(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058767
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】マルチコイル走査を用いる無線充電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 50/40 20160101AFI20220405BHJP
H02J 50/80 20160101ALI20220405BHJP
H02J 7/00 20060101ALN20220405BHJP
【FI】
H02J50/40
H02J50/80
H02J7/00 301D
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022010368
(22)【出願日】2022-01-26
(62)【分割の表示】P 2019539901の分割
【原出願日】2018-01-23
(31)【優先権主張番号】62/449,460
(32)【優先日】2017-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】サマー エル シュナイダー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッテリーを再充電するために無線で電力を受け取るためのマルチコイル走査を用いる無線充電システム、方法及び再充電装置を提供する。
【解決手段】再充電システムは、複数の送信コイル306のうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする再充電装置と、複数の送信コイルに結合され、受信コイルに電力を伝送するように構成された電源402と、電源により給電されたとき、複数の送信コイルの各々の、複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路404と、複数の送信コイルに給電した履歴を生成するように構成された電子データ記憶装置406と、電源に、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラ408と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
再充電装置であって、パターンに配置された複数の送信コイルを備え、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、再充電装置と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、
前記エネルギー効率検出回路に結合され、前記エネルギー効率を示すデータを記憶し、前記複数の送信コイルに給電した履歴を生成するように構成された電子データ記憶装置と、
前記電子データ記憶装置および前記電源に結合され、前記電源に、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラと
を備え、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と、
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答と
に従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される、システム。
【請求項2】
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するようにさらに構成され、前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの次の送信コイルを選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記時間の長さが、前記コントローラが、前記複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、前記複数の送信コイルのうち少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づく、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記再充電装置が、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
再充電装置であって、
パターンに配置された複数の送信コイルであって、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、複数の送信コイルと、
前記複数の送信コイルに結合され、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電して、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、
前記エネルギー効率検出回路に結合され、前記エネルギー効率を示すデータを記憶し、前記複数の送信コイルに給電した履歴を生成するように構成された電子データ記憶装置と、
前記電子データ記憶装置および前記電源に結合され、前記電源に、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラと
を備え、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と、
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答と
に従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される、再充電装置。
【請求項9】
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するようにさらに構成され、前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの前記次の送信コイルを選択する、請求項8に記載の再充電装置。
【請求項10】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項9に記載の再充電装置。
【請求項11】
前記時間の長さが、前記コントローラが、前記複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、前記複数の送信コイルのうち少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づく、請求項10に記載の再充電装置。
【請求項12】
前記再充電装置が、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項8から11のいずれか一項に記載の再充電装置。
【請求項13】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項12に記載の再充電装置。
【請求項14】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項8から11のいずれか一項に記載の再充電装置。
【請求項15】
方法であって、
複数の送信コイルを再充電装置のハウジング内でパターンに配置して、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にするステップと、
前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源を、前記複数の送信コイルに結合するステップと、
前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路を、前記複数の送信コイルに結合するステップと、
前記複数の送信コイルの給電の履歴を生成するために、前記エネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置を前記エネルギー効率検出回路に結合するステップと、
前記電源に前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラを、前記電子データ記憶装置および前記電源に結合するステップと
を含み、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答とに従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される、方法。
【請求項16】
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するようにさらに構成され、前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの前記次の送信コイルを選択するように構成された、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記時間の長さが、前記コントローラが、前記複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、前記複数の送信コイルのうち少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づく、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記再充電装置の前記ハウジングが、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルを前記ハウジング内に配置するステップをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年1月23日に出願された米国仮出願第62/449,460号の優先権の利益を主張し、その全体が参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示される主題は概して、マルチコイル走査および学習を用いる無線充電システムに関する。
【背景技術】
【0003】
