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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061352
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】ゲームシステムおよびゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20220411BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20220411BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20220411BHJP
   A63F 13/424 20140101ALI20220411BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220411BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20220411BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/86
A63F13/58
A63F13/424
G06F13/00 650R
A63F13/30
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169309
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
(72)【発明者】
【氏名】北口 里英
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
【テーマコード(参考)】
5B084
【Fターム(参考)】
5B084AA12
5B084AA18
5B084AA30
5B084AB07
5B084AB13
5B084AB31
5B084AB39
5B084BA03
5B084BB14
5B084CA07
5B084CB15
5B084CB23
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC13
5B084EA47
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゲームの進行態様に対する視聴者の反応度合いに応じてゲームに影響を与えることが可能なゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームシステムは、ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよびゲームをプレイするユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させる。ゲームシステムにおいて、推定部)は、視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定する。進行制御部は、推定部による推定結果に応じてゲームに影響を与える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよび前記ゲームをプレイする前記ユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させるゲームシステムであって、
前記視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定する推定部と、
前記推定部による推定結果に応じて前記ゲームに影響を与える進行制御部とを備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利になるように、前記ゲームに影響を与える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2において、
前記進行制御部は、前記推定部により推定された前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いが高くなるほど、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利な度合いが高くなるように、前記ゲームに影響を与える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記ゲームは、前記仮想空間において前記ユーザの操作によりプレイヤキャラクタと他キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利になるように、前記プレイヤキャラクタおよび前記他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つにおいて、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおける前記ユーザの勝敗に影響を与える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つにおいて、
前記推定部は、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者のポジティブな反応の度合いであるポジティブ度、および、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者のネガティブな反応の度合いであるネガティブ度の少なくとも一方を推定する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1つにおいて、
前記推定部は、前記視聴者の音声を含む音の周波数成分のうち、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応と相関のある周波数成分に基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つにおいて、
前記視聴者は、前記ゲームの映像および前記ゲームをプレイする前記ユーザの映像の少なくとも一方を表示する表示装置が存在する会場において、前記ゲームおよび前記ユーザの少なくとも一方を視聴する会場内視聴者を含む
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1つにおいて、
前記視聴者は、前記ゲームの映像および前記ゲームをプレイする前記ユーザの映像の少なくとも一方を表示する表示部を有する情報端末を用いて、前記ゲームおよび前記ユーザの少なくとも一方を視聴するオンライン視聴者を含む
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1つにおいて、
前記ゲームの進行に対する視聴者の反応には、前記ゲームにおいて行われる前記ユーザに対する前記視聴者の反応が含まれる
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよび前記ゲームをプレイする前記ユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させるゲームシステムにおいてコンピュータにより前記ゲームを制御するゲーム制御方法であって、
前記コンピュータにより、前記視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定し、
前記コンピュータにより、前記推定の結果に応じて前記ゲームに影響を与える
ことを特徴とするゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによりプレイされるゲームは、視聴者に視聴される。例えば、特許文献1には、現実世界におけるゲームイベントの参加者に特典を付与する情報処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献1の情報処理装置は、現実世界におけるユーザ主催のゲームイベントが開催されたことを示す証拠データを端末装置から取得する取得手段と、取得手段が取得した証拠データに基づいてゲームイベントの参加者に特典を付与する付与手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-17103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の装置では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じてゲームに影響を与えることができない。そのため、ゲームに対する視聴者の盛り上がり度をゲームに反映させることができない。
【0006】
本発明の目的は、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じてゲームに影響を与えることが可能なゲーム処理技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様は、ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよび前記ゲームをプレイする前記ユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させるゲームシステムであって、
前記視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定する推定部と、
前記推定部による推定結果に応じて前記ゲームに影響を与える進行制御部とを備える。
【0008】
また、第1の態様において、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利になるように、前記ゲームに影響を与える、ようにしてもよい。
【0009】
また、第1の態様において、
前記進行制御部は、前記推定部により推定された前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いが高くなるほど、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利な度合いが高くなるように、前記ゲームに影響を与える、ようにしてもよい。
ことを特徴とするゲームシステム。
【0010】
また、第1の態様において、
前記ゲームは、前記仮想空間において前記ユーザの操作によりプレイヤキャラクタと他キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおいて前記ユーザが有利または不利になるように、前記プレイヤキャラクタおよび前記他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節する、ようにしてもよい。
【0011】
また、第1の態様において、
前記進行制御部は、前記推定部による推定結果に応じて、前記ゲームにおける前記ユーザの勝敗に影響を与える、ようにしてもよい。
【0012】
また、第1の態様において、
前記推定部は、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者のポジティブな反応の度合いであるポジティブ度、および、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者のネガティブな反応の度合いであるネガティブ度の少なくとも一方を推定する、ようにしてもよい。
【0013】
また、第1の態様において、
前記推定部は、前記視聴者の音声を含む音の周波数成分のうち、前記ゲームの進行態様に対する前記会場内視聴者の反応と相関のある周波数成分に基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定する、ようにしてもよい。
【0014】
また、第1の態様において、
前記視聴者は、前記ゲームの映像および前記ゲームをプレイする前記ユーザの映像の少なくとも一方を表示する表示装置が存在する会場において、前記ゲームおよび前記ユーザの少なくとも一方を視聴する会場内視聴者を含む、ようにしてもよい。
【0015】
また、第1の態様において、
前記視聴者は、前記ゲームの映像および前記ゲームをプレイする前記ユーザの映像の少なくとも一方を表示する表示部を有する情報端末を用いて、前記ゲームおよび前記ユーザの少なくとも一方を視聴するオンライン視聴者を含む、ようにしてもよい。
【0016】
また、第1の態様において、
前記ゲームの進行に対する視聴者の反応には、前記ゲームにおいて行われる前記ユーザに対する前記視聴者の反応が含まれる、ようにしてもよい。
【0017】
第2の態様は、ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよび前記ゲームをプレイする前記ユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させるゲームシステムにおいてコンピュータにより前記ゲームを制御するゲーム制御方法であって、
前記コンピュータにより、前記視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、前記ゲームの進行態様に対する前記視聴者の反応の度合いを推定し、
前記コンピュータにより、前記推定の結果に応じて、前記ゲームに影響を与える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じてゲームに影響を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ユーザがゲームをプレイする会場を例示する概略図である。
図2】ゲームおよびユーザの映像が表示された情報端末を例示する概略図である。
