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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022059956
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】歯磨剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/24 20060101AFI20220407BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20220407BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20220407BHJP
【FI】
A61K8/24
A61Q11/00
A61K8/25
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020167872
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小松 良亮
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健太
(72)【発明者】
【氏名】工藤 弘子
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AB281
4C083AB282
4C083AB441
4C083AB442
4C083AB472
4C083AC132
4C083AC432
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC862
4C083AD042
4C083AD272
4C083AD302
4C083BB04
4C083BB05
4C083BB07
4C083BB55
4C083CC41
4C083DD22
4C083EE06
4C083EE07
4C083EE35
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、高いステイン除去効果を発揮できる歯磨剤組成物を提供することである。
【解決手段】本発明は、(A)縮合リン酸塩、及び(B)スメクタイト粘土鉱物を含有する歯磨剤組成物、並びにステイン除去剤を提供する。(A)成分は、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、及びメタリン酸塩からなる群より選ばれる1種以上が好ましく、(B)成分はベントナイトが好ましい。(A)、(B)成分の含有量はそれぞれ0.05~7質量%、0.0001~10質量%が好ましく、(B)/(A)は0.0001~12が好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)縮合リン酸塩、及び
(B)スメクタイト粘土鉱物
を含有する歯磨剤組成物。
【請求項2】
(A)成分がピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、及びメタリン酸塩からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
【請求項3】
(B)成分がベントナイトである、請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
【請求項4】
(A)成分の含有量が0.05~7質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項5】
(B)成分の含有量が0.0001~10質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項6】
(B)成分の含有量の(A)成分の含有量に対する比率((B)/(A))が0.0001~12である、請求項1~5のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項7】
(C)非イオン界面活性剤、及び
(D)両性界面活性剤
からなる群より選ばれる1種又は2種以上を更に含有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項8】
(E)アニオン界面活性剤を更に含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項9】
ステイン除去用である、請求項1~8のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項10】
練歯磨剤である、請求項1~9のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
【請求項11】
(A)縮合リン酸塩、及び
(B)スメクタイト粘土鉱物
を含有するステイン除去剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯磨剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯の着色汚れであるステインの除去には、化学的な除去手段と物理的な除去手段が知られている。
化学的な除去手段に使用される成分としては、水溶性ポリリン酸塩が知られており、特許文献1では、水溶性ポリリン酸塩とカルボン酸イソプロピルエステルを含む口腔用組成物が、特許文献2には水溶性ポリリン酸塩とアルキル硫酸塩とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を特定比で含有する美白用歯磨組成物が記載されている。しかし、いずれも、水溶性ポリリン酸塩単独では十分な効果が得られない。
研磨剤による物理的除去手段としては、研磨剤の研磨力を高めることが考えられるが、歯牙表面を傷つける懸念があることから限界がある。また、特許文献3には、特定地で採掘されたカルシウム、鉄、カリウム、マグネシウムを特定量含有する特定組成のベントナイトが歯の洗浄力を有することが開示されているが、一般に、ベントナイトによるステイン除去効果は低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-239135号公報
【特許文献2】特開2004-175766号公報
【特許文献3】特開2009-40756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、高いステイン除去効果を発揮できる歯磨剤組成物の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは下記の〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕(A)縮合リン酸塩、及び
