(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061500
(43)【公開日】2022-04-18
(54)【発明の名称】高調波減速モジュール、動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車
(51)【国際特許分類】
F16H 1/32 20060101AFI20220411BHJP
B62M 9/04 20060101ALI20220411BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20220411BHJP
H02K 7/116 20060101ALI20220411BHJP
【FI】
F16H1/32 B
B62M9/04 A
H02K7/14 Z
H02K7/116
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021164368
(22)【出願日】2021-10-05
(31)【優先権主張番号】63/087,908
(32)【優先日】2020-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】110131381
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521435732
【氏名又は名称】盟英科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】シィェ、クェンルー
(72)【発明者】
【氏名】リー、チャンリン
(72)【発明者】
【氏名】リ、トンヨ
(72)【発明者】
【氏名】ウー、チンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】タン、シューチェン
【テーマコード(参考)】
3J027
5H607
【Fターム(参考)】
3J027FA17
3J027FA36
3J027FB01
3J027GB03
3J027GC08
3J027GD04
3J027GD08
3J027GD12
3J027GE21
3J027GE25
3J027GE27
3J027GE29
5H607AA12
5H607BB01
5H607BB05
5H607BB14
5H607CC03
5H607DD03
5H607EE33
5H607EE36
5H607FF01
(57)【要約】
【課題】全体的な構成の小型化を目指すための、高調波減速モジュール、動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車を提供する。
【解決手段】高調波減速モジュールは、接続部材と、可撓性軸受と、第1フレームと、第1サーキュラースプラインと、第2フレームと、第2サーキュラースプラインとを含む。接続部材が駆動されると、接続部材は、中心軸を中心として回転する。また、接続部材におけるカム部と可撓性軸受は波動発生器を構成する。波動発生器を接続部材によって駆動することで、フレクスプラインが継続的かつ柔軟に変形するように駆動され、フレクスプラインによって第2サーキュラースプラインおよび第2サーキュラースプラインに接続された第2フレームが回転する。前記第2フレームは、前記中心軸に沿って前記第2フレームを貫通する中空通路を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ第1端部と第2端部として定義される2つの端部と、カム部と、を有し、外部の駆動ユニットに接続され、前記外部の駆動ユニットによって中心軸を中心として回転するように駆動される接続部材と、
前記カム部の外周部に固定される内輪と、外輪とを含み、前記接続部材が回転駆動される場合、前記カム部と共に波動発生器として構成される可撓性軸受と、
内周側が前記外輪に接続され、外周部に複数の外歯状構造体が形成されるフレクスプラインと、
前記接続部材の外周部に一部が枢着された第1フレームと、
複数の第1内歯状構造体を有するリング状の構造体であり、前記第1フレームと互いに固定され、複数の前記第1内歯状構造体と複数の前記外歯状構造体が互いに噛み合うように構成される、第1サーキュラースプラインと、
前記接続部材の外周部に一部が枢着され、外部出力部材に接続されるように用いられ、前記中心軸を中心として回転駆動されることが可能である、第2フレームと、
複数の第2内歯状構造体を有するリング状の構造体であり、前記第2フレームと互いに固定され、複数の前記第2内歯状構造体と複数の前記外歯状構造体が互いに噛み合う、第2サーキュラースプラインと、
を具備する、高調波減速モジュールであって、
前記第1サーキュラースプラインに含まれる前記第1内歯状構造体の数は、前記フレクスプラインに含まれる前記外歯状構造体の数と等しく、前記第2サーキュラースプラインに含まれる前記第2内歯状構造体の数は、前記フレクスプラインに含まれる前記外歯状構造体の数よりも大きく、
前記接続部材が前記中心軸を中心として回転するように駆動されると、前記波動発生器によって前記フレクスプラインが前記第2サーキュラースプラインを回転させるように継続的に柔軟に変形し、前記第2フレームは前記第2サーキュラースプラインに連れて前記中心軸を中心として回転し、前記接続部材によって入力された動力が前記第2フレームによって減速されて出力される、ことを特徴とする高調波減速モジュール。
【請求項2】
前記接続部材は、前記中心軸に沿って前記接続部材を貫通する接続通路を有し、前記第2フレームは、前記中心軸に沿って前記第2フレームを貫通する中空通路を有し、前記接続通路と前記中空通路は互いに連通しており、前記第1フレームと前記第1サーキュラースプラインが一体的に形成され、前記第2フレームと前記第2サーキュラースプラインが一体的に形成され、前記第1サーキュラースプラインの前記第1内歯状構造体の数と前記第2サーキュラースプラインの前記第2内歯状構造体の数の差が5未満である、請求項1に記載の高調波減速モジュール。
【請求項3】
第1軸受、第2軸受、および第3軸受としてそれぞれ定義されると共に、内輪と外輪を有する少なくとも3つの軸受と、
前記第1フレームの端部に固定配置されたエンドキャップと、
をさらに備え、
前記第1軸受の内輪と前記接続部材の外周部は互いに固定され、前記第1軸受の外輪と前記第1フレームとが互いに固定され、前記第2軸受の内輪と前記接続部材の外周部とが互いに固定され、前記第2軸受の外輪と前記第2フレームとが互いに固定され、前記第3軸受の内輪と前記第2フレームの外周部が互いに固定され、前記第3軸受の外輪と前記第1フレームの内周部及び前記エンドキャップの内周部とが互いに固定され、
前記接続部材、前記第1軸受、前記第2軸受、前記第3軸受、前記第1フレーム、前記第2フレーム、および前記エンドキャップにより囲まれた、密閉空間が構成され、前記フレクスプライン、前記第1サーキュラースプライン、前記第2サーキュラースプライン、および前記可撓性軸受が対応して前記密閉空間に配置される、請求項1に記載の高調波減速モジュール。
【請求項4】
高調波減速モジュール、駆動ユニット、外側ハウジング及び外側エンドキャップを具備する、動力装置であって、
前記高調波減速モジュールは、
それぞれ第1端部と第2端部として定義される2つの端部と、カム部と、を有し、中心軸を中心として回転するように駆動されることが可能である接続部材と、
前記カム部の外周部に固定される内輪と、外輪とを含み、前記接続部材が回転駆動される場合、前記カム部と共に波動発生器として構成される可撓性軸受と、
内周側が前記外輪に接続され、外周部に複数の外歯状構造体が形成されるフレクスプラインと、
前記接続部材の外周部に一部が枢着された第1フレームと、
複数の第1内歯状構造体を有するリング状の構造体であり、前記第1フレームと互いに固定され、複数の前記第1内歯状構造体と複数の前記外歯状構造体が互いに噛み合うように構成される、第1サーキュラースプラインと、
前記接続部材の外周部に一部が枢着され、外部出力部材に接続されるように用いられ、前記中心軸を中心として回転駆動されることが可能である、第2フレームと、
複数の第2内歯状構造体を有するリング状の構造体であり、前記第2フレームと互いに固定され、複数の前記第2内歯状構造体と複数の前記外歯状構造体が互いに噛み合う、第2サーキュラースプラインと、
を含み、
前記第1サーキュラースプラインに含まれる前記第1内歯状構造体の数は、前記フレクスプラインに含まれる前記外歯状構造体の数と等しく、前記第2サーキュラースプラインに含まれる前記第2内歯状構造体の数は、前記フレクスプラインに含まれる前記外歯状構造体の数よりも大きく、
前記駆動ユニットは、前記接続部材に接続され、
前記外側ハウジングは、前記高調波減速モジュールと前記駆動ユニットが配置されるように中空構造に構成され、
前記外側エンドキャップは、前記外側ハウジングの端部に固定的に配置され、
前記駆動ユニットが前記接続部材を駆動して前記中心軸を中心として回転させるように制御されると、前記波動発生器によって前記フレクスプラインが前記第2サーキュラースプラインを回転させるように継続的に柔軟に変形し、前記第2フレームは前記第2サーキュラースプラインに連れて前記中心軸を中心として回転し、前記接続部材によって入力された動力が前記第2フレームによって減速されて出力される、ことを特徴とする、動力装置。
【請求項5】
前記接続部材は、前記中心軸に沿って前記接続部材を貫通する接続通路を有し、前記第2フレームは、前記中心軸に沿って前記第2フレームを貫通する中空通路を有し、前記接続通路と前記中空通路とは互いに連通しており、前記動力装置は、リード通路を有するリード部材をさらに備え、前記リード通路は、前記中心軸に沿って前記リード部材を貫通しており、前記リード部材と前記第2フレームは互いに固定され、前記リード部材と前記接続部材は互いに固定されておらず、前記リード通路は、少なくとも1つのワイヤを収容するように構成される、請求項4に記載の動力装置。
【請求項6】
前記第2フレームと前記第2サーキュラースプラインが一体的に形成され、前記第1フレームと前記第1サーキュラースプラインが一体的に形成され、前記第1サーキュラースプラインに含まれる第1内歯状構造体の数と前記第2サーキュラースプラインに含まれる第2内歯状構造体の数との差が5未満である、請求項4に記載の動力装置。