履物、衣服、腕輪、携帯時計および他の着用電子デバイスなどの着用物品は、しばしば内部電源を含む。内部電源は、再充電可能なバッテリーおよび、バッテリーを再充電するために無線で電力を受け取るための再充電システムを含んでもよい。再充電システムは外部送信コイルを含むことができ、外部送信コイルは、たとえば電磁誘導で、内部受信コイルと結合し、受信コイル内に誘導される電流を利用してバッテリーを再充電する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
システムが、再充電装置であって、パターンに配置された複数の送信コイルを備え、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、再充電装置と、複数の送信コイルに結合され、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、複数の送信コイルに結合され、電源により給電されたとき、複数の送信コイルの各々の電気的応答(複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す)を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、エネルギー効率検出回路に結合され、複数の送信コイルの給電の履歴を生成するためにエネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置と、電子データ記憶装置および電源に結合され、電源に複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラとを含み、履歴の統計解析と、受信コイルへのエネルギー伝送の最小効率基準に合致するエネルギー効率を示す電気的応答とに従って、少なくとも1つの送信コイルが選択され、選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たすことができない場合、複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される。
【0005】
いくつかの実施形態は実施例として示しており、添付の図面の形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】例示的な実施形態における、履物物品のための電動式ひも締めシステムの構成要素を説明する分解説明図である。
【
図2】一般に、例示的な実施形態における、電動式ひも締めシステムの構成要素を示すブロック図である。
【
図3A】例示的な実施形態における、再充電装置の図解である。
【
図3B】例示的な実施形態における、再充電装置の図解である。
【
図3C】例示的な実施形態における、再充電装置の図解である。
【
図4】例示的な実施形態における、再充電システムの電子的構成要素のブロック図である。
【
図5】例示的な実施形態における、再充電システムを動作させるためのフローチャートである。
【
図6A】例示的な実施形態における、着用物品が電動式ひも締めシステムを組み込んだ履物物品であるシステムのイメージ図である。
【
図6B】例示的な実施形態における、着用物品が電動式ひも締めシステムを組み込んだ履物物品であるシステムのイメージ図である。
【
図6C】例示的な実施形態における、着用物品が電動式ひも締めシステムを組み込んだ履物物品であるシステムのイメージ図である。
【
図6D】例示的な実施形態における、着用物品が電動式ひも締めシステムを組み込んだ履物物品であるシステムのイメージ図である。
【
図7】例示的な実施形態における、再充電装置を製作するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な方法および例示的システムは、マルチコイル走査および学習を用いる無線充電システムを対象とする。実施例は、単に可能な変形形態の代表にすぎない。明示的に述べられない限り、構成要素および機能は任意選択的であり、組み合わせられ、または細分化されることがあり、動作は順序が変わり、組み合わせられ、または細分化されることがある。以下の記述では、例示的な実施形態を完全に理解するために、説明の目的で多数の具体的な詳細内容が記載されている。当業者にとっては明らかであろうが、本主題はこれらの具体的な詳細なしに実行することができる。
【0008】
着用物品のための無線充電システムは、2つ以上の1次送信コイルを含むことができる。複数の送信コイルを物品内にまたは物品上に置くことによって、複数の送信コイルが単一の送信コイルが達成しうる領域より大きい領域をカバーできる。このように、たとえば、複数の送信コイルは互いにコイルの中心を離間して、マット上にまたはマット内に配置することができる。そのような構成において、着用物品は、マットの表面上に置くことができ、再充電システムが送信コイルのうちの1つまたは複数に給電し、受信コイル内に再充電電流を誘導することができる。再充電システムは任意選択的に、送信コイルのうち電力を最も効率的に受信コイルに伝送できる特定の1つを、各送信コイルを流れる電流に基づいて決定し、結果として送信コイルの中から給電する特定の1つを選択できる。
【0009】
各送信コイルを流れる電流を決定するために、再充電システムは各コイルに順次給電し、送信コイル内に誘導される電流を測定し、その後送信コイルのうち最も電流が大きいものを選択することができる。しかしながらそのようにすることは、多数の送信コイルを順次調べるために、必然的かつ本質的に著しく長い時間を必要とすることがある。たとえば、どのような所与の送信コイルでも効率を評価するために1秒かかり、再充電システムの中に5つの送信コイルが含まれる場合、最も効率的な送信コイルを特定するために5秒が必要となりうる。再充電可能なバッテリーをもつ履物など着用物品に関連する再充電システムの多くの実装では、効率的な再充電の開始の遅延は、著しくかつ特に望ましくない場合がある。たとえば、着用者が履物を履きながら履物の再充電を求める、あるいはスポーツイベントの間、例を挙げると、バスケットボール試合の「タイムアウト」やハーフタイム休憩の間に、比較的急速な履物の再充電を求めることがある。そのような例では、着用者は、再充電が開始せずに何秒も過ぎていることに容易に気づくであろう。その上、たとえば30秒間から2分間のみ充電が可能であり得る事態のとき、どの送信コイルが受信コイルと効率的な位置にあるか確かめるために使われる5秒は、再充電に利用可能な時間全体のかなりのパーセンテージを占め、結果として、生じるであろう再充電のパーセンテージを有意に低下させ得る。
【0010】
着用物品の特別な例では、再充電可能な履物などにおいて、着用物品内の受信コイルの位置は、その着用物品のサイズに依存し得る。たとえば、再充電コイルが履物物品のミッ
ドソール内に一貫して置かれる限り、履物物品を、送信コイルたとえばマットを含む装置に対して置くとき、その履物物品の寸法のおかげで受信コイルは、送信コイルのうちのある1つと効率的にリンクして終わる一貫した傾向があり得る。しかしながら、サイズ以外はここに示すように、普通にマット上に置かれるとして、サイズの差により、比較的小さい履物物品の受信コイルは、比較的大きい履物物品の受信コイルとは異なる送信コイルと合う傾向にあり得る。
【0011】
複数の送信コイルを含む再充電システムが開発されている。再充電システムは、個々の送信コイルに順次給電して、送信コイルのうち最も大きい効率が測定された1つを特定するように構成されている。再充電システムは、時間とともに最も大きい効率を有する送信コイルを認識し、走査の間、これらの送信コイルを動的に選好する。ある送信コイルが効率のしきい値条件に合致すれば、その送信コイルを再充電期間の全体または一部を使って処理に利用してもよいし、あるいは残りの数の限られた送信コイルを再充電経過期間中に渡って効率を調べてもよい。そうすることによって、再充電システムは、効率的に受信コイルに電力を供給する送信コイルを短時間に決定し、再充電時間を減らし、着用物品の着用者または所有者の再充電システムの応答性の感じ方を潜在的に改善する。
【0012】
図1は、例示的な実施形態における、履物物品のための電動式ひも締めシステムの構成要素の分解図である。本システムを履物物品について説明したが、履物物品について説明した原則は、様々な着用物品のいずれにも等しく完全に適用されることを認識および理解されたい。
図1に示された電動式ひも締めシステム100は、ハウジング構造体103、ふた104、アクチュエータ106、ミッドソールプレート108、ミッドソール110、およびアウトソール112を有するひも締めエンジン102を含んでいる。
図1は、自動化されたひも締め履物プラットフォームの構成要素の基本組立て順序を示している。電動式ひも締めシステム100は、ミッドソールの内側にミッドソールプレート108を固定することから始まる。次に、アウトソール112内に埋め込まれうるインターフェースボタンの反対側の、ミッドソールプレートの横側面の開口部にアクチュエータ106を挿入する。次に、ひも締めエンジン102をミッドソールプレート108の中に落とし込む。例では、ひも締めシステム100をひも締めケーブルの連続ループの下に挿入し、ひも締めケーブルをひも締めエンジン102内のスプールと位置合わせする(以下に議論する)。最後に、ふた104をミッドソールプレート108内の溝の中に挿入し、閉位置に固定し、ミッドソールプレート108内の凹部内に保持する。ふた104は、ひも締めエンジン102をしっかり捉えることができ、動作中ひも締めケーブルが位置を維持するように支援することができる。
【0013】
図2は概して、例示的な実施形態における電動式ひも締めシステム100の構成要素のブロック図を示している。システム100は、いくつかの、しかし必ずしもすべてのとは限らない、電動式ひも締めシステムの構成要素を含み、電動式ひも締めシステムの構成要素は、たとえば、インターフェースボタン200、足存在センサー202ならびにプロセッサ回路204をもつプリント回路ボード組立体(PCA)、バッテリー206、受信コイル208、エンコーダ210、モーションセンサー212および駆動機構214を取り囲むひも締めエンジンのハウジング102などを含む。駆動機構214は、特に、モーター216、伝動装置218およびひも締めスプール220を含みうる。モーションセンサー212は、特に、ハウジング構造体102の、または、ハウジング構造体102内のもしくはハウジング構造体102と結合した1つもしくは複数の構成要素の動きを感知するように構成された、単一もしくは複数の軸加速度計、磁力計、ジャイロメータ、または、他のセンサーもしくはデバイスを含みうる。例では、電動式ひも締めシステム100が、プロセッサ回路204に結合された磁力計222を含んでいる。