(B)スメクタイト粘土鉱物
を含有する歯磨剤組成物。
〔2〕(A)成分がピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、及びメタリン酸塩からなる群より選ばれる1種以上である、〔1〕に記載の歯磨剤組成物。
〔3〕(B)成分がベントナイトである、〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤組成物。
〔4〕(A)成分の含有量が0.05~7質量%である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔5〕(B)成分の含有量が0.0001~10質量%である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔6〕(B)成分の含有量の(A)成分の含有量に対する比率((B)/(A))が0.0001~12である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔7〕(C)非イオン界面活性剤、及び
(D)両性界面活性剤
からなる群より選ばれる1種又は2種以上を更に含有する、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔8〕(E)アニオン界面活性剤を更に含有する、〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔9〕ステイン除去用である、〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔10〕練歯磨剤である、〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔11〕(A)縮合リン酸塩、及び
(B)スメクタイト粘土鉱物
を含有するステイン除去剤。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、十分にステイン除去効果を発揮できる歯磨剤組成物が提供される。また、ステイン除去効果に加えて、更に、良好な使用感を発揮できる歯磨剤組成物、泡立ちが良好な歯磨剤組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、本明細書において、各成分の含有量は、組成物を製造する際の各成分の仕込み量を基準とするものである。
【0008】
[1.歯磨剤組成物]
〔組成〕
本発明の歯磨剤組成物は、(A)~(B)成分を含み、(C)及び/又は(D)成分を更に含むことが好ましい。また、(E)成分を更に含んでもよい。
【0009】
〔(A):縮合リン酸塩〕
(A)成分は、縮合リン酸塩である。(A)成分を含有することにより、(B)成分と併用して歯のステイン除去作用を得ることができる。
【0010】
-縮合リン酸塩の例-
縮合リン酸塩としては、例えば鎖状のポリリン酸塩(例えば、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、高重合度のポリリン酸塩)、環状のメタリン酸塩(例えば、トリメタリン酸塩、テトラメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩)が挙げられる。これらのうち、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩が好ましく、ピロリン酸塩がより好ましい。塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
【0011】
(A)成分は、縮合リン酸塩1種単独でも、2種以上の組み合わせでもよい。
【0012】
-(A)成分の含有量-
(A)成分の含有量は、組成物全量に対し通常0.05質量%以上であり、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、0.6質量%以上が特に好ましい。これにより、ステイン除去力を十分に得ることができる。上限は、7質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、4質量%以下が更に好ましく、2質量%以下が更により好ましい。これにより、口腔粘膜刺激を効率よく抑制でき、使用感を良好に維持するにはより好適である。(A)成分の含有量は、組成物全量に対し通常0.05~7質量%であり、0.1~5質量%、0.1~4質量%又は0.1~2質量%が好ましく、0.3~1.5質量%がより好ましく、0.5~1.5質量%がさらに好ましい。
【0013】
〔(B)スメクタイト粘土鉱物〕
(B)成分は、スメクタイト粘土鉱物である。(B)成分を含むことにより(A)成分の歯のステイン除去作用を向上することができる。
【0014】
-スメクタイト粘土鉱物の例-
スメクタイト粘土鉱物としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトが挙げられ、好ましくはモンモリロナイト、ベントナイトである。更に、ナトリウム型がより好ましく、具体的には、ナトリウム型モンモリロナイト、ナトリウム型ベントナイト、活性化ベントナイト等が挙げられる。
【0015】
(B)成分は、スメクタイト粘土鉱物1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
【0016】
-(B)成分の含有量-
(B)成分の含有量は、組成物全量に対し通常0.0001質量%以上又は0.0005質量%以上であり、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましい。これにより、歯のステイン除去作用を高め、良好な美白効果が得られる。上限は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。これにより、口腔内の違和感及び苦味を抑制できる。(B)成分の含有量は、組成物全量に対し0.0001~10質量%が好ましく、0.0005~10、0.001~10又は0.01~5質量%がより好ましく、0.5~3質量%がさらにより好ましい。
【0017】
-(B)/(A)-
(B)成分の含有量の、(A)成分の含有量に対する比率((B)/(A))は、0.0001~12が好ましく、0.0003~10がより好ましく、0.0005~5が特に好ましい。これにより、ステイン除去効果を効率的に得ることができる。
【0018】
〔(C)非イオン界面活性剤〕
(C)成分は、非イオン界面活性剤である。(C)成分を含むことにより、(A)成分由来の口腔粘膜への刺激を抑制し、(B)成分由来の苦味・嫌味を改善でき、使用性の改善効果を得ることができる。
