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特開2022-6170アーティストマネージメントシステム及びサーバー装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022006170
(43)【公開日】2022-01-12
(54)【発明の名称】アーティストマネージメントシステム及びサーバー装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220104BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20220104BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2021143961
(22)【出願日】2021-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】513295618
【氏名又は名称】株式会社メディアンスフリー
(74)【代理人】
【識別番号】100101568
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 真一
(72)【発明者】
【氏名】野畑 政彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC32
(57)【要約】
【課題】アマチュアのアーティスト(ミュージシャン等)と店舗等のイベント会場間のマッチング時の契約上のトラブルを抑止可能なマネージメントシステムを提供する。
【解決手段】ミュージシャン用端末5及びイベント会場用端末6は、各登録情報をサーバー装置1に登録する。端末5は、音楽の演奏契約に関してマッチング相手を希望する信号をサーバー3のマッチングサイトへ送信する。サーバー3は相手側の端末6へマッチング希望信号を送信する。端末6からのマッチング希望信号の受信に応じて、サーバー3は共有画面である会議ルームのアクセスに必要な情報を与える信号を両端末5,6へ送信する。両端末5,6がサーバー3の会議ルーム上で送受信する交渉信号は全てデータベース4に保存され、契約内容を示す覚書信号もデータベース4に保存される。端末5より開示要求信号を受けたサーバー3は、全交渉信号及び覚書信号の一方又は双方を端末5に送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースを有するクラウドサーバー装置と、
インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うアーティスト用電子計算機と、
前記インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うイベント会場用電子計算機とを備え、
(A-1)前記アーティスト用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、アーティストに関するアーティスト登録情報を与えるアーティスト登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記アーティスト登録情報信号の受信に応じて、前記アーティストを特定するアーティスト特定信号を設定した上で、前記アーティスト登録情報信号を前記アーティスト特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記アーティスト特定信号を、前記インターネットを介して、前記アーティスト用電子計算機へ送信し、
(A-2)前記イベント会場用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、イベント会場に関するイベント会場登録情報を与えるイベント会場登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記イベント会場登録情報信号の受信に応じて、前記イベント会場を特定するイベント会場特定信号を設定した上で、前記イベント会場登録情報信号を前記イベント会場特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記イベント会場特定信号を、前記インターネットを介して、前記イベント会場用電子計算機へ送信し、
(B-1)前記アーティスト用電子計算機は、前記クラウドサーバー装置から前記インターネットを介して前記アーティスト用電子計算機に送信されて来る前記イベント会場登録情報信号の画面上の表示に基づいて、前記イベント会場に於いて自己の芸術に関する能力の発表をすることを希望する、前記アーティストのマッチング意思表示を与えるマッチング信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、
(B-2)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング信号の受信に応じて、前記イベント会場に対する前記アーティストからの前記マッチング意思表示及び前記クラウドサーバー装置上のマッチングサイトのURLを与えるマッチング伝達信号を前記イベント会場用電子計算機へ送信し、
(B-3)前記イベント会場用電子計算機は、受信した前記マッチング伝達信号が与える前記マッチングサイトの前記URLに基づいて、前記クラウドサーバー装置上の前記マッチングサイトにアクセスし、前記マッチングサイト上に表示される前記アーティスト登録情報に基づき、前記アーティストからの前記マッチング意思表示を受け入れる旨の前記イベント会場の意思表示を与えるマッチング回答信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、
(C-1)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング回答信号の受信に応じて、前記アーティストと前記イベント会場とが前記クラウドサーバー装置上の会議ルームのサイトに於いて前記インターネットを介して互いに出演交渉を行うための前記会議ルームのサイトにアクセスするための会議ルームアクセス信号を、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々へ前記インターネットを介して送信し、
(C-2)前記アーティスト用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスする一方、
(C-3)前記イベント会場用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスし、
(C-4)前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々は、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイト上に於いて相手方と前記出演交渉を行うための、自己の意思表示を与える交渉信号を、前記出演交渉の交渉段階に応じて、逐一、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイトへ送信し、
(C-5)前記クラウドサーバー装置は、前記出演交渉の各交渉段階に於ける、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機より受信した前記アーティスト側の前記交渉信号及び前記イベント会場側の前記交渉信号の各々を、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号と関連付けて、前記出演交渉の履歴事項情報を与える信号として前記データベースに順次に保存し、
前記クラウドサーバー装置と、複数のノード用コンピュータの各々とは、前記インターネットを介してブロックチェーンを形成している
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(C-6)前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機が前記出演交渉に於いて最終的に合意した旨を与える信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイトへ送信してきたときには、
前記クラウドサーバー装置は、前記データベースに保存されている各交渉段階に於ける前記アーティスト側の前記交渉信号及び前記イベント会場側の前記交渉信号に基づいて、前記アーティストが前記イベント会場に於いて自己の芸術に関する能力の発表をする出演契約の内容を示す未署名の覚書を与える未署名覚書情報信号を作成して、前記未署名覚書情報信号が与える前記未署名の覚書を前記クラウドサーバー装置上の覚書情報のサイトに表示すると共に、前記覚書情報のサイトのURLを与える信号を、前記インターネットを介して、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機へ送信し、
前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々は、前記クラウドサーバー装置上の前記覚書情報のサイトにアクセスして前記未署名の覚書の各条項を相互にチェックし合うことで前記未署名の覚書の前記各条項の内容を最終的なものとした上で、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の内の一方の電子計算機は、前記未署名の覚書に前記アーティスト及び前記イベント会場の両方の署名が付与された最終の覚書を与える最終の覚書情報信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記覚書情報のサイトに送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記覚書情報のサイトに於いて受信した前記最終の覚書情報信号に応じて、
(ア)最終的な契約内容を有し且つ前記両者署名済みの契約書としてのデータ、
(イ)最終的な合意内容を証明する作用を呈し且つ両者署名済みの、契約書に相当する証拠書面としてのデータ、或いは、
(ウ)前記契約書としてのデータ及び前記契約書に相当する証拠書面としてのデータの両方を含むデータ、
の内の何れか一つのデータを与える覚書情報信号を、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号に関連付けて、前記データベースに保存する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(D)前記アーティスト用電子計算機が、前記クラウドサーバー装置の前記データベース内に保存されている前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号の開示を求める開示要求信号を、前記アーティスト特定信号と共に、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信してきた場合には、
前記クラウドサーバー装置は、前記開示要求信号の受信に応じて、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号に関連付けられた、前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号を前記データベースより抽出して前記インターネットを介して前記アーティスト用電子計算機に送信する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(D)前記イベント会場用電子計算機が、前記クラウドサーバー装置の前記データベース内に保存されている前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号の開示を求める開示要求信号を、前記イベント会場特定信号と共に、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信してきた場合には、
前記クラウドサーバー装置は、前記イベント会場用電子計算機から送信されてきた前記開示要求信号が与える開示要求の原因の分析により当該開示要求が正当な要求であって当該開示要求を受け入れると判断したときには、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号に関連付けられた、前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号を前記データベースより抽出して前記インターネットを介して前記イベント会場用電子計算機に送信する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項5】
データベースを有するクラウドサーバー装置と、
インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うアーティスト用電子計算機と、
前記インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うイベント会場用電子計算機とを備え、
(A-1)前記アーティスト用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、アーティストに関するアーティスト登録情報を与えるアーティスト登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記アーティスト登録情報信号の受信に応じて、前記アーティストを特定するアーティスト特定信号を設定した上で、前記アーティスト登録情報信号を前記アーティスト特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記アーティスト特定信号を、前記インターネットを介して、前記アーティスト用電子計算機へ送信し、
