(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060044
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】船外機の制御システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
B63H 25/02 20060101AFI20220407BHJP
B63H 25/36 20060101ALI20220407BHJP
B63B 45/00 20060101ALI20220407BHJP
B63H 25/42 20060101ALI20220407BHJP
B63H 21/21 20060101ALI20220407BHJP
【FI】
B63H25/02
B63H25/36
B63B45/00
B63H25/42 B
B63H21/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168026
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 康隆
(57)【要約】
【課題】選択された制御モードに応じて船外機を制御するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】システムは、入力装置と、ライトユニットと、コントローラとを備える。入力装置は、船外機の制御モードを選択するためにオペレータによって操作可能である。ライトユニットは、複数の光源を含む。コントローラは、入力装置とライトユニットとに接続される。コントローラは、制御モードに応じて船外機を制御する。コントローラは、制御モードに応じた船の動きを表現するパターンで複数の光源を点灯させるようにライトユニットを制御する。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船に取り付けられる船外機の制御システムであって、
前記船外機の制御モードを選択するためにオペレータによって操作可能な入力装置と、
複数の光源を含むライトユニットと、
前記入力装置と前記ライトユニットとに接続されたコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記制御モードに応じて前記船外機を制御し、
前記制御モードに応じた前記船の動きを表現するパターンで前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させるように前記ライトユニットを制御する、
制御システム。
【請求項2】
前記制御モードは、コース保持モードを含み、
前記コントローラは、前記コース保持モードにおいて、前記船が所定のコースに従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記所定のコースに従って移動する前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記入力装置は、左右の方向ボタンを含み、
前記制御モードは、方位保持モードを含み、
前記コントローラは、
前記方位保持モードにおいて、前記船の方位を目標方位に維持するように、前記船外機を制御し、
前記方位保持モードにおいて、前記左右の方向ボタンが操作されたときには、前記左右の方向ボタンの操作に応じて前記目標方位を変更し、且つ、前記左右の方向ボタンの操作に応じて左右に移動する前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記制御モードは、パターン旋回モードを含み、
前記コントローラは、前記パターン旋回モードにおいて、前記船が所定の旋回パターンに従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記所定の旋回パターンを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記所定の旋回パターンは、ジクザグ状を含み、
前記コントローラは、前記パターン旋回モードにおいて、前記船がジクザク状に移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記複数の光源の少なくとも一部をジクザク状に点灯させる、
請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記所定の旋回パターンは、渦巻き状を含み、
前記コントローラは、前記パターン旋回モードにおいて、前記船が渦巻き状に移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記複数の光源の少なくとも一部を渦巻き状に点灯させる、
請求項4に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御モードは、トラックポイントモードを含み、
前記コントローラは、前記トラックポイントモードにおいて、前記船が所定の地点を通る軌道に従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項8】
前記制御モードは、定点保持モードを含み、
前記コントローラは、
前記定点保持モードにおいて、前記船の位置を所定の地点に保持するように、前記船外機を制御し、
前記船の位置が前記所定の地点からずれたときには、前記船が前記所定の位置に戻るように前記船外機を制御し、且つ、前記船が前記所定の位置に戻るための動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項9】
