(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059738
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】対価連動型動作誘起方法及び対価連動型動作誘起プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220407BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020167509
(22)【出願日】2020-10-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】519431339
【氏名又は名称】合同会社MDK
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】河合 大介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
(57)【要約】
【課題】用者から配信者への対価の提供を、配信者側における現実世界の空間的な動作として現実化する、対価連動型動作誘起方法を提供する。
【解決手段】 前記利用者から提供される前記対価に関する対価情報に基づいて、前記対価の提供を受ける前記配信者の前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定すること、を含み、前記対価管理装置が、前記対価情報をが受信すると、当該対価情報の対価額と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の開始タイミングと終了タイミングとを規定し、一定時間間隔の動作決定タイミングの各々について、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が少なくとも一つあれば、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対価管理装置と配信者装置との少なくとも一方が実行する対価連動型動作誘起方法であって、
前記対価管理装置が、コンテンツをネットワークを介して配信する配信者により使用される前記配信者装置と通信可能であり、
前記対価管理装置が、前記コンテンツをネットワークを介して利用する利用者により使用される利用者装置と通信可能であり、
前記対価管理装置が、前記利用者から前記配信者に提供可能な対価を管理可能であり、
前記配信者装置が、前記配信者により使用される配信者側応答装置と通信可能であり、
前記配信者側応答装置が、決定された空間的な動作を行うことが可能であり、
前記対価連動型動作誘起方法が、
前記利用者から提供される前記対価に関する対価情報に基づいて、前記対価の提供を受ける前記配信者の前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定すること、
を含み、
前記対価管理装置が、前記対価情報をが受信すると、当該対価情報の対価額と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の開始タイミングと終了タイミングとを規定し、
一定時間間隔の動作決定タイミングの各々について、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が少なくとも一つあれば、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる
対価連動型動作誘起方法。
【請求項2】
前記動作決定タイミングについて、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が複数ある場合に、その対価情報の個数に応じた前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる
請求項1に記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項3】
前記動作決定タイミングについて、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が複数ある場合に、その対価情報の個数とは無関係に一定の前記空間的な動作を行わせる
請求項1に記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項4】
前記対価管理装置が、複数の前記対価情報が受信されると、当該対価情報が示す対価と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の前記開始タイミングと前記終了タイミングとを規定した動作規定データを前記対価情報のそれぞれについて生成し、
前記動作決定タイミングにおいて、、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記動作規定データが少なくとも一つあれば、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる
請求項1~3のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項5】
前記終了タイミングを、前記開始タイミングから前記対価情報示す対価額に応じた時間後に規定する
請求項1~4もいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項6】
前記開始タイミングを、前記受信タイミングの直後に規定する
請求項1~5のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項7】
前記開始タイミングを、直前に受信された前記対価情報に規定された終了タイミングの直後に規定する
請求項1~5のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項8】
前記利用者装置が、前記利用者により使用される利用者側応答装置と通信可能であり、
前記利用者装置が、リターン情報に基づいて前記利用者側応答装置に空間的な動作をさせることが可能であり、
前記対価連動型動作誘起方法が、前記対価を提供した前記利用者の前記利用者装置に前記リターン情報を送信すること、
を含む、
請求項1~7のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項9】
前記リターン情報を送信することが、前記配信者装置において指定された前記利用者の前記配信者装置に前記リターン情報を送信することを含む、
請求項8に記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項10】
前記対価と前記配信者側応答装置の前記空間的な動作との対応関係を表す対応表を参照することにより、前記対価に基づいて、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定することを含む、
請求項1~9のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項11】
前記対価管理装置が、前記配信者装置と前記配信者側応答装置とが通信可能状態であることを判別し、通信可能状態であると判別したことを条件に前記対価情報に基づいた前記利用者への課金を行う
請求項1~10のいずれかに記載の対価連動型動作誘起方法。
【請求項12】
対価管理装置と配信者装置との少なくとも一方が実行する対価連動型動作誘起方法であって、
前記対価管理装置が、コンテンツをネットワークを介して配信する配信者により使用される前記配信者装置と通信可能であり、
前記対価管理装置が、前記コンテンツをネットワークを介して利用する利用者により使用される利用者装置と通信可能であり、
前記対価管理装置が、前記利用者から前記配信者に提供可能な対価を管理可能であり、
前記配信者装置が、前記配信者により使用される配信者側応答装置と通信可能であり、
前記配信者側応答装置が、決定された空間的な動作を行うことが可能であり、
前記対価連動型動作誘起方法が、
前記利用者から提供される前記対価に関する対価情報に基づいて、前記対価の提供を受ける前記配信者の前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定すること、
を含み、
複数の前記対価情報の各々の前記対価に基づいて、前記配信者側応答装置の動作時間を示す個別時間が規定されており、
所定の時間内に前記個別時間が重なり合う複数の前記対価情報が受信されたという重畳条件が満たされた場合に、各前記対価情報に対応した個別時間を合計した合計時間より短い時間で前記配信者側応答装置を動作させ、
