(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059231
(43)【公開日】2022-04-13
(54)【発明の名称】航空機の回転翼制御機構
(51)【国際特許分類】
B64C 27/28 20060101AFI20220406BHJP
B64C 27/08 20060101ALI20220406BHJP
B64C 27/26 20060101ALI20220406BHJP
【FI】
B64C27/28
B64C27/08
B64C27/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166831
(22)【出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】518120603
【氏名又は名称】株式会社FINEMECH
(72)【発明者】
【氏名】平岩 一美
(57)【要約】 (修正有)
【課題】3個以上の回転翼を有する航空機の、少なくとも2個の回転翼を傾ける簡便な方法を得て、飛行の安定性向上や、水平方向飛行の高速化を可能な回転翼制御機構を提供する。
【解決手段】機体10にモータ12a、14a、16a、18aで駆動する少なくとも3個の回転翼12、14、16、18を備えた航空機2の、回転翼の傾きを変化させる制御機構1であって、回転翼12、14の回転中心から径方向に所定の距離だけ離れた位置に回転翼12、14の支持軸12b、14bを設けてこれを傾転中心として、任意の傾転角で固定する係止手段を有するとともに、回転翼12、14の回転にて発出する推力で生じる支持軸12b、14b周りのモーメントに、対抗して作用する弾性体12b、14bの荷重を常時付加するようにした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体にモータで駆動する少なくとも3個の回転翼を備えた航空機の、前記回転翼の傾きを変化させる制御機構であって、前記回転翼の回転中心から径方向にδだけ離れた位置に前記回転翼の支持軸を設けてこれを傾転中心として、任意の傾転角で固定する係止手段を有するとともに、前記回転翼の回転にて発出する推力で生じる前記支持軸周りのモーメントに、対抗して作用する弾性体の荷重を常時付加していることを特徴とする航空機の回転翼制御機構。
【請求項2】
前記支持軸は弾性体で構成し、該支持軸の一端を前記機体に固定し、他端を前記モータに固定したことを特徴とする請求項1に記載の航空機の回転翼制御機構。
【請求項3】
前記機体の左右の前記モータは前記支持軸と一体にして、該支持軸と前記機体の間に前記係止手段と前記弾性体とを並列に設けたことを特徴とする請求項1に記載の航空機の回転翼制御機構。
【請求項4】
前記制御機構が、制御モータで駆動するウォームギヤと前記モータと一体のウォームホイールとで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の航空機の回転翼制御機構。
【請求項5】
前記航空機の進行方向側の少なくとも2個の前記回転翼の、該回転翼の回転中心より前記進行方向側に離れた前記支持軸を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の航空機の回転翼制御機構。
【請求項6】
4個以上の前記回転翼を有する前記航空機の進行方向反対側の少なくとも2個の前記回転翼の、該回転翼の回転中心より前記進行方向側に離れた前記支持軸を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の航空機の回転翼制御機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にドローンまたはマルチコプターと呼ばれる、少なくとも3個の回転翼(プロペラ)を有する航空機の回転翼制御機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、3個以上の回転翼を有する航空機としては、機体に4個の回転翼を備えた例(たとえば、特許文献1の
図7参照)が知られている。また、同特許文献は回転翼を傾けること(ティルト)を可能にして、高空からの急降下における飛行の安定性確保を提案している。
【0003】
しかしながら、上記従来の回転翼を有する航空機にあっては回転翼を傾ける方法に課題があった。すなわち、大きな揚力を発出しながら、ジャイロ効果を有する回転翼の傾きを制御することが困難という問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、飛行中に回転翼を傾ける簡便な方法がないことである。