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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058149
(43)【公開日】2022-04-11
(54)【発明の名称】核酸検出箱及び核酸検出デバイス
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20220404BHJP
   G01N 27/447 20060101ALI20220404BHJP
   C12N 15/10 20060101ALN20220404BHJP
【FI】
C12M1/34 Z
G01N27/447 315D
C12N15/10 112Z
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097125
(22)【出願日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】63/085,385
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/085,368
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520480382
【氏名又は名称】富佳生技股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】520352481
【氏名又は名称】深超光電(深セン)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】林 原田
(72)【発明者】
【氏名】劉 明邦
(72)【発明者】
【氏名】葉 光秤
(72)【発明者】
【氏名】謝 旻宜
(72)【発明者】
【氏名】李 泰興
(72)【発明者】
【氏名】楊 少甫
(72)【発明者】
【氏名】童 立宇
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA23
4B029DD01
4B029GB01
4B029GB04
4B029GB05
4B029GB06
4B029HA05
4B029HA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】検出過程における操作の煩雑性や、熟練した技術者による操作やオペレータの専門レベルの必要が無い、核酸検出箱及びこれを備える核酸検出デバイスを提供する。
【解決手段】箱体と、前記箱体の中に設けられ、且つ第1カバーボード、スペーサー層及び第2カバーボードを含み、前記スペーサー層の対向する両面は、それぞれ前記第1カバーボードと前記第2カバーボードとに接触し、前記第1カバーボード、前記スペーサー層及び前記第2カバーボードは、検出液を担持するための流路を取り囲んで形成する検出チップ2と、前記箱体内に設けられ且つ前記流路と連通している電気泳動箱3と、前記検出チップと前記電気泳動箱とにそれぞれ電気的に接続されるコネクタ4と、を備え、前記検出チップは、前記検出液を核酸拡張反応させて核酸拡張生成物を得るために用いられ、前記電気泳動箱は、前記核酸拡張生成物に対して電気泳動検出を行なう、核酸検出箱である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と、
前記箱体の中に設けられ、且つ第1カバーボード、スペーサー層及び第2カバーボードを含み、前記スペーサー層の対向する両面は、それぞれ前記第1カバーボードと前記第2カバーボードとに接触し、前記第1カバーボード、前記スペーサー層及び前記第2カバーボードは、検出液を担持するための流路を取り囲んで形成する検出チップと、
前記箱体内に設けられ且つ前記流路と連通している電気泳動箱と、
前記検出チップと前記電気泳動箱とにそれぞれ電気的に接続されるコネクタと、を備え、
前記検出チップは、前記検出液を核酸拡張反応させて核酸拡張生成物を得るために用いられ、前記電気泳動箱は、前記核酸拡張生成物に対して電気泳動検出を行なう、核酸検出箱。
【請求項2】
前記検出チップは、さらに、前記第1カバーボードにおける前記第2カバーボード側に向かう表面に配置された駆動回路と、前記第2カバーボードにおける前記第1カバーボード側に向かう表面に配置された導電層と、前記駆動回路の上面に設けられた第1誘電体層と、前記導電層の上面に設けられた第2誘電体層とを有し、
前記駆動回路と前記導電層とは、共に前記コネクタと電気的に接続され、前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間には、前記流路が形成されている、請求項1に記載の核酸検出箱。
【請求項3】
前記駆動回路は、アレイ状に配置された複数の駆動電極と、全ての前記駆動電極と電気的に接続される制御電極とを含み、前記制御電極は、前記コネクタに電気的に接続され、
前記検出液が隣り合う2つの前記駆動電極の間を移動するように、前記コネクタは前記駆動電極と前記導電層との間を通電又は遮断させるように制御する、請求項2に記載の核酸検出箱。
【請求項4】
前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、いずれも絶縁撥水層である、請求項2に記載の核酸検出箱。
【請求項5】
前記検出チップは、さらに、前記第1カバーボード及び/または前記第2カバーボードの前記流路から離れた側に設けられる加熱モジュールを含み、前記加熱モジュールは、前記コネクタと電気的に接続される、請求項1に記載の核酸検出箱。
【請求項6】
前記加熱モジュールは、積層された加熱層と、前記コネクタに電気的に接続された加熱配線板とを含む、請求項5に記載の核酸検出箱。
【請求項7】
前記加熱配線板は、第1配線板と、前記第1配線板に電気的に接続された第2配線板とを含み、前記第1配線板は、前記第1カバーボードの前記流路から遠い側に設けられ、前記第2配線板は、前記第2カバーボードの前記流路から遠い側に設けられ、前記第1配線板には、前記コネクタが電気的に接続されるように挿入される、請求項6に記載の核酸検出箱。
【請求項8】
前記第1配線板と前記第2配線板とは、一体型構造である、請求項7に記載の核酸検出箱。
【請求項9】
前記駆動回路は、サンプル入れ領域と、試薬貯留領域と、複数の核酸拡張領域と、前記電気泳動箱に連通する出液領域とを有する、請求項2に記載の核酸検出箱。
【請求項10】
前記核酸拡張領域の数は少なくとも2つである、請求項9に記載の核酸検出箱。
【請求項11】
前記試薬貯留領域には、蛍光試薬が設置されている、請求項9に記載の核酸検出箱。
【請求項12】
前記検出チップは、さらに、前記試薬貯留領域に連通する試薬槽を含む、請求項9に記載の核酸検出箱。
【請求項13】
前記検出チップは、さらに、前記サンプル入れ領域に連通するサンプル入れ溝を有する、請求項9に記載の核酸検出箱。
【請求項14】
前記電気泳動箱は、電気泳動凹溝と、前記電気泳動凹溝の両端にそれぞれ設けられた2つの電気泳動電極と、前記電気泳動凹溝の内部に設けられたゲル媒体と、前記ゲル媒体の一端に設けられた注液スロットと、毛細管と、を含み、
