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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061445
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】盛土材料の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   E01C 3/04 20060101AFI20220411BHJP
【FI】
E01C3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020177654
(22)【出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】511203097
【氏名又は名称】山▲崎▼ 公信
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 公信
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AD00
2D051AF01
2D051AH01
2D051AH07
(57)【要約】
【課題】粒度分布が種々雑多である原土壌から、盛土の種類ないしは形態に応じた適切な粒度分布をもつ盛土材料を製造することを可能にする手段を提供する。
【解決手段】盛土材料の製造装置Aは、篩分装置1と、分級土貯留装置2と、計量移送装置3と、計量移送制御装置としてのコントローラ35と、分級土混合装置4と、2次混合装置52とを備えている。コントローラ35は、盛土材料の目標粒度分布と近似する粒度分布をもつような各分級土の混合比を算出する混合比算出手段と、各分級土の混合比が混合比算出手段によって算出された混合比となるように、計量移送装置3による各分級土の移送量を制御する移送量制御手段とを有する。混合比算出手段は、粒径加積曲線から、粒径範囲が隣接する分級土同士の境界粒径に対応する各通過質量比率を読み取り、これらの通過質量比率に基づいて各分級土の混合比を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌を分級して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる複数種の分級土を生成する土壌分級工程と、
盛土を構築する盛土材料の目標粒度分布を設定する目標粒度分布設定工程と、
前記目標粒度分布設定工程で設定された目標粒度分布と同一又は近似する粒度分布をもつような各種分級土の混合比を算出する混合比算出工程と、
前記混合比算出工程で算出された混合比で各種分級土を混合して盛土材料を製造する分級土混合工程とを有する盛土材料の製造方法であって、
前記土壌分級工程では、それぞれ目開き寸法がd、dn-1、・・・、d及びdであり、該目開き寸法が順次に小さくなる第1~第nのn種の篩が直列に配置された篩分装置を用いて土壌を篩分し、粒径範囲がd未満の第1の分級土、粒径範囲がd以上かつd未満の第2の分級土、・・・、粒径範囲がdn-1以上かつd未満の第nの分級土及び粒径範囲がd以上の第(n+1)の分級土からなる(n+1)種の分級土を生成し、
前記目標粒度分布設定工程では、盛土材料の目標粒度分布を、縦軸が土壌の通過質量比率を線形目盛で表し横軸が土壌の粒径を対数目盛で表す座標面に粒径加積曲線で設定し、
前記混合比算出工程では、それぞれ前記座標面で横軸の値がd、d、・・・、dn-1及びdであるときの前記粒径加積曲線の縦軸の値α、α、・・・、αn-1及びαを読み取り、第1~第(n+1)の分級土の混合比R、R、・・・、R及びRn+1を、それぞれ一連の式
=α
=α-α
・・・
=α-αn-1
n+1=1-α
により算出することを特徴とする盛土材料の製造方法。
【請求項2】
土壌を分級して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる複数種の分級土を生成する土壌分級装置と、
前記土壌分級装置で生成された複数種の分級土を種別に貯留する分級土貯留装置と、
前記分級土貯留装置に貯留されている複数種の分級土を、種別に計量しつつ分級土混合部に移送する計量移送装置と、
前記計量移送装置の各種分級土の計量移送動作を制御する計量移送制御装置と、
前記分級土混合部に移送された各種分級土を混合して盛土材料を生成する分級土混合装置とを備えている盛土材料の製造装置であって、
前記計量移送制御装置は、
盛土を構築するための盛土材料の目標粒度分布と同一又は近似する粒度分布をもつような各種分級土の混合比を算出する混合比算出手段と、
