(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060616
(43)【公開日】2022-04-15
(54)【発明の名称】マッチングシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20220408BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220408BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/02 480
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168170
(22)【出願日】2020-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】520095751
【氏名又は名称】株式会社Minoru
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】森 裕嗣
(72)【発明者】
【氏名】三方 浩允
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】投資家と顧客とのマッチングを適切に行うことができるマッチングシステムを提供する。
【解決手段】住宅の購入を希望する投資家2と、当該住宅への入居を希望する顧客3との契約を行うマッチングシステムであって、複数の投資家2の投資家情報が記憶される投資家データベース27と、複数の顧客3の顧客情報が記憶される顧客データベース28と、投資家情報及び顧客情報に基づき、投資家2と顧客3との組み合わせを導出するマッチング手段24とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅の購入を希望する投資家と、当該住宅への入居を希望する顧客との契約を行うマッチングシステムであって、
複数の前記投資家の投資家情報が記憶される投資家データベースと、
複数の前記顧客の顧客情報が記憶される顧客データベースと、
前記投資家情報及び前記顧客情報に基づき、前記投資家と前記顧客との組み合わせを導出するマッチング手段とを備える
ことを特徴とするマッチングシステム。
【請求項2】
前記投資家に対し、前記顧客情報の一部を、前記契約前と前記契約後とで段階的に開示する投資家宛情報開示手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項3】
前記投資家情報は、前記投資家が購入を希望する地域である希望購入地域と、前記投資家が支払可能な上限額である支払可能上限額と、前記投資家が希望する表面利回りである希望表面利回りと、前記希望購入地域、前記支払可能上限額、及び、前記希望表面利回り以外の前記投資家の個人情報とを含み、
前記顧客情報は、前記顧客が居住を希望する地域である希望居住地域と、前記顧客が希望する毎月の賃料である希望賃料と、前記希望居住地域、及び、前記希望賃料以外の前記顧客の個人情報とを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
前記マッチング手段は、
前記投資家データベースに前記投資家情報が記憶される全前記投資家の、前記希望購入地域と、前記顧客データベースに前記顧客情報が記憶される全前記顧客の、前記希望居住地域とを比較し、これらが合致する前記投資家と前記顧客との1以上の組み合わせである第1組み合わせ群を導出し、
前記第1組み合わせ群の中から、前記支払可能上限額、前記希望表面利回り、及び、前記希望賃料が、実現可能な1以上の組み合わせである第2組み合わせ群を導出する
ことを特徴とする請求項3に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
前記投資家宛情報開示手段は、前記第2組み合わせ群において、1人の前記投資家に対して組み合わされる前記顧客の人数が1以上の場合に、その人数、及び、各前記個人情報の一部を、前記投資家に対して開示する
ことを特徴とする請求項4に記載のマッチングシステム。
【請求項6】
前記投資家宛情報開示手段は、前記契約を行った前記顧客の前記個人情報の全てを、前記投資家に対して開示する
ことを特徴とする請求項5に記載のマッチングシステム。
【請求項7】
前記第2組み合わせ群において、1人の前記投資家に対して組み合わされる前記顧客の人数が0の場合に、当該投資家に対し、前記希望購入地域を変更する、及び、前記希望表面利回りを下げる、のうちいずれか1つ以上の提案を行う投資家宛別条件提案手段を備える
ことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【請求項8】
前記第2組み合わせ群において、1人の前記顧客に対して組み合わされる前記投資家の人数が0の場合に、当該顧客に対し、前記希望居住地域を変更する、及び、前記希望賃料を変更する、のうち1つ以上の提案を行う顧客宛別条件提案手段を備える
