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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022057427
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】光源装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220404BHJP
   F21V 7/28 20180101ALI20220404BHJP
   F21V 9/20 20180101ALI20220404BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20220404BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220404BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20220404BHJP
【FI】
F21S2/00 340
F21S2/00 310
F21V7/28 240
F21V9/20
G02B5/04 C
F21Y115:10
F21Y113:10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020165674
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】504174434
【氏名又は名称】レボックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 温
(72)【発明者】
【氏名】羽田 圭司
(72)【発明者】
【氏名】新津 良輔
【テーマコード(参考)】
2H042
【Fターム(参考)】
2H042CA07
2H042CA10
2H042CA17
(57)【要約】
【課題】 互いに異なる波長の光を強度を揃えて照明できる光源装置を提供する。
【解決手段】 互いに波長域が異なる光を発し、かつ、互いに異なる位置に配置された複数の光源と、複数の光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする第1の入射光と一の光源とは異なる他の光源から発せられた光を起源とする第2の入射光とを合成する少なくとも1つのダイクロイックミラーであって、第1の入射光と第2の入射光とが合成される照明光生成合成点を有し、照明光生成合成点で合成された光を、対象物を照明する照明光として出射する照明光ダイクロイックミラーを含む、少なくとも1つのダイクロイックミラーと、を備え、複数の光源の各々から照明光生成合成点までの光路の長さが同じである。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに波長域が異なる光を発し、かつ、互いに異なる位置に配置された複数の光源と、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする第1の入射光と前記一の光源とは異なる他の光源から発せられた光を起源とする第2の入射光とを合成する少なくとも1つのダイクロイックミラーであって、前記第1の入射光と前記第2の入射光とが合成される照明光生成合成点を有し、前記照明光生成合成点で合成された光を、対象物を照明する照明光として出射する照明光ダイクロイックミラーを含む、少なくとも1つのダイクロイックミラーと、を備え、
前記複数の光源の各々から前記照明光生成合成点までの光路の長さが同じである光源装置。
【請求項2】
第1の光学系と前記第1の光学系とは異なる第2の光学系との少なくとも2つの光学系を有し、
前記複数の光源のうちの少なくとも1つの光源が前記第1の光学系に属し、
前記複数の光源のうち、前記第1の光学系に属さない少なくとも1つの光源が前記第2の光学系に属し、
前記照明光ダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、前記第1の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光であり、
前記照明光ダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、前記第2の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光である、請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記複数のダイクロイックミラーは、第1のダイクロイックミラーを含み、
前記第1のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられて前記第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光であり、
前記第1のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記一の光源とは異なる他の光源から発せられて前記第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光である、請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記複数のダイクロイックミラーは、第2のダイクロイックミラーを含み、
前記第2のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられて前記第2のダイクロイックミラーに直接に入射する光であり、
前記第2のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第2のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第2のダイクロイックミラーに入射する光である、請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項5】
前記複数のダイクロイックミラーは、第3のダイクロイックミラーを含み、
前記第3のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第3のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第3のダイクロイックミラーに入射する光であり、
前記第3のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第3のダイクロイックミラー及び前記一のダイクロイックミラーとは異なる他のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第3のダイクロイックミラーに入射する光である、請求項1ないし3のいずれかに記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ダイクロイックミラーを使った複数波長の光を発する光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
互いに異なる波長の光を発する複数の光源を有する光源装置が知られている(例えば、特許文献1参考)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2018/096637
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の光源装置は、複数の光源の各々から照明対象物までの光路距離が異なるため、光源の各々から発せられる光の強度が波長によって異なる場合があった。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、互いに異なる波長の光の強度を揃えて照明できる光源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による光源装置の特徴は、
互いに波長域が異なる光を発し、かつ、互いに異なる位置に配置された複数の光源と、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする第1の入射光と前記一の光源とは異なる他の光源から発せられた光を起源とする第2の入射光とを合成する少なくとも1つのダイクロイックミラーであって、前記第1の入射光と前記第2の入射光とが合成される照明光生成合成点を有し、前記照明光生成合成点で合成された光を、対象物を照明する照明光として出射する照明光ダイクロイックミラーを含む、少なくとも1つのダイクロイックミラーと、を備え、
前記複数の光源の各々から前記照明光生成合成点までの光路の長さが同じである。
【発明の効果】
【0007】
互いに異なる波長の光の強度を揃えて照明できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態による光源装置10の構成を示す平面図である。
図2】第2の実施の形態による光源装置20の構成を示す平面図である。
図3】第3の実施の形態による光源装置30の構成を示す平面図である。
図4】第4の実施の形態による光源装置40の構成を示す平面図である。
図5】第5の実施の形態による光源装置50の構成を示す平面図である。
図6】第6の実施の形態による光源装置60の構成を示す平面図である。
図7】第7の実施の形態による光源装置70の構成を示す平面図である。
図8】第1の実施の形態による光源装置10のフレーム体310-1の構造を示す斜視図である。
図9】第7の実施の形態による光源装置70を制御する制御部の構成を示すブロック図である。
図10】第7の実施の形態による光源装置70の制御の例を示すタイミングチャートである。
図11】第7の実施の形態による光源装置70の制御の例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、
互いに波長域が異なる光を発し、かつ、互いに異なる位置に配置された複数の光源と、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする第1の入射光と前記一の光源とは異なる他の光源から発せられた光を起源とする第2の入射光とを合成する少なくとも1つのダイクロイックミラーであって、前記第1の入射光と前記第2の入射光とが合成される照明光生成合成点を有し、前記照明光生成合成点で合成された光を、対象物を照明する照明光として出射する照明光ダイクロイックミラーを含む、少なくとも1つのダイクロイックミラーと、を備え、
前記複数の光源の各々から前記照明光生成合成点までの光路の長さが同じである光源装置が提供される。
【0010】
光源装置は、複数の光源と少なくとも1つのダイクロイックミラーとを備える。
【0011】
複数の光源は、互いに波長域が異なる光を発する。複数の光源は、互いに異なる位置に配置される。
【0012】
ダイクロイックミラーは、第1の入射光と第2の入射光とを合成する。ダイクロイックミラーの数は、1つ又は複数である。例えば、ダイクロイックミラーは、特定の波長域の光を第1の入射光として透過させ、特定の波長域以外の他の波長域の光を第2の入射光として反射させるミラーである。
【0013】
第1の入射光は、複数の光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光である。すなわち、第1の入射光は、一の光源から直接に発せられた光でも、ダイクロイックミラーを介した光(透過や反射など)でも、レンズやプリズムやバンドパスフィルターなどの各種の光学素子を介した光でも、一の光源とは別の光源から発せられた光を含む光であっても、一の光源から発せられた光を含む光であればよい。
【0014】
第2の入射光は、複数の光源のうち、一の光源とは異なる他の光源から発せられた光を起源とする光である。すなわち、第2の入射光は、他の光源から直接に発せられた光でも、ダイクロイックミラーを介した光(透過や反射など)でも、レンズやプリズムやバンドパスフィルターなどの各種の光学素子を介した光でも、一の光源や他の光源とは別の光源から発せられた光を含む光であっても、他の光源から発せられた光を含む光であればよい。
【0015】
ダイクロイックミラーは、第1の入射光と第2の入射光とが合成される照明光生成合成点を有する。ダイクロイックミラーは、照明光生成合成点で合成された光を、対象物を照明する照明光として出射する。
【0016】
複数の光源の各々から照明光生成合成点までの光路の長さが同じである。複数の光源の各々から照明光生成合成点までの光路の長さが同じであるので、互いに異なる波長の光の強度を揃えて照明することができる。
【0017】
<<第2の実施の態様>>
第2の実施の態様は、第1の実施の態様において、
第1の光学系と前記第1の光学系とは異なる第2の光学系との少なくとも2つの光学系を有し、
前記複数の光源のうちの少なくとも1つの光源が前記第1の光学系に属し、
前記複数の光源のうち、前記第1の光学系に属さない少なくとも1つの光源が前記第2の光学系に属し、
前記照明光ダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、前記第1の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光であり、
前記照明光ダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、前記第2の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光である。
【0018】
光源装置は、少なくとも2つの光学系を有する。少なくとも2つの光学系は、第1の光学系と、第1の光学系とは異なる第2の光学系とを含む。
【0019】
複数の光源は、第1の光学系に属する光源と、第2の光学系に属する光源とに分類される。第1の光学系に属する光源は、第2の光学系には属さず、第2の光学系に属する光源は、第1の光学系には属さない。第1の光学系及び第2の光学系には、光源だけでなく、ダイクロイックミラーなどの光学素子も含むことができる。
【0020】
第1の光学系によって、第1の光路が形成される。第1の光路は、単一の光路だけでなく、複数の光路を含むことができる。第1の光路は、第1の平面に含まれる。第2の光学系によって、第2の光路が形成される。第2の光路は、単一の光路だけでなく、複数の光路を含むことができる。第2の光路は、第2の平面に含まれる。第1の平面と第2の平面とは、同じ平面でも異なる平面でもよい。
【0021】
照明光ダイクロイックミラーに入射する第1の入射光が、第1の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光である。照明光ダイクロイックミラーに入射する第2の入射光が、第2の光学系に属する光源のうちの一の光源から発せられた光を起源とする光である。
【0022】
<<第3の実施の態様>>
第3の実施の態様は、第1の実施の態様において、
前記複数のダイクロイックミラーは、第1のダイクロイックミラーを含み、
前記第1のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられて前記第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光であり、
前記第1のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記一の光源とは異なる他の光源から発せられて前記第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光である。
【0023】
複数のダイクロイックミラーは、第1のダイクロイックミラーを含む。
【0024】
第1のダイクロイックミラーに入射する第1の入射光(第1-1入射光)が、複数の光源のうちの一の光源から発せられて第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光である。
【0025】
第1のダイクロイックミラーに入射する第2の入射光(第1-2入射光)が、複数の光源のうち、一の光源とは異なる他の光源から発せられて第1のダイクロイックミラーに直接に入射する光である。
【0026】
<<第4の実施の態様>>
第4の実施の態様は、第1の実施の態様又は第2の実施の態様において、
前記複数のダイクロイックミラーは、第2のダイクロイックミラーを含み、
前記第2のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数の光源のうちの一の光源から発せられて前記第2のダイクロイックミラーに直接に入射する光であり、
前記第2のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第2のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第2のダイクロイックミラーに入射する光である。
【0027】
複数のダイクロイックミラーは、第2のダイクロイックミラーを含む。
【0028】
第2のダイクロイックミラーに入射する第1の入射光(第2-1入射光)が、複数の光源のうちの一の光源から発せられて第2のダイクロイックミラーに直接に入射する光である。
【0029】
第2のダイクロイックミラーに入射する第2の入射光(第2-2入射光)が、複数のダイクロイックミラーのうち、第2のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成される光である。
【0030】
<<第5の実施の態様>>
第5の実施の態様は、第1の実施の態様ないし第3の実施の態様において、
前記複数のダイクロイックミラーは、第3のダイクロイックミラーを含み、
前記第3のダイクロイックミラーに入射する前記第1の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第3のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第3のダイクロイックミラーに入射する光であり、
前記第3のダイクロイックミラーに入射する前記第2の入射光が、
前記複数のダイクロイックミラーのうち、前記第3のダイクロイックミラー及び前記一のダイクロイックミラーとは異なる他のダイクロイックミラーにおいて合成されて前記第3のダイクロイックミラーに入射する光である。
【0031】
複数のダイクロイックミラーは、第3のダイクロイックミラーを含む。
【0032】
第3のダイクロイックミラーに入射する第1の入射光(第3-1入射光)が、複数のダイクロイックミラーのうち、第3のダイクロイックミラーとは異なる一のダイクロイックミラーにおいて合成された光である。
【0033】
第3のダイクロイックミラーに入射する第2の入射光(第3-2入射光)が、複数のダイクロイックミラーのうち、第3のダイクロイックミラー及び一のダイクロイックミラーとは異なる他のダイクロイックミラーにおいて合成される光である。
【0034】
<<<<実施の形態の詳細>>>>
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。実施の形態として、第1の実施の形態から第7の実施の形態がある。以下では、第1の実施の形態から第7の実施の形態による光源装置について説明する。
【0035】
<<<第1の実施の形態>>>
図1は、第1の実施の形態による光源装置10の概略の構成を示す平面図である。
【0036】
第1の実施の形態による光源装置10は、2つのLED110-1及び120-1と、1つのダイクロイックミラー210-1とを有する。
【0037】
LED110-1が、「一の光源」に相当し、LED120-1が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-1が、「第1のダイクロイックミラー」や「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-1が、「第1の光学系」に相当し、LED120-1が、「第2の光学系」に相当する。
【0038】
<<LED110-1及び120-1>>
LED110-1及び120-1は、互いに波長域が異なる光を発する。LED110-1から発せられる光L1-1の波長域と、LED120-1から発せられる光L2-1の波長域とは異なる。LED110-1から発せられる光L1-1のピーク波長と、LED120-1から発せられる光L2-1のピーク波長とは異なる。
【0039】
<ピーク波長>
LED110-1及び120-1は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか2つのLEDを選択すればよい。
【0040】
LED110-1及び120-1は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-1及び120-1が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0041】
<<ダイクロイックミラー210-1>>
ダイクロイックミラー210-1は、薄板状の形状を有する。以下では、ダイクロイックミラー210-1の厚みによる影響は無視できるものとする。ダイクロイックミラー210-1は、特定の波長域の光を透過させ、特定の波長域以外の他の波長域の光を反射させるミラーである。例えば、ダイクロイックミラー210-1は、誘電体を表面に薄膜状にコーティングし、薄膜による光の干渉を利用するミラーである。第1の実施の形態においては、ダイクロイックミラー210-1は、LED110-1から発せられる光L1-1を反射させ、LED120-1から発せられる光L2-1を透過させる特性を有する。
【0042】
<<フレーム体310-1>>
第1の実施の形態による光源装置10は、フレーム体310-1を有する。フレーム体310-1は、2つのLED110-1及び120-1と、1つのダイクロイックミラー210-1とを一定の位置に保持する。フレーム体310-1によって、LED110-1から発せられる光L1-1の光路と、LED120-1から発せられる光L2-1の光路とを一定に保つことができる。なお、簡略及び明確のため、図1においては、LED110-1及び120-1を保持するためのLED保持部材や、ダイクロイックミラー210-1を保持するためのミラー保持部材を省略して示した。
【0043】
図8は、第1の実施の形態による光源装置10のフレーム体310-1の構造を示す斜視図である。
