(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059844
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20220407BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020167699
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】899000079
【氏名又は名称】学校法人慶應義塾
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】上條 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】正木 克宜
(72)【発明者】
【氏名】福永 興壱
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】複雑な交差抗原の見逃しを防ぐと共に、盲目的な網羅的検査を抑制することのできる情報処理装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、アレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、問診情報生成部と、支援情報生成部とを備える。問診情報生成部は、受診者が経口摂取した食品を確認する第1の問診情報を生成可能にするとともに、第1の問診情報に対する回答に基づいて受診者が食品を摂取したときに発症した症状を確認する第2の問診情報を生成可能である。支援情報生成部は、第2の問診情報に対する回答に基づいて、推奨される問診事項と推奨される検査項目との少なくとも1つを含む支援情報を生成可能である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置であって、
問診情報生成部と、支援情報生成部とを備え、
前記問診情報生成部は、受診者が経口摂取した食品を確認する第1の問診情報を生成可能にするとともに、前記第1の問診情報に対する回答に基づいて前記受診者が前記食品を摂取したときに発症した症状を確認する第2の問診情報を生成可能であり、
前記支援情報生成部は、前記第2の問診情報に対する回答に基づいて、推奨される問診事項と推奨される検査項目との少なくとも1つを含む支援情報を生成可能である
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記支援情報生成部は、前記第2の問診情報に対する回答に基づいて、推奨される問診事項と推奨される検査項目と回避方針との少なくとも1つを含む支援情報を生成可能である
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第1の問診情報は、粗抗原に相当する食品を提示し、該提示した食品から前記受診者が経口摂取した食品を選択させ、
前記第2の問診情報は、前記受診者が経口摂取した食品毎に症状を列挙表示し、該表示した症状のなかから該受診者が発症した症状を選択させる
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
特定部を備え、
前記第1の問診情報は、料理名を提示し、該提示した料理名から前記受診者が経口摂取した料理の料理名を選択させ、
前記特定部は、前記受診者が経口摂取した料理に基づいて、該料理に含まれる粗抗原に相当する食品を特定可能であり、
前記第2の問診情報は、前記受診者が経口摂取した料理に含まれる食品毎に該受診者が発症した症状を選択させる
情報処理装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置において、
前記支援情報生成部は、前記第2の問診情報の回答と、あらかじめ保持しているスコアリングに関するデータとに基づいて、前記受診者が発症した症状を前記食品毎にスコアリングし、該スコアリングの結果に基づいて前記受診者が有するアレルゲンを推定する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記支援情報生成部は、前記スコアリングの結果に基づいて、推奨される問診事項を生成する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置において、
前記問診情報生成部は、前記受診者のアレルギー疾患の有無と前記受診者が認知しているアレルゲンとを確認する第3の問診情報を生成可能である
情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記支援情報生成部は、前記第3の問診情報に対する回答に基づいて、前記スコアリングの結果に対する重み付けを行い、該重み付けしたスコアリングの結果に基づいて、前記支援情報を生成する
情報処理装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記支援情報生成部は、前記支援情報に含まれる用語の解説を該支援情報に含める