【請求項7】
第1軸受、第2軸受、第3軸受、および補助軸受としてそれぞれ定義される少なくとも4つの軸受と、前記第1フレームの端部に固定配置されたエンドキャップと、をさらに備え、
前記第1軸受の内輪と前記接続部材の外周部とは互いに固定され、前記第1軸受の外輪と前記第1フレームとは互いに固定され、前記第2軸受の内輪と前記接続部材の外周部が互いに固定され、前記第2軸受の外輪と前記第2フレームが互いに固定され、前記第3軸受の内輪と前記第2フレームの外周部が互いに固定され、前記第3軸受の外輪と前記第1フレームの内周側及び前記エンドキャップの内周側とが互いに固定され、前記第1軸受、前記第2軸受、前記第3軸受、前記第1フレーム、前記第2フレーム、および前記エンドキャップにより囲まれた密閉空間が構成され、前記フレクスプライン、前記第1サーキュラースプライン、前記第2サーキュラースプライン、および前記可撓性軸受が、前記密閉空間に対応して配置されており、前記補助軸受の内輪と前記接続部材の外周部とが互いに固定され、前記補助軸受の外輪と前記外側エンドキャップとが互いに固定され、前記接続部材、前記第1フレーム、前記外側ハウジング、前記補助軸受、および前記外側エンドキャップによって構成される別の密閉空間に前記駆動ユニットが配置される、請求項4の記載の動力装置。
【請求項8】
前記駆動ユニットは、ステータ組立体とロータ組立体とを含むモータであり、前記ステータ組立体は、前記外側ハウジングの内側に固定され、前記ロータ組立体と前記接続部材の外周部とは、互いに固定されており、前記駆動ユニットが駆動されると、前記ロータ組立体は、前記中心軸を中心に前記ステータ組立体に対して相対的に回転する、請求項4の記載の動力装置。
【請求項9】
前記接続部材が回転する際の、トルク、速度、および位置のうちの少なくとも1つを検知するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備える、請求項4の記載の動力装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのセンサの1つは、ピックアップユニットと磁気リングを含むロータリーエンコーダであり、前記ピックアップユニットは、前記外側エンドキャップに固定的に配置され、前記磁気リングは、前記接続部材の外周部に固定的に配置される、請求項9の記載の動力装置。
【請求項11】
請求項4~10のいずれか1項に記載の動力装置と、少なくとも1つの車輪と、処理モジュールとを備え、前記少なくとも1つの車輪の1つは前記第2フレームに接続され、前記処理モジュールは前記駆動ユニットに電気的に接続され、前記処理モジュールは、前記第2フレームに接続された前記少なくとも1つの車輪を前記高調波減速モジュールによって回転駆動するように前記駆動ユニットを制御するように構成される、ことを特徴とする自動走行車。
【請求項12】
請求項4~10のいずれか1項に記載の動力装置と、少なくとも1つのコネクティング組立体と、少なくとも1つの処理モジュールとを備え、前記動力装置の前記第2フレームと、前記コネクティング組立体とが互いに接続されており、前記処理モジュールは、前記動力装置の前記駆動ユニットに電気的に接続されており、前記処理モジュールは、前記高調波減速モジュールによって第2フレームに接続される前記コネクティング組立体を駆動するように駆動ユニットを制御するように構成される、ことを特徴とする搬送装置。
【請求項13】
電動自転車のフレームセットに取り付けられるように構成され、請求項4~10のいずれか1項に記載の動力装置を備える、動力供給システムであって、
前記動力供給システムは、
クランクスピンドルと、
前記クランクスピンドルの2つの端部にそれぞれ接続されると共に、別の端部がペダルに接続される、2つのクランクと、
チェーンリングと、
前記クランクスピンドルと前記チェーンリングに対応して接続された第1ワンウェイクラッチと、
前記第2フレームと前記第1ワンウェイクラッチに対応して接続された第2ワンウェイクラッチと、
をさらに含み、
前記動力装置は、
外周部が外側エンドキャップの外側貫通孔の内周部と固定され、内周側が前記クランクスピンドルの外周部側と枢着され、リング状に構成された、第1補助エンドキャップと、
前記外側ハウジングの端部に固定され、前記第1ワンウェイクラッチと互いに枢着された第2補助エンドキャップと、
を含み、
前記2つのペダルを漕いで前記電動自転車を前進させると、前記2つのクランクが前記クランクスピンドルを第1方向に回転させ、前記クランクスピンドルが前記第1ワンウェイクラッチを駆動して前記チェーンリングを前記第1方向に回転させ、前記チェーンリングが伝達部材によって前記電動自転車の後輪を駆動するように構成され、
前記2つのクランクが第2方向に回転するように駆動されると、前記クランクスピンドルが前記第2方向に回転して前記第1ワンウェイクラッチを連動させ、前記第1ワンウェイクラッチは前記チェーンリングと連動して回転せず、前記第2方向が前記第1方向と逆であり、
前記駆動ユニットを制御して前記接続部材を第1方向に回転させると、前記フレクスプラインが継続して柔軟に変形して前記第2サーキュラースプラインを回転駆動し、前記第2フレームが前記第2サーキュラースプラインと共に前記第1方向に回転し、前記第2ワンウェイクラッチを駆動して前記第1ワンウェイクラッチを連動させることで、前記チェーンリングを前記第1方向に回転駆動させる、ことを特徴とする動力供給システム。
【請求項14】
処理モジュールおよびトルクセンサをさらに備え、
前記処理モジュールは、トルクセンサおよび駆動ユニットに電気的に接続され、トルクセンサは、クランクスピンドルのトルクを検知し、それに対応してトルク検知信号を生成するように構成されており、
前記クランクスピンドルが前記第1方向に回転するように駆動され、前記処理モジュールが、前記トルク検知信号に従って前記クランクスピンドルのトルクが所定のトルク値を超えたと判断すると、前記処理モジュールは、前記チェーンリングが前記第1ワンウェイクラッチによって前記第1方向に回転するように駆動されるように、前記第2フレームを駆動して前記第2ワンウェイクラッチを駆動するように前記駆動ユニットを制御するステップと、を備えるように構成されている、請求項13に記載の動力供給システム。
【請求項15】
前記第1ワンウェイクラッチは、第1環状部材、第1環状壁、および複数の第1ローラを含み、
前記第1環状部材は、前記クランクスピンドルの外周部に固定され、前記第1環状部材の外周部には、複数の第1突出構造と、その外周部に形成された複数の第1凹溝とが形成され、
複数の前記第1突出構造および複数の前記第1凹溝は互いに間隔を空けて配置され、前記第1凹溝の各々は、互いに隣接する2つの前記第1突出構造の間に位置し、
前記第1環状壁は、前記クランクスピンドルの外周部に枢着された補助フレームに形成され、前記第2ワンウェイクラッチと前記補助フレームとは互いに接続され、前記補助フレームの端部が前記チェーンリングに接続され、
前記第1凹溝の各々は、異なる弧度を有する2つの第1弧面を有し、
前記クランクスピンドルが第1方向に回転するように駆動されると、前記第1ローラの各々は、前記第1弧面の一方と前記第1環状壁との間に位置し、前記第1ローラの各々は、前記第1環状部材と前記第1環状壁とによって固定的に保持され、前記第1環状壁が前記クランクスピンドルとともに第1方向に回転することで、前記チェーンリングが前記第1方向に回転駆動され、
前記クランクスピンドルが前記第2方向に回転駆動されると、前記第1ローラの各々が前記第1弧面の他方と前記第1環状壁との間で回転駆動され、前記第1環状壁が前記クランクスピンドルと連動されない、請求項13に記載の動力供給システム。
【請求項16】
前記第2ワンウェイクラッチは、第2環状部材、第2環状壁、および複数の第2ローラを含み、
前記第2環状部材は、前記第2フレームの側部に形成され、前記第2環状部材の外周部には、複数の第2突出構造と、複数の第2凹溝とが形成され、
前記第2突出構造および前記第2凹溝は、互いに間隔をあけて配置され、前記第2凹溝のそれぞれは、互いに隣接する2つの第2突出構造の間に配置され、
前記補助フレームに前記第2環状壁が形成され、前記第2凹溝の各々は、異なる弧度を有する2つの第2弧面を有し、
前記駆動ユニットを駆動して第2フレームを第1方向に回転させると、前記第2ローラの各々は、前記第2弧面の一方と前記第2環状壁との間に位置し、かつ、前記第2ローラの各々は、前記第2環状部材と前記第2環状壁とによって固定的に保持され、前記第2環状壁が前記第2フレームとともに第1方向に回転することで、前記チェーンリングが連動して第1方向に回転する、請求項15に記載の動力供給システム。
【請求項17】
請求項13に記載の動力供給システムと、前記フレームセットと、処理モジュールと、電力システムとを備える電動自転車であって、
前記フレームセットは、自転車フレーム、ハンドルバー、前輪、後輪、サドル、ブレーキシステム、および伝達部材を含み、
前記動力供給システムは前記フレームセットに配置され、前記処理モジュールは前記駆動ユニットに電気的に接続され、前記電力システムは前記処理モジュールに電気的に接続され、前記動力供給システムに電力を供給するように構成されることを特徴とする、電動自転車。
【請求項18】
前記動力供給システムは、処理モジュールおよびトルクセンサをさらに含み、前記処理モジュールは、前記トルクセンサおよび前記駆動ユニットに電気的に接続され、前記トルクセンサは、前記クランクスピンドルによるトルクを検知し、それに対応してトルク検知信号を生成し、前記クランクスピンドルが前記第1方向に回転するように駆動され、前記処理モジュールが、前記トルク検知信号に応じて前記クランクスピンドルによるトルクが所定のトルク値を超えたと判断した場合、前記処理モジュールは、前記第2フレームを駆動することで前記第2ワンウェイクラッチを駆動し、前記チェーンリングが前記第1ワンウェイクラッチによって前記第1方向に回転するように駆動されるように、前記駆動ユニットを制御する、請求項17に記載の電動自転車。
【請求項19】
前記第1ワンウェイクラッチは、第1環状部材と、第1環状壁と、複数の第1ローラとを含み、
