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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061074
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】X線撮影装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20220411BHJP
【FI】
A61B6/00 300D
A61B6/00 300X
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168841
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】390033846
【氏名又は名称】フジキンソフト株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】515242467
【氏名又は名称】株式会社ティーアンドエス
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】横島 伸
(72)【発明者】
【氏名】二階堂 羊司
(72)【発明者】
【氏名】溝尾 朗
(72)【発明者】
【氏名】岸 将司
(72)【発明者】
【氏名】上井 正
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA13
4C093CA32
4C093DA03
4C093EB12
4C093EB13
4C093EB17
4C093EC02
4C093EC16
4C093ED10
4C093ED15
(57)【要約】
【課題】 簡素な構成で、多角度からのX線画像を取得する。
【解決手段】 X線発生部17aと、X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部17bと、X線発生部およびX線検出部を支持する支持部13と、載置面から起立し、支持部を保持する支柱10と、支持部を支柱に対して回動可能に連結する連結部14と、を備える、X線撮影装置1。支持部は、両端が互いに対向するように折り曲げられていて、両端にX線発生部およびX線検出部がそれぞれ配設され、連結部は両端に沿う方向を軸に回転するものとしてもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線発生部と、
前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、
前記X線発生部およびX線検出部を支持する支持部と、
載置面から起立し、前記支持部を保持する支柱と、
前記支持部を前記支柱に対して回動可能に連結する連結部と、
を備える、X線撮影装置。
【請求項2】
前記支持部は、両端が互いに対向するように折り曲げられそれぞれ屈曲部となっていて、前記両端に前記X線発生部および前記X線検出部がそれぞれ配設され、前記連結部は前記両端に沿う方向を軸に回転する、
請求項1記載のX線撮影装置。
【請求項3】
前記支持部は長さ方向中央において前記連結部と連結されていて、前記中央と前記屈曲部との距離を伸縮する伸縮機構をさらに備え、前記X線発生部および前記X線検出部を楕円軌道で回動させる、
請求項2記載のX線撮影装置。
【請求項4】
前記支持部は、前記載置面と略平行に支持され、前記空間を囲う円環状であり、前記支持部は、前記連結部に対して回動する、
請求項1記載のX線撮影装置。
【請求項5】
前記連結部は、前記X線発生部および前記X線検出部を内部に配設する中空の円環状であり、前記連結部の内部に円環状のレールが敷設されていて、
前記支持部は、前記X線発生部および前記X線検出部を前記連結部の内壁に沿って保持するとともに、前記レールに篏合して摺動する、
請求項1記載のX線撮影装置。
【請求項6】
前記連結部は、前記支持部を少なくとも180度回転させる、
請求項1乃至5のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項7】
前記支持部は、前記載置面と略平行に支持され、前記空間の一部を囲う部分円環状であり、前記支持部は、前記連結部により一部を保持され、前記連結部により送り出されることで前記空間の周囲を揺動する、
請求項1記載のX線撮影装置。
【請求項8】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、複数のX線画像からなる動画像を取得する、
請求項1乃至7のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項9】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、X線画像の静止画を取得する、
請求項1乃至8のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項10】
前記支持部の回転角度を取得する角度取得部と、
前記X線検出部により取得されるX線画像と、当該X線画像が取得される際の前記支持部の回転角度とを対応付けて記憶する記憶部と、
