(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061349
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】カーテン及びウェーブ補助材
(51)【国際特許分類】
A47H 13/16 20060101AFI20220411BHJP
【FI】
A47H13/16 ZBP
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169306
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000147132
【氏名又は名称】ユニテックパロマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104581
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 伊章
(72)【発明者】
【氏名】杉村理恵子
(72)【発明者】
【氏名】植村行博
(72)【発明者】
【氏名】樋口泰一郎
【テーマコード(参考)】
2E182
【Fターム(参考)】
2E182AA01
2E182AB01
2E182AC01
2E182BB04
2E182BB14
2E182CC09
2E182DJ19
2E182EE01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カーテンのウェーブ形成時において、山部と谷部の両方作ることが可能で、フック間のピッチは固定されず自由に生地倍率を選択でき、どのカーテンレールにおいても使用でき、カーテン襞を摘まず美しいウェーブを有するカーテンを提供する。
【解決手段】カーテン上端部裏側に横長のカーテン芯地を設け、カーテン芯地上に山部と谷部からなる横長の蛇腹状のフィルム6を設け、上記カーテン芯地に係合してなるカーテンフック7により、上記フィルムを固定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテン上端部裏側に横長のカーテン芯地を設け、
カーテン芯地上に山部と谷部からなる横長の蛇腹状のフィルムを設け、
上記カーテン芯地に係合してなるカーテンフックにより、上記フィルムを固定し、
ウェーブ形状を保持するカーテン。
【請求項2】
上記カーテン芯地は、上下平行に複数のポケットを2列設けており、カーテン上端部裏側に取り付け、
上記カーテンフックは、差込杆を上下に二つ有しており、
上の差込杆または下の差込杆、もしくはその両方を用いて上記フィルムを固定する
請求項1記載のカーテン。
【請求項3】
上記カーテンフックには、主杆においてフック体と背面側の略中間部に突起を設けており、
上記フィルムには、上記カーテンフックの突起と接するところに、長手方向に、間隔を置いて孔が配置してあり、
上記カーテンフックの突起を上記フィルムの孔に嵌入することにより上記フィルムを固定する
請求項1記載のカーテン。
【請求項4】
上記フィルムの上端に、長手方向に間隔を置いて、上記孔の真上に、切り欠きが切り込まれている
請求項1のカーテン。
【請求項5】
上記フィルムにおいて、
山部を形成するフィルムの長手方向の長さより、
谷部を形成するフィルムの長手方向の長さが長い
請求項1記載のカーテン。
【請求項6】
上記フィルムが樹脂である、
請求項1記載のカーテン。
【請求項7】
上記フィルムが、バイオマスプラスチックまたは生分解性プラスチックである
請求項1記載のカーテン。
【請求項8】
上記フィルムが不織布、紙または金属膜である、
請求項1記載のカーテン。
【請求項9】
横長の芯地を設け、
芯地上に山部と谷部からなる横長の蛇腹状のフィルムを設け、
上記芯地に係合してなる留め具により、上記フィルムを固定する、
ウェーブ形状を保持するウェーブ補助材。
【請求項10】
上記芯地に上下平行にポケットを2列設けており
上記留め具は、差込杆を上下に二つ有しており、
上部の差込杆と下部の差込杆の両方で上記フィルムを固定する
請求項9記載のウェーブ補助材。
【請求項11】
上記留め具には、中間部に突起を設けており、
上記フィルムには孔があり、
留め具の突起をフィルムの孔に嵌入することにより上記フィルムを固定する
請求項9記載のウェーブ補助材。
【請求項12】
上記フィルムにおいて、
山部を形成するフィルムの長手方向の長さより、
谷部を形成するフィルムの長手方向の長さが長い
請求項9記載のウェーブ補助材。
【請求項13】
上記フィルムが樹脂、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック、不織布、紙、金属膜のいずれかである、