前記第1環状部材は、前記クランクスピンドルの外周部に固定され、前記第1環状部材の外周部には、複数の第1突出構造と、複数の第1凹溝とが形成され、
前記第1突出構造と前記第1凹溝とは互いに間隔を空けて配置されており、前記第1凹溝は、互いに隣接する2つの第1突出構造の間に位置し、
前記第1環状壁は、前記クランクスピンドルの外周部に枢着された補助フレームに形成され、前記第2ワンウェイクラッチと前記補助フレームは互いに接続され、前記補助フレームの端部は前記チェーンリングに接続されており、
前記第1凹溝の各々は、異なる弧度を有する2つの第1弧面を有し、
前記クランクスピンドルが前記第1方向に回転するように駆動されると、前記第1ローラの各々は、前記第1弧面の一方と前記第1環状壁との間に位置し、前記第1ローラの各々は、前記第1環状部材と前記第1環状壁とによって固定的に保持され、前記第1環状壁が前記クランクスピンドルとともに第1方向に回転することで、前記チェーンリングが前記第1方向に回転駆動され、
前記クランクスピンドルが前記第2方向に回転駆動されると、前記第1ローラの各々が前記第1弧面の他方と前記第1環状壁との間で回転駆動され、前記第1環状壁が前記クランクスピンドルに連動されない、請求項17に記載の電動自転車。
【請求項20】
前記第2ワンウェイクラッチは、第2環状部材、第2環状壁、および複数の第2ローラを含み、
前記第2環状部材は、前記第2フレームの側部に形成され、前記第2環状部材の外周部には、複数の第2突出構造と、複数の第2凹溝とが形成され、
前記第2突出構造および前記第2凹溝は、互いに間隔をあけて配置され、前記第2凹溝のそれぞれは、互いに隣接する2つの第2突出構造の間に配置され、
前記第2環状壁が前記補助フレームに形成され、前記第2凹溝のそれぞれが異なる弧度を有する2つの第2弧面を有し、
前記駆動ユニットが駆動して前記第2フレームを前記第1方向に回転させると、前記第2ローラのそれぞれが前記第2弧面の一方と前記第2環状壁との間に位置し、前記第2ローラのそれぞれが前記第2環状部材と前記第2環状壁とによって固定的に保持され、前記第2環状壁が前記第2フレームとともに前記第1方向に回転することにより、前記チェーンリングが連動され前記第1方向に回転するように前記チェーンリングを駆動する、請求項19に記載の電動自転車。
【請求項21】
前記動力装置は、第1補助軸受、第2補助軸受、および第3補助軸受をさらに含み、前記第1補助軸受、第2補助軸受、および第3補助軸受のそれぞれは、内輪と外輪とを有し、前記第1補助軸受の内輪と前記クランクスピンドルの外周部とが互いに固定され、前記第1補助軸受の外輪と前記外側エンドキャップの外側貫通孔の内側側壁とが互いに固定され、前記第2補助軸受の内輪と前記補助フレームの外周部が互いに固定され、前記第2補助軸受の外輪と前記補助フレームの内周側が互いに固定され、前記第3補助軸受の内輪と前記クランクスピンドルの外周部が互いに固定され、前記第3補助軸受の外輪と前記補助フレームの内周側が互いに固定されている、請求項20に記載の電動自転車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減速モジュール、減速モジュールを含む動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車に関し、特に高調波減速モジュール、高調波減速モジュールを含む動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動自転車に使用されているモータや減速機などを含む動力装置は、サイズが大きく、電動自転車全体の美観に直結するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、電動自転車に使用されている既存のパワーユニット(モータおよび減速機を含む)のサイズが大きいという問題を改善するために、高調波減速モジュール、動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る一実施形態では、高調波減速モジュールを提供し、高調波減速モジュールは、接続部材と、可撓性軸受と、フレクスプラインと、第1フレームと、第1サーキュラースプラインと、第2フレームと、第2サーキュラースプラインとを含む。接続部材は、それぞれが第1端部及び第2端部と定義された2つの端部と、カム部とを有する。接続部材は、外部の駆動ユニットに接続されるように構成されている。接続部材が外部の駆動ユニットによって回転するように駆動されると、接続部材は、中心軸を中心として回転する。可撓性軸受は、内輪と外輪とを有し、内輪はカム部の外周部に固定されており、接続部材が回転駆動されると、カム部と可撓性軸受とが波動発生器を構成するように構成されている。フレクスプラインは、その内周側が可撓性軸受の外輪に接続されており、フレクスプラインの外周部には、複数の外歯状構造体が形成されている。前記第1フレームは、その一部が前記接続部材の外周部に枢着されており、第1サーキュラースプラインは、リング状の構造体であり、複数の第1内歯状構造体を有し、第1サーキュラースプラインと第1フレームは互いに固定されており、第1内歯状構造体と外歯状構造体は互いに噛み合っている。第2フレームは、その一部が接続部材の外周部に枢着されており、第2フレームは、外部出力部材に接続されるように構成されており、第2フレームが回転駆動されると、第2フレームは、中心軸を中心として回転する。第2サーキュラースプラインは、リング状の構造体であり、複数の第2内歯状構造体を有し、第2サーキュラースプラインと第2フレームとは互いに固定され、第2内歯状構造体と外歯状構造体とは互いに噛み合っている。第1サーキュラースプラインの第1内歯状構造体の数は、フレクスプラインの外歯状構造体の数と等しく、第2サーキュラースプラインの第2内歯構造体の数は、フレクスプラインの外歯状構造体の数よりも多い。接続部材が中心軸を中心として回転するように駆動されると、波動発生器がフレクスプラインを駆動して継続的かつ柔軟に変形させ、フレクスプラインが第2サーキュラースプラインを駆動して回転させ、第2フレームが第2サーキュラースプラインと共に中心軸を中心として回転することによって、接続部材から入力された動力は、第2フレームによって減速されて出力される。
【0005】
本発明に係る一実施形態では、動力装置を提供する。動力装置は、高調波減速モジュールと、駆動ユニットと、外側ハウジングと、外側エンドキャップとを含む。高調波減速モジュールは、接続部材と、可撓性軸受と、フレクスプラインと、第1フレームと、第1サーキュラースプラインと、第2フレームと、第2サーキュラースプラインと、エンドキャップと、を含む。接続部材は、2つの端部およびカム部を有し、2つの端部は、それぞれ第1端部および第2端部として定義され、接続部材は、中心軸を中心として回転するように駆動されるように構成される。可撓性軸受は、内輪と外輪を有し、内輪はカム部の外周部に固定されており、接続部材が回転駆動されると、カム部と可撓性軸受が波動発生器を構成するように構成されている。フレクスプラインは、その内周側が可撓性軸受の外輪に接続されており、フレクスプラインの外周部には、複数の外歯状構造体が形成されている。前記第1フレームは、その一部が前記接続部材の外周部に枢着されており、第1サーキュラースプラインは、リング状の構造体であり、複数の第1内歯状構造体を有し、第1サーキュラースプラインと第1フレームは互いに固定されており、第1内歯状構造体と外歯状構造体は互いに噛み合っている。第2フレームは、その一部が接続部材の外周部に枢着されており、第2フレームは、外部出力部材に接続されるように構成されており、第2フレームが回転すると、第2フレームが中心軸を中心として回転するように駆動される。第2サーキュラースプラインは、リング状の構造体であり、複数の第2内歯状構造体を有しており、第2サーキュラースプラインと第2フレームは互いに固定されており、第2内歯状構造体と外歯状構造体は互いに噛み合っている。エンドキャップは、第1フレームの端部に固定的に配置され、エンドキャップと第2フレームの外周部とは、互いに枢着されている。第1サーキュラースプラインの第1内歯状構造体の数は、フレクスプラインの外歯状構造体の数と等しく、第2サーキュラースプラインの第2内歯状構造体の数は、フレクスプラインの外歯状構造体の数よりも多いことを特徴とする。前記駆動ユニットは、前記接続部材に接続されており外側ハウジングは、中空構造であり、高調波減速モジュールおよび駆動ユニットは、外側ハウジング内に配置されている。外側エンドキャップは、外側ハウジングの端部に固定的に配置されている。駆動ユニットが接続部材を駆動して中心軸を中心として回転させるように制御されると、波動発生器がフレクスプラインを駆動して継続的かつ柔軟に変形させ、フレクスプラインが第2サーキュラースプラインを駆動して回転させ、第2フレームが第2サーキュラースプラインと共に中心軸を中心として回転する。接続部材から入力された動力は、第2フレームによって減速されて出力される。
【0006】
本発明に係る一実施形態では、自動走行車を提供する。自動走行車は、上述の動力装置と、少なくとも1つの車輪と、処理モジュールとを含む。少なくとも1つの車輪の1つは、第2フレームに接続され、処理モジュールは、駆動ユニットに電気的に接続される。処理モジュールは、高調波減速モジュールによって、第2フレームに接続された少なくとも1つの車輪を回転駆動するように、駆動ユニットを制御するように構成されている。
【0007】
本発明に係る一実施形態では、搬送装置を提供し、搬送装置は少なくとも1つの減速モジュールの動力装置と、少なくとも1つのコネクティング組立体と、少なくとも1つの処理モジュールとを含む。動力装置のうちの少なくとも1つの第2フレームと、少なくとも1つのコネクティング組立体とは、互いに接続されており、少なくとも1つの処理モジュールは、動力装置のうちの少なくとも1つの駆動ユニットに電気的に接続されており、処理モジュールのうちの少なくとも1つは、高調波減速モジュールによって第2フレームに接続されているコネクティング組立体のうちの少なくとも1つを駆動するように駆動ユニットを制御するように構成されている。
【0008】
