IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社豊田自動織機の特許一覧

<>
  • 特開-蓄電モジュール 図1
  • 特開-蓄電モジュール 図2
  • 特開-蓄電モジュール 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060892
(43)【公開日】2022-04-15
(54)【発明の名称】蓄電モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20220408BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20220408BHJP
   H01M 10/0566 20100101ALI20220408BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20220408BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20220408BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20220408BHJP
   H01M 50/10 20210101ALI20220408BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220408BHJP
【FI】
H01M10/48 P
H01M10/44 P
H01M10/0566
H01M10/052
H01M4/66 A
H01M2/10 J
H01M2/10 E
H01M2/02 Z
H02J7/00 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168647
(22)【出願日】2020-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山本 悟士
【テーマコード(参考)】
5G503
5H011
5H017
5H029
5H030
5H040
【Fターム(参考)】
5G503BA03
5G503BB02
5G503DA13
5H011AA17
5H011BB03
5H017AA03
5H017AS02
5H017AS10
5H017EE01
5H017HH10
5H029AJ15
5H029AK02
5H029AK03
5H029AK16
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AL11
5H029AL12
5H029AM01
5H029BJ06
5H029BJ17
5H029BJ23
5H029BJ27
5H029DJ07
5H029HJ19
5H030AA04
5H030AS06
5H030AS08
5H030BB21
5H030FF44
5H040AA06
5H040AS06
5H040AS07
5H040AT06
5H040AY06
5H040DD08
5H040DD26
5H040GG01
5H040JJ03
5H040NN05
(57)【要約】
【課題】電解液の液漏れを抑制すること。
【解決手段】第1蓄電セル31aの放電は、第1蓄電セル31aの電圧が過放電閾値より低くなったときに禁止される。この場合、自然放電等によって第1蓄電セル31aが過放電状態となるおそれがある。第1蓄電セル31aの負極集電体33aはセルスタック30の最外層に位置するため、当該負極集電体33aの溶出が電解液36の液漏れを引き起こすおそれがある。本発明では、第1蓄電セル31aの電池容量は、いずれの第2蓄電セル31bの電池容量より大きい。このため、セルスタック30の放電によって第2蓄電セル31bが過放電状態となる場合でも、第1蓄電セル31aは、第1蓄電セル31aの電池容量と第2蓄電セル31bの電池容量の差分に応じた残量を有する。したがって、第1蓄電セル31aが過放電状態に至ることが抑制される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリチウムイオン蓄電セルを積層したセルスタックと、
前記リチウムイオン蓄電セルが過放電であるか否かを判定するように構成された判定部と、
前記リチウムイオン蓄電セルが過放電であると前記判定部が判定した場合に前記セルスタックの放電を禁止するように構成された過放電制御部と、を備えた蓄電モジュールであって、
前記リチウムイオン蓄電セルはそれぞれ、正極と、負極と、電解液と、前記電解液を前記正極と前記負極の間に封止する封止材と、を備え、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に設けられる正極活物質と、を備え、
前記負極は、銅製の負極集電体と、前記負極集電体に設けられる負極活物質と、を備え、
前記複数のリチウムイオン蓄電セルは、前記セルスタックの最外層に位置する前記負極集電体を備える第1蓄電セルと、前記第1蓄電セル以外の第2蓄電セルと、を含み、
前記第1蓄電セルの電池容量は、いずれの前記第2蓄電セルの電池容量より大きい蓄電モジュール。
