(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061085
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】接続構造、及びバイタル計測装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/25 20210101AFI20220411BHJP
【FI】
A61B5/04 300V
A61B5/04 300B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168860
(22)【出願日】2020-10-06
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、総務省関東総合通信局、「マルチバイタル柔軟センサと多次元機械学習の連携による予測医療に向けたスマートネットワーク基盤の構築」に関する研究開発に係る委託事業、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】太田 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】鷹屋 舞香
(72)【発明者】
【氏名】松田 涼佑
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127LL01
4C127LL19
4C127LL22
4C127LL23
(57)【要約】
【課題】伸縮電極とバイタル計測デバイスとを強固につなぐことが可能な接続構造を提供することである。
【解決手段】本発明の一態様にかかる接続構造1は、剛性が高い第1の基材10と、第1の基材10よりも剛性が低く、伸縮可能な第2の基材20と、第1の基材10側に設けられた第1の電極12と、第2の基材20側に設けられた液体金属24と、液体金属24と接触するように設けられ、液体金属24よりも粘度の高い導電性ペースト25と、導電性ペースト25と第1の電極12とを電気的に接続する導電性ゴム31と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性が高い第1の基材と、
前記第1の基材よりも剛性が低く、伸縮可能な第2の基材と、
前記第1の基材側に設けられた第1の電極と、
前記第2の基材側に設けられた液体金属と、
前記液体金属と接触するように設けられ、前記液体金属よりも粘度の高い導電性ペーストと、
前記導電性ペーストと前記第1の電極とを電気的に接続する導電性ゴムと、を備える、
接続構造。
【請求項2】
前記第2の基材は、
前記第2の基材の表面から前記第2の基材の内部に設けられた孔部と、
前記孔部の下端から屈曲し、前記第2の基材の伸縮方向に延びるように設けられた細孔と、を備え、
前記液体金属は、少なくとも前記細孔に充填されており、
前記導電性ペーストは、少なくとも前記孔部に充填されている、
請求項1に記載の接続構造。
【請求項3】
前記導電性ペーストは、前記第2の基材の表面から突出するように前記孔部に充填されており、
前記導電性ゴムは、前記導電性ペーストの前記突出している部分と接するように設けられている、
請求項2に記載の接続構造。
【請求項4】
前記第1の基材および前記第2の基材は、互いに水平方向に延在するように設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項5】
前記第1の基材および前記第2の基材は、シリコン樹脂を用いて形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項6】
前記導電性ゴムは、前記第1の基材と前記第2の基材とに渡って配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項7】
前記液体金属が、ガリウムとインジウムの共晶合金、ガリウムとインジウムとスズの共晶合金、又はインジウムとスズの共晶合金からなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項8】
前記導電性ゴムは、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子とが樹脂材料中に分散された構造を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項9】
前記導電性ペーストは、液体金属と金属パウダーとを少なくとも含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の接続構造。
【請求項10】
バイタル計測デバイスと、
電極パッドを備える伸縮電極と、
前記バイタル計測デバイスと前記伸縮電極とを接続する、請求項1~9のいずれか一項に記載の接続構造と、を備え、
前記バイタル計測デバイスは前記第1の基材に設けられており、
前記伸縮電極が前記第2の基材を含み構成されている、
バイタル計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接続構造、及びバイタル計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、伸縮電極とバイタル計測デバイスとを用いて構成したスマートデバイスが提案されている。このようなスマートデバイスはユーザが常に装着可能であり、ユーザの利便性を向上させることができる。特許文献1には、液体ワイヤに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のようなスマートデバイス(バイタル計測装置)では、伸縮電極とバイタル計測デバイスとをつなぐために様々な電極コネクタ(例えばUTFコネクタなど)を用いている。しかしながら、従来の電極コネクタでは、伸縮電極が伸縮した際に電極コネクタに応力がかかり、この応力に耐えられずに電極コネクタ部分が切断する場合があった。このため、伸縮電極とバイタル計測デバイスとを強固につなぐことが可能な接続構造が必要とされていた。
