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特開2022-59287機械式駐車装置の操作方法及び操作装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059287
(43)【公開日】2022-04-13
(54)【発明の名称】機械式駐車装置の操作方法及び操作装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20220406BHJP
【FI】
E04H6/18 601F
E04H6/18 601G
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020166939
(22)【出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118267
【弁理士】
【氏名又は名称】越前 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】小野 右季
(72)【発明者】
【氏名】中村 健一
(57)【要約】
【課題】利用者が操作盤に触れることなく入出庫操作を行うことができる、機械式駐車装置の操作方法及び操作装置を提供する。
【解決手段】本実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置1は、入出庫バース2内の所定のエリアを撮像可能な安全確認用カメラ4と、操作盤3に配置され操作盤3の前に立った利用者を撮像可能な処理進行用カメラ5と、安全確認用カメラ4及び処理進行用カメラ5に撮像された利用者のジェスチャーを解析し出入口扉21の開閉に関する操作を処理する制御装置6と、操作盤3に配置され出入口扉21の開閉の操作に必要な情報を表示するディスプレイ31と、を備えている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を入庫又は出庫させるバースの出入口扉の開閉を利用者が操作する操作盤を備えた機械式駐車装置の操作方法であって、
前記出入口扉の開閉に関する操作を前記利用者が前記操作盤に触れることなく前記利用者のジェスチャーにより処理できるようにした、
ことを特徴とする機械式駐車装置の操作方法。
【請求項2】
前記ジェスチャーは、両手を用いて頭上で丸を作るポーズである、請求項1に記載の機械式駐車装置の操作方法。
【請求項3】
前記出入口扉の開閉に関する操作は、前記利用者が入庫又は出庫の処理開始の合図を送る開始操作、前記利用者が入庫又は出庫後に前記バース内に人が残っていないことを確認した合図を送る確認操作及び前記利用者が出入口扉を閉鎖する合図を送る閉扉操作を含む、請求項1に記載の機械式駐車装置の操作方法。
【請求項4】
前記開始操作のジェスチャーは、前記出入口扉を開く方向に手を移動させるジェスチャーである、請求項3に記載の機械式駐車装置の操作方法。
【請求項5】
前記確認操作のジェスチャーは、両手を用いて頭上で丸を作るポーズである、請求項3に記載の機械式駐車装置の操作方法。
【請求項6】
前記閉扉操作のジェスチャーは、前記出入口扉を閉じる方向に手を移動させるジェスチャーである、請求項3に記載の機械式駐車装置の操作方法。
【請求項7】
車両を入庫又は出庫させるバースの出入口扉の開閉を利用者が操作する操作盤を備えた機械式駐車装置の操作装置であって、
前記バース内の所定のエリアを撮像可能な安全確認用カメラと、
前記操作盤に配置され前記操作盤の前に立った前記利用者を撮像可能な処理進行用カメラと、
前記安全確認用カメラ又は前記処理進行用カメラに撮像された前記利用者のジェスチャーを解析し前記出入口扉の開閉に関する操作を処理する制御装置と、
前記操作盤に配置され前記出入口扉の開閉の操作に必要な情報を表示するディスプレイと、
を備えることを特徴とする機械式駐車装置の操作装置。
【請求項8】
前記出入口扉の開閉に関する操作は、入庫又は出庫の処理開始の合図を送る開始操作、前記利用者が入庫又は出庫後に前記バース内に人が残っていないことを確認した合図を送る確認操作及び前記利用者が出入口扉を閉鎖する合図を送る閉扉操作を含む、請求項7に記載の機械式駐車装置の操作装置。
【請求項9】
前記安全確認用カメラは、前記確認操作に使用され、前記処理進行用カメラは、前記開始操作及び前記閉扉操作に使用されるように構成されている、請求項8に記載の機械式駐車装置の操作装置。
【請求項10】
前記ディスプレイは、前記安全確認用カメラの映像を表示可能に構成されており、前記処理進行用カメラは、前記開始操作、前記確認操作及び前記閉扉操作に使用されるように構成されている、請求項8に記載の機械式駐車装置の操作装置。
【請求項11】
前記ディスプレイは、前記ジェスチャーの見本を表示可能に構成されている、請求項7に記載の機械式駐車装置の操作装置。
【請求項12】
前記制御装置は、前記処理進行用カメラに撮像された前記利用者の映像から、顔認証又は虹彩認証により前記利用者を認証可能に構成されている、請求項7に記載の機械式駐車装置の操作装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式駐車装置の操作方法及び操作装置に関し、特に、車両の入出庫時の操作に適した機械式駐車装置の操作方法及び操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