図3】実施形態1のゲームシステムの構成を例示するブロック図である。
図4】ゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
図5】会場管理装置の構成を例示するブロック図である。
図6】情報端末の構成を例示するブロック図である。
図7】キャラクタの能力値を示す能力値情報の一例を示す図である。
図8】実施形態1の進行制御処理の流れを例示する概念図である。
図9】実施形態1の推定処理を例示するフローチャートである。
図10】実施形態1の影響付与処理を例示するフローチャートである。
図11】実施形態2の進行制御処理の流れを例示する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
【0021】
(ゲームの説明)
以下の説明における「ゲーム」は、ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲーム(ビデオゲーム)である。このようなゲームの例としては、仮想空間においてユーザの操作によりプレイヤキャラクタと他キャラクタとが対戦する対戦ゲームが挙げられる。他キャラクタの例としては、他のユーザにより操作される他のプレイヤキャラクタ、コンピュータにより操作されるノンプレイヤキャラクタが挙げられる。
【0022】
また、対戦ゲームの例としては、2つのキャラクタが格闘を行う格闘ゲームが挙げられる。格闘ゲームでは、2つのキャラクタのいずれかの体力値がゼロになることで勝敗が決定する。
【0023】
以下の説明では、図1に示すように、現実世界にある会場内において2人のユーザが格闘ゲームをプレイし、そのゲームの映像およびそのゲームをプレイするユーザの映像が会場内視聴者およびオンライン視聴者に視聴される場合を例に挙げる。このような会場の例としては、eスポーツ(Electronic Sports)の大会が行われる会場が挙げられる。以下では、ユーザAによりキャラクタAが操作され、ユーザBによりキャラクタBが操作される。
【0024】
なお、会場内視聴者は、会場内でゲームを観戦する視聴者のことである。オンライン視聴者は、オンラインでゲームを観戦する視聴者のことである。図1に示すように、会場内視聴者は、会場に設けられたディスプレイ31に表示されたゲームの映像およびユーザの映像を視聴する。図2に示すように、オンライン視聴者は、情報端末40に表示されたゲームの映像およびユーザの映像を視聴する。会場内視聴者およびオンライン視聴者は、ゲームおよびユーザを視聴する。
【0025】
(実施形態1)
図3は、実施形態1のゲームシステム1の構成を例示する。ゲームシステム1は、サーバ装置10と、ゲーム装置20と、会場管理装置30と、情報端末40とを備える。ゲームシステム1では、サーバ装置10とゲーム装置20と会場管理装置30と情報端末40とが通信ネットワーク5を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク5の例としては、インターネット、LANなどが挙げられる。この例では、ゲームシステム1には、複数のオンライン視聴者により利用される複数の情報端末40が含まれる。
【0026】
〔ゲームシステムの概要〕
サーバ装置10は、ゲーム装置20と会場管理装置30と情報端末40とを管理する。
【0027】
サーバ装置10は、通信ネットワーク5を介してゲーム装置20と通信する。例えば、サーバ装置10は、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータを送信する。ゲーム装置20は、サーバ装置10から通信ネットワーク5を介してゲームプログラムおよびゲームデータを受信(ダウンロード)してインストールする。
【0028】
ゲーム装置20は、ユーザに使用され、ユーザの操作に応答してゲームを実行する。例えば、ゲーム装置20は、パーソナルコンピュータ、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、Nintendo Switch(登録商標)などの、市販の装置である。
【0029】
ゲーム装置20には、ディスプレイ21と、スピーカ22と、ゲームコントローラ23と、カメラ24とが接続される。ディスプレイ21とスピーカ22は、画像(映像)および音声をユーザに提供する。ゲームコントローラ23には、ユーザの操作が入力される。カメラ24は、ユーザを撮影する。これにより、ユーザの映像を示すカメラデータが得られる。
【0030】
この例では、ゲーム装置20は、会場に設けられる。会場内には、複数の会場内視聴者が存在する。ゲーム装置20には、ディスプレイ21とスピーカ22とゲームコントローラ23とカメラ24とのセットが2つ接続される。2つのセットの一方は、ユーザAのために設けられ、他方は、ユーザBのために設けられる。
【0031】
会場管理装置30は、会場に設けられる。会場管理装置30は、ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方(この例では両方)を会場内観客に提供する。
【0032】
会場管理装置30には、ディスプレイ31と、スピーカ32と、マイクロフォン33と、カメラ34とが接続される。ディスプレイ31およびスピーカ32は、画像(映像)および音声を会場内視聴者に提供する。マイクロフォン33は、会場内の音を電気信号に変換する。これにより、会場内の音を示すマイクデータが生成される。カメラ34は、会場内視聴者を撮影する。これにより、会場内視聴者を含む映像を示すカメラデータが生成される。なお、ディスプレイ31は、会場に存在する表示装置の一例である。
【0033】
情報端末40は、オンライン視聴者に使用され、ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方(この例では両方)をオンライン観客に提供する。
【0034】
〔サーバ装置のハードウェア構成〕
図3に示すように、サーバ装置10は、ネットワークインターフェース101と、記憶部102と、制御部103とを備える。ネットワークインターフェース101と記憶部102は、バス104を介して制御部103と電気的に接続される。
【0035】
ネットワークインターフェース101は、通信ネットワーク5を介してゲームシステム1の構成要素(この例ではゲーム装置20と会場管理装置30と情報端末40)と通信可能に接続される。
【0036】
記憶部102は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部102は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。例えば、記憶部102は、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータ、視聴処理を実行するためのプログラムおよびデータなどを記憶する。なお、視聴処理は、ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方(この例では両方)を視聴者に提供する処理のことである。
【0037】
制御部103は、サーバ装置10の動作を制御する。制御部103は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部103は、CPU(マイクロコンピュータ)と半導体メモリとを有する。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラムなどが格納される。
【0038】
〔ゲーム装置のハードウェア構成〕
図4に示すように、ゲーム装置20は、ネットワークインターフェース201と、グラフィック処理部202と、オーディオ処理部203と、操作処理部204と、カメラデータ処理部205と、記憶部206と、制御部207とを備える。ネットワークインターフェース201とグラフィック処理部202とオーディオ処理部203と操作処理部204とカメラデータ処理部205と記憶部206は、バス208を介して制御部207と電気的に接続される。
【0039】
ネットワークインターフェース201は、通信ネットワーク5を介してゲームシステム1の構成要素(例えばサーバ装置10など)と通信可能に接続される。
【0040】
グラフィック処理部202には、ディスプレイ21が接続される。グラフィック処理部202は、制御部207から出力されるゲーム画像情報に従って、仮想空間に関する各種オブジェクションを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ21に表示される。
【0041】
オーディオ処理部203には、スピーカ22が接続される。オーディオ処理部203は、制御部207の指示に従って、ゲーム音声を再生および合成する。オーディオ処理部203により再生および合成されたゲーム音声は、スピーカ22から出力される。
【0042】
操作処理部204には、ゲームコントローラ23が接続される。操作処理部204は、操作入力に関するデータをゲームコントローラ23との間で送受信する。そして、操作処理部204は、ゲームコントローラ23に入力された操作を示す操作情報を制御部207に送信する。
【0043】
カメラデータ処理部205には、カメラ24が接続される。カメラデータ処理部205は、カメラ24により得られたカメラデータを受信し、そのカメラデータを制御部207に送信する。
【0044】
記憶部206は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部206は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。例えば、記憶部206は、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータを記憶する。
【0045】
制御部207は、ゲーム装置20の動作を制御する。制御部207は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部207は、CPU(マイクロコンピュータ)と半導体メモリとを有する。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラムなどが格納される。
【0046】
〔会場管理装置のハードウェア構成〕
図5に示すように、会場管理装置30は、ネットワークインターフェース301と、グラフィック処理部302と、オーディオ処理部303と、マイクデータ処理部304と、カメラデータ処理部305と、記憶部306と、制御部307とを備える。ネットワークインターフェース301とグラフィック処理部302とオーディオ処理部303とマイクデータ処理部304とカメラデータ処理部305と記憶部306は、バス308を介して制御部307と電気的に接続される。
【0047】
ネットワークインターフェース301は、通信ネットワーク5を介してゲームシステム1の構成要素(例えばサーバ装置10など)と通信可能に接続される。
【0048】
グラフィック処理部302には、ディスプレイ31が接続される。グラフィック処理部302は、制御部307から出力される各種画像情報に従って、各種画像をディスプレイ31に出力(表示)させる。
【0049】
オーディオ処理部303には、スピーカ32が接続される。オーディオ処理部303は、制御部307から出力される各種音声情報に従って、各種音声をスピーカ32に出力(再生)させる。
【0050】
マイクデータ処理部304には、マイクロフォン33が接続される。マイクデータ処理部304は、マイクロフォン33により得られたマイクデータを受信し、そのマイクデータを制御部307に送信する。
【0051】
カメラデータ処理部305には、カメラ34が接続される。カメラデータ処理部305は、カメラ34により得られたカメラデータを受信し、そのカメラデータを制御部307に送信する。
【0052】
記憶部306は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部306は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。例えば、記憶部306は、視聴処理(ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方を視聴者に提供する処理)を実行するためのプログラムおよびデータを記憶する。
【0053】
制御部307は、会場管理装置30の動作を制御する。制御部307は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部307は、CPU(マイクロコンピュータ)と半導体メモリとを有する。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラムなどが格納される。
【0054】
〔情報端末のハードウェア構成〕
図6に示すように、情報端末40には、ディスプレイ41と、スピーカ42と、タッチパッド43と、マイクロフォン44とカメラ45とが設けられる。ディスプレイ41およびスピーカ42は、画像(映像)および音声をオンライン視聴者に提供する。タッチパッド43には、オンライン視聴者の操作が入力される。
【0055】
マイクロフォン44は、情報端末40の周囲の音を電気信号に変換する。これにより、情報端末40の周囲の音を示すマイクデータが生成される。カメラ45は、情報端末40の周囲(例えば情報端末40を操作するオンライン視聴者を含む範囲)を撮像する。これにより、情報端末40の周囲の映像を示すカメラデータが生成される。
【0056】
図2に示すように、この例では、情報端末40は、スマートフォンである。ディスプレイ41およびタッチパッド43は、タッチパネルを構成している。なお、ディスプレイ41およびタッチパッド43は、情報端末40の表示部および操作部の一例である。
