(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058626
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】電子通信デバイスのポリシー調整のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04M 3/00 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
H04M3/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022004470
(22)【出願日】2022-01-14
(62)【分割の表示】P 2020543402の分割
【原出願日】2018-10-22
(31)【優先権主張番号】15/791,732
(32)【優先日】2017-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】520145104
【氏名又は名称】コンプテル オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100141162
【弁理士】
【氏名又は名称】森 啓
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン レイシー
(72)【発明者】
【氏名】ユルキ ベルグ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子通信デバイスのポリシーを調整する方法及び装置を提供する。
【解決手段】移動通信ネットワークが動的ポリシー調整をするための、移動通信ネットワーク内のユーザ・デバイスである1つ以上のサーバを備える電子装置は、少なくとも1つの通信インタフェースと、少なくとも1つの処理ユニットと、メモリとを備える。少なくとも1つの処理ユニットは、スレーブ・デバイスによるネットワーク・リソースの使用を制御する際に、デバイス間のマスタ及びスレーブ関連付けを規定するステップ304、306、308と、スレーブ・デバイス上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を、マスタ・デバイスから受信し識別するステップ310と、移動通信ネットワークの少なくとも1つのポリシー調整をポリシー制御エンティティに通信するステップ312と、を実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のサーバを任意選択的に備え、マスタ・デバイス(202)を介して、スレーブ・デバイス(204)の動的ポリシー規制を可能にするためのモバイル通信ネットワーク(106)のための電子装置(200)であって、
モバイル通信ネットワークでオペレーション可能なユーザ・デバイスであり、
該装置は、データを伝送するための少なくとも1つの通信インターフェース(212)と、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニット(210)と、該命令および他のデータを保存するためのメモリ(214)とを備え、
前記少なくとも1つの処理ユニットは、保存された命令にしたがって、前記スレーブ・デバイスの、マスタ通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、好適には、前記マスタ・デバイスからの、任意選択的に他のユーザ・デバイスである前記マスタ・デバイスからの命令の受信および格納させ、
前記命令は、
前記スレーブ・デバイスによる、任意選択的にデータ転送能力および/またはサービスを含む、ネットワーク・リソースの使用を制御する際の前記デバイスの間のマスタおよびスレーブ関連付けを規定させ、
前記マスタ・デバイスから、前記ネットワーク・リソースの使用に関して前記スレーブ・デバイス上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を受信および識別させ、
ポリシー制御エンティティに前記少なくとも1つのポリシー調整をインプリメントするように命令するために、前記モバイル通信ネットワークの前記ポリシー制御エンティティに前記少なくとも1つのポリシー調整を通信させるように構成されている、
電子装置。
【請求項2】
前記装置によって承認された特徴付けデバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備える、前記マスタ・デバイスから、ポリシー規制オペレーションのための登録メッセージを受信するように構成され、
前記メッセージは、前記マスタ・デバイス内で実行されるクライアント・アプリケーションによって任意選択的に提供される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置により特徴付けデバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備えるスレーブ・デバイスからポリシー規制オペレーションのための登録メッセージを受信するように構成され、
前記メッセージは、前記スレーブ・デバイスで実行されるクライアント・アプリケーションにより任意選択的に提供される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記命令は、前記装置によって承認された選択されたフォーマットの前記マスタ・デバイスおよび前記スレーブ・デバイスの識別子を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ポリシー制御エンティティから、前記スレーブ・デバイスにおいてアクティブなサブスクリプションに関連するポリシー情報を含む、前記スレーブ・デバイスに関するサブスクリプションデータを要求するように構成され、
さらに、前記受信されたポリシー情報に基づいて、前記マスタ・デバイスにより、ポリシー調整のための利用可能な制御オプションを決定するように構成され、
前記オプションの少なくとも一部を前記マスタ・デバイスに通信するように構成される、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記ポリシー調整は、サービス可用性、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、スロットリング、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、選択されたキーワードを含むかまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択される前記スレーブ・デバイスに関する少なくとも1つの要素の、ポリシールールなどの設定を変更する、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記ポリシー調整は一時的に、任意選択で、規則的に、1日または1週間に1回のように、1回のみまたは繰り返して、ある決まった時間に制限される、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
MSISDN(移動局国際加入者ディレクトリ番号)、IMEI(国際移動装置識別)
MEID(Mobile Equipment Identifier)、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、ユーザ名、デバイスを永久的または一時的に識別するユーザ識別子、デバイス内に提供されるSIM(Subscriber Identity Module)スマートカードなどの加入者および/または加入者トークンを永久的または一時的に識別する識別子、および、デバイスに関連付けられた電話番号を永久的または一時的に識別する識別子からなるグループから選択された少なくとも1つに基づいて、前記マスタおよび/またはスレーブ・デバイスを識別するように構成された、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとの間の前記マスタおよびスレーブアソシエーションを規定する前記命令を、前記マスタ・デバイスにおいて実行されるクライアント・アプリケーションを可能にするポリシー規制から受信するように構成される、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
任意選択的に、スレーブ・デバイスに関連して、複数の適用可能なポリシー調整オプションを含む、調整に適用可能な多数のポリシーを、前記マスタ・デバイスに通信するように構成される、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ポリシー調整を受信し、インプリメントするように構成された前記ポリシー制御エンティティを含む、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記ポリシー制御エンティティは、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)、加入プロファイルリポジトリ(SPR)、ポリシーおよび課金実施機能(PCEF)、トラフィック検出機能(TDF)、ポリシー決定機能(PDF)、課金ルール機能(CRF)、ディープパケット検査(DPI)、課金システム、オフライン課金システム(OFCS)、および、オンライン課金システム(OCS)からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を備える、請求項11に記載の電子装置。
【請求項13】
前記モバイル通信ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)、E-UTRAN(Evolved UTRAN)、4Gアクセス・ネットワーク、3Gアクセス・ネットワーク、4Gコアネットワーク、EPC(Evolved Packet Core)、少なくとも部分的に仮想化されたコアネットワーク、少なくとも部分的に仮想化されたアクセス・ネットワークからなるグループから選択される少なくとも1つの要素を備える、請求項1ないし12のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項14】
スレーブ・デバイスに関連付けられ、ポリシー制御エンティティで利用可能な、現在のポリシーなどのポリシーデータに基づいて、任意選択的にいくつかのポリシー調整オプションを含む、調整に適用可能ないくつかのポリシーを決定するように構成される、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記マスタおよび/またはスレーブ・デバイスに、ポリシー制御アプリケーションを送信するように構成され、任意選択的に、関連するデバイスからのアプリケーション要求などのメッセージに応答する、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれか1項に記載の装置を備えるシステムであって、前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとが、それぞれ、それらの間のマスタおよびスレーブ関係を定義するように無線で通信するように構成された前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとをさらに備え、
前記通信に応答して、前記マスタ・デバイスが、前記命令を送信するように構成される、システム。
【請求項17】
任意選択で、モバイル通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、スマートフォン、タブレット、または他の携帯型パーソナル通信デバイスであるユーザ・デバイス(202)であって、
ネットワークに対してデータを伝送するための少なくとも1つの通信インタフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリとを備え、
前記少なくとも1つの処理ユニットは、格納された命令にしたがって、