【請求項2】
前記第2蓄電セルは複数設けられており、
複数の前記第2蓄電セルの電池容量は互いに等しい請求項1に記載の蓄電モジュール。
【請求項3】
前記第1蓄電セルの前記正極活物質に用いられる材料は、前記第2蓄電セルに用いられる前記正極活物質の材料と同じであり、
前記第1蓄電セルの前記負極活物質に用いられる材料は、前記第2蓄電セルに用いられる前記負極活物質の材料と同じであり、
前記第1蓄電セルの前記正極活物質の質量は、前記第2蓄電セルの前記正極活物質の質量より大きく、
前記第1蓄電セルの前記負極活物質の質量は、前記第2蓄電セルの負極活物質の質量より大きい請求項1又は請求項2に記載の蓄電モジュール。
【請求項4】
前記複数のリチウムイオン蓄電セル同士の間を封止するセル間封止材を備える請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
蓄電モジュールとしては、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の蓄電モジュールは、複数の蓄電セルが積層されてなるセルスタックと、セルスタックに隣接する通電板と、を備える。蓄電セルはそれぞれ、正極と、負極と、電解液と、電解液を正極と負極の間に封止する封止材と、を備える。負極は、負極集電体と、負極集電体に設けられた負極活物質層と、を備える。複数の蓄電セルは、セルスタックの最外層に位置する負極集電体を備える第1蓄電セルと、第1蓄電セル以外の第2蓄電セルと、を含む。最外層に位置する負極集電体は、積層方向においてセルスタックの一端に配置されるとともに、通電板と接触する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-27694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、蓄電セルとしてリチウムイオン電池からなるリチウムイオン蓄電セルを用いた場合、リチウムイオン蓄電セルは、負極活物質層に蓄えられた電荷キャリアを放出することで、電池として機能する。特に銅製の負極集電体が用いられる場合、負極活物質層の電荷キャリアが欠乏している状態、すなわち、過放電状態でリチウムイオン蓄電セルが放電すると、負極集電体の銅がイオン化して電解液中に溶出する。セルスタックの最外層に位置する負極集電体が溶出した場合、蓄電モジュールの外部へ電解液の液漏れが生じる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する蓄電モジュールは、複数のリチウムイオン蓄電セルを積層したセルスタックと、前記リチウムイオン蓄電セルが過放電であるか否かを判定するように構成された判定部と、前記リチウムイオン蓄電セルが過放電であると前記判定部が判定した場合に前記セルスタックの放電を禁止するように構成された過放電制御部と、を備えた蓄電モジュールであって、前記リチウムイオン蓄電セルはそれぞれ、正極と、負極と、電解液と、前記電解液を前記正極と前記負極の間に封止する封止材と、を備え、前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に設けられる正極活物質と、を備え、前記負極は、銅製の負極集電体と、前記負極集電体に設けられる負極活物質と、を備え、前記複数のリチウムイオン蓄電セルは、前記セルスタックの最外層に位置する前記負極集電体を備える第1蓄電セルと、前記第1蓄電セル以外の第2蓄電セルと、を含み、前記第1蓄電セルの電池容量は、いずれの前記第2蓄電セルの電池容量より大きい。
【0006】
これによれば、第1蓄電セルの電池容量が第2蓄電セルの電池容量より大きいため、第1蓄電セルが過放電状態となる前に第2蓄電セルが過放電状態となりやすい。そのため、判定部は第1蓄電セルが過放電状態となる前に第2蓄電セルを過放電と判定しやすい。第2蓄電セルが過放電と判定されると、過放電制御部は、セルスタックの放電を禁止する。セルスタックの放電が禁止されることで、第1蓄電セルが過放電状態となる前に第1蓄電セルの放電が抑制される。そのため、セルスタックの最外層に位置する負極集電体の溶出が抑制される。したがって、電解液の液漏れを抑制することができる。
【0007】
上記蓄電モジュールは、前記第2蓄電セルは複数設けられており、複数の前記第2蓄電セルの電池容量は互いに等しくてもよい。
上記蓄電モジュールは、前記第1蓄電セルに用いられる正極活物質の材料は、前記第2蓄電セルに用いられる前記正極活物質の材料と同じであり、前記第1蓄電セルに用いられる負極活物質の材料は、前記第2蓄電セルに用いられる前記負極活物質の材料と同じであり、前記第1蓄電セルの正極活物質の質量は、前記第2蓄電セルの正極活物質の質量より大きく、前記第1蓄電セルの負極活物質の質量は、前記第2蓄電セルの負極活物質の質量より大きくてもよい。
【0008】
上記蓄電モジュールは、前記複数のリチウムイオン蓄電セル同士の間を封止するセル間封止材を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電解液の液漏れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】蓄電モジュールが適用される一例としての回路図。
