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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058076
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】電源供給装置およびその電源供給方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/46 20060101AFI20220404BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20220404BHJP
   H02H 3/08 20060101ALI20220404BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20220404BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20220404BHJP
【FI】
H02J3/46
H02J3/38 180
H02H3/08 D
H02J9/06 120
H02M7/48 E
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209846
(22)【出願日】2020-12-18
(31)【優先権主張番号】109134281
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】519454741
【氏名又は名称】メリー エレクトロニクス(シンセン)コンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳
(72)【発明者】
【氏名】劉 永祥
(72)【発明者】
【氏名】梁 維綱
(72)【発明者】
【氏名】王 郁凱
【テーマコード(参考)】
5G004
5G015
5G066
5H770
【Fターム(参考)】
5G004AA01
5G004AB02
5G004BA04
5G015GA11
5G015JA05
5G015JA21
5G015JA52
5G066HA15
5G066HB09
5G066JA02
5G066JA03
5G066JB03
5H770CA06
5H770HA04Z
5H770LA03Z
(57)【要約】
【目的】ハードウェアコストを有効に節約し、且つ電力使用効率を上げることのできる電源供給装置およびその電源供給方法を提供する。
【解決手段】交流電源が負荷に提供した負荷電力に基づいて、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整して、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する。交流電源の総出力電力は、負荷電力と充電電力の和に等しい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池モジュールと、
前記電池モジュールおよび交流電源に接続された充電回路と、
前記充電回路に接続された制御回路と、
を含み、前記交流電源が、充電電力を前記充電回路に提供して、負荷電力を負荷に提供し、前記充電回路が、前記電池モジュールを充電し、
前記制御回路が、前記交流電源が前記負荷に提供した前記負荷電力に基づいて、前記充電回路を制御し、前記交流電源が前記充電回路に提供した前記充電電力を調整して、前記交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持し、前記交流電源の総出力電力が、前記負荷電力と前記充電電力の和に等しい電源供給装置。
【請求項2】
前記制御回路が、前記交流電源の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により前記負荷電力をサンプリングして得られた複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算するとともに、前記負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、前記充電電力を調整する請求項1に記載の電源供給装置。
【請求項3】
前記負荷平均電力が前記所定の電力よりも大きい時、前記制御回路が、前記充電電力を下げて、前記交流電源の総出力電力を前記所定の総電力以下に維持する請求項2に記載の電源供給装置。
【請求項4】
前記負荷平均電力の更新周波数が、前記サンプリング周波数に等しい請求項2に記載の電源供給装置。
【請求項5】
前記制御回路が、前記充電電力において所定の充電電力よりも低い時に、前記充電電力を前記所定の充電電力に設定する請求項1~4のいずれか1項に記載の電源供給装置。
【請求項6】
前記電池モジュールに接続され、前記交流電源が異常の時に、前記電池モジュールが提供した直流電圧を交流電圧に変換して、前記負荷に電源を供給する電源変換回路と、
前記制御回路、前記電源変換回路、および前記負荷に接続された第1スイッチ回路と、
前記制御回路、前記交流電源、および前記負荷に接続された第2スイッチ回路と、
をさらに含み、前記制御回路が、前記負荷電力において前記所定の総電力よりも大きい時に、前記第1スイッチ回路および前記第2スイッチ回路を切断する請求項1~5のいずれか1項に記載の電源供給装置。
【請求項7】
交流電源が負荷に提供した負荷電力および充電回路に提供した充電電力を検出するステップと、