前記重畳条件を満たさない場合は、受信された前記対価情報に対応した前記個別時間で前記配信者側応答装置を動作させる、
対価連動型動作誘起方法。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の対価連動型動作誘起方法を前記対価管理装置と前記配信者装置との少なくとも一方に実行させる対価連動型動作誘起プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対価連動型動作誘起方法及び対価連動型動作誘起プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して例えば動画、音楽、音声といったコンテンツを配信する方法が知られている(例えば、特許文献1)。例えば、コンテンツの配信者が、デスクトップパソコンに表示されるブラウザを介してコンテンツ管理サーバーにアクセスし、ビデオカメラを使用して撮影したライブ配信動画をリアルタイムにコンテンツ管理サーバーにアップロードする。コンテンツの利用者は、スマートフォンのブラウザを介してコンテンツ管理サーバーにアクセスし、ライブ配信動画をリアルタイムにダウンロードして視聴する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、配信者が一方的にコンテンツを提供するのみでは、配信者の意欲が高まらない。また、利用者も配信者に対して反応することができず、配信者を応援する意欲が高まらない。配信者の意欲を高める方法の一つとして、利用者が配信者に金銭を与えることが考えられる。しかしながら、利用者が配信者に金銭を与えても、空間的に現金が移動するわけではない。そのため、利用者から配信者に何らかの働きかけを行ったという実感が両者とも得られない。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、利用者から配信者への対価の提供を、配信者側における現実世界の空間的な動作として現実化する、対価連動型動作誘起方法及び対価連動型動作誘起プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、対価管理装置と配信者装置との少なくとも一方が実行する対価連動型動作誘起方法であって、前記対価管理装置が、コンテンツをネットワークを介して配信する配信者により使用される前記配信者装置と通信可能であり、前記対価管理装置が、前記コンテンツをネットワークを介して利用する利用者により使用される利用者装置と通信可能であり、前記対価管理装置が、前記利用者から前記配信者に提供可能な対価を管理可能であり、前記配信者装置が、前記配信者により使用される配信者側応答装置と通信可能であり、前記配信者側応答装置が、決定された空間的な動作を行うことが可能であり、前記対価連動型動作誘起方法が、前記利用者から提供される前記対価に関する対価情報に基づいて、前記対価の提供を受ける前記配信者の前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定すること、を含み、前記対価管理装置が、前記対価情報をが受信すると、当該対価情報の対価額と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の開始タイミングと終了タイミングとを規定し、一定時間間隔の動作決定タイミングの各々について、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が少なくとも一つあれば、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる。
【0007】
好適には、前記動作決定タイミングについて、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が複数ある場合に、その対価情報の個数に応じた前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる。
【0008】
好適には、前記動作決定タイミングについて、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記対価情報が複数ある場合に、その対価情報の個数とは無関係に一定の前記空間的な動作を行わせる。
【0009】
好適には、前記対価管理装置が、複数の前記対価情報が受信されると、当該対価情報が示す対価と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の前記開始タイミングと前記終了タイミングとを規定した動作規定データを前記対価情報のそれぞれについて生成し、前記動作決定タイミングにおいて、、当該動作決定タイミングが前記開始タイミングと終了タイミングとの間にある前記動作規定データが少なくとも一つあれば、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を行わせる。
【0010】
好適には、前記終了タイミングを、前記開始タイミングから前記対価情報示す対価額に応じた時間後に規定する。
【0011】
好適には、前記開始タイミングを、前記受信タイミングの直後に規定する。
【0012】
好適には、前記開始タイミングを、直前に受信された前記対価情報に規定された終了タイミングの直後に規定する。
【0013】
好適には、前記利用者装置が、前記利用者により使用される利用者側応答装置と通信可能であり、前記利用者装置が、リターン情報に基づいて前記利用者側応答装置に空間的な動作をさせることが可能であり、前記対価連動型動作誘起方法が、前記対価を提供した前記利用者の前記利用者装置に前記リターン情報を送信すること、を含む、。
【0014】
好適には、前記リターン情報を送信することが、前記配信者装置において指定された前記利用者の前記配信者装置に前記リターン情報を送信することを含む。
【0015】
好適には、前記対価と前記配信者側応答装置の前記空間的な動作との対応関係を表す対応表を参照することにより、前記対価に基づいて、前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定することを含む。
【0016】
好適には、前記対価管理装置が、前記配信者装置と前記配信者側応答装置とが通信可能状態であることを判別し、通信可能状態であると判別したことを条件に前記対価情報に基づいた前記利用者への課金を行う。
【0017】
本発明は、対価管理装置と配信者装置との少なくとも一方が実行する対価連動型動作誘起方法であって、前記対価管理装置が、コンテンツをネットワークを介して配信する配信者により使用される前記配信者装置と通信可能であり、前記対価管理装置が、前記コンテンツをネットワークを介して利用する利用者により使用される利用者装置と通信可能であり、前記対価管理装置が、前記利用者から前記配信者に提供可能な対価を管理可能であり、前記配信者装置が、前記配信者により使用される配信者側応答装置と通信可能であり、前記配信者側応答装置が、決定された空間的な動作を行うことが可能であり、前記対価連動型動作誘起方法が、前記利用者から提供される前記対価に関する対価情報に基づいて、前記対価の提供を受ける前記配信者の前記配信者側応答装置による前記空間的な動作を決定すること、を含み、複数の前記対価情報の各々の前記対価に基づいて、前記配信者側応答装置の動作時間を示す個別時間が規定されており、所定の時間内に前記個別時間が重なり合う複数の前記対価情報が受信されたという重畳条件が満たされた場合に、各前記対価情報に対応した個別時間を合計した合計時間より短い時間で前記配信者側応答装置を動作させ、前記重畳条件を満たさない場合は、受信された前記対価情報に対応した前記個別時間で前記配信者側応答装置を動作させる。
【0018】
本発明は、上記いずれか一項に記載の対価連動型動作誘起方法を前記対価管理装置と前記配信者装置との少なくとも一方に実行させる対価連動型動作誘起プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、利用者から配信者への対価の提供を、配信者側における現実世界の空間的な動作として現実化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態において使用される対価連動型動作誘起システム及びネットワークを示す構成図である。
【
図2】
図1に示すネットワーク、利用者装置、及び利用者側応答装置の構成図である。
【
図3】
図1に示すネットワーク、及び対価管理装置の構成図である。
【
図4】