情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータをアレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置として動作させるプログラムであって、
コンピュータを請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
成人のアレルギー疾患の有病率は、増加傾向にあり、潜在的な患者は400万人とも言われている。一方で、アレルギー専門医の数は、極めて少なく、ほとんどの患者が十分な説明や検査、治療を受けられていないのが現状である。
【0003】
なお、特許文献1には、患者由来の体液試料によってアレルギー診断における臨床決定支援についての提案が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アレルギー疾患の治療の原則は、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去である。しかし、不十分な診断によって交差抗原の見逃しが生じた場合には、患者に症状が発現する可能性が高まることとなる。一方で、少しでも症状の出た食品や網羅的血液検査で陽性となったアレルゲンを詳しい吟味をせずに禁忌されたりすると、患者のQOL(Quality of Life)が低下してしまうことが懸念される。また、不必要な検査は、患者の負担になることもある。なお、アレルギーを引き起こす抗原を「アレルゲン」と称するが、単に「抗原」と称することがある。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、複雑な交差抗原の見逃しを防ぐと共に、盲目的な網羅的検査を抑制することのできる情報処理装置及びプログラムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、アレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、問診情報生成部と、支援情報生成部とを備える。問診情報生成部は、受診者が経口摂取した食品を確認する第1の問診情報を生成可能にするとともに、第1の問診情報に対する回答に基づいて受診者が食品を摂取したときに発症した症状を確認する第2の問診情報を生成可能である。支援情報生成部は、第2の問診情報に対する回答に基づいて、推奨される問診事項と推奨される検査項目との少なくとも1つを含む支援情報を生成可能である。
【0008】
本発明の一態様によれば、専門医と非専門医とに依らず、交差抗原の見逃しや不要な検査の実施を防止することができ、患者のQOL向上に資することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示した図である。
【
図2】情報処理装置1の利用形態を説明するための図である。
【
図3】情報処理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】情報処理装置1の動作の流れを示すアクティビティ図である。
【
図5】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図6】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図7】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図8】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図9】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図10】それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【
図11】支援情報の生成の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。なお、本明細書においては、食品とは、全ての飲食物(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品を除く)である(食品衛生法の第四条、食品安全基本法の第二条を参照)。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.構成例
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示した図である。同図に示すように、情報処理装置1は、処理部11と、記憶部12と、一時記憶部13と、外部装置接続部14と、通信部15と、入力部16と、表示部17とを有しており、これらの構成要素が情報処理装置1の内部において情通信バス18を介して電気的に接続されている。
【0015】
処理部11は、例えば、中央処理装置により実現されるもので、記憶部12に記憶された所定のプログラムに従って動作し、種々の機能を実現する。
【0016】
記憶部12は、様々な情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である。
【0017】
一時記憶部13は、揮発性の記憶媒体である。これは、例えばランダムアクセスメモリ等のメモリにより実現され、処理部11が動作する際に一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶する。