ユーザ・デバイス(202)および他のユーザ・デバイス(204)のマスタスレーブ関係の表示を、それぞれ、ネットワークを介してアクセス可能なリモートポリシー調整装置(200)に通信するステップと、
他のユーザ・デバイスによるネットワーク・リソースの使用に関して、他のユーザ・デバイスに対して使用され、実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を定義する制御入力を受信するステップと、
前記少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を、実行のためにネットワークを介してアクセス可能な前記リモートポリシー調整装置に通信するステップと、
を実行させるように構成される、
ユーザ・デバイス。
【請求項18】
ユーザからの制御入力をキャプチャするためのユーザインターフェース、任意選択でタッチスクリーンを備える、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
任意選択で短距離無線接続を介して、他のユーザ・デバイスから、そのスレーブ役割を示すコードおよび/または識別子などの情報要素を受信するように構成される、請求項17または18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記リモートポリシー調整装置に送信される前記命令に、前記情報要素または前記情報要素から導出されるデータを含むように構成される、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記ユーザ・デバイスの間の情報伝送に適用される前記接続は、ブルートゥース(登録商標)、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)、RFID(無線周波数識別)、NFC(近距離通信)、赤外線、誘導または共振誘導結合、および超音波からなるグループから選択される少なくとも1つの無線接続機構を備える、請求項19または20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記ポリシー調整装置にポリシー調整オペレーションのための登録メッセージを送信するように構成され、
前記装置によって承認された、特徴付けデバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備える、請求項17ないし21のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項23】
マスタ・デバイスを介してスレーブ・デバイスポリシー規制を可能にするためにモバイル通信ネットワークを制御する方法(300)であって、
該方法は、
第1のリモートデバイス、例えばユーザ・デバイスをマスタ・デバイスとして登録するステップと、
前記第1のリモートデバイスとは異なる少なくとも1つのユーザ・デバイスを、スレーブ・デバイスとして前記マスタ・デバイスに登録するステップであって、前記デバイスの間の前記マスタおよびスレーブアソシエーションは、前記スレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスなどのネットワーク・リソースの使用に対するマスタ・デバイス起源の制御を示すものである、ステップと、
前記マスタ・デバイスから、前記スレーブ・デバイスにより、通信リソースなどのネットワーク・リソースの使用を考慮して前記スレーブ・デバイスの上でインプリメントおよび実施されるべきポリシー調整の要求を受信するステップと、
ポリシー調整を、を介してサービスポリシー調整をインプリメントおよび実施することを可能にするために、前記モバイル通信ネットワークのポリシー制御エンティティに通信するステップと、
を含む、方法。
【請求項24】
前記方法は、前記ポリシー調整を実行することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
請求項23または24に記載の方法をコンピュータに実行させる命令を含む、非一時的なコンピュータ可読キャリア媒体に具現化されたコンピュータ・ソフトウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信ネットワークおよびそれに接続されたネットワーク、そのようなネットワークでオペレーション可能なユーザ端末、ならびに関連する制御構成および方法に関する。しかし、より具体的には、本発明は、ユーザ・デバイスに関連するポリシー規則を決定し実行するための方法およびデバイスに関し、ポリシー規則は、他のユーザ・デバイスによって外部から制御可能であり、調整可能である。しかしながら、それに限るものではない。
【背景技術】
【0002】
移動通信網のような通信網では、他のユーザのために通信網の使用を何らかの方法で制限することが望ましい場合がある。使用を制限することを希望する当事者は、例えば、ネットワークオペレータ、様々なサービスプロバイダ、および、例えば、他のユーザに関連付けられた加入またはコンテンツ使用を管理する能力を有するエンドユーザを含むことができる。
【0003】
例えば、親のような第1のユーザは、子供のような第2のユーザが子供の所持するセルラ電話やタブレットコンピュータのようなユーザ・デバイスを介して通信ネットワークを通してアクセスすることができるデジタル・コンテンツを制限することを望むかもしれない。
【0004】
さらに、企業および過剰な他のユーザのプールは、他の用途の中でも、ネットワークとユーザ・デバイスとの間の残りのデータトラフィックから潜在的に有害な、または、そうでなければ不適切なコンテンツをフィルタ除去するのに有用であるような制御メカニズムを見つけることができる。
【0005】
しかしながら、関係する様々な当事者は、一般に、利用可能な制御技術が、少なくとも以下で簡単に検討される特定の使用事例を考慮すると、それらの目的には不十分で柔軟でない、複雑で信頼できない、または、そうでなければ不適切であることを見出した。
【0006】
例えば、コンテンツ配信のためのOTT(over-the-top)型ソリューションの中には、メインユーザが対象ユーザに必要なコンテンツ配信設定を決定することにより、ユーザ固有のコンテンツ制御を行うものがある。その設定は、管理アカウントを使用してコンテンツ制御サーバをオペレーションするネットワークサービスに接続し、必要に応じて対象ユーザのプロファイルを調整することによって決定することができる。
【0007】
様々なコンテンツ提供プラットフォームからのインターネットコンテンツのようなデータトラフィックは、次に、関連する中間エンティティが設定にしたがってトラフィックを検査しフィルタリングし、許容されるコンテンツのみをユーザ・デバイスに到達させることができるように、コンテンツ制御サーバまたは関連ゲートウェイを介してターゲットユーザのユーザ・デバイスに再ルーティングすることができる。
【0008】
トラヒック制限を設定する上記の方法は基本的に、通信ネットワークのトラヒックアーキテクチャにおける追加ループの構築を含む。これはとりわけ、ネットワーク内で確立されるボトルネック効果から生じる問題を引き起こす可能性があり、このボトルネック効果はネットワークを介して搬送される大量の潜在的に高い帯域幅のデータに起因し、これは望ましくない待ち時間、低減されたデータレート、および単一のユーザの観点からのデータ損失さえも引き起こす可能性がある。さらに、トラフィックフィルタリングを目的とする前述のサーバが誤動作している場合や、接続の問題などによって使用できない場合は、データサービスの総ダウンタイムなど、さらにかなりのパフォーマンスの問題が発生する可能性がある。
【0009】
しかし、単なるコンテンツ・フィルタリングは、一般にモバイルネットワークおよび通信ネットワークに関連して生じるユーザおよびユーザ(端末)デバイス関連の制御ニーズのかなりの部分を満たすためにはまだ実際には十分ではない。
【0010】
すなわち、コンテンツ・フィルタリングの代わりに、またはそれに加えて、例えば、データ伝送速度、異なるネットワークおよびサービスへの接続性などの様々なQoS関連要因に関するポリシー制御は、複数のユーザによる使用のために限られたリソースが割り当てられる多数のシナリオにおいて、等しく重要ではない場合には少なくとも等しくなる。
【0011】
そのリソースは、利用可能なネットワークインフラストラクチャおよび関連するサポートされる技術の全体的な能力を参照すると、高度に技術的であり得る。しかし、例えば、個々のユーザまたはユーザのプールのサービスサブスクリプションは、家族または企業タイプのサブスクリプションを参照して、サブスクリプションに対するリソースの可用性に関して追加の制約を設定し、単なる可用性または実際の使用に基づいて、リソースに価格またはコストを割り当てることもできる。
【0012】
例えば、毎月のデータプランは、その月の間に伝送されたある量のデータに対してある価格を割り当てることができ、同様に、データ伝送に利用可能な最大または平均伝送レートなどのいくつかの技術的特性を定義することができる。
【0013】
ポリシー制御および関連アクティビティは、通常、プロダクション環境の事前定義されたロジックおよびサブスクリプションデータに基づいて、ネットワークによって自律的に実行される。ユーザ加入またはユーザ・デバイス関連ポリシー制御のユーザ開始管理のための既存のソリューションは、まれであり、複数のユーザおよび/またはユーザ・デバイス間の機能制御接続を確立することに起因する不適切な制限を受けている。
【発明の概要】
【0014】
上記に鑑みて、本発明の1つの目的は、外部管理における上記の問題および課題の少なくともいくつかを軽減することである。これは、第1のユーザ端末による異なるネットワーク・リソースの使用、または第1のユーザの関連する加入に関する動的制御を含む。特に、第2のユーザ端末を介して第2のユーザによって実行されるときの動的制御である(ただし、これに限定されるものではない)。本発明の様々な実施形態によって、複数のデバイスをマスタ-スレーブタイプの関係を介して一緒にリンクすることができ、その結果、他方で、例えば、ポリシー設定の容易な再構成可能性のためにセキュリティを犠牲にすることなく、所望のポリシー制約または一般にポリシー調整を柔軟かつ動的に導入することができる。
【0015】
本発明の一態様によれば、スレーブ・デバイスの動的ポリシー規制を、マスタ・デバイスを介して可能にするモバイル通信ネットワークのための1つ以上のサーバを任意選択的に備える電子装置が提供される。スレーブ・デバイスは、モバイル通信ネットワーク内でオペレーション可能なユーザ・デバイスである。この装置は、データを伝送するための少なくとも1つの通信インタフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリと、を備える。前記少なくとも1つの処理ユニットは、格納された命令にしたがって、
●前記スレーブ・デバイスの、好適には前記マスタ通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、好適には前記マスタ・デバイス、任意選択的に他のユーザ・デバイスからの命令の受信および記憶するステップであって、前記命令は、前記スレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスなどのネットワーク・リソースの使用を制御する際に、前記デバイス間のマスタおよびスレーブの関連付けを規定するものである、ステップと、
●前記マスタ・デバイスから、ネットワーク・リソースの使用に関して前記スレーブ・デバイス上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を命令する要求を受信および識別するステップと、
●前記少なくとも1つのポリシー調整をインプリメントするように前記ポリシー制御エンティティに命令するために、前記モバイル通信ネットワークの前記ポリシー制御エンティティに、前記少なくとも1つのポリシー調整を通信するステップと、を実行させるように構成される。
【0016】
