(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022056882
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】遠隔会議システム、遠隔会議方法、及び遠隔会議プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20220404BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
H04N7/15 120
H04M3/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020164865
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】521532400
【氏名又は名称】jinjer株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119758
【弁理士】
【氏名又は名称】菊地 保宏
(72)【発明者】
【氏名】柏井 宏太朗
(72)【発明者】
【氏名】清水 翔
(72)【発明者】
【氏名】岡村 哲也
【テーマコード(参考)】
5C164
5K201
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164SC11S
5C164TA08S
5C164VA13P
5C164YA21
5K201AA05
5K201BB09
5K201CA08
5K201CB06
5K201CB09
5K201CB16
5K201CC01
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED07
5K201EF01
5K201EF10
5K201FB01
(57)【要約】
【課題】簡単に遠隔会議を実行することが遠隔会議システムを提供する。
【解決手段】仮想会議室(以下、ルームという)を管理するルーム管理情報d13を記憶する記憶部11と、ルーム管理情報13に基づいてルームを作成し、遠隔会議を実行する実行部(制御部12、会議アプリ21)と、を備えた遠隔会議システム100において、ルーム管理情報d13は、ルームIDとルーム設定情報と作成者情報とを含み、実行部は、ルーム作成者により入力されたルーム設定情報に基づいてルーム管理情報d13を作成し、遠隔会議を実行する第1のルーム作成部と、作成者のワンクリック行為に基づいてルームの設定項目を自動設定してルーム管理情報d13を作成し、遠隔会議を実行する第2のルーム作成部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想会議室(以下、ルームという)を管理するルーム管理情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記ルーム管理情報に基づいて、前記ルームを作成し、遠隔会議を実行する実行部と、
を備えた遠隔会議システムであって、
前記ルーム管理情報は、
前記ルームを一意に識別するルームIDと、前記ルームの設定項目から構成されるルーム設定情報と、を少なくとも含み、
前記実行部は、
前記ルームの作成者により入力された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第1のルーム作成部と、
前記作成者のワンクリック行為に基づいて前記ルーム設定情報を自動設定し、自動設定された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第2のルーム作成部と、
を備える遠隔会議システム。
【請求項2】
前記実行部は、
前記第1のルーム作成部により過去に作成された前記ルーム管理情報に基づいて再度、前記遠隔会議を実行することを許可する一方、
前記第2のルーム作成部により過去に作成された前記ルーム管理情報に基づいて再度、前記遠隔会議を実行することを許可しない、
請求項1記載の遠隔会議システム。
【請求項3】
仮想会議室(以下、ルームという)を管理するルーム管理情報に基づいて、前記ルームを作成し、遠隔会議を実行する情報処理システムにおける遠隔会議方法であって、
前記ルーム管理情報は、
前記ルームを一意に識別するルームIDと、前記ルームの設定項目から構成されるルーム設定情報と、を少なくとも含み、
前記ルームの作成者により入力された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第1のルーム作成ステップと、