前記入力装置は、ジョイスティックを含み、
前記コントローラは、前記ジョイスティックの操作に応じた方向に前記船を移動させるように前記船外機を制御し、且つ、前記ジョイスティックの操作に応じた方向への前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記ジョイスティックの前後の操作に応じて前記船を前後に移動させるように前記船外機を制御し、且つ、前記船の前後の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
前記コントローラは、前記ジョイスティックの左右の操作に応じて前記船を左右に移動させるように前記船外機を制御し、且つ、前記船の左右の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項9に記載の制御システム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記ジョイスティックの捻りの操作に応じて前記船を旋回させるように前記船外機を制御し、且つ、前記船の旋回を示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させる、
請求項9に記載の制御システム。
【請求項13】
複数の光源を含む左ライトユニットと、
複数の光源を含む右ライトユニットと、
をさらに備え、
前記コントローラは、前記制御モードに応じた前記船の動きを表現するパターンで前記左ライトユニットの複数の光源と前記右ライトユニットの複数の光源との少なくとも一部を点灯させる、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項14】
複数の光源を含むライトユニットを有し、船に取り付けられる船外機を制御するための方法であって、
前記船外機の制御モードを示す信号を受信することと、
前記制御モードに応じて前記船外機を制御することと、
前記制御モードに応じた前記船の動きを表現するパターンで前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させるように前記ライトユニットを制御すること、
を備える方法。
【請求項15】
前記制御モードは、コース保持モードを含み、
前記コース保持モードにおいて、前記船が所定のコースに従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記所定のコースに従って移動する前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させることをさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記制御モードは、方位保持モードを含み、
前記方位保持モードにおいて、前記船の方位を目標方位に維持するように、前記船外機を制御することと、
前記方位保持モードにおいて、左右の方向指令を示す信号を受信したときには、前記左右の方向指令に応じて前記目標方位を変更し、且つ、前記左右の方向指令に応じて左右に移動する前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させること、
をさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記制御モードは、パターン旋回モードを含み、
前記パターン旋回モードにおいて、前記船が所定の旋回パターンに従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記所定の旋回パターンを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させることをさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記制御モードは、トラックポイントモードを含み、
前記トラックポイントモードにおいて、前記船が所定の地点を通る軌道に従って移動するように前記船外機を制御し、且つ、前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させることをさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記制御モードは、定点保持モードを含み、
前記定点保持モードにおいて、前記船の位置を所定の地点に保持するように、前記船外機を制御することと、
前記船の位置が前記所定の地点からずれたときには、前記船が前記所定の位置に戻るように前記船外機を制御し、且つ、前記船が前記所定の位置に戻るための動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させること、
をさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【請求項20】
ジョイスティックの操作を示す信号を受信することと、
前記ジョイスティックの操作に応じた方向に前記船を移動させるように前記船外機を制御し、且つ、前記ジョイスティックの操作に応じた方向への前記船の動きを示すように前記複数の光源の少なくとも一部を点灯させること、
をさらに備える、
