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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058722
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】米飯加工食品包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20220405BHJP
   B65D 65/10 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
B65D85/50 140
B65D65/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008018
(22)【出願日】2022-01-21
(62)【分割の表示】P 2017125152の分割
【原出願日】2017-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000241186
【氏名又は名称】朋和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】神谷 知毅
(57)【要約】      (修正有)
【課題】外シートの切断を容易に行うことができる米飯加工食品包装体を提供する。
【解決手段】包装材を用いて米飯加工食品が包装されてなり、該包装材は、米飯加工食品を包み込んだ際に最も外側に配置される外シートを備え、該外シートは、一方向に延びるカットテープに沿って切断されることで前記一方向に直交する他方向に分割可能に構成されている米飯加工食品包装体であって、前記包装材は、米飯加工食品が間に介在した状態で対向するように配置される一対の対向部と、一方の対向部側から他方の対向部側へ折り返されて他方の対向部と重なるように配置される折返部とを備えており、他方の対向部と折返部とが接合された接合部を複数備えると共に、隣り合う接合部の間には、他方の対向部と折返部とが接合されていない非接合部が形成されており、非接合部の少なくとも一部は、前記一方向において接合部と重なり合わないように構成される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材を用いて米飯加工食品が包装されてなり、該包装材は、米飯加工食品を包み込んだ際に最も外側に配置される外シートを備え、該外シートは、一方向に延びるカットテープに沿って切断されることで前記一方向に直交する他方向に分割可能に構成されている米飯加工食品包装体であって、
前記包装材は、米飯加工食品が間に介在した状態で対向するように配置される一対の対向部と、一方の対向部側から他方の対向部側へ折り返されて他方の対向部と重なるように配置される折返部とを備えており、
他方の対向部と折返部とが接合された接合部を複数備えると共に、隣り合う接合部の間には、他方の対向部と折返部とが接合されていない非接合部が形成されており、
非接合部の少なくとも一部は、前記一方向において接合部と重なり合わないように構成される(ただし、全ての接合部が、折返部とカットテープとが交差する位置よりも、外シートの切断方向の上流側に位置するものを除く。)米飯加工食品包装体。
【請求項2】
仮定される多角形の各頂点部分に前記接合部が形成される請求項1に記載の米飯加工食品包装体。
【請求項3】
前記接合部は、前記他方向に間隔を空けて複数形成される請求項1に記載の米飯加工食品包装体。
【請求項4】
前記外シートは、前記一方向の一端側から他端側へ向かって切断されるように構成されており、
前記接合部は、外シートの切断方向の上流側に位置する端部が該上流側へ向かって先細りになるように形成される請求項1乃至3の何れか一項に記載の米飯加工食品包装体。
【請求項5】
前記外シートは、米飯加工食品を包み込み可能な外シート本体と、前記一方向に延びるように配置されると共に外シート本体に貼り付けられる前記カットテープとを備え、該カットテープに沿って切断されることで、前記他方向に分割可能に構成されており、
前記接合部及び非接合部は、前記カットテープから前記他方向に沿って1mm以上離れ10mm以内の領域に形成される請求項1乃至4の何れか一項に記載の米飯加工食品包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材を用いて米飯加工食品が包装されてなる米飯加工食品包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
お握り等の米飯加工食品は、該米飯加工食品を包み込むことが可能なサイズの外シートを備える包装材を用いて包装された状態で、店頭販売等がなされている。
【0003】
