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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058719
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】パーソナルケアデバイス
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/38 20060101AFI20220405BHJP
【FI】
B26B19/38 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022007950
(22)【出願日】2022-01-21
(62)【分割の表示】P 2020508543の分割
【原出願日】2018-08-21
(31)【優先権主張番号】17188555.1
(32)【優先日】2017-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】508117514
【氏名又は名称】ブラウン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン ナイヤー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン フュエルグラーベ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン フュアースト
(72)【発明者】
【氏名】イヴリン マリオン ゼッチェル
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056JE01
(57)【要約】
【課題】パーソナルケアデバイスの提供。
【解決手段】本発明は、パーソナルケアデバイス、特に電気シェーバなどの皮膚処理デバイスであって、身体面に沿ってパーソナルケアデバイスを手動で移動させるための細長いハンドルを形成するハウジングと、当該ハンドルに取り付けられ、当該身体面に対するパーソナルケア処理を行うための作業ヘッドと、当該パーソナルケアデバイスの少なくとも1つの処理パラメータを検出するための少なくとも1つの検出器と、検出された処理パラメータに基づいて、パーソナルケア処理中にユーザにフィードバック情報を示すフィードバックインジケータと、を含む、パーソナルケアデバイスに関する。より具体的には、このようなフィードバックインジケータは、ユーザの前方のミラー上に光信号を放射するように構成された発光体を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚処理デバイスであって、
身体表面(30)に沿って前記皮膚処理デバイスを手動で移動させるための細長いハンドル(2)を形成するハウジングと、前記身体表面(30)に対する皮膚処理を行うために前記ハンドル(2)に取り付けられた作業ヘッド(3)と、前記皮膚処理デバイスの少なくとも1つの処理パラメータを検出するための少なくとも1つの検出器(40)と、前記皮膚処理中に、ユーザに、前記検出された処理パラメータに基づくフィードバック情報を示すフィードバックインジケータ(22)と、を備え、前記フィードバックインジケータ(22)が、前記細長いハンドル(2)の端部分(2b、2h)から、及び/又は、前記作業ヘッド(3)から、前記作業ヘッド(3)とは反対の前記皮膚処理デバイスの底側(BS)に向かって、したがって、前記作業ヘッド(3)が前記皮膚処理デバイスの上にある直立位置の前記皮膚処理デバイスを考慮するときには下向きに、主放射方向(52)を有する光(51)を放射するように構成された発光体(50)を含み、
以下の検出器:
-前記作業ヘッド(3)を前記身体表面(30)に押し付ける力を検出するための力検出器(41)、
-前記作業ヘッド(3)の前記身体表面(30)との接触を検出するためのタッチ検出器(42)、
-前記皮膚処理デバイスの速度及び/又は加速度を検出するための速度及び/又は加速度検出器(43)、
-前記皮膚処理デバイスの回転及び/又は方向を三次元で検出するための回転検出器(44)、
-前記作業ヘッド(3)の前記ハンドル(2)に対する線状及び/又は回転変位を検出するための変位検出器(45)、
-長毛用トリマーの位置を検出するためのトリマー位置検出器(47)、
のうちの少なくとも1つが提供されており、
前記フィードバックインジケータが、以下の検出された処理パラメータ:前記作業ヘッド(3)を前記身体表面(30)に押し付ける前記力、前記作業ヘッド(3)の前記身体表面(30)との接触、前記皮膚処理デバイスの速度及び/又は加速、三次元における前記皮膚処理デバイスの回転及び/又は配向、前記ハンドル(2)に対する前記作業ヘッド(3)の直線及び/又は回転変位、並びに長毛用トリマーの前記位置、のうちの少なくとも1つに基づくフィードバック情報を示し、
前記発光体(50)は前記皮膚処理デバイスの使用中に外部ミラーに光信号を放射するように構成されている、ことを特徴とする、皮膚処理デバイス。
【請求項2】
前記発光体(50)が、前記底側に向けて、並びに前記ハンドル(2)がオン/オフスイッチを有する前側とは反対の前記皮膚処理デバイスの後側に向けて、前記光(51)を放射するように構成されており、前記主放射方向(52)が、前記細長いハンドル(2)の長手方向軸(LA)に対して鋭角で傾斜している、請求項1に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項3】