【0044】
フレーム体310-1は、外形(輪郭)が立方体状の形状を有する。フレーム体310-1は、12本のフレーム400を有する。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-1は、フレーム400同士を連結するフレーム連結部(図示せず)を有する。各々のフレーム400は、フレーム体310-1の12本の辺に沿って配置されている。12本のフレーム400によって、フレーム体310-1の外形(輪郭)が画定される。
【0045】
フレーム体310-1は、LED110-1及び120-1を保持するためのLED保持部材や、ダイクロイックミラー210-1を保持するためのミラー保持部材を取り付けるための部材や、フレーム連結部などを除いて、フレーム400で構成されている。フレーム体310-1は、中空に構成されている。このため、LED110-1から発せられる光L1-1や、LED120-1から発せられる光L2-1は、フレーム体310-1によって妨げられることなく進行することができる。
【0046】
フレーム400や、フレーム連結部(図示せず)や、LED110-1及び120-1を保持するためのLED保持部材や、ダイクロイックミラー210-1を保持するためのミラー保持部材は、金属や樹脂などによって構成される。フレーム400やフレーム連結部やLED保持部材やミラー保持部材は、LED110-1及び120-1並びにダイクロイックミラー210-1を一定の位置に安定して保持できるものであればよい。フレーム400やフレーム連結部やLED保持部材やミラー保持部材は、耐熱性や耐振動性や耐衝撃性を有し、さらに、経時的に変化しにくい部材によって構成されるのが好ましい。
【0047】
<LEDの保持>
フレーム体310-1は、LED110-1及び120-1を一定の位置に保持する。具体的には、LED110-1及び120-1は、外形(輪郭)が正方形状をなす4本のフレーム400で囲まれた領域(以下、取付面と称する。)の中心に位置づけられる。LED110-1は、正方形状の取付面410-1の中心(2本の対角線の交点)に位置づけられる。LED120-1は、正方形状の取付面420-1の中心(2本の対角線の交点)に位置づけられる。
【0048】
LED110-1は、取付面410-1に対して垂直方向に光L1-1を発する。具体的には、LED110-1は、-X方向に光L1-1を発する。LED120-1は、取付面420-1に対して垂直方向に光L2-1を発する。具体的には、LED120-1は、+Y方向に光L2-1を発する。光L1-1及びL2-1は、フレーム体310-1の内側(中心)に向かって進む。前述したように、フレーム体310-1は、中空に構成され、光L1-1及びL2-1は、フレーム体310-1によって光路が妨げられたり変更されたりすることなく進行する。
【0049】
<ダイクロイックミラー210-1の保持>
ダイクロイックミラー210-1は、互いに向かい合う平行な矩形状の面222-1及び224-1を有する。面222-1には、光L1-1が入射し、面224-1には、光L2-1が入射する。反射光である光L1-1の場合には、第1の面である面222-1が入射面及び反射面となる。透過光であるL2-1の場合には、第2の面である面224-1が入射面となり、第1の面である面222-1が出射面となる。
【0050】
ダイクロイックミラー210-1は、互いに向かい合う2つの辺232-1及び234-1と、互いに向かい合う2つの辺236-1及び238-1とを有する。フレーム体310-1は、互いに向かい合う平行な2つの保持面610-1及び620-1(図8参照)を有する。保持面610-1及び620-1は、正方形状の形状を有する。
【0051】
ダイクロイックミラー210-1は、フレーム体310-1の保持面610-1及び620-1に挟持される。ダイクロイックミラー210-1の辺232-1が、保持面610-1の対角線612-1に沿い、ダイクロイックミラー210-1の辺234-1が、保持面620-1の対角線622-1に沿う。ダイクロイックミラー210-1は、取付面410-1となす角θ1が45度となり、取付面420-1となすθ2が45度の角となる(図1参照)。
【0052】
光L1-1及びL2-1の光路に含まれる面は、保持面610-1及び620-1と平行となる。
【0053】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-1の進行>
LED110-1から発せられる光L1-1は、-X方向(図1の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-1は、ダイクロイックミラー210-1の合成点510-1に入射する。光L1-1は、ダイクロイックミラー210-1によって反射され、合成点510-1で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-1は、ダイクロイックミラー210-1の中心に位置し、かつ、フレーム体310-1の中心に位置する。
【0054】
<光L2-1の進行>
LED120-1から発せられる光L2-1は、+Y方向(図1の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-1は、ダイクロイックミラー210-1に入射する。光L2-1は、ダイクロイックミラー210-1を透過し、合成点510-1から出射して、+Y方向に進む。
【0055】
<光L1-1及びL2-1の合成>
LED110-1から発せられる光L1-1と、LED120-1から発せられる光L2-1とは、ダイクロイックミラー210-1に向かって進む。光L1-1と光L2-1とは、ダイクロイックミラー210-1の合成点510-1で直交する。光L1-1と光L2-1とは、ダイクロイックミラー210-1上の合成点510-1で合成され、合成光は、照明光E-1として+Y方向に進んで、光源装置10から出射される。合成点510-1が、照明光生成合成点となる。
【0056】
このように、光源装置10は、ダイクロイックミラー210-1によって、互いに波長域が異なる光L1-1と光L2-1とを合成して出射することができる。
【0057】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-1は、立方体状の形状を有し、合成点510-1は、ダイクロイックミラー210-1の中心に位置する。このため、LED110-1から合成点510-1までの光路長(光L1-1の長さ)と、LED120-1から合成点510-1までの光路長(光L2-1の長さ)とは同じとなる。具体的には、LED110-1から合成点510-1までの光路長と、LED120-1から合成点510-1までの光路長とは、フレーム400の長さFLの半分の長さである。2つの光路長を同じ長さにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0058】
また、LED110-1から発せられた光L1-1は、ダイクロイックミラー210-1によって反射される。光L1-1は、1つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-1から発せられた光L2-1は、ダイクロイックミラー210-1を透過する。光L2-1は、1つのダイクロイックミラーの影響を受ける。このように、光L1-1も光L2-1も、影響されるダイクロイックミラーの数を1つに揃えることができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-1及び光L2-1の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0059】
<<<第2の実施の形態>>>
図2は、第2の実施の形態による光源装置20の概略の構成を示す平面図である。
【0060】
第2の実施の形態による光源装置20は、3つのLED110-2、120-2及び130-2と、2つのダイクロイックミラー210-2及び220-2とを有する。
【0061】
LED110-2及びLED130-2が、「一の光源」に相当し、LED120-2が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-2が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-2が、「第2のダイクロイックミラー」や「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-2及びLED120-2が、「第1の光学系」に相当し、LED130-2が、「第2の光学系」に相当する。
【0062】
<<LED110-2、120-2及び130-2>>
LED110-2、120-2及び130-2は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-2から発せられる光L1-2の波長域と、LED120-2から発せられる光L2-2の波長域と、LED130-2から発せられる光L3-2の波長域とは異なる。また、LED110-2から発せられる光L1-2のピーク波長と、LED120-2から発せられる光L2-2のピーク波長と、LED130-2から発せられる光L3-2のピーク波長とは異なる。
【0063】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-2、120-2及び130-2は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか3つのLEDを選択すればよい。
【0064】
第1の実施の形態と同様に、LED110-2、120-2及び130-2は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-2、120-2及び130-2が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0065】
<<ダイクロイックミラー210-2及び220-2>>
ダイクロイックミラー210-2及び220-2は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-2及び220-2の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0066】
<ダイクロイックミラー210-2>
ダイクロイックミラー210-2は、LED110-2から発せられる光L1-2を反射させ、LED120-2から発せられる光L2-2を透過させる特性を有する。
【0067】
ダイクロイックミラー220-2は、LED130-2から発せられる光L3-2を反射させ、合成光S1-2を透過させる特性を有する。合成光S1-2については、後述する。
【0068】
<<フレーム体310-2、320-2及び330-2>>
第2の実施の形態による光源装置20は、フレーム体310-2、320-2及び330-2を有する。フレーム体310-2、320-2及び330-2は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-2、320-2及び330-2は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-2、320-2及び330-2が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図2では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0069】
<フレーム体310-2>
フレーム体310-2は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-2は、2つのLED110-2及び120-2と、1つのダイクロイックミラー210-2とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-2及び120-2と、1つのダイクロイックミラー210-2とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-2に取り付けられる。なお、図2においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0070】
<LED110-2及び120-2の保持>
LED110-2は、フレーム体310-2の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-2を発する。LED120-2は、フレーム体310-2の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-2を発する。
【0071】
<ダイクロイックミラー210-2の保持>
ダイクロイックミラー210-2は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー210-2は、フレーム体310-2の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-2に取り付けられる。
【0072】
<フレーム体320-2>
フレーム体320-2は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-2は、1つのダイクロイックミラー220-2を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-2は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体310-2に取り付けられる。なお、図2においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0073】
<フレーム体330-2>
フレーム体330-2は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-2は、1つのLED130-2を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのLED130-2は、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材によって、フレーム体330-2に取り付けられる。なお、図2においては、図1と同様に、LED保持部材は、省略して示した。
【0074】
<LED130-2の保持>
LED130-2は、フレーム体330-2の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-2を発する。
【0075】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-2の進行>
LED110-2から発せられる光L1-2は、-X方向(図2の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-2は、ダイクロイックミラー210-2の合成点510-2に入射する。光L1-2は、ダイクロイックミラー210-2によって反射され、合成点510-2で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-2は、ダイクロイックミラー210-2の中心に位置し、かつ、フレーム体310-2の中心に位置する。
【0076】
<光L2-2の進行>
LED120-2から発せられる光L2-2は、+Y方向(図2の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-2は、ダイクロイックミラー210-2に入射する。光L2-2は、ダイクロイックミラー210-2を透過し、合成点510-2から出射して、+Y方向に進む。
【0077】
<光L1-2及びL2-2の合成>
LED110-2から発せられる光L1-2と、LED120-2から発せられる光L2-2とは、ダイクロイックミラー210-2に向かって進む。光L1-2と光L2-2とは、ダイクロイックミラー210-2の合成点510-2で直交する。光L1-2と光L2-2とは、ダイクロイックミラー210-2上の合成点510-2で合成され、合成光S1-2として+Y方向に進む。
【0078】
このようにして、ダイクロイックミラー210-2によって、互いに波長域が異なる光L1-2と光L2-2とを合成することができる。
【0079】
<光L3-2の進行>
LED130-2から発せられる光L3-2は、-X方向(図2の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-2は、フレーム体330-2を通過する。光L3-2は、ダイクロイックミラー220-2の合成点520-2に入射する。光L3-2は、ダイクロイックミラー220-2によって反射され、合成点520-2で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点520-2は、ダイクロイックミラー220-2の中心に位置し、かつ、フレーム体320-2の中心に位置する。
【0080】
<合成光S1-2の進行>
ダイクロイックミラー210-2で合成された合成光S1-2は、+Y方向(図2の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S1-2は、ダイクロイックミラー220-2に入射する。合成光S1-2は、ダイクロイックミラー220-2を透過し、合成点520-2から出射して、+Y方向に進む。
【0081】
<光L3-2及び合成光S1-2の合成>
LED130-2から発せられる光L3-2と、ダイクロイックミラー210-2で合成された合成光S1-2とは、ダイクロイックミラー220-2の合成点520-2で直交する。光L3-2と合成光S1-2とは、ダイクロイックミラー220-2上の合成点520-2で合成され、照明光E-2として+Y方向に進んで、光源装置20から出射される。合成点520-2が、照明光生成合成点となる。
【0082】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-2、320-2及び330-2は、立方体状の形状を有する。合成点510-2は、ダイクロイックミラー210-2の中心に位置する。合成点520-2は、ダイクロイックミラー220-2の中心に位置する。このため、LED110-2から合成点510-2を経て合成点520-2までの光路長(光L1-2と合成光S1-2との長さ)と、LED120-2から合成点510-2を経て合成点520-2までの光路長(光L2-2と合成光S1-2との長さ)と、LED130-2から合成点520-2までの光路長(光L3-2の長さ)とは同じとなる。具体的には、これらの3つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの1.5倍の長さである。3つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0083】
また、LED110-2から発せられた光L1-2は、ダイクロイックミラー210-2によって反射され、ダイクロイックミラー220-2を透過する。光L1-2は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-2から発せられた光L2-2は、ダイクロイックミラー210-2を透過し、ダイクロイックミラー220-2を透過する。光L2-2は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-2から発せられた光L3-2は、ダイクロイックミラー220-2によって反射される。光L3-2は、1つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0084】
このように、光L1-2、光L2-2が影響されるダイクロイックミラーの数は2つであり、光L3-2が影響されるダイクロイックミラーの数は1つである。影響されるダイクロイックミラーの数を近づける(差が1)ことができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-2、光L2-2、光L3-2の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0085】
<<<第3の実施の形態>>>
図3は、第3の実施の形態による光源装置30の概略の構成を示す平面図である。
【0086】
第3の実施の形態による光源装置30は、4つのLED110-3、120-3、130-3及び140-3と、3つのダイクロイックミラー210-3、220-3及び230-3とを有する。
【0087】
LED110-3及び130-3が、「一の光源」に相当し、LED120-3及び140-3が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-3及びダイクロイックミラー230-3が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-3が、「第3のダイクロイックミラー」や「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-3及びLED120-3が、「第1の光学系」に相当し、LED130-3及びLED140-3が、「第2の光学系」に相当する。
【0088】
<<LED110-3、120-3、130-3及び140-3>>
LED110-3、120-3、130-3及び140-3は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-3から発せられる光L1-3の波長域と、LED120-3から発せられる光L2-3の波長域と、LED130-3から発せられる光L3-3の波長域と、LED140-3から発せられる光L4-3の波長域とは異なる。また、LED110-3から発せられる光L1-3のピーク波長と、LED120-3から発せられる光L2-3のピーク波長と、LED130-3から発せられる光L3-3のピーク波長と、LED140-3から発せられる光L4-3のピーク波長とは異なる。
【0089】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-3、120-3、130-3及び140-3は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか4つのLEDを選択すればよい。