各種分級土の混合比が前記混合比算出手段によって算出された混合比となるように、前記計量移送装置による各種分級土の移送量を制御する移送量制御手段とを有し、
前記土壌分級装置は、直列に配置されそれぞれ目開き寸法がd、dn-1、・・・、d及びdであり、該目開き寸法が順次に小さくなる第1~第nのn種の篩で土壌を篩分し、粒径範囲がd未満の第1の分級土、粒径範囲がd以上かつd未満の第2の分級土、・・・、粒径範囲がdn-1以上かつd未満の第nの分級土及び粒径範囲がd以上の第(n+1)の分級土からなる(n+1)種の分級土を生成する篩分装置であり、
前記目標粒度分布は、縦軸が土壌の通過質量比率を線形目盛で表し横軸が土壌の粒径を対数目盛で表す座標面に粒径加積曲線により表されたものであり、
前記混合比算出手段は、それぞれ前記座標面で横軸の値がd、d、・・・、dn-1及びdであるときの前記粒径加積曲線の縦軸の値α、α、・・・、αn-1及びαを読み取り、第1~第(n+1)の分級土の混合比R、R、・・・、R及びRn+1を、それぞれ一連の式
=α
=α-α
・・・
=α-αn-1
n+1=1-α
により算出することを特徴とする盛土材料の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の粒度分布をもつ盛土材料の製造方法及び製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
土構造物としての盛土は、盛土材料の入手や施工が容易かつ安価であることから、高速道路や高速鉄道、斜面や窪地に造成される住宅地、河川や海岸などの堤防等に幅広く利用されている(例えば、特許文献1、2参照。)。そして、盛土材料としては、山地・丘陵の切土や河床の掘削・浚渫などによって発生する土、あるいはトンネル工事や地下鉄工事などの土木工事によって発生する土が用いられることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-137476号公報
【特許文献2】特開2018-184823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、盛土材料は、これを用いて構築すべき盛土の態様ないしは形態に応じて、締固めを容易にしたり所望の排水性ないしは保水性を確保したりするために適切な粒度分布をもつことが必要である。しかし、切土や掘削・浚渫や土木工事によって発生する土(残土ないしは建設発生土)は、盛土材料として適切な粒度分布をもっているとは限らない。
【0005】
そこで、特許文献1に開示された盛土材料の作製方法では、盛土の構築に提供された土から、中央粒径に近い所定の粒径範囲内の成分を篩分で除去することにより粒度を調整して、締固めが容易な盛土材料を作製するようにしている。
【0006】
しかしながら、一般に、盛土の構築に供給される土の出所は種々雑多であり、その粒度分布も土の出所によって大きく異なる。このため、供給された土から所定の粒径範囲内の成分を除去するだけでは、盛土材料の粒度分布を、構築しようとする盛土の態様に応じた適切なものとするのは困難であるといった問題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の問題を解決するためになされたものであって、出所が異なり、粒度分布が種々雑多である土から、構築すべき盛土の種類ないしは形態に応じた適切な、ないしは所望の粒度分布をもつ盛土材料を製造することを可能にする手段を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためになされた本発明に係る盛土材料の製造方法は、土壌分級工程と、目標粒度分布設定工程と、混合比算出工程と、分級土混合工程とを有する。土壌分級工程では、原土壌を分級して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる複数種の分級土を生成する。目標粒度分布設定工程では、盛土を構築する盛土材料の目標粒度分布を設定する。混合比算出工程では、目標粒度分布設定工程で設定された目標粒度分布と同一又は近似する粒度分布をもつような各種分級土の混合比を算出する。分級土混合工程では、混合比算出工程で算出された混合比で各種分級土を混合して盛土材料を製造する。
【0009】
本発明に係る盛土材料の製造方法において、目標粒度分布設定工程では、縦軸が土壌の通過質量比率を示し横軸が土壌の粒径を示す粒径加積曲線により目標粒度分布を設定するのが好ましい。この場合、混合比算出工程では、粒径加積曲線から、粒径範囲が隣接する分級土同士の境界粒径に対応する各通過質量比率を読み取り、各通過質量比率に基づいて各種分級土の混合比を算出するのが好ましい。
