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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061194
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】追尾走行制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20220411BHJP
【FI】
G05D1/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169034
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】加藤 拓朗
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】追尾対象の誤認識を防止することができる追尾走行制御装置を提供する。
【解決手段】追尾走行制御装置1は、自律走行台車2の周囲にレーザLを照射してレーザLの反射光を受光するレーザセンサ11を有し、自律走行台車2の周囲に存在する物体15を検出する物体検出部25と、自律走行台車2の周囲を撮像するカメラ12と、カメラ12による撮像画像に基づいて、物体検出部25により検出された物体15のうち自律走行台車2が追尾する追尾対象の作業者Sを認識する追尾対象認識部23と、追尾対象認識部23により認識された追尾対象の作業者Sに対して自律走行台車2が追尾走行を行うように自律走行台車2を制御する追尾制御部24とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の周囲にレーザを照射してレーザの反射光を受光するレーザセンサを有し、前記移動体の周囲に存在する物体を検出する物体検出部と、
前記移動体の周囲を撮像する撮像部と、
前記撮像部による撮像画像に基づいて、前記物体検出部により検出された物体のうち前記移動体が追尾する追尾対象を認識する追尾対象認識部と、
前記追尾対象認識部により認識された前記追尾対象に対して前記移動体が追尾走行を行うように前記移動体を制御する追尾制御部とを備える追尾走行制御装置。
【請求項2】
前記追尾対象の追尾走行の開始を指示する追尾指示部と、
前記追尾指示部により前記追尾対象の追尾走行の開始が指示されたときに、前記撮像部による撮像画像に基づいて前記追尾対象を検知する追尾対象検知部とを更に備え、
前記追尾対象認識部は、前記物体検出部により検出された物体を前記追尾対象検知部により検知された追尾対象と照合して、前記追尾対象を認識する請求項1記載の追尾走行制御装置。
【請求項3】
前記撮像部は、前記移動体の全周囲を撮像することが可能なカメラである請求項1または2記載の追尾走行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、追尾走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の追尾走行制御装置としては、例えば特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1に記載の追尾走行制御装置は、自律移動体の周辺にレーザを照射し、レーザが当たった部分から反射された反射光を受光することにより、周辺環境を認識する測域センサと、この測域センサの検出結果から自律移動体の周辺に存在する物体を検知し、追尾対象を追尾するように駆動機構を制御する制御装置とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-200701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術においては、自律移動体の周辺に存在する物体が何か識別されない。このため、例えば自律移動体の追尾走行中に、自律移動体と追尾対象との間を他の移動物体が横切った場合には、その移動物体が追尾対象と誤認識されてしまう可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、追尾対象の誤認識を防止することができる追尾走行制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る追尾走行制御装置は、移動体の周囲にレーザを照射してレーザの反射光を受光するレーザセンサを有し、移動体の周囲に存在する物体を検出する物体検出部と、移動体の周囲を撮像する撮像部と、撮像部による撮像画像に基づいて、物体検出部により検出された物体のうち移動体が追尾する追尾対象を認識する追尾対象認識部と、追尾対象認識部により認識された追尾対象に対して移動体が追尾走行を行うように移動体を制御する追尾制御部とを備える。
【0007】
このような追尾走行制御装置においては、レーザセンサを有する物体検出部により移動体の周囲に存在する物体が検出されると共に、撮像部により移動体の周囲が撮像される。そして、撮像部による撮像画像に基づいて、物体検出部により検出された物体のうち移動体が追尾する追尾対象が認識される。そして、移動体が追尾対象に対して追尾走行を行うように制御される。このように撮像部を使用して追尾対象を認識することにより、追尾対象の誤認識が防止される。