【0005】
上記課題に鑑み本発明の目的は、伸縮電極とバイタル計測デバイスとを強固につなぐことが可能な接続構造、及びバイタル計測装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかる接続構造は、剛性が高い第1の基材と、前記第1の基材よりも剛性が低く、伸縮可能な第2の基材と、前記第1の基材側に設けられた第1の電極と、前記第2の基材側に設けられた液体金属と、前記液体金属と接触するように設けられ、前記液体金属よりも粘度の高い導電性ペーストと、前記導電性ペーストと前記第1の電極とを電気的に接続する導電性ゴムと、を備える。
【0007】
上述の接続構造において、前記第2の基材は、前記第2の基材の表面から前記第2の基材の内部に設けられた孔部と、前記孔部の下端から屈曲し、前記第2の基材の伸縮方向に延びるように設けられた細孔と、を備えていてもよく、前記液体金属は、少なくとも前記細孔に充填されており、前記導電性ペーストは、少なくとも前記孔部に充填されていてもよい。
【0008】
上述の接続構造において、前記導電性ペーストは、前記第2の基材の表面から突出するように前記孔部に充填されていてもよく、前記導電性ゴムは、前記導電性ペーストの前記突出している部分と接するように設けられていてもよい。
【0009】
上述の接続構造において、前記第1の基材および前記第2の基材は、互いに水平方向に延在するように設けられていてもよい。
【0010】
上述の接続構造において、前記第1の基材および前記第2の基材は、シリコン樹脂を用いて形成されていてもよい。
【0011】
上述の接続構造において、前記導電性ゴムは、前記第1の基材と前記第2の基材とに渡って配置されていてもよい。
【0012】
上述の接続構造において、前記液体金属が、ガリウムとインジウムの共晶合金、ガリウムとインジウムとスズの共晶合金、又はインジウムとスズの共晶合金であってもよい。
【0013】
上述の接続構造において、前記導電性ゴムは、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子とが樹脂材料中に分散された構造を有していてもよい。
【0014】
上述の接続構造において、前記導電性ペーストは、液体金属と金属パウダーとを少なくとも含んでいてもよい。
【0015】
本発明の一態様にかかるバイタル計測装置は、バイタル計測デバイスと、電極パッドを備える伸縮電極と、前記バイタル計測デバイスと前記伸縮電極とを接続する、上述の接続構造と、を備え、前記バイタル計測デバイスは前記第1の基材に設けられており、前記伸縮電極が前記第2の基材を含み構成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、伸縮電極とバイタル計測デバイスとを強固につなぐことが可能な接続構造、及びバイタル計測装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施の形態にかかる接続構造を説明するための断面図である。
【
図2】実施の形態にかかる接続構造を用いたバイタル計測装置の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態にかかる接続構造を説明するための断面図である。
図1に示すように、本実施の形態にかかる接続構造1は、第1の基材10、基板11、電極(第1の電極)12、第2の基材20、液体金属24、導電性ペースト25、及び導電性ゴム31を備える。本実施の形態にかかる接続構造1は、第1の基材10側に設けられた電極12と、第2の基材20側に設けられた液体金属24(伸縮電極の導電線に対応)とを、導電性ペースト25および導電性ゴム31を用いて電気的に接続する接続構造である。本実施の形態にかかる接続構造1は、スマートデバイス(バイタル計測装置)に好適に用いることができる。具体的には、本実施の形態にかかる接続構造1は、伸縮電極とバイタル計測デバイスとをつなぐ接続構造に好適に用いることができる。
【0019】
第1の基材10は剛性が高い基材で構成されている。ここで剛性が高いとは、第2の基材20と比べて剛性が高いという意味である。例えば、第1の基材10は硬いゴムを用いて構成することができる。具体的には、第1の基材10は、シリコン樹脂を用いて構成することができる。第1の基材10には、上述のバイタル計測デバイスが搭載可能に構成されている。
【0020】
基板11は、第1の基材10の上に設けられている。例えば、基板11はフレキシブルなプリント基板であり、例えばポリイミドを用いて構成することができる。なお、基板11はリジッドな基板を用いて構成してもよい。基板11には、バイタル計測デバイスを構成する回路素子などが搭載されている。
【0021】
電極12は、基板11の上に設けられている。電極12は、第2の基材20側の電極(例えば、
図2に示す伸縮電極71の電極パッド76)と電気的に接続される電極である。電極12は、例えば銅、アルミニウム、白金、金などの金属材料を用いて構成することができる。
【0022】
