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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060712
(43)【公開日】2022-04-15
(54)【発明の名称】半導体製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20220408BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20220408BHJP
   B05C 11/08 20060101ALI20220408BHJP
   B65G 49/07 20060101ALI20220408BHJP
【FI】
H01L21/68 F
H01L21/68 P
B05C11/08
B65G49/07 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168342
(22)【出願日】2020-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徳永 淳二
【テーマコード(参考)】
4F042
5F131
【Fターム(参考)】
4F042AA07
4F042AB00
4F042BA08
4F042CA01
4F042DF09
4F042DF29
4F042DF32
4F042DH09
4F042EB09
4F042EB17
4F042EB21
5F131AA02
5F131BA12
5F131BB03
5F131CA06
5F131CA18
5F131DA22
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA35
5F131DA42
5F131DB01
5F131DB02
5F131DD43
5F131EA06
5F131EB02
5F131KA12
5F131KA42
5F131KB55
(57)【要約】
【課題】塗布液の塗布幅の均一性を高めることを可能にした半導体製造装置を提供する。
【解決手段】実施形態の半導体製造装置は、半導体ウェハWを保管する基板保管ユニットと、半導体ウェハWを保持しつつ回転させる回転保持部22、半導体ウェハW上に塗布液を供給する塗布液供給部23を備える基板処理ユニットと、半導体ウェハWを取り出して回転保持部22に受け渡す搬送アーム321、搬送アーム321を移動させる移動機構とを備える基板搬送ユニットと、搬送アーム321の位置を検出する位置検出ユニット40とを具備する。移動機構は、位置検出ユニット40による搬送アーム321の位置検出結果に基づいて、搬送アーム321の位置を補正しつつ、搬送アーム321を回転保持部22上に移動させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハを保管する保管容器を備える基板保管ユニットと、
前記半導体ウェハを保持しつつ回転させる回転保持部と、前記回転保持部に保持された前記半導体ウェハ上に塗布液を供給する塗布液供給部とを備える基板処理ユニットと、
前記保管容器から前記半導体ウェハを取り出し、取り出した前記半導体ウェハを前記回転保持部に受け渡す搬送アームと、前記カセットからの前記半導体ウェハの受け渡し位置から前記回転保持部への前記半導体ウェハの受け渡し位置まで前記搬送アームを移動させる移動機構とを備える基板搬送ユニットと、
前記回転保持部の近傍に配置され、前記半導体ウェハを保持する前記搬送アームの位置を検出する位置検出ユニットとを具備し、
前記移動機構は、前記位置検出ユニットによる前記搬送アームの位置検出結果に基づいて前記搬送アームの位置を補正しつつ、前記搬送アームを前記回転保持部への前記半導体ウェハの受け渡し位置まで移動させるように構成されている、半導体製造装置。
【請求項2】
前記位置検出ユニットは、前記搬送アームに設けられた少なくとも1つの開口と、前記開口に光を照射する発光部と、前記開口を通過した前記光を受光する受光部とを備える、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記位置検出ユニットは、2つの前記開口を備える、請求項2に記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記移動機構は、前記搬送アームの位置検出結果に基づいて、前記搬送アームの中心が前記回転保持部の中心と一致するように、前記搬送アームを補正しつつ移動させるように構成されている、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記位置検出ユニットは、さらにカセットから取り出された前記半導体ウェハの中心位置を測定する基板測定機構を有し、