図1に示すネットワーク、配信装置150、配信者装置160、及び配信者側応答装置155の構成図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る対価連動型動作誘起方法の対価情報受信プロセスのフロー図である。
【
図6】
図3に示す第2の動作誘起部の対価情報を受信した場合の処理を説明すためのフロチャートである。
【
図7】本発明の実施形態に係る対価連動型動作誘起方法の動作誘起プロセスのフロー図であるである。
【
図8】第2の動作誘起部が動作規定データDを基に、配信者側応答装置に動作命令を出す処理を説明するためのフロチャートである。
【
図9】複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置の動作を重ね合わせる場合の動作例を説明するための図である。
【
図10】複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置の動作を重ね合わせ、且つ強度を変化させる場合の動作例を説明するための図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る対価連動型動作誘起方法のリターンプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る対価連動型動作誘起方法及び対価連動型動作誘起プログラムのために使用される例示的な対価連動型動作誘起システム100及びネットワーク101を示す構成図である。対価連動型動作誘起システム100の各構成要素が直接的に、又は間接的にネットワーク101に接続されている。対価連動型動作誘起システム100は、配信管理装置102、1つ又は複数の利用者側応答装置110、1つ又は複数の利用者装置120、対価管理装置140、1つ又は複数の配信装置150、1つ又は複数の配信者側応答装置155、及び、1つ又は複数の配信者装置160を備える。
【0022】
(配信管理装置)
配信管理装置102は、プログラムの実行により、ウェブサイトとしてコンテンツ配信サイトを提供することにより、配信者104(
図4)から利用者103(
図2)へのコンテンツの配信を管理する。配信管理装置102は、例えばブラウザ又は専用プログラムを実行する配信装置150と通信することにより、配信装置150からコンテンツのアップロードを受け付ける。配信管理装置102は、例えばブラウザ又は専用プログラムを実行する利用者装置120と通信することにより、コンテンツの配信の要求に応じて利用者装置120にコンテンツを配信する。
【0023】
以下、コンテンツがストリーミング配信型の動画であり、かつ配信者104(
図4)と配信者側応答装置155とを映した動画であるとして説明するが、コンテンツはこれに限定されない。コンテンツとして、例えば、動画、静止画像、音声、テキスト及びこれらの組み合わせが挙げられる。コンテンツの配信は、リアルタイムのストリーミング配信であってもよく、録画、録音、その他の記憶時から、何らかの期間経過後の配信であってもよい。動画であるコンテンツとして、例えば、チャリティー会場におけるパフォーマーの演技、個人の家における個人の出演動画、及び教育系動画が挙げられる。
【0024】
配信管理装置102は、複数存在してもよく、1人の配信者104(
図4)が複数の配信管理装置102を介してコンテンツを配信してもよい。
【0025】
(利用者側応答装置、利用者装置)
図1では、利用者側応答装置110と利用者装置120とを含む破線で囲まれたセットが3つ示されるが、セットの個数は他の個数でもよく、経時的に個数が変化してもよい。また、すべてのセットが同一の構成をもつとは限らない。また、利用者側応答装置110が同一の構成をもつとは限らず、利用者装置120が同一の構成をもつとは限らない。
【0026】
図2は、ネットワーク101に接続可能な利用者装置120、及び利用者装置120と通信可能な3つの利用者側応答装置110(例えばUR1、UR2、UR3などの識別情報により識別される)の構成図である。利用者側応答装置110の個数は、別の個数(例えば0、1、又は複数)であってよく、すべての利用者側応答装置110が同じ構成をもつとは限らない。
【0027】
利用者側応答装置110は空間的な動作をする。利用者側応答装置110は、空間的な動作を知覚可能な距離にいる利用者103により使用される。本例の利用者側応答装置110は、人に接触した状態で使用され、人に振動を伝達する振動発生装置である。利用者側応答装置110の他の例として、手足をもつロボット、動物型のロボット、人型ロボット、男性用又は女性用の性的刺激発生装置などが挙げられる。空間的な動作の種類として、例えば屈曲、振動、又は回転(例えば手足の回転)が挙げられ、空間的な動作の変化として、例えば強度の変化、程度の変化、持続時間の変化、方向の変化が挙げられる。
【0028】
利用者側応答装置110は、制御装置111が記憶装置112に記憶されたプログラムを読み出して実行し、通信装置113を介して外部から受けた指示に従って応答制御部114を制御し、結果的に人に伝達するための振動を発生させる。応答制御部114は、例えばモーターにより偏心した回転体を回転させて振動を発生させる。
【0029】
利用者装置120は、後述の配信者104(
図4)により配信されるコンテンツをネットワーク101を介して利用(例えば視聴)する利用者103により使用される。利用者装置120は、ネットワーク101を介して各種機器と通信する通信装置121、中央演算処理装置である制御装置122、記憶装置123、及び、表示及び入力のための表示入力装置124を備える。
【0030】
制御装置122は、記憶装置123に記憶されている汎用的なブラウザプログラム131を読み込んで実行することによりブラウジング部132として機能する。ブラウジング部132は、通信装置121を制御することにより、ネットワーク101に接続された配信管理装置102を含む各種装置の提供するウェブサイトを表示入力装置124に表示させる。ブラウジング部132は、配信管理装置102が提供するコンテンツ配信サイトである第1の表示内容133を表示入力装置124に表示させることができる。
【0031】
ブラウジング部132は、表示入力装置124を介して利用者103から、コンテンツ配信サイトにより提供されるコンテンツに関連した選択を受け付ける。ブラウジング部132は、選択されたコンテンツを配信管理装置102(
図1)からダウンロードして、第1の表示内容133の一部として表示入力装置124に表示させる。コンテンツは、コンテンツの配信者104(
図4)を例えば名前といった識別情報により識別可能に表示される。
【0032】
制御装置122は、記憶装置123に記憶されている第1の対価連動型動作誘起プログラム134を読み込んで実行することにより第1の動作誘起部135として機能する。第1の動作誘起部135は、通信装置121を制御することにより、対価管理装置140(
図3)が提供する対価管理サイトの一部として第2の表示内容136を表示入力装置124に表示させる。
【0033】
第2の表示内容136には、対価を提供可能な配信者104(
図4)の識別情報(例えば、名前ST1、ST2、ST3)、及び、提供可能な対価(例えば、100円、1000円、10000円)が含まれる。第1の動作誘起部135は、表示入力装置124を介して利用者103から、対価の提供を受ける配信者104(
図4)と提供される対価との選択を受け付ける。
【0034】
さらに、第2の表示内容136には、各配信者104(
図4)により使用される配信者側応答装置155(
図4)の識別情報及び配信者側応答装置155(
図4)の動作が表示される。例えば、利用者103が名前ST1の配信者104(
図4)を選択すると、名前ST1の配信者104(
図4)が使用する配信者側応答装置155(
図4)の識別情報(例えば、SR1、SR2、SR3)が選択可能に表示される。利用者103がいずれかの配信者側応答装置155(
図4)を選択により指定すると、指定された配信者側応答装置155(
図4)により実行可能な空間的な動作の種類(例えば、屈曲、振動、回転)が選択可能に表示される。
【0035】
第1の動作誘起部135は、利用者103の識別情報と、選択された対価の提供を受ける配信者104(
図4)と、提供される対価と、選択された配信者側応答装置155(
図4)の識別情報と、空間的な動作とを含む対価情報を対価管理装置140(
図3)に送信する。一例において、対価情報は、選択された配信者側応答装置155(
図4)の識別情報又は空間的な動作を含まなくてよい。
【0036】
第1の動作誘起部135はブラウジング部132により実現されてもよく、ブラウジング部132が第1の動作誘起部135により実現されてもよい。第1の表示内容133及び第2の表示内容136は同時に表示されてもよく、切り替えられて表示されてもよい。第1の表示内容133を表示するプログラムと第2の表示内容136を表示するプログラムとは、同じ提供者により提供されてもよく、異なる提供者により提供されてもよい。