前記発光体(50)が、前記ハンドル(2)の前記長手方向軸(LA)に対して80°~10°又は60°~20°の角度で主放射方向(52)を有するように構成されている、請求項2に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項4】
前記発光体(50)が、照明光束の断面にわたって実質的に均一な光強度を有する2×30°超の前記照明光束に関して、前記光(50)を放射するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項5】
前記発光体(50)が、異なる光色の複数の光源及び/又は可変光色の少なくとも1つの光源を含み、コントローラ(21)が、前記発光体(50)を制御して、前記少なくとも1つの検出された処理パラメータに応じて、前記放射光の前記色を変化させるために提供されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項6】
前記発光体(50)が、把持部分を形成する前記ハンドル(2)の中間部分(2m)の外側で前記ハンドル(2)の端部分(2b)に位置付けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項7】
前記発光体(50)が、前記作業ヘッド(3)に位置付けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項8】
前記フィードバックインジケータ(22)が、前記少なくとも1つの検出された処理パラメータの現在値、及び前記少なくとも1つの検出された処理パラメータの値の履歴に基づくフィードバック情報を示すように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つの検出された処理パラメータの前記値のユーザ履歴に基づいて、前記フィードバックインジケータ(22)を較正するための較正デバイス(60)が提供されている、請求項8に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項10】
前記較正デバイス(60)が、前記少なくとも1つの検出された処理パラメータに応じて、それらのユーザ履歴の前記検出されたフィードバックパラメータの前記値の範囲内において、異なる処理パラメータの異なるフィードバック情報のために提供するように、前記フィードバックインジケータ(22)を適応的に制御するための適応コントローラ(61)を含む、請求項9に記載の皮膚処理デバイス。
【請求項11】
前記適応コントローラ(61)が、前記発光体(50)によって放射される光の色の、前記作業ヘッド(3)の前記身体表面(30)への検出された力及び/又は検出された別の処理パラメータに対する機能的関係を変化させるように構成されている、請求項10に記載の皮膚処理デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルケアデバイス、特に電気シェーバなどの皮膚処理デバイスであって、身体面に沿ってパーソナルケアデバイスを手動で移動させるための細長いハンドルを形成するハウジングと、当該ハンドルに取り付けられ、当該身体面に対するパーソナルケア処理を行うための作業ヘッドと、当該パーソナルケアデバイスの少なくとも1つの処理パラメータを検出するための少なくとも1つの検出器と、検出された処理パラメータに基づいて、パーソナルケア処理中にユーザにフィードバック情報を示すフィードバックインジケータと、を含む、パーソナルケアデバイスに関する。より具体的には、そのようなパーソナルケアデバイスは、脱毛器又はシェーバなどの除毛デバイスであり得、そのようなシェーバは、少なくとも1つのカッタユニット、当該少なくとも1つのカッタユニットを駆動するための駆動ユニット、及び情報を表示するための表示デバイスを含む電気シェーバであり得る。
【背景技術】
【0002】
電気シェーバは、通常、カッタ要素がせん断フォイル下で往復運動する振動様式で、電気駆動ユニットによって駆動される1つ以上のカッタ要素を有し、そのようなカッタ要素又はアンダーカッタは、細長い形状を有し得、かつそれらの長手軸に沿って往復運動し得る。他のタイプの電気シェーバは、振動様式又は連続様式で駆動され得る回転式カッタ要素を使用している。当該電気駆動ユニットは、電気モータ又は電気式リニアモータを含み得、この駆動ユニットは、モータの駆動モーションをカッタ要素に伝達するための細長い駆動トランスミッタなどの要素を有する駆動トレインを含み得、モータは、シェーバのハンドル部分内に、又はその代わりにそのシェーバヘッド内に、受容され得る。
【0003】
そのようなシェーバは、ほとんどの使用者が毎日のように使用しているが、シェーバを実際に完全に操作する及び取り扱うことは困難である場合がある。例えば、たとえ作業ヘッドがいくつかの角度変位を補償するように枢動可能に支持されるとしても、カッタ要素を有する作業ヘッドは、あまりに強く皮膚に対して押し付けられ得るか、又は、シェーバは、皮膚との全面接触から作業ヘッドのせん断フォイルを妨げる配向で保持され得る。時には、シェーバを、関連する皮膚部に対して正しい方向に正しい速度で皮膚に沿って移動させることも困難である。シェーバが様々な異なる動作モード及び複雑な機能を提供する場合、シェーバの適切な使用は更により困難になる。
【0004】
例えば、シェーバの駆動ユニットは、時には異なる動作モードで動作可能であり、例えば、急速モード又は高速モードにおいては、剃毛効率を向上させるためにカッタ速度又は振動周波数が変更され得、他方で、緩速モード又は低速モードにおいては電力消費量が低減され得る。シェーバの取り付けに応じて、他の動作モードが提供され得、長毛切断モード又はスプレーノズルなどの潤滑塗布器が作動される流体塗布モードを含み得る。
