(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059915
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】成型装置、マスク、ノーズピース、およびこれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20220407BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020167806
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】713004018
【氏名又は名称】松浦 友治
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】松浦 友治
(57)【要約】 (修正有)
【課題】顔の形状に合わせて容易に変形させることが可能なように、マスクを補強するノーズピースに凹部を成型する成型装置を提供する。
【解決手段】成型装置において、成型部12は、第1ギア14と、第1支持部15とを含み、第1ギアは、第1回転軸の周りに回動する円形ギアであり、第1ギアは、ノーズピース、または、マスクに封入されたノーズピースに凹部を成型する第1ギア凸部を有し、第1ギア凸部は、第1ギアの周面から外径方向に延びて形成され、第1支持部は、第1ギア凸部に押圧されるノーズピース、または、マスクを支持する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクに取り付けられるノーズピースに凹部を成型する成型部
を備える成型装置。
【請求項2】
前記成型部は、第1ギアと、第1支持部とを含み、
前記第1ギアは、第1回転軸の周りに回動する円形ギアであり、
前記第1ギアは、前記ノーズピース、または、前記マスクに封入された前記ノーズピースに凹部を成型する第1ギア凸部を有し、
前記第1ギア凸部は、前記第1ギアの周面から外径方向に延びて形成され、
前記第1支持部は、前記第1ギア凸部に押圧される前記ノーズピース、または、前記マスクを支持する、請求項1に記載の成型装置。
【請求項3】
前記第1ギアは、前記第1ギアの前記第1回転軸の方向に前記第1ギア凸部と隣接して配置され、前記第1ギアの周面から外径方向に延びて形成される第1ギア歯部をさらに有し、
前記第1回転軸から前記第1ギア凸部の頂点までの半径は、前記第1回転軸から前記第1ギア歯部の頂点までの半径よりも小さい、請求項2に記載の成型装置。
【請求項4】
前記第1回転軸に平行な方向の外側における、前記第1回転軸から前記第1ギア凸部の前記頂点までの前記半径は、前記第1回転軸に平行な方向の内側における、前記第1回転軸から前記第1ギア凸部の前記頂点までの前記半径よりも大きい、請求項3に記載の成型装置。
【請求項5】
前記第1支持部は、前記第1支持部の周面が前記第1ギアの周面に対向するように配置され、第2回転軸の周りに回動する第2ギアであり、
前記第2ギアは、
前記第2ギアの周面から外径方向に延びて形成され、前記ノーズピース、または、前記マスクに凹部を成型する第2ギア凸部と、
前記第2ギアの前記第2回転軸の方向に前記第2ギア凸部と隣接して、前記第2ギアの周面から外径方向に延びて形成され、前記第1ギア歯部と係合する第2ギア歯部と、
を有する、請求項3に記載の成型装置。
【請求項6】
前記第2ギアが前記第1ギアと係合して回転するとき、
前記第2ギア凸部は、隣接する複数の前記第1ギア凸部の間に位置する、請求項5に記載の成型装置。
【請求項7】
前記第2ギアが前記第1ギアと係合して回転するとき、
前記第2ギア凸部は、前記ノーズピースの長手方向軸に対して、前記第1ギア凸部と線対称に対向する、請求項5に記載の成型装置。
【請求項8】
前記成型部は、第1無限軌道と、第2支持部とを含み、
前記第1無限軌道は、少なくとも2つのキャタピラーギアに架け渡され、
前記第1無限軌道は、前記第1無限軌道の外周面に第1キャタピラー凸部を有し、
前記第1キャタピラー凸部は、前記ノーズピース、または、前記マスクに封入された前記ノーズピースに凹部を成型し、
前記第2支持部は、前記第1キャタピラー凸部に押圧される前記ノーズピース、または、前記マスクを支持する、請求項1に記載の成型装置。
【請求項9】
前記成型部は、プレス部と、第3支持部とを含み、
前記プレス部は、前記ノーズピース、または、前記マスクに封入された前記ノーズピースを、鼻の起伏に沿った形状に湾曲させる湾曲形状を有し、
前記第3支持部は、前記プレス部に押圧される前記ノーズピース、または、前記マスクを支持する、請求項1に記載の成型装置。
【請求項10】
前記プレス部は、前記ノーズピースに凹部を成型する第1プレス凸部を有し、または、前記第3支持部は、前記ノーズピースに凹部を成型する第2プレス凸部を有する、請求項9に記載の成型装置。
【請求項11】
ワイヤー、または、ノーズピース、若しくは、前記ノーズピースが封入されたマスクを給送する給送部と、
前記ワイヤー、または、前記ノーズピース、若しくは、前記マスクを搬送する搬送部と、
前記ワイヤー、または、前記ノーズピース、若しくは、前記マスクに封入された前記ノーズピースを成型する成型部と、
前記成型部により成型された前記ワイヤー、または、前記ノーズピース、若しくは、前記マスクを排出する排出部と、
前記給送部と、前記搬送部と、前記成型部とを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と
を備え、
前記成型部は、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の成型部である、成型装置。
【請求項12】
前記ワイヤーを切断する切断部をさらに備え、
前記駆動部は、前記切断部を駆動する、請求項11に記載の成型装置。
【請求項13】
長手方向に延びる棒状部材からなるノーズピースであって、
前記ノーズピースは、第1側面部と、第2側面部と、前記第1側面部と前記第2側面部とを結ぶ本体部とを有し、
前記本体部に凹部が成型されたノーズピース。
【請求項14】
請求項13に記載のノーズピースを封入するポケットを有し、前記ポケットに前記ノーズピースが封入されたマスク。
【請求項15】
凸部を有する成型部により、前記凸部をノーズピースに近付ける工程と、
前記凸部により前記ノーズピースに凹部を成型する工程と、
前記凸部を前記ノーズピースから離接させる工程と
を包含する、凹部付きノーズピースを製造する製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成型装置、マスク、ノーズピース、およびこれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、樹脂や金属を直線的に裁断したノーズピースを組み込んだマスクを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のマスクは、マスクと顔との間に隙間が生じる。ユーザーは、マスクと顔との間の隙間を塞ぐためにノーズピースを変形させる必要があるが、ノーズピースは、変形させることが困難である。すなわち、ノーズピースは弾性が大きいため、ユーザーが指でノーズピースを顔の凹凸や窪みを塞ぐように変形させることが困難である。
【0005】
本発明は、顔の形状に合わせて容易に変形させることが可能なように、マスクを補強するノーズピースに凹部を成型する成型装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る成型装置は、成型部を備える。前記成型部は、マスクを補強するノーズピースに凹部を成型する凸部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の成型装置によれば、ノーズピースに凹部が成型され、または、マスクに封入されたノーズピースに凹部が成型されるため、顔の形状に合わせて、ノーズピースを容易に変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態1に係るノーズピースを封入したマスクの外観図である。
【
図2】(a)および(b)は、実施形態1に係るノーズピースを示す図である。
【
図3】実施形態1に係る成型装置を示す外観斜視図である。
【
図4】実施形態1および実施形態2に係る成型装置を示す正面図である。
【
図5】実施形態1および実施形態2に係る成型装置を示す側面図である。
【
図6】実施形態1および実施形態2に係る成型装置を示す背面図である。
【
図7】実施形態1および実施形態2に係る成型装置の内部構造を示す図である。
【
図8】(a)および(b)は、実施形態1および実施形態2に係る成型装置によってノーズピースが成型される態様を示す図である。
【
図9】実施形態1および実施形態2に係る成型装置の駆動ギアおよび回動ギアを示す側面図である。
【
図10】実施形態1および実施形態2に係る成型装置の駆動ギアおよび回動ギアを示す斜視図である。
【
図11】(a)は、実施形態1および実施形態2に係るノーズピースを示す側面図である。(b)は、実施形態1および実施形態2に係るノーズピースを示す斜視図である。
【
図12】(a)および(b)は、本実施形態に係る成型装置によってノーズピースが成型される態様を示す図である。
【
図13】(a)は、本実施形態に係るノーズピースを示す側面図である。(b)は、本実施形態に係るノーズピースを示す斜視図である。
【
図14】実施形態3に係る成型装置の駆動ギアおよび回動ギアを示す側面図である。
【