【0090】
第1の実施の形態と同様に、LED110-3、120-3、130-3及び140-3は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-3、120-3、130-3及び140-3が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0091】
<<ダイクロイックミラー210-3、220-3及び230-3>>
ダイクロイックミラー210-3、220-3及び230-3は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-3、220-3及び230-3の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0092】
<ダイクロイックミラー210-3>
ダイクロイックミラー210-3は、LED110-3から発せられる光L1-3を反射させ、LED120-3から発せられる光L2-3を透過させる特性を有する。
【0093】
<ダイクロイックミラー220-3>
ダイクロイックミラー220-3は、合成光S1-3を透過させ、合成光S2-3を反射させる特性を有する。合成光S1-3及び合成光S2-3については、後述する。
【0094】
<ダイクロイックミラー230-3>
ダイクロイックミラー230-3は、LED130-3から発せられる光L3-3を透過させ、LED140-3から発せられる光L4-3を反射させる特性を有する。
【0095】
<<フレーム体310-3、320-3及び330-3>>
第3の実施の形態による光源装置30は、フレーム体310-3、320-3及び330-3を有する。フレーム体310-3、320-3及び330-3は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-3、320-3及び330-3は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-3、320-3及び330-3が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図3では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0096】
<フレーム体310-3>
フレーム体310-3は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-3は、2つのLED110-3及び120-3と、1つのダイクロイックミラー210-3とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-3及び120-3と、1つのダイクロイックミラー210-3とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-3に取り付けられる。なお、図3においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0097】
<LED110-3及び120-3のLEDの保持>
LED110-3は、フレーム体310-3の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-3を発する。LED120-3は、フレーム体310-3の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-3を発する。
【0098】
<ダイクロイックミラー210-3の保持>
ダイクロイックミラー210-3は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー210-3は、フレーム体310-3の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-3に取り付けられる。
【0099】
<フレーム体320-3>
フレーム体320-3は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-3は、1つのダイクロイックミラー220-3を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-3は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体320-3に取り付けられる。なお、図3においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0100】
<ダイクロイックミラー220-3の保持>
ダイクロイックミラー220-3は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー220-3は、フレーム体320-3の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体320-3に取り付けられる。
【0101】
<フレーム体330-3>
フレーム体330-3は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-3は、2つのLED130-3及び140-3と、1つのダイクロイックミラー230-3とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED130-3及び140-3と、1つのダイクロイックミラー230-3とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体330-3に取り付けられる。なお、図3においては、図1と同様に、これらのLED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0102】
<LED130-3及び140-3の保持>
LED130-3は、フレーム体330-3の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-3を発する。LED140-3は、フレーム体330-3の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L4-3を発する。
【0103】
<ダイクロイックミラー230-3の保持>
ダイクロイックミラー230-3は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー230-3は、フレーム体330-3の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体330-3に取り付けられる。
【0104】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-3の進行>
LED110-3から発せられる光L1-3は、-X方向(図3の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-3は、ダイクロイックミラー210-3の合成点510-3に入射する。光L1-3は、ダイクロイックミラー210-3によって反射され、合成点510-3で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-3は、ダイクロイックミラー210-3の中心に位置し、かつ、フレーム体310-3の中心に位置する。
【0105】
<光L2-3の進行>
LED120-3から発せられる光L2-3は、+Y方向(図3の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-3は、ダイクロイックミラー210-3に入射する。光L2-3は、ダイクロイックミラー210-3を透過し、合成点510-3から出射して、+Y方向に進む。
【0106】
<光L1-3及びL2-3の合成>
LED110-3から発せられる光L1-3と、LED120-3から発せられる光L2-3とは、ダイクロイックミラー210-3に向かって進む。光L1-3と光L2-3とは、ダイクロイックミラー210-3の合成点510-3で直交する。光L1-3と光L2-3とは、ダイクロイックミラー210-3上の合成点510-3で合成され、合成光S1-3として+Y方向に進む。
【0107】
このようにして、ダイクロイックミラー210-3によって、互いに波長域が異なる光L1-3と光L2-3とを合成することができる。
【0108】
<光L3-3の進行>
LED130-3から発せられる光L3-3は、-X方向(図3の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-3は、ダイクロイックミラー230-3に入射する。光L3-3は、ダイクロイックミラー230-3を透過し、合成点530-3から出射して、-X方向に進む。合成点530-3は、ダイクロイックミラー230-3の中心に位置し、かつ、フレーム体330-3の中心に位置する。
【0109】
<光L4-3の進行>
LED140-3から発せられる光L4-3は、+Y方向(図3の紙面の左方向)に向かって進む。光L4-3は、ダイクロイックミラー230-3の合成点530-3に入射する。光L4-3は、ダイクロイックミラー230-3によって反射され、合成点530-3で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0110】
<光L3-3及びL4-3の合成>
LED130-3から発せられる光L3-3と、LED140-3から発せられる光L4-3とは、ダイクロイックミラー230-3に向かって進む。光L3-3と光L4-3とは、ダイクロイックミラー230-3の合成点530-3で直交する。光L3-3と光L4-3とは、ダイクロイックミラー230-3上の合成点530-3で合成され、合成光S2-3として-X方向に進む。
【0111】
このようにして、ダイクロイックミラー230-3によって、互いに波長域が異なる光L3-3と光L4-3とを合成することができる。
【0112】
<合成光S1-3及び合成光S2-3の進行>
ダイクロイックミラー210-3で合成された合成光S1-3は、+Y方向(図3の紙面の上方向)に向かって進む。ダイクロイックミラー230-3で合成された合成光S2-3は、-X方向(図3の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S1-3は、ダイクロイックミラー220-3に入射する。合成光S1-3は、ダイクロイックミラー220-3を透過し、合成点520-3から出射して、+Y方向に進む。合成光S2-3は、ダイクロイックミラー220-3の合成点520-3に入射する。合成光S2-3は、ダイクロイックミラー220-3によって反射され、合成点520-3で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点520-3は、ダイクロイックミラー220-3の中心に位置し、かつ、フレーム体320-3の中心に位置する。
【0113】
<合成光S1-3及び合成光S2-3の合成>
ダイクロイックミラー210-3で合成された合成光S1-3と、ダイクロイックミラー230-3で合成された合成光S2-3とは、ダイクロイックミラー220-3の合成点520-3で直交する。合成光S1-3と合成光S2-3とは、ダイクロイックミラー220-3上の合成点520-3で合成され、照明光E-3として+Y方向に進んで、光源装置30から出射される。合成点520-3が、照明光生成合成点となる。
【0114】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-3、320-3及び330-3は、立方体状の形状を有する。合成点510-3は、ダイクロイックミラー210-3の中心に位置する。合成点520-3は、ダイクロイックミラー220-3の中心に位置する。合成点530-3は、ダイクロイックミラー230-3の中心に位置する。このため、LED110-3から合成点510-3を経て合成点520-3までの光路長(光L1-3と合成光S1-3との長さ)と、LED120-3から合成点510-3を経て合成点520-3までの光路長(光L2-3と合成光S1-3との長さ)と、LED130-3から合成点530-3を経て合成点520-3までの光路長(光L3-3と合成光S2-3との長さ)と、LED140-3から合成点530-3を経て合成点520-3までの光路長(光L4-3と合成光S2-3との長さ)とは同じとなる。具体的には、これらの4つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの1.5倍の長さである。4つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0115】
また、LED110-3から発せられた光L1-3は、ダイクロイックミラー210-3によって反射され、ダイクロイックミラー220-3を透過する。光L1-3は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-3から発せられた光L2-3は、ダイクロイックミラー210-3を透過し、ダイクロイックミラー220-3を透過する。光L2-3は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-3から発せられた光L3-3は、ダイクロイックミラー230-3を透過し、ダイクロイックミラー220-3によって反射される。光L3-3は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED140-3から発せられた光L4-3は、ダイクロイックミラー230-3によって反射され、ダイクロイックミラー220-3によって反射される。光L4-3は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0116】
このように、光L1-3も光L2-3も光L3-3も光L4-3も、影響されるダイクロイックミラーの数を2つに揃えることができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-3、光L2-3、光L3-3、光L4-3の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0117】
<<<第4の実施の形態>>>
図4は、第4の実施の形態による光源装置40の概略の構成を示す平面図である。
【0118】
第4の実施の形態による光源装置40は、5つのLED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4と、4つのダイクロイックミラー210-4、220-4、230-4、240-4とを有する。
【0119】
LED110-4、LED130-4及びLED150-4が、「一の光源」に相当し、LED120-4及びLED140-4が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-4及びダイクロイックミラー230-4が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-4が、「第3のダイクロイックミラー」や「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー240-4が、「第2のダイクロイックミラー」に相当する。LED110-4、LED120-4、LED150-4が、「第1の光学系」に相当し、LED130-4及びLED140-4が、「第2の光学系」に相当する。
【0120】
<<LED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4>>
LED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-4から発せられる光L1-4の波長域と、LED120-4から発せられる光L2-4の波長域と、LED130-4から発せられる光L3-4の波長域と、LED140-4から発せられる光L4-4の波長域と、LED150-4から発せられる光L5-4の波長域と、は異なる。また、LED110-4から発せられる光L1-4のピーク波長と、LED120-4から発せられる光L2-4のピーク波長と、LED130-4から発せられる光L3-4のピーク波長と、LED140-4から発せられる光L4-4のピーク波長と、LED150-4から発せられる光L5-4のピーク波長とは異なる。
【0121】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか5つのLEDを選択すればよい。
【0122】
第1の実施の形態と同様に、LED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-4、120-4、130-4、140-4及び150-4が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0123】
<<ダイクロイックミラー210-4、220-4、230-4及び240-4>>
ダイクロイックミラー210-4、220-4、230-4及び240-4は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-4、220-4、230-4及び240-4の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0124】
<ダイクロイックミラー210-4>
ダイクロイックミラー210-4は、LED110-4から発せられる光L1-4を反射させ、LED120-4から発せられる光L2-4を透過させる特性を有する。
【0125】
<ダイクロイックミラー220-4>
ダイクロイックミラー220-4は、合成光S2-4を透過させ、合成光S3-4を反射させる特性を有する。合成光S2-4及び合成光S3-4については、後述する。
【0126】
<ダイクロイックミラー230-4>
ダイクロイックミラー230-4は、LED130-4から発せられる光L3-4を透過させ、LED140-4から発せられる光L4-4を反射させる特性を有する。
【0127】
<ダイクロイックミラー240-4>
ダイクロイックミラー240-4は、合成光S1-4を透過させ、LED150-4から発せられる光L5-4を反射させる特性を有する。合成光S1-4については、後述する。
【0128】
<<フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4>>
第4の実施の形態による光源装置40は、フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4を有する。フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図4では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0129】
<フレーム体310-4>
フレーム体310-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-4は、2つのLED110-4及び120-4と、1つのダイクロイックミラー210-4とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-4及び120-4と、1つのダイクロイックミラー210-4とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-4に取り付けられる。なお、図4においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0130】
<LED110-4及び120-4のLEDの保持>
LED110-4は、フレーム体310-4の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-4を発する。LED120-4は、フレーム体310-4の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-4を発する。
【0131】
<ダイクロイックミラー210-4の保持>
ダイクロイックミラー210-4は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー210-4は、フレーム体310-4の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-4に取り付けられる。
【0132】
<フレーム体320-4>
フレーム体320-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-4は、1つのダイクロイックミラー220-4を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-4は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体320-4に取り付けられる。なお、図4においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0133】
<ダイクロイックミラー220-4の保持>
ダイクロイックミラー220-4は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー220-4は、フレーム体320-4の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体320-4に取り付けられる。
【0134】
<フレーム体330-4>
フレーム体330-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-4は、2つのLED130-4及び140-4と、1つのダイクロイックミラー230-4とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED130-4及び140-4と、1つのダイクロイックミラー230-4とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体330-4に取り付けられる。なお、図4においては、図1と同様に、これらのLED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0135】
<LED130-4及び140-4の保持>
