(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022058861
(43)【公開日】2022-04-12
(54)【発明の名称】野外用グリルを制御するためのモバイル・アプリケーション
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20220405BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20220405BHJP
【FI】
H04M11/00 301
H04Q9/00 301B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015341
(22)【出願日】2022-02-03
(62)【分割の表示】P 2017535362の分割
【原出願日】2016-03-29
(31)【優先権主張番号】62/245,535
(32)【優先日】2015-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】516060819
【氏名又は名称】トレガー・ペレット・グリルズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】コルストン,マイケル
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御する方法及びて電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供する。
【解決手段】コンピュータ・システムは、リモート・コンピューティング・システムから電子制御式器具が通信可能に接続されたことを示す指示を受け、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具が命令を受けるために利用できることを示す通知を与え、電子制御式器具によってある種の機能を実行すべきことを示すユーザ入力を受け取り、受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、電子制御式器具を制御する命令を生成し、指定された機能を実行するために、この生成した命令を電子制御式器具に送る。これらの機能は、電子制御式器具上でハードウェア・コントローラによって解釈され実行される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御する方法であって、前記電子制御式器具が少なくとも1つのハードウェア・コントローラを有し、前記方法が、
1つ以上のリモート・コンピューティング・システムから、前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムに通信可能に接続されていることを示す指示を受けるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が、命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与えるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、1つ以上の指定された機能が前記電子制御式器具によって実行されるべきことを示すユーザ入力を受け取るステップと、
前記受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、前記電子制御式器具を制御するように構成された1つ以上の命令を生成するステップと、
前記1つ以上の指定機能を実行するために、前記生成した命令を前記電子制御式器具に送るステップであって、前記1つ以上の命令が、前記ハードウェア・コントローラによって前記電子制御式器具上で解釈され実行される、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、更に、
前記ソフトウェア・アプリケーションを移動体デバイス上でインスタンス化すべきことを示す開始入力を受け取るステップと、
前記移動体デバイス上で前記ソフトウェア・アプリケーションをインスタンス化するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、更に、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信しようとしていることを示す指示を受けるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信することが許可されていることを示すユーザ入力を受け取るステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、前記電子制御式器具が、前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムに、有線またはワイヤレス接続を介して、通信可能に接続される、方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法であって、更に、
前記ソフトウェア・アプリケーションが、人口統計学的情報を提供するようにユーザに促すユーザ・インターフェースを表示するステップと、
前記受け取ったユーザに関連する人口統計学的情報を、前記ユーザに関連付けられたアカウントに前記電子制御式器具を登録するように構成されたクラウド・プラットフォームに送るステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記電子制御式器具に適用すべき1つ以上の変更を指示する命令を、ユーザから受けるように構成される、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムから1つ以上の情報部分を受け取り、前記受け取った情報が、前記電子制御式器具に関するデータを含む、方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記電子制御式器具の1つ以上の機能をユーザによって監視させるユーザ・インターフェースを設ける、方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記電子制御式器具の1つ以上の機能をユーザによって制御させるユーザ・インターフェースを設ける、方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、1つ以上の調理法をダウンロードさせ前記電子制御式器具に供給させるユーザ・インターフェースを設ける、方法。
【請求項11】
コンピュータ実行可能命令を格納する1つ以上のコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が実行されると、ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御する方法を実装し、前記方法が、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信しようとしていることを示す指示を受けるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信することが許可されていることを示す第1ユーザ入力を受け取るステップと、
前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムの内少なくとも1つから、前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムに通信可能に接続されていることを示す指示を受けるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、前記電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与えるステップと、
前記ソフトウェア・アプリケーションにおいて、1つ以上の指定された機能が前記電子制御式器具によって実行されるべきことを示す第2ユーザ入力を受け取るステップと、
前記受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、前記電子制御式器具を制御するように構成された1つ以上の命令を生成するステップと、
前記1つ以上の指定された機能を実行するために1つ以上の命令を前記電子制御式器具に送るステップであって、前記1つ以上の機能が、前記電子制御式器具上においてハードウェア・コントローラによって解釈され実行される、ステップと、
を含む、コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項12】
請求項11記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、タイマ、プローブ、または温度に対して警報を発する、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項13】
請求項11記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、1つ以上のカスタム燻煙サイクルをユーザにプログラミングさせるユーザ・インターフェースを設ける、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項14】
請求項13記載のコンピュータ・プログラム製品であって、更に、少なくとも1つのカスタム化燻煙サイクルが前記電子制御式器具によって実行されるように、前記カスタム化
燻煙サイクルを前記電子制御式器具に送るステップを含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