前記作成者のワンクリック行為に基づいて自動設定された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第2のルーム作成ステップと、
を備える遠隔会議方法。
【請求項4】
仮想会議室(以下、ルームという)を管理するルーム管理情報に基づいて、前記ルームを作成し、遠隔会議を実行するコンピュータのための遠隔会議プログラムであって、
前記ルーム管理情報は、
前記ルームを一意に識別するルームIDと、前記ルームの設定項目から構成されるルーム設定情報と、を少なくとも含み、
前記ルームの作成者により入力された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第1のルーム作成ステップと、
前記作成者のワンクリック行為に従って自動設定された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第2のルーム作成ステップと、
を前記コンピュータに実行させる遠隔会議プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介した遠隔会議システム、遠隔会議方法、及び遠隔会議プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、テレワークを取り入れる企業が増えてきている。そのため、通信ネットワークを介した遠隔会議システムが広く普及している。
【0003】
遠隔会議システムに関しては、遠隔会議の主催者が仮想的な会議室(以下、ルームという)を作成した後、参加者全員に遠隔会議の参加に必要なURL(Uniform Resource Locator)を参加者の電子メールアドレス宛に送信することにより、遠隔会議を実行する会議管理方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような遠隔会議を実行する場合、主催者がルームを作成するには種々の情報を設定しなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0006】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、簡単に遠隔会議を実行することができる遠隔会議システム、遠隔会議方法、及び遠隔会議プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を達成するため、本発明に係る遠隔会議システムは、その一態様として、
仮想会議室(以下、ルームという)を管理するルーム管理情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記ルーム管理情報に基づいて、前記ルームを作成し、遠隔会議を実行する実行部と、
を備えた遠隔会議システムであって、
前記ルーム管理情報は、
前記ルームを一意に識別するルームIDと、前記ルームの設定項目から構成されるルーム設定情報と、を少なくとも含み、
前記実行部は、
前記ルームの作成者により入力された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第1のルーム作成部と、
前記作成者のワンクリック行為に基づいて前記ルーム設定情報を自動設定し、自動設定された前記ルーム設定情報に基づいて前記ルーム管理情報を作成し、前記遠隔会議を実行する第2のルーム作成部と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の遠隔会議システムによれば、簡単に遠隔会議を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態に係る遠隔会議システムの概略構成図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る遠隔会議システムで管理されるデータの内容を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る遠隔会議システムの第1のルーム作成方法に関する画面例である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る遠隔会議システムの第2のルーム作成方法に関する画面例である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る遠隔会議システムにより作成されたルームの管理画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0011】
