(登録商標)、である。
【0023】
プリンタドライバ43は、クライアントPC1のプリンタドライバ23と同様に、プリンタ5~6に対応するプログラムである。共有フォルダ45は、OS41の機能によってネットワークに公開されているフォルダである。共有フォルダ45は、クライアントPC1~2やプリンタ5~6等の、サーバ3以外の外部装置からもアクセス可能なフォルダである。共有フォルダ45下には、後述するように、各ユーザのフォルダが設けられる。また、共有フォルダ45の各フォルダには、アクセス可否を示すユーザ権限が設定されている。管理プログラム46は、共有フォルダ45に記憶されているファイルを管理するプログラムである。
【0024】
本形態のプリンタ5は、印刷システム100のユーザにて共用される装置であり、少なくとも、印刷データに基づく画像の印刷を行う機能と、通信機能と、を有する装置である。プリンタ5は、
図1に示すように、CPU51と、メモリ52と、を含むコントローラ50を備えている。CPU51は、コンピュータの一例である。プリンタ5は、ユーザIF53と、通信IF54と、画像形成エンジン55と、を備え、これらがコントローラ50に電気的に接続されている。画像形成エンジン55は、印刷ユニットの一例である。
【0025】
ユーザIF53は、例えば、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含むタッチパネルである。ユーザIF53は、情報を表示する画面と入力ボタン等との組であっても良い。通信IF54は、サーバ3等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF54の通信規格や通信の態様は、どのようなものでもよい。
【0026】
プリンタ5のメモリ52には、共有プリントプログラム61と、読出用アカウント情報63と、を含む各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。共有プリントプログラム61は、サーバ3の共有フォルダ45に記憶される印刷ジョブを読み出して、印刷を実行するためのプログラムである。読出用アカウント情報63は、少なくとも、サーバ3の共有フォルダ45下の全てのフォルダやファイルに対する読み出し権限を有するユーザのアカウント情報である。読出用アカウント情報63は、例えば、印刷システム100の管理者権限を有するユーザのアカウント情報であってもよい。プリンタ5は、読出用アカウント情報63を用いることで、サーバ3の共有フォルダ45下の全てのフォルダを検索可能であり、各フォルダに記憶されている全ての印刷ジョブを受信可能である。
【0027】
認証サーバ8は、認証管理情報81を備え、印刷システム100のクライアントPC1~2、サーバ3、プリンタ5~6等からの要求に基づいて、ユーザ認証を行う装置である。認証サーバ8は、各装置から受信した認証要求に添付される認証情報と認証管理情報81とに基づいて認証を行い、認証に成功したか否かを示す結果情報を、認証要求を送信した装置に送信する。
【0028】
本形態の印刷システム100は、例えば、Active Directory(商標)を用いた認証方式を利用するシステムであり、印刷システム100を利用する各ユーザの認証情報が、認証サーバ8に登録されている。認証サーバ8に登録されている認証情報には、そのユーザの識別情報が含まれる。印刷システム100に含まれる各装置を利用するユーザは、認証サーバ8に登録されている認証情報をログイン情報として装置に入力する。各装置は、受け付けたログイン情報を認証サーバ8に送信し、認証サーバ8から受信した結果情報が認証成功を示す情報である場合に、当該ユーザのログインを受け付ける。なお、プリンタ5に記憶される読出用アカウント情報63は、認証サーバ8に登録されている認証情報の1つである。
【0029】
本形態の印刷システム100では、クライアントPC1~2を使用してサーバ3の共有フォルダ45に印刷ジョブを記憶させた後、プリンタ5~6を使用してサーバ3に記憶されている印刷ジョブを読み出して印刷させるための手順を実行可能である。
【0030】