図2】組電池の断面図。
図3】制御装置が行う制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、蓄電モジュールの一実施形態を図1図3に従って説明する。
図1に示す蓄電モジュール10は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリに用いられる。
【0012】
図1及び図2に示すように、蓄電モジュール10は、組電池20と、正極通電板40と、負極通電板50と、リレースイッチ70と、セルバランス回路80と、電圧センサ85と、制御装置90と、を備える。蓄電モジュール10は機器100に放電する。機器100は、例えば、インバータである。
【0013】
図2に示すように、組電池20は、セルスタック30と、セル間封止材37と、を備える。
セルスタック30は、複数のリチウムイオン蓄電セル31を備える。セルスタック30は、複数のリチウムイオン蓄電セル31を積層した積層体である。以下の説明では、リチウムイオン蓄電セル31が積層された方向を積層方向と称することがある。また、以下の説明では、積層方向からセルスタック30を見る平面視を、単に平面視と称することがある。
【0014】
各リチウムイオン蓄電セル31は、正極32と、負極33と、セパレータ34と、封止材35と、電解液36と、を備える。
正極32は、正極集電体32aと、正極活物質層32bと、を備える。正極集電体32aは、化学的に不活性な電気伝導帯である。正極集電体32aは、例えばアルミニウム箔である。正極集電体32aは、積層方向に垂直な第1面32cと、積層方向において第1面32cの反対側に位置する第2面32dと、を有する。正極活物質層32bは、正極集電体32aの第1面32cに設けられている。
【0015】
積層方向からセルスタック30を見た平面視において、正極活物質層32bは、正極集電体32aの第1面32cの中央部に形成されている。平面視における正極集電体32aの第1面32cの周縁部は、正極活物質層32bが設けられていない正極未塗工部32eとなっている。正極未塗工部32eは、平面視において正極活物質層32bの周囲を囲むように配置されている。
【0016】
正極活物質層32bは、リチウムイオン等の電荷担体を吸蔵及び放出し得る正極活物質32gを含む。したがって、正極活物質32gは、正極集電体32aに設けられている。正極活物質32gとしては、層状岩塩構造を有するリチウム複合金属酸化物、スピネル構造の金属酸化物、及びポリアニオン系化合物等、リチウムイオン二次電池の正極活物質として使用可能なものを採用すればよい。また、2種以上の正極活物質を併用してもよい。
【0017】
負極33は、銅製の負極集電体33aと、負極活物質層33bと、を備える。負極集電体33aは、銅箔である。負極集電体33aは、積層方向に垂直な第1面33cと、積層方向において第1面33cの反対側に位置する第2面33dと、を有する。負極活物質層33bは、負極集電体33aの第1面33cに設けられている。
【0018】
負極活物質層33bは、平面視において、負極集電体33aの第1面33cの中央部に形成されている。平面視における負極集電体33aの第1面33cの周縁部は、負極活物質層33bが設けられていない負極未塗工部33eとなっている。負極未塗工部33eは、平面視において負極活物質層33bの周囲を囲むように配置されている。
【0019】
負極活物質層33bは、負極活物質33gを含む。したがって、負極活物質33gは、負極集電体33aに設けられている。負極活物質33gには、リチウムイオンなどの電荷担体を吸蔵及び放出可能である単体、合金、又は化合物であれば、特に限定はない。例えば、負極活物質33gとしては、リチウム、炭素、金属化合物、及びリチウムと合金化可能な元素もしくはその化合物等が挙げられる。炭素としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)、及びソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)を挙げることができる。人造黒鉛としては、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ等が挙げられる。リチウムと合金化可能な元素の例としては、シリコン(ケイ素)及びスズが挙げられる。
【0020】
負極33の第1面33cは、積層方向において正極32の第1面32cと向かい合うように配置されている。したがって、負極活物質層33bは正極活物質層32bと向かい合うように配置されている。平面視において、正極活物質層32bの形成領域の全体が負極活物質層33bの形成領域内に位置している。
【0021】