<遠隔会議システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔会議システム100の概略構成図である。遠隔会議システム100は、仮想的な会議室(以下、ルームという)を、遠隔会議に参加する者(以下、利用者という。後述する主催者も含む)に提供して、利用者間の遠隔会議を実現させる情報処理システムである。ここで、本実施の形態の遠隔会議の利用方法について説明する。まず、遠隔会議の主催者(以下、単に主催者という)は、遠隔会議システム100にログインした後、ルームを作成する。次に、主催者は、作成したルームを用いた遠隔会議に参加するための参加情報(具体的には、URL(Uniform Resource Locator))を、コミュニケーションツールを用いて利用者に伝達する。コミュニケーションツールを用いた伝達とは、利用者の連絡先、例えば、電子メールサービスや、ショートメッセージサービス、チャットサービス等を用いて、それぞれ利用者の電子メールアドレス宛や、電話番号宛等に参加情報に送信することを意味する。これにより、参加情報を受信した利用者は、参加情報に基づいて遠隔会議システム100にアクセスし、遠隔会議に参加する。このようにして、利用者間の遠隔会議は実現するようになっている。
【0012】
遠隔会議システム100は、
図1に示すように、サーバ1と、情報処理端末2と、サーバ1と情報処理端末2を相互に通信可能とする、例えば、公衆回線網、インターネット網、専用通信網などの通信ネットワーク3と、を備えている。
【0013】
サーバ1は、遠隔会議システム100を管理する事業者が備えるコンピュータである。サーバ1は、遠隔会議の主催者からの要求を受けてルームを作成し、作成したルームに入室する、つまり遠隔会議に参加するための参加情報(具体的には、URL)を作成する機能を有する。また、サーバ1は、利用者からの参加要求を受けて、該利用者の情報処理端末2との間で、遠隔会議のセッションを確立したり、利用者からの退室要求を受けて、該利用者の情報処理端末2との間で、遠隔会議のセッションを終了したりする機能を有する。また、サーバ1は、遠隔会議中の種々の機能(例えば、資料を共有する機能や、会議内容を録音する機能、会議内容をテキストに書き起こす機能など)を提供する。本実施の形態において、サーバ1は、ルーム作成機能に特徴を有しているので、以下、ルーム作成機能を中心に説明する。
【0014】
サーバ1は、記憶部11と、制御部12と、を具備する。サーバ1は、少なくとも演算機能及び制御機能を備えた中央演算装置(CPU)、プログラムやデータを格納する機能を有するRAM等からなる主記憶装置(メモリ)を有する電子的な装置から構成されている。また、サーバ1は、主記憶装置の他、ハードディスクなどの補助記憶装置を具備していてもよい。記憶部11は、上記主記憶装置及び補助記憶装置の機能を備えたものであり、制御部12は、上記CPUによる演算制御機能を具体的に示したものに他ならない。
【0015】
記憶部11は、本発明の記憶部に相当し、遠隔会議システム100を管理するための情報を記憶する。詳しくは、記憶部11は、ルームを管理する情報(以下、ルーム管理情報という)d13を記憶するルーム管理テーブル13と、ルームの作成及び使用履歴に関する情報(以下、ルーム履歴情報という)d14を記憶するルーム履歴テーブル14と、を有する。
【0016】
図2(a)は、ルーム管理情報d13の内容を模式的に示す図である。ルーム管理情報d13は、ルームIDと、ルーム設定情報と、作成者情報と、から構成されるデータである。
【0017】
ルームIDは、ルームを一意に識別する識別可能な情報である。ルーム設定情報は、ルームの設定に関連する情報であり、詳しくは、パスワード、ルーム名、ルーム種別、オプション設定、URLなどを備えている。
【0018】
パスワード、ルーム名及びオプション設定は、主催者がルームを作成する際にルームに対して設定する項目である。本実施の形態において、ルーム種別は、「通常ルーム」と「ワンタイムルーム」の2種類を備える。通常ルームは、主催者が一旦ルームを作成すると、恒久的に存続するルームであり、継続的な使用が可能である。通常ルームのルーム作成の際には、主催者の入力によりルームに関する種々の設定が必要となる。「通常ルーム」のルームを作成する場合には、上述したように、パスワード、ルーム名及びオプション設定の入力が必要となる。
【0019】