本発明に係る別の実施形態では、動力供給システムを提供し、動力供給システムは、電動自転車のフレームセットに取り付けられるように構成され、上述した動力装置を含む。動力供給システムは、クランクスピンドルと、2つのクランクと、チェーンリングと、第1ワンウェイクラッチと、第2ワンウェイクラッチとをさらに含む。2つのクランクは、クランクスピンドルの2つの端部にそれぞれ接続されており、クランクのそれぞれの別の端部は、ペダルに接続されるように構成されている。第1ワンウェイクラッチは、クランクスピンドルとチェーンリングに対応して接続されている。第2ワンウェイクラッチは、第2フレームおよび第1ワンウェイクラッチに対応して接続されている。動力装置は、第1補助エンドキャップおよび第2補助エンドキャップをさらに含む。第1補助エンドキャップは、リング状の構造体であり、第1補助エンドキャップの外周部と外側エンドキャップの外側貫通孔の内周側とが互いに固定され、第1補助エンドキャップの内周側とクランクスピンドルの外周部とが互いに枢着されている。第2補助エンドキャップは、外側ハウジングの端部に固定されており、第2補助エンドキャップと第1ワンウェイクラッチとは、互いに枢着されている。2つのペダルを漕いで電動自転車を手前に移動させると、2つのクランクがクランクスピンドルを駆動して第1方向に回転し、クランクスピンドルが第1ワンウェイクラッチを駆動してチェーンリングを接続して第1方向に回転し、チェーンリングが伝達部材によって電動自転車の後輪を駆動するように構成されている。2つのクランクが第2方向に回転するように駆動されると、クランクスピンドルが第2方向に回転して第1ワンウェイクラッチを接続し、第1ワンウェイクラッチはチェーンリングを回転するように接続しない。第2方向は、第1方向とは逆である。駆動ユニットを制御して接続部材を第1方向に回転させると、フレクスプラインが継続して柔軟に変形して第2サーキュラースプラインを回転駆動し、第2フレームが第2サーキュラースプラインと共に第1方向に回転して第2ワンウェイクラッチを駆動して第1ワンウェイクラッチを接続するため、チェーンリングは第1方向に回転駆動されることになる。
【0009】
本発明に係るさらに別の実施形態では、電動自転車を提供する。電動自転車は、上述した動力供給システムおよび動力供給システムのフレームセットと、処理モジュールと、電力システムとを含む。フレームセットは、自転車フレームと、ハンドルバーと、前輪と、後輪と、サドルと、ブレーキシステムと、伝達部材とを含み、動力供給システムは、フレームセット上に配置され、処理モジュールは、駆動ユニットに電気的に接続され、電力システムは、処理モジュールに電気的に接続され、動力供給システムに電力を供給するように構成される。
【0010】
本発明の有益な効果は、結論として、本発明に係る高調波減速モジュールと、本発明の動力装置、自動移動車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車にそれぞれ搭載された高調波減速モジュールは、従来の高調波減速モジュールと、従来の動力装置、従来の自動移動車、従来の搬送装置、従来の動力供給システム、および従来の電動自転車に搭載された従来の高調波減速モジュールと比較して、サイズが小さい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による高調波減速モジュールの概略図である。
【
図4】本発明による高調波減速モジュールに含まれる部材の部分分解図である。
【
図5】本発明による高調波減速モジュールに含まれる部材の部分分解図である。
【
図6】本発明による高調波減速モジュールに含まれる部材の部分分解図である。
【
図7】本発明による高調波減速モジュールに含まれる部材の部分分解図である。
【
図9】本発明による自動走行車の部分模式図である。
【
図11】本発明による自動走行車の動力装置と車輪の分解図である。
【
図12】本発明による自動走行車の動力装置を1つの視野角から観察する部分分解図である。
【
図13】本発明による自動走行車の動力装置を別の視野角から観察する部分分解図である。
【
図17】本発明による電動自転車の動力供給システムの概略図である。
【
図18】
図17の線XVIII-XVIIIに沿った断面図である。
【
図20】本発明による電動自転車の動力供給システムに含まれる部材の部分分解図である。
【
図21】本発明による電動自転車の動力供給システムに含まれる部材の部分分解図である。
【
図22】本発明による電動自転車の動力供給システムに含まれる部材の部分分解図である。
【
図23】本発明による電動自転車の動力供給システムの部分断面図である。
【
図24】
図17のXXIV-XXIV線に沿った断面図である。
【
図26】本発明による電動自転車の動力供給システムのクランクスピンドル、第1環状部材、第1環状壁、および複数の第1ローラの他の状態を示す部分拡大図である。
【
図27】
図17のXXVII-XXVII線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記より、具体的な実施例で本発明が開示する「高調波減速モジュール、動力装置、自動走行車、搬送装置、動力供給システム、および電動自転車」に係る実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神を逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0013】
図1から
図7を参照すると、本発明は、高調波減速モジュールAを提供し、高調波減速モジュールAは、接続部材10と、可撓性軸受11と、フレクスプライン12と、第1フレーム13と、第1サーキュラースプライン14と、第1軸受15と、第2フレーム16と、第2サーキュラースプライン17と、第2軸受18と、第3軸受19と、エンドキャップ20とを含んでいる。
【0014】
図2から
図5に示すように、接続部材10は、第1端部10Aおよび第2端部10Bとしてそれぞれ定義される2つの端部を有し、接続部材10は、実質的に円筒形の構造であり得る。接続部材10は、カム部101、第1環状部102、第1環状制限部103、第2環状部104、および第2環状制限部105を有することができ、接続部材10は、第1端部10Aから第2端部10Bに向かう方向に、第2環状部104、第2環状制限部105、カム部101、第1環状制限部103、および第1環状部102を順次有してもよい。
【0015】
接続部材10では、第1環状部102の外径が第1環状制限部103の外径よりも小さく、第1環状制限部103の外径がカム部101の外径よりも小さく、第2環状制限部105の外径がカム部101の外径よりも小さく、第2環状部104の外径が第2環状制限部105の外径よりも小さい。
【0016】
可撓性軸受(flexible bearing)11は、内輪111と外輪112とを有し、可撓性軸受11の内輪111と接続部材10のカム部101の外周部1011とが互いに固定され、可撓性軸受11の外輪112とフレクスプライン12の内周側とが互いに固定されている。なお、フレクスプライン12は、フレクスプライン12の外周部に形成された複数の外歯状構造体121を有しており、フレクスプライン12の外歯状構造体121の数は、本発明の図面に限定されるものではなく、需要に応じて増減することができる。
【0017】
なお、カム部101の外周部1011は楕円形であり、カム部101はカムとして使用される。接続部材10が駆動されると、カム部101と可撓性軸受11が波動発生装置を構成し、フレクスプライン12を継続的かつ柔軟に変形させるように駆動するように構成されている。
【0018】
図2、
図3及び
図5に示すように、第1フレーム13は、フレーム本体131と環状側壁132とを有することができ、環状側壁132は、フレーム本体131の周囲の端部に接続され、フレーム本体131と環状側壁132とが共同で収容溝13Aを形成している。フレーム本体131は、貫通孔1311及び内側軸受溝1312を有することができ、貫通孔1311は、中心軸CPに沿ってフレーム本体131を貫通している。内側軸受溝1312は、環状側壁132に隣接するフレーム本体131の側面に凹設されて形成されており、貫通孔1311と内側軸受溝1312とが連通するようになっている。また、環状側壁132は、フレーム本体131から離れた端部に、外側軸受溝1322を形成するように凹入してもよい。外側軸受溝1322と収容溝13Aとが連通する。実際には、フレーム本体131は、円形のプレート構造とすることができる。
【0019】
第1サーキュラースプライン14は、リング状の構造体であり、その内周側に複数の第1内歯状構造体141が形成されており、第1サーキュラースプライン14の外周部と、第1フレーム13の環状側壁132の内周面1321とが互いに固定されている。実際には、第1サーキュラースプライン14と第1フレーム13は、2つの別個の部材であって、適切な技術(例えば、ロック、接着、溶接など)によって互いに固定することができるが、これに限定されるものではない。異なる実施形態では、第1サーキュラースプライン14と第1フレーム13は、一体的に形成されてもよい。
【0020】
第1軸受15は、内側軸受溝1312の内部に配置されており、第1軸受15は、内輪151と外輪152とを有し、第1軸受15の内輪151と接続部材10の外周部とが互いに固定されており、第1軸受15の外輪152とフレーム本体131の内側軸受溝1312の内側側壁1313とが互いに固定されている。また、接続部材10と第1フレーム13とは、第1軸受15によって互いに枢着されており、第1軸受15は、接続部材10を第1フレーム13に枢着されるように構成されている。実際には、第1軸受15は、同じ機能を実現できる任意の組立体と置き換えることができる。
【0021】
図2および
図3に示すように、第1サーキュラースプライン14を備えた第1フレーム13と、接続部材10と、が第1サーキュラースプライン14によって互いに枢着された後、第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141とフレクスプライン12の外歯状構造体121とが互いに噛み合わされ、第1軸受15の一側面が第1環状制限部103の一側面に対応して当接している。第1環状制限部103により、第1軸受15を備えた第1フレーム13をその第2端部10Bから接続部材10に嵌め込むと、第1軸受15が第1環状部102に固定され、第1軸受15の側面が第1環状制限部103の側面に接していることになる。このとき、作業者は、互いに固定された第1軸受15と第1フレーム13とが、接続部材10の正しい位置に取り付けられたことを明確に知ることができる。