前記包装材としては、前記外シートと該外シートに貼り付けられるカットテープとを備えるものが知られている。該カットテープは、一方向に延びるように配置されており、前記外シートにおける前記一方向の一端側から他端側に向かってカットテープに沿って外シートが切断されることで、前記一方向に直交する他方向に外シートが分割されるように構成されている。
【0004】
また、上記のような包装材は、米飯加工食品を包装した際に(即ち、米飯加工食品包装体が形成された状態で)、米飯加工食品を間に介在させて対向するように配置される一対の対向部と、一方の対向部側から他方の対向部側へ折り返されて他方の対向部と重なるように配置される折返部とを備える。そして、カットテープの近傍の所定の領域(例えば、円形状の領域)において、該領域の全域に亘って他方の対向部と折返部とが接合される。これにより、包装材によって米飯加工食品が包装された状態が保持される(特許文献1参照)。その後、前記他方の対向部と折返部と跨ぐように商品情報等が印字されたラベルを貼り付けることで、包装材で米飯加工食品が包装された状態が確実に保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-215292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記のように、カットテープの近傍の所定領域(以下、接合可能領域とも記す)の全域に亘って他方の対向部と折返部とが接合されると、接合可能領域の全体が他方の対向領域と折返部とが接合されてなる接合部になる。このため、カットテープに沿って外シートを切断する際の切断位置が接合可能領域と重なった際に、接合部が外シートの切断の妨げとなって米飯加工食品包装体の開封を容易に行うことができなくなる。
【0007】
そこで、本発明は、外シートを備える包装材を用いて米飯加工食品が包装されてなる米飯加工食品包装体であって、外シートの切断を容易に行うことができる米飯加工食品包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る米飯加工食品包装体は、包装材を用いて米飯加工食品が包装されてなり、該包装材は、米飯加工食品を包み込んだ際に最も外側に配置される外シートを備え、該外シートは、一方向に延びるカットテープに沿って切断されることで前記一方向に直交する他方向に分割可能に構成されている米飯加工食品包装体であって、前記包装材は、米飯加工食品が間に介在した状態で対向するように配置される一対の対向部と、一方の対向部側から他方の対向部側へ折り返されて他方の対向部と重なるように配置される折返部とを備えており、他方の対向部と折返部とが接合された接合部を複数備えると共に、隣り合う接合部の間には、他方の対向部と折返部とが接合されていない非接合部が形成されており、非接合部の少なくとも一部は、前記一方向において接合部と重なり合わないように構成される(ただし、全ての接合部が、折返部とカットテープとが交差する位置よりも、外シートの切断方向の上流側に位置するものを除く。)。
【0009】
斯かる構成によれば、他方の対向部と折返部とが接合された接合部を複数備えることで、折返部が他方の対向部に接合されるため、米飯加工食品が包装材によって包装された状態を維持することができる。
【0010】
また、接合部を複数備えることで、複数の接合部を含む領域で外シートが切断される虞がある。しかしながら、隣り合う接合部の間に非接合部が形成されることで、外シートの切断が接合部によって妨害されるのを抑制することができる。具体的には、非接合部の少なくとも一部は、前記一方向において接合部と重なり合わないように構成されるため、複数の接合部を含む領域で外シートの切断が生じても、接合部を避けた位置(即ち、非接合部を含む部分)で外シートを前記一方向に切断することが可能になる。これにより、外シートの切断が接合部によって妨害されるのを抑制することができ、外シートの切断を容易に行うことができる。
【0011】
仮定される多角形の各頂点部分に前記接合部が形成されてもよい。
【0012】
斯かる構成によれば、仮定される多角形の各頂点部分に接合部が形成されることで、他方の対向部と折返部との接合を強固に行うことができる。また、隣り合う接合部の間、及び、多角形の内側に非接合部が形成されることになるため、接合部を避けた切断経路が複数形成されることになる。このため、外シートの切断が接合部によって妨害されるのをより効果的に抑制することができる。
【0013】
前記接合部は、前記他方向に間隔を空けて複数形成されてもよい。
【0014】
斯かる構成によれば、接合部が前記他方向に間隔を空けて複数形成されることで、隣り合う接合部の間に形成される非接合部が前記一方向において接合部と重なり合わないため、外シートの切断が接合部によって妨害されるのをより効果的に抑制することができる。
【0015】
前記外シートは、前記一方向の一端側から他端側へ向かって切断されるように構成されており、前記接合部は、外シートの切断方向の上流側に位置する端部が該上流側へ向かって先細りになるように形成されてもよい。