請求項9のウェーブ補助材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンの上縁部に蛇腹状のフィルムを設けることにより、カーテンのウェーブ形状を保持するカーテン、及びウェーブ形状を保持するウェーブ補助材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーテン生地にウェーブをつける場合、カーテン上部に襞部を設け、襞部より下部のカーテン生地に波打ち形状が形成されたカーテンが使用されてきた。カーテンの仕上がり幅寸法に対して1.5倍や2倍の生地もしくはそれ以上の生地を使用するので、美観性が高くなる。
具体的には、縫製カーテンの横幅100cmのカーテンを仕立てる際に、約150cmの生地を使用し、カーテンの仕上がり幅寸法に対して1.5倍の生地を使用するものを、生地倍率1.5と記載することにする。その場合、カーテン上縁部に襞を2つ山摘まむので、「2つ山ヒダ」という。
縫製カーテンの横幅100cmのカーテンを仕立てる際に、約200cmの生地を使用し、カーテンの仕上がり幅寸法に対して2倍の生地を使用するものを、生地倍率2.0と記載することにする。その場合、カーテン上縁部に襞を3つ山摘まむので、「3つ山ヒダ」という。
生地倍率1.5や生地倍率2.0は、豪華で冷暖房効率も向上するが、カーテン上縁部の襞部に2つ山や3つ山といわれる襞を縫製する手間や、また生地をその分多く使用するため、生地使用量の少ないカーテンが近年好まれてきている。
【0003】
これに対し、フラットカーテンは、一般的に2つ山、3つ山等の襞を摘ままないカーテンである。本明細書では、「フラットカーテン」は、2つ山、3つ山等の襞を摘ままないカーテンとして定義する。
例えば、生地倍率1.0は、文字通り「フラット」な平らな布の状態である。生地倍率1.0は生地によっては多少こわばった感じに見えて豪華さがない。
しかし、生地倍率1.1から2.0(またはそれ以上)であると、生地にゆとりができ、カーテンの表と裏に交互にウェーブを作ることができる。カーテンの柄を上から下まできれいに見せ美観性を有する。2つ山や3つ山などの襞山を縫製する手間がいらない。またフラットカーテンは襞山を摘ままず、ウェーブをキープすることが困難とされていたため形態安定加工(カーテンアイロン加工)が用いられているが、本ウェーブ補助材を使用することで形態安定加工をかけずに表と裏、交互にウェーブを作ることができるので、形態安定加工の作業を必要とせず、作業を軽減することができる。
【0004】
上記の理由で、生地倍率1.1から2.0(またはそれ以上)の場合のフラットカーテンは多くの利点を持つ。よって、2つ山、3つ山等の襞を摘ままないでウェーブ形状を保持する方法が求められてきた。
【0005】
その一つとして、カーテンにおいてカーテンフックを紐やチェーンなどの連結具で連結させて、ウェーブ形状を保持する方法がある。
【0006】
【0007】
その他、カーテン側でなくカーテンレール側に工夫をする方法がある。
カーテンレールのカーテンランナーにピッチキープコードを初めからセットしておくことで、フラットカーテンをレールに吊り下げたときには、自然に表と裏に交互にウェーブが均等になるという方法がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1のようなカーテンフックを紐で連結させるタイプは、カーテンの表にウェーブが作れるが(以下、山部と記載する)、裏のウェーブ(以下谷部と記載する)は紐が当たり干渉をしてしまうため綺麗なウェーブを作ることが難しい。すなわち、山部は作れるが、谷部は形状が崩れる問題があった。
【0009】
カーテンランナーを紐で連結させるタイプは、カーテンフック間の間隔(ピッチ)は固定される。しかし紐で強引に間隔を定めてしまうため、開け閉めの際にウェーブにやや不自然さが残る。
どのレールでも使用できるわけではなく、レールが限られてしまう問題があった。また、紐が見えてしまい、美観を損なう問題もあった。
【0010】
従って、本発明の目的は、カーテンのウェーブ形成時において、山部と谷部の両方を作ることが可能で、カーテンフック間のピッチは固定されず自由に生地倍率を選択でき、どのカーテンレールにおいても使用でき、美しいウェーブを有するカーテンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
カーテン上端部裏側に横長のカーテン芯地を設け、
カーテン芯地上に山部と谷部からなる横長の蛇腹状のフィルムを設け、
上記カーテン芯地に係合してなるカーテンフックにより、上記フィルムを固定する
ウェーブ形状を保持するカーテンである。
【0012】
中でも上記カーテン芯地としては上下平行に複数のポケットを2列設けており、カーテン上端部裏側に取り付け、カーテンフックは、差込杆を上下に二つ有しており、上の差込杆または下の差込杆、もしくはその両方を用いて上記フィルムを固定するものが好ましい。
