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特開2022-59281医療レポート疎漏防止方法又は医療レポート疎漏防止システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059281
(43)【公開日】2022-04-13
(54)【発明の名称】医療レポート疎漏防止方法又は医療レポート疎漏防止システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 15/00 20180101AFI20220406BHJP
【FI】
G16H15/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166918
(22)【出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】598130310
【氏名又は名称】株式会社エムアンドエイチ
(74)【代理人】
【識別番号】230127443
【弁護士】
【氏名又は名称】石川 郁亮
(72)【発明者】
【氏名】池内 廣子
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】医療レポート疎漏防止方法又は医療レポート疎漏防止システムを提供する。
【解決手段】疎漏防止方法は、一の医師が、医療用画像撮影のオーダー又は医療用検査のオーダーをしS1、他の医師が、医療用画像データに基づいて読影するか又は医療用検査データに基づいて病理診断を行って、その結果を医療レポートとして作成しS2、医療レポートに基づいて、撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせ及び疾病と状態との組み合わせによりコード化し、コード化した情報に基づいて、医療レポートの中から要精査医療レポートを抽出し、一の医師に、コード結果と要精査医療レポートを発送しS3、発送の日から一定の期間経過後に、一の医師が要精査医療レポートを疎漏している場合には、その旨の注意を喚起するS4。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療レポート疎漏防止方法であって、
(S1)一の医師が、医療用画像撮影のオーダー又は医療用検査のオーダーをし、
(S2)他の医師が、医療用画像データに基づいて読影し、又は、医療用検査データに基づいて病理診断を行って、その結果を医療レポートとして作成し、
(S3)前記医療レポートに基づいて、撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせにより、及び、疾病と状態との組み合わせにより、コード化し、前記コード化した情報に基づいて、前記医療レポートの中から要精査医療レポートを抽出し、前記一の医師に、前記コード結果と前記要精査医療レポートを発送し、
(S4)前記発送の日から一定の期間経過後に、前記一の医師が前記要精査医療レポートを疎漏している場合には、その旨の注意を喚起することを含んでなる、医療レポート疎漏防止方法。
【請求項2】
医療レポート疎漏防止システムであって、
(1)一の医師が、医療用画像撮影のオーダー又は医療用検査のオーダーをすることと、
(2)他の医師が、医療用画像データに基づいて読影し、又は、医療用検査データに基づいて病理診断を行って、その結果を医療レポートとして作成することと、
(3)前記医療レポートに基づいて、撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせにより、及び、疾病と状態との組み合わせにより、コード化し、前記コード化した情報に基づいて、前記医療レポートの中から要精査医療レポーを抽出し、前記一の医師に、前記コード結果と前記要精査医療レポートを発送することと、
(4)前記発送の日から一定の期間経過後に、前記一の医師が前記要精査医療レポートを疎漏している場合には、その旨の注意を喚起することと、を含んでなる、医療レポート疎漏防止システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療レポート疎漏防止方法又は医療レポート疎漏防止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療業界(病院)においては、一の医師(例えば、主治医等)は医療レポートに基づいて、疾病の有無、治療対象、治療方法、又は再検査等の結論を出して、治療の有無又は方向性を決定し、疾病の早期発見及び早期治療を図り、患者の疾病を早期に完治することに務めている。