【0005】
どの動作モードが選択されているかというユーザフィードバックを与えるために、そのようなシェーバは、そのような動作モードに関する情報を表示するための表示デバイスを有し得る。例えば、選択されたカッタ速度が示されてもよく、あるいは、上述した流体塗布器又は気流発生器などの機能的付属品の作動が表示されてもよい。
【0006】
動作モードに関するそのような情報を表示することに加えて、あるいはそれに代わって、他の情報がそのような表示デバイスによって表示されてもよい。例えば、シェーバのバッテリ又は蓄電池の充電状態が指示されてもよく、あるいは剃毛時間が表示されてもよく、そのような付加的な情報はまた、シェーバ又はその駆動ユニットが非作動状態にあるときに表示されてもよい。例えば、ディスプレイの活動状態をシェーバのスイッチオフから数秒後の期間に延長し、それによって、例えば、バッテリ充電レベルがシェーバのスイッチオフから数秒後にわたって表示され、その後に、情報が表示されないアイドルモードへとフェードアウトするようにすることが提案されてきた。
【0007】
そのような表示デバイスは、いくつかのフィードバック情報をユーザに与えることができるが、そのようなディスプレイは通常、剃毛プロセスの前後に選択された操作選択肢を知らせるだけではなく、剃毛動作を修正するためにユーザに伝えることができるフィードバック情報は、剃毛中に提供されないため、適切な使用は依然として困難である。
【0008】
このような問題に対処するために、ユーザに音響及び/又は視覚及び/又は触覚フィードバック情報を使用して、デバイスを適切に使用するためのユーザ誘導を与えることが提案されている。
【0009】
例えば、国際公開第2017/032547(A1)号は、剃毛に関する指示を音響的及び/又は視覚的にユーザに与える剃毛デバイスを開示しており、「穏やかな圧力のみをユーザに与える」又は「敏感な速度設定を使用する」などの、このような剃毛に関する指示が、剃毛デバイスによって測定される圧力データ及び/又はモーションデータなどの使用状況データに基づいて与えられる。記憶された指示のリストから適切な指示を選択するために、使用状況データ履歴を考慮することも示唆されている。
【0010】
独国特許第196 01 780(C1)号は、シェーバヘッドがその最大枢動位置に到達したときに、シェーバハンドルに対するシェーバヘッドの枢動角を判定し、ハンドルの更なる角度変位が補償され得ないことをユーザに警告するために、LED信号を与えることを示唆している。このようなLED信号に加えて、音響又は触覚警告信号は、例えば、ユーザが感じ得るモータの回転速度の変化に関して与えられてもよいことが言及されている。
【0011】
国際公開第2015/165935号は、角度配向センサによって検出されるシェーバの角度配向に応じてユーザに視覚フィードバック、可聴フィードバック、及び/又は触覚フィードバックを提供するフィードバックモジュールを有するシェーバを開示している。視覚フィードバックは、処理される身体の部分上に可視線を表示するレーザビーム信号を含んでもよい。
【0012】
欧州特許第2888086(B1)号は、ユーザが過剰な力で毛切断部材を皮膚に押し付けるときに、光学的又は音響的警告信号を生成するシェーバを示す。このような過剰な力は、ばねデバイスを介して毛切断モジュールを支持するハンドルに対する毛切断モジュールの軸方向変位を測定することによって判定される。
【0013】
欧州特許第1549468(B1)号は、剃毛される皮膚とのせん断フォイルの適切な接触を検出するシェーバを説明し、そのような接触は、誘導センサ、静電容量センサ、又はせん断フォイルの真上の光バリアを含み得る光センサを用いて検出され得ることが述べられている。皮膚への不適切な接触がある場合、シェーバヘッドを枢動又は傾動させるためのアクチュエータによって、ハンドルに対するシェーバヘッドの位置を自動的に変化させることが示唆されている。
【0014】
欧州特許第3183992(A1)号はまた、シェーバの適切な皮膚接触を検出することも示唆しており、このような接触は、ばね付勢トレーサーピンを有する機械的検出器によって検出され、更にカッタを駆動するために必要なトルクを測定することによって検出される。
【0015】
欧州特許第3082020(A1)号は、異なる動作モードを有するシェーバを示し、選択された動作モードは、それぞれの記号を示す表示ユニット上に示される。
【0016】
独国特許出願公開第10 2010 023 681(B4)号は、その手動取扱いによるシェーバの加速を測定し、カッタがオン及びオフに切り替えられ、長毛用トリマーが作動又は非活性化されることに応じて三次元運動パターンを判定するための加速度センサを有するシェーバを開示している。
【0017】
欧州特許第1165294(B1)号は、ユーザの手によってハウジングに加えられる把持力を測定するシェーバを開示しており、LEDは、緑色、黄色、及び赤色の光を放射して、実際の把持力が低すぎるか、平均であるか、又は高すぎることを示す。ハンドルに加えられる把持力は、シェーバヘッドが皮膚に加えられる力を示すものと仮定され、過剰な力でハンドルを把持する力は、シェーバのヘッドの過剰な圧力を示す。
【0018】
米国特許第2002/0088121(A1)号は、ユーザが剃毛をより速く若しくは遅くするべきか、又はより多くの剃毛クリームを使用すべきかを示すLEDディスプレイを有するシェーバを示唆しており、適切な剃毛速度が加速度計によって検出され、剃毛クリームの使用は、剃毛ノイズを検出するマイクロフォンによって検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第2017/032547(A1)号
