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特開2022-60187ソーラーモジュールを支持するデバイス、キット、製造方法、およびソーラーモジュール装置
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  • 特開-ソーラーモジュールを支持するデバイス、キット、製造方法、およびソーラーモジュール装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060187
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】ソーラーモジュールを支持するデバイス、キット、製造方法、およびソーラーモジュール装置
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/30 20140101AFI20220407BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20220407BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20220407BHJP
   E04D 13/18 20180101ALI20220407BHJP
【FI】
H02S20/30 A
H02S20/30 E
H02S20/30 B
H02S20/23 A
H02S20/10 A
E04D13/18 ETD
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162833
(22)【出願日】2021-10-01
(31)【優先権主張番号】20199811.9
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】513177716
【氏名又は名称】マウンティング システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Mounting Systems GmbH
【住所又は居所原語表記】Mittenwalder Strasse 9 a, D-15834 Rangsdorf, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】テクサバー ヴァカ リコ
(72)【発明者】
【氏名】カルステン フィリッピ
【テーマコード(参考)】
2E108
【Fターム(参考)】
2E108KK01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】平坦な屋根上、または自立式のソーラーモジュールの取り付けが、柔軟な角度位置で、かつ管理性を向上させて可能となるシステムを提供する。
【解決手段】ソーラーモジュールを支持するデバイスは、ベースレール1と、ソーラーモジュールの上端を保持するためのベースレール1上に配置された上部支持体2とを有する。上部支持体2は、第1支持エレメント3aと第2支持エレメント3bとを有する。第1支持エレメント3aおよび第2支持エレメント3bは第1支持エレメント3aが第1位置と第2位置との間で第2支持エレメント3bに対して移動可能であるように、互いに移動可能に接続される。上部支持体2は、第1支持体3aが第1位置に配置されたときにベースレール1より上方に第1高さまで延びる。上側支持エレメント2は、第1支持エレメント3aが第2位置に配置された場合には第1高さとは異なったベースレール1より上方の第2高さまで延びる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーモジュールを支持するためのデバイスであって、
ベースレール(1)と、ソーラーモジュール(101)の上端を保持するためにベースレール(1)上に配置され、第1支持エレメント(3a)および第2支持エレメント(3b)を有する上部支持体(2)と、を備えるデバイスであり;
前記第1支持エレメント(3a)および前記第2支持エレメント(3b)は、第2支持エレメント(3b)に対して、前記第1支持エレメント(3a)が第1位置と第2位置との間で移動可能であるように、移動可能に互いに接続され;
前記上部支持体(2)は、前記第1支持エレメント(3a)が前記第1位置に配置されたときに、前記ベースレール(1)より上方の第1高さまで延び;
前記上部支持体(2)は、前記第1支持エレメント(3a)が前記第2位置に配置されたときに、前記第1高さとは異なったベースレール(1)の上方の第2高さまで延びる、デバイス。
【請求項2】
前記ベースレール(1)は、第1受け入れ開口部(8a)と、第2受け入れ開口部(8b)と、を有しており;
前記上部支持体(2)は、前記第1支持エレメント(3a)上に配置された第1接続エレメント(7a)と、前記第2支持エレメント(3b)上に配置された第2接続エレメント(7b)と、を有しており;
前記第1接続エレメント(7a)は前記第1支持エレメント(3a)が前記第1位置にあるとき、第1受け入れ開口部(8a)内に配置され;
前記第1接続エレメント(7a)は前記第1支持エレメント(3a)が前記第2位置にあるとき、第2受け入れ開口部(8b)内に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ベースレール(1)を少なくとも部分的に取り囲むように前記ベースレール(1)上に配置され、前記第1位置と前記第2位置との間で前記ベースレール(1)に沿って移動可能な固定用レール(12)を有しており、
前記固定用レール(12)は、前記第1受け入れ開口部(8a)および前記第2受け入れ開口部(8b)の一方を前記第2位置において少なくとも部分的に閉じ、これにより前記第1受け入れ開口部(8a)および/または前記第2受け入れ開口部(8b)の外への前記第1接続エレメント(7a)の動きが防止され;
前記固定用レール(12)は、前記第1受け入れ開口部(8a)および前記第2受け入れ開口部(8b)を前記第1位置において開放し、これにより前記第1受け入れ開口部(8a)および前記第2受け入れ開口部(8b)の外への前記第1接続エレメント(7a)の動きが可能となる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第2接続エレメント(7b)は、前記ベースレール(1)のさらなる受け入れ開口部(8c)内に静止して配置されている、請求項2または3のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
前記上部支持体(2)は、前記上部支持体(2)が前記ベースレール(1)に対して第1角度でソーラーモジュール(101)を保持するように構成された第1保持位置と、前記上部支持体(2)が前記第1角度とは異なった前記ベースレール(1)に対して第2角度でソーラーモジュール(101)を保持するように構成された第2保持位置と、に配置されていてもよい、請求項1~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1支持エレメント(3a)が前記第1位置に配置されるとき、前記上部支持体(2)が前記第1保持位置に配置され、
前記第1支持エレメント(3a)が前記第2位置に配置されるとき、前記上部支持体(2)が前記第2保持位置に配置される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1支持エレメント(3a)は、前記第2支持エレメント(3b)に対して前記第1位置および前記第2位置においてそれぞれ固定可能である、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1支持エレメント(3a)は前記第2支持エレメント(3b)に対して前記第1支持エレメント(3a)の搬送位置に向かって移動可能であり、
前記第2支持エレメント(3b)は前記ベースレール(1)に対して前記第2支持エレメント(3b)の搬送位置に向かって移動可能であり、これにより、前記第1支持エレメント(3a)および前記第2支持エレメント(3b)がそれぞれの搬送位置に配置されるときに前記上部支持体(2)が実質的に前記ベースレール(1)内に配置される、請求項1~7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ベースレール(1)上に配置され、ソーラーモジュール(101)の下端を保持する下部支持部(13)を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記上部支持体(2)はデフレクタホルダ(106)を有しており、
前記デフレクタホルダ(106)は前記上部支持体(2)上にウインドデフレクタ(104)を保持するように構成され、これにより、前記第1支持エレメント(3a)が前記第1位置において配置されるときに前記ウインドデフレクタ(104)が前記ベースレール(1)に対して第1デフレクタ角度で配置され、かつ、前記第1支持エレメント(3a)が前記第2位置に配置されるときに前記ウインドデフレクタ(104)が前記ベースレール(1)に対して第2デフレクタ角度で配置される、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ベースレール(1)は、ソーラーモジュール(101)のケーブルを受け入れ、配策するように構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ベースレール(1)は、バラスト保持デバイス(102)の片側をその上に配置するように構成され、これにより前記バラスト保持デバイス(102)がベースレール(1)上に少なくとも部分的に載置され、
前記上部支持体(2)は、それが前記ベースレール(1)上に少なくとも部分的に載置されるときに、バラスト保持デバイス(102)の少なくとも1つの開口部(103)内に少なくとも部分的に配置されるように構成され、前記上部支持体(2)はこの場合においてバラスト保持デバイス(102)の上方への動きを実質的に防止するように成形される、請求項1~11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のデバイスのためのキットであり、
ベースレール(1)および上部支持体(2)を備えており;
前記上部支持体(2)は、第1支持エレメント(3a)および第2支持エレメント(3b)を有するソーラーモジュール(101)の上端を保持するための上部支持体(2)であって、
前記第1支持エレメント(3a)および前記第2支持エレメント(3b)は互いに移動可能に接続され、これにより第1支持エレメント(3a)が、第2支持エレメント(3b)に対して、第1位置と第2位置との間で移動可能であり、
前記上部支持体(2)はソーラーモジュールを支持するデバイスを製造するために、前記ベースレール(1)上に配置されるように構成され、
前記第1支持エレメント(3a)はこの場合、
前記第1位置に配置されるように構成され、これにより前記上部支持エレメント(2)がベースレール(1)の上方の第1高さまで延び;