第2の基材20は、第1の基材10よりも剛性が低く、伸縮可能な基材で構成されている。例えば、第2の基材20は軟らかいゴムを用いて構成することができる。具体的には、第2の基材20は、シリコン樹脂を用いて構成することができる。第2の基材20は、上述の伸縮電極を構成している(
図2の伸縮電極71参照)。すなわち、第2の基材20は横方向に伸縮可能に構成されており、これにより第2の基材20の第1の基材10と反対側の端部に設けられた電極(例えば、
図2に示す伸縮電極71の電極パッド76)を伸縮させることができる。
【0023】
第1の基材10および第2の基材20は、互いに水平方向に延在するように設けられている。換言すると、第1の基材10および第2の基材20は、水平方向において連続するように設けられている。上述のように、第1の基材10および第2の基材20は、共にシリコン樹脂(シリコーンゴム)を用いて形成してもよい。具体的には、第1の基材10を硬いシリコン樹脂を用いて形成し、第2の基材20を軟らかいシリコン樹脂を用いて形成してもよい。シリコン樹脂を用いて第1の基材10および第2の基材20を構成した場合は、これらを構成する材料の相性がよいため、第1の基材10と第2の基材20との界面における強度を向上させることができる。
【0024】
第2の基材20には、液体金属24が設けられている。第2の基材20は、第2の基材20の表面から第2の基材20の内部に設けられた孔部22と、孔部22の下端から屈曲し、第2の基材20の伸縮方向に延びるように設けられた細孔21と、を備える。液体金属24は、細孔21に充填されている。第2の基材20の細孔21に液体金属24を充填した構成とすることで、第2の基材20が伸縮した際に液体金属24がこの伸縮の動きに追従し、液体金属24の導電性を保持することができる。
【0025】
液体金属24には、例えば、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、スズ(Sn)等の低融点金属を用いることができる。具体的には、液体金属24には、ガリウムとインジウムの共晶合金、ガリウムとインジウムとスズの共晶合金、又はインジウムとスズの共晶合金を用いることができる。例えば本実施の形態では、液体金属24としてガリンスタン(登録商標)を用いることができる。
【0026】
導電性ペースト25は、液体金属24と接触するように設けられている。具体的には、導電性ペースト25は、少なくとも孔部22に充填されている。換言すると、導電性ペースト25は、液体金属24と導電性ゴム31との間に設けられている。導電性ペースト25は、液体金属24よりも粘度の高いペースト状の材料である。
【0027】
導電性ペースト25は、液体金属と金属パウダーとを少なくとも含む。液体金属には、上述の液体金属24と同一の材料を用いることができる。金属パウダーには、例えば、ニッケル、タングステン、チタン等の金属材料の粉末を用いることができる。金属パウダーの粒径は、例えば3μm以上7μm以下とすることができる。また、導電性ペースト25に対する金属パウダーの割合は、2質量%以上10質量%以下とすることができる。このよう金属パウダーを添加することで、液体金属の粘度を増やすことができる。
【0028】
なお、製造時は孔部22を通して細孔21に液体金属24を充填し、その後、孔部22から導電性ペースト25を充填する。このとき、液体金属24と導電性ペースト25の境界は必ずしも明確でなくてもよく、例えば、液体金属24と導電性ペースト25との間に、導電性ペースト25側に向かって金属パウダーが徐々に増加する中間領域が存在していてもよい。
【0029】
なお、
図1では、液体金属24が細孔21に充填され、導電性ペースト25が孔部22と細孔21の一部に充填されている構成を示した。しかし本実施の形態では、液体金属24が細孔21と孔部22の一部に充填され、導電性ペースト25が孔部22の一部に充填されている構成としてもよい。
【0030】
導電性ゴム31は、導電性ペースト25と電極12とを電気的に接続するように設けられている。導電性ゴム31は、第1の基材10と第2の基材20とに渡って配置されている。
図1に示すように、導電性ペースト25は、第2の基材20の表面から突出するように孔部22に充填されており、導電性ゴム31は、導電性ペースト25の突出している部分(突出部)26と接するように設けられている。このように、導電性ペースト25の先端に突出している部分26を設けることで、導電性ペースト25と導電性ゴム31とを確実に接続することができる。
【0031】
例えば、導電性ゴム31は、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子とが樹脂材料中に分散された構造を有する。このとき使用するカーボンナノチューブの直径は110~170nm、長さは5~9μmとすることができる。また、カーボンナノ粒子の粒径は50~60nmとすることができる。また、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子の割合は、1:2~2:1、好ましくは1:1とすることができる。
【0032】
このような構造を備えることで、導電性ゴム31が伸縮した際に導電性ゴム31の導電性(抵抗値)が変化することを抑制できる。すなわち、当該構造を備える導電性ゴム31は、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子とが樹脂材料中において導電パスを形成している。このため、導電性ゴム31が伸縮した際に、カーボンナノチューブとカーボンナノ粒子とが変位しつつ、導電パスを維持するので、導電性(抵抗値)が変化することを抑制できる。