前記半導体ウェハは、前記基板測定機構により測定された前記半導体ウェハの中心位置が前記搬送アームの中心と一致するように、前記搬送アームに移載される、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の半導体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体ウェハ上にレジスト液等の塗布液を塗布する工程が行われている。塗布液を塗布する装置は、例えば半導体ウェハを保管するウェハキャリア(FOUP:Front Opening Unify Pod)と、半導体ウェハを回転保持するスピンチャック及び半導体ウェハ上に塗布する塗布液を吐出するノズルを有する塗布ユニットと、ウェハキャリアから取り出した半導体ウェハを塗布ユニットに搬送する搬送アームを有する搬送機構とを備えている。塗布装置を用いて、半導体ウェハの外周部のみに塗布液を塗布する工程がある。このような塗布工程において半導体ウェハの外周部に塗布した塗布膜の塗布幅が不均一になることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-041513号公報
【特許文献2】特開2019-024129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、塗布液の塗布幅の均一性を高めることを可能にした半導体製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体製造装置は、半導体ウェハを保管する保管容器を備える基板保管ユニットと、前記半導体ウェハを保持しつつ回転させる回転保持部と、前記回転保持部に保持された前記半導体ウェハ上に塗布液を供給する塗布液供給部とを備える基板処理ユニットと、前記保管容器から前記半導体ウェハを取り出し、取り出した前記半導体ウェハを前記回転保持部に受け渡す搬送アームと、前記保管容器からの前記半導体ウェハの受け渡し位置から前記回転保持部への前記半導体ウェハの受け渡し位置まで前記搬送アームを移動させる移動機構とを備える基板搬送ユニットと、前記回転保持部の近傍に配置され、前記半導体ウェハを保持する前記搬送アームの位置を検出する位置検出ユニットとを具備する。実施形態の半導体製造装置において、前記移動機構は、前記位置検出ユニットによる前記搬送アームの位置検出結果に基づいて、前記搬送アームの位置を補正しつつ、前記搬送アームを前記回転保持部への前記半導体ウェハの受け渡し位置に移動させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1の実施形態の塗布装置の概略構成を示す平面図である。
図2図1に示す塗布装置の基板処理ユニットを示す図である。
図3図1に示す塗布装置の搬送アームと基板処理ユニットを示す平面図である。
図4図1に示す塗布装置の搬送アームと基板処理ユニットを示す図である。
図5図3に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第1工程を示す平面図である。
図6図4に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第1工程を示す図である。
図7図3に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第2工程を示す平面図である。
図8図4に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第2工程を示す図である。
図9図8に示す搬送アームの位置検出工程後の搬送アームと基板処理ユニットとの関係を示す図である。
図10】第2の実施形態の塗布装置の搬送アームと基板処理ユニットを示す図である。
図11図10に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第1工程を示す図である。
図12図10に示す搬送アームと基板処理ユニットによる搬送アームの位置検出の第2工程を示す図である。
図13図12に示す搬送アームの位置検出工程後の搬送アームと基板処理ユニットとの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の半導体製造装置について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態の半導体製造装置を適用した塗布装置1の概略構成を示す平面図、図2図1に示す塗布装置1の基板処理ユニット及び位置検出ユニットを示す図である。図1及び図2に示す塗布装置1は、基板保管ユニット10と、基板処理ユニット20、基板搬送ユニット30と、位置検出ユニット40と、塗布装置1の動作を制御する制御部50とを具備する。