【0018】
外部装置接続部14は、例えばユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))といった規格に準じた接続部である。
【0019】
通信部15は、例えばローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)規格に準じた通信手段であり、ローカルエリアネットワークやこれを介したインターネット等のネットワークとの間の通信を実現する。また、通信部15は、携帯電話網を介して通信可能な通信手段も含む。
【0020】
入力部16は、操作入力を受け付ける。表示部17は、情報等を画面表示する。なお、入力部16と表示部17は、タッチパネルとして一体化されていてもよい。
【0021】
なお、情報処理装置1には、汎用のスマートフォンやタブレット端末等を利用することが可能である。
【0022】
2.情報処理装置1の利用形態
次に、情報処理装置1の利用形態について説明する。
図2は、情報処理装置1の利用形態を説明するための図である。
【0023】
情報処理装置1は、受診者2と医師3の両者により操作されるもので、最初に、受診者2が情報処理装置1を操作する。このとき、情報処理装置1には、問診の内容が表示されるため、受診者2は、表示された問診に対する回答を入力する。この入力は、例えば、診療の受け付けを行った後に、待合室等で行う。
【0024】
受診者2による回答の入力が終了すると、情報処理装置1は、受診者2から医師3に手渡される。もちろん、受付を介して、受診者2から医師3に情報処理装置1が渡されるようにしてよい。
【0025】
その後、医師3は、情報処理装置1を操作して、受診者2の回答に基づく支援情報を閲覧し、この支援情報を診察に利用する。
【0026】
3.情報処理装置1の機能的構成
次に、情報処理装置1の機能について説明する。
図3は、情報処理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0027】
アレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置1は、提示部101と、受付部102と、問診情報生成部103と、支援情報生成部104と、特定部105を備える。
【0028】
提示部101は、受診者2が回答を入力すべき問診や医師3に対する支援情報を提示する。提示部101が提示した問診や支援情報は表示部17に表示されることで受診者2や医師3が視認する。
【0029】
受付部102は、入力部16から入力された操作指示や受診者2による問診への回答等を受け付ける。また、受付部102は、問診への回答等の受け付けに先立って、入力部16から入力された受診者2の氏名、生年月日、診察券ID等の個人情報を受け付ける。
【0030】
問診情報生成部103は、問診情報を生成し、提示部101へ送信する。具体的には、問診情報生成部103は、例えば、受付部102が、入力部16から入力された受診者2の氏名、生年月日、診察券ID等の個人情報を受け付けると、受診者2が経口摂取した食品を確認する第1の問診情報を生成する。第1の問診情報は、粗抗原に相当する食品を提示し、該提示した食品から受診者2が経口摂取したときに何らかのアレルギー症状が出た食品を選択させる質問文や選択肢などからなる。具体的には、第1の問診情報は、経口摂取されうる対象物、つまり、食品を分類して表示して、症状の詳細に関わらず、受診者2が経口摂取したときに何らかの症状が出たものをすべて受診者2に選択させる。分類は、「穀物・畜産・水産・種実・その他」と「野菜・果物」であり、予め決められたものであってもよい。なお、受診者2のアレルギー症状の発症のタイミングは、食品の経口摂取と同時である場合に限られず、例えば、経口摂取してから30分後ないし1時間以内などと、所定の期間を設定してもよい。本明細書では、「食品を摂取したとき」とは、食品摂取後の所定の期間も含まれる。
【0031】
また、問診情報生成部103は、受付部102が、第1の問診情報に対する回答を受け付けると、当該回答に基づいて、受診者2が当該食品を摂取したときに発症した症状を確認する第2の問診情報を生成する。例えば、第2の問診情報は、受診者2が経口摂取した食品毎に症状を列挙表示し、表示した症状のなかから受診者2が発症した症状を選択させる。具体的には、問診情報生成部103は、第1の問診情報の回答として食品を取得し、当該食品を摂取したときに発生した症状を選択させる質問文や選択肢などからなる第2の問診情報を生成する。症状は、予め定めたものであり、例えば、粘膜症状、皮膚症状、消化器症状、循環器症状、呼吸器症状、ショックの6項目である。この症状は、容易に選択できるように、表示部17に表示させる際に、画面下部に具体的な症状の内容について説明または例示をしてもよい。
【0032】
本実施形態では、第1の問診情報で、症状の詳細に関わらず、何らかの症状が出たものをすべて選択させているため、アレルギー疾患を発症する食品を絞り込むことができる。そのため、すべての食品と、すべての症状との組み合わせを表示して選択させる場合(第1の問診情報を用いなかった場合)と比べて、第2の問診情報が簡素になる。
