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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059440
(43)【公開日】2022-04-13
(54)【発明の名称】外用可溶化組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/245 20060101AFI20220406BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20220406BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220406BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20220406BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220406BHJP
【FI】
A61K31/245
A61P17/00
A61P29/00
A61K9/08
A61K47/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020167191
(22)【出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118382
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 央子
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【弁理士】
【氏名又は名称】神野 直美
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【弁理士】
【氏名又は名称】上代 哲司
(72)【発明者】
【氏名】井上 翔太
【テーマコード(参考)】
4C076
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076BB31
4C076CC04
4C076CC18
4C076DD37E
4C076DD38E
4C076EE23E
4C076FF15
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA33
4C206KA01
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA37
4C206MA83
4C206NA10
4C206ZA89
4C206ZB11
(57)【要約】
【課題】ウフェナマートを含有する外用剤であって、ウフェナマートが安定に配合されており、かつ使用感に優れる、汎用性の高い外用剤を提供する。
【解決手段】(A)ウフェナマートと、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含む外用可溶化組成物。(B2)成分として、2価アルコール、及び/又はポリエチレングリコールを含むことができる。この組成物は、さらに(C)水を含むことができる。また、例えば、(C)成分を含まないか、又は(C)成分の含有量が(B1)成分と(B2)成分の合計の1重量部に対して1重量部以下である場合は、さらに界面活性剤を含むことができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ウフェナマートと、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含む外用可溶化組成物。
【請求項2】
(B2)成分として、2価アルコールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(B2)成分として、ポリエチレングリコールを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
(B1)成分を含み、その含有量が、組成物の全量に対して、1~80重量%である、請求項1~3の何れかに記載の組成物。
【請求項5】
(B2)成分を含み、その含有量が、組成物の全量に対して、30~90重量%である、請求項1~4の何れかに記載の組成物。
【請求項6】
(B1)成分と(B2)成分を含み、その合計含有量が、組成物の全量に対して、30~95重量%である、請求項1~5の何れかに記載の組成物。
【請求項7】
(B1)成分と(B2)成分を含み、(B1)成分の1重量部に対する(B2)成分の含有量が2.75~9重量部である、請求項1~6の何れかに記載の組成物。
【請求項8】
さらに、(C)水を含む、請求項1~7の何れかに記載の組成物。
【請求項9】
(C)成分の含有量が、組成物の全量に対して、1~50重量%である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
(A)ウフェナマートを含む外用組成物に、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含有させることにより、(A)ウフェナマートを可溶化させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウフェナマートを含有する可溶化された外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
非ステロイド系抗炎症剤のウフェナマート(別名:フルフェナム酸ブチル)は、ステロイド系抗炎症剤より作用は穏やかであるが、ステロイド系抗炎症剤でみられるような重篤な副作用はほとんど認められていないため、医薬品の皮膚外用剤の有効成分として多く用いられている。例えば、長期にわたり塗布される外用剤や、顔面、口唇、首回り、臀部といった肌の敏感な部位に適用される外用剤にウフェナマートを配合したものが多く市販されている。
【0003】
ウフェナマートは、水難溶性薬物であるため、水や水性基剤を多く含む組成物に安定に配合することは難しい。従って、これら市販品は、軟膏、クリーム、乳液など油性基剤を多く配合した製剤である。しかし、油性基剤を多く含む製剤は、塗布後に油性基剤が肌に残ってべたつきがあり、また肌に広範に塗り広げ難いといった問題がある。
【0004】
ウフェナマート含有製剤の安定性と使用感を両立させようとする試みとして、特許文献1は、ウフェナマートを含む水性製剤に、アラントインとトコフェロール酢酸エステルを配合し、ウフェナマートとアラントインとの配合比率を特定することにより、水を含みながらウフェナマートを安定に配合できる製剤になることを教えている。しかし、特許文献1の製剤は、アラントインやトコフェロール酢酸エステルといった特定の薬理活性又は生理活性成分を配合しなければならず、汎用できる製剤ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ウフェナマートを含有する外用剤であって、ウフェナマートが安定に配合されており、かつ使用感に優れる、汎用性の高い外用剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ね、以下の知見を得た。
(1) ウフェナマートを含む外用組成物に、エタノール及び/又は多価アルコールを配合することにより、必ずしも油性基剤を配合しなくても、ウフェナマートが可溶化されて澄明な組成物となる。