請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船外機の制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、選択された制御モードに応じて船外機を制御するシステムが知られている。例えば、特許文献1では、モード設定スイッチによって、定点保持モードが選択されると、コントローラが定点保持モードを実行する。定点保持モードでは、コントローラは、船を定位置に保持するように船外機を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、選択された制御モードに応じて船外機を制御するシステム及び方法に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様に係るシステムは、船に取り付けられる船外機の制御システムである。本態様に係るシステムは、入力装置と、ライトユニットと、コントローラとを備える。入力装置は、船外機の制御モードを選択するためにオペレータによって操作可能である。ライトユニットは、複数の光源を含む。コントローラは、入力装置とライトユニットとに接続される。コントローラは、制御モードに応じて船外機を制御する。コントローラは、制御モードに応じた船の動きを表現するパターンで複数の光源の少なくとも一部を点灯させるようにライトユニットを制御する。
【0006】
本開示の第2の態様に係る方法は、船外機を制御するための方法である。船外機は、複数の光源を含むライトユニットを含み、船に取り付けられる。本態様に係る方法は、以下の処理を備える。第1の処理は、船外機の制御モードを示す信号を受信することである。第2の処理は、制御モードに応じて船外機を制御することである。第3の処理は、制御モードに応じた船の動きを表現するパターンで複数の光源の少なくとも一部を点灯させるようにライトユニットを制御することである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、制御モードの実行中に、制御モードに応じた船の動きを表現するパターンで複数の光源が点灯する。それにより、船外機の周囲の人に、船外機の動作を知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る船外機が搭載された船を示す斜視図である。
【
図3】船の操船システムの構成を示す模式図である。
【
図6】コース保持モードにおける船の動きを示す図である。
【
図7】方位保持モードにおける船の動きを示す図である。
【
図8】方位保持モードにおいて右の方向ボタンが操作されたときの船の動きを示す図である。
【
図9】ジグザグ状のパターン旋回モードにおける船の動きを示す図である。
【
図10】渦巻き状のパターン旋回モードにおける船の動きを示す図である。
【
図11】トラックポイントモードにおける船の動きを示す図である。
【
図12】定点保持モードにおける船の動きを示す図である。
【
図15】船の右方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図16】船の左方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図17】船の前方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図18】船の後方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図19】定点保持モードでの点灯パターンを示す図である。
【
図20】ジグザグ状のパターン旋回モードでの点灯パターンを示す図である。
【
図21】渦巻き状のパターン旋回モードでの点灯パターンを示す図である。
【
図22】方位保持モードにおいて右の方向ボタンが操作されたときの点灯パターンを示す図である。
【
図23】方位保持モードにおいて左の方向ボタンが操作されたときの点灯パターンを示す図である。
【
図24】第2実施形態に係る船外機の背面図である。
【
図25】船の右方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図26】船の左方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図27】船の前方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【
図28】船の後方への移動中の点灯パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る船外機が搭載された船100を示す斜視図である。船100は、複数の船外機1a,1bを備えている。
【0010】
船外機1a,1bは、船100の船尾に取り付けられる。船外機1a,1bは、船100の幅方向に並んで配置されている。具体的には、船外機1aは、船100の左舷に配置される。船外機1bは、船100の右舷に配置される。船外機1a,1bは、それぞれ船100を推進させるスラストを発生させる。
【0011】
図2は、船外機1aの側面図である。以下、船外機1aの構造について説明するが、船外機1bも船外機1aの構造と同様である。船外機1aは、ブラケット11aを介して船100に取り付けられる。ブラケット11aは、ステアリング軸12a回りに回転可能に船外機1aを支持する。ステアリング軸12aは、船外機1aの上下方向に延びている。
【0012】
なお、本実施形態では、船外機1aにおいてブラケット11aが配置されている方向が前方と定義され、その反対の方向が後方と定義される。すなわち、船外機1aから船100へ向かう方向が前方と定義され、船100から船外機1aへ向かう方向が後方と定義される。