をさらに備える、
請求項1乃至9のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項11】
前記支柱の下面に、前記支柱を支持するローラをさらに備える、
請求項1乃至10のいずれかに記載のX線撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体にX線を照射し、X線画像を取得する装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、断層用の画像データを動画像として観察するための放射線画像取得装置が記載されている。特許文献2には、撮像した関心領域のX線画像と、周辺領域のX線画像とを合成して合成画像生成するX線画像診断装置が記載されている。特許文献3には、骨陰影画像からなる第1フレームと軟組織画像からなる第2フレームとに基づいて、骨陰影に関するX線動画像および軟組織に関するX線動画像を生成するX線動画像解析装置が記載されている。特許文献4には、身体の移動量を推定し、移動量を用いて身体の動きの影響を抑制する画像変換を行うX線動画像処理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-253788号公報
【特許文献2】特開2013-111227号公報
【特許文献3】特開2015-043894号公報
【特許文献4】特開2018-153297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、新型コロナウィルスが世界的に流行しており、新型コロナウィルスによる肺炎を適切に診断できる装置が必要とされている。新型コロナウィルスにより発生するすりガラス影(間質影)は、一般的な細菌性肺炎の浸潤影と比べ陰影が淡く、単純写真では判別が難しい場合がある。また、肺気腫などの基礎疾患があればなお一層判別が困難である。また、新型コロナウィルスによる肺炎は、横隔膜周辺や肺の外縁部などにも発生するため、肺を多角度から観察しないと正確な診断が困難である。
【0006】
本発明は、簡素な構成で、多角度からのX線画像を取得することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るX線撮影装置は、X線発生部と、前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、前記X線発生部およびX線検出部を支持する支持部と、載置面から起立し、前記支持部を保持する支柱と、前記支持部を前記支柱に対して回動可能に連結する連結部と、を備える。
【0008】
前記支持部は、両端が互いに対向するように折り曲げられそれぞれ屈曲部となっていて、前記両端に前記X線発生部および前記X線検出部がそれぞれ配設され、前記連結部は前記両端に沿う方向を軸に回転するものとしてもよい。
【0009】
前記支持部は長さ方向中央において前記連結部と連結されていて、前記中央と前記屈曲部との距離を伸縮する伸縮機構をさらに備え、前記X線発生部および前記X線検出部を楕円軌道で回動させるものとしてもよい。
【0010】
前記支持部は、前記載置面と略平行に支持され、前記空間を囲う円環状であり、前記支持部は、前記連結部に対して摺動するものとしてもよい。
【0011】
前記連結部は、前記X線発生部および前記X線検出部を内部に配設する中空の円環状であり、前記連結部の内部に円環状のレールが敷設されていて、前記支持部は、前記X線発生部および前記X線検出部を前記連結部の内壁に沿って保持するとともに、前記レールに篏合して摺動するものとしてもよい。
【0012】
前記連結部は、前記支持部を少なくとも180度回転させるものとしてもよい。
【0013】
前記支持部は、前記載置面と略平行に支持され、前記空間の一部を囲う部分円環状であり、前記連結部に対して摺動しながら前記空間の周囲を揺動するものとしてもよい。
【0014】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間に連続的にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、複数のX線画像からなる動画像を取得するものとしてもよい。
【0015】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、X線画像の静止画を取得するものとしてもよい。
【0016】
前記支持部の回転角度を取得する角度取得部と、前記X線検出部により取得されるX線画像と、当該X線画像が取得される際の前記支持部の回転角度とを対応付けて記憶する記憶部と、をさらに備えるものとしてもよい。
【0017】
前記支柱の下面に、前記支柱を支持するローラをさらに備えるものとしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡素な構成で、多角度からのX線画像を取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明にかかるX線撮影装置の第1実施形態を示す全体概略図である。