【特許文献2】独国特許第196 01 780(C1)号
【特許文献3】国際公開第2015/165935号
【特許文献4】欧州特許第2888086(B1)号
【特許文献5】欧州特許第1549468(B1)号
【特許文献6】欧州特許第3183992(A1)号
【特許文献7】欧州特許第3082020(A1)号
【特許文献8】国特許出願公開第10 2010 023 681(B4)号
【特許文献9】欧州特許第1165294(B1)号
【特許文献10】米国特許第2002/0088121(A1)号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の根底にある目的は、従来技術の欠点の少なくとも1つを回避する、及び/又は既存の解決方法を更に発展させる、改善されたパーソナルケアデバイスを提供することである。本発明の基礎をなすより具体的な目的は、ユーザへのフィードバック情報の表示を改善することである。
【0021】
本発明の基礎をなす更なる目的は、シェーバの容易な取扱いを犠牲にすることなく、剃毛中にユーザに表示される情報の制御を改善することである。より具体的には、シェーバの情報機能の自明で直感的な取扱い及び使用が達成されるべきである。
【0022】
本発明の基礎をなす更なる目的は、異なる動作習慣を有するユーザに使用中に適切な操作指導を提供する、改善された多目的パーソナルケア器具を提供することである。
【0023】
前述の目的のうちの少なくとも1つを達成するために、ユーザが通常処理プロセスを監視するように現在処理されている身体面を見ているミラーにパーソナルケアデバイスから光信号を送信することが提案されているため、ユーザは、光信号を反射するミラー内の光信号を知覚することができる。ユーザの前方に位置付けられたミラーに到達するように、当該光信号は、パーソナルケアデバイスから、典型的な配向でそのようなパーソナルケアデバイスを使用して、ユーザの前方のミラーに実質的に垂直なパーソナルケアデバイスから向かう方向に放射される。パーソナルケアデバイスのハンドルは細長いため、時には「ピパーグリップ」とも称される直感的な把持があり、親指がハンドルの前側を把持し、他の4本の指が、ハンドルの長手方向軸が指を横切って及び/又は手の掌上の指関節の第1の列に実質的に平行に延在する状態でハンドルの後側を把持する。ハンドルの作業ヘッド及び下端は、把持手の両側から突出し、ハンドルの中央部は、当該中央部を取り囲む手の掌側に延在する。当該光信号を放射するための発光体は、ユーザの前方の当該ミラー上に光信号を放射するように構成されており、その結果、ユーザは、パーソナルケアデバイスが処理されるべき身体面上にそのような典型的なピパーグリップ中で保持される場合に、ミラー内の光信号を見ることができる。
【0024】
より具体的には、フィードバックインジケータは、当該細長いハンドルの端部から、及び/又は、主放射方向を有する当該作業ヘッドから、作業ヘッドに対向するパーソナルケアデバイスの底面に向かって、したがって、作業ヘッドがその上にある直立位置のパーソナルケアデバイスを考慮すると、下向きに、光を放射するように構成された発光体を含む。換言すれば、ユーザは通常、処理される身体面部分をミラーと実質的に平行に、及び/又はミラーの前方に保持して、ミラー内のそのような身体面部分を見ることができるため、光の主放射方向は、作業ヘッドの接触面から離れて後方に向かい、したがって、処理される身体面部分から実質的に垂直に離れる。
【0025】
更なる態様によれば、フィードバック情報は、異なる動作習慣を有するユーザにフィードバック情報の実質的に全範囲を提供するように、検出された処理パラメータのレベルに適応される。より具体的には、パーソナルケアデバイスは、検出された処理パラメータのユーザ履歴に応じて、フィードバック情報信号と検出された処理パラメータとの間の関係を較正するための較正デバイスを含む。処理パラメータの検出が、処理される身体面に対して作業ヘッドが押し付けられる力の検出を含み、フィードバック情報が、低い力、平均の力、及び高い力を示す異なる情報片を含む場合、フィードバック情報を制御するためのコントローラは、検出された力がユーザ履歴の検出された力の平均値に対応するときに、平均力を示す情報を発行するように較正され得る。
【0026】
これら及び他の利点は、図面及び可能な例に言及する以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ハンドル及びそれに接続されたシェーバヘッドを含む電気シェーバの斜視図であり、シェーバの表示デバイスは、ハンドル上のディスプレイ及びその底部に発光体を含む。
図2】シェーバの使用中にミラーに向かって光信号を送信する、ハンドルの底部にあるシェーバの発光体の概略図である。
図3】更なる実施形態による図2と同様のシェーバの概略図であり、シェーバの発光体は、シェーバヘッドに隣接するハンドルの上部に位置付けられ、当該発光体は、図1と同様に、剃毛中に使用されるミラーに光信号を送信する。
図4】更なる実施形態による図2と同様のシェーバの概略図であり、シェーバの発光体は、シェーバヘッドに位置付けられ、当該発光体は、図1と同様に、剃毛中に使用されるミラーに光信号を送信する。
図5】異なる動作習慣を有するユーザのシェーバの発光を較正するための、皮膚に対する検出された力と発光される光信号の色との間の異なる機能関係を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
