(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061357
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】評価支援装置、評価支援方法および評価支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20220411BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169317
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】520389133
【氏名又は名称】株式会社みらいの人事
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤▲崎▼ 和彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】被評価者が取り組む複数の業務に係る評価に基づいて被評価者を適切に評価することを支援する評価支援装置、評価支援方法および評価支援プログラムを提供する。
【解決手段】評価支援サーバと、ユーザ端末とを備える評価支援システムにおいて、評価支援サーバ100は、複数の評価者から、一の被評価者に係る評価を表す数値である複数の評価素点の入力を受け付ける評価入力部と、複数の評価素点のそれぞれに、評価者と被評価者とが取り組む業務に応じた重みを乗算することで、被評価者に係る評価を示す複数の評価点を算出する計算部と、一の被評価者についての複数の評価点を出力する出力部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の評価者から、一の被評価者に係る評価を表す数値である複数の評価素点の入力を受け付ける評価入力部と、
前記複数の評価素点のそれぞれに、前記評価者と前記被評価者とが取り組む業務に応じた重みを乗算することで、前記被評価者に係る評価を示す複数の評価点を算出する計算部と、
一の被評価者についての前記複数の評価点を出力する出力部と
を備える評価支援装置。
【請求項2】
前記評価入力部は、前記被評価者についてのコメントの入力を受け付け、
前記出力部は、前記評価点に関連付けて前記コメントを出力する
請求項1に記載の評価支援装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記評価点の加重平均値を出力する
請求項1または請求項2に記載の評価支援装置。
【請求項4】
前記重みは、前記被評価者が前記業務に費やした時間に応じて決定される
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の評価支援装置。
【請求項5】
前記重みは、前記業務に係る金額に応じて決定される
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の評価支援装置。
【請求項6】
前記評価入力部は、前記被評価者が取り組む複数の業務ごとに、当該業務の責任者から、前記評価素点の入力を受け付ける
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の評価支援装置。
【請求項7】
コンピュータが、複数の評価者から、一の被評価者に係る評価を表す数値である複数の評価素点の入力を受け付けるステップと、
前記コンピュータが、前記複数の評価素点のそれぞれに、前記評価者と前記被評価者とが取り組む業務に応じた重みを乗算することで、前記被評価者に係る評価を示す複数の評価点を算出するステップと、
前記コンピュータが、一の被評価者についての前記複数の評価点を出力するステップと
を有する評価支援方法。
【請求項8】
コンピュータに、
複数の評価者から、一の被評価者に係る評価を表す数値である複数の評価素点の入力を受け付けるステップと、
前記複数の評価素点のそれぞれに、前記評価者と前記被評価者とが取り組む業務に応じた重みを乗算することで、前記被評価者に係る評価を示す複数の評価点を算出するステップと、
一の被評価者についての前記複数の評価点を出力するステップと
を実行させるための評価支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価支援装置、評価支援方法および評価支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人事評価の支援を行うシステムにおいて、複数の評価者による評価に基づいて、被評価者を総合的に評価することが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、被評価者は、通常複数の業務を行うが、業務の種類は多様であり、また各業務において被評価者に求められる役割も多様である。そのため、被評価者の各業務に対する評価の平均をとっても、被評価者を適切に評価することができない可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、被評価者が取り組む複数の業務に係る評価に基づいて被評価者を適切に評価することを支援することができる評価支援装置、評価支援方法および評価支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、評価支援装置は、複数の評価者から、一の被評価者に係る評価を表す数値である複数の評価素点の入力を受け付ける評価入力部と、前記複数の評価素点のそれぞれに、前記評価者と前記被評価者とが取り組む業務に応じた重みを乗算することで、前記被評価者に係る評価を示す複数の評価点を算出する計算部と、一の被評価者についての前記複数の評価点を出力する出力部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、被評価者が取り組む複数の業務に係る評価に基づいて被評価者を適切に評価することを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態に係る評価支援システムの構成を示す概略図である。