前記第2位置に配置されるように構成され、これにより前記上部支持エレメント(2)がベースレール(1)の上方の第1高さとは異なる第2高さまで延びる、キット。
【請求項14】
ソーラーモジュールを支持するためのデバイスを製造するための方法であって、
ベースレール(1)の提供するステップ;
第1支持エレメント(3a)および第2支持エレメント(3b)を有するソーラーモジュール(101)の上端を保持するための上部支持体(2)を提供するステップであって、
前記第1支持エレメント(3a)および前記第2支持エレメント(3b)は互いに移動可能に接続されており、これにより前記第1支持エレメント(3a)が、前記第2支持エレメント(3b)に対して、第1位置と第2位置との間で移動可能であり;および、
前記上部支持体(2)を前記ベースレール(1)上に配置するステップであって、
前記第1支持エレメント(3a)は前記第1位置に配置されており、これにより前記上部支持体(2)が前記ベースレール(1)の上方の第1高さまで延びる、または、
前記第1支持エレメント(3a)は前記第2位置に配置されており、これにより前記上部支持体(2)が前記ベースレール(1)の上方の第1高さとは異なる第2高さまで延びる;
というステップを含む、方法。
【請求項15】
支持デバイス(100a、100b)およびソーラーモジュール(101)を備えるソーラーモジュール装置であって、
前記支持デバイス(100a、100b)は;
ベースレール(1)および上部支持体(2)を備えるものであり、
前記上部支持体(2)は、ソーラーモジュール(101)の上端を保持するために前記ベースレール(1)上に配置されており、第1支持エレメント(3a)と第2支持エレメント(3b)とを有しており、
前記第1支持エレメント(3a)と前記第2支持エレメント(3b)とは互いに移動可能に接続されており、これにより前記第1支持エレメント(3a)が、前記第2支持エレメント(3b)に対して、第1位置と第2位置との間で移動可能に接続されており;
前記ソーラーモジュール(101)は、上記支持デバイス(100a、100b)上に配置されており、かつ、前記ソーラーモジュール(101)の上端が前記上部支持体(2)によって支持されており;かつ、
前記支持デバイス(100a、100b)の前記第1支持エレメント(3a)は前記第1位置に配置されており、
前記第1支持エレメント(3a)は前記支持デバイス(100a、100b)の前記ベースレール(1)に対して前記第1位置に配置されており、これにより前記ソーラーモジュール(101)が前記ベースレール(1)に対して第1傾斜角度で配置されている;または、
前記支持デバイス(100a、100b)の前記第1支持エレメント(3a)は前記第2位置に配置されており、
前記第1支持エレメント(3a)は前記支持デバイス(100a、100b)の前記ベースレール(1)に対して前記第2位置に配置されており、これにより前記ソーラーモジュールが前記ベースレール(1)に対して、前記第1傾斜角度とは異なる第2傾斜角度で配置されている;
を備えることを特徴とするソーラーモジュール装置。
【請求項16】
前記支持デバイス(100a、100b)は請求項1~12のいずれか1項に記載のデバイスである、請求項15に記載のソーラーモジュール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラーモジュールを支持するためのデバイス、キット、およびそれを製造するための方法、ならびにソーラーモジュール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーラーモジュール、特に光学電池モジュールおよび太陽熱集熱器は、自立型または屋根上に配置することができる。傾斜のある屋根の場合、屋根の傾きはソーラーモジュールの向く方位となる。平坦な屋根に取り付ける場合および自立して取り付ける場合には、基点に応じた方位および水平に対する角度位置の両方が、特にフレームの構造状態、地理的所在地に応じて期待される太陽の位置、ならびに周囲の物体によって日陰となる可能性等の状況に応じて適応され得る。これに関連して、ソーラーモジュールが南に向けられている配置、およびソーラーモジュールの一部が東に向けられ、ソーラーモジュールの別の部分が西に向けられている配置が知られている。方位および地理的所在地に応じて、水平に対して10°から18°の間の角度が一般的であるが、より大きい角度またはより小さい角度も実施することができる。
【0003】
樋状の基本形状を有するプラスチック材料で作られた角度を設定するための取り付けシステムが知られており、ここで、該形状は、底部または上端で開いていてもよい。各システムの実施形態は、斜めベアリング面を形成し、これは取り付けられたソーラーモジュールの傾斜角を規定する。この種のシステムは例えば、DE 10 2006 042 092 A1から知られている。WO 2012/156038 A1も同様に、このような支持ユニットを開示している。
【0004】
別のアプローチによれば、フレーム構造が形成され、このフレーム構造は、各々がソーラーモジュールの片側を支持する。この場合、傾きを規定する保持プロファイルの一端は、ベースプロファイルに固定され、ベースプロファイルから斜め上方に延びる。この角度はベースプロファイルから保持プロファイルまで上方に延び、保持プロファイルに接続された支持プロファイルによって形成されている。これにより、三角形の枠が形成される。
【0005】
あるいは、ソーラーモジュールは、脚部の形式で支持体上に取り付けられてもよく、脚部は自立しているかまたはベースレール上に固定された状態である。ソーラーモジュールはこの場合、反対側のソーラーモジュールのより高い後端を支持する2つの上部脚部に固定される。ソーラーモジュールはこれらの上部支持体から斜め下方に延び、特に、2つの下部脚部またはソーラーモジュールの前端を反対側で支持する支持体によって、下部前端でベースレールに固定される。斜めのベアリング面またはベアリング支柱上のソーラーモジュール全体に沿って延びる延伸にわたる支持体とは対照的に、準斑状の取り付けは、この種のシステムにおいて小さな固定面と共に実施される。水平に対するソーラーモジュールの角度は、この場合では高さの差と、前部(下部)と後部(上限)の支持面との間の間隔によって決まる。
【0006】
前脚部および後脚部を有するこの種のシステムは例えば、WO 2015/069112 A1、WO 2015/110254 A1、およびWO 2019/143701 A1に記載されている。国際公開第2015/069112 A1は、湾曲したプロファイルを有する支持体が形成されるシステムを開示している。
【0007】
脚部は、ベースプロファイルに接続された折り畳みプロファイルとして形成することができる。モジュールシステム内でソーラーモジュールが水平面に対して異なる角度方位を達成するために、脚部は互いに選択され接続される複数のセグメントで構成され、所望の高さを有する脚部を形成できるようにしてもよい。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的はソーラーモジュールを保持するシステムのための改良された技術を提供することであり、このシステムでは特に平坦な屋根上におけるソーラーモジュールの取り付け、または自立式のソーラーモジュールの取り付けが、柔軟な角度位置で、かつ管理性を向上させて可能となる。
【0009】
この目的を達成するために、独立請求項1に記載のソーラーモジュールを支持するためのデバイスが提供される。さらに、後の請求項に記載のソーラーモジュール装置ならびにソーラーモジュールを支持するデバイスのキットおよび製造方法が提供される。
【0010】
一態様によれば、ソーラーモジュールを支持するデバイスが提供される。このデバイスは、ベースレールと、ソーラーモジュールの上端を保持するためにベースレール上に配置された第1支持エレメントおよび第2支持エレメントを有する上部支持体とを有する。第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは互いに移動可能に接続され、これにより、第1支持エレメントが第1位置と第2位置との間で第2支持エレメントに対して移動可能となる。第1支持エレメントが第1位置に配置されると、上部支持体は、ベースレールの上方の第1高さまで延びる。第1支持エレメントが第2位置に配置されると、上部支持体は、第1高さとは別の、ベースレールより上の第2高さまで延びる。
【0011】
ベースレールの上方の上部支持体の高さは、特に、ベースレールの上側からベースレールの上側より上の上部支持体の最上点までの間隔によって規定されてもよく、ベースレールの上側および上部支持体の最上点は、デバイスの基板の上側、例えば、床もしくは平坦な屋根の上側、またはベースレールの水平方位に対して規定されてもよい。水平に対して斜めに配置されたソーラーモジュールの場合、ソーラーモジュールの上端はソーラーモジュールの最上エッジによって規定されてもよく、ソーラーモジュールの最上エッジは、デバイス用のグラウンド上またはベースレールの水平方位に対して規定される。
【0012】
ベースレールは、プロファイルレールで形成されてもよい。ベースレールは特に、金属プロファイルまたはプラスチック材料プロファイル、特に中空プロファイルの、例えば切断された、または切り落とされた断片の長さの部分で形成されてもよい。
【0013】
さらなる態様によれば、ベースレールと、ソーラーモジュールの上端を保持するための上部支持体とを有する、本開示によるデバイスのためのキットが提供される。上部支持体は第1支持エレメントおよび第2支持エレメントを有し、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは互いに移動可能に接続され、これにより、第1支持エレメントが第1位置と第2位置との間で第2支持エレメントに対して移動可能となる。上部支持体は、ソーラーモジュールを支持するデバイスを製造するためにベースレール上に配置されるように構成される。この場合、第1支持エレメントは、第1位置に配置され、これにより上部支持エレメントがベースレールの上方の第1高さまで延びるように構成され、さらに第2位置に配置され、これにより、上部支持エレメントが、第1高さとは異なる、ベースレールの上方の第2高さまで延びるように構成される。
【0014】
さらなる態様によれば、ソーラーモジュールを支持するデバイスを製造するための方法が提供される。この方法は、ベースレールを設ける工程と、ソーラーモジュールの上端を保持するための上部支持体を設ける工程と、ベースレール上に上部支持体を配置する工程とを備える。上部支持体は第1支持エレメントおよび第2支持エレメントを有し、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは互いに移動可能に接続され、これにより第1支持エレメントが第1位置と第2位置との間で第2支持エレメントに対して移動可能となる。第1支持エレメントは第1位置に配置され、これにより上部支持体がベースレールの上方の第1高さまで延びるか、または第2位置に配置され、これにより上部支持体が、第1高さとは異なる、ベースレールの上方の第2高さまで延びる。