【0009】
基板保管ユニット10は、複数の半導体ウェハWが格納及び保管された密閉型カセット(FOUP)11等の保管容器を備えている。基板保管ユニット10は、複数の密閉型カセット11を備えており、それぞれの密閉型カセット11から取り出された半導体ウェハWが順に基板処理ユニット20に送られ、基板処理ユニット20で塗布液の塗布処理が行われる。図1において、密閉型カセット11の配列方向をx方向、x方向と平面内で交差する方向をy方向、x方向及びy方向と交差する方向(紙面垂直方向)をz方向とする。
【0010】
基板処理ユニット20は、例えばy方向に配列された複数の基板処理モジュール21を備えている。基板処理モジュール21は、図2に示すように、半導体ウェハWを保持しつつ回転させる回転保持部22と、回転保持部22に保持された半導体ウェハW上に塗布液を供給する塗布液供給部23とを備えている。回転保持部22は、半導体ウェハWを例えば吸引保持するスピンチャック24と、スピンチャック24に接続された回転軸25と、回転軸25に回転駆動力を伝達するモータ等の回転駆動部26とを有している。スピンチャック24及び回転軸25の内部には、後に詳述するように、位置検出ユニット40の発光部41から出射された光が通過するように、光透過孔27が設けられている。
【0011】
塗布液供給部23は、回転保持部22に保持された半導体ウェハW上に塗布液を吐出するノズル28と、ノズル28に塗布液を供給する塗布液供給タンク29とを有している。塗布液の塗布膜を半導体ウェハWの外周部のみに形成する場合、ノズル28は半導体ウェハWの外周部に塗布液が供給されるように設置位置が調整される。塗布液としては、例えばレジスト液が挙げられる。ただし、実施形態の塗布装置1は、レジスト液の塗布に用いられる装置に限られるものではなく、保護膜の形成液等を塗布する装置であってもよい。さらに、実施形態の塗布装置1は、塗布膜を半導体ウェハWの外周部のみに形成する場合に有効に用いられるが、これに限定されるものではない。
【0012】
基板搬送ユニット30は、第1の基板搬送モジュール31と第2の基板搬送モジュール32とを備えている。第1の基板搬送モジュール31は、密閉型カセット11から半導体ウェハWを取り出す第1の搬送アーム311と、第1の搬送アーム311をy方向に移動させる機構312、及び第1の搬送アーム311をx方向に移動させる機構313を有する移動機構314とを備えている。図示を省略したが、密閉型カセット11に多段に格納された半導体ウェハWを取り出すために、移動機構314は第1の搬送アーム311をz方向に移動させる機構を有していてもよい。
【0013】
密閉型カセット11から第1の搬送アーム311で半導体ウェハWを取り出すにあたって、図示を省略した基板測定機構により密閉型カセット11から取り出された半導体ウェハWの中心位置が測定され、測定結果に基づいて半導体ウェハWの中心位置が第1の搬送アーム311の中心と一致するように、第1の搬送アーム311上に半導体ウェハWが移載される。第1の基板搬送モジュール31は、半導体ウェハWを第2の基板搬送モジュール32に受け渡す基板テーブル等を有していてもよい。第1の搬送アーム311は、密閉型カセット11からの半導体ウェハWの受け渡し位置から第2の基板搬送モジュール32への半導体ウェハWの受け渡し位置まで移動する。
【0014】
第2の基板搬送モジュール32は、第1の基板搬送モジュール31から受け取った半導体ウェハWを基板処理モジュール21のスピンチャック24に受け渡す第2の搬送アーム321と、第2の搬送アーム321をx方向に移動させる機構322、及び第2の搬送アーム321をy方向に移動させる機構323を有する移動機構324とを備えている。移動機構324は第2の搬送アーム321をz方向に移動させる機構を有していてもよい。第2の搬送アーム321は、第1の基板搬送モジュール31からの半導体ウェハWの受け渡し位置からスピンチャック24への半導体ウェハWの受け渡し位置まで移動する。
【0015】
半導体ウェハWをスピンチャック24に受け渡すにあたって、第2の搬送アーム321の位置は位置検出ユニット40により検出される。第1の実施形態の塗布装置1においては、位置検出ユニット40は基板処理モジュール21のスピンチャック24周辺に設けられている。位置検出ユニット40は、回転保持部22の近傍に配置され、半導体ウェハWを保持する第2の搬送アーム321の位置を検出するように構成されている。