【0014】
図2の例では、プロセッサ回路204が、1つまたは複数のインターフェースボタン200、足存在センサー202、バッテリー206、受信コイル208、および駆動機構214との、データまたは電力信号の通信をしている。伝動装置218は、モーター216をスプールに結合させ、駆動機構214を形成する。
図2の例では、ボタン200、足存在センサー202、および環境センサー224が、ひも締めエンジン102の外側に、または部分的に外側に示されている。
【0015】
例では、受信コイル208が、ひも締めエンジン102のハウジング103の表面上または内側に位置している。多くの例では、受信コイル208が、ハウジング103の主要面の外側、たとえば上面または下面、特別な例では底面の上に位置している。多くの例では、受信コイル208はqi充電コイルであるが、A4WP充電コイルなど任意の好適なコイルを代わりに用いることができる。
【0016】
例では、プロセッサ回路204が、駆動機構214の1つまたは複数の態様を制御している。たとえばプロセッサ回路204は、ボタン200から、および/または、足存在センサー202から、および/または、モーションセンサー212から情報を受け、それに応じて、駆動機構214を制御して、足周りの履物を締める、または緩めるように構成されうる。例では、プロセッサ回路204が、追加または代替として、他の機能の中でも足存在センサー202または他のセンサーからのセンサー情報を、取得または記録するコマンドを出すように構成されている。例では、プロセッサ回路204が、(1)足存在センサー202を使用して足の存在を検出する際の、および(2)モーションセンサー212を使用して指定された身振りを検出する際の、駆動機構214の動作条件を設定している。
【0017】
環境センサー224からの情報は、足存在センサー202のための基準値または参照値を更新または調整するために使用されうる。以下にさらに説明するように、容量性の足存在センサーで測定された容量値は、センサー近傍の周囲の条件に応じるなどして、時間とともに変化しうる。環境センサー224からの情報を使用して、プロセッサ回路204および/または足存在センサー202は、測定または感知された容量値を更新または調整できる。
【0018】
図3A~
図3Cは、例示的な実施形態における、再充電装置300の斜視断面図である。
図3Aは、再充電装置300の斜視図を示している。
図3Bは、再充電装置300の断面図を示している。
図3Cは、履物物品(たとえば、ここで詳細に説明する履物物品600)を保持するユーザー301と関連させて、再充電装置300を示している。
【0019】
示されているように、再充電装置300はハウジング302を含む再充電マットであり、再充電表面304を形成し、履物物品などの着用物品はその上に置くことができる。再充電装置300は、無線接続、たとえば受信コイル208を用いた誘導無線接続、を生成するように構成された複数の送信コイル306をさらに含んでいる。
【0020】
示された例では、本明細書に説明されるように、再充電装置300が履物物品を再充電するように構成された例であって、2つの再充電区域308、310で構成されている。そこで、履物物品308の一方、たとえば左側の靴は、1つの再充電区域308に置くことができ、もう一方の履物物品、たとえば右側の靴は、他方の再充電区域310に置くことができる。各再充電区域308、310は、それ自身の複数の送信コイル306を含みうる。したがって、第1の再充電区域308は、第1の複数の再充電コイル306を含み得、第2の再充電区域310は、第2の複数の送信コイル306を含みうる。例では、各再充電区域308、310は、約80ミリメートル×100ミリメートルの寸法を有し、送信コイル306が、それぞれ約40ミリメートルの直径を有する。2つの再充電区域308、310は、これらの目的のために、互いに偶然同時に動作する別個の再充電システムとして扱うことができる。すなわち、たとえ各再充電区域が共通の電子回路で動作することもあり得るが、各再充電区域308、310は、区域内のどの送信コイル306が、受信コイル208と効率的な位置関係にあり、したがって再充電期間中に給電されるか、を単独で評価されうる。しかしながら、この明細書に従って作られた再充電装置300は、再充電される着用物品に合わせて、より多くの、または、より少ない再充電区域308、310で作ることができることを認識、および理解されたい。加えて、本開示の目的のため、再充電区域308、310のうち1つのみについて1回説明され得るが、1つの再充電区域308の電子回路およびハードウェアに関して開示されている原理は、同時にもう一方の再充電区域310にも適用されうることを認識、および理解されたい。
【0021】
図4は、例示的な実施形態における再充電システム400の電子回路構成要素のブロック図である。多くの例において、再充電システム400の構成要素は、再充電装置300または代替の単体の再充電装置の中にすべて含まれている。しかし、様々な構成要素のいずれかが、再充電装置300から遠く離れて含まれることもあることを認識、および理解されたい。
【0022】
複数の送信コイル306の各々は、電源402、エネルギー効率検出回路404、電子データ記憶装置406、およびコントローラ408と電気的に結合されている。電源402は、バッテリー自己内蔵型でもよいし、または、従来のコンセントなどの外部電源に結合されたものでもよく、十分な電圧および電流が利用可能で、指定されたパラメータに従って、エネルギーを受信コイル208に伝送するのに十分な時間で、少なくとも1つの送信コイル306に給電できる。多くの例において、電源402はまた、システム400の他の構成要素を動作させるための電力を供給することができる。
【0023】
エネルギー効率検出回路404は、送信コイル306が給電されたとき、各送信コイル306の電気応答を検出するように構成されている。電気応答は、送信コイル306と受信コイル208との接続効率を示す、いかなる電気応答であってもよい。例では、エネルギー効率検出回路404は、電流計またはアンメータである。送信コイル306と受信コイル208との接続効率は、電源402により送信コイル306が給電されたとき、送信コイル306内に誘導される電流に比例しうる。送信コイル306を流れる電流を検出すると、エネルギー効率検出回路404は、コントローラ408に情報を送信し、送信コイル306のうち最も大きい検出電流、したがって最も大きいエネルギー伝送効率を有する1つを特定するために、多くの送信コイル306の間で検出された電流値を比較することができる。コントローラ408はまた、決定された効率値を電子データ記憶装置406に記憶させることができる。そのような例では、エネルギー効率検出回路404は、着用物品からの情報はなくともシステム400が動作可能とすることができる。
【0024】
効率値は一般に、システム400の過去の使用の履歴として役に立つことがある。履歴は、すべてのそのような効率値、または時間が制限され得るが、たとえば、最直近の所定の数の取得済効率値を含みうる。たとえば、最直近の10個、20個、50個、100個、またはそれより多くの、望まれるだけの、システム400が、本明細書で説明する目的のために有用な効率値を与えるという文脈の範囲で、経験的に決定されうる。
【0025】
あるいは、エネルギー効率検出回路404は、給電された送信コイル306に供給された電力を測定し、受信コイル208が受けた電力の測定値を受信し、それら2つの電力値を比較することが可能である。そのような例では、一般的には着用物品、特に電動式ひも締めシステム100は、受信コイル208が受ける電力を測定し、その測定値情報をシステム400に、最終的にはエネルギー効率検出回路404、および/または、コントローラに送信する能力を含みうる。その結果、エネルギー効率検出回路404および/またはコントローラが、送信したエネルギーと受信したエネルギーとを比較し、どの送信コイル306が受信コイル208と最も良く位置が合っているか決定するのに使われうる、比または他の測定された差を与えることが可能になる。
【0026】
コントローラ408は、電源に、複数の送信コイル306の個々の1つ1つに対して電力を、2つのモードに従って順次供給させることができる。第1のモードは、テストモードであり、所定のシーケンスに従って、一度に1つの送信コイル306が給電されうる。所定のシーケンスは、送信コイル306に給電した以前の事例の中で、送信コイル306が、電子データ記憶装置からコントローラ408によって上記の通り決定され、記憶およびアクセスされた最高のエネルギー効率値を有する事例の順序に基づいてもよい。第2のモードは、電力供給モードであり、送信コイル306のうちの1つが、ふさわしく高い効率を、または最も大きい効率を有していると特定された後、その送信コイル306が再充電期間を処理するようにその送信コイル306が選択される。そのような例では、選択された送信コイル306は、通常のパラメータに従って、再充電期間が終わるまで電力を受信コイル208に供給する、たとえば、バッテリー206が完全に充電されているので、バッテリー206が完全に充電される前にオペレータが再充電期間を終了する、または別の要因が再充電期間を終了させる(たとえば、セーフティ条件、タイムアウト条件など)。
【0027】
複数の再充電セグメント308、310が含まれる例では、各セグメント308、310が、共通電源402に結合された送信コイル306、エネルギー効率検出回路404、電子データ記憶装置406、コントローラ408の、各セグメントに固有のセットを含むことができ、それらの構成要素の各々が、送信コイル306の複数のセットと同時に相互作用するように構成されている。あるいは、各再充電セグメント308、310が、各セグメントに電子回路構成要素の固有のセットをもって実装されてもよい。そのような例では、再充電装置300が、再充電システム400の複数の固有の実装を含み、各区域308、310に1つの再充電システム400が固有に実装されると理解されうる。
【0028】