【0010】
本発明に係る盛土材料の製造方法において、土壌分級工程では、目開きが順次に小さくなる第1~第nの篩が直列に配置された篩分装置を用いて土壌を篩分(分級)して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる第1種~第(n+1)種の分級土を生成するのが好ましい。この場合、混合比算出工程では、粒径加積曲線から、第1種~第n種の分級土の粒径範囲の最大粒径に対応する通過質量比率α~α(0≦α≦1)を読み取り、第1種~第(n+1)種の分級土の各混合比R~Rn+1(0≦R≦1)を、下記の一連の式で算出すればよい。
=α
=α-α
・・・・
=α-αn-1
n+1=1-α
【0011】
なお、粒径加積曲線は、縦軸が土壌の通過質量百分率を示し横軸が土壌の粒径を示すものを用いてもよい。この場合、通過質量百分率α~α(0≦α≦100%)及び混合比R~Rn+1(0≦R≦100%)の単位は質量パーセントとなる。混合比R~Rn+1は、下記の一連の式で算出すればよい。
=α
=α-α
・・・・
=α-αn-1
n+1=100-α
【0012】
本発明に係る盛土材料の製造装置は、土壌分級装置と、分級土貯留装置と、計量移送装置と、計量移送制御装置と、分級土混合装置とを備えている。土壌分級装置は、土壌を分級して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる複数種の分級土を生成する。分級土貯留装置は、土壌分級装置で生成された複数種の分級土を種別に貯留する。計量移送装置は、分級土貯留装置に貯留されている複数種の分級土を、種別に計量しつつ分級土混合部に移送する。計量移送制御装置は、計量移送装置の各種分級土の計量移送動作を制御する。分級土混合装置は、分級土混合部に移送された各種分級土を混合して盛土材料を生成する。そして、計量移送制御装置は、混合比算出手段と、移送量制御手段とを有する。ここで、混合比算出手段は、盛土を構築するための盛土材料の目標粒度分布と同一又は近似する粒度分布をもつような各種分級土の混合比を算出する。移送量制御手段は、各種分級土の混合比が混合比算出手段によって算出された混合比となるように、計量移送装置による各種分級土の移送量を制御する。
【0013】
本発明に係る盛土材料の製造装置において、目標粒度分布は、縦軸が土壌の通過質量比率を示し横軸が土壌の粒径を示す粒径加積曲線により表されたものであるのが好ましい。この場合、混合比算出手段は、粒径加積曲線から、粒径範囲が隣接する分級土同士の境界粒径に対応する各通過質量比率を読み取り、各通過質量比率に基づいて各種分級土の混合比を算出するのが好ましい。
【0014】
本発明に係る盛土材料の製造装置において、土壌分級装置は、直列に配置され目開きが順次に小さくなる第1~第nの篩で土壌を篩分(分級)して、粒径範囲が隣接して順次に大きくなる第1種~第(n+1)種の分級土を生成する篩分装置であってもよい。この場合、混合比算出手段は、粒径加積曲線において、第1種~第n種の分級土の粒径範囲の最大粒径に対応する通過質量比率α~αを読み取り、第1種~第(n+1)種の分級土の各混合比R~Rn+1を、本発明に係る盛土材料の製造方法における前記一連の式により算出するものであってもよい。
【0015】
なお、本発明に係る盛土材料の製造方法と同様に、粒径加積曲線は、縦軸が土壌の通過質量百分率を示し、横軸が土壌の粒径を示すものを用いてもよい。この場合、通過質量百分率α~α(0≦α≦100%)及び混合比R~Rn+1(0≦R≦100%)の単位は質量パーセントである。混合比R~Rn+1は、盛土材料の製造方法における前記一連の式で算出すればよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る盛土材料の製造方法又は製造装置によれば、出所が異なり粒度分布が種々雑多である土から、構築すべき盛土の種類ないしは形態に応じた適切な、ないしは所望の粒度分布をもつ盛土材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る盛土材料の製造装置の模式的な立面図である。
図2】(a)は盛土材料の製造装置を構成する第5ホッパー及び第4ベルトコンベアの模式的な立面図であり、(b)は第4ベルトコンベアの変形例を示す模式的な立面図である。
図3】本発明に係る盛土材料の製造方法を示すフローチャートである。