【0013】
船外機1aは、駆動ユニット2aと、ドライブ軸3aと、プロペラ軸4aと、シフト機構5aとを含む。駆動ユニット2aは、船100を推進させるスラストを発生させる。駆動ユニット2aは、内燃エンジンである。駆動ユニット2aは、クランク軸13aを含む。クランク軸13aは、船外機1aの上下方向に延びている。ドライブ軸3aは、クランク軸13aに接続されている。ドライブ軸3aは、船外機1aの上下方向に延びている。プロペラ軸4aは、船外機1aの前後方向に延びている。プロペラ軸4aは、シフト機構5aを介して、ドライブ軸3aに接続されている。プロペラ軸4aにはプロペラ6aが取り付けられる。
【0014】
シフト機構5aは、前進ギア14aと、後進ギア15aと、ドッグクラッチ16aとを含む。ドッグクラッチ16aによってギア14a,15aの接続が切り換えられることで、ドライブ軸3aからプロペラ軸4aへの回転の伝達方向が切り換えられる。それにより、船100の前進と後進とが切り換えられる。
【0015】
船外機1aは、ハウジング10aを含む。ハウジング10aは、駆動ユニット2aと、ドライブ軸3aと、プロペラ軸4aと、シフト機構5aとを収容している。ハウジング10aは、ボトムカウル17aと、トップカウル18aと、アッパケース19aと、ロアケース20aとを含む。ボトムカウル17aは、駆動ユニット2aを支持する。ボトムカウル17aは、樹脂製である。ただし、ボトムカウル17aは、アルミなどの金属製であってもよい。トップカウル18aは、ボトムカウル17aの上方に配置される。トップカウル18aは、ボトムカウル17aに取り付けられる。アッパケース19aは、ボトムカウル17aの下方に配置される。ロアケース20aは、アッパケース19aの下方に配置される。ロアケース20aは、プロペラ軸4aとシフト機構5aとを収容している。
【0016】
図3は、船100の操船システムの構成を示す模式図である。
図3に示すように、船外機1aは、シフトアクチュエータ7aとステアリングアクチュエータ8aとを含む。
【0017】
シフトアクチュエータ7aは、シフト機構5aのドッグクラッチ16aに接続されている。シフトアクチュエータ7aは、ドッグクラッチ16aを動作させることで、ギア14a,15aの接続を切り換える。それにより、船100の前進と後進とが切り換えられる。シフトアクチュエータ7aは、例えば電動モータである。ただし、シフトアクチュエータ7aは、電動シリンダ、油圧モータ、或いは油圧シリンダなどの他のアクチュエータであってもよい。
【0018】
ステアリングアクチュエータ8aは、船外機1aに接続されている。ステアリングアクチュエータ8aは、船外機1aをステアリング軸12a回りに回転させる。それにより、船外機1aの舵角が変更される。舵角は、船外機1aの前後方向に対するプロペラ軸4aの角度である。ステアリングアクチュエータ8aは、例えば電動モータである。ただし、シフトアクチュエータ7aは、電動シリンダ、油圧モータ、或いは油圧シリンダなどの他のアクチュエータであってもよい。
【0019】
船外機1aは、第1駆動コントローラ9aを含む。第1駆動コントローラ9aは、CPUなどのプロセッサと、RAMやROMなどのメモリとを含む。第1駆動コントローラ9aは、船外機1aを制御するためのプログラム及びデータを記憶している。第1駆動コントローラ9aは、駆動ユニット2aを制御する。
【0020】
船外機1bは、駆動ユニット2bと、シフトアクチュエータ7bと、ステアリングアクチュエータ8bと、第2駆動コントローラ9bとを含む。船外機1bの駆動ユニット2b、シフトアクチュエータ7b、ステアリングアクチュエータ8b、及び第2駆動コントローラ9bは、船外機1aの駆動ユニット2a、シフトアクチュエータ7a、ステアリングアクチュエータ8a、及び第1駆動コントローラ9aと、それぞれ同様の構成である。
【0021】
操船システムは、ステアリングホイール24と、リモートコントローラ25と、ジョイスティック26と、入力装置27とを含む。
図1に示すように、ステアリングホイール24と、リモートコントローラ25と、ジョイスティック26と、入力装置27とは、船100の操船席に配置されている。
【0022】
ステアリングホイール24は、オペレータが船100の旋回方向を操作するための装置である。ステアリングホイール24は、センサ240を含む。センサ240は、ステアリングホイール24の操作方向及び操作量を示すステアリング信号を出力する。
【0023】
リモートコントローラ25は、第1スロットルレバー25aと第2スロットルレバー25bとを含む。第1スロットルレバー25aは、オペレータが船外機1aのスラストの大きさを調整するための装置である。また、第1スロットルレバー25aは、オペレータが船外機1aのスラストの方向を前進と後進とに切り替えるための装置である。第1スロットルレバー25aは、中立位置から前進方向と後進方向とに操作可能である。中立位置は、前進方向と後進方向との間の位置である。第1スロットルレバー25aはセンサ251を含む。センサ251は、第1スロットルレバー25aの操作方向及び操作量を示すスロットル信号を出力する。
【0024】
第2スロットルレバー25bは、オペレータが船外機1bのスラストの大きさを調整するための装置である。また、第2スロットルレバー25bは、オペレータが船外機1bのスラストの方向を前進と後進とに切り替えるための装置である。第2スロットルレバー25bの構成は、第1スロットルレバー25aと同様である。第2スロットルレバー25bはセンサ252を含む。センサ252は、第2スロットルレバー25bの操作方向及び操作量を示すスロットル信号を出力する。