パーソナルケアデバイスは、関連情報をユーザに伝える快適な方法を提供し、一態様によれば、ユーザは、パーソナルケアデバイスの使用中にそのような情報を容易に知覚することができる。ハウジング上の通常のディスプレイとは対照的に、ユーザは、デバイスのハウジング又はデバイスのいかなる他の要素も見る必要なく、ユーザの前のミラー上に提示された情報を取得する。
【0029】
より具体的には、第1の態様によれば、手持ち式パーソナルケアデバイスは、ユーザが通常処理プロセスを監視するように現在処理されている身体面を見ているミラーに光信号を送信するように適応され、その結果、ユーザは、光信号を反射するミラー内の光信号を知覚することができる。ユーザの前方に位置付けられたミラーに到達するように、当該光信号は、パーソナルケアデバイスから後方及び/又はその底面に向かう方向にパーソナルケアデバイスから放射され、したがって、作業ヘッドから離れ、作業ヘッドが処理のために位置付けられる身体部から離れる。より具体的には、放射方向は、このようなパーソナルケアデバイスがユーザの身体面を処理するための典型的な配向に保持されている場合、ユーザの前方のミラーに対して実質的に垂直なパーソナルケアデバイスから離れている。
【0030】
パーソナルケアデバイスのハンドルは細長いため、時には「ピパーグリップ」とも称される直感的な把持があり、親指がハンドルの前側を把持し、他の4本の指が、ハンドルの長手方向軸が指を横切って及び/又は手の掌上の指関節の第1の列に実質的に平行に延在する状態でハンドルの後側を把持する。ハンドルの作業ヘッド及び下端は、把持手の両側から突出し、ハンドルの中央部は、当該中央部を取り囲む手の掌側に延在する。より具体的には、シェーバ又は脱毛器のハンドルは、通常、親指が当該オン・オフスイッチを操作することができるようにオン・オフスイッチが位置付けられる前側上に位置付けられた親指で把持され、そのようなオン・オフスイッチは、多くの場合、実質的に直方体のハンドルの2つのより大きな表面のうちの1つに位置付けられる。デバイスに長毛用トリマーが片側に設けられている場合、当該オン・オフスイッチは、多くの場合、ハンドルの反対側に位置付けられる。オン・オフスイッチを有するこのような側面は、ハンドルの前側とみなすことができる。
【0031】
当該光信号を放射するための発光体は、ユーザの前方の当該ミラー上に光信号を放射するように構成されており、その結果、ユーザは、パーソナルケアデバイスが処理されるべき身体面上にそのような典型的なピパーグリップ中で保持される場合に、ミラー内の光信号を見ることができる。
【0032】
より具体的には、フィードバックインジケータは、当該細長いハンドルの端部から、及び/又は、主放射方向を有する当該作業ヘッドから、作業ヘッドに対向するパーソナルケアデバイスの底面に向かって、したがって、作業ヘッドがその上にある直立位置のパーソナルケアデバイスを考慮すると、下向きに、光を放射するように構成された発光体を含む。換言すれば、ユーザは通常、処理される身体面部分をミラーと実質的に平行に、及び/又はミラーの前方に保持して、ミラー内のそのような身体面部分を見ることができるため、光の主放射方向は、作業ヘッドの接触面から離れて後方に向かい、したがって、処理される身体面部分から実質的に垂直に離れる。
【0033】
ハンドルの底部は、手持ち式デバイスを充電ステーションに接続するための電気コネクタ、及び/又はハンドル内部のバッテリを充電するための電気線を含んでもよい。いずれの場合も、ハンドルの底部は、作業ヘッドから最も遠いハンドルの部分である。光が放射される前述の底面は、ハンドルの当該下端部に隣接する空間を意味する。パーソナルケアデバイスが、作業ヘッドがその上にある直立位置にある場合、底面は、ハンドルの下にある。
【0034】
有利に、当該発光体は、当該光を当該底面に向けて、並びにハンドルがオン/オフスイッチを有する前側とは反対側のパーソナルケアデバイスの後側に向けて放射するように構成されてもよく、当該主放射方向は、細長いハンドルの長手方向軸に対して鋭角で傾斜している。
【0035】
より具体的には、当該発光体は、ハンドルの長手方向軸に対して80°~10°又は60°~20°の角度で当該主放射方向を有するように構成することができる。
【0036】
更に、当該発光体は、照明光束の断面にわたって実質的に均一な光強度を有する2×30°又は2×60°の当該照明光束に関して当該光を放射するように構成されてもよい。
【0037】
より具体的には、発光体は、処理中にハンドルの角度位置が変化した場合でも、十分に大きい角度又は発散を有する実質的に均一な明るい光円錐又は光ピラミッド(断面が円形でない場合)を放射するように構成されてもよく、ミラーで光を十分に知覚できるようにする。有利に、放射光は、π~3πの発散角、すなわち全立体角又は全球状(4π)の4分の1~4分の3の範囲内の、係数100を超えない任意の強度を有し得る。
【0038】
更に、当該発光体は、異なる光色の複数の光源、及び/又は少なくとも1つの可変光色の光源を含んでもよく、当該発光体を制御して、少なくとも1つの検出された処理パラメータに応じて放射光の色を変化させるコントローラが提供される。
【0039】
ハンドルを把持する手による発光体の陰影を回避するために、当該発光体は、把持部を形成する当該ハンドルの中間部の外側の当該ハンドルの端部に位置付けることができる。この点に関して、ハンドルは、ハンドルをその中央部に把持する手で覆われていない2つの端部を有することに留意されたい。1つの端部は、作業ヘッドから最も遠く離れた前述の底部であり、一方、ハンドルの別の端部は、作業ヘッドの隣にある。当該底部に発光体を設けることにより、把持手によるいかなる陰影も回避される。作業ヘッドの隣の端部に発光体を位置付ける場合、ハンドルの中央部を把持している指の上/指を越えて底面に向かって光を放射することができるように、高い位置で提供されてもよい。