図15】実施形態4に係る成型装置によってノーズピースが成型される態様を示す図である。
【
図16】実施形態4に係る成型装置によってノーズピースが成型される態様を示す図である。
【
図17】(a)~(d)は、実施形態8に係る成型装置によってノーズピースが成型される態様を示す図である。
【
図18】(a)~(c)は、実施形態8に係る成型装置によって成型されたノーズピースを示す図である。
【
図19】実施形態9に係る成型装置を示す図である。
【
図20】実施形態1~実施形態10に係る成型装置による成型方法を示すフローチャートである。
【
図21】実施形態1~実施形態10に係る成型装置による成型方法を示すフローチャートである。
【
図22】実施形態1~実施形態10に係る成型装置による成型方法を示すフローチャートである。
【
図23】実施形態1~実施形態10に係る成型装置による成型方法を示すフローチャートである。
【
図24】凹部付きノーズピースを製造する製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
図1と、
図2(a)および(b)とを参照して、本発明の実施形態1に係るマスク1、および、マスク1に封入されるノーズピース2を説明する。
【0010】
図1は、実施形態1に係るノーズピース2を封入したマスク1の外観図である。
図2(a)および(b)は、実施形態1に係るノーズピース2を示す図である。
【0011】
図1に示すように、マスク1は、不織布などで製作される。マスク1は、顔の主に鼻を覆う部分にポケット3を有する。ポケット3には、ノーズピース2が封入されている。
【0012】
図2(a)および(b)に示すように、ノーズピース2は、樹脂、金属などで製作される。ノーズピース2は、弾性を有していてもよい。ノーズピース2は、変形させると元の形状に戻りにくい性質(塑性)を有していてもよい。
【0013】
ノーズピース2の形状は、一例として、細長い直方体である。ノーズピース2は、ノーズフィッター、ノーズワイヤーと記述することもできる。ノーズピース2の詳細については、
図11(a)および(b)、
図13(a)および(b)を参照して、さらに詳細に説明する。
【0014】
次に、
図3~
図11(b)を参照して、実施形態1に係る成型装置10を説明する。
【0015】
図3は、実施形態1に係る成型装置10を示す外観斜視図である。
図4は、実施形態1に係る成型装置10を示す正面図である。
図5は、実施形態1に係る成型装置10を示す側面図である。
図6は、実施形態1に係る成型装置10を示す背面図である。
図7は、実施形態1に係る成型装置10の内部構造を示す図である。
【0016】
図8(1)および(b)は、実施形態1に係る成型装置10によってノーズピース2が成型される態様を示す図である。
図9は、実施形態1に係る成型装置10の第1ギア14および第2ギア15を示す側面図である。
図10は、実施形態1に係る成型装置10の第1ギア14および第2ギア15を示す斜視図である。
図11(a)は、実施形態1に係るノーズピース2を示す側面図である。
図11(b)は、実施形態1に係るノーズピース2を示す斜視図である。
【0017】
実施形態1に係る成型装置10は、成型部12を備える。成型部12は、マスク1を補強するノーズピース2に凹部を成型する。
【0018】
実施形態1に係る成型装置10において、成型部12は、第1ギア14と、第1支持部15とを含む。第1ギア14は、第1回転軸L1の周りに回動する円形ギアである。第1ギア14は、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、または、第4凹部28のいずれか)を成型する第1ギア凸部(第1ギア凸部17、または、第1ギア凸部30)を有する。第1ギア凸部(第1ギア凸部17、または、第1ギア凸部30)は、第1ギア14の周面から外径方向に延びて形成される。第1支持部15は、第1ギア凸部(第1ギア凸部17、または、第1ギア凸部30)に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持する。
【0019】
実施形態1に係る成型装置10において、第1支持部15は、第1ギア14に対向して配置され、第2回転軸L2の周りに回動する第2ギア15である。第2ギア15は、第2ギア凸部19と、第2ギア歯部18とを有する。第2ギア凸部(第2ギア凸部19、または、第2ギア凸部31)は、第2ギア15の周面から外径方向に延びて形成され、ノーズピース2、または、マスク1に凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、または、第4凹部28のいずれか)を成型する。第2ギア歯部18は、第2ギア15の第2回転軸L2の方向に第2ギア凸部19と隣接して、第2ギア15の周面から外径方向に延びて形成され、第1ギア歯部16と係合する。
【0020】
実施形態1に係る成型装置10において、第2ギア15が第1ギア14と係合して回転するとき、第2ギア凸部(第2ギア凸部19、または、第2ギア凸部31)は、隣接する複数の第1ギア凸部(第1ギア凸部17、または、第1ギア凸部30)の間に位置する。
【0021】
図3~
図6に示すように、実施形態1に係る成型装置10は、ノーズピース2に凹部を成型する。ノーズピース2は、マスク1に取り付けられる。ノーズピース2は、マスク1に封入される。ノーズピース2は、マスク1を補強する。成型装置10は、筐体11と、成型部12と、ハンドル13と、第1ギア14と、第1支持部15(以降、原則として、第1支持部15は、第2ギア15と記述する。)とを備える。
【0022】
図3~
図5では、筐体11の内部に配置された第1ギア14の一部と第2ギア15の一部が、それぞれ成型部12から表出している。第1ギア14および第2ギア15は、それぞれ、具体的には円形ギア(歯車)である。
【0023】
第2ギア15は、第2ギア15の周面が第1ギア14の周面に対向するように配置される。
【0024】
筐体11は、一例として、樹脂で成型される。成型部12には、一例として、筐体11の一部に、ノーズピース2、または、ノーズピース2を封入したマスク1を搬送方向X1に搬送可能な搬送路が形成される。
【0025】
図7、
図8(a)および(b)に示すように、第1ギア14および第2ギア15は、筐体11の内部に配置される。ハンドル13は、例えば、回転方向R1に回動可能であり、第1ギア14と直接にまたは間接に接続されている。
【0026】
第1ギア14と第2ギア15とは、入れ替わっても構わない。例えば、
図3に示すように、ハンドル13は第1ギア14と同軸に連結し、第2ギア15が第1ギア14の回動に連動して回動する。しかし、ハンドル13は第2ギア15と同軸に連結し、第1ギア14が第2ギア15に連動して回動してもよい。
【0027】
図8(a)~
図10に示すように、第1ギア14は、第1回転軸L1を中心に、第1回転軸L1の周りに回動可能である。第2ギア15は、第2回転軸L2を中心に、第1回転軸L1の周りに第1ギア14に回動可能である。
【0028】
ユーザーが、ハンドル13を回転方向R1に回動させると、第1ギア14は、回転方向R2に回転する。第2ギア15は、第1ギア14と係合している。そのため、第1ギア14が回転方向R2に回動すると、第2ギア15は、回転方向R3に回動する。
【0029】
第1ギア14および第2ギア15は、それぞれ、一例として、合金などの金属で形成される。
【0030】
次に、
図8(a)~
図10に示すように、第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア凸部17を有する。第2ギア15は、第1ギア凸部17と対向する第2ギア15の周面に、第2ギア凸部19を有する。第2ギア15は、第1ギア凸部17に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持する。
【0031】
第1ギア凸部17は、第1ギア14の周面から外径方向に延びて形成される。
図11(a)および(b)などに示すように、第1ギア凸部17は、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部を成型する。
【0032】
第2ギア凸部19は、第2ギア15の周面から外径方向に延びて形成される。第2ギア凸部19は、ノーズピース2、または、マスク1に凹部を成型する。
【0033】
第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア歯部16をさらに有する。第1ギア歯部16は、第1ギア14の第1回転軸L1の方向に第1ギア凸部17と隣接して配置される。第1ギア歯部16は、第1ギア14の周面から外径方向に延びて形成される。
【0034】
第2ギア15は、第2ギア15の周面に、第2ギア歯部18をさらに有する。第1ギア14および第2ギア15の回動時において、第2ギア歯部18は、第1ギア歯部16と係合する。
【0035】
第2ギア歯部18は、第2ギア15の第2回転軸L2の方向に第2ギア凸部19と隣接して形成される。第2ギア歯部18は、第2ギア15の周面から外径方向に延びて形成される。第2ギア歯部18は、第1ギア歯部16と係合する。
【0036】
そのため、
図3~
図7を参照して説明したように、ユーザーがハンドル13を回転させると、第1ギア14が回転し、第1ギア14の第1ギア歯部16と、第2ギア15の第2ギア歯部18とが係合し、第2ギア15が回転する。すなわち、第1ギア14と、第2ギア15とは、同期して回転する。
【0037】
