(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022057762
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20220404BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220404BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20220404BHJP
B62J 50/22 20200101ALI20220404BHJP
B62J 45/00 20200101ALI20220404BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G09F9/00 346A
G09F9/00 366
B60R11/02 W
B60K35/00 Z
B62J50/22
B62J45/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166173
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 雄一
【テーマコード(参考)】
3D020
3D344
5G435
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BA06
3D020BB03
3D020BE03
3D344AA03
3D344AA27
3D344AB01
3D344AD01
3D344AD13
5G435AA17
5G435AA18
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE12
5G435EE37
5G435HH12
5G435KK02
5G435LL17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】表示装置に搭載可能な部品点数を減らすことなくコンパクトで、かつ設計自由度が高い、鞍乗型車両に搭載される表示装置を提供する。
【解決手段】鞍乗型車両1に搭載されると共に、携帯端末に通信可能に接続される表示装置2である。表示装置は、第1回路基板21と、第1回路基板に配置され、鞍乗型車両の走行状態を示すメータ表示画面を表示する第1表示パネル22と、第1回路基板21に配置され、第1表示パネルを制御可能な第1制御ユニット23と、を備えたメータ表示モジュール12と、第2回路基板24と、第2回路基板に配置され、携帯端末から送信されたインフォテイメント情報を表示する第2表示パネル25と、第2回路基板に配置され、第2表示パネルを制御可能な第2制御ユニット27と、第2回路基板に配置され、携帯端末と通信可能に接続された通信モジュール26と、を備えたインフォテイメント表示モジュール13と、を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鞍乗型車両に搭載されると共に、携帯端末に通信可能に接続される表示装置であって、
第1回路基板と、
前記第1回路基板に配置され、前記鞍乗型車両の走行状態を示すメータ表示画面を表示する第1表示パネルと、
前記第1回路基板に配置され、前記第1表示パネルを制御可能な第1制御ユニットと、
を備えたメータ表示モジュールと、
第2回路基板と、
前記第2回路基板に配置され、前記携帯端末から送信されたインフォテイメント情報を表示する第2表示パネルと、
前記第2回路基板に配置され、前記第2表示パネルを制御可能な第2制御ユニットと、
前記第2回路基板に配置され、前記携帯端末と通信可能に接続された通信モジュールと、
を備えたインフォテイメント表示モジュールと、
を備え、
前記第2回路基板は、前記第1回路基板に搭載されている、
表示装置。
【請求項2】
前記第1回路基板における前記第2回路基板に対向する領域には、前記第1表示パネルとは異なる部品が配置されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2回路基板は、前記第1回路基板と前記第2回路基板の間に所定の空隙が設けられるように前記第1回路基板に搭載されている、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2回路基板は、前記第1回路基板と前記第2回路基板の間に配置された支持部材によって支持されており、
前記支持部材は導電性である、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1回路基板と前記第2回路基板は通信線で接続されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1制御ユニットは、前記鞍乗型車両の走行状態を示す情報を前記第2制御ユニットに送信可能である、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両の走行速度値を表示する指針表示部と、積算走行距離や燃費等の車両情報に関する画像を表示する画像表示部とが、同一の回路基板上に搭載されている車両用表示装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、鞍乗型車両に搭載される表示装置の表示部には、車両の走行状態を示す情報(例えば、車速情報等)のみならずインフォテイメント情報(例えば、道路交通情報等)も表示されることが多い。このため、鞍乗型車両に搭載される表示装置に備わる部品点数は増加傾向にある。同一の基板上に多くの部品を配置する場合、部品の配置可能領域の観点や特定の部品からの放熱により他の部品が損傷してしまうことを防ぐために部品間の距離をある程度保つ観点から、基板を大型化させる必要がある。しかし、基板が大型化すると、表示装置も大型化してしまい、ひいては鞍乗型車両の設計自由度が低下してしまう虞がある。
