(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022057590
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】マンホール上方の空間形成器具
(51)【国際特許分類】
E02D 29/12 20060101AFI20220404BHJP
E04H 15/02 20060101ALI20220404BHJP
E04H 15/44 20060101ALI20220404BHJP
E04G 21/32 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
E02D29/12 B
E04H15/02
E04H15/44
E04G21/32 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020165919
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】508100055
【氏名又は名称】日本ノーディッグテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119091
【弁理士】
【氏名又は名称】豊山 おぎ
(72)【発明者】
【氏名】畠山 勝利
(72)【発明者】
【氏名】山根 歩
【テーマコード(参考)】
2D147
2E141
【Fターム(参考)】
2D147BA08
2E141AA01
2E141BB01
2E141CC01
2E141DD02
2E141DD25
2E141EE03
2E141EE04
2E141EE15
2E141GG03
(57)【要約】
【課題】本発明は、天面を有しないマンホール屏風に汎用的に適用可能なマンホール上方の空間形成器具を提供する。
【解決手段】本発明は、マンホール開口部Yを取り囲む4以上の箇所から上方に延びるように配置される支柱フレーム4及び支柱フレーム4,4同士を連結させる連結フレーム5を備えたフレーム部材2と、フレーム部材2を覆うシート部材3とを備え、支柱フレーム4は、シート部材3をかぶせて空間を仕切るシート被覆部6と、かぶせられたシート部材3から下方に突出する立脚部7とを有し、シート被覆部6にシート部材3をかぶせることによって、マンホール開口部Yから立脚部7の長さ分の寸法を空けた上方にシート部材3で仕切られた空間を形成可能となっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マンホール開口部を取り囲む4以上の箇所から上方に延びるように配置される支柱フレーム及び前記支柱フレーム同士を連結させる連結フレームを備えたフレーム部材と、前記フレーム部材を覆うシート部材とを備え、
前記支柱フレームは、前記シート部材をかぶせて空間を仕切るシート被覆部と、かぶせられた前記シート部材から下方に突出する立脚部とを有し、
前記シート被覆部に前記シート部材をかぶせることによって、前記マンホール開口部から前記立脚部の長さ分の寸法を空けた上方に前記シート部材で仕切られた空間を形成可能なマンホール上方の空間形成器具。
【請求項2】
前記シート部材は、ほぼ水平に配される天面部を有する請求項1に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項3】
前記支柱フレームは、前記マンホール開口部を取り囲む矩形の4隅にそれぞれ設置され、
前記シート部材は、前記マンホール開口部の上方を直方体に仕切る請求項1又は2に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項4】
前記シート部材は、繊維製シートの双方の面に可撓性を有する合成樹脂フィルムを積層させた複合シートを用いて形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項5】
前記シート部材は、水分排出部を有している請求項1から4のいずれか一項に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項6】
前記シート部材は、通気孔を有している請求項1から5のいずれか一項に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項7】
前記支柱フレームは、長さ調整可能に形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【請求項8】
前記連結フレームは、長さ調整可能に形成されている請求項1から7のいずれか一項に記載のマンホール上方の空間形成器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンホール上方の空間形成器具に関する。
【背景技術】
【0002】
道路のマンホール内に入って工事等をする際には、マンホールの開口部を囲って通行人がマンホールに近づかないようにする等注意喚起を行う、いわゆるマンホール屏風が用いられている。最も古くからあるマンホール屏風は、連結した4枚のパネルでマンホール開口部を取り囲むだけの構成であった。このような4枚のパネルからなるマンホール屏風では、作業中にマンホール内に雨水や強風が入り込むことを防止することができなかった。したがって、かかるマンホール屏風では、作業に支障をきたすことがあった。そこで、マンホール屏風として、屋根部材を有するマンホール屏風や、マンホール屏風の構造を利用してその上に設置するテント形式のもの等が種々開発されている(例えば、下記特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭51-038375号公報
