(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059544
(43)【公開日】2022-04-13
(54)【発明の名称】モーター
(51)【国際特許分類】
H02K 33/16 20060101AFI20220406BHJP
【FI】
H02K33/16 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020174993
(22)【出願日】2020-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】509153087
【氏名又は名称】横山 正教
(72)【発明者】
【氏名】横山 正教
【テーマコード(参考)】
5H633
【Fターム(参考)】
5H633BB08
5H633BB11
5H633BB15
5H633GG02
5H633GG04
5H633HH03
5H633HH13
5H633JA08
(57)【要約】
【課題】電磁石は通電すると両端近傍に、S極とN極の磁界を発生させ、その近くで永久磁石を近づけると、反発力や吸引力が作用するが、この力をうまく利用していない。
【手段】電磁石を回転軸に沿って周辺に配置し、この電磁石に同極の磁石面が向くように、両端に配し、回転自在に回転軸に取り付け永久磁石、一方が反発力を受け、他方が吸引力をうけて回転するモーターを提供する
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸の周囲にそれに沿って周囲に配置された電磁石と、この電磁石の両端部に配され、電磁石端面に対して同じ磁極を有し、回転自在に支持された対の永久磁石と、電磁石に電気を供給する電源と、これらを支持する筐体と具備したことを特徴とするモーター。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、使用電流を抑制した高効率と高トルクのモーターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のモーターでは、電磁石のコイル巻線の巻き数とそこに流れる電流で発生する磁界の強さが決まることと、磁極近傍の発生磁界大きいところで大きい反発力と吸引力が生じるが、これを連動して、うまく利用していない。又回転中心に永久磁石又は電磁石を配するため、効率よくトルクをえることができない。
【0003】
【特許文献】最新オールカラークルマのメカニズム 著者 青山元男 モーター技術 監修者 赤津 観
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電磁コイルは両端の近で強力な磁界を発生させ、永久磁石に対し反発力や吸引力を与えるが、近いとその力は大きく、離れと小さくなる特性をうまく利用していない。電磁石はコイルに通電で発生する磁界を利用しているが、必要磁界を得るため、過度な電流を使用するところが見受けられる。回転中心に磁石や電磁石を配すると、熱が発散しにくいし、コイルの巻き線も複雑になる。磁石が遠心力の影響を受け易い、回転トルク等で回転半径が制限され易い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[
図1]と[
図2]おいて、本発明の基本的な考えを説明する。[
図1]において、電磁石(1)の両端に配され、それに面するように▲N▼極のN永久磁石(2)と(2)と対▲N▼極のN永久磁石(3)は筐体(4)摺動可能にした連結棒(5)に取り付けられている。[
図1]の(a)では、電源(6)の電池(7)とスイッチ(8)でコイル(9)矢印(→)方向に通電され、電磁石(1)の左側にS極、右側に▲N▼極になるようコイル(9)に電流が流されると、それに面する▲N▼極のN永久磁石(2)に吸引力が作用し、電磁石(1)の右側に▲N▼極ができ、それに面する▲N▼極の永久N永久磁石(3)に反発力が作用し、▲N▼極のN永久磁石(2)と▲N▼極のN永久磁石(3)は連結棒(5)で連結されているので、連結棒(5)には反発力と吸引力の合力が左から右方向に作用する。
[
図1]の(b)では電源(6)でスイッチ(8)が切り替えられて、コイル(9)に矢印方向(←)に通電され、電磁石(1)の左端にN極、右端にS極が生じる。それに面する▲N▼永久磁石(2)に反発力が作用し、右端では▲N▼永久磁石(3)に吸引力が作用し▲N▼永久磁石(2)と▲N▼永久磁石(3)は連結棒(5)で連結されているので、連結棒(5)には反発力と吸引力の合力が右から左方向に作用し、移動する。[
図1]の(c)状態になり、[
図1]の(d)では電源(6)のスイッチ(8)が切り替えられ、コイル(9)に矢印方向(→)に通電され右方向に移動する。この電源(6)に交流を流すと左右に振動することができる。
[
図2]の(a)では、電源(6)の電池(7)とスイッチ(8)でコイル(9)矢印(→)方向に電磁石(1)の左側にS極、右側に▲N▼極になるようコイル(9)に電流を流すと、それに面するS極のS永久磁石(10)に反発力が作用し、電磁石(1)の右側に▲N▼極ができ、それに面するS極のS永久磁石(11)に吸引力が作用し、S極のS永久磁石(10)とS極のS永久磁石(11)は連結棒(4)で連結されているので、連結棒(4)には反発力と吸引力の合力が左方向に作用する。