請求項13記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、ユーザに、前記カスタム化燻煙サイクルを前記リモート・コンピューティング・システムの内1つ以上におけるデータ・ストア、前記電子制御式器具、または移動体デバイスに保存させるユーザ・インターフェース機能を設ける、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項16】
請求項11記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記電子制御式器具上においてユーザに調理法を開始させるユーザ・インターフェース機能を設け、前記調理法が、前記電子制御式器具に対する1つ以上の指定された燻煙設定を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
請求項11記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ソフトウェア・アプリケーションが、前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと前記電子制御式器具との間における通信を容易にし、前記ソフトウェア・アプリケーションが、データ・パケットを前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムに送信し、データ・パケットを前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムから受信するように構成され、更にデータ・パケットを前記電子制御式器具に送信し、データ・パケットを前記電子制御式器具から受信するように構成される、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
コンピュータ実行可能命令を有する1つ以上のコンピュータ記憶媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ実行可能命令がコンピューティング・システムの1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティング・システムにユーザ・インターフェースをインスタンス化させ、前記ユーザ・インターフェースが、
電子制御式器具が1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信することを許可されているか否かを示す入力を受け取るように構成された第1入力フィールドと、
前記電子制御式器具が前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムに通信可能に接続されているか否か示し、更に前記電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与えるように構成された通知フィールドと、
1つ以上の指定された機能が前記電子制御式器具によって実行されるべきことを示す入力を受け取るように構成された第2入力フィールドと、
前記受け取られたユーザ入力において指定された機能に基づいて、前記電子制御式器具を制御するように構成された1つ以上の命令が生成されていることを示すように構成された命令生成インディケータと、
前記1つ以上の指定された機能の実行のために、前記1つ以上の命令が前記電子制御式器具に送られていることを示すように構成された送信インディケータであって、前記1つ以上の機能が、前記電子制御式器具上においてハードウェア・コントローラによって解釈され実行される、送信インディケータと、
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
請求項18記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記ユーザ・インターフェースが、更に、前記電子制御式器具上においてカスタム料理サイクルにリアル・タイムの追加または変更を行う、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
請求項18記載のコンピュータ・プログラム製品であって、更に、前記電子制御式器具と共に実装されたワイヤレス料理機材から1つ以上の温度更新を受けるステップを含む、コンピュータ・プログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【従来技術】
【0001】
食材を用意するためおよび他の作業を行うために、野外用器具が長期にわたって使用されている。例えば、肉、野菜、果物、およびその他の種類の食材を用意するために、グリル(grill)および燻煙器(smoker)のような野外用器具がしばしば使用される。これらのグ
リルおよび燻煙器は、通例、このグリルまたは燻煙器の枠体に一体化された手動制御装置を使用して操作される。例えば、多くのこのような野外用器具は、点火ボタンを有し、この点火ボタンが押下されると、バーナー上のガス出口付近に火花を生成する。火花はガスに点火し、バーナーは発熱し始める。熱量は、一般に、バーナーに導かれるガスを増減させるダイアルまたはノブを使用して制御される。
【0002】
場合によっては、野外用器具は電子制御装置を有することもある。つまり、バーナーにおいて導入されるガスの量を調節するために手動のダイアルを有する代わりに、電子制御装置がユーザによって設定または調節される。次いで、電子制御装置はソレノイドまたは他の電気-機械コンポーネントと相互作用して、バーナーへのガス流を規制する。しかしながら、それでもなお、手動のダイアルやノブの場合と同様、野外用器具のユーザは、グリル上で設定の変更を行うために、グリルの場所にいなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この問題を克服するために、新たに製造された野外用器具にはBloothooth無線機が装備されたものがある。これらのBloothooth無線機は、器具の所有者のセル・フォンまたはタブレットを含む近隣の電子デバイスとの通信を可能にする。しかしながら、Bloothooth無線機に対する距離制限のために、器具のユーザは器具から一定の近さ以内にい続けることが必要である。一旦この近さの外側に出ると、ユーザはもはや器具と全く通信できず、したがって器具に関係する機能を全く制御することができなくなる。更に、移動体デバイスに接続されていても、器具は、Bloothoothを介して制御できるものに関して、非常に限られた選択肢しかない。実際、器具は、ユーザの移動体デバイス以外には、何の情報にも制御信号にもアクセスする術はない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書において説明する実施形態は、ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御すること、そして電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供することを対象とする。一実施形態では、コンピュータ・システムが、リモート・コンピューティング・システムから、電子制御式器具が通信可能にこのリモート・コンピューティング・システムに接続されたことを示す指示を受ける。コンピュータ・システムは、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与え、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具によって一定の機能を実行すべきことを示すユーザ入力を受け取る。
【0005】
更に、コンピュータ・システムは、受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、電子制御式器具を制御するように構成された命令を生成し、指定された機能を実行するために、この生成した命令を電子制御式器具に送る。次いで、電子制御式器具上でハードウェア・コントローラによってこれらの機能が解釈され実行される。
【0006】
他の実施形態では、コンピュータ・システムが、電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供する。このユーザ・インターフェース(UI)は以下を含む。即ち、電子制御式器具がリモート・コンピューティング・システムと通信することを許
可されているか否かを示す入力を受け取るように構成された第1入力フィールド。電子制御式器具がリモート・コンピューティング・システムと通信可能に接続されているか否か示し、更に電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与えるように構成された通知フィールド、そして、指定された機能が電子制御式器具によって実行されるべきことを示す入力を受け取るように構成された第2入力フィールドである。
【0007】
更に、UIは、受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、電子制御式器具を制御するように構成された命令が生成されていることを示すように構成された命令生成インディケータと、指定された機能の実行のために、命令が電子制御式器具に送られていることを示すように構成された送信インディケータと、を含み、機能は電子制御式器具上のハードウェア・コントローラによって解釈され実行される。
【0008】