【0015】
さらに別の態様によれば、支持デバイスおよびソーラーモジュールを有するソーラーモジュール装置が提供される。支持デバイスは、ベースレールと、ソーラーモジュールの上端を保持するためにベースレール上に配置された上部支持体とを有する。上部支持体は第1支持エレメントおよび第2支持エレメントを有し、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは互いに移動可能に接続され、これにより第1支持エレメントが第1位置と第2位置との間で第2支持エレメントに対して移動可能となる。ソーラーモジュールは支持デバイス上に配置され、ソーラーモジュールの上端は上部支持体によって支持される。支持デバイスの第1支持エレメントは第1位置に配置され、ここで第1支持エレメントは支持デバイスのベースレールに対して第1位置に配置され、これによりソーラーモジュールがベースレールに対して第1傾斜角度で配置される。または、支持デバイスの第1支持エレメントは第2位置に配置され、ここで第1支持エレメントは支持デバイスのベースレールに対して第2位置に配置され、これによりソーラーモジュールがベースレールに対して、第1傾斜角度とは異なる、第2傾斜角度で配置される。
【0016】
ソーラーモジュール装置において、第1傾斜角度とは異なる第2傾斜角度は、例えば、第1位置における第1支持エレメントの配置と第2位置における第1支持エレメントの配置との間で異なる、ソーラーモジュールとの上部支持体の接続点とソーラーモジュールの下端との間の間隔によって、および/または、第1位置における第1支持エレメントの配置と第2位置における第1支持エレメントの配置との間で異なる、ベースレール上の上部支持体の高さによって達成されてもよい。
【0017】
本開示の意味におけるソーラーモジュールは、特に、光学電池モジュールおよび太陽熱集熱器であってもよい。
【0018】
デバイスの支持エレメントを用いて、ソーラーモジュールを支持するための支持構造を形成することが可能である。支持エレメントは、特に、例えば鋳造金属、好ましくは鋳造アルミニウムで作られた鋳造部品として形成することができる。あるいは、支持エレメントが断片の長さのプロファイルで形成されてもよい。この場合、支持エレメントは、特にバリ取りによって再加工することができる。
【0019】
ベースレールは第1受け入れ開口部と第2受け入れ開口部とを有し、上部支持体は、第1支持エレメント上に配置された第1接続エレメントと、第2支持エレメント上に配置された第2接続エレメントとを有することができる。この場合、第1接続エレメントは、第1支持エレメントが第1位置にあるときに第1受け入れ開口部に配置され、第1支持エレメントが第2位置にあるときに第2受け入れ開口部に配置されてもよい。また、第1支持エレメントは特に、第1接続エレメントを第1受け入れ開口部に導入して第1位置に配置してもよいし、第1支持エレメントを第2受け入れ開口部に導入して第2位置に配置してもよい。
【0020】
第1支持エレメントは第1位置内にもたらされてもよく、第1接続エレメントは次いで、第1受け入れ開口部内に配置されてもよい。あるいは、第1支持エレメントの第1位置への配置が第1接続エレメントの第1受け入れ開口部への配置と少なくとも部分的に同時に行われてもよい。これに対応して、第1支持エレメントは第2位置にもたらされてもよく、第1接続エレメントは第2受け入れ開口部に配置されてもよく、または、第2位置への第1支持エレメントの配置が第2受け入れ開口部への第1接続エレメントの配置と少なくとも部分的に同時に行われてもよい。
【0021】
他の実施形態では、第1支持エレメントが第1位置または第2位置にそれぞれ配置される前に、第1接続エレメントを第1受け入れ開口部または第2受け入れ開口部に配置することができる。この種の構成では、第1接続エレメントが第1受け入れ開口部または第2受け入れ開口内に配置され、第1支持エレメントが第1位置または第2位置内にそれぞれ配置された後に、第2接続エレメントがベースレール上に、または少なくとも部分的にベースレール内に配置されるように設けることができる。
【0022】
例示的な実施形態では、第1および/または第2接続エレメントはピンまたはボルトであってもよく、ベースレールの開口部、特に受け入れ開口部に配置されてもよい。接続エレメントは一般に、別個の構成要素として設けることができ、これらは他の構成要素、例えば支持エレメント上に配置され、固定される。あるいは、接続エレメントが構成要素の一部、例えば、そのような構成要素の突起であってもよく、したがって、製造プロセス中に関連構成要素上に、既に配置されていてもよい。
【0023】
実施形態では、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントがヒンジ点で互いに旋回可能に接続されてもよい。第1接続エレメントはヒンジ点から離れた第1支持エレメントの端部の領域に配置されてもよく、第2接続エレメントはヒンジ点から離れた第2支持エレメントの端部の領域に配置されてもよい。したがって、ヒンジ点、第1接続エレメント、および第2接続エレメントとで三角形が形成され、これにより、ベースレール上の第1接続エレメントおよび第2接続エレメントの配置の状態によっては、第1接続エレメントと第2接続エレメントとの間の間隔がヒンジ点の高さ、ひいてはベースレール上側の上部支持体の高さを決定する。この場合、第1位置における第1支持エレメントの配置および第1受け入れ開口部における第1接続エレメントの配置により、第1接続エレメントと第2接続エレメントとの間の第1距離、したがってベースレール上の上部支持体の第1高さを設定することができる。また、この場合、第2位置における第1支持エレメントの配置および第2受け入れ開口部における第1接続エレメントの配置により、第1接続エレメントと第2接続エレメントとの間の第2距離、したがってベースレール上の上部支持体の第2高さを設定することができる。
【0024】
支持デバイスはベースレール上に配置され、ベースレールを少なくとも部分的に取り囲み、第1位置と第2位置との間でベースレールに沿って移動可能な固定用レールを有することができる。この場合、固定用レールは第2位置の第1受け入れ開口部および第2受け入れ開口部の少なくとも一方を少なくとも部分的に閉じることができ、これによって第1受け入れ開口部および/または第2受け入れ開口部から外への第1接続エレメントの動きが防止される。固定用レールは第1位置の第1受け入れ開口部および第2受け入れ開口部を遮断解除することができ、これによって第1受け入れ開口部および第2受け入れ開口部から外へ第1接続エレメントが移動可能となる。
【0025】
固定用レールは接続レールと共に形成されてもよく、この接続レールはベースレールをさらなるデバイスのさらなるベースレールに接続するように構成されている。
【0026】
上部支持体はただ1つの接続エレメントを有し、ベースレールは、上部支持体の接続エレメントを受け入れるように構成されたただ1つの受け入れ開口部を備えて形成されてもよい。この種の構成では、ベースレール上のベースレールを少なくとも部分的に取り囲むように配置され、第1位置と第2位置との間でベースレールに沿って移動可能な固定用レールを設けることができる。固定用レールは第2位置の受け入れ開口部を少なくとも部分的に閉じ、これにより接続エレメントが受け入れ開口部から外へ移動するのを防止し、第1位置の受け入れ開口を遮断解除し、これにより接続エレメントが受け入れ開口から外へ移動可能となる。
【0027】
第2接続エレメントは、ベースレールのさらなる受け入れ開口部に静止状態で配置されてもよい。この場合、本開示の意味において第2接続エレメントの静止配置は、第2接続エレメントのベースレールに対しての移動が防止される、すなわち、並進的に移動不可能であることを意味する。従って、この場合で第2接続エレメントの回転を可能にすることができる。
【0028】
デバイスには、ベースレールと第1支持エレメントのさらなる受け入れ開口部に第2接続エレメント静止状態で配置された、予め取り付けられた上部支持体を設けてもよい。デバイスは上部支持体の第1高さを設定するために、第1受け入れ開口部に第1支持エレメントを配置してもよく、ここで第1支持エレメントは第1位置に持ち込まれる。第1支持エレメントは、上部支持体の第2高さを設定するために、第2受け入れ開口部に配置されてもよいし、第1支持エレメントは第2位置に持ち込まれる。
【0029】
他の構成では、ベースレールが第1さらなる受け入れ開口部と、第2さらなる受け入れ開口部とを有してもよい。第2接続エレメントは第1支持エレメントが第1位置に配置されたときに第1さらなる受け入れ開口部に配置されるように構成されてもよく、第1支持エレメントが第2位置に配置されたときに第2さらなる受け入れ開口部に配置されるように構成されてもよい。
【0030】
第2接続エレメントはさらなる受け入れ開口部内に、または第1さらなる受け入れ開口部および第2さらなる受け入れ開口部の一方または両方に、解放可能な静止状態で配置されてもよい。例えば、第2接続エレメントは、固定用レールによって固定されてもよい。この目的のために、固定用レールはベースレールに沿った固定用レールの第2位置および/または第3の位置において、さらなる受け入れ開口部、または別の第1受け入れ開口部およびさらなる第2受け入れ開口部の一方または両方を少なくとも部分的に閉鎖するように構成されてもよい。これにより第2接続エレメントがさらなる受け入れ開口部、または第1さらなる受け入れ開口部および第2さらなる受け入れ開口部の一方または両方から移動するのを防止する。別の位置、例えば第1位置および/または第2位置では、固定用レールがさらなる受け入れ開口部、または第1さらなる受け入れ開口部および第2さらなる受け入れ開口部を遮断解除してもよく、これにより第2接続エレメントがさらなる受け入れ開口部の外へ、または第1さらなる受け入れ開口部および第2さらなる受け入れ開口部の外へ移動可能となる。
【0031】
上部支持体は、上部支持体がソーラーモジュールをベースレールに対して第1角度で保持するように構成された第1保持位置内に配置されてもよく、上部支持体が第1角度とは異なるベースレールに対して第2角度でソーラーモジュールを保持するように構成された第2保持位置内に配置されてもよい。
【0032】
上部支持体は第1支持エレメントが第1位置に配置されるときに第1保持位置に配置されてもよく、上部支持体は第1支持エレメントが第2位置に配置されるときに第2保持位置に配置されてもよい。
【0033】
上部支持体は保持デバイスを備えることができ、この保持デバイスはソーラーモジュールを、例えば、保持デバイスのベアリングまたは支持面に平行に、固定角で保持するように構成され、第1支持エレメントが第1位置に配置されている場合にはベースレールに対して保持デバイスの第1角度で配置され、第1支持エレメントが第2位置に配置されている場合にはベースレールに対して保持デバイスの第2角度で配置される。ヒンジ点において第1支持エレメントと第2支持エレメントとの旋回可能な接続を有する構成では、保持デバイスがヒンジ点の相対に配置されたベアリング面または支持面と、支持面に対してソーラーモジュールを固定するように構成されたクランプエレメントとを有することができる。