【0016】
斯かる構成によれば、接合部は、外シートの切断方向の上流側に位置する端部(以下、上流側端部)が該上流側へ向かって先細りになるように形成されるため、外シートの切断位置が該上流側端部に達した際に、上流側端部の先細りの形状によって外シートの切断方向を接合部に隣接する非接合部に誘導することができる。このため、外シートの切断が接合部によって妨害されるのをより効果的に抑制することができる。
【0017】
前記外シートは、米飯加工食品を包み込み可能な外シート本体と、前記一方向に延びるように配置されると共に外シート本体に貼り付けられる前記カットテープとを備え、該カットテープに沿って切断されることで、前記他方向に分割可能に構成されており、前記接合部及び非接合部は、前記カットテープから前記他方向に沿って1mm以上離れ10mm以内の領域に形成されてもよい。
【0018】
斯かる構成によれば、カットテープから前記他方向に沿って1mm以上離れ10mm以内の領域は、外シートを切断する際の切断位置と重なる虞があるが、隣り合う接合部の間に非接合部が形成されることで、外シートの切断が接合部によって妨害されるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、外シートの切断を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第一実施形態に係る米飯加工食品包装体の構成を示した斜視図。
図2】同実施形態に係る米飯加工食品包装体で用いる包装材の平面図。
図3】同実施形態に係る米飯加工食品包装体で用いる包装材で米飯加工食品を挟み込んだ状態を示す斜視図。
図4図3のI-I断面図。
図5】同実施形態に係る米飯加工食品包装体で用いる包装材で米飯加工食品を包装した状態(米飯加工食品包装体が形成された状態)を示した図。
図6】他の実施形態に係る米飯加工食品包装体で用いる包装材で米飯加工食品を包装した状態(米飯加工食品包装体が形成された状態)を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明に係る米飯加工食品包装体の実施形態について、図1~5に基づいて説明する。
【0022】
本実施形態に係る米飯加工食品包装体10は、図1に示すように、包装材1を用いて米飯加工食品X1(例えば、おにぎり等)が包み込まれてなるものである。
【0023】
包装材1は、米飯加工食品X1と接する内シート2と、米飯加工食品X1を包み込んだ際に最も外側に配置される外シート3とを備える。内シート2及び外シート3は、米飯加工食品X1を包み込み可能な大きさに形成される。本実施形態では、内シート2及び外シート3は、略同一の形状(具体的には、一方向が長手となる長方形状)に形成される。
【0024】
内シート2は、一方向(以下、第一方向とも記す)に直交する他方向(以下、第二方向とも記す)に分割可能に構成される。具体的には、内シート2は、一対の内シート片2a,2aから構成される。一対の内シート片2a,2aは、第二方向に並列して配置されると共に、第二方向における内シート2の略中央部において端部同士が重なるように配置される。つまり、内シート2は、一対の内シート片2a,2aの端部同士が重なり合った領域を第二方向における略中央部に第一方向に沿って備える。そして、一対の内シート片2a,2aが第二方向に分離可能であることで、内シート2が第二方向に分割可能になっている。
【0025】
外シート3は、米飯加工食品X1を包み込み可能な大きさの外シート本体3aと、第一方向に延びるように配置される一対のカットテープ3b,3bとを備える。一対のカットテープ3b,3bは、第二方向における外シート本体3aの略中央部において第二方向に間隔を空けて配置される。また、外シート3(具体的には、外シート本体3a)は、第一方向の一端部に、第二方向に間隔を空けて形成された一対の切り込み3c,3cを備える。そして、該一対の切り込み3c,3cの間には、一対のカットテープ3b,3bの端部が位置する。これにより、一対の切り込み3c,3cの間に指などで摘むことが可能な摘み部3dが形成される。
【0026】
そして、外シート3は、第一方向に延びる切断予定線CLに沿って切断されることで第二方向に分割可能に構成される。本実施形態では、第一方向における外シート3の一端側から他端側へ向かって摘み部3dを引っ張ることで、一対の切り込み3c,3cの端部を起点とする一対の切断予定線CL,CL上で、外シート3が他端側へ向かって切断される。これによって、外シート3が第二方向に分割される。より詳しくは、外シート3は、一対のカットテープ3bに沿って延びる一対の切断予定線CL,CL上で切断されて一対の切断予定線CL,CL間の領域が他の領域から分離されることで、第二方向に分割される。なお、切断予定線CLは、外シート3の切断位置として仮定される仮想線である。
【0027】