(2) この組成物は、保存後にも澄明な可溶化状態が維持され、即ち、非常に安定である。
(3) この組成物は、軟膏剤や乳化製剤と異なり、べたつきがなく、また、肌の広い範囲に塗り広げ易い。
【0007】
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、下記の外用可溶化組成物及び可溶化方法を提供する。
〔1〕 (A)ウフェナマートと、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含む外用可溶化組成物。
〔2〕 (B2)成分として、2価アルコールを含む、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕 (B2)成分として、ポリエチレングリコールを含む、〔1〕又は〔2〕に記載の組成物。
〔4〕 (B1)成分を含み、その含有量が、組成物の全量に対して、1~80重量%である、〔1〕~〔3〕の何れかに記載の組成物。
〔5〕 (B2)成分を含み、その含有量が、組成物の全量に対して、30~90重量%である、〔1〕~〔4〕の何れかに記載の組成物。
〔6〕 (B1)成分と(B2)成分を含み、その合計含有量が、組成物の全量に対して、30~95重量%である、〔1〕~〔5〕の何れかに記載の組成物。
〔7〕 (B1)成分と(B2)成分を含み、(B1)成分の1重量部に対する(B2)成分の含有量が2.75~9重量部である、〔1〕~〔6〕の何れかに記載の組成物。
〔8〕 さらに、(C)水を含む、〔1〕~〔7〕の何れかに記載の組成物。
〔9〕 (C)成分の含有量が、組成物の全量に対して、1~50重量%である、〔8〕に記載の組成物。
〔10〕 (A)ウフェナマートを含む外用組成物に、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含有させることにより、(A)ウフェナマートを可溶化させる方法。
【発明の効果】
【0008】
上記の通り、水難溶性のウフェナマートは、油性基剤を多く含む軟膏剤や乳化製剤に配合されているが、これらの製剤は、油性基剤の肌残りのために、使用感が悪い。油性基剤の配合量を減らすと使用感は良くなるが、一般に、ウフェナマートを乳化できない。
【0009】
これに対して、本発明の外用可溶化組成物は、必ずしも油性基剤を配合しなくても、エタノール及び/又は多価アルコールの配合により、ウフェナマートが可溶化されており、また、この可溶化状態が長期にわたり安定に維持される。
また、本発明の外用可溶化組成物は、べたつきがなく、使用感が良い。ウフェナマート含有製剤は、肌の敏感な部位への塗布を意図した製品とすることが多いため、べたつきがなく、かゆみ、かぶれを誘発しない使用感の製剤にできることは大きなメリットである。また、本発明の外用可溶化組成物は、軟膏剤や乳化製剤と異なり、垂れにくい上に肌に広範に塗り広げ易い。また、本発明の外用可溶化組成物は、べたつきがないにも拘わらず、皮膚上で垂れにくく、この点でも、肌に塗り易いものである。
【0010】
本発明の外用可溶化組成物は、広範囲に塗り広げ易いことから、全身に使用することが可能であるが、特に、顔や首、デリケートゾーン、おしり周りに好適に使用できる。
【0011】
また、ウフェナマートは、皮膚のかゆみ、かぶれ、湿疹などの皮膚炎症状の改善に使用されるため、塗布後の製剤が、皮膚深部に吸収されず、皮膚表面に留まることが望ましい。この点、本発明の外用可溶化組成物は、皮膚深部に浸透し難く皮膚表面に留まり、ウフェナマートの皮膚炎症を効果的に改善することが期待される。
【0012】
本発明の外用可溶化組成物は、特定の薬理活性又は生理活性成分を必須とせず、エタノールや多価アルコールといった、外用剤に広く使用される成分の配合によりウフェナマートを可溶化できるため、汎用性が高い。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物は、(A)ウフェナマートと、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含む外用可溶化組成物である。
【0014】
(A)ウフェナマート
ウフェナマートの含有量は、組成物の全量に対して、1重量%以上が好ましく、2.5重量%以上がより好ましく、3重量%以上がさらに好ましい。また、10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましく、6重量%以下がさらに好ましい。5重量%が特に好ましい。
【0015】
(B1)エタノール
エタノールの含有量は、組成物の全量に対して、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化でき、またべたつきのない使用感を与えることができる。また、エタノールの含有量は、組成物の全量に対して、80重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、20重量%以下が特に好ましい。この範囲であれば、肌に不快な刺激を与えない。
【0016】
また、エタノールの含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、0.2重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましく、2重量部以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化でき、またべたつきのない使用感を与えることができる。また、エタノールの含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、16重量部以下が好ましく、12重量部以下がより好ましく、6重量部以下がさらに好ましい。この範囲であれば、肌に不快な刺激を与えない。
【0017】
(B2)多価アルコール
多価アルコールとしては、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールのような2価アルコール;グリセリンのような3価アルコール;ジグリセリンのような4価アルコール;ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
多価アルコールは、1種又は2種以上を使用できる。
【0018】
ポリエチレングリコールとしては、医薬品添加物規格のマクロゴール200(液状)、マクロゴール300(液状)、マクロゴール1540(ペースト状)、日本薬局方のマクロゴール400(液状)、マクロゴール1500(ペースト状)、マクロゴール4000(固体状)、マクロゴール6000(固体状)、マクロゴール20000(固体状)、医薬部外品原料規格2006のポリエチレングリコール200(液状)、ポリエチレングリコール300(液状)、ポリエチレングリコール400(液状)、ポリエチレングリコール600(液状)、ポリエチレングリコール1000(ワックス状)、ポリエチレングリコール1500(ペースト状)、ポリエチレングリコール1540(ワックス状)、ポリエチレングリコール2000(ワックス状)、ポリエチレングリコール4000(固体状)、ポリエチレングリコール6000(固体状)、ポリエチレングリコール20000(固体状)、ポリエチレングリコール35000などが挙げられる。