図2】上記X線撮影装置のX線発生部およびX線検出部の様子を示す模式図であって、(a)概略平面図、(b)概略左側面図である。
図3】上記X線撮影装置が有する機能ブロックおよび接続される端末の様子を示す模式図である。
図4】本発明にかかるX線撮影装置の第2実施形態を示す全体概略図である。
図5】本発明にかかるX線撮影装置の第3実施形態を示す全体概略図である。
図6】本発明にかかるX線撮影装置の第4実施形態を示す全体概略図である。
図7】本発明にかかるX線撮影装置の第5実施形態を示す全体概略図である。
図8】本発明にかかるX線撮影装置の第6実施形態を示す全体概略図である。
図9】上記X線撮影装置の(a)概略背面図、(b)概略左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
●X線撮影装置(1)
以下、本発明にかかるX線撮影装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1及び図2に示すようにX線撮影装置1は、患者Pの周囲にX線発生部17aおよびX線検出部17bを回動させながらX線画像を撮影し、患者Pの頭部、胸部および腹部など体の様々な部位のX線画像を取得する装置である。なお、同図においては、X線発生部17aおよびX線検出部17bが胸部を撮影する位置に調整されている様子を示している。X線撮影装置1は、主として、支柱10、台11、アーム12、支持部13、連結部14、把持部15、X線発生部17a、X線検出部17bを備える。なお、以降の説明において、X線発生部17aおよびX線検出部17bが回動する仮想面をx-y平面とし、鉛直上向きをz方向とする。また、撮影時における患者の幅方向をy方向とし、患者が向く方向を+x方向とする。
【0022】
X線発生部17aは、患者Pを透過するX線を発生させる装置である。X線検出部17bは、X線発生部17aと空間を空けて対向し、X線を検出する装置であり、例えばパネル型である。患者Pは、当該空間に載置される椅子Cに腰かけ、同図においては胸部X線画像を撮影する。
図2(a)および(b)に示すように、X線発生部17aは、X線を放射状に発生させる。また、X線検出部17bは、X線発生部17aと同等もしくはより広い面積の受光領域を有し、放射状に発生したX線を検出する。
【0023】
図1に示すように、支柱10は、載置面である床上から起立し、X線撮影装置1の各構成を上部に保持する柱である。支柱10は、底面にH字状の台11が配設される。また、台11の各端部にローラ11aが配設されていて、床上を移動可能である。支柱10の上部には、長さ方向に溝が配設されており、この溝がアーム12と篏合している。
【0024】
アーム12は、支柱10に連結し、主にX線発生部17a、X線検出部17bを患者Pの上方に保持する部材である。アーム12は、支柱10の溝と篏合しており、溝に沿って上下方向に摺動することで、X線発生部17aおよびX線検出部17bの高さを調節可能になっている。アーム12は、支柱10に対して手動で摺動してもよいし、電気的に上下動してもよい。また、アーム12の位置は、適宜のロック機構により固定されてよい。アーム12は、支柱10から前方(+x方向)に向かって突出する突出部12aを有し、この突出部12aの先端部に、支持部13が連結されている。
【0025】
支持部13は、X線発生部17aおよびX線検出部17bを支持する部材である。支持部13は、長さ方向中央において、連結部14に連結されている。支持部13は、本実施形態においては、細長い平板の両端13a、13bが互いに対向するように、下向きに折り曲げられた形状の部材である。支持部13の第1端13aには第1摺動部16a、第2端13bには第2摺動部16bが連結され、第1摺動部16aおよび第2摺動部16bは、それぞれ両端13a、13bに対して摺動可能である。第1摺動部16aおよび第2摺動部16bの先端には、それぞれX線発生部17aおよびX線検出部17bが配設されており、第1摺動部16aおよび第2摺動部16bを摺動させることで、X線発生部17aおよびX線検出部17bの高さが調整される。第1摺動部16aおよび第2摺動部16bの摺動機構についても、手動で動作させる構成であっても自動で動作するものであってもよい。また、第1摺動部16a、第2摺動部16bは、プーリ等で連結され、一方が上下動されると、他方が同様のストロークで上下動するようになっていてもよい。
【0026】
なお、支持部13の回転軸、すなわち、連結部14との連結部分と下向きに折り曲げられた屈曲部との間に、当該長さを伸縮させる伸縮機構が備えられ、支持部13の回転に応じて伸縮し、X線発生部17aおよびX線検出部17bを対向させながら、楕円軌道を描く構成となっていてもよい。伸縮機構は、例えば互いに摺動する複数の部材により構成され、ラックアンドピニオン機構などにより電気的に摺動する。伸縮機構は、支持部13の回転と同期して支持部13を伸縮させる。
【0027】