図4】盛土材料の製造に提供される5種の原土壌の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図5】第1の原土壌から生成される第1分級土の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図6】第2の原土壌から生成される第1、第2分級土の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図7】第3の原土壌から生成される第2、第3分級土の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図8】第4の原土壌から生成される第2~第4分級土の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図9】第5の原土壌から生成される第3~第5分級土の粒度分布を示す粒径加積曲線である。
図10】第1~第5分級土の粒度分布の具体例を示す粒径加積曲線である。
図11】盛土材料の目標粒度分布の一例を示す粒径加積曲線(グラフJ1)と、この目標粒度分布に基づいて製造される盛土材料の粒度分布を示す粒径加積曲線(折れ線グラフJ2)とを示す図である。
図12図11中の目標粒度分布に基づいて製造される盛土材料の粒度分布の粒径加積曲線の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態を具体的に説明する。
図1に示すように、盛土材料の製造装置Aは、盛土の構築に提供される原土壌を分級して粒径範囲が互いに異なる複数種の分級土を生成する篩分装置1(土壌分級装置)と、篩分装置1によって生成された複数種の分級土を種別に貯留する分級土貯留装置2と、分級土貯留装置2に貯留されている複数種の分級土を種別に計量しつつ所定の分級土混合場Pに移送ないしは導入する計量移送装置3と、分級土混合場Pに移送された各種分級土を混合して盛土材料を生成する分級土混合装置4(1次混合装置)とを備えている。
【0019】
分級土ないしは盛土材料の生成に提供される原土壌としては、例えば残土又は建設発生土、具体的には山地・丘陵の切土や河床の掘削・浚渫などによって発生する土、あるいはトンネル工事や地下鉄工事などの土木工事によって発生する土などがあげられる。この実施形態では、原土壌は、破砕、篩分等により、最大粒径が75mmとなるように調整されたものである。なお、原土壌はこのような残土や建設発生土に限定されるわけではなく、その他の種々の土を原土壌として用いることができるのはもちろんである。
【0020】
篩分装置1は、それぞれ篩分部材(網、格子等)を備えた第1~第4篩5~8と、第1~第4ベルトコンベア9~12とを備えている。第1~第4篩5~8の目開きは、この順に小さくなっている。分級土貯留装置2は、それぞれ粒径範囲が互いに異なる分級土を貯留する第1~第5ホッパー13~17を備えている。第1~第5ホッパー13~17に貯留される分級土の粒径範囲は、この順に大きくなっている。第1~第5ホッパー13~17は、それぞれ、ホッパー下端部の開口部(分級土排出口)を開閉する第1~第5開閉ゲート20~24を有し、ホッパー内の分級土を適宜に重力で下方に排出することができるようになっている。
【0021】
第1~第4篩5~8の目開きは、例えば、下記の表1に示すように設定される。この例では、篩分により第1~第4篩5~8の篩分部材上に、それぞれ、おおむね粒径(最小径ないしは代表径)が20mm以上、2mm以上、0.4mm以上又は0.075mm以上の土壌粒子が残留する。なお、これらは単なる例示であり、目開きがこれらに限定されるものでないのはもちろんである。
【0022】
【表1】
【0023】
第1~第4篩5~8は、これらの篩分部材の目(以下「篩目」という。)を通過する土壌粒子の移動経路に関して直列に配置されている。すなわち、第1~第4篩5~8は、第1篩5の篩目を通過した土壌粒子が第2篩6に導入され、第2篩6の篩目を通過した土壌粒子が第3篩7に導入され、第3篩7の篩目を通過した土壌粒子が第4篩8に導入されるように配置されている。第1~第4篩5~8の篩分部材は、その上の土壌粒子の篩分部材上面と平行な方向の移動を容易にするために傾斜して配置されている。なお、篩分部材上での土壌粒子の移動を促進するために、篩分部材を上下方向又は水平方向に振動させるようにしてもよい。すなわち、第1~第4篩5~8として振動篩を用いてもよい。
【0024】
第1篩5では、篩分部材上に残留する土壌粒子は篩分部材上を移動して第1ベルトコンベア9のベルト上に落下し、第1ベルトコンベア9によって第5ホッパー17に導入される一方、篩目を通過した土壌粒子はその直下に配置された第2篩6の篩分部材上に落下する。第2篩6では、篩分部材上に残留する土壌粒子は篩分部材上を移動して第4ホッパー16内に導入される一方、篩目を通過した土壌粒子は第2ベルトコンベア10のベルト上に落下し、第2ベルトコンベア10によって第3篩7の篩分部材上に導入される。