(A-2)前記イベント会場用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、イベント会場に関するイベント会場登録情報を与えるイベント会場登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記イベント会場登録情報信号の受信に応じて、前記イベント会場を特定するイベント会場特定信号を設定した上で、前記イベント会場登録情報信号を前記イベント会場特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記イベント会場特定信号を、前記インターネットを介して、前記イベント会場用電子計算機へ送信し、
(B-1)前記イベント会場用電子計算機は、前記クラウドサーバー装置から前記インターネットを介して前記イベント会場用電子計算機に送信されて来る前記アーティスト登録情報信号の画面上の表示に基づいて、前記イベント会場に於いて前記アーティストが自己の芸術に関する能力の発表をすることを希望する、前記イベント会場のマッチング意思表示を与えるマッチング信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、
(B-2)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング信号の受信に応じて、前記アーティストに対する前記イベント会場からの前記マッチング意思表示及び前記クラウドサーバー装置上のマッチングサイトのURLを与えるマッチング伝達信号を前記アーティスト用電子計算機へ送信し、
(B-3)前記アーティスト用電子計算機は、受信した前記マッチング伝達信号が与える前記マッチングサイトの前記URLに基づいて、前記クラウドサーバー装置上の前記マッチングサイトにアクセスし、前記マッチングサイト上に表示される前記イベント会場登録情報に基づき、前記イベント会場からの前記マッチング意思表示を受け入れる旨の前記アーティストの意思表示を与えるマッチング回答信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、
(C-1)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング回答信号の受信に応じて、前記アーティストと前記イベント会場とが前記クラウドサーバー装置上の会議ルームのサイトに於いて前記インターネットを介して互いに出演交渉を行うための前記会議ルームのサイトにアクセスするための会議ルームアクセス信号を、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々へ前記インターネットを介して送信し、
(C-2)前記イベント会場用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスする一方、
(C-3)前記アーティスト用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスし、
(C-4)前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機の各々は、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイト上に於いて相手方と前記出演交渉を行うための、自己の意思表示を与える交渉信号を、前記出演交渉の交渉段階に応じて、逐一、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームへ送信し、
(C-5)前記クラウドサーバー装置は、前記出演交渉の各交渉段階に於ける、前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機より受信した前記イベント会場側の前記交渉信号及び前記アーティスト側の前記交渉信号の各々を、前記イベント会場特定信号及び前記アーティスト特定信号と関連付けて、前記出演交渉の履歴事項情報を与える信号として前記データベースに順次に保存し、
前記クラウドサーバー装置と、複数のノード用コンピュータの各々とは、前記インターネットを介してブロックチェーンを形成している
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(C-6)前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機が前記出演交渉に於いて最終的に合意した旨を与える信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームへ送信してきたときには、
前記クラウドサーバー装置は、前記データベースに保存されている各交渉段階に於ける前記イベント会場側の前記交渉信号及び前記アーティスト側の前記交渉信号に基づいて、前記アーティストが前記イベント会場に於いて自己の芸術に関する能力の発表をする出演契約の内容を示す未署名の覚書を与える未署名覚書情報信号を作成して、前記未署名覚書情報信号が与える前記未署名の覚書を前記クラウドサーバー装置上の覚書情報のサイトに表示すると共に、前記覚書情報のサイトのURLを与える信号を、前記インターネットを介して、前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機へ送信し、
前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機の各々は、前記クラウドサーバー装置上の前記覚書情報のサイトにアクセスして前記未署名の覚書の各条項を相互にチェックし合うことで前記未署名の覚書の前記各条項の内容を最終的なものとした上で、前記イベント会場用電子計算機及び前記アーティスト用電子計算機の内の一方の電子計算機は、前記未署名の覚書に前記イベント会場及び前記アーティストの両方の署名が付与された最終の覚書を与える最終の覚書情報信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記覚書情報のサイトに送信し、
前記クラウドサーバー装置は、前記覚書情報のサイトに於いて受信した前記最終の覚書情報信号に応じて、
(ア)最終的な契約内容を有し且つ前記両者署名済みの契約書としてのデータ、
(イ)最終的な合意内容を証明する作用を呈し且つ両者署名済みの、契約書に相当する証拠書面としてのデータ、或いは、
(ウ)前記契約書としてのデータ及び前記契約書に相当する証拠書面としてのデータの両方を含むデータ、
の内の何れか一つのデータを与える覚書情報信号を、前記イベント会場特定信号及び前記アーティスト特定信号に関連付けて、前記データベースに保存する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(D)前記アーティスト用電子計算機が、前記クラウドサーバー装置の前記データベース内に保存されている前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号の開示を求める開示要求信号を、前記アーティスト特定信号と共に、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信してきた場合には、
前記クラウドサーバー装置は、前記開示要求信号の受信に応じて、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号に関連付けられた、前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号を前記データベースより抽出して前記インターネットを介して前記アーティスト用電子計算機に送信する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のアーティストマネージメントシステムであって、
(D)前記イベント会場用電子計算機が、前記クラウドサーバー装置の前記データベース内に保存されている前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号の開示を求める開示要求信号を、前記イベント会場特定信号と共に、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信してきた場合には、
前記クラウドサーバー装置は、前記イベント会場用電子計算機から送信されてきた前記開示要求信号が与える開示要求の原因の分析により当該開示要求が正当な要求であって当該開示要求を受け入れると判断したときには、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号に関連付けられた、前記出演交渉の前記履歴事項情報を与える信号及び前記覚書情報信号の何れか一方の信号又は両方の信号を前記データベースより抽出して前記インターネットを介して前記イベント会場用電子計算機に送信する
ことを特徴とする、アーティストマネージメントシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の前記アーティストマネージメントシステムに於ける前記クラウドサーバー装置を備える
ことを特徴とする、サーバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミュージシャン(演奏家・声楽家・ヴォーカル・指揮者等の音楽家。)、美術家、彫刻家、陶芸家、写真家等の、様々な分野におけるアマチュア(セミプロを含む。)の「アーティスト(芸術家)」と、「イベント」を企画・運営するイベント会場との間に於けるマッチングビジネスを、ITにより実現可能とするアーティストマネージメントシステム(ビジネス関連発明)の構成に関する。本発明の上記「イベント」は、1)リアルなイベント会場でのアマチュアアーティストによる演奏等のイベントを含むのみならず、2)メジャーデビューオーディション等の様な公募イベントにアマチュアのアーティストが出演・演奏・上演等の形式で参加をするイベントも含む。更に、本発明の上記「イベント」は、3)アマチュアフェスティバル等のイベント会場に於いてアマチュアのアーティストが無償又は有償で参加して出演・演奏・上演・展示等を行うイベントを含むと共に、4)アマチュアの音楽家の創作によるネット上の音楽作品を無償又は有償でネット上に於いて配信等を行うインターネットイベントをも含む。
【背景技術】
【0002】
従来、創作音楽作品の作者とそれを求める音楽関係者との間のマッチング(例えば、特許文献1参照。)、又は、アーティストとプロデューサーとの間のマッチング(例えば、特許文献2参照。)が、提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-222287号公報
【特許文献2】特開2002-341877号公報
【特許文献3】特開2018-022482号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】日経XTECH 「3分で分かるブロックチェーン」:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00187/030100001/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くのミュージシャンは、興業的な演奏場所に於いて、人々の前で演奏・上演(「上演」とは、本願の音楽分野では、声楽家等が歌うことを意味する。以下、同義。)・発表及び配信等をする機会を求めている。ここで、「興業的な演奏場所」とは、公募によるアマチュアコンサートフェスティバル会場、プロデビューオーディションイベント会場、及び、商業を目的とするインターネット上の配信サイト等の通信を介するバーチャルな会場を、含む。この点、一握りのプロのミュージシャンは、ライブハウス・コンサート会場等の有料の興業場所に於いて演奏・上演する機会に恵まれている。又、プロのミュージシャンは、商業を目的とする大手の音楽ダウンロードサイト等での配信の機会にも恵まれている。ここで、「プロのミュージシャン」とは、レコード会社(レーベルを含む。)或いは芸能事務所(音楽プロダクションを含む。)に所属している者、又は、テレビ・ラジオ・雑誌等の各種のメディアの媒体に出演・紹介・記載されている者を言うものと、定義する(以下、同義。)。
【0006】
その反面、一般的に自己の売り込み能力或いは交渉能力に長けていない数多くのアマチュアのミュージシャン(セミプロのミュージシャンを含む。以下、同じ。)は、その実力の有無に拘らず、興業的場所に於いて演奏・上演・発表する機会、及び、商業を目的とする大手の音楽配信ダウンロードサイト等で配信する機会を、自己資金を投じてする場合を除けば、得られないことが多いという実情がある。そのため、実力が有り且つ将来性の高い能力を有するアマチュアのミュージシャンが、世に出れることなく埋もれてしまう場合が生じ得る。仮に、アマチュアのミュージシャンが興業的場所(インターネット上の音楽配信サイト等を含む。)に於いて演奏・上演・発表(配信等を含む。)する機会を得られたとしても、演奏・上演・発表(配信等を含む。)の請負契約(出演契約)の締結に際して事実上、立場の弱いアマチュアのミュージシャンが、当該出演等の契約の履行に於いてトラブルに巻き込まれる場合が有り、その様な場合に於いては、立場の弱いアマチュアのミュージシャンは泣き寝入りせざるを得ない場合も有り得る。
【0007】