【
図2】第1の実施形態に係る評価支援サーバの構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係る認証データベースが記憶する情報の例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係るプロジェクトデータベースが記憶するデータの例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る組織データベースが記憶するデータの例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る評価データベースが記憶するデータの例を示す図である。
【
図7】第1の実施形態に係るサポート評価者による評価の入力画面の例を示す図である。
【
図8】第1の実施形態に係るメイン評価者による評価の入力画面の例を示す図である。
【
図9】第1の実施形態に係るサポート評価方法を示すフローチャートである。
【
図10】第1の実施形態に係るメイン評価方法を示すフローチャートである。
【
図11】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〈第1の実施形態〉
《評価支援システムの構成》
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、第1の実施形態に係る評価支援システム1の構成を示す概略図である。
評価支援システム1は、メイン評価者による被評価者の評価を支援する。具体的には、評価支援システム1は、複数のサポート評価者による被評価者の評価をメイン評価者に提示することで、メイン評価者による評価を支援する。メイン評価者は、例えば被評価者の上長である。サポート評価者は、例えば被評価者が携わるプロジェクトのプロジェクトマネージャやプロジェクトリーダ、関連部署のマネージャなどである。
【0010】
評価支援システム1は、評価支援サーバ100と、ユーザ端末200とを備える。評価支援サーバ100は、ユーザ端末200からのアクセスを受け、人事評価の支援サービスを提供する。ユーザ端末200は、従業者によって操作される。ユーザ端末200は、例えばPC(Personal Computer)である。
【0011】
《評価支援サーバ100の構成》
図2は、第1の実施形態に係る評価支援サーバ100の構成を示す概略ブロック図である。評価支援サーバ100は、認証データベース101、プロジェクトデータベース102、組織データベース103、評価データベース104、認証部105、人事データ入力部106、評価者特定部107、サポート評価入力部108、重み算出部109、評価点計算部110、サポート評価提示部111、メイン評価入力部112、メイン評価提示部113を備える。
【0012】
図3は、第1の実施形態に係る認証データベース101が記憶する情報の例を示す図である。認証データベース101は、評価支援サーバ100にログインするためのユーザID及び認証データを記憶する。認証データの例としては、パスワードや生体データなどが挙げられる。認証データベース101は、ユーザIDに関連付けて、ユーザの氏名などの個人情報を記憶してもよい。
【0013】
図4は、第1の実施形態に係るプロジェクトデータベース102が記憶するデータの例を示す図である。プロジェクトデータベース102は、企業が取り進めるプロジェクトの情報を記憶する。プロジェクトデータベース102は、プロジェクトテーブル102Aと、アサインテーブル102Bとを記憶する。プロジェクトテーブル102Aは、プロジェクトIDに関連付けて、プロジェクトの名称、責任者のユーザID、社内プロジェクトであるか否かを示す社内フラグ、プロジェクトの重要度を格納する。社内プロジェクトは、関連部署のヘルプ作業などを含んでもよい。プロジェクトの重要度は、プロジェクトが社内プロジェクトである場合には、例えばプロジェクトの規模によって決定される。プロジェクトが全社的なものである場合に重要度が大きく設定され、部署単位のものである場合には重要度が小さく設定されてよい。プロジェクトの重要度は、プロジェクトが社外プロジェクトである場合には、例えばプロジェクトの目標金額によって決定される。目標金額が高いほど重要度が大きく設定される。アサインテーブル102Bは、プロジェクトIDに関連付けて当該プロジェクトに割り当てられる従業者のユーザIDを格納する。
【0014】
図5は、第1の実施形態に係る組織データベース103が記憶するデータの例を示す図である。組織データベース103は、企業の組織体制に関する情報を記憶する。組織データベース103は、グループIDに関連付けて、グループ名と、責任者のユーザIDと、グループのメンバーのユーザIDまたはサブグループのグループIDとを記憶する。サブグループとは、グループに属するグループであって、例えば、管理部に属する人事課などが挙げられる。
【0015】
図6は、第1の実施形態に係る評価データベース104が記憶するデータの例を示す図である。評価データベース104は、複数の従業者の評価に関する情報を記憶する。評価データベース104は、被評価者のユーザIDに関連付けて、評価者のユーザIDと、評価の日時と、プロジェクトID又はグループIDと、当該プロジェクトへの参画時間と、評価コメントと、評価素点とを記憶する。評価者と被評価者は、同一のプロジェクトに携わり又は同一のグループに属する。評価素点は、評価者による被評価者についての評価を示す値である。評価素点は、予め定められたレンジ(例えば-3点以上+3点以下)内の値を取る。プロジェクトへの参画時間は、例えば勤怠管理システムなどから取得される。