【0034】
他の実施形態では、上部支持体がソーラーモジュールを可変角度で保持するように構成された保持デバイスを有する可能性がある。この場合、上部支持体の高さ、特に、第1位置または第2位置における第1支持エレメントの配置による第1高さと第2高さとの間の選択肢は、ベースレールに対して保持されるソーラーモジュールの角度、特に、第1高さに関連する第1角度および第2高さに関連する第2角度を決定することができ、これは第1角度とは異なっている。
【0035】
例示的な実施形態では、デバイス上に配置されるソーラーモジュールの第1角度はベースレールに対して約10度であってもよく、ソーラーモジュールの第2角度はベースレールに対しては約15度であってもよい。他の実施形態では、第1角度は5度であってもよく、第2角度は7度であってもよい。
【0036】
第1支持エレメントは第2支持エレメントに対して第1位置および第2位置にそれぞれ固定可能であり、好ましくは解放可能に固定可能であってもよい。例えば、第1位置および第2位置において、第1支持エレメントと第2支持エレメントとの間に、それぞれのラッチ連結部を設けることができる。この場合、一方の支持エレメント上の弾性または弾性可動突起は、第1位置に対応する開口部、または他方の支持エレメント内の第2位置に対応する開口部に係合することができる。あるいは、第1位置に対応する弾性または弾性可動突起、または支持エレメントの一方の第2位置に対応する弾性または弾性可動突起が他方の支持エレメントの開口部に係合してもよい。弾性または弾性的に可動突起が例えば、可撓性ノーズ、圧力片、またはスプリングピンを備えて形成されてもよい。あるいは、第1および/または第2支持エレメントの対応する開口部に配置されるピンを用いて、解放可能な接続を形成してもよい。さらなる代替として、支持エレメントはさらなるエレメント、例えば、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントが接続される上部支持体の接続エレメントに固定されることによって、互いに対して固定可能であってもよい。
【0037】
特に、工具を用いずに、すなわち、デバイスのユーザが固定を達成するために工具を必要とすることなく、第1支持エレメントを第2支持エレメントに対して第1位置または第2位置に固定することができる。あるいは、第1支持エレメントが例えば、ねじ止め、リベット止め、接着、または溶接によって、第2支持エレメントに対する第1位置または第2位置に工具を用いて、解放可能または解放不可能に固定されてもよい。
【0038】
第1支持エレメントは第2支持エレメントに対して第1支持エレメントの搬送位置内に移動可能であってもよく、第2支持エレメントは第2支持エレメントの搬送位置内にベースレールに対して移動可能であってもよい。これにより、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントがそれぞれの搬送位置に配置された場合に、上部支持体は実質的にベースレール内に配置されてもよい。したがって、上部支持体は、上部支持体がソーラーモジュールを支持するように構成され、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントをそれぞれの搬送位置に移動させることによって第1位置または第2位置に第1支持エレメントが配置される、直立位置から折り畳まれるように構成されてもよい。このようにして、デバイスは、搬送のために準備され得る。実質的にベースレール内の配置はベースレールの全体的な断面プロファイルが付加的なエレメントによって実質的に増加されない場合に、本開示の意味において達成される。特に、デバイスの搬送を行うことができ、この搬送は、搬送される塊を除いて、空間要件および管理性の点で、ベースレール自身の搬送とは異ならないか、または第1支持エレメントが第1位置または第2位置に配置された場合よりも大幅に増加しない。
【0039】
デバイスが固定用レールで形成される構成では、固定用レールが搬送位置内の第1支持エレメントを固定するように構成されてもよい。この目的のために、固定用レールは、例えば、間隔をあけて形成された間隙または突出部を有してもよく、この間隙または突出部は、固定用レールをベースレールに沿って、移送位置に配置された第1支持エレメントの接続エレメントまたは複数の接続エレメントの上を移動させることによって移動されてもよく、このようにして、第1支持エレメントの動きを制限または防止する。
【0040】
デバイスは、ソーラーモジュールの下端を保持するためにベースレール上に配置された下部支持体を有することができる。下部支持体は、ソーラーモジュールの下端をベースレールに対してソーラーモジュールの異なる角度で保持するように構成することができる。あるいは、下部支持体がソーラーモジュールの下端をベースレールに対してソーラーモジュールの角度で保持するように構成されてもよく、下部支持体は調整可能であり、および/またはソーラーモジュールの異なる角度に対してベースレール上に配置されることが意図されている。下部支持体および上部支持体と共に、デバイスは、高い脚部および低い脚部を有するソーラーモジュール用の保持システムを形成するように構成することができる。
【0041】
上部支持体はデフレクタホルダを有してもよく、デフレクタホルダは上部支持体にウインドデフレクタを保持するように構成されており、これによってウインドデフレクタは、第1支持エレメントが第1位置に配置されたときには、ベースレールに対して第1デフレクタ角度で配置され、第1支持エレメントが第2位置に配置されたときには、ベースレールに対して第2デフレクタ角度で配置される。ウインドデフレクタは、デバイス上に配置されたソーラーモジュール、特に平面障壁の下に風が入るのを防止する障壁に相当する。例えば、ウインドデフレクタは金属シートで形成されてもよく、この金属シートは風が開口部を通って入るのを防止するために、デバイスの開口部の前に配置されるように、またはソーラーモジュール装置内に配置されるように構成される。デフレクタホルダによって、デバイスはウインドデフレクタを受け止めるように構成されてもよく、これにより第1支持エレメントが第1位置に配置されるとき、および第1支持エレメントが第2位置に配置されるときの両方で、ウインドデフレクタがデバイスおよび/またはソーラーモジュール装置に使用され得る。
【0042】
デバイスとは独立して、本開示によってデフレクタホルダが提供され、デフレクタホルダはソーラーモジュールのための保持システムの上部支持体上、またはソーラーモジュール装置上、またはソーラーモジュールを支持するためのデバイス上に、ウインドデフレクタを保持するように構成される。これによって、上部支持体がベースレールの上方の第1高さまで延びると、ウインドデフレクタがシステムのベースレール、またはデバイス、またはソーラーモジュール装置に対して、第1デフレクタ角度で配置され、また、上部支持体が、第1高さとは異なる、ベースレールの上方の第2高さまで延びると、ウインドデフレクタはベースレールに対して第2デフレクタ角度で配置される。この場合、上部支持体は、高さが異なった複数の上部支持体から選択される。あるいは、上部支持体が高さ調節可能であってもよい。
【0043】
デフレクタホルダは、凸面状支持面、特に円の円弧に沿って延びる凸面状支持面を有していてもよい。ウインドデフレクタは、凸面状支持面に構成され、かつデフレクタホルダの凸面状支持面に載置される凹状接触面を有していてもよい。凹状接触面は特に、凸面支持面がそれに沿って延びる円弧の直径に等しい直径を有する円弧に沿って延びることができる。ウインドデフレクタはデフレクタホルダに対して回転可能であってもよく、これによって、デフレクタホルダに対するウインドデフレクタの回転中、凸面支持面および凹状接触面間の接触が継続される。つまり、ウインドデフレクタはデフレクタホルダ上に載置される間、デフレクタホルダに対して回転可能であってもよい。このようにして、デフレクタ角度を連続的に調節することができる。接触面が支持面上に載置しているとき、接触面とは反対側のウインドデフレクタの端部がベースレール上またはベースレールの領域内に配置されていると、デフレクタホルダのベースレール上の高さによってデフレクタ角度を自動的に設定することができる。ウインドデフレクタは、ウインドデフレクタがベースレールに対して第1デフレクタ角度で配置される第1位置において、および/またはウインドデフレクタがベースレールに対して第2デフレクタ角度で配置される第2位置において、デフレクタホルダに固定可能、好ましくは解放可能に固定可能であってもよい。ウインドデフレクタは特に、工具なしで、例えば、対応する開口部に係合する弾性ノーズ、押圧片、またはスプリングピンなどのラッチエレメントによって、または工具なしで使用可能な接続エレメント、例えば、手で挿入可能なピンまたは翼部スクリューによって、デフレクタホルダに固定可能であってもよい。これに代えてまたはこれに加えて、ウインドデフレクタは工具によって、例えば、ねじ止め、リベット止め、接着または溶着によって、デフレクタホルダに固定可能であってもよい。
【0044】
ベースレールは、ソーラーモジュールのケーブルを受け入れ且つ配策するように構成することができる。この目的のために、ベースレールは、1つまたは複数のケーブル受け入れデバイスを有することができる。ケーブル受け入れデバイスは、例えば、チャンネルを備えて形成されてもよく、特にベースレールのコースに沿ってケーブルを配策するためのチャンネルを備えて形成されてもよい。ケーブルをベースレール、特に1つまたは複数のケーブル受け入れデバイス内に受け入れること、および配策することによって、ケーブルは損傷から、特にベースレールまたはデバイスの他の構成要素の鋭利なエッジによる損傷から保護され得る。その結果、長さに切断されたプロファイルレールがデバイスに使用されている場合でも、ケーブルを迅速かつ安全に敷設することができる。ベースレールは複数のケーブルを受け入れ、配策するように構成することができる。
【0045】
1つまたは複数のケーブル受け入れデバイスがベースレール自体と共に形成されてもよい。ベースレールを形成するプロファイルは特に、ケーブルの配策を可能にするように設計することができる。例えば、ベースレールは、ケーブルダクトの形状を有することができる。インナーレールベースと、ピンまたは支持体のような他の上にあるエレメントとの間の間隔はソーラーモジュールのケーブルのコネクタ、特に、対応する規格に対応するコネクタが、その間隔で形成された自由空間を通って移動できるように等分することができる。ベースレールは、複数のケーブルを受け入れるように構成されてもよい。ベースレールは特に、複数のケーブルを受け入れるために等分されていてもよい。
【0046】