【0003】
医療機関においては、実際、当該一の医師が、患者の診療等により、医療用画像撮影のオーダー又は医療用(臨床)検査のオーダーを行う。次に、当該オーダーに基づいて、診療放射線技師は医療用画像の撮影をし、又は臨床検査技師は医療用(臨床)検査を行って、その結果は医療用画像データ又は医療用(臨床)検査データとしてサーバ等に保存され、必要に応じて打ち出される。次に、他の医師(例えば、医療用画像であれば読影医又は医療用(臨床)検査であれば病理医)が、医療用画像データに基づいて読影し、又は医療用検査データに基づいて医療(病理)診断を行って、その結果を医療レポートとして作成し、サーバー等に保存し、必要に応じて打ち出され、その後、当該一の医師に、当該医療レポートが発送(配送)される。そして、当該一の医師が当該医療レポートに基づいて、患者の疾病の有無、疾病の状況等を判断し、治療の有無、今後の治療計画等を立てることとなる。
【0004】
しかしながら、当該一の医師は、多数の患者を診察、治療等の通常の業務に加えて、夜勤又は緊急患者の処置、後進の育成、学会発表等があり、その結果、当該一の医師は、不知、失念、又は懈怠等によって当該医療レポートの存在を見落とし(疎漏)、当該医療レポートに基づく診断又は治療計画等を実現することができないことがある。
【0005】
このような見落とし(疎漏)を看過すれば、迅速な診断ができず、かつ、治療が遅延し、悪性疾患の場合には、病状を悪化させ、患者を重篤状態に至らしめる危険性がある。これでは、患者に対して適正な医療行為ができず、かつ、患者の診療に対する重過失又は看過ということを招くこととなる。
【0006】
このような問題に対して、従来、特許文献1(特開2009-075927号公報)では、医用レポートに重要度を設定し、緊急性の可否を判定し、緊急処置必要と判断された場合には、直ちに、担当医にメッセージを送信する、医用レポート作成システムが提案されている。
【0007】
また、特許文献2(特開2020-0087471号公報)によれば、医療検査資料をリスト化し、当該リストから必要な医療検査資料を表示する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009-075927号公報
【特許文献2】特開2020-087471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、今尚、当該一の医師(例えば、主治医等)が、当該他の医師(読影医又は病理医)が医療用画像データ又は医療用(臨床)検査データを精査し作成した医療レポートを見過ごすことを防止することができる方法又はシステムがあれば、当該一の医師は、患者の疾病の有無を一早く診断でき、患者に対して迅速かつ適正な医療行為を提供することを可能とし、他方、患者は迅速かつ適正な診断又は治療を享受することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、従来技術の課題を解決するために、以下の発明を提案する。
本発明の一の態様は、医療レポート疎漏防止方法であって、
(S1)一の医師が、医療用画像撮影のオーダー又は医療用検査のオーダーをし、
(S2)他の医師が、医療用画像データに基づいて読影し、又は、医療用検査データに基づいて病理診断を行って、その結果を医療レポートとして作成し、
(S3)前記医療レポートに基づいて、撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせにより、及び、疾病と状態との組み合わせにより、コード化し、前記コード化した情報に基づいて、前記医療レポートの中から要精査医療レポートを抽出し、前記一の医師に、前記コード結果と前記要精査医療レポートを発送し、
(S4)前記発送の日から一定の期間経過後に、前記一の医師が前記要精査医療レポートを疎漏している場合には、その旨の注意を喚起することを含んでなる、医療レポート疎漏防止方法。
【0011】
本発明一の態様は、医療レポート疎漏防止システムであって、
(1)一の医師が、医療用画像撮影のオーダー又は医療用検査のオーダーをすることと、