【0016】
認証部105は、ユーザ端末200からユーザID及び認証データの入力を受け付ける。認証部105は、認証データベース101を参照し、ユーザの認証を行う。すなわち、認証部105は、入力されたユーザID及び認証データの組み合わせが認証データベース101に記憶されている場合に、ユーザを特定し、評価支援サーバ100へのアクセスを受け入れる。他方、認証部105は、入力されたユーザID及び認証データの組み合わせが認証データベース101に記憶されていない場合に、評価支援サーバ100へのアクセスを拒否する。
【0017】
人事データ入力部106は、特定のユーザからプロジェクトデータベース102又は組織データベース103の編集を受け付ける。例えば、人事データ入力部106は、認証部105で認証されたユーザIDが人材配置情報の編集権限を有する場合に、組織データベース103及びプロジェクトデータベース102の編集を受け付ける。例えば、人事データ入力部106は、組織データベース103においてユーザIDが人事課などの所定の部署に属する場合に、ユーザIDが人材配置情報の編集権限を有すると判定する。また例えば、人事データ入力部106は、認証部105で認証されたユーザIDがプロジェクトテーブル102Aにおいて責任者として関連付けられている場合に、アサインテーブル102Bの編集を受け付ける。
【0018】
評価者特定部107は、プロジェクトデータベース102及び組織データベース103を参照し、被評価者である各従業者について、当該被評価者を評価するメイン評価者及びサポート評価者を特定する。具体的には、評価者特定部107は、組織データベース103において、被評価者が属するグループの責任者を、メイン評価者として特定する。また評価者特定部107は、プロジェクトデータベース102において、被評価者が属するプロジェクトの責任者を、サポート評価者として特定する。
【0019】
サポート評価入力部108は、評価者特定部107によって特定されたサポート評価者に、被評価者の評価の入力画面を提示する。評価の入力は、期末の評価タイミングに限られず、サポート評価者の任意のタイミングで行うことができる。
図7は、第1の実施形態に係るサポート評価者による評価の入力画面の例を示す図である。入力画面には、日付、評価対象者名、プロジェクト名、コメント入力欄、評価素点入力欄及び登録ボタンが表示される。被評価者名及びプロジェクト名は、評価者特定部107によって特定されたプロジェクトID及びユーザIDから特定される。サポート評価者が評価コメント及び評価素点を入力し、登録ボタンを押下すると、サポート評価入力部108は、入力された評価コメント及び評価素点を、被評価者のユーザID、評価者のユーザID、入力日時及びプロジェクトIDと共に評価データベース104に記録する。
【0020】
重み算出部109は、評価データベース104に記録されているサポート評価データごとに、プロジェクトの重要度と当該プロジェクトに対する被評価者の参画時間に基づいて、評価素点の重みを算出する。重みは、被評価者の参画時間が長いほど、またプロジェクトの重要度が高いほど大きい値となる。例えば、重み算出部109は、参画時間に基づく第1パラメータと重要度に基づく第2パラメータを加算することで重みを求めてもよいし、第1パラメータと第2パラメータの積によって重みを求めてもよい。
【0021】
評価点計算部110は、評価データベース104に記録されているサポート評価データに係る評価素点に重み算出部109が算出した重みを乗算することで、重み付き評価値を算出する。また評価点計算部110は、一の被評価者についての評価素点と重みとに基づいて、評価値の加重平均値を算出する。
【0022】
サポート評価提示部111は、複数のサポート評価者による評価コメント、評価素点及び重み付き評価値と、評価値の加重平均値とを、メイン評価者に提示する。
図8は、第1の実施形態に係るメイン評価者による評価の入力画面の例を示す図である。メイン評価者に提示する入力画面には、複数のサポート評価者によるサポート評価データ、平均評価点、コメント入力欄、評価素点入力欄及び登録ボタンが表示される。これにより、メイン評価者は、サポート評価者による評価を確認しながら、被評価者の評価を行うことができる。なお、サポート評価提示部111は、メイン評価者の操作に基づいて、入力画面に表示されるサポート評価データを、日付、評価素点、重要度又は重み付き評価点の昇順又は降順に並べ替えることができる。
【0023】
メイン評価入力部112は、
図8に示す入力画面に入力されたコメント及び評価点を取得し、入力されたコメント及び評価点を、被評価者のユーザID、評価者のユーザID、入力日時及びプロジェクトIDと共に評価データベース104に記録する。
メイン評価提示部113は、メイン評価者による評価内容を、被評価者や、二次評価者などに提示する。
【0024】
《評価支援システム1の動作》
以下、第1の実施形態に係る評価支援システム1の動作について説明する。
ユーザは、ユーザ端末200を用いて評価支援サーバ100にアクセスし、評価支援サーバ100にログインする。ログインに成功すると、評価支援サーバ100は、ユーザ端末200にポータル画面を表示させる。ポータル画面には、サポート評価入力のリクエスト、メイン評価入力のリクエスト、評価結果表示のリクエストのリンクが含まれる。
【0025】
図9は、第1の実施形態に係るサポート評価方法を示すフローチャートである。ユーザがサポート評価入力のリクエストのリンクを選択すると、評価支援システム1の評価者特定部107は、プロジェクトデータベース102のプロジェクトテーブル102Aを参照し、ログインユーザが責任者であるプロジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS1)。ログインユーザが責任者となっているプロジェクトがない場合(ステップS1:NO)、評価者特定部107は、「被評価者が存在しません」などのメッセージを表示し、処理を終了する。