従って、デバイス内の構造的機能に加えて、ベースレールは、ケーブルダクトの機能も想定することができる。その結果、ケーブル配策のための追加のデバイスを提供する必要性を排除することができる。したがって、特に、生産コスト、物流、および取り付けコストを低減することによって、コストの低減を達成することができる。
【0047】
さらに、固定用レールおよび/または接続レール、特に接続レールで形成された固定用レールは、ソーラーモジュールのケーブルを受け入れ、配策するように構成されてもよい。この場合、ソーラーモジュールのケーブルを受け入れ、配策するためのベースレールの構成についてそれに応じて規定される。
【0048】
本開示は、デバイスの残りの構成とは独立して、ソーラーモジュール装置内のソーラーモジュール保持システムに、またはソーラーモジュールのケーブルを受け入れ、配策するように構成されたソーラーモジュールを支持するデバイスにベースレールを提供する。この場合、ケーブルを受け入れること、および配策することのためのデバイスのベースレールの構成に関する上記の説明が、それに応じて適用される。
【0049】
ベースレールはその上にバラスト保持デバイスの片側を配置するように構成することができ、それによってバラスト保持デバイスが少なくとも部分的にベースレールに載置される。上部支持体は後者が少なくとも部分的にベースレール上に載置されるときに、バラスト保持デバイスの少なくとも1つの開口部に少なくとも部分的に配置されるように構成することができ、そして上部支持体は、これにより、この場合において、実質的にバラスト保持デバイスの上方への動きを防止するような形に成形されている。上部支持体の形状と共に、上部支持体とバラスト保持デバイスとの間のポジティブフィットは、少なくともバラスト保持デバイスの上方への移動方向において、バラスト保持デバイスの上方への移動が防止される程度に確立される。上部支持体の形状は、バラストデバイスの他の方向への移動を防止することができないようなものであってもよい。あるいは、上部支持体の形状がバラストデバイスの他の方向への移動を防止することもできる。バラスト保持デバイスが、特に風の作用によって、ベースレールから外れるほど上方に移動する可能性がないのであれば、バラスト保持デバイスの上方への移動は実質的に防止されている。この場合、ベースレールに対するバラスト保持デバイスの移動という形での多少の動きは、ベースレール上のバラスト保持デバイスの位置の固定を損なうことがなければ許容される。
【0050】
バラスト保持デバイスの少なくとも1つの開口部内の少なくとも一部に上部支持体を配置することは、特に、バラスト保持デバイスの開口部内または異なる開口部内に第1支持エレメントおよび/または第2支持エレメントを配置することを含むことができる。
【0051】
上部支持体の形状は、バラストデバイスの上方に上部支持体の拡大プロファイルを設けることによって、バラスト保持デバイスの上方への移動を実質的に防止することができる。これに代えて、またはこれに加えて、バラスト保持デバイスの上方の上部支持体はまっすぐ上方に延びていなくてもよい。例えば、上部支持体は少なくともバラスト保持デバイスの上方に斜めに延びることができ、それによって少なくともベースレールの延びる方向におけるバラスト保持デバイスの前方移動および/または後方移動が同時に防止されるなら、バラスト保持デバイスの上方移動は実質的に防止され、結果、バラスト保持デバイスは、上部支持体に向かって移動することができない。
【0052】
バラスト保持デバイスは、バラストを受け入れるための凹部と、ベースレール上に配置されるように構成されたベアリングエッジとを有するバラストトラフまたはバラストレールであってもよい。バラスト保持デバイスの少なくとも1つの開口部は、バラスト保持デバイスの横方向エッジに開口するベアリングエッジに切り欠きを有して形成することができる。切り欠きは、上部支持体を取り囲むことができる。この場合、ベースレールの延長方向の切り欠きのエッジは前後の上部支持体に抗して静止することができ、これにより、バラスト保持デバイスの前後への動きが実質的に防止される。
【0053】
本発明はソーラーモジュールを支持するためのデバイスであって、ベースレールと、ソーラーモジュールの上端を保持するためにベースレール上に配置された上部支持体と、バラストを受け入れるためのバラストデバイスとを有し、バラスト保持デバイスの一方の側は、バラスト保持デバイスが少なくとも部分的にベースレール上に載置するようにベースレール上に配置され、上部支持体は少なくとも部分的にバラスト保持デバイスの少なくとも1つの開口部内に配置され、この場合、上部支持体はバラスト保持デバイスの上方への動きが実質的に防止されるように成形される、デバイスを提供する。そのようなデバイスに関連して、上部支持体が第1支持エレメントおよび第2支持エレメントを有するソーラーモジュールを支持するためのデバイスにおけるバラスト保持デバイスおよびその配置に関しては、上記の説明が、それに応じて適用される。
【0054】
上部支持体は、複数の第1接続エレメントを有することができる。例えば、上部支持体は第1支持エレメント上に配置された2つの第1連結エレメントを有することができ、これらの連結エレメントは、例えば、別々に、ピンとして、または第1支持エレメントの突起として設計され、ベースレールの延びる方向に対して横断方向に反対方向に第1支持エレメントから離れて延びる。この場合、第1受け入れ開口部および第2受け入れ開口部はベースレールの反対側の壁を通って延びることができ、その結果、第1接続エレメントが第1受け入れ開口部または第2受け入れ開口部に配置されるときに、2つの第1接続エレメントがそれぞれベースレールの1つの壁上に載置するようになり、したがって、ベースレールの両側で第1支持エレメントを支持する。これに代えて、またはこれに加えて、上部支持体は複数の第2接続エレメントを有することができ、その場合は多数の第1接続エレメントに関連して実施される設計がそれに応じて提供される。
【0055】
ベースレール内の受け入れ開口部は特に、ベースレールの上側に開口していてもよい。例えば、受け入れ開口部はベースレールの上方に開いた間隙として設計され、ベースレールの全幅にわたって延び、ベースレールの延びる方向に対して横方向に延びる接続エレメントが上方から挿入され得る。あるいは、横方向に制限された開口部を有する受け入れ開口部がベースレールの上側に形成されてもよく、例えばボアを有するベースレールの上側に形成されてもよい。この種の構成では、例えば、垂直に延びる接続エレメント、例えば、垂直に配置されたピンを、上側から受け入れ開口部に挿入したり、差し込んだりしてもよい。さらにこれに代えて、ベースレールの一方の側面に開口する受け入れ開口部を設けてもよく、これは、上方に開口する受け入れ開口部を有する実施形態と同様に設計されてもよく、上部支持体の対応する接続エレメントがベースレールの関連する側面からその中に導入されてもよい。
【0056】
第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは、同じように設計され、互いに接続されて上部支持体を形成することができる。例えば、第1支持エレメントおよび第2支持エレメントは、同じ形状を有していてもよく、例えばヒンジ点で互いに連結されて、方向軸を中心に180度の角度だけ互いに対して回転されるように配置されてもよい。
【0057】
通常、第1支持エレメントの第1位置および第2位置に加えて、さらなる位置を設けることができる。特に、ソーラーモジュールを支持するためのデバイスに関連して、ベースレールの上方の上部支持体は、この場合、より高くに調整可能であってもよい。配置に関連して、ベースレールに対してソーラーモジュールのさらなる傾斜角度が設けられてもよい。この場合、追加のエレメントの個数およびその可能となる位置はそれに応じて変えてもよい。例えば、追加の受け入れ開口部を設けることができる。
【0058】
ソーラーモジュール装置は、複数の支持デバイスを有することができる。2つの支持デバイスを有する構成において、第1支持デバイスと第2支持デバイスとは互いに対して配置および配向させることができ、これによって第1支持デバイスのベースレールおよび第2支持デバイスのベースレールとが実質的に平行に延び、第1支持デバイスの上側支持デバイスが第2支持デバイスの上側支持デバイスに直接対向して配置される。この場合、ソーラーモジュールは第1支持デバイス上の第1側面を有して配置されてもよく、ソーラーモジュールの上端は第1支持デバイスの上側支持部によって第1側面の領域に保持される。第1側面に対向する第2側面を備えて、ソーラーモジュールは第2支持デバイス上に配置されてもよく、ソーラーモジュールの上端は第2支持デバイスの上部支持体によって第2側面の領域内に保持される。第1支持デバイスおよび第2支持デバイスのそれぞれの第1支持エレメントは、それぞれ第1位置に配置されており、両方の第1支持エレメントはそれぞれのベースレールに対して反対側に配置され、これにより、ソーラーモジュールがベースレールに対して第1傾斜角で配置されているか、または第1支持デバイスおよび第2支持デバイスのそれぞれの第1支持エレメントは、それぞれの第2位置に配置されており、2つの第1支持エレメントはそれぞれのベースレールに反対して配置され、これによりソーラーモジュールがベースレールに対して第2傾斜角で配置されている。
【0059】
ソーラーモジュール装置は第3支持デバイスを有してもよく、例えば、第1支持デバイスおよび第2支持デバイスのベースレールに平行に配向されたベースレールを備え、ソーラーモジュールを中央に支持する第1デバイスおよび第2支持デバイスの間に配置された第3支持デバイスを有することができる。ソーラーモジュール装置はさらに、任意の数のさらなる支持デバイスを有することができる。
【0060】
異なる支持デバイスのベースレールの実質的に平行なコースは、ソーラーモジュールを取り付ける際の通常の取り付け公差の範囲内におけるベースレールの平行なコースを意味する。第2支持デバイスの上部支持体に直接対向する第1支持デバイスの上部支持体の配置は、特に、第1支持デバイスの上部支持体の点を通って第1支持デバイスおよび第2支持デバイスのベースレールに垂直に延びる直線が、第2支持デバイスの上部支持体の同じ点を通って延びること、またはこの点から僅かな距離だけ延びることを意味してもよい。ベースレールの実質的に平行な配置および互いに直接対向する支持体の配置は、特に、ソーラーモジュールのそれぞれのフレーム間に生じる干渉、例えば衝突または重複を伴わずに、ベースレールに隣接し、かつベースレールに沿って前後に並べるような多数のソーラーモジュールの配置が可能である場合に、満たされる。
【0061】
2つのソーラーモジュールはソーラーモジュール装置内において互いに隣り合って配置されてもよく、1つのソーラーモジュールは支持デバイス上に第1側面を有して配置され、もう一方のソーラーモジュールは同じ支持デバイス上に第2側面を有して配置される。この場合、ソーラーモジュールのそれぞれの他方の側はそれぞれのさらなる支持デバイス上に配置されてもよく、この支持デバイスはソーラーモジュール装置の横方向端部を形成してもよく、またはさらに別のソーラーモジュールのそれぞれの側が配置されてもよい。
【0062】