-ノニオン界面活性剤-
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)、アルキロールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(例、マルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル)、脂肪酸ジエタノールアミド(例、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖の炭素原子数は、通常、14~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常、15~30モルである。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数は、通常5~100モル、好ましくは20~60モルである。ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常10~40モルである。アルキロールアミドのアルキル鎖の炭素原子数は、通常12~14である。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましい。
【0019】
(C)成分は、ノニオン界面活性剤1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
【0020】
-(C)成分の含有量-
(C)成分の含有量は、組成物全量に対し0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。これにより、(A)成分由来の口腔粘膜への刺激を抑制し、(B)成分由来の苦味・嫌味を改善でき、特に使用感を良好とすることができる。上限は、6質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がより好ましい。これにより泡立ちの向上効果を十分に得ることができる。(C)成分の含有量は、組成物全量に対し0.01~6質量%が好ましく、0.05~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%がさらに好ましい。
【0021】
〔(D)両性界面活性剤〕
(D)成分は、両性界面活性剤である。(D)成分を含むことにより、(A)成分由来の口腔粘膜への刺激を抑制し、(B)成分由来の苦味・嫌味を改善でき、使用性の改善効果を得ることができる。
【0022】
-両性界面活性剤の例-
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、コカミドプロピルベタイン)等のベタイン型両性界面活性剤;N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩(例えば、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン);ヤシ油脂肪酸イミダゾリニウムベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型両性界面活性剤等が挙げられる。アルキル基、アシル基の炭素原子数は8~18が好ましい。これらのうち、ベタイン型両性界面活性剤が好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましく、コカミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインがより好ましい。
【0023】
(D)成分は、両性界面活性剤1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
【0024】
-(D)成分の含有量-
(D)成分の含有量は、組成物全量に対し0.01質量%以上が好ましく、0.04質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。これにより、(A)成分由来の口腔粘膜への刺激を抑制し、(B)成分由来の苦味・嫌味を改善でき、特に使用感を良好とすることができる。上限は、6質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がより好ましい。これにより、(D)成分自体の苦味が抑制でき、特に使用感を良好とすることができる。(D)成分の含有量は、組成物全量に対し0.01~6質量%が好ましく、0.04~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%がさらに好ましい。
【0025】
-(C)/(D)、(C)+(D)-
(C)成分の含有量の、(D)成分の含有量に対する比率((C)/(D))は、通常0.05~20であり、0.1~15である。また、(C)及び(D)成分の含有量の合計は、0.02~12質量%が好ましく、0.05~10質量%がより好ましく、0.1~6質量%が更に好ましい。これらの何れかを満たすことにより、本発明の効果を十分に得ることができる。
【0026】
〔(E)アニオン界面活性剤〕
(E)成分は、アニオン界面活性剤である。(E)成分を含有することにより、泡立ちの向上効果を得ることができる。
【0027】
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、α-オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。アルキル基を有する場合(例えば、亜アルキル硫酸塩)、アルキル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常12~14である。アシル基を有する場合、アシル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20である。塩は、薬理学的に許容される塩から選択され得る。薬理学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン塩、リジン塩、ヒスチジン塩等のアミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)又はアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
【0028】