セパレータ34は、リチウムイオンを通過させる部材である。セパレータ34は、正極活物質層32bと負極活物質層33bとの間に配置されている。これにより、セパレータ34は、正極32及び負極33の接触による短絡を防止する。セパレータ34は、例えば、液体電解質を吸収保持するポリマーを含む多孔性シート又は不織布である。セパレータ34を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエステルなどが挙げられる。セパレータ34は、単層構造又は多層構造を有してもよい。多層構造は、例えば、接着層、耐熱層としてのセラミック層等を有してもよい。
【0022】
封止材35は、正極集電体32aと負極集電体33aとの間の距離を保持し、正極集電体32aと負極集電体33aとの短絡を防止している。封止材35は、平面視において、正極集電体32a及び負極集電体33aの周縁部に沿って設けられるとともに、正極活物質層32b及び負極活物質層33bの周囲を取り囲む枠状に形成されている。封止材35は、正極集電体32aの第1面32cの正極未塗工部32eと、負極集電体33aの第1面33cの負極未塗工部33eとの間に配置されている。
【0023】
正極32と負極33との間には、枠状の封止材35、正極32及び負極33によって囲まれた密閉空間Sが形成されている。
密閉空間Sには、セパレータ34及び電解液36が収容されている。したがって、封止材35は、正極32と負極33との間に電解液36を封止するものと言える。電解液36には、例えば、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む液体電解質が挙げられる。なお、セパレータ34の周縁部分は、封止材35に埋まった状態とされている。
【0024】
封止材35は、正極32及び負極33との間の密閉空間Sを封止することにより、密閉空間Sに収容された電解液36の外部への漏出を抑制し得る。また、封止材35は、セルスタック30の外部から密閉空間S内への水分の侵入を抑制し得る。さらに、封止材35は、例えば、充放電反応等により正極32又は負極33から発生したガスが密閉空間Sの外部に漏れることを抑制し得る。
【0025】
セルスタック30は、複数のリチウムイオン蓄電セル31が、隣り合う一方のリチウムイオン蓄電セル31の正極集電体32aの第2面32dと、隣り合う他方のリチウムイオン蓄電セル31の負極集電体33aの第2面33dとが接触するように重ね合わされた構造を有する。これにより、セルスタック30を構成する複数のリチウムイオン蓄電セル31が直列に接続されている。
【0026】
セルスタック30は、バイポーラ電極38を備えている。ここで、セルスタック30においては、積層方向に隣り合う二つのリチウムイオン蓄電セル31を積層することにより、互いに接する正極集電体32a及び負極集電体33aを一つの集電体とみなした疑似的なバイポーラ電極38が形成される。疑似的なバイポーラ電極38は、正極集電体32a及び負極集電体33aが重ね合わされた構造の集電体と、その集電体の一方側の面に形成された正極活物質層32bと、他方側の面に形成された負極活物質層33bとを含む。なお、バイポーラ電極38は、正極集電体32a及び負極集電体33aが互いに一体化または接合された構造の集電体を用いて形成されていてもよい。
【0027】
セル間封止材37は、積層方向と垂直な方向からセルスタック30の全周を囲むように設けられている。これにより、セル間封止材37が、集電体の外周を覆う。セル間封止材37が集電体の外周を覆うことにより、隣り合う一方のリチウムイオン蓄電セル31の正極集電体32aの第2面32dと、隣り合う他方のリチウムイオン蓄電セル31の負極集電体33aの第2面33dとの間がセル間封止材37により封止されている。従って、セル間封止材37は、複数のリチウムイオン蓄電セル31同士の間を封止している。
【0028】
このように積層されたセルスタック30では、積層方向におけるセルスタック30の第1端に正極集電体32aが配置されている。当該正極集電体32aは、積層方向においてセルスタック30の最外層に位置する。また、積層方向におけるセルスタック30の第2端に負極集電体33aが配置されている。当該負極集電体33aもまた、セルスタック30の最外層に位置する。
【0029】
正極通電板40は、セルスタック30の最外層に位置する正極集電体32aの第2面32dに接触している。正極通電板40は金属製の導体で構成されており、例えば、正極集電体32aと同材料の金属で構成され、平面視において正極集電体32aよりも小さく形成される。正極通電板40は、蓄電モジュール10の外部へセルスタック30の電力を取り出すために用いられる。したがって、セルスタック30の最外層に位置する正極集電体32aの第2面32dは、セルスタック30の外部への電力取り出し面である。
【0030】
負極通電板50は、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aの第2面33dに接触している。負極通電板50は金属製の導体で構成されており、例えば、負極集電体33aと同材料の金属で構成され、平面視において負極集電体33aよりも小さく形成される。負極通電板50は、蓄電モジュール10の外部へセルスタック30の電力を取り出すために用いられる。したがって、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aの第2面33dは、セルスタック30の外部への電力取り出し面である。