一方、ワンタイムルームのルームは、1回の遠隔会議のためのルームであり、1回の遠隔会議が終了すると、ルームは消滅する。ワンタイムルームでは、ルーム作成の際、主催者はルームに関する種々の設定の必要はなく、主催者が遠隔会議システム100に1回の入力命令を行うワンクリックの指示だけでルーム設定情報が自動的に作成される。ワンタイムルームによる遠隔会議は、主催者のルーム作成の際の手間を軽減させる目的で考案されたものであり、1回限りの遠隔会議を簡易に提供できるようにしたものである。例えば、リモート環境や外出環境においてスマートフォンなどの情報処理端末しか携行しない状況であっても、簡単にルームを作成できるので、簡単に遠隔会議を実行することができる。
【0020】
オプション設定は、例えば、初期設定においてマイクやカメラやチャットログ保存をONにするか否かの設定、アンケートを付す場合には、アンケートの種別設定などで構成される。URLは、遠隔会議に参加するためのアクセス情報である。URLは、サーバ1がルームを作成する際、ルーム作成情報に基づいて自動的に生成される。なお、ルームIDは主催者が設定してもよいし、自動的に生成されるようにしてもよい。
【0021】
作成者情報は、遠隔会議の作成者に関する情報であり、主催者のユーザIDなどで構成される。ユーザIDは、遠隔会議システム100において利用者を一意に識別する識別可能な情報である。
【0022】
図2(b)は、ルーム履歴情報d14の内容を模式的に示す図である。ルーム履歴情報d14は、ルームIDと、作成日時と、ルーム状態と、使用者情報と、から構成されるデータである。
【0023】
作成日時は、ルームを作成した日時である。ルーム状態は、ルームが現在存続しているか否かの状態である。使用者情報は、ルームを使用している、また使用した利用者の履歴情報である。
【0024】
なお、
図1には図示しないが、記憶部11には、利用者が遠隔会議システム100にログインするためのログイン情報(ユーザID、パスワード)を管理するユーザ認証テーブル、及び遠隔会議システム100の各種処理を実行するサーバプログラムが記憶されている。
【0025】
制御部12は、本発明の実行部に相当し、遠隔会議の実行を制御する。制御部12は、詳しくは、第1のルーム作成部15と、第2のルーム作成部16と、を有する。第1のルーム作成部15は、ルーム種別「通常ルーム」のルーム管理情報d13を作成する。つまり、主催者がルームの設定項目を入力して、ルームを作成する場合のルーム作成機能である。これに対して、第2のルーム作成部16は、ルーム種別「ワンタイムルーム」のルーム管理情報d13を作成する。つまり、第2のルーム作成部16は、主催者がワンタイムルームの指示をワンクリックで行った場合のルーム作成機能である。
【0026】
なお、サーバ1は、物理的に一つからなる装置でもよいし、複数の装置がネットワーク接続されたシステムから構成されてもよい。
【0027】
情報処理端末2は、利用者が管理するコンピュータであり、本実施の形態では、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット装置などが想定される。情報処理端末2は、少なくとも演算機能及び制御機能を備えた中央演算装置(CPU)、プログラムやデータを格納する機能を有するRAM等からなる主記憶装置(メモリ)を有する電子的な装置から構成されている。また、情報処理端末2は、ハードウェア構成として、キーボード、マウス、タッチパネル、マイク、カメラなどの入力装置、液晶ディスプレイに代表される表示装置やスピーカなどの出力装置で構成されている。マイクは遠隔会議における音声入力装置として、スピーカは遠隔会議における音声出力装置として、カメラは遠隔会議における映像入力装置として、表示装置は遠隔会議における映像出力装置として機能する。
【0028】
情報処理端末2には、
図1に示すように、会議アプリ21がインストールされている。会議アプリ21は、遠隔会議システム100を利用するための端末アプリケーションプログラムであり、本発明の実行部に相当する。
【0029】
会議アプリ21は、主催者が遠隔会議のルームを作成する機能、利用者が遠隔会議に参加して、遠隔会議を実行する機能、及び利用者がルームを検索表示する機能などを有している。
【0030】
次に、
図3~
図5を用いて、会議アプリ21の実行により情報処理端末2に表示される画面例について説明する。
【0031】
図3は、主催者がルーム種別「通常ルーム」のルームを作成する場合のルーム作成画面dis10である。この場合、サーバ1は、第1のルーム作成部15が機能する。なお、前提として、主催者は、情報処理端末2において、会議アプリ21を起動し、遠隔会議システム100にログインしている状態にあるものとする。また、
図3に示したルーム作成画面dis10は、パーソナルコンピュータを情報処理端末2として用いた場合の画面である。
【0032】