この摘要は、詳細な説明において以下で更に説明する概念から選択したものを、簡略化した形態で紹介するために設けられている。この摘要は、特許請求する主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図するのではなく、特許請求する主題の範囲を判断するときに補助として用いられることを意図するのでもない。
【0009】
以下に続く説明では、更に他の特徴および利点について明記する。これらは、部分的にその説明から当業者には明白であり、または本明細書における教示の実施によって習得することもできる。本明細書において説明する実施形態の特徴および利点は、添付する特許請求の範囲において特定的に指摘される手段(instrument)および組み合わせによって実現し収得することができる。本明細書において説明する実施形態の特徴は、以下の説明および添付する特許請求の範囲から更に全面的に明白となるであろう。
【0010】
本明細書において説明する実施形態の以上のおよびその他の特徴を更に明確にするために、添付図面を参照して更に特定的な説明を行う。尚、これらの図面は本明細書において説明する実施形態の例を図示するに過ぎず、したがってその範囲を限定すると考えてはならないことは認められよう。添付図面の使用によって、更に具体的にそして詳細に実施形態について説明する(described and explained)。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本明細書において説明する実施形態が、ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御し、電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供することを含む動作を実行することができるコンピュータ・アーキテクチャを示す。
【
図2】
図2は、電子制御式器具がクラウド・サービスおよび移動体電子デバイスと通信することができる実施形態を示す。
【
図3】
図3は、電子制御式器具がクラウド・サービスおよび移動体電子デバイスと通信し、更にデータ解析ツール(analytics)、ソーシャル・メディア、または他の第三者システムと通信する実施形態を示す。
【
図4】
図4は、ソフトウェア・アプリケーションの機能階層の実施形態を示す。
【
図5】
図5は、ソフトウェア・アプリケーションを使用して、電子制御式器具を制御する方法例のフロー・チャートを示す。
【
図6】
図6は、電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において説明する実施形態は、ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御すること、そして電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供することを対象とする。一実施形態では、コンピュータ・システムが、リ
モート・コンピューティング・システムから、電子制御式器具が通信可能にこのリモート・コンピューティング・システムに接続されたことを示す指示を受ける。コンピュータ・システムは、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与え、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具によって一定の機能を実行すべきことを示すユーザ入力を受け取る。
【0013】
更に、制御システムは、受け取ったユーザ入力において指定された機能に基づいて、電子制御式器具を制御するように構成された命令を生成し、指定された機能を実行するために、この生成した命令を電子制御式器具に送る。次いで、電子制御式器具上でハードウェア・コントローラによって、これらの機能が解釈され実行される。
【0014】
他の実施形態では、コンピュータ・システムが、電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供する。このユーザ・インターフェース(UI)は以下を含む。即ち、電子制御式器具がリモート・コンピューティング・システムと通信することを許可されているか否かを示す入力を受け取るように構成された第1入力フィールド、電子制御式器具がリモート・コンピューティング・システムと通信可能に接続されているか否か示し、更に電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知を与えるように構成された通知フィールド、そして指定された機能が電子制御式器具によって実行されるべきことを示す入力を受け取るように構成された第2入力フィールドである。
【0015】
本明細書において説明する実施形態は、種々のタイプのコンピューティング・システムを実現することができる。これらのコンピューティング・システムは、現在、増々多種多様な形態を取りつつある。コンピューティング・システムは、例えば、移動体電話機、電子アプライアンス、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ウェアラブル・デバイス、デスクトップ・コンピュータ、メインフレーム等であってもよい。本明細書において使用する場合、「コンピューティング・システム」という用語は、少なくとも1つのプロセッサと、このプロセッサによって実行可能なコンピュータ実行可能命令を有することができる物理的および有形のコンピュータ読み取り可能メモリとを含む、任意のデバイス、システム、またはその組み合わせを含む。コンピューティング・システムは、ネットワーク環境にわたって分散されてもよく、更に多数の要素コンピューティング・システムを含んでもよい。
【0016】
コンピューティング・システムは、通例、少なくとも1つの処理ユニットおよびメモリを含む。メモリは、物理システム・メモリであってもよく、揮発性、不揮発性、またはこれら2つの何らかの組み合わせでもよい。また、本明細書では、「メモリ」という用語は、物理記憶媒体または物理記憶デバイスのような、不揮発性大容量ストレージを指すために使用される場合もある。コンピューティング・デバイスが分散される場合、処理、メモリ、および/または記憶能力も同様に分散することができる。
【0017】
本明細書において使用する場合、「実行可能モジュール」または「実行可能コンポーネント」という用語は、ソフトウェア・オブジェクト、ルーチン、メソッド、またはコンピューティング・システム上で実行することができる同様のコンピュータ実行可能命令を指すことができる。本明細書において説明する異なるコンポーネント、モジュール、エンジン、およびサービスは、コンピューティング・システム上で実行するオブジェクトまたはプロセスとして(例えば、別個のスレッドとして)実装されてもよい。本明細書において説明するように、コンピューティング・システムは通信チャネルも含むことができる。通信チャネルは、コンピューティング・システムが、有線またはワイヤレス・ネットワークを通じて他のメッセージ・プロセッサと通信することを可能にする。このような通信チャネルは、ハードウェア・ベースの受信機、送信機、または送受信機を含むことができ、データを受信する、データを送信する、または双方を実行するように構成される。
【0018】
また、本明細書において説明する実施形態は、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を搬送または格納するための物理コンピュータ読み取り可能媒体も含む。このようなコンピュータ読み取り可能媒体は、汎用または特殊目的コンピューティング・システムによってアクセスすることができる任意の入手可能な物理媒体とすることができる。
【0019】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令および/またはデータ構造を格納する物理ハードウェア記憶媒体である。物理ハードウェア記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、ソリッド・ステート・ドライブ(「SSD」)、フラッシュ・メモリ、相変化メモリ(「PCM」)、光ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいはコンピュータ実行可能命令またはデータ構造という形態でプログラム・コードを格納するために使用することができ、本明細書において説明する実施形態の開示する機能を実現するために汎用または特殊目的コンピューティング・システムによってアクセスおよび実行することができる、任意他のハードウェア記憶デバイス(1つまたは複数)というような、コンピュータ・ハードウェアが含まれる。データ構造は、プリミティブ・タイプ(例えば、キャラクタ、倍精度、浮動小数点)、複合タイプ(例えば、アレイ、レコード、ユニオン等)、抽象データ型(例えば、コンテナ、リスト、セット、スタック、ツリー等)、ハッシュ、グラフ、または任意の他のタイプのデータ構造を含むことができる。
【0020】
本明細書において使用する場合、コンピュータ実行可能命令は、命令およびデータを含み、1つ以上のプロセッサにおいて実行されると、汎用コンピューティング・システム、特殊目的コンピューティング・システム、または特殊目的処理デバイスに、ある種の機能または1群の機能を実行させる。コンピュータ実行可能命令は、例えば、バイナリー、アセンブリ言語のような中間フォーマット命令、またはソース・コードであってもよい。
【0021】