2つのソーラーモジュールはソーラーモジュール装置内で互いに前後に配置されてもよく、この場合、ソーラーモジュールの傾きは、同じ方向または逆方向に傾斜していてもよい。同じ方向の傾斜の場合、ソーラーモジュールのそれぞれの上端は、それぞれの上部支持体によって保持されてもよい。ソーラーモジュールが反対方向に傾いている場合、両方のソーラーモジュールのそれぞれの上端を同じ上部支持体によって保持することができる。
【0063】
ソーラーモジュール装置内において、ソーラーモジュールの配置は互いに隣り合って、および前後に並んでもよく、それに応じて、上述のそのような配置の実施形態が可能である。互いに隣り合う2つのソーラーモジュールおよび互いに反対の傾斜を有する2つのさらなるソーラーモジュールの配置において、4つのソーラーモジュールは、特に、各々のそれぞれのコーナー領域において、同じ上部支持体によって保持されてもよい。
【0064】
ソーラーモジュール装置の支持デバイスは、本開示にて記述しているソーラーモジュールを支持するためのデバイスであってもよい。支持デバイス、特に本開示によるソーラーモジュールを支持するためのデバイスは、4つまでの各ソーラーモジュールのそれぞれの上端を1つの側面の領域に保持するように構成することができる。この目的において、支持デバイスの上部支持体は、ソーラーモジュール、特にソーラーモジュールのフレームプロファイルが支持デバイスに取り付けられるように配置される1つまたは複数のストップエレメントを有することができる。特に、4つの各ソーラーモジュールのそれぞれの上側エッジおよび/またはそれぞれの側面エッジのためのストップを、1つまたは複数のストップエレメントで形成することができる。これに代えて、またはこれに加えて、支持デバイスの上部支持体は最大4つのソーラーモジュールのそれぞれの上端をそれぞれ締結するための締結(fastening)エレメント、例えば、締め付け(clamping)エレメントおよび/またはねじエレメントを有することができる。
【0065】
キット、ソーラーモジュールを支持するためのデバイスを製造するため方法、および/またはソーラーモジュール装置に関して、ソーラーモジュールを支持するデバイスに関して記述された構成がそれに応じて提供され、その逆もまた同様である。
【0066】
ウインドデフレクタおよび/またはバラスト保持デバイスは特に、第1デバイス上の第1側と、第2デバイス上の第1側とは反対側の第2側とを備えて配置されるソーラーモジュール装置に設けられてもよい。ウインドデフレクタおよび/またはバラスト保持デバイスに関連して、デバイスに関連して説明される構成は、ウインドデフレクタおよび/またはバラスト保持デバイスの一方の側に関して、それぞれ支持デバイスまたは支持デバイスのために適宜設けられてもよい。これに代えて、または、これに加えて、支持デバイスまたは支持デバイスの少なくとも1つのベースレールはソーラーモジュールの1つまたは複数のケーブルを受け入れて配策するように、記載された構成に従って構成されてもよい。
【0067】
例示的に記載された実施形態の代わりに、またはそれに加えて、一実施形態における支持デバイスは、ベースレールおよび固定用レールの領域に排水システムを備えて形成されてもよい。この目的のために、排水溝をベースレールの底部領域に設けることができ、これはベースレールの長手方向に延び、水、特に雨水を排水する役割を果たす。ベースレールにケーブルが挿入されている場合、これによりケーブルが水中に横たわるのを防止する。次いで、排水溝を介してベースレールから流出する水または排水される水はその下の固定用レールに到達することができ、底部領域の固定用レール上に形成された凹部に沿って外部に排水されることができる。排水チャンネルは、凹部と、その上に配置された固定用レールのベースとによって形成される。
【0068】
さらなる実施形態では、説明された例示的な実施形態の代わりに、またはそれに加えて、下部支持体はベースレール上に旋回可能に取り付けられた支持構成要素で形成されて提供されてもよい。支持または保持構成要素はソーラーモジュールが配置される支持面を提供し、スペーサーピンは互いに隣り合って形成された支持面上に配置されてもよく、この支持面上には両側に配置されるソーラーモジュールのためのストップが形成されている。保持構成要素はベースレール上に、ベースレールの長手方向に対して横方向に延びる旋回軸を中心に旋回可能なように取り付けられる。保持爪は、ベースレールを反対側で、かつベースレールから離れた位置でつかむことができるので、せん断レールまたは固定用レールがベースレールと保持爪との間の間隔領域に押し込まれ得る。保持構成要素が旋回軸を中心に旋回される場合、保持爪は、(上方に旋回することによって)係合から解放されてもよい。保持構成要素の旋回可能な取り付けは、ソーラーモジュールの異なる傾斜角度への連続的な調整を可能にする。
【0069】
さらなる例示的な実施形態が、以下、図面を参照してより詳細に説明される:
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1図1は固定されていない構成でソーラーモジュールを支持するためのデバイスを示す;
図2図2はソーラーモジュールを固定構成で支持するための別のデバイスを示す;
図3図3は輸送構成においてソーラーモジュールを支持するためのさらに別のデバイスを示す;
図4A図4Aは低い上部支持体を有するソーラーモジュールを支持するデバイスを示す;
図4B図4Bは高い上部支持体を有するソーラーモジュールを支持するための別のデバイスを示す;
図5図5は片側10度構成のソーラーモジュール装置を示す;
図6図6は片側15度構成の別のソーラーモジュール装置を示す;
図7図7は両側10度構成のさらに別のソーラーモジュール装置を示す;
図8A図8Aはソーラーモジュール装置の詳細図を示す;
図8B図8Bはさらなるソーラーモジュール装置の詳細図を示す;
図9図9はソーラーモジュールをベースレールで支持するためのデバイスのための装置の概略図を示す;
図10図10は支持構成要素または保持構成要素を有する図9の装置における部分概略図を示す;
図11図11は横ウインドデフレクタを有するソーラーモジュールを支持するためのデバイスのための装置の概略図を示す;
図12図12図11の装置の部分概略図を示す;
図13図13図12の装置の拡大概略図を示す;
図14】支持構成要素または保持構成要素を有する、図13の装置の部分拡大概略図を示す。
図15図15図14の装置の部分拡大概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図1は、ソーラーモジュールを支持するためのデバイスを示す。デバイスは、ベースレール1と形成される。上部支持体2はベースレール1上に配置され、上部支持体2はソーラーモジュールの上端をソーラーモジュールの片側に保持するために使用される。
【0072】
上部支持体2は、高さ調節可能である。この目的のために、支持体は2つの支持エレメント3a、3bと形成される。図1の例示的な実施形態では、支持エレメント3a、3bの各々は2つの鋳造金属部品4と形成される。鋳造金属部品4は円筒ピン5によって互いに接続されている。図示の実施形態では、4つの鋳造金属部品4は構造的に同一である。
【0073】
支持エレメント3a、3bはヒンジ軸A上に位置する2つのヒンジ点6a、6bにおいて円筒形ピン5によって互いに連結され、ヒンジ軸Aの周りの回転を可能にする。その結果、支持エレメント3a、3bは、互いに対して旋回され得る。支持エレメント3a,3bのそれぞれの下端には、円筒ピン5がそれぞれ2つの接続エレメント7a、7bと形成される。接続エレメント7a、7bは支持エレメント3a,3bから横方向に突出している。
【0074】
また、接続エレメント7a,7bは、ベースレール1の受け入れ開口部8a、8b、8cに配置されていてもよい。この場合、ベースレールの第1受け入れ開口部8aおよび第2受け入れ開口部8bはベースレール1の対向する側壁9a、9bにおいてそれぞれ1つの長孔状を形成しており、それぞれが全幅にわたってベースレール1を貫通し、かつ、ベースレールの上側に開口する間隙として形成されている。第1支持エレメント3aの接続エレメント7aは、上方から第1受け入れ開口部8aに向けて、または第2受け入れ開口部8bに向けて挿入することができる。これによって、ベースレール3のコースに沿った第1支持エレメント3aの下端のそれぞれの位置が規定される。図1に記載のデバイスでは、第1受け入れ開口部8a中に第1接続エレメント7aが配置されている。
【0075】
ベースレール1のさらなる受け入れ開口部8cは円形の断面を有する間隙として形成され、この間隙はベースレール1の全幅を貫通し、かつ、ベースレール1の対向する側壁9a、9bに円形のボアを形成する。第2支持体3bの接続エレメント7bは、さらなる受け入れ開口部8c内に回転可能に配置されている。示された実施形態では、第2支持エレメント3bの接続エレメント7bがピン端として、円筒ピン5中において配置され、かつ、円筒ピン5から突出して、形成されている。この円筒ピンはさらなる受け入れ開口部8cに係合し、かつ、第2支持エレメント3bの下端をベースレール1の延びる方向に沿って静止した状態で固定している。
【0076】
図2はソーラーモジュールを支持するデバイスを示す。図2のデバイスは、図1の構成と比較して、第1支持エレメント3aの接続エレメント7aがベースレール1の第2受け入れ開口部8bに配置されている。この結果、第1支持エレメント3aおよび第2支持エレメント3は図1に示す構成に対して旋回し、そして第1接続エレメント7aと第2接続エレメント7bとの距離によって決まる第1支持エレメント3aの下端と第2支持エレメント3bとの距離が大きくなる。したがって、ベースレール1の上方にある、第1接続エレメント7a、第2接続エレメント7b、およびヒンジ点6a、6bにより形成される各三角形の高さは低くなる。これにより、図1に示す構成の上部支持体と比較して、図2の構成の上部支持体の全高が低くなる。さらに、ソーラーモジュールの支持点がベースレール1に対してシフトする。その結果、上端がそれぞれの上部支持体2上に保持され、かつ、下端がそれぞれのベースレール1の高さにあるソーラーモジュールについて、図1の構成および図2の構成の間において、水平に対する異なる角度が達成される。
【0077】
図1および図2の表現を比較すると、第1受け入れ開口部8aまたは第2受け入れ開口部8b内の第1接続エレメント7aの配置に応じて、ヒンジ点6a、6bの前後にベースレール1のコースに沿って配置された円筒形ピン5が、第1支持エレメント3aおよび第2支持エレメント3bにおける鋳造金属部品4の異なる開口部と接触することが明らかである。この場合、上部支持体2をさらに安定させるために、適当なピン5が対応する開口部内に固定される。
【0078】