【0031】
複数のリチウムイオン蓄電セル31は、第1蓄電セル31aと、第2蓄電セル31bと、を含む。第1蓄電セル31aは、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aを備える。第2蓄電セル31bは、セルスタック30を構成するリチウムイオン蓄電セル31のうち、第1蓄電セル31a以外のものである。
【0032】
したがって、複数のリチウムイオン蓄電セル31は、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aを備える第1蓄電セル31aと、第1蓄電セル31a以外の第2蓄電セル31bと、を含む。
【0033】
第1蓄電セル31aに用いられる正極活物質32gの材料は、第2蓄電セル31bに用いられる正極活物質32gとの材料と同じである。第1蓄電セル31aに用いられる正極活物質32gの密度は、第2蓄電セル31bに用いられる正極活物質32gの密度と等しい。なお、この説明における「同じ」及び「等しい」とは、不確かさの範囲内で同じもしくは等しいことを意味し、必ずしも厳密に同じもしくは等しい場合に限られない。第1蓄電セル31aに用いられる正極活物質32gの体積は、第2蓄電セル31bに用いられる正極活物質32gの体積より大きい。したがって、第1蓄電セル31aの正極活物質32gの質量は、第2蓄電セル31bの正極活物質32gの質量より大きいと言える。
【0034】
第1蓄電セル31aに用いられる負極活物質33gの材料は、第2蓄電セル31bに用いられる負極活物質33gの材料と同じである。第1蓄電セル31aの負極活物質33gの密度は、第2蓄電セル31bの負極活物質33gの密度と等しい。第1蓄電セル31aの負極活物質33gの体積は、第2蓄電セル31bの負極活物質33gの体積より大きい。したがって、第1蓄電セル31aの負極活物質33gの質量は、第2蓄電セル31bの負極活物質33gの質量より大きいと言える。
【0035】
ここで、リチウムイオン蓄電セル31の電池容量は、正極活物質32gの及び負極活物質33gの物質量の増加に応じて大きくなる。上述のように、各活物質32g,33gの材料が同一であるため、本実施形態では、リチウムイオン蓄電セル31の電池容量は、各活物質32g,33gの質量の増加に応じて大きくなる。したがって、第1蓄電セル31aの電池容量は、いずれの第2蓄電セル31bの電池容量より大きいと言える。
【0036】
また、本実施形態では、複数の第2蓄電セル31bの正極活物質32gの体積は互いに等しい。また、複数の第2蓄電セル31bの負極活物質33gの体積は、互いに等しい。したがって、複数の第2蓄電セル31bの電池容量は互いに等しい。
【0037】
本実施形態では、封止材35が各リチウムイオン蓄電セル31の正極32と負極33との間に電解液36を封止しており、電解液36を封止するための筐体をセルスタック30の外部に別途設けていないため、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aの溶出が、蓄電モジュール10の外部への電解液36の液漏れを引き起こすおそれがある。
【0038】
一方、第2蓄電セル31bの負極集電体33aは、隣接する他のリチウムイオン蓄電セル31に積層されている。これにより、第2蓄電セル31bの負極集電体33aは、隣接する他のリチウムイオン蓄電セル31の正極集電体32aによって覆われている。したがって、第2蓄電セル31bの負極集電体33aが溶出した場合であっても、蓄電モジュール10の外部への電解液の液漏れが発生しにくい。
【0039】
なお、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aは負極通電板50に接触し、かつ、覆われているが、最外層に位置する負極集電体33aが溶出した場合、負極通電板50を伝って蓄電モジュール10の外部へ電解液36の液漏れが発生しやすい。特に、負極通電板50が負極集電体33aと同じく銅製である場合は、最外層に位置する負極集電体33aが溶出したとき、負極通電板50も溶出するおそれがあり、蓄電モジュール10の外部へ電解液36の液漏れがより発生しやすい。さらに、平面視において負極通電板50が負極集電体33aよりも小さく形成される場合は、最外層に位置する負極集電体33aが負極通電板50によって覆われない位置が生じるため、蓄電モジュール10の外部へ電解液36の液漏れがより発生しやすい。
【0040】
図1に示すように、リレースイッチ70は、蓄電モジュール10の充電又は放電を禁止するためのスイッチである。リレースイッチ70は、組電池20に直列に接続されている。
【0041】