主催者は、ログイン後のルーム作成画面dis10において設定項目s11を入力して、作成ボタンb12又は作成・参加ボタンb13を押下することにより、情報処理端末2は、入力された設定項目s11に関する情報をサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した設定項目に基づいて、ルーム種別「通常ルーム」のルーム管理情報d13を作成し、ルーム管理テーブル13に記憶する。
【0033】
図4(a)は、主催者がルーム種別「ワンタイムルーム」のルームを作成する場合の作成前のルーム作成画面dis20、
図4(b)は、主催者がルーム種別「ワンタイムルーム」のルームを作成する場合の作成後のルーム作成画面dis30である。この場合、サーバ1では、第2のルーム作成部16が機能する。なお、前提として、主催者は、情報処理端末2において、会議アプリ21を起動し、遠隔会議システム100にログインしている状態にあるものとする。また、
図4(a)及び(b)に示したルーム作成画面dis20及びdis30は、スマートフォンを情報処理端末2として用いた場合の画面である。
【0034】
主催者は、ログイン後のルーム作成画面dis20においてワンタイムルームのルーム作成を指示するワンタイムルーム作成ボタンb23を押下するだけで、ルームを作成することができる。詳しくは、ルーム作成画面dis20においてワンタイムルーム作成ボタンb23が押下された場合、情報処理端末2は、ワンタイムミーティングのルーム作成指示(以下、ワンタイムルーム作成指示という)の情報をサーバ1に送信する。サーバ1は、受信したワンタイムルーム作成指示の情報に基づいて、ルーム種別「ワンタイムルーム」のルーム管理情報d13を作成し、ルーム管理テーブル13に記憶する。この場合、サーバ1の第2のルーム作成部16は、例えば、ルームID、及び本来であれば主催者が設定するルーム設定情報(例えば、パスワード、ルーム名、オプション設定)を自動的に設定して、ルーム管理情報d13を作成する。
【0035】
なお、本実施の形態では、ルーム名をAAとしているが、これに限定されるものではなく、クイックミーティングやワンタイムルームなど他のルーム名であってもよい。また、ここでのルーム名は、主催者のルーム作成の工数低減を目的として、デフォルトで設定されている。また、パスワードは、セキュアな環境を保持するために「ワンタイムルーム」のルームを作成する際、自動的に設定されている。なお、セキュアな環境が必要ない場合、パスワードを不要とする設定も可能であるが、リスクがあり好ましくない。また、オプションについて、マイクやカメラやチャットログ保存をONにし、アンケートは付さない設定とされている。
【0036】
なお、ルーム作成画面dis20は、過去に主催者が作成したルームの履歴h21が表示される画面でもある。
【0037】
ルーム作成画面dis30には、ルーム作成画面dis20の表示に加えて、新たに作成されたルームの履歴h21a、ルーム種別「ワンタイムルーム」のルームを作成した旨のメッセージm31が表示される。これにより、主催者は、ルーム種別「ワンタイムルーム」のルームが作成されたことを確認することができるとともに、情報処理端末2のメモリバッファ上にURLが記憶されたことを把握できるので、メモリバッファに記憶されたURLを、例えば、電子メールなどのコミュニケーションツールを用いて参加者に伝達することができる。
【0038】
なお、
図4に示したルームの履歴h21、h21aは、いずれもルーム種別「ワンタイムルーム」のルームが表示されており、ルーム名を同一としているが、ルーム種別「ワンタイムルーム」を作成する場合、ルーム名を同一として作成してもよいし、異なるルーム名として作成してもよい。なお、「ワンタイムルーム」のルームを使用した後に、使用した「ワンタイムルーム」のルームを認識するために、ルーム名を変更してもよい。この場合、使用した「ワンタイムルーム」のルームでのチャットログ等の記録物が存在する場合、後に記憶物を確認する際に有用である。
【0039】
また、
図4に示したルームの履歴h21、h21aは、いずれも参加ボタンが付され、当該ルームを介した遠隔会議に参加することが可能であるが、既に開催(使用)された「ワンタイムルーム」が表示された場合には、参加ボタンは付されない。ルーム種別「ワンタイムルーム」のルームは、1回限りしか使用できないからである。
【0040】
