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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022057841
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】摺動装置
(51)【国際特許分類】
   F16C 29/06 20060101AFI20220404BHJP
【FI】
F16C29/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166294
(22)【出願日】2020-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】591077818
【氏名又は名称】日本ベアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】植木 雄亮
(72)【発明者】
【氏名】阿部 弘
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 亨
【テーマコード(参考)】
3J104
【Fターム(参考)】
3J104AA03
3J104AA23
3J104AA34
3J104AA36
3J104BA24
3J104BA26
3J104DA16
3J104DA17
(57)【要約】
【課題】本発明は、厄介な無負荷路の穿設加工が不要となる摺動装置を提供することを課題とする。
【解決手段】摺動体2には凹溝10が設けられ、この凹溝10は蓋部材11で閉されて無負荷路5が形成され、また、摺動体2にはレール1に設けられた負荷溝1aと対になって負荷路4を構成する負荷溝2aが形成され、摺動体2の両端面にはリターン路6を形成するリターン部材12が設けられている摺動装置。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールと該レールに対して摺動する摺動体とを有し、前記レールと前記摺動体との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路、無負荷路および両者を連設するリターン路からなる無限循環路において転動体が無限循環する構成であり、また、前記摺動体には凹溝が設けられ、この凹溝は蓋部材で閉塞されて前記無負荷路が形成され、また、前記摺動体には前記レールに設けられた負荷溝と対になって前記負荷路を構成する負荷溝が形成され、前記摺動体の両端面には前記リターン路を形成するリターン部材が設けられていることを特徴とする摺動装置。
【請求項2】
請求項1記載の摺動装置において、前記レールは底壁と両側壁からなるU字状のレールであり、また、前記摺動体は前記レールの前記両側壁間に配され、さらに、前記摺動体は下面に前記無負荷路構成部材が設けられ、この無負荷路構成部材の下面には前記凹溝が長さ方向に延設され、この無負荷路構成部材の下面には前記蓋部材が設けられ、この蓋部材により前記凹溝は閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【請求項3】
請求項1、2いずれか1項に記載の摺動装置において、前記摺動体は前後板を有するケース体に基体と前記無負荷路構成部材を設けた構成であり、この無負荷路構成部材にはリターン路を形成した前後面が設けられており、また前記無負荷路構成部材の下面には前記凹溝が長さ方向に延設され、この無負荷路構成部材の下面には前記蓋部材が設けられ、この蓋部材により前記凹溝は閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【請求項4】
請求項1記載の摺動装置において、前記摺動体は、前記無負荷路構成部材上に基体を積層した構成であり、この無負荷路構成部材の底部上面には前記凹溝が形成され、前記無負荷路構成部材の上面には前記蓋部材が設けられ、この蓋部材により前記凹溝が閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【請求項5】
レールと該レールに対して摺動する摺動体とを有し、前記レールと前記摺動体との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路、無負荷路および両者を連設するリターン路からなる無限循環路において転動体が無限循環する構成であり、また、前記摺動体には凹溝が設けられ、この凹溝は適宜な手段で閉塞されて前記無負荷路が形成され、また、前記摺動体には前記レールに設けられた負荷溝と対になって前記負荷路となる負荷溝が形成され、前記摺動体の両端面には前記リターン路を形成するリターン部材が設けられていることを特徴とする摺動装置。
【請求項6】
請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体は基部の両側に袖部を設けたチャンネル状の摺動体であり、また、前記レールは前記摺動体の前記両袖部間に配される棒状のレールであり、さらに、前記摺動体の前記基部の下面には無負荷路構成部材が設けられ、この無負荷路構成部材の上面には前記凹溝が長さ方向に延設され、前記基部の下面により前記凹溝は閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【請求項7】