(2)他の医師が、医療用画像データに基づいて読影し、又は、医療用検査データに基づいて病理診断を行って、その結果を医療レポートとして作成することと、
(3)前記医療レポートに基づいて、撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせにより、及び、疾病と状態との組み合わせにより、コード化し、前記コード化した情報に基づいて、前記医療レポートの中から要精査医療レポートを抽出し、前記一の医師に、前記コード結果と前記要精査医療レポートを発送することと、
(4)前記発送の日から一定の期間経過後に、前記一の医師が前記要精査医療レポートを疎漏している場合には、その旨の注意を喚起することと、を含んでなる、医療レポート疎漏防止システム。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一の医師(例えば、主治医)は、医療レポート、取り分け、前記要精査医療レポートの疎漏を未然に防止し、迅速な診断及び治療が可能となり、悪性疾患の患者、重篤状態にある患者の生命を迅速に保護することができる。この結果、医療機関(病院、医師)は適正な医療行為が可能となり、かつ、患者に対して診断、治療の遅延といった問題を高い次元において抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔医療レポート疎漏防止方法又はシステム)〕
〈(S1)及び(1)〉
(S1)及び(1)では、一の医師が所謂医療用オーダーを行うものである。
「一の医師」は、主として、主治医(担当医)を指し、医療検査用のオーダーをする医師であり、1又は複数であってよい。「医師」は治療担当医、集中治療専門医、外科医、放射線医、循環器専門医及び腫瘍医などの専門医、救急医療医師、歯科医師、獣医等である。
【0014】
日本国(医師法等)においては、「医療用画像撮影のオーダー」は、前記一の医師が診療放射線技師又は臨床検査技師等に行うものであり、「医療用(臨床)検査のオーダー」は、前記一の医師が臨床検査技師等に行うものである。
オーダーを受けた診療放射線技師又は臨床検査技師等は医療用画像を撮影し、必要に応じて画像分析・解析(医療判断は含まれない)を行った上で医療用画像データとし、サーバー等に格納し、必要に応じて打ち出し等をし、通常は、(電子)カルテ等に添付される。
オーダーを受けた臨床検査技師等は医療用(臨床)検査を行って、その検査結果を、必要に応じて分析・解析(医療判断は含まれない)を行った上で医療用(臨床)検査データとし、サーバー等に格納し、必要に応じて打ち出し等をし、通常は、(電子)カルテ等に添付される。
【0015】
「医療用画像」としては、CT、GF,GTF、MMG、MR、MRI、PET、PET-CT、RI、SF、SPECT、TACE、TAE、TCF、US、アンギオ、エコー、カメラ、シンチ、スペクト、マンモ、胃カメラ、血管撮影、血管造影、治療、大腸カメラ、大腸内視鏡、注腸、超音波、透視、内視鏡、便採血、PSA、EUS、ERCP,MRCP、細胞診、造影MRI、精査、加療、FDG=PET、塞栓術等による画像が挙げられる。
【0016】
「医療用(臨床)検査」とは、主として、検体検査、生体検査の二つに区別される。検体検査としては、例えば、生化学・免疫血清・血液検査等が挙げられ、具体的には、日本臨床検査標準協議会等で定められた検査事項を包含する。
「生化学検査」としては、蛋白(TPALB、A/G)、肝機能(T-BIL、D-BIL、AST(GOT)、ALT(GPT)、LD、γ-GT、ALP、ChE、ZTT、NH)、膵臓(AMY)、心機能(CK、CK-MB)、腎機能(UN、Cre、UA)、電解質(Na、K、Cl、Ca、IP)、糖代謝(GLU、HbA1c、75gOGTT)、脂質(T-CHO、HDL-C、LDL-C、TG)、炎症蛋白(CRP)等に関する検査が挙げられる。
「免疫検査」としては、免疫(IgG、IgA、IgM、C3、C4、CH50)、ホルモン(TSH、FT3、FT4)、感染症(RPR定性、TP抗体定性、HBs-Ag、HBs-Ab、HCV抗体、HIV-1,2抗体、マイコプラズマ抗体)等に関する検査が挙げられる。
「血液検査」としては、血算(WBC、RBC、Hb、Ht、MCV、MCH、MCHC、PLT、RET)、白血球(Neut、Lymph、Mono、Eosino、Baso)、凝固検査(BT、PT、PT-INR、APTT、Fib、FDP、D ダイマー)、血液(赤沈、赤血球沈降速度)等に関する検査が挙げられる。