【0005】
また、従来の表示装置においては、車速情報等を表示させるための表示パネルと、インフォテイメント情報を表示させるための表示パネルとが、一つのモジュールとして設計されている。そのため、従来の表示装置は鞍乗型車両ごとにモジュール全体が新規に設計されている。したがって、従来の表示装置では、開発工程の増加や開発期間の長期化を招来させてしまい、全体での製造コストが高くなってしまう虞がある。従来の表示装置はこれらの点において改善の余地がある。
【0006】
本開示は、表示装置に搭載可能な部品点数を減らすことなくコンパクトで、かつ設計自由度が高い、鞍乗型車両に搭載される表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者は、設計自由度が高い一方で、開発工程が少なくかつ開発期間が短い表示装置について検討した。そうしたところ、インフォテイメント情報は、通信端末から受信した情報であり、表示装置における鞍乗型車両のデザイン性とは関連性が低いため、インフォテイメント情報を表示させるための表示パネルは異なる車種に対しても使用することができることに気が付いた。つまり、発明者は、従来一つのモジュールとして設計されていたメータ表示画面を表示させるための表示パネルと、インフォテイメント情報を表示させるための表示パネルのうち、後者については汎用性が高いことに気が付いた。そこで発明者は、当該2つの表示パネルを独立したモジュールとしてそれぞれ設計し、これらを組み合わせることによって、高い設計自由度を実現させつつも、開発工程が少なくかつ開発期間が短い表示装置を製造することができるのではないかと考えるに至った。
【0008】
本開示の一態様に係る表示装置は、
鞍乗型車両に搭載されると共に、携帯端末に通信可能に接続される表示装置であって、
第1回路基板と、
前記第1回路基板に配置され、前記鞍乗型車両の走行状態を示すメータ表示画面を表示する第1表示パネルと、
前記第1回路基板に配置され、前記第1表示パネルを制御可能な第1制御ユニットと、
を備えたメータ表示モジュールと、
第2回路基板と、
前記第2回路基板に配置され、前記携帯端末から送信されたインフォテイメント情報を表示する第2表示パネルと、
前記第2回路基板に配置され、前記第2表示パネルを制御可能な第2制御ユニットと、
前記第2回路基板に配置され、前記携帯端末と通信可能に接続された通信モジュールと、
を備えたインフォテイメント表示モジュールと、
を備え、
前記第2回路基板は、前記第1回路基板に搭載されている。
【0009】
上記構成によれば、メータ表示モジュールに備わる第1回路基板には第1表示パネルを制御可能な第1制御ユニットが配置され、インフォテイメント表示モジュールに備わる第2回路基板には第2表示パネルを制御可能な第2制御ユニットが配置されている。つまり、メータ表示モジュールとインフォテイメント表示モジュールは互いに独立したモジュールである。また、インフォテイメント表示モジュールとメータ表示モジュールを別々に製造し、インフォテイメント表示モジュールをメータ表示モジュールの第1回路基板に搭載させて表示装置を製造することができるので、上記構成に係る表示装置は設計自由度が高い。
このように、上記構成によれば、メータ表示機能とインフォテイメント表示機能をそれぞれ独立した一つのモジュールとしつつも、これらのモジュールを組み合わせることで、一つの表示装置とすることができる。したがって、表示装置に搭載可能な部品点数を減らすことなくコンパクトで、かつ設計自由度が高い、鞍乗型車両に搭載される表示装置を提供することができる。
さらに、上記構成によれば、第2回路基板は第1回路基板に搭載されているので、例えば第1回路基板と第2回路基板の間に遮熱層を設けることで、インフォテイメント表示モジュールから放出された熱がメータ表示モジュールに伝わることを防ぐこともできる。
【0010】
また、本開示の一態様の表示装置において、
前記第1回路基板における前記第2回路基板に対向する領域には、前記第1表示パネルとは異なる部品が配置されていてもよい。
【0011】
上記構成によれば、第1回路基板における第2回路基板に対向する領域には第1表示パネルとは異なる部品が配置されているので、第1回路基板を大型化させることなく、表示装置に搭載可能な部品点数を増加させることができる。
【0012】
また、本開示の一態様の表示装置において、
前記第2回路基板は、前記第1回路基板と前記第2回路基板の間に所定の空隙が設けられるように前記第1回路基板に搭載されていてもよい。
【0013】
上記構成によれば、第1回路基板と第2回路基板の間には空隙が設けられている。したがって、第1回路基板と第2回路基板の間に部品を配置することができる。例えば、前記空隙が設けられていない場合は、第1回路基板のうち第2回路基板が搭載されていない領域にしか部品を搭載することができないので小型化しにくい。しかし、上記構成を採用すれば、第1回路基板と第2回路基板の間にも部品を搭載させることができるので、部品の配置可能領域を増加させつつも、第1回路基板を小型化することができ、ひいては表示装置を小型化することができる。また、第1回路基板と第2回路基板の間には空隙があるため、第1回路基板からの熱と第2回路基板からの熱は、前記空隙が設けられていない場合に比べ、放熱されやすい。したがって、表示装置の性能を維持しつつ、部品を配置することが可能な領域を増加させることもできる。
【0014】
また、本開示の一態様の表示装置において、
前記第2回路基板は、前記第1回路基板と前記第2回路基板の間に配置された支持部材によって支持されており、