上記のように構成される内シート2及び外シート3は、米飯加工食品X1に巻く海苔等のシート状食品X2を間に介在させた状態で重ね合されると共に、シート状食品X2を囲むように端部同士が(断続的に)シールされる。これによって、図2に示すように、外周部にシール部Sを備える包装材1が形成される。
【0028】
上記のように構成される包装材1を用いて米飯加工食品X1(例えば、一対の三角形状の対向面を備えるおにぎり)を包装する際には、図3に示すように、包装材1の内シート2側に米飯加工食品X1を配置して、米飯加工食品X1を包むように包装材1を二つ折りにする。これにより、包装材1には、図4に示すように、米飯加工食品X1を間に介在させた状態で対向するように配置される一対の対向部1a,1bが形成される。そして、一方の対向部1a側から他方の対向部1b側へ向かって、包装材1における米飯加工食品X1と対峙しない領域を米飯加工食品X1の形状に沿って折り返すと共に、折り返した部分を他方の対向部1bに重ね合わせる。これにより、図5に示すように、他方の対向部1bと重なるように配置される一対の折返部1c,1cが形成される。
【0029】
そして、各切断予定線CLの近傍において、他方の対向部1bと各折返部1cとを接合することで、接合部10aを形成する。該接合部10aは、第二方向に間隔を空けて複数形成される。また、複数の接合部10aは、各切断予定線CLの近傍に仮定される多角形の各頂点部分に形成される。本実施形態では、各切断予定線CLの近傍に仮定される三角形の各頂点部に接合部10aが形成される。また、各接合部10aは、円形状に形成される。また、各接合部10aの面積としては、特に限定されるものではなく、例えば、0.7mm以上80mm以下であることが好ましい。また、各接合部10aが円形状である場合、各接合部10aの半径は、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
【0030】
また、隣り合う接合部10a,10aの間には、他方の対向部1bと折返部1cとが接合されていない非接合部10bが形成される。そして、非接合部10bの少なくとも一部は、第一方向において各接合部10aと重なり合わないように形成される。
【0031】
また、接合部10a及び非接合部10bは、切断予定線CLの近傍の所定の領域(以下、接合領域とも記す)内に形成される。具体的には、接合部10a及び非接合部10bは、カットテープ3bから第二方向に沿って1mm以上離れ10mm以内の領域に形成される。換言すれば、接合部10a及び非接合部10bは、カットテープ3bから第二方向に沿った距離L1が10mmとなる位置と、カットテープ3bから第二方向に沿った距離L2が1mmとなる位置との間の領域に形成される。
【0032】
上記のように、接合部10aが形成されることで、包装材1によって米飯加工食品X1が包装された状態が保持される。これにより、包装材1で米飯加工食品X1が包装された米飯加工食品包装体10が形成される。そして、他方の対向部1bと一対の折返部1c,1cと跨ぐように商品情報等が印字されたラベルを貼り付けることで、包装材1で米飯加工食品X1が包装された状態が確実に保持される。
【0033】
上記のような米飯加工食品包装体10から米飯加工食品X1を取り出す際には、一対の切断予定線CL,CL(具体的には、一対のカットテープ3b,3b)に沿って摘み部3dを一方の対向部1a側から他方の対向部1b側へ向かって引っ張ることで、外シート3が一対の切断予定線CL,CL上で切断されて、一対の切断予定線CL,CL間の領域が他の領域から切除される。これにより、外シート3は、第二方向に分割される。
【0034】
そして、外シート3の分割された領域同士を離間させるように引っ張って、包装材1を取り除くことで、シート状食品X2が内シート2と外シート3との間から取り出され、米飯加工食品X1とシート状食品X2とが一体となって取り出される。
【0035】
以上のように、本発明に係る米飯加工食品包装体によれば、外シートの切断を容易に行うことができる。
【0036】
即ち、他方の対向部1bと折返部1cとが接合された接合部10aを複数備えることで、折返部1cが他方の対向部1bに接合されるため、米飯加工食品X1が包装材1によって包装された状態を維持することができる。
【0037】
また、切断予定線CLの近傍に接合部10aを複数備えることで、複数の接合部10aを含む領域で外シート3が切断される虞がある。しかしながら、隣り合う接合部10aの間に非接合部10bが形成されることで、外シート3の切断が接合部10aによって妨害されるのを抑制することができる。具体的には、非接合部10bの少なくとも一部は、第一方向において接合部10aと重なり合わないように構成されるため、複数の接合部10aを含む領域で外シート3の切断が生じても、接合部10aを避けた位置(即ち、非接合部10bを含む部分)で外シート3を第一方向に切断することが可能になる。これにより、外シート3の切断が接合部10aによって妨害されるのを抑制することができ、外シート3の切断を容易に行うことができる。