図8(a)に示すように、ノーズピース2は、成型装置10の、回動する第1ギア14と第2ギア15との間に、搬送方向X1に搬送される。または、マスク1のノーズピース2が封入された部分は、成型装置10の、回動する第1ギア14と第2ギア15との間に、搬送方向X1に搬送される。
【0038】
成型装置10は、第1ギア凸部17、または、第2ギア凸部19のいずれかにより、ノーズピース2に凹部を成型する。成型装置10は、第1ギア凸部17、または、第2ギア凸部19のいずれかにより、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部を成型する。
【0039】
すなわち、第1ギア凸部17は、ノーズピース2に凹部を成型する。第1ギア凸部17は、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部を成型する。第2ギア凸部19は、ノーズピース2に凹部を成型する。第2ギア凸部19は、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部を成型する。
【0040】
図8(b)に示すように、成型装置10は、第1ギア凸部17と、第2ギア凸部19とにより、ノーズピース2に凹部を成型してもよい。成型装置10は、第1ギア凸部17と、第2ギア凸部19とにより、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部を成型してもよい。
【0041】
第1ギア14が第1ギア凸部17を有する場合、第2ギア15は、第2ギア凸部19を有しなくてもよい。この場合、第2ギア15は、第1ギア凸部17に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持するよう機能する。成型部12に搬送されたノーズピース2には、第1ギア14に相対する面にのみ凹部が成型される。
【0042】
第2ギア15が第2ギア凸部19を有する場合、第1ギア14は、第1ギア凸部17を有しなくてもよい。この場合、第1ギア14は、第2ギア凸部19に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持するよう機能する。成型部12に搬送されたノーズピース2には、第2ギア15に相対する面にのみ凹部が成型される。
【0043】
さらには、第1ギア14が第1ギア凸部17を有し、かつ、第2ギア15が第2ギア凸部19を有してもよい。
【0044】
第1ギア14の第1ギア凸部17は、ノーズピース2、または、マスク1に取り付けられたノーズピース2を押圧する。その場合、第2ギア15は、第1ギア凸部17に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持するよう機能する。
【0045】
また、第2ギア15の第2ギア凸部19は、ノーズピース2、または、マスク1に取り付けられたノーズピース2を押圧する。その場合、第1ギア14は、第2ギア凸部19に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持するよう機能する。
【0046】
第1ギア凸部17および第2ギア凸部19の形状は、一例として、
図8(a)および(b)に示すような歯型形状に成型される。第1ギア凸部17および第2ギア凸部19の形状は、歯型形状に限定されない。
【0047】
第1ギア凸部17および第2ギア凸部19の形状は、ドーム形状、台形状、矩形状であってもよい。すなわち、第1ギア凸部17および第2ギア凸部19によって成型された凹部によって、ユーザーがノーズピース2を容易に変形可能な形状であればよい。
【0048】
図8(a)に示すように、第1ギア14が第1ギア凸部17を有し、かつ、第2ギア15が第2ギア凸部19を有する場合、第1ギア凸部17と、第2ギア凸部19とは係合していない。そのため、第1ギア凸部17と、第2ギア凸部19との間に、ノーズピース2を搬送可能な程度のわずかなスペースが生じる。
【0049】
図8(b)に示すように、第2ギア15が第1ギア14と係合して回転するとき、第2ギア凸部19は、互いに隣接する複数の第1ギア凸部17の間に位置してもよい。ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2が成型部12に搬送されると、第1ギア凸部17および第2ギア凸部19が、交互に(千鳥状に)、ノーズピース2、または、マスク1のノーズピース2が封入された部分を押圧して変形させる。
【0050】
そのため、ノーズピース2には、第1ギア14の第1ギア凸部17と、第2ギア15の第2ギア凸部19とにより、ノーズピース2の長軸方向に対し、ノーズピース2の第1ギア14に相対する面と、ノーズピース2の第2ギア15に相対する面とに、交互に(千鳥状に)凹部(第1凹部25、および、第2凹部26)が成型される。
【0051】
すなわち、
図2(a)および(b)を参照して説明した成型前のノーズピース2は、
図11(a)および(b)に示すように、成型部12で第1ギア凸部17によって凹部(第1凹部25)が成型され、第2ギア凸部19によって凹部(第2凹部26)が成型される。
【0052】
実施形態1によれば、ノーズピース2に凹部(第1凹部25、または、第2凹部26)が成型され、または、マスク1に封入されたノーズピース2に凹部が成型されるため、ユーザーは、顔の形状、特に鼻の起伏に合わせて、ノーズピース2を容易に変形させることができる。
【0053】
また、実施形態1によれば、ノーズピース2の長軸方向に対し、ノーズピース2の第1ギア14に相対する面と、ノーズピース2の第2ギア15に相対する面とに、交互に(千鳥状に)凹部(第1凹部25、第2凹部26)が成型されるため、ユーザーは、顔の形状、特に鼻の起伏に合わせて、ノーズピース2をさらに容易に変形させることができる。
【0054】
さらに詳述すると、第1ギア14が第1ギア凸部17を有し、第2ギア15は、第2ギア凸部19を有しない場合、第1ギア凸部17は、第2ギア15の周面と当接しない。そのため、第1ギア凸部17と、第2ギア15の周面との間に、ノーズピース2が搬送可能な程度のわずかなスペースが生じる。
【0055】
ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2が成型部12に搬送されると、第1ギア凸部17が、ノーズピース2、または、マスク1のノーズピース2が封入された部分を押圧して変形させる。
【0056】
そのため、ノーズピース2には、第1ギア14の第1ギア凸部17により、第1ギア14に相対する面に凹部が成型される。
【0057】
すなわち、
図11(a)および
図11(b)に示すように、
図2(a)および(b)を参照して説明した成型前のノーズピース2は、成型部12で第1ギア凸部17によって、少なくとも、第1凹部25が成型される。
【0058】
第2ギア15が第2ギア凸部19を有し、第1ギア14は、第1ギア凸部17を有しない場合、第2ギア凸部19は、第1ギア14の周面と当接しない。そのため、第2ギア凸部19と、第1ギア14の周面との間に、ノーズピース2が搬送可能な程度のわずかなスペースが生じる。
【0059】
ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2が成型部12に搬送されると、第2ギア凸部19が、ノーズピース2、または、マスク1のノーズピース2が封入された部分を押圧して変形させる。
【0060】
そのため、ノーズピース2には、第2ギア15の第2ギア凸部19により、第2ギア15に相対する面に凹部が成型される。
【0061】
すなわち、
図11(a)および
図11(b)に示すように、
図2(a)および(b)を参照して説明した成型前のノーズピース2は、成型部12で第2ギア凸部19によって、少なくとも、第2凹部26が成型される。
【0062】
第1ギア14が第1ギア凸部17を有し、かつ、第2ギア15が第2ギア凸部19を有する場合、第1ギア凸部17は、第2ギア15の周面と当接せず、第2ギア凸部19は、第1ギア14の周面と当接しない。そのため、第1ギア凸部17と、第2ギア凸部19との間に、ノーズピース2を搬送可能な程度のわずかな蛇行スペースが生じる。
【0063】
ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2が成型部12に搬送されると、第1ギア凸部17が、ノーズピース2、または、マスク1のノーズピース2が封入された部分を押圧して変形させる。
【0064】
そのため、ノーズピース2には、第1ギア14の第1ギア凸部17により、第1ギア14に相対する面に凹部が成型される。
【0065】
すなわち、
図11(a)および
図11(b)に示すように、
図2(a)および(b)を参照して説明した成型前のノーズピース2は、成型部12で第1ギア凸部17によって、第1凹部25が成型される。
【0066】
ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2が成型部12に搬送されると、第2ギア凸部19が、ノーズピース2、または、マスク1のノーズピース2が封入された部分を押圧して変形させる。
【0067】
そのため、ノーズピース2には、第2ギア15の第2ギア凸部19により、第2ギア15に相対する面に凹部が成型される。
【0068】
すなわち、
図11(a)および
図11(b)に示すように、
図2(a)および(b)を参照して説明した成型前のノーズピース2は、成型部12で第2ギア凸部19によって、第2凹部26が成型される。
【0069】
次に、
図8(a)~