なお、以下の各手順および各処理ステップは、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU11、31、51等の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、各CPUの処理を表している。各CPUによる処理は、各装置のOSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの記載を省略して各プログラムの動作を説明する。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記載は、「プログラムBがOSのAPIを用いてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。また、プログラムに記述された命令に従ったCPUの処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPUが行う」のように記載することがある。また、プログラムに記述された命令に従った各CPUの処理を、「プログラムAが行う」のように各CPUを省略した文言で記載することがある。
【0031】
なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、各CPUが要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「要求する」、「指示する」とは、要求していることを示す情報や、指示していることを示す情報を相手に出力することを示す概念である。また、要求していることを示す情報や指示していることを示す情報のことを、単に、「要求」、「指示」とも記載する。
【0032】
また、各CPUによる、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。各CPUによる、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであることを示しているか、を判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0033】
本形態の印刷システム100において、サーバ3の共有フォルダ45に印刷ジョブを記憶させる手順である第1の手順について、
図2のシーケンス図を参照して説明する。
【0034】
第1の手順では、ユーザは、クライアントPC1にログインする(A01)。具体的には、ユーザは、クライアントPC1のユーザIF13を介して、ログイン情報を入力する。ログイン情報は、認証情報の一例である。ログイン情報は、ユーザIDを含む情報であり、例えば、ユーザIDとパスワードとの組の情報である。ユーザIDは、例えば、ユーザの個人名、アカウント名、社員番号であり、個々のユーザを識別する識別情報の一例である。ログイン情報は、例えば、IDカードや指紋、掌紋等の読み取りによって入力された情報であっても良い。
【0035】
クライアントPC1のOS21は、受け付けたログイン情報と認証要求とを認証サーバ8に送信する(A02)。認証サーバ8は、受け付けたログイン情報と認証管理情報81とに基づいて、認証を実行し(A03)、認証結果を示す結果情報をクライアントPC1に送信する(A04)。例えば、受け付けたログイン情報が認証管理情報81に登録済みの情報であれば、認証サーバ8は、認証成功の結果情報をクライアントPC1に送信する。結果情報が認証成功を示している場合、ユーザは、クライアントPC1を利用でき、例えば、印刷アプリ22にて印刷を指示できる。結果情報が認証失敗を示していた場合、OS21は、例えば、認証失敗の情報を表示して、ログイン情報を再度受け付ける。
【0036】
ログインに成功したユーザは、印刷アプリ22を起動し、印刷アプリ22にて印刷指示を入力する(A05)。本形態では、印刷アプリ22を介して、共用のプリンタであるプリンタ5~6によって印刷する印刷指示が入力された場合に付いて説明する。印刷アプリ22は、印刷指示に基づいて、プリンタドライバ23に印刷命令を渡す(A06)。印刷命令には、印刷対象の画像を示す画像データと印刷に関するパラメータとが含まれる。
【0037】
プリンタドライバ23は、サーバ3のOS41にフォルダ作成要求を送信する(A10)。フォルダ作成要求には、クライアントPC1にログインしているログインユーザのユーザIDが含まれる。プリンタドライバ23は、サーバ3の共有フォルダ45の下に、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダの作成を指示する。ユーザIDは、A01にて受け付けたログイン情報に含まれる情報であり、認証サーバ8の認証管理情報81に登録されている情報である。作成されるフォルダの名称であるフォルダ名は、ユーザIDに対して1対1に対応する名称であり、例えば、ユーザIDと同一の名称、ユーザIDに何らかの情報を加えた名称、ユーザIDを所定のルールで変更した名称、である。
【0038】
サーバ3のOS41は、指定された名称のフォルダを、共有フォルダ45の下に作成する(A11)。例えば、A10にてプリンタドライバ23が「ユーザM」のフォルダ作成を指示した場合、「ユーザM」を名称に持つフォルダが無ければ、OS41は、
