(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060123
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】デジタルサイネージ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/20 20060101AFI20220407BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220407BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20220407BHJP
【FI】
G09F13/20 Z
G09F9/00 366Z
G09F9/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020175644
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】505108144
【氏名又は名称】照屋 林賢
(72)【発明者】
【氏名】照屋 林賢
【テーマコード(参考)】
5C094
5C096
5G435
【Fターム(参考)】
5C094BA13
5C094BA23
5C094CA19
5C096CC06
5C096CC07
5C096FA02
5G435BB04
5G435CC09
5G435EE49
(57)【要約】
【課題】多数のLED(発光画素)3を所定間隔で配置してなるディスプレイ2を備えたデジタルサイネージ装置1において、例えばリモート会議での使用時に、カメラ及びマイクロホンを別に準備することなく簡単にリモート会議に対応できるデジタルサイネージ装置を提供する。
【解決手段】ディスプレイ2におけるLED3とLED3の隙間に、カメラ4及びマイクロホン5を組み込んだ構造とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の発光画素を所定間隔で配置してなるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置であって、上記ディスプレイにおける発光画素と発光画素の隙間に、カメラを組み込んだことを特徴とするデジタルサイネージ装置。
【請求項2】
多数の発光画素を所定間隔で配置してなるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置であって、上記ディスプレイにおける発光画素と発光画素の隙間に、マイクロホンを組み込んだことを特徴とするデジタルサイネージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の発光画素によりなるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LED等の発光画素を所定間隔で多数配置して構成されるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置が普及している。このようなデジタルサイネージ装置としては、例えば特許文献1及び2に開示されるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-282109号公報
【特許文献2】特開2017-090826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このデジタルサイネージ装置は、広告、掲示板、エンターティンメントなど、様々な用途で使用されるが、最近ではこのデジタルサイネージ装置をオフィスなどでのリモート会議に用いることも考えられている。
【0005】
この場合、デジタルサイネージ装置本体に加えて、会議参加者を撮影するカメラ及び音声を捉えるマイクロホンが必要となるが、従来はこれらカメラ及びマイクロホンをデジタルサイネージ装置とは別に用意する必要があり、その準備に手間を要していた。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、カメラ及びマイクロホンを一体に組み込んだデジタルサイネージ装置を提供することにより、上記課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の第1の発明は、
多数の発光画素を所定間隔で配置してなるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置であって、上記ディスプレイにおける発光画素と発光画素の隙間に、カメラを組み込んだことを特徴とするものである。
【0008】
さらに本発明の第2の発明は、
多数の発光画素を所定間隔で配置してなるディスプレイを備えたデジタルサイネージ装置であって、上記ディスプレイにおける発光画素と発光画素の隙間に、マイクロホンを組み込んだことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