図10に示すように、実施形態1に係る成型装置10において、第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア歯部16をさらに有する。第2ギア15は、第2ギア15の周面に、第2ギア歯部18をさらに有する。
【0070】
図8および
図9に示すように、第1ギア14の回動時および第2ギア15の回動時において、第2ギア歯部18は、第1ギア歯部16と係合する。すなわち、第1ギア歯部16と第2ギア歯部18とが係合するため、第1ギア14が回動すると、第2ギア15は、第1ギア14に連動して回動する。
【0071】
また、実施形態1によれば、第1ギア歯部16と第2ギア歯部18とが係合するため、第1ギア14が回動すると、第2ギア15は、第1ギア14の回動に回動して好適に回動する。
【0072】
(実施形態2)
次に、引き続き、
図3~
図11(b)に加え、
図12(a)~
図13(b)を参照して、実施形態2に係る成型装置10を説明する。
【0073】
実施形態2に係る成型装置10は、第2ギア15が第1ギア14と係合して回転するとき、第2ギア凸部19は、ノーズピース2の長手方向軸(
図12に示すX方向)に対して、第1ギア凸部17と線対称に対向する。
【0074】
図8(a)および(b)に示すように、第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア歯部16を有する。第2ギア15は、第2ギア15の周面に、第2ギア歯部18を有する。
【0075】
図8(a)および(b)、
図12(a)および(b)に示すように、第2ギア15が第1ギア14と係合して回転するとき、第1ギア歯部16の第1頂部20は、ノーズピース2の長手方向軸(
図12に示すX方向)に対して、第2ギア歯部18の第2頂部21と対向する。
【0076】
図12(a)に示すように、第1ギア14が回転方向R2に回動すると、第2ギア15が回転方向R3に回動する。一例として、第1ギア14および第2ギア15が定速で回動しているとき、成型部12にノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が定速で搬送方向X1に搬送されると、
図12(b)に示すように、ノーズピース2の両面に所定間隔で凹部(
図13に示す第3凹部27、第4凹部28)が形成される。
【0077】
実施形態1では、
図11(a)および(b)で説明したように、ノーズピース2の、第1ギア14に対向する面と、第2ギア15に対向する面とに、第1凹部25と、第2凹部26とが成型される場合、第1凹部25と、第2凹部26とが、間隔を限定せず、一例として、ノーズピース2の長手方向軸(
図12に示すX方向)に対して、交互に成型される実施形態を説明した。
【0078】
それに対し、実施形態2では、
図13(a)および(b)に示すように、ノーズピース2の、第1ギア14に対向する面と、第2ギア15に対向する面に、所定間隔で、第3凹部27と、第4凹部28が、一例として、ノーズピース2の長手方向軸(
図12に示すX方向)に対して、線対称に成型される。
【0079】
実施形態2によれば、ノーズピース2の両面に凹部が対称的に(ノーズピース2の長手方向軸に対して線対称に)成型されるため、ユーザーは、ノーズピース2を容易に変形させることができる。
【0080】
(実施形態3)
次に、引き続き、
図8(a)~
図10を参照して、実施形態3に係る成型装置10を説明する。
【0081】
実施形態3に係る成型装置10において、第1ギア14または第1支持部15(第2ギア15)は、回転軸(第1回転軸L1、第2回転軸L2)を有する円形ギアである。回転軸(第1回転軸L1)から第1ギア凸部(第1ギア凸部17、第1ギア凸部30)の頂点(第1頂部20)までの半径(第1半径R5)は、回転軸(第1回転軸L1)からギア歯部(第1ギア歯部16、第2ギア歯部18)の頂点(第3頂部22)までの半径(第3半径R7)よりも小さい。
【0082】
実施形態3に係る成型装置10において、第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア凸部17を有する。第1ギア14は、第1ギア14の周面に、第1ギア歯部16をさらに有する。第1ギア凸部17は、第1回転軸L1の方向に、第1ギア歯部16と隣接して形成される。
【0083】
第1ギア14において、第1回転軸L1から第1ギア歯部16の第1頂部20までの第1半径R5は、第1回転軸L1から第1ギア凸部17の第3頂部22までの第3半径R7より大きい。
【0084】
第2ギア15は、第2ギア15周面に、第1ギア歯部16と係合する第2ギア歯部18をさらに有する。第2ギア凸部19は、第2回転軸L2の方向に、第2ギア歯部18と隣接して形成される。
【0085】
第2ギア15において、第2回転軸L2から第2ギア歯部18の第2頂部21までの第2半径R6は、第2回転軸L2から第2ギア凸部19の第4頂部23までの第4半径R8より大きい。
【0086】
さらに詳述すると、
図8(a)~
図10に示すように、実施形態3に係る成型装置10において、第1ギア14が第1ギア凸部17を有し、かつ、第2ギア15が第2ギア凸部19を有する場合、第1ギア14の、第1回転軸L1から第1ギア歯部16の第1頂部20までの第1半径R5は、第1回転軸L1から第1ギア凸部17の第3頂部22までの第3半径R7より大きい。第2ギア15の、第2回転軸L2から第2ギア歯部18の第2頂部21までの第2半径R6は、第2回転軸L2から第2ギア凸部19の第4頂部23までの第4半径R8より大きい。
【0087】
そのため、第1ギア14の第1ギア歯部16と、第2ギア15の第2ギア歯部18とは係合し、第1ギア14が回動すると、第2ギア15は第1ギア14に連動して回動する。
【0088】
第1ギア14の第1ギア凸部17と、第2ギア15の第2ギア凸部19との間には、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送可能な程度のスペースが生じる。そのため、第1ギア14と第2ギア15とが回動することにより、ノーズピース2の両面に凹部を成型することができる。
【0089】
また、実施形態3に係る成型装置10において、第1ギア14は第1ギア凸部17を有し、第2ギア15は第2ギア凸部19を有しない場合、第1ギア14の、第1回転軸L1から第1ギア歯部16の第1頂部20までの第1半径R5は、第1回転軸L1から第1ギア凸部17の第3頂部22までの第3半径R7より大きい。
【0090】
そのため、第1ギア14の第1ギア歯部16と、第2ギア15の第2ギア歯部18とは係合し、第1ギア14が回動すると、第2ギア15は第1ギア14の回動に回動する。
【0091】
第1ギア14の第1ギア凸部17と、第2ギア15との間には、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送可能な程度のスペースが生じる。そのため、第1ギア14と第2ギア15とが回動することにより、ノーズピース2の第1ギア14に相対する面に第1凹部25を成型することができる。
【0092】
また、実施形態3に係る成型装置10において、第2ギア15は第2ギア凸部19を有し、第1ギア14は第1ギア凸部17を有しない場合、第2ギア15の、第2回転軸L2から第2ギア歯部18の第2頂部21までの第2半径R6は、第2回転軸L2から第2ギア凸部19の第4頂部23までの第4半径R8より大きい。
【0093】
そのため、第1ギア14の第1ギア歯部16と、第2ギア15の第2ギア歯部18とは係合し、第1ギア14が回動すると、第2ギア15は第1ギア14に連動して回動する。
【0094】
第2ギア15の第2ギア凸部19と、第1ギア14との間には、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送可能な程度のスペースが生じる。そのため、第1ギア14と第2ギア15とが回動することにより、ノーズピース2の第2ギア15に相対する面に第2凹部26を成型することができる。
【0095】
実施形態3によれば、第1ギア14の第1ギア凸部17と第2ギア15との間、または、第2ギア15の第2ギア凸部19と第1ギア14との間に、ノーズピース2に凹部(第1凹部25または第2凹部26)を成型するためのスペースを設けることができる。
【0096】
また、実施形態3によれば、第1ギア14の第1ギア凸部17と、第2ギア15の第2ギア凸部19との間に、ノーズピース2に凹部(第1凹部25または第2凹部26)を成型するためのスペースを設けることができる。
【0097】
(実施形態4)
次に、
図8(a)および(b)に加え、
図14を参照して、実施形態4に係る成型装置10を説明する。
図14は、実施形態4に係る成型装置10の第1ギア14および第2ギア15を示す側面図である。
【0098】
実施形態1に係る成型装置10において、回転軸(第1回転軸L1、または、第2回転軸L2)に平行な方向(方向Y1)の外側におけるギア凸部(第1ギア凸部30)の頂点(第3頂部22)までの半径(第1半径R5)は、回転軸(第1回転軸L1)に平行な方向(方向Y1)の内側におけるギア凸部(第1ギア凸部30)の頂点(第3頂部22)までの半径(第1半径R5)よりも大きい。
【0099】
図14に示すように、実施形態4に係る成型装置10の、第1ギア14の第1ギア凸部30において、第1回転軸L1に平行な方向Y1の外側における、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5は、第1回転軸L1に平行な方向Y1の内側における、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5よりも大きい。