【0033】
また、問診情報生成部103は、受付部102が、第2の問診情報の回答を受け付けたときに、受診者2のアレルギー疾患の有無と受診者2が認知しているアレルゲンとを確認する第3の問診情報を生成してもよい。具体的には、第3の問診情報は、食品以外のアレルギー疾患とアレルゲンを列挙してその有無を受診者2に選択させる質問文や選択肢からなる。アレルギー疾患とアレルゲンはいずれか一方を選択させるようにしてもよい。また、表示部17に表示させる際には、アレルギー疾患の有無とアレルゲンの選択は、同一画面で行ってもよく、別画面で行ってもよい。別画面で表示する場合は、順不同である。アレルギー疾患の合併も後述するPFASなどの診断に重要であるため、これらの情報により特定のアレルギー疾患の罹患状況を確認することができる。
【0034】
第3の問診情報で有無を選択させるアレルギー疾患は、例えば、花粉症、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎である。また、花粉症は時期によって抗原が異なるため、症状の出る時期も選択させる。時期は、1~5月頃、8~10月頃、その他通年である。
【0035】
第3の問診情報は、受診者2が自身で把握しているアレルゲンを選択させるようにしてもよい。この情報からは、ダニやペット、ハウスダスト、ラテックスなどの情報も得ることができる。
【0036】
支援情報生成部104は、支援情報を生成して、提示部101に送信する。支援情報は、推奨される問診事項と推奨される検査項目と回避方針との少なくとも1つを含み、第2の問診情報に対する回答に基づいて生成される。具体的には、支援情報生成部104は、受付部102が第2の問診情報の回答を受け付けると、当該回答を受信し、あらかじめ保持しているスコアリングに関するデータを参照して、受診者2が発症した症状を食品毎にスコアリングし、該スコアリングの結果に基づいて粗抗原の回避方針を生成する。症状のスコアは、例えば、粘膜症状は、+1、皮膚症状、消化器症状、循環器症状、呼吸器症状は、いずれも+2、ショックは、+6として、受診者2が選択した症状のすべてのスコアを加算して得る。回避方針は、症状のスコアが0なら「摂取可能」、症状のスコアが1なら「慎重摂取」、症状のスコアが2又は3なら「回避推奨」、症状のスコアが4又は5なら「原則禁忌」、症状のスコアが6以上なら「禁忌」である。
【0037】
支援情報生成部104は、症状のスコアリングの結果に基づいて、次のように推奨される問診事項と推奨される検査項目とを生成する。例えば、食品である「小麦」の症状のスコアが1以上である場合には、推奨される問診事項として「運動誘発性の有無を確認」といったものが生成され、推奨される検査項目として「小麦の特異的IgE検査」と「ω-5グリアシンの特異的IgEの測定」などの表示が生成される。
【0038】
また、問診情報生成部103は、第1の問診情報に対して選択された食品と交差性のある粗抗原(交差抗原、以下同じ。)、第3の問診情報に対して選択されたアレルギー疾患の交差抗原とアレルゲンの交差抗原を抽出し、これらをもとに、追加問診情報を生成してもよい。追加問診情報は、抽出した交差抗原を表示して当該抗原に基づくアレルギー症状の有無や症状の具体的内容を受診者2に回答させる質問文や選択肢からなる。この場合、支援情報生成部104は、第1の問診情報に対して選択された食品の交差抗原、第3問診情報に対して選択されたアレルギー疾患の交差抗原とアレルゲンの交差抗原、追加問診情報の回答から、受診者2のもつアレルゲンを推定し、当該アレルゲンを判定するための推奨される検査項目を生成してもよい。なお、支援情報生成部104は、症状の具体的な説明、例えば、発症部位と発症器官の説明を、別途表示できる情報として生成してもよい。
【0039】
次に、支援情報生成部104は、第3の問診情報に対する回答に基づいて、症状のスコアリングの結果に対する重み付けを行い、該重み付けしたスコアリングの結果に基づいて、支援情報を生成する。具体的には、第1の問診情報に対する回答に、PFAS(Pollen-Food Allergy Syndrome:花粉-食物アレルギー症候群)リスクの高い食品、LTP(Lipid Transfer Protein)を多く含む食品、又はGRP(Gibberllin regulated Protein)を多く含む食品が含まれる場合、次のように、PFASスコア、LTPスコア及びGRPスコアをそれぞれ導出する。例えば、PFAS(Pollen-Food Allergy Syndrome:花粉-食物アレルギー症候群)となりうる食品の症状のスコアが1以上である場合には、第3の問診情報により特定の花粉への抗原性が確認されていれば当該症状のスコアに対して、+100、花粉症の季節に応じて+50、花粉症がなければ+1、アレルギー性疾患があればスコアを100倍するといった重み付けを行いPFASスコアとして算出する。PFASスコアが100以上の時はPFASを疑うことを推奨し、PFASスコアが100未満の場合はPFASの可能性がある旨のみを提示する。さらに、PFASスコアが100以上である場合には、支援情報生成部104は、PFASの原因となるアレルギーコンポーネントであるPR-10の検査を推奨される検査項目として、生成する。