ことを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のマッチングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅取得を支援するためのマッチングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1には、住宅取得を支援するためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されたシステムに基づき販売される住宅は、投資家が建設事業者から(ローンを組んで)購入するものであって、当該住宅に入居する顧客が毎月投資家に対し賃料を支払うケースを想定している。しかしながら上記特許文献1には、この投資家と入居希望者とのマッチングを適切に行う仕組みが開示されていない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、投資家と顧客とのマッチングを適切に行うことを可能とするマッチングシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点におけるマッチングシステムは、
住宅の購入を希望する投資家と、当該住宅への入居を希望する顧客との契約を行うためのマッチングシステムであって、
複数の前記投資家の投資家情報が記憶される投資家データベースと、
複数の前記顧客の顧客情報が記憶される顧客データベースと、
前記投資家情報及び前記顧客情報に基づき、前記投資家と前記顧客との組み合わせを導出するマッチング手段とを備える
ことを特徴とする。
【0007】
より好適には、
上記第1の発明に係るマッチングシステムにおいて、
前記投資家に対し、前記顧客情報の一部を、前記契約前と前記契約後とで段階的に開示する投資家宛情報開示手段を備える
ことを特徴とする。
【0008】
より好適には、
前記投資家情報は、前記投資家が購入を希望する地域である希望購入地域と、前記投資家が支払可能な上限額である支払可能上限額と、前記投資家が希望する表面利回りである希望表面利回りと、前記希望購入地域、前記支払可能上限額、及び、前記希望表面利回り以外の前記投資家の個人情報とを含み、
前記顧客情報は、前記顧客が居住を希望する地域である希望居住地域と、前記顧客が希望する毎月の賃料である希望賃料と、前記希望居住地域、及び、前記希望賃料以外の前記顧客の個人情報とを含む
ことを特徴とする。
【0009】
より好適には、
前記マッチング手段は、
前記投資家データベースに前記投資家情報が記憶される前記投資家の前記希望購入地域と、前記顧客データベースに前記顧客情報が記憶される前記顧客の前記希望居住地域とを比較し、これらが合致する前記投資家と前記顧客との1以上の組み合わせである第1組み合わせ群を導出し、
前記第1組み合わせ群の中から、前記支払可能上限額、前記希望表面利回り、及び、前記希望賃料が、実現可能な1以上の組み合わせである第2組み合わせ群を導出する
ことを特徴とする。
【0010】
より好適には、
前記投資家宛情報開示手段は、前記第2組み合わせ群において、1人の前記投資家に対して組み合わされる前記顧客の人数が1以上の場合に、その人数、及び、各前記個人情報の一部を、前記投資家に対して開示する
ことを特徴とする。
【0011】
より好適には、
前記投資家宛情報開示手段は、前記契約を行った前記顧客の前記個人情報の全てを、前記投資家に対して開示する
ことを特徴とする。
【0012】
より好適には、
前記第2組み合わせ群において、1人の前記投資家に対して組み合わされる前記顧客の人数が0の場合に、当該投資家に対し、前記希望購入地域を変更する、及び、前記希望表面利回りを下げる、のうちいずれか1つ以上の提案を行う投資家宛別条件提案手段を備える
ことを特徴とする。
【0013】
より好適には、
前記第2組み合わせ群において、1人の前記顧客に対して組み合わされる前記投資家の人数が0の場合に、当該顧客に対し、前記希望居住地域を変更する、及び、前記希望賃料を変更する、のうち1つ以上の提案を行う顧客宛別条件提案手段を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るマッチングシステムによれば、投資家と顧客とのマッチングを適切に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例に係るマッチングシステムを説明する概略図である。
【
図2】本発明の実施例における投資家データベースを説明する概略図である。
【
図3】本発明の実施例における顧客データベースを説明する概略図である。
【