【特許文献2】実開平7-35658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載するマンホール枠(マンホール屏風)は、上下枠体一体で用いる特殊な構造であるため、天面部を有していない従来型の4枚のパネルからなるマンホール屏風等に汎用的に適用できるものではなかった。
特許文献2のマンホール用テントも、マンホール開口部を矩形に取り囲む各パネルの上端角部に連結用の突出部分を有する専用のマンホール屏風にしか適用できないものであった。
そこで、本発明は、天面を有しないマンホール屏風に汎用的に適用可能なマンホール上方の空間形成器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のマンホール上方の空間形成器具は、マンホール開口部を取り囲む4以上の箇所から上方に延びるように配置される支柱フレーム及び前記支柱フレーム同士を連結させる連結フレームを備えたフレーム部材と、前記フレーム部材を覆うシート部材とを備え、前記支柱フレームは、前記シート部材をかぶせて空間を仕切るシート被覆部と、かぶせられた前記シート部材から下方に突出する立脚部とを有し、前記シート被覆部に前記シート部材をかぶせることによって、前記マンホール開口部から前記立脚部の長さ分の寸法を空けた上方に前記シート部材で仕切られた空間を形成可能となっている。
この構成によれば、上方が開口したパネルでマンホールを囲むだけの従来のマンホール屏風の上方に空間を形成し、上方を含めて空間を閉じることができる。
【0006】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記シート部材は、ほぼ水平に配される天面部を有していてもよい。
この構成によれば、地上からの天面部高さをどの位置においても同じとすることでマンホール開口部の周囲のどの位置においても作業を行いやすくしつつ、支柱フレーム高さを必要十分な範囲に抑えることができる。
【0007】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記支柱フレームは、前記マンホール開口部を取り囲む矩形の4隅にそれぞれ設置され、前記シート部材は、前記マンホール開口部の上方を直方体に仕切るものであってもよい。
この構成によれば、マンホール屏風の上方にマンホール屏風と同形の空間を追加して形成することができる。
【0008】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記シート部材は、繊維製シートの双方の面に可撓性を有する合成樹脂フィルムを積層させた複合シートを用いて形成されていてもよい。
この構成によれば、シート部材に断熱性を持たせることができる。
【0009】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記シート部材は、水分排出部を有していてもよい。
この構成によれば、マンホール内で工事によって蒸気が上がり、空間形成器具内に冷えた結露水等が溜まることを防止することができる。
【0010】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記シート部材は、通気孔を有していてもよい。
この構成によれば、マンホール内外を連通させることによって、通気を図ることができる。
【0011】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記支柱フレームは、長さ調整可能に形成されていてもよい。
この構成によれば、マンホール屏風の高さ寸法に応じて立脚部すなわちシート部材の天面高さ位置及びマンホール屏風とシート部材との重なりを適宜設定することができる。
【0012】
本発明のマンホール上方の空間形成器具の前記連結フレームは、長さ調整可能に形成されていてもよい。
この構成によれば、マンホール屏風の幅寸法に応じてシート部材の水平方向の寸法を適宜設定することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のマンホール上方の空間形成器具は、天板を有しないマンホール屏風に汎用的に適用できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態のマンホール上方の空間形成器具を設置した状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態のマンホール上方の空間形成器具を分解して示した斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態のマンホール上方の空間形成器具の設置方法を示した斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態のマンホール上方の空間形成器具のシート部材の変形例を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照して本発明のマンホール上方の空間形成器具の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態のマンホール上方の空間形成器具1は、マンホール開口部Yを取り囲む側壁のみからなる公知のマンホール屏風Xの上方に設置され、マンホール屏風Xの上方の空間を取り囲んで閉じる装置である。