【0016】
位置検出ユニット40は、具体的には図3及び図4に示すように、前述したスピンチャック24及び回転軸25の内部に設けられた光透過孔27と、第2の搬送アーム321に設けられた第1及び第2開口325A、325Bと、光透過孔27を介して第1及び第2開口325A、325Bに順に光を照射する発光部41と、第1及び第2開口325A、325Bを通過した光を受光する受光部42とを備えている。第2の搬送アーム321には、少なくとも1つの開口が設けられていればよい。ここでは、第2の搬送アーム321に2つの開口325A、325Bを設けている。受光部42は、便宜的に基板処理モジュール21の天板21aに設けている。
【0017】
前述したように、密閉型カセット11から第1の搬送アーム311で半導体ウェハWを取り出すにあたって、基板測定機構により密閉型カセット11から取り出された半導体ウェハWの中心位置が測定され、測定結果に基づいて半導体ウェハWの中心位置が第1の搬送アーム311の中心と一致するように半導体ウェハWが移載される。さらに、第1の搬送アーム311から第2の搬送アーム321に移載される際においても、半導体ウェハWの中心位置が第2の搬送アーム321の中心と一致するように半導体ウェハWが移載される。従って、第1の搬送アーム311及び第2の搬送アーム321の移動機構等に誤差がなければ、半導体ウェハWはスピンチャック24の中心位置に移載されることになる。
【0018】
しかしながら、第1の搬送アーム311及び第2の搬送アーム321の移動ベルトのような移動機構に摩耗等が生じていると、第2の搬送アーム321とスピンチャック24との間に位置ずれが生じ、第2の搬送アーム321をその中心位置がスピンチャック24の中心位置と一致するように移動させたとしても、第2の搬送アーム321の移動誤差により半導体ウェハWをスピンチャック24の中心位置に移載することができない場合がある。さらに、半導体ウェハWの全面に塗布膜を形成する場合には、半導体ウェハWが多少偏心してスピンチャック24に保持されていたとしても、塗布膜をおおよそ均一に形成することができる。しかしながら、塗布膜を半導体ウェハWの外周部のみに形成する場合、半導体ウェハWの載置位置がスピンチャック24に対して偏心していると、塗布幅が均一な塗布膜を得ることができなる。
【0019】
そこで、実施形態の塗布装置1においては、半導体ウェハWをスピンチャック24に移載する直前に、半導体ウェハWを保持する第2の搬送アーム321の位置を、位置検出ユニット40により検出している。第2の搬送アーム321の位置に誤差が生じており、第2の搬送アーム321が正規の位置からずれている場合には、位置検出ユニット40による検出結果に基づいて、第2の搬送アーム321を補正しつつ移動させる。第2の搬送アーム321の移動補正は、例えば第2の基板搬送モジュール32の移動機構324の制御を含む装置全体の制御部50により実施される。
【0020】
このように、半導体ウェハWをスピンチャック24に移載する直前に、第2の搬送アーム321の位置を検出し、検出結果に基づいて第2の搬送アーム321の移動を補正することによって、第1の搬送アーム311や第2の搬送アーム321の移動ベルトのような移動機構に摩耗等が生じていたとしても、半導体ウェハWをスピンチャック24の中心位置に移載することができる。半導体ウェハWの外周部のみに塗布膜を形成する場合においても、塗布幅が均一な塗布膜を得ることができなる。
【0021】
上記した第2の搬送アーム321の位置を位置検出ユニット40により検出する工程について、図5ないし図8を参照して説明する。第1の実施形態の塗布装置1では、位置検出ユニット40の発光部41及び受光部42をスピンチャック24の直下及び直上に配置している。このため、図5及び図6に示すように、第2の搬送アーム321はスピンチャック24の直上の位置を通り過ぎ、第1開口325Aがスピンチャック24の中心位置の直上に到達するように移動される。この第1位置において、発光部41から光を出射し、第1開口325Aを通過した光を受光部42で受光することによって、第1開口325Aを通過した光の光量を測定する(第1工程)。
【0022】
次に、第2の搬送アーム321は、図7及び図8に示すように、第2開口325Bがスピンチャック24の中心位置の直上に到達するように移動される。この第2位置において、発光部41から光を出射し、第2開口325Bを通過した光を受光部42で受光することによって、第2開口325Bを通過した光の光量を測定する(第2工程)。第1位置と第2位置の2点の光量から第2の搬送アーム321の位置を求める。予め設定された2点間の光量に基づく第2の搬送アーム321の位置と比較することによって、第2の搬送アーム321の位置ずれを検出する。