図3に示すように、共有フォルダ45下に「ユーザM」フォルダ452を作成する。この時点では、「ユーザM」フォルダ452は空である。なお、OS41は、指定された名称のフォルダが共有フォルダ45下に既にある場合、A11の手順をスキップする。サーバ3の共有フォルダ45には、各ユーザIDに対応する名称のフォルダが、ユーザIDごとに設けられる。
【0039】
プリンタドライバ23は、A06にて受け取った印刷命令に基づいて、印刷ジョブを生成する(A20)。そして、プリンタドライバ23は、生成した印刷ジョブを、A10にて作成を要求したフォルダを指定して、サーバ3に送信する(A21)。具体的には、プリンタドライバ23は、共用のプリンタであるプリンタ5~6を示すプリントキューに印刷ジョブを格納し、OS21は、通信IF14を介して、その印刷ジョブをサーバ3のプリントキューに送信する。サーバ3のOS41は、受信した印刷ジョブをプリンタ5~6に対応するプリンタドライバ43に渡す。
【0040】
なお、OS21は、印刷ジョブをサーバ3に送信する際に、印刷ジョブに自身の情報、すなわち、クライアントPC1を示す情報であるPC名を付加する。クライアントPC1のPC名には、その時点でのログインユーザを示す識別情報、すなわち、A01にて取得したログイン情報に含まれるユーザIDが割り当てられている。クライアントPC1のPC名は、コンピュータ名の一例である。また、サーバ3に送信される印刷ジョブは、そのファイル名として、A05にてユーザの印刷指示を受け付けた画像である印刷対象の画像の名称、すなわち、印刷対象の画像を示す画像データの名称を含む。
【0041】
プリンタドライバ43は、受け取った印刷ジョブのファイル名に、プレフィクスとしてタイムスタンプを付加して、ファイル名を変更する(A22)。タイムスタンプは、その時点での日時を示す情報であり、順番情報の一例である。例えば、印刷ジョブのファイル名が「文書.prn」であって、現在の日時が2020年08月05日11時25分であれば、プリンタドライバ43は、印刷ジョブのファイル名を、
図3に示すように、「202008051125_文書.prn」というファイル名に変更する。
【0042】
そして、プリンタドライバ43は、ファイル名を変更した印刷ジョブを、印刷ジョブに関連付けられているPC名に含まれるユーザIDに対応する名称のフォルダに保存する(A23)。プリンタドライバ43は、例えば、A11にて作成した「ユーザM」フォルダ452に、印刷ジョブを記憶する。プリンタドライバ43には、共有フォルダ45にファイルを書き込む権限が設定されている。なお、A23はA22の直後に実行される可能性が高いことから、A22にて付加されるタイムスタンプは、当該印刷ジョブの保存時刻を示す情報の一例である。
【0043】
なお、プレフィクスは、タイムスタンプに限らず、例えば、フォルダごとの連番であっても良い。プリンタドライバ43は、例えば、ユーザIDごとにサーバ3に記憶した印刷ジョブの数を記憶し、今回受信した印刷ジョブに、記憶している数に1を加算した値をプレフィクスとして付加してもよい。あるいは、プリンタドライバ43は、今回の印刷ジョブを記憶するフォルダに既に記憶されている各印刷ジョブのプレフィクスを取得し、取得した各プレフィクスのうち、最大のプレフィクスに1を加算した値を、今回の印刷ジョブのプレフィクスとしてもよい。また、プレフィクスは、フォルダに関わらす、サーバ3にて受信した印刷ジョブに順に付与した連番であっても良い。連番は、順番情報の一例である。
【0044】
また、プレフィクスは、クライアントPC1にて印刷ジョブに付加された情報であっても良い。つまり、クライアントPC1は、タイムスタンプの情報を印刷ジョブに付加してサーバ3に送信してもよく、サーバ3は、タイムスタンプの情報が付加された印刷ジョブを受信した場合、印刷ジョブに付加されているタイムスタンプの情報に基づいてプレフィクスを決定しても良い。例えば、クライアントPC1のプリンタドライバ23は、印刷ジョブの生成時に、現在の日時を示すタイムスタンプを印刷ジョブに付加しても良い。A22にて付加されるタイムスタンプが、クライアントPC1にて印刷ジョブに付加されたタイムスタンプである場合、そのタイムスタンプは、当該印刷ジョブの生成時刻を示す情報の一例である。
【0045】
また、プレフィクスを付加してファイル名を変更する処理は、クライアントPC1のプリンタドライバ23が行ってもよい。サーバ3のプリンタドライバ43は、すでにプレフィクスの付加されているファイル名の印刷ジョブを受け取った場合、A22をスキップする。プレフィクスをクライアントPC1にて付加すれば、サーバ3の処理負荷を軽くできる。