図4】本発明の実施例に係るマッチングシステムの処理手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るマッチングシステムは、投資家が建設事業会社から住宅を購入し、当該住宅に入居する顧客が投資家に対し毎月賃料を支払う仕組みにおいて適用されるものであり、住宅の購入を希望する投資家と、当該住宅への入居を希望する顧客との契約を行うものである。以下、本発明に係るマッチングシステムについて、実施例にて図面を用いて説明する。
【実施例0017】
図1は、本実施例に係るマッチングシステムを説明する概略図である。
図1には、建設事業者1が所持するサーバ10に設けられるマッチングシステム11、複数の投資家2がそれぞれ所持する複数の投資家端末12、複数の顧客3がそれぞれ所持する複数の顧客端末13が表わされている。
【0018】
各投資家端末12及び各顧客端末13は、ユーザインターフェース及び通信インターフェースが設けられる端末、例えば、スマートフォン、タブレット、あるいはPC等を指す。そして各投資家端末12及び各顧客端末13は、それぞれ、この通信インターフェースを用いることで、インターネット等のネットワーク(図示略)を介してマッチングシステム11と通信を行うことができる。
【0019】
マッチングシステム11は、通信制御手段21、投資家宛入力要求生成手段22、顧客宛入力要求生成手段23、マッチング手段24、投資家宛情報開示手段25A、顧客宛情報開示手段25B、投資家宛別条件提案手段26A、顧客宛別条件提案手段26B、投資家データベース27、顧客データベース28、及び、土地データベース29を備えている。
【0020】
通信制御手段21は、マッチングシステム11がインターネット等のネットワーク(図示略)を介して投資家端末12及び顧客端末13などと通信する場合に、通信の確立やデータの授受等の通信制御処理を行う。以下、説明を簡略化するため、ネットワークを介してデータを授受する場合に、通信制御手段21を用いる旨を省略して説明する。
【0021】
投資家データベース27には、
図2に示すように、複数の投資家2それぞれの投資家情報、すなわち、希望購入地域A1、希望物件形態A2、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、その他個人情報A5についての情報が記憶される。
【0022】
希望購入地域A1とは、投資家2が物件(住宅又は土地)の購入を希望する地域である。当該地域は、地方(広域なエリア)別と都道府県(詳細なエリア)別とで分けて記憶されている。
【0023】
希望物件形態A2とは、投資家2が購入を希望する物件の形態、つまり、住宅か土地かについての情報である。
【0024】
支払可能上限額A3とは、投資家2が物件(住宅又は土地)の購入にあたり支払可能な上限額である。当該上限額は、投資家2の自己資金及び勤続年数等により金融機関が決定する融資額に基づくものである。
【0025】
希望表面利回りA4とは、投資家2が希望する表面利回りである。
【0026】
その他個人情報A5とは、投資家2の上記A1~A4以外の個人情報(名前、年齢、連絡先、及び、居住地等)である。
【0027】
顧客データベース28には、
図3に示すように、複数の顧客3それぞれの顧客情報、すなわち、希望居住地域B1、希望レイアウトB2、希望賃料B3、及び、その他個人情報B4についての情報が記憶される。
【0028】
希望居住地域B1とは、顧客3が居住を希望する地域である。当該地域は、地方(広域なエリア)別と都道府県(詳細なエリア)別とで分けて記憶されている。
【0029】
希望レイアウトB2とは、顧客3が居住を希望する住宅のレイアウトである。
【0030】
希望賃料B3とは、顧客3が希望する毎月の賃料である。この賃料は任意の範囲で定められる(例えば「10万円以上15円万以下」など)。また、これは顧客3の希望する支払期間によって変動する。
【0031】
その他個人情報B4とは、顧客3の上記B1~B3以外の個人情報(名前、年齢、連絡先、及び、居住地等)である。
【0032】
土地データベース29には、投資家2が購入可能な土地情報が記憶される。なお、当該土地情報は随時更新される。
【0033】
投資家宛入力要求生成手段22は、上述した希望購入地域A1、希望物件形態A2、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、その他個人情報A5についての入力を投資家2に要求する表示画面D1を生成するものである。生成された表示画面D1は、投資家端末12に送信される。なお、このうち希望購入地域A1については、土地データベース29に記憶される土地情報の中から選択させるものとする。
【0034】
表示画面D1は投資家端末12に表示される。投資家2は、表示画面D1から希望購入地域A1、希望物件形態A2、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、その他個人情報A5についての入力を行う。入力された各情報はマッチングシステム11に送信され、投資家データベース27に記憶される。