【0008】
追尾走行制御装置は、追尾対象の追尾走行の開始を指示する追尾指示部と、追尾指示部により追尾対象の追尾走行の開始が指示されたときに、撮像部による撮像画像に基づいて追尾対象を検知する追尾対象検知部とを更に備え、追尾対象認識部は、物体検出部により検出された物体を追尾対象検知部により検知された追尾対象と照合して、追尾対象を認識してもよい。このような構成では、追尾対象が追尾走行の開始を指示すると、撮像部による撮像画像に基づいて追尾対象が検知される。そして、物体検出部により検出された物体が当該追尾対象と照合されて、追尾対象が認識される。従って、追尾対象の情報を予め登録しておかなくても、追尾対象が容易に認識される。
【0009】
撮像部は、移動体の全周囲を撮像することが可能なカメラであってもよい。このような構成では、移動体の前方周囲に存在する物体だけでなく、移動体の後方周囲に存在する物体も撮像される。従って、追尾対象の認識精度が高くなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、追尾対象の誤認識を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る追尾走行制御装置を示す概略構成図である。
図2】自律走行台車が追尾対象の作業者を追尾する様子を示す側面図である。
図3図1に示されたカメラの概略図である。
図4図1に示されたカメラにより取得される撮像画像の一例を示す図である。
図5図1に示された追尾対象検知部により実行される検知処理の手順を示すフローチャートである。
図6】レーザセンサの受光データに基づいて物体を検出し、追尾対象の作業者を認識する様子を示す概念図である。
図7図1に示された追尾対象認識部により実行される認識処理の手順を示すフローチャートである。
図8】比較例として、追尾対象の作業者を認識する従来の手法を示す概念図である。
図9】自律走行台車と作業者との間を他の移動物体が横切った場合に、移動物体が追尾対象と誤認識される様子を示す概念図である。
図10】自律走行台車と作業者との間を他の移動物体が横切った場合に、作業者が追尾対象と認識される様子を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る追尾走行制御装置を示す概略構成図である。図1において、本実施形態の追尾走行制御装置1は、図2に示されるような自律走行台車2を制御する装置である。
【0014】
自律走行台車2は、荷物Mを搬送する無人搬送台車である。自律走行台車2は、台車本体3と、この台車本体3に回転可能に支持された複数(例えば4つ)の車輪4とを有している。台車本体3の上部には、荷物Mが積載される荷台5が設けられている。自律走行台車2は、追尾対象である作業者Sを追尾して走行する移動体である。
【0015】
追尾走行制御装置1は、タッチパネル10と、レーザセンサ11と、カメラ12と、コントローラ13と、駆動部14とを備えている。追尾走行制御装置1は、自律走行台車2の台車本体3に搭載されている。
【0016】
タッチパネル10は、作業者Sが自律走行台車2による追尾走行の開始等を指示するための手動操作盤である。タッチパネル10は、作業者Sの追尾走行の開始を指示する追尾指示部を構成している。なお、追尾走行の開始の指示は、荷物Mのピッキング作業を実施する作業者S自身によって行われる。
【0017】
レーザセンサ11は、図2に示されるように、自律走行台車2の前方を含む領域にレーザLを照射し、自律走行台車2の周囲に存在する物体15(図6参照)で反射されたレーザLを受光する。レーザセンサ11は、自律走行台車2の前方を含む所定の角度範囲(例えば270度)でレーザLを照射する。物体15としては、壁15A及び障害物15B等がある(図6参照)。また、作業者Sも、物体15の一つである。レーザセンサ11としては、レーザLを3次元に照射する3Dのレーザレンジファインダ等が用いられる。
【0018】
カメラ12は、自律走行台車2の周囲を撮像する撮像部である。カメラ12としては、例えば図3に示されるように、自律走行台車2の全周囲を撮像することが可能な全天球カメラが用いられる。カメラ12は、360度の魚眼レンズ12aを有している。
【0019】
図4は、カメラ12により取得される撮像画像の一例を示している。カメラ12により取得される撮像画像は、全天球画像である。図4において、点P1は、自律走行台車2の真正面位置の座標(1,0,0)である。点P2は、自律走行台車2の真後位置の座標(-1,0,0)である。点P3は、自律走行台車2の右横位置の座標(0,1,0)である。点P4は、自律走行台車2の左横位置の座標(0,-1,0)である。点P5は、自律走行台車2の真上位置の座標(0,0,1)である。点P6は、自律走行台車2の真下位置の座標(0,0,-1)である。なお、図4に示される撮像画像には、作業者S、壁15A及び障害物15Bが写っている。