【0046】
なお、サーバ3は、A11にてフォルダを作成する前に、そのユーザIDが認証サーバ8に登録されているか否かを確認してもよい。そして、サーバ3は、認証サーバ8に登録されていないユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダを作成せず、印刷ジョブの記憶もしない、としてもよい。
【0047】
次に、
図4を参照して、サーバ3に記憶されている印刷ジョブを、プリンタ5にて読み出して印刷する手順である第2の手順について説明する。第2の手順のプリンタ5の処理は、共有プリントプログラム61による処理である。
【0048】
第2の手順では、ユーザは、プリンタ5のユーザIFを介してログイン情報を入力し、プリンタ5にログインする(B01)。B01にてログイン情報の入力を受け付けるプリンタ5の処理は、受付処理の一例である。
【0049】
プリンタ5は、入力されたログイン情報と認証要求とを認証サーバ8に送信する(B02)。認証サーバ8は、受け付けたログイン情報と認証管理情報81とに基づいて、認証を実行し(B03)、認証結果を示す結果情報をプリンタ5に送信する(B04)。受信した結果情報が認証成功を示す情報であった場合、プリンタ5は、入力されたログイン情報に基づいて、ログイン情報に含まれるユーザIDをメモリ52に記憶する(B05)。なお、プリンタ5は、受信した結果情報が認証失敗を示す情報であった場合、以後の操作を受け付けない。
【0050】
プリンタ5は、メモリ52に記憶されている読出用アカウント情報63をサーバ3に送信することで(B10)、サーバ3へのアクセスを要求する。サーバ3は、プリンタ5から受信した読出用アカウント情報63と認証要求とを認証サーバ8に送信する(B11)。認証サーバ8は、受け付けた読出用アカウント情報63と認証管理情報81とに基づいて、認証を実行し(B12)、認証結果を示す結果情報をサーバ3に送信する(B13)。サーバ3は、認証サーバ8から受信した結果情報をプリンタ5に送信する(B14)。
【0051】
読出用アカウント情報63は、前述したように、予めプリンタ5のメモリ52に記憶されている情報であって、認証サーバ8に登録済みであることが想定されるアカウントの情報である。また、読出用アカウント情報63は、サーバ3の共有フォルダ45下の全てのフォルダやファイルに対する読み出し権限が付与されたアカウントの情報である。認証サーバ8は、例えば、読出用アカウント情報63に付与されている権限の情報を認証成功の結果情報に付加して、サーバ3に送信する。これにより、プリンタ5は、認証サーバ8での認証が成功した状態となり、サーバ3は、読出用アカウント情報63に付与されている権限の範囲内で、プリンタ5によるアクセスを許容する。本形態では、プリンタ5が読出用アカウント情報63を予め記憶していることで、受け付けたログイン情報の権限による制限を受けることがなく、ログイン情報の設定の自由度が高い。
【0052】
なお、プリンタ5は、読出用アカウント情報63に代えて、B01にて受け付けたログイン情報を用いて、サーバ3にアクセスしても良い。例えば、ログイン情報が読出用アカウント情報63と同様に、サーバ3の共有フォルダ45からの読み出し権限を有するアカウントであれば、ログイン情報を用いても同様にアクセスできる。
【0053】
読出用アカウント情報63での認証に成功した状態で、プリンタ5は、B05にて記憶したユーザIDに基づいて、サーバ3の共有フォルダ45のうち、そのユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダにアクセスする(B20)。つまり、プリンタ5は、共有フォルダ45下に設けられている複数のフォルダの中から、ユーザIDに対応する名称を持つフォルダを検索する。プリンタ5は、ログインユーザのユーザIDを、サーバ3にアクセスするための情報ではなく、フォルダを検索するためのキーとして利用する。
【0054】
本形態の印刷システム100では、クライアントPC1へのログイン時とプリンタ5へのログイン時とのいずれにおいても、認証サーバ8による認証が行われることから、ユーザは、いずれのログイン時にも、認証サーバ8に登録されている認証情報を用いることになる。共通のログイン情報を用いてログインすることで、B01にてプリンタ5に入力されるログイン情報に対応するユーザIDは、共有フォルダ45にユーザのフォルダを作成した際のユーザIDと共通の情報である。従って、プリンタ5は、入力されたログイン情報に対応するユーザIDを用いて、そのユーザのフォルダ名を特定できる。