各々の前記電気泳動電極は、前記コネクタに電気的に接続され、前記毛細管の一端は前記注液スロット内に進入し、前記毛細管の他端は前記検出チップに連通する、請求項1に記載の核酸検出箱。
【請求項15】
前記電気泳動箱は、各々の前記電気泳動電極に電気的に接続され、且つ前記コネクタに電気的に接続された電気泳動配線板をさらに備える、請求項14に記載の核酸検出箱。
【請求項16】
前記電気泳動凹溝内には、複数の係止箇所が設けられ、前記ゲル媒体は、複数の前記係止箇所の間に係止される、請求項14に記載の核酸検出箱。
【請求項17】
前記電気泳動凹溝は、前記第1カバーボードの前記第2カバーボードから離れる側に位置し、前記電気泳動凹溝の開口は、前記第1カバーボードに向かい、前記毛細管は、前記第1カバーボードを貫通して前記電気泳動箱と前記流路とを連通させる、請求項14に記載の核酸検出箱。
【請求項18】
前記毛細管は、前記流路の近傍に設けられた入液端を有し、前記入液端は、前記流路の延在方向と平行な平面、又は、前記毛細管の中心軸に対して夾角を形成するように設けられた少なくとも1つの斜面を有する、請求項17に記載の核酸検出箱。
【請求項19】
前記夾角は、45°~60°である、請求項18に記載の核酸検出箱。
【請求項20】
前記電気泳動凹溝は、透明底板と、前記透明底板に接続された複数の側壁とを備え、前記側壁の前記透明底板から離れている一端面が前記第1カバーボードに接続される、請求項17に記載の核酸検出箱。
【請求項21】
前記ゲル媒体は、タマリンゲル、アガロースゲル及びポリアクリルアミドゲルのいずれかである、請求項14に記載の核酸検出箱。
【請求項22】
前記電気泳動箱は、電気泳動凹溝と、前記電気泳動凹溝の両端に設けられた電気泳動電極と、前記電気泳動凹溝の内部に設けられたゲル媒体と、前記ゲル媒体の一端に設けられた注液スロットと、一端が前記注液スロット内に入り、他端が前記検出チップに連通する毛細管と、を備え、
前記電気泳動電極は、一端が前記電気泳動凹溝に入り、他端が前記加熱配線板に電気的に接続される、請求項6に記載の核酸検出箱。
【請求項23】
前記箱体は、第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースに設けられたサンプル入れ口と、前記第2ケースに設けられた検出窓と、を備え、前記サンプル入れ口は、前記検出チップに対応して設けられ、前記検出窓は、前記電気泳動箱に対応して設けられ、前記第1ケースと前記第2ケースとは、共に取り囲んで収容室が形成され、前記検出ケースと前記電気泳動箱とは、前記収容室内に設けられる、請求項1に記載の核酸検出箱。
【請求項24】
前記箱体は、装着ブラケットをさらに備え、前記装着ブラケットは、ブラケット本体とカバーボードとを含み、
前記ブラケット本体には、前記検出チップを装着するための検出チップ実装領域と、前記電気泳動箱を装着するための電気泳動箱実装領域とが設けられている、請求項1に記載の核酸検出箱。
【請求項25】
前記カバーボードは、前記検出チップに対応して窓が設けられており、前記検出チップは、前記窓から露出している、請求項24に記載の核酸検出箱。
【請求項26】
本体と、
前記本体に設けられ、且つ核酸検出箱を着脱可能に装着するための検出箱装着スロットと、を備え、
前記核酸検出箱は、請求項1~25の何れか一項に記載の核酸検出箱である、核酸検出デバイス。
【請求項27】
前記本体に設けられ、検出液を収容するとともに、前記検出液を加熱するための加熱溝と、
前記本体に設けられ、前記検出箱装着スロットに位置し且つ前記検出箱装着スロットと連通し、前記検出箱装着スロット内の前記核酸検出箱に前記検出液を入れるためのサンプル入れ溝と、
前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝から遠い側に設けられ、前記検出窓を介して前記電気泳動箱の画像を採取するための画像採取装置と、
を備える、請求項26に記載の核酸検出デバイス。
【請求項28】
前記核酸検出箱を傾けて配置させるように、前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝に近い方の端の高さは、前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝から遠い方の端の高さよりも高くなる、請求項27に記載の核酸検出デバイス。
【請求項29】
前記本体に設けられて、核酸の検出結果を表示するためのディスプレイをさらに備える、請求項26に記載の核酸検出デバイス。
【請求項30】
前記本体に設けられたカメラをさらに備える、請求項26に記載の核酸検出デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸検出箱及び核酸検出デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
分子診断、形態学、免疫学等に対する現在の検出は、ほとんど専門実験室で行われる。従来の検出過程は、以下のステップを含むことが一般的である。まず、マルチエンド型検出デバイスで核酸の拡張を行なう。その後、電気泳動検出デバイスに、拡張された核酸を人工的に移行させて電気泳動検出を行い、最後に電気泳動の検出結果を人為的に専用の蛍光分析器に移して結果分析を行う。検出過程全体に必要な設備が複雑で体積が大きく、検出効率が低く、柔軟性が悪く、コストが高く、操作が煩雑であり、オペレータの専門レベルへの要求が高く、熟練した技術者による操作が必要であり、家庭用携帯検査ができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、上記欠陥の少なくとも1つを克服するために、核酸検出箱及びこれを備える核酸検出デバイスを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る核酸検出箱は、箱体と、前記箱体の中に設けられ、且つ第1カバーボード、スペーサー層及び第2カバーボードを含み、前記スペーサー層の対向する両面は、それぞれ第1カバーボードと第2カバーボードとに接触し、前記第1カバーボード、前記スペーサー層及び前記第2カバーボードは、検出液を担持するための流路を取り囲んで形成する検出チップと、箱体内に設けられ且つ前記流路と連通している電気泳動箱と、前記検出チップと前記電気泳動箱とにそれぞれ電気的に接続されるコネクタと、を備え、前記検出チップは、前記検出液を核酸拡張反応させて核酸拡張生成物を得るために用いられ、前記電気泳動箱は、前記核酸拡張生成物に対して電気泳動検出を行なう。
【0005】
本発明の一態様において、前記検出チップは、さらに、前記第1カバーボードにおける前記第2カバーボード側に向かう表面に設けられた駆動回路と、前記第2カバーボードにおける前記第1カバーボード側に向かう表面に設けられた導電層と、前記駆動回路の上面に設けられた第1誘電体層と、前記導電層の上面に設けられた第2誘電体層とを有し、前記駆動回路と前記導電層とは共に前記コネクタと電気的に接続され、前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間には、前記流路が形成されている。