前記支持部材は導電性であってもよい。
【0015】
上記構成によれば、第2回路基板を支持する支持部材は導電性である。したがって、例えば当該支持部材が第1回路基板のアース回路と第2回路基板のアース回路に接続されている場合、当該支持部材はアースとして機能しうる。この場合、第2回路基板のアース回路を独立して外部に接地させる必要がなくなるので、表示装置を小型化しやすい。
【0016】
また、本開示の一態様の表示装置において、
前記第1回路基板と前記第2回路基板は通信線で接続されていてもよい。
【0017】
上記構成によれば、第1回路基板と第2回路基板を通信線で接続することで、独立した別体のモジュールであるメータ表示モジュールとインフォテイメント表示モジュールを用いて、簡易に一つの表示装置を構成することができる。つまり、例えば、第1回路基板に設けられた通信線を接続するためのアダプタの位置に応じて、第2回路基板に通信線を接続するためのアダプタを配置することで、第1回路基板と第2回路基板を電気的に容易につなぐことができる。このように、メータ表示モジュールとインフォテイメント表示モジュールを比較的自由に組み合わせることで多様な表示装置を設計することができるので、表示装置の設計自由度を高めることができる。
【0018】
また、本開示の一態様の表示装置において、
前記第1制御ユニットは、前記鞍乗型車両の走行状態を示す情報を前記第2制御ユニットに送信可能であってもよい。
【0019】
上記構成によれば、第1制御ユニットは、車両の走行状態を示す情報を第2制御ユニットに送信することができる。このため、第2制御ユニットは、例えば、表示装置に接続された携帯端末から受信した情報のみならず、車両の走行状態を示す情報にも基づいて、第2表示パネルを制御することができる。したがって、第2制御ユニットが車両の走行状態を示す情報を車両に搭載された車両制御部から直接取得しなくても、車両の走行状態に応じたより適切な情報が第2表示パネルに表示されるので、インフォテイメント表示モジュールの汎用性を高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、表示装置に搭載可能な部品点数を減らすことなくコンパクトで、かつ設計自由度が高い、鞍乗型車両に搭載される表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る表示装置を備えた鞍乗型車両の前部を例示する図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る表示装置を含む鞍乗型車両のシステム構成図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る表示装置の内部を模式的に例示する図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る表示装置とは異なる他の表示装置の内部を模式的に例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態(以下、本実施形態という。)について図面を参照しながら説明する。本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
【0023】
最初に、
図1及び
図2を参照して、本実施形態に係る表示装置2を備えた鞍乗型車両1(以下、単に車両1という。)の構成について以下に説明する。
図1は、表示装置2を備えた車両1の前部を例示する図である。
図2は、表示装置2を含む車両1のシステム構成図である。
【0024】
図1に例示するように、車両1は、例えば、運転者が車体を傾動させることで旋回可能な自動二輪車である。車両1には、運転者に車両1の走行情報を提示するためのメータ表示モジュール12と、インフォテイメント情報を提示するためのインフォテイメント表示モジュール13とを備える表示装置2が設けられている。表示装置2は、車両1の前後方向において風よけスクリーン210とハンドル220との間に設けられていると共に、車両1の左右方向において左サイドミラー232と右サイドミラー233との間に設けられている。
【0025】
ハンドル220は、左ハンドル226と、右ハンドル227を有している。左ハンドル226にはハンドルスイッチ3とブレーキレバー225が設けられている。右ハンドル227には、アクセルとして機能するスロットルグリップ229及びブレーキレバー228が設けられている。ハンドル220の下方には車両1の駆動をオン又はオフするためのメインスイッチキー230が設けられている。
【0026】
尚、
図1において、車両1は、スクータ型の自動二輪車として例示されているが、車両1のタイプはスクータに限定されるものではない。車両1は、スクータ以外のタイプの自動二輪車であってもよい。さらに、車両1は二輪車に限定されるものではなく、鞍乗型の三輪車又は四輪車であってもよい。
【0027】
次に、
図2を参照して車両1のシステム構成図について以下に説明する。
図2では、説明の便宜上、車両1を構成する構成要素の一部のみが図示されている。
図2に例示するように、車両1は、表示装置2と、ハンドルスイッチ3と、車両制御ユニット4と、車速センサ5と、駆動源6と、駆動源回転数センサ7と、冷却水温度センサ8と、燃料計センサ9とを備えている。
【0028】
表示装置2は、車両制御ユニット4から車両1の走行情報データを受信した上で、車両1の走行情報(例えば、車両1の速度情報等)を表示するように構成されている。また、表示装置2は、運転者によって携帯された携帯端末30からインフォテイメント情報を受信した上で、当該受信したインフォテイメント情報を表示するように構成されている。さらに、表示装置2は、車両制御ユニット4から送信された車両1の走行情報データを携帯端末30に送信するように構成されてもよい。