【0040】
PFASリスクの高い食品は、食物アレルギーの診療の手引き2017(https://www.foodallergy.jp/wp-content/themes/foodallergy/pdf/manual2017.pdf)の2ページで確認することができるため、支援情報生成部104は、この手引へのリンクを提示できるようにしてもよい。また、PFASリスクの高い食品の具体例を数例、例えば、カバノキ科(ハンノキ、シラカンバ)花粉に対してバラ科果物(リンゴ、モモ、サクランボなど)、マメ科(大豆、ピーナッツ)、イネ科、キク科(ブタクサ)花粉に対してウリ科果物(メロン、スイカなど)、キク科(ヨモギ)花粉に対してセリ科野菜(セロリ、ニンジン)等を表示させるようにしてもよい。
【0041】
また、LTPを多く含む食品の症状のスコアが1以上である場合には、症状のスコアが1なら症状のスコアに対して、+0.5、症状スコアが2以上なら+5、症状スコアが4以上なら+20といった重み付けを行い、LTPスコアとして算出する。LTPスコアが3以上7未満であればLTPアレルギーの可能性がある旨のみを提示し、LTPスコアが7以上12未満であればLTPアレルギーを疑うことを推奨し、LTPスコアが12以上であればLTPアレルギーを強く疑うことを推奨するとともにLTPアレルギーを判定するための推奨される検査項目を生成する。なお、LTPはリンゴ、モモ(果皮)、サクランボ、ピーナッツ、ブドウ、イチゴ、ウメ、アンズなどに含まれる。
【0042】
同様に、GRPを多く含む食品の症状スコアが1以上である場合には、その食品がモモの場合であれば症状のスコアに対して、+10、それ以外の食品は+1、症状スコアが3以上なら症状のスコアを10倍し、スギやヒノキアレルギーがあれば5倍するといった重み付けを行い、GRPスコアとして算出する。GRPスコアが50未満であれば、GRPアレルギーの可能性がある旨のみを提示し、GRPスコアが50以上であれば、GRPアレルギーを疑うことを推奨するとともにGRPアレルギーを判定するための推奨される検査項目を表示する。なお、GRPは柑橘類(オレンジなど)、モモ(果肉)などに含まれる。
【0043】
ここで、症状のスコア、PFASスコア、LTPスコア及びGRPスコアの計算と表示の関係について補足する。症状のスコアは、各症状に点数を振り、それぞれを加算して合計スコアとするものであり、その合計スコアが高いほど、厳しい回避方針が表示されることになる。PFAS、LTP、GRPは、それぞれアレルギー発症のリスクが高い食品があるため、その食品について各々リスクに応じた加点手法が決められており、症状のスコアに当該加点手法にてスコアリングしてPFASスコア、LTPスコアまたはGRPスコアを算出する。例えば、モモに含まれるタンパク質のうち、アレルギー疾患との関連性が高いが見落とされがちなのがGRPである。このため、モモアレルギーがあればGRPを考慮し、GRPを含む他の食品にもアレルギーがあれば、GRPに対するアレルギーを疑うことになる。さらに、GRPアレルギーとスギ・ヒノキアレルギーは関連性が示唆されているため、スギ・ヒノキアレルギーがある場合にはより疑いが濃くなることになる。このように、各スコアの計算では、疑いの度合いを反映するように算出方法があらかじめ定められる。
【0044】
表示部17に表示させる結果表示は、支援情報生成部104が生成した、推奨される問診事項、推奨される検査項目、回避方針、交差抗原、PFAS、LTP、GRPがある。第1の問診情報と第3の問診情報に対する回答から導出し、組み合わせも考慮して交差抗原やPFAS、LTP、GRPアレルギーが推定され、それらについて推奨される問診事項として医師の問診(推奨される問診事項)や臨床検査(推奨される検査事項)を促す文章を表示する。回避方針は、上述のとおり、第1の問診情報と第2の問診情報に対する回答から症状のスコアを取得して表示される。第1の問診情報と第3の問診情報に対する回答に基づいて、あらかじめ保存された、スコアリングに関するデータから交差抗原が抽出され、抽出された交差抗原が第3の問診情報で選択されたか否かを確認する。第3の問診情報で選択されない粗抗原に対するアレルギー症状の発症の有無等を追加問診情報として表示する。PFAS、LTP、GRPは、第1の問診情報、第2の問診情報、第3の問診情報に対する回答から導出され、一定以上の症状がある食品がリストアップされ、PFAS、LTP、GRPに当てはまるかがチェックされてスコア化される。
【0045】
スコアリングに関するデータは、食品ごとに分類された、交差抗原、アレルゲンコンポーネント、当該アレルゲンコンポーネントの臨床検査方法、所期のスコアの算出方法やそのプログラム、アレルギーの運動誘発性の有無などの一覧情報である。
【0046】
また、支援情報生成部104は、支援情報に含まれる用語の解説を該支援情報に含めて生成してもよい。例えば、支援情報に「貯蔵タンパク質」といった語があれば、「貯蔵タンパク質」についての解説を表示できるようにする。
【0047】