【0022】
図2、
図3、
図4及び
図7に示すように、第2フレーム16には、中心軸CPに沿って第2フレーム16を貫通する中空通路161が形成され、第2フレーム16の側面が凹んで軸受溝162が形成され、軸受溝162と中空通路161とが連通している。軸受溝162には、第2軸受18が配置されている。第2軸受18は、内輪181と外輪182とを有し、第2軸受18の内輪181と接続部材10の第2環状部104の外周部とが互いに固定され、第2軸受18の外輪182と第2フレーム16の軸受溝162の内側側壁163とが互いに固定されている。第2フレーム16は、第2軸受18によって接続部材10の外周部に枢着されている。第2軸受18は、主に、接続部材10と第2フレーム16とが互いに枢着されるように構成されている。実際には、第2軸受18は、同じ機能を果たすことができる任意の組立体と置き換えることができる。異なる実施形態では、第2フレーム16は、中空通路161を有しないものとすることができる。
【0023】
実際には、接続部材10は、中心軸CPに沿って接続部材10を貫通する接続通路10Cを有することができ、中空通路161と接続通路10Cとは互いに連通されているため、中空通路161と接続通路10Cとは、関連するワイヤや他の構成要素を収容するように構成することができる。当然ながら、接続部材10は、接続通路10Cを有することに限定されず、異なる実施形態では、接続部材10は、接続通路10Cを有しない中実の部材とすることができる。
【0024】
第2サーキュラースプライン17は、リング状の構造体であり、その内周側に複数の第2内歯状構造体171が形成されている。第2サーキュラースプライン17の一部と第2フレーム16の外周部とは、互いに固定されている。実際には、第2フレーム16と第2サーキュラースプライン17とは一体的に形成され得るが、これに限定されない。異なる実施形態では、第2フレーム16および第2サーキュラースプライン17は、適切な技術(例えば、ロック、接着、溶接など)によって互いに固定される2つの別個の部材とすることができる。
【0025】
第2フレーム16が第2軸受18によって接続部材10の外周部に枢着されると、フレクスプライン12の第2内歯状構造体171と外歯状構造体121とが互いに噛み合わされる。すなわち、フレクスプライン12の外歯状構造体121の一部と第2サーキュラースプライン17の第2内歯状構造体171とが噛み合わされ、外歯状構造体121の他の一部と第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141とが噛み合わされている。
【0026】
なお、第2サーキュラースプライン17を備えた第2フレーム16は、第2軸受18を介して接続部材10に枢着されており、第2軸受18の一側は、これに対応して第2環状制限部105の一側に接していることは特筆すべきである。第2環状制限部105により、第2軸受18を備えた第2フレーム16をその第1端部10Aから接続部材10に嵌め込むと、第2軸受18が第2環状部104に固定され、第2軸受18の側面が第2環状制限部105の側面に接している。このとき、作業者は、互いに固定された第2軸受18と第2フレーム16とが、接続部材10の正しい位置に取り付けられたことを明確に知ることができる。
【0027】
第2フレーム16および第2サーキュラースプライン17が第2軸受18を介して接続部材10の第1環状部102に取り付けられると、第2サーキュラースプライン17が第1フレーム13の収容溝13Aに対応して配置され、第2フレーム16の外周部164の一部が第1フレーム13の露出した端部に対応し、第1フレーム13の外側軸受溝1322が第2フレーム16の外周部164に隣接して配置されている。
【0028】
外側軸受溝1322の内部には第3軸受19の一部が配置され、第3軸受19は内輪191と外輪192を有し、第3軸受19の内輪191と第2フレーム16の外周部164が互いに固定され、第3軸受19の外輪192の一部と第1フレーム13を形成する外側軸受溝1322の内側側壁1323が互いに固定されている。エンドキャップ20には、中心軸CPに沿ってエンドキャップ20を貫通する貫通孔201が形成されており、エンドキャップ20の一面が凹んで軸受溝202が形成されている。軸受溝202が形成されたエンドキャップ20の端面と、外側軸受溝1322が形成された第1フレーム13の端面とは、互いに固定されている。また、第3軸受19の外輪192の別の部分と、エンドキャップ20を形成する軸受溝202の内側側壁203とは互いに固定されており、第2フレーム16は、第3軸受19によって第1フレーム13およびエンドキャップ20に対して相対的に回動可能である。なお、第3軸受19は、主に第2フレーム16を第1フレーム13およびエンドキャップ20に回動可能に接続するための構成であり、実際には、第3軸受19は、同様の機能を果たすことができる任意の部材に置き換えることが可能である。
【0029】
図2および
図3に示すように、接続部材10、第1軸受15、第1フレーム13、第2フレーム16、第2軸受18、第3軸受19、およびエンドキャップ20は、密閉空間SPを構成しており、可撓性軸受11、フレクスプライン12、第1サーキュラースプライン14、および第2サーキュラースプライン17は、密閉空間SP内に対応して配置されていることは特筆すべきである。そのように、外歯状構造体121、第1内歯状構造体141、および第2内歯状構造体171の間に高調波減速モジュールAの外部の塵や埃が容易に入り込むことを防止でき、フレクスプライン12、第1サーキュラースプライン14、および第2サーキュラースプライン17の耐用年数をさらに延ばすことができる。
【0030】
実際には、第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141の数は、フレクスプライン12の外歯状構造体121の数と等しく、第2サーキュラースプライン17の第2内歯状構造体171の数は、フレクスプライン12の外歯状構造体121の数よりも多い。実施形態の1つでは、第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141の数と、第2サーキュラースプライン17の第2内歯状構造体171の数との差は、5未満であってもよい。
【0031】
実際には、本実施形態の高調波減速モジュールAの接続部材10は、外部の駆動ユニット(例えば、モータ)に接続されるように構成され、第2フレーム16は、外部出力部材に接続されるように構成され、外部の駆動ユニットから出力された動力を、本発明の高調波減速モジュールAによって外部出力部材に伝達することが可能である。
【0032】
より具体的には、接続部材10が中心軸CPを中心として回転するように駆動されると、接続部材10のカム部101が可撓性軸受11を回転するように駆動し、カム部101と可撓性軸受11が波動発生装置を構成する。波動発生器は、フレクスプライン12を継続的かつ柔軟に変形させるように駆動し、フレクスプライン12の外歯状構造体121の一部と、第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141の一部とが互いに噛み合っている。第1サーキュラースプライン14の第1内歯状構造体141の数は、フレクスプライン12の外歯状構造体121の数と等しいため、波動発生装置によってフレクスプライン12が継続的かつ柔軟に変形するように駆動されると、フレクスプライン12は第1サーキュラースプライン14に対して回転せず、フレクスプライン12の外歯状構造体121の一部と第2サーキュラースプライン17の第2内歯状構造体171の一部が互いに噛み合った状態となる。フレクスプライン12の外歯状構造体121の数は、第2サーキュラースプライン17の第2内歯状構造体171の数とは等しくないため、したがって、第2サーキュラースプライン17は、継続して柔軟に変形するフレクスプライン12によって回転駆動され、第2フレーム16は、第2サーキュラースプライン17とともに回転することになる。フレクスプライン12、第1サーキュラースプライン14、第2サーキュラースプライン17などの部材により、接続部材10で入力された高速の動力は、第2フレーム16で比較的低速で出力されることになる。
【0033】
従来の高調波減速モジュールのフレクスプラインは、キャップまたはカップの形状をしており、フレクスプラインの外周部の外歯状構造体の部分に加えて、フレクスプラインの外周部は、外歯状構造体のない部分をさらに有していることが一般的である。なお、本発明の高調波減速モジュールAのフレクスプライン12の外周部は、外歯状構造体121のみを有している。そのため、本発明の高調波減速モジュールAのフレクスプライン12の軸方向の長さ(
図2に示すようにY軸方向の長さ)は、従来、キャップまたはカップ形状として提示されているフレクスプラインの軸方向の長さよりも小さい。また、本発明の高調波減速モジュールAの全体の体積は、従来の高調波減速モジュールの全体の体積よりも小さい。
【0034】
「接続部材10と第2フレーム16とが同じ中心軸CPを中心として回転する」という技術的手段により、本発明の高調波減速モジュールAは、より優れた動特性とより少ない振動騒音を有することができる。
【0035】
なお、本実施形態の図面では、可撓性軸受11、第1軸受15、第2軸受18、および第3軸受19は、いずれも例えばボールベアリングであるが、可撓性軸受11、第1軸受15、第2軸受18、および第3軸受19は、ボールベアリングに限定されるものではなく、その形態は需要に応じて選択可能であり、例えば、ローラベアリングであってもよい。また、実際には、第1軸受15および第3軸受19の周囲にオイルシールを配置することができ、それに応じて、密閉空間SPの外部の外部汚染が密閉空間SPに侵入するのを防止することができる。
【0036】
図8から