【0037】
制御装置122は、記憶装置123に記憶された応答装置制御プログラム137を読み出して実行することにより応答装置制御部138として機能する。利用者装置120の通信装置121と利用者側応答装置110の通信装置113とは、例えば1対1で通信する。第1の動作誘起部135は、応答装置制御部138を介して、後述のように対価管理装置140からのリターン情報に従って、利用者側応答装置110に空間的な動作を指示する。
【0038】
(対価管理装置)
図3は、ネットワーク101に接続可能な対価管理装置140の構成図である。対価管理装置140は、ネットワーク101を介して各種機器と通信する通信装置141、記憶装置142、及び中央演算処理装置である制御装置143を備える。通信装置141は、少なくとも
図1に示される利用者装置120及び配信者装置160と通信可能である。
【0039】
制御装置143は、記憶装置142から対価購入プログラム171を読み出して実行することにより対価購入部172として機能する。対価購入部172は、記憶装置142に記憶された利用者対価表173を介して、利用者103(
図2)の識別情報(例えば、名前U1、U2、U3)と、利用者103(
図2)から配信者104(
図4)に提供可能な対価とを対応付けて管理する。一例として、対価購入部172は、利用者装置120(
図2)と通信し、ブラウジング部132(
図2)からアクセスを受けたときに、対価と対価の金額との対応を表示入力装置124(
図2)に表示させる。対価購入部172は、利用者装置120(
図2)から対価及び配信者104(
図4)の選択結果を受信し、対価を例えばクレジットカード払いで購入させる。購入された対価は利用者対価表173において管理される。
【0040】
対価管理装置140は、配信者対価表174を介して、配信者104(
図4)の識別情報(例えば、ST1、ST2、ST3)と、配信者104(
図4)に提供された対価とを対応付けて管理する。各配信者104(
図4)は、対価を、例えば、現金、物品、サービスなどに変換して取得することができる。例えば、利用者103(
図2)が提供する対価から、対価管理装置140の管理者のための手数料が引かれた対価が配信者104(
図4)に提供されてもよい。
【0041】
制御装置143は、配信者104(
図4)によるコンテンツの配信に使用される配信管理装置102(
図1)から参照不能な形態で、利用者103(
図2)から配信者104(
図4)への対価の提供を管理する。例えば、各利用者103(
図2)に予め割り当てられたログイン情報がなければ、対価管理サイトにログインすることができず、さらに、各利用者103(
図2)が自身の対価の購入、提供、及び確認をすることができない。各配信者104(
図4)に予め割り当てられたログイン情報がなければ、対価管理サイトにログインすることができず、さらに、各配信者104(
図4)が自身に提供された対価の現金への引き換え及び確認をすることができない。ログイン情報は配信管理装置102(
図1)のコンテンツ配信サイトとは無関係に管理される。
【0042】
他の例において、制御装置143は、配信管理装置102(
図1)からAIP(Application Programming Interface)を介してアクセス可能であってよい。例えば、事前に対価管理装置140の管理会社が配信管理装置102(
図1)に権限を付与する。権限のある配信管理装置102(
図1)が提供する動画サイトでは、配信者104(
図4)の配信する動画とともに、例えば、提供された対価、対価を提供した利用者103(
図2)、配信者側応答装置155(
図4)の空間的な動作、利用者側応答装置110(
図2)の空間的な動作が表示されてよい。
【0043】
制御装置143は、記憶装置142に記憶された第2の対価連動型動作誘起プログラム175を読み出して実行することにより、配信者装置160(
図4)と連携して後述の対価連動型動作誘起方法の少なくとも一部を実行する第2の動作誘起部176として機能する。対価連動型動作誘起方法において、記憶装置142に記憶された第1の対応表177、第2の対応表178、及び第3の対応表179が使用される。
【0044】
(配信装置、配信者側応答装置、配信者装置)
図1では、配信装置150と配信者側応答装置155と配信者装置160とを含む破線で囲まれたセットが3つ示されるが、セットの個数は他の個数でもよく、経時的に個数が変化してもよい。また、すべてのセットが同一の構成をもつとは限らない。また、配信装置150が同一の構成をもつとは限らず、配信者側応答装置155が同一の構成をもつとは限らず、配信者装置160が同一の構成をもつとは限らない。
【0045】
図4は、ネットワーク101に接続可能な配信装置150、ネットワーク101に接続可能な配信者装置160、及び配信者装置160と通信可能な1つ又は複数(本例では3つ)の配信者側応答装置155(例えばSR1、SR2、SR3などの識別情報により識別される)の構成図である。配信者側応答装置155の個数は、別の個数であってよく、すべての配信者側応答装置155が同じ構成をもつとは限らない。
【0046】
配信装置150は、カメラ151で配信者104を動画として撮影し、マイク152で配信者104の音声を受信し、撮影した動画を画面153に出力する。配信装置150は、コンテンツ配信サイトを介して、撮影した動画及び音声をストリーミング配信用のコンテンツとして配信管理装置102(
図1)にアップロードする。配信装置150は、配信者装置160又は配信者側応答装置155から情報を受信してコンテンツに結合してもよい。
【0047】
配信者側応答装置155は決定された空間的な動作を行う。配信者側応答装置155は、空間的な動作を知覚可能な距離にいる配信者104により使用される。配信者側応答装置155の例として、利用者側応答装置110(
図2)の例と同様の装置が挙げられるが、異なるものであってよい。配信者側応答装置155は、制御装置156が記憶装置157に記憶されたプログラムを読み出して実行し、通信装置158を介して外部から受けた指示に従って応答制御部159を制御し、結果的に人に伝達するための振動を発生させる。応答制御部159は、例えばモーターにより偏心した回転体を回転させて振動を発生させる。
【0048】
配信者装置160は、コンテンツをネットワーク101を介して配信する配信者104により使用される。配信者装置160は、ネットワーク101を介して対価管理装置140(
図1)を含む各種機器と通信する通信装置161、記憶装置162、中央演算処理装置である制御装置163、及び表示及び入力のための表示入力装置164を備える。
【0049】
制御装置163は、記憶装置162に記憶された応答装置制御プログラム165を読み出して実行することにより応答装置制御部166として機能する。配信者装置160の通信装置161と配信者側応答装置155の通信装置158とは、例えば1対1で通信する。応答装置制御部166は、後述のように対価管理装置140からのリターン情報に従って、配信者側応答装置155に空間的な動作を指示する。
【0050】
制御装置163は、記憶装置162に記憶された第3の対価連動型動作誘起プログラム167を読み出して実行することにより、対価管理装置140(
図3)と連携して後述の対価連動型動作誘起方法の少なくとも一部を実行する第3の動作誘起部168として機能する。第3の動作誘起部168は、通信装置161を制御することにより、対価管理装置140(
図3)が提供する対価管理サイトの一部として第3の表示内容169を表示入力装置164に表示させる。第3の表示内容169は、リターンのための表示である。リターンとは、例えば、配信者104から利用者103(
図2)への返礼である。
【0051】
第3の表示内容169には、対価を提供した利用者103(
図2)の識別情報(例えば、名前U1、U2、U3)、及び、各利用者103(
図2)が提供した対価(例えば、10000円、1000円、100000円)が含まれる。第3の動作誘起部168は、表示入力装置164を介して配信者104から、対価に対するリターンの提供対象となる利用者103(
図2)の選択を受け付ける。
【0052】
さらに、第3の表示内容169には、各利用者103(
図2)により使用される利用者側応答装置110(
図2)の識別情報及び利用者側応答装置110(
図2)の動作が表示される。例えば、配信者104が名前U1の利用者103(
図2)を選択すると、名前U1の利用者103(
図2)が使用する利用者側応答装置110(