立体空間を効率的に利用する大規模な機械式駐車装置として、水平循環方式、エレベータ方式、垂直循環方式等、種々の駐車装置が既に開発されている。これらの機械式駐車装置は、車両を入庫又は出庫させるバース(乗降室とも称する。)と、該バースの出入口扉の開閉を操作する操作盤と、を備えていることが多い。
【0003】
例えば、特許文献1には、格納庫へ搬送されるパレットに車両が載置され、前記車両の運転者が前記車両に乗降可能な乗降室が設けられる機械式駐車装置であって、前記乗降室内を撮像する複数のカメラと、前記乗降室内の外側に設けられる操作盤又は該操作盤の近傍に設けられ、前記カメラで撮像された画像を表示するモニタと、前記乗降室内の外側に設けられる操作盤又は該操作盤の近傍に設けられ、人による安全確認の実施状態が入力される入力手段と、を備えた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-212516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載された発明のように、従来の機械式駐車装置では、操作盤がボタン式又はタッチパネル式の構成を有しており、所望の操作を進めるためには乗員がボタンやタッチパネルに触れる必要があった。機械式駐車装置は、多数の利用者が使用することから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように接触感染する感染症に対して、ウイルス感染を引き起こすリスクがある。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、利用者が操作盤に触れることなく入出庫操作を行うことができる、機械式駐車装置の操作方法及び操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、車両を入庫又は出庫させるバースの出入口扉の開閉を利用者が操作する操作盤を備えた機械式駐車装置の操作方法であって、前記出入口扉の開閉に関する操作を前記利用者が前記操作盤に触れることなく前記利用者のジェスチャーにより処理できるようにした、ことを特徴とする機械式駐車装置の操作方法が提供される。
【0008】
前記ジェスチャーは、両手を用いて頭上で丸を作るポーズであってもよい。
【0009】
前記出入口扉の開閉に関する操作は、前記利用者が入庫又は出庫の処理開始の合図を送る開始操作、前記利用者が入庫又は出庫後に前記バース内に人が残っていないことを確認した合図を送る確認操作及び前記利用者が出入口扉を閉鎖する合図を送る閉扉操作を含んでいてもよい。
【0010】
前記開始操作のジェスチャーは、前記出入口扉を開く方向に手を移動させるジェスチャーであってもよい。
【0011】
前記確認操作のジェスチャーは、両手を用いて頭上で丸を作るポーズであってもよい。
【0012】
前記閉扉操作のジェスチャーは、前記出入口扉を閉じる方向に手を移動させるジェスチャーであってもよい。
【0013】
また、本発明によれば、車両を入庫又は出庫させるバースの出入口扉の開閉を利用者が操作する操作盤を備えた機械式駐車装置の操作装置であって、前記バース内の所定のエリアを撮像可能な安全確認用カメラと、前記操作盤に配置され前記操作盤の前に立った前記利用者を撮像可能な処理進行用カメラと、前記安全確認用カメラ又は前記処理進行用カメラに撮像された前記利用者のジェスチャーを解析し前記出入口扉の開閉に関する操作を処理する制御装置と、前記操作盤に配置され前記出入口扉の開閉の操作に必要な情報を表示するディスプレイと、を備えることを特徴とする機械式駐車装置の操作装置が提供される。
【0014】
前記出入口扉の開閉に関する操作は、入庫又は出庫の処理開始の合図を送る開始操作、前記利用者が入庫又は出庫後に前記バース内に人が残っていないことを確認した合図を送る確認操作及び前記利用者が出入口扉を閉鎖する合図を送る閉扉操作を含んでいてもよい。
【0015】
前記安全確認用カメラは、前記確認操作に使用され、前記処理進行用カメラは、前記開始操作及び前記閉扉操作に使用されるように構成されていてもよい。
【0016】
前記ディスプレイは、前記安全確認用カメラの映像を表示可能に構成されており、前記処理進行用カメラは、前記開始操作、前記確認操作及び前記閉扉操作に使用されるように構成されていてもよい。
【0017】
前記ディスプレイは、前記ジェスチャーの見本を表示可能に構成されていてもよい。
【0018】
前記制御装置は、前記処理進行用カメラに撮像された前記利用者の映像から、顔認証又は虹彩認証により前記利用者を認証可能に構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
上述した本発明に係る機械式駐車装置の操作方法及び操作装置によれば、バースの出入口扉の開閉に関する操作を利用者が操作盤に触れることなくジェスチャーで処理できるようにしたことから、利用者が操作盤に触れることなく入出庫操作を行うことができ、接触感染のリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第一実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置を示す概略構成図である。