他方で、特定の地域の活性化のために、店舗・演奏会場等を設けて当該地域に於いて音楽の興行を含むイベントを開催することを企画する者が、限られた予算の枠内で、多くのアマチュアのミュージシャンを集めることも容易ではない。又、料理店等の店舗経営者、及び、人が集まるその他の商業施設経営者・運営者が自己の店舗内で音楽の演奏をしてくれるミュージシャンを求める場合に於いて、当該経営者等が、自己の店舗の方針・雰囲気に適合した、実力・将来性のあるアマチュアのミュージシャンを探し出すのも簡単ではない。又、インターネット上等のバーチャルなデジタルシーンでのイベント会場(公募による音楽配信サイト等。)に於いて、アマチュアのミュージシャンを集めることが出来ないならば、主催者・経営者等の運営主体側とアマチュアのミュージシャンとの間でのビジネスチャンスの機会が得られなくもなり、商業的な利益が双方に生まれるという相乗効果も期待され得ないこととなる。勿論、アマチュアのミュージシャンが創作し録音した音源コンテンツを公募により集めて音楽配信サイト上に掲載する際に於いて、運営主体側とアマチュアのミュージシャンとの間に、適切に音源コンテンツが掲載されない等の契約上の問題点が生じ得る蓋然性が有り得る。
【0008】
この様な問題点は、アマチュアのミュージシャンの発表等の機会の問題点に限られるものではなく、音楽以外のその他の分野に属するアマチュアのアーティスト(例えば、画家、彫刻家等の芸術家。)が、種々のイベント会場等に於いて、自己の芸術に関する能力の発表等の場を求める場合に於いても生じ得る問題点である。
【0009】
(発明の目的)
この発明はその様な問題点に鑑みて成されたものであり、その主目的は、ITを利用して、演奏・配信等の機会に恵まれない乃至は演奏・配信等の場所を求めるアーティストと、その様な希望を有するアーティストを求めるイベント会場側との間のマッチングを実現し、且つ、出演契約等の契約の締結・履行に対して立場の弱いアーティストが、イベント会場側との間でトラブルに巻き込まれることを予防すると共に、現に生じたトラブルを解決し得るシステムを提供する点にある。
【0010】
又、本発明の副次的目的は、データの改ざんの防止が可能なシステムの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の主題に係るアーティストマネージメントシステムは、データベースを有するクラウドサーバー装置と、インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うアーティスト用電子計算機と、前記インターネットを介して前記クラウドサーバー装置との間で信号の送受信を行うイベント会場用電子計算機とを備え、(A-1)前記アーティスト用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、アーティストに関するアーティスト登録情報を与えるアーティスト登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、前記クラウドサーバー装置は、前記アーティスト登録情報信号の受信に応じて、前記アーティストを特定するアーティスト特定信号を設定した上で、前記アーティスト登録情報信号を前記アーティスト特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記アーティスト特定信号を、前記インターネットを介して、前記アーティスト用電子計算機へ送信し、(A-2)前記イベント会場用電子計算機は、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置にアクセスした上で、イベント会場に関するイベント会場登録情報を与えるイベント会場登録情報信号を前記クラウドサーバー装置に送信し、前記クラウドサーバー装置は、前記イベント会場登録情報信号の受信に応じて、前記イベント会場を特定するイベント会場特定信号を設定した上で、前記イベント会場登録情報信号を前記イベント会場特定信号に関連付けて前記データベースに保存すると共に、前記イベント会場特定信号を、前記インターネットを介して、前記イベント会場用電子計算機へ送信し、(B-1)前記アーティスト用電子計算機は、前記クラウドサーバー装置から前記インターネットを介して前記アーティスト用電子計算機に送信されて来る前記イベント会場登録情報信号の画面上の表示に基づいて、前記イベント会場に於いて自己の芸術に関する能力の発表をすることを希望する、前記アーティストのマッチング意思表示を与えるマッチング信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、(B-2)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング信号の受信に応じて、前記イベント会場に対する前記アーティストからの前記マッチング意思表示及び前記クラウドサーバー装置上のマッチングサイトのURLを与えるマッチング伝達信号を前記イベント会場用電子計算機へ送信し、(B-3)前記イベント会場用電子計算機は、受信した前記マッチング伝達信号が与える前記マッチングサイトの前記URLに基づいて、前記クラウドサーバー装置上の前記マッチングサイトにアクセスし、前記マッチングサイト上に表示される前記アーティスト登録情報に基づき、前記アーティストからの前記マッチング意思表示を受け入れる旨の前記イベント会場の意思表示を与えるマッチング回答信号を、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置へ送信すると、(C-1)前記クラウドサーバー装置は、前記マッチング回答信号の受信に応じて、前記アーティストと前記イベント会場とが前記クラウドサーバー装置上の会議ルームのサイトに於いて前記インターネットを介して互いに出演交渉を行うための前記会議ルームのサイトにアクセスするための会議ルームアクセス信号を、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々へ前記インターネットを介して送信し、(C-2)前記アーティスト用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスする一方、(C-3)前記イベント会場用電子計算機は、受信した前記会議ルームアクセス信号に基づいて、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置上の前記会議ルームのサイトにアクセスし、(C-4)前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機の各々は、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイト上に於いて相手方と前記出演交渉を行うための、自己の意思表示を与える交渉信号を、前記出演交渉の交渉段階に応じて、逐一、前記インターネットを介して、前記クラウドサーバー装置の前記会議ルームのサイトへ送信し、(C-5)前記クラウドサーバー装置は、前記出演交渉の各交渉段階に於ける、前記アーティスト用電子計算機及び前記イベント会場用電子計算機より受信した前記アーティスト側の前記交渉信号及び前記イベント会場側の前記交渉信号の各々を、前記アーティスト特定信号及び前記イベント会場特定信号と関連付けて、前記出演交渉の履歴事項情報を与える信号として前記データベースに順次に保存し、前記クラウドサーバー装置と、複数のノード用コンピュータの各々とは、前記インターネットを介してブロックチェーンを形成していることを特徴とする。
【0012】
以下、本発明の様々な具体化を、添付図面を基に、その効果・利点と共に、詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態1及び2に係るミュージックマネージメントシステムの構成を模式的に示すブロック図である。
図2】ミュージシャン用スマートフォンがクラウドサーバー装置にミュージシャン登録情報を登録する過程を模式的に示す図である。
図3】イベント会場用タブレット端末がクラウドサーバー装置にイベント会場登録情報を登録する過程を模式的に示す図である。
図4】ミュージシャン用スマートフォンがマッチングを希望するイベント会場を選択・登録してマッチング実行を行う過程を模式的に示す図である。
図5】本発明の実施の形態1に於けるミュージックマネージメントシステム内の主たる電気信号の送受信を模式的に示す図である。
図6】イベント会場用タブレット端末がミュージシャン用スマートフォンからのマッチング信号に対するマッチング回答信号を送信する過程を模式的に示す図である。
図7】ミュージシャン用スマートフォン及びイベント会場用タブレット端末の双方の画面に表示される、サーバー上の専用の会議ルームのサイトの画面を模式的に示す図である。
図8】ミュージシャン用スマートフォン及びイベント会場用タブレット端末の双方の画面に表示される、サーバー上の覚書のサイトの画面を模式的に示す図である。
図9】イベント会場用タブレット端末がマッチングを希望するミュージシャンを選択・登録してマッチング実行を行う過程を模式的に示す図である。
図10】本発明の実施の形態2に於けるミュージックマネージメントシステム内の主たる電気信号の送受信を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施の形態1)
本実施の形態では、アーティストの一例であるアマチュアのミュージシャンとイベント会場側とのマッチングに関する「アーティストマネージメントシステム」として、ミュージックマネージメントシステムの構成・動作について記載する。当該ミュージックマネージメントシステムの利点・効果に関しては、実施の形態2の記載後に、記載する。
【0015】
<ミュージックマネージメントシステムの構成の大要>
図1は、本実施の形態に係るミュージックマネージメントシステム100の構成を模式的に示すブロック図である。尚、図1に記載のミュージックマネージメントシステム100の構成は、後述する実施の形態2に係るミュージックマネージメントシステムの構成としても援用される。
【0016】
図1に示される通り、ミュージックマネージメントシステム100の中核部を成すクラウドサーバー装置1は、概要、同装置1の本体部であるサーバー(クラウドサーバー)3と、送受信されるデータ乃至は情報の記録部であるデータベース4と、インターネット10との間で信号の送受信を行うルーター2とより成る。ここで、サーバー3本体乃至はサーバー3の後述する各サイトは、ミュージックマネージメントシステム100の全体を統括・制御する所定のプログラム(アプリケーションソフトウェア8を含む。)が与えるコマンドに応じて作動する。
【0017】
又、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMの操作を通じて、インターネット10を介してクラウドサーバー装置1との間で信号の送受信を行う「ミュージシャン用電子計算機」である。尚、「ミュージシャン用電子計算機」としては、スマートフォンに代えて、インターネット10に接続可能な、有線又は無線による通信機能を有するその他の電子機器、例えば、タブレット端末、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、又は、ゲーム機器が、使用されても良い。
【0018】
又、イベント会場用タブレット端末6は、イベント会場E側の操作を通じて、インターネット10を介してクラウドサーバー装置1との間で信号の送受信を行う「イベント会場用電子計算機」である。同様に、「イベント会場用電子計算機」としては、タブレット端末に代えて、インターネット10に接続可能な、有線又は無線による通信機能を有するその他の電子機器、例えば、スマートフォン、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、又はゲーム機器が、使用されても良い。
【0019】
更に、外部サーバー7は、インターネット10を介してクラウドサーバー装置1との間で信号の送受信を行うために必要な、ダウンロード可能な、本システム100専用のアプリケーションソフトウェア8を、そのWEBサイト(アプリストア)内に有している。このアプリケーションソフトウェア8は、(1)ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mと、(2)イベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eとより成る。尚、外部サーバー7内にこれらのアプリケーションソフトウェア8を保有させてダウンロードさせる代わりに、サーバー3自体にこれらのアプリケーションソフトウェア8を保有させた上でサーバー3よりアプリケーションソフトウェア8(8M,8E)をダウンロード可能とする機能をサーバー3に付加して、アプリケーションソフトウェア8の利用を可能としても良い。
【0020】
ここで、本実施の形態(後述の実施の形態2でも同様。)で言う「イベント会場E」とは、音楽の演奏・上演を含む「イベント」を行うためのスペースを有する、興業場所又は興業的場所を示す広義の概念乃至は各種の業務形態を示す広義の用語である。例えば、ライブハウス、〇〇〇料理店(レストラン等),居酒屋,喫茶店・カフェ,バー又はスナック等の飲食業を主たる業務とする「店舗」、屋内のコンサートホール、百貨店の屋上等の屋外スペース乃至は屋外のオープン会場、販売促進等のためのキャンペーン会場、球場・競技場その他の会場・広場・区域・公園・教会等の宗教施設等が、「イベント会場」に含まれる。
【0021】
<ミュージックマネージメントシステムの動作>
A-0:前提