【0057】
図6に示すように、情報端末40は、ネットワークインターフェース401と、グラフィック処理部402と、オーディオ処理部403と、操作処理部404と、マイクデータ処理部405と、カメラデータ処理部406と、記憶部407と、制御部408とを備える。ネットワークインターフェース401とグラフィック処理部402とオーディオ処理部403と操作処理部404とマイクデータ処理部405とカメラデータ処理部406と記憶部407は、バス409を介して制御部408に電気的に接続される。
【0058】
ネットワークインターフェース401は、通信ネットワーク5を介してゲームシステム1の構成要素(例えばサーバ装置10など)と通信可能に接続される。
【0059】
グラフィック処理部402には、ディスプレイ41が接続される。グラフィック処理部402は、制御部408から出力される各種画像情報に従って、各種画像をディスプレイ41に出力(表示)させる。
【0060】
オーディオ処理部403には、スピーカ42が接続される。オーディオ処理部403は、制御部408から出力される各種音声情報に従って、各種音声をスピーカ42に出力(再生)させる。
【0061】
操作処理部404には、タッチパッド43が接続される。操作処理部404は、タッチパッド43に入力された操作を示す操作情報を制御部408に送信する。この例では、オンライン視聴者が「コメントを入力するための操作」をタッチパッド43に入力すると、操作処理部404は、その操作により入力されたコメントを示すコメント情報を制御部408に送信する。
【0062】
なお、コメント情報に示されるコメント(オンライン視聴者により作成されるコメント)には、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応が表現される。コメント情報は、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を表現する視聴者反応情報の一例である。
【0063】
マイクデータ処理部405には、マイクロフォン44が接続される。マイクデータ処理部405は、マイクロフォン44により得られたマイクデータを受信し、そのマイクデータを制御部408に送信する。
【0064】
カメラデータ処理部406には、カメラ45が接続される。カメラデータ処理部406は、カメラ45により得られたカメラデータを受信し、そのカメラデータを制御部408に送信する。
【0065】
記憶部407は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部407は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。例えば、記憶部407は、視聴処理(ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方を視聴者に提供する処理)を実行するためのプログラムおよびデータを記憶する。
【0066】
制御部408は、情報端末40の動作を制御する。制御部408は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部408は、CPU(マイクロコンピュータ)と半導体メモリとを有する。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラムなどが格納される。
【0067】
〔ゲームの進行態様に対する視聴者の反応〕
視聴者は、ゲームの進行態様に対して反応を示す。ゲームの進行態様に対する視聴者の反応には、進行中のゲームにおいて行われるユーザに対する視聴者の反応、進行中のゲームにおいて行われるプレイヤキャラクタ(ユーザにより操作されるキャラクタ)の動作に対する視聴者の反応などが含まれる。ユーザに対する視聴者の反応には、ユーザの操作に対する視聴者の反応、ユーザ自身の挙動に対する視聴者の反応などが含まれる。
【0068】
また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応には、ポジティブな反応と、ネガティブな反応とが含まれる。ポジティブな反応には、賞賛、応援、ポジティブな感情などが含まれる。ポジティブな感情には、喜び、楽しみなどが含まれる。ネガティブな反応には、ブーイング、野次、ネガティブな感情などが含まれる。ネガティブな感情には、怒り、哀しみなどが含まれる。
【0069】
〈視聴者の音声〉
ゲームの進行態様に対する視聴者の反応は、視聴者の音声に現れる傾向にある。視聴者の音声を含む音の周波数成分には、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある周波数成分が含まれる。また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いが高くなるほど、その視聴者の反応と相関のある周波数成分の振幅が大きくなる傾向にある。したがって、視聴者の音声を含む音の周波数成分を解析し、その解析結果に基づいてゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定することが可能である。
【0070】
なお、会場内視聴者が存在する会場内の音には、会場内視聴者の音声が含まれる。会場内視聴者の音声を含む音の周波数成分には、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応と相関のある周波数成分が含まれる。これと同様に、オンライン視聴者により使用される情報端末40の周囲の音には、オンライン視聴者の音声が含まれる。オンライン視聴者の音声を含む音の周波数成分には、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応と相関のある周波数成分が含まれる。
【0071】
また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある周波数成分は、実験などにより予め特定しておくことが可能である。例えば、視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ポジティブな感情、ブーイング、野次、ネガティブな感情など)毎に、その種類の反応と相関のある周波数成分の周波数帯域を個別に設定することが可能である。
【0072】
〈視聴者の表情〉
ゲームの進行態様に対する視聴者の反応は、視聴者の表情に現れる傾向にある。また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いが高くなるほど、その視聴者の反応と相関のある表情が強くなる傾向にある。したがって、視聴者の顔を含む映像に基づいて視聴者の表情を認識し、その認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定することが可能である。
【0073】
なお、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある表情は、実験などにより予め特定しておくことが可能である。例えば、視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ポジティブな感情、ブーイング、野次、ネガティブな感情など)毎に、その種類の反応と相関のある表情の種類(喜怒哀楽など)を個別に設定することが可能である。
【0074】
〈視聴者の体動〉
また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応は、視聴者の体動(身体の動き)に現れる傾向にある。また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いが高くなるほど、その視聴者の反応と相関のある体動が顕著となる傾向にある。したがって、視聴者の身体を含む映像に基づいて視聴者の体動を認識し、その認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定することが可能である。
【0075】
なお、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある体動は、実験などにより予め特定しておくことが可能である。例えば、視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ポジティブな感情、ブーイング、野次、ネガティブな感情など)毎に、その種類の反応と相関のある体動の種類(ガッツポーズ、挑発する仕草など)を個別に設定することが可能である。
【0076】
〈視聴者のコメント〉
ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応は、オンライン視聴者により作成されたコメントに現れる傾向にある。したがって、オンライン視聴者により作成されたコメントを解析し、その解析結果に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定することが可能である。
【0077】
なお、どのようなコメントがゲームの進行態様に対するオンライン視聴者のどのような反応を表現しているのかは、予め特定しておくことが可能である。例えば、賞賛、応援、ポジティブな感情、ブーイング、野次、ネガティブな感情の各々を表現するコメントの内容を個別に設定することが可能である。
【0078】
〈視聴者の反応が向けられる対象〉
ゲームの進行態様に対する視聴者の反応は、ユーザ(またはプレイヤキャラクタ)により予め定められた特定条件が達成された後(例えば直後)に発生する傾向にある。したがって、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応が発生した時刻よりも前(例えば直前)に特定条件を達成した主体に基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応が向けられる対象を推定することが可能である。言い換えると、どのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)が特定条件を達成したのかに基づいて、視聴者の反応がどのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に向けられているのかを推定することが可能である。
【0079】
上記の特定条件の例としては、ユーザが特定操作を行うという条件、プレイヤキャラクタが特定動作を行うという条件、ユーザの操作(またはプレイヤキャラクタの動作)により特定結果が生じるという条件、ユーザが特定挙動を行うという条件などが挙げられる。
【0080】
上記の特定操作の例としては、プレイヤキャラクタに上記の特定動作を実行させるための操作が挙げられる。上記の特定動作の例としては、特定の技を出す動作、特定の連続技を出す動作、攻撃を回避する動作などが挙げられる。上記の特定結果の例としては、対戦相手に特定の技を決める、対戦相手に特定の連続技を決める、対戦相手の攻撃を回避する、対戦相手の体力を所定量奪う、勝敗を決する、などの結果が挙げられる。上記の特定挙動の例としては、ガッツポーズ、対戦相手を挑発する仕草などが挙げられる。
【0081】
〔サーバ装置における制御部の機能的構成〕
図3に示すように、サーバ装置10の制御部103は、ゲーム進行部111と、視聴制御部112と、推定部115と、進行制御部116とを有する。具体的には、制御部103は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、ゲーム進行部111、視聴制御部112、推定部115、進行制御部116として機能する。
【0082】
ゲーム進行部111は、ゲームを進行する。
【0083】
視聴制御部112は、ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方(この例では両方)を含む視聴データを生成し、視聴データを会場管理装置30および情報端末40に送信する。
【0084】
推定部115は、視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定する。この例では、推定部115は、ゲームの進行態様に対する視聴者のポジティブな反応の度合いであるポジティブ度、および、ゲームの進行態様に対する視聴者のネガティブな反応の度合いであるネガティブ度の少なくとも一方(この例では両方)を推定する。
【0085】
進行制御部116は、推定部115による推定結果(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合い)に応じて、ゲームに影響を与える。この例では、進行制御部116は、推定部115による推定結果に応じて、ゲームにおいてユーザが有利または不利になるように、ゲームに影響を与える。具体的には、進行制御部116は、推定部115により推定されたゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いが高くなるほど、ゲームにおいてユーザが有利または不利な度合いが高くなるように、ゲームに影響を与える。
【0086】
〔ゲーム装置における制御部の機能的構成〕
図4に示すように、ゲーム装置20の制御部207は、ゲーム実行部211と、送信部212とを有する。具体的には、制御部207は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、ゲーム実行部211、送信部212として機能する。
【0087】
ゲーム実行部211は、ゲーム進行部111の指示に応じて、ゲームを実行する。この例では、ゲーム実行部211は、グラフィック処理部202およびオーディオ処理部203を制御することで、ディスプレイ21およびスピーカ22を制御する。また、ゲーム実行部211は、操作処理部204から送信された操作情報を受信し、その操作情報をサーバ装置10に送信する。