ポリエチレングリコールは、このように分子量により性状が異なる。本発明では、液状、ペースト状、又はワックス状のポリエチレングリコールを用いることが好ましく、液状を用いることがより好ましい。
【0019】
本発明の組成物は、2価アルコールを含むことが好ましく、中でもジプロピレングリコールを含むことが好ましい。また、ポリエチレングリコールを含むことも好ましい。また、2価アルコール(中でも、ジプロピレングリコール)に加えてポリエチレングリコールを含むことも好ましい。これらにより、ウフェナマートを一層可溶化し易くなる。
ポリエチレングリコールを含まない場合は、エタノール含有量を1重量%以上、中でも5重量%以上、中でも10重量%以上とすることが好ましい。25重量%以上とすることもできる。これにより、組成物の白濁が抑制される。
【0020】
多価アルコールの含有量は、組成物の全量に対して、20重量%以上とすることができ、30重量%以上とすることもでき、35重量%以上とすることもでき、50重量%を超えることもでき、55重量%以上が好ましく、60重量%以上がより好ましく、65重量%以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化できる。多価アルコールの含有量は、組成物の全量に対して、90重量%以下が好ましく、85重量%以下がより好ましく、80重量%以下がさらに好ましく、75重量%以下がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきが生じない。
【0021】
また、多価アルコールの含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、4重量部以上、中でも6重量部以上、中でも7重量部以上、中でも7.5重量部以上、中でも11重量部以上、中でも12重量部以上、中でも13重量部以上が好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化できる。多価アルコールの含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、18重量部以下が好ましく、17重量部以下がより好ましく、16重量部以下がさらに好ましく、特に15重量部以下が好ましい。この範囲であれば、べたつきが生じない。
【0022】
また、多価アルコールの含有量は、エタノールの1重量部に対して、0.5重量部以上、中でも1重量部以上、中でも1.5重量部以上、中でも2.75重量部以上、中でも3重量部以上、中でも3.25重量部以上が好ましい。この範囲であれば、肌に不快な刺激を与えない。多価アルコールの含有量は、エタノールの1重量部に対して、9重量部以下が好ましく、8.75重量部以下がより好ましく、8.5重量部以下がさらに好ましい。この範囲であれば、べたつきが生じない。
【0023】
(B)成分の合計
エタノールと多価アルコールの合計含有量は、組成物の全量に対して、30重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、70重量%以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化できる。またこの合計含有量は、組成物の全量に対して、95重量%以下が好ましく、90重量%以下がより好ましく、85重量%以下がさらに好ましい。この範囲であれば、こってりとした重い使用感になることが避けられ、また、水溶性成分を十分に溶解させることができる。
【0024】
また、エタノールと多価アルコールの合計含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、6重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましく、14重量部以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを十分に可溶化できる。またこの合計含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、21重量部以下が好ましく、20重量部以下がより好ましく、19重量部以下がさらに好ましい。この範囲であれば、こってりとした重い使用感になることが避けられ、また、水溶性成分を十分に溶解させることができる。また、本発明の組成物は皮膚の炎症の改善に用いられるため、有効成分のウフェナマートはできるだけ長く皮膚表面に留まることが望ましいところ、ウフェナマートの含有量に対するエタノールと多価アルコールの合計含有量がこの範囲であれば、ウフェナマートの皮膚への浸透が抑制され皮膚表面で十分に効果を発揮することが期待される。
【0025】
(C)水
本発明の組成物は、水を含んでいてもよく、含まなくてもよいが、水を含むことにより、べたつきが一層効果的に抑えられる。
水を含む場合のその含有量は、組成物の全量に対して、1重量%以上、5重量%以上、又は10重量%以上とすることができる。この範囲であれば、使用感が良好になる。また水の含有量は、組成物の全量に対して、50重量%以下、40重量%以下、又は30重量%以下とすることができる。この範囲であれば、組成物の白濁が抑制される。
【0026】
また、水の含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、0.2重量部以上、1重量部以上、又は2重量部以上とすることができる。この範囲であれば、使用感が良好になる。また、水の含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、10重量部以下、8重量部以下、又は6重量部以下とすることができる。この範囲であれば、組成物の白濁が抑制される。
【0027】
また、水の含有量は、エタノールと多価アルコールの合計の1重量部に対して、0.01重量部以上、0.05重量部以上、又は0.1重量部以上とすることができる。この範囲であれば、使用感が良好になる。また、水の含有量は、(B1)エタノールと(B2)多価アルコールの合計の1重量部に対して、1重量部以下、0.5重量部以下、又は0.2重量部以下とすることができる。この範囲であれば、組成物の白濁が抑制される。
【0028】
また、エタノールの含有量を多くすれば、水の含有量を多くしても組成物が白濁し難い。従って、水の含有量は、エタノールの1重量部に対して、0~2重量部が好ましく、0.1~1.5重量部がより好ましく、0.2~1.1重量部がさらに好ましい。
【0029】
その他の成分
本発明の外用可溶化組成物は、上記成分を、医薬品に使用される基剤又は担体、及び必要に応じて添加剤や、ウフェナマート以外の生理活性又は薬理活性成分と混合して、医薬品の外用組成物とすることができる。
【0030】
(基剤又は担体)
基剤又は担体としては、水、エタノール、多価アルコール以外の水性基剤、油性基剤が挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない範囲で、1種又は2種以上を配合することができる。
油性基剤を配合すると、使用感が悪くなるだけでなく、組成物が白濁し易いため、油性基剤を含む場合は、組成物の全量に対して、1重量%以下、中でも0.1重量%以下とすることが好ましく、油性基剤を含まないことが特に好ましい。
【0031】