前記交流電源が前記負荷に提供した前記負荷電力に基づいて、前記交流電源が前記充電回路に提供した前記充電電力を調整して、前記交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持し、且つ前記交流電源の総出力電力が、前記負荷電力と前記充電電力の和に等しく、前記充電回路が、電池モジュールを充電するために使用される電源供給装置の電源供給方法。
【請求項8】
前記交流電源の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により前記負荷電力をサンプリングして、複数のサンプリング負荷リアルタイム電力を取得することと、
前記複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算することと、
前記負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、前記充電電力を調整すること、
を含む請求項7に記載の電源供給装置の電源供給方法。
【請求項9】
前記負荷平均電力が前記所定の電力よりも大きい時に、前記充電電力を下げて、前記交流電源の総出力電力を前記所定の総電力以下に維持することを含む請求項8に記載の電源供給装置の電源供給方法。
【請求項10】
前記負荷平均電力の更新周波数が、前記サンプリング周波数に等しい請求項8に記載の電源供給装置の電源供給方法。
【請求項11】
前記充電電力において所定の充電電力よりも低い時に、前記充電電力を前記所定の充電電力に設定することを含む請求項7~10のいずれか1項に記載の電源供給装置の電源供給方法。
【請求項12】
前記交流電源が、スイッチ回路により前記負荷に電源を供給し、前記電源供給装置の電源供給方法が、
前記負荷電力において前記所定の総電力よりも大きい時に、前記スイッチ回路を切断することを含む請求項7~10のいずれか1項に記載の電源供給装置の電源供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関するものであり、特に、電源供給装置およびその電源供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なオフライン型エネルギー貯蔵製品、例えば、無停電電源システム(Uninterruptible Power Supply, UPS)/PVインバータ(PV inverter)は、ハードウェアの制約により、入力/出力電力を上げたい場合に、ハードウェア回路の中のパワー素子がさらに高い定格電力を選択しなければならないため、コストが上がる。一時的に過負荷出力する方法で電力を提供する場合、温度が上昇して短時間しか電気を提供できなくなるため、負荷に必要な電気を長時間出力することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ハードウェアコストを有効に節約し、且つ電力使用効率を上げることのできる電源供給装置およびその電源供給方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の電源供給装置は、電池モジュールと、充電回路と、制御回路とを含む。充電回路は、電池モジュールおよび交流電源に接続される。交流電源は、充電電力を充電回路に提供して負荷電力を負荷に提供し、充電回路は、電池モジュールを充電する。制御回路は、充電回路に接続され、制御回路は、交流電源が負荷に提供した負荷電力に基づいて、充電回路を制御し、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整して、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する。ここで、交流電源の総出力電力は、負荷電力と充電電力の和に等しい。
【0005】
本発明の1つの実施形態において、上述した制御回路は、交流電源の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により負荷電力をサンプリングして得られた複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算するとともに、負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、充電電力を調整する。
【0006】
本発明の1つの実施形態において、負荷平均電力が所定の電力よりも大きい時、制御回路は、充電電力を下げて、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、上述した負荷平均電力の更新周波数は、サンプリング周波数に等しい。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、上述した制御回路は、充電電力において所定の充電電力よりも低い時に、充電電力を所定の充電電力に設定する。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、上述した電源供給装置は、さらに、電池モジュールに接続された電源変換回路を含み、交流電源が異常の時に、電池モジュールが提供した直流電圧を交流電圧に変換して、負荷に電源を供給する。第1スイッチ回路は、制御回路、電源変換回路、および負荷に接続される。第2スイッチ回路は、制御回路、交流電源、および負荷に接続される。制御回路は、負荷電力において所定の総電力よりも大きい時に、第1スイッチ回路および第2スイッチ回路を切断する。
【0010】
本発明は、さらに、下記のステップを含む電源供給装置の電源供給方法を提供する。交流電源が負荷に提供した負荷電力および充電回路に提供した充電電力を検出する。交流電源が負荷に提供した前記負荷電力に基づいて、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整して、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持し、且つ交流電源の総出力電力は、負荷電力と充電電力の和に等しい。充電回路は、電池モジュールを充電するために使用される。