「尿検査」としては、一般的定性検査(尿色調、混濁、GS、PH、PRO、GLU、BLD、URO、BIL、KET、LEU、NIT)、尿沈渣検査(赤血球、白血球、上皮細胞、円柱、細菌・酵母、結晶)等に関する検査が挙げられる。
「糞便検査」としては、便潜血検査、便寄生虫検査等に関する検査が挙げられる。
「生体検査」としては、心電図検査、呼吸機能検査、脳波検査、磁気共鳴画像検査(MRI検査)等に関する検査が挙げられる。
【0017】
〈(S2)及び(2)〉
(S2)及び(2)では、他の医師が医療レポートを作成する。
「他の医師」は、主として、医療レポートを作成する医師を指し、1又は複数であってよく、具体的には、医療用画像については読影医師であり、医療用(臨床)検査については病理医師である。また、他の医師は一の医師であってもよいが、好ましくは専門医(前記読影医師又は前記病理医師)であることが好ましい。「医師」は上記で定義したのと同様であってよい。
【0018】
〈(S3)及び(3)〉
(S3)及び(3)では、コード化と要精査医療レポートを抽出する。
(S3)及び(3)では、前記コード化により、正確な疾病の予測、疾病の進行度合い、疾病の重篤、危険度合い、治療の優先性等を一瞬にして把握することが可能となり、かつ、最も必要とされる要精査医療レポートを抽出し、前記一の医師に発送(配送)し、提供することが可能となる。(S3)及び(3)によって、一の医師は、要精査医療レポートを確実に入手することができ、危険性又は緊急を要する疾病患者案件について、不診断及び治療徒過といったことを十分に防止することが可能となる。
【0019】
「撮影種」とは、各臓器部位であり、例えば、脳、顔面、鼻、耳、目、口、喉、食道、心臓、肺、胃、膵臓、肝臓、腎臓、脾臓、膀胱、生殖器、頭部、四肢等が挙げられる。
「病理診断種」とは、「医療用(臨床)検査」の項目数値により、疾病又はその疑いが高いものを意味する。
【0020】
「指示種」とは、約500種程度で構成されてなり、読影レポートの記載にある用語で構成されてなる。例えば、以下に51種の具体例が挙げられる。「フォローアップあります。フォローあります。を行ってください。を受けてください。依頼あります。加えてあります。確実です。確認あります。勧めください。観察ください。検査あります。検索あります。検討ください。検討もあります。見てください。見直しください。考えあります。考えてください。考慮ください。行われているか。再検ください。撮影あります。参照ください。施行ください。診てください。精査ください。測定ください。頂ければ。追加があります。判断があります。評価ください。望ましい。優先ください。有効です。優先ください。有用と考えます。様子を診てください。利用ください。もらってください。アップしてください。フォローください。オーダーください。ありと考えます。コンサル。してください。すすめます。チェックください。でしょう。とってください。」等である。
【0021】
「撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせ」とは、例えば、20種類から100種類程度が挙げられ、具体的には、「FNA/考慮ください。CT/評価ください。MRI/評価ください。細胞診/高診ください。MRCP/評価ください。内視鏡/評価ください。CT/確認ください。TACE/検討ください。MRI/施行ください。念のため/up下さい。TACE/検討ください。念のため/コンサル。細胞診/高診ください。CT/施行ください。EUS/確認ください。治療/考慮ください。どうか/確認ください。ERCP/施行ください。SF/評価ください。及び超音波/確認ください。」等が挙げられる。
【0022】
「疾病」とは、癌、リンパ種、悪性、異常陰影、塊状、がん、危険、急性期病変、急性憎悪、境界型の病変、境界型病変、境界病変、胸腺腫、血管陰影、高集積、黒色腫、骨腫、骨髄腫、再燃、細胞腫、脂肪肉腫、腫瘍。腫瘤影、性胸膜炎、脊索腫、占拠性病変、線維組織球種、多血化病変、中皮腫、転移、動脈瘤、肉腫、濃厚陰影、破壊病変、白血病、病変に憎悪、病変の憎悪、溶骨性の病変、溶骨牲病変等が挙げられる。
【0023】