先ず、ミュージックマネージメントシステム100の運営者・管理者は、ミュージックマネージメントシステム100を用いた、ミュージシャンMとイベント会場Eとの間の音楽演奏のマッチングを示す広告を行う。そこでは、ミュージシャンM及びイベント会場E側に発信して登録を呼びかける宣伝手法(ツール)が利用される。例えば、チラシ又は音楽関係の雑誌上の広告欄に、或いは、インターネット上の各種のWEBサイト上の広告欄又はSNSや動画サイト上の広告欄に、ミュージックマネージメントシステム100に関する上記広告が掲載される。当該広告欄には、ミュージックマネージメントシステム100のサーバー3上の登録サイトのURL(住所)の表記が記載され、又は/及び、サーバー3上の登録サイトの上記URLを与えるQRコード(登録商標)が表示されている。更に、当該広告欄には、例えばGoogle Play(登録商標)の様な外部サーバー7に於けるアプリケーションソフトウェア8が格納されているWEBサイトのURLの表記又は/及び検索用語が記載され、又は/及び、上記WEBサイトのURLを与えるQRコード(登録商標)が表示されている。
【0022】
A-1:ミュージシャン登録情報の登録過程
ミュージックマネージメントシステム100を通じて演奏場所又は演奏機会を求めるミュージシャンM(個人、団体の場合には代表者)は、例えばミュージシャン用スマートフォン5を操作して、ミュージシャンMに関する以下の各種の情報(「ミュージシャン登録情報」という。)をクラウドサーバー装置1に登録する手続を、最初に行う。
【0023】
ここで、図2は、ミュージシャン用スマートフォン5がクラウドサーバー装置1に各種のミュージシャン登録情報を登録する過程を模式的に示す図である。この図2に於いては、登録手続の各過程に於いて、サーバー3より送信される信号に基づいてミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上に表示される画像が、図2(a)~図2(d)に、順次に、模式的に示されている。又、図5は、ミュージックマネージメントシステム100内の各構成要素3,4,5,6間に於ける電気信号の送受信を模式的に示す図である。
【0024】
先ず、ミュージシャン用スマートフォン5は、ブラウザの起動を通じて、インターネット上にあるサーバー3上の登録サイトを開いてアクセスする。当該登録サイトへのアクセスによりミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上に表示される画像を示す図が、図2(a)である。ディスプレイ5Dの上部には、ミュージックマネージメントシステム100の運営者・管理者側からのPR情報を示す画像信号が表示されており、その下部には、ミュージシャン登録情報を登録するための釦「ミュージシャン用登録」及びイベント会場登録情報を登録するための釦「イベント会場用登録」を示す画像信号が表示されている。この過程に於いては、ミュージシャンMは、ディスプレイ5D上の釦「ミュージシャン用登録」を選択してタッチする。これにより、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャン登録情報の登録の要望を与える信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。
【0025】
斯かる信号の受信を受けて、サーバー3は、その登録サイトより、ミュージシャン登録情報として入力すべき複数の事項が順次に列記された画面を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、その結果、ミュージシャン用スマートフォン5は、図2(b)に示される画像をディスプレイ5D上に表示する。ここで、ミュージシャンM自身に係わる情報である「ミュージシャン登録情報」として、例えば、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「連絡先」、「音楽のジャンル(ポップス・ジャズ・ロック・クラシック等)」、使用楽器(使用楽器がギターならば電気ギター又はアコスティックギターと入力。)、編成情報(個人又はバンド・団体(ツイン・トリオ・カルテット乃至クインテット等)、活動履歴、国籍・地域名、メールアドレス、ID及びパスワード等が列記される。尚、「声楽」も、ここでいう「音楽」のジャンルに含まれる。そこで、ミュージシャンMは、図2(b)に示される画像内の各登録事項欄に、対応するデータを順次に入力していく。その際に、ミュージシャンMが例えば自己の演奏・上演を録画・録音した動画乃至は映像のデータ(例えばYouTube(登録商標)上の動画像。)又は自己の演奏・上演を録音した音声データ、或いは、自己又は自己の演奏・上演を撮影した写真等の静止画データを有するときには、ミュージシャンMは、ディスプレイ5D上に表示された釦「動画・静止画」をタッチ操作する。斯かる操作により、サーバー3上の「マイページ」のサイト(図1図5参照。)の画面を与える信号が、サーバー3より、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信される。これにより、「マイページ」のサイトの画面(図示せず。)が、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上に表示される。ミュージシャンMは、自己が保有する上記の動画データ・静止画データ又は音声データの信号を「マイページ」の画面上に転送・記録させた上で、画面上の釦「保存」(図示せず。)にタッチ操作する。斯かるタッチ操作により、ミュージシャンMが提供した上記の動画データ・静止画データ又は音声データの信号は、インターネット10及びルーターを介して、サーバー3上の「マイページ」のサイトへ送信されて保存され、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5Dの画面は、図2(b)に示される画面に戻る。これ以降より、ミュージシャンMが提供した上記の動画データ・静止画データ又は音声データは、「ミュージシャン登録情報」として登録されたこととなる。尚、本システムに於いて、管理・運営側若しくは登録者が、登録情報を公開するか公開しないかの釦選択等によって公開情報の表示を制限することが出来る様にしても構わない。図2(b)に示される画像内の全ての登録事項欄への入力が完了すると、ミュージシャンMは図2(b)の画像内の釦「登録完了」をタッチすることで、ミュージシャン用スマートフォン5は、登録完了信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。当該登録完了信号を受けたサーバー3の登録サイトは、当該登録完了信号が与える各登録事項に誤りが無いか否かを判断する。ここで、一部の登録事項に誤りが有ると判断したときには、サーバー3の登録サイトは、図2(c)に例示される様な、全登録事項中、誤りがある登録事項を指摘する画像を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。この場合、ミュージシャンMは、ディスプレイ5D上に於いて、誤りがあると指摘された登録事項を逐一修正し、修正完了後に釦「修正」にタッチ操作する。斯かる操作により、ミュージシャン用スマートフォン5は、修正済みのミュージシャン登録情報を与える信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。サーバー3の登録サイトは、各登録事項に誤りが無いと判断したときには、図2(d)に例示される様な、「下記内容での登録完了」を伝える文章及び各登録事項の内容を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。これにより、ミュージシャン用スマートフォン5は、そのディスプレイ5D上に、図2(d)に例示される画像を表示する。若しミュージシャンMが完了済みの登録事項の中の一部を変更したいと考える場合には、ミュージシャンMは釦「変更」をタッチ操作して、変更希望を示す信号をインターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。その結果、サーバー3の登録サイトは、再度、図2(b)に示される画像を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。その後の操作・信号の送受信は既述の通りである。
【0026】
その後は、上記登録完了信号の受信に応じてミュージシャン登録情報の登録手続完了と判断したサーバー3は、ミュージシャンMを特定するための付加情報として「会員番号」を設定し、ミュージシャンMの上記の会員番号、並びに、当該登録サイト内にある上記ID及び上記パスワード等の情報を与える「ミュージシャン特定信号」を生成する。その上で、サーバー3は、当該登録サイト内にある「ミュージシャン登録情報」を与えるミュージシャン登録情報信号を、上記ミュージシャン特定信号と共に、データベース4へ送信する。データベース4は、サーバー3からの制御指令信号に応じて、ミュージシャンMのミュージシャン特定信号を「ミュージシャン登録情報」のエリア内に保存すると共に、ミュージシャンMのミュージシャン登録情報信号を、ミュージシャンMのミュージシャン特定信号に関連付けた上で「ミュージシャン登録情報」のエリア内に保存する。そして、サーバー3は、上記ミュージシャン特定信号が与えるミュージシャンMの会員番号及びIDが電気的に記載されたeメール信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5のメールアドレスへ送信する。これにより、ミュージシャンMは、自己の会員番号及びIDの情報乃至はデータを取得する。尚、ミュージシャンMは、上記のID及びパスワードの情報の入力によって、上記登録サイト内にある「ミュージシャン登録情報」の修正・追加・閲覧を行うことが出来ると共に、サイト内にある各種の公開情報への応募・閲覧により公開情報への参加を行うことが出来る。
【0027】
A-2:イベント会場登録情報の登録過程
以下に於いては、通信を介した展開、例えば、インターネット上の配信サイト等での展開についても、単に「イベント会場」という。即ち、「イベント会場」とは、公募イベント(インターネット上の実施展開のみの場合を含む。)の様な、バーチャルなネットイベントをも含む概念である。
【0028】
概要;イベント会場用電子計算機は、インターネットを介して、クラウドサーバー装置にアクセスした上で、イベント会場用電子計算機の操作者であるイベント会場に関する後述の「イベント会場登録情報」を与えるイベント会場登録情報信号をクラウドサーバー装置に送信する。クラウドサーバー装置は、イベント会場登録情報信号の受信に応じて、少なくともイベント会場を特定するための会員番号を与えるイベント会場特定信号を設定した上で、イベント会場登録情報信号をイベント会場特定信号に関連付けてデータベースに保存する。と共に、クラウドサーバー装置は、少なくとも会員番号の情報を与えるイベント会場特定信号を、インターネットを介して、イベント会場用電子計算機へ送信する。詳細は以下の通りである。
【0029】
詳細;先ず、ライブハウス、イベントホール、屋外スペース、店舗又はインターネット上の配信サイト等のイベント会場Eの主催者・運営者・オーナー乃至は代表者(以下、単に「イベント会場E」という。)は、例えば、1)音楽の演奏乃至は上演を地域おこし等のイベントの一つとして行う企画を考えたものとする。或いは、イベント会場Eは、2)演奏等自体を店舗等のイベントとして行う企画を考えたものとする。或いは、イベント会場Eは、3)アマチュアのミュージシャンを主とした、単なるフェスティバルコンサートムリュモアレを有料のイベントとして興行する企画を考えたものとする。或いは、イベント会場Eは、4)アマチュアのミュージシャンがメジャーデビューのためのオーディション・コンテストに参加して、各ミュージシャンのライブコンサートをイベント会場E側が審査するイベントを行う企画を考えたものとする。或いは、イベント会場Eは、5)音楽配信サイトにインターネットを介してアマチュアのミュージシャンより応募された作品、即ち、アマチュアのミュージシャン等の録音された音楽コンテンツをインターネット上で配信してランキング人気投票等を行う企画を「公募イベント」の一つとして考えたものとする。この様に、アマチュアのミュージシャンの参加により行われるイベントの企画には、種々のものが考えられる。そして、イベント会場Eは、その様なイベントの企画を考えた際に、図1のミュージックマネージメントシステム100を通じて、当該イベントに参加してもらえるミュージシャンとのマッチングを行うこととする。
【0030】
そこで、イベント会場Eは、例えば図1のイベント会場用タブレット端末6を操作して、イベント会場Eに関する以下の各種の情報(既述の「イベント会場登録情報」という。)をクラウドサーバー装置1に登録する手続を行う。
【0031】
ここで、図3は、イベント会場用タブレット端末6がクラウドサーバー装置1に各種のイベント会場登録情報を登録する過程を模式的に示す図である。図3に於いては、登録手続の各過程に於いて、サーバー3より送信される信号に基づいてイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上に表示される画像が、図3(a)~図3(d)に、順次に、模式的に例示されている。この登録手続きの記載に関しても、既述の図5の開示内容が参照される。
【0032】
先ず、イベント会場用タブレット端末6は、ブラウザの起動を通じて、インターネット上にあるサーバー3上の登録サイトを開いてアクセスする。当該登録サイトへのアクセスによりイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上に表示される画像を模式的に示す図が、図3(a)である。この過程に於いては、イベント会場Eは、ディスプレイ6D上の釦「イベント会場用登録」又は釦「公募イベント用登録」の何れかを選択してタッチする。斯かる釦選択に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、「イベント会場の登録情報」の登録の要望を与える登録要望信号S1、又は、「公募イベントの登録情報」の登録の要望を与える登録要望信号S2を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。尚、以下の記載に於いては、上記の「イベント会場の登録情報」及び「公募イベントの登録情報」の各々を、共に「イベント会場登録情報」として統一的に定義・記載するものとする。