図2】利用者を含む撮像画像であり、(A)は第一安全確認用カメラの撮像画像、(B)は第二安全確認用カメラの撮像画像、(C)は処理進行用カメラの撮像画像、を示している。
図3】入庫時の操作手順を示す図である。
図4】第一実施形態における操作盤を示す図であり、(A)は処理開始合図工程、(B)は第一無人確認合図工程、を示している。
図5】第一実施形態における操作盤を示す図であり、(A)は第二無人確認合図工程、(B)は閉扉処理開始合図工程、を示している。
図6】出庫時の操作手順を示す図である。
図7】本発明の第二実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置を示す概略構成図である。
図8】利用者を含む撮像画像であり、(A)は開始操作のジェスチャー、(B)は確認操作のジェスチャー、(C)は閉扉操作のジェスチャー、を示している。
図9】第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は認証工程、(B)は処理開始合図工程、を示している。
図10】第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は無人確認合図工程、(B)は閉扉処理開始合図工程、を示している。
図11】第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は再認証工程、(B)は閉扉工程、を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図1図11(B)を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置を示す概略構成図である。なお、説明の便宜上、図1には入出庫バース付近の構成のみを示してある。
【0022】
本発明の第一実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置1は、図1に示したように、車両Cを入庫又は出庫させる入出庫バース2の出入口扉21の開閉を利用者が操作する操作盤3を備えた機械式駐車装置に配置される。
【0023】
機械式駐車装置は、例えば、水平循環方式、エレベータ方式、垂直循環方式等の大規模な機械式駐車装置である。かかる機械式駐車装置は、例えば、パレットP上に車両Cを載置した状態で所定の棚(車室)に格納するように構成されている。
【0024】
出入口扉21は、入出庫バース2の正面に配置されている。出入口扉21は、例えば、上方に移動させることにより開放され、下方に移動させることにより閉鎖される。なお、出入口扉21の構成は図示した構成に限定されるものではない。また、出入口扉21は、利用者が操作盤3を操作することにより開放及び閉鎖される。
【0025】
本実施形態に係る操作装置1は、入出庫バース2内の所定のエリアを撮像可能な安全確認用カメラ4と、操作盤3に配置され操作盤3の前に立った利用者を撮像可能な処理進行用カメラ5と、安全確認用カメラ4及び処理進行用カメラ5に撮像された利用者のジェスチャーを解析し出入口扉21の開閉に関する操作を処理する制御装置6と、操作盤3に配置され出入口扉21の開閉の操作に必要な情報を表示するディスプレイ31と、を備えている。
【0026】
安全確認用カメラ4は、例えば、入出庫バース2内に設定された第一安全確認位置M1に立った利用者を撮像可能な第一安全確認用カメラ41と、入出庫バース2内に設定された第二安全確認位置M2に立った利用者を撮像可能な第二安全確認用カメラ42と、を備えている。第一安全確認用カメラ41及び第二安全確認用カメラ42は、いわゆるビデオカメラである。
【0027】
第一安全確認位置M1及び第二安全確認位置M2は、入出庫バース2内の床に付された目印により視認可能に構成されていてもよい。ここでは、丸い目印で表示しているが、目印はラインであってもよいし、フットマークであってもよい。第一安全確認位置M1は、例えば、車両Cの左前方側に配置され、第二安全確認位置M2は、例えば、車両Cの右後方側に配置される。
【0028】
第一安全確認用カメラ41は、第一安全確認位置M1に立った利用者を撮像可能な位置、例えば、入出庫バース2内の左前方の隅部上方の位置に配置される。また、第二安全確認用カメラ42は、第二安全確認位置M2に立った利用者を撮像可能な位置、例えば、入出庫バース2内の右後方の隅部上方の位置に配置される。
【0029】
なお、本実施形態では、二台の安全確認用カメラ4(第一安全確認用カメラ41及び第二安全確認用カメラ42)を配置した場合について図示しているが、安全確認用カメラ4は一台であってもよいし、三台以上であってもよい。
【0030】
処理進行用カメラ5は、例えば、操作盤3に内蔵されたビデオカメラである。なお、処理進行用カメラ5は、操作盤3と隣接する位置に配置されたビデオカメラであってもよい。また、図示しないが、操作盤3の前の床面に利用者の立ち位置を指示する目印を付すようにしてもよい。
【0031】
操作盤3は、例えば、出入口扉21の横に位置する入出庫バース2の正面の壁面22に配置される。操作盤3は、壁面22から離れた位置に独立して立設されていてもよい。ただし、操作盤3は、出入口扉21を目視で確認できる範囲内に配置されていることが好ましい。
【0032】