本発明の目的は、回転翼の傾きを変化および係止する簡便な方法により、大きな揚力を発出しながら、飛行の安定性向上や、水平方向移動(飛行)の高速化を可能にする、航空機の回転翼制御機構を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、機体にモータで駆動する少なくとも3個の回転翼を備えた航空機の、回転翼の傾きを変化させる制御機構であって、回転翼の回転中心から径方向にδだけ離れた位置に回転翼の支持軸を設けてこれを傾転中心として、任意の傾転角で固定する係止手段を有するとともに、回転翼の回転にて発出する推力で生じる支持軸周りのモーメントに、対抗して作用する弾性体の荷重を常時付加していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の航空機の回転翼制御機構は、大きなパワーが不要であり複雑な機構にすることなく、簡便に回転翼の傾きを制御することができるので、大きな揚力を発出しながらの飛行の安定性確保のほかに、たとえば水平方向の飛行において進行方向側に配置された2個の回転翼を常にモータのフルパワーで駆動しつつ、より速く人や物品を運ぶことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例1に係る回転翼制御機構を用いた航空機の上面外観図である。
【
図2】
図1の航空機を側方から見た回転翼回りの外観および一部断面図である。
【
図3】本発明の回転翼制御機構を用いた実施例2に係る航空機の上面外観図である。
【
図4】
図3の航空機を側方から見た高速飛行時の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係る航空機の回転翼制御機構を、実施例に基づき図とともに説明する。
【実施例0010】
図1は、本発明の実施例1に係る回転翼制御機構1を用いた航空機2の概要を表した上面外観図である。航空機2は、機体10に支持された4個の第1回転翼12、第2回転翼14、第3回転翼16、第4回転翼18を備えた、一般的にはドローンまたはマルチコプターと呼ばれるもので、第1乃至第4回転翼12、14、16、18はそれぞれ第1モータ12a、第2モータ14a、第3モータ16a、第4モータ18aにより回転して揚力(鉛直方向上向きの推力)を得ることができる。また、航空機2は水平方向の飛行を主として矢印3で示すように
図1の上方向としている。なお、第1乃至第4回転翼12、14、16、18は固定ピッチのプロペラであり、これらは回転速度の制御で揚力を調整する。
【0011】
図1の実施例では、航空機2の水平方向の飛行における前方の第1回転翼12、第2回転翼14を、本発明の回転翼制御機構1を用いて傾転させるので、これらを中心に説明する。なお、後方の第3回転翼16、第4回転翼18は、これらを駆動する第3モータ16a、第4モータ18aが機体10から延びたアーム10c、10dの先端部にそれぞれ固定されており、傾転しない。
【0012】
前方の第1回転翼12、第2回転翼14は、機体10の進行方向の中心線に対して左右対称に設けられており、これから説明する回転翼制御機構1も対称の構成であるので、進行方向右側の第1回転翼12について
図2を参照しながら説明する。
図2は、
図1の右方から第1回転翼12および第1モータ12aなどの外観を拡大して示しており、一部は断面を描いている。
【0013】
なお、
図2で、太い実線で描いた第1回転翼12および第1モータ12aの状態を傾転角0(ゼロ)とすると、細線で外形を描いた第1回転翼12および第1モータ12aは、時計回り方向に30°傾転した状態を例示している。
【0014】
機体10の前方から進行方向に対して直角に右側へ延びたアーム10aの右端に第1モータ12aが設けられている。アーム10aの中には第1支持軸12bが通っており、第1支持軸12bの左端は機体10の中央部10zに固定され、右端はモータ12aに連結されるとともにアーム10aに対して回転可能に支持されている。そして、支持軸12bの中心と第1モータ12aの中心は進行方向側にδだけ離れている。
【0015】
さらに支持軸12bは、いわゆるトーションバーになっていて、その捻り弾性力でモータ12aを
図2中で常に反時計回りに傾転させる荷重が作用するようにしてある。なお、支持軸12bと左側の支持軸14bが一体であってもよく、その場合は両者の中央部を機体10に固定する。
【0016】
第1支持軸12bの右端には、第1モータ12aとともにウォームホイール12cが一体になっていて、これに噛み合うウォーム10eが制御モータ10gと連結され、制御モータ10gはアーム10aに固定してある。したがって、制御モータ10gが回転することにより、ウォームホイール12cが回転し支持軸12bを捻りながら第1回転翼12および第1モータ12aが傾転する構成になっている。
【0017】
なお、後述するように第1回転翼12が回転して揚力が発生した場合、該揚力が第1回転翼12および第1モータ12aの重量を超えた分だけ前記δを半径とした、第1支持軸12bの捻り荷重に反して時計回りのモーメントが生ずる。
【0018】
したがって、制御モータ10gがウォームホイール12cを回転させるのに要するトルクは、この第1支持軸12bの捻り荷重によるトルクと前記モーメントによるトルクと、第1回転翼12のジャイロ効果に対抗するトルクの合計であり、前述したように第1支持軸12bの捻りトルクと時計回りのモーメントが相殺する関係であるので、小さい値になるとともに第1回転翼12の回転速度によるモーメントで加勢したり、その逆にしたりすることもできる。
【0019】
また、ウォーム10eとウォームホイール12cとの間は、ウォーム10eからウォームホイール12cを駆動するのに適していて、逆方向の駆動は動力伝達効率が低い関係で困難である。このため、制御モータ10gとウォーム10eは、ウォームホイール12cの回転を留める、ブレーキのような係止作用を有する。なお、