特定部106は、受診者が経口摂取した料理に基づいて、該料理に含まれる粗抗原に相当する食品を特定可能に構成される。これにより、第1の問診情報は、料理名を提示し、該提示した料理名から受診者が経口摂取した料理の料理名を選択させるようにすることができ、特定部106が特定した食品に基づいて、問診情報生成部103は、受診者が経口摂取した料理に含まれる食品毎に該受診者が発症した症状を選択させる第2の問診情報を生成することができる。
【0048】
なお、情報処理装置1は、コンピュータをアレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置1として動作させるプログラムにより、実現することができる。
【0049】
4.情報処理装置1の動作
次に、情報処理装置1の動作について説明する。
図4は、情報処理装置1の動作の流れを示すアクティビティ図である。また、
図5乃至
図10は、それぞれ、情報処理装置1に表示される表示画面の例を示した図である。
【0050】
情報処理装置1は、動作を開始すると、まず、問診情報生成部103が第1の問診情報を生成して表示部17に表示させる(A101)。表示部17に表示される画面は、例えば、
図5に示す画面1001のようなものである。この画面1001に対して、受診者2が回答を入力する(A102)。回答の入力は、選択肢から選択を行う形で行うようにしてもよい。なお、第1の問診情報が料理名を確認するものである場合は、表示部17に表示される画面は、例えば、
図6に示す画面1002のようなものとなる。
【0051】
続いて、情報処理装置1は、第1の問診情報に対する回答に基づいて、第2の問診情報を生成し(A103)、生成した第2の問診情報を表示部17に表示させる(A104)。表示部17に表示される画面は、例えば、
図7に示す画面1003のようなものである。画面1003は、第2の問診情報を表示したものであり、第1の問診情報で回答された食品に対しての症状を確認する。そして、この画面1003等に対して、受診者2が回答を入力する(A105)。
【0052】
次に、情報処理装置1は、第3の問診情報を生成し(A106)、生成した第3の問診情報を表示部17に表示させる(A107)。表示部17に表示される画面は、例えば、
図8に示す画面1004として表示される。画面1004は、過去に発症したアレルギーを確認する画面である。なお、第3の問診情報は、この他にも、過去に診断されたアレルゲンについても確認を行う。そして、この画面1004等に対して、受診者2が回答を入力する(A108)。
【0053】
受診者2が回答の入力を終えると、受診者2は、情報処理装置1を提出し(A109)、医師3が、これを受領する(A110)。このとき、情報処理装置1は、受診者2が入力した回答に基づいて、支援情報を生成する(A111)。なお、図中にA108を付した示すアクティビティの下に示す横線(フォーク)とA112を付したアクティビティの上に示す横線(ジョイン)との間は、並列処理を行うことを表している。
【0054】
次に、医師3が、支援情報の表示を要求すると(A112)、情報処理装置1は、支援情報を表示部17に表示し(A113)、これを医師3が閲覧する(A114)。表示部17に表示される支援情報は、例えば、
図9に示す画面1005のようなものである。画面1005は、推奨される問診事項を表示している例である。なお、表示部17に表示される支援情報は、推奨される問診事項の他に、回避方針、検査項目、交差抗原一覧、アレルゲン、ラテックス関連食品の一覧、PFAS情報、LTP情報、GRP情報等がある。
【0055】
また、支援情報は、用語の解説を含んでいる。例えば、画面1005に示されている支援情報中の用語「貯蔵タンパク質」を選択すると、
図10に示す画面1006のように、「貯蔵タンパク質」についての解説を確認することができる。
【0056】
続いて、情報処理装置1が行う支援情報の生成の流れを説明する。
図11は、支援情報の生成の流れを示すフローチャートである。
【0057】
支援情報生成部104は、まず、第2の問診情報と第3の問診情報に対する回答から、食品、症状、過去の疾患、既知のアレルゲンを取得する(S201)。続いて、症状をスコアリングして回避方針を作成する(S202)。また、第2の問診情報と第3の問診情報に対する回答から、患者のアレルギー発症の原因となる粗抗原一覧を作成し、当該粗抗原に対応する交差抗原を取得、その一覧を作成する(S203)。交差抗原の一覧は、あらかじめプログラムに組み込まれているものであってもよい。
【0058】
さらに、この交差抗原に基づき、受診者が入力していないアレルギー疾患や粗抗原・アレルゲンを特定するための、追加問診情報、推奨される検査項目を作成する。また、第2の問診情報、第3の問診情報及び追加問診情報の回答から、受診者2のアレルゲンの推定を行い(S204)、ラテックス関連食品の一覧を作成する(S205)。続いて、第2の問診情報、第3の問診情報及び追加問診情報の回答からPFASに対応する重み付けを行ったスコア(PFASスコア)を算出し(S206)、LTPに対応する重み付けを行ったスコア(LTPスコア)を算出し(S207)、GRPに対応する重み付けを行ったスコア(GRPスコア)を算出する(S208)。これらの処理が終了すると、回避方針、推奨される問診事項、推奨される検査項目、交差抗原の一覧、アレルゲンの判定結果、ラテックス関連食品の一覧、PFASスコアとPFASの有無の推定結果、LTPスコアとLTPアレルギーの有無の推定結果、GRPスコアアレルギーの有無の推定結果、用語の解説等を含む支援情報を作成し(S209)、処理を終了する。