図5は、例示的実施形態において、再充電システム400を動作させるためのフローチャートである。本フローチャートは、再充電システム400に関して説明しているが、本フローチャートは、任意の好適なシステムまたは再充電装置一般に適用されうるものと認識、理解されたい。
【0029】
ステップ500で、コントローラ408は、再充電効率値、たとえばテストモードで取得された直近10個の各効率値の測定電流、を平均化して、所定のシーケンスを決定する。したがって、たとえば、送信コイル306(1)が、前の10個の期間に渡り、80ミリアンペアの平均電流測定値を有し、送信コイル306(2)が110ミリアンペアの平均電流測定値を有し、送信コイル306(3)が100ミリアンペアの平均電流測定値を有し、送信コイル306(4)が90ミリアンペアの平均電流測定値を有し、送信コイル306(5)が120ミリアンペアの平均電流測定値を有する場合、所定の順序は、送信コイル306(5)、306(2)、306(3)、306(4)、306(1)の順になるであろう。
【0030】
ステップ502で、コントローラ408は、まだテストされていない送信コイル306のうち最上位のものを選択する。上の例では、テストモードの第1ラウンドで選択される送信コイル306は、送信コイル306(5)になるであろう。第2ラウンドが必要とされる場合、第2ラウンドでは、送信コイル306(2)が選択されるであろう。下に詳述するが、送信コイル306のうち再充電期間を実行する1つが選択されるまで、または、すべての送信コイル306がテストされるまで、所定のシーケンスによって以下同様となるであろう。
【0031】
ステップ504で、選択された送信コイル306、たとえばテストモード第1ラウンドにおける送信コイル306(5)、に比較的短時間給電することで、テストモードが進められ、給電された送信コイル306の効率値を取得できる。このように、上記の例では、コントローラ408は、電源402に送信コイル306(5)に約1秒間給電させる。
【0032】
ステップ506で、選択された送信コイル306を流れる電流が、エネルギー効率値としてエネルギー効率検出回路404により測定される。
【0033】
ステップ508で、コントローラ408が、エネルギー効率検出回路404からエネルギー効率値(たとえば検出された電流)を受け取り、その値を電子データ記憶装置406に記憶する。
【0034】
ステップ510で、コントローラ408が、エネルギー効率値をしきい値条件と比較する。例では、エネルギー効率値がしきい値条件に合致する、たとえば、要求値に合致するか、または超える場合、コントローラ408は、テストされた送信コイル306を選択された送信コイル306と特定し、ステップ514に進む。このように、例では、送信コイル306(5)が110ミリアンペアのエネルギー効率値を有し、しきい値条件が100ミリアンペアに合致するか、または超えることである場合、しきい値条件は満足し、コントローラ408は、送信コイル306(5)を選択された送信コイル306と特定する。
【0035】
ステップ512で、もしすべての送信コイル306がテストされたら、コントローラ408は、送信コイル306のうち瞬間テストモードで最も大きい効率値を有する1つを、選択された送信コイル306として選択し、ステップ514に進む。もしすべての送信コイル306がテストされていない場合、コントローラ408は処理502に戻り、所定のシーケンスにおける次の送信コイル306を選択する。このように上の例では、送信コイル306(5)がちょうどテストされたら、次に送信コイル306(2)がテストされるであろう。このように、説明の例では、どの送信コイル306も100ミリアンペアのしきい値条件に合致しないが、送信コイル306(3)が最も大きい95ミリアンペアの測定電流を有すれば、コントローラは送信コイル306(3)を選択された送信コイルと特定する。
【0036】
ステップ514で、コントローラ408は再充電モードに進み、電源402に選択された送信コイル306に給電させ、エネルギー伝送期間、たとえば本明細書で説明、および/または、当技術分野で知られている条件に従って、エネルギー伝送期間が終了するまでの受信コイル208との再充電期間を処理する。
【0037】
図5のフローチャートは、特定のステップについて説明しているが、ステップの定期的な変形は、必要に応じて実装されうるものと認識、理解されたい。このように、例では、少なくとも2つの送信コイル306がすべての所与のテストモードでテストされることを保証することが望ましい場合がある。このように、ステップ510は、少なくとも2つのテストを必要とするように修正され、それらの送信コイルのうち少なくとも1つがしきい値条件に合致する場合、テストされた送信コイル306の中で最も大きいエネルギー効率値に対応する送信コイル306を選択することができる。さらに、所定のシーケンスを決定するための電流データを提供するために、すべての送信コイル306が時間をかけてテストされることを保証することが望ましいことがある。このように、例では、送信コイル306がまだ、たとえば、前述の8つのテストモードに渡ってテストされていない場合、所定のシーケンスは、そのような送信コイル306を最初に所定のシーケンスに含み得、または、ステップ510での要件として、すべての送信コイル306が定期的にテストされることを保証するための様々なメカニズムのいずれかの中に、その送信コイルをステップ510でテストすることを含みうる。
【0038】
システム400の実装をさらに充足させると、着用物品からシステム400への情報の伝送、さもなければ取り込みを可能にし、ステップ500での所定のシーケンスの決定をさらに促進することができる。情報は、着用物品のサイズなど、着用物品の物理特性に関することがある。情報は、前もって電子データ記憶装置406に記憶されているか、または再充電期間の開始時に着用物品からシステム400に、送信コイル306のうちの1つと受信コイル208との間を無線接続で伝送されうる。あるいは、テストまたは再充電モードの間に着用物品についての情報が、伝送され、将来の再充電期間において使用するために電子データ記憶装置406に記憶されうる。
【0039】
着用物品が受信コイル208の負荷を変調することで受信コイル208内を流れる電流、ひいては給電された送信コイル306内の誘導電流を調整し、情報の伝送が行われうる。このように、例では、エネルギー効率検出回路404の電流計が、コントローラ408が情報提供のデータと解釈しうる電流変化を検出することができる。追加または代わりの無線リンク、たとえば、従来のWiFiまたはBluetooth(登録商標)無線方式による例は、コイル208とコイル306との間の無線リンクではなく、またはそれに加えて、情報の直接送信を可能にし得る。
【0040】
図6A~
図6Dは、例示的な実施形態において、着用物品が、電動式ひも締めシステム100を組み込んだ履物物品600であるシステム400のイメージである。再充電装置300は、履物物品600(以下「靴」、再充電装置300について実際に利用されうる履物物品の種類に制限なし)の複数のサイズに対して構成される。したがって、再充電装置300は、1足の靴600を据えるように構成されており、その1足の靴600が様々な異なるサイズ600A、600Bのいずれかになっても再充電装置300に修正を求めることはない。したがって、例では、1足の靴600Aは米国サイズ7の靴であり、一方、1足の靴600Bは米国サイズ16の靴であり、2足の靴600A、600Bは、再充電装置300へ修正を加えることなく、多くの例において同時にではないが再充電装置300を利用することができる。
【0041】
図6Aは、再充電装置300との関連で2足の靴600A、600B、および、システム400により、まだ再充電できる2足の靴600A、600Bのサイズの差異を示している。
【0042】
図6Bは、異なる2足の靴600A、600Bの間での受信コイル208の例示的配置、および再充電区域308、310内の送信コイル306の配置を示す。2足の靴600A、600Bの間のサイズの違いにより、例示の受信コイル208が2足の靴600A、600Bの範囲内で異なる相対配置となることに留意され、強調される。したがって、1足の靴600A内の受信コイル208は、1足の靴600B内の比較的中心から外れている受信コイル208より中心寄りに位置している。
【0043】
図6Cは、再充電装置300上の1足の靴600Aの配置、および送信コイル306に関連して受信コイル208の配置を示している。特に、充電装置上の通常の、ありそうな位置にあるときの1足の靴600Aが示されている。左足の靴600A'は、再充電区域308上に配置され、右足の靴600A''は、再充電区域310上に配置されている。図示された例では、再充電装置300は平坦であり、再充電表面304上で靴600Aを特定の配向でしっかりと固定はしないので、個々の靴600A'、600A''は、再充電表面304上で様々な配向のいずれかになる可能性があることに留意される。
【0044】
一般に、靴600Aを再充電するユーザーは、靴600Aを再充電表面304上に置くとき、同じような配向で置く可能性が高い。図示された配向は、それぞれの再充電区域308、310内で、一般に平行かつ中心に置かれた靴600Aを示している。しかしながら、多くのユーザーは、靴600Aを、互いと再充電装置300について、角度をもって、中心からずれて、など一貫して置くことがあり得るが、角度とずれは一貫する傾向があり得る。したがって、ほぼ平行かつ中心に配置された図示の受信コイル208は、送信コイル306(2)と位置が合うであろうと予想されるが、角度を持ち、かつ/または、中心からずれた配向の場合、様々な他の送信コイル306のいずれか、たとえば、送信コイル306(3)となって最良の効率を与える。コントローラの動作は
図5で示されているが、しかしながら、ユーザーが靴600Aを再充電表面304上にどのように置くかについて、ユーザーが一貫している場合、第1の例で、送信コイル306(2)が一貫して最良の効率を与え、送信コイル306(2)が所定のシーケンスの第1位の送信コイルとして一貫して選択されるであろうことに、コントローラが気づくであろう。同様に、第2の例で、送信コイル306(3)が、所定のシーケンスの第1位の送信コイル306として一貫して選択されるであろう。
【0045】