【0088】
送信部212は、カメラデータ処理部205から送信されたカメラデータを受信し、そのカメラデータをサーバ装置10に送信する。
【0089】
〔会場管理装置における制御部の機能的構成〕
図5に示すように、会場管理装置30の制御部307は、視聴処理部311と、送信部312とを有する。具体的には、制御部307は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、視聴処理部311、送信部312として機能する。
【0090】
視聴処理部311は、サーバ装置10から送信された視聴データを会場内視聴者に提供する。この例では、視聴処理部311は、グラフィック処理部302およびオーディオ処理部303を制御することで、ディスプレイ31およびスピーカ32を制御する。
【0091】
送信部312は、マイクデータ処理部304から送信されたマイクデータを受信し、そのマイクデータをサーバ装置10に送信する。また、送信部312は、カメラデータ処理部305から送信されたカメラデータを受信し、そのカメラデータをサーバ装置10に送信する。
【0092】
〔情報端末における制御部の機能的構成〕
図6に示すように、情報端末40の制御部408は、視聴処理部411と、送信部412とを有する。具体的には、制御部408は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、視聴処理部411、送信部412として機能する。
【0093】
視聴処理部411は、サーバ装置10から送信された視聴データをオンライン視聴者に提供する。この例では、視聴処理部411は、グラフィック処理部402およびオーディオ処理部403を制御することで、ディスプレイ41およびスピーカ42を制御する。
【0094】
送信部412は、操作処理部404から送信されたコメント情報を受信し、そのコメント情報をサーバ装置10に送信する。送信部412は、マイクデータ処理部405から送信されたマイクデータを受信し、そのマイクデータをサーバ装置10に送信する。送信部412は、カメラデータ処理部406から送信されたカメラデータを受信し、そのカメラデータをサーバ装置10に送信する。
【0095】
〔サーバ装置の記憶部に記憶される情報〕
この例では、サーバ装置10の記憶部102には、能力値情報が記憶される。図7に示すように、能力値情報は、ゲームにおいて対戦する2つのキャラクタの能力値を示す。図7の例では、能力値情報には、キャラクタAおよびキャラクタBの各々の「攻撃力」と「防御力」と「体力」と「スピード」とが示されている。
【0096】
この例では、自キャラクタ(例えばキャラクタA)の攻撃力が高くなるほど、対戦相手である他キャラクタ(例えばキャラクタB)への攻撃により対戦相手に与えるダメージの量が多くなる。自キャラクタの防御力が高くなるほど、他キャラクタからの攻撃により自キャラクタに与えられるダメージの量が少なくなる。また、自キャラクタの体力が高くなるほど、自キャラクタの体力値が多くなる。自キャラクタのスピードが高くなるほど、自キャラクタの動作が素早くなる。
【0097】
〔ゲームシステムにおいて行われる処理〕
実施形態1のゲームシステム1では、ゲーム処理と、視聴処理と、進行制御処理とが行われる。
【0098】
〔ゲーム処理〕
次に、実施形態1のゲームシステム1において行われるゲーム処理について説明する。ゲーム処理は、ゲーム装置20においてゲームを実行するために行われる処理である。
【0099】
サーバ装置10のゲーム進行部111は、ゲームを実行するためのゲームデータの一部をゲーム装置20に送信する。なお、ゲームデータには、ゲームの画像(映像)を示すゲーム映像データと、ゲームの音声を示すゲーム音声データとが含まれる。
【0100】
ゲーム装置20のゲーム実行部211は、サーバ装置10から送信されたゲームデータに基づいて、ゲームに関連する画像および音声をディスプレイ21およびスピーカ22に出力させる。ユーザは、ディスプレイ21およびスピーカ22から出力される画像および音声に応じて、ゲームコントローラ23を操作する。ゲーム実行部211は、ゲームコントローラ23に入力された操作を示す操作情報をサーバ装置10に送信する。
【0101】
サーバ装置10のゲーム進行部111は、ゲーム装置20から送信された操作情報と、記憶部102に記憶された能力値情報とに基づいて、その操作情報と能力値情報とが反映されたゲームデータを生成し、そのゲームデータをゲーム装置20に送信する。
【0102】
例えば、能力値情報に示されたキャラクタAの攻撃力が高くなるほど(またはキャラクタBの防御力が低くなるほど)、キャラクタAの攻撃によりキャラクタBに与えられるダメージの量が多くなるように、操作情報がゲームデータに反映される。
【0103】
例えば、能力値情報に示されたキャラクタAの体力が高くなるほど、キャラクタAの体力値が多くなる(または回復する)ように、ゲームデータが生成される。また、能力値情報に示されたキャラクタAのスピードが高くなるほど、キャラクタAの動作が素早くなるように、ゲームデータが生成される。
【0104】
以上の処理が繰り返し行われることで、ゲームが進行していく。
【0105】
〔視聴処理〕
次に、実施形態1のゲームシステム1において行われる視聴処理について説明する。視聴処理は、ゲームの映像およびゲームをプレイするユーザの映像の少なくとも一方(この例では両方)を視聴者に提供する処理である。
【0106】
ゲーム装置20の送信部212は、カメラ24により得られたカメラデータをサーバ装置10に送信する。カメラデータは、ゲームをプレイするユーザの映像を示す。
【0107】
情報端末40の送信部412は、タッチパッド43に入力されたコメントを示すコメント情報をサーバ装置10に送信する。コメントには、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応が表現される。
【0108】
サーバ装置10の視聴制御部112は、ゲーム装置20から送信されたカメラデータを受信する。視聴制御部112は、ゲーム進行部111により生成されたゲームデータを受け付ける。視聴制御部112は、情報端末40から送信されたコメント情報を受信する。そして、視聴制御部112は、カメラデータとゲームデータとコメント情報とを含む視聴データを、会場管理装置30および情報端末40に送信する。
【0109】
会場管理装置30の視聴処理部311は、サーバ装置10から送信された視聴データを会場内視聴者に提供する。具体的には、視聴処理部311は、カメラデータに示されたユーザの映像と、ゲームデータに含まれるゲーム映像データに示されたゲームの映像と、コメント情報に示されたコメントとを、ディスプレイ31に表示させる。また、視聴処理部311は、ゲームデータに含まれるゲーム音声データに示されたゲームの音声を、スピーカ32に出力させる。
【0110】
図1に示すように、ディスプレイ31に表示される画像(映像)には、ゲーム領域R10と、第1ユーザ領域R11と、第2ユーザ領域R12と、コメント領域R13とが含まれる。ゲーム領域R10には、ゲームの映像が表示される。第1ユーザ領域R11には、ゲームをプレイする2人のユーザのうち一方のユーザの映像が表示され、第2ユーザ領域R12には、他方のユーザの映像が表示される。コメント領域R13には、オンライン視聴者のコメントが表示される。
【0111】
図1の例では、ゲーム領域R10には、キャラクタAとキャラクタBとが対戦するゲームの映像が表示される。ゲーム領域R10に表示されるゲームの映像は、仮想空間内の1つの視点から見た風景(キャラクタAとキャラクタBとを含む風景)を示す映像である。第1ユーザ領域R11には、ユーザAの映像が表示され、第2ユーザ領域R12には、ユーザBの映像が表示される。コメント領域R13には、3人のオンライン視聴者(視聴者A,視聴者B,視聴者C)のコメントが表示されている。
【0112】
情報端末40の視聴処理部411は、サーバ装置10から送信された視聴データをオンライン視聴者に提供する。具体的には、視聴処理部411は、カメラデータに示されたユーザの映像と、ゲームデータに含まれるゲーム映像データに示されたゲームの映像と、コメント情報に示されたコメントとを、ディスプレイ41に表示させる。また、視聴処理部411は、ゲームデータに含まれるゲーム音声データに示されたゲームの音声を、スピーカ42に出力させる。
【0113】
図2に示すように、情報端末40のディスプレイ41に表示される画像(映像)には、視聴領域R40と、入力操作領域R41と、入力コメント領域R42とが含まれる。視聴領域R40に表示される画像(映像)は、会場に設けられたディスプレイ31に表示される画像(映像)と同様である。入力操作領域R41には、コメントを入力および確定するための操作ボタンが表示される。入力コメント領域R42には、オンライン視聴者の操作により入力されたコメントが表示される。
【0114】
〔進行制御処理〕
次に、図8(概念図)と、図9および図10(フローチャート)とを参照して、実施形態1のゲームシステム1において行われる進行制御処理について説明する。進行制御処理は、ゲーム処理により進行されるゲームを制御する処理である。この例では、進行制御処理では、推定処理と、影響付与処理とが行われる。なお、進行制御処理は、ゲーム制御方法の一例である。
【0115】
〔推定処理〕
まず、図9を参照して、推定処理について説明する。指定処理は、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定する処理である。この例では、推定処理は、第1~第3処理(ステップS11~S19)と、第4~第6処理(ステップS21~S29)と、第7処理(ステップS31~S33)と、統合処理(S40)とを含む。例えば、これらの処理は、予め定められた推定期間(例えば5秒間)毎に繰り返し行われる。
【0116】
〈第1処理〉
第1処理では、推定部115は、会場内視聴者の音声を含む会場内の音に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS11~S13が行われる。
【0117】
〈ステップS11〉
会場管理装置30に接続されたマイクロフォン33は、会場内の音(会場内視聴者の音声を含む音)を示すマイクデータを生成する。会場管理装置30の送信部312は、マイクデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、会場管理装置30から送信されたマイクデータを受信する。
【0118】
〈ステップS12〉
次に、推定部115は、ステップS11において受信されたマイクデータに示された会場内の音に含まれる周波数成分を解析する。具体的には、推定部115は、周波数成分毎に、その周波数成分の最大振幅値(推定期間内における最大振幅値)を求める。
【0119】
〈ステップS13〉
次に、推定部115は、ステップS12における解析結果に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、ステップS13において以下の処理が行われる。
【0120】
なお、推定部115は、ゲーム装置20により生成された操作情報、ゲーム進行部111により生成されたゲームデータ、ゲーム装置20に接続されるカメラ24より生成されたカメラデータの少なくとも1つを受け付ける。操作情報には、どの時刻にどのユーザがどのような操作をしたのかが示される。ゲームデータには、どの時刻にどのキャラクタがどのような動作をしたのか、どの時刻にどのような結果が生じたのかが示される。カメラデータには、どの時刻にどのユーザがどのような挙動をしたのかが示される。
【0121】
また、この例では、記憶部102には、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ブーイング、野次など)と、その種類の反応と相関のある周波数成分の周波数帯域との対応関係を示す周波数対応情報が記憶される。
【0122】
以下の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある周波数成分を「反応周波数成分」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のポジティブな反応と相関のある周波数成分を「ポジティブ反応周波数成分」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のネガティブな反応と相関のある周波数成分を「ネガティブ反応周波数成分」と記載する。反応周波数成分は、ポジティブ反応周波数成分と、ネガティブ反応周波数成分とに大別される。
【0123】
そして、推定部115は、以下の処理を行う。
【0124】
まず、推定部115は、周波数対応情報を参照し、ステップS12において解析された周波数成分の中から反応周波数成分を抽出する。次に、推定部115は、その抽出された反応周波数成分の中から最大振幅値が予め定められた基準値を上回る反応周波数成分(すなわち視聴者の反応があるとみなされる反応周波数成分)を選出する。
【0125】
次に、推定部115は、上記の選出された反応周波数成分のうちポジティブ反応周波数成分に対し、そのポジティブ反応周波数成分の最大振幅値に応じたポジティブ度を割り当てる。具体的には、ポジティブ反応周波数成分の最大振幅値が大きくなるほど、そのポジティブ反応周波数成分に割り当てられるポジティブ度が高くなる。
【0126】
また、推定部115は、上記の選出された反応周波数成分のうちネガティブ反応周波数成分に対し、そのネガティブ反応周波数成分の最大振幅値に応じたネガティブ度を割り当てる。具体的には、ネガティブ反応周波数成分の最大振幅値が大きくなるほど、そのネガティブ反応周波数成分に割り当てられるネガティブ度が高くなる。