図2)の識別情報(例えば、UR1、UR2、UR3)が選択可能に表示される。配信者104がいずれかの利用者側応答装置110(
図2)を選択すると、選択された利用者側応答装置110(
図2)により実行可能な空間的な動作の種類(例えば、屈曲、振動、回転)が選択可能に表示される。
【0053】
第3の動作誘起部168は、選択されたリターンの提供を受ける利用者103(
図2)と、利用者側応答装置110(
図2)の識別情報と、空間的な動作とを含むリターン情報を対価管理装置140(
図3)に送信する。一例において、リターン情報は、選択された利用者側応答装置110(
図2)の識別情報又は空間的な動作を含まなくてよい。
【0054】
(対価連動型動作誘起方法)
第2の対価連動型動作誘起プログラム175(
図3)及び第3の対価連動型動作誘起プログラム167(
図4)(まとめて対価連動型動作誘起プログラムと呼ばれる)は、対価連動型動作誘起方法を対価管理装置140(
図3)と配信者装置160(
図4)との少なくとも一方に実行させる。本例では、対価管理装置140(
図3)が、利用者103(
図2)から提供された対価に関する対価情報に基づいて、対価の提供を受ける配信者104(
図4)の配信者側応答装置155(
図4)による空間的な動作を決定して配信者装置160(
図4)に送信する。
【0055】
対価連動型動作誘起方法は、ウェブサイトとして対価管理サイトが公開されている状態において、一定の間隔で、不定期の間隔で、又は何らかの要求があったタイミングで実施される。
【0056】
まず、
図5のフロー図を参照して、対価連動型動作誘起方法の対価情報受信プロセスについて説明する。
【0057】
ステップ201において、第2の動作誘起部176(
図3)が、利用者装置120(
図2)からの対価管理サイトに対するアクセスを待ち、アクセスがあるまでステップ201に留まり(N)、アクセスを受けたときにステップ202に進む(Y)。
【0058】
ステップ202において、第2の動作誘起部176(
図3)は、
図2に示すように利用者装置120に第2の表示内容136として、対価を提供可能な配信者104の識別情報と、提供可能な対価とを選択可能な状態で表示させ、さらに、選択に応じて配信者側応答装置155の識別情報及び空間的な動作を表示させる。上述のように、利用者装置120は、利用者103の識別情報と、選択された対価の提供を受ける配信者104と、提供される対価と、選択された配信者側応答装置155の識別情報と、空間的な動作とを含む対価情報を対価管理装置140(
図3)に送信する。
【0059】
次にステップ203において、第2の動作誘起部176(
図3)は対価情報の受信を待ち、対価情報が受信されるまでステップ203に留まり(N)、対価情報が受信されたことに応答してステップ204に進む(Y)。
【0060】
ステップ204において、第2の動作誘起部176(
図3)が対価の更新を行う。すなわち、
図3に示すように第2の動作誘起部176は、利用者対価表173において、対価を提供者する利用者103(
図2)の対価を、提供される対価ぶん減らす。さらに、第2の動作誘起部176は、配信者対価表174において、対価の提供を受ける利用者103(
図2)の対価を、提供される対価ぶん増やす。対価は、実際の通貨単位を使用した資産情報であってもよく、例えばポイントと呼ばれる仮想的な資産情報であってもよく、仮想通貨と呼ばれる暗号資産であってもよい。
【0061】
図6は、
図3に示す第2の動作誘起部176の対価情報を受信した場合の処理を説明すためのフロチャートである。
第2の動作誘起部176(
図3)は、複数の対価情報に基づいて、対価の提供を受ける配信者104(
図4)の配信者側応答装置155(
図4)による空間的な動作を以下のように決定する。
【0062】
ステップST1:
第2の動作誘起部176は、対価情報を受信すると、ステップST2に進む。
ステップST2:
第2の動作誘起部176は、受信した対価情報に応じて動作規定データDを生成する。
動作規定データDは、対価情報に応じて、配信者側応答装置155の動作の開始タイミングDSと終了タイミングDEとを規定している。
動作規定データDは、当該対価情報が示す対価と当該対価情報の受信タイミングとに応じた動作の開始タイミングと終了タイミングDEとを規定する。また、開始タイミングと終了タイミングDEとの間の時間は、対価情報が示す対価の額によって規定される。
【0063】
図7は、第2の動作誘起部176が生成する動作規定データDの一例を説明するための図である。
図7の例では、タイミングt「0」、「1」、「2」でそれぞれ対価情報C1、C2、C3が受信されている。ここで、対価情報C1、C2、C3は、例えば、それぞれ3単位時間、4単位時間、2単位時間分の金額に対応している。
この例では、C2はC1に対応する動作中に発行されており、C3はC1,C2に対応する動作中に発行されている。
【0064】
第2の動作誘起部176は、対価情報C1に基づいて、3単位時間分の開始タイミングDS(t1)と終了タイミングDE(t3)とを規定する動作規定データD1を生成する。
第2の動作誘起部176は、対価情報C2に基づいて、4単位時間分の開始タイミングDS(t4)と終了タイミングDE(t7)とを規定する動作規定データD2を生成する。すなわち、動作規定データD1の直後に生成された動作規定データD2は、動作規定データD1の終了タイミングDE(t3)のに続くt4を開始タイミングDS(t4)とする。
第2の動作誘起部176は、対価情報C3に基づいて、2単位時間分の開始タイミングDS(t8)と終了タイミングDE(t9)とを規定する動作規定データD3を生成する。すなわち、動作規定データD2の直後に生成された動作規定データD3は、動作規定データD2の終了タイミングDE(t7)のに続くt8を開始タイミングDS(t8)とする。
【0065】
図7の例では、所定の時間内に個別時間が重なり合う複数の対価情報が受信されたという重畳条件が満たされた場合に、各対価情報に対応した個別時間を合計した合計時間より短い時間で前記配信者側応答装置を動作させる。また、重畳条件を満たさない場合は、受信された対価情報に対応した前記個別時間で配信者側応答装置を動作させる。この例では、動作時間が合計時間より短くなるので、複数の対価情報に基づく配信者側応答装置155の空間的な動作を指示する動作誘起情報の渋滞を減らすことができ、対価管理装置140、配信者装置160、又は配信者側応答装置155の誤動作を防ぎやすくなる。
【0066】
図8は、第2の動作誘起部176が動作規定データDを基に、配信者側応答装置155に動作命令を出す処理を説明するためのフロチャートである。
第2の動作誘起部176は、一定時間間隔の動作決定タイミングの各々について、当該動作決定タイミングが開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある対価情報が少なくとも一つあれば、配信者側応答装置155による前記空間的な動作を行わせる。
【0067】
ステップST11:
第2の動作誘起部176は、動作決定タイミングであるかを判定し、肯定判定の場合は、ステップST12に進む。
【0068】
ステップST12:
第2の動作誘起部176は、当該動作決定タイミングが開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD(対価情報)が少なくとも一つあるか否かを判定し、肯定判定の場合はステップST13に進み、否定判定の場合はステップST14に進む。
【0069】
ステップST13:
第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155の動作状態を動作中と判定する。
【0070】
ステップST14:
第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155の動作状態を停止中と判定する。
【0071】
ステップST15:
第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155の動作の種類を決定する。例えば、配信者側応答装置155は、当該動作決定タイミングが開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD(対価情報)が複数ある場合に、その個数に応じて配信者側応答装置155による空間的な動作(例えば動作強度(を決定する。
【0072】
ステップST16:
第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155の動作状態が、ステップST13,ST14で判定及びステップST15で決定した動作と一致している(動作切り替えが必要か否か)を判定し、一致していない(動作切り替えが必要な)場合にステップST17に進む。