【0013】
また上記カーテンフックには、主杆においてフック体と背面側の略中間部に突起を設けており、上記カーテンフックの突起と接するところに、長手方向に、間隔を置いて孔が配置してあり、カーテンフックの突起をフィルムの孔に嵌入することにより上記フィルムを固定することが好ましい。
また上記フィルムにおいて、山部を形成するためのフィルムの長手方向の長さより、谷部を形成するためのフィルムの長手方向の長さが長いことが好ましい。
また上記フィルムの材料は、限定されるものではないが樹脂であることが好ましい。
上記フィルムの材料はバイオマスプラスチック、生分解性プラスチック、不織布、紙、金属膜等でも可能である。
【0014】
また、カーテンのウェーブ形成時に使用するウェーブ補助材は、カーテンだけでなく他の布地、シート又は柔らかい材質等にウェーブを保持するときにも、使用できる。
すなわち、横長の芯地を設け、芯地上に山部と谷部からなる横長の蛇腹状のフィルムを設け、上記芯地に係合してなる留め具により、上記フィルムを固定する、ウェーブ形状を保持するウェーブ補助材である。
上記留め具は、カーテンフックでもよいが、カーテンフックとは限らない。
上記芯地としては、上下平行に複数のポケットを2列設けており、上記留め具は、差込杆を上下に二つ有しており、上の差込杆または下の差込杆、もしくはその両方を用いて上記フィルムを固定するものが好ましい。
上記留め具には、略中間部に突起を設けており、上記フィルムには孔があり、留め具の突起をフィルムの孔に嵌入することにより上記フィルムを固定する。上記フィルムにおいて、山部を形成するフィルムの長手方向の長さより、谷部を形成するフィルムの長手方向の長さが長い。
また上記フィルムの材料は、限定されるものではないが樹脂であることが好ましい。
上記フィルムの材料はバイオマスプラスチック、生分解性プラスチック、不織布、紙、金属膜等でも可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明はカーテンに蛇腹状のフィルムを設けることで、カーテンの表と裏に交互にウェーブをつくり、山部と谷部を形成する。このように山部と谷部の両方を交互に作り、ウェーブ形状を保持することが可能である。従来のようにカーテンフックを紐で連結させるタイプは、山部は作れるが、谷部は紐が邪魔をして綺麗なウェーブを作ることが難しかったが、本発明はカーテンの裏側にもうけた蛇腹状のフィルムが、山部と谷部両方の美しいウェーブを形作っている。
【0016】
本発明のカーテンは、生地倍率1.1から2.0(またはそれ以上)であるが、襞を摘まないので襞山がない。襞山がないと、カーテンの柄を上から下まできれいに見せ、美観性を有する。2つ山や3つ山などの襞山を縫製する手間がいらない。また、形態安定加工(カーテンアイロン加工)をかけずに、山部と谷部を作ることができるので、形態安定加工の作業を軽減できる。
また美しいウェーブを作ることができ、蛇腹状であるため開け閉めも自然である。
カーテンランナーが連結し、それらをカーテンレールに組み込まれているタイプは、ウェーブを形成することができるが、これらは専用のカーテンレールを要する為、一般的なカーテンレールを使用できない。しかし、本発明のカーテンは、カーテンそのものにウェーブを形成しているため、一般的なカーテンレールを使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るカーテンの写真図である。カーテンとカーテンレールは、カーテンフックで連結されており、カーテンは表と裏に交互にウェーブを形作っている。
【0018】
図2は、本発明に係るカーテンを裏から見たときの写真図ある。
カーテン裏に蛇腹状のフィルムを備えている。この蛇腹状のフィルムによって山部と谷部両方のウェーブを形作っている。
【0019】
図3と
図4は、本発明に係るカーテンを上から見たときの写真図と概略図である。
カーテン表面の膨らみを山部3とし、裏面の膨らみを谷部4とする。カーテンレール5に、カーテンフック7により、カーテンがつりさげられている。この山部3と谷部4は、カーテン裏に蛇腹状のフィルム6を備えることによってできる。このように、表と裏に交互にウェーブを作り出す目的で、山部と谷部を形成するため、カーテンの裏側に蛇腹状のフィルムを設ける。
【0020】
その際、山部を形成するためのフィルムの長手方向の長さをaとし、谷部を形成するためのフィルムの長手方向の長さをbとする。このa及びbに関しては様々な寸法バリエーションがあり、それによってウェーブの大きさや形状を変えることが出来る。
【0021】
図5はカーテン裏に芯地のみを設けた斜視図である。実際には、ここに蛇腹状のフィルムとカーテンフックがある。