【0006】
本発明の一態様において、前記駆動回路は、アレイ状に配置された複数の駆動電極と、全ての前記駆動電極と電気的に接続される制御電極とを含み、前記制御電極は、前記コネクタに電気的に接続され、
前記検出液が隣り合う2つの前記駆動電極の間を移動するように、前記コネクタは前記駆動電極と前記導電層との間を通電又は遮断させるように制御する。
【0007】
本発明の一態様において、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、いずれも絶縁撥水層である。
【0008】
本発明の一態様にいて、前記検出チップは、さらに、前記第1カバーボード及び/または前記第2カバーボードの前記流路から離れた側に設けられる加熱モジュールを含み、前記加熱モジュールは、前記コネクタと電気的に接続される。
【0009】
本発明の一態様において、前記加熱モジュールは、積層された加熱層と、前記コネクタに電気的に接続された加熱配線板とを含む。本発明の一態様において、前記加熱配線板は、第1配線板と、第1配線板に電気的に接続された第2配線板とを含み、第1配線板は、第1カバーボードの前記流路から遠い側に設けられ、前記第2配線板は、前記第2カバーボードの前記流路から遠い側に設けられ、前記第1配線板には、前記コネクタが電気的に接続されるように挿入される。
【0010】
本発明の一態様において、前記第1配線板と前記第2配線板とは、一体型構造である。
【0011】
本発明の一態様において、前記駆動回路は、サンプル入れ領域と、試薬貯留領域と、複数の核酸拡張領域と、前記電気泳動箱に連通する出液領域とを有する。
【0012】
本発明の一態様において、前記核酸拡張領域の数は少なくとも2つである。
【0013】
本発明の一態様において、前記試薬貯留領域には、蛍光試薬が設置されている。
【0014】
本発明の一態様において、前記検出チップは、さらに、前記試薬貯留領域に連通する試薬槽を含む。
【0015】
本発明の一態様において、前記検出チップは、さらに、前記サンプル入れ領域に連通するサンプル入れ溝を有する。
【0016】
本発明の一態様において、前記電気泳動箱は、電気泳動凹溝と、前記電気泳動凹溝の両端にそれぞれ設けられた2つの電気泳動電極と、前記電気泳動凹溝の内部に設けられたゲル媒体と、前記ゲル媒体の一端に設けられた注液スロットと、毛細管と、を含み、
各々の前記電気泳動電極は、前記コネクタに電気的に接続され、前記毛細管の一端は前記注液スロット内に進入し、前記毛細管の他端は前記検出チップに連通する。
【0017】
本発明の一態様において、前記電気泳動箱は、各々の前記電気泳動電極に電気的に接続され、且つ前記コネクタに電気的に接続された電気泳動配線板をさらに備える。
【0018】
本発明の一態様において、前記電気泳動凹溝内には、複数の係止箇所が設けられ、前記ゲル媒体は、複数の前記係止箇所の間に係止される。
【0019】
本発明の一態様において、前記電気泳動凹溝は、前記第1カバーボードの前記第2カバーボードから離れる側に位置し、前記電気泳動凹溝の開口は、前記第1カバーボードに向かい、前記毛細管は、前記第1カバーボードを貫通して前記電気泳動箱と前記流路とを連通させる。
【0020】
本発明の一態様において、前記毛細管は、前記流路の近傍に設けられた入液端を有し、前記入液端は、前記流路の延在方向と平行な平面、又は、前記毛細管の中心軸に対して夾角を形成するように設けられた少なくとも1つの斜面を有する。
【0021】
本発明の一態様において、前記夾角は、45°~60°である。
【0022】
本発明の一態様において、前記電気泳動凹溝は、透明底板と、前記透明底板に接続された複数の側壁とを備え、前記側壁の前記透明底板から離れている一端面が前記第1カバーボードに接続される。
【0023】
本発明の一態様において、前記ゲル媒体は、タマリンゲル、アガロースゲル及びポリアクリルアミドゲルのいずれかである。
【0024】
本発明の一態様において、前記電気泳動箱は、電気泳動凹溝と、前記電気泳動凹溝の両端に設けられた電気泳動電極と、前記電気泳動凹溝の内部に設けられたゲル媒体と、前記ゲル媒体の一端に設けられた注液スロットと、一端が前記注液スロット内に入り、他端が前記検出チップに連通する毛細管と、を備え、前記電気泳動電極は、一端が前記電気泳動凹溝に入り、他端が前記加熱配線板に電気的に接続される。
【0025】
本発明の一態様において、前記箱体は、第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースに設けられたサンプル入れ口と、前記第2ケースに設けられた検出窓と、を備え、前記サンプル入れ口は、前記検出チップに対応して設けられ、前記検出窓は、前記電気泳動箱に対応して設けられ、前記第1ケースと前記第2ケースとは、共に取り囲んで収容室が形成され、前記検出ケースと前記電気泳動箱とは、前記収容室内に設けられる。
【0026】
本発明の一態様において、前記箱体は、装着ブラケットをさらに備え、前記装着ブラケットは、ブラケット本体とカバーボードとを含み、前記ブラケット本体には、前記検出チップを装着するための検出チップ実装領域と、電気泳動箱を装着するための電気泳動箱実装領域とが設けられている。
【0027】
本発明の一態様において、前記カバーボードは、前記検出チップに対応して窓が設けられており、前記検出チップは、前記窓から露出している。
【0028】
また、本発明に係る核酸検出デバイスは、本体と、前記本体に設けられ、且つ核酸検出箱を着脱可能に装着するための検出箱装着スロットと、を備え、前記核酸検出箱は、上記のような核酸検出箱である。
【0029】
本発明の一態様において、前記核酸検出デバイスは、前記本体に設けられ、検出液を収容するとともに、前記検出液を加熱するための加熱溝と、前記本体に設けられ、前記検出箱装着スロットに位置し且つ前記検出箱装着スロットと連通し、前記検出箱装着スロット内の前記核酸検出箱に前記検出液を入れるためのサンプル入れ溝と、前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝から遠い側に設けられ、前記検出窓を介して前記電気泳動箱の画像を採取するための画像採取装置と、を備える。
【0030】
本発明の一態様において、前記核酸検出箱を傾けて配置させるように、前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝に近い側の端部の高さは、前記検出箱装着スロットの前記サンプル入れ溝から遠い側の端部の高さよりも高くなる。
【0031】
本発明の一態様において、前記核酸検出デバイスは、前記本体に設けられて、核酸の検出結果を表示するためのディスプレイをさらに備える。
【0032】
本発明の一態様において、前記核酸検出デバイスは、前記本体に設けられたカメラをさらに備える。
【0033】