LED130-4は、フレーム体330-4の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-4を発する。LED140-4は、フレーム体330-4の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L4-4を発する。
【0136】
<ダイクロイックミラー230-4の保持>
ダイクロイックミラー230-4は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー230-4は、フレーム体330-4の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体330-4に取り付けられる。
【0137】
<フレーム体340-4>
フレーム体340-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体340-4は、1つのダイクロイックミラー240-4を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー240-4は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体340-4に取り付けられる。なお、図4においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0138】
<ダイクロイックミラー240-4の保持>
ダイクロイックミラー240-4は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー240-4は、フレーム体340-4の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体340-4に取り付けられる。
【0139】
<フレーム体350-4>
フレーム体350-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体350-4は、1つのLED150-4を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのLED150-4は、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材によって、フレーム体350-4に取り付けられる。なお、図4においては、図1と同様に、LED保持部材は、省略して示した。
【0140】
<LED150-4の保持>
LED150-4は、フレーム体350-4の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L5-4を発する。
【0141】
<フレーム体360-4>
フレーム体360-4は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。
【0142】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-4の進行>
LED110-4から発せられる光L1-4は、-X方向(図4の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-4は、ダイクロイックミラー210-4の合成点510-4に入射する。光L1-4は、ダイクロイックミラー210-4によって反射され、合成点510-4で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-4は、ダイクロイックミラー210-4の中心に位置し、かつ、フレーム体310-4の中心に位置する。
【0143】
<光L2-4の進行>
LED120-4から発せられる光L2-4は、+Y方向(図4の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-4は、ダイクロイックミラー210-4に入射する。光L2-4は、ダイクロイックミラー210-4を透過し、合成点510-4から出射して、+Y方向に進む。
【0144】
<光L1-4及びL2-4の合成>
LED110-4から発せられる光L1-4と、LED120-4から発せられる光L2-4とは、ダイクロイックミラー210-4に向かって進む。光L1-4と光L2-4とは、ダイクロイックミラー210-4の合成点510-4で直交する。光L1-4と光L2-4とは、ダイクロイックミラー210-4上の合成点510-4で合成され、合成光S1-4として+Y方向に進む。
【0145】
このようにして、ダイクロイックミラー210-4によって、互いに波長域が異なる光L1-4と光L2-4とを合成することができる。
【0146】
<光L3-4の進行>
LED130-4から発せられる光L3-4は、-X方向(図4の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-4は、ダイクロイックミラー230-4に入射する。光L3-4は、ダイクロイックミラー230-4を透過し、合成点530-4から出射して、-X方向に進む。合成点530-4は、ダイクロイックミラー230-4の中心に位置し、かつ、フレーム体330-4の中心に位置する。
【0147】
<光L4-4の進行>
LED140-4から発せられる光L4-4は、+Y方向(図4の紙面の上方向)に向かって進む。光L4-4は、ダイクロイックミラー230-4の合成点530-4に入射する。光L4-4は、ダイクロイックミラー230-4によって反射され、合成点530-4で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0148】
<光L3-4及びL4-4の合成>
LED130-4から発せられる光L3-4と、LED140-4から発せられる光L4-4とは、ダイクロイックミラー230-4に向かって進む。光L3-4と光L4-4とは、ダイクロイックミラー230-4の合成点530-4で直交する。光L3-4と光L4-4とは、ダイクロイックミラー230-4上の合成点530-4で合成され、合成光S2-4として-X方向に進む。
【0149】
このようにして、ダイクロイックミラー230-4によって、互いに波長域が異なる光L3-4と光L4-4とを合成することができる。
【0150】
<光L5-4の進行>
LED150-4から発せられる光L5-4は、-X方向(図4の紙面の左方向)に向かって進む。光L5-4は、フレーム体350-4を通過する。光L5-4は、ダイクロイックミラー240-4の合成点540-4に入射する。光L5-4は、ダイクロイックミラー240-4によって反射され、合成点540-4で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点540-4は、ダイクロイックミラー240-4の中心に位置し、かつ、フレーム体340-4の中心に位置する。
【0151】
<合成光S1-4の進行>
合成光S1-4は、+Y方向(図4の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S1-4は、ダイクロイックミラー240-4に入射する。合成光S1-4は、ダイクロイックミラー240-4を透過し、合成点540-4から出射して、+Y方向に進む。
【0152】
<合成光S1-4及び光L5-4の合成>
ダイクロイックミラー210-4で合成された合成光S1-4と、LED150-4から発せられる光L5-4とは、ダイクロイックミラー240-4の合成点540-4で直交する。合成光S1-4と光L5-4とは、ダイクロイックミラー240-4上の合成点540-4で合成され、合成光S3-4として+Y方向に進む。
【0153】
<合成光S2-4の進行>
ダイクロイックミラー230-4で合成された合成光S2-4は、-X方向(図4の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S2-4は、ダイクロイックミラー220-4に入射する。合成光S2-4は、ダイクロイックミラー220-4を透過し、合成点520-4から出射して、-X方向に進む。合成点520-4は、ダイクロイックミラー220-4の中心に位置し、かつ、フレーム体320-4の中心に位置する。
【0154】
<合成光S3-4の進行>
ダイクロイックミラー240-4で合成された合成光S3-4は、+Y方向(図4の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S3-4は、ダイクロイックミラー220-4の合成点520-4に入射する。合成光S3-4は、ダイクロイックミラー220-4によって反射され、合成点520-4で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0155】
<合成光S2-4及び合成光S3-4の合成>
ダイクロイックミラー230-4で合成された合成光S2-4と、ダイクロイックミラー240-4で合成された合成光S3-4とは、ダイクロイックミラー220-4の合成点520-4で直交する。合成光S2-4と合成光S3-4とは、ダイクロイックミラー220-4上の合成点520-4で合成され、照明光E-4として-X方向に進んで、光源装置40から出射される。合成点540-4が、照明光生成合成点となる。
【0156】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-4、320-4、330-4、340-4、350-4及び360-4は、立方体状の形状を有する。合成点510-4は、ダイクロイックミラー210-4の中心に位置し、合成点520-4は、ダイクロイックミラー220-4の中心に位置し、合成点530-4は、ダイクロイックミラー230-4の中心に位置し、合成点540-4は、ダイクロイックミラー240-4の中心に位置する。
【0157】
このため、LED110-4から合成点510-4及び540-4を経て合成点520-4までの光路長(光L1-4と合成光S1-4と合成光S3-4との長さ)と、LED120-4から合成点510-4及び540-4を経て合成点520-4までの光路長(光L2-4と合成光S1-4と合成光S3-4との長さ)と、LED130-4から合成点530-4を経て合成点520-4までの光路長(光L3-4と合成光S2-4の長さ)と、LED140-4から合成点530-4を経て合成点520-4までの光路長(光L4-4と合成光S2-4との長さ)と、LED150-4から合成点540-4を経て合成点520-4までの光路長(光L5-4と合成光S3-4との長さ)とは同じになる。具体的には、これらの5つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの2.5倍の長さである。5つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0158】
また、LED110-4から発せられた光L1-4は、ダイクロイックミラー210-4によって反射され、ダイクロイックミラー240-4を透過し、ダイクロイックミラー220-4によって反射される。光L1-4は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-4から発せられた光L2-4は、ダイクロイックミラー210-4を透過し、ダイクロイックミラー240-4を透過し、ダイクロイックミラー220-4によって反射される。光L2-4は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-4から発せられた光L3-4は、ダイクロイックミラー230-4を透過し、ダイクロイックミラー220-4を透過する。光L3-4は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED140-4から発せられた光L4-4は、ダイクロイックミラー230-4によって反射され、ダイクロイックミラー220-4を透過する。光L4-4は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED150-4から発せられた光L5-4は、ダイクロイックミラー240-4によって反射され、ダイクロイックミラー220-4によって反射される。光L5-4は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0159】
このように、光L1-4、光L2-4が影響されるダイクロイックミラーの数は3つであり、光L3-4、光L4-4、光L5-4が影響されるダイクロイックミラーの数は2つである。影響されるダイクロイックミラーの数を近づける(差が1)ことができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-4、光L2-4、光L3-4、光L4-4、光L5-4の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0160】
<<<第5の実施の形態>>>
図5は、第5の実施の形態による光源装置50の概略の構成を示す平面図である。
【0161】
第5の実施の形態による光源装置50は、6つのLED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5と、5つのダイクロイックミラー210-5、220-5、230-5、240-5、250-5とを有する。
【0162】
LED110-5、LED130-5及びLED150-5が、「一の光源」に相当し、LED120-5、LED140-5及びLED160-5が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-5、ダイクロイックミラー230-5及びダイクロイックミラー250-5が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-5及びダイクロイックミラー240-5が、「第3のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-5が、「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-5、LED120-5、LED150-5及びLED160-5が、「第1の光学系」に相当し、LED130-5及びLED140-5が、「第2の光学系」に相当する。
【0163】
<<LED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5>>
LED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-5から発せられる光L1-5の波長域と、LED120-5から発せられる光L2-5の波長域と、LED130-5から発せられる光L3-5の波長域と、LED140-5から発せられる光L4-5の波長域と、LED150-5から発せられる光L5-5の波長域と、LED160-5から発せられる光L6-5の波長域と、は異なる。また、LED110-5から発せられる光L1-5のピーク波長と、LED120-5から発せられる光L2-5のピーク波長と、LED130-5から発せられる光L3-5のピーク波長と、LED140-5から発せられる光L4-5のピーク波長と、LED150-5から発せられる光L5-5のピーク波長と、LED160-5から発せられる光L6-5のピーク波長とは異なる。
【0164】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか6つのLEDを選択すればよい。
【0165】
第1の実施の形態と同様に、LED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-5、120-5、130-5、140-5、150-5及び160-5が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0166】
<<ダイクロイックミラー210-5、220-5、230-5、240-5及び250-5>>
ダイクロイックミラー210-5、220-5、230-5、240-5及び250-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-5、220-5、230-5、240-5及び250-5の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0167】
<ダイクロイックミラー210-5>
ダイクロイックミラー210-5は、LED110-5から発せられる光L1-5を反射させ、LED120-5から発せられる光L2-5を透過させる特性を有する。
【0168】
<ダイクロイックミラー220-5>
ダイクロイックミラー220-5は、合成光S2-5を透過させ、合成光S3-5を反射させる特性を有する。合成光S2-5及び合成光S3-5については、後述する。
【0169】
<ダイクロイックミラー230-5>
ダイクロイックミラー230-5は、LED130-5から発せられる光L3-5を透過させ、LED140-5から発せられる光L4-5を反射させる特性を有する。
【0170】
<ダイクロイックミラー240-5>
ダイクロイックミラー240-5は、合成光S1-5を透過させ、合成光S4-5を反射させる特性を有する。合成光S1-5及び合成光S4-5については、後述する。
【0171】
<ダイクロイックミラー250-5>
ダイクロイックミラー250-5は、LED150-5から発せられる光L5-5を透過させ、LED160-5から発せられる光L6-5を反射させる特性を有する。
【0172】
<<フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5>>
第5の実施の形態による光源装置50は、フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5を有する。フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図5では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0173】
<フレーム体310-5>
フレーム体310-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-5は、2つのLED110-5及び120-5と、1つのダイクロイックミラー210-5とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-5及び120-5と、1つのダイクロイックミラー210-5とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-5に取り付けられる。なお、図5においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0174】
<LED110-5及び120-5のLEDの保持>
LED110-5は、フレーム体310-5の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-5を発する。LED120-5は、フレーム体310-5の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-5を発する。
【0175】
<ダイクロイックミラー210-5の保持>
ダイクロイックミラー210-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー210-5は、フレーム体310-5の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-5に取り付けられる。
【0176】
<フレーム体320-5>
フレーム体320-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-5は、1つのダイクロイックミラー220-5を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-5は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体320-5に取り付けられる。なお、図5においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0177】
<ダイクロイックミラー220-5の保持>
ダイクロイックミラー220-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー220-5は、フレーム体320-5の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体320-5に取り付けられる。
【0178】
<フレーム体330-5>
フレーム体330-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-5は、2つのLED130-5及び140-5と、1つのダイクロイックミラー230-5とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED130-5及び140-5と、1つのダイクロイックミラー230-5とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体330-5に取り付けられる。なお、図5においては、図1と同様に、これらのLED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0179】
<LED130-5及び140-5の保持>
LED130-5は、フレーム体330-5の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-5を発する。LED140-5は、フレーム体330-5の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L4-5を発する。
【0180】
<ダイクロイックミラー230-5の保持>
ダイクロイックミラー230-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー230-5は、フレーム体330-5の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体330-5に取り付けられる。
【0181】
<フレーム体340-5>