尚、本明細書において説明する原理は、パーソナル・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、メッセージ・プロセッサ、ハンドヘルド・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースまたはプログラマブル消費者用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、移動体電話機、PDA、タブレット、ページャ、ルータ、スイッチ等を含む、多くのタイプのコンピューティング・システム構成があるネットワーク・コンピューティング環境においても実施できることが当業者には認められよう。また、本明細書における実施形態は、分散型システム環境においても実施することができ、ネットワークを介してリンクされた(ハードワイヤ接続データ・リンク、ワイヤレス・データ・リンク、またはハードワイヤ接続およびワイヤレス・データ・リンクの組み合わせのいずれかによる)ローカルおよびリモート・コンピューティング・システムの双方がタスクを実行する。したがって、分散型システム環境では、コンピューティング・システムが複数の要素コンピューティング・システムを含むことができる。分散型システム環境では、プログラム・モジュールがローカルおよびリモート双方のメモリ記憶デバイスに配置されてもよい。
【0022】
また、本明細書における実施形態は、クラウド・コンピューティング環境(cloud computing environment)においても実現できることも当業者には認められよう。クラウド・コ
ンピューティング環境は分散されてもよいが、これは必須ではない。分散されるとき、クラウド・コンピューティング環境は、ある組織内部において国際的に分散されてもよく、および/または多数の組織に跨がってコンポーネントが所有されてもよい。以下の特許請求の範囲およびこの説明では、「クラウド・コンピューティング」とは構成可能なコンピューティング・リソース(例えば、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、およびサービス)の共有プールへの、要求に応じたネットワーク・アクセスを可能に
するモデルと定義される。「クラウド・コンピューティング」の定義は、このようなモデルが適正に配備されたときに得ることができる他の多数の利点のいずれにも限定されない。
【0023】
更にまた、本明細書において説明するシステム・アーキテクチャは、各々がシステムの機能に全体として寄与する複数の独立したコンポーネントを含むことができる。このモジュール性により、プラットフォーム・スケーラビリティの問題に取り組むときに柔軟性が高くなり、このために、種々の利点を得ることができる。システムの複雑さおよび成長は、機能範囲が限定された小規模な部品の使用によって一層容易に管理することができる。これら疎結合モジュールの使用によって、プラットフォーム・フォールト・トレランスが改良される。個々のコンポーネントは、業務の必要性によって強いられるに連れて徐々に増やすことができる。また、モジュール型開発は、新たな機能を市場に出すまでの時間短縮に繋がる。コア・システムに影響を及ぼすことなく、新たな機能を追加または削除することができる。
【0024】
図面を参照すると、
図1は、本明細書において説明する少なくとも1つの実施形態を採用することができる環境100を示す。環境100はコンピューティング・システム101を含む。コンピューティング・システム101は、クラウド・コンピュータ・システムを含む、任意のタイプのローカルまたは分散型コンピュータ・システムでもよい。コンピュータ・システム101は、ハードウェア・プロセッサ102と物理システム・メモリ103とを含む。更に、コンピュータ・システム101は、種々の異なる機能を実行するモジュールも含む。
【0025】
例えば、通信モジュール104は他のコンピューティング・システム(例えば、リモート・コンピューティング・システム113)と通信するように構成することができる。通信モジュール104は、任意の有線またはワイヤレス通信手段を含むことができ、この通信手段は、有線またはワイヤレス・ネットワーク・インターフェース・カードのような1つ以上の他のコンピューティング・システムからデータを受信し、および/または他のコンピューティング・システムにデータを送信することができる。通信モジュール104は、データベース、移動体コンピューティング・デバイス(移動体フォンまたはタブレットのような)、電子制御式器具(例えば、115)、埋め込み型コンピューティング・システム、または他のタイプのコンピューティング・システムと相互作用するように構成されてもよい。
【0026】
実際のところ、一実施形態では、コンピュータ・システム101は、移動体コンピュータ・システムであってもよく、リモート・コンピューティング・システム113(例えば、クラウド・コンピューティング・システム)および/または電子制御式器具115と通信するように構成することができる。また、リモート・コンピューティング・システム113は、電子制御式器具115と、直接または(移動体)コンピュータ・システム101を介して通信可能であってもよい。電子制御式器具115は、電子的に制御される任意のタイプの器具またはデバイスでもよい。例えば、電子ハードウェア・コントローラ116によって制御されるデバイスであればいずれもが、電子制御式器具115となる。電子ハードウェア・コントローラ116は、器具またはデバイスを制御するための命令が格納されているコンピュータ・メモリを含むことができる。
【0027】
一実施形態例では、電子制御式器具115はグリルまたは燻煙器具であるが、本明細書において説明する実施形態はこのようなものに限定されるのではない。グリル/燻煙器は、電子ハードウェア・コントローラ116によって動作させることができる。コントローラ116は、温度を制御し、料理サイクルを制御し、燃料燃焼率を制御し、周囲温度を監視し、または他の機能を実行するように構成することができる。ある場合には、電子ハー
ドウェア・コントローラ116が、他のコンピューティング・システム(例えば、101および113)とワイヤレスで通信することができるBloothoothまたはWiFi無線機のような無線機を含んでもよく、またはこれに通信可能に接続されてもよい。電子ハードウェア・コントローラ116は、これらの通信を制御することができ、表示をユーザに提示することもできる。表示は、器具ユーザからの対話処理を可能にするグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を含む、種々の情報を含むことができる。
【0028】
コンピュータ・システム101は、通信モジュール104を介して、電子制御式器具115と相互作用するように構成することができる。更に、コンピュータ・システム101は、このコンピュータ・システム上でソフトウェア・アプリケーション106をインスタンス化するソフトウェア・アプリケーション・インスタンス化モジュール105も含む。ソフトウェア・アプリケーション106は、電子制御式器具115を制御するためのGUIを含むことができる。GUIは、種々の通知、警報、ボタン、フィールド、プロンプト、または電子制御式器具115の監視および制御を可能にする他のエレメントを設けることができる。
【0029】
一実施形態では、ソフトウェア・アプリケーション106は利用可能通知107を与える。利用可能通知107は、電子制御式器具115が制御命令を受けるために利用可能であることを示すことができる。これらの制御命令109は、例えば、一定量の燃料ペレットを燻煙器の燃焼エリア内に追加しなければならないことの指示、または指定量の燃料(プロパンのような)をグリルによって燃焼させなければならないことの指示、あるいは指定された内部温度に到達しなければならないまたはそれを維持しなければならないことの指示を含むことができる。利用可能通知107は、電子制御式器具115が、このような制御命令109を受けるために利用可能か否か示すことができる。
【0030】
利用可能性指示107が、電子制御式器具115が現在命令を受けるために利用可能であることを示す場合、ユーザ111が入力112を与えることができるように、ユーザがどのように器具を制御したいかを示すユーザ・インターフェース118を表示することができる。ユーザ・インターフェース118は、このユーザ・インターフェースを使用して制御可能な多くの異なる機能110を提供することができる。前述のように、これらの機能110は、電子制御式器具115が実行することができる(または実行可能になるよう変更される)実質的にあらゆる機能を含むことができる。グリルおよび燻煙器では、これは、燃焼率、温度、料理サイクル、燃料分配(fuel dispensing)を制御すること、タイマ
を制御すること、調理法にアクセスすること、プローブ温度または警報を表示すること、デバイスをオンまたはオフに切り替えること、またはその他の機能を含むことができる。
【0031】
オーブン、冷蔵庫、ブレンダ(blender)、トースタ、食器洗浄機、コーヒーメーカー、
ミキサ、製パン機、洗浄乾燥機、または他の器具というような他の電子制御式器具115も、ソフトウェア・アプリケーション106を使用して、グリルまたは燻煙器を制御するために使用されるものと同じまたは同様の方法で制御することができる。ソフトウェア・アプリケーション106は、器具についての利用可能通知を与えることができ、アプリケーションは、その器具の機能を制御するためのユーザ・インターフェースを表示することができる。ユーザ111からの入力112が受け取られると、命令生成器108がそのデバイスに特定であり、更に電子制御式器具115によって解釈可能および理解可能な命令を生成することができる。これらの制御命令109は、次に、ユーザ111によって指定された機能110を制御するために、電子制御式器具115に送られる。
【0032】
ある場合には、電子制御式器具115を、リモート・コンピューティング・システム113のような他のコンピューティング・システムと通信することを許可するか否か、ユーザが制御することもできる。電子制御式器具115は(移動体)コンピュータ・システム