【0033】
図1に示す接続構造1では、電極12、導電性ゴム31、導電性ペースト25、及び液体金属24の順に電気的に接続される。このとき、これらの材料の剛性(硬さ)は、電極12、導電性ゴム31、導電性ペースト25、及び液体金属24の順に低くなる。つまり、電極12の剛性が最も大きく、液体金属24の剛性が最も低い。
【0034】
このような構成とすることで、伸縮電極とバイタル計測デバイスとを強固につなぐことが可能な接続構造、及びバイタル計測装置を提供することができる。
【0035】
すなわち、電極12と液体金属24とを直接接続した場合は、液体金属24のぬれ性が高いため、伸縮電極(第2の基材20)を伸ばした際に、電極12と液体金属24との接続が切断しやすい。これに対して本実施の形態にかかる接続構造1では、液体金属24と電極12との間に、導電性ペースト25と導電性ゴム31とを設け、これらを電気的に接続している。つまり、液体金属24よりも粘度の高い導電性ペースト25を液体金属24と接触するように設けている。そして導電性ペースト25と電極12とを導電性ゴム31を用いて電気的に接続している。ここで導電性ゴム31も柔軟性を備えるので、伸縮電極(第2の基材20)が伸びた際に導電性ゴム31も追従して伸びるので、電極12と導電性ペースト25との接続が切断されることを抑制できる。したがって、伸縮電極(第2の基材20側の液体金属24)とバイタル計測デバイス(第1の基材10側の電極12)とを強固につなぐことが可能になる。
【0036】
また、本実施の形態にかかる接続構造1では、第2の基材20が伸縮した際に、第2の基材20の伸縮に液体金属24および導電性ペースト25が追従することができる。よって、伸縮電極(液体金属24および導電性ペースト25)が断線することを抑制できる。
【0037】
次に、本実施の形態にかかる接続構造1を備えたバイタル計測装置について説明する。
図2は、本実施の形態にかかる接続構造1を用いたバイタル計測装置の一例を説明するための図である。
図2に示すバイタル計測装置50は、人体に装着可能なバイタル計測装置であり、例えば人体の心電図を取得可能なバイタル計測装置である。
【0038】
図2に示すように、バイタル計測装置50は、バイタル計測デバイス60と、伸縮電極71~73と、を備える。各々の伸縮電極71~73は、本実施の形態にかかる接続構造1を用いてバイタル計測デバイス60と接続されている。なお、
図1に示した本実施の形態にかかる接続構造1は、
図2に示す接続構造1に対応している。
【0039】
各々の伸縮電極71~73の端部には、電極パッド76~78が設けられている。電極パッド76~78は、人体に貼付可能に構成されている。
【0040】
電極パッド76は、液体金属24と電気的に接続されている。また、液体金属24は、導電性ペースト25および導電性ゴム31を介してバイタル計測デバイス60の電極12(
図1参照)と電気的に接続されている。したがって、電極パッド76は、バイタル計測デバイス60の電極12(
図1参照)と電気的に接続される。他の電極パッド77、78についても同様の構成を備える。
【0041】
バイタル計測デバイス60は、第1の基材10上に形成されている。具体的には、第1の基材10上に設けられた基板11に、マイクロコントロールユニット61、アナログ・フロント・エンド62、通信モジュール63、バッテリ64等が設けられている。
【0042】
マイクロコントロールユニット61は、バイタル計測デバイス60の各種処理を実行する素子である。アナログ・フロント・エンド62は、電極パッド76~78で検出した信号に対して増幅・フィルタリングなどの所定の処理を施すアナログ回路である。通信モジュール63は、バイタル計測デバイス60で計測した結果を無線送信するためのモジュールである。バッテリ64は、バイタル計測デバイス60に電源を供給する。
【0043】
本実施の形態にかかるバイタル計測装置50は、使用時に伸縮電極71~73を伸ばして使用する。このため、各々の伸縮電極71~73とバイタル計測デバイス60との接続箇所に応力が印加される。しかしながら、本実施の形態にかかるバイタル計測装置50では、各々の伸縮電極71~73とバイタル計測デバイス60との接続箇所に、
図1に示した接続構造1を備えるので、各々の伸縮電極71~73とバイタル計測デバイス60とを強固につなぐことができる。したがって、各々の伸縮電極71~73とバイタル計測デバイス60との接続箇所に応力が印加された場合であっても、バイタル計測デバイス60と各々の伸縮電極71~73とが電気的に切断されることを抑制できる。
【0044】
なお、上記バイタル計測装置50は一例であり、本実施の形態にかかる接続構造1は、他の構成を備えるバイタル計測装置にも適用することができる。また、本実施の形態にかかる接続構造1は、バイタル計測装置以外にも適用することができる。つまり、所定のデバイスと、当該デバイスと接続される伸縮電極とを備える構成であれば、デバイスと伸縮電極とを接続する箇所に本願発明にかかる接続構造を適用してもよい。
【0045】
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
1 接続構造
10 第1の基材
11 基板
12 電極(第1の電極)
20 第2の基材
21 細孔
22 孔部
24 液体金属
25 導電性ペースト
26 突出部
31 導電性ゴム
50 バイタル計測装置
60 バイタル計測デバイス
61 マイクロコントロールユニット
62 アナログ・フロント・エンド
63 通信モジュール
64 バッテリ
71、72、73 伸縮電極
76、77、78 電極パッド