【0025】
ジョイスティック26は、オペレータが船100の移動方向を前後左右の各方向に操作するための装置である。また、ジョイスティック26は、オペレータが船100の回頭動作を操作するための装置である。ジョイスティック26は、中立位置から、少なくとも前後左右の4方向に傾倒可能である。ジョイスティック26は、4方向以上の方向への指示が可能であってもよく、全方位への指示が可能であってもよい。ジョイスティック26は、回転軸Ax1を中心に回転可能である。すなわち、ジョイスティック26は、回転軸Ax1を中心に、中央位置から時計回り及び反時計回りに捻り操作可能である。
【0026】
ジョイスティック26は、センサ260を含む。センサ260は、ジョイスティック26の操作を示すジョイスティック信号を出力する。ジョイスティック信号は、ジョイスティック26の傾倒方向及び傾倒量を含む。ジョイスティック信号は、ジョイスティック26の捻り方向及び捻り量を含む。
【0027】
操船システムは、操船コントローラ30を含む。操船コントローラ30は、CPUなどのプロセッサと、RAMやROMなどのメモリとを含む。操船コントローラ30は、船外機1a及び船外機1bを制御するためのプログラム及びデータを記憶している。操船コントローラ30は、第1、第2駆動コントローラ9a,9bと有線、或いは無線を介して接続されている。操船コントローラ30は、ステアリングホイール24、リモートコントローラ25、ジョイスティック26、及び入力装置27と、第1、第2駆動コントローラ9a,9bを介して接続されている。
【0028】
操船コントローラ30は、センサ240からステアリング信号を受信する。操船コントローラ30は、センサ251,252からスロットル信号を受信する。操船コントローラ30は、センサ260からジョイスティック信号を受信する。操船コントローラ30は、センサ240,251,252,260からのこれらの信号に基づいて、第1、第2駆動コントローラ9a,9bへ指令信号を出力する。指令信号は、第1、第2駆動コントローラ9a,9bを介して、シフトアクチュエータ7a,7b、ステアリングアクチュエータ8a,8bに送信される。
【0029】
例えば、操船コントローラ30は、第1スロットルレバー25aの操作方向に応じて、シフトアクチュエータ7aへの指令信号を出力する。それにより、船外機1aの前進と後進とが切り替えられる。操船コントローラ30は、第1スロットルレバー25aの操作量に応じて、駆動ユニット2aへのスロットル指令を出力する。第1駆動コントローラ9aは、スロットル指令に応じて、船外機1aの出力回転速度を制御する。
【0030】
操船コントローラ30は、第2スロットルレバー25bの操作方向に応じて、シフトアクチュエータ7bへの指令信号を出力する。それにより、船外機1bの前進と後進とが切り替えられる。操船コントローラ30は、第2スロットルレバー25bの操作量に応じて、駆動ユニット2bへのスロットル指令を出力する。第2駆動コントローラ9bは、スロットル指令に応じて、船外機1bの出力回転速度を制御する。
【0031】
操船コントローラ30は、ステアリングホイール24の操作方向及び操作量に応じて、ステアリングアクチュエータ8a,8bへの指令信号を出力する。ステアリングホイール24が中立位置から左方に操作されると、操船コントローラ30は、船外機1aと船外機1bとが右方に回転するように、ステアリングアクチュエータ8a,8bを制御する。それにより、船100は左方に旋回する。
【0032】
ステアリングホイール24が中立位置から右方に操作されると、操船コントローラ30は、船外機1aと船外機1bとが左方に回転するように、ステアリングアクチュエータ8a,8bを制御する。それにより、船100は右方に旋回する。また、操船コントローラ30は、ステアリングホイール24の操作量に応じて、船外機1aと船外機1bとの舵角を制御する。
【0033】
操船コントローラ30は、ジョイスティック26の傾倒方向及び傾倒量に応じて、駆動ユニット2a,2b、シフトアクチュエータ7a,7b、及びステアリングアクチュエータ8a,8bへの指令信号を出力する。操船コントローラ30は、ジョイスティック26の傾倒方向に対応した方向に、傾倒量に対応した速度で、船100が平行移動するように、駆動ユニット2a,2b、シフトアクチュエータ7a,7b、及びステアリングアクチュエータ8a,8bを制御する。
【0034】
ジョイスティック26が前方に倒されているときには、操船コントローラ30は、船100を前方に移動させる(前移動モード)。ジョイスティック26が後方に倒されているときには、操船コントローラ30は、船100を後方に移動させる(後移動モード)。
【0035】
ジョイスティック26が左方又は右方に倒されているときには、操船コントローラ30は、船100を左方又は右方に横移動させる(横移動モード)。例えば、ジョイスティック26が右方に倒されているときには、操船コントローラ30は、
図4に示すように、船外機1aのスラストF1と船外機1bのスラストF2との合力F3が、船100の右方を向くように、船外機1a,1bのスラストと舵角とを制御する。図示を省略するが、ジョイスティック26が左方に倒されているときには、操船コントローラ30は、船外機1aのスラストF1と船外機1bのスラストF2との合力F3が、船100の左方を向くように、船外機1a,1bのスラストと舵角とを制御する。