101に、1つ以上のリモート・コンピューティング・システム113と通信したいことを示す指示117(例えば、調理法をダウンロードするために)を送ることができる。ユ
ーザ111は、電子制御式器具115がリモート・コンピューティング・システム113と通信することを許可するか否かを示す入力112を与えることができる。このような通信がユーザによって許可された場合、電子制御式器具115は、器具115とリモート・システム113との間におけるデータの流れを許可するアクセス・ポイント(ルータのような)と通信することができる。
【0033】
図2は、スマート・フォン203によって(または代わりにスマート・フォン上で実行するソフトウェア・アプリケーションによって)燻煙器202を制御する実施形態を示す。スマート・フォン203は、クラウド・サービス201と通信することができ、一方クラウド・サービス201は燻煙器202と通信する。クラウド・サービス201は、他の機能(features)と共にデータ・ストレージを提供することができる。データ・ストレージは、例えば、肉、野菜、果物、またはその他の食品品目を燻煙するために燻煙器202によって使用される調理法を格納することができる。クラウド・サービス201を使用すると、顧客またはユーザは彼らの電話機203、タブレット、ラップトップ、デスクトップ、または他のコンピュータ・システムを使用して、燻煙器202の機能を制御することができる。
【0034】
この機能は、内部温度、外部周囲空気温度、プローブ温度(例えば、ワイヤレスで通信するプローブから)、およびグリルまたは燻煙器によって発生することができる警報の監視を含む、燻煙器/グリルの監視を含むことができる。他の制御には、更に多くの燃料を追加することによって温度を調節する、または温度を下げるために既存の燃料(ペレットのような)を燃え尽きさせる、デバイスをオンまたはオフに切り替えるまたはある種のコンポーネントをオンまたはオフに切り替える、タイマまたはカスタム料理サイクルを制御する、あるいはプローブ温度警報を監視することを含んでもよい。スマート・フォン203上ではもっと多くの制御を行うことができ、制御の量および種類を、時の経過と共に更新して、新たな機能を追加することもできる。
【0035】
制御入力がスマート・フォン203(または他の電子デバイス)において受信されると、これらは有線またはワイヤレス・データ送信によって、クラウド・サービス201に受け渡される。次いで、制御入力は、燻煙器/グリル202に、直接またはWiFiルータのようなアクセス・ポイントを介して受け渡される。このように、ユーザは、彼らの燻煙器/グリルを、インターネット・アクセスを有する場所であれば実質的にどこからでも、制御することができるとして差し支えない。場合によっては、ユーザは燻煙器/グリル202に離れて点火することも可能であり、一方他の場合では、グリルからGPSまたはBluetoothジオフェンス(Bluetooth geofence)によって判定される指定距離以内にユーザがいなければ、このような機能を不能化してもよい。
【0036】
図3は、クラウド・サービス301が、燻煙器/グリル302およびスマート・フォン303またはその他の電子計算デバイスを含む種々のデバイスをリンクする、
図2と同様の環境を示す。また、クラウド・サービス301は、データ解析ツール(analytics)、第
三者広告、リモート診断サービス、電子商取引サービス、ソーシャル・メディア、顧客サービス補助、およびその他を含むが、これらに限定されない、種々のその他のサービスおよびシステムにも接続される。例えば、燻煙器/グリル302についての使用データをクラウド・サービス301にアップロードし、グローバル・データ・ストレージに格納することもできる。
【0037】
この使用状況データ(usage data)(燻煙器をいつオンに切り替えたか、どの位の間オンであったか、どの位の温度に達したか、平均内部温度はどれ位か、平均外部温度をどの位
か、どの料理/燻煙調理法が使用されたか、どの制御をいつ使用したか、またはその他の動作使用データ)は、他のユーザからのデータと組み合わせて、解析エンジンによって分析することができる。したがって、多くの異なるユーザからの使用状況データを記録し(log)分析すれば、広い使用パターンを識別することができる。これらの解析ツールは、今
後の燻煙器またはグリルを精巧にし、そして改良するために使用することができ、または広告を行うというような他の目的にも使用することができる。
【0038】
一例では、クラウド・サービスが燻煙器/グリルのユーザの使用状況を追跡してもよく、彼らのグリルの使用状況およびその他の使用状況の間における類似性に基づいて、所与のユーザに関心があると思われる製品または調理法は何か判定することができる。また、使用状況データは、燻煙器/グリル302の遠隔診断を行うために使用することもできる。例えば、使用状況データが、ユーザのグリル温度が正常の動作温度を超えた(例えば、油の火のために)ことを示すとしてもよい。したがって、過熱のために、ある種の部品が故障したかもしれず、故障しそうであったかもしれない。他の使用状況データは、ユーザがどのように彼らのグリルを使用しているかの結果として起こりそうと思われる異なる問題を示すこともできる。また、使用状況データをソーシャル・メディアに送り、調理法の成功した実施例(implementation)を公表する、または指定された肉を燻煙中でありある時刻には用意ができることを、パーティの招待客に公表することもできる。クラウド・サービス301によって提供されるような多くの他のソーシャル・メディアでの実施も、使用することができる。
【0039】
図4は、
図1のアプリケーション106のような、ソフトウェア・アプリケーションのアプリケーション・ワークフロー400を示す。このアプリケーションは、電話機またはタブレットまたはウェアラブル・デバイスのような移動体デバイス上で実行することができ、あるいはデスクトップ・コンピューティング・システム上で実行することができ、あるいはウェブ・ブラウザを介して実行することもできる。尚、アプリケーション・ワークフロー400は、アプリケーション・ワークフローの一例であり、他の実施形態および実施態様も可能であることは理解されよう。
【0040】
アプリケーション・ワークフロー400は、ホーム・メニュー401を含む。ホーム・メニュー401は、起動時に、グリル(またはその他の電子制御式器具)のステータス、使用中のあらゆるプローブのステータス、使用中のあらゆるタイマのステータス、およびあらゆる警報を示す。最初の設定で、ユーザは、グリルをアクセス・ポイント(WiFiアクセス・ポイントのような)に接続し、移動体デバイスをグリルにリンクするところまで進むことができる。また、この最初の設定では、指導書によって、どのようにグリルを使用するか、またはグリルの少なくとも一定のコンポーネントを使用するか、ユーザを導くことができる。ホーム・メニュー401は、グリル温度、プローブ温度、タイマ(動かしている場合)、アクティブな警報(例えば、ペレット不足警報または空ホッパ警報)、現在の料理サイクル、現在の料理の完了までの時間、起動遅延時間、またはその他の情報の内任意のものまたは全てを示すことができる。
【0041】
アプリケーションは、ユーザにグリルの目標温度を制御させ、グリルの目標プローブ温度を制御させ、タイマを設定および再始動させ、起動遅延(startup delay)を設定し、離
れてグリルを始動させまたはグリルをオフに切り替え、警報を設定し、またはその他の機能を実行させる制御メニュー402の内1つ以上を含む、多くの異なるタブおよびメニューを有することができる。料理サイクル・メニュー403を設けることができ、これは、ユーザに、異なる料理サイクル(即ち、一定の方法で食品品目を料理または燻煙するための指定時間量に合わせて温度を制御する、予めプログラミングされている料理ルーチン)、から選択させ、料理サイクルを保存させ、料理サイクルをクラウド・サービスにアップロードさせ(例えば、
図3の301)、料理サイクルにおいて何が行われているかの実況
インディケータをユーザに与え、所与の食品に対して一定の料理サイクルを実行し、料理法および/または料理サイクルをブラウズおよびダウンロードし、指定時間の間食品を一定温度に保持する食品保温サイクルへのアクセスを与え、あるいはその他の機能を実行する。
【0042】
料理サイクル・メニュー403は、料理サイクル作成メニュー409を含む1つ以上のサブメニューを有することができる。料理サイクル作成メニュー409は、ユーザに彼または彼女自身のカスタム料理サイクルを創作させることができる。カスタム料理サイクルは、開始および終了する所与の時刻、サイクル全体にわたって保持するまたは変更する一定の温度、料理時間を短縮するまたは延長する、あるいは所与の時間長だけ内部グリル温度を上昇または低下させるというような、料理サイクルに変更を生じさせる種々のカスタム化可能なトリガまたは条件を指定することができる。料理サイクル創作メニュー409は、ユーザに、カスタム化料理サイクルをグリルにプッシュさせ、グリルにサイクルの実施を開始させることができる。このカスタム化料理サイクルは、直接グリル上またはクラウド・サービス301内に保存することもできる。
【0043】
アプリケーション・ワークフロー上で与えられる他のメニューには、設定メニュー404を含むこともできる。設定メニューは、ユーザに、WiFi、Bloothooth、または通信手段をグリル上で設定させることができる。また、設定メニュー404は、コンフィグレーション設定にアクセスさせ、変更させることもできる。更に、設定メニュー404は、指導書、および設定メニューを使用して変更することができるその他の器具設定またはアプリケーション特定設定も与えることができる。地方の小売店へのアクセスを与えるマップ・メニューまたはタブ405を設けることができ、地方の小売店には、ペレット販売店または流通業者、地方の肉屋あるいは肉または野菜の農場、バーベキューまたはテールゲート・パーティー(tailgate parties)を含む地方の催し、あるいは近隣のグリル流通業者の場所が含まれる。また、マップ・メニュー405は、その器具の修理を専門とする修理店というような、器具に特有である他の情報も提供することができる。