図1左側のアーム10bに支持された第2支持軸14b、ウォームホイール14c、ウォーム10f、制御モータ10hなどは、上記したように右側の第1回転翼12のそれぞれの対応部品と同様である。
【0020】
図1に示した航空機2は、これを飛行させるために、図示を省略しているが、バッテリ、ソフトウエアを含むコントローラ、通信装置、高度計、GPS受信機の他に、必要に応じてカメラ、測距装置などの各種センサを備えている。なお、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aに供給する電力はバッテリ以外に燃料電池または内燃機関で発電したのであってもよい。
【0021】
つづいて実施例1の作用について説明する。なお、第1乃至第4回転翼12、14、16、18は、一般的なマルチコプターと同様に、前後左右に隣り合った回転翼同士が互いに逆方向に回転する。そして、
図1に示すように第1モータ12a、第2モータ14aが地面に対して鉛直になっている状態が前述した傾転角0°であり、航空機2が地上に停止している場合の状態でもあり、第1乃至第4回転翼12、14、16、18はすべて水平に回転する。
【0022】
はじめに、
図1の状態でスタートする際は、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aによる駆動で第1乃至第4回転翼12、14、16、18を回転させると揚力が発生し、所定の揚力に達すると機体10は浮き上がる。
【0023】
この際、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aのパワーを制御することで第1乃至第4回転翼12、14、16、18の回転速度が変化し、機体10は上昇、高度維持(ホバリング)、下降のいずれかになる。
【0024】
そして、機体10が高度を維持した状態で、第1回転翼12、第2回転翼14に付随した制御モータ10gを回転させて、第1回転翼12、第2回転翼14および第1モータ12a、第2モータ14aを
図2の細線で描いたように、
図1の右側から見て時計回りに傾転させると、第1回転翼12、第2回転翼14の揚力の一部が機体10を前進させる方向に作用して、機体10が前進方向へ飛行を始める。
【0025】
この際に、制御モータ10g、10hが必要とするトルクには、前述したように第1回転翼12、第2回転翼14の揚力を一時的に変化させることで制御モータ10g、10hが必要とするトルクを小さくすることが可能である。例えば、第1回転翼12を時計回りに傾転させる場合は第1回転翼12の揚力を大きくすれば、前述した時計回りのモーメントが大きくなって制御モータ10gの所要トルクを小さくすることができるし、その逆に反時計回りに傾転させる場合は、第1回転翼12の揚力を小さくすれば、同様の効果が得られる。
【0026】
機体10が飛行する速度は、第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角と第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aのパワーを制御することで変化させることができる。
【0027】
なお、一般的なマルチコプターと同様に、第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角が0であっても、第1乃至第4回転翼12、14、16、18の回転速度を個別に制御することで、前後左右の移動や機体10の姿勢の制御が可能であることは言うまでもない。
【0028】
上記は、第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角を変化させる方法および具体的な作用と、該傾転角を変化させることの応用例として、前進方向の飛行について説明した。また、上記した傾転角を維持する係止手段をウォーム10eおよびウォームホイール12cとして説明したが、単なる摩擦ブレーキまたは他の機械的な係止手段であってもよい。
【0029】
以上説明したように実施例1の航空機の回転翼制御機構1によれば、簡便な構成で容易に第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角を変化させることができる。すなわち、機体10を浮揚させる揚力を発出している第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角を変化させるのに、これらの揚力を一時的に変化させることで最小限のパワーの制御モータ10g、10hで済ませることができる。
【0030】
また、第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角を維持(係止)するためのブレーキ作用をウォームホイール12c、14cおよびウォーム10e、10fと制御モータ10g、10hに兼務させることができる。
【0031】
そして、この回転翼制御機構1を進行方向側の第1回転翼12および第2回転翼14の傾転角制御に応用することで以下のようなメリットがある。
【0032】
すなわち、一般的なマルチコプターは各回転翼の傾転角が変化しないので、例えば