フレーム体340-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体340-5は、1つのダイクロイックミラー240-5を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー240-5は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体340-5に取り付けられる。なお、図5においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0182】
<ダイクロイックミラー240-5の保持>
ダイクロイックミラー240-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー240-5は、フレーム体340-5の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体340-5に取り付けられる。
【0183】
<フレーム体350-5>
フレーム体350-5は、2つのLED150-5及び160-5と、1つのダイクロイックミラー250-5とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED150-5及び160-5と、1つのダイクロイックミラー250-5とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体350-5に取り付けられる。なお、図5においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0184】
<LED150-5及び160-5のLEDの保持>
LED150-5は、フレーム体350-5の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L5-5を発する。LED160-5は、フレーム体350-5の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L6-5を発する。
【0185】
<ダイクロイックミラー250-5の保持>
ダイクロイックミラー250-5は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー250-5は、フレーム体350-5の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体350-5に取り付けられる。
【0186】
<フレーム体360-5>
フレーム体360-5は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。
【0187】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-5の進行>
LED110-5から発せられる光L1-5は、-X方向(図5の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-5は、ダイクロイックミラー210-5に入射する。光L1-5は、ダイクロイックミラー210-5によって反射され、合成点510-5で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-5は、ダイクロイックミラー210-5の中心に位置し、かつ、フレーム体310-5の中心に位置する。
【0188】
<光L2-5の進行>
LED120-5から発せられる光L2-5は、+Y方向(図5の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-5は、ダイクロイックミラー210-5に入射する。光L2-5は、ダイクロイックミラー210-5を透過し、合成点510-5から出射して、+Y方向に進む。
【0189】
<光L1-5及びL2-5の合成>
LED110-5から発せられる光L1-5と、LED120-5から発せられる光L2-5とは、ダイクロイックミラー210-5に向かって進む。光L1-5と光L2-5とは、ダイクロイックミラー210-5の合成点510-5で直交する。光L1-5と光L2-5とは、ダイクロイックミラー210-5上の合成点510-5で合成され、合成光S1-5として+Y方向に進む。
【0190】
このようにして、ダイクロイックミラー210-5によって、互いに波長域が異なる光L1-5と光L2-5とを合成することができる。
【0191】
<光L3-5の進行>
LED130-5から発せられる光L3-5は、-X方向(図5の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-5は、ダイクロイックミラー230-5に入射する。光L3-5は、ダイクロイックミラー230-5を透過し、合成点530-5から出射して、-X方向に進む。合成点530-5は、ダイクロイックミラー230-5の中心に位置し、かつ、フレーム体330-5の中心に位置する。
【0192】
<光L4-5の進行>
LED140-5から発せられる光L4-5は、+Y方向(図5の紙面の上方向)に向かって進む。光L4-5は、ダイクロイックミラー230-5の合成点530-5に入射する。光L4-5は、ダイクロイックミラー230-5によって反射され、合成点530-5で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0193】
<光L3-5及びL4-5の合成>
LED130-5から発せられる光L3-5と、LED140-5から発せられる光L4-5とは、ダイクロイックミラー230-5に向かって進む。光L3-5と光L4-5とは、ダイクロイックミラー230-5の合成点530-5で直交する。光L3-5と光L4-5とは、ダイクロイックミラー230-5上の合成点530-5で合成され、合成光S2-5として-X方向に進む。
【0194】
このようにして、ダイクロイックミラー230-5によって、互いに波長域が異なる光L3-5と光L4-5とを合成することができる。
【0195】
<光L5-5の進行>
LED150-5から発せられる光L5-5は、-X方向(図5の紙面の左方向)に向かって進む。光L5-5は、ダイクロイックミラー250-5に入射する。光L5-5は、ダイクロイックミラー250-5を透過し、合成点550-5から出射して、-X方向に進む。合成点550-5は、ダイクロイックミラー250-5の中心に位置し、かつ、フレーム体350-5の中心に位置する。
【0196】
<光L6-5の進行>
LED160-5から発せられる光L6-5は、+Y方向(図5の紙面の上方向)に向かって進む。光L6-5は、ダイクロイックミラー250-5の合成点550-5に入射する。光L6-5は、ダイクロイックミラー250-5によって反射され、合成点550-5で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0197】
<光L5-5及びL6-5の合成>
LED150-5から発せられる光L5-5と、LED160-5から発せられる光L6-5とは、ダイクロイックミラー250-5に向かって進む。光L5-5と光L6-5とは、ダイクロイックミラー250-5の合成点550-5で直交する。光L5-5と光L6-5とは、ダイクロイックミラー250-5上の合成点550-5で合成され、合成光S4-5として-X方向に進む。
【0198】
このようにして、ダイクロイックミラー250-5によって、互いに波長域が異なる光L5-5と光L6-5とを合成することができる。
【0199】
<合成光S1-5の進行>
合成光S1-5は、+Y方向(図5の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S1-5は、ダイクロイックミラー240-5に入射する。合成光S1-5は、ダイクロイックミラー240-5を透過し、合成点540-5から出射して、+Y方向に進む。
【0200】
<合成光S4-5の進行>
合成光S4-5は、-X方向(図5の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S4-5は、ダイクロイックミラー240-5の合成点540-5に入射する。合成光S4-5は、ダイクロイックミラー240-5によって反射され、合成点540-5で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。
【0201】
<合成光S1-5及び合成光S4-5の合成>
ダイクロイックミラー210-5で合成された合成光S1-5と、ダイクロイックミラー250-5で合成された合成光S4-5とは、ダイクロイックミラー240-5の合成点540-5で直交する。合成光S1-5と合成光S4-5とは、ダイクロイックミラー240-5上の合成点540-5で合成され、合成光S3-5として+Y方向に進む。
【0202】
<合成光S2-5の進行>
ダイクロイックミラー230-5で合成された合成光S2-5は、-X方向(図5の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S2-5は、フレーム体360-5を通過する。合成光S2-5は、ダイクロイックミラー220-5に入射する。合成光S2-5は、ダイクロイックミラー220-5を透過し、合成点520-5から出射して、-X方向に進む。
【0203】
<合成光S3-5の進行>
ダイクロイックミラー240-5で合成された合成光S3-5は、+Y方向(図5の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S3-5は、ダイクロイックミラー220-5の合成点520-5に入射する。合成光S3-5は、ダイクロイックミラー220-5によって反射され、合成点520-5で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0204】
<合成光S2-5及び合成光S3-5の合成>
ダイクロイックミラー230-5で合成された合成光S2-5と、ダイクロイックミラー240-5で合成された合成光S3-5とは、ダイクロイックミラー220-5の合成点520-5で直交する。合成光S2-5と合成光S3-5とは、ダイクロイックミラー220-5上の合成点520-5で合成され、照明光E-5として-X方向に進んで、光源装置50から出射される。合成点520-5が、照明光生成合成点となる。
【0205】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-5、320-5、330-5、340-5、350-5及び360-5は、立方体状の形状を有する。合成点510-5は、ダイクロイックミラー210-5の中心に位置し、合成点520-5は、ダイクロイックミラー220-5の中心に位置し、合成点530-5は、ダイクロイックミラー230-5の中心に位置し、合成点540-5は、ダイクロイックミラー240-5の中心に位置し、合成点550-5は、ダイクロイックミラー250-5の中心に位置する。
【0206】
このため、LED110-5から合成点510-5及び540-5を経て合成点520-5までの光路長(光L1-5と合成光S1-5と合成光S3-5との長さ)と、LED120-5から合成点510-5及び540-5を経て合成点520-5までの光路長(光L2-5と合成光S1-5と合成光S3-5との長さ)と、LED130-5から合成点530-5を経て合成点520-5までの光路長(光L3-5と合成光S2-5の長さ)と、LED140-5から合成点530-5を経て合成点520-5までの光路長(光L4-5と合成光S2-5との長さ)と、LED150-5から合成点550-5及び540-5を経て合成点520-5までの光路長(光L5-5と合成光S4-5と合成光S3-5との長さ)と、LED160-5から合成点550-5及び540-5を経て合成点520-5までの光路長(光L6-5と合成光S4-5と合成光S3-5との長さ)と、は同じになる。具体的には、これらの6つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの2.5倍の長さである。6つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0207】
また、LED110-5から発せられた光L1-5は、ダイクロイックミラー210-5によって反射され、ダイクロイックミラー240-5を透過し、ダイクロイックミラー220-5によって反射される。光L1-5は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-5から発せられた光L2-5は、ダイクロイックミラー210-5を透過し、ダイクロイックミラー240-5を透過し、ダイクロイックミラー220-5によって反射される。光L2-5は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-5から発せられた光L3-5は、ダイクロイックミラー230-5を透過し、ダイクロイックミラー220-5を透過する。光L3-5は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED140-5から発せられた光L4-5は、ダイクロイックミラー230-5によって反射され、ダイクロイックミラー220-5を透過する。光L4-5は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED150-5から発せられた光L5-5は、ダイクロイックミラー250-5を透過し、ダイクロイックミラー240-5によって反射され、ダイクロイックミラー220-5によって反射される。光L5-5は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED160-5から発せられた光L6-5は、ダイクロイックミラー250-5によって反射され、ダイクロイックミラー240-5によって反射され、ダイクロイックミラー220-5によって反射される。光L6-5は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0208】
このように、光L1-5、光L2-5、光L5-5、光L6-5が影響されるダイクロイックミラーの数は3つであり、光L3-5、光L4-5が影響されるダイクロイックミラーの数は2つである。影響されるダイクロイックミラーの数を近づける(差が1)ことができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-5、光L2-5、光L3-5、光L4-5、光L5-5、光L6-5の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0209】
<<<第6の実施の形態>>>
図6は、第6の実施の形態による光源装置60の概略の構成を示す平面図である。
【0210】
第6の実施の形態による光源装置60は、7つのLED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6と、6つのダイクロイックミラー210-6、220-6、230-6、240-6、250-6、260-6とを有する。
【0211】
LED110-6、LED130-6、LED150-6及びLED170-6が、「一の光源」に相当し、LED120-6、LED140-6及びLED160-6が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-6、ダイクロイックミラー230-6及びダイクロイックミラー250-6が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-6及びダイクロイックミラー240-6が、「第3のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー260-6が、「第2のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-6が、「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-6、LED120-6、LED150-6及びLED160-6が、「第1の光学系」に相当し、LED130-6、LED140-6及びLED170-6が、「第2の光学系」に相当する。
【0212】
<<LED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6>>
LED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-6から発せられる光L1-6の波長域と、LED120-6から発せられる光L2-6の波長域と、LED130-6から発せられる光L3-6の波長域と、LED140-6から発せられる光L4-6の波長域と、LED150-6から発せられる光L5-6の波長域と、LED160-6から発せられる光L6-6の波長域と、LED170-6から発せられる光L7-6の波長域と、は異なる。また、LED110-6から発せられる光L1-6のピーク波長と、LED120-6から発せられる光L2-6のピーク波長と、LED130-6から発せられる光L3-6のピーク波長と、LED140-6から発せられる光L4-6のピーク波長と、LED150-6から発せられる光L5-6のピーク波長と、LED160-6から発せられる光L6-6のピーク波長と、LED170-6から発せられる光L7-6のピーク波長とは異なる。
【0213】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか7つのLEDを選択すればよい。
【0214】
第1の実施の形態と同様に、LED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6及び170-6が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0215】
<<ダイクロイックミラー210-6、220-6、230-6、240-6、250-6及び260-6>>
ダイクロイックミラー210-6、220-6、230-6、240-6、250-6及び260-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-6、220-6、230-6、240-6、250-6及び260-6の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0216】
<ダイクロイックミラー210-6>
ダイクロイックミラー210-6は、LED110-6から発せられる光L1-6を反射させ、LED120-6から発せられる光L2-6を透過させる特性を有する。
【0217】
<ダイクロイックミラー220-6>
ダイクロイックミラー220-6は、合成光S5-6を透過させ、合成光S3-6を反射させる特性を有する。合成光S5-6及び合成光S3-6については、後述する。
【0218】
<ダイクロイックミラー230-6>
ダイクロイックミラー230-6は、LED130-6から発せられる光L3-6を透過させ、LED140-6から発せられる光L4-6を反射させる特性を有する。
【0219】
<ダイクロイックミラー240-6>
ダイクロイックミラー240-6は、合成光S1-6を透過させ、合成光S4-6を反射させる特性を有する。合成光S1-6及び合成光S4-6については、後述する。
【0220】
<ダイクロイックミラー250-6>
ダイクロイックミラー250-6は、LED150-6から発せられる光L5-6を透過させ、LED160-6から発せられる光L6-6を反射させる特性を有する。
【0221】
<ダイクロイックミラー260-6>
ダイクロイックミラー260-6は、合成光S2-6を透過させ、LED170-6から発せられる光L7-6を反射させる特性を有する。
【0222】
<<フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6>>
第5の実施の形態による光源装置60は、フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6を有する。フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図6では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0223】
<フレーム体310-6>
フレーム体310-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-6は、2つのLED110-6及び120-6と、1つのダイクロイックミラー210-6とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-6及び120-6と、1つのダイクロイックミラー210-6とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0224】
<LED110-6及び120-6のLEDの保持>
LED110-6は、フレーム体310-6の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-6を発する。LED120-6は、フレーム体310-6の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-6を発する。
【0225】
<ダイクロイックミラー210-6の保持>
ダイクロイックミラー210-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー210-6は、フレーム体310-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-6に取り付けられる。
【0226】
<フレーム体320-6>
フレーム体320-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-6は、1つのダイクロイックミラー220-6を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-6は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体320-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0227】
<ダイクロイックミラー220-6の保持>