他の一態様によれば、モバイル通信ネットワーク内でオペレーション可能な、任意選択でスマートフォン、タブレット、または他の携帯型パーソナル通信デバイスであるユーザ・デバイスは、ネットワークに対してデータを伝送するための少なくとも1つの通信インタフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリとを備え、前記少なくとも1つの処理ユニットは格納された命令にしたがって、ユーザ・デバイスおよび他のユーザ・デバイスのマスタスレーブ関係の命令を、それぞれ、ネットワークを介してアクセス可能なリモートポリシー調整装置に通信するステップと、ユーザ・デバイスを介して提供されるUIを介してアクセス可能な制御入力を受信するステップと、他のユーザ・デバイスによるネットワーク・リソースの使用に関して、他のユーザ・デバイスに対して使用され、実施される少なくとも1つのポリシー調整を定義するステップと、実行のためにネットワークを介してアクセス可能な前記少なくとも1つのポリシー調整構成に前記少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を通信するステップと、を実行させるように構成される。
【0017】
本発明のいくつかの態様では、ユーザ・デバイスの代わりに、いくつかの他の形態の制御デバイスをマスタとして登録することができ、これについては以下でさらに詳細に説明する。
【0018】
さらなる態様によれば、マスタ・デバイスを介してスレーブ・デバイスポリシー規制を可能にするためにモバイル通信ネットワークを制御するための方法は、マスタ・デバイスとして、ユーザ・デバイスのような第1のリモートデバイスを登録するステップと、第1のリモートデバイスとは異なる少なくとも1つのユーザ・デバイスを、マスタ・デバイスとして登録するステップであって、マスタ・デバイスとスレーブ・デバイスとの間の関連付けは、マスタ・デバイスがスレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスのようなネットワーク・リソースの使用に対するマスタ・デバイス起源の制御を示すものである、ステップと、好適には、マスタ・デバイスから、スレーブ・デバイスにより、通信リソースのようなネットワーク・リソースの使用を考慮して、通信リソースのような、スレーブ・デバイス上で、インプリメントおよび実施されるべきポリシー調整の要求を受信するステップと、ポリシー調整を、ポリシー制御エンティティを介してサービスポリシー調整をインプリメントおよび実施することを可能にするために、移動体通信ネットワークのポリシー制御エンティティに通信するステップと、を含む。
【0019】
本発明の有用性を考慮すると、本発明は実際に、その特定の各実施形態に応じて、多数の使用状況、例えば、家族および会社の状況において、いくつかの利点および利益を有する。一実施形態によれば、本発明は、スレーブ・デバイスに関連するデジタル・コンテンツまたは他のペイロード・データなどのトラフィックの特別な新しい再ルーティングが不要でポリシー規制のための構成および方法を提供することができる。これは、先行技術の解決策で、しばしば起こるボトルネック効果を排除するか、または少なくとも低減することができる。
【0020】
また、技術的な障害などによって再ルーティングが実行されるサーバが使用できないことに起因する接続性およびデータ可用性の問題が、回避される可能性がある。実際、既存のネットワークインフラストラクチャと、例えば、PRCF(ポリシーおよび課金ルール機能)を参照する1つ以上のポリシー制御エンティティなどの、その1つ以上の統合エンティティとは、本発明の異なる実施形態に関連して、本構成によってシグナリングされ、通常はマスタ・デバイスをオペレーションする人からのユーザ(制御)入力に応答して、マスタ・デバイスによって元々少なくとも部分的に決定されたポリシー制御手段をインプリメントするために賢明に利用することができる。
【0021】
ポリシー規制は一般に、本明細書では、1つ以上の帯域幅使用規制など、スレーブ・デバイスによるネットワーク・リソースの使用に関連する、制限すなわち選択された規制の調整、または、広義のオプションを指す。
【0022】
ポリシー調整は、具体的には、利用可能な通信技術および関連する設定、ならびに/または実際のコンテンツに関して、ネットワークとスレーブとの間のトラフィックに関する1つ以上のパラメータの設定または定義を指すことができる。したがって、本発明によって、マスタ・デバイスを所有する選択された「マスタ」ユーザが、移動通信ネットワークなどの通信ネットワーク内の「スレーブ」ユーザのスレーブ・デバイスへ、および/または、スレーブ・デバイスから送信され得るトラフィックに関する制限を設定することが可能であり得る。
【0023】
例えば、ポリシー規制は、QOS(Quality of Service)、および/またはスレーブに利用可能な帯域幅などの関連要因を調整することを含むことができる。LTEなどの特定のサービスまたはネットワーク技術の利用可能性は規制することができ、または、例えば、割り当てられた最大伝送レート、(一時的な制約なしに、または例えば、特定の/選択された期間または持続時間ごとに)伝送され得る最大データ量、および/または、一般に、異なる帯域幅影響パラメータに対して、制約を設定することができる。
【0024】
課金に関連するパラメータをさらに考慮することができ、したがって、例えば、あるサービスプロバイダまたはアプリケーションに関して、当初の金融タイプの最大使用限度を設定することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、ソリューションが、スレーブ・デバイスに関連付けられた(加入)アカウント残高を制御する際に利用され得る。
【0026】
アカウントが複数のデバイスまたはユーザに関連付けられている場合、制御は、それらのすべて、または具体的にはスレーブ・デバイスに関する部分を対象とすることができる。例えば、バランスを補充することができる。これらの様々なポリシー規制アクションは、購入活動にさらに関連付けられることができる。例えば、マスタユーザは、購入および/または例えば関連する支払動作をトリガおよび/または許可して、アカウント残高または特定の帯域幅使用関連ファクタ、例えばデータ伝送可能量(残りの割当量)または利用可能なデータ伝送レート(物理的帯域幅)を追加することができる。
【0027】
したがって、本発明は、ユーザ・デバイスおよび関連するサブスクリプションに関連するポリシー規制およびアカウント残高/アカウント管理の両方において、汎用的に利用され得る。
【0028】
従来技術のアプローチと比較して、本発明は、ディープパケット検査(DPI)がネットワーク内で利用可能である場合に好ましい解決策を提供することができる。DPIは例えば、ペアレンタルコントロールを実施するために利用され得るが、本発明はまた、DPIを制御するか、または実際に排除する(必要性を排除する)ために利用され得る。いくつかの実施形態では、DPIまたは同様の機能の使用を回避する、低減する、停止する、または、そうでなければ、動的に制御することは、ネットワークの機能的複雑さ、およびネットワークを介するデータ伝送の待ち時間を低減し得る。
【0029】
ポリシー規則はまた、少なくとも原則的に、コンテンツに関連し得る。すなわち、コンテンツをポリシー規制にかける前の技術的観点から、ネットワークを介してスレーブ・デバイスによってダウンロードされ得る。ウェブサイト、サービスなどの選択されたネットワークアクセス可能なリソースへのアクセスは、本発明の異なる実施形態によって、禁止、規制、イネーブル、または他の方法で制御することができる。特定のキーワード、URL(Uniform Resource Locator)、ネットワークアドレス(IPアドレスなど)に関連付けられたwebサイトなどの選択されたリソースへのアクセスは、対応して制御できる。それでも、特定の識別可能な種類のトラフィック(ビデオ、チャットなど)または特定の識別可能なコンテンツ項目へのアクセスを制御することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、ポリシー規制はまた、時間的側面または範囲を伴ってもよく、特定の設定または調整は、例えば、特定の時間帯のみに適用するように設定されてもよい。
【0031】
上記に基づいて、あるサービスプロバイダに関連するポリシー制約を適用して、例えば、ある期間中に、サービスプロバイダから所定量のトラフィックのみが許可されるようにすることができる。
【0032】
様々な実施形態では、他のオプションの中でも、スレーブ・デバイスは、例えば「スマートフォン」タイプのセルラ端末、タブレット、ファブレット、リストップデバイスなどの着用可能な電子機器、ポータブルコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどのモバイル端末を指すことができる。スレーブ・デバイスは、好適には移動通信ネットワークを含む通信ネットワークにアクセスすることができ、そのデバイスによる関連するネットワーク資源の使用に関するポリシー規制の有効なターゲットとなるように、そのポリシー制御手段に該当するものとなる。マスタ・デバイスは一般に、同様のデバイスであることができる。代替的に、マスタ・デバイスは、ボット、SDK(ソフトウェア開発キット)または例えばウェブサイトのような少なくとも部分的に自動化された制御ソフトウェアエンティティを実行する端末または例えばサーバ・デバイスのようなデバイスを参照することができ、これらはインストールされていてもよく、あるいは少なくともネットワークを介してアクセス可能であってもよい。
【0033】
様々な実施形態によって、単一のマスタ・デバイスが、1つ以上のスレーブ・デバイスのための1つ以上の異なるタイプの制約に関するポリシー規制を指定することが可能であり得る。例えば、データレートならびにマテリアルコンテンツに関わる制約を、1つのスレーブ・デバイスに対して、実装することができる。一方、いくつかの実施形態では、単一のスレーブ・デバイスを、いくつかのマスタ・デバイスに関連付けることができる。
【0034】
様々な実施形態では、マスタ・デバイスとスレーブ・デバイスが、本明細書で提案されるポリシー制御ソリューションの観点から、好都合に登録され、一緒に結合(関連付け)され、その結果、それらのマスタスレーブ関係は、通常、いわゆるマスタ・デバイスがスレーブに向けてポリシー規制アクティビティをターゲットにすることを可能にするために、前もって装置によって検査される1つの必要条件で肯定応答される。好ましい一実施形態によれば、マスタ・デバイスおよびスレーブ・デバイスは、ソリューションのネットワーク側バックエンドとインタフェースするためのソフトウェア、たとえばクライアント・アプリケーションを備えることができ、それを介して、デバイスをサービスに登録することができ、任意選択的に、たとえば、クライアント間のローカルデータ伝送を含むマスタ-スレーブステータスを相互に検証することもできる。さらに、クライアント・アプリケーションは、スレーブに対するポリシー調整要求を入力するために利用することができる。それでも、クライアント・アプリケーションは、ポリシー制御関連のルール、および、ホストデバイス、または、例えば、制御されたスレーブおよび/または制御マスタに関する設定の状態情報を提供するように構成することができる。
【0035】
本発明は、多種多様な通信ネットワークにおいて有効にインプリメントすることができる。そのようなネットワークのほんの一例が、ロングタームエボリューション(LTE)および/または3G準拠ネットワークなどの移動通信ネットワークである。適用可能なネットワーク技術のさらなる例は、以下に提供される。
【0036】
本文中に例示的な実施形態は、付属の請求項の適用可能性に限界をもたらすものと解釈されるものではない。「構成する」という動詞は、本文では、引用されていない特徴の存在を排除しないオープンな制限として使用されている。従属請求項に記載された特徴は、特に明記しない限り、相互に自由に組み合わせることができる。
【0037】
本発明の特徴と考えられる新規な特徴は、特に添付の特許請求の範囲に記載されている。しかし、本発明自体は、その構造およびそのオペレーション方法の両方に関して、その追加の目的および利点とともに、添付の図面と関連して読まれるとき、特定の、なお例示的な実施形態の以下の説明から最もよく理解され得る。