図1のような第1乃至第4回転翼12、14、16、18を備えて前進方向に飛行する場合は、進行方向側の第1回転翼12と第2回転翼14の回転速度を低下させることで前進する。
【0033】
そして、飛行速度を速くするためには第1回転翼12と第2回転翼14の回転速度をより低くする必要がある。しがたって、第1回転翼12と第2回転翼14を回転させるのに要するパワーが低くなることを意味し、移動速度の上昇とともに第1乃至第4回転翼12、14、16、18全体の駆動パワーが低くなる。
【0034】
これに対して本発明の回転翼制御機構1を応用した場合は、第1回転翼12と第2回転翼14の回転速度を落とすことなく、すなわち、大きな揚力を発出しながら、第1回転翼12および第2回転翼14の傾転角を制御するだけで前進飛行が可能であり、該傾転角と第1モータ12a、第2モータ14aのパワーを組み合わせて制御することで、常に大きなパワーで第1乃至第4転翼12、14、16、18を駆動しながら飛行することができるので、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aのパワーを同じとした場合に、一般的なマルチコプターに比べて飛行速度を高くすることができる。
【0035】
また、上記は第1回転翼12および第2回転翼14を時計回りに前傾させることで前進飛行において速度を高めるメリットを説明したが、逆に反時計回りに後傾させることで従来例(特許文献1参照)のように急降下における飛行の安定性に生かすことができる。
実施例2の、実施例1との第1の違いは、実施例1における第1支持軸12bと第2支持軸14bを一体化して、実施例1のような弾性を有していない第1支持軸12bとして、これをアーム10aおよびアーム10bが回転可能に支持するとともに、該第1支持軸12bと一体のウォームホイール12cと、これに噛み合うウォーム10eを駆動する制御モータ10gを機体10に、それぞれ設けたことである。
実施例1との第2の違いは、上記した第1支持軸12bと機体10との間に後述するスプリング10jを設けたことである。実施例1との第3の違いは、第1回転翼12、第2回転翼14に加えて、第3回転翼16および第4回転翼18にも本発明の制御機構1を適用して傾転可能としたことである。実施例1との第4の違いは、一般的な飛行機と同様の翼20を機体10の上部左右両側に設けたことである。
つぎに、実施例2の作用について説明する。第1回転翼12、第2回転翼14の作用については、第1モータ12aと第2モータ14aが第1支持軸12bによって一体的に連結されているので、第1回転翼12、第2回転翼14の傾転角が常に同じであるほかは実施例1と基本的に同様であるので、説明を省略する。また、第3回転翼16および第4回転翼18の作用も、基本的に第1回転翼12および第2回転翼14と同じである。
つぎに、もっとも一般的な上昇から水平飛行を経て下降にいたる制御について説明する。実施例1でも説明したように、第1乃至第4回転翼12、14、16、18を水平(傾転角0)に回転させて揚力を発生させて地上から発進して上昇する。
なお、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aのパワーが十分に確保できるなら、第1乃至第4回転翼12、14、16、18の傾転角を90°にして、第1乃至第4モータ12a、14a、16a、18aのパワーをすべて前進飛行に使うことができる。
つづいて、水平飛行から下降へはこれと逆の動きを行なう。すなわち、第1乃至第4回転翼12、14、16、18の傾転角を徐々に元に戻し、水平飛行の速度を低下させながら下降を行い、やがて傾転角が0になった状態で下降して着地する。
この際、スプリング10jのセット荷重を適切に設定しておけば、上昇中の傾転角を時計回り方向に傾転させるのは、第1乃至第4回転翼12、14、16、18の揚力が大きい状態であり、揚力によるモーメントがスプリング10jの荷重に打ち勝つ方向であるので、制御モータ10g、10nのパワーは少なくて済み、逆に水平飛行から下降に移行するのは第1乃至第4回転翼12、14、16、18の揚力を減らす状態であるので、スプリング10jの荷重が揚力によるモーメントに打ち勝つ方向になり、これも制御モータ10g、10nのパワーは少なくて済む。
実施例2は、第1回転翼12、第2回転翼14に加えて、第3回転翼16および第4回転翼18にも本発明の制御機構を適用して傾転可能としたことと、また翼20を設けたので、より高速で飛行するのに適したマルチコプターが得られる。
以上、本発明の概要を説明したが、詳細の構成は図示した内容にこだわることなく、種々の応用が考えられる。たとえば、第1モータ10aなどの軸方向両側に第1回転翼12などを設けることや、第1支持軸12bなどを常に反時計回りに傾転させる弾性力の付与手段を別の形式のスプリング、たとえばゼンマイ型のスプリングなどに置換することができる。また、各支持軸12b、14bなどを機体10の中心線に対して直角に設けた例で説明したが、実施例1ではこれにこだわることなく設定してもよい。そして、実施例2にあっては、第1支持軸12bと第3支持軸16bとをチェーンなどで機械的に連結して、ウォームホイール12cや制御モータ10hなどを1個で済ませることも可能である。