【0040】
代替的又は追加的に、当該又は別の発光体は、作業ヘッドに位置付けられてもよい。前述の光学フィードバックに加えて、フィードバックインジケータはまた、音響情報を提供してもよい。このような音響フィードバック情報は、ラウドスピーカを介して与えられてもよい。しかしながら、更なる態様によれば、フィードバック情報を表す音は、作業ヘッドの作業ツールを駆動するためのモータの動作を変化させることによって生成されてもよい。
【0041】
モータ音を修正するために、様々な選択肢が存在する。より具体的には、振幅及び/又は周波数及び/又は回転速度などのキーモータ出力パラメータを変調することができる。追加的又は代替的に、モータの駆動信号に新しい信号を混合することによって、追加の音がモータによって生成されてもよい。
【0042】
フィードバック情報は、様々な処理パラメータを考慮することができる。処理のタイプに応じて、パーソナルケアデバイスは、そのようなパラメータを検出するための様々な検出器を含んでもよい。
【0043】
より具体的には、デバイスは、作業ヘッドを身体面に押し付ける力を検出するための力検出器、作業ヘッドの身体面との接触を検出するためのタッチ検出器、パーソナルケアデバイスの速度及び/又は加速度を検出するための速度及び/又は加速度検出器、パーソナルケアデバイスの回転及び/又は配向を三次元で検出するための回転検出器、ハンドルに対する作業ヘッドの線状及び/又は回転変位を検出するための変位検出器、パーソナルケアデバイスの切断活動を検出するための切断活動検出器、並びに/又は長毛用トリマーの位置を検出するためのトリマー位置検出器、の検出器のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0044】
当該フィードバックインジケータは、パーソナルケアデバイスの使用中に検出された様々な処理パラメータに応じてフィードバック情報を示すように構成されてもよい。より具体的には、フィードバック情報は、作業ヘッドを身体面に押し付ける力、作業ヘッドと身体面の接触、パーソナルケアデバイスの速度及び/又は加速度、三次元におけるパーソナルケアデバイスの回転及び/又は配向、ハンドルに対する作業ヘッドの線状及び/又は回転変位、パーソナルケアデバイスの切断活動、並びに長毛用トリマーの位置、の検出された処理パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて提供されてもよい。
【0045】
フィードバックインジケータは、少なくとも1つの検出された処理パラメータの現在値に基づいて、及び/又は少なくとも1つの検出された処理パラメータの当該値の履歴に基づいて、フィードバック情報を示すことができる。
【0046】
更なる態様によれば、異なる動作習慣を有するユーザにフィードバック情報の実質的に全範囲をレンダリングすることを可能にするように、パーソナルケアデバイスに較正デバイスが設けられる。より具体的には、パーソナルケアデバイスは、検出された処理パラメータのユーザ履歴に応じて、フィードバック情報信号と検出された処理パラメータとの間の関係を較正するための較正デバイスを含む。処理パラメータの検出が、処理される身体面に対して作業ヘッドが押し付けられる力の検出を含み、フィードバック情報が、低い力、平均の力、及び高い力を示す異なる情報片を含む場合、フィードバック情報を制御するためのコントローラは、検出された力がユーザ履歴の検出された力の平均値に対応するときに、平均力を示す情報を発行するように較正され得る。
【0047】
このような較正デバイスは、上述した検出された処理パラメータの値のユーザ履歴に基づいてフィードバックインジケータを較正することができる。
【0048】
較正デバイスは、少なくとも1つの検出された処理パラメータに応じてフィードバックインジケータを適応的に制御して、そのユーザ履歴の検出されたフィードバックパラメータの値の範囲内で、異なる処理パラメータに異なるフィードバック情報を提供する適応コントローラを含んでもよい。
【0049】
フィードバックインジケータが、光色に基づくフィードバック情報をユーザに与えるために異なる色の光を放射する前述の発光体を含む場合、当該適応コントローラは、発光体によって放射される光の色の機能関係を、身体面上への作業ヘッドの検出された力及び/又は検出された別の処理パラメータに変化させることができる。
【0050】
パーソナルケアデバイスは、シェーバハンドル上にディスプレイを含んでもよく、そのようなディスプレイには、例えば、LED表示デバイス又は他の好適なディスプレイタイプが含まれ得る。
【0051】
省スペースの表示配列を達成するために、表示デバイスは、少なくとも1つの表示フィールドを含んでもよく、その表示フィールドは、動作モードに関連する情報、並びに、上述した充電レベル、剃毛時間、洗浄状態、又は損耗状態など、シェーバの他の態様に関連する情報を表示するために使用されるものである。例えば、そのような表示フィールドは、カスケード又は一列の表示点又は若しくはLEDなどのピクトグラムを表示するように構成されてもよい。
【0052】