【0038】
また、切断予定線CLの近傍に仮定される多角形の各頂点部分に接合部10aが形成されることで、他方の対向部1bと折返部1cとの接合を強固に行うことができる。また、隣り合う接合部10aの間、及び、多角形の内側に非接合部10bが形成されることになるため、接合部10aを避けた切断経路が複数形成されることになる。このため、外シート3の切断が接合部10aによって妨害されるのをより効果的に抑制することができる。
【0039】
また、接合部10aが第二方向に間隔を空けて複数形成されることで、隣り合う接合部10aの間に形成される非接合部10bが第一方向において接合部10aと重なり合わないため、外シート3の切断が接合部10aによって妨害されるのをより効果的に抑制することができる。
【0040】
また、カットテープ3bから第二方向に沿って1mm以上離れ10mm以内の領域は、外シート3を切断する際の切断位置と重なる虞があるが、隣り合う接合部10aの間に非接合部10bが形成されることで、外シート3の切断が接合部10aによって妨害されるのを抑制することができる。
【0041】
なお、本発明に係る米飯加工食品包装体は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0042】
例えば、上記実施形態では、接合部10aは、切断予定線CL(具体的には、カットテープ3b)の近傍に仮定される三角形の各頂点部に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、他の多角形(具体的には、四角形や六角形等)の頂点部に形成されてよく、図5に示すように、第二方向に並列するように複数形成されてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、接合部10aは、円形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、外シート3を切断する際の切断方向の上流側)に位置する端部が外シート3を切断する際の切断方向の上流側へ向かって先細りになるように形成されてもよい。
【0044】
斯かる構成によれば、接合部10aは、外シート3の切断方向の上流側に位置する端部(以下、上流側端部)が外シート3の切断方向の上流側へ向かって先細りになるように形成されるため、外シート3の切断位置が該上流側端部に達した際に、上流側端部の先細りの形状によって外シート3の切断方向を接合部10aに隣接する非接合部10bに誘導することができる。このため、接合部10aが外シート3の切断の妨げになるのをより効果的に抑制することができる。
【0045】
また、上記各実施形態では、一対の切断予定線CL,CL上で外シート3が切断されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、一つの切断予定線CL上で外シート3が切断されるように構成されてもよい。具体的には、外シート3が切り込み3cを一つのみ備える場合、該切り込み3cの端部を起点に外シート3引き裂くようにして外シート3を切断することで、外シート3が第二方向に分割される。
【0046】
また、上記実施形態では、外シート3は、一対のカットテープ3b,3bを備えているが、これに限定されるものではなく、例えば、比較的幅の広いカットテープ3bを一つのみ備え、該一つのカットテープ3bの両側で、一対の切断予定線CL,CLに沿って切断されるように構成されてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、外シート3は、第一方向の一端部に形成された一対の切り込み3c,3cの各端部を起点に第一方向の他端部へ向かって切断が開始されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、第一方向の一端部から離れた位置から切断が開始されるように構成されてもよい。
【0048】
また、上記各実施形態では、包装材1によって包装される米飯加工食品として、三角形状の米飯加工食品X1が用いられているが、これに限定されるものではなく、他の形状(円筒状など)の米飯加工食品を用いることができる。
【0049】
また、上記実施形態では、包装材1は、内シート2を備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート2を備えずに構成されてもよい(即ち、外シート3のみから構成されてもよい)。
【符号の説明】
【0050】
1…包装材、1a,1b…対向部、2…内シート、2a…内シート片、3…外シート、3a…外シート本体、3b…カットテープ、3c…切り込み、3d…摘み部、10…米飯加工食品包装体、10a…接合部、10b…非接合部、CL…切断予定線、S…シール部、X1…米飯加工食品、X2…シート状食品
図1
図2
図3
図4
図5
図6