ダイクロイックミラー220-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー220-6は、フレーム体320-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体320-6に取り付けられる。
【0228】
<フレーム体330-6>
フレーム体330-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-6は、2つのLED130-6及び140-6と、1つのダイクロイックミラー230-6とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED130-6及び140-6と、1つのダイクロイックミラー230-6とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体330-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、これらのLED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0229】
<LED130-6及び140-6の保持>
LED130-6は、フレーム体330-6の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-6を発する。LED140-6は、フレーム体330-6の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L4-6を発する。
【0230】
<ダイクロイックミラー230-6の保持>
ダイクロイックミラー230-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー230-6は、フレーム体330-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体330-6に取り付けられる。
【0231】
<フレーム体340-6>
フレーム体340-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体340-6は、1つのダイクロイックミラー240-6を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー240-6は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体340-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0232】
<ダイクロイックミラー240-6の保持>
ダイクロイックミラー240-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー240-6は、フレーム体340-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体340-6に取り付けられる。
【0233】
<フレーム体350-6>
フレーム体350-6は、2つのLED150-6及び160-6と、1つのダイクロイックミラー250-6とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED150-6及び160-6と、1つのダイクロイックミラー250-6とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体350-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0234】
<LED150-6及び160-6のLEDの保持>
LED150-6は、フレーム体350-6の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L5-6を発する。LED160-6は、フレーム体350-6の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L6-6を発する。
【0235】
<ダイクロイックミラー250-6の保持>
ダイクロイックミラー250-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー250-6は、フレーム体350-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体350-6に取り付けられる。
【0236】
<フレーム体360-6>
フレーム体360-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体360-6は、1つのダイクロイックミラー260-6を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー260-6は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体360-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0237】
<ダイクロイックミラー260-6の保持>
ダイクロイックミラー260-6は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー260-6は、フレーム体360-6の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体360-6に取り付けられる。
【0238】
<フレーム体370-6>
フレーム体370-6は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体370-6は、1つのLED170-6を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのLED170-6は、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材によって、フレーム体370-6に取り付けられる。なお、図6においては、図1と同様に、LED保持部材は、省略して示した。
【0239】
<LED170-6の保持>
LED170-6は、フレーム体370-6の取付面に対して垂直方向(-Y方向)に光L7-6を発する。
【0240】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-6の進行>
LED110-6から発せられる光L1-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-6は、ダイクロイックミラー210-6の合成点510-6に入射する。光L1-6は、ダイクロイックミラー210-6によって反射され、合成点510-6で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-6は、ダイクロイックミラー210-6の中心に位置し、かつ、フレーム体310-6の中心に位置する。
【0241】
<光L2-6の進行>
LED120-6から発せられる光L2-6は、+Y方向(図6の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-6は、ダイクロイックミラー210-6に入射する。光L2-6は、ダイクロイックミラー210-6を透過し、合成点510-6から出射して、+Y方向に進む。
【0242】
<光L1-6及びL2-6の合成>
LED110-6から発せられる光L1-6と、LED120-6から発せられる光L2-6とは、ダイクロイックミラー210-6に向かって進む。光L1-6と光L2-6とは、ダイクロイックミラー210-6の合成点510-6で直交する。光L1-6と光L2-6とは、ダイクロイックミラー210-6上の合成点510-6で合成され、合成光S1-6として+Y方向に進む。
【0243】
このようにして、ダイクロイックミラー210-6によって、互いに波長域が異なる光L1-6と光L2-6とを合成することができる。
【0244】
<光L3-6の進行>
LED130-6から発せられる光L3-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-6は、ダイクロイックミラー230-6に入射する。光L3-6は、ダイクロイックミラー230-6を透過し、合成点530-6から出射して、-X方向に進む。合成点530-6は、ダイクロイックミラー230-6の中心に位置し、かつ、フレーム体330-6の中心に位置する。
【0245】
<光L4-6の進行>
LED140-6から発せられる光L4-6は、+Y方向(図6の紙面の上方向)に向かって進む。光L4-6は、ダイクロイックミラー230-6の合成点530-6に入射する。光L4-6は、ダイクロイックミラー230-6によって反射され、合成点530-6で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0246】
<光L3-6及びL4-6の合成>
LED130-6から発せられる光L3-6と、LED140-6から発せられる光L4-6とは、ダイクロイックミラー230-6に向かって進む。光L3-6と光L4-6とは、ダイクロイックミラー230-6の合成点530-6で直交する。光L3-6と光L4-6とは、ダイクロイックミラー230-6上の合成点530-6で合成され、合成光S2-6として-X方向に進む。
【0247】
このようにして、ダイクロイックミラー230-6によって、互いに波長域が異なる光L3-6と光L4-6とを合成することができる。
【0248】
<光L5-6の進行>
LED150-6から発せられる光L5-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。光L5-6は、ダイクロイックミラー250-6に入射する。光L5-6は、ダイクロイックミラー250-6を透過し、合成点550-6から出射して、-X方向に進む。合成点550-6は、ダイクロイックミラー250-6の中心に位置し、かつ、フレーム体350-6の中心に位置する。
【0249】
<光L6-6の進行>
LED160-6から発せられる光L6-6は、+Y方向(図6の紙面の上方向)に向かって進む。光L6-6は、ダイクロイックミラー250-6の合成点550-6に入射する。光L6-6は、ダイクロイックミラー250-6によって反射され、合成点550-6で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0250】
<光L5-6及びL6-6の合成>
LED150-6から発せられる光L5-6と、LED160-6から発せられる光L6-6とは、ダイクロイックミラー250-6に向かって進む。光L5-6と光L6-6とは、ダイクロイックミラー250-6の合成点550-6で直交する。光L5-6と光L6-6とは、ダイクロイックミラー250-6上の合成点550-6で合成され、合成光S4-6として-X方向に進む。
【0251】
このようにして、ダイクロイックミラー250-6によって、互いに波長域が異なる光L5-6と光L6-6とを合成することができる。
【0252】
<合成光S1-6の進行>
合成光S1-6は、+Y方向(図6の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S1-6は、ダイクロイックミラー240-6に入射する。合成光S1-6は、ダイクロイックミラー240-6を透過し、合成点540-6から出射して、+Y方向に進む。
【0253】
<合成光S4-6の進行>
合成光S4-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S4-6は、ダイクロイックミラー240-6の合成点540-6に入射する。合成光S4-6は、ダイクロイックミラー240-6によって反射され、合成点540-6で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。
【0254】
<合成光S1-6及び合成光S4-6の合成>
ダイクロイックミラー210-6で合成された合成光S1-6と、ダイクロイックミラー250-6で合成された合成光S4-6とは、ダイクロイックミラー240-6の合成点540-6で直交する。合成光S1-6と合成光S4-6とは、ダイクロイックミラー240-6上の合成点540-6で合成され、合成光S3-6として+Y方向に進む。
【0255】
<合成光S2-6の進行>
ダイクロイックミラー230-6で合成された合成光S2-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S2-6は、ダイクロイックミラー260-6に入射する。合成光S2-6は、ダイクロイックミラー260-6を透過し、合成点560-6から出射して、-X方向に進む。合成点560-6は、ダイクロイックミラー260-6の中心に位置し、かつ、フレーム体360-6の中心に位置する。
<光L7-6の進行>
LED170-6から発せられる光L7-6は、-Y方向(図6の紙面の下方向)に向かって進む。光L7-6は、フレーム体370-6を通過する。光L7-6は、ダイクロイックミラー260-6の合成点560-6に入射する。光L7-6は、ダイクロイックミラー260-6によって反射され、合成点560-6で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0256】
<合成光S2-6及び光L7-6の合成>
ダイクロイックミラー230-6で合成された合成光S2-6と、LED170-6から発せられる光L7-6とは、ダイクロイックミラー260-6の合成点560-6で直交する。合成光S2-6と光L7-6とは、ダイクロイックミラー260-6上の合成点560-6で合成され、合成光S5-6として-X方向に進む。
【0257】
<合成光S3-6の進行>
ダイクロイックミラー240-6で合成された合成光S3-6は、+Y方向(図6の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S3-6は、ダイクロイックミラー220-6の合成点520-6に入射する。合成光S3-6は、ダイクロイックミラー220-6によって反射され、合成点520-6で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0258】
<合成光S5-6の進行>
ダイクロイックミラー260-6で合成された合成光S5-6は、-X方向(図6の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S5-6は、ダイクロイックミラー220-6に入射する。合成光S5-6は、ダイクロイックミラー220-6を透過し、合成点520-6から出射して、-X方向に進む。
【0259】
<合成光S3-6及び合成光S5-6の合成>
ダイクロイックミラー240-6で合成された合成光S3-6と、ダイクロイックミラー260-6で合成された合成光S5-6とは、ダイクロイックミラー220-6の合成点520-6で直交する。合成光S3-6と合成光S5-6とは、ダイクロイックミラー220-6上の合成点520-6で合成され、照明光E-6として-X方向に進んで、光源装置60から出射される。合成点520-6が、照明光生成合成点となる。
【0260】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-6、320-6、330-6、340-6、350-6、360-6及び370-6は、立方体状の形状を有する。合成点510-6は、ダイクロイックミラー210-6の中心に位置する。合成点520-6は、ダイクロイックミラー220-6の中心に位置する。合成点530-6は、ダイクロイックミラー230-6の中心に位置する。合成点540-6は、ダイクロイックミラー240-6の中心に位置する。合成点550-6は、ダイクロイックミラー250-6の中心に位置する。合成点560-6は、ダイクロイックミラー260-6の中心に位置する。
【0261】
このため、LED110-6から合成点510-6及び540-6を経て合成点520-6までの光路長(光L1-6と合成光S1-6と合成光S3-6との長さ)と、LED120-6から合成点510-6及び540-6を経て合成点520-6までの光路長(光L2-6と合成光S1-6と合成光S3-6との長さ)と、LED130-6から合成点530-6及び560-6を経て合成点520-6までの光路長(光L3-6と合成光S2-6と合成光S5-6との長さ)と、LED140-6から合成点530-6及び560-6を経て合成点520-6までの光路長(光L4-6と合成光S2-6と合成光S5-6との長さ)と、LED150-6から合成点550-6及び540-6を経て合成点520-6までの光路長(光L5-6と合成光S4-6と合成光S3-6との長さ)と、LED160-6から合成点550-6及び540-6を経て合成点520-6までの光路長(光L6-6と合成光S4-6と合成光S3-6との長さ)と、LED170-6から合成点560-6を経て合成点520-6までの光路長(光L7-6と合成光S5-6との長さ)とは同じになる。具体的には、これらの7つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの2.5倍の長さである。7つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0262】
また、LED110-6から発せられた光L1-6は、ダイクロイックミラー210-6によって反射され、ダイクロイックミラー240-6を透過し、ダイクロイックミラー220-6によって反射される。光L1-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-6から発せられた光L2-6は、ダイクロイックミラー210-6を透過し、ダイクロイックミラー240-6を透過し、ダイクロイックミラー220-6によって反射される。光L2-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-6から発せられた光L3-6は、ダイクロイックミラー230-6を透過し、ダイクロイックミラー260-6を透過し、ダイクロイックミラー220-6を透過する。光L3-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED140-6から発せられた光L4-6は、ダイクロイックミラー230-6によって反射され、ダイクロイックミラー260-6を透過し、ダイクロイックミラー220-6を透過する。光L4-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED150-6から発せられた光L5-6は、ダイクロイックミラー250-6を透過し、ダイクロイックミラー240-6によって反射され、ダイクロイックミラー220-6によって反射される。光L5-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED160-6から発せられた光L6-6は、ダイクロイックミラー250-6によって反射され、ダイクロイックミラー240-6によって反射され、ダイクロイックミラー220-6によって反射される。光L6-6は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED170-6から発せられた光L7-6は、ダイクロイックミラー260-6によって反射され、ダイクロイックミラー220-6を透過する。光L7-6は、2つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0263】
このように、光L1-6、光L2-6、光L3-6、光L4-6、光L5-6、光L6-6が影響されるダイクロイックミラーの数は3つであり、光L7-6が影響されるダイクロイックミラーの数は2つである。影響されるダイクロイックミラーの数を近づける(差が1)ことができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-6、光L2-6、光L3-6、光L4-6、光L5-6、光L6-6、光L7-6の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0264】
<<<第7の実施の形態>>>
図7は、第7の実施の形態による光源装置70の概略の構成を示す平面図である。
【0265】
第7の実施の形態による光源装置70は、8つのLED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7と、7つのダイクロイックミラー210-7、220-7、230-7、240-7、250-7、260-7、270-7とを有する。
【0266】
LED110-7、LED130-7、LED150-7及びLED170-7が、「一の光源」に相当し、LED120-7、LED140-7、LED160-7及びLED180-7が、「他の光源」に相当する。ダイクロイックミラー210-7、ダイクロイックミラー230-7、ダイクロイックミラー250-7及びダイクロイックミラー270-7が、「第1のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-7、ダイクロイックミラー240-7及びダイクロイックミラー260-7が、「第3のダイクロイックミラー」に相当する。ダイクロイックミラー220-7が、「照明光ダイクロイックミラー」に相当する。LED110-7、LED120-7、LED150-7及びLED160-7が、「第1の光学系」に相当し、、LED130-7、LED140-7、LED170-7及びLED180-7が、「第2の光学系」に相当する。
【0267】
<<LED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7>>
LED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7は、互いに波長域が異なる光を発する。すなわち、LED110-7から発せられる光L1-7の波長域と、LED120-7から発せられる光L2-7の波長域と、LED130-7から発せられる光L3-7の波長域と、LED140-7から発せられる光L4-7の波長域と、LED150-7から発せられる光L5-7の波長域と、LED160-7から発せられる光L6-7の波長域と、LED170-7から発せられる光L7-7の波長域と、LED180-7から発せられる光L8-7の波長域と、は異なる。また、LED110-7から発せられる光L1-7のピーク波長と、LED120-7から発せられる光L2-7のピーク波長と、LED130-7から発せられる光L3-7のピーク波長と、LED140-7から発せられる光L4-7のピーク波長と、LED150-7から発せられる光L5-7のピーク波長と、LED160-7から発せられる光L6-7のピーク波長と、LED170-7から発せられる光L7-7のピーク波長と、LED180-7から発せられる光L8-7のピーク波長とは異なる。