水、エタノール、多価アルコール以外の水性基剤としては、イソプロパノールのような低級アルコールなどが挙げられる。
【0032】
油性基剤としては、ワセリン(白色ワセリン、黄色ワセリン)、ゲル化炭化水素(プラスチベースなど)、オゾケライト、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワレン、スクワラン、α-オレフィンオリゴマー、パラフィン、流動パラフィン、及び軽質流動パラフィンのような炭化水素;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールのような高級アルコール;コレステロール、フィトステロール、及びヒドロキシステアリン酸フィトステリルのようなステロール類;シアバター、カルナウバロウ、カカオ脂、及びキャンデリラロウのような植物脂;アボカド油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、月見草油、ホホバ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、茶実油、コメヌカ油、米胚芽油、小麦胚芽油、落花生油、ヒマワリ油、アーモンド油、トウモロコシ油、ヤシ油、オレンジ油、セージ油、パーム油、ミンク油、メドウフォーム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローズヒップ油のような植物油;ラノリン、オレンジラフィー油、スクワラン、馬油、鯨ロウ、及びミツロウのような動物油脂;硬化油;メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコン、フェニル変性シリコーン、及びシリコーンレジンのようなシリコーン油;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン化グアガム、及びアセチル化ヒアルロン酸のような天然高分子誘導体;ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、及びアクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体のような合成高分子;カラギーナン、アルギン酸、セルロース、グアーガム、クインスシード、デキストラン、ジェランガム、及びヒアルロン酸のような天然高分子;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、及びトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルのようなエステル類;デキストリン、及びマルトデキストリンのような多糖類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルのようなグリコールエーテルなどが挙げられる。
【0033】
(添加剤)
添加剤としては、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、増粘剤、防腐剤又は保存剤、pH調整剤、安定化剤、キレート剤、刺激軽減剤、着色剤、香料などが挙げられる。
添加剤は、1種又は2種以上を使用できる。
また、添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0034】
界面活性剤としては、POE-2-デシルテトラデシルアルコール、ポリオキシエチレンオレイルエーテルやポリオキシエチレンセチルエーテルなどのPOE-アルキルエーテル;モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル;モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、ラウリン酸POE(80)ソルビタン、などのPOE-ソルビタン脂肪酸エステル;モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、などのグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレントリオレイン酸グリセリルなどのPOE-グリセリン脂肪酸エステル;POE-ジヒドロコレステロールエステル、POE-硬化ヒマシ油(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80など)のPOE-硬化ヒマシ油;POE-ヒマシ油(POE(3)ヒマシ油、POE(20)ヒマシ油など)などのPOEヒマシ油;POE-硬化ヒマシ油イソステアレートなどのPOE-硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE-アルキルアリールエーテル;クミルアルコール、バチルアルコール、セラキルアルコールなどのグリセリンアルキルエーテル;POE-モノステアリルグリセリルエーテルなどのPOE-グリセリンアルキルエーテル;ステアリン酸ポリオキシルなどのPOE脂肪酸エステル;POE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノールなどのPOEステロール・水素添加ステロール類;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖イソステアリン酸エステル、ショ糖リノール酸エステル、ショ糖リノレン酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル;ジオレイン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;アルキルポリグリコシド、モノステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ポリリシノレイン酸ヘキサグリセリル、などのポリグリセリン脂肪酸エステル;アルキル変性シリコーン、乳化型シリコーンエラストマーなどの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0035】
また、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウムなど);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウムなど);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウムなど);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンタウリンナトリウムなど);リン酸エステル及びその塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸、セチルリン酸カリウム、リン酸セチルなど);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなど);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなど);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウムなど);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウムなど);N-アシルアラニン塩(例えば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ココイルアラニントリエタノールアミン塩など);硫酸化油(例えば、ロート油など);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウムなどのアニオン性界面活性剤も挙げられる。
