IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 曽雌 秀博の特許一覧

<>
  • 特開-タイヤチェ-ン 図1
  • 特開-タイヤチェ-ン 図2
  • 特開-タイヤチェ-ン 図3
  • 特開-タイヤチェ-ン 図4
  • 特開-タイヤチェ-ン 図5
  • 特開-タイヤチェ-ン 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060127
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】タイヤチェ-ン
(51)【国際特許分類】
   B60C 27/06 20060101AFI20220407BHJP
【FI】
B60C27/06 H
B60C27/06 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020176341
(22)【出願日】2020-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】520410437
【氏名又は名称】曽雌 秀博
(72)【発明者】
【氏名】曽雌 秀博
(57)【要約】
【課題】ダブルでも車両を移動せず停止したままの状態でジャッキも使わず又チェ-ンを地面に引く事もなく装着が可能なチェ-ン。
【解決手段】サイド1の先端を車軸6の下から車輪4、5の接地部間にサイド1を通し表に出す。サイド1をクロス3aの通過穴8に通し先端を出す。出た先端はクロス3の連結部7に連結する事でダブルにもシングルにも使用できるチェ-ン。
クロス3、3aにスパイクタイヤの接地部を断片に利用しサイド1を通過穴8に通し連結するチェ-ン。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪と地面の間の両側二本の分離したクロスを一本のサイドで連結してクロス二本を確実に連結できるチェ-ン。
【請求項2】
スパイクタイヤの接地部の断片を連結したチェ-ン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はダブルタイヤ(以下、ダブルと言う)にも停止したままの場所で移動する事なく器具や道具等を使用せず装着可能なタイヤチェ-ン(以下、チェ-ンと言う)である。
サイドチェ-ン(以下、サイドと言う)の一部はクロスを連結させずサイドが車輪を周回してからクロスをサイドに連結して完成するチェ-ン。
【背景技術】
【0002】
従来のダブルへのタイヤチェ-ン(以下、チェ-ンと言う)の装着はジャッキ使用や地面にチェ-ンを敷いて装着するの何れかの方法で殆どの者がしていた。ジャッキ使用はジャッキで車輪を上げパンク修理と同様の方法で装着した。しかしこの方法は不慣れな者には危険な作業でジャッキのあて方が不備でジャッキが外れ車両に潰され死亡、怪我する者も過去にいた。又チェ-ンを地面に敷いて装着する方法は前述の方法に比較すれば安全性はあるが面倒であった。第一にチェ-ンを地面に整然に敷く必要があった。そうしなければタイヤを覆う事が出来なかったのだ。第二に運転席に乗り込みチェ-ンの上に駆動輪が乗る迄移動する。が作業手順であるが駆動輪を乗せる時にチェ-ンを巻き込む危険があり、巻き込んだ時はチェ-ンの形もくづれているので第一手順からもう一度やり直さなければならなかった。最初の作業で手などが汚れているがそのまま運転席にも乗り込むのでハンドル等が汚れるリスクもあったが仕方なくこの方法を続けてきた。前述の二通りの方法以外が見つけられなかったから数十年もの永い間続けられてきた。又ジャッキで車輪を上げるのもバスや大型車は車重量も重くなるのでジャッキ自体も重くなり運ぶのも動かすのも簡単にはいかず装着作業時間を永くした。
【0003】
ダブルへのチェ-ン装着の難点は後輪の車輪と車輪の間隔の狭さである。サイド1にクロス3、3aを連結したままでは車輪と車輪の接地部間を体積が大でサイドが通せなかったからで故に各メ-カ-はダブルの開発を止めてシングルだけにしてきた。シングルの品種は鎖、ネット等と多種あるがダブルは数十年も前の鎖が現在も使用されている事実が証明している。間隔の変更は不可能なので本発明はサイドとクロスの「連結している」事実を変更させてサイドが接地部を通ってから連結する事にした。装着完了時に連結していれば問題は無い。本発明であればクロスの材質や形状は問わずクロスに採用できる利点も生まれた。サイドとクロスを分離させる事でダブルへの装着やクロスの多種の利用が可能になった。
シングルタイヤ(以下、シングルと言う)の業界は種々のタイヤチェ-ン(以下、チェ-ンと言う)が開発されているがダブルの業界は全てのメ-カ-が開発を諦めてきた。その理由はダブル用のチェ-ンはもはやどう考えても簡単装着のチェ-ンは開発、発明が不可能と考えられてきた。
【0004】