具体的には、X線発生部17aおよびX線検出部17bが突出部12aに対して直交している状態においては、伸縮機構は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の距離を短縮させる。また、X線発生部17aおよびX線検出部17bが突出部12aに沿っている状態においては、伸縮機構は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の距離を伸長させる。患者Pは支柱12に背を向け、支持部12aの突出方向を向いて着座しているため、上述の構成によれば、X線発生部17aおよびX線検出部17bが患者Pの正面および背面にある場合には両者の距離が縮まり、患者Pの側面にある場合には両者の距離が離れる。すなわち、例えば、X線発生部17aおよびX線検出部17bは楕円軌道を描き、人体の正面および背面方向に楕円の短軸が、側面方向に楕円の長軸が対応するように回動する。
【0028】
人間の胸部、腹部は、上方から見ると一般的に楕円形であるため、上述の構成によれば、X線発生部17aおよびX線検出部17bと患者Pの体表面との距離を全周に渡って一定に保つことができる。
【0029】
X線(電磁波:光子)は、人体のような水分が多い物体を通過する際には、X線の散乱や、脂肪や臓器などのX線の吸収により、X線発生部17aと正対するX線検出部17bに届きにくくなり、X線画像の陰影に影響する。また、X線(電磁波:光子)は距離が遠くなると、X線が透過しづらくなる。本構成によれば、X線発生部17aとX線検出部17bと患者Pの体表面からの距離が等距離に保たれるため、距離によるX線の透過度が一定になり、撮影動画画像が均一化しやすくなる。すなわち、撮影動画画像に影響する変数は、被写体までの距離、X線撮影装置の撮影条件であるX線強度(X線管電圧)、X線エネルギー(X線管電流時間積、すなわちX線管電流および時間の積である。)があるところ、当該構成により距離の考慮が不要になり、X線動画撮影画像が均一化しやすくなる。
【0030】
連結部14は、支持部13を突出部12aに対して回転可能に連結する機構部である。支持部13は、連結部14を軸に回転する。この軸は、支持部13の両端に沿う方向、すなわち略鉛直方向の軸である。X線発生部17aおよびX線検出部17bは、連結部14の回転に応じて、患者Pの周囲を周回する。連結部14は、例えばモータを備え、後述する回転制御部により電気的に自動で回転する。
【0031】
連結部14は、支持部13を、患者Pの周囲360度に渡って回転させる。この構成によれば、患者Pの胸部を全周に渡って撮影できるので、胸部の外縁部、横隔膜付近に位置する肺の下縁部、および深部など、正面からのX線画像だけでは捉えきれなかった肺などの臓器の細部の様子も撮影することができる。また、すりガラス影等の淡い炎症であっても、容易に発見することができる。
【0032】
なお、X線画像は患者PにX線を透過させて撮影するため、撮影角度が互いに180度異なるX線画像は、部分的に左右対称であり、互いに対応する画像である。したがって、X線発生部17aおよびX線検出部17bが患者Pの周囲を少なくとも180度回転することで、撮影対象となる部位の様子をほぼ全周にわたって観察できる。しかしながら、180度反対の位置からX線を照射することで、X線を内部組織に異なる順序で透過させ、異なるX線画像を取得できる。すなわち、X線発生部17aおよびX線検出部17bを360度回転させて撮影することで、より詳細な観察が可能になる。
【0033】
本実施形態では、連結部14は連続的に回転可能である。この構成によれば、予備動作なく周回の撮影が可能である。ひいては、同一角度のX線画像を複数回撮影することができる。また、後述する撮影制御部22により複数種類の管電圧で撮影する場合にも、予備動作なく連続的に撮影することができる。
【0034】
把持部15は、逆T字状の棒状の部材である。把持部15は、支持部13および連結部14に穿設された孔に挿通され、支持部13の下方に吊設されている。把持部15は、アーム12に連結されており、支持部13および連結部14とは連結していないため、支持部13の回転中にも静止している。把持部15は、患者Pの上方に配設され、患者Pにより両手で把持される。患者Pに把持部15を把持させることで、両手が胸部や腹部の上方に固定されるため、両手を撮影領域から十分離間させることができる。なお、支持部15の形状は任意であり、逆T字状には限られない。
なお、把持部15および椅子C等の、患者Pと接触する部位には、取り換え可能な薄いフィルムなどを貼付してもよい。当該フィルムを貼り替えることで、患者間での感染リスクを低減できる。
【0035】
図3を用いて、X線撮影装置1が有する構成の各機能ブロックに関して詳細に説明する。同図に示すように、X線撮影装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等によって実現される。X線撮影装置1はこれにより、撮影画像記憶部1A、回転制御部21、撮影制御部22、角度取得部23、解析部24、表示制御部25からなる機能ブロックを構成する。なお、各電気的な構成は、各種の商用電源又は給電装置により給電される他、X線撮影装置1に備えられるバッテリーにより給電される構成であってもよい。
【0036】
X線撮影装置1は、ネットワークNWを通じて閲覧端末2と接続され、撮影した画像を閲覧端末2上で閲覧させる。また、X線撮影装置1は、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)と接続され、撮影した画像をPACSに送信する。PACSは、X線撮影装置1で撮影された画像を受信し、他のモダリティで撮影された画像と共に保管してよい。