【0029】
表示装置2は、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13を備える。メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13は、独立した別体のモジュールである。メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13は、例えば、通信線14を介して互いに電気的に接続されている。
【0030】
図2に例示するように、メータ表示モジュール12は、第1表示パネル22と、第1制御ユニット23とを備える。メータ表示モジュール12は、車両1の走行状態(例えば、車両1の速度、走行距離等)を示すメータ表示画面を第1表示パネル22上に表示するように構成されている。第1表示パネル22は、例えば、液晶ディスプレイ若しくは有機ELディスプレイ等のデジタルディスプレイ、又は指針により計測値を表示するアナログディスプレイにより構成されている。
【0031】
第1制御ユニット23は、第1表示パネル22を制御するように構成されている。第1制御ユニット23は、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含むコンピュータシステムと、アクティブ素子及びパッシブ素子から構成される電子回路を含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)のうちの少なくとも一つを含む。メモリは、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)を含む。RAMは、VRAM(Video RAM)を含んでもよい。ROMは、フラッシュメモリを含んでもよい。プロセッサは、ROMに記憶された制御プログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されてもよい。また、コンピュータシステムは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでもよい。第1制御ユニット23は、例えば、車両制御ユニット4から車両1の走行情報を受信した上で、当該走行情報を示すメータ表示画面を第1表示パネル22に表示する。また、第1制御ユニット23は、車両1の走行情報をインフォテイメント表示モジュール13に送信することもできる。
【0032】
インフォテイメント表示モジュール13は、第2表示パネル25と、通信モジュール26と、第2制御ユニット27とを備える。インフォテイメント表示モジュール13は、携帯端末30から送信されたインフォテイメント情報を第2表示パネル25上に表示するように構成されている。第2表示パネル25は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイにより構成されている。
【0033】
通信モジュール26は、携帯端末30に通信可能に接続される。通信モジュール26は、例えば、無線により携帯端末30に通信可能に接続された無線通信モジュールとして構成されてもよい。無線通信モジュールは、高周波回路(RF回路)と、送受信アンテナとを有しており、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信規格に基づいて携帯端末30に接続されてもよい。また、通信モジュール26は、USBケーブル等の有線ケーブルを介して携帯端末30に通信可能に接続されてもよい。この場合、通信モジュール26は、例えば、SDL(Smart Device Link:登録商標)等の規格に基づいて携帯端末30に接続されうる。
【0034】
第2制御ユニット27は、インフォテイメント表示モジュール13に設けられた各構成要素を制御するように構成されている。第2制御ユニット27は、第1制御ユニット23と同様のハードウェア構成のコンピュータシステムと電子回路を備えていてもよい。例えば、第2制御ユニット27は、携帯端末30からインフォテイメント情報を受信した上で、当該インフォテイメント情報を第2表示パネル25に表示する。また、第2制御ユニット27は、通信線14を介してメータ表示モジュール12の第1制御ユニット23と電気的に接続されている。第2制御ユニット27は、例えば第1制御ユニット23から車両1の走行情報を受信しているとき、車両1の走行情報、または車両1の走行情報とインフォテイメント情報を第2表示パネル25に表示させうる。
【0035】
携帯端末30は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット又はウェアラブルデバイスである。携帯端末30は、無線により無線基地局40に通信可能に接続されている。この点において、携帯端末30は、データ通信用のSIMカードを備えていると共に、第4世代(4G)又は第5世代(5G)移動通信システムを通じて無線基地局40に通信可能に接続されてもよい。携帯端末30は、無線基地局40、携帯端末用のコアネットワーク(図示せず)及びIP(Internet Protocol)ネットワーク50を介して外部サーバ60に接続されている。例えば、携帯端末30は、外部サーバ60からインフォテイメント情報(地図情報、音楽情報、メッセージ情報、天気情報等)を受信した上で、当該受信したインフォテイメント情報を通信モジュール26に送信してもよい。一方で、携帯端末30は、通信モジュール26から車両1の走行情報を受信した上で、当該受信した車両1の走行情報を外部サーバ60に送信してもよい。また、携帯端末30は、携帯端末30の現在位置情報を受信するGPS(Global Positioning System)を備えてもよい。携帯端末30は、外部サーバ60から受信した地図情報とGPSによって取得された現在位置情報とを通信モジュール26に送信してもよい。