【0011】
本発明の1つの実施形態において、上述した電源供給装置の電源供給方法は、下記のステップを含む。交流電源の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により負荷電力をサンプリングして、複数のサンプリング負荷リアルタイム電力を取得する。上述した複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算する。負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、充電電力を調整する。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、上述した電源供給装置の電源供給方法は、負荷平均電力が所定の電力よりも大きい時に、充電電力を下げて、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持することを含む。
【0013】
本発明の1つの実施形態において、上述した負荷平均電力の更新周波数は、サンプリング周波数に等しい。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、上述した電源供給装置の電源供給方法は、充電電力において所定の充電電力よりも低い時に、充電電力を所定の充電電力に設定することを含む。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、上述した交流電源は、スイッチ回路により負荷に電源を供給し、電源供給装置の電源供給方法は、負荷電力において所定の総電力よりも大きい時に、スイッチ回路を切断することを含む。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明の実施形態は、交流電源が負荷に提供した負荷電力に基づいて、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整し、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する。このようにして、ハードウェアコストを上げない状況で、負荷に必要な負荷電力を満たし、電力使用効率を上げるとともに、過負荷出力の方法で電力を提供することによって温度が上昇するのを防ぐことができ、さらには、負荷に必要な電気をさらに長い時間出力することができる。
【0017】
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、且つその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る電源供給装置の概略図である。
図2】本発明の実施形態に係る負荷電力と充電電力の概略図である。
図3】本発明の実施形態に係る交流電源が負荷に出力した電圧および電流をサンプリングした時の概略図である。
図4】本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の概略図である。
図5】本発明の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。
図6】本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。
図7】本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る電源供給装置の概略図である。図1を参照されたい。電源供給装置100は、電池モジュール102と、充電回路104と、制御回路106とを含むことができる。電池モジュール102は、充電回路104および制御回路106に接続され、充電回路104は、制御回路106および交流電源108に接続され、交流電源108は、負荷110に接続される。交流電源108は、充電電力PCHを充電回路104に提供して、負荷電力PLを負荷110に提供する。充電回路104は、電池モジュール102を充電する。制御回路106は、交流電源108が負荷110に提供した負荷電力PLに基づいて、充電回路104を制御し、交流電源108が充電回路104に提供した充電電力PCHを調整して、例えば、交流電源108の総出力電力を所定の総電力以下に維持することができる。例を挙げて説明すると、図2に示すように、交流電源108の総出力電力が負荷電力PLと充電電力PCHの和に等しい状況において、負荷電力PLが所定の電力PLRよりも大きくなるまで上がった時、制御回路106は、充電電力PCHを下げることができる。例えば、負荷電力PLが負荷電力PLMAXまで上がった時、負荷電力PLMAXと所定の電力PLRの間の電力差分値がPDであり、この時、充電電力PCHは、それに応じて、制御回路106によって所定の充電電力PCMINまで下がり、最大充電電力PCMAXとの電力差分値がPDになり、すなわち、下がった充電電力PCHを負荷電力PLとして提供して使用する。このようにして、負荷電力PLと充電電力PCHの和を固定値(例えば、所定の総電力)で維持することができ、それにより、負荷110の負荷電力PLに対する要求を満たすことができるとともに、交流電源108の総出力電力が所定の総電力を超えないようにすることによって、ハードウェアコストを節約し、電力使用効率を上げる目的を達成することができる。
【0020】