【0035】
顧客宛入力要求生成手段23は、希望居住地域B1、希望レイアウトB2、希望賃料B3、及び、その他個人情報B4についての入力を要求する表示画面D2を生成するものである。生成された表示画面D2は、顧客端末13に送信される。なお、このうち希望居住地域B1については、土地データベース29に記憶される土地情報の中から選択させるものとする。
【0036】
表示画面D2は顧客端末13に表示される。顧客3は、表示画面D2から希望居住地域B1、希望レイアウトB2、希望賃料B3、及び、その他個人情報B4についての入力を行う。入力された各情報はマッチングシステム11に送信され、顧客データベース28に記憶される。
【0037】
マッチング手段24は、投資家データベース27及び顧客データベース28に基づき、投資家2と顧客3とのマッチングを行う。具体的には下記のとおりである。なお、投資家データベース27に(投資家情報が)記憶される全ての投資家2を纏めて「投資家群2a」とし、顧客データベース28に(顧客情報が)記憶される全ての顧客3を纏めて「顧客群3a」とする。
【0038】
まず、投資家群2aの中から希望物件形態A2が「住宅」である投資家2を抽出する(以下「投資家群2b」とする)。
【0039】
次に、投資家群2bに含まれる各投資家2の各希望購入地域A1と、顧客群3aに含まれる各希望居住地域B1とを比較し、これらが合致する投資家2と顧客3との組み合わせ(複数の組み合わせが有り得る)を導出する(以下「組み合わせ群C1」とする)。
【0040】
そして、組み合わせ群C1の中から、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、希望賃料B3が、実現可能な組み合わせ(複数の組み合わせが有り得る)を導出する(以下「組み合わせ群C2」とする)。
【0041】
ただし、組み合わせ群C2中において、1人の投資家2が複数の組み合わせに重複して挙げられる組み合わせがあったり(つまり、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3が複数いたり)、あるいは、1人の顧客3が複数の組み合わせに重複して挙げられる組み合わせがあったり(つまり、1人の顧客3に対して組み合わされる投資家2が複数いたり)することが有り得る。
【0042】
そこで、投資家宛情報開示手段25Aは、マッチング手段24により導出された組み合わせ群C2において、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数が1以上の場合に、その顧客3の人数、及び、各顧客3の個人情報(その他個人情報B4)の一部を開示する表示画面D3aを生成する。生成された表示画面D3aは、投資家端末12に送信される。
【0043】
表示画面D3aは投資家端末12に表示される。また、表示画面D3aにおいては、契約する(1人の)顧客3を選定することができる。投資家2は、表示画面D3aにおいて契約する顧客3を選定する入力を行う。入力された各情報はマッチングシステム11に送信され、その後、投資家2は建設事業会社1を介して顧客3と契約する。
【0044】
また、投資家宛情報開示手段25Aは、上記契約後、契約した顧客3の個人情報(その他個人情報B4)を全て開示する表示画面D5を生成する。生成された表示画面D5は、投資家端末12に送信され、投資家端末12に表示される。
【0045】
すなわち投資家宛情報開示手段25Aは、投資家2に対し、顧客情報の一部であるその他個人情報B4を、前記契約前と前記契約後とで段階的に開示する。
【0046】
投資家宛別条件提案手段26Aは、マッチング手段24により導出された組み合わせ群C2において、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数が0の場合に、投資家2に対し、希望購入地域A1を変更する、及び、希望表面利回りA4を下げる、のうちいずれか1つ以上の提案を表示する、表示画面D3bを生成する。生成された表示画面D3bは、投資家端末12に送信される。
【0047】
希望購入地域A1を変更する提案を行う場合には、顧客データベース28に基づき、顧客3の人数が多い希望居住地域B1を、希望購入地域A1とする提案を行ってもよい。また、希望表面利回りA4を変更する提案を行う場合には、顧客データベース28に基づき、顧客3の人数が多い希望賃料B3と整合が取れる希望表面利回りA4を提案してもよい。
【0048】
表示画面D3bは投資家端末12に表示される。また、表示画面D3bからは表示画面D1に移行することができるようにする。投資家2は、表示画面D3bを確認した上で、表示画面D1から再度、希望購入地域A1及び(あるいは)希望表面利回りA4についての入力(変更)を行う。入力された各情報はマッチングシステム11に送信され、投資家データベース27に記憶される。