ユーザーが再充電表面上に靴600Aをどう配置するか、比較的わずかにではあっても一貫性がある場合、増加した頻度に所与の再充電コイル306が最も効率的な接続を与える傾向があることに、コントローラ408は気づくものであることが留意される。このように、ある再充電コイル306が、25パーセントの時間、最高効率の接続を与えるとしても、他にそれよりも高頻度に最高効率の接続を与える再充電コイル306がないのであれば、その再充電コイル306が依然所定のシーケンスにおける第1位とされるであろう。
【0046】
2つの再充電区域308、310が別個に扱われうることは、さらに留意され、強調される。説明したように、同じ番号を付けられた送信コイル306、すなわち送信コイル306(2)、が受信コイル208と最も効率的な位置にあるということは、必ずしもそうとは限らない。このように、ユーザーが一貫して、靴600A'を受信コイル208が再充電区域308の送信コイル306(1)と位置が合うように置くが、靴600A''を受信コイル208が送信コイル306(2)と位置が合っている場合、コントローラ408は、送信コイル306(1)を再充電区域308のための所定のシーケンスにおける第1位の送信コイル306として設定するであろうが、送信コイル306(2)を再充電区域310のための所定のシーケンスにおける第1位の送信コイル306として設定するであろう。
【0047】
図6Dは、
図6Cにおける靴600Aと同様の配向の靴600Bの説明図である。しかしながら、靴600Aと靴600Bとの間のサイズの差のために、関係する受信コイル208は、靴600Aと靴600Bとの間で異なる送信コイル306と位置が合う傾向がある。このように、靴600Aとは対照的に、一貫して図示された配向で靴600Bを置く靴600Bを有するユーザーのための所定のシーケンスは、送信コイル306(1)で開始する傾向があるであろう。
【0048】
ユーザーがどのように靴600を再充電表面304上に配置するか一貫していない場合、またはユーザーが再充電表面304上に期間ごとに異なるサイズの靴600を配置する場合、所定のシーケンスは、受信コイル208と実際に位置が合う送信コイル306で開始する可能性はあまり高くないことは、留意され、強調される。しかしながら、
図5のフローチャートは依然として、しきい値条件に合致する送信コイル306の1つを確認するとすぐにテストモードを終える準備をするので、
図5のフローチャートの動作は依然として、最も効率的な送信コイル306を動的には選択しない再充電装置300よりも早く再充電期間を開始してしまう傾向があり得る。このように、システム400は依然として、概して、
図5のフローチャートおよび本明細書で開示する原理に従って動作しない再充電システムより先に、再充電モードを開始することが予想され得る。
【0049】
本明細書で開示するように、電動式ひも締めシステム100は一般に、靴600に関する情報を再充電システム400に送信することができる。例では、電動式ひも締めシステム100は、靴のサイズを再充電システム400に送信することができる。コントローラ408は、そのような情報、たとえば、本明細書において説明したような情報を、所定のシーケンスを決定する際に組み込むことができる。このように、靴のサイズが7である場合、コントローラ408は送信コイル306(2)に、ボーナス値を与える、たとえば、過去の実績効率値を20パーセント増加させる、または、送信コイル306(2)を所定のシーケンスにおいて第1位となるように設定することができる。一方、靴のサイズが16である場合、コントローラ408はボーナス値を与える、または、送信コイル306(1)を所定のシーケンスにおいて第1位となるように設定することができる。本明細書で開示されているように、受信コイル208と送信コイル306との間のリンクを介して情報が送信される場合、所定のシーケンスが設定された後、再充電期間中に情報伝送が行われることに留意されたい。そのような例では、本明細書で開示されているように、情報は電子データ記憶装置406に記憶され、次の再充電期間において、所定のシーケンスを設定するために利用される。
【0050】
図7は、例示的な実施形態において、再充電装置を製造するためのフローチャートである。本再充電装置は、再充電装置300または他の任意の好適な再充電装置でありうる。追加または代替として、フローチャートは、システム400または他の任意の好適なシステムを製造するために利用されうる。
【0051】
ステップ700で、複数の送信コイルが再充電装置のハウジング内のパターンで配置され、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに位置する受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする。例では、再充電装置のハウジングが、受信コイルを複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する。
【0052】
ステップ702で、電源が、複数の送信コイルに結合され、電源が、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、受信コイルに電力を伝送するように構成される。
【0053】
ステップ704で、エネルギー効率検出回路が、複数の送信コイルに結合され、電源により給電されたとき、エネルギー効率検出回路が、複数の送信コイルの各々の電気的応答を検出するように構成され、電気的応答が複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す。例では、エネルギー効率検出回路が電流計を備え、電気的応答は複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である。
【0054】
ステップ706で、複数の送信コイルに給電した履歴を生成するために、エネルギー効率の指示データを記憶するように構成された電子データ記憶装置が、エネルギー効率検出回路に結合される。
【0055】
ステップ708で、コントローラが電子データ記憶装置および電源に結合され、コントローラは、電源に複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されており、そこで、履歴と、受信コイルへのエネルギー伝送最小効率基準に合致するエネルギー効率の電気的応答指示値との統計解析によって、少なくとも1つの送信コイルが選択され、そこで、少なくとも1つの選択されたコイルが測定された電気的応答を満たせない場合、複数の送信コイルの中から次の送信コイルが選択される。例では、コントローラが、さらに履歴の統計解析に基づいて、複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するように構成されており、そこでコントローラは、所定のシーケンスから複数の送信コイルうちのすぐ後続の1つを選択することによって、複数の送信コイルの中から次の送信コイルを選択するように構成されている。例では、所定のシーケンスがさらに、少なくとも部分的に、複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さに基づく。例では、時間の長さは、少なくとも部分的に、コントローラが複数の送信コイルのうちの個別の1つに給電することなく、複数の送信コイルのうち少なくとも1つに選択的に給電した回数に基づく。例では、複数の送信コイルは第1の複数の送信コイルであり、電源およびエネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、ハウジング内に配置し、再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、コントローラが電源に、第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させる。
【0056】
(実施例)
実施例1では、システムが、再充電装置であって、パターンに配置された複数の送信コイルを備え、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、再充電装置と、複数の送信コイルに結合され、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、複数の送信コイルに結合され、電源により給電されたとき、複数の送信コイルの各々の電気的応答(複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す)を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、エネルギー効率検出回路に結合され、複数の送信コイルの給電の履歴を生成するためにエネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置と、電子データ記憶装置および電源に結合され、電源に複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラとを含み、履歴の統計解析と、受信コイルへのエネルギー伝送の最小効率基準に合致するエネルギー効率を示す電気的応答とに従って、少なくとも1つの送信コイルが選択され、選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たすことができない場合、複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される。
【0057】
実施例2では、実施例1のシステムが、任意選択的に、コントローラが、さらに履歴の統計解析に基づいて複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するように構成され、所定のシーケンスから複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することによって、コントローラが複数の送信コイルの次の送信コイルを選択することをさらに含む。
【0058】
実施例3では、実施例1および実施例2のうちいずれか1つまたは複数のシステムが、任意選択的に、所定のシーケンスがさらに、少なくとも部分的に、複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さに基づくことをさらに含む。