【0033】
先ず、上記のイベント会場の登録情報に関する登録要望信号S1の受信を受けて、サーバー3は、その登録サイトより、イベント会場登録情報として入力すべき複数の登録事項が順次に列記された画面を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。その結果、イベント会場用タブレット端末6は、図3(b)に例示される画像をディスプレイ6D上に表示する。即ち、図3(a)の「イベント会場用登録」の釦が選択されたならば、イベント会場に係わる情報である「イベント会場登録情報」として、以下の複数の登録事項がイベント会場用タブレット端末6の画面6D上に列記される。例えば、「会場名」、「住所」、「国名」、「連絡先」、「業務形態」(ライブハウス、〇〇レストラン等の店舗、コンサートホール等。)、「希望する音楽のジャンル(Jポップス・ジャズ・ロック・クラシック等)」、「会場の規模(坪数、座席数等。)」、「会場の見学の有無」、「希望するミュージシャンの編成情報(個人又はバンド等。)」、メールアドレス、ID及びパスワード等が、列記される。そこで、イベント会場Eは、図3(b)に示される画像内の各登録事項欄に、対応するデータを順次に入力していく。その際に、イベント会場Eが例えば会場内を録画・録音した動画乃至は映像のデータ(例えばYouTube(登録商標)上の動画像。)又は会場内を撮影した写真等の静止画データを有するときには、イベント会場Eは、ディスプレイ6D上に表示された釦「動画・静止画」をタッチ操作する。斯かるタッチ操作により、サーバー3上の「マイページ」のサイト(図1図5参照。)の画面を与える信号が、サーバー3より、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信される。これにより、「マイページ」のサイトの画面(図示せず。)が、イベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上に表示される。イベント会場Eは、上記のイベント会場の動画データ又は静止画データの信号を「マイページ」の画面上に転送・記録させた上で、画面上の釦「保存」(図示せず。)にタッチ操作する。斯かるタッチ操作により、イベント会場Eが提供した上記の動画データ又は静止画データの信号は、インターネット10及びルーターを介して、サーバー3上の「マイページ」のサイトへ送信されて保存され、イベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6Dの画面は、図3(b)に示される画面に戻る。これ以降より、イベント会場Eが提供した上記の動画データ又は静止画データは、「イベント会場登録情報」として登録されたこととなる。図3(b)に示される画像内の全ての登録事項欄への入力が完了すると、イベント会場Eは図3(b)の画像内の釦「登録完了」をタッチすることで、イベント会場用タブレット端末6は、登録完了信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。当該登録完了信号を受けたサーバー3の登録サイトは、当該登録完了信号が与える各登録事項に誤りが無いか否かを判断する。ここで、一部の登録事項に誤りが有ると判断したときには、サーバー3の登録サイトは、図3(c)に例示される様な、全登録事項中、誤りがある登録事項を指摘する画像を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。この場合、イベント会場Eは、ディスプレイ6D上に於いて、誤りがあると指摘された登録事項を逐一修正し、修正完了後に釦「修正」にタッチ操作する。斯かる操作により、イベント会場用タブレット端末6は、修正済みのイベント会場登録情報を与える信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。サーバー3の登録サイトは、各登録事項に誤りが無いと判断したときには、図3(d)に例示される様な、「下記内容で登録完了しました。」を表示する文章及び各登録事項の内容を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。これにより、イベント会場用タブレット端末6は、そのディスプレイ6D上に、図3(d)に例示される画像を表示する。若しイベント会場Eが完了済みの登録事項の中の一部を変更したいと考える場合には、イベント会場Eは釦「変更」をタッチ操作して、変更希望を示す信号をインターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。その結果、サーバー3の登録サイトは、再度、図3(b)に示される画像を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。その後の操作・信号の送受信は既述の通りである。
【0034】
他方、図3(a)の「公募イベント用登録」の釦が選択されたならば、サーバー3からの信号を受けたイベント会場用タブレット端末6は、図3(e)に例示される画像をディスプレイ6D上に表示する。即ち、音楽配信サイトによる配信イベントに係わる情報である「イベント会場登録情報」として、以下の複数の登録事項がイベント会場用タブレット端末6の画面6D上に列記される。例えば、「配信サイト名」、「サイトのURL」、「国名」、「連絡先」、「業務形態」、「希望する音楽のジャンル(Jポップス・ジャズ・ロック・クラシック等)」、「希望するミュージシャンの編成情報(個人又はバンド等。)」、メールアドレス、ID及びパスワード等の欄が、列記される。そこで、イベント会場Eは、図3(e)に示される画像内の各登録事項欄に、対応するデータを順次に入力していく。尚、ここでは、「業務形態」の欄へのデータ入力例としては、「ネット配信」等となる。そして、図3(e)に示される画像内の全ての登録事項欄への入力が完了すると、イベント会場Eは図3(e)の画像内の釦「登録完了」をタッチすることで、イベント会場用タブレット端末6は、登録完了信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3へ送信する。当該登録完了信号を受けたサーバー3の登録サイトは、当該登録完了信号が与える各登録事項に誤りが無いか否かを判断する。これ以降のサーバー3の登録サイト及びイベント会場用タブレット端末6の動作乃至は機能・信号の送受信・画面表示等は、図3(c)及び図3(d)の表示並びに図3(c)及び図3(d)に基づいた既述の記載と同等となるので、それらの既述の図示・記載が援用される。
【0035】
その後は、上記登録完了信号の受信に応じてイベント会場登録情報の登録手続完了と判断したサーバー3は、イベント会場Eを特定するための付加情報として「会員番号」を設定し、イベント会場Eの上記の会員番号、並びに、当該登録サイト内にある上記ID及び上記パスワード等の情報を与える「イベント会場特定信号」を生成する。その上で、サーバー3は、当該登録サイト内にある「イベント会場登録情報」を与えるイベント会場登録情報信号を、上記イベント会場特定信号と共に、データベース4へ送信する。データベース4は、サーバー3からの制御指令信号に応じて、イベント会場Eのイベント会場特定信号を「イベント会場登録情報」のエリア内に保存すると共に、イベント会場Eのイベント会場登録情報信号を、イベント会場Eのイベント会場特定信号に関連付けた上で「イベント会場登録情報」のエリア内に保存する。そして、サーバー3は、上記イベント会場特定信号が与えるイベント会場Eの会員番号及びIDが電気的に記載されたeメール信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6のメールアドレスへ送信する。これにより、イベント会場Eは、当該会場の会員番号及びIDの報乃至はデータを取得する。尚、イベント会場Eは、上記のID及びパスワードの情報の入力によって、上記登録サイト内にある「イベント会場登録情報」の修正・追加・閲覧を行うことが出来ると共に、サイト内にある各種の公開情報への応募・閲覧により公開情報への参加を行うことが出来る。
【0036】
B:ミュージシャンMからのマッチング過程
B-1;マッチングの意思表示(マッチング信号の送信)
大要;ミュージシャン用電子計算機は、インターネット等を介した通信により取得したミュージシャン用アプリケーションソフトウェアを駆動し、当該アプリの駆動後にクラウドサーバー装置からインターネットを介してミュージシャン用電子計算機に送信されて来るイベント会場登録情報信号の画面上の表示に基づいて、マッチング信号を、インターネットを介して、クラウドサーバー装置へ送信する。ここでの「マッチング信号」とは、自己の希望するイベント会場(インターネット上の開催も含む。)に於いて音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)をすることを希望するミュージシャン側の当該イベント会場側とのマッチングの意思表示を与える信号である。本手続過程の詳細は次の通りである。
【0037】
詳細;先ず、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMの操作に応じて、図1の外部サーバー7のWEBサイト(アプリストア)若しくはクラウドサーバー装置1より、インターネット10を介して、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア(ネイティブアプリ)8Mをダウンロードしインストールすることで、当該アプリケーションソフトウェア8Mを取得する。尚、ミュージシャンMは、既述した「ミュージシャン登録情報」の登録手続を行う前に、事前に、外部サーバー7よりミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mを、インターネット10を介して取得しておいても良い。その上で、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMの操作に基づき、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mを駆動する。このアプリ8Mの駆動に応じて、クラウドサーバー装置1のサーバー3上のマッチングサイト(図1図5参照。)は、データベース4に保存されている「イベント会場登録情報」に基づいて、ミュージシャンMがそこで音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)をしたいと希望するイベント会場を選択させるためのマッチング用画面を手続の進行に応じて順次に与える信号を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。尚、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記のネイティブアプリ8Mの利用に代えて、(1)インストールが不要で且つインターネットを利用してブラウザ上から能動的に操作可能な、クラウドサーバー装置1により提供される「WEBアプリ(WEBアプリケーション)」を利用することで、当該ミュージシャンMの能動的な操作に基づいて、マッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良い。又は、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記のネイティブアプリ8Mの利用に代えて、(2)アプリストアよりダウンロード・インストールされて成る「ハイブリッドアプリ(ハイブリッドアプリケーション)」を利用することで、当該ミュージシャンMの能動的な操作に基づいて、マッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良い。又は、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記のネイティブアプリ8Mの利用に代えて、(3)基本的にユーザー側によるダウンロード・インストールの作業は不要ではあるが、通常はアプリストアに登録された上で当該アプリストアからユーザー側の作業によって端末機器にダウンロード・インストールされる「PWA(Progressive Web Apps)」を利用することで、当該ミュージシャンMの能動的な操作に基づいて、マッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良い。尚、PWAは、ネイティブアプリケーションの様に動作するWEBアプリケーションであり、オフラインでも動作し、且つ、プッシュ通知等の機能も可能とする。或いは、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記のネイティブアプリ8Mの利用に代えて、(4)当該ミュージシャンMの能動的な操作に基づいて、クラウドサーバー装置1のサーバー3上のマッチングサイト等の環境提供(プラットフォームの提供)を受けることで、マッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくことも可能である。ここで、「プラットフォーム」とは、一般ユーザー側から見得る部分を考量しつつ、クラウドサーバー装置1側に於いてプログラミング等の処理を行うことで生成されるシステムを組んで成り、ネット接続可能な端末機器により操作可能となるものである。上記「プラットフォーム」としては、サービス型プラットフォーム、クラウド型プラットフォーム、クロス(マルチ)型プラットフォーム、Webサイト(サービス)型プラットフォーム、又は、ポータルサイト型プラットフォーム(ポータルプラットフォーム等)等が、適用可能である。更には、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記のネイティブアプリ8Mの利用に代えて、(5)「TWA(Trusted Web Activities)」を利用することでマッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良い。ここで、上記のネイティブアプリ、WEBアプリ、ハイブリッドアプリ、PWA、TWA、及び、プラットフォームの提供等の各種アプリ・各種機器の各々を、「クラウドサーバー接続手段」と定義し称呼することとする。