【0059】
5.支援情報等の表示
表示部17に表示される支援情報生成部104が生成した支援情報は、臨床の流れに沿って、「推奨される問診事項」、「推奨される検査項目」、「回避方針」の順に表示される。回避方針は、症状をスコアリングしたスコアから導出され、「aaは、bb症状のためccです」という文章が生成される。この文章中のaa、bb、ccは、回避方針に応じた文言であり、例えば、「リンゴは皮膚症状のため回避推奨です」となる。禁忌の場合には背景の色を変更して、例えば、背景の色を赤くして注意を促すようにする。さらにエピペンの処方などを喚起するカード(ポップアップ)も表示する。
【0060】
また、支援情報には、回避情報とともに、「粗抗原の情報」に交差抗原の情報が追加されて表示される。交差抗原については、アレルゲンとその根拠食品を表示するための「ddと交差性のあるee・ffのアレルギーがあります」という文章が生成される。この文章中のdd、ee、ffは、交差抗原に応じた文言であり、例えば、「ラテックスと交差性のあるリンゴ・メロンのアレルギーがあります」となる。同様に、PFAS、LTP、GRPについても、スコアから文章が生成される。なお、文章中に、専門用語が含まれる場合には、その用語についての説明をページ下部に表示し、文中の単語からリンクでジャンプできるようにしてもよい。
【0061】
支援情報生成部104には、交差抗原についての情報も格納されており、例えば、ラテックスであれば、バナナ/キウイ/アボカド/ジャガイモ/クリ/トマト/リンゴ/メロン/モモ/パイナップル/マンゴー/パパイア/イチジク/ニンジンのどれかが選択されていれば、想定する交差抗原にラテックスを追加し、さらに根拠食品として食品名も追加することが可能となっている。
【0062】
これらの情報によって、食品の側から交差抗原を確認できる上に、交差抗原の側からも交差しうる食品を確認できるように情報に双方向性を持たせることが出来る。例えば、リンゴの情報にもラテックスとの交差性を表示する一方で、ラテックスの情報にはリンゴに症状があることで疑う必要があると表示できる。
【0063】
支援情報生成部104には、スコアリングに関するデータに加えて、食品それぞれについて様々な情報が格納されており、例えば、カシューナッツについては、
・粗抗原の情報
・・カシューナッツの特異的IgE検査とともに貯蔵タンパク質であるAna o 3の測定もしてください。
・・カシューナッツはピスタチオと強い交差抗原性を持ちます。どちらかにアレルギーがある場合は両者とも除去する必要があります。
・推奨される臨床検査
・・カシューナッツの特異的IgE検査と貯蔵タンパク質であるAna o 3の測定
・・・推奨する理由:カシューナッツアレルギーがあるため
・推奨される問診事項
・・ピスタチオへのアレルギー反応
・・・推奨する理由:カシューナッツはピスタチオと強い交差抗原性を持つため
といった情報が格納されている。
【0064】
これらの情報は、重複している場合もあるが、食品ごとに何をすればいいかを確認したいときと、臨床の中で複数の抗原に対してまとめて問診・検査を行いたいときで、どちらの切り口でも過不足なく情報を表示するためである。この場合、ただ羅列するだけでは重複した情報ばかりで冗長になるため、細かい情報はクリックすると拡張するように格納し一覧性を保つようにする。
【0065】
これらの情報によって、医師3は、「食品と粗抗原としての情報」、「推奨される検査項目」、「推奨される問診事項」という分類で選択されたすべての食品について情報を取得することができる。
【0066】
6.変形例1
図12は、変形例1の構成を示した図である。前述した例では、情報処理装置1が全ての処理を行ったが、
図12に示す構成では、情報処理装置1と情報処理装置4とを通信可能に接続している。この構成では、受診者2が情報処理装置1を操作した後に、情報処理装置1に入力された回答を情報処理装置4に通知し、医師3が情報処理装置4を操作して支援情報を閲覧する。この構成においては、情報処理装置4においてもプログラムを動作させ、
図3に示す各機能部を情報処理装置4に実現させる。なお、情報処理装置4は、パーソナルコンピュータ等を利用することができる。
【0067】
7.変形例2
図13は、変形例2の構成を示した図である。
図13に示す構成では、情報処理装置5と、情報処理装置6と、情報処理装置7とがネットワークを介して接続されている。情報処理装置5は、受診者2が問診に対する回答を入力するもので、例えば、ブラウザが搭載されたスマートフォンやタブレットである。情報処理装置6は、
図3に示す各機能部を有するものであり、サーバ等でプログラムを実行させることで実現されるものである。情報処理装置7は、医師3が支援情報を閲覧するもので、例えば、ブラウザが搭載されたパーソナルコンピュータである。
図14は、情報処理装置6の構成を示した図である。同図に示すように、情報処理装置6は、処理部61と、記憶部62と、一時記憶部63と、外部装置接続部64と、通信部65とを有しており、これらの構成要素が情報処理装置6の内部において通信バス66を介して電気的に接続されている。