【0038】
最後に、当業者には理解されるように、装置の異なる実施形態に関して本明細書で提供される多数の考慮事項は必要な変更を加えて、方法またはユーザ・デバイスの実施形態に柔軟に適用することができ、その逆も同様である。
【0039】
「数」という表現は、本明細書では、1から始まる任意の正の整数、例えば、1、2、または3を指す。
【図面の簡単な説明】
【0040】
次に、添付の図面に従った例示的な実施形態を参照して、本発明をより詳細に説明する。ここで、
【
図1】
図1は、本発明の様々な実施形態をインプリメントすることができるネットワーク環境の一例を示す。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による構成と、
図1の環境と概して一致する可能な関連ネットワーク環境の例とを示す。
【
図3】
図3は、本発明による方法の実施形態に関するフロー図である。
【
図4】
図4は、
図3の方法に一般的に該当する方法の一実施形態によるシグナリングチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の異なる実施形態は、例えば、いわゆる3Gまたは4Gタイプのモバイルネットワーク、NFV(ネットワーク機能仮想化)ベースのモバイルネットワーク、および/または、従来の(独自の)モバイルネットワークおよびNFVアーキテクチャの両方からの特徴を組み込んだハイブリッドネットワークを含む、様々なネットワークアーキテクチャおよび技術で利用することができる。
【0042】
より具体的な例を提供するために、提案された解決策は、LTE(ロングタームエボリューション)ネットワーク、すなわち、通信がより伝統的な回線交換接続の代わりに、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって推奨されるネットワーク方式に関連してインプリメントされ、ユーザ装置(UE)からOFDMベース(直交周波数分割多重化)E‐UTRAN(Evolved UMTS地上無線アクセス・ネットワーク)空中インタフェースを介して、全IPコア、Evolved Packet Core(EPC)にIPチャネルを持ち越される。
【0043】
EPCは、基本的に、オペレータが、3GPP無線アクセス(LTE、3G、および2G)、非3GPP無線アクセス(HRPD、WLAN、およびWiMAX)、ならびに固定アクセス(イーサネット(登録商標)、DSL、ケーブル、およびファイバ)のための共通パケットコアネットワークを提供することを可能にするマルチアクセスコアネットワークである。異なるインターワーキング仕様が、その目的のために3GPPによって発行されている。
【0044】
したがって、EPCは他のネットワーク、オペレータサービス、アプリケーション、インターネットなどへのゲートウェイアクセスを提供し、一方で、許容可能な経験品質(QoE)を保証し、加入者にその特定のネットワーク活動について課金する。LTEは多くの文脈で4G技術として言及されているが、基本的なLTEは、ITU-Rが定めた4G無線サービスのための要件を完全に満たしているわけではなく、「ほぼ」4Gまたは「第1世代4G」のカテゴリに該当すると考えられることが多い。一方、より最近の改良ではLTE Advancedと呼ばれるものは、より文字通り、要件を満たしている。
【0045】
本明細書で提示されるポリシー制御エンティティの一実施形態は、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)を備えるか、または実質的に実装することができ、LTEネットワークの場合には、EPCに含むことができる。物理的実現に関して、ポリシー制御エンティティは、適切なソフトウェアおよび通信手段を備えた、適切なサーバコンピュータまたは複数のコンピュータの上に実装することができる。PCRFは、1つ以上の加入者データベースにアクセスすることができ、またはそれを備えることができる。具体的には、PCRFが、サブスクリプションプロファイルリポジトリ(SPR)を備えるか、または、アクセスすることができる。PCRFおよびSPRは、モバイルネットワークに含まれることができる、より大きなポリシーおよび課金制御(PCC)アーキテクチャの一部であり得る。PCRFを介して、サービスプロバイダは、例えば、高帯域幅アプリケーションのボリューム使用に基づいて加入者に課金するか、またはアプリケーション使用を制限することができる。
【0046】
3G/UMTS (Universal Mobile Telecommunications System)に関連して、PDF(Policy Decision Function)およびCRF(Charging Rules Function)は、LTE/EPC側のPCRFと同様の使用に利用することができる。
【0047】
実際には、PRCFは、加入者の1つ以上のセッションに関するポリシーを判断し、決定し、管理し、したがって、その目的のために決定された複数のPCCルールを利用して、1つ以上の関連するノードに、それらを実施するように命令する(たとえば、PCEFおよび/またはTDF)ように構成することができる。ポリシー決定を行う際に、PCRFはSPR、および、例えば、様々なプロビジョニングシステムに接続することができる。物理的には、PCRFならびに本明細書で検討される多くの他のネットワークノードが1つ以上のサーバとして実装され得る。
【0048】
PCEF (Policy and Charging Enforcement Function)または同様のエンティティは、設定されたポリシーを考慮して実際の実施アクティビティを実行するために提供され得る。これは、ルータ、ゲートウェイ(例えば、GGSNまたはP-GW(パケットデータネットワーク)ゲートウェイ)のようなネットワークノード上、および/または、専用装置上に実装することができる。次いで、制御されるべきネットワークトラフィックは、PCEFを介して流れることができる。さらに、PCEFエンティティは、通話、ビデオ、特定のアプリケーション関連トラフィックなどのトラフィック(IP)フローによって搬送されるトラフィックのタイプなどのアプリケーションまたはデータ特性を検出するようにさらに構成することができる。しかし、PCRFはPCRFがさらなるエンティティに伝送することができるセッション情報(例えば、加入者位置および/または識別子)をPCRFに提供することができる。実際には、PCEFは、トラフィック(データパケット)を評価するための多数のPCCルールを利用するように構成することができる。
【0049】
トラフィック検出、および、ポリシー、例えば、トラフィック上の関連QoSアクティビティのリアルタイム実施のために、ネットワークは、例えば、トラフィック検出機能(TDF)を含むことができる。トラフィックフロー中のアプリケーショントラフィック(呼、ビデオなど)を検出および識別し、発見についてPRCFに通知することができる。TDFは、ポリシー実施ができるように構成することができ、これは、PCEFを連想させる。TDFは、PーGWなどの他のエンティティと統合することができ、あるいは、専用のエンティティとして実装することができる。
【0050】
精密パケット検査(DPI)は、TDFなどに提供し、例えば、TDFに含むことができ、ポリシー実施のためにリアルタイムでデータフローを識別するように構成することができる。
【0051】
オンライン課金システム(OCS)は、例えば、PCEF、TDF、および/またはPCRFに機能的に接続され、アカウント残高のモニタリングおよび課金に基づいて、リアルタイムで加入者のサービス使用を管理(例えば、制限または終了)するように構成された少なくとも1つのサーバを使用して提供され得る。課金は、サブスクリプションの詳細、例えば、伝送されたデータボリューム、接続期間、特定のイベントなどに依存することができる。したがって、OCSは、例えば、プリペイドタイプのサブスクリプションの使用を管理するために適用され得る。
【0052】
オフライン課金システム(OFCS)は、例えば、ポストペイドタイプのサブスクリプションに関する、サービス使用に基づいて課金データレコード(CDR)を生成するために展開することができる。それは、例えば、PCEFおよび/またはTDFと通信することができる。
【0053】
図1のシナリオを参照すると、単に、例示的なネットワーク環境が示されており、これに関連して、本発明の実施形態を実施することができる。
【0054】
有線または無線端末など、例えば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルエレクトロニクスデバイス、ラップトップまたはデスクトップコンピュータなどのユーザ・デバイス(UE)102、104は、適切な無線トランシーバによってモバイルネットワーク106に機能的に接続され得る。
【0055】
モバイルネットワーク106は、EPC108などの1つ以上のコアネットワークを備えることができる。UE 102、104は、無線アクセス・ネットワーク(RAN)を介してコアネットワーク108に接続することができる。
図1は、UE104が3G UMTSネットワークのUTRAN無線アクセスインタフェースを利用している間に、LTEアーキテクチャのE-UTRAN無線アクセスインタフェースを利用するUE102を含むネットワーク環境を示す。これにより、モバイルネットワーク106は、基地局eNodeB110(LTE)またはNodeB112(3G/UMTS)、サービングGPRSサポートノード(SGSN)114、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)116、サービングゲートウェイ(SーGW)118および/またはパケットデータネットワークゲートウェイ(PーGW)120などのゲートウェイ、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)エンティティまたはサーバ122、ならびに加入者プロファイルリポジトリ(SPR)124などのいくつかのネットワーク技術からの要素を備えることができる。
【0056】
IPネットワークまたは一般にPDN126(パケットデータネットワーク)は、一緒と考えられる全体的なネットワークアーキテクチャのLTEおよび3Gサブネットワークのような異なる部分を接続するために利用することができる。
【0057】
ネットワーク環境と、ゲートウェイ(例えば、P-GW120)などの関連するネットワーク要素とを介して、UE 102、104は、インターネット128などの他のネットワークへのアクセスをさらに有することができる。
【0058】
ある実施形態では、NFV(ネットワーク機能仮想化)および一般にクラウドアーキテクチャのような多数の仮想化技術を、ネットワーク106によって提供される機能の少なくとも一部を仮想化するために適用することができる。しかし、いくつかの実施形態では、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)は、その別個のデータプレーンおよび制御プレーンに適用されている。
【0059】
図1に独立して示されていない複数のさらなる要素、例えば、前述のポリシー制御、トラフィック分析、および/または課金機能のうちの1つ以上も、ネットワークに含むことができる。ネットワークは、専用機器に加えて、または、専用機器の代わりに、さまざまなNFV管理、オーケストレーション(MANO)、および、MANOアーキテクチャによって管理されるハイパーバイザ作成仮想マシン上の仮想化ネットワーク機能(NFV)をホストするサーバなどの実装関連エンティティを備えることができる。
【0060】
図2は、その可能な使用状況において、複数のユーザ(端末)デバイスが接続することができる
図1のネットワークに実質的に類似するインターネット128および移動通信ネットワークを含む、本発明の実施形態による装置200を示す。いくつかの実施形態では、第1のデバイス202および第2のデバイス204、および/または、いくつかのネットワーク要素またはエンティティ、例えば、PCRF206などのポリシー制御機器もまた、装置200の一部を形成するとさらに考えることができる。