【0020】
コントローラ13は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。コントローラ13は、追尾対象検知部20と、点群データ取得部21と、クラスタリング部22と、追尾対象認識部23と、追尾制御部24とを有している。
【0021】
追尾対象検知部20は、タッチパネル10により作業者Sの追尾走行の開始が指示されたときに、カメラ12による撮像画像に基づいて作業者Sを検知する。
【0022】
図5は、追尾対象検知部20により実行される検知処理の手順を示すフローチャートである。図5において、追尾対象検知部20は、まずタッチパネル10により作業者Sの追尾走行の開始が指示されたかどうかを判断する(手順S101)。
【0023】
追尾対象検知部20は、作業者Sの追尾走行の開始が指示されたと判断したときは、カメラ12による撮像画像を取得する(手順S102)。そして、追尾対象検知部20は、撮像画像に対して画像認識を行い、追尾走行の開始を指示した追尾対象の作業者Sを検知する(手順S103)。そして、追尾対象検知部20は、追尾対象の作業者Sの画像データを追尾対象認識部23に出力する(手順S104)。
【0024】
点群データ取得部21は、レーザセンサ11の受光データに基づいて、自律走行台車2の周囲に存在する物体15で反射されたレーザLの点群データを取得する。レーザLの点群は、図6(a)に示されるように、物体15で反射される複数のレーザLの反射点Rの集まりをいう。なお、レーザセンサ11は3Dタイプであるため、レーザLの点群データは3次元であるが、図6では便宜上2次元で表されている。
【0025】
クラスタリング部22は、点群データ取得部21により取得されたレーザLの点群データに対してクラスタリング処理を行うことにより、物体15を検出する。このとき、クラスタリング部22は、図6(b)に示されるように、クラスタリングされたレーザLの点群の一塊を1つの物体であるとみなす。図6(b)では、3つの物体A1~A3が存在するとみなされる。クラスタリング処理の手法としては、例えばk-meansクラスタリング等が用いられる。なお、本段階では、検出された物体15が何であるかは分からない。
【0026】
レーザセンサ11、点群データ取得部21及びクラスタリング部22は、自律走行台車2の周囲にレーザLを照射してレーザLの反射光を受光することにより、自律走行台車2の周囲に存在する物体15を検出する物体検出部25を構成している。
【0027】
追尾対象認識部23は、カメラ12による撮像画像に基づいて、クラスタリング部22により検出された物体15のうち自律走行台車2が追尾する追尾対象の作業者Sを認識する。このとき、追尾対象認識部23は、クラスタリング部22により検出された物体15を追尾対象検知部20により検知された作業者Sと照合して、追尾対象の作業者Sを認識する。
【0028】
図7は、追尾対象認識部23により実行される認識処理の手順を示すフローチャートである。図7において、追尾対象認識部23は、まずカメラ12による撮像画像を取得する(手順S111)。そして、追尾対象認識部23は、撮像画像においてクラスタリング部22により検出された物体15が写っている領域を切り出す(手順S112)。
【0029】
続いて、追尾対象認識部23は、カメラ12による撮像画像に対して画像認識を行うことにより、物体15の種類を識別する(手順S113)。このとき、画像認識による物体15の種類の識別手法としては、例えばAlex NetやGoogle Netといった深層学習等が用いられる。
【0030】
続いて、追尾対象認識部23は、識別された物体15が人物であるかどうかを判断する(手順S114)。追尾対象認識部23は、識別された物体15が人物でないと判断したときは、識別された他の物体15について手順S114を再度実行する。
【0031】
追尾対象認識部23は、識別された物体15が人物であると判断したときは、識別された物体15が追尾対象検知部20により検知された作業者Sと合致するかどうかを判断する(手順S115)。追尾対象認識部23は、識別された物体15が追尾対象検知部20により検知された作業者Sと合致しないと判断したときは、識別された他の物体15について手順S114,S115を再度実行する。
【0032】
追尾対象認識部23は、識別された物体15が追尾対象検知部20により検知された作業者Sと合致すると判断したときは、当該物体15が追尾対象の作業者Sであると認識する(手順S116)。図6に示される例では、物体A1~A3のうち物体A1が追尾対象の作業者Sであると認識される(図6(c))。
【0033】
続いて、追尾対象認識部23は、追尾対象の作業者Sの位置を算出する(手順S117)。作業者Sの位置は、追尾対象の作業者Sに相当するレーザLの点群データから算出される。そして、追尾対象認識部23は、追尾対象の作業者Sの位置データを追尾制御部24に出力する(手順S118)。
【0034】
追尾制御部24は、追尾対象認識部23により認識された追尾対象の作業者Sに対して自律走行台車2が追尾走行を行うように駆動部14を制御する。図6に示される例では、自律走行台車2が物体A1に追尾するように制御される(図6(c))。