請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体は基部の両側に袖部を設けたチャンネル状の摺動体であり、また、前記レールは前記摺動体の前記両袖部間に配される棒状のレールであり、さらに、前記摺動体の前記袖部の下面には無負荷路構成部材が設けられ、この無負荷路構成部材の上面には前記凹溝が長さ方向に延設され、前記袖部の下面により前記凹溝は閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【請求項8】
請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体は内孔を有する筒状の摺動体であり、また、前記レールは前記摺動体の内孔に貫挿される棒状のレールであり、さらに、前記摺動体には前記無負荷路構成部材が設けられ、この無負荷路構成部材の上面若しくは下面または前記摺動体の該無負荷路構成部材との境界には前記凹溝が長さ方向に延設され、この凹溝は前記摺動体若しくは前記無負荷路構成部材により閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、摺動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、たとえば、特公平7-6540号(特許文献1)に開示された、レール51と前記レール51に対して摺動する摺動体52とを有し、前記レール51と前記摺動体52との間には摺動機構が設けられ、前記摺動機構は、負荷路54、無負荷路55および両者を連設するリターン路56からなる無限循環路において転動体57が無限循環する構成の摺動装置(以下、「従来例」という)が提案されている(図13参照)。
【0003】
この従来例は、前記レール51が底壁51bと両側壁51cからなるU字状のレール1であり、また、前記摺動体2は前記レール1の前記両側壁51c間に配されるものである。なお、従来例は左右2条列、合計4条列の無限循環路が設けられたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7-6540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来例は摺動体52に無負荷路55を穿設しなければならず、この無負荷路55の穿設加工は厄介であり、コストを要する。また、この無負荷路55の存在により、摺動体52内部にボールネジやボイスコイルモータなどの駆動要素を配設するスペースが小さくなるという問題もある。
【0006】
本発明は上記問題を解決した摺動装置を提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
レール1と該レール1に対して摺動する摺動体2とを有し、前記レール1と前記摺動体2との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路4、無負荷路5および両者を連設するリターン路6からなる無限循環路において転動体7が無限循環する構成であり、また、前記摺動体2には凹溝10が設けられ、この凹溝10は蓋部材11で閉塞されて前記無負荷路5が形成され、また、前記摺動体2には前記レール1に設けられた負荷溝1aと対になって前記負荷路4を構成する負荷溝2aが形成され、前記摺動体2の両端面には前記リターン路6を形成するリターン部材12が設けられていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0009】
また、請求項1記載の摺動装置において、前記レール1は底壁1bと両側壁1cからなるU字状のレール1であり、また、前記摺動体2は前記レール1の前記両側壁1c間に配され、さらに、前記摺動体2は下面に前記無負荷路構成部材9が設けられ、この無負荷路構成部材9の下面には前記凹溝10が長さ方向に延設され、この無負荷路構成部材9の下面には前記蓋部材11が設けられ、この蓋部材11により前記凹溝10は閉塞されて前記無負荷路5が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0010】
また、請求項1、2いずれか1項に記載の摺動装置において、前記摺動体2は前後板13a、13bを有するケース体13に基体8と前記無負荷路構成部材9を設けた構成であり、この無負荷路構成部材9にはリターン路6を形成した前後面9a、9bが設けられており、また前記無負荷路構成部材9の下面には前記凹溝10が長さ方向に延設され、この無負荷路構成部材9の下面には前記蓋部材11が設けられ、この蓋部材11により前記凹溝10は閉塞されて前記無負荷路5が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の摺動装置において、前記摺動体2は、前記無負荷路構成部材9上に基体8を積層した構成であり、この無負荷路構成部材9の底部上面には前記凹溝10が形成され、前記無負荷路構成部材9の上面には前記蓋部材11が設けられ、この蓋部材11により前記凹溝10が閉塞されて前記無負荷路5が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0012】
また、レール31と該レール31に対して摺動する摺動体32とを有し、前記レール31と前記摺動体32との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路34、無負荷路35および両者を連設するリターン路36からなる無限循環路において転動体37が無限循環する構成であり、また、前記摺動体32には凹溝38が設けられ、この凹溝38は適宜な手段で閉塞されて前記無負荷路35が形成され、また、前記摺動体32には前記レール31に設けられた負荷溝31aと対になって前記負荷路34となる負荷溝32aが形成され、前記摺動体32の両端面には前記リターン路36を形成するリターン部材が設けられていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0013】