【0059】
実施例4では、実施例1から実施例3のうちいずれか1つまたは複数のシステムが、任意選択的に、時間の長さが、コントローラが、複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づくことをさらに含む。
【0060】
実施例5では、実施例1から実施例4のうちいずれか1つまたは複数のシステムが、任意選択的に、再充電装置が、受信コイルを複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有することをさらに含む。
【0061】
実施例6では、実施例1から実施例5のうちいずれか1つまたは複数のシステムが、任意選択的に、複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、電源およびエネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、コントローラが電源に、第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ第1および第2の再充電区域の近くに配置される受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成されることをさらに含む。
【0062】
実施例7では、実施例1から実施例6のうちいずれか1つまたは複数のシステムが、任意選択的に、エネルギー効率検出回路が電流計を備え、電気的応答が複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流であることをさらに含む。
【0063】
実施例8では、再充電装置が、パターンに配置された複数の送信コイルであって、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、複数の送信コイルと、複数の送信コイルに結合され、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、複数の送信コイルに結合され、電源により給電されたとき、複数の送信コイルの各々の電気的応答(複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す)を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、エネルギー効率検出回路に結合され、複数の送信コイルの給電の履歴を生成するためにエネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置と、電子データ記憶装置および電源に結合され、電源に複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラとを含み、履歴の統計解析と、受信コイルへのエネルギー伝送の最小効率基準に合致するエネルギー効率を示す電気的応答とに従って、少なくとも1つの送信コイルが選択され、選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たすことができない場合、複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される。
【0064】
実施例9では、実施例8の再充電装置が、任意選択的に、コントローラがさらに、履歴の統計解析に基づいて、複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するように構成され、所定のシーケンスから複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することによって、コントローラが複数の送信コイルの次の送信コイルを選択することをさらに含む。
【0065】
実施例10では、実施例8および実施例9のうちいずれか1つまたは複数の再充電装置が、任意選択的に、所定のシーケンスがさらに、少なくとも部分的に、複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さに基づくことをさらに含む。
【0066】
実施例11では、実施例8から実施例10のうちいずれか1つまたは複数の再充電装置が、任意選択的に、時間の長さが、コントローラが、複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づくことをさらに含む。
【0067】
実施例12では、実施例8から実施例11のうちいずれか1つまたは複数の再充電装置が、任意選択的に、再充電装置が、受信コイルを複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有することをさらに含む。
【0068】
実施例13では、実施例8から実施例12のうちいずれか1つまたは複数の再充電装置が、任意選択的に、複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、電源およびエネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、コントローラが、電源に、第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成されていることをさらに含む。
【0069】
実施例14では、実施例8から実施例13のうちいずれか1つまたは複数の再充電装置が、任意選択的に、エネルギー効率検出回路が電流計を備え、電気的応答が複数の送信コイルの個々の1つ1つ内の内に誘導される電流であることをさらに含む。
【0070】
実施例15では、方法が、複数の送信コイルを再充電装置のハウジング内でパターンに配置して、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にするステップと、複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、受信コイルに電力を伝送するように構成された電源を、複数の送信コイルに結合するステップと、電源により給電されたとき、複数の送信コイルの各々の電気的応答(複数の送信コイルのうちの1つと受信コイルとの間のエネルギー効率を示す)を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路を、複数の送信コイルに結合するステップと、複数の送信コイルの給電の履歴を生成するために、エネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置をエネルギー効率検出回路に結合するステップと、電源に複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラを、電子データ記憶装置および電源に結合するステップとを含み、履歴の統計解析と、受信コイルへのエネルギー伝送の最小効率基準に合致するエネルギー効率を示す電気的応答とに従って、少なくとも1つの送信コイルが選択され、選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たすことができない場合、複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択される。
【0071】
実施例16では、実施例15の方法が、任意選択的に、コントローラがさらに、履歴の統計解析に基づいて、複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するように構成され、所定のシーケンスから複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することによって、コントローラが複数の送信コイルの次の送信コイルを選択するように構成されていることをさらに含む。
【0072】
実施例17では、実施例15および実施例16のうちいずれか1つまたは複数の方法が、任意選択的に、所定のシーケンスがさらに、少なくとも部分的に、複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さに基づくことをさらに含む。
【0073】
実施例18では、実施例15から実施例17のうちいずれか1つまたは複数の方法が、任意選択的に、時間の長さが、コントローラが、複数の送信コイルのうちの個々の1つに給電することなく、複数の送信コイルのうちの少なくとも1つに選択的に給電した回数に少なくとも部分的に基づくことをさらに含む。
【0074】
実施例19では、実施例15から実施例18のうちいずれか1つまたは複数の方法が、任意選択的に、再充電装置のハウジングが、受信コイルを複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有することをさらに含む。
【0075】
実施例20では、実施例15から実施例19のうちいずれか1つまたは複数の方法が、任意選択的に、複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、電源およびエネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、ハウジング内に配置するステップと、再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域、および、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域を含むことと、コントローラが、電源に、第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つ、および第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成されていることをさらに含む。
【0076】
実施例21では、実施例15から実施例20のうちいずれか1つまたは複数の方法が、任意選択的に、エネルギー効率検出回路が電流計を備え、電気的応答が複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流であることをさらに含む。
【0077】