【0023】
第2の搬送アーム321は、スピンチャック24の直上の位置を一旦通り過ぎているため、図9に示すように、第2の搬送アーム321の中心位置がスピンチャック24の中心位置と一致するように、第2の搬送アーム321を後退させる。この際、第2の搬送アーム321に位置ずれが生じていた場合には、第2の搬送アーム321の移動を補正しつつ、第2の搬送アーム321の中心位置がスピンチャック24の中心位置と一致するように、第2の搬送アーム321を移動させる。これによって、半導体ウェハWをスピンチャック24の中心位置に移載することができる。なお、図9において矢印Tは第2の搬送アーム321の移動方向を示している。
【0024】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の塗布装置1の基板処理ユニット20及び位置検出ユニット40を、図10に示す。第2の実施形態の塗布装置1は、位置検出ユニット40の発光部41及び受光部42の配置位置が第1の実施形態と異なることを除いて、第1の実施形態の塗布装置1と同様な構成を備えている。発光部41及び受光部42の配置位置が異なるものの、第2の搬送アーム321の第1及び第2開口325A、325Bは、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態における発光部41及び受光部42は、第2の搬送アーム321の移動経路において、スピンチャック24より前方に配置されている。
【0025】
従って、第2の搬送アーム321の位置を位置検出ユニット40により検出する工程は、図11及び図12に示すように、以下のようにして実施される。なお、図10において矢印Tは第2の搬送アーム321の移動方向を示している。まず、図11に示すように、第2の搬送アーム321はスピンチャック24上に到達する前に、第1開口325Aが発光部41の直上に到達するように移動される。この第1位置において、発光部41から光を出射し、第1開口325Aを通過した光を受光部42で受光することによって、第1開口325Aを通過した光の光量を測定する(第1工程)。
【0026】
次に、第2の搬送アーム321は、図12に示すように、第2開口325Bが発光部41の直上に到達するように移動される。この第2位置において、発光部41から光を出射し、第2開口325Bを通過した光を受光部42で受光することによって、第2開口325Bを通過した光の光量を測定する(第2工程)。第1位置と第2位置の2点の光量から第2の搬送アーム321の位置を求める。予め設定された2点間の光量に基づく第2の搬送アーム321の位置と比較することによって、第2の搬送アーム321の位置ずれを検出する。
【0027】
第2の搬送アーム321は、スピンチャック24の前方(移動経路の前方)で位置検出が行われているため、図13に示すように、第2の搬送アーム321の中心位置がスピンチャック24の中心位置と一致するように、第2の搬送アーム321を前進させる。この際、第2の搬送アーム321に位置ずれが生じていた場合には、第2の搬送アーム321の移動を補正しつつ、第2の搬送アーム321の中心位置がスピンチャック24の中心位置と一致するように、第2の搬送アーム321を移動させる。これによって、半導体ウェハWをスピンチャック24の中心位置に移載することができる。
【0028】
なお、上述した各実施形態の構成は、それぞれ組合せて適用することができ、また一部置き換えることも可能である。ここでは、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図するものではない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0029】
1…塗布装置(半導体製造装置)、10…基板保管ユニット、11…密閉型カセット、
20…基板処理ユニット、21…基板処理モジュール、22…回転保持部、23…塗布液供給部、24…スピンチャック、27…光透過孔、28…ノズル、30…基板搬送ユニット、31…第1の基板搬送モジュール、32…第2の基板搬送モジュール、311…第1の搬送アーム、314…移動機構、321…第2の搬送アーム、324…移動機構、325A…第1開口、325B…第2開口、40…位置検出ユニット、41…発光部、42…受光部、50…制御部、W…半導体ウェハ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13