【0036】
ハンドルスイッチ3は左ハンドル226に設けられている(
図1参照)。ハンドルスイッチ3は、運転者の操作に応じた操作信号を生成した上で、当該操作信号を通信ケーブルを通じて第1制御ユニット23に送信するように構成されている。尚、当該操作信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
【0037】
車両制御ユニット4は、車両1の走行を制御するように構成されている。特に、車両制御ユニット4は、スロットルグリップやブレーキレバー等のHMI(Human Machine Interface)から出力されたアクセル操作信号やブレーキ操作信号に基づいて、駆動源6を制御するように構成されている。車両制御ユニット4は、例えば、少なくとも一つの電子制御ユニット(ECU)により構成されている。ECUは、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含むコンピュータシステムと、アクティブ素子及びパッシブ素子から構成される電子回路を含んでもよい。車両制御ユニット4は、車両1に設けられている各種センサから出力された検出信号をCAN(Controller Area Network)通信用ケーブルを通じて第1制御ユニット23に送信するように構成されている。
【0038】
車速センサ5は、車両1の速度を検出すると共に、車両1の速度を示す検出信号を車両制御ユニット4に送信するように構成されている。尚、車両1の速度を示す検出信号は、ABS(Anti-lock Braking System)を介して、車両制御ユニット4に送信されてもよい。駆動源回転数センサ7は、駆動源6の回転数を検出すると共に、駆動源6の回転数を示す検出信号を車両制御ユニット4に送信するように構成されている。駆動源6は、車両1の駆動力を生成するように構成されており、エンジン及び/又はモータである。
【0039】
冷却水温度センサ8は、駆動源6を冷却する冷却水の温度を検出すると共に、冷却水の温度を示す検出信号を車両制御ユニット4に送信するように構成されている。尚、駆動源6が水冷式エンジンでない場合には冷却水温度センサ8は車両1に設けられなくてもよい。この場合には、冷却水温度センサ8に代わって、エンジン温度を検出するように構成されたエンジン温度センサが車両1に設けられてもよい。燃料計センサ9は、駆動源6の燃料残量(例えば、ガソリン残量)を検出すると共に、燃料残量を示す検出信号をCAN通信用ケーブルを通じて第1制御ユニット23に送信するように構成されている。また、燃料計センサ9は、燃料残量を示す検出信号を車両制御ユニット4に送信するように構成されていてもよい。尚、駆動源6がモータである場合には燃料計センサ9の代わりにバッテリ残量を検出するバッテリ残量センサが車両1に設けられてもよい。
【0040】
次に、
図3を参照して、表示装置2に備わるメータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13の構造及び位置関係について説明する。
図3は、表示装置2の内部を模式的に例示する図である。
【0041】
図3に例示するように、メータ表示モジュール12は第1回路基板21を備える。第1回路基板21の右端部には、第1アダプタ28が設けられている。また、インフォテイメント表示モジュール13は第2回路基板24を備える。第2回路基板24の右端部には、第2アダプタ29が設けられている。第1回路基板21及び第2回路基板24は、略長方形状の外形を有する平板状の硬質基板である。第1回路基板21及び第2回路基板24は、硬質の絶縁体と、回路パターンと、アース回路とを有しており、当該回路パターンに対して電気的に接続させた状態で一以上の電子部品が搭載されうる。
【0042】
本実施形態において、第1回路基板21の上部には第1表示パネル22と、第1アダプタ28と、電子部品31a,31b,31cとが搭載され、第1回路基板21の下部には第1制御ユニット23が搭載されている。ただし、第1回路基板21には、電子部品31a,31b,31cの一部または全部が搭載されていなくてもよい。また、第1制御ユニット23は、第1表示パネル22の下方に位置する領域に配置されているが、例えば電子部品31a,31b,31cの下方に位置する領域や第1回路基板21の上部に配置されていてもよい。電子部品31a,31b,31cは、例えばコンデンサ、集積回路、ホールIC(Integrated Circuit)、コイル、抵抗器等である。
【0043】
第2回路基板24の上部には第2表示パネル25と、通信モジュール26と、第2アダプタ29とが搭載され、第2回路基板24の下部には第2制御ユニット27が搭載されている。第2制御ユニット27は、第2表示パネル25の下方に位置する領域に配置されているが、例えば通信モジュール26の下方に位置する領域や第2回路基板24の上部に配置されていてもよい。尚、第2回路基板24には、これら以外の他の電子部品が搭載されていてもよい。また、通信モジュール26は、第2回路基板24の下部に搭載されていてもよい。
【0044】
第1アダプタ28及び第2アダプタ29は、通信線14のコネクタ(図示せず)を挿入可能な端子をそれぞれ有する。本実施形態において、第1アダプタ28の端子と第2アダプタ29の端子のそれぞれには、通信線14のコネクタが挿入されている。したがって、第1回路基板21と第2回路基板24は、通信線14を介して電気的に接続されている。尚、通信線14は、例えばフレキシブルフラットケーブル等の柔軟性を有する信号ケーブル等である。