また、請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体32は基部32cの両側に袖部32bを設けたチャンネル状の摺動体32であり、また、前記レール31は前記摺動体32の前記両袖部32b間に配される棒状のレール31であり、さらに、前記摺動体32の前記基部32cの下面には無負荷路構成部材40が設けられ、この無負荷路構成部材40の上面には前記凹溝41が長さ方向に延設され、前記基部32cの下面により前記凹溝41は閉塞されて前記無負荷路35が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0014】
また、請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体32は基部32cの両側に袖部32bを設けたチャンネル状の摺動体32であり、また、前記レール31は前記摺動体32の前記両袖部32b間に配される棒状のレール31であり、さらに、前記摺動体32の前記袖部32bの下面には無負荷路構成部材40が設けられ、この無負荷路構成部材40の上面には前記凹溝41が長さ方向に延設され、前記袖部32bの下面により前記凹溝41は閉塞されて前記無負荷路35が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【0015】
また、請求項5記載の摺動装置において、前記摺動体46は内孔46dを有する筒状の摺動体46であり、また、前記レール45は前記摺動体46の内孔46dに貫挿される棒状のレール46であり、さらに、前記摺動体46には前記無負荷路構成部材47が設けられ、この無負荷路構成部材47の上面若しくは下面または前記摺動体46の該無負荷路構成部材47との境界には前記凹溝48が長さ方向に延設され、この凹溝48は前記摺動体46若しくは前記無負荷路構成部材47により閉塞されて前記無負荷路が形成されていることを特徴とする摺動装置に係るものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上述のように構成したから、次のような効果を有する。
【0017】
1 厄介な無負荷路の穿設加工が不要となる。
【0018】
2 無負荷路を摺動体とは別個の部品、例えば成形部品で作れるため、無限循環路が多条列になればなるほど加工コストを抑えることができる。とくに、摺動体の長さが長いときに製作が容易となり、加工コストの抑制が顕著となる。
【0019】
3 無負荷路が摺動体の下方にあるため、たとえば取り付け穴加工など摺動体上面への設計自由度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1実施例の斜視図である。
図2】同上の分解斜視図である。
図3】同上の断面図である。
図4】同上の断面図である。
図5】同上の要部の一部を切り欠いた説明図である。
図6】第1実施例の別例の斜視図である。
図7】同上の分解斜視図である。
図8】同上の断面図である。
図9】同上の断面図である。
図10】第2実施例の説明断面図である。
図11】第2実施例の別例の説明断面図である。
図12】第3実施例の説明断面図である。
図13】従来例の説明断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0022】
本発明の無負荷路5は、摺動体2に設けられた凹溝10を蓋部材11で閉塞して形成されるから、それだけ簡易に形成することができる。
【実施例0023】
図1~5に基づいて第1実施例について説明する。
【0024】
第1実施例は、レール1と該レール1に対して摺動する摺動体2とを有し、前記レール1と前記摺動体2との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路4、無負荷路5および両者を連設するリターン路6からなる無限循環路において転動体7が無限循環する構成であり、また、前記摺動体2には凹溝10が設けられ、この凹溝10は蓋部材11で閉塞されて前記無負荷路5が形成され、また、前記摺動体2には前記レール1に設けられた負荷溝1aと対になって前記負荷路4を構成する負荷溝2aが形成され、前記摺動体2の両端面には前記リターン路6を形成するリターン部材12が設けられ、前記レール1と前記摺動体2とは前記負荷路4中にある前記転動体7を介してのみ接している摺動装置である。
【0025】
また、前記レール1は底壁1bと両側壁1cからなるU字状のレール1であり、また、前記摺動体2は前記レール1の前記両側壁1c間に配され、さらに、前記摺動体2は前後板13a、13bを立設したケース体13に基体8と前記無負荷路構成部材9が配設された構成であり、この無負荷路構成部材9は前後面9a、9b(リターン部材12)が立設されており、この前後面9a、9bとケース体13の前後板13a、13bとでリターン路6が形成される。
【0026】
また、この前後無負荷路構成部材9の下面には半円状の前記凹溝10が長さ方向に延設され、さらに、この無負荷路構成部材9の下側には、ケース体13の凹部13cを閉塞するように配設される蓋部材11が設けられ、この蓋部材11及びケース体13の底部により前記凹溝10は閉塞されて前記無負荷路5が形成されている。この蓋部材11及びケース体13の底部は無負荷路5の一部を構成するものであり、したがって、この無負荷路5の断面は、円形ではなくほぼ半円状となる。すなわち、本実施例は無負荷路5を形成するための穿設加工は不要であり、凹溝10を形成し、この凹溝10を蓋部材11及びケース体13の底部で閉塞することで無負荷路5が形成される。