セルバランス回路80は、セルバランス抵抗81とスイッチ82とが直列に接続された複数の直列接続体を備える。直列接続体は、それぞれのリチウムイオン蓄電セル31に対して並列接続されている。スイッチ82がオン状態の場合、リチウムイオン蓄電セル31とセルバランス抵抗81とが接続され、リチウムイオン蓄電セル31からセルバランス抵抗81に電流が流れる。これにより、リチウムイオン蓄電セル31の放電が行われる。そして、セルバランス回路80により、放電させるリチウムイオン蓄電セル31の残量を、目標とするリチウムイオン蓄電セル31の残量へ均等化させるセルバランスが行われる。目標とする残量は、例えば、複数のリチウムイオン蓄電セル31のそれぞれの残量のうち、最も低い残量に設定することができる。本実施形態のセルバランス回路80は、パッシブ方式のセルバランスを行う。
【0042】
電圧センサ85は、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧を検出するためのセンサである。電圧センサ85は、各リチウムイオン蓄電セル31に対して並列に接続されている。
制御装置90は、プロセッサと、記憶部と、を備える。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)が用いられる。記憶部は、RAM(Random access memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部は、処理をプロセッサに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御装置90は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御装置90は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0043】
制御装置90は、リレースイッチ70と、スイッチ82と、を制御する。制御装置90は、リレースイッチ70を制御することでセルスタック30の充電又は放電を禁止する。また、制御装置90は、スイッチ82を制御することで、各リチウムイオン蓄電セル31に対してセルバランスを行う。制御装置90は、電圧センサ85の検出結果を取得可能である。
【0044】
なお、以下の説明では、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧を総称して「電圧Vi」と称することがある。電圧Viの中でも特に、第1蓄電セル31aの電圧を表すときは「電圧V1」と称し、各第2蓄電セル31bの電圧を総称するときは「電圧V2」と称することがある。
【0045】
制御装置90は、記憶部に過放電閾値Vaを記憶している。過放電閾値Vaとしては、例えば、リチウムイオン蓄電セル31が実際に負極集電体33aの溶出が発生するような過放電状態となる電圧値よりも高い電圧値が設定される。
【0046】
いずれかのリチウムイオン蓄電セル31の電圧が設定された過放電閾値を下回るとき、制御装置90は、当該リチウムイオン蓄電セル31を過放電と判定し、リレースイッチ70をOFFにすることで、セルスタック30の放電を禁止する。しかしながら、過放電と判定されたリチウムイオン蓄電セル31が自然放電等により放電が続いた場合、当該リチウムイオン蓄電セル31は、負極集電体33aの溶出が発生するような過放電状態となる。
【0047】
以下、制御装置90が行う制御について図3を用いて説明する。図3に示すように、ステップS10において、制御装置90は、電圧センサ85が検出した検出結果を示す情報、具体的には、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viを取得する。
【0048】
次に、ステップS11において、制御装置90は、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viの中で最小の電圧Vminを算出する。以下の説明では、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viの中で最小の電圧Vminを、単に「最小電圧Vmin」と称することがある。
【0049】
次に、制御装置90は、ステップS12において、最小電圧Vminが過放電閾値Vaより低いか否かを判定する。
最小電圧Vminが過放電閾値Vaより低い場合、制御装置90は、ステップS13に進み、リチウムイオン蓄電セル31が過放電であると判定する。したがって、制御装置90は、リチウムイオン蓄電セル31が過放電であるか否かを判定するように構成された判定部91を含む。また、これに伴い、制御装置90は、リレースイッチ70をOFFにすることで、セルスタック30の充放電を禁止する。したがって、制御装置90は、リチウムイオン蓄電セル31が過放電であると判定部91が判定した場合にセルスタック30の充放電を禁止するように構成された過放電制御部92を含む。このとき、最小電圧Vminを有する少なくとも1つのリチウムイオン蓄電セル31が、過放電であると判定されている。したがって、判定部91は、複数のリチウムイオン蓄電セル31の少なくとも1つが過放電であるか否かを判定するように構成されているとも言える。また、制御装置90がセルスタック30の充放電を禁止した場合、制御装置90は、リチウムイオン蓄電セル31が過放電であると判定されたことをユーザーへ通知する。ユーザーへの通知方法は、任意であるが、例えば、光や音による通知することが考えられる。