【0016】
図1又は
図2に示すように、マンホール上方の空間形成器具1は、マンホールの開口部Yを取り囲むように組まれるフレーム部材2と、フレーム部材2を覆うシート部材3とを備えている。
フレーム部材2は、マンホール開口部Yを取り囲む矩形の角部の4箇所から上方に延びるように配置される支柱フレーム4と、支柱フレーム4,4同士を連結させる連結フレーム5とを備えている。
【0017】
図2に示すように、支柱フレーム4は、軸線方向をほぼ鉛直方向に向けて地面に設置される棒部材である。支柱フレーム4は、
図3に示すように、シート部材3をかぶせて空間を仕切るシート被覆部6と、かぶせられたシート部材3から下方に突出する立脚部7とを有している。
【0018】
図2に示すように、連結フレーム5は、
図1に示すマンホールの開口部Y周りに立つ支柱フレーム4同士を連結させる棒部材である。
支柱フレーム4と連結フレーム5とは、これらが交差する箇所において堅固に固定されている。支柱フレーム4と連結フレーム5との固定には、互いに交差するパイプ同士を連結する継ぎ手部材又はクランプ等の固定具8が用いられている。
【0019】
支柱フレーム4は、マンホールの開口部Yを取り囲む矩形の角部に4本立てられる。
【0020】
連結フレーム5は、支柱フレーム4,4間に形成される4つの面のうちの3面において、支柱フレーム4の軸線方向のほぼ中央部と、支柱フレーム4の上端付近に水平方向に固定されている。なお、連結フレーム5は、支柱フレーム4同士をしっかりと固定できる限り支柱フレーム4のどの位置にどのように設けられてもよい。
【0021】
支柱フレーム4及び連結フレーム5は、特に限定されないが、それぞれスチールパイプなどの鋼材、具体的には例えば単管パイプ等により形成されている。
【0022】
シート部材3は、下方が開口した直方体に形成されている。
シート部材3は、矩形の天面部9と、天面部9の4辺のそれぞれに連接した4つの側面部10とを有している。
【0023】
シート部材3の天面部9は、4つの支柱フレーム4の上端を含んで上からしっかりと覆うことができる形状及び寸法に形成されている。本実施形態では、4つの支柱フレーム4の上端を結んでできるほぼ矩形よりもわずかに大きい矩形に形成されている。
【0024】
側面部10は、隣り合う支柱フレーム4,4間に形成される面を覆う矩形に形成されている。側面部10の縦寸法(上下方向の寸法)は、その下方に設置されるマンホール屏風Xの上端からの一部を覆う長さになるよう形成されている。側面部10の横寸法は、天面部9の一辺と同寸法に形成されている。
【0025】
4つの側面部10のうちの一つの側面部10と、この側面部10の両側辺において垂直方向に隣り合う2つの側面部10との間には、それぞれの間を開閉可能なファスナ12が設けられている。ファスナ12は、
図2等に示すような線ファスナ又は不図示の面ファスナのいずれも好適に用いることができる。
シート部材3は、繊維の布の双方の面に可撓性のある軟質の合成樹脂フィルムを積層させた複合シート、例えばターポリン等を用いて形成されている。
【0026】
以上に説明した支柱フレーム4と連結フレーム5とを組んだフレーム部材2に、シート部材3を上方からかぶせることによって、
図2又は
図3に示すように、マンホール上方の空間形成器具1となる。
支柱フレーム4において、シート部材3がかぶさった部分はシート被覆部6を、シート部材3から下方に突出した部分は立脚部7を構成する。
【0027】
次に、マンホール上方の空間形成器具1の使用方法について説明する。
まず、マンホールの開口部Yの周囲に、4つのパネルを一方向に連接させたマンホール屏風Xを設置する。マンホール屏風Xの下端は、地面に設置する。
【0028】
予め支柱フレーム4と連結フレーム5とを組んでおいたフレーム部材2を設置する。支柱フレーム4は、マンホール屏風Xの内側に位置させる。また、フレーム部材2は、
図1に示すように、連結フレーム5を設けていない開放側面がマンホール屏風Xの扉部となるパネルと同じ向きになるように設置する。
なお、マンホール屏風Xの設置は、フレーム部材2の設置の後に行ってもよい。
フレーム部材2の設置後、支柱フレーム4を上端から覆うようにシート部材3をかぶせる。シート部材3の下端は、マンホール屏風Xの上端部の外表面に重ねる。
以上により、マンホール上方の空間形成器具1の設置が完了する。
【0029】
このように、本発明のマンホール上方の空間形成器具1によれば、上方が開口してしまう既存のマンホール屏風Xの上方に、閉じられた追加的な空間を形成することができる。したがって、上方が開口した従来型のマンホール屏風Xを用いる場合に、マンホール内に直接風雨や暑い時期の太陽光が入ることを防止して、マンホール内での作業性を高めることができるという効果を奏する。
【0030】
特に、マンホール上方の空間形成器具1は、梅雨の時期や夏季における工事で、マンホール内に雨風や直射日光が入るのを防いで作業者を保護するとともに、作業効率を高めることができるという効果を奏する。
【0031】
また、マンホール上方の空間形成器具1は、現場での必要性に応じてマンホール屏風Xの上方を閉じることができる。したがって、マンホール内で工事をする場合の周辺環境、気候、天候等に応じて臨機応変にマンホール屏風Xの設置態様を設定することが可能となるという効果を奏する。
【0032】