【0268】
<ピーク波長>
前述したように、LED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7は、互いに波長域が異なるLEDであればよい。例えば、光の発光強度が最大となるピーク波長が460nm、525nm、570nm、623nm、730nm、850nm、940nm、1050nm、1100nm、1200nm、1300nm、1450nm、1550nm、1650nmの光を発するLEDや、白色光を発するLEDなどの複数種類のLEDのうちから、いずれか8つのLEDを選択すればよい。
【0269】
第1の実施の形態と同様に、LED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7は、発光体である発光ダイオード自体であっても、ライトガイドなどによって、発光ダイオードから発せられた光を導く部材や、その他の制御装置などを含んでもよい。後述するように、LED110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7及び180-7が取り付けられる取付面に対して垂直な方向に光を発することができればよい。取付面には、発光ダイオードが直接取り付けられても、ライトガイドなどが取り付けられてもよい。ライトガイドなどを取り付ける場合には、ライトガイドの出射面(端面)が、取付面に位置付けられる。
【0270】
<<ダイクロイックミラー210-7、220-7、230-7、240-7、250-7、260-7、270-7>>
ダイクロイックミラー210-7、220-7、230-7、240-7、250-7、260-7、270-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態と同様に、ダイクロイックミラー210-7、220-7、230-7、240-7、250-7、260-7、270-7の厚みによる影響は無視できるものとする。
【0271】
<ダイクロイックミラー210-7>
ダイクロイックミラー210-7は、LED110-7から発せられる光L1-7を反射させ、LED120-7から発せられる光L2-7を透過させる特性を有する。
【0272】
<ダイクロイックミラー220-7>
ダイクロイックミラー220-7は、合成光S5-7を透過させ、合成光S3-7を反射させる特性を有する。合成光S5-7及び合成光S3-7については、後述する。
【0273】
<ダイクロイックミラー230-7>
ダイクロイックミラー230-7は、LED130-7から発せられる光L3-7を透過させ、LED140-7から発せられる光L4-7を反射させる特性を有する。
【0274】
<ダイクロイックミラー240-7>
ダイクロイックミラー240-7は、合成光S1-7を透過させ、合成光S4-7を反射させる特性を有する。合成光S1-7及び合成光S4-7については、後述する。
【0275】
<ダイクロイックミラー250-7>
ダイクロイックミラー250-7は、LED150-7から発せられる光L5-7を透過させ、LED160-7から発せられる光L6-7を反射させる特性を有する。
【0276】
<ダイクロイックミラー260-7>
ダイクロイックミラー260-7は、合成光S2-7を透過させ、合成光S6-7を反射させる特性を有する。合成光S2-7及び合成光S6-7については、後述する。
【0277】
<ダイクロイックミラー270-7>
ダイクロイックミラー270-7は、LED170-7から発せられる光L7-7を透過させ、LED180-7から発せられる光L8-7を反射させる特性を有する。
【0278】
<<フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7>>
第5の実施の形態による光源装置70は、フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7を有する。フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様の構成を有する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7は、12本のフレーム400によって構成される。フレーム400は、長尺な細い棒状の形状を有する。フレーム400は、長さFLを有する。フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7が隣接する境界は、隣り合う2本のフレーム400が平行に並ぶが、図7では、簡便のため、単一の直線で示した。
【0279】
<フレーム体310-7>
フレーム体310-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体310-7は、2つのLED110-7及び120-7と、1つのダイクロイックミラー210-7とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED110-7及び120-7と、1つのダイクロイックミラー210-7とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体310-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0280】
<LED110-7及び120-7のLEDの保持>
LED110-7は、フレーム体310-7の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L1-7を発する。LED120-7は、フレーム体310-7の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L2-7を発する。
【0281】
<ダイクロイックミラー210-7の保持>
ダイクロイックミラー210-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。。ダイクロイックミラー210-7は、フレーム体310-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体310-7に取り付けられる。
【0282】
<フレーム体320-7>
フレーム体320-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体320-7は、1つのダイクロイックミラー220-7を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー220-7は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体320-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0283】
<ダイクロイックミラー220-7の保持>
ダイクロイックミラー220-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー220-7は、フレーム体320-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体320-7に取り付けられる。
【0284】
<フレーム体330-7>
フレーム体330-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体330-7は、2つのLED130-7及び140-7と、1つのダイクロイックミラー230-7とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED130-7及び140-7と、1つのダイクロイックミラー230-7とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体330-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、これらのLED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0285】
<LED130-7及び140-7の保持>
LED130-7は、フレーム体330-7の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L3-7を発する。LED140-7は、フレーム体330-7の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L4-7を発する。
【0286】
<ダイクロイックミラー230-7の保持>
ダイクロイックミラー230-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー230-7は、フレーム体330-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体330-7に取り付けられる。
【0287】
<フレーム体340-7>
フレーム体340-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体340-7は、1つのダイクロイックミラー240-7を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー240-7は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体340-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0288】
<ダイクロイックミラー240-7の保持>
ダイクロイックミラー240-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー240-7は、フレーム体340-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体340-7に取り付けられる。
【0289】
<フレーム体350-7>
フレーム体350-7は、2つのLED150-7及び160-7と、1つのダイクロイックミラー250-7とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED150-7及び160-7と、1つのダイクロイックミラー250-7とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体350-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0290】
<LED150-7及び160-7のLEDの保持>
LED150-7は、フレーム体350-7の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L5-7を発する。LED160-7は、フレーム体350-7の取付面に対して垂直方向(+Y方向)に光L6-7を発する。
【0291】
<ダイクロイックミラー250-7の保持>
ダイクロイックミラー250-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー250-7は、フレーム体350-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体350-7に取り付けられる。
【0292】
<フレーム体360-7>
フレーム体360-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体360-7は、1つのダイクロイックミラー260-7を一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、1つのダイクロイックミラー260-7は、第1の実施の形態と同様の構成を有するミラー保持部材によって、フレーム体360-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、ミラー保持部材は、省略して示した。
【0293】
<ダイクロイックミラー260-7の保持>
ダイクロイックミラー260-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー260-7は、フレーム体360-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体360-7に取り付けられる。
【0294】
<フレーム体370-7>
フレーム体370-7は、第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、外形(輪郭)が立方体状の形状を有し、中空に構成されている。フレーム体370-7は、2つのLED170-7及び180-7と、1つのダイクロイックミラー270-7とを一定の位置に保持する。第1の実施の形態のフレーム体310-1と同様に、2つのLED170-7及び180-7と、1つのダイクロイックミラー270-7とは、各々、第1の実施の形態と同様の構成を有するLED保持部材及びミラー保持部材によって、フレーム体370-7に取り付けられる。なお、図7においては、図1と同様に、LED保持部材及びミラー保持部材は、省略して示した。
【0295】
<LED170-7及び180-7のLEDの保持>
LED170-7は、フレーム体370-7の取付面に対して垂直方向(-Y方向)に光L7-7を発する。LED180-7は、フレーム体370-7の取付面に対して垂直方向(-X方向)に光L8-7を発する。
【0296】
<ダイクロイックミラー270-7の保持>
ダイクロイックミラー270-7は、第1の実施の形態のダイクロイックミラー210-1と同様に、互いに向かい合う平行な矩形状の第1の面と第2の面との2つの面を有する(図示せず)。反射光の場合には、第1の面が入射面及び反射面となり、透過光の場合には、第2の面が入射面となり、第1の面が出射面となる。ダイクロイックミラー270-7は、フレーム体370-7の取付面となす角θ1及びθ2が45度となってフレーム体370-7に取り付けられる。
【0297】
<<光の進行及び合成>>
<光L1-7の進行>
LED110-7から発せられる光L1-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。光L1-7は、ダイクロイックミラー210-7の合成点510-7に入射する。光L1-7は、ダイクロイックミラー210-7によって反射され、合成点510-7で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。合成点510-7は、ダイクロイックミラー210-7の中心に位置し、かつ、フレーム体310-7の中心に位置する。
【0298】
<光L2-7の進行>
LED120-7から発せられる光L2-7は、+Y方向(図7の紙面の上方向)に向かって進む。光L2-7は、ダイクロイックミラー210-7に入射する。光L2-7は、ダイクロイックミラー210-7を透過し、合成点510-7から出射して、+Y方向に進む。
【0299】
<光L1-7及びL2-7の合成>
LED110-7から発せられる光L1-7と、LED120-7から発せられる光L2-7とは、ダイクロイックミラー210-7に向かって進む。光L1-7と光L2-7とは、ダイクロイックミラー210-7の合成点510-7で直交する。光L1-7と光L2-7とは、ダイクロイックミラー210-7上の合成点510-7で合成され、合成光S1-7として+Y方向に進む。
【0300】
このようにして、ダイクロイックミラー210-7によって、互いに波長域が異なる光L1-7と光L2-7とを合成することができる。
【0301】
<光L3-7の進行>
LED130-7から発せられる光L3-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。光L3-7は、ダイクロイックミラー230-7に入射する。光L3-7は、ダイクロイックミラー230-7を透過し、合成点530-7から出射して、-X方向に進む。合成点530-7は、ダイクロイックミラー230-7の中心に位置し、かつ、フレーム体330-7の中心に位置する。
【0302】
<光L4-7の進行>
LED140-7から発せられる光L4-7は、+Y方向(図7の紙面の上方向)に向かって進む。光L4-7は、ダイクロイックミラー230-7の合成点530-7に入射する。光L4-7は、ダイクロイックミラー230-7によって反射され、合成点530-7で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0303】
<光L3-7及びL4-7の合成>
LED130-7から発せられる光L3-7と、LED140-7から発せられる光L4-7とは、ダイクロイックミラー230-7に向かって進む。光L3-7と光L4-7とは、ダイクロイックミラー230-7の合成点530-7で直交する。光L3-7と光L4-7とは、ダイクロイックミラー230-7上の合成点530-7で合成され、合成光S2-7として-X方向に進む。
【0304】
このようにして、ダイクロイックミラー230-7によって、互いに波長域が異なる光L3-7と光L4-7とを合成することができる。
【0305】
<光L5-7の進行>
LED150-7から発せられる光L5-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。光L5-7は、ダイクロイックミラー250-7に入射する。光L5-7は、ダイクロイックミラー250-7を透過し、合成点550-7から出射して、-X方向に進む。合成点550-7は、ダイクロイックミラー250-7の中心に位置し、かつ、フレーム体350-7の中心に位置する。
【0306】
<光L6-7の進行>
LED160-7から発せられる光L6-7は、+Y方向(図7の紙面の上方向)に向かって進む。光L6-7は、ダイクロイックミラー250-7の合成点550-7に入射する。光L6-7は、ダイクロイックミラー250-7によって反射され、合成点550-7で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0307】
<光L5-7及びL6-7の合成>
LED150-7から発せられる光L5-7と、LED160-7から発せられる光L6-7とは、ダイクロイックミラー250-7に向かって進む。光L5-7と光L6-7とは、ダイクロイックミラー250-7の合成点550-7で直交する。光L5-7と光L6-7とは、ダイクロイックミラー250-7上の合成点550-7で合成され、合成光S4-7として-X方向に進む。
【0308】
このようにして、ダイクロイックミラー250-7によって、互いに波長域が異なる光L5-7と光L6-7とを合成することができる。
【0309】
<光L7-7の進行>
LED170-7から発せられる光L7-7は、-Y方向(図7の紙面の下方向)に向かって進む。光L7-7は、ダイクロイックミラー270-7に入射する。光L7-7は、ダイクロイックミラー270-7を透過し、合成点570-7から出射して、-Y方向に進む。合成点570-7は、ダイクロイックミラー270-7の中心に位置し、かつ、フレーム体370-7の中心に位置する。
【0310】
<光L8-7の進行>
LED180-7から発せられる光L8-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。光L8-7は、ダイクロイックミラー270-7の合成点570-7に入射する。光L8-7は、ダイクロイックミラー270-7によって反射され、合成点570-7で進行方向が90度変わり、-Y方向に進む。
【0311】
<光L7-7及びL8-7の合成>
LED170-7から発せられる光L7-7と、LED180-7から発せられる光L8-7とは、ダイクロイックミラー270-7に向かって進む。光L7-7と光L8-7とは、ダイクロイックミラー270-7の合成点570-7で直交する。光L7-7と光L8-7とは、ダイクロイックミラー270-7上の合成点570-7で合成され、合成光S6-7として-Y方向に進む。
【0312】
このようにして、ダイクロイックミラー270-7によって、互いに波長域が異なる光L7-7と光L8-7とを合成することができる。
【0313】
<合成光S1-7の進行>
合成光S1-7は、+Y方向(図7の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S1-7は、ダイクロイックミラー240-7に入射する。合成光S1-7は、ダイクロイックミラー240-7を透過し、合成点540-7から出射して、+Y方向に進む。
【0314】
<合成光S4-7の進行>
合成光S4-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S4-7は、ダイクロイックミラー240-7の合成点540-7に入射する。合成光S4-7は、ダイクロイックミラー240-7によって反射され、合成点540-7で進行方向が90度変わり、+Y方向に進む。
【0315】
<合成光S1-7及び合成光S4-7の合成>
ダイクロイックミラー210-7で合成された合成光S1-7と、ダイクロイックミラー250-7で合成された合成光S4-7とは、ダイクロイックミラー240-7の合成点540-7で直交する。合成光S1-7と合成光S4-7とは、ダイクロイックミラー240-7上の合成点540-7で合成され、合成光S3-7として+Y方向に進む。
【0316】
<合成光S6-7の進行>
ダイクロイックミラー270-7で合成された合成光S6-7は、-Y方向(図7の紙面の下方向)に向かって進む。合成光S6-7は、ダイクロイックミラー260-7の合成点560-7に入射する。合成光S6-7は、ダイクロイックミラー260-7によって反射され、合成点560-7で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。合成点560-7は、ダイクロイックミラー260-7の中心に位置し、かつ、フレーム体360-7の中心に位置する。