本発明により提供される核酸検出箱は、従来技術に比べて、核酸拡張反応と電気泳動検出とをまとめ、全体構成が簡単で、検出操作が簡便であり、作業過程が専門業に対して低要求であり、検出効率が高く、検出コストを大幅に低減している。一方、検出過程は柔軟性が高く、指定の実験室で行なう必要がなく、核酸検出箱が携帯し易く、コミュニティ検出や家庭検出を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱の正面構成の模式図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱の背面構成の模式図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱の分解図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱から箱体を除去された後の背面構成を示す図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱が箱体を取り除いた後の分解図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる検出チップの断面模式図である。
図7】本発明の一実施形態に係る検出チップにおけるTFT駆動回路の概略構成図である。
図8】本発明の一実施形態に係る電気泳動箱の概略構成図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる核酸検出箱における検出液の経路図である。
図10】本発明の一実施形態における核酸拡張物が毛細管から電気泳動箱への進入を示す模式図である。
図11】本発明の他の実施形態における核酸拡張物が毛細管から電気泳動箱への進入を示す模式図である。
図12】本発明のさらに他の実施形態における核酸拡張物が毛細管から電気泳動箱への進入を示す模式図である。
図13】本発明の他の実施形態に係る核酸検出箱の構成を示す図である。
図14】本発明の別の実施形態に係る核酸検出箱の分解図である。
図15】本発明の一実施形態にかかる核酸検出デバイスの構成を示す図である。
図16】本発明の一実施形態にかかる流路での気泡排出を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態における図面を参照しながら、本発明の実施形態における技術的な態様を明確にし、完全に説明するが、説明した実施形態は、全ての実施形態ではなく、本発明の一部の実施形態にすぎないことは明らかである。
【0036】
あるコンポーネントが他のコンポーネントに「固定される」と称される場合、それは他のコンポーネントに直接に存在してもよく、中間媒体が存在してもよい。あるコンポーネントが他のコンポーネントに「接続」と見なされる場合、それは直接に他のコンポーネントに接続されてもよく、同時に中間媒体が存在してもよい。あるコンポーネントが他のコンポーネントに「設けられる」と見なされる場合、それは直接に他のコンポーネントに設けられてもよく、同時に中間媒体が存在してもよい。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」及びそれに類似する表現は、説明の目的のためだけに使用される。
【0037】
以下に説明するシステムの実施形態は、単に概略的であり、前記モジュールまたは回路の区分は、単なる論理的な機能の区分であり、実際に実現する場合は別の区分があってもよい。また、「含む」という語は他のユニットやステップを排除せず、単数は複数を排除しない。システム請求項に記載の複数のユニットまたは装置は、ソフトウェアまたはハードウェアを介して同じユニットまたはデバイスによっても実現されうる。第1、第2などの言葉は名前を表していますが、特定の順序を表していない。
【0038】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明の技術分野に属する技術者が一般的に理解する意味と同じである。本明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明する目的だけであり、本発明を限定することを意味するものではない。本明細書で使用される用語「及び/または」は、1つまたは複数の関連する列項目の任意及びすべての組み合わせを含む。
【0039】
図1図3図5及び図6を参照しながら、本発明の実施形態にかかる核酸検出箱100は、箱体1と、検出チップ2と、電気泳動箱3と、コネクタ4とを備える。検出チップ2は、箱体1内に設けられ、検出チップ2は、第1カバーボード21と、スペーサー層22と、第2カバーボード23と、を含む。スペーサー層22の対向する両面は、それぞれ第1カバーボード21及び第2カバーボード23と接触している。第1カバーボード21、スペーサー層22及び第2カバーボード23は、検出液aを載置するための流路5を囲んで形成されている。この電気泳動箱3は、この箱体1内に設けられ、且つ流路5に連通している。コネクタ4は、それぞれ、検出チップ2及び電気泳動箱3と電気的に接続されている。核酸検出箱100は、核酸拡張反応及び電気泳動検出を行うために用いられ、核酸サンプルを含む検出液aを検出チップ2の流路5内に入れる。なお、検出液aは、流路5内に液玉として存在する。検出液aは、流路5内で核酸拡張反応を行って核酸拡張生成物bを取得する。核酸拡張生成物bは、検出チップ2から電気泳動箱3内に直接入って電気泳動検出を行い、最後に、核酸検出箱100と協力する画像採取装置により、電気泳動箱3の画像を撮像する。前記画像は、電気泳動検出の蛍光写真である。本発明は、検出チップ2と電気泳動箱3とを1つの箱体1の中に集積することにより、全体構成が簡単であり、複雑な大型の設備を必要とせず、低コストで、検出液aが核酸拡張を完了した後に電気泳動箱3に直接入って電気泳動検出を行うことができ、異なる検出環節のサンプル転送と接続プロセスを簡素化し、検出効率を向上する。
【0040】
図1図3に示すように、箱体1は、第1ケース11と、第2ケース12と、当該第2ケース12に設けられたサンプル入れ口13と、当該第1ケース11に設けられた検出窓14とを備えている。第1ケース11と第2ケース12とは、取り囲んで、検出チップ2、電気泳動箱3、及びコネクタ4が収容される収容室(図示せず)を形成する。このサンプル入れ口13は、検出チップ2に対応して設けられ、当該検出チップ2内に核酸サンプルを含む検出液aを入れる。検出窓14は、電気泳動箱3に対応して設けられており、画像採取装置は、この検出窓14を介して、当該電気泳動箱3の画像を取得することができる。
【0041】
図3に示すように、本実施形態では、当該第1ケース11と当該第2ケース12とが係合するように接続されており、また、2つのケースが係合した後にその4周においてネジで締め付けられ、当該第1ケース11と第2ケース12との接続堅牢性を増してもよい。
【0042】
図1図3に示すように、本実施形態では、当該箱体1の側壁には、コネクタ4を取り付けるための開口17がさらに設けられており、コネクタ4は、全体が前記収容室内に位置して当該開口17を介して箱体1から露出することにより、外部の制御ボードと電気的に接続され易いようになっている。
【0043】
図2に示すように、本実施形態では、箱体1は、第1ケース11に設けられた係止用開口15を更に含み、当該係止用開口15は、図15に示されるように、当該箱体1と、核酸検出デバイス300における検出箱装着スロット20内の固定構造(図示せず)とを係合連結させて、核酸検出箱100を核酸検出デバイス300内に固定させることができる。