【0100】
また、成型装置10の、第2ギア15の第2ギア凸部31において、第2回転軸L2に平行な方向Y1の外側における、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8は、第2回転軸L2に平行な方向Y1の内側における、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8よりも大きくてもよい。
【0101】
別言すると、実施形態4に係る成型装置10の、第1ギア14の第1ギア凸部30において、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5は、第1回転軸L1に沿って、第1ギア歯部16から離れると大きくなる。
【0102】
また、実施形態4に係る成型装置10の、第2ギア15の第2ギア凸部31において、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8は、第2回転軸L2に沿って、第2ギア歯部18から離れると大きくなってもよい。
【0103】
さらに、実施形態4に係る成型装置10の、第1ギア14の第1ギア凸部30において、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5は、第1回転軸L1に沿って、第1ギア歯部16に近づくと大きくなってもよい。
【0104】
また、実施形態4に係る成型装置10の、第2ギア15の第2ギア凸部31において、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8は、第2回転軸L2に沿って、第2ギア歯部18に近づくと大きくなってもよい。
【0105】
ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、成型部12を搬送される際、方向Y1に逸脱することが考えられるが、このような実施形態とすることにより、一例として、
図14に示すように、傾斜する第1ギア凸部30、または、傾斜する第2ギア凸部31によって、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、第1ギア14、または、第2ギア15から脱落することが防止される。
【0106】
少なくとも、第1ギア14の第1ギア凸部30において、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5が、第1回転軸L1に沿って、第1ギア歯部16から離れると大きくなっていればよい。第1ギア凸部30は、
図14に示すように傾斜していてもよいし、段状であってもよい。この場合、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8は、一定であってもよい。
【0107】
少なくとも、実施形態4に係る成型装置10の、第2ギア15の第2ギア凸部31において、第2回転軸L2から第2ギア凸部31の第4頂部23までの第4半径R8のみが、第2回転軸L2に沿って、第2ギア歯部18から離れると大きくなっていてもよい。第2ギア凸部31は、
図14に示すように傾斜していてもよいし、段状であってもよい。この場合、第1回転軸L1から第1ギア凸部30の第3頂部22までの第1半径R5は、一定であってもよい。
【0108】
実施形態4によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、成型部12を搬送される際、成型部12から脱落することが防止される。
【0109】
(実施形態5)
次に、
図15を参照して、実施形態5に係る成型装置10を説明する。
図15は、実施形態5に係る成型装置10によってノーズピース2が成型される態様を示す図である。実施形態5には、他の実施形態のすべてが適用されてもよい。
【0110】
実施形態5に係る成型装置10は、第1無限軌道42と、第2支持部43(第2無限軌道43)とを含む。第1無限軌道42は、少なくとも2つのキャタピラーギア(第1キャタピラーギア40、および、第2キャタピラーギア41)に架け渡される。
【0111】
第1無限軌道42は、第1無限軌道42の外周面に第1キャタピラー凸部44を有する。第1キャタピラー凸部44は、ノーズピース2、または、マスクに1に封入されたノーズピース2に凹部(第1凹部25、または、第3凹部27)を成型する。第2支持部43(第2無限軌道43)は、第1キャタピラー凸部44に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持する。実施形態5において、原則として、第2支持部43を第2無限軌道43と記述する。「無限軌道」は、一般にキャタピラーと記載されることがある。
【0112】
また、実施形態5において、成型装置10は、少なくとも2つのキャタピラーギア(第1キャタピラーギア40、および、第2キャタピラーギア41)に掛け渡された第1無限軌道42を備える。成型装置10は、第1キャタピラーギア40により搬送される第1無限軌道42と、搬送路との間に、ノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されることにより、第1無限軌道42により、ノーズピース2に凹部(第1凹部25、または、第3凹部27)を成型してもよい。
【0113】
また、実施形態5に係る成型装置10には、第1無限軌道42と、少なくとも2つのキャタピラーギア(第1キャタピラーギア40、および、第2キャタピラーギア41)に掛け渡された第2無限軌道43とが互いに対向して配置されてもよい。
【0114】
成型装置10では、第1無限軌道42と、第1キャタピラーギア40と第2キャタピラーギア41とにより搬送される第2無限軌道43との間に、ノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されてもよい。第1無限軌道42および第2無限軌道43は、ノーズピース2の両面に凹部(第1凹部25、または、第3凹部27)を成型してもよい。
【0115】
実施形態5に係る成型装置10において、第1無限軌道42は、第2無限軌道43に向けて延びる複数の第1キャタピラー凸部44を有してもよい。第2無限軌道43は、第1無限軌道42に向けて延びる複数の第2キャタピラー凸部45を有してもよい。それぞれの第2キャタピラー凸部45は、互いに隣接する複数の第1キャタピラー凸部44の間に配置されてもよい。
【0116】
実施形態5に係る成型装置10は、少なくとも2つの第1キャタピラーギア40に掛け渡された第1無限軌道42を備える。成型装置10は、第1キャタピラーギア40により搬送される第1無限軌道42と、搬送路との間に、ノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されることにより、第1無限軌道42により、ノーズピース2に凹部を成型してもよい。
【0117】
第1キャタピラーギア40は、回動して第1無限軌道42を搬送する。ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1は、第1無限軌道42と、搬送路との間に搬送される。
【0118】
この場合、ノーズピース2は、第1無限軌道42のみにより第1凹部25を成型されてもよい。
【0119】
第1キャタピラーギア40は、回動して第1無限軌道42を搬送する。第2キャタピラーギア41は、回動して第2無限軌道43を搬送する。ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1は、第1無限軌道42と、第2無限軌道43との間に搬送される。
【0120】
このような態様により、
図15に示すように、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2は、第1無限軌道42と第2無限軌道43とにより、第1凹部25と第2凹部26とを成型されてもよい。
【0121】
実施形態5に係る成型装置10において、第1無限軌道42は、第2無限軌道43に向けて延びる複数の第1キャタピラー凸部44を有してもよい。第2無限軌道43は、第1無限軌道42に向けて延びる複数の第2キャタピラー凸部45を有してもよい。それぞれの第2キャタピラー凸部45は、互いに隣接する複数の第1キャタピラー凸部44の間に配置されてもよい。
【0122】
第1無限軌道42の第1キャタピラー凸部44は、
図15に示すように、搬送されるノーズピース2、または、搬送されるマスク1に封入されるノーズピース2に第1凹部25を成型してもよい。
【0123】
第2無限軌道43の第2キャタピラー凸部45は、
図15に示すように、搬送されるノーズピース2、または、搬送されるマスク1に封入されるノーズピース2に第1凹部25を成型してもよい。
【0124】
図15に示すように、ノーズピース2には、第1無限軌道42の第1キャタピラー凸部44と、第2無限軌道43の第2キャタピラー凸部45とにより、ノーズピース2の長軸方向に対し、ノーズピース2の第1無限軌道42に相対する面と、ノーズピース2の第2無限軌道43に相対する面とに、交互に(千鳥状に)凹部(第1凹部25、および、第2凹部26)が成型されてもよい。
【0125】
実施形態5によれば、ノーズピース2の一面(片面)に第1凹部25が成型され、または、マスク1に封入されたノーズピース2の一面(片面)に第2凹部26が成型されるため、ユーザーは、顔の形状に合わせて、ノーズピース2を容易に変形させることができる。
【0126】