斯かる本発明のデジタルサイネージ装置は、ディスプレイにカメラ及びマイクロホンが一体に組み込まれているので、リモート会議での使用時にはカメラ及びマイクロホンを別に用意する必要がなく、またカメラ及びマイクロホン用の余分な配線やスタンドも不要となるので、準備に手間を要することなく簡単にリモート会議に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明が適用されるデジタルサイネージ装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0012】
図1において本発明によるデジタルサイネージ装置1は、その前面にディスプレイ2を備え、このディスプレイ2に映像が表示される。
【0013】
図2に拡大して示すようにディスプレイ2は、その前面に発光画素として多数のLED3を所定間隔でマトリックス状に配置して構成される。
【0014】
ここでディスプレイ2は、縦・数十個×横・数十個のLED3を数mm間隔で配置してなる数十cm角のディスプレイパネル2Aを1つのユニットとし、これを縦横に多数並設して大型のデジタルサイネージ装置1を構成するものであり、所定の入力経路を介して入力される映像信号に従って夫々のLED3が点灯して、ディスプレイ2に全体としての映像を表示する。
【0015】
そして本発明によるデジタルサイネージ装置1にあっては、ディスプレイパネル2AにおけるLED3とLED3の隙間部分に、撮像手段としてのカメラ4を組み込んである。
【0016】
カメラ4は超小型のCCDカメラやCMOSカメラが用いられ、その本体部をディスプレイパネル2A内に埋め込み、レンズ部をディスプレイパネル2Aの表面に表出させるように組み込まれており、このカメラ4からの映像信号は、所定の出力経路を介して外部に出力されるようになっている。
【0017】
またこのカメラ4は、レンズ部に広角や望遠の機能を備え、さらには撮影方向を上下左右に自由にコントロールできる機能を有し、これらの機能は所定の入力経路を介して外部から入力されるコントロール信号によって動作されるものとする。
【0018】
ここでカメラ4は、これを囲む四方のLED3と等間隔となる位置、即ち四方のLED3の中心に位置して組み込まれる。こうすることにより、LED3とLED3の間の限られたスペースに効率的にカメラ4を配置して組み込むことができる。
【0019】
さらに本発明によるデジタルサイネージ装置1においては、カメラ4の近傍に並設して、音声捕捉手段としてのマイクロホン5が組み込まれている。この場合マイクロホン5は、カメラ4と同様に、ディスプレイパネル2AにおけるLED3とLED3の隙間部分に組み込まれる。
【0020】
マイクロホン5は超小型の高感度マイクロホンが用いられ、その本体部をディスプレイパネル2A内に埋め込み、受音部をディスプレイパネル2Aの表面に表出させるように組み込まれており、このマイクロホン5からの音声信号は、所定の出力経路を介して外部に出力されるようになっている。
【0021】
ここでカメラ4と同様にマイクロホン5は、これを囲む四方のLED3と等間隔となる位置、即ち四方のLED3の中心に位置して組み込まれる。こうすることにより、LED3とLED3の間の限られたスペースに効率的にマイクロホン5を配置して組み込むことができる。
【0022】
なお、上述したようにディスプレイ2は多数のディスプレイパネル2Aを縦横に並設して構成されるものであるが、この構成においてカメラ4とマイクロホン5は全てのディスプレイパネル2Aに組み込まれる必要はなく、少なくとも1つのディスプレイパネル2Aに組み込まれていればよい。また、必要に応じてカメラ4とマイクロホン5を複数個所のディスプレイパネル2Aに組み込んでもよい。
【0023】
以上のように構成される本例のデジタルサイネージ装置1は、例えばオフィスでのリモート会議に好適に用いることができる。即ち、本例のデジタルサイネージ装置1をオフィスの壁一面に設置することで、あたかも同じ部屋にいるかのようなリモート会議が可能となり、ここではディスプレイ2、カメラ4及びマイクロホン5を通じて、双方(ディスプレイの向こう側とこちら側)のコミュニケーションがスムーズに運ぶことになる。
【0024】
この場合、特に本発明によるデジタルサイネージ装置1では、ディスプレイ2にカメラ4及びマイクロホン5が一体に組み込まれているので、リモート会議での使用時にはカメラ及びマイクロホンを別に用意する必要がなく、またカメラ及びマイクロホン用の余分な配線やスタンドも不要となるので、準備に手間を要することなく簡単にリモート会議での使用が可能となる。
【0025】
さらに本発明によるデジタルサイネージ装置は、リモート会議に限ることなくそれ以外の用途にも効果的に使用することができ、例えばこのデジタルサイネージ装置を屋外に設置することにより、ディスプレイの表示と同時に通行人や街の様子などを収録することもできる。
【0026】
また、本発明によるデジタルサイネージ装置は、これを照明機器として使用することもできる。この場合はLEDの光が当たる場所をカメラを通して明瞭に確認でき、モデルや被写体のチェックが容易に可能となる。
【0027】
なお、以上の実施の形態においては、ディスプレイにおける発光画素としてLEDを例示したが、他にも例えば有機ELや高輝度LCDなど、電気的に発光する画素であればLEDに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0028】
1…デジタルサイネージ装置
2…ディスプレイ
2A…ディスプレイパネル
3…LED(発光画素)
4…カメラ
5…マイクロホン