図1に開示された、または前述された様々なネットワーク要素110-126は、一般に、
図2のシナリオにおいても利用され得る。
【0061】
第1のデバイス202はマスタ・デバイスであることが意図されており、マスタ・デバイスは、それを通して、関連するスレーブ・デバイス204上で実施されるべきポリシー規制が決定される、前述のユーザ端末などの制御デバイスを指す。したがって、第2のデバイス204は、スレーブ・デバイスであることが意図される。スレーブ・デバイス204は、やはり上記で企図したように、モバイル端末、タブレット、ラップトップ、ウェアラブルエレクトロニクス、デスクトップコンピュータなどを含むことができる。
【0062】
装置200は、1つ以上のマスタ・デバイス202および1つ以上のスレーブ・デバイス204を備えることができる。1つのマスタ・デバイス202は、1つ以上のスレーブ・デバイス204に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、1つのスレーブ・デバイス204を複数のマスタ・デバイス202に関連付けることができる。マスタ装置およびスレーブ・デバイス202、204は、一般に、ネットワーク全体のRANを介して移動通信ネットワークおよびそれに接続されたネットワークと通信することが可能である。
【0063】
図2の例では、マスタ・デバイス202が、EーUTRANタイプのアクセス・ネットワークを介してインターネット128およびそれに機能的に接続された装置200にアクセスし、一方、スレーブ・デバイス204はUTRANタイプのアクセス・ネットワークを利用している。他のいくつかの実施形態では任意のまたはすべてのデバイス202、204は、共通アクセス・ネットワークまたは共通タイプのアクセス・ネットワーク、または相互に異なるタイプのアクセス・ネットワークを使用することができる。単一のデバイス202、204は、複数の無線アクセスまたは一般的なアクセス技術とオペレーション可能に互換性があってもよい。関連する通信のために、デバイス202、204は必要な通信インタフェース、実際には例えば無線トランシーバを組み込んだネットワークアダプタを含むことができる。
【0064】
装置200ならびにPCRF206または他のポリシー制御エンティティなどの本明細書で言及されるほとんどのネットワーク要素またはエンティティは、好適には、サーバ・デバイスなどの1つ以上のコンピューティングデバイスまたは同様に、モバイル通信ネットワークおよび/またはインターネット128を介してアクセス可能なコンピューティングデバイスを備える。したがって、マイクロプロセッサ210のような少なくとも1つの処理ユニットは、装置200に含まれ、少なくとも1つのスレーブ・デバイス204上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整をマスタ・デバイス202から取得するように構成することができる。制御ソフトウェア(サービス・アプリケーション)218のプログラム命令、および、ポリシー調整、デバイス登録情報、マスタスレーブ関係データなどの他のデータ216を格納するために、この構成は、例えば、いくつかのメモリ・チップおよび/またはハード・ディスクに関連するメモリ214を含むことができる。メモリ214は、さらに、処理ユニット210と少なくとも部分的に一体化することができる。
【0065】
同様に、デバイス202、204のそれぞれは、ソフトウェアアプリケーションを実行し、関連するプログラム命令および他のデータを格納し、ポリシー制御データなどのデータをネットワークなどの外部エンティティと伝送するための、当業者によって理解されるような、たとえば、処理ユニット、メモリ、および通信インタフェース(たとえば、ワイヤレストランシーバ)を備えることができる。
【0066】
ポリシー調整は、適用可能な入力方法として、例えばタッチスクリーンまたはキーパッドを利用して、マスタ・デバイス202によって提供されるUIを介して開始される(マスタ)ユーザであり得る。代替的にまたは追加的に、ポリシー調整は、いわゆるボットのような、マスタ・デバイス202(またはそれに機能的に接続されたエンティティ)によってホストされる実行されるプログラムロジックによって自動的に生成することができる。そのロジックは、例えば、アカウントまたは加入関連条件(例えば、アカウント残高または残りの割当量)などのいくつかの条件を監視するように構成することができ、その履行は例えば、選択されたポリシー調整尺度をトリガする。これらの条件は、スレーブおよび/またはマスタ・デバイス、または具体的には基礎となるサブスクリプション(1つ以上)に関係し得る。発信制御データは、移動通信ネットワークおよび、例えばインターネット128のような、それに接続された外部ネットワークを介して、装置200に向けて伝達することができる。当業者によって理解されるように、多数のさらなるシステムおよびサービス、例えば、アプリケーション・ストアまたは他のアプリケーションまたはコンテンツ提供プラットフォーム220は、ネットワーク128を介してさらにアクセス可能であり得る。
【0067】
通信のために、装置200は、ターゲット通信インフラストラクチャ、例えば有線ネットワークにおいてオペレーション可能なトランシーバなどの必要なインタフェースアダプタを含む1つ以上の通信インタフェース212をサポートすることができる通信インタフェース212は、イーサネット(登録商標)標準のような選択されたLAN標準に任意に準拠することができる。通信インタフェース212を介して、装置200はインターネットに接続され、インターネットを介してアクセス可能な状態を保つことができる。したがって、移動通信ネットワーク、具体的には、例えば、その1つ以上のポリシー管理要素(例えば、PCRF206、または他のポリシー制御エンティティ)および装置200は、必要なデータ伝送のために接続され得る。
【0068】
ある実施形態では、装置200が、少なくとも部分的に、クラウドコンピューティングおよび/または仮想化環境に存在してもよく、それにより、関連するコンピューティング、ストレージおよび/または通信リソースの容易なスケーラビリティを可能にする。
【0069】
いくつかの実施形態では、モバイル通信ネットワークは、選択されたネットワーク機能仮想化(NFV)技術によって、少なくとも部分的に実装することができる。
【0070】
上記で示唆したように、マスタ・デバイス202は、UI、または少なくともそのフロントエンドを提供するように構成することができ、それを介して、マスタユーザ・デバイス202のユーザは、スレーブ・デバイス204に対処し、スレーブ・デバイス204上で実施されるポリシー規制を決定することができる。次に、少なくとも1つのポリシー調整が装置200によって受信され、ポリシー調整は、少なくとも1つのスレーブ・デバイス204に関連する。いくつかの実施形態では、いくつかのスレーブ・デバイス204上で実施されるべき1つのポリシー調整を定義することが可能であり得る。ポリシー調整は、PCCルールまたは他の適用可能なポリシー制御ロジックを確立するために使用され得る。
【0071】
スレーブ・デバイス204は同様のまたは異なるUIを提供することができ、マスタ・デバイスの権限に該当するポリシー制御オプションは、しかしながら、好適には省略されるか、または少なくとも無効にされる。
【0072】
フロントエンドUIは、デバイス202、204にインストールされ実行されるネイティブローカルクライアント・アプリケーションによって提供することができる。UIと同様に、マスタ202およびスレーブ204装置の全体的なクライアントソフトウェアは、相互に実質的に類似または異なることができる。ソフトウェアの可能な類似性にもかかわらず、スレーブ・デバイス上で実行されるソフトウェアのインスタンスは、好適には、少なくとも上述したようにUIから、マスタ・デバイスの制御に該当するポリシー調整オプションをディスエーブルまたは除去されたままである。クライアントソフトウェアアプリケーションは、中間ネットワークを介して遠隔装置200と通信するように構成される。
【0073】
代替的に、または追加的に、例えば、より汎用的な制御アプリケーションを、ブラウザアクセス可能な(ウェブ)UIを参照して利用することができる。装置200は、ブラウザのようなクライアントソフトウェアと通信している、ウェブサーバのような互換性のあるサーバを自身でホストすることができる、または、このようなサーバ機能を、信頼された機能的に接続された外部エンティティによってインプリメントすることができる。
【0074】
通信インタフェース、または、実際には、デバイスを定義するマスタ、スレーブ、装置のトランシーバのようなインタフェースアダプタは、通信媒体または、UIを介して、命令または検査される通信活動のための媒体への所望のアクセスを提供する。
【0075】
ポリシー規制または調整は、様々な規制または一般的に、これまでに議論されたように、スレーブ・デバイス204に関連して施行される制御規則を含むことができる。ポリシー規則は、例えば、最大許容データ伝送レート、選択されたデータ伝送サービスまたは技術のスイッチオン/オフ、またはそのモードを定義し、および/または、加入者アカウントの残りの残高または割当量に影響を及ぼすことができる。
【0076】
1つの例示的な使用シナリオでは、マスタ・デバイス202が親の使用中であってもよく、スレーブ・デバイス204は子の使用中であってもよい。1つの他のシナリオでは、マスタ・デバイス202が管理する従業員または従業員に関連付けられ、一方、スレーブ204はこの点で、管理しない従業員に関連付けられる。
【0077】
さらなるシナリオでは、マスタ・デバイス202は、製品またはサービスをエンドユーザに提供する会社または会社ユーザに関連付けられ、スレーブ204は会社の製品またはサービスのエンドユーザ/クライアントに関連付けられる。
【0078】
異なるシナリオでは、ネットワークインフラストラクチャの利用されるハードウェアおよびソフトウェア要素、装置200およびデバイス202、204は、類似または異なるものであってもよく、任意選択的に、例えば、利用可能なUI機能および/またはポリシー制御オプションに関して、それぞれの特定のユースケースに合わせて調整することができる。このような調整は、例えば、特定の機能をオン/オフにするソフトウェア制御によって、または装置200で調整可能な他の構成パラメータによって、任意選択でインプリメントすることができる。
【0079】
ポリシー調整の通信の前に、マスタ・デバイス202およびスレーブ・デバイス204は、好適には装置200の前に登録され、これは一般的な登録、またはデバイス202、204のマスタまたはスレーブの役割をそれぞれ示す登録を指すことができる。装置識別データ、ユーザデータ、加入データ、および/または役割データ(どのデバイスに関して、マスタ/スレーブ)などのデバイス・データは、装置200のデータベース216に格納することができる。
【0080】
デバイス202、204は、移動通信ネットワークを介して登録または同様のメッセージを装置200に送信するように構成することができる。メッセージは、デバイス202、204によって提供されるUIを介して、デバイス202、204のユーザによってトリガされることができる。UIは、上述のように、通信ネットワークを介して遠隔装置200にオペレーション可能に結合された、デバイスランネイティブまたは汎用(例えば、ブラウザ)ソフトウェアによって提供することができる。
【0081】
あるいは、デバイス202、204のいずれかの登録および/またはそれらの相互関係/役割は、他のデバイス、システム、および関連する経路を介して実行されてもよく、デバイス202、204自体を必ずしも含まない。
【0082】
マスタ・デバイス202は、また、送信された共通または別個のメッセージを介して、任意選択で、デバイス202、204と配置関連ソフトウェアとの間と成功したペアリング、または「交合(mating)」オペレーションの結果として、第2のデバイス204をスレーブ・デバイスとして登録するように構成することができる。
【0083】