【0045】
第2回路基板24は、第1回路基板21に対して積層されるように搭載されている。本実施形態では、第2回路基板24は、第1回路基板21と第2回路基板24の間に配置された支持部材33によって支持されることで、第1回路基板21に対して積層されるように搭載されている。第2回路基板24の長手方向(
図3における左右方向)における長さL2は、第1回路基板21の長手方向における長さL1よりも短い。したがって、第1回路基板21は、第1回路基板21の厚さ方向(
図3における上下方向)において、第2回路基板24と重複しない領域を有する。また、第2回路基板24は、第1回路基板21の厚さ方向において第1表示パネル22とは重ならない位置であり、かつ第1回路基板21よりも上方の位置に配置されている。つまり、第2回路基板24は、第1回路基板21と第2回路基板24の間に所定の空隙が設けられるように、第1回路基板21に搭載されている。第1回路基板21と第2回路基板24の間に設けられる空隙の第1回路基板21の厚さ方向における高さは、例えば5mmから30mmである。
【0046】
第1回路基板21と第2回路基板24の間に設けられる空隙は、第1回路基板21における第2回路基板24に対向する領域内に存在する。したがって、第1回路基板21からの熱と第2回路基板24からの熱は、当該空隙を介して放熱されうる。また、例えば、インフォテイメント表示モジュール13から放出された熱がメータ表示モジュール12に伝わることを防ぎたい場合、第1回路基板21と第2回路基板24との間に遮熱層を設けるのが好ましい。遮熱層としては、例えば合成樹脂、金属材料、金属複合材料等を含む熱遮蔽板や、アクリル系、ウレタン系、ゴム系及びシリコーン系等を主成分とした感圧性接着シート等である。
【0047】
第1回路基板21上において、第2回路基板24に対向しない領域には、第1表示パネル22が配置されている。一方で、第1回路基板21における第2回路基板24に対向する領域には、第1表示パネル22とは異なる部品(電子部品31a,31b,31c)が配置されている。つまり、第1回路基板21と第2回路基板24の間に設けられる空隙には、電子部品31a,31b,31cが配置されている。
【0048】
支持部材33は金属製の棒状部材であり、導電性である。支持部材33は、その内部に空洞部330を備える。固定部材34が、第1回路基板21に設けられた挿通孔(図示せず)を介して、空洞部330に挿入されることで、支持部材33は第1回路基板21上に固定される。固定部材34としては、例えば、樹脂材料または金属材料を含むねじ等である。また、支持部材33は、その上端が第2回路基板24に接触し、かつその下端部が第1回路基板21に接触している。本実施形態において、支持部材33は、第1回路基板21のアース回路と第2回路基板24のアース回路に接続されている。したがって、支持部材33は第2回路基板24のアースとして機能しうる。
【0049】
次に、
図4を参照して、表示装置2の内部構造について説明する。
図4は表示装置2の断面図である。
【0050】
図4に例示するように、表示装置2はハウジング部70を備える。ハウジング部70は略直方体の外形を有する箱型の部材であり、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13を覆うように配置される。第1回路基板21と第2回路基板24は、ねじ80を介して、ハウジング部70に固定されている。
【0051】
ハウジング部70は、非透明部71と、透明部72とを備える。非透明部71は、上面の無い外形直方体状の箱型形状に形成されており、凹部73と、支持部74と、ボス部75とを備える。凹部73及び支持部74は、例えば樹脂材料から形成されている。樹脂材料としては、例えば、アクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂等である。非透明部71は、外部から内部を視認できないように、例えば黒色の樹脂材料により形成されている。
【0052】
凹部73は、支持部74に対向する位置に設けられる。本実施形態において、凹部73は、第1回路基板21よりも下方に配置されている。凹部73の上方にはボス部75が形成されており、凹部73とボス部75は連続するように形成されている。
【0053】
支持部74は、第1回路基板21の長手方向(
図4において左右方向)において延びる板状部材である。支持部74は、凹部73の上方において、第1回路基板21、第2回路基板24及び透明部72を支持する部分を含む。支持部74の内側端部は、上面視で略長方形状の開口部74aを形成するように構成されている。
【0054】
ボス部75は、マグネシウム、アルミニウム、樹脂等を含みうる。ボス部75は、凹部73の上方であって、支持部74から下方に延びるように設けられている。ボス部75は略円筒状の挿入孔75aを備えており、ねじ80が挿入可能に構成されている。
【0055】
透明部72は、光を透過可能で、かつ透明な樹脂またはガラス板等の板状部材である。透明部72は、開口部74aを覆うように配置されている。したがって、本実施形態において、透明部72は、第1表示パネル22及び第2表示パネル25から出射された光を透過するように構成されている。このため、例えば、車両1の運転者は、透明部72を介して、第1表示パネル22及び/又は第2表示パネル25に表示された情報を視認することができる。
【0056】
第1回路基板21は、第1回路基板21を保持するための第1保持部211を備える。本実施形態において、第1保持部211は、ねじ等が挿通可能な挿通孔である。第1保持部211は、第1回路基板21の厚さ方向において、挿入孔75aと並んでいる。
【0057】