【0025】
第3篩7では、篩分部材上に残留する土壌粒子は篩分部材上を移動して第3ベルトコンベア11のベルト上に落下し、第3ベルトコンベア11によって第3ホッパー15に導入される一方、篩目を通過した土壌粒子はその直下に配置された第4篩8の篩分部材上に落下する。第4篩8では、篩分部材上に残留する土壌粒子は篩分部材上を移動して第2ホッパー14内に導入される一方、篩目を通過した土壌粒子は第4ベルトコンベア12のベルト上に落下し、第4ベルトコンベア12によって第1ホッパー13に導入される。
【0026】
計量移送装置3は、それぞれ第1~第5ホッパー13~17に対して設けられ各ホッパー自体の質量(重量)と該ホッパーに貯留されている分級土の質量(重量)の合計値(以下「総質量」という。)を時々刻々に検出する第1~第5計量器25~29を備えている。また、計量移送装置3は、第1、第2、第4、第5ホッパー13、14、16、17から排出された分級土を分級土混合場Pに搬送する第1~第4搬送コンベア31~34を備えている。なお、この実施形態では、第3ホッパー15は分級土混合場Pの直上に配置されているので、第3ホッパー15に対して搬送コンベアは設けられていない。
【0027】
さらに、計量移送装置3は、第1~第5ホッパー13~17から分級土混合場Pへの各分級土の投入ないしは搬送を制御するコントローラ35を備えている。コントローラ35には、第1~第5計量器25~29によって検出される時々刻々の第1~第5ホッパー13~17の総質量が入力される。そして、コントローラ35は、第1~第5ホッパー13~17の総質量の経時的な変化量に基づいて、各ホッパーからの分級土の排出量、すなわち分級土混合場Pへの各分級土の投入量ないしは搬送量を算出する。また、コントローラ35は、第1~第5ホッパー13~17から分級土混合場Pへ予め設定された質量の分級土が投入ないしは搬送されるように、第1~第5開閉ゲート20~24を開閉する。
【0028】
以下、図2を参照しつつ第5ホッパー17から分級土混合場Pに投入される第5分級土の具体的な計量手法ないしは搬送手法を説明する。なお、第1~第4ホッパー13~16から分級土混合場Pに投入される第1~第4分級土の具体的な計量手法ないしは搬送手法は、基本的には第5ホッパー17の場合と同様であるので、説明の重複を避けるためその説明を省略する。ただし、この実施形態では、第3ホッパー15から分級土混合場Pへの分級土の投入には搬送コンベアは用いられない。
【0029】
図2(a)に示すように、第5ホッパー17は、地面、建物の床面、架台等に固定されたホッパー支持部40(架台、ステージ等)の上に3台のロードセル41を介して載置されている。各ロードセル41は、接続箱42が介設された出力ケーブル43により、ロードセル変換器44に電気的に接続されている。詳しくは図示していないが、各出力ケーブル43は、2本の電源ケーブルと2本の信号ケーブルと1本のシールドケーブルとを芯線とする多芯状のものである。ロードセル変換器44は、ロードセル41から出力された電気信号から第5ホッパー17の時々刻々の総質量を検出してコントローラ35に送信する。
【0030】
コントローラ35は、第5ホッパー17内の分級土を排出する際に、第5ホッパー17の総質量の経時的な変化量から第5ホッパー17内の分級土の減少量、すなわち第5ホッパー17からの分級土の排出量を算出する。また、コントローラ35は、第5開閉ゲート24を開閉する。具体的には、オペレータが入力装置45(キーボード、マウス等)を操作して第5ホッパー17から分級土混合場Pへの分級土の目標投入量を入力したときに、コントローラ35は、まず第5開閉ゲート24を開く。このとき、第5ホッパー17から排出された分級土は、第4搬送コンベヤ34のベルト上に落下する。なお、第5ホッパー17と第4搬送コンベヤ34の間には、分級土の飛散を防止する円筒部材46が配設されている。
【0031】
そして、コントローラ35は、第5ホッパー17の総質量の減少量(第5分級土の排出量)が目標投入量に達したときに第5開閉ゲート24を閉じる。これにより、目標投入量分の第5分級土が第4搬送コンベヤ34により分級土混合場Pに投入される。同様に、第1~第4ホッパー13~16内の分級土も、それぞれの目標投入量分だけ分級土混合場Pに投入される。
【0032】
前記のとおり、この実施形態では、第1~第5ホッパー13~17に対して第1~第5計量器25~29(ロードセル)を設け、第1~第5ホッパー13~17から分級土混合場Pへの各分級土の投入量を、各ホッパーの総質量の減少量から求めるようにしている。