【0036】
操船コントローラ30は、ジョイスティック26の捻り方向に対応した方向に、捻り量に対応した速度で、船100が回頭するように、駆動ユニット2a,2b、シフトアクチュエータ7a,7b、及びステアリングアクチュエータ8a,8bを制御する(回頭モード)。例えば、操船コントローラ30は、船外機1aと船外機1bとの一方に前進のスラストを発生させ、船外機1aと船外機1bとの他方に後進のスラストを発生させることで、船100を回頭させる。
【0037】
操船システムは、位置センサ31を含む。位置センサ31は、船100の位置を検出する。位置センサ31は、例えばGPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機である。ただし、位置センサ31は、GNSSの受信機以外センサであってもよい。位置センサ31は、船100の位置を示す信号を出力する。操船コントローラ30は、位置センサ31と通信可能に接続されている。操船コントローラ30は、位置センサ31からの信号により、船100の位置を取得する。また、操船コントローラ30は、位置センサ31からの信号により、船100の速度を取得する。操船システムは、船100の速度を検出するための別途のセンサを含んでもよい。
【0038】
操船システムは、方位センサ32を含む。方位センサ32は、船100の針路を検出する。方位センサ32は、例えば、IMU(inertial measurement unit)である。ただし、方位センサ32は、IMU以外のセンサであってもよい。操船コントローラ30は、方位センサ32と通信可能に接続されている。操船コントローラ30は、方位センサ32からの信号により、船100の針路を取得する。
【0039】
入力装置27は、船外機1a,1bの制御モードを選択するためにオペレータによって操作可能である。入力装置27は、リモートコントローラ25、或いは、ジョイスティック26に配置されてもよい。或いは、入力装置27は、リモートコントローラ25、或いは、ジョイスティック26とは別に配置されてもよい。
図5は、入力装置27の一例を示す図である。
図5に示すように、入力装置27は、複数のスイッチ91-98を含む。オペレータは、スイッチ91-98を操作することで、制御モードを選択する。スイッチの数は8つに限らない。スイッチの数は、8つより少なくてもよく、或いは8つより多くてもよい。入力装置27は、タッチスクリーンであってもよい。入力装置27は、オペレータによって選択された制御モードを示す指令信号を出力する。操船コントローラ30は、入力装置27から指令信号を受信する。操船コントローラ30は、選択された制御モードに応じて船100が移動するように、船外機1a,1bを制御する。
【0040】
制御モードは、コース保持モードを含む。
図6に示すように、操船コントローラ30は、コース保持モードにおいて、船100が所定のコースA1に従って移動するように船外機1a,1bを制御する。例えば、操船コントローラ30は、方位保持モードが選択されたときの船の位置から船100の方位に向かって延びる直線の経路を、所定のコースA1として設定する。或いは、オペレータが入力装置27を用いて所定のコースA1を任意に設定してもよい。風、或いは潮流の影響によって、船100が所定のコースA1から外れたときには、操船コントローラ30は、船100が所定のコースA1に戻るように、船外機1a,1bを制御する。
【0041】
制御モードは、方位保持モードを含む。
図7に示すように、操船コントローラ30は、方位保持モードにおいて、船100の方位を目標方位H1に維持するように、船外機1a,1bを制御する。例えば、操船コントローラ30は、方位保持モードが選択されたときの船100の方位を目標方位H1として設定する。或いは、オペレータが入力装置27を用いて目標方位H1を任意に設定してもよい。風、或いは潮流の影響によって、船100が流されても、操船コントローラ30は、船100の方位を目標方位H1に維持するように、船外機1a,1bを制御する。
【0042】
また、
図5に示すように、入力装置27は、左右の方向ボタン95,98を含む。方位保持モードにおいて、左右の方向ボタン95,98が操作されたときには、操船コントローラ30は、左右の方向ボタン95,98の操作に応じて目標方位H1を変更する。例えば、右の方向ボタン98が操作されたときには、
図8に示すように、目標方位H1を所定角度だけ右方に変更する。それにより、目標方位がH1からH2に変更される。図示を省略するが、左の方向ボタン95が操作されたときには、目標方位H1を所定角度だけ左方に変更する。
【0043】
制御モードは、パターン旋回モードを含む。操船コントローラ30は、パターン旋回モードにおいて、船が所定の旋回パターンに従って移動するように船外機1a,1bを制御する。所定の旋回パターンは、
図9に示すジグザグ状の旋回パターンB1と、
図10に示す渦巻き状の旋回パターンB2とを含む。オペレータは、入力装置27によって旋回パターンを選択する。旋回パターンとしてジクザク状が選択されているときには、操船コントローラ30は、パターン旋回モードにおいて、船100がジクザク状に移動するように船外機1a,1bを制御する。旋回パターンとして渦巻き状が選択されているときには、操船コントローラ30は、パターン旋回モードにおいて、船100が渦巻き状に移動するように船外機1a,1bを制御する。
【0044】
制御モードは、トラックポイントモードを含む。