図12を参照すると、本発明は、本体B1と、4つの車輪B2と、処理モジュールB3と、動力装置Cとを含む自動走行車Bを提供し、本体B1は、必要に応じて、物や人などを運ぶために使用することができる。処理モジュールB3は、本体B1に配置され、減速モジュールの動力装置Cの少なくとも一部は、本体B1に配置され、減速モジュールの動力装置Cは、車輪B2の少なくとも1つに接続されている。本体B1は、自動走行車Bの正常な動作に必要な関連電子部品および機械部品を含み、処理モジュールB3は、動力装置Cに電気的に接続され、処理モジュールB3は、動力装置Cを制御して車輪B2を駆動するように構成されている。処理モジュールB3は、例えば、減速モジュールの動力装置Cの動作を制御するために必要な回路基板、マイクロプロセッサ、およびその他の関連電子部品を含んでもよい。
【0037】
本発明の自動走行車Bは、例えば、AGV(AutomatedGuidedVehicle)として適用することができるが、これに限定されるものではない。本発明の自動走行車Bは、人や物を運ぶための自動走行機能を有するあらゆる車両を指す。また、本発明の自動走行車Bの車輪B2の数や、本発明の自動走行車Bの動力装置Cの数は、需要に応じて変化させることができる。
【0038】
図9~
図12に示すように、本発明の減速モジュールの動力装置Cは、駆動ユニットC1と、外側ハウジングC2と、高調波減速モジュールAと、外側エンドキャップC3とを含む。外側ハウジングC2は、中空構造であり、高調波減速モジュールA及び駆動ユニットC1は、外側ハウジングC2内に配置され、外側エンドキャップC3は、外側ハウジングC2の端部に固定されている。
【0039】
高調波減速モジュールAは、接続部材10と、可撓性軸受11と、フレクスプライン12と、第1フレーム13と、第1サーキュラースプライン14と、第1軸受15と、第2フレーム16と、第2サーキュラースプライン17と、第2軸受18と、第3軸受19と、エンドキャップ20と、を備えている。上記各構成要素の接続・動作関係については、先の実施形態を参照されたいため、ここでは改めて説明しない。
【0040】
駆動ユニットC1は、接続部材10に接続され、駆動ユニットC1は、処理モジュールB3に電気的に接続され、処理モジュールB3は、駆動ユニットC1を制御して、接続部材10を中心軸CPを中心として回転するように駆動することができる。より具体的には、駆動ユニットC1は、例えば、ステータ組立体C11とロータ組立体C12とを含むモータとすることができる。ステータ組立体C11は、外側ハウジングC2の内周側に固定され、ロータ組立体C12は、接続部材10の外周部側に固定される。実際には、ロータ組立体C12は、接続部材10の第2端部10Bに隣接して配置することができ、ロータ組立体C12は、高調波減速モジュールAの第1フレーム13の側に配置することができる。実施形態の一つでは、ロータ組立体C12は、鉄心と複数の磁石を含み、ロータ組立体C12の鉄心は、接続部材10の外周部に嵌められ、またはロータ組立体C12の磁石は、接続部材10の外周部に環状に配置することができる。「ロータ組立体C12が接続部材10の外周部に固定されている」といった技術的手段により、ロータ組立体C12と接続部材10は、ロータ組立体C12と接続部材が動作しているときに、同じ中心軸CPを中心として回転する。従って、減速モジュールの動力装置Cのサイズを大幅に縮小することができる。また、ロータ組立体C12の磁石を接続部材10の外周部に環状に配置することができる組立態様に対して、ロータ組立体C12の鉄心を接続部材10の外周部に嵌め込む組立態様は、ロータ組立体C12と接続部材との間の組立公差を小さくすることができ、嵌め込み作業中の接続部材10の変形を回避することができ、ロータ組立体C12と接続部材10との組立が1回で成功する率(通称ストレートスルー率)を高めることができる。
【0041】
図8から
図10に示すように、高調波減速モジュールAは外側ハウジングC2に配置され、高調波減速モジュールAの第1フレーム13およびエンドキャップ20は、外側ハウジングC2の内側に直接連動させることができ、高調波減速モジュールAのエンドキャップ20は、対応して外側ハウジングC2の端部に隣接して配置することができる。
【0042】
高調波減速モジュールAの第2フレーム16は、車輪B2に接続されており、第2フレーム16は、車輪B2を回転駆動することができる。実際には、第2フレーム16と車輪B2はそれぞれ、互いに対応する複数のタップ穴165と複数のタップ穴B21を有し、第2フレーム16のタップ穴165と車輪B2のタップ穴B21を複数のネジで連結させて、第2フレーム16と車輪B2を互いに固定することができる。
【0043】
好ましい実施形態では、高調波減速モジュールAと外側ハウジングC2の組立方法は、可逆的かつ分解可能な方法で互いに固定することができ、駆動ユニットC1と接続部材10の組立方法は、可逆的かつ分解可能な方法で互いに固定することができる。そのため、減速モジュールの動力装置Cの高調波減速モジュールAが故障した場合には、簡単な分解・組立作業によって減速モジュールの動力装置Cの高調波減速モジュールAを交換することができる。
【0044】
異なる実施形態では、減速モジュールの動力装置Cは、外側ハウジングC2の2つの端部にそれぞれ配置された2つの外側エンドキャップC3を含むことができ、高調波減速モジュールAのエンドキャップ20は、基本的に外側ハウジングC2内に配置される。当然、高調波減速モジュールAに隣接する第2フレーム16の外側エンドキャップC3は貫通孔を有し、第2フレーム16と車輪B2は外側エンドキャップC3の貫通孔を介して互いに接続することができる。
【0045】
動力装置Cは、接続部材10が回転する際に、接続部材10のトルク、速度、および位置のうちの少なくとも1つを検知するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに含む。例えば、少なくとも1つのセンサは、トルクセンサまたは速度センサとすることができるが、これに限定されるものではない。実施形態の1つでは、少なくとも1つのセンサは、ピックアップユニットC41と磁気リングC42とを含むロータリーエンコーダC4とすることができ、ピックアップユニットC41は、外側エンドキャップC3に固定的に配置され、磁気リングC42は、接続部材10の外周部に固定的に配置されることができる。ピックアップユニットC41は、処理モジュールB3に電気的に接続されており、ピックアップユニットC41は、磁気リングC42と協働して対応する信号を生成して処理モジュールB3に送信することができ、処理モジュールB3は、それに応じて接続部材10の回転速度、回転位置などの情報を解析することができる。
【0046】
図10、
図12、および
図13に示すように、実施形態の1つでは、外側エンドキャップC3は、外側エンドキャップC3を貫通する貫通孔C31を有し、外側エンドキャップC3の側面が凹んで軸受溝C32を形成することができる。動力装置Cは、補助軸受C5をさらに含むことができ、補助軸受C5は、内輪C51と外輪C52とを有し、補助軸受C5の内輪C51と接続部材10の外周部とが互いに固定され、補助軸受C5の外輪C52と軸受溝C32を形成する内側側壁C33とが互いに固定され、接続部材10は、補助軸受C5によって外側エンドキャップC3に対して相対的に回転することができる。また、接続部材10の接続通路10Cと外側エンドキャップC3の貫通孔C31とが連通可能となっており、駆動ユニットC1に対応して含まれる関連電線やセンサが外側エンドキャップC3の貫通孔C31を通過して接続通路10Cに配置される。補助軸受C5、外側エンドキャップC3、外側ハウジングC2、第1軸受15、および第1フレーム13は、密閉空間SP2を構成しており、密閉空間SP2には、駆動ユニットC1が対応して配置されている。
【0047】
上述したように、また、
図7および
図10に示すように、処理モジュールB3が駆動ユニットC1を駆動して接続部材10を回転駆動させた後、高調波減速モジュールAを駆動すると、最後に、第2フレーム16によって車輪B2が回転駆動される。
【0048】
図14および
図15を参照すると、本発明は、搬送装置Dを提供し、搬送装置Dは、ベースD1と、減速モジュールの動力装置Cのうちの5つと、4つのコネクティング組立体D2と、5つの処理モジュールD3とを含む。搬送装置Dは、ロボットアームとして適用することができるが、これに限定されるものではない。また、搬送装置Dの減速モジュールの動力装置Cの数、コネクティング組立体D2の数、および処理モジュールD3の数は、需要に応じて変化させることができるが、本発明の図面に限定されるものではない。また、コネクティング組立体D2のサイズや形状は、要求に応じて変化させることが可能であり、本発明の図面に限定されるものではない。
【0049】
ベースD1は地面に配置されるように構成されており、ベースD1は減速モジュールの動力装置Cの1つの端部に接続され、ベースD1に接続された減速モジュールの動力装置Cの別の端部はコネクティング組立体D2の1つに接続され、コネクティング組立体D2の1つの別の端部は減速モジュールの動力装置Cの別の1つに接続される、といった具合である。動力装置Cの詳細な説明に関しては、先の実施形態を参照されたく、ここでは改めて説明しない。処理モジュールD3の各々は、動力装置Cの1つに電気的に接続されており、処理モジュールD3は、それに接続された動力装置Cを制御して、コネクティング組立体D2を相対的に駆動することができる。実際には、コネクティング組立体D2の端部に位置する減速モジュールの動力装置Cの第2フレーム16は、要求に応じてクランプ部材に接続することができ、それに限定されない。
【0050】
図15に示すように、減速モジュールの動力装置Cの第2フレーム16は、外側ハウジングC2の一端が露出してコネクティング組立体D2の1つに接続され、外側ハウジングC2の他端がコネクティング組立体D2の他の1つに接続されることができる。処理モジュールD3は、外側ハウジングC2およびコネクティング組立体D2によって構成される密閉空間SP3内に対応して配置することができる。
【0051】