また、操作盤3は、例えば、ディスプレイ31、操作ボタン32、カードリーダ33等を備えている。ディスプレイ31には操作工程に応じて必要な情報が表示される。操作ボタン32は、本実施形態において必須の構成要素ではないが、出入口扉21の操作を緊急停止させたい場合や感染リスクが低い状況下である場合等を考慮し、補助的な操作手段として付設しておいてもよい。
【0033】
操作ボタン32は、例えば、処理を確定する確定ボタン、安全を確認する安全確認ボタン、出入口扉21を閉鎖する扉閉ボタン、入庫処理を開始するスタートボタン、操作を取り消す取消ボタン、出庫時に警報を鳴らす出庫警報ボタン等の種類を含んでいる。なお、操作ボタン32は、これらのボタンに限定されるものではない。
【0034】
カードリーダ33は、利用者が携帯するICカードを近づけるとICカードに記憶された情報を読み取る機器である。利用者の認証手段としてICカードを使用する場合に必要である。利用者の認証手段として、リモコン、顔認証、虹彩認証等、他の手段を使用する場合には、カードリーダ33は省略することができる。
【0035】
かかる認証手段も利用者が操作盤3に触れることなく処理することができる手段であることが好ましい。例えば、本実施形態では、操作盤3に処理進行用カメラ5を内蔵していることから、ICカードを利用せずに、顔認証や虹彩認証等の個人を特定可能な特徴を用いて非接触で個人認証を行うこともできる。
【0036】
制御装置6は、安全確認用カメラ4(第一安全確認用カメラ41及び第二安全確認用カメラ42)及び操作盤3(処理進行用カメラ5を含む。)と有線又は無線により接続されている。制御装置6は、操作装置1の処理を行うコンピュータであるが、機械式駐車装置全体の処理を行うコンピュータであってもよい。また、制御装置6は、操作盤3に内蔵されていてもよいし、機械式駐車装置の機械室内に配置されていてもよい。
【0037】
制御装置6は、第一安全確認用カメラ41、第二安全確認用カメラ42及び処理進行用カメラ5に撮像された利用者のジェスチャーを解析可能な画像解析プログラムを内蔵している。例えば、利用者のジェスチャーを利用者の両手を用いて頭上で丸を作るポーズと設定した場合、制御装置6はかかるポーズを利用者がしたか否かを判別し、利用者が両手を用いて頭上で丸を作るポーズをしたと認識した場合に次の処理に進めるように構成されている。なお、利用者のジェスチャーは他のポーズに設定してもよい。
【0038】
ここで、図2は、利用者を含む撮像画像であり、(A)は第一安全確認用カメラの撮像画像、(B)は第二安全確認用カメラの撮像画像、(C)は処理進行用カメラの撮像画像、を示している。なお、図2(A)~図2(C)の各図において、説明の便宜上、車両C及び利用者Dの描画を簡略化している。
【0039】
例えば、図2(A)に示したように、第一安全確認用カメラ41に両手を用いて頭上で丸を作るポーズをした利用者Dが一定時間撮像された場合、制御装置6は、車両Cの右側の空間の無人確認が終了と認識して次工程の処理に移行する。
【0040】
また、図2(B)に示したように、第二安全確認用カメラ42に両手を用いて頭上で丸を作るポーズをした利用者Dが一定時間撮像された場合、制御装置6は、車両Cの左側の空間の無人確認が終了したと認識して次工程の処理に移行する。
【0041】
また、図2(C)に示したように、処理進行用カメラ5に両手を用いて頭上で丸を作るポーズをした利用者Dが一定時間撮像された場合、制御装置6は、処理開始の合図がなされたと認識して出入口扉21を開放又は閉鎖する処理を実行する。
【0042】
図2(A)~図2(C)に示したように、利用者Dのジェスチャーにより処理する出入口扉21の開閉に関する操作は、例えば、利用者Dが入庫又は出庫の処理開始の合図を送る開始操作、利用者Dが入庫又は出庫後に入出庫バース2内に人が残っていないことを確認した合図を送る確認操作、利用者Dが出入口扉21を閉鎖する合図を送る閉扉操作である。これらの操作を利用者Dのジェスチャーで処理することにより、利用者Dが操作盤3に触れることなく入出庫操作を行うことができる。
【0043】
本実施形態では、安全確認用カメラ4(第一安全確認用カメラ41及び第二安全確認用カメラ42)は、上述した確認操作に使用され、処理進行用カメラ5は、上述した開始操作及び閉扉操作に使用されるように構成されている。
【0044】
また、処理のキャンセルや緊急停止等の操作ボタン32やディスプレイ31のタッチパネルで処理していた操作についても利用者のジェスチャーで処理するようにしてもよい。例えば、頭上でXを作るポーズや両手を水平に広げたポーズ等、複数のジェスチャーを設定することにより、種々の操作に対応させることができる。操作ボタン32で処理していた操作を利用者のジェスチャーで処理できるようにした場合には操作ボタン32を省略してもよい。
【0045】
次に、上述した操作装置1を用いて車両Cを機械式駐車装置に入庫させる手順について、図3図5(B)を参照しつつ説明する。ここで、図3は、入庫時の操作手順を示す図である。図4は、第一実施形態における操作盤を示す図であり、(A)は処理開始合図工程、(B)は第一無人確認合図工程、を示している。図5は、第一実施形態における操作盤を示す図であり、(A)は第二無人確認合図工程、(B)は閉扉処理開始合図工程、を示している。
【0046】