上部支持体2は保持デバイス10を有する。保持デバイス10は、それぞれのソーラーモジュールを保持するために2つの支持面11a、11bを有する。2つの支持面には1つまたは複数のソーラーモジュールが配置され、固定され得る。支持面11a、11bはソーラーモジュールを水平に対してある角度で支持するために、保持デバイス10の中央部分に対してある角度で配置される。ストップは、支持面11a、11bの各々に形成され、それに対して、保持デバイス10上に配置されるソーラーモジュールは、特にソーラーモジュールのフレーム構造に関して、それらを配向させるために横方向に配置されてもよい。したがって、示された実施形態において、保持デバイス10が4つのソーラーモジュール、すなわち、各々がベアリング面11a、11bの各々の上で互いに横方向に隣り合って配置された2つのソーラーモジュールを保持するように構成されていることが明らかである。
【0079】
図1図2の比較から明らかなように、第1受け入れ開口部8aと第2受け入れ開口部8bは、ベースレール1の上端とは異なる深さを有している。その結果、図2に示すように、第1接続エレメント7aと第2接続エレメント7bとは、第1接続エレメント7aが第2受け入れ開口部8bに配置されたときに、同じ高さに配置される。第1接続エレメント7aが第1受け入れ開口部8aに配置された場合、第1接続エレメント7aは第2接続エレメント7bよりも高い位置にある。その結果、図1に係る構成の保持デバイスは、図2に係る構成で設定された中段部分の水平方位に対して角度が付けられる。異なる構成の支持面11aの水平に対して異なる角度がこのようにして達成される。図1の例示的な構成では、支持面11aの水平に対する角度、したがって、ソーラーモジュールが支持面11a上に平らに配置される水平に対する角度は、15度である。図2の例示的な実施形態によれば、水平に対する支持面11aの角度、したがって、ソーラーモジュールのベアリング角度は、10度である。
【0080】
この目的に適した保持デバイス10の開口部には、ヒンジ軸Aに配置された円筒ピン5とヒンジ点6a、6bの前後にベースレール1のコースに沿って配置された円筒ピン5とが配置されている。その結果、ベースレール1のコースに沿ってヒンジ点6a、6bの前後に配置された円筒ピン5を各支持エレメント3a、3bの種々の位置における鋳物金属部品4の対応する開口部に固定することによって、保持デバイス10の位置および方位の固定が追加的に達成されることがある。
【0081】
図示の構成では、第2接続エレメント7bがデバイスの輸送用状態においてさらなる受け入れ開口部8cに固定位置で予め取り付けられている。ソーラーモジュールを支持するためのデバイスを準備するために、第1接続エレメント7aは、第1受け入れ開口部8aまたは第2受け入れ開口部8bに配置される。図示の実施例では、ヒンジ点6a、6bの前後に配置された円筒ピン5の固定は、第1接続エレメント7aが第1受け入れ開口部内8aまたは第2受け入れ開口部8b内に配置された後にのみ、鋳造金属部品4の対応する開口部内で行われる。これは第1受け入れ開口部内8aまたは第2受け入れ開口部8b内の第1接続エレメント7aを支持エレメント3a、3bに配置する間に、互いに対して移動可能であることが必要であるからである。
【0082】
図1において、固定用レール12は、ベースレール1のコースに沿ってベースレール1の後方に示されている。固定用レール12は連結レールと一緒に形成されている。この連結レールは互いの背後に1つずつ複数の配置を連結するように構成されている。固定用レール12はプロファイルと一緒に形成される。プロファイルは、ベースレール1の外形に当てはめられる。この結果、固定用レール12がベースレール1を下から包囲し、ベースレール1の側壁9a、9bを部分的に覆う。この目的のために、固定用レール12はベースレール1上に押し込まれる。これを図2に示す。
【0083】
固定用レール12は、ベースレール1上に押しこまれると、第1受け入れ開口部8aおよび第2受け入れ開口部8bを部分的に覆って、閉じる。この場合、固定用レール12の第1位置(図示せず)が規定される。その中で固定用レールは、ベースレール1上に部分的に押し込まれ、まだ覆われておらず、第1受け入れ開口部8aおよび第2受け入れ開口部8bはまだ閉じていない。図2に示す固定用レール12の第2位置では、後者が第1受け入れ開口部8aおよび第2受け入れ開口部8bを部分的に覆って、閉じるように、ベースレール1上にこれまで押し込まれる。その結果、第1接続エレメント7aはそれらが配置される受入れ開口部8a、8bから(すなわち、図2の実施形態における第2受け入れ開口部8bから)移動することが防止される。その結果、上部支持体、特に第1支持エレメント3aを所望の位置に固定することが達成される。
【0084】
固定用レール12の内側には、固定用レール12が第1受け入れ開口部8a内のより高い配置および第2受け入れ開口部8b内のより低い配置の両方において、接続エレメント7aを包囲し、かつ固定できるように、それぞれの突起が形成される。
【0085】
固定用レール12は、第2位置にロックされてもよい。例えば、係止エレメントはベースレール1と固定用レール12との間に設けることができる。係止エレメント上において、固定用レール12が係止方式で第2位置にて固定される。例えば、第1接続エレメント7aおよび/または第2接続エレメント7bは弾性または弾性可動ピンエレメントと一緒に形成されてもよい。ピンエレメントは、固定用レール12の内側の対応する間隙に固定する目的で係合する。あるいは、固定用レール12は、例えば、挿入されるピンの手段、ねじ留め、接着、または溶着によって、第2位置でベースレール1に固定されてもよい。
【0086】
図3は、輸送構成におけるソーラーモジュールのための保持システムのための配置を示す。この場合、上部支持体2が完全に潰れるように第1支持エレメント3aが第2支持エレメント3bに対して配置される結果として、第1接続エレメント7aは完全に後方に移動する。この場合、支持エレメント3a,3bは、実質的にベースレール1の内部に配置されている。支持エレメント3a、3bおよび保持デバイス10は、実際には依然としてベースレールのプロファイルを越えて上方に突出する。それにもかかわらず、著しくコンパクトな構造が達成され、その結果、輸送構成における配置の輸送が容易になり得る。固定用レール12を形成する連結レールは、輸送構成において、ほぼ完全にベースレール1の上方に配置されている。この場合、第1接続エレメント7aは、ベースレール1の外側、すなわち後方に配置され、ベースレール1を越えて突出する固定用レール12の部分によって包囲される。その結果、連結エレメント7a、従って上部支持体2は、輸送構成で固定される。加えて、下部支持体13がベースレール1上に配置され、その各々はソーラーモジュールの下端を保持するように構成されている。
【0087】
図4Aおよび4Bはソーラーモジュールを支持するためのデバイスを示しており、このデバイスでは、固定用レール12が高さ調整不可能な上部支持体の固定に使用されている。図4Aの表示によれば、第1高さを有する上部支持体2aがベースレール1上に配置されている。この目的のために、ベースレール1は、2つの受け入れ開口部8d,8eを有する。上部支持体2aには支持構造体3cが形成されている。支持構造体3cの下端には、ベースレール1の延伸方向に沿ってその前後に受け入れ開口部8d,8eに配置されている接続エレメント7c,7dを有している。この目的のために、ベースレール1の受け入れ開口部8d,8eは上端にて開口している。固定用レール12が受け入れ開口8d、8eを部分的に覆い、かつ、閉じるように、固定用レール12をベースレール1上に押し込んでもよい。そしてこれゆえに、接続エレメント7c、7dを固定し、その結果、図1および図2の実施形態に関連する文言に類似した上部支持体2aを固定するようにしてもよい。図4Aと比較すると、図4Bに係る実施形態では、上部支持体2bがベースレール1上に配置されているが、これは図4Aの実施形態に係る上部支持体2aよりも高い。
【0088】
したがって、固定用レール12を第2位置に移動させることによって、図4Aおよび図4Bによる各デバイスを取り付けるときに、各上部支持体2a、2bを固定用レール12と共にベースレール1に固定することができる。さらに、固定用レール12を第1位置内に移動させ、ベースレール1上に配置された上部支持体を取り外し、所望の上部支持体をベースレール1上に配置し、かつ固定用レール12を第2位置内に移動させることによって、上部支持体の交換が可能になる。
【0089】
図5は、ソーラーモジュールの配置を示す。ソーラーモジュールの配置は2つのデバイス100a、100bを備える。その各々はベースレール1a、1bと、上部支持体2a、2bと、下部支持体13a、13bと、固定用レール12a、12bとして機能する接続レールとを備える。接続レールは保持システムを拡張するための追加のベースレールにベースレール1a、1bを接続するためのものである。
【0090】
デバイス100a、100bのベースレール1a、1bは平行に配向されている。また、上部支持体2a、2b、および下側支持体13a、13bは、それぞれベースレール1a、1bに沿って互いに同一の高さで配置されている。ソーラーモジュール101は、より良好な明瞭さのために図5においてフレームとしてのみ示されている。ソーラーモジュール101は反対側の面の上端に載置され、上部支持体2a、2bのベアリング面または支持面11aによって保持されている。下端では、ソーラーモジュール101がそれぞれ、反対側の面に載置され、かつ、下部支持体13a、13bによって保持される。したがって、ソーラーモジュール101はソーラーモジュール装置によって、4つの支持点で保持される。その結果、ソーラーモジュール101のフレーム上の線形支持体とは対照的に、支持体は点状であると理解され得る。ソーラーモジュール101の4点ホルダーは、したがって、図5に示される保持システムを備える。
【0091】
デバイス100a,100bの上部支持体2a、2bは、それぞれ第2受け入れ開口部8bに第1接続エレメント7aを備えて配置されている。その結果、上部支持体2a、2bがベースレール1の上方において同一の高さを有しており、かつ、支持面11aは水平に対して10度斜めになっている。したがって、ソーラーモジュール101は、水平に対して10度の角度で保持システム内に配向される。
【0092】
図6は、異なる構成のソーラーモジュール装置を示す。ソーラーモジュール装置では、上部支持体2a,2bがそれぞれ第1受け入れ開口部8aに第1接続エレメント7aを備えて配置されている。その結果、上部支持体2a、2bはベースレール1の上方において同一の高さを有しており、かつ、支持面11aは水平に対して15度斜めになっている。したがって、ソーラーモジュール101は、水平に対して15度の角度で、図6の保持システム内で配向される。
【0093】
代替の構成では、デバイス100a、100b、特に上部支持体2a、2bはソーラーモジュール101の他の角度を設定することができるように設計することができる。この目的のために、受け入れ開口部およびピン5は、後者が受け入れられる穴と同様に、設計および配置されてもよい。これにより、上部支持体2a、2bの第1支持エレメント3aの対応する配置と共に、ソーラーモジュール101の所望の角度が設定される。
【0094】