また、実施形態5によれば、ノーズピース2の両面に凹部(第1凹部25および第2凹部26)が成型され、または、マスク1に封入されたノーズピース2の両面に凹部(第1凹部25および第2凹部26)が成型されるため、ユーザーは、顔の形状に合わせて、ノーズピース2を容易に変形させることができる。
【0127】
さらに、実施形態5によれば、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2は、第1無限軌道42と第2無限軌道43との間に搬送されることにより、容易に凹部(第1凹部25および第2凹部26)が成型される。
【0128】
(実施形態6)
次に、
図16を参照して、実施形態6に係る成型装置10を説明する。
図16は、実施形態6に係る成型装置10によってノーズピース2が成型される態様を示す図である。
【0129】
実施形態6に係る成型装置10は、少なくとも2つの第1キャタピラーギア40に掛け渡された第1無限軌道42と、少なくとも2つの第2キャタピラーギア41に掛け渡された第2無限軌道43とに挟まれた線に対して線対称に対向して配置してもよい。
【0130】
また、実施形態6に係る成型装置10は、少なくとも2つの第1キャタピラーギア40に掛け渡された第1無限軌道42と、少なくとも2つの第2キャタピラーギア41に掛け渡された第2無限軌道43とに挟まれた面に対して面対称に対向して配置してもよい。
【0131】
この場合、第1キャタピラーギア40により搬送される第1無限軌道42と、第2キャタピラーギア41により搬送される第2無限軌道43との間に、ノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されることにより、第1無限軌道42および第2無限軌道43により、ノーズピース2の両面に凹部が成型されてもよい。
【0132】
また、
図16に示すように、ノーズピース2の、第3無限軌道46に対向する面と、第4無限軌道47に対向する面とに、所定間隔で、第3凹部27と、第4凹部28が、一例として、ノーズピース2の長手方向軸(
図16に示すX方向)に対して、線対称に成型されてもよい。
【0133】
実施形態6によれば、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2は、第1無限軌道42と第2無限軌道43との間に搬送されることにより、容易に凹部が成型される。
【0134】
(実施形態7)
次に、引き続き、
図15および
図16を参照して、実施形態7に係る成型装置10を説明する。
【0135】
実施形態7に係る成型装置10において、第1キャタピラー凸部44は、第1無限軌道42の搬送方向X1に対して垂直な方向に延び、第1キャタピラー凸部44の高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向に向かうと高くなる。
【0136】
すなわち、
図15に示す第1無限軌道42の第1キャタピラー凸部44は、搬送方向X1に対して垂直な方向(第1無限軌道42の幅方向、第1無限軌道42の短手方向、または、紙面Y方向)に延びる。
【0137】
そして、第1無限軌道42から第1キャタピラー凸部44の頂部までの高さは、搬送方向X1に垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第1無限軌道42の幅方向の少なくともいずれかの方向、第1無限軌道42の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと高くなるように形成されている。
【0138】
第1無限軌道42から第1キャタピラー凸部44の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第1無限軌道42の幅方向の少なくともいずれかの方向、第1無限軌道42の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうに従って徐々に高くなるように形成されてもよい。
【0139】
第1無限軌道42から第1キャタピラー凸部44の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第1無限軌道42の幅方向の少なくともいずれかの方向、第1無限軌道42の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと、段状に高くなるように形成されてもよい。
【0140】
実施形態7によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、第1無限軌道42と第2無限軌道43との間に搬送される際、搬送方向X1から逸れて、第1無限軌道42および第2無限軌道43から脱落することを防ぐことができる。
【0141】
また、
図16に示す第3無限軌道46の第3キャタピラー凸部48は、搬送方向X1に対して垂直な方向(第3無限軌道46の幅方向、第3無限軌道46の短手方向、または、紙面Y方向)に延びる。
【0142】
そして、第3無限軌道46から第3キャタピラー凸部48の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第3無限軌道46の幅方向の少なくともいずれかの方向、第3無限軌道46の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと高くなるように形成されている。
【0143】
第3無限軌道46から第3キャタピラー凸部48の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第3無限軌道46の幅方向の少なくともいずれかの方向、第3無限軌道46の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうに従って徐々に高くなるように形成されてもよい。
【0144】
第3無限軌道46から第3キャタピラー凸部48の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第3無限軌道46の幅方向の少なくともいずれかの方向、第3無限軌道46の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと、段状に高くなるように形成されてもよい。
【0145】
実施形態7によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、第3無限軌道46と第4無限軌道47との間に搬送される際、搬送方向X1から逸れて、第3無限軌道46および第4無限軌道47から脱落することを防ぐことができる。
【0146】
実施形態7に係る成型装置10において、第2キャタピラー凸部45は、第2無限軌道43の搬送方向X1に対して垂直な方向に延び、第2キャタピラー凸部45の高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向に向かうと高くなる。
【0147】
すなわち、
図15に示す第2無限軌道43の第2キャタピラー凸部45は、搬送方向X1に対して垂直な方向(第2無限軌道43の幅方向、第2無限軌道43の短手方向、または、紙面Y方向)に延びる。
【0148】
そして、第2無限軌道43から第2キャタピラー凸部45の頂部までの高さは、搬送方向X1に垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第2無限軌道43の幅方向の少なくともいずれかの方向、第2無限軌道43の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと高くなるように形成されている。
【0149】
第2無限軌道43から第2キャタピラー凸部45の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第2無限軌道43の幅方向の少なくともいずれかの方向、第2無限軌道43の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうに従って徐々に高くなるように形成されてもよい。
【0150】
第2無限軌道43から第2キャタピラー凸部45の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第2無限軌道43の幅方向の少なくともいずれかの方向、第2無限軌道43の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうと、段状に高くなるように形成されてもよい。
【0151】
実施形態7によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、第1無限軌道42と第2無限軌道43との間に搬送される際、搬送方向X1から逸れて、第1無限軌道42および第2無限軌道43から脱落することを防ぐことができる。
【0152】
また、
図16に示す第4無限軌道47の第4キャタピラー凸部49は、搬送方向X1に対して垂直な方向(第4無限軌道47の幅方向、第4無限軌道47の短手方向、または、紙面Y方向)に延びる。
【0153】
そして、第4無限軌道47から第4キャタピラー凸部49の頂部までの高さは、搬送方向X1に対して垂直な方向の少なくともいずれかの方向(第4無限軌道47の幅方向の少なくともいずれかの方向、第4無限軌道47の短手方向の少なくともいずれかの方向、または、紙面Y(+)方向若しくは紙面Y(-)方向の少なくともいずれかの方向)に向かうに従って高くなるように形成されている。
【0154】