【0037】
回転制御部21は、連結部14を駆動させ、支持部13を回転させる機能部である。回転制御部21は、支持部13を連続的に回転させるが、回転と停止を断続的に繰り返してもよい。回転制御部21は、支持部13を360度回転させ、さらに複数周回転させてもよい。また、回転方向は任意であり、右回転と左回転のいずれか一方又は両方が可能であってもよい。さらに、回転制御部21は、右回転と左回転を交互に行う、いわゆる揺動を行ってもよい。
【0038】
撮影制御部22は、X線発生部17aおよびX線検出部17bを駆動し、X線発生部17aとX線検出部17bとの間に着座する患者PのX線画像を撮影する。撮影制御部22は、支持部13が回転している間に撮影を行う。撮影制御部22は、X線発生部17aにX線を連続的に発生させる。また、X線検出部17bは、フレームを切り替えながらX線を受光し、複数のX線画像からなる動画像を取得する。X線発生部17aおよびX線検出部17bを回転させながら撮影する構成によれば、簡易な構成で、多角度からのX線画像を取得できる。また、動画像用のFPD(フラットパネルディテクター)で撮影する構成によれば、立体画像を合成しなくても、そのまま再生することで、患者Pの検査部位を立体視するかのごとく、周方向に滑らかに観察できる。また、取得される各画像は、静止撮影のX線画像と同様高解像度であるため、合成処理や補完処理を行う構成に比べて、拡大しても鮮明であり、信頼度の高い画像診断が可能である。さらに、合成処理や補完処理が不要であるため、撮影後すぐに画像を確認でき、迅速な診断が可能である。
なお、撮影制御部22は、X線発生部17aにX線を断続的に発生させてもよい。
また、撮影制御部22は、動画像の撮影に代えて、又は加えて、静止画のX線画像を単純撮影することも可能であってよい。このとき、連結部14は手動で回転させられる形態と、任意の角度で固定される形態と、に切替可能になっていてよい。また、回転制御部21が、所定のユーザインターフェース装置から角度の入力を受け付け、支持部13の角度が当該入力角度となるよう支持部13を自動で回動させてもよい。
【0039】
撮影制御部22は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの相対位置を検証するための適宜の光線を発生させ、受光状態を確認する機能を有していてもよい。例えば、撮影制御部22は、X線発生部17aからX線検出部17bに向かって十字状の光線を発生させる。X線検出部17bは、この光線を検出し、十字の中央が、X線検出部17bの検出領域の中央で検出されているかを判定する。この構成により、X線発生部17aおよびX線検出部17bの基準が合っているかキャリブレーションすることができる。なお、この光線は、X線であってもよいし、異なる波長の電磁波、例えば可視光であってもよい。
【0040】
角度取得部23は、支持部13の回転角度を取得する機能部である。角度取得部23は、撮影制御部22により撮影されたX線画像ごとに、当該X線画像が撮影されたときの回転角度を記録する。角度取得部23は、例えばX線の動画像のフレームレートと同期したクロックにより駆動する角度計により、支持部13の角度を定期的に取得する。
【0041】
撮影画像記憶部1Aは、撮影された動画像に含まれる各画像と、撮影された回転角度とを互いに対応付けられて記憶する機能部である。また、撮影画像記憶部1Aは、患者の年齢、性別、身長および体重などの、患者に関する情報を記憶し、撮影画像と紐づけて格納してもよい。撮影画像は撮影画像記憶部1Aに一時的に記憶され、適宜のタイミングでPACSに送信されてよい。
【0042】
解析部24は、取得されるX線画像を解析する機能部である。例えば、解析部24は、取得した画像を合成することで、3次元画像を作成してもよい。
【0043】
表示制御部25は、取得したX線画像、又は解析により生成した画像を、閲覧端末2に表示させる機能部である。閲覧端末2は、医療従事者が閲覧する端末であり、例えばパーソナルコンピュータである。また、閲覧端末2はタブレット端末やスマートホンであってもよい。閲覧端末2は、ネットワークNWの他、有線又は無線で接続されていてもよい。また、表示制御部25は、X線撮影装置1が有する表示部に表示していてもよい。
【0044】
表示制御部25は、取得した複数のX線画像を、支持部13の回転角度順に表示させる。表示制御部25は、X線画像を自動で切り替えて表示させ、患者Pの周囲を回転するX線動画として再生してもよい。この構成によれば、X線動画により患者Pの体内を立体的に把握することができ、淡いすりガラス影や外縁部の炎症であっても容易に発見できる。X線動画は、撮像時と同様のフレームレートで再生してもよいし、再生速度は可変であってよい。
また、表示制御部25は、閲覧端末2からの操作を受け付け、表示させるX線画像が手動で切替可能になっていてもよい。例えば、閲覧端末2のディスプレイ上にシークバーおよびスライダーが表示され、マウス、キーボード又はタッチ動作により表示画像又は動画の再生開始箇所の指定を受け付けてよい。