【0036】
また、アルキレンオキサイドが付加していてもよい、直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を有するモノ又はジ長鎖アルキル第3級又は第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤も挙げられる。
【0037】
また、レシチン、水素添加レシチンのようなリン脂質、カルボベタイン、スルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン、アミドベタインなどの両性界面活性剤も挙げられる。
【0038】
また、サポニン、サーファクチンナトリウム、胆汁酸などの天然由来の界面活性剤も挙げられる。レシチン、水素添加レシチンのようなリン脂質は、天然由来の界面活性剤にも分類される。
【0039】
本発明の組成物は、必ずしも界面活性剤を配合しなくても、ウフェナマートを可溶化することができる。但し、例えば、水の含有量が、エタノールと多価アルコールの合計の1重量部に対して、1重量部以下、中でも0.5重量部以下、中でも0.1重量部以下、中でも水を含まない場合は、界面活性剤を含むことができる。これにより、ウフェナマートを可溶化し易くなり、澄明な組成物となる。
【0040】
界面活性剤を含む場合、両性界面活性剤、天然由来の界面活性剤が好ましく、中でもリン脂質が好ましく、中でもレシチン、水素添加レシチンが好ましい。特に大豆由来のリン脂質(中でもレシチン、水素添加レシチン)が好ましい。
両性界面活性剤及び/又は天然由来の界面活性剤を含む場合、その含有量は、組成物の全量に対して、0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく、0.5重量%以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを含む成分を十分に基剤中に可溶化することができる。また両性界面活性剤及び/又は天然由来の界面活性剤の含有量は、組成物の全量に対して20重量%以下が好ましく、16重量%以下がより好ましく、3重量%以下がさらに好ましく、2重量%以下が特に好ましい。この範囲であれば、界面活性剤の配合による刺激が抑えられる。
【0041】
また、両性界面活性剤及び/又は天然由来の界面活性剤の含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、0.002重量部以上が好ましく、0.02重量部以上がより好ましく、0.1重量部以上がさらに好ましい。この範囲であれば、ウフェナマートを含む成分を十分に基剤中に可溶化することができる。また両性界面活性剤及び/又は天然由来の界面活性剤の含有量は、ウフェナマートの1重量部に対して、4重量部以下が好ましく、3.2重量部以下がより好ましく、0.6重量部以下がさらに好ましく、0.4重量部以下が特に好ましい。この範囲であれば、界面活性剤の配合による刺激が抑えられる。
【0042】
本発明の組成物は、非イオン性界面活性剤を含まないものとすることができ、特に、HLB10以上の非イオン性界面活性剤を含まないものとすることができる。
【0043】
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、p-ヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸モノリン酸エステル、アスコルビン酸ジリン酸エステル、アスコルビン酸トリリン酸エステル、アスコルビン酸硫酸エステルなど)、トコフェロール、トコフェロール誘導体(酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウムなど)、エリソルビン酸、L-システイン塩酸、リコピン、グルタチオン、没食子酸プロピル、タンニン酸、エピガロカテキン、アントシアニン、ヒドロキシチロソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、カフェイン酸、酵素(カタラーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、グルタチオンパーオキシダーゼ、エラスターゼなど)などが挙げられる。
【0044】
増粘剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウムのようなビニル系増粘剤;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースのようなセルロース系増粘剤;グァーガム、スクレロチウムガム、タマリンドガム、キサンタンガム、ジェランガム、デキストラン、ペクチン、プルラン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、フコゲルのような多糖類;ゼラチン、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ベントナイト、デキストリン脂肪酸エステル、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリエチレングリコール、マクロゴール、ポリアクリルアミド、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーなどが挙げられる。
【0045】
防腐剤又は保存剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビン酸及びその塩、グルコン酸クロルヘキシジン、アルカンジオール、並びにグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0046】
pH調整剤としては、無機酸(塩酸、硫酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウムなど)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
【0047】
安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
【0048】
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン4酢酸(エデト酸)、エチレンジアミン4酢酸塩(ナトリウム塩(エデト酸ナトリウム:日本薬局方、EDTA-2Naなど)、カリウム塩など)、フィチン酸、グルコン酸、ポリリン酸、メタリン酸などが挙げられる。
【0049】
刺激軽減剤としては、甘草エキス、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0050】
着色料としては、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編(2004))に記載された色素などが挙げられる。
【0051】