【0055】
ユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダが検索されたら、プリンタ5は、検索されたフォルダに記憶されている印刷ジョブのファイル名のリストを、サーバ3から取得する(B21)。プリンタ5がフォルダ名を指定して検索することで、サーバ3は、検索されたフォルダに記憶されているファイルだけを抽出すればよい。
【0056】
サーバ3は、フォルダ内のファイルをファイル名順に並べてリストを作成する。ファイル名には、前述したように、タイムスタンプ等のプレフィクスが付加されていることから、このフォルダに複数のファイルが有る場合、各ファイルはプレフィクスの順番に並べられる。そして、プレフィクスがタイムスタンプまたは連番であることから、プレフィクスの順番は、ファイルがフォルダに記憶された順番である。つまり、B21にてプリンタ5が取得するリストは、記憶された順にファイル名が並んでいるリストである。
【0057】
プリンタ5は、取得したリストの各ファイル名を、プレフィクスを削除した名称に変更して(B22)、変更したファイル名の一覧をユーザIF53に表示する(B23)。プレフィクスは、第1の手順のA22(
図2参照)にてサーバ3が付加した情報であり、ユーザが意図した名称ではない。また、プレフィクスがタイムスタンプである場合、
図3に例示したように、桁数の多い数字列である可能性が高い。ユーザIF53の1列に表示可能な文字数に限界がある場合、プレフィクスを付加したままの名称では、例えば、
図5(A)に示すように、ユーザが付けたファイル名の全体が表示されない可能性がある。プレフィクスを削除することで、例えば、
図5(B)に示すように、ファイルの記憶時にユーザによって指定されたファイル名のみが表示されるので、ユーザにとって分かり易い表示となる。なお、
図5では、
図3に示したユーザNフォルダのリストを取得した場合に表示される一覧の例を示している。
【0058】
そして、プリンタ5は、表示したリストから、印刷対象のファイルのユーザによる選択を受け付ける(B30)。ユーザは、ユーザIF53を介して、表示されたファイル名の一覧から、印刷対象のファイル名を選択する。ユーザによるファイルの選択を受け付ける処理は、選択処理の一例である。なお、このユーザに対応するフォルダに印刷対象となる印刷ジョブが無い場合には、プリンタ5は、B23にてファイルが無い旨を示すメッセージを表示させ、B30以降をスキップして処理を終了する。
【0059】
ファイル名の一覧表示には、例えば、
図5に示すように、ファイルごとに選択を受け付けるチェックボックス531と、選択されたファイルの印刷の指示を受け付ける印刷ボタン532と、が含まれる。ユーザは、印刷対象のファイル名のチェックボックス531にチェックを入れ、印刷ボタン532を操作する。
【0060】
プリンタ5は、B22にてファイル名を変更するのみであり、サーバ3から取得したリストの順番は変更せずに、B23にて変更後のファイル名を表示する。従って、B23にて表示される一覧は、サーバ3から受け取ったリストのファイル名の順番と同じ順番であり、ファイルが記憶された順番である。例えば、ユーザが、同じ名称のファイルの印刷指示を複数回行った場合でも、記憶した順番に表示されることから、最新のファイルが分かり易く、印刷対象のファイルを選択し易い。なお、ファイル名の一覧表示にて、プリンタ5は、印刷ジョブのキャンセルを受け付け可能であっても良い。
【0061】
なお、プリンタ5は、ユーザIF53に表示可能な文字数が多く、プレフィクスを付加したままのファイル名であっても、全体を表示可能である場合、B22をスキップして、サーバ3から受信したリストのファイル名をそのまま表示してもよい。
【0062】
プリンタ5は、印刷ボタン532への操作を受け付けた際に選択されていたファイル名に対応する印刷ジョブを、サーバ3に要求する(B31)。プリンタ5は、B22での変更前のファイル名の印刷ジョブをサーバ3に要求する。そして、サーバ3は、要求された印刷ジョブをプリンタ5に送信する(B32)。なお、プリンタ5は、自身で、指定された印刷ジョブをサーバ3の共有フォルダ45から読み出して取得しても良い。
【0063】
プリンタ5は、受信した印刷ジョブに基づいて、画像形成エンジン55によって印刷を実行する(B33)。B33は、印刷処理の一例である。これにより、ユーザは、クライアントPC1を用いてサーバ3に記憶させた印刷ジョブの印刷物を取得できる。なお、印刷が完了したら、プリンタ5は、サーバ3から受信した印刷ジョブを削除する。サーバ3は、プリンタ5によって読み出された印刷ジョブを自動的に削除してもよいし、サーバ3の印刷ジョブを削除する指示をプリンタ5がサーバ3に送信し、指示に基づいてサーバ3が削除しても良い。