【0044】
なお、図1及び図15に示すように、本実施形態では、第2ケース12の前記収容室から離れた側には、挿入ミスを回避すべく、核酸検出箱100の核酸検出デバイス300への挿入方向を指示するための指示標識18(例えば、矢印)がさらに設けられている。
【0045】
なお、図3に示すように、本実施形態では、当該箱体1内には複数の支持構造16が設けられており、検出チップ2、電気泳動箱3及びコネクタ4は構造設計に厚さの差があるため、検出チップ2、電気泳動箱3及びコネクタ4の間の接続安定性が向上するように、箱体1内に装着する際に、検出チップ2、電気泳動箱3及びコネクタ4を支持するための設計高さの異なる複数の支持構造16は必要となっている。
【0046】
本実施形態では、箱体1は、プラスチック製であり、支持構造16は、第1ケース11及び第2ケース12と一体成型構造である。
【0047】
図13及び図14に示すように、他の実施形態では、他の核酸検出箱200も提供されている。この核酸検出箱200内において、検出チップ2、電気泳動箱3及びコネクタ4間の接続安定性を向上させるために、当該箱体1内には装着ブラケット19がさらに設けられている。検出チップ2、電気泳動箱3及びコネクタ4は、装着ブラケット19に装着固定される。
【0048】
この実施形態では、装着ブラケット19は、ブラケット本体191及びカバーボード192を備えている。このブラケット本体191は、検出チップ実装領域193と、電気泳動箱実装領域194と、を備え、検出チップ2は、検出チップ実装領域193に実装固定されている。電気泳動箱3は、電気泳動箱実装領域194に実装されている。
【0049】
カバーボード192における検出チップ2に対応する箇所には、窓195が設けられている。検出チップ2は、窓195から露出して、コネクタと電気的に接続される。具体的には、本実施形態では、コネクタは検出チップ2の上方に設けられていてもよい。
【0050】
本実施形態では、当該カバーボード192と当該ブラケット本体191とは、両面テープによって接着固定されている。
【0051】
また、図6に示すように、検出チップ2は、さらに、第1カバーボード21における第2カバーボード23側に向かう表面に配置された駆動回路24と、駆動回路24の上面に配置された第1誘電体層26と、第2カバーボード23における第1カバーボード21側に向かう表面に配置された導電層25と、導電層25の上面に配置された第2誘電体層27とを含み、駆動回路24と導電層25とは、いずれもコネクタ4と電気的に接続されている。駆動回路24と導電層25とに通電または遮断することにより、検出液aが流路5内を所定の経路で移動することを実現できる。
【0052】
本実施形態では、駆動回路24は、図6に示すように、アレイ状に配置された複数の駆動電極241と、全ての駆動電極241に電気的に接続された制御電極242と、を備える。この制御電極242は、コネクタ4と電気的に接続されている。具体的には、駆動回路24は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)駆動回路である。検出液aが導電性を有しているため、誘電湿潤原理(Electrowetting-On-Dielectric,EWOD)を結合して、検出液aが流路5内を所定の経路で移動することを実現できる。TFTの原理により、ある駆動電極241と導電層25との間の回路を選択的にオン/オフすることにより、当該駆動電極241と導電層25との間の電圧を変化させて当該検出液aと第1誘電体層26及び第2誘電体層27との間のぬれ特性を変化させ、当該検出液aを流路5内で所定の経路で移動させるように制御することができる。図6に示すように、検出液aは、電極I、電極H及び電極G上を移動する。検出液aが電極Hにある時に、電極Gと導電層25との間に電圧を印加し、電極Gに電圧Vdを印加しつつ、電極Hと導電層25との間の電圧を遮断すると、電極Hと検出液aとの間の液固接触角が大きくなり、電極Gと検出液aとの間の液固接触角が小さくなるように、検出液aと第1誘電体層26及び第2誘電体層27との間のぬれ特性が変化して、検出液aを電極Hから電極Gに移動させる。
【0053】
本実施形態では、第1誘電体層26及び第2誘電体層27は、いずれも絶縁撥水層であり、具体的にはポリテトラフルオロエチレンコーティング層であってもよい。一方では、絶縁撥水層として機能する。他方では、所定経路内で検出液aを移動させることをより円滑にし、移動中に液玉が割れないようにすることができる。
【0054】
本実施形態では、図7に示すように、駆動回路24は、第1カバーボード21の流路5に近い側に設けられている。具体的には、駆動回路24は、金属エッチング方法またはメッキの手法を用いて形成することができる。
【0055】
本実施形態では、制御電極242は、第1カバーボード21の同じ縁に集積されている。第1カバーボード21の制御電極242が設けられた一辺をコネクタ4内に挿入することにより、検出チップ2とコネクタ4との電気的接続が実現される。
【0056】
図7に示すように、駆動回路24は、異なる用途に応じて複数の領域に分けることができ、それぞれサンプル入れ領域A、試薬貯留領域B、複数の核酸拡張領域C及び出液領域Dである。検出チップ2は、このサンプル入れ領域Aに対応してさらにサンプル入れ溝6が設けられ、このサンプル入れ溝6はサンプル入れ領域Aと連通するとともに、第2カバーボード23上のサンプル入れ口13に対応し、このサンプル入れ口13からサンプル入れ領域Aに検出液aを入れる。試薬貯留領域Bは、蛍光試薬(例えば、蛍光色素または蛍光プローブ)を格納するために用いられる。検出液aは、この核酸拡張領域Cにおいて、核酸拡張反応を行う。核酸拡張領域Cは、複数の領域を含んでもよい。具体的な領域の数は、実際の検出ニーズに応じて定められてもよい。出液領域Dは、電気泳動箱3と連通している。核酸拡張生成物bは、当該出液領域Dを介して電気泳動箱3内に入り込んで電気泳動検出を行うことができる。
【0057】
図9に示すように、検出チップ2内の検出液aの具体的な移動経路は、次の通りである。検出液aがサンプル入れ領域Aに入った後、駆動電極241により駆動されて所定の経路で核酸拡張領域Cに移動して拡張反応を行う。拡張反応が完了した後に拡張後の生成物が試薬貯留領域Bに移動して蛍光試薬と混合され、蛍光試薬が結合した核酸拡張生成物bが得られる。均一に混合された核酸拡張生成物bは、駆動電極241の駆動により出液領域Dまで移動し、且つ出液領域Dの出液口を通って電気泳動箱3に進入する。
【0058】
核酸拡張生成物bは、より十分に混合するために、駆動電極241の駆動により核酸拡張領域Cにおいて往復して移動し、拡張生成物と蛍光試薬とを均一に混合する。また、核酸拡張生成物bにおける検出液aと蛍光試薬との十分な混合が実現されるように、混合領域を別途設けてもよい。
【0059】
本実施形態では、核酸拡張領域Cの数は2つであり、2つの前記核酸拡張領域Cの加熱温度が異なり、検出液aの異なる温度における核酸拡張反応の異なる段階を実現することができる。
【0060】