【0045】
●X線撮影装置(2)
図4を用いて、本発明にかかるX線撮影装置の第2実施形態について、第1実施形態とは異なる部分を中心に説明する。第2実施形態のX線撮影装置は、支持部が連結部に対して摺動し、患者の側方を摺動する点で、第1実施形態と異なる。なお、以降の各実施形態の説明において、他の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付した。
【0046】
図4に示すように、X線撮影装置101は、主として、X線発生部17a、X線検出部17b、支柱110、台111、支持部113、連結部114を備える。
【0047】
支柱110は、下端が略L字状の台111に固定されている。台111には複数のローラ111aが連結され、載置される床上を移動可能になっている。なお、台111の中央部に連結されるローラ111aの径は、台111の端部に連結されるローラ111aの径より大きくなっていてもよい。
【0048】
支柱110の上部は前方(+x方向)に向かって突出しており、この突出端が支持部113と連結される連結部114となっている。本実施形態の連結部114は、支持部113が挿通され、支持部113の一部を保持する、y方向に穿設される貫通孔114aを有する。なお、連結部114は、当該構成に代えて、支持部113の外周面を覆うように上下縁部を挟持していてもよい。また、連結部114は、支持部113に向かって突出する歯車が形成され、支持部113において長さ方向に沿って形成される長細い凹部と歯合していてもよい。連結部113の歯車が回転すると、支持部113の凹部とラックアンドピニオン状の機構を形成し、支持部113が連結部に対して移動する。
【0049】
支持部113は、載置面と略平行に支持され、X線発生部17aおよびX線検出部17bを両端に保持する、部分円環状の部材である。支持部113は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の空間の一部を囲っている。支持部113の中央部は連結部114の貫通孔114aに挿通されている。また、貫通孔114aの内壁には回転機構が設けられ、この回転機構と支持部113の外壁とが当接し、回転機構の電気的な回転に応じて支持部113が送り出される。回転機構は例えばプーリであり、外壁に設けられる歯と篏合することで、回転を伝達してもよい。また、回転機構は、モータと、モータとともに回転する摩擦係数の大きい押圧部材とにより構成され、押圧部材が支持部113の外壁に押圧されながら回転することで、摩擦力により支持部113を回動させてもよい。また、支持部113と連結部114は適宜のレールにより篏合され、支持部113が傾斜しないよう案内されていてもよい。上述のような適宜の構成により、支持部113は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の空間の周囲を揺動する。この構成によれば、患者PのX線画像を、約180度の範囲に渡って撮影することができる。
【0050】
なお、支持部113を楕円の部分環状の第1部材と、第1部材上を摺動する第2部材とで構成し、第2部材にX線発生部17aおよびX線検出部17bを連結させる構成でもよい。この構成においては、第1部材は支柱110に対して固定されており、第2部材は、X線発生部17aとX線検出部17bとの距離を規定するとともに、第1部材に沿って湾曲しながら摺動する。この構成によれば、X線発生部17aおよびX線検出部17bは互いに対向しながら楕円軌道を描き、患者Pの略楕円形の体表面に沿って距離を一定に保ちながら撮影することができる。このような構成は、以降に説明する他の実施形態においても同様に適用できる。
【0051】
また、本実施形態においては、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の空間を区画するパーテーション120が配設されている。パーテーション120は、部分円筒形であり、患者Pは、パーテーション120の間隙120aから空間に出入り可能である。間隙120aは、例えばパーテーション120においてX線撮影装置101とは反対側の側壁に設けられている。なお、パーティション120は、1個の部材により構成されている他、組立式や連結式であってもよい。
【0052】
パーテーション120の上部には、棒状の把持部125が対向する内壁に横架されている。把持部125は、空間内の椅子Cに着座する患者Pの上方に位置し、患者Pは把持部125を把持することで両手を上方に持ち上げる姿勢になる。この構成によれば、患者Pの両手を上方に案内し、腹部又は胸部X線画像の撮影領域から除外することができる。
【0053】
●X線撮影装置(3)
図5を用いて、本発明にかかるX線撮影装置の第3実施形態について、第2実施形態とは異なる部分を中心に説明する。第3実施形態のX線撮影装置は、支持部が円環状であり、当該円環の内部に患者が着座する空間が形成されている点で、先に説明した形態と異なる。
【0054】