[
図2]の(b)では電源(6)でスイッチ(8)が切り替えられて、コイル(9)に矢印方向(←)に通電され、電磁石(1)の左端にN極、右端にS極が生じる。それに面するS永久磁石(10)に吸引力が作用し、右端ではS永久磁石(11)に反発力が作用し、S永久磁石(10)とS永久磁石(11)は連結棒(5)で連結されているので、連結棒(5)には反発力と吸引力の合力が左から方向に作用し移動する。[
図2]の(c)状態になり、[
図2]の(d)では電源(6)のスイッチ(8)が切り替えられ、コイル(9)に矢印方向(→)に通電され、左方向に移動する。この電源(6)に交流を流すと左右に振動することができる。
[
図3]は電磁石(1)を1個使用したモーター平面図であり、[
図4]は電磁石(1)を1個使用したモーター断面図である。[
図1]や[
図2]に示す直線的な動きでは、吸引力と反発力を利用できないので、連結棒を回転軸に置き換えることで、[
図3]と[
図4]では、反発力と吸着力が利用できる。電磁石(1)はN永久磁石(2)とN永久磁石(3)に反発力と吸引力を作用させ回転がえられる。電磁石(1)のコイルに通電した状態が[
図4]のようになって、電磁石(1)の上方にS極、下方にN極となり、上方のN永久磁石は吸引力が作用し、下方のN永久磁石(3)は反発力で、この[
図3]と[
図4]の状態である。ここで電磁石(1)に逆に通電すると、電磁石(1)の上方にはN極、下方にはS極となり、N永久磁石(2)は反発力で回転する。下方のN永久磁石(3)は上方のN永久磁石(2)と回転軸(12)で連結されているので、回転し電磁石(1)下方のS極に吸引力で回転する。このように電磁石(1)に交流を通電すれば回転を続ける。
[
図3][
図4]のN永久磁石(2)とN永久磁石(3)をS永久磁石(10)とS永久磁石(11)に置き換えても同様に回転できる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[
図5]は電磁石(1)1個使用したモーター平面図であり、[
図6]は電磁石(1)1個使用したモーター断面図である。[
図6]において、左側の電磁石(1)の上方にS極、下方にN極が発生するように通電し、右側の電磁石(1)では上方にS極、下方にN極が発生するように通電する。この状態では左側上方のN永久磁石(2)右側下方のN永久磁石(3)、左側下方のS永久磁石(10)、方のS永久磁石(11)も電磁石(1)吸引され停止しているが、左側電と右側の電磁石(1)に逆の電流を通電すると、左側電磁石(1)の上方にS極下方にN極、右側電磁石(1)の上方にN極下方にS極が発生し、左側のN永久磁石とS永久磁石、右側のS永久磁石とN永久磁石に反発力を受け回転する。回転すると、右側上方のN永久磁石は右側電磁石(1)に、左側電磁石ともにS永久磁石とN永久磁石を吸引する。このように交流を通電すれば、回転する。
[
図7]は電磁石(1)2個使用したモーター平で面図であり、[
図8]は電磁石(1)2個使用したモーター断面図である。図左側の電磁石(1)の上方にS極、下方にN極を発生させ、2つの上方下方ともに吸引力が作用し、[
図8]の状態となる。ここでこの2つの電磁石(1)に逆の電流を流すと、反発力でN永久磁石もS永久磁石も回転する。2つの電磁石(1)の中間に移動し、中間にあったN永久磁石とS永久磁石は回転し、それぞれの電磁石に吸引される。従ってこの2つの電磁石により、S永久磁石、N永久磁石に反発力、吸引力が得られて回転する。
[
図9]は電磁石(1)2個使用したモーター平面図であり、[
図10]は電磁石(1)2個使用したモーター断面図である。[
図7][
図8]では電磁石(1)2個の図を示したが、[
図7]~[
図10]で示した様に、1個、2個の電磁石だけでなく3個、4個でも回転できることを示している。
【発明の効果】
【0007】
この発明では、電磁石の反発力と吸引力を連携させ、一方が強い時、他方は弱く、回転し徐々に力の関係が入れ替わり、連携して回転できる。電磁石両端の磁界を利用している。外周部に電磁石を設けて、最適な巻き線と永久磁石に最適な回転半径を設定し、最適な使用電流で回転トルクがえられる。熱も籠りにくい。電磁石を回転軸と並行に、最適なトルクをえる位置に設定し、効率よく回転力が得られる。また回転軸にN永久磁石用の連結とS永久磁石用の連結棒が使える構成したり、N永久磁石とS永久磁石の傾きを与えたりすることで効率向上に繋げたり、位置制御に応用できる、
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】 本発明の基本動作説明図(電磁石の端部に向いた極がN極の永久磁石)
【
図2】 本発明の基本動作説明図(電磁石の端部に向いた極がS極の永久磁石)
【符号の説明】
1 電磁石
2 ▲N▼永久磁石
3 2と対の永久N磁石
4 筐体
5 連結棒
6 電源
7 電池
8 スイッチ
9 コイル
10 S永久磁石
11 10と対の永久S磁石
12 回転軸