図13に示すように、他の実施形態では、核酸検出箱200内において、具体的な核酸拡張反応段階の異なりによって、核酸拡張領域Cの数は3つまたはそれ以上であってもよい。
【0061】
本実施形態では、当該蛍光試薬は、検出チップ2の装着時に当該試薬貯留領域B内に予め塗布されたものであり、後続は蛍光剤を単独で添加する必要はない。
【0062】
図13に示すように、他の実施形態では、核酸検出箱200内において、当該蛍光試薬は、後から添加されて拡張生成物と混合してもよい。具体的には、この試薬貯留領域Bに対応して、検出チップ2に試薬槽7を設置することで、核酸検出時に試薬槽7内に蛍光試薬を添加することができる。この設計は、実際の需要に応じて蛍光試薬の種類を選択することができ、核酸拡張反応の柔軟性を向上させることが可能となる。
【0063】
図3図5及び図6に示すように、検出チップ2は、第1カバーボード21又は第2カバーボード23の流路5から離れる側に設けられる加熱モジュール28をさらに備える。加熱モジュール28は、核酸拡張領域Cに対応して設けられ、検出液aを加熱するために用いられる。加熱モジュール28は、加熱層281と、当該加熱層281に電気的に接続された加熱配線板282とを含む。当該加熱配線板282は、コネクタ4と電気的に接続される。加熱配線板282により加熱層281に通電して、当該加熱層281で流路5の特定領域を加熱する。
【0064】
本実施形態では、流路5の加熱が必要な領域は、核酸拡張領域Cと試薬貯留領域Bであってもよい。
【0065】
本実施形態では、加熱層281は、カーボンナノチューブ加熱層であり、カーボンナノチューブの優れた熱伝導性能によって、加熱をより均一にすることができ、熱損失がより低く、加熱効率がより高い。もちろん、他の加熱構造(例えば、金属片やグラファイトシート等)を採用してもよい。
【0066】
本実施形態では、加熱モジュール28は、第2カバーボード23の流路5から離れた側に設けられている。
【0067】
本実施形態では、加熱層281は、第2カバーボード23の表面に熱伝導性ゴム283を介して接着されている。
【0068】
本実施形態では、加熱配線板282には、核酸拡張領域Cと試薬貯留領域Bとのレイアウト構造に一致するライン(図示せず)が設けられている。通電後、前記ラインは、対応する核酸拡張領域Cと試薬貯留領域Bとを精確に加熱することができる。それぞれの核酸拡張領域Cと試薬貯留領域Bとの温度が制御しやすいようにする。
【0069】
本実施形態では、加熱層281は、核酸拡張領域Cに対応して2つの領域が設けられており、具体的な加熱温度範囲は、それぞれ90℃~105℃及び40℃~75℃である。
【0070】
別の実施形態では、加熱層281は、該核酸拡張領域Cに対応して3つの領域が設けられており、具体的な加熱温度範囲は、それぞれ90℃~105℃、68℃~75℃及び40℃~65℃である。
【0071】
本実施形態では、図4図5とを併せて参照すると、加熱配線板282は、第1カバーボード21の下方に位置する第1配線板282aと、第2カバーボード23の上方に位置する第2配線板282bと、第1配線板282aと第2配線板282bとを接続する接続部282cとを備えている。第1配線板282aと第2配線板282bとは電気的に接続されている。第1配線板282aは、コネクタ4のスロット41内に挿入されて当該コネクタ4と電気的に接続される。2つの配線板に加熱すべき領域分布に応じて熱抵抗を設けることにより、流路5の両側から加熱すべき領域を加熱することができる。加熱を必要とする領域の温度の均一性を向上できる。
【0072】
本実施形態では、第1配線板282a、第2配線板282b及び接続部282cは、一体型構造となっている。
【0073】
本実施形態では、検出チップ2を組み立てた後に流路5内にシリコーンオイルdを注入し、シリコーンオイルd内を検出液aが所定の経路で移動する。
【0074】
図5及び図6に示すように、本実施形態では、第1カバーボード21及び第2カバーボード23はいずれもガラス板であり、スペーサー層22は、両面接着枠であり、粘着剤を介して第1カバーボード21及び第2カバーボード23の縁に貼り付けられることで、一緒に密閉された流路5が構成されている。なお、この流路5の容量は、実際のニーズに応じて、異なる厚みのスペーサー層22を設計することで調整されることができる。
【0075】
図3図5及び図8に示すように、電気泳動箱3は、電気泳動凹溝31と、電気泳動凹溝31の両端に設けられた電気泳動電極32と、電気泳動凹溝31の内部に設けられたゲル媒体33と、ゲル媒体33の一端に設けられた注液スロット34と、毛細管35とを備えている。電気泳動電極32は、コネクタ4と電気的に接続されている。毛細管35は、一端が注液スロット34内に差し込んで、他端が検出チップ2の流路5と連通する。核酸拡張生成物bは、出液領域Dで毛細管35を介してゲル媒体33の注液スロット34内に進入して、電気泳動検出を行う。
【0076】
図3図5及び図8に示すように、本実施形態では、電気泳動凹溝31は、第1カバーボード21の第2カバーボード23とは反対側の面に位置し、かつ開口が第1カバーボード21に向いている。電気泳動凹溝31は、透明底板311と、透明底板311に接続された複数の側壁312とを備え、側壁312の透明底板311から離れている一端は、第1カバーボード21の下面と接触する。つまり、電気泳動凹溝31は第1カバーボード21をカバーボードとして電気泳動箱3の封止を実現している。上記巧妙なデザインは、検出チップ2と電気泳動箱3とをより好適に連通させることができ、検出チップ2内から電気泳動箱3内への検出液aの移行に有利である。また、このような構成設計は、空間利用率を向上させることができ、核酸検出箱100の全体的な容積を低減することもできる。
【0077】
本実施形態では、側壁312と第1カバーボード21との間には、電気泳動箱3の封止性を高めるための封止パッキン(図示せず)が設けられている。
【0078】
図8に示すように、電気泳動凹溝31は、透明底板311に設けられた複数の係止箇所313をさらに備える。ゲル媒体33は、略直方体の構造であり、複数の係止箇所313の間に係止されることが可能である。係止箇所313は、ゲル媒体33の移動ずれを防止でき、電気泳動検出の正確性を確保する。
【0079】
図3に示すように、本実施形態では、透明底板311は、透明ガラス板であるので、透明底板311を透過して電気泳動結果を観察することができる。
【0080】
本実施形態では、係止箇所313の数は、4つである。4つの係止箇所313は、それぞれ直方体構造のゲル媒体33の四つの角に位置して、ゲル媒体33を固定している。
【0081】
再び図5を参照すると、電気泳動凹溝31は、第1カバーボード21における電気泳動箱3に対応する位置に設けられた注液孔36をさらに備える。この注液孔36を通じて当該電気泳動凹溝31内に緩衝液(例えば、buffer)を注入することができる。
【0082】