【0127】
次に、推定部115は、上記の選出された反応周波数成分の各々に対して以下の処理を行う。
【0128】
まず、推定部115は、反応周波数成分の最大振幅値に対応する時刻(すなわち推定期間内において反応周波数成分の振幅値が最も大きくなる時刻)を「反応時刻」として検出する。
【0129】
次に、推定部115は、上記の操作情報とゲームデータとカメラデータの少なくとも1つに基づいて、上記の検出された反応時刻よりも前に達成された特定条件のうち反応時刻に最も近い時刻に達成された特定条件を検出する。そして、推定部115は、その特定条件を達成した主体が「反応周波数成分に対応する反応(会場内視聴者の反応)が向けられる対象」であると推定する。
【0130】
なお、この例では、推定部115は、ユーザにより操作されるプレイヤキャラクタに向けられる視聴者の反応も、そのユーザに向けられる視聴者の反応として推定する。また、以下の説明では、視聴者の反応が向けられる対象を「反応対象」と記載する。
【0131】
例えば、推定部115は、どの時刻にどのユーザがどのような操作をしたのかを示す操作情報に基づいて、反応時刻よりも前に特定操作をしたユーザが反応対象であると推定する。また、推定部115は、どの時刻にどのキャラクタがどのような動作をしたのかを示すゲームデータに基づいて、反応時刻よりも前に特定動作をしたプレイヤキャラクタが反応対象であると推定する。
【0132】
例えば、推定部115は、どの時刻にどのような結果が生じたのかを示すゲームデータに基づいて、反応時刻よりも前に特定結果を生じさせたユーザが反応対象であると推定する。また、推定部115は、どの時刻にどのユーザがどのような挙動をしたのかを示すカメラデータに基づいて、反応時刻よりも前に特定挙動をしたユーザが反応対象であると推定する。
【0133】
次に、推定部115は、上記の選出された反応周波数成分の各々に割り当てられたポジティブ度またはネガティブ度と、上記の選出された反応周波数成分の各々に対応する反応対象とに基づいて、ゲームをプレイするユーザに対するポジティブ度およびネガティブ度を推定する。
【0134】
具体的には、推定部115は、ゲームをプレイするユーザの各々に対して以下の処理を行う。
【0135】
まず、推定部115は、上記の選出された反応周波数成分の中から、ユーザに向けられた反応(会場内視聴者の反応)に対応する反応周波数成分を検出する。
【0136】
そして、推定部115は、上記の検出された反応周波数成分のうちポジティブ反応周波数成分に割り当てられたポジティブ度を統合し、その統合されたポジティブ度をユーザに対するポジティブ度として推定する。例えば、統合されたポジティブ度は、ポジティブ反応周波数成分に割り当てられたポジティブ度の合計値である。
【0137】
また、推定部115は、上記の検出された反応周波数成分のうちネガティブ反応周波数成分に割り当てられたネガティブ度を統合し、その統合されたネガティブ度をユーザに対するネガティブ度として推定する。例えば、統合されたネガティブ度は、ネガティブ反応周波数成分に割り当てられたネガティブ度の合計値である。
【0138】
以上の第1処理により、会場内視聴者の音声に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対する会場内視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0139】
〈第2処理〉
第2処理では、推定部115は、会場内視聴者の表情に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS14~S16が行われる。
【0140】
〈ステップS14〉
会場管理装置30に接続されたカメラ34は、会場内視聴者を含む映像を示すカメラデータを生成する。会場管理装置30の送信部312は、カメラデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、会場管理装置30から送信されたカメラデータを受信する。推定部115は、カメラデータに示された映像の中から会場内視聴者の顔を検出する。なお、この顔検出処理には、周知の顔検出技術を採用することができる。
【0141】
〈ステップS15〉
次に、推定部115は、ステップS14において検出された会場内視聴者の顔を含む映像に基づいて、会場内視聴者の表情を認識する。具体的には、推定部115は、表情の種類毎に、その種類の表情の強さ(推定期間内における強さ)を認識する。例えば、視聴者の実際の表情と「喜び」という種類の表情との一致度が高くなるほど、その「喜び」という種類の表情が強いと認識される。なお、この表情認識処理には、周知の表情認識技術を採用することができる。
【0142】
〈ステップS16〉
次に、推定部115は、ステップS15における認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、ステップS16において以下の処理が行われる。
【0143】
なお、この例では、記憶部102には、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ブーイング、野次など)と、その種類の反応と相関のある表情の種類との対応関係を示す表情対応情報が記憶される。
【0144】
以下の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある表情を「反応表情」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のポジティブな反応と相関のある表情を「ポジティブ反応表情」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のネガティブな反応と相関のある表情を「ネガティブ反応表情」と記載する。反応表情は、ポジティブ反応表情と、ネガティブ反応表情とに大別される。
【0145】
そして、推定部115は、以下の処理を行う。
【0146】
まず、推定部115は、表情対応情報を参照し、ステップS15において認識された表情の中から強さが予め定められた基準値を上回る反応表情(すなわち視聴者の反応があったとみなされる反応表情)を選出する。
【0147】
次に、推定部115は、上記の選出された反応表情のうちポジティブ反応表情に対し、そのポジティブ反応表情の強さに応じたポジティブ度を割り当てる。具体的には、ポジティブ反応表情が強くなるほど、そのポジティブ反応表情に割り当てられるポジティブ度が高くなる。
【0148】
また、推定部115は、上記の選出された反応表情のうちネガティブ反応表情に対し、そのネガティブ反応表情の強さに応じたネガティブ度を割り当てる。具体的には、ネガティブ反応表情が強くなるほど、そのネガティブ反応表情に割り当てられるネガティブ度が高くなる。
【0149】
次に、推定部115は、上記の選出された反応表情の各々に対して以下の処理を行う。
【0150】
まず、推定部115は、反応表情の最大強さに対応する時刻(すなわち推定期間内において反応表情の強さが最も大きくなる時刻)を「反応時刻」として検出する。
【0151】
次に、推定部115は、上記の操作情報とゲームデータとカメラデータの少なくとも1つに基づいて、その検出された反応時刻よりも前に達成された特定条件のうち反応時刻に最も近い時刻に達成された特定条件を検出する。そして、推定部115は、その特定条件を達成した主体が「反応表情に対応する反応(会場内視聴者の反応)が向けられる対象」であると推定する。
【0152】
次に、推定部115は、上記の選出された反応表情の各々に割り当てられたポジティブ度またはネガティブ度と、上記の選出された反応表情の各々に対応する反応対象とに基づいて、ゲームをプレイするユーザに対するポジティブ度およびネガティブ度を推定する。
【0153】
具体的には、推定部115は、ゲームをプレイするユーザの各々に対して以下の処理を行う。
【0154】
まず、推定部115は、上記の選出された反応表情の中から、ユーザに向けられた反応(会場内視聴者の反応)に対応する反応表情を検出する。
【0155】
そして、推定部115は、上記の検出された反応表情のうちポジティブ反応表情に割り当てられたポジティブ度を統合し、その統合されたポジティブ度をユーザに対するポジティブ度として推定する。例えば、統合されたポジティブ度は、ポジティブ反応表情に割り当てられたポジティブ度の合計値である。
【0156】
また、推定部115は、上記の検出された反応表情のうちネガティブ反応表情に割り当てられたネガティブ度を統合し、その統合されたネガティブ度をユーザに対するネガティブ度として推定する。例えば、統合されたネガティブ度は、ネガティブ反応表情に割り当てられたネガティブ度の合計値である。
【0157】
以上の第2処理により、会場内視聴者の表情に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対する会場内視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0158】
〈第3処理〉
第3処理では、推定部115は、会場内視聴者の体動(身体の動き)に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS17~S19が行われる。
【0159】
〈ステップS17〉
会場管理装置30に接続されたカメラ34は、会場内視聴者を含む映像を示すカメラデータを生成する。会場管理装置30の送信部312は、カメラデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、会場管理装置30から送信されたカメラデータを受信する。推定部115は、カメラデータに示された映像の中から会場内視聴者の身体(手や腕など)を検出する。なお、この身体検出処理には、周知の身体検出技術を採用することができる。
【0160】
〈ステップS18〉
次に、推定部115は、ステップS17において検出された会場内視聴者の身体を含む映像に基づいて、会場内視聴者の体動(身体の動き)を認識する。具体的には、推定部115は、体動の種類毎に、その種類の体動の顕著さ(推定期間内における顕著さ)を認識する。例えば、「ガッツポーズをする」という種類の体動が大きくなる(または素早くなる)ほど、その「ガッツポーズをする」という種類の体動が顕著であると認識される。なお、この体動認識処理には、周知の体動認識技術を採用することができる。
【0161】
〈ステップS19〉
次に、推定部115は、ステップS18における認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、ステップS19において以下の処理が行われる。
【0162】
なお、この例では、記憶部102には、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ブーイング、野次など)と、その種類の反応と相関のある体動の種類との対応関係を示す体動対応情報が記憶される。
【0163】
以下の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある体動を「反応体動」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のポジティブな反応と相関のある体動を「ポジティブ反応体動」と記載する。ゲームの進行態様に対する視聴者のネガティブな反応と相関のある体動を「ネガティブ反応体動」と記載する。反応体動は、ポジティブ反応体動と、ネガティブ反応体動とに大別される。
【0164】
そして、推定部115は、以下の処理を行う。
【0165】
まず、推定部115は、体動対応情報を参照し、ステップS17において認識された体動の中から顕著さが予め定められた基準値を上回る反応体動(すなわち視聴者の反応があったとみなされる反応体動)を選出する。
【0166】
次に、推定部115は、上記の選出された反応体動のうちポジティブ反応体動に対し、そのポジティブ反応体動の強さに応じたポジティブ度を割り当てる。具体的には、ポジティブ反応体動が強くなるほど、そのポジティブ反応体動に割り当てられるポジティブ度が高くなる。
【0167】
また、推定部115は、上記の選出された反応体動のうちネガティブ反応体動に対し、そのネガティブ反応体動の強さに応じたネガティブ度を割り当てる。具体的には、ネガティブ反応体動が強くなるほど、そのネガティブ反応体動に割り当てられるネガティブ度が高くなる。
【0168】
次に、推定部115は、上記の選出された反応体動の各々に対して以下の処理を行う。
【0169】
まず、推定部115は、反応体動の最大顕著さに対応する時刻(すなわち推定期間内において反応体動の顕著さが最も大きくなる時刻)を「反応時刻」として検出する。
【0170】
次に、推定部115は、上記の操作情報とゲームデータとカメラデータの少なくとも1つに基づいて、その検出された反応時刻よりも前に達成された特定条件のうち反応時刻に最も近い時刻に達成された特定条件を検出する。そして、推定部115は、その特定条件を達成した主体が「反応体動に対応する反応(会場内視聴者の反応)が向けられる対象」であると推定する。
【0171】
次に、推定部115は、上記の選出された反応体動の各々に割り当てられたポジティブ度またはネガティブ度と、上記の選出された反応体動の各々に対応する反応対象とに基づいて、ゲームをプレイするユーザに対するポジティブ度およびネガティブ度を推定する。
【0172】
具体的には、推定部115は、ゲームをプレイするユーザの各々に対して以下の処理を行う。
【0173】
まず、推定部115は、上記の選出された反応体動の中から、ユーザに向けられた反応(会場内視聴者の反応)に対応する反応体動を検出する。
【0174】