実施形態7によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が、第3無限軌道46と第4無限軌道47との間に搬送される際、搬送方向X1から逸れて、第3無限軌道46および第4無限軌道47から脱落することを防ぐことができる。
【0155】
(実施形態8)
次に、
図17(a)~(d)、
図18(a)~(c)を参照して、実施形態8に係る成型装置10を説明する。
図17(a)~(d)は、実施形態8に係る成型装置10の成型部12によってノーズピース2が成型される態様を示す図である。
図18(a)~(c)は、実施形態8に係る成型装置10の成型部12によって成型されたノーズピース2を示す図である。
【0156】
実施形態8に係る成型装置10の成型部12は、プレス部60と、第3支持部61(ホールド部61)とを含む。プレス部60は、ノーズピース2、または、マスク1に封入されたノーズピース2を、鼻の起伏に沿った形状に湾曲させる湾曲形状を有する。第3支持部61(ホールド部61)は、プレス部60に押圧されるノーズピース2、または、マスク1を支持する。以降、第3支持部61は、原則として、ホールド部61と記述する。
【0157】
成型装置10の成型部12は、
図17(a)に示すように、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1をプレスするプレス部60と、プレスされたノーズピース2、または、プレスされたマスク1をホールドするホールド部61とを対向して配置する。
【0158】
図17(a)に示すように、プレス部60と、ホールド部61との間に、ノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されることにより、
図17(b)に示すように、プレス部60と、ホールド部61とにより、ノーズピース2、または、マスク1を顔型または鼻の起伏に沿った形状に成型する。
【0159】
図17(a)に示すように、プレス部60は、一例として、ホールド部61に対して離接可能に往復移動可能である。プレス部60は、ノーズピース2、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送されるまで、搬送路を覆わないように、ホールド部61から離れている。
【0160】
図17(b)に示すように、プレス部60と、ホールド部61との間に、搬送方向X1にノーズピース2が搬送され、または、ノーズピース2が封入されたマスク1が搬送される。成型部12は、プレス部60をホールド部61に近づけるように移動させることにより、プレス部60と、ホールド部61とにより、ノーズピース2、または、マスク1を顔型に成型する。
【0161】
図17(c)に示すように、成型装置10が、成型部12のプレス部60をホールド部61から離れる方向に移動させると、
図18(a)および(b)に示すような、顔型に成型されたノーズピース2、または、マスク1が、搬送方向X1に搬送される。
【0162】
さらに、
図17(d)に示すように、プレス部60は、少なくとも一つの第1プレス凸部62を有してもよい。第1プレス凸部62は、ノーズピース2に凹部(第6凹部72)を成型してもよい。すなわち、成型装置10は、
図17(d)に示すプレス部60を、
図17(a)~(c)で説明したように上下動させることにより、
図18(c)に示すように、ノーズピース2に第6凹部72を成型できる。
【0163】
第1プレス凸部62は、一例として、
図17(d)に示すように、プレス部60の湾曲部分の裾部分に一つずつ形成されてもよい。ただし、第1プレス凸部62の位置は、この一例に限定されるものではない。プレス部60の湾曲部分の裾部分に第1プレス凸部62が形成されることにより、
図18(c)に示すように、ノーズピース2の湾曲部分の裾部分に第6凹部72を成型できる。
【0164】
さらに、
図17(d)に示すように、第3支持部61(ホールド部61)は、第2プレス凸部63を有する。第2プレス凸部63は、ノーズピース2に凹部(第5凹部71)を成型する。ホールド部61は、少なくとも一つの第2プレス凸部63を有してもよい。第2プレス凸部63は、一例として、ホールド部61の湾曲部分の頂点に形成されてもよい。ただし、第2プレス凸部63の位置は、この一例に限定されるものではない。
【0165】
成型装置10は、
図17(d)に示すプレス部60を、
図17(a)~(c)で説明したように上下動させることにより、
図18(c)に示すように、ノーズピース2の湾曲部分の頂点に第5凹部71が成型される。
【0166】
実施形態8によれば、ユーザーは、ノーズピース2を容易に変形させることができる。
【0167】
実施形態8によれば、ノーズピース2、または、ノーズピース2を、顔型に成型することができる。
【0168】
(実施形態9)
次に、
図19を参照して、実施形態9に係る成型装置10を説明する。
図19は、実施形態9に係る成型装置10を示す図である。実施形態9は、本願のすべての実施形態に適用され得る。
【0169】
実施形態9に係る成型装置10は、給送部80と、搬送部81と、成型部83と、排出部6と、駆動部87と、制御部88とを備える。給送部80は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、ノーズピース2が封入されたマスク1を給送する。搬送部81は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1を搬送する。成型部83は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1に封入されたノーズピース2を成型する。排出部86は、成型部83により成型されたワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1を排出する。駆動部87は、給送部80と、搬送部81と、成型部83とを駆動する。制御部88は、駆動部87を制御する。
【0170】
実施形態9に係る成型装置10は、切断部82または切断部84をさらに備える。切断部82または切断部84は、ワイヤーを切断する。駆動部87は、切断部82および切断部84を駆動する。
【0171】
実施形態9に係る成型装置10の切断部82は、ワイヤーの搬送方向X1に対し、成型部83の上流側に配置される。切断部84は、ワイヤーの搬送方向X1に対し、成型部83の下流側に配置される。
【0172】
図19に示すように、実施形態9に係る成型装置10は、給送部80と、搬送部81と、成型部83と、排出部6と、駆動部87と、制御部88とを備える。
【0173】
給送部80は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、ノーズピース2が封入されたマスク1を給送する。ワイヤーは、給送部80において、巻き回された状態で配置され得る。ワイヤーの一例は、樹脂である。
【0174】
搬送部81は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1を搬送する。搬送部81は、複数のローラーと、搬送路により構成される。ローラーは、駆動部87により駆動される。搬送部85は、搬送部81と同様の構成であってもよい。
【0175】
実施形態9に係る成型装置10は、切断部82または切断部84をさらに備える。切断部82または切断部84は、搬送部81により搬送されたワイヤーを切断する。駆動部87は、切断部82および切断部84を駆動する。ワイヤーは、後述する切断部82または切断部84により切断されて、ノーズピース2に成型される。
【0176】
成型部83は、ワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1に封入されたノーズピース2を成型する。成型部83の具体例は、実施形態1~実施形態8で説明したいずれの実施形態も適用され得る。
【0177】
実施形態9に係る成型装置10の切断部82は、ワイヤーの搬送方向X1に対し、成型部83の上流側に配置されてもよい。切断部84は、ワイヤーの搬送方向X1に対し、成型部83の下流側に配置されてもよい。
【0178】
切断部82および切断部84の具体例は、ワイヤーカッターである。実施形態1~実施形態9で説明したノーズピース2は、ワイヤーが切断部82または切断部84により切断されて製作されてもよい。
【0179】
切断部82と、切断部84とは、選択的に成型装置10に配置されてもよい。すなわち、切断部82が成型装置10に配置される場合、切断部82は、ワイヤーが成型部83で成型される前に、ワイヤーを切断してノーズピース2を作成する。切断部84が成型装置10に配置される場合、切断部84は、ワイヤーが成型部83で成型された後、ワイヤーを切断してノーズピース2を作成する。
【0180】
排出部86は、成型部83により成型されたワイヤー、または、ノーズピース2、若しくは、マスク1を排出する。排出部86の一例はトレイである。
【0181】
駆動部87は、給送部80と、搬送部81と、切断部82と、成型部83と、切断部84と、搬送部85とを駆動する。
【0182】
制御部88は、駆動部87を制御する。制御部88は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーである。制御部88は、他の構成要素が統合されたSoC(System-on-a-Chip)等の集積回路であってもよい。
【0183】
(実施形態10)
次に、再度、
図1、
図11(a)および(b)、
図13(a)および(b)、
図15、