【0033】
しかし、例えば図2(b)に示すように、第4搬送コンベア34に対して、時々刻々の搬送ベルト上の分級土の質量を検出するロードセル計量器48と、時々刻々の搬送ベルト走行速度を検出する速度センサ49とを設け、コントローラ35で、時々刻々の分級土の質量と時々刻々の搬送ベルト走行速度とを乗算した値を積算ないしは積分し、この積算値ないしは積分値から第5ホッパー17から分級土混合場Pへの分級土の投入量を求めるようにしてもよい。この場合、第3ホッパー15内の分級土を自然落下ではなく搬送コンベアによる搬送で分級土混合場Pに投入するようにすれば、第1~第4ホッパー13~16から分級土混合場Pへの分級土の投入も、第5ホッパー17の場合と同様に行うことができる。
【0034】
再び図1に示すように、盛土材料の製造装置Aには、分級土混合場Pに投入された分級土に対して混合処理を施す、分級土混合装置4の1次混合部である油圧ショベル51(例えば、パワーショベル、バックホウ等)が配置されている。油圧ショベル51は、オペレータの運転操作により、分級土混合場Pに堆積されている複数種の分級土を、バケット又はショベルで掻き混ぜたり、掬い上げては落下させたりするといった動作を繰り返し、分級土を混合する。油圧ショベル51によって生成された分級土の混合物(以下「1次混合分級土」という。)は、分級土混合装置4の2次混合部である2次混合装置52に移送される。なお、1次混合分級土は、複数種の分級土が十分に混合されてほぼ均一な混合状態となっている特定の場合(例えば、分級土の流動性が良好な場合、混合操作を長時間行った場合等)には、2次混合装置52に移送することなく、そのまま盛土材料として用いることができる。
【0035】
2次混合装置52は、1次混合部である油圧ショベル51によって生成された1次混合分級土を受け入れ、攪拌機で十分に攪拌して種々の粒径の土の粒子がほぼ均一に分布する分級土の混合物(すなわち盛土材料)を生成する。2次混合装置52としては、自走式混合装置を用いるのが好ましい。自走式混合装置としては、例えば株式会社小松製作所製のリテラ(登録商標)があげられる。
【0036】
以下、図3に示すフローチャートに従って、適宜に図1図2を参照しつつ製造装置Aを用いた盛土材料の製造方法の一例を説明する。
(1) 篩分装置への原土壌の搬入(ステップS1)
盛土材料の製造においては、原土壌貯留場(図示せず)に貯留されている原土壌が、ベルトコンベア等の搬送手段(図示せず)により搬送されて篩分装置1に搬入される。原土壌貯留場に貯留されている原土壌は、第1~第4篩5~8(とくに、第3、第4篩7、8)における篩分部材の目詰まりを防止するために、適度に乾燥処理が施されたものである。なお、原土壌貯留場及び製造装置Aには、降雨により原土壌が濡れるのを避けるために屋根が設けられている。
【0037】
(2) 原土壌の分級及び分級土の保管(ステップS2)
篩分装置1に搬入された原土壌は、まず第1篩5の篩分部材上に落下する。第1篩5では、篩分部材上に残留する土壌粒子は第1ベルトコンベア9によって第5ホッパー17に導入され、篩目を通過した土壌粒子は第2篩6の篩分部材上に落下する。第2篩6では、篩分部材上に残留する土壌粒子は第4ホッパー16内に落下し、篩目を通過した土壌粒子は第2ベルトコンベア10によって第3篩7の篩分部材上に導入される。第3篩7では、篩分部材上に残留する土壌粒子は第3ベルトコンベア11によって第3ホッパー15に導入され、篩目を通過した土壌粒子は第4篩8の篩分部材上に落下する。第4篩8では、篩分部材上に残留する土壌粒子は第2ホッパー14内に落下し、篩目を通過した土壌粒子は第4ベルトコンベア12によって第1ホッパー13に導入される。
【0038】
その結果、第1~第5ホッパー13~17には、それぞれ、粒径範囲が隣接する第1~第5分級土が貯留される。ここで、第1分級土と第2分級土の境界粒径をdとし、第2分級土と第3分級土の境界粒径をdとし、第3分級土と第4分級土の境界粒径をdとし、第4分級土と第5分級土の境界粒径をdすれば、第1~第5ホッパー13~17には、下記の粒径範囲の分級土が貯留される。
【0039】
<ホッパー内の分級土の粒径範囲>
第1ホッパー: d未満
第2ホッパー: d以上、d未満
第3ホッパー: d以上、d未満
第4ホッパー: d以上、d未満
第5ホッパー: d以上
【0040】
そして、第1~第4篩5~8の篩分部材の目開きを、前記の表1のように設定した場合、第1~第5ホッパー13~17には、下記の表2に示すような粒径範囲の分級土が貯留されることになる。なお、前記のとおり、この実施形態では、原土壌の最大粒径は75mmである。