図5に示すように、X線撮影装置201は、円環状の支持部213を備えている。支持部213の内周にはX線発生部17aおよびX線検出部17bが互いに対向して配設されている。また、本実施形態においては、X線検出部17bは、支持部213から突出する支持体17cに連結されている。支柱110は先端が+x軸方向に向かって前方に屈曲しており、この先端に支持部213との連結部214が配設されている。本実施形態における連結部214は、支持部213の外周を把持する略U字状の部材である。連結部214の中央部は、支持部213の外周面と当接し、例えば第2実施形態の構成において説明したような適宜の機構により、支持部213を回動させる。第3実施形態の構成によれば、支持部213は連結部214に沿って360度回転させ、患者のX線画像を全周に渡って取得できる。
【0055】
●X線撮影装置(4)
図6を用いて、本発明にかかるX線撮影装置の第4実施形態について、先の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。第4実施形態のX線撮影装置301は、支柱310の上部に把持部325が配設され、患者Pの前方に配置して撮影を行う点で、先に説明した形態と異なる。
【0056】
図6に示すように、X線撮影装置301は、主として、X線発生部17a、X線検出部17b、支柱310、土台311、支持部313、連結部314および把持部315を備える。
【0057】
支柱310は、床上から起立する柱状の部材であり、下端に土台311が接続される。土台311は、中央部に支柱310が固定され、両端は中央部から図中後方に向かってやや放射状に伸び出ている。土台311の下面には複数のローラ311aが連結され、床上を移動可能になっている。
【0058】
支持部313は、両端にX線発生部17aおよびX線検出部17bを支持する部分円環状の部材である。支持部313は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の空間の一部を囲い、連結部314内部の機構が駆動することで、当該空間の周囲を揺動する。
【0059】
支柱310の上部背面側には、支持部313と支柱310とを連結する連結部314が配設されている。連結部314は、X線発生部17aおよびX線検出部17bの間の空間に向かってーx方向に伸び出る略円柱と、支持部313と連結される筐体とを有する。筐体は、支持部313を挿通する挿通孔を有していてもよいし、支持部313の外周面を覆うように上下縁部を挟持していてもよい。連結部314は、例えば第2実施形態の構成において説明したような適宜の機構により、支持部313を回動させる。
【0060】
把持部315は、支柱310の上部に配設される棒状の部材である。把持部315は、両端が支柱310の側面に連結され、患者Pの正面に載置される。患者Pが把持部315を両手で把持すると、両手が胸部や腹部から離間するため、胸部X線撮影の妨げになることがない。
【0061】
第4実施形態のX線撮影装置301は、第1実施形態のX線撮影装置1と比較して高さ方向がコンパクトになり、装置自体を一層搬送しやすい。
【0062】
●X線撮影装置(5)
図7を用いて、本発明にかかるX線撮影装置の第5実施形態について、先の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。第5実施形態のX線撮影装置401は、第4実施形態の支持部313が円環状になったような構成である。
【0063】
本実施形態における支持部413は、円環状の部材であり、連結部414は、この支持部413の外周面を覆うように上下縁部を挟持している。連結部414が支持部413を摺動させることで、支持部413は患者Pの周りを周回する。また、支持部413は、一端がヒンジで接続され、開閉する扉413aを有している。この構成によれば、患者PはX線撮影を行う空間に容易に出入りすることができる。なお、扉413aの形状はこれに限らず、レールによる引き戸式、組み立て式、支持部413の一部が別体となっており、脱着可能となっている嵌め込み式といった任意の形状であってもよい。
【0064】
このように、本発明にかかるX線撮影装置によれば、簡素な構成で、多角度からのX線画像を取得できる。多角度からの撮影によれば、すりガラス影等の淡い炎症であっても発見が容易である。また、このX線撮影装置は小型で、自立しており、ローラによって移動可能であるので、搬送性に優れ、任意の場所でX線撮影が可能になる。X線撮影装置は、例えば福祉改造車両に搬入可能な大きさである。したがって、患者に感染症の疑いがある場合にも、医療機関又は医療関連施設に訪問させずに撮影が可能である。
【0065】
●X線撮影装置(6)
図8および図9を用いて、本発明にかかるX線撮影装置の第6実施形態について、先の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。第6実施形態のX線撮影装置は、中空の円環状の連結部がX線発生部およびX線検出部を覆い、X線発生部およびX線検出部は支持部の内部を回動する。
【0066】
X線撮影装置501は、外観上、支柱510および連結部514を有する。支柱510は床上に載置され、連結部514を支持している。支柱510の上端は、連結部514の外側面に連結されている。なお、同図には現れていないが、支柱510の下面に、支柱510を支持するローラを備えていてもよい。
【0067】