本明細書で使用する用語「メモリ」は、データを一時的に、または永久に記憶することができる機械可読媒体を指し、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、強誘電体RAM(FRAM(登録商標))、およびキャッシュメモリが含まれうると解釈しうるがこれらに限定されない。用語「機械可読媒体」は、命令を記憶できる単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中または分散データベース、または関連するキャッシュとサーバ)を含むと解釈されるべきである。用語「機械可読媒体」は、機械が実行する命令(たとえば、ソフトウェア)を記憶できる、あらゆる媒体または複数の媒体の組み合わせもまた含まれると解釈され得、機械の1つまたは複数のプロセッサによって命令が実行されたとき、命令が機械に、いずれか1つまたは複数の本明細書で説明した方法を実行させる。したがって、「機械可読媒体」は、単一の記憶装置またはデバイス、ならびに複数の記憶装置またはデバイスを含む「クラウドベース」記憶装置システムまたは記憶装置ネットワークを指す。用語「機械可読媒体」は、したがって、固体メモリ、光媒体、磁性媒体、または任意の好適なそれらの組合せの形態の、1つまたは複数のデータ収納場所を含むと解釈されるがこれに限定されない。
【0078】
この明細書全体にわたって、複数のインスタンスが単一のインスタンスとして説明された構成要素、動作または構造を実装することができる。1つまたは複数の方法の個々の動作は、別個の動作として図示および説明されているが、個々の動作の1つまたは複数を同時に実行することができ、図示された順序で動作を実行する必要はない。例の構成で、別個の構成要素として提示された構造および機能性は、構造または構成要素の組み合わせとして実装することができる。同様に、単一の構成要素として提示された構造および機能性は、別個の構成要素として実装することができる。これらの、および他の変形形態、修正、追加、改善は、本明細書の主題の範囲内に該当する。
【0079】
いくつかの実施形態が、論理、いくつかの構成要素、モジュール、または機構を含めて本明細書で説明されている。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、機械可読媒体または送信信号で具体化されるコード)またはハードウェアモジュールのいずれでも作製可能である。「ハードウェアモジュール」は、いくつかの動作を実行可能な有形のユニットであり、何がしかの物理的方法で構成または配置されうる。多くの例示的な実施形態において、1つまたは複数のコンピュータシステム(たとえば、スタンドアロンコンピュータシステム、クライアントコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム)、または、1つのコンピュータシステム(たとえば、プロセッサまたはプロセッサのグループ)の、1つまたは複数のハードウェアモジュールが、本明細書で説明したいくつかの動作を実行するように動作するハードウェアモジュールとして、ソフトウェア(たとえば、アプリケーションまたはアプリケーション部分)で構成できる。
【0080】
いくつかの実施形態では、ハードウェアモジュールが、機械的に、または電子的に、またはそれらの任意の好適な組合せで実装されうる。たとえば、ハードウェアモジュールは、いくつかの動作を実行するように恒久的に構成された専用回路または論理を含みうる。たとえば、ハードウェアモジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはASICなどの専用プロセッサでありうる。ハードウェアモジュールは、いくつかの動作を実行するようにソフトウェアで一時的に構成されるプログラマブル論理または回路をも含みうる。たとえば、ハードウェアモジュールは、ソフトウェア内蔵の汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサを含みうる。ハードウェアモジュールを機械的に、専用かつ恒久的に構成される回路で実装するか、それとも一時的に構成される回路(たとえば、ソフトウェアによる構成)で実装するか、の決定はコストと時間の検討でなされうると理解される。
【0081】
したがって、「ハードウェアモジュール」という言葉は、有形の存在を包含し、物理的に構築され、恒久的に構成されている(たとえば物理配線で)、あるいは、一時的に構成され(たとえばプログラムされ)、一定の方法で動作する、または本明細書で説明された、いくつかの動作を実行する存在と理解されるべきである。本明細書で使用する「ハードウェアで実装されたモジュール」は、ハードウェアモジュールを指す。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(たとえば、プログラムされる)実施形態を検討すると、各ハードウェアモジュールは、時間内に1つのインスタンスで構成またはインスタンス化される必要はない。たとえば、ハードウェアモジュールが、ソフトウェアで構成される汎用プロセッサを備えて専用プロセッサになる場合、汎用プロセッサは、異なる時点に、それぞれ異なる専用プロセッサ(たとえば、異なるハードウェアモジュールを備える)として構成されうる。したがって、ソフトウェアがプロセッサを構成し、たとえば、あるインスタンス時点に特定のハードウェアモジュールを構成し、異なるインスタンス時点に異なるハードウェアモジュールを構成しうる。
【0082】
ハードウェアモジュールは、他のハードウェアモジュールに情報を供給し、かつ、他のハードウェアモジュールから情報を受け取ることができる。したがって、説明されたハードウェアモジュールは、通信可能として結合されていると見なされうる。複数のハードウェアモジュールが同時に存在する場合、2つ以上のハードウェアモジュール間の通信は信号送信で(たとえば、適切な回路およびバスを通して)達成されうる。複数のハードウェアモジュールが、異なる時点に構成され、またはインスタンス化される実施形態では、そのようなハードウェアモジュール間の通信は、たとえば、複数のハードウェアモジュールがアクセスするメモリ構造における情報の記憶と読出しを通して、達成されうる。たとえば、1つのハードウェアモジュールが動作を実行し、その動作の出力を、通信可能に結合されているメモリデバイスに記憶しうる。さらなるハードウェアモジュールが、後にそのメモリデバイスにアクセスし、記憶されている出力を読出し、処理しうる。ハードウェアモジュールはまた入力デバイスまたは出力デバイスと通信を始めることができ、リソースを操作できる(たとえば、情報収集)。
【0083】
本明細書で説明した例示の方法の多くの動作は、1つまたは複数の一時的に(たとえばソフトウェアにより)構成された、あるいは、関連の動作を実行するように恒久的に構成されたプロセッサにより、少なくとも部分的に実行されうる。構成が一時的か恒久的かにかかわらず、そのようなプロセッサは、本明細書で説明した1つまたは複数の動作または機能を実行するように働く、プロセッサで実装されたモジュールを構成する。本明細書で使用する「プロセッサで実装されたモジュール」は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実装されるハードウェアモジュールを指す。
【0084】
同様に、本明細書で説明した方法は、少なくとも部分的にプロセッサで実装され、プロセッサは例示的なハードウェアでありうる。たとえば、方法の動作のうちの少なくともいくつかは、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されたモジュールにより実行されうる。その上、1つまたは複数のプロセッサはまた、「クラウドコンピューティング」環境で、または「ソフトウェアアズアサービス」(SaaS)として関連する動作の実行をサポートするように働きうる。たとえば、動作のうちの少なくともいくつかは、コンピュータのグループによって(プロセッサを含む装置の例として)実行され得、これらの動作は、ネットワーク(たとえば、インターネット)経由、および、1つまたは複数の適切なインターフェース(たとえば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))経由でアクセス可能である。
【0085】
いくつかの動作の実行は、単一の装置内に存する場合だけでなく、いくつかの装置に渡って展開される1つまたは複数のプロセッサ間で分配されうる。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されたモジュールは、単一の地理ロケーション(たとえば、ホーム環境、オフィス環境、またはサーバファーム内)に配置されうる。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されたモジュールは、いくつかの地理的位置に渡って分配されうる。
【0086】
この明細書のいくつかの部分は、装置メモリ(たとえばコンピュータメモリ)内にビットまたはバイナリデジタル信号として記憶されているデータに対する動作のアルゴリズムまたはシンボリック表現で提示されている。これらのアルゴリズムまたはシンボリック表現は、データ処理分野における当業者が使用する技法の例であり、他の当業者にその者たちの作業の実体を伝えるためのものである。本明細書で使用する「アルゴリズム」は、自己矛盾していない動作のシーケンス、または所望の結果に至る同様の処理を指す。これに関連して、アルゴリズムおよび動作は、物理量の物理的動作を含む。一般に、しかし必ずしもそうではない、そのような量は、電気的、磁性、または光信号の形態をとり得、装置によって、記憶され、アクセスされ、伝達され、組み合わされ、比較され、あるいは場合によっては操作することが可能である。主として一般的に使用されているという理由のために、そのような信号はたとえば、「データ」、「コンテンツ」、「ビット」、「値(values)」、「要素(elements)」、「シンボル」、「文字(characters)」、「期間(terms)」、「数(numbers)」、「数値(numerals)」などの用語を使用して呼ぶのが、ときには便利である。しかしながら、これらの単語は単に便利なラベルであって、適切な物理量に関連付けられるべきである。
【0087】