香料としては、ラベンダー油、ローズマリー油、クラリセージ油、タイム油、ベルガモット油、ユーカリ油等のハーブ系精油、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油等のミント系精油、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油等の柑橘系精油のような各種精油、調合香料などが挙げられる。
【0052】
(生理活性又は薬理活性成分)
ウフェナマート以外の生理活性又は薬理活性成分としては、例えば、ウフェナマート以外の抗炎症剤、抗ヒスタミン剤を含む鎮痒剤、局所麻酔剤、殺菌剤、抗真菌剤、清涼化剤、保湿成分、ビタミン類、ペプチド又はその誘導体、血行促進成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、角質軟化成分、収斂成分、植物エキスなどが挙げられる。
ウフェナマート以外の生理活性又は薬理活性成分は、1種又は2種以上を使用できる。
また、ウフェナマート以外の生理活性又は薬理活性成分は、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0053】
ウフェナマート以外の非ステロイド系抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸メチル、グリチルリチン酸ステアリル、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、アセトアミノフェン、イプシロン-アミノカプロン酸、ベルベリン、アズレン、ブロメライン、亜鉛;甘草抽出物、セージエキス、ローズマリーエキスのような植物抽出物;リゾチーム、セラペプターゼ、セミアルカリプロティナーゼのような酵素系抗炎症剤;メフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸のようなフェナム酸系抗炎症剤;アセメタシン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、エトドラク、ジクロフェナク、スリンダク、ナブメトン、フェンブフェン、プログルメタシン、モフェゾラクのようなアリール酢酸系抗炎症剤;アミノプロフェン、イブプロフェン、オキサプロジン、ケトプロフェン、ザルトプロフェン、チアプロフェン酸、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ザルトプロフェン、イブプロフェンピコノール、フルルビプロフェンアキセチル、フェノプロフェン、プラノプロフェン、ロキソプロフェンのようなプロピオン酸系抗炎症剤;アンピロキシカム、テノキシカム、ピロキシカム、メロキシカム、ロルノキシカムのようなオキシカム系抗炎症剤などが挙げられる。これらは塩であってもよい。
【0054】
具体的には、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム塩、グリチルリチン酸モノアンモニウム塩、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、インドメタシン塩酸塩、ジクロフェナクナトリウム塩、ブロムフェナク酸ナトリウム塩、ベルベリン硫酸塩、ベルベリン塩酸塩、ベルベリンタンニン酸塩、アズレンスルホン酸ナトリウム塩、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、リゾチーム塩酸塩、プログルメタシンマレイン酸塩、フェノプロフェンカルシウム塩、ロキソプロフェンナトリウム塩などが挙げられる。
【0055】
中でも、ウフェナマートに加えて、アラントインとグリチルリチン酸塩(特に、グリチルリチン酸ジカリウム塩)を含むことが好ましい。この場合、多価アルコールとして、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールとポリエチレングリコールを含むことが好ましく、中でも、多価アルコールがジプロピレングリコールだけ、又はジプロピレングリコールとポリエチレングリコールだけであることが好ましい。
【0056】
また、ステロイド系抗炎症剤としては、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、ジフルプレドナート、モメタゾン、ジフルコルトロン、フルオシノニド、ベクロメタゾン、デプロドン、アルクロメタゾン、フルメタゾン、アムシノニド、クロベタゾン、ジフロラゾン、及びこれらの誘導体などが挙げられる。
【0057】
抗ヒスタミン剤としては、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ブロモジフェンヒドラミン塩酸塩、クレマスチンフマル酸塩、クロルフェノキサミン塩酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ドキシラミンコハク酸塩、オルフェナドリン塩酸塩、フェニルトロキサミンクエン酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジメチンデンマレイン酸塩、メピラミンマレイン酸塩、メタピリレン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、オキソメマジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、セチリジン塩酸塩、ホモクロルシクリジン塩酸塩、シクリジン塩酸塩、ヒドロキシジン塩酸塩、レボセチリジン塩酸塩、メクリジン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、オロパタジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩、アンタゾリン塩酸塩、アザタジンジマレイン酸塩、バミピン塩酸塩、シプロヘプタジン塩酸塩、デプトロピンクエン酸塩、エメダスチンフマル酸塩、エピナスチン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩、ルパタジンフマル酸塩、トリプロリジン塩酸塩、アゼラスチン塩酸塩などが挙げられる。
【0058】
その他の鎮痒剤としては、クロタミトン、イクタモール、モクタール、チモールなどが挙げられる。
【0059】
局所麻酔剤としては、リドカイン、リドカイン塩酸塩、ジブカイン塩酸塩、メピバカイン塩酸塩、ブピバカイン塩酸塩、ロピバカイン塩酸塩、レボブピバカイン塩酸塩、オキセサゼイン塩酸塩、コカイン塩酸塩、プロカイン塩酸塩、クロロプロカイン塩酸塩、テトラカイン塩酸塩などが挙げられる。
【0060】
殺菌剤としては、イソプロピルメチルフェノール、フェノキシエタノール、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルへキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩化セチルピリジニウム、安息香酸ナトリウム、エタノール、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、サリチル酸、クレゾール、トリクロサン、及びビグアニド化合物などが挙げられる。
【0061】