デバイスの登録およびそれらの相互のマスタスレーブ関係は、好適には、デバイス202、204のMSISDN(移動局国際加入者ディレクトリ番号)または国際移動装置識別(IMEI)の識別または登録によってインプリメントすることができる。さらに、識別データは、MEID(Mobile Equipment Identifier)、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、ユーザ名、デバイスを永久的または一時的に識別するユーザ識別子、デバイス内に提供されるSIM(Subscriber Identity Module)スマートカードなどの加入者および/または加入者トークンを永久的または一時的に識別する識別子、および、デバイスに関連付けられた電話番号を永久的または一時的に識別する識別子からなるグループから選択される任意の要素を含むことができる。
【0084】
装置200は、少なくとも1つのポリシー制御エンティティをさらに備えるか、または、それに少なくともオペレーション可能に接続される。ポリシー制御エンティティは、例えば、示されているPCRF206、および/または、移動通信ネットワークの何らかの他のエンティティまたは要素であり得、それらを備えることができ、または、それらに関連してインプリメントされることができる。一般に、ポリシー制御エンティティは、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)、サブスクリプションプロファイルリポジトリ(SPR)、ポリシーおよび課金実施機能(PCEF)、トラフィック検出機能(TDF)、ポリシー決定機能(PDF)、課金ルール機能(CRF)、ディープパケット検査(DPI)、課金システム、オフライン課金システム(OFCS)、およびオンライン課金システム(OCS)からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を備えることができる。ポリシー制御エンティティのPCRFおよび/または他の要素は、いくつかの実施形態では、前述のNFVに関連して、少なくとも部分的に仮想化されたネットワークエンバイロメントにおける仮想マシンの手段によってインプリメントすることができる。
図2には、明確な理由から、PCRF 206およびSPR 208のみが明示的に示されている。
【0085】
装置200は、例えば、ネットワークを介して、ポリシー制御エンティティ206によって理解される適切なシグナリングによって、インプリメントされるべき取得されたポリシー調整を示すように構成される。
【0086】
ポリシー制御エンティティは、データベース208を備えてもよく、または少なくともオペレーション可能に接続されてもよい。データベースは
図1の実施形態のように、サービス・プロファイル・リポジトリ(SPR)208であってもよい。SPR208のようなデータベースは、加入者関連ポリシーおよび例えば関連プロファイルをホストするように構成することができる。ホストされ、記憶されたデータは、好適には、装置200から受信されたポリシー調整を含む。
【0087】
次いで、少なくとも1つのポリシー調整は、ポリシー制御エンティティまたはそれにオペレーション可能に接続されたエンティティによって実施され得る。例えば、LTEおよびPCRF206の文脈では、実施が、例えば、P-GWのように、ネットワーク106とデバイス202、204との間のトラフィックを伝達するネットワーク要素と統合され得る前述のPCEFの事業体によって、実行され得る。したがって、この実施は、一般に、関係する(移動体)通信ネットワークのコアネットワーク108を介して実行されてもよい。
【0088】
したがって、マスタ・デバイス202を介して最初に定義されたポリシー調整の通信は、最初に、マスタ・デバイス202から装置200に、具体的にはたとえばその中の処理ユニット210に向けられ、次いで、可能な検証、適応、および/またはさらなる任意選択のフェーズの後に、ポリシー制御エンティティに伝送され、ポリシー制御エンティティを介して、それが最終的にインプリメントされ、それを介して、実施がその外部の1つ以上のエンティティに信頼されない場合にも任意選択で実施され、それはいくぶん可能性のあるオプションのままである。
【0089】
図3は、300において、本発明の一実施形態による方法において実行され得るアイテムを示す。起動時302には、異なる初期準備タスクが実行されてもよい。アレンジメント200は、(例えば、多数のサーバを参照して)必要なハードウェアおよびソフトウェアで構成され、例えば、インターネット128を介してターゲットネットワーク106に接続され、オプションで、例えば、そのポリシー制御エンティティの前に自身を検証することができる。
【0090】
項目303は、(ユーザ)デバイス202、204における必要な構成タスクおよび/またはソフトウェアの提供を指す。例えば、ソフトウェア(クライアント)アプリケーションは、デバイス202、204に、装置200と適切にインタフェースするための機能を提供することができる、アプリケーション・ストアまたは他のリポジトリなどの外部ソースからダウンロードまたはプッシュすることができる。
【0091】
304では、マスタ役割で後に動作する第1のデバイスが、通常はユーザ(端末)デバイスタイプであるが、必ずしもそう必要はないが、構成202に登録され、306ではスレーブ役割で後に動作する少なくとも1つの他のユーザ・デバイスが、装置200に登録される。
【0092】
308において、デバイス202、204間のマスタスレーブ関係が、装置200に登録される。
【0093】
登録304~308が実際にどのようにインプリメントされ得るかは、上記で考えられており、したがって、ここでは繰り返さない。それにもかかわらず、項目304、306、308は、いくつかの実施形態では、前述に基づいて当業者に明らかであるように選択的に組み合わされることがあり得ることに言及する価値があるはずである。
【0094】
例えば、両方のデバイス202、204およびそれらの相互マスタスレーブ関係は、Bluetooth(登録商標)、赤外線、WLAN、RFID(無線周波数ID)、超音波、誘導または共振誘導結合、またはNFC(近接場通信)のような両方のデバイス202、204で利用可能な適用可能な無線データ伝送技術を利用して、デバイス202、204の間で任意に直接、すなわちその間に作用するネットワークインフラストラクチャなしに行われるペアリング(交合(mating))手順305に基づいて、単一のメッセージを使用しても、実質的に1回で登録されることができる。
【0095】
少なくとも1つのポリシー調整が、マスタ・デバイス202を介して装置200内の310で受信され、ここで、ポリシー調整は、スレーブ・デバイス204上で実施されることが意図される。項目313は、マスタ・デバイス202を介し,UIを介して選択されたメニュー項目などのユーザ入力を参照し、スレーブ204に関して採用されるポリシー調整を決定する。
【0096】
受信されたポリシー調整は、312において、移動通信ネットワークのポリシー制御エンティティに通信される。最後に、314で、管理、制御、モニタリング、および報告などの、さらなるタスクを実施し、可能性があることを含めて、少なくとも1つのポリシー調整がインプリメントされ、たとえば、装置200に戻される。
【0097】
メソッド実行は316で終了する。
【0098】
点線のループバック矢印は、様々なメソッドアイテムの実行の潜在的に反復的な性質を示す。実際、新しいデバイスは登録されてもよく、新たに作成されたマスタスレーブ関係、既存のものが終端されてもよく(例えば、マスタ・デバイス202によって提供されるUIは、マスタスレーブ関係を終端するか、または、少なくとも一時的に無効にするためのユーザ選択可能なオプションを含むことができる)、および/または、インプリメントされる新たなポリシー調整を含む。
【0099】
図4は、本発明の1つ以上の実施形態によってカバーすることができる方法および関連する使用シナリオによる、少し詳細なフロー、またはこの場合は主にシグナリングの図を示す。
図4の解決策は、
図3のより一般的なプロセスの1つの可能な、おそらくはより具体的なインプリメント・オプションと考えることができ、その結果、これらの2つの表現は、当業者によって理解されるように、さらなる実施形態を考案するために、柔軟に組み合わせることができる。
【0100】
402において、第1のデバイス202は、外部ソースから、例えば、アプリケーション・ストア(「app」ストア)220、装置200自体、または、コンピュータ・ソフトウェアのための他のタイプのデジタル配信プラットフォームを介して、デバイス上のクライアント・アプリケーションをダウンロードおよび/またはインストールするか、または、そうでなければ、アクセスするように、要求することができ、装置上のクライアント・アプリケーションは、装置200内で実行される、オペレーション可能に接続されたバックエンドポリシー制御アプリケーションまたはサービス218を介して実行されるポリシー規制のフロントエンドとして働く。
【0101】
ステップ404で、オンデバイスポリシーアプリケーションが第1のユーザ・デバイス202に展開される。展開は、例えば、インターネット128およびモバイルネットワーク106のような多数の通信ネットワークを介したデータ伝送を介して行うことができる、あるいは、アプリケーションは、他の何らかのルートを使用して、例えば、メモリカードのような物理的な非一時的なキャリア上で、配信することができる。
【0102】
406において、第1のユーザ・デバイス202は、ここで提案されるポリシー制御メカニズムに登録され、これは、オンデバイスクライアントを介して、バックエンドアプリケーション218にデバイス202を登録することを参照することができる。デバイス202は、一般に、特定の役割定義なしで最初に登録することができ、または、関連する特定のスレーブの命令ありまたはなしで、本願明細書においてより重要であると考えられるマスタ・デバイスとして直接登録することができる。登録はマスタ・デバイス202のIMEIおよび/またはMSIDSNに基づいて、および/または、ユーザ名および、例えば、関連するパスワードを提供するなど、何らかの他のタイプの登録手続きおよび識別証明書を介して行われ得る。
【0103】
408において、第2のデバイス204は、例えば、アプリケーション・ストア220を介してポリシーアプリケーションクライアントへのアクセスを有すること、または、それを取得することを要求することもでき、一方、クライアントは第2のユーザ・デバイス204に配備され、これは、第1のユーザ・デバイス202と同様の方法で実行することができる。
【0104】
412において、第2のユーザ・デバイス204が登録される。また、一般的なデバイスとして、一般的なスレーブとして、または、直接、特定のマスタを考慮するスレーブとして登録することもでき、登録プロセスはマスタ・デバイス202の登録プロセスと同様である。
【0105】
装置200の前のマスタスレーブ関係の登録は、追加的にまたは代替的に、関連するデバイス202、204の間で行われる、上述のような対合または交合(mating)手順414を利用することができる。ペアリングの間、スレーブ・デバイス204は、例えば、ID情報および/または何らかの他の特性データを、任意に少なくとも部分的に暗号化された形でマスタ202に通信することができ、マスタは任意選択でデータを処理し、関係の検証および登録のためにバックエンド200に伝送することができる。これは、これは、デバイス202、204の物理的近接を必要とするローカルペアリングが、特にデバイス202、デバイス204間の相互の、好適にはユーザトリガされた、および/または受け入れられた情報伝送に関与する場合に、関係するデバイス/デバイスユーザ間の高い信頼性の指標と見なされ得るので、プロセスの知覚されたセキュリティおよび実際のセキュリティを追加し得る。好ましい実施形態では、成功したペアリングの証明が、実際に、例えば、デバイス204から取得されたスレーブ役割の受諾を示す潜在的に暗号化されたコードまたはメッセージを参照して、役割検証、登録、および/またはポリシー(調整)権利向上の目的のために確立され得る。
【0106】