入庫手順は、図3に示したように、操作盤3のディスプレイ31に初期画面を表示する初期画面表示工程Step1と、利用者の認証を行う認証工程Step2と、利用者が入庫処理開始の合図を送る処理開始合図工程Step3と、所定のパレットPを入出庫バース2に搬送するパレット搬送工程Step4と、入出庫バース2の出入口扉21を開放する開扉工程Step5と、利用者が入出庫バース2に車両Cを入庫させる入庫工程Step6と、利用者が入出庫バース2内に人が残っていないことを確認する無人確認工程Step7と、利用者が入庫後に入出庫バース2内に人が残っていないことを確認した合図を送る無人確認合図工程Step8と、利用者が出入口扉21を閉鎖する合図を送る閉扉処理開始合図工程Step9と、利用者の再認証を行う再認証工程Step10と、入出庫バース2の出入口扉21を閉鎖する閉扉工程Step11と、を備えている。
【0047】
初期画面表示工程Step1は、機械式駐車装置に車両Cを入庫しようとする利用者に対して操作盤3のディスプレイ31に表示する最初の画面である。初期画面には、例えば、車室状況、出入口部操作、パレット操作等に関する情報が表示される。
【0048】
認証工程Step2は、例えば、利用者が携帯する認証用のICカードをカードリーダ33で読み取って認証する工程である。具体的には、利用者がICカードをカードリーダ33にかざすことによって認証する。なお、利用者の認証手段として、リモコン、顔認証、虹彩認証等、他の手段を使用する場合には、カードリーダ33にICカードをかざす行為は省略することができる。
【0049】
処理開始合図工程Step3は、入庫処理を開始してもよいことを機械式駐車装置に認識させる工程である。例えば、図4(A)に示したように、ディスプレイ31には「処理開始のポーズを取るか/スタートボタンを押してください」のメッセージが表示される。制御装置6は、利用者のジェスチャーを認識すると機械式駐車装置に入庫処理を開始してもよい旨の信号を発信する。なお、利用者がスタートボタンを押した場合にも同様の処理がなされる。
【0050】
パレット搬送工程Step4は、所定の車室からパレットPを入出庫バース2に搬送する工程である。利用者ごとに車室が予め割り当てられている場合には、利用者認証することにより車室が選択される。予め車室が割り当てられていない場合には、空きの車室を任意に選択するようにしてもよい。
【0051】
開扉工程Step5は、入出庫バース2にパレットPが所定の位置に搬送されたことを確認した後、出入口扉21を開放する工程である。出入口扉21を開放した後、操作盤3のディスプレイ31には利用者に入庫を促すメッセージが表示される。
【0052】
入庫工程Step6は、利用者が車両Cを運転してパレットP上で停車させる工程である。具体的には、操作盤3のディスプレイ31に表示されたメッセージを利用者が確認した後、利用者が車両Cを入庫させる。
【0053】
無人確認工程Step7は、車両Cを入庫して降車した利用者が入出庫バース2内(車両C内を含む。)に人が残っていないことを確認する工程である。具体的には、利用者が目視で入出庫バース2内に人が残っていないことを確認する。
【0054】
無人確認合図工程Step8は、入出庫バース2内に人が残っていないことを確認したことを機械式駐車装置に認識させる工程である。例えば、図4(B)に示したように、操作盤3のディスプレイ31には「安全確認位置No.1で無人確認のポーズを取るか/安全確認ボタンを押してください」のメッセージが表示される。利用者が第一安全確認位置M1に立って所定のポーズを取ると、制御装置6が利用者のジェスチャーを認識し、機械式駐車装置に第一安全確認位置M1での無人確認が完了した旨の信号を発信する。なお、利用者が安全確認ボタンを押した場合にも同様の処理がなされる。
【0055】
続いて、例えば、図5(A)に示したように、操作盤3のディスプレイ31には「安全確認位置No.2で無人確認のポーズを取るか/安全確認ボタンを押してください」のメッセージが表示される。利用者が第二安全確認位置M2に立って所定のポーズを取ると、制御装置6が利用者のジェスチャーを認識し、機械式駐車装置に第二安全確認位置M2での無人確認が完了した旨の信号を発信する。なお、利用者が安全確認ボタンを押した場合にも同様の処理がなされる。
【0056】
閉扉処理開始合図工程Step9は、出入口扉21を閉鎖してもよいことを機械式駐車装置に認識させる工程である。例えば、図5(B)に示したように、操作盤3のディスプレイ31には「扉閉のポーズを取るか/扉閉ボタンを押してください」のメッセージが表示される。利用者が操作盤3の前で所定のポーズを取ると、制御装置6が利用者のジェスチャーを認識し、機械式駐車装置に出入口扉21を閉鎖してよい旨の信号を発信する。なお、利用者が扉閉ボタンを押した場合にも同様の処理がなされる。
【0057】
再認証工程Step10は、入庫操作を終了しようとしている利用者が入庫操作を開始した利用者と同一人物であるか否かを確認する工程である。かかる再認証により、機械式駐車装置の誤操作を防止することができる。具体的には、認証工程Step2と同じ操作により利用者を認証する。
【0058】
閉扉工程Step11は、利用者認証が終了した後、出入口扉21を閉鎖する工程である。かかる工程により、入庫操作は終了する。
【0059】