図11に示すように、操船コントローラ30は、トラックポイントモードにおいて、船100が所定の地点P1,P2を通る軌道に従って移動するように船外機1a,1bを制御する。例えば、オペレータは、入力装置27を用いて、所定の地点P1,P2を選択する。操船コントローラ30は、所定の地点P1,P2を通る目標航路C1を演算し、目標航路C1に沿って船100が移動するように、船外機1a,1bを制御する。
【0045】
制御モードは、定点保持モードを含む。
図12に示すように、定点保持モードでは、操船コントローラ30は、船100の位置を所定の地点P3に保持するように、船外機1a,1bを制御する。例えば、定点保持モードでは、操船コントローラ30は、定点保持モードが選択されたときの船100の位置に、船100を保持するように、船外機1a,1bを制御する。或いは、定点保持モードでは、操船コントローラ30は、入力装置27によって指定された位置に船100を保持するように、船外機1a,1bを制御してもよい。操船コントローラ30は、船100の位置が所定の地点P3からずれたときには、船100が所定の地点P3に戻るように船外機1a,1bを制御する。
【0046】
図13は、船外機1a,1bの背面図である。
図13に示すように、船外機1aは、ライトユニット40aを含む。ライトユニット40aは、ハウジング10aの後面に配置されている。ライトユニット40aは、ボトムカウル17aの後面に配置されている。
図14は、ライトユニット40aの拡大図である。ライトユニット40aは、複数の光源41-49を含む。光源41-49は、例えばLED或いはバルブである。複数の光源41-49は、上下及び左右に並んで配置されている。なお、光源の数は、9つに限らない。光源の数は、9つより少なくてもよく、或いは、9つより多くてもよい。
【0047】
操船コントローラ30は、第1駆動コントローラ9aを介して、ライトユニット40aに指令信号を送信する。操船コントローラ30は、制御モードに応じた船100の動きを表現するパターンで複数の光源41-49の少なくとも一部を点灯させるようにライトユニット40aを制御する。コース保持モード、方位保持モード、トラックポイントモード、定点保持モード、ジョイスティック26による移動モード中には、操船コントローラ30は、船100の移動方向を示すように、複数の光源41-49の少なくとも一部を点灯させる。
【0048】
例えば、船100が右方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図15に示すように、中央列の光源の点滅と、右側列の光源の点滅とを交互に繰り返す。船100が左方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図16に示すように、中央列の光源の点滅と、左側列の光源の点滅とを交互に繰り返す。船100が前方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図17に示すように、中央列の光源の点滅と、上側列の光源の点滅とを交互に繰り返す。船100が後方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図18に示すように、中央列の光源の点滅と、下側列の光源の点滅とを交互に繰り返す。
【0049】
定点保持モード中には、操船コントローラ30は、
図19に示すように、複数の光源の全てを点滅させてもよい。なお、図面においては、複数の光源においてハッチングが付されたものは、光源が点灯されていることを示しており、ハッチングが付されていないものは、光源が消灯されていることを示している。
【0050】
パターン旋回モード中には、操船コントローラ30は、所定の旋回パターンを示すように複数の光源の少なくとも一部を点灯させる。ジグザク状が旋回パターンとして選択されているときには、操船コントローラ30は、複数の光源の少なくとも一部をジクザク状に点灯させる。例えば、
図20に示すように、操船コントローラ30は、右方へ屈曲したパターンと左方へ屈曲したパタ-ンとに交互に光源を点滅させる。
【0051】
操船コントローラ30は、渦巻き状が旋回パターンとして選択されているときには、操船コントローラ30は、複数の光源の少なくとも一部を渦巻き状に点灯させる。操船コントローラ30は、複数の光源が回転して見えるように、光源の点滅を切り換える。例えば、
図21に示すように、操船コントローラ30は、上側列の光源と右側列の光源との点滅と、下側列の光源と左側列の光源との点滅とを交互に繰り返す。
【0052】
なお、操船コントローラ30は、ジョイスティック26の捻りの操作に応じて、船100の旋回を示すように複数の光源の少なくとも一部を点灯させる。その場合、例えば、操船コントローラ30は、
図21に示すパターンと同様に、複数の光源を点滅させてもよい。或いは、操船コントローラ30は、渦巻き状のパターン旋回モード中、又は、ジョイスティック26の捻り操作中に、
図21に示すパターンに限らず、光が回転して見えるように、複数の光源を点滅させてもよい。
【0053】
方位保持モードにおいて、左右の方向ボタン95,98が操作されたときには、操船コントローラ30は、左右の方向ボタン95,98の操作に応じた船100の動きを示すように、複数の光源を点灯させる。例えば、方位保持モードにおいて、右の方向ボタン98が操作されたときには、
図22に示すように、右方へ向かって曲がった船100の軌跡を示すように、複数の光源を点滅させる。方位保持モードにおいて、左の方向ボタン95が操作されたときには、