上記に照らして、項目414は本質的に、第2のデバイス204をスレーブとして第1のデバイス202に具体的にリンクし、すなわち、それらを一緒に結合するか、またはそれらを互いに関連付けられているものとして指定し、スレーブ・デバイス204はマスタ・デバイス202を受ける。このリンクは例えば、関連するペアリング、またはその中の一般的な通信機能をアクティブ化することによって、クライアント・アプリケーションを介して確立することができ、これは、リンクを完了するために、適切な短距離無線技術などの利用可能なデータ伝送機能に依存することができる。デバイス202、204のUIは、ユーザに、目的のためのグラフィカル、テキスト、触覚、および/または聴覚命令を提供することができる(例えば、「ペアリングを可能にするために、ターゲットスレーブ/マスタ・デバイスに隣接してマスタ/スレーブ・デバイスを置いてください」、および/または、「コントロールXをアクティブにすることによって、接続されたデバイスに対するマスタ/スレーブとしての役割を確認する」)。
【0107】
ペアリングの結果は、例えば、関連するシグナリングメッセージを利用して、416において、潜在的に前述のプルーフを含むバックエンドポリシーアプリケーションに通信することができる。
【0108】
装置200のポリシー(サービス)アプリケーション218は、次いで、アイテム418において、PCRF206と通信し、スレーブ・デバイス204に関連付けられたポリシーを要求することができる。ポリシーアプリケーション218は、むしろ、420において、例えば、マスタ・デバイス202のUIを介して、例えば、スレーブ・デバイス204のデータサービスに関するポリシー調整のために利用可能なオプションを示すことをトリガすることができる。
【0109】
ステップ422において、UIを介して、マスタ・デバイス202を通して、スレーブ204上で1つ以上のポリシー制御アクティビティを実行することが決定されたことを、ユーザが、通信することができ、たとえば、許可されたデータ伝送技術(たとえば、3G対4G/LTE、または4G対5G)のトラフィック伝送レート、またはスレーブ・デバイス204に関連する割当量またはアカウント残高を規制することができる。しかし、新たな最大許容データ伝送レートを設定してもよい。これは、ポリシー調整として理解されるべきである。
【0110】
424において、PCC規則をスレーブ・デバイス204に対して作成することができ、PCC規則は、受信されたポリシー調整に対応する。
【0111】
424において、作成されたPCCルールは、装置200からPCRF206および/または他のポリシー制御エンティティに、それと互換性のあるシグナリングを使用して通信される。
【0112】
次に、PCRF/ポリシー制御エンティティは、426において、典型的には、PCEFおよび/またはTDFに命令することによって、コアネットワーク108を介してスレーブ・デバイス204に関連するデータ速度規制などのポリシー調整の実施をトリガする。
【0113】
図4の項目428において、コアネットワークは必要な実施アクティビティを実行し、他のオプションの中でも特に、スレーブ・デバイス204のデータ速度を抑制することができ、すなわち、データ速度は、マスタ・デバイス202によって以前に設定された最大限度まで抑制される。
【0114】
本発明はいくつかの実施形態を参照して上で説明されており、本発明のいくつかの利点が実証されている。しかし、本発明は、これらの実施形態に限定されるだけでなく、本発明の思想および範囲内のさらなる実施形態、特に以下の特許請求の範囲を含むことは明らかである。
【0115】
従属請求項に列挙される特徴は、特に明示的に述べられない限り、または、固有の不適合性のために当業者に明らかでない限り、相互に自由に組み合わせることができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明の一態様によれば、スレーブ・デバイスの動的ポリシー規制を、マスタ・デバイスを介して可能にするモバイル通信ネットワークのための1つ以上のサーバを任意選択的に備える電子装置が提供される。スレーブ・デバイスは、モバイル通信ネットワーク内でオペレーション可能なユーザ・デバイスである。この装置は、データを伝送するための少なくとも1つの通信インターフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリと、を備える。前記少なくとも1つの処理ユニットは、格納された命令にしたがって、
●前記スレーブ・デバイスの、好適には前記マスタ通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、好適には前記マスタ・デバイス、任意選択的に他のユーザ・デバイスからの命令の受信および記憶するステップであって、前記命令は、前記スレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスのネットワーク・リソースの使用を制御する際に、前記デバイスの間のマスタおよびスレーブの関連付けを規定するものである、ステップと、
●前記マスタ・デバイスから、ネットワーク・リソースの使用に関して前記スレーブ・デバイス上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を命令する要求を受信および識別するステップと、
●前記少なくとも1つのポリシー調整をインプリメントするように前記ポリシー制御エンティティに命令するために、前記モバイル通信ネットワークの前記ポリシー制御エンティティに、前記少なくとも1つのポリシー調整を通信するステップであって、前記ポリシー調整は、サービス可用性、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、スロットリング、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、選択されたキーワードを含むまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高(account balance)、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択される前記スレーブ・デバイスに関する少なくとも1つの要素の、ポリシールールの設定を変更するものである、ステップと、
を実行させるように構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
他の一態様によれば、モバイル通信ネットワーク内でオペレーション可能な、任意選択でスマートフォン、タブレット、または他の携帯型パーソナル通信デバイスであるユーザ・デバイスは、ネットワークに対してデータを伝送するための少なくとも1つの通信インターフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリとを備え、前記少なくとも1つの処理ユニットは格納された命令にしたがって、ユーザ・デバイスおよび他のユーザ・デバイスのマスタスレーブ関係の命令を、それぞれ、ネットワークを介してアクセス可能なリモートポリシー調整装置に通信するステップと、ユーザ・デバイスを介して提供されるUIを介してアクセス可能な制御入力を受信するステップと、他のユーザ・デバイスによるネットワーク・リソースの使用に関して、他のユーザ・デバイスに対して使用され、実施される少なくとも1つのポリシー調整を定義するステップと、実行のためにネットワークを介してアクセス可能な前記少なくとも1つのポリシー調整構成に前記少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を通信するステップであって、前記ポリシー調整は、サービス可用性、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、スロットリング、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、選択されたキーワードを含むまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高(account balance)、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および、単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択される前記スレーブ・デバイスに関する少なくとも1つの要素の、ポリシールールなどの設定を変更するものである、ステップと、を実行させるように構成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
さらなる態様によれば、マスタ・デバイスを介してスレーブ・デバイスポリシー規制を可能にするためにモバイル通信ネットワークを制御するための方法は、マスタ・デバイスとして、ユーザ・デバイスのような第1のリモートデバイスを登録するステップと、第1のリモートデバイスとは異なる少なくとも1つのユーザ・デバイスを、マスタ・デバイスとして登録するステップであって、マスタ・デバイスとスレーブ・デバイスとの間の関連付けは、マスタ・デバイスがスレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスのようなネットワーク・リソースの使用に対するマスタ・デバイス起源の制御を示すものである、ステップと、好適には、マスタ・デバイスから、スレーブ・デバイスにより、通信リソースのようなネットワーク・リソースの使用を考慮して、通信リソースのような、スレーブ・デバイス上で、インプリメントおよび実施されるべきポリシー調整の要求を受信するステップと、ポリシー調整を、ポリシー制御エンティティを介してサービスポリシー調整をインプリメントおよび実施することを可能にするために、移動体通信ネットワークのポリシー制御エンティティに通信するステップであって、前記ポリシー調整は、サービス可用性、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、スロットリング、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、選択されたキーワードを含むまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高(account balance)、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択される前記スレーブ・デバイスに関する少なくとも1つの要素の、ポリシールールなどの設定を変更するものである、ステップと、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のサーバを備え、マスタ・デバイス(202)を介して、スレーブ・デバイス(204)の動的ポリシー規制を可能にするためのモバイル通信ネットワーク(106)のための電子装置(200)であって、
該電子装置は、モバイル通信ネットワークでオペレーション可能なユーザ・デバイスであり、該電子装置は、データを伝送するための少なくとも1つの通信インターフェース(212)と、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニット(210)と、該命令および他のデータを保存するためのメモリ(214)とを備え、
前記少なくとも1つの処理ユニットは、保存された命令にしたがって、
前記スレーブ・デバイスの、前記モバイル通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、他のユーザ・デバイスである前記マスタ・デバイスからの命令の受信および格納させ、
前記命令は、前記スレーブ・デバイスによる、サービスを含む、ネットワーク・リソースの使用を制御する際の前記デバイスの間のマスタおよびスレーブ関連付けを規定させ、
前記マスタ・デバイスから、前記ネットワーク・リソースの使用に関して前記スレーブ・デバイス上で実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を受信および識別させ、
ポリシー制御エンティティに前記少なくとも1つのポリシー調整をインプリメントするように命令するために、前記モバイル通信ネットワークの前記ポリシー制御エンティティに前記少なくとも1つのポリシー調整を通信させるように構成されており、