【0064】
なお、プリンタ5は、表示したファイル名の一覧から、複数のファイルの選択を受け付けても良い。そして、複数のファイルが選択された場合には、プリンタ5は、B31~B33の手順を、選択された全てのファイルについて順に実行する。
【0065】
次に、サーバ3におけるジョブ管理処理の手順について、
図6のフローチャートを参照して説明する。ジョブ管理処理は、サーバ3の共有フォルダ45に記憶されているファイルを管理する処理であり、管理プログラム46が起動されたことを契機にCPU31によって実行される。なお、管理プログラム46は、サーバ3の起動時に起動されてサーバ3に常駐して適宜実行されても良いし、週1回等の定期的なタイミングで起動されても良いし、共有フォルダ45へのアクセスを受けた際に起動されても良いし、ユーザの指示によって起動されても良い。
【0066】
ジョブ管理処理では、CPU31は、現在時刻を取得する(S101)。さらに、CPU31は、設定されている保持期間を取得する(S102)。保持期間は、所定時間の一例である。保持期間は、共有フォルダ45に記憶されたファイルを削除せずに保持する期間であり、予め定められた固定値であってもよいし、ユーザの設定を受け付ける可変値であってもよい。また、保持期間は、全てのユーザに共通の時間であっても良いし、ユーザごとに設定可能であっても良い。
【0067】
そして、CPU31は、共有フォルダ45に作成されている各ユーザのフォルダを順に調べ、フォルダにファイルが記憶されているか否かを判断する(S103)。ファイルが有ると判断した場合(S103:YES)、CPU31は、そのファイルにプレフィクスとして付されたタイムスタンプによって示される時刻を取得する(S105)。さらに、CPU31は、S105にて取得したタイムスタンプによって示される時刻から、S101にて取得した現在時刻までの経過時間が、S102にて取得した保持期間以内であるか否かを判断する(S106)。
【0068】
保持期間を過ぎていると判断した場合(S106:NO)、CPU31は、このファイルを削除する(S107)。保持期間を過ぎた印刷ジョブを自動的に削除することで、サーバ3は、メモリ32の負荷を軽減できる。
【0069】
S107の後、または、保持期間を過ぎていないと判断した場合(S106:YES)、CPU31は、S103に戻ってこのフォルダにさらに次のファイルが有るか否かを判断する。次のファイルが有ると判断した場合には、同様に、タイムスタンプの時刻からの経過時間と保持期間とを比較する。
【0070】
フォルダにファイルが無い、または、全てのファイルを調べ終わったと判断した場合(S103:NO)、CPU31は、次のフォルダが有るか否かを判断する(S110)。次のフォルダが有ると判断した場合(S110:YES)、CPU31は、次のフォルダを検索し(S111)、S103に戻って、記憶されている各ファイルを同様に調べる。次のフォルダが無いと判断した場合(S110:NO)、CPU31は、ジョブ管理処理を終了する。
【0071】
サーバ3がジョブ管理処理を行うことで、共有フォルダ45に不要なファイルが蓄積されたままとなることを防止できる。なお、サーバ3は、ファイルを削除する前、あるいは削除した後に、そのファイルのユーザや印刷システム100の管理者等に、削除を報知しても良い。
【0072】
以上、詳細に説明したように、本形態の印刷システム100によれば、サーバ3の共有フォルダ45に、ユーザのユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダが設けられており、クライアントPC1は、ユーザIDを含むクライアントPC1のPC名を付加した印刷ジョブをサーバ3に送信し、サーバ3は、受信した印刷ジョブをユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダに記憶する。プリンタ5は、入力されたユーザIDに対応するフォルダ名のフォルダを検索して、当該フォルダに記憶されている印刷ジョブを抽出するので、そのユーザがサーバ3に記憶させた印刷ジョブをまとめて抽出することができる。従って、サーバ3の共有フォルダ45に記憶される全ての印刷ジョブから抽出する場合と比較して、抽出にかかる処理の負荷を軽減できる。
【0073】
さらに本形態では、各装置が共通の認証サーバ8を用いて認証を行うので、共通のユーザIDが使用される。従って、印刷システム100を構成する各装置の管理が容易になるとともに、ユーザも複数の認証情報を用いる必要がなく、印刷システム100の利用が容易になる。