図23に示すように、左方へ向かって曲がった船100の軌跡を示すように、複数の光源を点滅させる。
【0054】
なお、
図3に示すように、船外機1bは、ライトユニット40bを含む。ライトユニット40bは、ライトユニット40aと同様の構成である。操船コントローラ30は、ライトユニット40aと同様に、制御モードに応じてライトユニット40bの光源を点灯する。
【0055】
以上、説明した本実施形態に係る船外機1a,1bでは、制御モードの実行中に、制御モードに応じた船100の動きを表現するパターンで複数の光源が点灯する。それにより、船外機1a,1bの周囲の人に、船外機1a,1bの動作を知らせることができる。
【0056】
図24は、第2実施形態に係る船外機1a’を示す背面図である。船外機1a’は、左ライトユニット50aと右ライトユニット60aとを含む。船外機1a’の他の構成は、第1実施形態に係る船外機1aと同様である。左ライトユニット50aと右ライトユニット60aは、トップカウル18aに配置されている。
【0057】
左ライトユニット50aは、複数の光源51-54を含む。右ライトユニット60aは、複数の光源61-64を含む。左ライトユニット50aの光源の数および右ライトユニット60aの光源の数は、それぞれ4つに限らない。左ライトユニット50aの光源の数および右ライトユニット60aの光源の数は、4つより多くてもよく、或いは4つより少なくてもよい。
【0058】
操船コントローラ30は、上述したライトユニット40aの点灯に加えて、制御モードに応じた船100の動きを表現するパターンで、左ライトユニット50aと右ライトユニット60aとの複数の光源51-54,61-64を点灯させるようにライトユニット40aを制御する。
【0059】
例えば、船100が右方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図25に示すように、右ライトユニット60aの複数の光源を点滅させる。船100が左方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図26に示すように、左ライトユニット50aの複数の光源を点滅させる。船100が前方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図27に示すように、左ライトユニット50aと右ライトユニット60aとにおいて、下側の光源から上側の光源に向かって順に消灯してゆき、その後、全ての光源を点灯するパターンを繰り返す。船100が後方に移動するときには、操船コントローラ30は、
図28に示すように、左ライトユニット50aと右ライトユニット60aとにおいて、上側の光源から下側の光源に向かって順に消灯してゆき、その後、全ての光源を点灯するパターンを繰り返す。
【0060】
なお、定点保持モード中には、操船コントローラ30は、左ライトユニット50aと右ライトユニット60aとにおいて、複数の光源の全てを点滅させてもよい。
【0061】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0062】
船外機の構造は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、駆動ユニット2aは、内燃エンジンに限らず、電動モータであってもよい。或いは、駆動ユニット2aは、内燃エンジンと電動モータとのハイブリッド操船システムであってもよい。船外機の数は、2つに限らない。船外機の数は、1つであってもよく、或いは2つより多くてもよい。
【0063】
ライトユニットの形状、或いは位置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。ライトユニットは、円形に限らず、他の形状であってもよい。光源の数、或いは配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。
【0064】
操船コントローラ30は、制御モードの実行中以外の状態で、光源を点灯してもよい。例えば、操船コントローラ30は、エンジンの始動時に光源を点灯してもよい。操船コントローラ30は、エンジンの駆動中に光源を点灯してもよい。操船コントローラ30は、エンジンの回転速度の変化に応じて、光源を点灯してもよい。光源の点灯のパターンは、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。光源の点灯は、常時点灯であってもよく、点滅であってもよい。複数の光源は、同時に点灯してもよく、時間差をつけて点灯してもよい。また、光が移動して見えるように、複数の光源の点灯と消灯とが切り替えられてもよい。
【0065】
操船コントローラ30は、上述したライトユニットの複数の光源の点灯と連動して、船の航海灯を点灯させてもよい。それにより、船100の周囲の船、或いは人に、船100が自動操船中であることを知らせることができる。操船コントローラ30は、ライトユニットの複数の光源の点灯と共に、AIS(船舶自動識別装置)が出力する信号に、船100が自動操船中であることを示す情報を含ませてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本開示によれば、選択された制御モードに応じて船外機を制御するシステム及び方法が提供される。
【符号の説明】
【0067】
26:ジョイスティック,30:操船コントローラ,40a:ライトユニット,41-49:光源,50a:左ライトユニット,60a:右ライトユニット,95:左の方向ボタン,98:右の方向ボタン