【0044】
写真、調理法、ビデオ、または他のユーザに関心がありそうな他のメディアをユーザにアップロードさせることができるソーシャル・メディア・メニュー406も設けることができる。ソーシャル・メディア・タブは、ユーザに、位置決めピン(location pin)、グリル自体からの更新、またはその他の情報を含む画像またはステータスの更新を、ソーシャル・メディア・ウェブサイトにポストさせることができる。このように、ソーシャル・メディア・メニュー406は、ユーザに彼らの直火焼き/燻煙体験を他の者と共有させる。
【0045】
調理法メニュー407は、ユーザに、オンラインでまたはクラウド・サービス301を通じて入手可能な調理法をブラウズさせる。これらの調理法をブラウズしているとき、ユーザは調理法を彼らの電話機または他のデバイスにダウンロードすることを選択することができる。これらの調理法は、ライブラリに収集すること、およびソーシャル・メディアを通じて共有することができる。ユーザは、調理法を並び替え、彼ら自身の調理法を追加し、写真を他者の調理法に追加し、またはそれ以外で調理法データベースと対話処理することができる。店舗メニュー408は、ユーザに、ペレット、プロパン、またはその他の燃料を購入させ、ソース、混合香辛料(rub)、グリル付属品、グリル部品、またはグリル
/燻煙器全体を購入させる。店舗は、食品品目またはグリルと共に使用することもあるその他の品目の購入も可能にするように、拡張することもできる。以上で説明した概念については、更に
図5の方法500に関して以下で説明する。
【0046】
以上で説明したシステムおよびアーキテクチャを考慮して、開示した主題にしたがって実現することができる方法(methodologies)は、
図5のフロー・チャートを参照すること
により一層良く認められよう。説明を簡潔にする目的で、方法を一連のブロックとして示
して説明する。しかしながら、特許請求する主題は、ブロックの順序には限定されないことは理解され、認められてしかるべきである。何故なら、あるブロックは本明細書において図示し説明する順序とは異なる順序で、および/または他のブロックと同時に現れることもできるからである。更に、以下で説明する方法を実現するためには、全ての図示するブロックを必要としない場合もある。
【0047】
図5は、ソフトウェア・アプリケーションを使用して電子制御式器具を制御する方法500のフロー・チャートを示す。これより、
図1の環境100のコンポーネントおよびデータを頻繁に参照しながら、方法500について説明する。
【0048】
ある実施形態では、方法500は、移動体デバイス上でソフトウェア・アプリケーションをインスタンス化すべきことを指示する開始入力を受け取るアクト(510)、および移動体デバイス上でこのソフトウェア・アプリケーションをインスタンス化するアクト(520)から開始することができる。例えば、ユーザ111は、(移動体)コンピュータ・システム101において、ソフトウェア・アプリケーション106をインスタンス化すべきことを示す入力112を与えることができる。ソフトウェア・アプリケーションは、電子制御式器具115の機能を制御するために実装されるのであればよい。一旦このような入力が受け取られたなら、コンピュータ・システム101は、ソフトウェア・アプリケーションをインスタンス化し、それをユーザ111の使用のために利用可能にする。
【0049】
更に、方法500は、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具が1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信しようとしていることを示す指示を受けるアクト(530)、更にソフトウェア・アプリケーションにおいて、電子制御式器具が1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信することを許可されていることを示すユーザ入力を受け取るアクト(540)も含むことができる。例えば、コンピュータ・システム101は、リモート・コンピューティング・システム113から(例えば、クラウド・サービスから)、電子制御式器具115がこれらと通信しようとしていることを示す指示114を受けることもできる。通信の試行は、例えば、調理法をダウンロードする目的のためであってもよい。ソフトウェア・アプリケーション106は、電子制御式器具115がリモート・コンピューティング・システム113との通信を試みていることを示す通知をユーザに与えることができる。次いで、ユーザ111は、このような通信が許されるか否か示すことができる。
【0050】
許される場合、有線またはワイヤレス接続を介して(アクセス・ポイントを介して等)リモート・コンピューティング・システム113に通信可能に接続されている電子制御式器具は、リモート・コンピューティング・システムとの通信を開始することができる。この許可は、所与のセッション、所与の時間期間、または所与の目的(例えば、調理法をダウンロードする)だけに有効にすることもできる。次に、方法500は、1つ以上のリモート・コンピューティング・システムから、電子制御式器具が1つ以上のリモート・コンピューティング・システムと通信可能に接続されたことを示す指示を受けるアクト(550)を含む。
【0051】
リモート・コンピューティング・システム113の内1つ以上は、コンピュータ・システム101に、電子制御式器具115がリモート・システムに通信可能に接続したことを示す指示114を送ることができ、その後、ソフトウェア・アプリケーション106は、電子制御式器具が命令を受けるために利用可能であることを示す通知106を与えることができる(560)。ある場合には、利用可能通知107は、電子制御式器具115が命令を受けるために利用可能であるか否か、一目で示すように、カラー・コード化されてもよい。例えば、利用可能である場合、通知107を緑で示してもよく、一方器具115が利用可能でない場合、通知107を赤で示してよく、または明らかにこの通信ステータス
を示す何らかの他の方法で示してもよい。
【0052】
更に、方法500は、ソフトウェア・アプリケーションにおいて、1つ以上の指定された機能が電子制御式器具によって実行されるべきことを示すユーザ入力を受け取るアクト(570)も含む。例えば、ユーザ111が、電子制御式器具115によって実行されるべき種々の機能110を指定するユーザ入力112を与えるのでもよい。この入力は、新たな命令を電子制御式器具115に指定するのでも、既存の命令に対する変更を指定するのでもよい。
【0053】
ユーザの入力112は、ソフトウェア・アプリケーション106の命令生成器108に、受け取ったユーザ入力において指定された機能110に基づいて、電子制御式器具を制御するように構成された1つ以上の制御命令109を生成させることができる(580)。次いで、これらの制御命令109を電子制御式器具115に送り、その機能を実行する。電子制御式器具115の電子ハードウェア・コントローラ116は、次いで、指定された機能を解釈し実行する(590)。
【0054】
ソフトウェア・アプリケーション106は、ユーザ・インターフェース118を表示するように構成することができる。ユーザ・インターフェース118は、名前、年齢、住所、性別、グリルの好み、グリルの連番、および/またはその他の同様の情報のような、人口統計的情報(demographic information)を提供するように、ユーザ111に促す。次に
、人口統計的情報をクラウド・プラットフォーム(例えば、
図3のクラウド・サービス301)に送ることができる。このクラウド・プラットフォームは、電子制御式器具をユーザに関連付けられたアカウントに登録するように構成されている。アカウントは、ユーザの情報、このアカウントに登録されている器具、ユーザに関連付けられた調理法(例えば、ユーザがアップロードした、ダウンロードした、または「好きになった」調理法)、またはユーザに関連するその他の情報を格納することができる。
【0055】
ソフトウェア・アプリケーション106は、1つ以上のリモート・コンピューティング・システム113から情報を受信するように構成することができ、このようなシステムと連続的(continuous)または断続的(continual)に通信するのでもよい。受信した情報は、
電子制御式器具に関するデータを含むことができる。電子制御式器具115に関連するこの情報は、使用情報、解析データ、遠隔診断情報、またはその他のタイプのデータを含むことができる。このデータをユーザ・インターフェース118において表示することもできる。ユーザ・インターフェース118は、電子制御式器具115の機能をユーザによって監視させる、および/またはユーザによって制御させる。実際、ユーザは、ユーザ・インターフェースの種々のボタンまたは入力フィールドを使用して、電子制御式器具115上で機能を制御するまたは監視を確立することができる。
【0056】