図5及び図10図12に示すように、毛細管35の一端は、第1カバーボード21を貫通して流路5内に入り込む。毛細管35は、流路5内に位置する入液端351を含む。毛細管効果により、流路5内の核酸拡張生成物bは電気泳動箱3のゲル媒体33内に入り込むことができる。この入液端351の端面は、図10のように、核酸拡張生成物bを電気泳動箱3内にスムーズに進入させるように、シリコーンオイルdの液面に揃える必要がある。或いは、図11及び図12に示すように、入液端351には少なくとも1つの斜面352を設けており、即ち、毛細管35は入液端351の側壁に対応して斜めに設置されている。この場合、斜面352の最低点と流路5の下面との間には段差ΔHが存在し、斜面352にシリコーンオイルdの液面が位置し、核酸拡張生成物bを毛細管35内にスムーズに進入させることができる。毛細管35と検出チップ2の組み立て過程においては、毛細管35内に緩衝液を充満すると共に、出液領域Dにおける核酸拡張生成物bの液玉表面に緩衝液を接触させ、連続的な液流を形成させる必要がある。毛細管原理を利用して、核酸拡散生成物bが毛細管35内にスムーズに入ることを保証できる。
【0083】
本実施形態では、斜面352と毛細管35の中心軸cとのなす角が45°~60°であり、試験検証を経て、この角度範囲において、核酸拡張生成物bは毛細管35内にスムーズに入り込んでゲル媒体33内に入り込むことができる。
【0084】
本実施形態では、図11に示すように、毛細管35の入液端351の一方側には、傾斜角度が45°~60°の斜面352を一つなしており、斜面352の設計により、毛細管原理により、核酸拡張生成物bを毛細管35内にスムーズに入り込ませてゲル媒体33内に入り込ませることができる。
【0085】
他の実施形態では、図12に示すように、毛細管35の入液端351の対向する両側には、それぞれ傾斜角度が45°~60°の斜面352がそれぞれ形成されている。2つの斜面352の設計により、毛細管原理により、核酸拡張生成物bを毛細管35内にスムーズに入り込ませてゲル媒体33内に入り込むことができる。
【0086】
図4に示すように、電気泳動電極32は、一端が電気泳動凹溝31内に入り込み、他端が加熱モジュール28の加熱配線板282に電気的に接続されている。電気泳動電極32を、加熱モジュール28の加熱配線板282に直接接続することにより、複雑な回路接続を回避して構造の複雑さを低減しつつ、回路設計の難さを低減して、組み立てを容易にすることができる。
【0087】
図13に示すように、他の実施形態では、核酸検出箱200内において、電気泳動箱3は、電気泳動配線板37をさらに備える。電気泳動電極32は、一端が電気泳動凹溝31内に入り込み、他端が電気泳動配線板37と電気的に接続される。電気泳動配線板37は、コネクタ(図示せず)と電気的に接続されている。具体的には、2つの電気泳動電極32のそれぞれに対応して、1つの電気泳動配線板37が設置されている。
【0088】
図8に示すように、本実施形態では、電気泳動箱3の組立過程は、以下の手順を含む。
【0089】
先ず、電気泳動電極32の一端が電気泳動凹溝31内に入り込み、電気泳動電極32の他端が加熱モジュール28の加熱配線板282に電気的に接続されるように、電気泳動電極32を電気泳動凹溝31の両端に実装する。
【0090】
次に、直方体構造をなすゲル媒体(寒天)33を電気泳動凹溝31の係止箇所に入れ、寒天の姿勢を正すように、係止箇所313内に係止し、寒天の偏りを防止する。具体的には、寒天において検出液aを注入するための注液スロット34を予め作成しておく必要がある。この注液スロット34は、1本の長尺の溝であって、開口方向が検出チップ2に向くようにしてもよい。
【0091】
第3に、電気泳動凹溝31内に緩衝液(Buffer)を注入する。
【0092】
第4に、電気泳動凹溝31の側壁312の第1カバーボード21に近接する端面にゴムを塗る。
【0093】
第5に、第1カバーボード21を電気泳動凹溝31の上に覆う。
【0094】
第6に、さらに、注液孔36を介して電気泳動凹溝31内に緩衝液を再度に注入する。
【0095】
第7に、注液孔36を通気膜又は離型フィルムで覆う。
【0096】
核酸検出箱100を組み立てた後、実際に使用する際に、核酸検出箱100の使用過程は、以下のステップを含む。
【0097】
ステップS11では、図3に示すように、核酸サンプルを含む検出液aをサンプル入れ口13からサンプル入れ溝6内に注入する。
【0098】
ステップS12では、図15に示すように、圧力によって、サンプル入れ溝6内の検出液aが検出チップ2のサンプル入れ領域Aに液玉として入り込むように制御する。
【0099】
ステップS13では、図15に示すように、駆動回路24における対応する駆動電極241と導電層25との間の電圧を調節することにより、検出液aを駆動して、流路5内で所定の経路で核酸拡張領域Cまで移動させて、PCR拡張反応を完成する。具体的には、核酸拡張領域Cの数は2つであり、加熱層281の2つの核酸拡張領域Cに対応する加熱温度範囲が異なり、それぞれ90℃~105℃及び40℃~75℃である。
【0100】
一実施形態において、具体的なPCR拡張反応過程は、順に以下の工程を含む。第1の工程では、90℃~105℃の条件下で、15~25分間熱変性させる。第2の工程では、45°~60°の条件下で、5~15分間RT逆転写を行う。第3の工程では、90℃~100℃の条件下で1~5min加熱する。第4の工程では、90℃~100℃の条件下で20~50秒加熱し、55℃~65℃の条件下で40~60秒加熱する。そのうち、第4の工程を35~50回循環して(好ましくは45回)、拡張反応を終了させる。温度センサーと時間リレーを用いて加熱温度及び加熱時間を感知してもよい。
【0101】
別の実施形態では、具体的なPCR拡張反応過程は、順に以下の工程を含む。第1の工程では、90℃~105℃の条件下で3~8分間熱変性させる。第2の工程では、45℃~60℃の条件下で3~8分間増殖させる。第3の工程では、90℃~100℃の条件下で3~8min加熱する。第4の工程では、90℃~100℃の条件下で3~8秒間拡張し、50℃~65℃の条件下で10~20秒間拡張し、68℃~75℃の条件下で10~20秒間拡張する。そのうち、第4の工程を35~50回循環して、拡張反応を終了させる。好ましくは、具体的なPCR拡張反応の過程は、順に以下の工程を含む。第1の工程では、95℃~97℃の条件下で3~5min熱変性させる。第2の工程では、55℃~60℃の条件下で3~5min増殖させる。第3の工程では、95℃~97℃の条件下で3~8min加熱する。第4の工程では、95℃~97℃の条件下で3~5秒間拡張し、55℃~60℃の条件下で15~20秒間拡張し、70℃~72℃の条件下で15~20秒間拡張する。そのうち、第4の工程を43~45回循環して(好ましくは45回)、拡張反応を終了させる。
【0102】
ステップS14では、図3に示すように、拡張が終わった後、拡張生成物が試薬貯留領域B内に予め置かれた蛍光試薬と混合され、均一に混合された後に電気泳動箱3内に入る。ステップS15では、電気泳動箱3を制御して電気泳動検出を行う。
【0103】
本実施形態では、核酸検出箱100は使い捨ての使用品であり、テストサンプル毎に1つの核酸検出箱100を用いるので、核酸検出箱100は洗浄フローを要しない。
【0104】
本実施形態では、核酸検出箱100は、略立方体構造になっている。
【0105】