【0074】
さらに、本形態では、クライアントPC1が、ユーザIDを指定してフォルダの作成を要求し、そのフォルダを印刷ジョブの記憶先として指定するので、サーバ3の処理負荷を軽減できる。
【0075】
さらに、本形態では、プリンタ5に表示される印刷ジョブの一覧として、印刷対象の画像の名称が名称順に並べられる。特に、サーバ3が印刷ジョブを記憶する際に、プレフィクスとして順番情報をファイル名に付加し、一覧では印刷対象の画像の名称が順番情報の順に並べられるので、印刷ジョブが記憶順に表示される。従って、印刷ジョブの一覧は、ユーザにとって見易く、所望の印刷ジョブを選択し易い表示となる。さらに、プリンタ5は、サーバ3から受信した印刷ジョブの名称から順番情報を除いて表示するので、ファイル名が見易くなり、ユーザがファイル名を選択し易い。
【0076】
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本明細書に開示される技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、各装置の台数は、図示の例に限らず、何台でも良い。また、クライアントPCは、PCに限らず、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータであっても良い。
【0077】
また、プリンタは、印刷機能を有する装置であれば良く、複合機、コピー機、FAX装置等でも良い。プリンタが共有印刷の機能以外にも機能を有するものであれば、プリンタは、例えば、実行する機能の選択を受け付け、共有印刷の指示を受け付けた場合に共有印刷の処理を実行するとすればよい。また、プリンタは、ログインしたユーザに応じて、実行可能な機能を制限しても良い。例えば、プリンタの使用が許可されているユーザであっても、共有印刷が許可されていないユーザがあってもよい。
【0078】
また、本形態では、プリンタ5とプリンタ6とが同じモデルであるとしたが、異なるモデルのプリンタを含む印刷システムであっても良い。モデルが異なることによって対応するプリンタドライバが異なる場合には、サーバ3には各プリンタに対応する共有フォルダをそれぞれ設け、対応する共有フォルダに印刷ジョブを記憶すればよい。また、クライアントPC1等には、そのユーザが使用するプリンタに対応するプリンタドライバがインストールされればよい。また、各プリンタは、自身に対応する共有フォルダから印刷ジョブを取得すればよい。
【0079】
また、本形態では、クライアントPC1からフォルダの作成要求を送信するとしたが、これに限らない。例えば、サーバ3は、クライアントPC1から印刷ジョブを受信した際に、その印刷ジョブに関連付けられているコンピュータ名に含まれるユーザIDを取得し、取得したユーザIDに対応する名称のフォルダの有無を判断し、無いと判断した場合にフォルダを作成する、としてもよい。
【0080】
また、本形態では、クライアントPC1もプリンタ5も認証サーバ8による認証を用いるとしたが、これに限らない。例えば、プリンタ5が、自身を使用可能なユーザのユーザ情報を備え、プリンタ5でのログイン認証を自身で行ってもよい。この構成であっても、共有フォルダ45に記憶されている印刷ジョブの印刷を実行させる場合、ユーザは、認証サーバ8に登録されているユーザIDを用いて、プリンタ5にログインする必要がある。
【0081】
また、本形態では、ジョブ管理処理をサーバ3が実行するとしたが、クライアントPC1~2が実行しても良い。例えば、クライアントPC1~2にログインしたユーザが、ジョブ管理処理の実行を指示しても良い。クライアントPC1~2にてジョブ管理処理を実行する場合、クライアントPC1~2は、ログインユーザのユーザIDを用いてサーバ3にアクセスする。例えば、ログインユーザが印刷システム100の管理者権限を有するユーザであれば、
図6に示したように、共有フォルダ45下の各フォルダに記憶されている全てのファイルを管理できる。一方、ログインユーザが、自身のフォルダのみにアクセス可能なユーザ権限を有するユーザであれば、クライアントPC1~2によるジョブ管理処理では、自身のフォルダ内のファイルのみを管理する。
【0082】
また、実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0083】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0084】
1、2 クライアントPC
3、 サーバ
5、6 プリンタ
8 認証サーバ
13、53 ユーザIF
51 CPU
100 印刷システム