抗真菌剤としては、テルビナフィン、ナフチフィン、ブテナフィン、トルナフタート、リラナフタート、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビホナゾール、オキシコナゾール、エコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、エフィナコナゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾール、セルタコナゾールなどが挙げられる。
【0062】
清涼化剤としては、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、アネトール、リモネン、オイゲノールのようなテルペン類(これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。);ユーカリ油、ベルガモット油、ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケイヒ油、ローズ油、テレビン油のような精油などが挙げられる。
【0063】
多価アルコール以外の保湿成分としては、セラミド類(フィンゴシン、フィトスフィンゴシン、セラミド、セレブロシドのようなスフィンゴ糖脂質、スフィンゴミエリンのようなスフィンゴリン脂質、N-(ヘキサデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシエチルヘキサデカナミド、ヘキサデシロキシPGヒドロキセチルヘキサデカナミド、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドのような合成セラミド、セラミド2、セラミド3、発酵セラミドのようなヒト型セラミド、動物由来セラミド、植物由来セラミド、セラミド1~10など)、コレステロール類(コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、セレグロステロール、デヒドロコレステロール、コブロスタノールのような動物性ステロール類;フィトステロール、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、エルゴステロール、フコステロール、スピナステロールのような植物性ステロール類;エルゴステロール、ミコステロール、チモステロールのような微生物由来ステロール類;これらのステロール類と炭素数10~18の脂肪酸とのエステルなど)、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸及びその塩、乳酸及びその塩、尿素類(尿素、炭素数1~4のアルキル基を有するアルキル尿素、炭素数1~10のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル尿素など)、トレハロース、キシリトール、ソルビトールのような糖類、ケラチン、キチン、キトサンのような高分子化合物、リン脂質のような脂質、カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、アロエエキスのような植物抽出エキスなどが挙げられる。
【0064】
ビタミン類としては、dl-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム等のビタミンE類、ユビキノン誘導体及びその薬学的又は生理学的に許容される塩、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’-リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル、ニコチン酸dl-α-トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β-ブトキシエチル、ニコチン酸1-(4-メチルフェニル)エチル、アスコルビゲン-A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L-アスコルビル、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、フィロキノン、ファルノキノン、γ-オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’-リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン、葉酸、プテロイルグルタミン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン、ビオシチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、カルニチン、フェルラ酸、α-リポ酸、オロット酸、ヘスペリジン、γ-オリザノール、ルチン、エリオシトリンなどが挙げられる。
【0065】
ペプチド又はその誘導体としては、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、加水分解シルクなどが挙げられる。
【0066】
血行促進成分としては、植物由来成分が好ましく例示される。例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、エンメイソウ、オランダカシ、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシなどに由来する成分(これらの植物の抽出物など)や、グルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
【0067】
細胞賦活成分としては、γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、ε-アミノカプロン酸のようなアミノ酸類、レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類、ビオチンのようなビタミン類、グリコール酸、乳酸のようなα-ヒドロキシ酸類、タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素301号、胎盤抽出液、ヒノキチオール、セファランチン、キウイ種子抽出物などが挙げられる。
【0068】
老化防止成分としては、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N-メチル-L-セリン、メバロノラクトンなどが挙げられる。
【0069】
角質軟化成分としては、サリチル酸、サリチル酸誘導体、グリコール酸、フルーツ酸、フィチン酸、イオウ、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(マクロゴール)、グリセリン、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸プロピレン、ヘキシルドデカノール、アラントイン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアジペート、エチルラウリレート、ラノリン、脂肪酸ジアルキロールアミド、尿素、イオウ、レゾルシン、グリコール酸、フィチン酸、乳酸、乳酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