【0049】
顧客宛情報開示手段25Bは、マッチング手段24により導出された組み合わせ群C2において、1人の顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数が1以上の場合に、その投資家2の人数を開示する表示画面D4aを生成する。生成された表示画面D4aは、顧客端末13に送信される。表示画面D4aは顧客端末13に表示される。その後、顧客3は建設事業会社1を介して(1人の)投資家2と契約する。
【0050】
顧客宛別条件提案手段26Bは、マッチング手段24により導出された組み合わせ群C2において、1人の顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数が0の場合に、顧客3に対し、 希望居住地域B1を変更する、及び、希望賃料B3を変更する、のうち1つ以上の提案を表示する、表示画面D4bを生成する。生成された表示画面D4bは、顧客端末13に送信される。
【0051】
表示画面D4bは顧客端末13に表示される。また、表示画面D3bからは表示画面D2に移行することができるようにする。顧客3は、表示画面D4bを確認した上で、表示画面D2から再度、希望居住地域B1及び(あるいは)希望賃料B3についての入力(変更)を行う。入力された各情報はマッチングシステム11に送信され、顧客データベース28に記憶される。
【0052】
以下、
図4のフローチャートを用いて、本実施例に係るマッチングシステムの処理手順を説明する。
【0053】
ステップS1では、マッチングシステム11(投資家宛入力要求生成手段22)が、投資家情報(希望購入地域A1、希望物件形態A2、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、その他個人情報A5)についての入力を投資家2に要求する表示画面D1を生成し、これを投資家端末12に送信する。
【0054】
ステップS2では、投資家2が、投資家端末12に表示された表示画面D1から、投資家情報(希望購入地域A1、希望物件形態A2、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、その他個人情報A5)についての入力を行い、これを投資家端末12からマッチングシステム11に送信する。
【0055】
ステップS3では、マッチングシステム11(顧客宛入力要求生成手段23)が、顧客情報(希望居住地域B1、希望レイアウトB2、希望賃料B3、及び、その他個人情報B4)についての入力を要求する表示画面D2を生成し、これを顧客端末13に送信する。
【0056】
ステップS4では、顧客3が、顧客端末13に表示された表示画面D2から、顧客情報(希望居住地域B1、希望レイアウトB2、希望賃料B3、及び、その他個人情報B4)についての入力を行い、これを顧客端末13からマッチングシステム11に送信する。
【0057】
ステップS5では、マッチングシステム11(マッチング手段24)が、投資家群2bを抽出する。
【0058】
ステップS6では、マッチングシステム11(マッチング手段24)が、組み合わせ群C1を導出する。
【0059】
ステップS7では、マッチングシステム11(マッチング手段24)が、組み合わせ群C2を導出する。
【0060】
ステップS8では、ステップS7において導出された組み合わせ群C2において、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数が1以上であればステップS9Aへ、0であればステップS9Bへ、それぞれ移行する。
【0061】
ステップS9Aでは、マッチングシステム11(投資家宛情報開示手段25A)が、投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数、及び、各顧客3の個人情報(その他個人情報B4)の一部を開示する表示画面D3aを生成し、これを投資家端末12に送信する。
【0062】
ステップS10Aでは、投資家2が、投資家端末12に表示された表示画面D3aから、契約する1人の顧客3を選定する入力を行い、これを投資家端末12からマッチングシステム11に送信する。
【0063】
ステップS9Bでは、マッチングシステム11(投資家宛別条件提案手段26A)が、投資家2に対し、希望購入地域A1を変更する、及び、希望表面利回りA4を下げる、のうちいずれか1つ以上の提案を表示する、表示画面D3bを生成し、これを投資家端末12に送信する。
【0064】
ステップS10Bでは、投資家2が、投資家端末12に表示された表示画面D3bを確認した上で、表示画面D1から再度、希望購入地域A1及び(あるいは)希望表面利回りA4についての入力(変更)を行い、これを投資家端末12からマッチングシステム11に送信する。その後、ステップS6へ移行する。
【0065】