そして、推定部115は、上記の検出された反応体動のうちポジティブ反応体動に割り当てられたポジティブ度を統合し、その統合されたポジティブ度をユーザに対するポジティブ度として推定する。例えば、統合されたポジティブ度は、ポジティブ反応体動に割り当てられたポジティブ度の合計値である。
【0175】
また、推定部115は、上記の検出された反応体動のうちネガティブ反応体動に割り当てられたネガティブ度を統合し、その統合されたネガティブ度をユーザに対するネガティブ度として推定する。例えば、統合されたネガティブ度は、ネガティブ反応体動に割り当てられたネガティブ度の合計値である。
【0176】
以上の第3処理により、会場内視聴者の体動に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対する会場内視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0177】
〈第4処理〉
第4処理では、推定部115は、オンライン視聴者の音声を含む情報端末40の周囲の音に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS21~S23が行われる。
【0178】
〈ステップS21〉
情報端末40に設けられたマイクロフォン44は、情報端末40の周囲の音(オンライン視聴者の音声を含む音)を示すマイクデータを生成する。情報端末40の送信部412は、マイクデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、情報端末40から送信されたマイクデータを受信する。
【0179】
〈ステップS22〉
次に、推定部115は、ステップS21において受信されたマイクデータに示された情報端末40の周囲の音に含まれる周波数成分を解析する。なお、ステップS22において行われる処理は、ステップS12において行われる処理と同様である。
【0180】
〈ステップS23〉
次に、推定部115は、ステップS22における解析結果に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定する。なお、ステップS23において行われる処理は、ステップS13において行われる処理と同様である。
【0181】
以上の第4処理により、オンライン視聴者の音声に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対するオンライン視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0182】
〈第5処理〉
第5処理では、推定部115は、オンライン視聴者の表情に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS24~S26が行われる。
【0183】
〈ステップS24〉
情報端末40に設けられたカメラ45は、情報端末40の周囲の映像(オンライン視聴者を含む映像)を示すカメラデータを生成する。情報端末40の送信部412は、カメラデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、情報端末40から送信されたカメラデータを受信する。推定部115は、カメラデータに示された映像の中からオンライン視聴者の顔を検出する。なお、この顔検出処理には、周知の顔検出技術を採用することができる。
【0184】
〈ステップS25〉
次に、推定部115は、ステップS24において検出されたオンライン視聴者の顔を含む映像に基づいて、オンライン視聴者の表情を認識する。なお、ステップS25において行われる処理は、ステップS15において行われる処理と同様である。
【0185】
〈ステップS26〉
次に、推定部115は、ステップS25における認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定する。なお、ステップS26において行われる処理は、ステップS16において行われる処理と同様である。
【0186】
以上の第5処理により、オンライン視聴者の表情に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対するオンライン視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0187】
〈第6処理〉
第6処理では、推定部115は、オンライン視聴者の体動(身体の動き)に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS27~S29が行われる。
【0188】
〈ステップS27〉
情報端末40に設けられたカメラ45は、情報端末40の周囲の映像(オンライン視聴者を含む映像)を示すカメラデータを生成する。情報端末40の送信部412は、カメラデータをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、情報端末40から送信されたカメラデータを受信する。推定部115は、カメラデータに示された映像の中からオンライン視聴者の身体(手や腕など)を検出する。なお、この身体検出処理には、周知の身体検出技術を採用することができる。
【0189】
〈ステップS28〉
次に、推定部115は、ステップS27において検出されたオンライン視聴者の身体を含む映像に基づいて、オンライン視聴者の体動(身体の動き)を認識する。なお、ステップS28において行われる処理は、ステップS18において行われる処理と同様である。
【0190】
〈ステップS19〉
次に、推定部115は、ステップS28における認識結果に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定する。なお、ステップS29において行われる処理は、ステップS19において行われる処理と同様である。
【0191】
以上の第6処理により、オンライン視聴者の体動に基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対するオンライン視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0192】
〈第7処理〉
第7処理では、推定部115は、情報端末40から送信された視聴者反応情報(ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を表現する情報)に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、以下のステップS31~S33が行われる。
【0193】
〈ステップS31〉
情報端末40のタッチパッド43が操作されてコメント情報が入力されると、情報端末40の送信部412は、コメント情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の推定部115は、情報端末40から送信されたコメント情報を受信する。
【0194】
〈ステップS32〉
次に、推定部115は、ステップS21において受信されたコメント情報に示されたコメントを解析する。
【0195】
〈ステップS33〉
次に、推定部115は、ステップS22における解析結果に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定する。具体的には、ステップS33において以下の処理が行われる。
【0196】
なお、この例では、オンライン視聴者により作成されたコメントを示すコメント情報には、そのコメントが入力された時刻を示す時刻情報が含まれる。
【0197】
また、記憶部102には、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の種類(賞賛、応援、ブーイング、野次など)と、その種類の反応を表現するコメントの内容との対応関係を示すコメント対応情報が記憶される。
【0198】
以下の説明では、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を表現するコメントを「反応コメント」と記載する。ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者のポジティブな反応を表現するコメントを「ポジティブ反応コメント」と記載する。ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者のネガティブな反応を表現するコメントを「ネガティブ反応コメント」と記載する。反応コメントは、ポジティブ反応コメントと、ネガティブ反応コメントとに大別される。
【0199】
そして、推定部115は、以下の処理を行う。
【0200】
まず、推定部115は、コメント対応情報を参照し、ステップS32において解析されたコメントの中から反応コメントを抽出する。次に、推定部115は、上記の抽出された反応コメントのうちポジティブ反応コメントに対してポジティブ度を割り当てる。また、推定部115は、上記の抽出された反応コメントのうちネガティブ反応コメントに対してネガティブ度を割り当てる。
【0201】
次に、推定部115は、上記の抽出された反応コメントの各々に対して以下の処理を行う。
【0202】
まず、推定部115は、コメント情報に含まれる時刻情報を参照し、反応コメントの入力時刻を検出する。
【0203】
次に、推定部115は、操作情報とゲームデータとカメラデータの少なくとも1つに基づいて、上記の検出された入力時刻よりも前に達成された特定条件のうち入力時刻に最も近い時刻に達成された特定条件を検出する。そして、推定部115は、その特定条件を達成した主体が「反応コメントに対応する反応(オンライン視聴者の反応)が向けられる対象」であると推定する。
【0204】
次に、推定部115は、上記の抽出された反応コメントの各々に割り当てられたポジティブ度またはネガティブ度と、上記の抽出された反応コメントの各々に対応する反応対象とに基づいて、ゲームをプレイするユーザに対するポジティブ度およびネガティブ度を推定する。
【0205】
具体的には、推定部115は、ゲームをプレイするユーザの各々に対して以下の処理を行う。
【0206】
まず、推定部115は、上記の抽出された反応コメントの中から、ユーザに向けられた反応(オンライン視聴者の反応)に対応する反応コメントを検出する。
【0207】
そして、推定部115は、上記の検出された反応コメントのうちポジティブ反応コメントに割り当てられたポジティブ度を統合し、その統合されたポジティブ度をユーザに対するポジティブ度として推定する。例えば、統合されたポジティブ度は、ポジティブ反応コメントに割り当てられたポジティブ度の合計値である。
【0208】
また、推定部115は、上記の検出された反応コメントのうちネガティブ反応コメントに割り当てられたネガティブ度を統合し、その統合されたネガティブ度をユーザに対するネガティブ度として推定する。例えば、統合されたネガティブ度は、ネガティブ反応コメントに割り当てられたネガティブ度の合計値である。
【0209】
以上の第7処理により、オンライン視聴者のコメントに基づいて、ゲームをプレイするユーザ毎に、そのユーザに対する会場内視聴者のポジティブ度およびネガティブ度が求められる。
【0210】
〈統合処理〉
統合処理(ステップS30)では、推定部115は、第1~第3処理(ステップS11~S19)による推定結果と、第4~第6処理(ステップS21~S29)による推定結果と、第7処理(ステップS31~S33)による推定結果とを統合する。具体的には、推定部115は、ゲームをプレイするユーザの各々に対して以下の処理を行う。
【0211】
まず、推定部115は、ステップS13,S16,S19,S23,S26,S29,S33の各々において推定されたユーザに対するポジティブ度を統合し、その統合されたポジティブ度をユーザに対するポジティブ度として推定する。例えば、統合されたポジティブ度は、ステップS13,S16,S19,S23,S26,S29,S33の各々において推定されたユーザに対するポジティブ度の合計値である。
【0212】
また、推定部115は、ステップS13,S16,S19,S23,S26,S29,S33の各々において推定されたユーザに対するネガティブ度を統合し、その統合されたネガティブ度をユーザに対するネガティブ度として推定する。例えば、統合されたネガティブ度は、ステップS13,S16,S19,S23,S26,S29,S33の各々において推定されたユーザに対するネガティブ度の合計値である。
【0213】
以上の処理により、ゲームをプレイするユーザの各々に対するポジティブ度およびネガティブ度が推定される。推定部115は、この推定結果を進行制御部116に提供する。
【0214】
〔影響付与処理〕
次に、図10を参照して、影響付与処理について説明する。影響付与処理は、推定処理の結果に応じてゲームに影響を与える処理である。この例では、影響付与処理において、進行制御部116は、推定部115による推定処理の結果に応じて、ゲームにおいてユーザが有利または不利になるように、プレイヤキャラクタおよび他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータ(この例では能力値)を調節する。
【0215】
具体的には、ゲームをプレイするユーザの各々に対して、以下のステップS41~S44が繰り返し行われる。
【0216】
〈ステップS41〉
進行制御部116は、推定部115による推定結果に、ユーザに対する視聴者のポジティブな反応が含まれているか否かを判定する。具体的には、推定結果に示されたユーザに対するポジティブ度がゼロである場合、推定結果にユーザに対する視聴者のポジティブな反応が含まれていないことになる。ユーザに対する視聴者のポジティブな反応が含まれている場合には、ステップS42が行われ、そうでない場合には、ステップS43が行われる。