前記ポリシー調整は、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、
選択されたキーワードを含むかまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高、残りのデータ割当量へのアクセス、および選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービスへのアクセス、からなるグループから選択される前記スレーブ・デバイスに関する設定を変更し、
前記電子装置は、前記ポリシー制御エンティティから、
前記スレーブ・デバイスにおいてアクティブなサブスクリプションに関連するポリシー情報を含む、前記スレーブ・デバイスに関するサブスクリプションデータを要求するように構成され、
さらに、受信された前記ポリシー情報に基づいて、前記マスタ・デバイスにより、ポリシー調整のための利用可能な制御オプションを決定するように構成され、
前記制御オプションの少なくとも一部を前記マスタ・デバイスに通信するように構成される、電子装置。
【請求項2】
前記電子装置によって承認された特徴付け・デバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備える、前記マスタ・デバイスから、ポリシー規制オペレーションのための登録メッセージを受信するように構成され、
前記登録メッセージは、前記マスタ・デバイス内で実行されるクライアント・アプリケーションによって提供される、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記電子装置により特徴付けデバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備えるスレーブ・デバイスからポリシー規制オペレーションのための登録メッセージを受信するように構成され、
前記登録メッセージは、前記スレーブ・デバイスで実行されるクライアント・アプリケーションにより提供される、請求項1または2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記命令は、前記電子装置によって承認された選択されたフォーマットの前記マスタ・デバイスおよび前記スレーブ・デバイスの識別子を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ポリシー調整は一時的に、規則的に、1日または1週間に1回のように、1回のみまたは繰り返して、ある決まった時間に制限される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項6】
MSISDN(移動局国際加入者ディレクトリ番号)、IMEI(国際移動装置識別)MEID(Mobile Equipment Identifier)、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、ユーザ名、デバイスを永久的または一時的に識別するユーザ識別子、
デバイス内に提供されるSIM(Subscriber Identity Module)スマートカードの加入者および/または加入者トークンを永久的または一時的に識別する識別子からなるグループから選択された少なくとも1つに基づいて、前記マスタおよび/またはスレーブ・デバイスを識別するように構成された、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項7】
前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとの間の前記マスタおよびスレーブアソシエーションを規定する前記命令を、前記マスタ・デバイスにおいて実行されるクライアント・アプリケーションを可能にするポリシー規制から受信するように構成される、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項8】
スレーブ・デバイスに関連して、複数の適用可能なポリシー調整オプションを含む、調整に適用可能な多数のポリシーを、前記マスタ・デバイスに通信するように構成される、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記ポリシー調整を受信し、インプリメントするように構成された前記ポリシー制御エンティティを含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項10】
前記ポリシー制御エンティティは、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)、加入プロファイルリポジトリ(SPR)、ポリシーおよび課金実施機能(PCEF)、トラフィック検出機能(TDF)、ポリシー決定機能(PDF)、課金ルール機能(CRF)、
ディープパケット検査(DPI)、課金システム、オフライン課金システム(OFCS)、および、オンライン課金システム(OCS)からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を備える、請求項9に記載の電子装置。
【請求項11】
前記モバイル通信ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)、E?UTRAN(Evolved UTRAN)、4Gアクセス・ネットワーク、3Gアクセス・ネットワーク、4Gコアネットワーク、EPC(Evolved Packet Core)、少なくとも部分的に仮想化されたコアネットワーク、少なくとも部分的に仮想化されたアクセス・ネットワークからなるグループから選択される少なくとも1つの要素を備える、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項12】
前記マスタおよび/またはスレーブ・デバイスに、ポリシー制御アプリケーションを送信するように構成され、関連するデバイスからのアプリケーション要求のメッセージに応答する、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれか1項に記載の電子装置を備えるシステムであって、前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとが、それぞれ、それらの間のマスタおよびスレーブ関係を定義するように無線で通信するように構成された前記マスタ・デバイスと前記スレーブ・デバイスとをさらに備え、
前記通信に応答して、前記マスタ・デバイスが、前記命令を送信するように構成される、システム。
【請求項14】
モバイル通信ネットワークにおいてオペレーション可能な、スマートフォン、タブレット、または他の携帯型パーソナル通信デバイスであるユーザ・デバイス(202)であって、
ネットワークに対してデータを伝送するための少なくとも1つの通信インターフェースと、命令および他のデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、命令および他のデータを格納するためのメモリとを備え、
前記少なくとも1つの処理ユニットは、格納された命令にしたがって、ユーザ・デバイス(202)および他のユーザ・デバイス(204)のマスタ-スレーブ関係の表示を、それぞれ、
ネットワークを介してアクセス可能なリモートポリシー調整装置(200)に通信するステップと、
前記マスタ・デバイスによって、ポリシー調整のための利用可能な制御オプションを受信するステップと、
他のユーザ・デバイスによるサービスを含むネットワーク・リソースの使用に関して、他のユーザ・デバイスに対して使用され、実施されるべき少なくとも1つのポリシー調整を定義する制御入力を受信するステップと、
前記少なくとも1つのポリシー調整を示す要求を、実行のためにネットワークを介してアクセス可能な前記リモートポリシー調整装置に通信するステップであって、ポリシー調整は、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、ディープパケット検査、ウェブサイトまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)へのアクセス、選択されたキーワードを含むかまたはそれに関連するウェブサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択されるスレーブ・デバイスに関する設定を変更する、ステップと、
を実行させるように構成される、ユーザ・デバイス。
【請求項15】
ユーザからの制御入力をキャプチャするためのユーザインターフェース、タッチスクリーンを備える、請求項14に記載のユーザ・デバイス。
【請求項16】
短距離無線接続を介して、他のユーザ・デバイスから、前記スレーブの役割を示すコードおよび/または識別子の情報要素を受信するように構成される、請求項14または15に記載のユーザ・デバイス。
【請求項17】
前記リモートポリシー調整装置に送信される前記命令に、前記情報要素または前記情報要素から導出されるデータを含むように構成される、請求項16に記載のユーザ・デバイス。
【請求項18】
前記ユーザ・デバイスの間の情報伝送に適用される前記短距離無線接続は、ブルートゥース、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)、RFID(無線周波数識別)、NFC(近距離通信)、赤外線、誘導または共振誘導結合、および超音波からなるグループから選択される少なくとも1つの無線接続機構を備える、請求項16または17に記載のユーザ・デバイス。
【請求項19】
前記リモートポリシー調整装置にポリシー調整オペレーションのための登録メッセージを送信するように構成され、前記リモートポリシー調整装置によって承認された、特徴付けデバイス、ユーザ、および/または加入識別子を備える、請求項14ないし18のいずれか1項に記載のユーザ・デバイス。
【請求項20】
マスタ・デバイスを介してスレーブ・デバイスポリシー規制を可能にするためにモバイル通信ネットワークを制御する方法(300)であって、
該方法は、
第1のリモートデバイス、例えばユーザ・デバイスをマスタ・デバイスとして登録するステップと、
前記第1のリモートデバイスとは異なる少なくとも1つのユーザ・デバイスを、スレーブ・デバイスとして前記マスタ・デバイスに登録するステップであって、前記デバイスの間の前記マスタおよびスレーブ関連付けは、前記スレーブ・デバイスによる、データ伝送容量および/またはサービスを含むネットワーク・リソースの使用に対するマスタ・デバイスによる制御を示すものである、ステップと、
前記マスタ・デバイスから、前記スレーブ・デバイスにより、通信リソースのネットワーク・リソースの使用を考慮して前記スレーブ・デバイスの上でインプリメントおよび実施されるべきポリシー調整の要求を受信するステップと、
ポリシー調整を、ポリシー制御エンティティを介してサービスポリシー調整をインプリメントおよび実施することを可能にするために、前記モバイル通信ネットワークの前記ポリシー制御エンティティに通信するステップであって、前記ポリシー調整は、5G、4G、または3.5Gサービス可用性、ディープパケット検査、WebサイトまたはURL(Uniform Resource Locator)へのアクセス、選択されたキーワードを含む、またはそれに関連するWebサイトまたはサービスへのアクセス、選択されたタイプのコンテンツ、利用可能なアカウント残高、残りのデータ割当量へのアクセス、選択されたサービスプロバイダによる1つ以上のサービス、および単位時間当たりのデータ伝送の最大限度へのアクセス、からなるグループから選択されるスレーブ・デバイスに関する設定を変更する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記方法は、前記ポリシー調整を実行することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項21または22に記載の方法をコンピュータに実行させる命令を含む、コンピュータ・プログラム。
【外国語明細書】