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸塩、ミリストイル硫酸塩が挙げられる。アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルサルコシン塩、ミリストイルサルコシン塩等のアシルサルコシン塩;ラウロイルグルタミン酸塩;ミリストイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩;、N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩、ココイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリスチル-β-アラニン塩、N-ココイル-β-アラニン塩、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-メチル-N-アシルアラニン塩等のアシルアラニン塩;ラウロイルアスパラギン酸塩等のアシルアスパラギン酸塩が挙げられる。アシルタウリン塩としては、例えば、ラウロイルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アシルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩としては、テトラデセンスルホン酸塩等の炭素原子数12~14のα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。アニオン界面活性剤の他の例としては、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0029】
(E)成分は、アニオン界面活性剤1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
【0030】
-(E)成分の含有量-
(E)成分の含有量は、組成物全量に対し0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましい。これにより、泡立ちの向上効果を十分に得ることができる。上限は、4質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下がより好ましい。これにより、(E)成分自身の刺激を抑制でき、使用感の改善効果を十分に得ることができる。(E)成分の含有量は、組成物全量に対し0.1~4質量%が好ましく、0.3~3質量%がより好ましく、0.3~2質量%がさらに好ましい。
【0031】
-(E)/(C)、(E)/(D)-
(E)成分の含有量の、(C)成分の含有量に対する比率((E)/(C))は、通常0.1~7であり、0.5~5が好ましく、2~4がより好ましい。(E)成分の含有量の、(D)成分の含有量に対する比率((E)/(D))は、通常0.1~10であり、0.5~8が好ましく、2~7がより好ましい。それぞれの範囲であることにより、本発明の効果を十分に得ることができる。
【0032】
-(C)+(D)+(E)-
(C)~(E)成分の合計量は、通常、0.12~16質量%、好ましくは0.2~10質量%、より好ましくは0.3~8質量%である。これにより、本発明の効果を十分に得ることができる。
【0033】
〔任意成分〕
歯磨剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)~(E)成分以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、研磨剤、粘結剤、湿潤剤、甘味剤、香料、pH調整剤、防腐剤、薬効成分、着色剤(色素)、溶剤等の歯磨剤組成物に配合され得る成分が挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
-研磨剤-
研磨剤を配合することにより、汚れ落とし効果が発揮され得る。研磨剤としては、例えば、第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム等のリン酸カルシウム化合物;無水ケイ酸、ゼオライト、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ、シリカゲル等のシリカ研磨剤;炭酸カルシウム(軽質、重質)等の炭酸カルシウム系研磨剤;水酸化アルミニウム、アルミナ等のアルミニウム系研磨剤;炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム等のマグネシウム系研磨剤;ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等のアパタイト系研磨剤;水酸化カルシウム;硫酸カルシウム;二酸化チタン;結晶性ジルコニウムシリケート;ポリメチルメタアクリレート;合成樹脂系研磨剤が挙げられる。これらのうち、シリカ系研磨剤、炭酸カルシウム研磨剤が好ましく、無水ケイ酸、炭酸カルシウムがより好ましい。研磨剤は、RDA(Radioactive Dentin Abrasion、放射性象牙質研磨力)が50~250の範囲であるものを使用することが好ましい。RDAは、Hefferrenの方法(Hefferren(1976)Journal of Dental Research、July-August,563-573)に従って測定でき、実施例に示す数値もこの方法による測定値である。
【0035】
研磨剤1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。研磨剤の含有量は、組成物全量に対し通常1~70質量%、好ましくは2~60質量%である。
【0036】
-粘結剤-
粘結剤としては、例えば、セルロース系粘結剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース)、カラギーナン、キサンタンガム、グアガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー(商品名:カーボポール)、アルギン酸プロピレングリコール等の有機粘結剤;無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、等の無機粘結剤が挙げられる。粘結剤の含有量は、組成物全体の0.1~10質量%が好ましく、1.4~8質量%がより好ましい。
【0037】
-湿潤剤-
組成物が湿潤剤を含むことにより、使用感をより向上させることができる。粘稠剤としては、多価アルコールが好ましく、例えば、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール等の糖アルコール;グリセリン;プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、分子量200~6000)等のグリコール;還元でんぷん糖化物が挙げられる。湿潤剤の含有量は、通常、5~50質量%、好ましくは20~45質量%である。
【0038】
-香料-