従来の技術に比べて、本発明の核酸検出箱100は、電気泳動箱3と検出チップ2とを共に同じ箱体1内に配置する。検出液aが検出チップ2内で核酸拡張反応が完了した後に、電気泳動箱3内に直接入れて電気泳動検出を行うことができ、プロセスがスムーズになり、設備を交換する必要がなく、専門者によるサンプルの移載操作を必要とせず、検出効率を大きく向上した。また、サイズは検出チップ2と電気泳動箱3とを一つの箱体内に集積した方が小さく、上記携帯型核酸検出デバイスに好適である。
【0106】
図15に示すように、本発明に係る核酸検出デバイス300は、検出箱装着スロット20が設けられた本体10と、上記のような核酸検出箱100とを備える。核酸検出箱100は、検出箱装着スロット20内に装着される。
【0107】
核酸検出デバイス300は、さらに、本体加熱溝30、本体サンプル入れ溝40及び画像採取窓50を備えている。本体加熱溝30は、検出液を収容し、且つこの検出液を加熱するためのものである。本体サンプル入れ溝40は、検出箱装着スロット20に位置し、検出箱装着スロット20と連通しており、検出箱装着スロット20内の核酸検出箱100に前記検出液を入れるためのものである。画像採取窓50は、検出箱装着スロット20の、本体サンプル入れ溝40から遠い側に設けられる。画像採取窓50の検出箱装着スロット20から遠い側には、画像採取装置(図示せず)が設けられている。当該画像採取装置は、画像採取窓50及び核酸検出箱100上の検出窓14を介して電気泳動箱3の画像を採取する。
【0108】
実際に検出すると、採取した被験者の核酸サンプルと検出薬剤(例えば、buffer液)とを混合して検出液を形成して、本体加熱溝30内に入れる。本体加熱溝30は、検出液を加熱する。加熱された後の検出液は、本体サンプル入れ溝40に移転される。本体サンプル入れ溝40により検出液を検出箱装着スロット20内の核酸検出箱100内に入れ、検出液を核酸検出箱100に入れて核酸拡張反応及び電気泳動検出を行う。電気泳動検出が完了した後に、前記画像採取装置は、画像採取窓50及び検出窓14を介して電気泳動箱3の画像を採取する。前記画像は電気泳動検出の蛍光写真であり、この蛍光写真から核酸検出結果を得ることができる。
【0109】
図15及び図16に示すように、検出箱装着スロット20は、斜めに設計された溝であり、具体的には、検出箱装着スロット20の本体サンプル入れ溝40に近い方の端は、検出箱装着スロット20の本体サンプル入れ溝40から遠い方の端よりも高くなっている。PCR反応過程において検出チップ2内のシリコーンオイルに多量の気泡が発生するため、特に加熱後、発生する気泡量は進行し、発生した気泡が流路5内に滞留すると、流路5内で検出液aの動作経路が気泡によって阻害され、検出液aが移動できなくなり、検出が失敗する。このため、検出箱装着スロット20を傾けて設計することで、核酸検出箱100を斜めに配置することができる。これにより、核酸検出箱100のサンプル入れ端はPCR拡張反応が発生する端より高くなり、核酸検出箱100内に発生する気泡が自然に高位へと移動して、核酸検出箱100のサンプル入れ端から自然に排出され、検出液aの動作経路を阻害することがない。
【0110】
核酸検出デバイス300は、さらに、核酸の検出結果と、設定された反応パラメータとを表示するディスプレイ60を備える。
【0111】
核酸検出デバイス300は、さらに、検出対象の核酸サンプル情報を採取し、核酸検出過程全体を録画するためのカメラ70を備える。
【0112】
図15に示すように、本発明は、上記の核酸検出デバイス300を用いて核酸検出を行う方法をさらに提供する。具体的には、以下のステップを含む。
【0113】
ステップS21では、パラメータを設定する。
【0114】
本体10をオンにして、対応する検出パラメータを設定する。対応する検出パラメータは、具体的に本体加熱溝30の加熱温度及び加熱時間、核酸検出箱100内のPCR拡張過程の各パラメータ及び電気泳動検出の各パラメータなどを含むことができる。
【0115】
ステップS22では、核酸検出箱100を検出箱装着スロット20に挿入する。
【0116】
ステップS23では、核酸サンプルを採取し、核酸サンプルと薬剤とを混合して検出液とし、この検出液を本体加熱溝30で加熱する。
【0117】
ステップS24では、検出液を本体サンプル入れ溝40に移送し、本体サンプル入れ溝40を介して核酸検出箱100内に入れて、PCR拡張反応及び電気泳動検出を行う。
【0118】
検出液を10~30μl(好ましくは、20μl)定量的に吸引し、且つ本体サンプル入れ溝40を介して核酸検出箱100の検出チップ2内に検出液を入れる。具体的な核酸拡張及び電気泳動検出ステップは、上記のステップS11~ステップS15で説明した通りである。
【0119】
ステップS25では、電気泳動検出の画像(蛍光写真)を採取して出力する。
【0120】
電気泳動検出が完了した後に、画像採取装置は、画像採取窓50及び検出窓14を介して電気泳動箱3の電気泳動画像を取得し、且つ画像を画像プロセッサで処理し、処理後の画像をディスプレイ60に表示してもよいし、検出結果をクライアントにアップロードし、関係者の検閲に供してもよい。
【0121】
本発明によって提供される核酸検出デバイスは、従来技術に比べて、本体と核酸検出箱との協働により、核酸のPCR拡張と電気泳動検出を1つのデバイスにまとめして行うことができ、全体構成が簡単であり、検出操作が簡便であり、操作過程は専門に対する要求が低く、検出効率が高く、検出コストが極めて低減されている。また、検出手順は柔軟性が高く、固定した実験室で行なうことなく、検出デバイスが携帯し易く、コミュニティ検出やホーム検出を実現することができる。
【符号の説明】
【0122】
100,200 核酸検出箱
1 箱体
11 第1ケース
12 第2ケース
13 サンプル入れ口
14 検出窓
15 係止用開口
16 支持構造
17 開口
18 指示標識
19 装着ブラケット
191 ブラケット本体
192 カバーボード
193 検出チップ実装領域
194 電気泳動箱実装領域
195 窓
2 検出チップ
21 第1カバーボード
22 スペーサー層
23 第2カバーボード
24 駆動回路
241 駆動電極
242 制御電極
25 導電層
26 第1誘電体層
27 第2誘電体層
28 加熱モジュール
281 加熱層
282 加熱配線板
282a 第1配線板
282b 第2配線板
282c 接続部
283 熱伝導性ゴム
3 電気泳動箱
31 電気泳動凹溝
311 透明底板
312 側壁
313 係止箇所
32 電気泳動電極
33 ゲル媒体
34 注液スロット
35 毛細管
351 入液端
352 斜面
36 注液孔
37 電気泳動配線板
4 コネクタ
41 スロット
5 流路
6 サンプル入れ溝
7 試薬槽
a 検出液
b 核酸拡張生成物
c 中心軸
d シリコーンオイル
A サンプル入れ領域
B 試薬貯留領域
C 核酸拡張領域
D 出液領域
300 核酸検出デバイス
10 本体
20 検出箱装着スロット
30 本体加熱溝
40 本体サンプル入れ溝
50 画像採取窓
60 ディスプレイ
70 カメラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16