ここで、所定の充電電力PCMINは、充電回路104を正常運転するのに必要な最小電力値であり、一部の実施形態において、所定の充電電力PCMINは、0であってもよく、負荷電力PLMAXは、交流電源108の総出力電力から所定の充電電力PCMINを差し引いた後、過負荷出力しない状況で負荷110を提供することのできる最大負荷電力である。つまり、制御回路106が充電電力PCHを所定の充電電力PCMINよりも低くなるまで下げた時、制御回路106は、充電電力PCHを所定の充電電力PCMINに設定して、充電回路104が正常運転できるよう確保し、電池モジュール102の充電速度への影響を防ぐ。
【0021】
さらに説明すると、制御回路106は、交流電源108の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により負荷電力PLをサンプリングして得られた複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算するとともに、負荷平均電力と所定の電力PLRの比較結果に基づいて、充電電力PCHを調整する。つまり、制御回路106は、最長でたった半周期時間で充電電力PCHの調整を行うことができ、交流電源108の総出力電力を効率よく安定させることができる。例を挙げて説明すると、図3は、本発明の実施形態に係る交流電源が負荷に出力した電圧および電流をサンプリングした時の概略図である。図3を参照されたい。制御回路106は、固定周波数(例えば、10kHz)で交流電源108が負荷に出力した電圧v(t)および電流i(t)をサンプリングすることができ、例えば、周期時間T1において固定周波数で電圧v(t)および電流i(t)をサンプリングして複数のサンプリング電圧v0~vh-1および複数のサンプリング電流i0~ih-1を取得し、周期時間T1における負荷平均電力PAV1は、下記の式(1)で計算することができる。ここで、周期時間T1は、電圧v(t)および電流i(t)の周期長の1/2である。
【0022】
【数1】
【0023】
式中、hは、交流電源の半周期長におけるサンプリング数である。制御回路106は、負荷平均電力PAV1と所定の電力PLRの比較結果に基づいて、充電電力PCHを調整することができる。例えば、負荷平均電力PAV1が所定の電力PLRよりも大きい時、制御回路106は、充電電力PCHを下げて、交流電源108の総出力電力を所定の総電力以下に維持することができる。充電電力PCHの詳しい調整方法については、上述した実施形態において既に説明してあるため、ここでは説明を省略する。注意すべきこととして、制御回路106は、電圧v(t)および電流i(t)のサンプリング周波数と同じ周波数で負荷平均電力を更新することができ、更新後の負荷平均電力と所定の電力PLRの比較結果に基づいて、充電電力PCHを調整することができる。このようにして、負荷電力PLの変化に迅速に反応して充電電力PCHを調整し、電力使用効率を大幅に上げることができる。
【0024】
例を挙げて説明すると、図3の実施形態において、制御回路106は、周期時間T2において固定周波数(例えば、10kHz)で電圧v(t)および電流i(t)をサンプリングして複数のサンプリング電圧v1~vhおよび複数のサンプリング電流i1~ihを取得することができる。ここで、周期時間T2は、時間軸上で、周期時間T1に相対して時間Δt移動し、時間Δtは、サンプリング周波数(例えば、10kHz)の逆数に等しい。同様に、周期時間T2における負荷平均電力PAV2は、下記の式(2)で計算することができる。ここで、周期時間T2は、電圧v(t)および電流i(t)の周期長の1/2である。
【0025】
【数2】
【0026】
制御回路106は、負荷平均電力PAV2と所定の電力PLRの比較結果に基づいて、充電電力PCHを調整することができる。このようにして、時間Δtおきに充電電力PCHの調整を行うことにより、負荷電力PLが短時間で急速に変化することによって制御回路106による充電電力PCHの調整が間に合わなくなる状況を防ぐことができるため、高い電力使用効率を有することができる。
【0027】
図4は、本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の概略図である。図4を参照されたい。本実施形態において、電源供給装置100は、さらに、電源変換回路402と、スイッチ回路404、406とを含む。電源変換回路402は、電池モジュール102、制御回路106、およびスイッチ回路404に接続され、スイッチ回路404は、制御回路106および負荷110に接続され、スイッチ回路406は、交流電源108、制御回路106および負荷110に接続される。電源変換回路402は、交流電源108が異常の時に、電池モジュール102が提供した直流電圧を交流電圧に変換して、負荷110に電源を供給することができ、制御回路106は、負荷電力PLが所定の総電力よりも大きい時に、スイッチ回路404およびスイッチ406を切断して、過負荷保護を行うことができる。本実施形態の制御回路106も、上述した実施形態のように、交流電源108が負荷110に提供した負荷電力PLに基づいて、充電回路104を制御し、交流電源108が充電回路104に提供した充電電力PCHを調整することができる。詳しい実施方式については、上述した実施形態と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0028】