【0073】
ステップST17:
第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155の動作状態が、ステップST13,ST14で判定及びステップST15で決定した動作とを一致させるように動作誘起情報(動作切換命令)を発行する。
また、第2の動作誘起部176(
図3)は、配信者側応答装置155(
図4)の空間的な動作の決定に利用された対価情報を送信した利用者装置120(
図2)に、決定された空間的な動作に関する確認情報を送信する。利用者装置120は、確認情報に基づいて利用者103(
図2)に空間的な動作を通知する。通知方法として、例えば、音や表示が利用される。一例において、
図2の第2の表示内容136(
図2)の中で利用者103(
図2)が選択した部分が点滅する。他の例において、振動の強度が色の変化、棒の長さ、音の変化として表現される。
第3の動作誘起部168(
図4)は、受信した動作誘起情報に基づいて、利用者103(
図2)により指定された配信者側応答装置155(
図4)に、決定された空間的な動作を実行させる。
【0074】
以下、
図7に示す動作例の場合における第2の動作誘起部176の動作を説明する。
図7に示す例は、対価情報C1,C2に応じた第1,第2の動作をしている間に、次の対価情報C2,C3が受信された場合に、対価情報C2,C3の動作を第1,第2の動作に続いて開始する場合である。
【0075】
すなわち、
図7のタイミングt「0」では、当該t「0」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDは存在しないため、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。
また、t「0」以前から動作停止中であれば、ステップST16では動作切替不要と判定する。
次に、タイミングt「1」では、当該t「1」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD1が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。また、ステップST15では、動作強度は「1」と判定する。次に、ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「1」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0076】
タイミング「1」~「9」では、各タイミングを動作規定データD1~3のいずれかが開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間に含むため、ステップST13で動作中、ステップST15で強度変更なしと判定され、動作誘起情報は発行されず、同じ動作が継続する。
【0077】
次に、タイミングt「10」では、当該t「10」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDが存在しないため、、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。次に、ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作停止を示す動作誘起情報を発行する。
【0078】
以下、複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置155の動作を重ね合わせる場合の動作例を説明する。
図9は、複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置155の動作を重ね合わせる場合の動作例を説明するための図である。
本動作例では、第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155が動作中に新たに対価情報をCを受信した場合でも、当該新たな対価情報Cを受信した次のタイミングを、当該新たなタイミングに対応した動作規定データDの開始タイミングDSとする。
図9に示すように、タイミングt「0」、「1」、「2」でそれぞれ対価情報C1、C2、C3が受信されている。ここで、対価情報C1、C2、C3は、例えば、それぞれ3単位時間、4単位時間、2単位時間分の金額に対応している。
この例では、C2はC1に対応する動作中に発行されており、C3はC1,C2に対応する動作中に発行されている。
【0079】
第2の動作誘起部176は、対価情報C1に基づいて、3単位時間分の開始タイミングDS(t1)と終了タイミングDE(t3)とを規定する動作規定データD1を生成する。
第2の動作誘起部176は、対価情報C2に基づいて、4単位時間分の開始タイミングDS(t2)と終了タイミングDE(t5)とを規定する動作規定データD2を生成する。
第2の動作誘起部176は、対価情報C3に基づいて、2単位時間分の開始タイミングDS(t3)と終了タイミングDE(t4)とを規定する動作規定データD3を生成する。
【0080】
図9の例において、
図8の処理は以下のようになる。
図9のタイミングt「0」では、当該t「0」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDは存在しないため、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。
また、t「0」以前から動作停止中であれば、ステップST16では動作切替不要と判定する。
次に、タイミングt「1」では、当該t「1」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD1が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。また、ステップST15では、動作強度は「1」と判定する。次に、ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「1」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0081】
タイミング「2」~「5」では、各タイミングを動作規定データD1~3のいずれかが開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間に含むため、ステップST13で動作中、ステップST15で強度変更なしと判定され、動作誘起情報は発行されず、同じ動作が継続する。なお、ステップST15においては、少なくとも一つでも該当する動作規定データDがあれば、その数とは無関係に強度を1とするか、あるいは強度をしていしない。
【0082】
次に、タイミングt「6」では、当該t「6」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDが存在しないため、、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。次に、ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作停止を示す動作誘起情報を発行する。
【0083】
以下、複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置155の動作を重ね合わせ、且つ強度を変化させる場合の動作例を説明する。
図10は、複数の対価情報Cに応じた配信者側応答装置155の動作を重ね合わせ、且つ強度を変化させる場合の動作例を説明するための図である。
本動作例では、
図9の例と同様に、第2の動作誘起部176は、配信者側応答装置155が動作中に新たに対価情報をCを受信した場合でも、当該新たな対価情報Cを受信した次のタイミングを、当該新たなタイミングに対応した動作規定データDの開始タイミングDSとする。本動作例では、複数の動作規定データDが動作中を規定している場合に、その数に応じた強度で配信者側応答装置155を動作させる。
【0084】
図10に示すように、タイミングt「0」、「1」、「2」でそれぞれ対価情報C1、C2、C3が受信されている。ここで、対価情報C1、C2、C3は、例えば、それぞれ3単位時間、4単位時間、2単位時間分の金額に対応している。
この例では、C2はC1に対応する動作中に発行されており、C3はC1,C2に対応する動作中に発行されている。
【0085】
第2の動作誘起部176は、対価情報C1に基づいて、3単位時間分の開始タイミングDS(t1)と終了タイミングDE(t3)とを規定する動作規定データD1を生成する。