実施形態の1つにおいて、減速モジュールの動力装置Cは、ブレーキC7とリード部材C8とをさらに含むことができ、ブレーキC7の一部は、外側エンドキャップC3の側面に固定され、ブレーキC7と接続部材10とは互いに接続されている。ブレーキC7は処理モジュールD3に電気的に接続されており、処理モジュールD3はブレーキC7を駆動して接続部材10の回転を停止させることができる。
【0052】
リード部材C8は、中心軸CPに沿ってリード部材C8を貫通するリード通路C81を有し、リード部材C8と第2フレーム16は互いに固定され、リード部材C8と接続部材10は互いに固定されておらず、リード部材C8の一部は接続部材10の接続通路10Cに対応して配置され、リード部材C8の一部は第2フレーム16の中空通路161に対応して配置されている。リード通路C81は、少なくとも1本のワイヤが収容されるように構成されており、その少なくとも1本のワイヤは、処理モジュールD3、センサ、駆動ユニットC1、およびブレーキC7などを接続するように構成されている。
【0053】
なお、本実施形態では、減速モジュールの動力装置Cの各々は、そこに配置された処理モジュールD3のうちの1つを含むが、処理モジュールD3のうちの1つは、減速モジュールの動力装置Cに配置されなければならないことに限定されず、異なる実施形態では、搬送装置Dは、ベースD1に配置された単一の処理モジュールD3のみを含むことができ、単一の処理モジュールD3は、ワイヤによって減速モジュールの動力装置Cの各々の駆動ユニットC1に電気的に接続される。
【0054】
図16~
図23に示すように、本発明は、フレームセットE1と、ハンドルバーE2と、前輪E31と、後輪E32と、サドルE4と、ブレーキシステムE5と、伝達部材E6と、動力供給システムE7と、電力システムE8と、処理モジュールE9とを含む電動自転車Eを提供するものである。フレームセットE1は、自転車フレーム、自転車フロントフォーク、自転車リアフォーク、シートポスト、およびハンドルバーE2を含み、前輪E31、後輪E32、サドルE4、ブレーキシステムE5、伝達部材E6、動力供給システムE7、電力システムE8、および処理モジュールE9は、フレームセットE1上に配置されている。より具体的には、動力供給システムE7は、フレームセットE1の自転車フレームのボトムブラケット上に配置され、伝達部材E6は、動力供給システムE7および後輪E32に接続されるように構成されており、伝達部材E6は、例えば、チェーンとすることができるが、これに限定されない。実際には、電動自転車Eは、ディレイラーシステムをさらに含むことができる。電力システムE8は、例えば、二次電池を含むことができ、処理モジュールE9は、動力供給システムE7および電力システムE8に電気的に接続され、処理モジュールE9は、動力供給システムE7および電力システムE8を駆動することができる。
【0055】
図17~
図22に示すように、動力供給システムE7は、動力装置E71と、クランクスピンドルE72と、2つのクランクE73と、第1ワンウェイクラッチE74と、チェーンリングE75と、第2ワンウェイクラッチE76と、を含む。動力装置E71は、外側ハウジングE711と、高調波減速モジュールE712と、駆動ユニットE713と、外側エンドキャップE714と、第1補助エンドキャップE715と、第1補助軸受E716と、トルクセンサE717と、第2補助エンドキャップE718と、第2補助軸受E719と、を含む。本実施形態の外側ハウジングE711、高調波減速モジュールE712、駆動ユニットE713、および外側エンドキャップE714の接続・動作関係は、先の実施形態の外側ハウジングC2、高調波減速モジュールA、駆動ユニットC1、および外側エンドキャップC3の接続・動作関係と実質的に同じであり、以下では、その違いについてのみ説明する。
【0056】
図18~
図21に示すように、本実施形態の外側エンドキャップE714は、外側エンドキャップE714を貫通する外側貫通孔E7141をさらに有する。第1補助エンドキャップE715は、リング構造であり、第1補助エンドキャップE715の外周部と、外側貫通孔E7141の内周側とは、互いに固定されている。第1補助軸受E716は、内輪E7161と外輪E7162とを有し、第1補助エンドキャップE715の内周面と第1補助軸受E716の外輪E7162とが互いに固定され、第1補助軸受E716の内輪E7161とクランクスピンドルE72の外周部面とが互いに固定されている。クランクスピンドルE72は、第1補助軸受E716によって、第1補助エンドキャップE715に対して相対的に回転可能である。
【0057】
クランクスピンドルE72の一部は、減速モジュールの動力装置E71を通過しており、クランクスピンドルE72の一部は、接続部材10の接続通路10Cに対応している。2つのクランクE73は、クランクスピンドルE72の2つの端部にそれぞれ接続されており、クランクスピンドルE72から離れたクランクE73のそれぞれの別の端部は、ペダルE10に接続されるように構成されている。ユーザは、2つのペダルE10を漕ぐことで、クランクスピンドルE72を回転させたり、クランクスピンドルE72の回転を止めたりすることができる。
【0058】
トルクセンサE717の一端と外側エンドキャップE714とは互いに固定することができ、トルクセンサE717の一部は接続部材10の接続通路10Cに配置され、トルクセンサE717の一部はクランクスピンドルE72の外周部に接続され、トルクセンサE717はクランクスピンドルE72のトルクを検知し、それに対応してトルク検知信号を生成するように構成されている。
図16に示すように、トルクセンサE717は、処理モジュールE9に電気的に接続されており、処理モジュールE9は、トルクセンサE717から送信されたトルク検知信号を受信し、トルク検知信号に応じて、クランクスピンドルE72のトルクが所定のトルク値を超えたか否かを判断するように構成されている。処理モジュールE9は、クランクスピンドルE72のトルクが所定のトルク値に達したと判断すると、動力装置E71の駆動ユニットE713を制御して、第2フレーム16を回転駆動することができる。
【0059】
第2補助エンドキャップE718は、リング状の構造体であり、外側エンドキャップE714が設けられた外側ハウジングE711の端部とは反対側の端部に固定されており、高調波減速モジュールE712のエンドキャップ20は、これに対応して外側ハウジングE711内に配置されている。第2補助軸受E719は、内輪E7191と外輪E7192とを有し、第2補助エンドキャップE718の内側と第2補助軸受E719の外輪E7192とが互いに固定され、第2補助軸受E719の内輪E7191と第1ワンウェイクラッチE74とが互いに接続され、第2補助軸受E719によって第1ワンウェイクラッチE74が第2補助エンドキャップE718に対して相対的に回転可能となっている。また、
図18に示すように、チェーンリングE75と第1ワンウェイクラッチE74とは互いに固定されており、チェーンリングE75は伝達部材E6に接続されるように構成されている。また、第1ワンウェイクラッチE74とクランクスピンドルE72とは互いに接続されており、第1ワンウェイクラッチE74によってクランクスピンドルE72がチェーンリングE75に接続可能となっている。
【0060】
第1ワンウェイクラッチE74によって、2つのペダルE10を漕ぐと、2つのクランクE73が電動自転車Eの前方に向かって回転するように駆動され(すなわち、ユーザが前方に向かってペダルを漕ぐ)、第1ワンウェイクラッチE74によって、クランクスピンドルE72がチェーンリングE75に接続され、チェーンリングE75がクランクスピンドルE72とともに回転するようになっている。したがって、チェーンリングE75は、伝達部材E6によって後輪E32を前方に回転させるように駆動する。
【0061】
逆に、
図16に示すように、2つのペダルE10を漕いで2つのクランクE73を電動自転車Eの後方に向けて回転させる(すなわち、ユーザが後方に向けてペダルを漕ぐ)と、クランクスピンドルE72が第1ワンウェイクラッチE74を駆動し、第1ワンウェイクラッチE74がクランクスピンドルE72を駆動してチェーンリングE75を駆動することはなく、チェーンリングE75はクランクスピンドルE72と共に回転しない。
【0062】
高調波減速モジュールE712の第2ワンウェイクラッチE76と第2フレーム16とは互いに接続されており、第2ワンウェイクラッチE76と第1ワンウェイクラッチE74とは互いに接続されている。
図16に示すように、2つのペダルE10を漕いで2つのクランクE73を正回転させると、第1ワンウェイクラッチE74は第2ワンウェイクラッチE76を駆動するが、第2ワンウェイクラッチE76は第2フレーム16を回転駆動しない。
【0063】
図16に示すように、2つのペダルE10を漕いで2つのクランクE73を逆回転させるように駆動すると、第1ワンウェイクラッチE74は、クランクスピンドルE72を駆動してチェーンリングE75を接続することはなく、クランクスピンドルE72は、第1ワンウェイクラッチE74に対して空回りする。従って、第1ワンウェイクラッチE74は、第2ワンウェイクラッチE76を駆動しない。
【0064】
ユーザが前方にペダルを踏み、クランクスピンドルE72がチェーンリングE75を前方に回転させるように駆動したとき、処理モジュールE9(
図16に示す)が同時に駆動ユニットE713を制御すると、第2ワンウェイクラッチE76が同時にチェーンリングE75を回転させるように駆動する。したがって、電動アシスト走行の効果を得ることができる。実際には、ユーザが前方にペダルを踏むと、クランクスピンドルE72に接続されたトルクセンサE717は、(
図16に示すように)トルク検知信号を処理モジュールE9に連続的に送信する。処理モジュールE9は、トルク検知信号に応じてクランクスピンドルE72のトルクが所定のトルク値を超えたときに、駆動ユニットE713を制御して第2フレーム16を駆動し、第2ワンウェイクラッチE76および第1ワンウェイクラッチE74によってチェーンリングE75を回転させるようにすることができる。したがって、電動アシストライディングの効果を得ることができる。例えば、ユーザが勾配の高い地形に乗った場合、クランクスピンドルE72のトルクが比較的大きくなる。このとき、処理モジュールE9(