【0038】
ここで、図4は、サーバー3上のマッチングサイトより送信されて来る上記マッチング用画面を与える信号に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5がそのディスプレイ5D上に表示する、各手続過程に於けるマッチング用画面を模式的に示す図である。
【0039】
先ず、図4(a)に示される通り、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mの駆動に応じて、サーバー3上のマッチングサイトは、音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)を行うべきエリア乃至は地域をミュージシャンMに選択させるための画像(イラスト・テキスト・動画・音声等を含む。)を与える信号を、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、その画面がディスプレイ5D上に表示される。斯かる画面の表示に応じて、ミュージシャンMは、演奏・上演・発表(配信等を含む。)したいと思う少なくとも一つのエリア乃至は地域を選択し、選択完了時点で画面内の釦「ピックアップ」をタッチ等の操作により選択する。この操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMにより選択された全てのエリア乃至は地域の情報乃至データを与える信号を、インターネット10を介して、サーバー3上のマッチングサイトへ送信する。但し、これらの作業は、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mの駆動によってインターネット10を介してクラウドサーバー装置1のサーバー3上のマッチングサイトにアクセスした上で、クラウドのサーバー3上の当該マッチングサイト上での操作としても良い。
【0040】
次に、図4(b)に示される通り、サーバー3上のマッチングサイトは、データベース4内の「イベント会場登録情報」に基づいて、選択された全エリア乃至は地域内に存在する全イベント会場の業務形態(ライブハウス、〇〇〇料理レストラン等の店舗、ネット配信等)を一列に亘って順次に表示する信号を、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、その画面がディスプレイ5D上に表示される。斯かる表示を受けて、ミュージシャンMは、そこで音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)を行いたいと考える、少なくとも一つのイベント会場の業務形態を選択し、画面内の釦「ピックアップ」をタッチ等の操作により選択する。この操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMにより選択された全てのイベント会場の業務形態の情報乃至データを与える信号を、インターネット10を介して、サーバー3上のマッチングサイトへ送信する。尚、ミュージシャンMが、図4(b)に示されるディスプレイ5D上の画面が次回のマッチング操作時に於いても再表示されることを希望する場合には、ディスプレイ5Dの画面上の釦「保存」をタッチ等による操作により選択することとなる。又、ミュージシャンMが図4(b)に示されるディスプレイ5Dの画面内の釦「会場側のoffer」をタッチ等の選択の操作をするときには、この時点で「オファー」がある場合には、「オファー」をしているイベント会場が属する業務形態が自動的に選択される。
【0041】
次に、図4(c)に示される通り、サーバー3上のマッチングサイトは、データベース4内の「イベント会場登録情報」に基づいて、選択された全ての業務形態に拘わるイベント会場の各々が表示されたリストアップページの画面を与える信号を、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、その画面がディスプレイ5D上に表示される。斯かる表示を受けて、ミュージシャンMは、画面中の希望するイベント会場の内の一つ以上を選択して釦「ピックアップ」をタッチ等の操作により選択すると、ミュージシャン用スマートフォン5は、当該イベント会場を指示する信号をサーバー3上のマッチングサイトへ送信する。
【0042】
斯かる送信信号の受信に応じて、サーバー3のマッチングサイトは、データベース4内の「イベント会場登録情報」に基づいて、図4(d)に示される様な、当該イベント会場の登録情報の全てを与える画面を表示する信号を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、当該画面がディスプレイ5D上に表示される。ここで、ミュージシャンMが当該画面内の釦「動画・静止画」をタッチ等の操作により選択すると、ミュージシャン用スマートフォン5からの送信信号に応じてサーバー3のマッチングサイトが連動し、サーバー3のマッチングサイトは、選択されたイベント会場に関する動画・静止画のデータが予めデータベース4内に保存されている場合には、当該イベント会場に関する動画・静止画のデータを与える信号を、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。斯かる送信により、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上には、当該イベント会場に関する動画・静止画も表示される。他方、サーバー3のマッチングサイトが、選択されたイベント会場に関する動画・静止画のデータが予めデータベース4内に保存されていないと判断した場合には、動画・静止画のデータを与える如何なる信号もミュージシャン用スマートフォン5へは送信されず、ディスプレイ5D上には、当該イベント会場に関する動画・静止画は表示されない。或いは、「動画・静止画無し」等の画面が、ディスプレイ5D上に表示される。
【0043】
ここで、ミュージシャンMがディスプレイ5Dの画面上に表示されたイベント会場登録情報より当該イベント会場とのマッチングを希望しないと判断した場合には、ミュージシャンMは、ディスプレイ5Dの画面上に表示された釦「戻る」を、タッチ等の操作により選択する。斯かるタッチ等の選択の操作に応答してミュージシャン用スマートフォン5から発信される信号を受信したサーバー3のマッチングサイトは、再び、図4(c)に示される画面を表示する信号を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、当該画面がディスプレイ5D上に表示される。そして、ミュージシャンMは、再表示された図4(c)に示されるマッチング画面より、次に希望する他のイベント会場の一つを選択して釦「ピックアップ」をタッチ等の選択の操作をし、ミュージシャン用スマートフォン5とサーバー3のマッチングサイト間の信号の送受信によって、同様の手続過程が実行される。
【0044】
他方、ミュージシャンMが、ディスプレイ5Dの画面上に表示されたイベント会場登録情報より、当該イベント会場とのマッチングを希望すると判断した場合には、ミュージシャンMは、ディスプレイ5Dの画面内の釦「マッチング登録」を、タッチ等の操作により選択する。斯かるタッチ等の選択の操作に応じてミュージシャン用スマートフォン5より発信された信号を受信したサーバー3のマッチングサイトは、図4(e)に示される「マッチング登録」の画面を表示する信号を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、当該画面がディスプレイ5D上に表示される。このマッチング登録の画面には、図4(e)に示される様に、ミュージシャンMがマッチングを希望した相手であるイベント会場の欄に、希望したことを示すレ印が表示される。この「マッチング登録」に於いて、ミュージシャンMが、図4(e)の画面内の釦「マイページに保存」をタッチ等の操作により選択すると、斯かる選択操作に応じて、サーバー3のマッチングサイトは、マッチング希望相手の当該イベント会場を示すデータをミュージシャンM用の「マイページサイト」に保存する。そして、サーバー3のマッチングサイトは、「マイページへの保存完了」の画像を表示する信号を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5へ送信し、当該画像「マイページへの保存完了」がミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上に表示される(図4(f)を参照。)。と共に、サーバー3のマッチングサイトは、ミュージシャン用スマートフォン5に対して、そのディスプレイ5D上のマッチング希望相手先のイベント会場Eの欄の右側欄に、「レ」印に代えて、「済」印の表示を与える(図4(f)を参照。)。
【0045】
そして、ミュージシャンMがその他のイベント会場とのマッチングを更に希望する場合には、ミュージシャンMは、ディスプレイ5D上の画面内の釦「戻る」を、タッチ等の操作により選択することとなる。斯かるタッチ等の選択の操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5とサーバー3のマッチングサイト間の信号の送受信によって、図4(c)に示される画面がディスプレイ5D上に再度表示される。この時、既にマッチング登録されたイベント会場については、当該イベント会場の欄の右側欄5B内に「済」の印が表示される(図4(c)を参照。)。その後は、既述の手続過程・信号の授受が続行される。
【0046】
そして、最終的に、ミュージシャンMがその間でマッチングを希望する全てのイベント会場が定まった段階で、ミュージシャンMは、図4(e)の画面内の釦「マッチング実行」に対して、タッチ等の選択の操作をする。斯かるタッチ等の選択の操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5は、ミュージシャンMがマッチング相手として選択した、図4(c)に示される各々のイベント会場側との間でマッチングを行う旨のミュージシャンMの意思表示を与える「マッチング信号」を、インターネット10を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。
【0047】
ここで、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mを駆動した後の、これらの一連の作業に関しては、インターネット10を介して、そのクラウドのサーバー3上のマッチングサイトにアクセスし、ミュージシャン用スマートフォン5が電気的に接続されているクラウドサーバー装置1上での操作としても良い。
【0048】
B-2;マッチング伝達信号の送信
ミュージシャン用スマートフォン5より上記の「マッチング信号」を受信したサーバー3のマッチングサイトは、インターネット10を介して、マッチング相手とされた各イベント会場Eのイベント会場用タブレット端末6へマッチング伝達信号を送信する。即ち、図6(a)に示される様に、サーバー3のマッチングサイトは、上記マッチング信号の受信に応じて、ミュージシャンMからのマッチングの意思表示、及び、サーバー3上のマッチングサイトのURLを与える「マッチング伝達信号」を、eメール信号として、マッチング相手の各イベント会場Eのイベント会場用タブレット端末6へ送信する。
【0049】
B-3;マッチング相手の各イベント会場Eのマッチング回答
上記マッチング伝達信号(eメール信号)を受信した各イベント会場Eのイベント会場用タブレット端末6は、当該eメールの内容を見たイベント会場E側のクリック操作に応じて、サーバー3のマッチングサイトの上記URLに基づいて、サーバー3のマッチングサイトにアクセスする。このアクセスに応じて、サーバー3のマッチングサイトより送信される信号がイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上に表示される画面を示す図が、図6(b)である。この図6(b)に示される画面の上部に於ける「詳細」部分には、マッチングを希望しているミュージシャンMのミュージシャン登録情報の全て(動画像・静止画像等を含む。)が表示されている。そして、図6(b)に示される画面の中央部には、マッチング相手とされた当該イベント会場E側が上記ミュージシャン登録情報に基づき当該ミュージシャンMからのマッチング意思表示を受け入れるか否かのイベント会場E側の判断を成した上で当該意思表示を示すための「マッチング回答ボタン」(YES,NO)が表示されている。更に、図6(b)に示される画面の下部に於ける「詳細」部分には、イベント会場E側の判断が「NO」である場合の理由が書き込まれる。この「詳細」部分については、予め用意されたコメントを選択する仕組みを取り入れても良い。
【0050】