【0050】
最小電圧Vminが過放電閾値Va以上の場合、制御装置90は、ステップS14に進み、セルスタック30の放電を制限しない。
本実施形態の作用について説明する。
【0051】
セルスタック30の放電が行われるにつれて、リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viが低下する。各リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viの低下は、各リチウムイオン蓄電セル31の劣化の度合いに依存する。しかし、制御装置90がスイッチ82を制御することで、セルバランス回路80は、各リチウムイオン蓄電セル31に対してセルバランスを行う。これにより、各リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viは、誤差の範囲内で一致する。
【0052】
最小電圧Vminが過放電閾値Vaより低い場合、制御装置90は、いずれか1つのリチウムイオン蓄電セル31が過放電であると判定し、セルスタック30の放電を禁止する。セルスタック30が放電するとき、第1蓄電セル31aの放電量と第2蓄電セル31bの放電量は、ともにセルスタック30の放電量と等しい。そのため、第1蓄電セル31aと第2蓄電セル31bとの電池容量が等しい場合に第2蓄電セル31bがセルスタック30の放電によって過放電と判定されたとき、第1蓄電セル31aもまた過放電と判定されやすい。リチウムイオン蓄電セル31が過放電と判定されることでセルスタック30の放電が禁止される。この場合、第1蓄電セル31aは自然放電等により放電が続くと、負極集電体33aの溶出が発生するような過放電状態となりやすい。特に、第1蓄電セル31aの負極集電体33aはセルスタック30の最外層に位置するため、当該負極集電体33aの溶出が電解液36の液漏れを引き起こすおそれがある。
【0053】
一方、本実施形態では、第1蓄電セル31aの電池容量は、第2蓄電セル31bの電池容量より大きい。そのため、第2蓄電セル31bが過放電状態となった場合でも、第1蓄電セル31aは、第1蓄電セル31aの電池容量と第2蓄電セル31bの電池容量の差分に応じた残量を有する。したがって、第1蓄電セル31aが第2蓄電セル31bとともに負極集電体33aの溶出が発生するような過放電状態に至る前に、余裕をもってセルスタック30(第1蓄電セル31a)の放電が禁止される。したがって、第1蓄電セル31aが過放電状態に至ることが抑制される。よって、第1蓄電セル31aの負極集電体33aの溶出が抑制される。また、これに伴い、当該負極集電体33aの溶出による電解液36の液漏れが抑制される。
【0054】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態では、第1蓄電セル31aの電池容量は、いずれの第2蓄電セル31bの電池容量より大きい。このため、セルスタック30の放電によって第2蓄電セル31bが過放電と判定された場合でも、第1蓄電セル31aは、第1蓄電セル31aの電池容量と第2蓄電セル31bの電池容量の差分に応じた残量を有する。したがって、第1蓄電セル31aが過放電状態に至ることが抑制される。よって、第1蓄電セル31aの負極集電体33aの溶出を抑制することができる。また、これに伴い、当該負極集電体33aの溶出による電解液36の液漏れを抑制することができる。
【0055】
特に、本実施形態の蓄電モジュール10のように、蓄電モジュール10が電解液36を収容するための筐体を備えていない場合に電解液36の液漏れが生じると、電解液36が蓄電モジュール10の外部まで漏れ出るおそれがある。したがって、蓄電モジュール10が電解液36を収容するための筐体を備えていない場合は、蓄電モジュール10が電解液36を備えている場合に比べて、セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aの溶出を抑制することが求められる。セルスタック30の最外層に位置する負極集電体33aの溶出及びこれによる電解液36の液漏れを抑制することで、電解液36を収容する筐体を備えない蓄電モジュール10であっても、電解液36が蓄電モジュール10の外部に漏れ出ることを抑制することができる。
【0056】
(2)リチウムイオン蓄電セル31の中に電池容量の大きいものがある場合であっても、セルスタック30の電池容量は、リチウムイオン蓄電セル31のうち、電池容量が最も小さいものに支配される。そこで、本実施形態では、第1蓄電セル31aの電池容量のみ第2蓄電セル31bより大きくし、複数の第2蓄電セル31bの電池容量は互いに等しいものを用いている。これにより、第1蓄電セル31aの負極集電体33aの溶出を抑制しつつ、第2蓄電セル31b間で電池容量に差がある場合に比べて、第2蓄電セル31bの残量をそろえてセルスタック30を放電することができる。したがって、電解液36の液漏れを抑制した上で、最も小さい電池容量以外の電池容量を持つ第2蓄電セル31bにて無駄になる電池容量を減らすことができる。
【0057】