組成物が香料を含むことにより、使用感を向上させることができる。香料としては、例えば、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、オレンジ油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油等の天然精油;メントール、1-カルボン、シンナミックアルデヒド、アネトール、1,8-シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール、n-デシルアルコール、シトロネロール、α-テルピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、エチルリナロール、ワニリン等の上記天然精油中に含まれる香料成分;エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンズアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール-l-メンチルカーボネート等の香料成分;及びいくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなるミント系、フルーツ系、ハーブ系等の各種調合フレーバーが挙げられる。香料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。香料の含有量は、組成物全量に対し、通常、0.00001~3質量%である。
【0039】
-甘味剤-
組成物が甘味剤を含むことにより、使用感をより向上させることができる。甘味剤としては、例えば、キシリトール、マルチトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、アスパルテーム、スクラロース、エリスリトール、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステルが挙げられる。
【0040】
-pH調整剤((A)成分以外)-
組成物がpH調整剤を含むことにより、製剤のpH安定性を確保できる。(A)成分以外のpH調整剤としては、例えば、フタル酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸及び乳酸等の有機酸又はそれらの塩、リン酸(オルトリン酸)等の無機酸又はそれらの塩、水酸化ナトリウム等の水酸化物が挙げられる。pH調整剤の含有量は、通常、添加後の組成物のpHが5~9、好ましくは6~8.5になる量である。本明細書において、pH値は、通常、測定開始から25℃、3分後の値であり、東亜電波工業社製のpHメーター(型番Hm-30S)を用いて測定できる。
【0041】
-防腐剤-
組成物が防腐剤を含むことにより、製剤の防腐力を確保できる。防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル)、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
-薬用成分-
薬用成分としては、例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、トリクロサン、チモール、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌又は抗菌剤;デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リテックエンザイム等の酵素;フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ化物;ε-アミノカプロン酸、アラントイン、トラネキサム酸、グリチルリチン酸塩(例えば、グリチルリチン2カリウム塩)、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アズレン、ジヒドロコレステロール等の抗炎症剤;亜鉛、銅塩、スズ塩等の金属塩;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール)等の血流促進剤;硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;ビタミン(例えば、ビタミンC)、塩化リゾチーム、塩化ナトリウム等の収斂剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の水溶性銅化合物;ゼオライト等の歯石予防剤、アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物抽出物;カロペプタイド、ポリビニルピロリドン、歯石防止剤、歯垢防止剤を挙げることができる。薬用成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記他の有効成分の含有量は、有効量を適宜設定できる。
【0043】
-溶剤-
溶剤としては、例えば、水、低級1価アルコール(例、エタノール)、これらの混合溶剤が挙げられる。溶剤の配合量は、組成物全量に対し、通常40質量%以上、好ましくは45~99.5質量%である。混合溶剤の場合、低級一価アルコールの添加量は、通常組成物中1~30質量%、好ましくは1~20質量%である。
【0044】
-他の任意成分-
上記以外の任意成分の例としては、例えば、雲母チタン、酸化チタン等の顔料;炭粉末;カルナバワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、シリコン、天然ゴムが挙げられる。これらの成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定できる。
【0045】
〔組成物の形態・用途〕
本発明の組成物は、練歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤、潤製歯磨剤、粉歯磨剤、ジェル状歯磨剤等の歯磨剤として利用でき、好ましくは練歯磨剤、ジェル状歯磨剤である。組成物は、ステイン除去効果を発揮できるので、ステイン除去用歯磨剤として利用できる。
【0046】
歯磨剤組成物の剤形は、利用形態に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。剤形としては、例えば、ゲル状、ペースト状が挙げられる。
【0047】
〔組成物の製造方法〕
歯磨剤組成物の製造方法は特に限定されず、剤形に応じて、それぞれの通常の方法で調製され得る。例えば練歯磨剤として利用する場合、水溶性成分を調製した後、それ以外の成分を混合し、必要に応じて脱泡(例えば、減圧等)を行う方法が挙げられる。得られる練歯磨は、容器に収容して製品とすることができる。容器は、形状、材質は特に制限されず、通常の練歯磨用組成物に使用される容器を使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が挙げられる。