ここで、上記ミュージシャン登録情報を踏まえて、マッチングの相手側に指名されたイベント会場E側は、ミュージシャンMからのマッチング意思表示を受け入れてミュージシャンMとの間で音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)の契約交渉を行っても良いと、判断したものとする。この場合、イベント会場E側はディスプレイ6D上の画面内の釦「YES」をタッチ等の操作で選択し、当該タッチ等の選択の操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、ミュージシャンMからのマッチング意思表示を受け入れる旨のイベント会場の意思表示を与えるマッチング回答信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。他方、当該イベント会場E側は、ミュージシャンMからのマッチング意思表示を受け入れない旨を判断したときには、ディスプレイ6D上の画面内の釦「NO」をタッチ等の操作で選択し、イベント会場用タブレット端末6は、ミュージシャンMからのマッチング意思表示を受け入れない旨のイベント会場の意思表示を与えるマッチング回答信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。その際に、イベント会場用タブレット端末6は、ミュージシャンMからのマッチング意思表示を拒否する旨の理由を与える信号を、上記マッチング回答信号と共に、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。或いは、イベント会場用タブレット端末6は、上記の拒否理由を示す事無く、単に、「NO」を意味するマッチング回答信号のみをサーバー3のマッチングサイトへ送信しても良い。或いは、イベント会場用タブレット端末6は、何らのマッチング回答信号を送信しないとしても良い。
【0051】
C-1-1;マッチング相手先の「或るイベント会場」のマッチング回答が「YES」を与える場合
サーバー3のマッチングサイトは、「YES」の回答を与えるマッチング回答信号の受信に応じて、(1)「YES」の回答信号、及び、(2)ミュージシャンMと相手先の内の或るイベント会場Eとがサーバー3上の「会議ルーム」のサイトに於いて互いに出演交渉を行うための場所である上記会議ルームのサイトにアクセスするために必要な会議ルームアクセス信号を、eメール信号として、送信する。即ち、サーバー3のマッチングサイトは、「YES」の回答である旨を示すと共に、会議ルームのサイトのURL及び会議ルームのサイトに入室するためのミュージシャンMと相手先の内の或るイベント会場Eとに共通の鍵の情報(鍵情報)を与える会議ルームアクセス信号(eメール信号)を、インターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5のメールアドレスへ送信する。加えて、サーバー3のマッチングサイトは、上記会議ルームのサイトのURL及び会議ルームのサイトに入室するためのミュージシャンMと相手先の内の或るイベント会場Eとに共通の鍵の情報(鍵情報)を与える会議ルームアクセス信号(eメール信号)を、インターネット10を介して、対応するイベント会場Eのイベント会場用タブレット端末6のメールアドレスへ送信する。会議ルームは、インターネット10を介したビデオ会議システム・チャットシステム・伝言デジタルシステム等の双方向通信可能なシステム構築であるが、リアルタイム相互通信システムに限られる必要性はないものとする。尚、伝言デジタルシステムについては、音声・テキスト・映像のメッセージ等が可能であり、又、期限・時限型の自動消滅型に限られることもない。加えて、本実施の形態に係るミュージックマネージメントシステム100及びクラウドサーバー装置1は、サーバー3上の会議ルームのサイトに於いて、インターネット10を介したビデオ会議システム・チャットシステム・伝言デジタルシステム等の全てを完備しなくとも良い。
【0052】
C-1-2;マッチング相手先の「或るイベント会場」のマッチング回答が「NO」を与える場合
サーバー3のマッチングサイトは、当該イベント会場E側からの「NO」の回答を与えるマッチング回答信号の受信に応じて、当該イベント会場Eの意思が「NO」である旨を与える信号、及び、その理由を与える信号を、eメール信号として、ミュージシャン用スマートフォン5のメールアドレスへ送信する。或いは、サーバー3のマッチングサイトは、理由無しで、単に当該イベント会場Eの意思が「NO」である旨を与える信号のみをミュージシャン用スマートフォン5のメールアドレスへ送信しても良い。或いは、サーバー3のマッチングサイトは、何らのeメール信号を送信しないとしても良い。
【0053】
C-2;ミュージシャンMからの会議ルームへのアクセス
サーバー3のマッチングサイトより「YES」の回答信号及び会議ルームアクセス信号のeメールを受信したミュージシャン用スマートフォン5は、上記会議ルームアクセス信号が与える会議ルームのサイトのURLに基づいて、サーバー3上の会議ルームのサイトにアクセスする。斯かるアクセスに応じて、サーバー3の会議ルームのサイトは、少なくともミュージシャンMに既に付与されている会員番号、ID及び共通の鍵情報を入力する画面を与える信号をミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。この場合、既に登録されているミュージシャンMのパスワード等の他の情報をも入力させる画面が付加されても良い。そこで、ミュージシャンMの情報入力操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5は、少なくともミュージシャンMの会員番号、ID、(パスワード)及び共通の鍵情報を与える「第1会議ルームアクセス信号」を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3上の会議ルームのサイトへ送信する。
【0054】
C-3;相手側のイベント会場Eからの会議ルームへのアクセス
サーバー3のマッチングサイトより会議ルームアクセス信号のeメールを受信したイベント会場用タブレット端末6は、上記会議ルームアクセス信号が与える上記会議ルームのサイトのURLに基づいて、サーバー3上の会議ルームのサイトにアクセスする。斯かるアクセスに応じて、サーバー3の会議ルームのサイトは、少なくともイベント会場Eに既に付与されている会員番号、ID及び共通の鍵情報を入力する画面を与える信号をイベント会場用タブレット端末6へ送信する。そこで、イベント会場E側の情報入力操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、少なくともイベント会場Eの会員番号、ID及び共通の鍵情報を与える「第2会議ルームアクセス信号」を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3上の会議ルームのサイトへ送信する。この場合も、既に登録されているイベント会場Eのパスワード等の他の情報をもイベント会場E側に入力させるための画面が、付加されても良い。
【0055】
C-4;会議ルーム上でのミュージシャンMとイベント会場E側との出演交渉
概要;ミュージシャン用電子計算機及びイベント会場用電子計算機の各々は、クラウドサーバー装置の専用の会議ルームのサイト(共有画面)上に於いて相手方とリアルタイムで出演交渉を行うための、自己の意思表示を与える「交渉信号」を、出演交渉の交渉段階に応じて、逐一、インターネットを介して、クラウドサーバー装置の上記会議ルームのサイトへ送信する。ここで、会議ルームは、インターネット10を介したビデオ会議システム・チャットシステム・伝言デジタルシステム等の双方向通信可能なシステム構築であるが、リアルタイム相互通信システムに限られる必要性はないものとする。尚、伝言デジタルシステムについては、音声・テキスト・映像のメッセージ等が可能であり、又、期限・時限型の自動消滅型に限られることもない。加えて、本実施の形態に係るミュージックマネージメントシステム100及びクラウドサーバー装置1は、サーバー3上の会議ルームのサイトに於いて、インターネット10を介したビデオ会議システム・チャットシステム・伝言デジタルシステム等の全てを完備しなくとも良い。
【0056】
詳細;ミュージシャン用スマートフォン5及びマッチング相手先のイベント会場用タブレット端末6の双方からアクセス信号を受信したサーバー3上の会議ルームのサイトは、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の双方のディスプレイ5D,6Dに対して、双方が共通の「鍵情報」に基づき共にアクセス可能な「専用の会議ルーム」の画面を与える信号を送信する。この「専用の会議ルーム」は、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6間で相互通信を行うための「ツール」を使用することによって、インターネット10を介して、自己の意思表示を画面上にリアルタイムで交互に書き込むことが出来るサイト、或いは、自己の意思を画面上に於いてリアルタイムで交互に話せる(表示出来る)サイトである。斯かる「ツール」としては、例えば、インターネットビデオ会議(音声メッセージのみの場合を含む。)、或いは、テキストチャットの様なチャット又は日本語ワープロソフト等のソフトウェアが、使用される。
【0057】
ここで、図7は、その様な「専用の会議ルーム」の、ディスプレイ5D,6D上の画面内での時々刻々と表示されていく交渉内容を、その交渉時刻と共に、模式的に示す図である。図7に於いて、「M」はミュージシャンM側からの交渉での意思表示を示す交渉信号の内容を示しており、「E」はマッチング相手先のイベント会場E側からの交渉での意思表示を示す交渉信号の内容を示している。又、インターネット10を介してのビデオ会議の場合には、その交渉のやり取りが記録された映像(音声を含む。)が保存されることになる。又、伝言デジタルシステムの様に、相互のリアルタイム通信が行われない場合にも、図7の様に互いのテキスト、ビデオメッセージ(音声メッセージのみを含む。)等が保存されることとなる。ここで、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の双方より「専用の会議ルーム」へリアルタイムで交互に送信される各交渉信号が与える出演交渉の内容としては、次の事項が考えられる。例えば、音楽の演奏・上演・発表(配信等を含む。)の実施日、ステージ一回当たりの演奏・上演時間、一日のステージ出演回数、1ステージ当たりの出演料(ギャラ)、出演料保証の有無、契約キャンセル可能期間、契約解除の相手側への連絡の要・損害の支払いの有無、債務不履行時の違約金等が、挙げられる。ミュージシャンMに支払われる出演料としては、イベント会場への入場料の〇〇%分とすることが考えられる。例えば、1ドリンク付きの入場料の内の50%の金額がミュージシャンMに支払われる出演料として設定される。又、飲食店舗系等の場合には、1人ずつのチャージバック制(〇〇円)も考えられる。例えば、チャージ料500円×人数分=出演料が考えられる。どの様な場合でも、店舗等のイベント会場Eに来たイベント参加者は、他の料理・飲料をイベント会場E側へ注文する場合が通常と判断されるので、その様な設定であってもイベント会場Eが不利となる訳ではない。
【0058】
C-5;出演交渉の履歴事項情報(交渉内容)を与える交渉信号のデータベース4への保存
サーバー3の会議ルームのサイトは、ミュージシャンMとイベント会場E間の出演交渉の各交渉段階に於ける交渉内容をデータベース4内に保存乃至記録する。即ち、サーバー3は、両者M,E間の出演交渉の各交渉段階に於いてミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の双方より受信する、ミュージシャンM側の交渉信号及びイベント会場E側の交渉信号の各々を、ミュージシャン特定信号及びイベント会場特定信号と関連付けて、出演交渉の履歴事項情報(交渉内容)を与える信号として、データベース4内に順次に保存乃至記録する。その結果、ミュージシャンMとそのマッチング相手先のイベント会場E間の出演交渉の各段階に於ける、会議ルームの画面上にリアルタイムで表示される両者の意思表示の全てが、履歴事項情報(交渉内容)として、データベース4内に保存・記録される。例えば、図7に例示される交渉内容の全てが、「履歴事項情報」として、データベース4内に保存される。尚、両者M,Eの両会員番号、両ID及び両パスワード等(ミュージシャン特定信号・イベント会場特定信号)と関連付けられた交渉信号のデータ全て乃至は履歴事項情報のデータ全ては、所定の期間内、例えば、少なくとも1か月間は、データベース4内に保存される。既述の通り、データベース4内に保存・記録される交渉信号のデータ乃至は履歴事項情報のデータには、映像、ビデオ、画像(動画像,静止画像)、又は、音声も含まれる。
【0059】
C-6;覚書情報信号のデータベース4への保存
サーバー3の会議ルームのサイト上でのミュージシャンMとイベント会場E間の出演交渉の結果、交渉が物別れ(不合意)となった場合には、ミュージシャンM又は相手方のイベント会場Eは、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D又はイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上の画面内の釦「不成立」(図7参照。)に、タッチ等の選択の操作をする。このタッチ等の選択の操作による信号に応じて、サーバー3は、当該専用の会議ルームのサイトの画面を消去する信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6に送信する。と共に、サーバー3は、両者M,Eの両会員番号等に関連付けられてデータベース4内に保存されている交渉信号のデータ全て乃至は履歴事項情報のデータ全てを破棄乃至は抹消する処理を実行する。尚、本実施の形態に於いては、サーバー3の会議ルームのサイト上でのミュージシャンMとイベント会場E間の上記出演交渉が「合意」する場合とは、両者M,Eが共に図7に例示された「合意」の釦をタッチ等により選択操作をした場合である。
【0060】