【0070】
収斂成分としては、パラフェノールスルホン酸亜鉛、酸化亜鉛、メントール、及びエタノールなどが挙げられる。
【0071】
植物エキスとしては、ソウハクヒ、ユキノシタ、シソ、米糠、酒粕、白芥子、シャクヤク、ムラサキシキブ、ハス種子、ハトムギ種子、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)、カミツレ、サンゴ草、イネの葉、アンズ果実、カタメンキリンサイ、バラの花、タケノコの皮、ゲンチアナ、ニンジン、オタネニンジン、紅参、ヘチマ、モモ、桃仁、キウイ、ヒマワリ、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)、パウダルコ、萱草(デイリリー)、ハイビスカスの花、ハゴロモグサ、チェリモヤ、マンゴー、紅富貴、シラン、山椒果皮又は種皮、ベニバナ花、カサブランカ、グアバ葉、ドクダミ、晩白柚、アロエ、イチジク花、リンゴ、ホワイトアスパラガス、マテ茶、サクラ葉、イランイラン葉(ylang ylang leaves)などの植物の抽出物が挙げられる。
【0072】
可溶化された状態
本発明の組成物は、ウフェナマートを含む全ての成分が基剤中に可溶化されている。
本発明において、成分が可溶化されていることは、平均粒子径が100nm以上の乳化粒子を含まないことを意味する。即ち、乳化粒子を含まないか、又は乳化粒子を含んでいてもその平均粒子径が100nm未満であることを意味する。
乳化粒子の平均粒子径は、動的光散乱法で測定した値である。測定機器は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所、SALD-2200)とするが、平均粒子径の測定値は、通常、機器によってほとんど変わらない。
【0073】
透明度
本発明の組成物は、成分が可溶化されていることにより、透明度が高く、目視による外観は透明である。
透明性の指標として、各組成物の波長660nmの光の透過率を分光光度計(紫外可視分光光度計UV-2450 島津製作所製)を用いて測定する。透過率の測定方法は、より詳細には、「第17改正日本薬局方 一般試験法 2.物理的試験法 分光学的測定法 2.24 紫外可視吸光度測定法」に記載の方法に準ずる。
本発明の組成物は、波長660nmの光の透過率が、50%以上、中でも70%以上、中でも90%以上、中でも95%以上であることが好ましい。波長660nmの光の透過率の上限は100%である。波長660nmの光の透過率は、特に100%であることが好ましい。なお、「100%」は、測定誤差により実測値が100%を超える場合も含む。
【0074】
製剤形態
本発明の組成物の性状は、液体状ないし流動状とすることができる。
製剤形態は、液剤、リニメント剤、ゲル剤、エアゾール剤、ポンプスプレー剤、ポンプフォーム剤、ミスト剤、不織布などの布に薬液を含浸させたシート剤などとすることができる。
【0075】
適用部位
本発明の組成物は、皮膚又は粘膜に適用することができる。皮膚には頭皮が含まれる。
【0076】
可溶化方法
本発明は、(A)ウフェナマートを含む外用組成物に、(B1)エタノール、及び/又は(B2)多価アルコールを含有させることにより、(A)ウフェナマートを可溶化させる方法を包含する。各成分の種類及び含有量、組成物の性状などは本発明の組成物について説明した通りである。
【実施例0077】
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
試験例1(可溶化試験)
表1に示す組成の外用組成物を、常法により調製した。
各組成物につき、25℃条件下における調製直後の透明性を目視にて評価した。透明性は、下記のようにして観察及び評価し、透明・均一であるものを〇、不透明・不均一であるものを×とした。

透明・均一:直径4cmの円筒ガラス瓶に30mL充填した際に、内容物が均一であり、瓶を通して背景を認識できるものを透明と評価した。
不透明・不均一:直径4cmの円筒ガラス瓶に30mL充填した際に、内容物が不均一(析出、沈殿、分離等)であるものを不透明・不均一と評価した。
【0078】
また、各外用組成物について、成分を混合して透明・均一になるまでの時間を測定し、1分以内に透明・均一になるものを〇、透明・均一になるまでに1分以上かかるものを△とし、透明・均一にならないものを×とした。
【0079】
観察時の室内の明るさは、5000ルクスにした。
【0080】
また、25℃条件下における調製直後の各組成物の波長660nmの光の透過率を分光光度計(紫外可視分光光度計UV-2450 島津製作所製)を用いて測定した。
【0081】
試験例2(垂れ易さの試験)
水平に対して60度傾けた人工皮革を張り付けた板の上端部に、各外用組成物を0.5gずつ滴下し、20秒後に、板上で組成物が広がった距離(組成物の垂れた先端部の、原点からの距離)を測定した。この距離が20cm未満である場合を〇、20cm以上である場合を△、50cm以上である場合を×とした。50cm長さの板を用いたことから、50cmを超える移動距離は測定できなかったため、50cm広がった場合は、「50cm以上」と判定した。
【0082】
結果を表1、表2に示す。
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
エタノールと多価アルコールを含む実施例1~9の組成物は、透明(澄明)であり、ウフェナマートが可溶化されていた。また、平均粒子径が100nm以上の乳化粒子を含まなかった。また、人工皮革上に滴下した後、垂れ難かった。
一方、エタノールも多価アルコールも含まない比較例1~4の組成物は白濁していた。また、非常に垂れ易かった。
【0085】
試験例3(使用感の評価)
1名の熟練したパネルが、各外用組成物を上腕部に0.5g載せて、手のひらで塗り拡げた。実施例1~9の組成物は軽く延ばすことができ、塗り拡げ易く、従来の乳液やクリームと異なり、油特有のぬるつきがなかった。特に、実施例3の組成物は、アラントインとグリチルリチン酸二カリウムを含むことで、多価アルコール由来のやや重たい使用感が改善されており、肌なじみが良かった。
【0086】
本発明の組成物の製剤例を以下に示す。製剤例中の「%」は「重量%」を示す。
製剤例1
ウフェナマート 5%
グリチルレチン酸 0.3%
ジフェンヒドラミン 1%
DPG 20%
エタノール 20%
PEG400 45%
フェノキシエタノール 0.3%
精製水 残部
合計 100%
【0087】
製剤例2
ウフェナマート 5%
トコフェロール酢酸エステル 0.5%
ビタミンA油 0.2%
エタノール 74.5%
レシチン 0.5%
パラベン 0.1%
精製水 残部
合計 100%
【0088】
製剤例3
ウフェナマート 5%
アラントイン 0.2%
グリチルレチン酸 0.3%
DPG 30%
PEG400 54.5%
フェノキシエタノール 0.1%
パラベン 0.05%
精製水 残部
合計 100%
【0089】
製剤例4
ウフェナマート 5%
クロタミトン 2%
エタノール 40%
PEG400 44.5%
精製水 残部
合計 100%
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明の外用可溶化組成物は、水難溶性のウフェナマートが安定に可溶化されて、予定される薬効を発揮することができ、かつべたつきがなく使用感に優れるため、商品価値が高い。