上述した実施形態によれば、従来の入庫処理に使用していた操作ボタン(例えば、スタートボタン、安全確認ボタン、扉閉ボタン)に加えて、利用者のジェスチャーで入庫処理を操作することができるため、利用者が操作盤3に触れることなく入庫処理を完遂することができ、接触感染のリスクを低減することができる。
【0060】
また、上述した実施形態では、操作ボタン32を併設していることから、出入口扉21の操作を緊急停止させたい場合や感染リスクが低い状況下である場合には、従来と同様に操作ボタン32を使用して入庫処理を行うこともできる。
【0061】
次に、機械式駐車装置に駐車された車両Cを出庫させる場合の手順について、図6を参照しつつ説明する。ここで、図6は、出庫時の操作手順を示す図である。
【0062】
出庫手順は、図6に示したように、操作盤3のディスプレイ31に初期画面を表示する初期画面表示工程Step21と、利用者の認証を行う認証工程Step22と、利用者が出庫処理開始の合図を送る処理開始合図工程Step23と、所定の車両Cを搭載したパレットPを入出庫バース2に搬送するパレット搬送工程Step24と、入出庫バース2の出入口扉21を開放する開扉工程Step25と、利用者が入出庫バース2から車両Cを出庫させる出庫工程Step26と、利用者が入出庫バース2内に人が残っていないことを確認する無人確認工程Step27と、利用者が出庫後に入出庫バース2内に人が残っていないことを確認した合図を送る無人確認合図工程Step28と、利用者が出入口扉21を閉鎖する合図を送る閉扉処理開始合図工程Step29と、利用者の認証を行う再認証工程Step30と、入出庫バース2の出入口扉21を閉鎖する閉扉工程Step31と、を備えている。
【0063】
上述した初期画面表示工程Step21、認証工程Step22、処理開始合図工程Step23、無人確認工程Step27、閉扉処理開始合図工程Step29、再認証工程Step30及び閉扉工程Step31は、入庫手順と実質的に同じ内容であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0064】
パレット搬送工程Step24は、利用者の車両Cが格納された車室からパレットPと一緒に車両Cを入出庫バース2に搬送する工程である。
【0065】
開扉工程Step25は、入出庫バース2に車両Cを搭載したパレットPが所定の位置に搬送されたことを確認した後、出入口扉21を開放する工程である。出入口扉21を開放した後、操作盤3のディスプレイ31には利用者に車両Cの出庫を促すメッセージが表示される。
【0066】
出庫工程Step26は、利用者が車両Cを運転して入出庫バース2から車両Cを外部に移動させる工程である。具体的には、操作盤3のディスプレイ31に表示されたメッセージを利用者が確認した後、利用者が車両Cを出庫させる。
【0067】
無人確認合図工程Step28は、第一安全確認位置M1又は第二安全確認位置M2の何れか一方の位置で利用者が所定のポーズを取ることにより処理される。出庫時は入出庫バース2内の見通しがよいことから、一箇所での無人確認で処理を進めるように設定してもよい。もちろん、入庫時と同様に、第一安全確認位置M1及び第二安全確認位置M2の二箇所で無人確認をさせるように設定してもよい。
【0068】
本実施形態によれば、従来の出庫処理に使用していた操作ボタン(例えば、スタートボタン、安全確認ボタン、扉閉ボタン)に加えて、利用者のジェスチャーで出庫処理を操作することができるため、利用者が操作盤3に触れることなく出庫処理を完遂することができ、接触感染のリスクを低減することができる。
【0069】
次に、本発明の第二実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置1について、図7図11(B)を参照しつつ説明する。なお、上述した第一実施形態と実質的に同じ構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0070】
ここで、図7は、本発明の第二実施形態に係る機械式駐車装置の操作装置を示す概略構成図である。図8は、利用者を含む撮像画像であり、(A)は開始操作のジェスチャー、(B)は確認操作のジェスチャー、(C)は閉扉操作のジェスチャー、を示している。なお、図8(A)~図8(C)の各図において、説明の便宜上、車両C及び利用者Dの描画を簡略化している。
【0071】
第二実施形態に係る操作装置1は、入出庫バース2内の所定のエリアを撮像可能な安全確認用カメラ4と、操作盤3に配置され操作盤3の前に立った利用者を撮像可能な処理進行用カメラ5と、処理進行用カメラ5に撮像された利用者のジェスチャーを解析し出入口扉21の開閉に関する操作を処理する制御装置6と、操作盤3に配置され出入口扉21の開閉の操作に必要な情報を表示するディスプレイ31と、を備えている。
【0072】
図7に示したように、安全確認用カメラ4は、例えば、車両Cの左側のエリアを撮像可能な第一安全確認用カメラ41と、車両Cの右側のエリアを撮像可能な第二安全確認用カメラ42と、を備えている。なお、安全確認用カメラ4は一台であってもよいし、三台以上であってもよい。
【0073】
また、操作盤3は、ディスプレイ31、緊急停止ボタン34、処理進行用カメラ5等を備えている。ディスプレイ31は、安全確認用カメラ4の映像を表示可能に構成されており、処理進行用カメラ5は、開始操作、確認操作及び閉扉操作に使用されるように構成されている。