【0317】
<合成光S2-7の進行>
ダイクロイックミラー230-7で合成された合成光S2-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S2-7は、ダイクロイックミラー260-7に入射する。合成光S2-7は、ダイクロイックミラー260-7を透過し、合成点560-7から出射して、-X方向に進む。
【0318】
<合成光S2-7及び合成光S6-7の合成>
ダイクロイックミラー230-7で合成された合成光S2-7と、ダイクロイックミラー270-7で合成された合成光S6-7とは、ダイクロイックミラー260-7の合成点560-7で直交する。合成光S2-7と合成光S6-7とは、ダイクロイックミラー260-7上の合成点560-7で合成され、合成光S5-7として-X方向に進む。
【0319】
<合成光S3-7の進行>
ダイクロイックミラー240-7で合成された合成光S3-7は、+Y方向(図7の紙面の上方向)に向かって進む。合成光S3-7は、ダイクロイックミラー220-7の合成点520-7に入射する。合成光S3-7は、ダイクロイックミラー220-7によって反射され、合成点520-7で進行方向が90度変わり、-X方向に進む。
【0320】
<合成光S5-7の進行>
ダイクロイックミラー260-7で合成された合成光S5-7は、-X方向(図7の紙面の左方向)に向かって進む。合成光S5-7は、ダイクロイックミラー220-7に入射する。合成光S5-7は、ダイクロイックミラー220-7を透過し、合成点520-7から出射して、-X方向に進む。
【0321】
<合成光S3-7及び合成光S5-7の合成>
ダイクロイックミラー240-7で合成された合成光S3-7と、ダイクロイックミラー260-7で合成された合成光S5-7とは、ダイクロイックミラー220-7の合成点520-7で直交する。合成光S3-7と合成光S5-7とは、ダイクロイックミラー220-7上の合成点520-7で合成され、照明光E-7として-X方向に進んで、光源装置70から出射される。合成点520-7が、照明光生成合成点となる。
【0322】
<<光路長など>>
前述したように、フレーム体310-7、320-7、330-7、340-7、350-7、360-7及び370-7は、立方体状の形状を有する。合成点510-7は、ダイクロイックミラー210-7の中心に位置する。合成点520-7は、ダイクロイックミラー220-7の中心に位置する。合成点530-7は、ダイクロイックミラー230-7の中心に位置する。合成点540-7は、ダイクロイックミラー240-7の中心に位置する。合成点550-7は、ダイクロイックミラー250-7の中心に位置する。合成点560-7は、ダイクロイックミラー260-7の中心に位置する。合成点570-7は、ダイクロイックミラー270-7の中心に位置する。
【0323】
このため、LED110-7から合成点510-7及び540-7を経て合成点520-7までの光路長(光L1-7と合成光S1-7と合成光S3-7との長さ)と、LED120-7から合成点510-7及び540-7を経て合成点520-7までの光路長(光L2-7と合成光S1-7と合成光S3-7との長さ)と、LED130-7から合成点530-7及び560-7を経て合成点520-7までの光路長(光L3-7と合成光S2-7と合成光S5-7との長さ)と、LED140-7から合成点530-7及び560-7を経て合成点520-7までの光路長(光L4-7と合成光S2-7と合成光S5-7との長さ)と、LED150-7から合成点550-7及び540-7を経て合成点520-7までの光路長(光L5-7と合成光S4-7と合成光S3-7との長さ)と、LED160-7から合成点550-7及び540-7を経て合成点520-7までの光路長(光L6-7と合成光S4-7と合成光S3-7との長さ)と、LED170-7から合成点570-7及び560-7を経て合成点520-7までの光路長(光L7-7と合成光S6-7と合成光S5-7との長さ)と、LED180-7から合成点570-7及び560-7を経て合成点520-7までの光路長(光L8-7と合成光S6-7と合成光S5-7との長さ)とは同じになる。具体的には、これらの8つの光路長は、いずれも、フレーム400の長さFLの2.5倍の長さである。8つの光路長を同じにすることで、光学素子などの光学系の構成を全ての光路に対して統一することができ、コストを下げることができる。
【0324】
また、LED110-7から発せられた光L1-7は、ダイクロイックミラー210-7によって反射され、ダイクロイックミラー240-7を透過し、ダイクロイックミラー220-7によって反射される。光L1-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED120-7から発せられた光L2-7は、ダイクロイックミラー210-7を透過し、ダイクロイックミラー240-7を透過し、ダイクロイックミラー220-7によって反射される。光L2-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED130-7から発せられた光L3-7は、ダイクロイックミラー230-7を透過し、ダイクロイックミラー260-7を透過し、ダイクロイックミラー220-7を透過する。光L3-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED140-7から発せられた光L4-7は、ダイクロイックミラー230-7によって反射され、ダイクロイックミラー260-7を透過し、ダイクロイックミラー220-7を透過する。光L4-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED150-7から発せられた光L5-7は、ダイクロイックミラー250-7を透過し、ダイクロイックミラー240-7によって反射され、ダイクロイックミラー220-7によって反射される。光L5-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED160-7から発せられた光L6-7は、ダイクロイックミラー250-7によって反射され、ダイクロイックミラー240-7によって反射され、ダイクロイックミラー220-7によって反射される。光L6-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED170-7から発せられた光L7-7は、ダイクロイックミラー270-7を透過し、ダイクロイックミラー260-7によって反射され、ダイクロイックミラー220-7を透過する。光L7-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。LED180-7から発せられた光L8-7は、ダイクロイックミラー270-7によって反射され、ダイクロイックミラー260-7によって反射され、ダイクロイックミラー220-7を透過する。光L8-7は、3つのダイクロイックミラーの影響を受ける。
【0325】
このように、光L1-7、光L2-7、光L3-7、光L4-7、光L5-7、光L6-7、光L7-7、光L8-7が影響されるダイクロイックミラーの数は3つである。影響されるダイクロイックミラーの数を3つに揃えることができる。このため、波長域が互いに異なる光L1-7、光L2-7、光L3-7、光L4-7、光L5-7、光L6-7、光L7-7、光L8-7の減衰率のばらつきを小さくし、減衰率を揃えることができる。
【0326】
図9は、第7の実施の形態による光源装置70を含むシステムを制御する制御部の構成を示すブロック図である。
【0327】
図9(a)は、カメラから出力されるトリガー信号を用いる例を示すブロック図である。カメラは、トリガー信号を出力する。トリガー信号は、制御部に供給される。制御部は、トリガー信号に応じて、オンオフ信号をLED110-7~LED180-7に供給する。LED110-7~LED180-7の各々は、供給されたオンオフ信号に応じて、点灯したり消灯したりする。
【0328】
トリガー信号は、点灯や消灯の契機となる信号である。トリガー信号は、パルス信号によって構成される。パルス信号は、例えば、ハイレベルの電位(以下、HIGH)とローレベルの電位(以下、LOW)とを有する矩形波などの電圧信号である。
【0329】
オンオフ信号も、パルス信号によって構成される。パルス信号は、例えば、ハイレベルの電位(以下、HIGT)とローレベルの電位(以下、LOW)とを有する矩形波などの電圧信号である。オンオフ信号がLOWのときには、LEDを消灯させる。オンオフ信号がHIGHのときには、LEDを点灯させる。オンオフ信号にLOWとHIGHとを含ませることによって、LEDを点灯させたり消灯させたりすることができる。
【0330】
また、オンオフ信号のHIGHの値を様々な値にすることによって、LEDの調光の度合い(輝度など)を制御することができる。なお、オンオフ信号とは別に調光するための調光信号を用いて、調光の度合いを決定するようにしてもよい。
【0331】
図9(b)は、外部で発生させたトリガー信号を用いる例を示すブロック図である。例えば、信号発生装置を制御部とカメラとに接続し、信号発生装置から出力されたトリガー信号を制御部とカメラとに供給する。制御部は、トリガー信号に応じて、オンオフ信号をLED110-7~LED180-7に供給する。LED110-7~LED180-7の各々は、供給されたオンオフ信号に応じて、点灯したり消灯したりする。カメラは、トリガー信号によってシャッターなどが制御される。
【0332】
信号発生装置は、コンピュータ自体でも、各種の信号を出力可能なファンクションジェネレータなどの装置でもよい。LED110-7~LED180-7の点灯や消灯を制御できる信号を発生させるものであればよい。
【0333】
図10は、第7の実施の形態による光源装置70を含むシステムの制御の例を示すタイミングチャートである。図10に示す例は、LED110-7~LED180-7を、同時に点灯させたり消灯させたりする全点灯パターンを示す。
【0334】
制御装置は、トリガー信号が供給されたことを契機にして、同時にオン信号をLED110-7~LED180-7に出力する。これにより、LED110-7~LED180-7は、同時に点灯する。制御装置は、所定の時間が経過すると、同時にオフ信号をLED110-7~LED180-7に出力する。これにより、LED110-7~LED180-7は、同時に消灯する。
【0335】
図11は、第7の実施の形態による光源装置70を含むシステムの制御の例を示すタイミングチャートである。
【0336】
図11に示す例は、LED110-7~LED180-7を、別個に点灯させたり消灯させたりするパルス点灯パターンを示す。図11に示す例では、トリガー信号1とトリガー信号2との2つのトリガー信号を用いる。図9(a)に示す例では、カメラがトリガー信号1及びトリガー信号2を出力する。図9(b)に示す例では、信号発生装置がトリガー信号1及びトリガー信号2を出力する。
【0337】
トリガー信号1の1個のパルスは、8回点灯させることを意味する。トリガー信号2の1個のパルスは、1回点灯させることを意味する。トリガー信号1及びトリガー信号2を用いることによって、LED110-7~LED180-7を順に1回ずつ点灯させることができる。
【0338】
LED110-7~LED180-7の点灯及び消灯の順番は、制御装置において予め決定されている。制御装置は、トリガー信号1が供給されると、点灯回数をクリアする。制御装置は、トリガー信号2が供給されると、点灯回数を1増やし、予め定められている順番に対応するLEDにオン信号を供給する。制御装置は、所定の時間が経過すると、オフ信号をLEDに供給する。次に、制御装置は、トリガー信号2が供給されると、点灯回数を1増やし、次の順番のLEDにオン信号を供給する。
【0339】
<点灯時間>
図10に示した例では、LED110-7~LED180-7の点灯開始のタイミングは、トリガー信号によって定めることができる。図11に示した例では、LED110-7~LED180-7の点灯開始のタイミングは、トリガー信号2によって定めることができる。図10に示す例でも、図11に示す例でも、所望する点灯時間を、制御部のRAM(図示せず)などに事前に記憶させておく。
【0340】
点灯時間は、使用するカメラのセンサの特性、例えば、センサの量子効率などの各種の特性に応じて、受光に十分かつ最短の時間にすることができる。使用するカメラが、複数のセンサを有する場合には、センサごとの特性に合わせた点灯時間を制御部のRAM(図示せず)などに事前に記憶させておく。制御部は、RAMなどから点灯時間を読み出し、点灯時間に応じて、LEDの各々を最短時間だけ点灯して発光させることができる。受光に十分な最短時間にしているので、センサは、十分な光量を受光することができる。このようにすることで、検査などの全体の処理に要する時間を短くできる。
【0341】
<同時に点灯させるLEDの数>
図10に示した例では、全てのLED110-7~LED180-7を同時に発光する。図11に示した例では、LED110-7~LED180-7の各々を別個に発光する。このほかに、2個以上のLEDを組み合わせて同時に発光してもよい。例えば、使用するカメラが、互いに異なる波長域の複数のセンサを有する場合に、必要な波長のみ(受光可能な波長のみ)のLEDを選択して同時に発光すればよい。
【0342】
カメラが、可視域(RGB)とNIR(近赤外域)との4センサを有する場合(例えば、JAI製 SW-4000Q-10GE)には、白色のLED、730nmのLED、850nmのLEDの3波長のLEDを同時に点灯することで、有効に受光させることができる。さらに、940nmのLEDを加えて4波長のLEDを同時に点灯しても、有効に受光させることができる。
【0343】
また、例えば、波長域が950~1400nmと1400~1700nmとの2センサを有するInGaAs近赤外線カメラの場合には、まず、1100nmのLEDと1450nmのLEDとの2波長のLEDを同時に点灯し、次に、1200nmのLEDと1550nmのLEDとの2波長のLEDを同時に点灯し、最後に、1300nmのLEDと1650nmのLEDとの2波長のLEDを同時に点灯することで、同時に発光する2つのLEDの組を次々と切り替えることができる。このように、発光する波長域を順次に変えることで、途切れることなく、続けて3回の撮像をすることができ、全体の作業効率を高めることができる。
【0344】
制御部のRAMなどに、同時に点灯するLEDの組と、その組に要する点灯時間とを記憶させ、制御部が、LEDの組及び点灯時間を順次に読み出すことで、上記の発光制御をすることができる。
【0345】
<発光強度>
前述したように、2個以上のLEDを組み合わせて同時に発光してもよい。使用するセンサの波長の特性などに応じて、複数のLEDを同時に発光することができる。例えば、緑色を発するLEDと、青色を発するLEDと、赤色を発するLEDとを同時に点灯して白色光として発光してもよい。このように、複数のLEDを同時に発光することで、白色のLEDを単独で発光するよりも発光強度を高めて、対象物を効率よく照明することができる。
【0346】
制御部のRAMなどに、同時に点灯するLEDの組と点灯時間とを記憶させ、制御部が、LEDの組及び点灯時間を読み出すことで、上記の発光制御をすることができる。
【0347】
このように、トリガー信号2が供給されるたびに、制御装置は、オン信号を順に発する。このようにすることで、パルス点灯させることができる。
【0348】
なお、図9図11では、最もLEDの数が多い第7の実施形態の光源装置70を用いたシステムによって点灯及び消灯制御を説明したが、光源装置70を用いたシステムには限られない。検査などの各種の照明処理で必要とする波長の範囲やセンサの種類や数などに応じて、第1の実施形態の光源装置10~第7の実施形態の光源装置70を適宜に選択して構成することができる。
【0349】
<<<変形例>>>
<<変形例1>>
前述した第1~第7実施の形態では、複数の外形が立方体状のフレーム体310-1、310-2、310-3、310-4、310-5、310-6、310-7を用いて、LEDを保持したり、ダイクロイックミラーを保持したり、光路を確保したりした。フレーム体の形状は、立方体状に限定されず、直方体や柱状など各種の形状にすることができる。フレーム体は、LEDやダイクロイックミラーを一定の位置に保持し、一定の光路を形成できればよく、各種の形状や各種の材質を用いることができる。また、LEDやダイクロイックミラーを一定の位置に保持する保持部材も、LEDやダイクロイックミラーを一定の位置に保持し、一定の光路を形成できるものであれば、各種の部材や各種の材質を用いることができる。
【0350】
<<変形例2>>
前述した第1~第7実施の形態では、取付面410-1及び420-1などの取付面の形状は、正方形に限られない。また、LED110-1及び120-1のなどのLEDの取り付けの位置は、取付面410-1や420-1の中心に限られない。取付面の形状や、LEDの位置は、フレーム体310-1などの外形に応じて定めることができる。LEDを一定の位置に保持でき、同一の光学系に含まれるLEDから発せられる光を同一の平面に含ませ、形成される光路を一定に保つことができればよい。
【0351】
<<変形例3>>
全ての光路が同一の平面に含まれる例を示したが、光路が立体に延在してもよい。例えば、第1の光学系によって形成される第1の光路を水平面に含め、第2の光学系によって形成される第2の光路を垂直面に含めるように構成してもよい。照明光ダイクロイックミラーの照明光生成合成点で、第1の光路の光と第2の光路の光とを合成し、照明光として出射することができる。
【0352】
<<変形例4>>
前述した第1~第7実施の形態において、ダイクロイックミラー210-1、ダイクロイックミラー210-2~230-2、ダイクロイックミラー210-3~230-3、ダイクロイックミラー210-4~260-4、ダイクロイックミラー210-5~260-5、ダイクロイックミラー210-6~270-6及びダイクロイックミラー210-7~270-7のいずれもが、厚みによる影響がない程度に、薄いものであるとした。これらのダイクロイックミラーが厚い場合には、ダイクロイックミラーを透過する透過光は、入射及び出射のときに屈折し、光路が変化する。具体的には、ダイクロイックミラーを透過して出射した後の光軸は、ダイクロイックミラーに入射する前の光軸に対して平行に変位する。ダイクロイックミラーの厚みが大きくなるに従って、変位の大きさは大きくなる。一方、反射する光は、反射の前後で屈折することはない。ダイクロイックミラーが厚い場合には、このような現象が生ずるため、透過後の光軸と、反射後の光軸とを一致させて、透過後の光と反射後の光とを合成する必要がある。
【0353】
透過後の光軸と、反射後の光軸とを一致させるために、LED1-1~LED2-1、LED1-2~LED3-2、LED1-3~LED4-3、LED1-4~LED5-4、LED1-5~LED6-5、LED1-6~LED7-6、LED1-7~LED8-7などのLEDの位置を調整可能にする調整機構(図示せず)を設けることができる。調整機構は、取付面と平行な2つの方向に移動可能にするとともに、取付面に対して垂直な1つの方向に移動可能にするものが好ましい。調整機構によってLEDの位置を調整ことによって、透過光が出射するダイクロイックミラーの表面部分と、反射光が反射するダイクロイックミラーの表面部分とを合成点として一致させることができる。このようにすることで、透過後の光と反射後の光とを的確に合成し合成光を生成することができる。
【0354】
<<変形例5>>
前述した第1~第7実施の形態では、ダイクロイックミラー210-1、ダイクロイックミラー210-2~230-2、ダイクロイックミラー210-3~230-3、ダイクロイックミラー210-4~260-4、ダイクロイックミラー210-5~260-5、ダイクロイックミラー210-6~270-6及びダイクロイックミラー210-7~270-7の互いに向かい合う平行な第1の面及び第2の面(図示せず)が矩形状である場合について説明したが、これには限られない。ダイクロイックミラーの互いに向かい合う2つの面は、円状でも楕円状でも多角形状などの他の形状でもよい。ダイクロイックミラーは、一定の位置に保持され、特定の波長域の光を透過させ、特定の波長域以外の他の波長域の光を反射させるミラーであればよい。
【0355】
<<変形例6>>
また、ダイクロイックミラーによって反射光を90度に反射させる例を示したが、LEDやダイクロイックミラーの配置などに応じて、他の角度に反射させてもよい。
【0356】
<<変形例7>>
前述した第1~第7実施の形態では、2~8個のLEDを用いた例を示したが、ダイクロイックミラー及びLEDを同様に増やして光路を形成することで、9個以上のLEDでも光源装置を構成することができる。
【0357】
<<<<実施の形態の範囲>>>>
上述したように、第1~第7実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面は、限定するものと理解すべきでない。ここで記載していない様々な実施の形態等が含まれる。
【符号の説明】
【0358】
10、20、30、40、50、60、70 光源装置
110-1、120-1 LED
210-1 ダイクロイックミラー
110-2、120-2、130-2 LED
210-2、220-2 ダイクロイックミラー
110-3、120-3、130-3、140-3 LED
210-3、220-3、230-3ダイクロイックミラー
110-4、120-4、130-4、140-4、150-4 LED
210-4、220-4、230-4、240-4 ダイクロイックミラー
110-5、120-5、130-5、140-5、150-5、160-5 LED
210-5、220-5、230-5、240-5、250-5 ダイクロイックミラー
110-6、120-6、130-6、140-6、150-6、160-6、170-6 LED
210-6、220-6、230-6、240-6、250-6、260-6 ダイクロイックミラー
110-7、120-7、130-7、140-7、150-7、160-7、170-7、180-7 LED
210-7、220-7、230-7、240-7、250-7、260-7、270-7 ダイクロイックミラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11