第2の動作誘起部176は、対価情報C2に基づいて、4単位時間分の開始タイミングDS(t2)と終了タイミングDE(t5)とを規定する動作規定データD2を生成する。
第2の動作誘起部176は、対価情報C3に基づいて、2単位時間分の開始タイミングDS(t3)と終了タイミングDE(t4)とを規定する動作規定データD3を生成する。
【0086】
図10の例において、
図8の処理は以下のようになる。
図9のタイミングt「0」では、当該t「0」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDは存在しないため、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。
また、t「0」以前から動作停止中であれば、ステップST16では動作切替不要と判定する。
次に、タイミングt「1」では、当該t「1」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD1が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。次に、ステップST15では、動作規定データD1のみが動作中を示すため、強度を「1」に決定する。ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「1」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0087】
タイミングt「2」では、当該t「2」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD1,D2が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。次に、ステップST15では、動作規定データD1,D2の2つが動作中を示すため、強度を「2」に決定する。ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「2」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0088】
タイミングt「3」では、当該t「3」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD1,D2,D3が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。次に、ステップST15では、動作規定データD1,D2,D3の3つが動作中を示すため、強度を「3」に決定する。ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「3」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0089】
タイミングt「4」では、当該t「4」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD2,D3が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。次に、ステップST15では、動作規定データD2,D3の2つが動作中を示すため、強度を「2」に決定する。ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「2」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0090】
次に、タイミングt「5」では、当該t「5」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データD2が存在するため、、ステップST12で肯定判定となり、ステップST13で動作中と判定する。次に、ステップST15では、動作規定データD2のみが動作中を示すため、強度を「1」に決定する。ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作強度「1」で動作させる動作誘起情報を発行する。
【0091】
次に、タイミングt「6」では、当該t「6」を開始タイミングDSと終了タイミングDEとの間にある動作規定データDが存在しないため、、ステップST12で否定判定となり、ステップST14で動作停止中と判定する。次に、ステップST16では、動作切替要と判定し、ステップST17で動作停止を示す動作誘起情報を発行する。
【0092】
他の一例では、対価管理装置140(
図3)が配信者装置160(
図4)に対価を送信して、配信者装置160(
図4)が上記のように空間的な動作を決定してよい。他の例において、対価管理装置140(
図3)がネットワーク101(
図1)を介して配信者側応答装置155(
図4)を直接制御してよい。他の例において、異なる動作が重畳時間において組み合わされてよい。他の例において、重畳時間において少なくとも1つの対価情報に基づく動作が無視されてよい。
【0093】
次に、
図11のフロー図を参照して、対価連動型動作誘起方法のリターンプロセスについて説明する。リターンプロセスの一部は利用者装置120(
図2)が実行する。
【0094】
ステップ221において、
図4に示すように、第3の動作誘起部168が、表示入力装置164に第3の表示内容169としてリターンのための表示をさせる。リターンのための表示には、例えば、上述のように、対価を提供した利用者103(
図2)の識別情報、各利用者103(
図2)が提供した対価、各利用者103(
図2)により使用される利用者側応答装置110(
図2)の識別情報、及び利用者側応答装置110(
図2)の空間的な動作の種類が含まれる。
【0095】
ステップ222において、第3の動作誘起部168(
図4)は、リターンのための表示に対する選択があったときステップ223に進み(Y)、入力がないときステップ222に留まる(N)。
【0096】
ステップ223において、第3の動作誘起部168(
図4)は、選択されたリターンの提供を受ける利用者103(
図2)と、利用者側応答装置110(
図2)の識別情報と、空間的な動作とを含むリターン情報を対価管理装置140(
図3)に送信する。対価管理装置140(
図3)は、リターン情報に基づいて、選択されたリターンの提供を受ける利用者103(
図2)に、受信したリターン情報を送信する。
【0097】
次にステップ224において、利用者装置120(
図2)の第1の動作誘起部135(
図2)は、対価管理装置140(
図3)からのリターン情報に基づいて処理を行う。第1の動作誘起部135(
図2)は、リターン情報において選択された利用者側応答装置110(
図2)に空間的な動作を指示する。
【0098】
以上のとおり、配信管理装置102(
図1)が対価の授受の機能を備えていなくても、配信管理装置102(
図1)が独自の対価の授受の機能を備えてても、配信者104(
図4)が配信管理装置102(
図1)を介さずに対価を受けるようにすることができる。対価の授受の機能を備えている配信管理装置102(
図1)と対価の授受の機能を備えていない配信管理装置102(
図1)とが混在していても、対価の管理が容易となる。異なる管理者により管理されている異なる配信管理装置102(
図1)の配信サイトを利用している複数の利用者103(
図2)からの対価を、一元的に複合的に処理して空間的な動作を実現することができる。
【0099】
ネットワーク101として、限定されないが、例えば、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、有線通信網、無線通信網、テレビ通信網、衛星通信網、音響による通信といった種々の通信経路が挙げられる。
【0100】
利用者装置120、対価管理装置140、配信装置150、及び配信者装置160として、限定されないが、例えば、分散型コンピュータ、サーバー用コンピュータ、デスクトップパソコン、スマートフォン、携帯情報端末、ラップトップパソコン、タブレットパソコン、テレビ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0101】
利用者側応答装置110の通信装置113、利用者装置120の通信装置121、対価管理装置140の通信装置141、配信者装置160の通信装置161、及び配信装置150の通信手段、配信者側応答装置155の通信装置158の通信方式として、限定されないが、例えば、有線(例えば、光ファイバ、電話回線、電力線)、無線(例えば、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、移動体通信回線、赤外線通信、近距離無線通信)が挙げられる。