図16に示す)は、駆動ユニットE713を制御して、チェーンリングE75を回転駆動させることができる。したがって、ユーザのパドリングの負担が軽減される。
【0065】
図22から
図26を参照すると、実際には、第1ワンウェイクラッチE74は、第1環状部材E741、第1環状壁E742、および複数の第1ローラE743を含むことができ、第1環状部材E741には、第1環状部材E741を貫通する中心貫通孔E7411が形成されている。第1環状部材E741は、複数の第1突出構造体E7412と、その外周部に形成された複数の第1凹溝E7413とを有し、第1突出構造体E7412は互いに間隔をあけて配置されており、各第1凹溝E7413は、互いに隣接する2つの第1突出構造体E7412の間に配置されている。第1突出構造体E7412の1つは、互いに隣接する2つの第1凹溝E7413の間に位置しており、第1凹溝E7413のそれぞれは、異なる弧度を有する2つの第1弧面E7414、E7415を有している。
【0066】
第1環状壁E742は、第3補助軸受F1によってクランクスピンドルE72の外周部に枢着された補助フレームFに形成することができ、中心貫通孔E7411を形成する第1環状部材E741の内周側壁とクランクスピンドルE72の外周部とが互いに固定されている。第1環状壁E742は、第1凹溝E7413に対向するように配置され、第1ローラE743の各々は、第1凹溝E7413の一方に配置され、第1ローラE743の各々は、第1環状部材E741と第1環状壁E742との間に配置され、補助フレームFの端部は、チェーンリングE75に接続されている。
【0067】
図16、
図23及び
図25に示すように、ユーザがペダルを漕いでクランクスピンドルE72を時計回り(すなわち、第1方向)に回転させると、クランクスピンドルE72によって第1環状部材E741が時計回りに回転し、第1ローラE743の各々は、第1凹溝E7413の第1弧面E7414の一方と第1環状壁E742との間に対応して配置される。このとき、第1ローラE743の各々は、第1環状部材E741と第1環状壁E742とによって固定的に保持されており、第1環状壁E742が第1環状部材E741とともに時計回りに回転することで、補助フレームFに接続されたチェーンリングE75が回転駆動され、チェーンリングE75が伝達部材E6によって後輪E32を自転車の前進方向に回転駆動する。
【0068】
図16、
図23、
図26に示すように、ユーザがペダルを逆に漕いでクランクスピンドルE72を反時計回り(すなわち、第2方向)に回転させると、クランクスピンドルE72は第1環状部材E741を反時計回りに回転させるように駆動し、第1ローラE743の各々は、第1凹溝E7413の第1弧面E7415の他の1つと第1環状壁E742との間に対応して配置される。このとき、第1突出構造体E7412の各々は、それに隣接する第1ローラE743に対して回転的に移動しており、第1ローラE743の各々は、第1環状部材E741と第1環状壁E742とによって固定的に保持されていない。したがって、第1環状壁E742は、第1環状部材E741とともに回転せず、すなわち、補助フレームFおよび補助フレームFに接続されたチェーンリングE75は、クランクスピンドルE72とともに回転しない。つまり、ユーザが後ろ向きにペダルを踏むと、クランクスピンドルE72によって第1環状部材E741が回転するように駆動されるが、第1ローラE743の各々は自転している状態であり、それに伴って第1環状壁E742及びそれに接続されたチェーンリングE75が回転することはない。
【0069】
図18、
図22、
図23、
図27及び
図28に示すように、第2ワンウェイクラッチE76は、第2環状部材E761と、第2環状壁E762と、複数の第2ローラE763とを含む。第2環状部材E761は、複数の第2突出構造体E7611と、その外周部に形成された複数の第2凹溝E7612とを有し、第2突出構造体E7611は互いに間隔をあけて配置され、第2凹溝E7612のそれぞれは、互いに隣接する2つの第2突出構造体E7611の間に位置し、第2突出構造体E7611の1つは、互いに隣接する2つの第2凹溝E7612の間に位置している。第2凹溝E7612のそれぞれは、異なる弧度を有する2つの第2弧面E7613、E7614を有している。
【0070】
第2環状部材E761と第2フレーム16とは一体的に形成することができ、第2環状部材E761は、
図19に示すように、第2フレーム16のフレクスプライン12とは反対側の面に配置されている。また、第2環状壁E762は、補助フレームFに形成され、第2凹溝E7612に面し、第2ローラE763の各々は、第2凹溝E7612の1つに配置され、第2ローラE763の各々は、第2環状部材E761と第2環状壁E762との間に配置されてもよい。
【0071】
図16、
図23、
図27および
図28に示すように、駆動ユニットE713が、第2フレーム16を時計回りに回転させるように駆動すると、第2環状部材E761が第2フレーム16とともに時計回りに回転し、第2ローラE763の各々は、第2凹溝E7612の第2弧面E7613の一方と、第2環状壁E762との間に対応して配置される。このとき、第2ローラE763の各々は、第2環状壁E762と第2環状部材E761とによって固定的に保持され、第2環状壁E762は第2環状部材E761とともに時計回りに回転し、補助フレームFに接続されたチェーンリングE75は補助フレームFとともに回転し、チェーンリングE75は、伝達部材E6によって後輪E32を自転車の進行方向に駆動する。
【0072】
図23に示すように、自転車が前方に移動するようにクランクスピンドルE72が時計回りに回転すると、クランクスピンドルE72によって第1環状部材E741が時計回りに回転するように駆動され、補助フレームFの環状側壁132が第1ローラによって時計回りに回転するように駆動される。補助フレームFの第2環状壁E762は、第2ローラE763に対して相対的に回転し、各第2ローラE763は自転状態に駆動され、補助フレームFの第2環状壁E762は、第2ローラE763を第2環状部材E761と共に保持していない。すなわち、クランクスピンドルE72が時計回りに回転し、駆動ユニットE713が動作していないときには、クランクスピンドルE72は、第1ワンウェイクラッチE74および第2ワンウェイクラッチE76によって第2フレーム16を回転駆動しない。
【0073】
なお、第1ワンウェイクラッチE74の第1環状壁E742と第2ワンウェイクラッチE76の第2環状壁E762とが一体的に形成されて補助フレームFに配置されていること、及び第2ワンウェイクラッチE76の第2環状部材E761と第2フレーム16とが一体的に形成されているなどの技術的手段により、動力供給システムE7の全体の容積を大幅に削減することができる。こうすることで、動力供給システムE7の全体の体積を大幅に削減することができる。当然ながら、異なる実施形態では、第1環状壁E742と第2環状壁E762とを非一体成形で接続したり、第2環状部材E761と第2フレーム16とを非一体成形で接続したりすることができる。
【0074】
[本実施形態の有益な効果]
本発明の電動自転車の動力供給システムは、従来の電動自転車の電源システムと比較して、組み立てが容易であり、組み立て時間が短いという利点があることに留意すべきである。
【符号の説明】
【0075】
A 高調波減速モジュールA
10 接続部材
10A 第1端部
10B 第2端部
10C 接続通路
101 カム部
1011 外周部
102 第1環状部
103 第1環状制限部
104 第2環状部
105 第2環状制限部
11 可撓性軸受
111 内輪
112 外輪
12 フレクスプライン
121 外歯状構造体
13 第1フレーム
13A 収容溝
131 フレーム本体
1311 貫通孔
1312 内側軸受溝
1313 内側側壁
132 環状側壁
1321 内周面
1322 外側軸受溝
14 第1サーキュラースプライン
141 第1内歯状構造体
15 第1軸受
151 内輪
152 外輪
16 第2フレーム
161 中空通路
162 軸受溝
163 内側側壁
164 外周部
165 タップ穴
17 第2サーキュラースプライン
171 第2内歯状構造体
18 第2軸受
181 内輪
182 外輪
19 第3軸受
191 内輪
192 外輪
20 エンドキャップ
201 貫通孔
202 軸受溝
203 内側側壁
B 自動走行車
B1 本体
B2 車輪
B21 タップ穴
B3 処理モジュール
C 動力装置
C1 駆動ユニット
C11 ステータ組立体
C12 ロータ組立体
C2 外側ハウジング
C3 外側エンドキャップ
C31 貫通孔
C32 軸受溝
C33 内側側壁
C4 ロータリーエンコーダ
C41 ピックアップユニット
C42 磁気リング
C5 補助軸受
C51 内輪
C52 外輪
C7 ブレーキ
C8 リード部材
C81 リード通路
D 搬送装置
D1 ベース
D2 コネクティング組立体
D3 処理モジュール
E 電動自転車
E1 フレームセット
E2 ハンドルバー
E31 前輪
E32 後輪
E4 サドル
E5 ブレーキシステム
E6 伝達部材
E7 動力供給システム
E71 動力装置
E711 外側ハウジング
E712 高調波減速モジュール
E713 駆動ユニット
E714 外側エンドキャップ
E7141 外側貫通孔
E715 第1補助エンドキャップ
E716 第1補助軸受
E7161 内輪
E7162 外輪
E717 トルクセンサ
E718 第2補助エンドキャップ
E719 第2補助軸受
E7191 内輪
E7192 外輪
E72 クランクスピンドル
E73 クランク
E74 第1ワンウェイクラッチ
E741 第1環状部材
E7411 中心貫通孔
E7412 第1突出構造体
E7413 第1凹溝
E7414 第1弧面
E7415 第1弧面
E742 第1環状壁
E743 第1ローラ
E75 チェーンリング
E76 第2ワンウェイクラッチ
E761 第2環状部材
E7611 第2突出構造体
E7612 第2凹溝
E7613 第2弧面
E7614 第2弧面
E762 第2環状壁
E763 第2ローラ
E8 電力システム
E9 処理モジュール
E10 ペダル
F 補助フレーム
F1 第3補助軸受
CP 中心軸
SP、SP2、SP3 密閉空間