以上の理由でダブルの業界は旧態依然とした数十年も前の旧型チェ-ンがバスや大型車には使用され続けている。車両が大きくなるとチェ-ンも重くなりかさばるからバスや大型車のダブルの業界こそが楽する恩恵を先に受けるべきなのだ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のチェ-ン業界は小型車のみを対象にチェ-ンを開発してきた感がありダブルのチェ-ンは誰も新規のチェ-ン開発をする事をしなかった。
【0006】
本発明はダブルのチェ-ンもシングルと同様にジャッキ使用や地面にチェ-ンを敷く方法をとらず装着できるチェ-ンを開発した。
クロスの形状、材質を問わずシングルにも同様に使用できるのが本発明の利点である。
従来のダブル用チェ-ンは殆どが鎖式であり車両が大になる程チェ-ンの線径や重量も比例して増した。又鎖と言う形状からコンパクトにならないので車輪(4)と(5)の間を通過させ反対側に出すのは不可能であった。重くコンパクトにならない以上の理由から鎖式はサイド(1)には不適でありロ-プ(鋼、ナイロン)等を使用するのが最良である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はサイド(1)からクロス(3a)を外しサイド(1)だけを車輪(4)と(5)の間を通し表にサイド(1)がでてから通過穴を通しクロス(3a)を連結する。サイド(1)だけなら体積等がないので通すのも容易となる。クロス(3a)を通したサイド(1)は連結部(7)に連結すれば車輪(4)の接地部の両側はクロス(3)と(3a)で完全に覆われ通常のチェ-ン形式となりジャッキ使用や地面にチェ-ンを敷く必要もなく簡単に装着できる。
【0008】
又接地部には従来の様な鎖やゴム等は利用せず従来使用されていたスパイクタイヤの接地部だけを利用すれば凍結路にも安心して使用可能となる。これは降雪の翌日は道路は必ず凍結する事を想定したものである。故に本発明のチェ-ンを使用すれば人命を運ぶバス等には最適であり使用されるべきである。
【0009】
又スパイクタイヤそのものではなく本発明は接地部の断片だけをロ-プ等で連結するので断片は自由に動き保管場所は少なくてすむ。より断片に分断すれば軽く短くなるので装着も保管も容易である。車輪の大きさに応じ分断数を調整すればよい。
又購入費用も少額ですみ車輪をスタンドで有料で脱着する必要もないのでその費用負担もなく経済的である。
【発明の効果】
【0010】
従来のチェ-ンはサイド(1)とクロス(3a)は連結していた。その為に車輪(4、5)の間をサイド(1)が通せなかった。だがクロス(3a)を連結させずサイド(1)一本であれば充分通るのだ。本発明はそこに着眼しクロス(3a)とサイド(1)を分離させサイド(1)が車輪(4、5)の間を通ってからサイド(1)にクロス(3a)を連結させた。
サイドとクロスを分離したチェ-ンは永い歴史でも皆無である。現在も種々のチェ-ンがあるがサイドにクロスが連結しているのは絶対的基本であった。本発明はこの絶対的基本を根底から否定しサイドとクロスを分離して装着の多様化と簡単化を計った。
【0011】
これであれば何の負もなく接地部には如何なる形状、材質のクロス(3、3a)も連結可能でスパイクタイヤの接地部(3、3a)も連結可能となる。現在の市場に出ているチェ-ンでスパイクタイヤの接地部をクロス(3、3a)に使用しているチェ-ンは無い。図6はスパイクタイヤの接地部(3、3a)だけを断片にしてもクロスに使用できる事の実施例である。これであれば凍結路にも安心して使用でき凍結が解消してからチェ-ンを外せば良く、降雪、凍結が繰り返しても脱着が簡単なのでその都度対応すればチェ-ンの消耗も最小限にできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る全体下方図
図2】クロス3a部分図
図3図2の拡大図
図4】チェ-ン装着中の下方図
図5】チェ-ン装着完了の正面斜視図
図6】スパイクタイヤ断片の装着正面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1から図4は本発明に係るチェ-ン装着の実施例を示す。図1はダブルに対するサイド1の通過を示した図である。図2はクロス3aと図3はその拡大図である。図4はサイド1とクロス3aの連結を示したものである。図5は装着完了直前図である。
【0014】
サイド1の先端は車軸6の下から車輪4と5の接地部間を通して反対側に出し、クロス3aの通過穴8にサイド1の先端を差し込み先端を反対側に出してそのままクロス3の連結部7に連結する。
サイド1とクロス3aの連結方法は通過穴8を設けず別の方法で連結しても効果としては差異が無く外見の問題だけである。
【符号の説明】
【0015】
1 サイド
2 連結部
3 クロス3、3a
4 車輪4、5
5 車軸
6 フック7、9
7 通過穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6