1はカーテン生地、2はカーテン上端部に設けた横長のカーテン芯地であり、カーテン芯地にはフック通しの穴であるポケットを多数有している。ポケットにカーテンフックの差込杆が挿入される。
図5のカーテンがカーテンランナーに吊り下げられるのは、
図5のカーテンのABCDEFの位置である。
カーテン芯地は、上端部に上下平行に複数のポケットが2列あってもよい。その場合は、カーテンフックの上下の差込杆がフック通しの穴であるポケットに挿入され、上下で支えるので、よりカーテンフックが安定する。
【0022】
図6は、本発明に使用するカーテンフックの例である。上部で折れ曲がっているフック体101は一般のカーテンレールを移動できるカーテンランナーに吊り掛ける部分である。フック体101をカーテンランナーに係止させることで、カーテンを支持することができる。
上記カーテンフックは、カーテンフック上部に差込杆102、下部に差込杆103を備えている。
【0023】
上記フィルムは、
図6のカーテンフックにある上下差込杆の間XYに差し込まれる。
さらに主杆105においてフック体と背面側の略中間部に突起104があるのが好ましい。前記突起104は、上記フィルムの
図8の孔8に嵌入し、これで上記フィルムをカーテンにより安定して固定させることができる。カーテンフックの素材は、樹脂または金属製が好ましい。
【0024】
図7は上記カーテンフックが芯地のポケットに係合している概略図である。
カーテン上端部に設けた横長のカーテン芯地のポケットが上下2列あるときに、差込杆102は、カーテン芯地の上のポケット201に差し込まれ、差込杆103は、カーテン芯地の下のポケット202に差し込まれる。
【0025】
図8は、蛇腹状のフィルムの正面図である。
図8の方向Wを短手方向とし、方向Lを長手方向とする。
上の図は、実施例1の実際の寸法であり、下の図は概略図である。
このフィルムをカーテン芯地に取り付けることによって、カーテンの山部と谷部のウェーブを形作ることができる。
蛇腹状のフィルムは、カーテンフックによって固定される。上記芯地のポケットが上下平行に2列あるときは、カーテンフックの上の差込杆と下の差込杆を、上記芯地のポケットに挿入して、上記フィルムをカーテンフックの上の差込杆と下の差込杆との間にはさむようにして、固定する。
蛇腹状のフィルムの短手方向の長さは、カーテンフックの
図6にある上下差込杆の間の距離XYとほぼ同じである。
上記カーテンフックの主杆においてフック体と背面側の略中間部に突起を設けている場合は、上記フィルムには、上記カーテンフックの突起と接するところに、長手方向に、間隔を置いて孔8が配置してあり、上記カーテンフックの突起を上記フィルムの孔8に嵌入することにより上記フィルムを固定する。
更に上記フィルムの上端に、長手方向に間隔を置いて、上記孔の真上に、切り欠きが切り込まれていると、より安定的に、カーテンに固定することができる。
このように切り欠きが切り込まれている場合は、蛇腹状のフィルムの短手方向の長さは、カーテンフックの上下差込杆の間の距離XYよりやや大きくしてもよく(1mm程度)、切り欠きのところのフィルムの短手方向の長さdが距離XYと同じ寸法になる(長さdは、
図8下の左側に図示している)。
切り欠きの短手方向の長さは、1mm程度が好ましい。切り欠きの長さが1mm程度であると、カーテンフックを芯地に設置した後に、後からフィルムを設置することが可能となる。
上記フィルムに切り欠きがあると、フィルムがずれるのを防止し、より安定して固定される。
【実施例0026】
蛇腹状のフィルムの折り方については、最良の方法を下記に説明する。
図8の図面左側のフィルムの長手方向の長さ20mmという寸法はフィルムの長さに余分を持たすための適当な寸法である。
図9はカーテンを上から見た概略図である。
ウェーブの半サイクルの距離を170mmとする。
両端の孔の距離は、1510mmとする。上記両端の孔の距離は、1個目の孔の中心から10個目の孔の中心(1個目のカーテンフックの中心から10個目のカーテンフックの中心)までの距離とする。
フィルムは、線GHを折り目としてへこませて、谷部を形成するためのフィルムの長手方向の長さbは、92.5mmとする。線IJを折り目として飛び出させて、山部を形成するためのフィルムの長手方向の長さaは、72.5mmとする。長さcは、切り欠きの幅と同じであり、5.0mmとする。山部と谷部の距離の差b-aは、20mmである。a+b+cは、ウェーブの半サイクルの距離170mmとなる。
切り欠きの短手方向の長さは、1mmとしている。
芯地には、複数のポケットがあり、ポケット1つ分の横幅pは、17mmとする。
カーテンフックとカーテンフックの間には、ポケットが9つある。すなわち、中9つ飛ばしということになる。
この寸法で作成したカーテンは、美しいウェーブ形状を保持することができる。