【0035】
図8は、比較例として、追尾対象の作業者Sを認識する従来の手法を示す概念図である。追尾対象の作業者Sを認識する場合、まず図8(a)に示されるように、レーザセンサ11の受光データに基づいて、自律走行台車2の周囲に存在する物体で反射されたレーザLの点群データが取得される。
【0036】
続いて、図8(b)に示されるように、レーザLの点群データに対してクラスタリング処理を行うことにより、自律走行台車2の周囲に存在する物体B1~B3が検出される。そして、これらの物体B1~B3のうち自律走行台車2に最も近い物体B1、つまり自律走行台車2からの距離が最も短い物体B1が、追尾対象の作業者Sとして認識される。
【0037】
しかし、そのような比較例の手法では、自律走行台車2に最も近い物体の種別については識別されない。このため、例えば自律走行台車2の追尾走行中に、図9に示されるように、自律走行台車2と追尾対象の作業者Sとの間を他の移動物体Pが横切った場合には、その移動物体Pが追尾対象の作業者Sであると誤認識されてしまう。その結果、自律走行台車2は、移動物体Pに対して追尾走行を行うことになる。
【0038】
そのような課題に対し、本実施形態では、カメラ12による撮像画像に基づいて、自律走行台車2の周囲に存在する物体15が識別されることで、自律走行台車2が追尾する追尾対象の作業者Sが認識される。このため、例えば自律走行台車2の追尾走行中に、図10(a)に示されるように、自律走行台車2と追尾対象の作業者Sとの間を他の移動物体Pが横切っても、その移動物体Pが追尾対象の作業者Sでないと認識される。従って、図10(b)に示されるように、移動物体Pが追尾対象の作業者Sと誤認識されることはなく、自律走行台車2は追尾対象の作業者Sに対して追尾走行を継続して行う。
【0039】
以上のように本実施形態によれば、レーザセンサ11を有する物体検出部25により自律走行台車2の周囲に存在する物体15が検出されると共に、カメラ12により自律走行台車2の周囲が撮像される。そして、カメラ12による撮像画像に基づいて、物体検出部25により検出された物体15のうち自律走行台車2が追尾する追尾対象の作業者Sが認識される。そして、自律走行台車2が追尾対象の作業者Sに対して追尾走行を行うように制御される。このようにカメラ12を使用して追尾対象の作業者Sを認識することにより、追尾対象の作業者Sの誤認識が防止される。これにより、追尾対象の作業者Sに対する自律走行台車2の追尾走行を継続させることができる。
【0040】
また、本実施形態では、追尾対象の作業者Sが追尾走行の開始を指示すると、カメラ12による撮像画像に基づいて追尾対象の作業者Sが検知される。そして、物体検出部25により検出された物体15が当該作業者Sと照合されて、追尾対象の作業者Sが認識される。従って、追尾対象の作業者Sの情報を予め登録しておかなくても、追尾対象の作業者Sが容易に認識される。
【0041】
また、本実施形態では、自律走行台車2の全周囲を撮像することが可能なカメラ12が使用されるので、自律走行台車2の前方周囲に存在する物体15だけでなく、自律走行台車2の後方周囲に存在する物体15も撮像される。従って、追尾対象の作業者Sの認識精度が高くなる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、レーザLを3次元に照射する3Dのレーザセンサ11を使用して、自律走行台車2の周囲に存在する物体15が検出されているが、使用するレーザセンサ11としては、特に3Dタイプには限られず、レーザLを2次元に照射する2Dタイプであってもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、自律走行台車2の全周囲を撮像することが可能なカメラ12が使用されているが、使用するカメラ12としては、特にその形態には限られず、自律走行台車2の追尾方向を含む所定の範囲を撮像することが可能であればよい。
【0044】
また、上記実施形態では、ピッキング作業を行う作業者Sがタッチパネル10により追尾走行の開始を指示すると、カメラ12による撮像画像に基づいて当該作業者Sが検知されているが、特にそのような形態には限られない。例えば、ピッキング作業を行う作業者Sの画像データをコントローラ13に予め登録しておき、物体検出部25により検出された物体15をコントローラ13に登録された作業者Sと照合して、追尾対象の作業者Sを認識してもよい。この場合には、追尾対象検知部20による検知処理が不要となるため、コントローラ13の処理を簡素化することができる。
【符号の説明】
【0045】
1…追尾走行制御装置、2…自律走行台車(移動体)、10…タッチパネル(追尾指示部)、11…レーザセンサ、12…カメラ(撮像部)、15…物体、20…追尾対象検知部、23…追尾対象認識部、24…追尾制御部、25…物体検出部、L…レーザ、S…作業者(追尾対象)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10