連結部514は、中空の円環状であり、連結部514の軸は支柱510の長さ方向と略直交している。本実施形態においては、患者Pは連結部514の円環に頭を差し入れることで、頭部のX線画像を撮像する。患者Pは、例えばローラのついたストレッチャーS上に仰臥位となり、撮影者又はその補助者などが患者Pの頭部をストレッチャーSごと連結部514の円環内部に移送する。
【0068】
図9(a)および(b)に示すように、連結部514の内部には、X線発生部17a、X線検出部17bおよび支持部513が配設されている。支持部513は、X線発生部17a、X線検出部17bを連結部514の内壁に沿って保持する部材であり、例えば円環状又は半円環状の部材である。連結部514の内壁、例えば外側面の内側の壁には、支持部513と篏合する円環状のレールが敷設されていて、支持部513は、このレールに沿って摺動可能になっている。例えば、支持部513が適宜のモータを有し、連結部514のレール上を回動する。なお、この形態においても、支持部513の連結部514に対する回転角度を取得する角度取得部を備え、X線検出部17bにより取得されるX線画像と、当該X線画像が取得される際の支持部の回転角度とを対応付けて、撮影画像記憶部1Aに記憶することができる。
【0069】
このような構成によれば、頭部のX線画像を全周に渡って撮影することができる。
【0070】
なお、本説明においては、患者を撮影する医療用のX線撮影装置を例に説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限られず、各種の非破壊検査にも用いることができる。
【符号の説明】
【0071】
1 X線撮影装置
10 支柱
13 支持部
14 連結部
15 把持部
17a X線発生部
17b X線検出部
21 回転制御部
22 撮影制御部
23 角度取得部
24 解析部
25 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-03-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも患者の胸部のX線画像を取得するX線撮影装置であって、
X線発生部と、
前記X線発生部に空間を空けて対向するX線検出部と、
前記X線発生部および前記X線検出部を支持する支持部と、
載置面から起立し、前記支持部を保持する支柱と、
前記支持部を前記支柱に対して回動可能に連結する連結部と、
前記支持部の両端は、互いに対向するように折り曲げられていて、前記両端に前記X線発生部および前記X線検出部がそれぞれ配設され、前記X線発生部と前記X線検出部とは、少なくとも患者の人体が載置されるだけの空間を空けて対向し、
前記連結部は前記両端に沿う方向を軸に回転し、前記X線発生部および前記X線検出部は前記患者の周囲を周回する、
X線撮影装置。
【請求項2】
前記支持部の前記両端にはそれぞれ第1摺動部および第2摺動部が連結され、前記第1摺動部および前記第2摺動部は、それぞれ前記X線発生部および前記X線検出部が配設されるとともに、前記両端に対して摺動可能となっている、
請求項1記載のX線撮影装置。
【請求項3】
前記支柱から患者の上方に向かって伸び出て、前記支持部および前記連結部を前記患者の上方に吊り下げて保持するアームと、
前記アームに連結されるとともに、前記支持部および前記連結部に穿設された孔に挿通されて前記支持部の下方に吊設される把持部と、
さらに備える、
請求項1又は2記載のX線撮影装置。
【請求項4】
前記アームは、前記支柱に対して上下方向に摺動する、
請求項3記載のX線撮影装置。
【請求項5】
前記支持部は長さ方向中央において前記連結部と連結されていて、前記中央と前記X線発生部又は前記X線検出部との距離を伸縮する伸縮機構をさらに備え、前記X線発生部および前記X線検出部を楕円軌道で回動させる、
請求項1乃至4のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項6】
前記連結部は、前記支持部を少なくとも180度回転させる、
請求項1乃至のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項7】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、複数のX線画像からなる動画像を取得する、
請求項1乃至のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項8】
前記X線発生部は前記支持部が回動している間にX線を発生し、前記X線検出部は、前記X線を受光して、X線画像の静止画を取得する、
請求項1乃至のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項9】
前記支持部の回転角度を取得する角度取得部と、
前記X線検出部により取得されるX線画像と、当該X線画像が取得される際の前記支持部の回転角度とを対応付けて記憶する記憶部と、
をさらに備える、
請求項1乃至のいずれかに記載のX線撮影装置。
【請求項10】
前記支柱の下面に、前記支柱を支持するローラをさらに備える、
請求項1乃至のいずれかに記載のX線撮影装置。