「状態」とは、100種類程度が挙げられ、具体的には、以下の30種が挙げられる。「ありえます。かもしれない。である。みられます。可能性があります。間違いありません。気になる。疑います。見られます。考えます。再発。思う。指摘。指摘する。進行。進展。相違ない。憎悪。増大。憎悪して。認めます。否定しません。矛盾ありません。進展。再燃。再発。進行。転移。拡大傾向。疑われます。」等が挙げられる。
【0024】
「疾病と状態との組み合わせ」とは、20種類から1000種類程度が挙げられ、具体的には、以下の20種類程度、「IPMN/疑います。MCN/考えられます。陰影/認める。癌/認めます。陰影/あり。IPMN/可能性あり。転移/増大。SOL/散見され。転移/あり。HCC/疑い。動脈瘤/あり。腫瘍/可能性があり。陰影/認めます。リンパ節腫大/疑われます。異常/あり。陰影/増悪。腫瘤影/増悪。境界病変/考えます。高集積/あり。細胞腫/思います。」等が挙げられる。
【0025】
「コード化」は、1)撮影種又は病理診断種と指示種の組み合わせにより、及び、2)疾病と状態との組み合わせにより、行われる。
【0026】
「コード」としては、例えば、撮影種又は病理診断種、指示種、疾病種、状態を、それぞれの名称、病状の軽重等、日本語(頭文字)、外国語(頭文字)、数字、等を組み合わせてコード化することを意味する。例えば、疾病に対して、当該名称の外来語の頭文字(例えば、cancerであれば「C」)、疾病の程度を数字1~10で表し、疾病判断として度合としてC1からC5、等をコード化する。前記コード化により、重篤な疾病等について注意喚起がなされ、迅速な治療が必要とされる疾患に対して対処することが可能となる。当該「コード」化は、他の医師が行っても良く、或は、他の医師の指示の下、他の者が入力を行ってもよい。
【0027】
「前記医療レポートの中から要精査医療レポートを抽出し」は、例えば、医療レポート中に、以下の文字(コード)が存在していることを判別し要精査医療レポートとして抽出することが可能である。
「文字(コード)」としては、例えば、「Class V、ClassIV、ClassIIIb、Class IIIa、Class III、判定保留、判定不能、悪性、陽性、悪性の疑い、疑陽性、鑑別困難、検体不適正、SCC ClassV、Adenocarcinoma ClassV、Other malignant、ClassV、HSIL ClassIV、AIS ClassIV、HSIL US ClassIIIb、ASC H Class IIIb、HSIL US Class IIIa、ASC H ClassIIIa、ASC US Class IIIa、LSIL ClassIIIa、AGC ClassIII、ASC US ClassII、検体不適正」等である。
【0028】
「前記コード化」及び「要精査医療レポートの抽出」は、自動画像解析手法(例えば、人工知能(AI)解析手法)を用いて行ってよい。例えば、医療用画像データに対する画像解析アルゴリズム又は医療用(臨床)検査データに対する解析アルゴリズムによって生成された単語(正常、異常、問題在り等)で構成されてよい。また、自動画像解析アルゴリズムによって生成されたスコア(例えば、異常性スコア、数値信頼度指標値等)で構成されてもよい。
【0029】
〈(S4)及び(4)〉
(S4)及び(4)では、前記一の医師に対して、前記要精査医療レポートの疎漏(見落とし、不知、失念、懈怠、看過等)について注意を喚起し、緊急性及び重要性の高い疾病患者の治療を実現することが可能となり、悪性疾患の患者、重篤状態にある患者の生命を迅速に保護することができる。
【0030】
「前記発送の日から一定の期間経過後に」とは、前記要精査医療レポートにおける疾病の軽重により(前記コード化により)定めることができ、例えば、1日からの数日、1週間からの数週間、1か月からの数か月間等として定めてよい。
【0031】
「注意」は、未読又は既読との指示、「他の医師」のPCの画像画面へのアラート表示(例えば、ポップアップ画面)等で行うことができる。「注意」を受けた一の医師は、要精査医療レポートを精査(診断)する等の対応を講じない限り、当該「注意」表示は解消されない。
【0032】
〔実施の態様〕
本発明における確認方法及び確認システムは、デジタル、アナログ又はこれらの混合で行うことができる。例えば、病院内において、パーソナルコンピュータ(PC)、入出力機器、インターフェース、メモリー、サーバー等を接続し、医師、医療技師(診療放射線技師、臨床検査技師等)、入力スタッフ等がPC(個人端末)を用いて、入出力を行うことにより、実現することができる。