【0217】
〈ステップS42〉
進行制御部116は、推定部115により推定されたポジティブ度が高くなるほど、ゲームにおいてユーザの有利な度合いが高くなるように、プレイヤキャラクタおよび他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節する。
【0218】
具体的には、ユーザ(例えばユーザA)に対するポジティブな反応がある場合、そのユーザにより操作されるキャラクタ(例えばキャラクタA)の能力値のうち予め指定された能力値が予め定められた上昇量だけ上昇する。また、対戦相手である他ユーザ(例えばユーザB)により操作される他キャラクタ(例えばキャラクタB)の能力値のうち予め指定された能力値が予め定められた低下量だけ低下する。
【0219】
また、ユーザ(例えばユーザA)に対するポジティブ度が高くなるほど、そのユーザにより操作されるキャラクタ(例えばキャラクタA)の能力値の上昇量が多くなり、対戦相手である他ユーザ(例えばユーザB)により操作される他キャラクタ(例えばキャラクタB)の能力値の低下量が多くなる。
【0220】
〈ステップS43〉
進行制御部116は、推定部115による推定結果に、ユーザに対する視聴者のネガティブな反応が含まれているか否かを判定する。具体的には、推定結果に示されたユーザに対するネガティブ度がゼロである場合、推定結果にユーザに対する視聴者のネガティブな反応が含まれていないことになる。ユーザに対する視聴者のネガティブな反応が含まれている場合には、ステップS44が行われ、そうでない場合には、処理を終了する。
【0221】
〈ステップS44〉
進行制御部116は、推定部115により推定されたネガティブ度が高くなるほど、ゲームにおいてユーザの不利な度合いが高くなるように、プレイヤキャラクタおよび他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節する。
【0222】
具体的には、ユーザ(例えばユーザA)に対するネガティブな反応がある場合、そのユーザにより操作されるキャラクタ(例えばキャラクタA)の能力値のうち予め指定された能力値が予め定められた低下量だけ低下する。また、対戦相手である他ユーザ(例えばユーザB)により操作される他キャラクタ(例えばキャラクタB)の能力値のうち予め指定された能力値が予め定められた上昇量だけ上昇する。
【0223】
また、ユーザ(例えばユーザA)に対するネガティブ度が高くなるほど、そのユーザにより操作されるキャラクタ(例えばキャラクタA)の能力値の低下量が多くなり、対戦相手である他ユーザ(例えばユーザB)により操作される他キャラクタ(例えばキャラクタB)の能力値の上昇量が多くなる。
【0224】
〔実施形態1の総括〕
以上をまとめると、実施形態1のゲームシステムは、ユーザの操作に応答して仮想空間内において進行するゲームおよびゲームをプレイするユーザの少なくとも一方を視聴者に視聴させるゲームシステムであって、視聴者の音声と表情と体動の少なくとも1つに基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定する推定部115と、推定部115による推定結果に応じてゲームに影響を与える進行制御部116とを備える。
【0225】
〔実施形態1の効果〕
以上のように、実施形態1のゲームシステム1では、推定部115による推定結果(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合い)に応じてゲームに影響を与えることができる。これにより、ゲームに対する視聴者の盛り上がり度をゲームに反映させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0226】
また、実施形態1では、推定部115による推定結果に応じて、ゲームにおいてユーザが有利または不利になるように、ゲームに影響を与えることができる。具体的には、推定部115により推定されたゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いが高くなるほど、ゲームにおいてユーザが有利または不利な度合いが高くなるように、ゲームに影響を与えることができる。これにより、視聴者の盛り上がり度に応じてユーザの有利または不利が変化するゲームを提供することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0227】
また、実施形態1では、推定部115による推定結果に応じて、ゲームにおいてユーザが有利または不利になるように、プレイヤキャラクタおよび他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節することができる。これにより、視聴者の盛り上がり度に応じてプレイヤキャラクタおよび他キャラクタの少なくとも一方のゲームパラメータを調節することができるゲームを提供することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0228】
また、実施形態1では、ゲームの進行態様に対する視聴者のポジティブな反応の度合いであるポジティブ度、および、ゲームの進行態様に対する視聴者のネガティブな反応の度合いであるネガティブ度の少なくとも一方(この例では両方)を推定することができる。これにより、視聴者のポジティブ度およびネガティブ度の少なくとも一方をゲームに反映させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0229】
また、実施形態1では、視聴者の音声を含む音の周波数成分のうち、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応と相関のある周波数成分に基づいて、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いを推定することができる。これにより、視聴者の音声に現れる視聴者の盛り上がり度をゲームに反映させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0230】
また、実施形態1では、情報端末40から送信された視聴者反応情報(ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を表現する情報)に基づいて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応の度合いを推定することができる。これにより、視聴者反応情報に現れるオンライン視聴者の盛り上がり度をゲームに反映させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0231】
(実施形態2)
実施形態2のゲームシステム1は、進行制御部116が実施形態1のゲームシステム1と異なる。実施形態2のゲームシステム1のその他の構成は、実施形態1のゲームシステム1の構成と同様である。
【0232】
実施形態2では、図11に示すように、進行制御処理において、推定処理の結果に応じてゲームにおけるユーザの勝敗が決定される。具体的には、進行制御部116は、進行制御処理において、実施形態1の処理に加えて、推定部115による推定結果に応じてゲームにおけるユーザの勝敗に影響を与える処理を行う。
【0233】
例えば、進行制御部116は、進行制御処理において、推定部115による推定結果に応じてゲームにおけるユーザの勝敗を決定する。具体的には、進行制御部116は、ゲームをプレイする2人のユーザの各々について、ポジティブ度を正の値とし且つネガティブ度を負の値としてポジティブ度とネガティブ度との合計値を算出する。そして、進行制御部116は、ゲームをプレイする2人のユーザのうち、ポジティブ度とネガティブ度との合計値が大きいほうのユーザを「勝者」に決定し、ポジティブ度とネガティブ度との合計値が小さいほうのユーザを「敗者」に決定する。
【0234】
〔実施形態2の効果〕
実施形態2のゲームシステム1では、実施形態1のゲームシステム1の効果と同様の効果を得ることができる。例えば、ゲームに対する視聴者の盛り上がり度をゲームに反映させることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0235】
また、実施形態2のゲームシステム1では、推定部115による推定結果(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合い)に応じて、ゲームにおけるユーザの勝敗に影響を与えることができる。これにより、ゲームに対する視聴者の盛り上がり度に応じてユーザの勝敗に影響を与えることができるゲームを提供することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0236】
(その他の実施形態)
以上の説明では、会場に存在する表示装置の例として、会場に設けられたディスプレイ31を挙げたが、これに限定されない。例えば、会場に存在する表示装置は、会場内視聴者に利用される情報端末(具体例としてはスマートフォンやタブレットなど)であってもよい。
【0237】
また、以上の説明において、会場管理装置30に接続されるディスプレイ31とスピーカ32とマイクロフォン33とカメラ34の各々の数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。これと同様に、情報端末40に設けられるスピーカ42とマイクロフォン44とカメラ45の各々の数は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0238】
また、以上の説明において、反応周波数成分(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある周波数成分)毎に、その反応周波数成分に割り当てられるポジティブ度(またはネガティブ度)の基準値が設定されてもよい。
【0239】
また、以上の説明において、反応表情(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある視聴者の表情)の種類毎に、その種類の反応表情に割り当てられるポジティブ度(またはネガティブ度)の基準値が設定されてもよい。
【0240】
また、以上の説明において、反応体動(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応と相関のある視聴者の体動)の種類毎に、その種類の反応体動に割り当てられるポジティブ度(またはネガティブ度)の基準値が設定されてもよい。
【0241】
また、以上の説明では、オンライン視聴者が情報端末40のタッチパッド43を操作することでオンライン視聴者のコメント(視聴者反応情報の一例)が入力される場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、オンライン視聴者のコメントは、音声入力であってもよい。具体的には、マイクデータ処理部405は、マイクロフォン44により生成されたマイクデータに対して音声認識処理を行うことで、オンライン視聴者のコメントを認識してもよい。
【0242】
また、以上の説明では、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を表現する視聴者反応情報の例として、オンライン視聴者により入力されたコメントを示すコメント情報を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、視聴者反応情報は、オンライン視聴者の反応が肯定的または否定的であることを示す評価情報であってもよい。評価情報の例としては、SNS(Social Networking Service)の「いいね」などが挙げられる。
【0243】
また、視聴者反応情報に評価情報が含まれる場合、推定部115は、評価情報の数に応じて、ゲームの進行態様に対するオンライン視聴者の反応を推定してもよい。例えば、肯定的な評価情報の数が多くなるほど、推定部115により推定されるオンライン視聴者のポジティブ度が高くなるように、推定部115による推定が行われてもよい。また、否定的な評価情報の数が多くなるほど、推定部115により推定されるオンライン視聴者のネガティブ度が高くなるように、推定部115による推定が行われてもよい。
【0244】
また、以上の説明では、ユーザによりプレイされるゲームの例として、2つのキャラクタのいずれかの体力値がゼロになることで勝敗が決定するゲームを例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ユーザによりプレイされるゲームは、得点を競い合うゲームであってもよいし、目標に達するまでの時間を競い合うゲームであってもよい。
【0245】
また、以上の説明では、ユーザによりプレイされるゲームの例として、2人のユーザにより2つのプレイヤキャラクタがそれぞれ操作されるゲームを例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ユーザによりプレイされるゲームは、ユーザの操作により仮想空間において複数のプレイヤキャラクタを動作させるゲームであってもよい。このようなゲームの例としては、野球、ラグビー、バスケットボール、バレーボールなどのスポーツのゲームが挙げられる。
【0246】
また、以上の説明では、ユーザによりプレイされるゲームの例として、仮想空間内においてプレイヤキャラクタを動作させるゲームを例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ユーザによりプレイされるゲームは、ユーザの操作により仮想空間内においてプレイヤキャラクタではない他のオブジェクトを動作させるゲームであってもよい。このようなゲームの例としては、自動車などの乗物を操縦するレーシングゲーム、城などの建造物や兵隊を配備するウォーシミュレーションゲーム、音楽や踊りなどの実演の正確さを競い合うリズムゲームなどが挙げられる。