【0048】
[2.ステイン除去剤]
本発明のステイン除去剤は、(A)及び(B)成分を含有し、好ましくは(C)及び/又は(D)成分を更に含有し、より好ましくは(E)成分をさらに含有する。各成分の例、含有量、含有比については前段で述べたのと同様である。
ステイン除去剤は、歯牙に適用し、歯牙に付着、沈着した着色汚れ(ステイン)を除去できる。ステイン除去剤は、口腔用組成物、好ましくは歯磨剤組成物へ添加されることにより上記効果を効率よく発揮できる。
【実施例0049】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。なお、「%」は別途明示のない限り、「質量%」を意味する。
【0050】
実施例1~24、及び比較例1~2
表1~3に示す配合処方(表中の各成分の単位:質量%)に従って、下記調製方法により、歯磨剤組成物を調製した。用いた原料を以下に示す。
【0051】
〔原料〕
-(A)成分-
ピロリン酸ナトリウム:無水ピロリン酸ナトリウム、太平化学産業(株)製
【0052】
-(B)成分-
ベントナイト:クニピアG、クニミネ工業(株)製、ナトリウム型ベントナイト
【0053】
-(C)成分-
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油:NIKKOL HCO-20、日光ケミカルズ(株)製
【0054】
-(D)成分-
コカミドプロピルベタイン:TEGO Betain CK、EVONIK社製
【0055】
-(E)成分-
ラウリル硫酸ナトリウム:Sodium Lauryl Sulfate(K12)、Dongming Jujin Chemical Industry社製
【0056】
-任意成分-
無水ケイ酸(増粘性シリカ):EVONIK社製
無水ケイ酸(研磨性シリカ):EVONIK社製
ソルビトール(70%質量水溶液品):ROQUETTE社製
ポリエチレングリコール400:ライオンケミカル(株)製
カルボキシメチルセルロース:ダイセルファインケム(株)製
アルギン酸ナトリウム:(株)キミカ製
サッカリンナトリウム:Shanghai Fortune Chemical社製
フッ化ナトリウム:Jinan Chemical Works Branch社製
【0057】
〔歯磨剤組成物の調製方法〕
表1~3に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨)を常法によって調製した。
【0058】
〔評価法〕
得られた歯磨剤組成物について、以下の評価を行った。
【0059】
〔ステイン除去評価方法〕
予め表面をサンドブラストで研磨したハイドロキシアパタイト板1(HOYA(株)、直径7.0mm×3.5mm、以下、ハイドロキシアパタイト板をHAP板と略記)を0.5%アルブミン水溶液、タンニン溶液(日本茶(銘柄:老松)50g、紅茶ティーバッグ(リプトン社製、ブリスクティーバック)5個を熱水抽出し、冷却後12gの粉末コーヒー(ネスカフェ社製)を加え、精製水で1,200mLに調製。)、0.56%クエン酸鉄(III)アンモニウム水溶液の各溶液に順番に30分ずつ40℃の恒温槽中で浸漬した。この操作を1日に8~9回繰り返し、ステインが十分にHAP板に付着するまで継続し(120サイクル)、ステインが付着したHAP板2を得た。
【0060】
次に、HAP板2を人工唾液(50mM KCl,1mM CaCl2,0.1mM MgCl2,1mM KH2PO4,pH7.0)で3倍希釈した歯磨剤溶液に、37℃で2.5分間浸漬後、平板研磨機を用い、同試験溶液中でブラッシング処理を行った(使用ブラシ:ライオン(株)、システマハブラシ4列ヘッド)。ブラッシング処理は、200回行った。ブラッシングの後、水洗し、清掃後のHAP板3を得た。
【0061】
ステイン除去効果の評価は、HAP板1,2,3の各L*値を測定し、それぞれL*1、L*2、L*3として、下記式によってステイン除去率を算出し、下記の基準により評価した。
【0062】
*値は、分光色差計(日本電色(株)、SE-2000)を用いて測定した。
算出式:
ステイン除去率(%)={(L*2-L*1)-(L*3-L*1)}/(L*2-L*1)
【0063】
-ステイン除去効果の評価基準-
◎:ステイン除去率が50%以上
○:ステイン除去率が45%以上50%未満
△:ステイン除去率が30%以上45%未満
×:ステイン除去率が30%未満
【0064】
〔使用感(口腔粘膜への刺激のなさ、苦味・嫌味のなさ)の評価方法〕
10名のモニターが、歯磨剤組成物を歯ブラシに載せ、口腔内を洗浄した際の口腔粘膜刺激、味を下記の評点基準により判定した。10人の評価点の平均を求め、下記の評価基準により評価した。
【0065】
-口腔粘膜への刺激のなさの評点基準-
4点:口腔内で刺激を感じない。
3点:口腔内でほとんど刺激を感じない。
2点:口腔内で刺激を感じる。
1点:口腔内で非常に刺激を感じる。
【0066】
-口腔粘膜への刺激のなさの評価基準-
◎:平均点3.0点以上4.0点以下
○:平均点2.5点以上3.0点未満
△:平均点1.5点以上2.5点未満
×:平均点1.5点未満
【0067】
-苦味・嫌味のなさの評点基準-
4点:口腔内で異味を感じない。
3点:口腔内でやや異味を感じる。
2点:口腔内で異味を感じる。
1点:口腔内で非常に異味を感じる。
【0068】
-苦味・嫌味のなさの評価基準-
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
【0069】
〔泡立ち評価方法〕
通常の歯ブラシの植毛部に約1gの歯磨剤組成物を取り、3分間歯磨きした時の泡立ちを下記の4段階で評価した。
【0070】
-評点基準-
4点:良好に泡立つ
3点:泡立つ
2点:あまり泡立たない
1点:全く泡立たない
【0071】
10名の評価点の平均値を求め、泡立ちを下記4段階で判定した。◎、○となるものを泡立ちの良好な歯磨剤組成物であると判断した。
【0072】
-評価基準-
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
ピロリン酸ナトリウムを含むがベントナイトを含まない比較例1、ベントナイトを含むがピロリン酸ナトリウムを含まない比較例2と比較して、両者を含む実施例1~24では、高いステイン除去効果が発揮された(表1~3)。
これらの結果は、本発明により、ステイン除去効果が良好な歯磨剤組成物が提供され得ること、また、ステイン除去効果と良好な使用感が両立できる歯磨剤組成物が提供され得ることを示している。