ディスプレイが電気シェーバ自体に設けられることに加えて、あるいはそれに代わって、シェーバのバッテリを充電する、かつ/又はシェーバを洗浄するために、電気シェーバを受容する、かつ/又は電気シェーバに接続されるように構成された洗浄及び/又はローディングステーションにディスプレイが設けられてもよく、ここで、シェーバを洗浄するために流体がシェーバヘッドに適用されてもよい。そのような洗浄及び/又は充電ステーションは、上述した情報を表示するために、少なくとも、シェーバがステーションにドッキングされているときに電気シェーバと通信するように構成されたディスプレイを含んでもよい。加えて、シェーバに当該ディスプレイ/LEDが設けられている場合、当該ディスプレイ/LEDによって提供される信号をより良好に認識することが有利である。これは、ヘッド又はハンドルの後側のディスプレイがよく見えるように、基本的に上下に(シェーバ直立位置とは反対側に)、洗浄/装填ステーションの洗浄タブ内でのシェーバの保管及び保持によって実現される。
【0053】
これら及び他の特徴は、図面に示す例から明らかになる。図1から分かるように、シェーバ1は、シェーバを保持するためのハンドル2を形成するシェーバハウジングを有し得、そのハンドルは、大まかに言えば、シェーバを人間工学的に(economically)把持することを可能にする実質的に円筒状の形状又は箱形状又は骨形状などの異なる形状を有し得る。
【0054】
シェーバ1の一端において、シェーバヘッド3がハンドルに取り付けられ、シェーバヘッド3は、1つ以上の旋回軸を中心として旋回可能に支持され得る。
【0055】
シェーバヘッド3は、カッタ要素又はアンダーカッタ(せん断フォイルの下で往復運動する)を含み得る少なくとも1つのカッタユニット4を含む。シェーバヘッド3はまた、図1に図示されているように、長毛用カッタ8を含み得る。
【0056】
そのようなカッタユニット4及び長毛用カッタ8を駆動するために、駆動ユニット5は、ハンドル2内に受容され得、またモータからカッタユニットまで延在するトランスミッタ又は駆動トレインによってカッタユニット4及び長毛用カッタ8に接続することができるモータを含み得る。
【0057】
図1から分かるように、オン・オフスイッチ又は電源スイッチ17が、ハンドル2に、例えば、当該ハンドル2の前側FS(front side)に配置されてもよい。そのような電源スイッチ17を用いて、駆動ユニット5は、起動され、かつ再びオフに切り替えられ得る。
【0058】
図1から分かるように、シェーバ1は、ハンドル2の上に、例えば、その前側に設けられてもよいディスプレイ18を更に含む。そのようなディスプレイ18は、ディスプレイコントローラ11、メモリ、電力供給構成要素などの、付加的な電子的構成要素又は他の要素を更に含む、ディスプレイデバイス6の一部であってもよい。
【0059】
ディスプレイ18は、例えば、オン/オフ状態又はバッテリ負荷状態などの様々なシェーバパラメータを示すことができる。
【0060】
そのような初期化手順の後に、あるいはそれに代わる手順において、ディスプレイ18はバッテリレベルを表示してもよく、ここで、点灯するカスケードバーの個数は、バッテリレベルに対応してもよい。
【0061】
図1から分かるように、シェーバ1は、例えば、電源スイッチ17の近辺に位置付けられ得るタッチボタン16に関して入力要素7を更に含んでもよい。
【0062】
前述のディスプレイ18は、剃毛前又は後にユーザに情報を提示するのに役立つが、剃毛中に、そのようなディスプレイ上で情報を読み取るのはむしろ困難である。剃毛中にユーザ誘導を与えるために、シェーバ1は、ユーザの前方のミラー70上にフィードバック情報を提示するフィードバックインジケータ22を含む。周知のように、ユーザの皮膚を剃毛する際にミラー70が使用される(図2を参照)。
【0063】
フィードバック情報を当該ミラー70上に提示するために、フィードバックインジケータ22は、ハンドル2の底部2bに位置付けられ得る発光体50を含んでもよい。図2に示すように、このような底部2bは通常、ハンドル2を把持している手から突出し、手による陰影がない。ハンドル2が、図2に示されるように「ピパーグリップ」に保持されるとき、ハンドル2の底部2bは、当該ミラー70に向かって延在し、したがって、発光体50は、直接ミラー70上に光51を直接放射することができ、このような光51は、少なくとも2×30°、又は2×45°、又は2×60°、又は更には2×80°以上の発散角を有する光円錐などの発光束を形成し得る。放射光51の分布は、レンズ及び/又は光源に関連付けられた反射体などのいくつかの光学系又は光学要素によって制御されてもよい。有利に、発光体50は、発光束の少なくともかなりの部分にわたって実質的に均一な光強度及び/又は輝度を提供するように構成される。例えば、最低強度を有する断面積では、そのような強度は、例えば、発光束の中央部に与えられ得る最大強度の少なくとも25%、30%、45%、50%、又は60%以上であってもよい。
【0064】
図2から分かるように、放射光51は、ユーザが容易に光信号を知覚することができるように、ミラー70によってユーザの眼に戻る。
【0065】
図2から分かるように、発光体50は、作業ヘッド3から離れるように、したがってユーザの皮膚から離れるように、主放射方向52を有する光51を放射するように構成されてもよい。より具体的には、当該主放射方向52は、ハンドル2の長手方向軸LA(longitudinal axis)に対して、ハンドルの底面BS(bottom side)に向かって鋭角で、かつ前側FS(front side)とは反対側のハンドル側である後側RS(rear side)に対してわずかに傾斜していてもよく、親指がハンドル2を把持し、及び/又はオン・オフスイッチを設けることができる。
【0066】