(3)リチウムイオン蓄電セル31の充放電特性は、特に正極活物質32g及び負極活物質33gそれぞれに用いられる材料に依存する。そこで、本実施形態では、各リチウムイオン蓄電セル31の活物質32g,33gに同じ材料が用い、かつ、第1蓄電セル31aの両活物質32g,33gの質量が、第2蓄電セル31bの両活物質32g,33gの質量が大きくなるように設けられている。これにより、第1蓄電セル31aの電池容量を第2蓄電セル31bの電池容量より大きくしつつ、第1蓄電セル31aが、第2蓄電セル31bと同様の充放電特性を示す。そのため、第1蓄電セル31aに対する制御と第2蓄電セル31bに対する制御との間の差異を減らすことができる。したがって、より簡易な構成で蓄電モジュール10の制御を行うことができる。
【0058】
(4)蓄電モジュール10は、複数のリチウムイオン蓄電セル31同士の間を封止するセル間封止材37を備えている。セル間封止材37は、各リチウムイオン蓄電セル31同士の間に介在している正極集電体32aの第2面32dと負極集電体33aの第2面33dとの間を封止している。このため、第2蓄電セル31bの負極集電体33aが各リチウムイオン蓄電セル31の過放電により溶出した場合であっても、セル間封止材37は、負極集電体33aの溶出箇所からセルスタック30の外に電解液36が漏れることを抑制する。したがって、電解液36の液漏れをより好適に抑制することができる。
【0059】
なお、上記実施例は、以下のように変更して実施することができる。上記の各実施例及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0060】
○セル間封止材37は、封止材35と一体であっても、別体であってもよい。
○制御装置90が行う制御は、本実施形態のものに限られず、任意である。例えば、リチウムイオン蓄電セル31の電圧Viではなく、リチウムイオン蓄電セル31の充電状態をもとに制御を行ってもよい。
【0061】
○判定部91としての制御装置90は、リチウムイオン蓄電セル31、特に第2蓄電セル31bが過放電であるか否かを判定するに際し、最小電圧Vminを用いて判定しなくてもよい。例えば、制御装置90は、第2蓄電セル31bごとに電圧V2が過放電閾値Vaより低いか否かを判定することにより、第2蓄電セル31bが過放電であるか否かを第2蓄電セル31bごとに判定してもよい。
【0062】
○リレースイッチ70は、MOSFETやIGBTなどの種々のスイッチによって置き換えてもよい。
○過放電制御部92としての制御装置90は、リレースイッチ70をOFFにすることによりセルスタック30の充放電の禁止を実現しなくてもよい。例えば、制御装置90は、機器100の出力を直接制御してセルスタック30の充放電を禁止してもよい。
【0063】
○セルバランス回路80は、本実施形態のようなパッシブ方式のセルバランスを行うものに限られない。例えば、セルバランス回路80は、セルスタック30の放出した電力を各リチウムイオン蓄電セル31に還元するアクティブ方式のセルバランスを行うものであってもよいし、パッシブ方式及びアクティブ方式の両セルバランスを行うものであってもよい。具体的なアクティブセルバランス回路の構成は、任意であるが、例えば、フライバックコンバータ型が挙げられる。
【0064】
○制御装置90の行う制御は単一の制御装置90によって行われてもよいし、シーケンスS10~S14ごとに別個の制御装置によって行われてもよい。
○蓄電モジュール10は、セル間封止材37を備えていなくてもよい。
【0065】
○第1蓄電セル31aの両活物質32g,33gの体積は、それぞれ第2蓄電セル31bの両活物質32g,33gの体積より大きくなくともよい。例えば、第1蓄電セル31aの両活物質32g,33gの体積が第2蓄電セル31bの両活物質32g,33gの体積と等しく、かつ、第1蓄電セル31aの両活物質32g,33gの密度が第2蓄電セル31bの両活物質32g,33gの密度より大きくてもよい。要は、第1蓄電セル31aの電池容量が第2蓄電セル31bの電池容量より大きければ、第1蓄電セル31aの両活物質32g,33gと第2蓄電セル31bの両活物質32g,33gの材料、密度、体積は任意である。
【0066】
○第1蓄電セル31aの電池容量がいずれか1つの第2蓄電セル31bの電池容量より大きければ、第2蓄電セル31bの電池容量は互いに等しくなくてもよい。
○第2蓄電セル31bは、1つでも設けられていればよく、複数設けられていなくてもよい。
【0067】
○第1蓄電セル31aは、1つとは限らない。例えば、2つのセルスタック30を最外層の正極32が互いに向き合うよう積層した組電池20を構成する場合、蓄電モジュール10は、2つの第1蓄電セル31aを有することとなる。
【符号の説明】
【0068】
10…蓄電モジュール、30…セルスタック、31…リチウムイオン蓄電セル、31a…第1蓄電セル、31b…第2蓄電セル、32…正極、32a…正極集電体、32g…正極活物質、33…負極、33a…負極集電体、33g…負極活物質、35…封止材、36…電解液、37…セル間封止材、91…判定部、92…過放電制御部。
図1
図2
図3