【0074】
本実施形態では、緊急停止ボタン34以外の操作ボタンを省略し、出入口扉21の開閉操作を実質的に完全非接触で処理できるようにしている。なお、図示しないが、緊急停止のジェスチャー(例えば、頭上でXを作るポーズ等)を設定することにより、緊急停止ボタン34を省略することもできる。ただし、緊急時には慌てることが多く、緊急停止のジェスチャーを落ち着いて取ることができないことも予測されることから、緊急停止のジェスチャーを設定した場合であっても緊急停止ボタン34を残しておいてもよい。
【0075】
また、制御装置6は、処理進行用カメラ5に撮像された利用者の映像から、顔認証又は虹彩認証により利用者を認証可能に構成されている。かかる構成により、カードリーダを省略することができ、ICカードによる利用者と操作盤3との間接的な接触をも回避することができる。
【0076】
本実施形態に係る操作装置1は、操作盤3の前で出入口扉21の開閉に関する操作の全てのジェスチャーを利用者にさせるようにしたものである。このとき、開始操作、確認操作及び閉扉操作のジェスチャーを異なるポーズに設定することにより、利用者に出入口扉21の操作工程の意識付けを行うことができ、より安全に入出庫を行うことができると考えられる。もちろん、開始操作、確認操作及び閉扉操作のジェスチャーを同じポーズに設定してもよい。
【0077】
図8(A)に示したように、開始操作のジェスチャーは、例えば、両腕を下から上に向かって移動させるジェスチャーである。開始操作のジェスチャーは、出入口扉21を開く方向に手を移動させるジェスチャーであればよい。本実施形態では、出入口扉21は上方に開くタイプであるため、手を含む腕を下から上に向かって移動させるジェスチャーに設定している。
【0078】
なお、ジェスチャーは両腕ではなく片腕に設定してもよい。また、ジェスチャーは手招きするように手のみを出入口扉21を開く方向に移動させるジェスチャーであってもよい。また、図示しないが、出入口扉21が水平方向(横方向)に開くタイプの場合には、両腕を左右に水平に広げるジェスチャーや腕を左右方向に移動させるジェスチャーに設定するようにしてもよい。
【0079】
図8(B)に示したように、確認操作のジェスチャーは、例えば、両手を用いて頭上で丸を作るポーズである。ただし、かかるジェスチャーは単なる一例であり、他のポーズに設定してもよい。
【0080】
図8(C)に示したように、閉扉操作のジェスチャーは、例えば、両腕を上から下に向かって移動させるジェスチャーである。閉扉操作のジェスチャーは、出入口扉21を閉じる方向に手を移動させるジェスチャーであればよい。本実施形態では、出入口扉21は下方に閉じるタイプであるため、手を含む腕を上から下に向かって移動させるジェスチャーに設定している。
【0081】
なお、ジェスチャーは両腕ではなく片腕に設定してもよい。また、ジェスチャーは手招きするように手のみを出入口扉21を閉じる方向に移動させるジェスチャーであってもよい。また、図示しないが、出入口扉21が水平方向(横方向)に閉じるタイプの場合には、両腕を左右に水平に広げた状態から前方で閉じるジェスチャーや腕を左右方向に移動させるジェスチャーに設定するようにしてもよい。
【0082】
第二実施形態に係る操作装置1を用いた入庫手順は、基本的に図3に示した手順と同じである。以下、図9(A)~図11(B)を参照しつつ、第二実施形態に係る操作装置1を用いた入庫手順の詳細について説明する。
【0083】
ここで、図9は、第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は認証工程、(B)は処理開始合図工程、を示している。図10は、第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は無人確認合図工程、(B)は閉扉処理開始合図工程、を示している。図11は、第二実施形態におけるディスプレイを示す図であり、(A)は再認証工程、(B)は閉扉工程、を示している。
【0084】
図9(A)に示したように、ディスプレイ31の画面には、出入口操作に関するメッセージを表示するメッセージ表示部31a、パレットに関する情報を表示するパレット情報表示部31b、安全確認用カメラ4の映像を表示するカメラ映像表示部31c、ジェスチャーの見本を表示するジェスチャー見本表示部31d等が表示される。
【0085】
カメラ映像表示部31cは、第一安全確認用カメラ41の映像を表示する表示部31c′及び第二安全確認用カメラ42の映像を表示する表示部31c″を備える。なお、これらの表示部は常時固定されたものではなく、操作工程に応じて、画面出力を省略したり、別の画面に切り替えたりすることができる。
【0086】
図9(A)に示した認証工程Step2は、利用者の認証を顔認証により処理する工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、「顔認証をおこないますので所定の位置に立ってください。」のメッセージが表示される。このとき、他の表示部には何も表示されない状態であってもよい。なお、認証手段は、虹彩認証であってもよい。
【0087】