【0026】
他方、ログインユーザが責任者となっているプロジェクトがある場合(ステップS1:YES)、評価者特定部107は、アサインテーブル102Bを参照し、当該プロジェクトにアサインされているユーザ、即ち被評価者のユーザIDを特定する(ステップS2)。次に、サポート評価入力部108は、ステップS2で特定した被評価者の一覧画面を生成し、ユーザ端末200に送信する(ステップS3)。被評価者の一覧の各行には、各被評価者のサポート評価入力画面へのリンクが含まれる。
【0027】
サポート評価入力部108は、ログインユーザが被評価者の一覧画面から一の評価者を選択したか否かを判定する(ステップS4)。ログインユーザが被評価者を選択しない場合(ステップS4:NO)、評価支援サーバ100は処理を終了する。他方、ログインユーザが被評価者を選択した場合(ステップS4:YES)、サポート評価入力部108は、
図7に示す、サポート評価入力画面をユーザ端末200に表示させる(ステップS5)。サポート評価入力部108は、入力された評価コメント及び評価素点を、被評価者のユーザID、評価者のユーザID、入力日時及びプロジェクトIDと共に評価データベース104に記録する(ステップS6)。これにより、評価支援サーバ100は、サポート評価データを評価データベース104に収集することができる。
【0028】
図10は、第1の実施形態に係るメイン評価方法を示すフローチャートである。ユーザがメイン評価入力のリクエストのリンクを選択すると、評価支援システム1の評価者特定部107は、組織データベース103を参照し、ログインユーザが責任者であるグループが存在するか否かを判定する(ステップS11)。ログインユーザが責任者となっているプロジェクトがない場合(ステップS11:NO)、評価者特定部107は、「被評価者が存在しません」などのメッセージを表示し、処理を終了する。
【0029】
他方、ログインユーザが責任者となっているグループがある場合(ステップS1:YES)、評価者特定部107は、当該グループに属するメンバー、即ち被評価者のユーザIDを特定する(ステップS12)。次に、サポート評価提示部111は、ステップS12で特定した被評価者の一覧画面を生成し、ユーザ端末200に送信する(ステップS13)。被評価者の一覧の各行には、各被評価者のメイン評価入力画面へのリンクが含まれる。
【0030】
サポート評価提示部111は、ログインユーザが被評価者の一覧画面から一の評価者を選択したか否かを判定する(ステップS14)。ログインユーザが被評価者を選択しない場合(ステップS14:NO)、評価支援サーバ100は処理を終了する。他方、ログインユーザが被評価者を選択した場合(ステップS14:YES)、サポート評価提示部111は、評価データベース104から選択された被評価者のユーザIDに関連付けられたサポート評価データを読み出す(ステップS15)。重み算出部109は、プロジェクトテーブル102Aを参照し、各サポート評価データに係るプロジェクトの重要度を特定する(ステップS16)。重み算出部109は、特定した重要度とサポート評価データに係る参画時間とに基づいて、評価点の重みを求める(ステップS17)。評価点計算部110は、各サポート評価データに係る評価素点に、ステップS17で求めた重みを乗算することで、重み付き評価点を算出する(ステップS18)。
【0031】
次に、サポート評価提示部111は、
図8に示すメイン評価入力画面をユーザ端末200に表示させる(ステップS19)。メイン評価入力部112は、入力された評価コメント及び評価点を、被評価者のユーザID、評価者のユーザID、入力日時及びプロジェクトIDと共に評価データベース104に記録する(ステップS20)。これにより、評価支援サーバ100は、メイン評価データを評価データベース104に収集することができる。
【0032】
ユーザが評価結果表示のリクエストのリンクを選択すると、評価支援システム1のメイン評価提示部113は、評価データベース104を参照し、ログインユーザが被評価者とすメイン評価データを取得し、当該メイン評価データを表示する評価結果表示画面を生成する。メイン評価提示部113は、生成した評価結果表示画面をユーザ端末200に送信する。これにより、被評価者は、自身の評価結果を閲覧することができる。
【0033】
《作用・効果》
このように、第1の実施形態に係る評価支援サーバ100は、複数のサポート評価者から、一の被評価者に係る評価素点の入力を受け付け、各評価素点に、プロジェクトに応じた重みを乗算することで、被評価者の重み付き評価点を算出する。重み付き評価点の範囲は、被評価者の業務内容の軽重に応じた範囲となる。重み付き評価点の絶対値が大きいということは、プロジェクトが重要であり、かつそのプロジェクトにおいて被評価者が高く評価され、または低く評価されていることを表す。このようなサポート評価データは、被評価者の評価において重要であるため、メイン評価者は、被評価者が多くのプロジェクトに参画する場合にも、重み付き評価点を参照して重要なサポート評価データを特定することで、重要なサポート評価データを見落とすことを防ぐことができる。
【0034】
特に、近年、グループの責任者がプレイイングマネージャであり、メンバーの指導に時間を割くことが難しかったり、グループのメンバーが多くのプロジェクトに関与したりすることで、責任者がメンバーの仕事の全容を認識することが困難になっていることがある。第1の実施形態によれば、メイン評価者である責任者は、評価支援サーバ100にアクセスすることで、被評価者であるメンバーの様々なプロジェクトでの評価を認識することができる。これにより、上述した状況下においても、メイン評価者は被評価者を適切に評価することができる。また、多くのサポート評価者の見解を踏まえることで、評価の客観性を高めることができる。