【0247】
また、以上の説明において、ユーザによりプレイされるゲームには、試合などのメインイベントに加えて、試合前の準備や休憩などのサブイベントが含まれていてもよい。ゲームの進行態様に対する視聴者の反応には、メインイベントにおける視聴者の反応が含まれてもよいし、サブイベントにおける視聴者の反応が含まれてもよい。
【0248】
また、以上の説明では、会場において2人のユーザがゲームをプレイする場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、通信ネットワーク5に接続された2つのゲーム装置20を2人のユーザがそれぞれ使用することで、2人のユーザがオンラインでゲームをプレイしてもよい。
【0249】
また、以上の説明では、2人のユーザがゲームに参加する場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ゲームに参加するユーザは、1人であってもよいし、3人以上であってもよい。また、ゲームには、ユーザとともに、コンピュータが参加してもよい。例えば、対戦ゲームにおいて、1人のユーザにより操作されるプレイヤキャラクタと、コンピュータにより操作されるノンプレイヤキャラクタとが対戦してもよい。
【0250】
また、コンピュータがゲームに参加する場合、ノンプレイヤキャラクタを操作する仮想のキャラクタの映像が視聴者に提供されてもよい。例えば、会場に設けられたディスプレイ31(または情報端末40のディスプレイ41)に、仮想のキャラクタの映像が表示されてもよい。
【0251】
また、以上の説明では、仮想空間内の1つの視点から見た風景を示す1つの映像(ゲームの映像)が視聴者に提供される場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、それぞれが仮想空間内の異なる視点から見たシーンを示す複数の映像(ゲームの映像)が視聴者に提供されてもよい。具体的には、会場に設けられたディスプレイ31(または情報端末40のディスプレイ41)に、それぞれのキャラクタの視点から見た風景を示す複数の映像(ゲームの映像)が表示されてもよい。
【0252】
また、以上の説明では、ゲームおよびゲームをプレイするユーザの両方が視聴者に視聴される場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ゲームのみが視聴者に視聴されてもよいし、ユーザのみが視聴者に視聴されてもよい。具体的には、会場に設けられたディスプレイ31(または情報端末40のディスプレイ41)に、ゲームの映像およびユーザの映像のうち一方の映像のみが表示されてもよい。
【0253】
また、以上の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じてゲームに与えられる影響の例として、実施形態1では「ゲームパラメータの調節」を挙げ、実施形態2では「勝敗の決定」を挙げたが、これに限定されない。例えば、進行制御部116は、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じて、ゲームにおけるゲーム終了時(勝敗決定時)の演出の派手さを変化させてもよい。具体的には、ポジティブ度が高くなるほど、ゲームにおけるゲーム終了時の演出が派手になってもよい。
【0254】
また、以上の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じて調節されるゲームパラメータの例として、キャラクタの能力値を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ゲームパラメータは、仮想空間内における地理的条件などの各種条件であってもよい。具体的には、ポジティブ度が高くなるに連れて、ユーザに不利となる地理的条件(例えば砂漠)からユーザに有利にとなる地理的条件(例えばオアシス)へと変化してもよい。
【0255】
また、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合いに応じて調節されるゲームパラメータの他の例としては、アイテムの数、無敵となる時間、勝敗条件、味方の数、パラメータの回復速度、勝利報酬、敗北ペナルティ、将棋ゲームなどにおける待ち時間などが挙げられる。上記の味方は、プレイヤキャラクタであってもよいし、ノンプレイヤキャラクタであってもよい。
【0256】
また、以上の説明では、ポジティブ度が高くなるほどゲームにおいてユーザが有利な度合いが高くなり、ネガティブ度が高くなるほどゲームにおいてユーザが不利な度合いが高くなる場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、進行制御部116は、ポジティブ度が高くなるほどゲームにおいてユーザが不利な度合いが高くなり、ネガティブ度が高くなるほどゲームにおいてユーザが有利な度合いが高くなるように、ゲームに影響を与えてもよい。
【0257】
また、実施形態2の説明では、進行制御部116が推定部115による推定結果に応じてゲームにおけるユーザの勝敗に影響を与える例として、ゲームにおけるユーザの勝敗が決定される場合を例に挙げたが、これに限定されな。例えば、進行制御部116は、推定部115による推定結果を、ゲームにおけるユーザの勝敗を決定する1つの判断材料として使用してもよい。例えば、リズムゲームにおいてユーザの勝敗を決定する評価項目の1つとして、「視聴者の反応」という項目が設けられてもよい。
【0258】
また、以上の説明において、推定部115による推定結果(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応の度合い)は、ゲームにおいて引き分けとなったときの判定決着に利用されてもよい。例えば、進行制御部116は、ゲームにおいて引き分けになった場合に、推定部115による推定結果に基づいて、ユーザの勝敗を決定してもよい。
【0259】
また、以上の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応を引き起こす特定操作(ユーザによる特定の操作)の例として、プレイヤキャラクタに特定動作(例えば特定の技を出す動作など)を実行させるための操作を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、特定操作は、ウォーシミュレーションゲームなどにおいて特定のゲームオブジェクトを仮想空間内に配置するための操作であってもよい。
【0260】
また、以上の説明では、ゲームの進行態様に対する視聴者の反応を引き起こす特定結果(ユーザの操作またはプレイヤキャラクタの動作により生じる特定の結果)の例として、対戦相手に特定の技を決めるなどの結果を挙げたが、これに限定されない。例えば、特定結果は、所定の勝利条件(敵の体力をゼロにする、敵の本拠地を破壊するなど)を達成するという結果であってもよいし、ウォーシミュレーションゲームにおいて敵拠点または敵本拠地に所定量のダメージを与えるという結果であってもよいし、リズムゲームにおいて所定期間をミスなしでクリアするという結果であってもよい。
【0261】
また、以上の説明では、操作情報とゲームデータとカメラデータの少なくとも1つに基づいて反応対象(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応が向けられる対象)が推定される場合を例に挙げたが、これに限定されない。推定部115は、次のようにして反応対象を推定してもよい。
【0262】
例えば、推定部115は、会場内の音(または情報端末40の周囲の音)を示すマイクデータに対して音声認識処理を行い、会場内の音(または情報端末40の周囲の音)に含まれる視聴者の音声を検出する。次に、推定部115は、その検出された視聴者の音声の中からその音声が向けられるユーザ(またはプレイヤキャラクタ)を特定するための特定情報を抽出する。特定情報の例としては、ユーザ名またはキャラクタ名が挙げられる。そして、推定部115は、特定情報により特定されるユーザ(またはプレイヤキャラクタ)が反応対象であると推定する。
【0263】
または、どの視聴者がどのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に対して反応するのかが予め対応付けられている場合、推定部115は、その視聴者とユーザ(またはプレイヤキャラクタ)との対応関係に基づいて反応対象を推定してもよい。
【0264】
例えば、野球のゲームなどにおいて視聴者が応援するチームが予め設定される場合、視聴者のゲームの進行態様に対する反応は、その視聴者が応援するチームに属するユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に向けられると推定されてもよい。
【0265】
または、推定部115は、視聴者毎の会話、視聴者全体の会話の流れ、オンライン視聴者毎のコメントの文脈、オンライン視聴者全体のコメントの流れなどに基づいて、反応対象(ゲームの進行態様に対する視聴者の反応が向けられる対象)を推定してもよい。
【0266】
また、以上の説明において、どの視聴者のポジティブ反応がどのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に対して向けられ、どの視聴者のネガティブ反応がどのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に対して向けられるのかが予め設定されてもよい。
【0267】
例えば、野球のゲームなどにおいて視聴者が応援するチームが予め設定される場合、視聴者のポジティブ反応は、その視聴者が応援するチームのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に向けられると推定されてもよい。また、視聴者のネガティブ反応は、その視聴者が応援するチームの対戦相手となるチームのユーザ(またはプレイヤキャラクタ)に向けられると推定されてもよい。
【0268】
また、以上の説明において、ユーザの操作(またはプレイヤキャラクタの動作)の種類毎に、その種類の操作(または動作)に対する視聴者の反応が「ポジティブ反応」であるか「ネガティブ反応」であるかが予め設定されてもよい。
【0269】
例えば、ゲーム的に上手とされる操作(または動作)に「ポジティブ反応」が対応付けられてもよいし、ゲーム的に下手とされる操作(または動作)に「ネガティブ反応」が対応付けられてもよい。または、賞賛される操作(または動作)に「ポジティブ反応」が対応付けられてもよいし、非難される操作(または動作)に「ネガティブ反応」が対応付けられてもよい。
【0270】
また、以上の説明では、推定部115が反応時刻(例えば推定期間内において反応周波数成分の振幅値が最も大きくなる時刻)に基づいて、視聴者の反応が向けられる対象を推定する場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、推定部115は、ゲームの進行やゲームの結果(例えば勝敗)に与えた影響の度合いに基づいて、視聴者の反応が向けられる対象を推定してもよい。
【0271】
また、以上の説明において、推定部115によりゲームの進行態様に対する反応の度合いが推定される視聴者は、ゲームを視聴する視聴者の全員であってもよいし、ゲームを視聴する視聴者の一部であってもよい。例えば、推定部115は、推定処理の対象となる視聴者をランダムに選択してもよい。これにより、特定のユーザ(または特定のプレイヤキャラクタ)が有利になるようにゲームの進行態様に対して反応する不正な視聴者(所謂サクラ)の参入を抑制することができる。
【0272】
また、以上の説明において、推定部115は、会場内視聴者の応援に伴う振動に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定してもよい。ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いが高くなるほど、その会場内視聴者の応援に伴う振動が大きくなる傾向にある。
【0273】
例えば、会場内視聴者が存在するエリアには、振動を電気信号に変換する変換器(例えば圧電素子)が設けられてもよい。推定部115は、変換器から出力された電気信号を受信し、その電気信号の振幅に基づいて、ゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いを推定してもよい。会場内視聴者の応援に伴う振動が大きくなるほど、電気信号の振幅が大きくなり、推定部115により推定されるゲームの進行態様に対する会場内視聴者の反応の度合いが高くなる。
【0274】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0275】
以上説明したように、本発明は、ゲーム処理技術として有用である。
【符号の説明】
【0276】
1 ゲームシステム
10 サーバ装置
101 ネットワークインターフェース
102 記憶部
103 制御部
111 ゲーム進行部
112 視聴制御部
115 推定部
116 進行制御部
20 ゲーム装置
21 ディスプレイ(表示装置)
22 スピーカ
23 ゲームコントローラ
24 カメラ
30 会場管理装置
31 ディスプレイ
32 スピーカ
33 マイクロフォン
34 カメラ
40 情報端末
41 ディスプレイ(表示部)
42 スピーカ
43 タッチパッド(操作部)
44 マイクロフォン
45 カメラ
図1
図2
図3
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