【0102】
利用者側応答装置110の記憶装置112、利用者装置120の記憶装置123、対価管理装置140の記憶装置142、配信者装置160の記憶装置162、及び配信装置150の記憶手段、配信者側応答装置155の記憶装置157の種類として、限定されないが、例えば、読み出し専用メモリ、読み書き可能なメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、有形の非一次的記録媒体、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0103】
利用者装置120の表示入力装置124、及び配信者装置160の表示入力装置164として、限定されないが、例えば、タッチパネル式ディスプレイ、表示装置と入力装置との組み合わせが挙げられる。表示装置として、限定されないが、例えば、タッチパネル式ディスプレイ、表示専用ディスプレイ、テレビが挙げられる。入力装置として、限定されないが、例えば、タッチパネル式ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックボール、音声認識装置が挙げられる。
【0104】
本開示において中央演算処理装置とプログラムとにより実現される構成を含む種々の構成の一部又はすべてが、特定用途向け集積回路(ASIC)といったハードウェアにより実現されてもよい。コンピュータの例えばUSB端子に、例えばドングルと呼ばれる外部装置を差すことにより、コンピュータが利用者装置120又は配信者装置160として機能してもよい。
【0105】
本実施形態によれば、対価情報に基づいて配信者側応答装置155による空間的な動作を決定するので、利用者103から配信者104への対価の提供が、配信者104側における現実世界の空間的な動作として現実化される。結果的に、配信者側応答装置155の空間的な動作を知覚可能な位置にいる配信者104が空間的な動作を知覚することにより、コンテンツ配信の意欲が高まる。
【0106】
本実施形態によれば、複数の対価情報の対価に基づいて配信者側応答装置155の動作時間を設定するので、1つの対価情報の対価に基づいて動作時間を決定する場合に比べて、配信者側応答装置155の多様な動作を実現するための多様な判断をすることができる。
【0107】
本実施形態によれば、対価情報に応じて動作規定データDを生成し、複数の動作規定データDに基づいて各タイミングでの配信者側応答装置155の動作を規定する。そのため、動作規定データDの生成方法、並びに動作規定データDに基づいて配信者側応答装置155の動作の決定方法により、対価情報に基づく多様な動作を配信者側応答装置155に実行させることができる。
【0108】
例えば、
図7、
図10、
図10のように複数の動作規定データDに基づいて、配信者側応答装置155の動作期間、並びに動作強度を柔軟に設定できる。
【0109】
本実施形態によれば、重畳時間と重畳時間以外の時間との間で配信者側応答装置155の動作パターンが異なるので、空間的な動作を指示する動作誘起情報の渋滞を減らしながら、空間的な動作の多様化を実現することができ、結果として利用者103及び配信者104の満足感が高まる。
【0110】
本実施形態によれば、
図7の例では、動作時間が合計時間より短くなるので、複数の対価情報に基づく配信者側応答装置155の空間的な動作を指示する動作誘起情報の渋滞を減らすことができ、対価管理装置140、配信者装置160、又は配信者側応答装置155の誤動作を防ぎやすくなる。
【0111】
本実施形態によれば、重畳時間と重畳時間以外の時間との間で配信者側応答装置155の動作パターンが異なるので、空間的な動作を指示する動作誘起情報の渋滞を減らしながら、空間的な動作の多様化を実現することができ、さらに、3つ以上の個別時間(T1、T2、T3)が存在する場合でも、入れ子状に重畳時間を設定することで、空間的な動作をさらに多様化することができる。
【0112】
本実施形態によれば、所定の時間内に受信された対価情報に対応した複数の個別時間(T1、T2、T3)のうちの最大の個別時間(T1)を動作時間として設定するので、空間的な動作を指示する動作誘起情報の渋滞を減らすことができる。同時に、所定の時間内に受信された対価情報の個数に応じて動作時間における配信者側応答装置155の空間的な動作を変化させるので、空間的な動作の多様化を実現することができる。
【0113】
本実施形態によれば、複数の配信者側応答装置155から空間的な動作をさせる配信者側応答装置155を指定することにより、対価に基づく空間的な動作をより多様化することができる。
【0114】
本実施形態によれば、空間的な動作をさせる配信者側応答装置155の指定を利用者装置120から受信するので、複数の配信者側応答装置155による多様な空間的な動作をより多様化することができる。
【0115】
本実施形態によれば、利用者装置120が対価管理装置140から送信された確認情報に基づく処理をすることができるので、利用者103から配信者104への一方的な対価の提供だけの場合に比べて、利用者103が対価の提供による効果を感じやすくするための処理が容易となる。
【0116】
本実施形態によれば、利用者103から配信者104への対価の提供が、配信者104側における現実世界の空間的な動作として現実化されることに加えて、利用者103側における現実世界の空間的な動作として現実化される。結果的に、利用者側応答装置110の空間的な動作を知覚可能な位置にいる利用者103が、空間的な動作を知覚することにより、対価を提供する意欲が高まる。
【0117】
本実施形態によれば、空間的な動作をする利用者側応答装置110を配信者装置160において指定することにより、利用者103の意図による配信者104側での空間的な動作の現実化だけでなく、配信者104の意図による利用者103側での空間的な動作も現実化される。結果として、利用者103と配信者104との間で空間的な動作を利用した双方向の対話が現実化され、配信者104の配信意欲及び利用者103の対価提供の意欲が高められる。
【0118】
本実施形態によれば、対応表(157、158、159)を参照して空間的な動作を決定するので、処理が簡潔となる。
【0119】
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲又はその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、対価管理装置が、配信者装置と配信者側応答装置とが通信可能(ペアリング)状態であることを判別し、通信可能状態であると判別したことを条件に前記対価情報に基づいた前記利用者への課金を行うようにしてもよい。
また、対価管理装置が、配信者装置と配信者側応答装置とが通信可能状態であることを第1の判別し、利用者装置と利用者側応答装置とが通信可能状態であることを第2の判別し、第1の判別及び第2の判別の双方において通信可能状態であると判別したことを条件に対価情報に基づいた前記利用者への課金を行うようにしてもよい
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、コンテンツの利用者から配信者に対価を提供する種々のシステムに適用可能である。
【符号の説明】
【0121】
100…対価連動型動作誘起システム、101…ネットワーク、102…配信管理装置、
103…利用者、104…配信者、110…利用者側応答装置、111…制御装置、
112…記憶装置、113…通信装置、114…応答制御部、120…利用者装置、
121…通信装置、122…制御装置、123…記憶装置、124…表示入力装置、
131…ブラウザプログラム、132…ブラウジング部、133…第1の表示内容、
134…第1の対価連動型動作誘起プログラム、135…第1の動作誘起部、
136…第2の表示内容、137…応答装置制御プログラム、138…応答装置制御部、
140…対価管理装置、141…通信装置、142…記憶装置、143…制御装置、
150…配信装置、151…カメラ、152…マイク、153…画面、
155…配信者側応答装置、156…制御装置、157…記憶装置、158…通信装置、
159…応答制御部、160…配信者装置、161…通信装置、162…記憶装置、
164…表示入力装置、163…制御装置、165…応答装置制御プログラム、
166…応答装置制御部、167…第3の対価連動型動作誘起プログラム、
168…第3の動作誘起部、169…第3の表示内容、171…対価購入プログラム、
172…対価購入部、173…利用者対価表、174…配信者対価表、
175…第2の対価連動型動作誘起プログラム、176…第2の動作誘起部、
177…第1の対応表、178…第2の対応表、179…第3の対応表