ある場合には、例えば、ソフトウェア・アプリケーション106のユーザ・インターフェース118が、調理法をコンピュータ・システム101上にダウンロードさせ、電子制御式器具115に供給させる。ユーザ・インターフェース118は、加えてまたは代わりに、タイマ、プローブ、または温度に対する警報を与えることができ、あるいはユーザにカスタム燻煙/料理サイクルをプログラミングさせる、または変更させることもできる。カスタム料理サイクルは、例えば、肉をある温度で(例えば、低い)9時間燻煙し、次いで異なる温度で(例えば、高い)2時間燻煙し、次いで配膳されるまで保温しなければならないことを指定することができる。多くの異なる料理または燻煙サイクルを作り(establish)、グリル/燻煙器自体に、またはクラウド・サービス上に格納することができる。
【0057】
ユーザ(例えば、111)は、ユーザがインターネット接続を有するところであれば世界中のどこからでも、カスタム化燻煙サイクルを電子制御式器具115に送ることができ
る。電子制御式器具115は、カスタム化燻煙サイクルを受信し、燻煙器に点火し、ホッパから燃焼エリアにウッド・ペレットを追加することによって、それを開始する(begin initiating)。電子制御式器具115上の電子ハードウェア・コントローラ116は、カスタム燻煙サイクルを受け取り、その関連命令を解釈し、点火スイッチまたはソレノイドを作動させることによって、またはホッパを作動せせることによって、またはカスタム化燻煙サイクルを実行するために必要なその他の機能を実行することによって、これらを実行することができる。
【0058】
ソフトウェア・アプリケーションは、ユーザに、カスタム化燻煙サイクルをリモート・コンピューティング・システム113上のデータ・ストアに、電子制御式器具115に、または(移動体)コンピュータ・システム101上のデータ・ストレージに保存させる機能(feature)を、ユーザ・インターフェース118に設けることができる。ユーザ・イン
ターフェース118は、更に、ユーザに、電子制御式器具上で調理法を開始させる機能(feature)も設けることができる。調理法は、カスタム燻煙/グリル・サイクルを含むこと
ができ、または予めプログラミングされている料理サイクルを使用してもよい。調理法は、この調理法にしたがって食品を準備するときに、電子制御式器具115によって実行されるべき、指定の燻煙/直火焼き設定を含むことができる。
【0059】
ソフトウェア・アプリケーション106は、リモート・コンピューティング・システム113と電子制御式器具115との間における通信を容易にする。ソフトウェア・アプリケーション106は、データ・パケットをリモート・コンピューティング・システム113に送信し、データ・パケットをリモート・コンピューティング・システム113から受信し、更にデータ・パケットを電子制御式器具に送信し、データ・パケットを電子制御式器具から受信する。このように、ソフトウェア・アプリケーション106は、例えば、インターネット・サイトとグリル/燻煙器との間における通信を可能にする。このアプリケーションを使用するユーザは、アプリケーション上で鶏肉調理法を選択することができ、アプリケーションは、正しい料理プログラムを実行するために、グリルと通信する。したがって、ユーザ111は彼らの電子制御式器具115を世界中のどこからでも制御することができ、調理法またはカスタム料理サイクルをダウンロードまたはアップロードするというように、インターネットまたはクラウドが提供する機能に直接アプリケーションにアクセスさせることができる。
【0060】
一実施形態では、コンピュータ・プログラム製品を提供する。このコンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ実行可能命令を有する1つ以上のコンピュータ記憶媒体を含み、コンピュータ実行可能命令がコンピューティング・システムの1つ以上のプロセッサによって実行されると、コンピューティング・システムにユーザ・インターフェースをインスタンス化させる。このユーザ・インターフェースの一実施形態を
図6に示す。
【0061】
スマート・フォン、タブレット、ラップトップ、またはウェアラブル・デバイスのような移動体コンピューティング・デバイス601は、ソフトウェア・アプリケーション602(
図1のソフトウェア・アプリケーション106と同じでも異なってもよい)を実行するように構成することができる。ソフトウェア・アプリケーション602は、ユーザ・インターフェース603を含むことができる。ユーザ・インターフェースは、第1入力フィールド604を含むことができる。第1入力フィールド604は、電子制御式器具(例えば、
図1の115)が1つ以上のリモート・コンピューティング・システム(例えば、113)と通信することを許可されているか否かを示す入力を受け取るように構成されている。第1入力フィールド604は、ユーザが電子制御式器具115にリモート・コンピューティング・システム113と通信することを許可するか(「Yes」605)否か(「No」606)指示を与えるようにユーザに促すことができる。
【0062】
更に、ソフトウェア・アプリケーション602のユーザ・インターフェース603は、電子制御式器具115が1つ以上のリモート・コンピューティング・システム113に通信可能に接続されているか否か(例えば、接続ステータス・フィールド608において)示すように構成された通知フィールド607も含むことができる。更に、ユーザ・インターフェース603は、電子制御式器具115が命令を受けるために利用可能であることを(例えば、入力ステータス・フィールド609において)示す通知を与えることができる。命令は、移動体コンピューティング・デバイス601におけるユーザ入力から来るのでもよく、またはリモート・コンピューティング・システム113から来るのでもよい。
【0063】
また、ユーザ・インターフェース603は、1つ以上の指定機能(例えば、611A、611B、カスタム機能611C等)が電子制御式器具115によって実行されるべきであることを示す入力を受け取るように構成された第2入力フィールド610も含むことができる。これらの機能には、温度監視および制御、ガス燃焼率、ペレットを燃焼エリアに供給するためのホッパ制御、タイマ制御、またはその他の機能を含むことができる。更に、ユーザ・インターフェース603は、命令生成インディケータ612も設けることができる。命令生成インディケータ612は、電子制御式器具115を制御するように構成された制御命令が、受け取ったユーザ入力において指定された機能(例えば、611A)に基づいて、生成されつつあることを示すように構成されている。送信インディケータ613は、指定された機能の実行のために、電子制御式器具115に命令が送られつつあることを示すことができる。これらの機能は、電子制御式器具上の電子ハードウェア・コントローラ116によって解釈され実行される。
【0064】
また、ユーザ・インターフェース603は、電子制御式器具上でカスタム料理サイクルに対するリアル・タイムの追加または変更にも備えることができる。したがって、一旦ユーザが料理/燻煙サイクルを開始しても、ユーザは、望ましければ、アプリケーション602を使用して、プロセス全域においてその料理サイクルを更新し、料理の各部分をカスタム化することができる。場合によっては、ソフトウェア・アプリケーション602が、電子制御式器具と共に実装されたワイヤレス調理機材(ワイヤレス・ディジタル・プローブのような)から温度更新を受けることもできる。ユーザ・インターフェース603は、これらの更新または警報を表示することができ、食材を料理し過ぎないように、暖かい状態に燻煙器を切り替えるというような行動を取ることをユーザに要求することができる。
【0065】
以上のように、ソフトウェア・アプリケーションを使用して、電子制御式器具を制御する方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を提供した。更に、電子制御式器具を制御するためのユーザ・インターフェースを提供する方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品も提供した。
【0066】
本明細書において説明した概念および特徴は、その主旨や記述的特性から逸脱することなく、他の具体的な形態においても具体化することができる。説明した実施形態は、あらゆる観点において、限定的ではなく例示的にのみ見なされるものとする。したがって、本開示の範囲は、以上の説明によってではなく、添付した特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等の意味および範囲に該当するあらゆる変更は、その範囲内に包含されるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燻煙器の燃焼エリアに燃料ペレットを与えるように構成されたホッパを備える燻煙器と通信し、かつ、動作を制御するためのクラウド・コンピューティング・システムであって、前記クラウド・コンピューティング・システムは、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令が格納される少なくとも1つの非一時的コンピュータ読み取り可能媒体と、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに、
前記燻煙器が前記クラウド・コンピューティング・システムと通信するよう構成されたことに応じて、前記燻煙器との直接ネットワーク通信を確立させ、
前記燻煙器の動作を制御するための制御情報を含む1つ以上の通信をリモート・デバイスから受信させ、
前記制御情報を前記燻煙器に送信させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項2】
請求項1に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに、
前記1つ以上の通信の受信に応じて、前記燻煙器に対する前記リモート・デバイスの位置を決定させ、