複数のソーラーモジュール101の横方向配置が提供されてもよく、その各々は、図5または図6による配置で提供される。この場合、隣り合って配置された2つのソーラーモジュール101が同じ支持面11a上で互いに隣り合って保持されて提供される。この結果、2つのソーラーモジュールが同じ上部支持体2a、2b上に保持されるように設けられてもよい。
【0095】
図7は、2つのソーラーモジュール101a、101bは一方が他方の後ろに配置されている、さらなるソーラーモジュール装置を示す。この場合、第1ソーラーモジュール101aが反対側の面の上端に載置され、かつ、上部支持体2a、2bの支持面11aによって保持される。その下端において、第1ソーラーモジュール101aは、それぞれ、反対側の面を上に載置され、デバイス100a、100bの下部支持体13a、13bによって保持される。第2ソーラーモジュール101bは、上部支持体2a、2bの支持面11b反対側の面の上端に位置し、それによって保持されている。それらの下端では、第2ソーラーモジュール101bがそれぞれ、反対側を上にして載置されて、それによって保持され、さもなければ図示されていないさらなる下方のデバイスによって保持される。図7による複数対のソーラーモジュール101a、101bの配置は、互いに隣接して設けられてもよい。この場合、互いに隣り合って配置された2つのソーラーモジュール101a、101bが同じ支持面11a、11b上に互いに隣り合って保持される。これにより、4つのソーラーモジュールが同じ上部支持体2a、2b上に保持されるようにすることができる。
【0096】
図7に係るソーラーモジュール装置では、上部支持体2a、2bがそれぞれ第2受け開口部8bに第1接続エレメント7aを備えて配置される。この結果、上部支持体2a,2bがベースレール1上で同じ高さになるように、かつ、支持面11a,11bのそれぞれが水平に対して10度の角度を有し、支持面11a,11bが反対方向に下降するように配置されている。したがって、図7によるソーラーモジュール装置のソーラーモジュール101a、101bは、水平に対して10度の角度でそれぞれ互いに反対方向に向き合うように配向されており、かつ、反対方向に向かって下がっている。
【0097】
図5、6、および7に示されるソーラーモジュール装置はソーラーモジュールを平坦な屋根に取り付けるように構成されている。開示される保持システムはまた、他の用途、例えば、ソーラーモジュールの自立型取り付けにも使用可能である。平坦な屋根への取り付けの場合、保持システムを屋根に接続する多くのアプリケーションでは不可能である。これらの理由により、また、平坦な屋根への接続が可能である実施形態における安全性を高めるために、図5、6、および7の実施形態によるソーラーモジュール装置の保持システムはバラストトラフ102を有している。これは、保持システムの重量を増加させるものであり、従って、例えば、風の作用による保持システムの動きを防止するために、バラストで満たされてもよい。バラストトラフは、ベースレール1a、1b上のエッジ領域において反対側に載置する。特に図8Aおよび図8Bの詳細図から分かるように、バラストトラフ102は、エッジ領域に開口部103を有する。開口部103は、受け入れ開口部8a、8b、8c内の接続エレメント7a、7bの様々な配置における支持エレメント3a、3bが開口部103内に受け入れられるように配置され、成形される。これは、ソーラーモジュール101の10度方位のための装置100bの構成について図8Aに示されている。図8Bは、ソーラーモジュール101の15度方位のための対応する構成を示す。
【0098】
支持エレメント3a、3bの、特にそれらの上方への拡幅の形状、および鋳造金属部品4の支柱の斜めの方位は、バラストトラフ102の上方への移動を制限する。このように、ベースレール1a、1bからのバラストトラフ102の(完全な)持ち上げが防止される。このようにして、バラストトラフ102は保持システムに固定される。
【0099】
また、図5および6に示されるソーラーモジュール装置は、それぞれ後部ウインドデフレクタ104を有する。後部ウインドデフレクタ104は、成形金属シートで形成され、風がそれぞれのソーラーモジュール101の後方下から流れて上方に移動するのを防止する。上部支持体2bの異なる構成について図8Aおよび図8Bの詳細な表現に例として示すように、上部支持体2bの保持デバイス10上にデフレクタホルダ105が配置されている。デフレクタホルダ105は、凹状に丸められた支持面106を有する。後部ウインドデフレクタ104は凹状に丸められた接触面107を有し、支持面106の形状に適合している。この場合の支持面106および接触面107のそれぞれの形状は、後部ウインドデフレクタ104が単に支持面106上で上部支持体2bの高い構成と上部支持体2bの低い構成との間でシフトされるように選択される。これは、特に、図8Aおよび8Bの比較において見ることができる。したがって、接触面107の形状により、同じ後部ウインドデフレクタ104は、保持システムに使用するためのデフレクタホルダ105との接続に適している。また、後部ウインドデフレクタは、ソーラーエレメントが異なる角度構成を有するソーラーモジュール装置に適している。例えば、図5に例を挙げて示すように、10度構成の保持システムの両方、ならびに、図6に例を挙げて示すように、15度構成の保持システムに適している。
【0100】
後部ウインドデフレクタ104の上端は、適切な固定手段によってデフレクタホルダ105上に所望の位置に固定される。例えば、支持面106上に配置された後部ウインドデフレクタ104はデフレクタホルダ105にネジ止めされてもよいし、締め付けエレメントによって固定されてもよい。後部ウインドデフレクタ104の下端は、下部支持体13によって保持されてもよい。図8Aでは、例として、さらなる配置の下部支持体13に保持されているウインドデフレクタ104の下端が示されている。この配置は、別の方法では図示されておらず、装置100bの後ろに配置されている。あるいは、ウインドデフレクタ104の下端が別のエレメント上に載置してもよい。図8Bでは、例として、ウインドデフレクタ104の後端が固定用レール12bとして機能する装置100bの接続レール上に載っていることが示されている。
【0101】
後方ウインドデフレクタ104に加えて、またはこれに代わるものとして、横方向ウインドデフレクタ108を設けてもよい。これにより、それぞれのソーラーモジュール101の横下側から風が流れ、ソーラーモジュールを上方に移動させるのを防止することができる。このような横方向のウインドデフレクタ108は図5および図6に、それぞれの装置100a上の金属薄板の形成で示されている。図7の実施形態によれば、2つの横方向ウインドデフレクタ108a、108bが装置100a上に設けられている。これが一緒になって、保持システムの側面全体を風から遮蔽する。より明確にするために、横方向のウインドデフレクタ108は、それぞれの装置100b上に図5、6、および7に示されていない。しかしながら、図5図6、および図7の実施形態による装置100bのために、対応する横方向ウインドデフレクタ108を設けることもできる。
【0102】
これに代えては、またはこれに加えて、前面側に前面ウインドデフレクタ(図示せず)を設けてもよい。
【0103】
ソーラーモジュール101、101a、101bのための供給ケーブルを受け入れ、配策するために、ベースレール1、1a、1bおよび/または固定用レール12、12a、12bは様々な実施形態においてケーブル配策ユニットとして設計されてもよい。この場合、ベースレール1、1a、1bおよび/または固定用レール12、12a、12b内に配置されたケーブルは、この種のケーブル配策によって外部損傷から保護される。ベースレール1bおよび固定用レール12b内のケーブルの対応する配策は、図6に例として示されている。
【0104】
これに代えて、または、これに加えて、支持エレメント3a、3bの上、または中にケーブル配策を設けることができる。
【0105】
図9はベースレール1でソーラーモジュールを支持するためのデバイスのための配置の模式図を示しており、その上には、支持エレメント3aが上部支持体の一部として配置されている。ベースレール1上に旋回可能に取り付けられた支持構成要素120を有する下部支持体13のさらなる実施形態は、ベースレール1上に配置される。支持または保持構成要素120を有するベースレール1の部分は図10に拡大されて示されている。支持構成要素120がソーラーモジュール(図示せず)を配置するための支持表面またはベアリング表面121を設けており、スペーサーピン123は互いに隣り合って形成されたベアリング表面121、122上に配置されている。スペーサーピン123は、両側に配置されるソーラーモジュールのためのストップが形成されている。保持構成要素120は旋回軸124に対して旋回可能となるようにベースレール1上に取り付けられる。旋回軸124はベースレール1の長手方向に対して横方向に延びる。図9および図10に示す位置では、維持爪(retaining claws)125がベースレール1を反対側で、かつベースレール1から離れた位置でつかみ、これにより、せん断レール12(図示せず)をベースレール1と保持爪125との間隔領域に押し込むことができる。保持構成要素120が旋回軸124を中心に旋回される場合、保持爪125は、(上方に旋回することによって)図10に示される係合から解放されてもよい。したがって、保持構成要素120の旋回可能な取り付けは、ソーラーモジュールの異なる傾斜角度への連続的な調整を可能にする。
【0106】
図10の表現によれば、排水溝127はベースレール1の長手方向の底部領域126に形成され、これは水、特に雨水を排水する役割を果たす(図14の詳細な表現も参照)。ケーブルがベースレール1に挿入されている場合、これによりケーブルが水中に横たわるのを防止する。したがって、排水溝127を介してベースレール1から排水される水は次いで、下方の固定用レール12に到達することができ、そこから、固定用レール12上に形成された凹部128の外部に排出されることができる。排水チャンネルは、凹部128と、その上に配置された固定用レールのベースとによって形成される。
【0107】
図11図15は、横方向ウインドデフレクタ108が設けられた実施形態を示す。図14および図15によれば、横方向ウインドデフレクタ108の部分130は、固定用レール12上の凹部131に受け入れられ、したがって、その取り付け位置に固定される。
【0108】
ソーラーモジュール101aはクランプエレメント132によって保持構成要素120に固定されており、図示の実施形態では、機械的固定手段としてネジ結合が使用されている。クランプエレメント132は、様々な高さまたは厚さのソーラーモジュールがクランプされる、割り当てられたラッチプロファイル133によって調整されてもよい。
【0109】
上述の説明、特許請求の範囲、および図面に開示された特徴は、異なる実施形態を実施するために、個々に、また任意の組合せで、関連するものであってもよい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15