このように、遠隔会議システム100は、第1のルーム作成部15により過去に作成されたルーム管理情報d13(ルーム種別「通常ルーム」)に基づいて再度、遠隔会議を実行することを許可とする。つまり、一度作成した「通常ルーム」に基づいて再度、遠隔会議を実行することが可能である。一方、遠隔会議システム100は、第2のルーム作成部16により過去に作成されたルーム管理情報d13(ルーム種別「ワンタイムルーム」)に基づいて再度、遠隔会議を実行することを不許可とする。つまり、一度作成した「ワンタイムルーム」に基づいて再度、遠隔会議を実行することが不可能である。
【0041】
図5は、遠隔会議のルーム管理画面dis40である。なお、前提として、利用者は、情報処理端末2において、会議アプリ21を起動し、遠隔会議システム100にログインしている状態にあるものとする。また、
図5に示したルーム管理画面dis50は、パーソナルコンピュータを情報処理端末2として用いた場合の画面である。
【0042】
ルーム管理画面dis40の各表示h41は、利用者が関わった遠隔会議のルームのルーム管理情報d13及びルーム履歴情報d14に基づいて表示される。表示h41のうち、ワンタイムルームの項目は、ルーム種別が「ワンタイムルーム」のルーム管理情報d13が〇にて表示される。入室中の人数は、ルーム履歴情報d14の利用者情報に基づいて算出される。
【0043】
このように、ルーム管理を行うことで、利用者の遠隔会議システム100の利用状況を把握することができる。なお、
図5に示すようなルーム管理画面dis40に表示されたルームのルーム名を変更できる設定であってもよい。ここでのルーム名の変更は、ルーム管理画面dis4において行ってもよく、他の画面に遷移して行ってもよい。このルーム名の変更によりルームの識別が容易となり、特にルーム種別「ワンタイムルーム」のルームでは、原則同一名称となっているが、ルーム名変更によりルーム識別が可能となる。
【0044】
また、本実施の形態では、利用者毎に、第1のルーム作成部15により作成したルーム種別「通常ルーム」のルームと、第2のルーム作成部16により作成したルーム種別「ワンタイムルーム」のルームとのルーム管理を行っており、同一のルーム管理画面dis4にて可視的管理を行っている。このように、遠隔会議システム100によれば、利用者毎に、同一のルーム管理画面dis4にて可視的管理を行っているので、利用者は、ルーム種別「通常ルーム」やルーム種別「ワンタイムルーム」を問わずに自身の使用状況を把握することができる。また、このような可視的管理を行うことで、いずれかのルームで記録した記録物の管理も容易となる。
【0045】
なお、本実施の形態に係るサーバプログラム及び会議アプリ21は、遠隔会議システム100を構成する各装置のメモリに格納されるほか、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVD-ROMが挙げられる。また、本実施の形態に係るサーバ側プログラム及び会議アプリ21は、通信ネットワークを介して配信されてもよい。
【0046】
以上、本実施の形態の遠隔会議システム100によれば、2種類のルームを作成することができるので、用途に合わせた遠隔会議を開催することができる。例えば、ルーム種別「通常ルーム」のルームを作成する場合には、同一メンバーによる継続した遠隔会議を実行する場合に好適である。また、例えば、ルーム種別「ワンタイムルーム」のルームを作成し、遠隔会議を開催する場合には、簡易な1回限りの遠隔会議を実行する場合に好適である。すなわち、従来、後者のようなミーティングをする場合、主催者はルームを作成するには種々の情報を設定しなければならず、手間がかかることがあったが、このような場合でも、簡単に遠隔会議を実行することができる。つまり、本実施の形態にかかる遠隔会議システム100によれば、2種類のルームを作成することができるので、通常は、条件設定を行ったルーム種別「通常ルーム」のルームにて遠隔会議を行うことができ、緊急時や簡易的使用時においてもルーム種別「ワンタイムルーム」のルームにてコミュニケーションをとったり、ミーティングを行ったりすることができる。
【0047】
なお、上記実施の形態の遠隔会議システム100は、情報処理端末2が会議アプリ21を用いることにより、本発明の実行部の機能を実現したが、これに限定されない。例えば、情報処理端末2は会議アプリ21を用いなくてもよく、情報処理端末2のWebブラウザの機能により、本発明の実行部の機能を実現してもよい。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0049】
1 サーバ
2 情報処理端末
3 通信ネットワーク
11 記憶部
12 制御部
13 ルーム管理テーブル
14 ルーム履歴テーブル
15 第1のルーム作成部
16 第2のルーム作成部
21 会議アプリ
100 遠隔会議システム