【0041】
【表2】
【0042】
一般に、原土壌として用いられる残土ないしは掘削土の粒度分布は、採取場所により様々であるが、図4に、具体例としていくつかの河川の流域ないしはその周辺で採取された5種の残土(以下「第1~第5原土壌」という。)の粒度分布曲線(加積通過率曲線)を示す。なお、図4中のグラフG1~G5で示す第1~第5原土壌の採取場所は下記のとおりである。
第1原土壌(グラフG1):新潟県信濃川下流域、長呂
第2原土壌(グラフG2):宮城県鳴瀬川中流域、小野
第3原土壌(グラフG3):愛知県矢作川中流域、大門
第4原土壌(グラフG4):徳島県吉野川中流域
第5原土壌(グラフG5):徳島県吉野川中流域
【0043】
図5図9に、それぞれ、図4に示す粒度分布をもつ第1~第5原土壌を篩分装置1で分級することにより生成される第1~第5分級土の粒度分布を示す。具体的には、第1原土壌からは、図5中に実線で示す粒度分布をもつ第1分級土が生成される。第2原土壌からは、図6中に実線で示す粒度分布をもつ第1、第2分級土が生成される。第3原土壌からは、図7中に実線で示す粒度分布をもつ第2、第3分級土が生成される。第4原土壌からは、図8中に実線で示す粒度分布をもつ第2~第4分級土が生成される。第5原土壌からは、図9中に実線で示す粒度分布をもつ第3~第5分級土が生成される。なお、図5図9において、破線のグラフG1~G5は、それぞれ、図4に示す第1~第5原土壌の粒度分布を示している。
【0044】
図10中の一点鎖線のグラフは、図5図9に示す第1~第5分級土の粒度分布(実際の粒度分布)を1つの座標系にまとめて示した図である。また、図10中の実線のグラフH1~H5は、第1~第5分級土の粒度分布を、各分級土の粒径範囲内で0から100%まで直線的に変化するものとして作成した仮想的な直線グラフである。なお、この実施形態では、直線グラフH1の最小粒径を、便宜上0.005mmとしている。
【0045】
図10から明らかなとおり、第1~第5分級土に関して、実際の粒度分布のグラフ(一点鎖線)は、それぞれ、これらに対応する仮想的な粒度分布の直線グラフH1~H5(実線)からは、さほど外れていない近似した形状を有している。具体的には、第1、第3、第4分級土については、直線グラフH1、H3、H4は、それぞれ、実際の複数の粒度分布のグラフのばらつきないしは偏倚の範囲内にある。したがって、様々な原土壌から生成される第1、第3、第4分級土は、平均的には直線グラフH1、H3、H4と大差のない粒度分布をもつものと推定することができる。第2分級土については、直線グラフH2は、実際の複数の粒度分布のグラフのばらつきないしは偏倚の範囲外にあるものの、実際の粒度分布と非常に近い位置にある。第5分級土についても、直線グラフH5は実際の粒度分布と非常に近い位置にある。そこで、この実施形態では、第1~第5分級土の粒度分布は、仮想的な直線グラフH1~H5(実線)で表せるものとみなしている。
【0046】
(3) 目標粒度分布の設定(ステップS3)
かくして、それぞれ第1~第5ホッパー13~17に貯留された第1~第5分級土を混合して盛土材料を製造する際には、まず製造すべき盛土材料の目標粒度分布を設定する。具体的には、目標粒度分布の設定は、その粒径加積曲線図における各境界粒径d~dでの通過質量百分率α~αを、入力装置45を介してコントローラ35に入力することにより行う。
【0047】
例えば、目標粒度分布が図11中のグラフJ1(曲線)である盛土材料を製造する場合は、グラフJ1における各境界粒径d~dでの通過質量百分率α~αを読み取る。図11に示す例では、各通過質量百分率α~αは下記のとおりである。
境界粒径dにおける通過質量百分率α: 15%
境界粒径dにおける通過質量百分率α: 30%
境界粒径dにおける通過質量百分率α: 43%
境界粒径dにおける通過質量百分率α: 77%
【0048】
(4) 分級土の混合比の算出(ステップS4)
各通過質量百分率α~α(目標粒度分布)が設定された後、コントローラ35は、目標粒度分布に対応する第1~第5分級土の混合比R~Rを、下記の一連の式により自動的に算出する。
=α
=α-α
=α-α
=α-α
=100-α
【0049】
例えば、目標粒度分布が図11中のグラフJ1である場合、第1~第5分級土の混合比R~Rは下記の表3のようになる。
【表3】
【0050】
(5) 各分級土の計量・移送(ステップS5)