すなわち、住宅が多い環境で、無害又は行政の規制の範囲内の蒸気や諸種のガスを発生させ得る工事を行う場合に、マンホール屏風Xにマンホール上方の空間形成器具1を設置することで、周辺環境に与え得る影響を最小限にすることが可能となる。また、マンホール上方の空間形成器具1は、不要な場合又は不要になった場合には、マンホール屏風Xから適宜取り外すことができるという効果を奏する。
【0033】
また、マンホール上方の空間形成器具1は、上方を閉じる部材を設置する特殊な構造を有するマンホール屏風以外のマンホール屏風にも適用することができるという効果を奏する。
【0034】
また、マンホール上方の空間形成器具1は、マンホール屏風Xよりも高さを有する十分なスペースを形成するため、作業者がマンホール上のより広いスペースで作業を行いやすくなるという効果を奏する。
【0035】
特に、マンホール上方の空間形成器具1は、ほぼ水平に配される天面部9を有しているため、地上から天面部9をどの位置においても同じ高さとすることで、マンホール開口部Yの周囲のどこにおいても一定の高さを有する空間とすることができる。したがって、マンホール上方の空間形成器具1は、作業者がマンホール開口部Yの周辺のどの位置においても作業を行いやすくすることができるという効果を奏する。
【0036】
また、従来の中央部に頂点を持つ三角錐屋根付き又は片屋根式のマンホール屏風は、屋根の下端側を作業を行いやすくする最低高さ位置とした場合、中央部の頂点をなす部分や片屋根の上端側に不要な空間が生まれてしまっていた。したがって、従来のマンホール屏風は、マンホール屏風の高さが必要以上に高くなることにより風雨が強い場合などに、マンホール屏風が倒れてしまいやすいという問題があった。しかし、本願のマンホール上方の空間形成器具1は、このような問題を回避することができるという効果を奏する。
【0037】
また、シート部材3は、繊維製のシートの双方の面に可撓性のある樹脂シートを重ねて形成されているため、断熱効果を有する。これにより、マンホール上方の空間形成器具1は、マンホールの内部又は開口部Y付近で作業を行う作業者を夏季又は冬季の厳しい気候から有効に保護することができるという効果を奏する。また、上記構成のシート部材3は、マンホール内から作業等による高温の蒸気が開口部側に上がってきた場合に、マンホール屏風Xの周囲にいる者が触れ得るシート部材3の外表面が高温になることを防止することができるという効果を奏する。
【0038】
なお、マンホール上方の空間形成器具1は、長さが伸縮自在な支柱フレーム4を有していてもよい。支柱フレーム4の長さは、継ぎ手やクリップなど固定具により支柱フレーム4を構成する複数の管等の棒部材の重なり長さを変えて調整するものであっても、前記棒部材を変更して長さ調整するものであってもよい。
この構成によれば、シート部材3が適宜マンホール屏風Xに重なるように既存のマンホール屏風Xの背丈に合わせて支柱フレーム4の長さを調節することができる。したがって、マンホール上方の空間形成器具1を上方が開口した多様な高さ寸法を有するマンホール屏風Xに適用することが可能となるという効果を奏する。
【0039】
また、マンホール上方の空間形成器具1は、長さが伸縮自在な連結フレーム5を有していてもよい。連結フレーム5の長さは、継ぎ手やクリップなど固定具により連結フレーム5を構成する複数の管等の棒部材の重なり長さを変えて調整するものであっても、前記棒部材を変更して長さ調整するものであってもよい。
この構成によれば、シート部材3をマンホール屏風Xの上側の開口部Yの全体を覆うことができるように既存のマンホール屏風Xの幅方向の寸法に合わせて連結フレーム5の長さを調節することができる。したがって、マンホール上方の空間形成器具1を上方が開口した多様な幅寸法を有するマンホール屏風Xに適用することが可能となるという効果を奏する。
【0040】
また、シート部材3は、
図2に示すように、水分排出部15を有していてもよい。水分排出部15としては、例えば、マンホールに通ずる地下坑道又は地下配管等で蒸気を利用した工事を行った場合に、マンホールに上がる蒸気又は結露水を付着収集して排出する排出口などが挙げられる。
具体的には、
図2に示すように、シート部材3の側面部10の下端に鳩目などの孔を設けることによって、水分排出部15を構成することができる。
【0041】
また、シート部材3は、
図4に示すような通気孔16及び通気孔16を開閉する開閉片17を有していてもよい。開閉片17は、通気孔16を確実に閉じることのできる大きさに形成されていればよく、閉じた際には容易に開口しないよう閉じた状態で閉じられる構造を有しているとよい。
このような構成によれば、施工現場及びその周囲の状況に応じて、開閉片を開けて適宜マンホール内の空気を交換したり、強風時に風を適宜交わしたりすることができるという効果を奏する。
【0042】
また、マンホール上方の空間形成器具1は、必ずしもマンホール屏風の上方を直方体に区画するものでなくてもよい。マンホール屏風が5面以上のパネルからなる場合には、支柱フレーム4をマンホール屏風Xのパネルの連結部分数用意し、前記連結部分の内側に設置し、シート部材3を天面部9及びマンホール屏風Xのパネル数に合わせて形成してもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 マンホール上方の空間形成器具
2 フレーム部材
3 シート部材
4 支柱フレーム
5 連結フレーム
6 シート被覆部
7 立脚部
9 天面部
10 側面部
15 水分排出部
16 通気孔
17 開閉片
X マンホール屏風
Y マンホール開口部