前記リモート・デバイスの前記位置が前記燻煙器から一定距離の範囲内であるとの決定に応じて、前記燻煙器に送信するために前記制御情報を有効とさせ、
前記リモート・デバイスの前記位置が前記燻煙器から前記一定距離の範囲よりも外であるとの決定に応じて、前記制御情報が前記燻煙器へ送信されることを防ぎ、または、1つ以上の命令が前記燻煙器に送信される前に前記制御情報を変更させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項3】
請求項2に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、前記受信された1つ以上の通信は、前記燻煙器を点火することに関する
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項4】
請求項2に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、前記燻煙器に対する前記リモート・デバイスの位置を決定することは、前記リモート・デバイスの決定されたグローバル・ポジショニング・システム(GPS)位置に基づいて前記リモート・デバイスの前記位置を決定することを含む
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項5】
請求項2に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、前記燻煙器に対する前記リモート・デバイスの位置を決定することは、ブルートゥース(登録商標)ジオフェンスに基づいて前記リモート・デバイスの前記位置を決定することを含む
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項6】
請求項1に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに使用状況データを前記燻煙器から受信させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項7】
請求項6に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに、
前記燻煙器より受信した前記使用状況データを分析させ、
前記燻煙器のための1つ以上の燻煙器に関連する分析を生成させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項8】
請求項1に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに前記制御情報を前記燻煙器に送信させて、前記ホッパに追加のペレットを前記燃焼エリアに投入させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項9】
請求項1に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに、前記燻煙器の遠隔診断を実行させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項10】
請求項7に記載のクラウド・コンピューティング・システムにおいて、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記クラウド・コンピューティング・システムに、前記燻煙器の1つ以上の構成における問題を推測させる
ことを特徴とするクラウド・コンピューティング・システム。
【請求項11】
リモート・デバイスを介して燻煙器を遠隔制御する方法であって、
前記燻煙器がクラウド・コンピューティング・プラットフォームと直接ネットワーク接続していることを示す指示を、前記リモート・デバイスにおいて前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームから受信するステップと、
前記リモート・デバイスのユーザ・インターフェースを介して、前記燻煙器の機能を制御するための1つ以上のユーザ選択を与えるステップと、
前記与えられた1つ以上のユーザ選択に関するユーザ対話を前記リモート・デバイスにおいて検出するステップと、
前記検出されたユーザ対話に基づいて、前記燻煙器の機能を制御するためのユーザ固有の命令を生成するステップと、
前記生成されたユーザ固有の命令を前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームに送信するステップと
を備える方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、さらに、
クラウド・コンピューティング・プラットフォームから、少なくとも1つの広告を受信するステップと、
前記少なくとも1つの広告を、前記リモート・デバイスの前記ユーザ・インターフェースを介して表示するステップと
を備える方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、前記ユーザ・インターフェースは、前記リモート・デバイスのソフトウェア・アプリケーションの一部である
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法において、前記少なくとも1つの広告は、前記生成されたユーザ固有の命令に基づいてカスタマイズされたものである
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法において、前記ユーザ固有の命令は、第三者システムとのネットワーク通信を前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームに確立させる命令を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、前記ユーザ固有の命令は、さらに、前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームに、前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームにおいて前記燻煙器から受信した使用状況データ、または、前記使用状況データから導出された情報を、第三者システムへ送信させる命令を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項17】
ホッパおよびオーガと、
燃焼エリアであって、前記ホッパおよびオーガにより、燃料ペレットが前記燃焼エリアの内部に投入されるように構成される燃焼エリアと、
コントローラと、を備える燻煙器であって、前記コントローラは、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令が格納される少なくとも1つの非一時的コンピュータ読み取り可能媒体と、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサがその命令を実行すると、前記燻煙器に、
1つ以上のリモート・コンピューティング・システムとのネットワーク通信を確立するためのコンフィグレーション情報をリモート・デバイスから受信させ、
前記1つ以上のリモート・コンピューティング・システムとのネットワーク通信を確立させ、
クラウド・コンピューティング・プラットフォームとの直接通信が確立したことに応じて、前記リモート・デバイスのとの直接のワイヤレス通信を終了させ、
前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームから、1つ以上の通信を直接受信させ、前記1つ以上の通信は、前記燻煙器において、燻煙器パラメータまたは食品パラメータの1つ以上を獲得させる制御情報を含み、前記制御情報は、前記リモート・デバイスから生じたものであり、
前記1つ以上の通信の受信に応じて、前記燻煙器における少なくとも1つの料理の特質を調整して、前記燻煙器パラメータまたは前記食品パラメータの1つ以上を少なくとも部分的に獲得させ、
前記燻煙器の使用状況を監視させ、
前記監視した使用状況を表す使用状況データを、前記クラウド・コンピューティング・プラットフォームへ直接送信させる
ことを特徴とする燻煙器。
【請求項18】
請求項17に記載の燻煙器において、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサによりその命令が実行されると、前記燻煙器の前記コントローラに、燻煙器パラメータまたは食品パラメータの1つ以上を前記燻煙器で獲得させる前記制御情報の受信に応じて、カスタム料理サイクルを開始させ、前記カスタム料理サイクルが前記リモート・デバイスから生じたものである
ことを特徴とする燻煙器。
【請求項19】
請求項17に記載の燻煙器において、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサによりその命令が実行されると、前記燻煙器の前記コントローラに、
燻煙器パラメータまたは食品パラメータの1つ以上を前記燻煙器で獲得させることを示す前記制御情報の受信に応じて、ユーザ選択レシピを実施させ、前記ユーザ選択レシピが前記リモート・デバイスから生じたものであり、
前記ユーザ選択レシピを実施させるために、前記燻煙器の前記燃焼エリアへ送られる前記燃料の量を調整させる
ことを特徴とする燻煙器。
【請求項20】
請求項17に記載の燻煙器において、さらに命令を備え、前記少なくとも1つのプロセッサによりその命令が実行されると、前記燻煙器の前記コントローラに、ユーザ選択レシピにおいて特定される時間間隔、または、温度プローブから受信される温度データの1つ以上に基づいて、前記燻煙器の前記燃焼エリアに送られる前記燃料の量をさらに調整させる
ことを特徴とする燻煙器。