ねじ80は、例えばポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール等の樹脂材料や、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、チタン合金等の金属材料等から構成されうる。ねじ80は、頭部81と、本体部82とを備える。
【0058】
頭部81はドーム型である。頭部81のうち本体部82側に設けられた接触部810は、ハウジング部70に接している。尚、例えば、ハウジング部70と第1回路基板21を電気的に導通させたい場合、ネジ80と、ハウジング部70のうち接触部810に接触する部分とに、例えば銅をメッキさせていると好ましい。この場合、第2回路基板24は、ハウジング部70及び支持部材33を介して、車両1のグランドに電気的に接続されることが可能となる。
【0059】
本体部82は略円柱状である。本体部82には、螺旋状のピッチを有するねじ部82aが設けられている。ねじ80は、ねじ部82aがボス部75においてかしめられることで、固定される。
【0060】
本実施形態において、ねじ80は、挿入孔75aと、第1保持部211とを貫通し、ボス部75に挿入されている。つまり、第1回路基板21は、第1保持部211において、ねじ80を介して、ハウジング部70に対して固定されている。
【0061】
ところで、近年は、鞍乗型車両に搭載される表示装置の表示部に、車両の走行状態を示す情報のみならずインフォテイメント情報を表示させることが多いため、表示装置に備わる部品点数は増加傾向にある。部品点数が増加すると、部品の搭載可能領域を増やすために、回路基板が大型化してしまう虞がある。基板が大型化すると表示装置も大型化してしまい、ひいては鞍乗型車両の設計自由度が低下してしまう虞がある。
【0062】
また、従来の表示装置においては、車速情報等を表示させるための表示パネルと、インフォテイメント情報を表示させるための表示パネルとが、一つのモジュールとして設計されている。つまり、従来の表示装置は鞍乗型車両ごとにモジュール全体が新規に設計されている。その結果、開発工程の増加や開発期間の長期化を招いてしまうことが少なくなく、全体での製造コストが高くなってしまう虞がある。
【0063】
そこで発明者は、設計自由度が高い一方で、開発工程が少なくかつ開発期間が短い表示装置について検討した。そうしたところ、インフォテイメント情報は、通信端末から受信した情報であり、表示装置における鞍乗型車両のデザイン性とは関連性が低いため、インフォテイメント情報を表示させるための表示パネルは異なる車種に対しても使用できることに気が付いた。つまり、発明者は、従来は一つのモジュールとして設計されていたメータ表示画面を表示させるための表示パネルとインフォテイメント情報を表示させるための表示パネルのうち、後者については汎用性が高いことに気が付いた。そこで発明者は、当該2つの表示パネルを独立したモジュールとしてそれぞれ設計し、これらを組み合わせることによって、高い設計自由度を実現させつつも、開発工程が少なくかつ開発期間が短い表示装置を製造することができるのではないかと考えるに至った。
【0064】
本実施形態によれば、第1回路基板21には第1制御ユニット23が配置され、第2回路基板24には第2制御ユニット27が配置されている。したがって、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13は、互いに独立したモジュールとして設計されている。また、表示装置2は、インフォテイメント表示モジュール13とメータ表示モジュール12を別々に製造し、インフォテイメント表示モジュール13を第1回路基板21に搭載させることで製造される。したがって、これらの組み合わせを変えることで様々な表示装置を製造することもできる。つまり、メータ表示モジュール12は車種によって搭載されるものが変わりうるが、そのような場合でも、インフォテイメント表示モジュール13は再設計せずに済む。このように、表示装置2は、表示装置2に搭載可能な部品点数を減らすことなく、コンパクトで、かつ高い設計自由度を実現することができる装置である。
さらに、第2回路基板24は第1回路基板21に搭載されているため、例えば第1回路基板21と第2回路基板24の間に遮熱層を設けた場合、インフォテイメント表示モジュール13から放出された熱がメータ表示モジュール12に伝わることを防ぐこともできる。
【0065】
また、本実施形態によれば、第1回路基板21における第2回路基板24に対向する領域には、第1表示パネル22とは異なる部品(電子部品31a,31b,31c)が配置されている。このように、表示装置2であれば、第1回路基板21を大型化させなくても、第1回路基板21における第2回路基板24に対向する領域に部品を搭載させることができるので、搭載可能な部品点数を増加させることができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、第1回路基板21と第2回路基板24の間には空隙が設けられている。そして、第1回路基板21における第2回路基板24に対向する領域にも、電子部品を配置することができるため、前記空隙が設けられていない場合よりも第1回路基板21に搭載できる部品点数が多い。したがって、配置可能領域を増加させつつも、第1回路基板21を小型化することができるので、表示装置2を小型化することができる。また、第1回路基板21と第2回路基板24の間には空隙があるため、第1回路基板21からの熱と第2回路基板24からの熱は、前記空隙が設けられていない場合に比べ、放熱されやすい。したがって、表示装置2の性能を維持しつつ、部品を配置することが可能な領域を増加させることもできる。
【0067】