【0027】
この蓋部材11は、合成樹脂、金属、織布、不織布、焼結体(セラミック、金属粉などを焼結した多孔質部材)など、どのような素材でも良い。
【0028】
ケース体13の凹部13c両側にはリターン路6に延設される転動体すくい上げR部が形成されている。なお、ケース体13の底部を蓋部材11で構成する場合には蓋部材11自体に前記R部を形成する。
【0029】
また、第1実施例の摺動機構は、左右2条列、合計4条列の無限循環路に転動体7が配されたものである。
【0030】
また、第1実施例の摺動体2はボールネジ17により摺動する構成である。
【0031】
符号14は位置決め突起、15はプレート、16はネジである。
【0032】
第1実施例は上述のように構成したから次の作用効果を奏する。
【0033】
1 溝加工をし、この溝を蓋部材で閉塞することで無負荷路が形成され、厄介な無負荷路の穿設加工が不要となる。
【0034】
2 無負荷路を摺動体とは別個の部品、例えば合成樹脂などの成形部品で作れるため、無限循環路が多条列になればなるほど加工コストを抑えることができる。とくに、摺動体の長さが長いときに製作が容易となり加工コストの抑制が顕著となる。
【0035】
3 無負荷路が摺動体の下面にあるため、たとえば取り付け穴加工など摺動体上面への設計自由度を高くすることができる。
【0036】
図6図9は第1実施例の別例であって、摺動体2の構成が第1実施例と異なるものである。
【0037】
具体的には、摺動体2は、基体8と、蓋部材11と、無負荷路構成部材9とで構成されており、凹溝10はこの無負荷路構成部材9の底部の上面に形成され、この凹溝10が蓋部材11で閉塞され、さらにこの蓋部材11の上側に基体8が積層される構成である。
【0038】
符号18は、リターン部材12に付設されてリターン路6を構成するリターン路構成部材である。
【0039】
その余は第1実施例と同様である。
【0040】
図10に基づいて第2実施例について説明する。
【0041】
第2実施例は、レール31と該レール31に対して摺動する摺動体32とを具備し、前記レール31と前記摺動体32との間には摺動機構が設けられた摺動装置であって、前記摺動機構は、負荷路34、無負荷路35および両者を連設するリターン路36からなる無限循環路において転動体37が無限循環する構成であり、また、前記摺動体32には凹溝38が設けられ、この凹溝38は適宜な手段で閉されて前記無負荷路35が形成され、また、前記摺動体32には前記レール31に設けられた負荷溝31aと対になって前記負荷路34となる負荷溝32aが形成され、前記摺動体32の両端面には前記リターン路36を形成したリターン部材が設けられ、前記レール31と前記摺動体32とは前記負荷路34中にある前記転動体37を介してのみ接している摺動装置である。
【0042】
また、前記摺動体32は基部32cの両側に袖部32bを設けたチャンネル状の摺動体32であり、また、前記レール31は前記摺動体32の前記両袖部32b間に配される棒状のレール31であり、さらに、前記摺動体32の前記基部32cの下面には無負荷路構成部材40が設けられ、この無負荷路構成部材40の上面には前記凹溝41が長さ方向に延設され、前記基部32cの下面により前記凹溝41は閉塞されて前記無負荷路35が形成されている。なお、凹溝41を摺動体32の基部32cの方に形成し、無負荷路構成部材40で凹溝41を閉塞しても良い。
【0043】
第2実施例の摺動機構は、左右1条列、合計2条列の無限循環路である。
【0044】
図11は第2実施例の別例であって、摺動体2の両袖部32bの下面に、上面に凹溝41が形成された無負荷路構成部材40が付設され、袖部32bの下面により前記凹溝41は閉塞されて前記無負荷路35が形成されている。なお、袖部32bの下面の方に凹溝41を形成し、この凹溝41を無負荷路構成部材40で閉塞しても良い。
【0045】
その余は第1実施例と同様である。
【0046】
図12に基づいて第3実施例について説明する。
【0047】
第3実施例は丸棒状のレール45に筒状の摺動体46が被嵌された構成の摺動装置であり、凹溝48を形成した無負荷路構成部材47が摺動体46の上下に付設されたもので、凹溝48は摺動体46により閉塞されて無負荷路が形成されている。なお、摺動体46の上下に凹溝48を形成し、無負荷路構成部材47で凹溝48を閉塞しても良い。
【0048】
その余は第1実施例と同様である。
【0049】
符号44は転動体、49はリターン路である。
【0050】
尚、本発明は、実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0051】
1 レール
1a 負荷溝
1b 底壁
1c 両側壁
2 摺動体
2a 負荷溝
4 負荷路
5 無負荷路
6 リターン路
7 転動体
8 基体
9 無負荷路構成部材
9a・9b 前後面
10 凹溝
11 蓋部材
12 リターン部材
13 ケース体
13a・13b 前後板
31 レール
31a 負荷溝
32 摺動体
32a 負荷溝
32b 袖部
32c 基部
34 負荷路
35 無負荷路
36 リターン路
37 転動体
38 凹溝
40 無負荷路構成部材
41 凹溝
45 レール
46 摺動体
46d 内孔
47 無負荷路構成部材
48 凹溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13