主放射方向52は、例えば、10°~40°若しくは25°~35°、又は約30°の角度でハンドルの長手方向軸LA(longitudinal axis)に対して傾斜していてもよい。このような主放射方向52の配向は、通常の動作、すなわち通常の剃毛の間に、ハンドル2の通常の傾斜を水平線に補償することができる。
【0067】
図3から分かるように、発光体50はまた、作業ヘッド3に隣接する上端部分2hに位置付けられてもよく、発光体50は、把持手の指の上に光51を放射し、光51を底面BS(bottom side)に向かって後方に放射する際に、指による陰影を回避することができるように、ハンドルの隆起部分に位置付けられてもよい。それにもかかわらず、主放射方向52及び発光束上の光分布は、前述のようなものであってもよい。
【0068】
図4から分かるように、発光体50はまた、作業ヘッド3に位置付けられてもよく、この実施形態では、主放射方向52、及び光円錐又は発光束にわたる光分布は、前述のようなものであってもよい。
【0069】
発光体50は、異なる色の光51を放射するように構成されてもよく、有利に、光色は、段階的に、又は徐々に、又は更には連続的に調整されてもよい。より具体的には、発光体50は、図4によって示されるように、緑色から黄色、そして赤色までの範囲の光色を放射するように調整されてもよい。例えば、発光体50は、例えば、LEDクラスタに関して異なる光色を放射する複数のLEDを含んでもよい。
【0070】
したがって、フィードバック情報は、異なる色の光によって表されてもよい。
【0071】
フィードバックインジケータ22、したがって、前述の発光体50は、発光体50が色で調整可能であるときに放射光の色を変化させ得る制御ユニット80によって制御される。
【0072】
そのような制御ユニット80は、複数の検出器によってシェーバ1の動作中に検出される異なる処理パラメータを考慮し得る。加えて、制御ユニット80はまた、より詳細に説明されるように、検出されたパラメータの値の履歴にも応答し得る。
【0073】
このような検出器は、特に、作業ヘッド3が身体面30に押し付けられる力を検出するための力検出器41を含むことができる。このような力検出器41は、作業ヘッド3のハンドル2に対するもぐりを測定するセンサ、ハンドル内の曲げ応力を測定するセンサ、又は作業ツールを駆動するモータのトルク及び/又は負荷を測定するセンサ(これらはいずれも接触圧を表す)などの様々な感知手段を含むことができる。
【0074】
作業ヘッドが皮膚に対して押し付けられる検出された圧力又は力に応じて、制御ユニット80は、放射光51の色を変えることができる。例えば、緑色光は、比較的低い力を示してもよく、黄色光は、平均力を示してもよく、赤色光は、比較的高い力を示してもよい。有利に、色を徐々に又は連続的に変更して、正確なフィードバックを与えることができる。
【0075】
異なる習慣を有する異なるユーザに対して色の全範囲を有するように、較正デバイス60は、図5によって図解されるように、色と検出された力との関係を較正することができる。そうでない場合には、比較的高い力を常に加えるユーザは、赤色光に関してフィードバックを得るだけであるのに対して、通常わずかな力を加えるだけのユーザは、緑色光に関してのみフィードバックを得るであろう。そのような不必要なフィードバック状況を回避するために、較正デバイス60は、検出された力の値のユーザ履歴を考慮し得る。より具体的には、適応コントローラ61は、光の色と力の量との間の関係を表す曲線を変えることができる。例えば、ユーザ履歴が比較的高い平均力を示す場合、適応コントローラ61は、通常の直線曲線を、より高い力値、すなわち図5の右側曲線の1つに対して緑色及び/又は黄色の光を維持する曲線に変更することができる。一方、ユーザ履歴が比較的低い平均力を示す場合、曲線は、既により低い力(図5の左側曲線)のために黄色及び/又は赤色光を提供するように曲線を変更してもよい。
【0076】
上記力の検出に加えて、又はそのような力の検出の代替として、様々な他の処理パラメータが検出されてもよく、前述の較正デバイス60は、類似の方法でそのような他の処理パラメータの制御機能の較正を提供してもよい。
【0077】
より具体的には、下記の検出器を設けてもよい。
-作業ヘッド3の身体面30との接触を検出するためのタッチ検出器42、
-パーソナルケアデバイスの速度及び/又は加速度を検出するための速度及び/又は加速度検出器43、
-パーソナルケアデバイスの回転及び/又は方向を三次元で検出するための回転検出器44、
-作業ヘッド3のハンドル2に対する線状及び/又は回転変位を検出するための変位検出器45、
-パーソナルケアデバイスの切断活動を検出するための切断活動検出器46、
-長毛用トリマーの位置を検出するためのトリマー位置検出器47。
【0078】
シェーバ1には、処理に関連する他のパラメータを検出又は測定するための検出ユニットが更に設けられてもよく、このような検出ユニットは、剃毛中の駆動ユニットの電力消費を検出するための電圧及び/若しくは電流検出器、並びに/又は、例えば、剃毛時間を測定するための時間測定手段を含んでもよい。
【0079】
当該制御ユニット80は、上記パラメータを示す信号を受信し、かつそのような信号を分析して、上記処理パラメータを判定し得る、マイクロコントローラ21を含み得、記載された発光体50などの表示手段22は、マイクロコントローラ21によって制御されて、ユーザにフィードバックを表示してもよい。加えて、このようなフィードバック情報は、充電及び/又は洗浄ステーションに通信されてもよい。
【0080】
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】