また、本実施形態によれば、支持部材33は導電性であるので、支持部材33が第1回路基板21のアース回路と第2回路基板24のアース回路に接続されている場合、支持部材33はアースとして機能する。この場合、第2回路基板24のアース回路を独立して外部に接地させる必要がなくなるので、表示装置2を小型化しやすい。
【0068】
また、本実施形態によれば、第1回路基板21と第2回路基板24を通信線14で接続することで、独立した別体のモジュールであるメータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13を用いて一つの表示装置2を構成することができる。例えば、第1回路基板21に設けられた第1アダプタ28の位置に応じて、第2回路基板24に第2アダプタ29を配置すれば、第1回路基板21と第2回路基板24を電気的につなぐことができるので、容易にメータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13を組み合わせることができる。このように、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13を比較的自由に組み合わせることで多様な表示装置2を設計することができる。したがって、表示装置2の設計自由度は高い。
【0069】
また、本実施形態によれば、第1制御ユニット23は、車両1の走行状態を示す情報を第2制御ユニット27に送信することができる。この場合、第2制御ユニット27は、携帯端末30から受信した情報のみならず、車両1の走行状態を示す情報にも基づいて、第2表示パネル25を制御することができる。したがって、第2制御ユニット27が車両1の走行状態を示す情報を車両1から直接取得しなくても、車両1の走行状態に応じたより適切な情報が第2表示パネル25に表示されるので、インフォテイメント表示モジュール13の汎用性の高かめることができる。
【0070】
(他の表示装置の一例)
次に、
図5を参照しつつ、表示装置2とは異なる他の表示装置2Aについて説明する。
図5は、表示装置2Aの内部を模式的に例示する図である。
【0071】
表示装置2Aは、第2表示パネル25を備えておらず、第1表示パネル22Aにメータ表示画面とインフォテイメント情報を表示することが可能な点で、表示装置2と異なる。尚、表示装置2Aの説明において、表示装置2と同じ構成については、表示装置2の説明で用いた符号と同じ符号を用いて説明し、重複する説明は省略する。
【0072】
図5に例示するように、表示装置2Aは、メータ表示モジュール12Aと、インフォテイメント取得モジュール13Aとを備える。メータ表示モジュール12Aには、第1表示パネル22に代えて、第1表示パネル22Aが搭載されている。また、インフォテイメント取得モジュール13Aは、表示装置2のインフォテイメント表示モジュール13から第2表示パネル25を除いた構成である。
【0073】
第1表示パネル22Aは、メータ表示画面と、インフォテイメント情報とを表示するように構成されている。尚、表示装置2Aにおいては、メータ表示画面とインフォテイメント情報が同時に第1表示パネル22Aに表示される場合のみならず、メータ表示画面のみが第1表示パネル22Aに表示される場合もありうる。表示装置2Aに備わる第2制御ユニット27は、通信モジュール26を介して携帯端末30から取得したインフォテイメント情報を、例えば通信線14を介して、第1制御ユニット23に送信しうる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態は単なる一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
【0075】
本実施形態において、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13は、通信線14を介して電気的に接続されているが、本実施形態はこれに限られない。例えば、メータ表示モジュール12とインフォテイメント表示モジュール13は、無線により接続されていてもよい。
【0076】
本実施形態において、第2回路基板24は、第1回路基板21と第2回路基板24の間に所定の空隙が設けられるように第1回路基板21に搭載されているが、これに限られない。例えば、第2回路基板24は、第1回路基板21と第2回路基板24の間に所定の空隙が設けられることなく、第1回路基板21に搭載されていてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1:鞍乗型車両(車両)
2:表示装置
3:ハンドルスイッチ
4:車両制御ユニット
5:車速センサ
6:駆動源
7:駆動源回転数センサ
8:冷却水温度センサ
9:燃料計センサ
12,12A:メータ表示モジュール
13:インフォテイメント表示モジュール
13A:インフォテイメント取得モジュール
14:通信線
21:第1回路基板
22,22A:第1表示パネル
23:第1制御ユニット
24:第2回路基板
25:第2表示パネル
26:通信モジュール
27:第2制御ユニット
28:第1アダプタ
29:第2アダプタ
30:携帯端末
31a,31b,31c:電子部品
33:支持部材
34:固定部材
40:無線基地局
50:ネットワーク
60:外部サーバ
70:ハウジング部
71:非透明部
72:透明部
73:凹部
74:支持部
74a:開口部
75:ボス部
75a:挿入孔
80:ネジ
81:頭部
82:本体部
82a:ねじ部
210:スクリーン
211:第1保持部
220:ハンドル
225:ブレーキレバー
226:左ハンドル
227:右ハンドル
228:ブレーキレバー
229:スロットルグリップ
230:メインスイッチキー
232:左サイドミラー
233:右サイドミラー
330:空洞部
810:接触部