図16、および、
図18(a)~(c)を参照して、実施形態10に係るノーズピース2、および、マスク1を説明する。
【0184】
実施形態10に係るノーズピース2は、長手方向に延びる棒状部材からなる。ノーズピース2は、第1側面部90と、第2側面部91と、第1側面部90と第2側面部91とを結ぶ本体部92とを有する。本体部92には、凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、湾曲部70、第5凹部71、または、第6凹部72)が成型される。
【0185】
図11(a)および(b)、
図13(a)および(b)、
図15、
図16、および、
図18(a)~(c)に示すように、実施形態10に係るノーズピース2は、長手方向に延びる棒状部材からなる。ノーズピース2は、第1側面部90と、第2側面部91と、第1側面部90と第2側面部91とを結ぶ本体部92とを有する。本体部92には、凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、湾曲部70、第5凹部71、または、第6凹部72)が成型される。
【0186】
図11(a)および(b)、
図13(a)および(b)、および、
図18(c)に示すように、実施形態10に係るノーズピース2は、凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、第5凹部71、または、第6凹部72)がノーズピース2の表裏面(表面93、裏面94)に成型される。
【0187】
図11(a)および(b)、
図13(a)および(b)、
図18(a)~(c)に示すように、実施形態1~実施形態9で説明した態様により、ノーズピース2は、凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、湾曲部70、第5凹部71、または、第6凹部72)が形成される。
【0188】
ノーズピース2には、特定の一面にのみ、凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、湾曲部70、第5凹部71、または、第6凹部72)が形成されてもよい。
【0189】
ノーズピース2には、
図11(a)および(b)に示すように、表裏面に第1凹部25および第2凹部26が成型されてもよい。
【0190】
ノーズピース2には、
図13(a)および(b)に示すように、表裏面に第3凹部27および第4凹部28が成型されてもよい。
【0191】
ノーズピース2には、
図18(c)に示すように、表裏面に第5凹部71および第6凹部72が成型されてもよい。
【0192】
実施形態10によれば、ノーズピース2に凹部(第1凹部25、第2凹部26、第3凹部27、第4凹部28、湾曲部70、第5凹部71、または、第6凹部72)が形成されることにより、ユーザーは、容易にノーズピース2を顔の形状、特に、鼻の形状に合わせて変形させることができる。
【0193】
実施形態10に係るノーズピース2は、マスク1を人の顔に掛けたときに、マスク1と顔との隙間を塞ぐ形状にプレスされる。
【0194】
実施形態10によれば、例えば、
図17(a)~(c)を参照して、実施形態8に係る成型装置10により、
図18(a)および(b)に示すように、ノーズピース2はプレスされる。ノーズピース2は、具体的には、マスク1を人の顔に掛けたときに、マスク1と顔との隙間を塞ぐように、湾曲した形状にプレスされる。
【0195】
実施形態10によれば、ノーズピース2が人の顔の形状に合わせて、湾曲した形状にプレスされるので、ユーザーは、ノーズピース2を変形させる必要がなくなる。
【0196】
実施形態10に係るマスク1は、ノーズピース2を封入するポケット3を有する。マスク1のポケット3に、ノーズピース2が封入される。
【0197】
図1で説明したように、マスク1は、マスク1が人の鼻と掛かる部分にポケット3を有する。ポケット3には、実施形態10で説明したノーズピース2が封入される。
【0198】
実施形態10によれば、凹部が成型されたノーズピース2がポケット3に封入されることにより、ユーザーは、マスク1のノーズピース2を湾曲させて、マスク1と人の顔との隙間を容易に塞ぐことができる。
【0199】
また、実施形態10によれば、マスク1に、人の顔の形状にプレスされたノーズピース2が封入されるので、人の鼻との隙間が生じにくいマスク1が提供される。
【0200】
次に、
図20~
図23を参照して、実施形態1~実施形態10に係る成型装置10による成型方法を説明する。
図20~
図23は、実施形態1~実施形態10に係る成型装置10による成型方法を示すフローチャートである。
【0201】
図20に示すように、フローチャートは、ステップS10からステップS13を含む。具体的には次の通りである。
【0202】
図20に示すステップ10において、駆動部87は、第1ギア14を駆動させる。処理は、ステップS11に進む。
【0203】
ステップS11において、搬送部81は、回動する第1ギア14と第2ギア15との間に、ノーズピース2を搬送し、または、ノーズピース2が封入されたマスク1を搬送する。処理は、ステップS12に進む。
【0204】
ステップS12において、成型部83は、ノーズピース2に凹部を成型する。処理は、ステップS13に進む。
【0205】
ステップS13において、排出部86は、ノーズピース2またはマスク1を排出する。そして、処理は終了する。
【0206】
次に、
図21に示すように、フローチャートは、ステップS20からステップS23を含む。具体的には次の通りである。
【0207】
図21に示すステップ20において、駆動部87は、無限軌道(第1無限軌道42、第2無限軌道43、第3無限軌道46、第4無限軌道47)を駆動する。処理は、ステップS21に進む。
【0208】
ステップS21において、搬送部81は、第1無限軌道42と第2無限軌道43との間、または、第3無限軌道46または第4無限軌道47との間に、ノーズピース2を搬送し、または、ノーズピース2が封入されたマスク1を搬送する。処理は、ステップS22に進む。
【0209】
ステップS22において、成型部83は、ノーズピース2に凹部を成型する。処理は、ステップS23に進む。
【0210】
ステップS23において、排出部86は、ノーズピース2またはマスク1を排出する。そして、処理は終了する。
【0211】
図22に示すように、フローチャートは、ステップS30からステップS32を含む。具体的には次の通りである。
【0212】
図22に示すステップS31において、搬送部81は、プレス部60とホールド部61との間に、ノーズピース2を搬送し、または、ノーズピース2が封入されたマスク1を搬送する。処理は、ステップS32に進む。
【0213】
ステップS32において、成型部83は、ノーズピース2またはマスク1を顔型にプレスする。処理は、ステップS33に進む。
【0214】
ステップS33において、排出部86は、ノーズピース2またはマスク1を排出する。そして、処理は終了する。
【0215】
図23に示すように、フローチャートは、ステップS40からステップS46を含む。なお、
図23のフローチャートにおいて、ステップS42と、ステップS44とは、いずれか一方が選択される。具体的には次の通りである。
【0216】
図23に示すステップ40において、給送部80は、ワイヤーを給送する。処理は、ステップS41に進む。
【0217】
ステップS41において、搬送部81は、ワイヤーを搬送する。処理は、ステップS42に進む。
【0218】
ステップS42において、切断部82は、ワイヤーを切断して、ノーズピース2を作成する。処理は、ステップS43に進む。
【0219】
ステップS43において、成型部83は、ノーズピース2に凹部を成型し、ワイヤーを顔型に湾曲させ、ノーズピース2を顔型に湾曲させる。処理は、ステップS44に進む。
【0220】
ステップS44において、切断部84は、ワイヤーを切断して、ノーズピース2を作成する。処理は、ステップS45に進む。
【0221】
ステップS45において、搬送部85は、ノーズピース2またはマスク1を搬送する。処理は、ステップS46に進む。
【0222】
ステップS46において、排出部86は、ノーズピース2またはマスク1を排出する。そして、処理は終了する。
【0223】
次に、
図24を参照して、成型装置10による凹部付きノーズピース2の製造方法を説明する。
【0224】
図24に示すように、フローチャートは、ステップS50からステップS52を含む。具体的には次の通りである。
【0225】
ステップS50において、成型装置10は、凸部を有する成型部12により、凸部をノーズピース2に近付ける。処理は、ステップS51に進む。
【0226】
ステップS51において、成型装置10は、成型部12の凸部により、ノーズピース2に凹部を成型する。処理は、ステップS52に進む。
【0227】
ステップS52において、成型装置10は、成型部12の凸部をノーズピース2から離接させる。そして、処理は終了する。
【0228】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0229】
本発明は、成型装置、マスク、ノーズピース、およびこれらの成型方法の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0230】
1 マスク
2 ノーズピース
3 ポケット
10 成型装置
11 筐体
12 成型部
13 ハンドル
14 第1ギア
15 第2ギア
16 第1ギア歯部
17 第1ギア凸部
18 第2ギア歯部
19 第2ギア凸部