【0035】
また、第1の実施形態に係る評価支援サーバ100は、重み付き評価点に関連付けて被評価者についてのコメントを表示する。重み付き評価点の絶対値の大きいサポート評価データに係るコメントは、被評価者の評価において重要である可能性が高い。これにより、メイン評価者は、重要なコメントを参照しながら被評価者の評価を行うことができる。特に、メイン評価者は、サポート評価データを重み付き評価点の昇順又は降順に表示することで、重要なコメントを見落とす可能性をさらに低減することができる。
また、メイン評価者は、サポート評価データを日付の昇順又は降順に表示することで、被評価者に対する評価の変遷を認識することができる。これにより、メイン評価者は、被評価者の成長を認識することができる。
【0036】
また、第1の実施形態に係る評価支援サーバ100は、評価点の加重平均値を出力する。これにより、メイン評価者は、複数のサポート評価者による被評価者の総合的な評価結果を認識することができる。
【0037】
〈他の実施形態〉
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。すなわち、他の実施形態においては、上述の処理の順序が適宜変更されてもよい。また、一部の処理が並列に実行されてもよい。
【0038】
上述した実施形態に係る評価支援サーバ100は、単独のコンピュータによって構成されるものであってもよいし、評価支援サーバ100の構成を複数のコンピュータに分けて配置し、複数のコンピュータが互いに協働することで評価支援サーバ100として機能するものであってもよい。
【0039】
上述した実施形態に係る評価支援サーバ100は、プロジェクトデータベース102を参照してサポート評価者を特定するが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、メイン評価者や人事担当者が従業者ごとに手作業でサポータを決定し、これを評価支援サーバ100に記憶させることで、設定してもよい。
【0040】
また、上述した実施形態に係る評価支援サーバ100は、評価点の重みをプロジェクトの重要度と参画時間とに基づいて決定するが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る評価支援サーバ100は、プロジェクトの重要度及び参画時間の何れか一方のみに基づいて決定してもよいし、管理者によって各プロジェクトに係る評価点の重みが手作業で設定されてもよい。
【0041】
〈コンピュータ構成〉
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ500は、プロセッサ510、メインメモリ530、ストレージ550、インタフェース570を備える。
上述の評価支援サーバ100は、コンピュータ500に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ550に記憶されている。プロセッサ510は、プログラムをストレージ550から読み出してメインメモリ530に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ510は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ530に確保する。プロセッサ510の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0042】
プログラムは、コンピュータ500に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータ500は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサ510によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。このような集積回路も、プロセッサの一例に含まれる。
【0043】
ストレージ550の例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ550は、コンピュータ500のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース570または通信回線を介してコンピュータ500に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ500に配信される場合、配信を受けたコンピュータ500が当該プログラムをメインメモリ530に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ550は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0044】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ550に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…評価支援システム 100…評価支援サーバ 101…認証データベース 102…プロジェクトデータベース 102A…プロジェクトテーブル 102B…アサインテーブル 103…組織データベース 104…評価データベース 105…認証部 106…人事データ入力部 107…評価者特定部 108…サポート評価入力部 109…重み算出部 110…評価点計算部 111…サポート評価提示部 112…メイン評価入力部 113…メイン評価提示部 200…ユーザ端末 500…コンピュータ 510…プロセッサ 530…メインメモリ 550…ストレージ 570…インタフェース