特に言及しない限り、本明細書で、たとえば「演算(processing)」、「コンピューティング(computing)」、「計算(calculating)」、「決定(determining)」、「提示(presenting)」、「表示(displaying)」などの用語を使用して行う説明は、(たとえば、電子工学の、磁性の、または光学の)物理量として表されるデータを、1つまたは複数のメモリ(たとえば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの任意の好適な組合せ)、レジスター、または、情報を受信、記憶、送信、または表示する他の装置の構成要素の中で、動作、または変換する装置(たとえば、コンピュータ)の、アクション(actions)または処理(processes)を指しうる。さらに、特に言及しない限り、用語「a」または「an」が本明細書で使用されているが、特許文書で一般に用いられている通り、1つまたは複数の場合を含む。最後に、本明細書で使用する接続詞「または」、「もしくは」、「あるいは」は、特に言及しない限り、非排他的な「または」、「もしくは」、「あるいは」を指す。
【符号の説明】
【0088】
100 ひも締めシステム
102 ひも締めエンジン
103 ハウジング構造体
104 ふた
106 アクチュエータ
108 ミッドソールプレート
110 ミッドソール
112 アウトソール
200 インターフェースボタン
202 足存在センサー
204 プロセッサ回路
206 バッテリー
208 受信コイル
210 エンコーダ
212 モーションセンサー
214 駆動機構
216 モーター
218 伝動装置
220 ひも締めスプール
222 磁力計
224 環境センサー
300 再充電装置
301 ユーザー
302 ハウジング
304 再充電表面
306 送信コイル、再充電コイル
308、310 再充電区域、再充電セグメント
400 再充電システム
402 電源
404 エネルギー効率検出回路
406 電子データ記憶装置
408 コントローラ
600 履物物品
600A サイズ、1足の靴
600A' 左足の靴
600A'' 右足の靴
600B サイズ、1足の靴
【手続補正書】
【提出日】2022-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
再充電装置であって、パターンに配置された複数の送信コイルを備え、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、再充電装置と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、
前記エネルギー効率検出回路に結合され、前記エネルギー効率を示すデータを記憶し、前記複数の送信コイルに給電した履歴を生成するように構成された電子データ記憶装置と、
前記電子データ記憶装置および前記電源に結合され、前記電源に、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラと
を備え、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と、
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答と
に従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択され、
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するようにさらに構成され、前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの次の送信コイルを選択する、システム。
【請求項2】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の送信コイルの全てが、所定時間内に選択される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記再充電装置が、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
再充電装置であって、
パターンに配置された複数の送信コイルであって、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にする、複数の送信コイルと、
前記複数の送信コイルに結合され、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電して、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源と、
前記複数の送信コイルに結合され、前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路と、
前記エネルギー効率検出回路に結合され、前記エネルギー効率を示すデータを記憶し、前記複数の送信コイルに給電した履歴を生成するように構成された電子データ記憶装置と、
前記電子データ記憶装置および前記電源に結合され、前記電源に、前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラと
を備え、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と、
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答と
に従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択され、
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するようにさらに構成され、前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの前記次の送信コイルを選択する、再充電装置。
【請求項8】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項7に記載の再充電装置。
【請求項9】
前記複数の送信コイルの全てが、所定時間内に選択される、請求項8に記載の再充電装置。
【請求項10】
前記再充電装置が、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項7に記載の再充電装置。
【請求項11】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項10に記載の再充電装置。
【請求項12】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項7に記載の再充電装置。
【請求項13】
方法であって、
複数の送信コイルを再充電装置のハウジング内でパターンに配置して、前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つが、前記再充電装置の近くに配置された受信コイルと無線リンクを確立することを可能にするステップと、
前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電し、前記受信コイルに電力を伝送するように構成された電源を、前記複数の送信コイルに結合するステップと、
前記電源により給電されたとき、前記複数の送信コイルの各々の、前記複数の送信コイルのうちの1つと前記受信コイルとの間のエネルギー効率を示す、電気的応答を検出するように構成されたエネルギー効率検出回路を、前記複数の送信コイルに結合するステップと、
前記複数の送信コイルの給電の履歴を生成するために、前記エネルギー効率を示すデータを記憶するように構成された電子データ記憶装置を前記エネルギー効率検出回路に結合するステップと、
前記電源に前記複数の送信コイルのうちのいくつかに選択的に給電させるように構成されたコントローラを、前記電子データ記憶装置および前記電源に結合するステップと
を含み、前記少なくとも1つの送信コイルは、
前記履歴の統計解析と
前記受信コイルへのエネルギー伝送のための最小効率基準に合致する前記エネルギー効率を示す前記電気的応答と
に従って選択され、前記選択された少なくとも1つのコイルが、測定された電気的応答を満たさない場合、前記複数の送信コイルのうちの次の送信コイルが選択され、
前記方法は、
前記コントローラが前記履歴の前記統計解析に基づいて、前記複数の送信コイルの所定のシーケンスを決定するステップ
を、さらに含み、
前記コントローラが前記所定のシーケンスから前記複数の送信コイルのうちのすぐ後続の1つを選択することにより、前記複数の送信コイルの前記次の送信コイルを選択するように構成された、方法。
【請求項14】
前記所定のシーケンスが、少なくとも部分的に、前記複数の送信コイルの個々の1つ1つが選択されてからの時間の長さにさらに基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の送信コイルの全てが、所定時間内に選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記再充電装置の前記ハウジングが、前記受信コイルを前記複数の送信コイルのうちの少なくとも1つの近くに置くために、前記受信コイルを含む着用物品が上に置かれるように構成された再充電表面を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の送信コイルが、第1の複数の送信コイルであり、前記電源および前記エネルギー効率検出回路に結合された第2の複数の送信コイルを前記ハウジング内に配置するステップをさらに備え、前記再充電表面が、第1の複数の再充電コイルに対応する第1の再充電区域と、第2の複数の再充電コイルに対応する第2の再充電区域とを含み、前記コントローラが前記電源に、前記第1の複数の送信コイルの個々の1つ1つおよび前記第2の複数の送信コイルの個々の1つ1つに、それぞれ前記第1および第2の再充電区域の近くに置かれる受信コイルに基づいて、同時に、選択的に給電させるように構成された、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記エネルギー効率検出回路が電流計を備え、前記電気的応答が前記複数の送信コイルの個々の1つ1つを通して誘導される電流である、請求項13に記載の方法。
【外国語明細書】