ステップS11では、ステップS7において導出された組み合わせ群C2において、顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数が1以上であればステップS12Aへ、0であればステップS12Bへ、それぞれ移行する。
【0066】
ステップS12Aでは、マッチングシステム11(顧客宛情報開示手段25B)が、顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数を開示する表示画面D4aを生成し、これを顧客端末13に送信する。
【0067】
ステップS12Bでは、マッチングシステム11(顧客宛別条件提案手段26B)が、顧客3に対し、 希望居住地域B1を変更する、及び、希望賃料B3を変更する、のうち1つ以上の提案を表示する、表示画面D4bを生成し、これを顧客端末13に送信する。
【0068】
ステップS13Bでは、顧客3が、顧客端末13に表示された表示画面D4bを確認した上で、表示画面D2から再度、希望居住地域B1及び(あるいは)希望賃料B3についての入力(変更)を行い、これを顧客端末13からマッチングシステム11に送信する。その後、ステップS6へ移行する。
【0069】
ステップS14では、建設事業会社1を介して投資家2と顧客3との契約を行う。
以上が、本実施例に係るマッチングシステムによる処理手順である。
【0070】
なお本実施例は、希望物件形態A2、及び、希望レイアウトB2がなくても成立する。ただし、希望物件形態A2がない状態とは、住宅の購入のみを受け付ける状態を指す。したがって、その場合、投資家群2bの抽出を行う必要もない。
【0071】
本実施例に係るマッチングシステムでは、複数の投資家2の投資家情報が記憶される投資家データベース27と、複数の顧客3の顧客情報が記憶される顧客データベース28と、投資家情報及び顧客情報に基づき、投資家2と顧客3との組み合わせを導出するマッチング手段24とを備えるので、投資家2と顧客3とのマッチングを適切に行うことができる。
【0072】
また、本実施例に係るマッチングシステムでは、投資家2に対し、顧客情報の一部(その他個人情報B4)を、契約前と契約後とで段階的に開示する投資家宛情報開示手段25Aを備えるので、顧客3の個人情報が必要以上に流出することを防ぐことができる。
【0073】
さらに、本実施例に係るマッチングシステムでは、投資家情報は、投資家2が購入を希望する地域である希望購入地域A1と、投資家2が支払可能な上限額である支払可能上限額A3と、投資家2が希望する表面利回りである希望表面利回りA4と、希望購入地域A1、支払可能上限額A3、及び、希望表面利回りA4以外のその他個人情報A5とを含み、顧客情報は、顧客3が居住を希望する希望居住地域B1と、顧客3が希望する毎月の賃料である希望賃料B3と、希望居住地域B1、及び、希望賃料B3以外のその他個人情報B4とを含み、マッチング手段24は、投資家データベース27に投資家情報が記憶される投資家2の、希望購入地域A1と、顧客データベース28に顧客情報が記憶される顧客の、希望居住地域B1とを比較し、これらが合致する投資家2と顧客3との1以上の組み合わせである組み合わせ群C1を導出し、組み合わせ群C2の中から、支払可能上限額A3、希望表面利回りA4、及び、希望賃料B3が、実現可能な1以上の組み合わせである組み合わせ群C2を導出するので、投資家2と顧客3とのマッチングをより適切に行うことができる。
【0074】
さらに、本実施例に係るマッチングシステムでは、投資家宛情報開示手段25Aは、第2組み合わせ群C2において、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数が1以上の場合に、その人数、及び、各個人情報の一部を、投資家2に対して開示するので、投資家2が契約する顧客3を選ぶことができる。
【0075】
そして、本実施例に係るマッチングシステムでは、組み合わせ群C2において、1人の投資家2に対して組み合わされる顧客3の人数が0の場合に、この投資家2に対し、希望購入地域A1を変更する、及び、希望表面利回りA4を下げる、のうちいずれか1つ以上の提案を行う投資家宛別条件提案手段26Aを備えるので、投資家2と顧客3とのマッチングをさらに適切に行うことができる。
【0076】
そして、本実施例に係るマッチングシステムでは、組み合わせ群C2において、1人の顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数が0の場合に、この顧客3に対し、希望居住地域B1を変更する、及び、希望賃料B3を変更する、のうち1つ以上の提案を行う顧客宛別条件提案手段26Bを備えるので、投資家2と顧客3とのマッチングをさらに適切に行うことができる。
【0077】
なお、本実施例に係るマッチングシステムは、組み合わせ群C2において、1人の顧客3に対して組み合わされる投資家2の人数が複数の場合に、マッチング手段24により、1人の投資家2を選定するようにしてもよい。