第1~第5分級土の混合比R~Rが算出された後、コントローラ35によって、第1~第5開閉ゲート20~24が開かれる。これにより、第1~第5ホッパー13~17内の第1~第5分級土が、分級土混合場Pに連続的に導入される。その際、コントローラ35は、第1~第5計量器25~29から入力される第1~第5ホッパー13~17の総重量の変化量から、第1~第5ホッパー13~17から排出された第1~第5分級土の質量、ひいては分級土混合場Pに導入された第1~第5分級土の質量を時々刻々に算出する。そして、第1~第5ホッパー13~17から排出された第1~第5分級土の総質量が混合比R~Rに対応する値となったときに、コントローラ35によって第1~第5開閉ゲート20~24が閉じられる。かくして、分級土混合場Pに、混合比R~Rに対応する質量の第1~第5分級土が供給される。
【0051】
(6) 分級土の1次混合(ステップS6)
分級土混合場Pに堆積された第1~第5分級土は、油圧ショベル51によって混合されて1次混合分級土となる。通常、1次混合分級土は、第1~第5分級土が十分に混合されたものではなく、したがって粒径が異なる土壌粒子がそれぞれ均一ないしは均等に分布しているものではないので、さらに2次混合処理が必要である。しかし、分級土が十分に混合されて粒径が異なる土壌粒子がほぼ均一な分布状態となっている場合は、2次混合処理を省略して、1次混合分級土をそのまま盛土材料として用いてもよい。
【0052】
(7) 分級土の2次混合、盛土材料の貯留・出荷(ステップS7、ステップ8)
1次混合分級土は、2次混合装置52に導入され、攪拌機により十分に攪拌されて粒径が異なる土壌粒子がそれぞれほぼ均一ないしは均等に分布している盛土材料が生成される。盛土材料は、所定の貯留場に貯留され、適宜に出荷される。
【0053】
第1~第5分級土の粒度分布を、前記のように図10中の直線グラフH1~H5であるものとみなせば、前記の表3に示す混合比R~Rで第1~第5分級土を混合して製造した盛土材料の粒度分布は、図11中の折れ線グラフJ2となる。図11から明らかなとおり、製造された盛土材料の粒度分布(折れ線グラフJ2)は、目標粒度分布(グラフJ1)とほぼ同じである。したがって、製造された盛土材料は、目標粒度分布とほぼ同一の粒度分布をもつ。
【0054】
図12は、図11中の折れ線グラフJ2の作成方法を示している。図12から明らかなとおり、折れ線グラフJ2は、5つの直線グラフK1~K5を繋ぎ合わせたものである。ここで、直線グラフK1は、図10中の直線グラフH1を、横軸方向(粒径)には縮小することなく、縦軸方向(通過質量百分率)に15%まで縮小したものである。直線グラフK2~K5は、それぞれ、図10中の直線グラフH2~H5を横軸方向には縮小することなく、縦軸方向に15%、13%、24%、23%まで縮小した上で、直線グラフK1~K5が繋がって折れ線となるように、縦軸方向に移動させたものである。
【0055】
この実施形態では、原土壌を粒径範囲が互いに異なる5種の分級土に分級しこれらの分級土を混合することにより盛土材料を製造するようにしているが、原土壌を5種未満又は6種以上の分級土に分級し、これらの分級土を混合することにより盛土材料を製造するようにしてもよい。一般的に、原土壌をn種の分級土に分級しこれらの分級土を混合することにより盛土材料を製造する場合、各分級土の混合比は、下記の式で算出することになる。
=α
=α-α
・・・・
=α-αn-1
n+1=100-α
【0056】
以上、本発明に係る盛土材料の製造方法又は製造装置によれば、出所が異なり粒度分布が種々雑多である土から、構築すべき盛土の種類ないしは形態に応じた適切な、ないしは所望の粒度分布をもつ盛土材料を製造することができる。
【符号の説明】
【0057】
A 盛土材料の製造装置、P 分級土混合場、1 篩分装置(土壌分級装置)、2 分級土貯留装置、3 計量移送装置、4 分級土混合装置、5 第1篩、6 第2篩、7 第3篩、8 第4篩、9 第1ベルトコンベア、10 第2ベルトコンベア、11 第3ベルトコンベア、12 第4ベルトコンベア、13 第1ホッパー、14 第2ホッパー、15 第3ホッパー、16 第4ホッパー、17 第5ホッパー、20 第1開閉ゲート、21 第2開閉ゲート、22 第3開閉ゲート、23 第4開閉ゲート、24 第5開閉ゲート、25 第1計量器、26 第2計量器、27 第3計量器、28 第4計量器、29 第5計量器、31 第1搬送コンベア、32 第2搬送コンベア、33 第3搬送コンベア、34 第4搬送コンベア、35 コントローラ、40ホッパー支持部、41 ロードセル、42 接続箱、43 出力ケーブル、44 ロードセル変換器、45 入力装置、46 円筒部材、48 ロードセル計量器、49 速度センサ、51 油圧ショベル、52 2次混合装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12