図9(B)に示した処理開始合図工程Step3は、操作盤3の前で利用者に所定のジェスチャーをするように促す工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、『顔認証を受け付けました。「呼び」パレットの番号を確認し開始操作のジェスチャーを行ってください。』のメッセージが表示される。
【0088】
また、パレット情報表示部31b(呼び側)には、入出庫バース2に車両Cを入庫させる棚(車室)の番号が表示される。また、ジェスチャー見本表示部31dには、例えば、両腕を下から上に向かって移動させるジェスチャーを示す動画が表示される。見本は繰り返し表示するようにしてもよい。
【0089】
図10(A)に示した無人確認合図工程Step8は、操作盤3の前で利用者に安全確認用カメラ4の映像を確認してもらい、安全であることを確認した後、所定のジェスチャーをするように促す工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、「パーキング内は無人ですか?下の映像で無人であることを確認したら確認操作のジェスチャーを行ってください。」のメッセージが表示される。
【0090】
また、表示部31c′には第一安全確認用カメラ41の映像が表示され、表示部31c″には第二安全確認用カメラ42の映像が表示される。また、ジェスチャー見本表示部31dには、例えば、両手を用いて頭上で丸を作るポーズが表示される。
【0091】
図10(B)に示した閉扉処理開始合図工程Step9は、出入口扉21を閉じる処理を開始してもよいことを利用者に確認する工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、「出入口扉を閉めてよろしければ閉扉操作のジェスチャーを行ってください。」のメッセージが表示される。
【0092】
このとき、表示部31c′には第一安全確認用カメラ41の映像が表示され、表示部31c″には第二安全確認用カメラ42の映像が表示されたままにしておいてもよい。また、ジェスチャー見本表示部31dには、例えば、両腕を上から下に向かって移動させるジェスチャーを示す動画が表示される。見本は繰り返し表示するようにしてもよい。
【0093】
図11(A)に示した再認証工程Step10は、利用者の再認証を顔認証により処理する工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、「顔認証をおこないますので所定の位置に立ってください。」のメッセージが表示される。
【0094】
このとき、表示部31c′には第一安全確認用カメラ41の映像が表示され、表示部31c″には第二安全確認用カメラ42の映像が表示されたままにしておいてもよい。また、ジェスチャー見本表示部31dは何も表示されない状態であってもよい。なお、認証手段は、虹彩認証であってもよい。
【0095】
なお、認証手段として顔認証や虹彩認証を採用した場合には、処理進行用カメラ5に利用者の全身が映っていることから、閉扉処理開始合図工程Step9及び再認証工程Step10を実質的に同時に処理するようにしてもよい。
【0096】
図11(B)に示した閉扉工程Step11は、再認証後に出入口扉21を閉じる工程である。メッセージ表示部31aには、例えば、「顔認証を受け付けました。出入口扉を閉めますのでご注意ください。」のメッセージが表示される。
【0097】
このとき、表示部31c′には第一安全確認用カメラ41の映像が表示され、表示部31c″には第二安全確認用カメラ42の映像が表示されたままにしておいてもよい。また、ジェスチャー見本表示部31dは何も表示されない状態であってもよい。
【0098】
また、第二実施形態に係る操作装置1を用いた出庫手順は、基本的に図6に示した手順と同じである。具体的な工程処理は上述した入庫処理と実質的に同じ内容であることから、ここでは詳細な説明を省略する。
【0099】
なお、上述した実施形態では、機械式駐車装置が、入庫と出庫を同じバースで処理する入出庫バース2を備える場合について説明しているが、機械式駐車装置は、入庫処理のみを行う入庫バースと出庫処理のみを行う出庫バースとを別々に備えていてもよい。
【0100】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0101】
1 操作装置
2 入出庫バース
3 操作盤
4 安全確認用カメラ
5 処理進行用カメラ
6 制御装置
21 出入口扉
22 壁面
31 ディスプレイ
31a メッセージ表示部
31b パレット情報表示部
31c カメラ映像表示部
31c′ 第一安全確認用カメラの表示部
31c″ 第二安全確認用カメラの表示部
31d ジェスチャー見本表示部
32 操作ボタン
33 カードリーダ
34 緊急停止ボタン
41 第一安全確認用カメラ
42 第二安全確認用カメラ
Step1,Step21 初期画面表示工程
Step2,Step22 認証工程
Step3,Step23 処理開始合図工程
Step4,Step24 パレット搬送工程
Step5,Step25 開扉工程
Step6 入庫工程
Step26 出庫工程
Step7,Step27 無人確認工程
Step8,Step28 無人確認合図工程
Step9,Step29 閉扉処理開始合図工程
Step10,Step30 再認証工程
Step11,Step31 閉扉工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11