【0068】
処理部61は、例えば、中央処理装置により実現されるもので、記憶部62に記憶された所定のプログラムに従って動作し、種々の機能を実現する。
【0069】
記憶部62は、様々な情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である。これは、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等のストレージデバイスにより実現される。なお、記憶部62は、情報処理装置6と通信可能な別の装置に配するようにすることも可能である。
【0070】
一時記憶部63は、揮発性の記憶媒体である。これは、例えばランダムアクセスメモリ等のメモリにより実現され、処理部61が動作する際に一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶する。
【0071】
外部装置接続部64は、例えばユニバーサルシリアルバスや高精細度マルチメディアインターフェースといった規格に準じた接続部であり、キーボード等の入力装置やモニタ等の表示装置を接続可能としている。
【0072】
通信部65は、例えばローカルエリアネットワーク規格に準じた通信手段であり、情報処理装置6とローカルエリアネットワークやこれを介したインターネット等のネットワーク8との間の通信を実現する。
【0073】
なお、情報処理装置6には、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能であり、複数のコンピュータを用いて情報処理装置6を構成することも可能である。
【0074】
8.その他
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記支援情報生成部は、前記第2の問診情報に対する回答に基づいて、推奨される問診事項と推奨される検査項目と回避方針との少なくとも1つを含む支援情報を生成可能である
前記情報処理装置において、前記第1の問診情報は、粗抗原に相当する食品を提示し、該提示した食品から前記受診者が経口摂取した食品を選択させ、前記第2の問診情報は、前記受診者が経口摂取した食品毎に症状を列挙表示し、該表示した症状のなかから該受診者が発症した症状を選択させる情報処理装置。
前記情報処理装置において、特定部を備え、前記第1の問診情報は、料理名を提示し、該提示した料理名から前記受診者が経口摂取した料理の料理名を選択させ、前記特定部は、前記受診者が経口摂取した料理に基づいて、該料理に含まれる粗抗原に相当する食品を特定可能であり、前記第2の問診情報は、前記受診者が経口摂取した料理に含まれる食品毎に該受診者が発症した症状を選択させる情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記支援情報生成部は、前記第2の問診情報の回答と、あらかじめ保持しているスコアリングに関するデータとに基づいて、前記受診者が発症した症状を前記食品毎にスコアリングし、該スコアリングの結果に基づいて前記受診者が有するアレルゲンを推定する情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記支援情報生成部は、前記スコアリングの結果に基づいて、推奨される問診事項を生成する情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記問診情報生成部は、前記受診者のアレルギー疾患の有無と前記受診者が認知しているアレルゲンとを確認する第3の問診情報を生成可能である情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記支援情報生成部は、前記第3の問診情報に対する回答に基づいて、前記スコアリングの結果に対する重み付けを行い、該重み付けしたスコアリングの結果に基づいて、前記支援情報を生成する情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記支援情報生成部は、前記支援情報に含まれる用語の解説を該支援情報に含める情報処理装置。
コンピュータをアレルギー疾患の診療を支援する情報処理装置として動作させるプログラムであって、コンピュータを前記情報処理装置として機能させるプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0075】
また、上記のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 :情報処理装置
2 :受診者
3 :医師
4 :情報処理装置
5 :情報処理装置
6 :情報処理装置
7 :情報処理装置
8 :ネットワーク
11 :処理部
12 :記憶部
13 :一時記憶部
14 :外部装置接続部
15 :通信部
16 :入力部
17 :表示部
18 :情通信バス
61 :処理部
62 :記憶部
63 :一時記憶部
64 :外部装置接続部
65 :通信部
66 :通信バス
101 :提示部
102 :受付部
103 :問診情報生成部
104 :支援情報生成部
105 :特定部
106 :特定部
1001 :画面
1002 :画面
1003 :画面
1004 :画面
1005 :画面
1006 :画面