図5は、本発明の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。図5を参照されたい。上述した実施形態からわかるように、電源供給装置の電源供給方法は、下記のステップを含む。まず、交流電源が負荷に提供した負荷電力および充電回路に提供した充電電力を検出する(ステップS502)。続いて、交流電源が負荷に提供した負荷電力に基づいて、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整し、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する(ステップS504)。ここで、交流電源の総出力電力は、負荷電力と充電電力の和に等しくてもよく、充電回路は、電池モジュールを充電するために使用される。一部の実施形態において、充電電力を所定の総電力以上に維持して、充電回路の正常運転を維持しなければならない。つまり、充電電力が所定の充電電力よりも小さくなるまで下がった時、充電電力を所定の充電電力に設定する。また、その他の実施形態において、電源供給装置は、負荷に電源を供給する経路において、さらに、スイッチ回路を設置してもよく、負荷電力が所定の総電力よりも大きい時に、スイッチ回路を切断することによって負荷に電源を供給するのを停止し、過負荷保護を行うことができる。
【0029】
図6は、本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。図6を参照されたい。本実施形態において、交流電源の最近の半周期時間内の負荷平均電力に基づいて、充電電力を調整することができ、本実施形態の電源供給装置の電源供給方法は、下記のステップを含むことができる。まず、交流電源の最近の半周期時間内においてサンプリング周波数により負荷電力をサンプリングして、複数のサンプリング負荷リアルタイム電力を取得する(ステップS602)。続いて、前記複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算する(ステップS604)。そして、負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、充電電力を調整する(ステップS606)。負荷平均電力が所定の電力よりも大きい時、充電電力を下げて、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持することができる。ここで、負荷平均電力の更新周波数は、サンプリング周波数に等しい。このようにして、負荷電力の変化に迅速に反応して充電電力を調整し、電力使用効率を大幅に上げることができる。
【0030】
図7は、本発明の別の実施形態に係る電源供給装置の電源供給方法のフロー図である。図7を参照されたい。本実施形態の電源供給装置の電源供給方法は、下記のステップを含むことができる。まず、交流電源が負荷に提供した負荷電力が所定の総電力よりも大きいかどうかを判断し(ステップS702)、負荷電力が所定の総電力よりも大きい時に、過負荷保護を実行し(ステップS704)、例えば、負荷に電源を供給するのを停止することができる。負荷電力が所定の総電力よりも大きくない時は、引き続き交流電源が負荷に提供した負荷電力が所定の電力よりも大きいかどうかを判断する(ステップS706)。負荷電力が所定の電力よりも大きくない時、交流電源が充電回路に提供する充電電力を最大充電電力に設定して(ステップS708)、充電回路が最も効率のよい方法で電池モジュールを充電できるようにする。ここで、最大充電電力は、所定の電力よりも小さい。負荷電力が所定の電力よりも大きい時は、交流電源が充電回路に提供する充電電力を下げて(ステップS710)、交流電源が負荷に提供する負荷電力を上げられるようにし、交流電源の総出力電力が所定の総電力を超えない状況で負荷に必要な電気を提供する。そして、交流電源が充電回路に提供する充電電力が所定の充電電力よりも小さいかどうかを判断する(ステップS712)。充電電力が所定の充電電力よりも小さくない時、電源供給方法のフローを終了する。充電電力が所定の充電電力よりも小さい時は、充電電力を所定の充電電力に設定して(ステップS714)、充電回路が正常運転するのに必要な電気を提供する。
【0031】
以上のように、本発明の実施形態は、交流電源が負荷に提供した負荷電力に基づいて、交流電源が充電回路に提供した充電電力を調整することにより、交流電源の総出力電力を所定の総電力以下に維持する。このようにして、ハードウェアコストを上げない状況で、負荷に必要な負荷電力を満たし、電力使用効率を上げるとともに、過負荷出力の方法で電力を提供して、温度が上昇するのを防ぐことができ、さらには、負荷に必要な電気をさらに長い時間出力することができる。一部の実施形態において、交流電源の最近の半周期時間内において固定のサンプリング周波数により負荷電力をサンプリングして得られた複数のサンプリング負荷リアルタイム電力に基づいて、負荷平均電力を計算するとともに、負荷平均電力と所定の電力の比較結果に基づいて、充電電力を調整し、交流電源の総出力電力を迅速に効率よく安定させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の電源供給装置およびその電源供給方法は、エネルギー貯蔵製品に応用することができる。
【符号の説明】
【0033】
100 電源供給装置
102 電池モジュール
104 充電回路
106 制御回路
108 交流電源
110 負荷
402 電源変換回路
404、406 スイッチ回路
PCH 充電電力
PL 負荷電力
PLR 所定の電力
PLMAX 負荷電力
PD 電力差分値
PCMIN 所定の充電電力
PCMAX 最大充電電力
v(t) 電圧
i(t) 電流
T1、T2 周期時間
v0~vh サンプリング電圧
i0~ih サンプリング電流
PAV1、PAV2 負荷平均電力
Δt 時間
S502~S504、S602~S606、S702~S714 電源供給装置の電源供給方法のステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7