他方、サーバー3の会議ルームのサイト上でのミュージシャンMとイベント会場E間の出演交渉が最終合意に達した場合には、ミュージシャンM及び相手方のイベント会場Eの双方が、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D及びイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上の画面内の釦「合意」(図7参照。)に対して、タッチ等の選択の操作をする。斯かるタッチ等の選択の操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の双方は、当該出演交渉が最終的に合意した旨を与える信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、サーバー3の会議ルームのサイトに送信する。この最終合意信号を受信したサーバー3の会議ルームのサイトは、イベント会場登録時の、「覚書(契約書に該当。)の雛形(契約書の雛形)」に則った基本項目(出演条件等)が入力されたデータベース4内に保存されている「覚書(=契約書)」である、「未署名覚書情報信号」が与える未署名の覚書を、サーバー3内の覚書情報のサイト上に表示する。と共に、サーバー3の会議ルームのサイトは、当該覚書情報のサイトのURLを与える信号を、eメール信号として、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6へ送信する。ここで、「未署名覚書情報信号」とは、ミュージシャンMが当該イベント会場Eに於いて音楽を演奏・上演・発表(配信等を含む。)する出演契約の合意内容の全て又は主たる事項を項目列挙形式で以って示す、未署名の「覚書」を与える信号である。このeメール信号の受信に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、サーバー3内の覚書情報のサイトにアクセスする。その結果、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上及びイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上には、例えば図8に例示される様な未署名の「覚書」を与える信号の画像が表示される。この未署名の覚書の共通の画面表示(共有画面表示)に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、未署名の覚書の各条項を相互に連絡を取り合ってチェックし合い、若し修正箇所が有れば、相手方の同意を得て修正する。この場合の修正協議に関しては、例えば、Skypeのチャット機能の様に共通画面上でインターネット10を介して会話することで行うか、或いは、Skypeチャット形式で修正追加を行う。そして、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、当該未署名の覚書の各条項の内容を最終的なものとした上で、当該未署名の覚書の画面内の署名欄に署名を付与する。この場合、当該未署名の覚書の署名欄には、ミュージシャンMの氏名及びイベント会場Eの会場名が既に自動的に付与・反映されていて、ミュージシャンM及びイベント会場Eの各々は、図8の画面内の対応する釦「最終確認」をタッチ等の選択操作により押す。斯かるタッチ等の選択操作に応じて、サーバー3の覚書情報のサイトは、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上及びイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上の未署名の覚書の画面内に、「最終確認」の画像(図示せず。)を表示する。或いは、ミュージシャンM及びイベント会場Eの各々は、図8の画面内の対応する釦「最終確認」をタッチ等の選択操作により押す。すると、斯かるタッチ等の選択操作に応じて、サーバー3の覚書情報のサイトは、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上及びイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上の未署名の覚書の署名欄に、ミュージシャンMの氏名及びイベント会場Eの会場名を自動的に表示・付与する。そして、覚書を最終承諾した証としての最終確認の釦の選択操作により署名の付与をした側のミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の一方の移動体機器5,6は、両者M,Eの各署名が付与されて成る最終段階の「覚書」を与える「最終の覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)を作成し、当該「最終の覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3内の覚書情報のサイトに送信する。上記最終の覚書情報信号(覚書整理番号を含む。)を受信したサーバー3内の覚書情報のサイトは、当該最終の覚書情報信号(覚書整理番号を含む。)に基づき、最終的な契約内容を有する押印の無い両者署名済みの「覚書」(=契約書)を与える「覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)を生成し、当該覚書情報信号(覚書整理番号を含む。)を、ミュージシャン特定信号及びイベント会場特定信号に関連付けて、「覚書情報」として、データベース4内に保存する。この「覚書情報」は、出演契約の契約内容を示す、当事者M,Eにとって重要な情報乃至は証拠資料であるので、既述の交渉信号の保存期間と比較して長期間に亘って、データベース4内に保存される。例えば、当該覚書情報は、少なくとも半年~1年間、データベース4内に保存される。尚、上記覚書情報信号が与える最終的且つ両者署名済みの覚書(契約書)のデジタルデータ中には、両者の各押印のデータが無い乃至は存在していない。しかし、電子判子等の種々の捺印化技術を利用して両者の各押印のデータが最終的且つ両者署名済みの覚書(契約書)のデジタルデータ中に含まれていても良い。加えて、「両者署名済み」及び「押印無し」、又は、「両者署名済み」及び「押印有り」の覚書(契約書)のデジタルデータの作成・保存に関しては、インターネット等の通信インフラ回線に接続されている各種の端末機(スマートフォン、タブレット端末、パソコン等。)の画面等に両当事者が電子ペン等の電子ツール機器で又は電子ペン等及び電子印鑑等の電子ツール機器を使用して、電子署名をして成る又は電子署名及び電子押印して成る、デジタルデータとしての契約書である「覚書」を与える覚書情報信号が、クラウド上で生成されて、データベース4内に保存されても良い。或いは、「両者署名済み」の覚書(契約書)のデジタルデータのクラウド上での生成・保存に関しては、生体認証技術の様な各種の認証技術とAI等との活用によって、例えば「当事者〇〇の「声」で以って契約文書番号〇〇号の契約書を承認しました。」と言う様なシーンの映像収録データ若しくは音声収録データと、当事者本人の生体認証データと、覚書内の詳細データ等とを、互いに紐付けして成る、約定のデジタルデータを、出演契約に関する「契約の成立及び契約内容の特定」の「証」と成る法的証拠デジタルデータとして、即ち、「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」のデジタルデータとして、クラウド上で生成し保存しても良い。更に詳述すれば、
ア)署名のデジタルデータ又は署名及び押印(捺印)の両デジタルデータが覚書(契約書)・後述する確認書・メモ書き等の「契約書に相当する法的証拠書面」等の該当文書のデジタルデータ内に含まれて成る法的証拠データが、「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」のデジタルデータとしてクラウド上で生成されてデータベース内に記録・保存される場合、及び、
イ)声認証(音声声紋),指紋・掌紋認証,指静脈認証,顔認証,アイリス(虹採)認証,耳音響認証等の各生体認証技術、XR,8K以上の超高精細映像,ホログラム(3Dホログラム、アバター(自分の分身となるキャラクター)等。),AI等の各技術の活用によって、各当事者本人の生体認証データ(声認識,顔認識等。)が、当事者間の約定及び契約決済情報データ(収録映像・収録音声・画像・テキスト等。)並びに覚書(契約書)又は「契約書に相当する法的証拠書面」等の該当文書のデータに紐付けされて成る法的証拠データが、「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」のデジタルデータとして、クラウド上で生成されてデータベース内に記録・保存される場合が有る。
従って、留意すべき点として、本実施の形態では、「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」に於ける「両者署名済み」という用語乃至は概念は、上記のア)に該当する場合の他、上記イ)に該当する場合をも含む、広義の意味で捉えられることとなる、即ち、広義の「両者署名済み」を指す。以下の記載では、上記広義の「両者署名済み」という用語、又は、単に、「両者署名済み」という用語が、用いられる。
その上で、サーバー3内の覚書情報のサイトは、「覚書」の各契約内容を与える「覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)を、eメール信号に添付するファイルの信号として、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々のメールアドレスに送信する。このeメール信号の受信によって、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、添付ファイルより「覚書」をアウトプットし、ミュージシャンM及びイベント会場Eは、共に、アウトプットされた乃至は印刷された当該覚書を出演契約の証拠資料として保持することとなる。或いは、サーバー3内の覚書情報のサイトは、「覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)が与える「覚書」の各契約内容をeメールの本文の文章として直接に記載したeメール信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々のメールアドレスに送信しても良い。この場合には、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、受信したeメール信号が与えるeメールの本文の文章を端末5,6内に保存し、又は、当該eメールの本文の文章を印刷された文書としてアウトプットする。或いは、サーバー3内の覚書情報のサイトは、「覚書情報信号」(覚書整理番号を含む。)が与える「覚書」の各契約内容が記載されたファイル(例えばpdfファイル。)を保有するサイトのURL(位置情報)を与えるeメール信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々のメールアドレスに送信しても良い。この場合には、ミュージシャン用スマートフォン5及びイベント会場用タブレット端末6の各々は、eメール信号が与える上記URLのサイトにアクセスして、当該サイトより「覚書」の各契約内容が記載された上記ファイルをダウンロードして各端末5,6内に上記ファイルを保存する。これにより、ミュージシャンM及びイベント会場Eは、共に、対応する各端末5,6内に、「覚書」のデータを保存・保持することが出来る。尚、サーバー3は、イベント会場Eとの間で「覚書」を作成するまでに至った当該ミュージシャンMの会員番号等の情報を与える信号を、合意回数・演奏ないし上演回数を与える信号の一つとして、データベース4の「ミュージシャン登録情報」内に保存する。この合意回数・演奏ないし上演回数は、当該ミュージシャンMの将来性を示す指針ないしパロメーターの一つと成る。又、この時点では、上記の覚書整理番号のデータ乃至は情報は、既述のミュージシャン特定信号及びイベント会場特定信号の各々に含まれるデータ乃至は情報の一つとなる。
【0061】
D;ミュージシャンMからの開示要求
イベント会場E側と本システム100を介して出演契約を締結したアマチュアのミュージシャンMは、イベント会場E側と比較して実質的には弱い一方当事者である。そのため、ミュージシャンMは、例えば出演料の未払い等の、契約の履行の前後・履行時に於ける契約上のトラブルに巻き込まれる可能性が有り得る。その様なトラブルに於いては、ミュージシャンM側からイベント会場E側に対して抗議を申し立てて、ミュージシャンMは問題の解決を図る必要がある。その際に、ミュージシャンMは、当該出演交渉の段階での両当事者の意思表示の全内容及び両当事者間で合意の上交わした覚書を証拠として保持して、相手側のイベント会場E側に自己の主張を裏付ける証拠として提示することが出来れば、ミュージシャンMにとっては有難いことである。本システム100は、その様なトラブルにも対処可能な、以下の情報送信機能を有する。
【0062】
今、契約履行上のトラブルに見舞われているミュージシャンMが、問題解決の手段として、ミュージシャン用スマートフォン5内に保存されているミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mの起動操作を行ったとする。この場合、ミュージシャン用スマートフォン5は、クラウドサーバー装置1のデータベース4内に保存されている出演交渉段階での各履歴事項情報を与える交渉信号及び署名済みの覚書を与える覚書情報信号の内の何れか一方の信号又は両方の信号の開示を求める開示要求信号を、少なくともミュージシャン特定信号(会員番号、ID、パスワード、覚書整理番号)の送信と共に、クラウドサーバー装置1へ送信する。クラウドサーバー装置1は、上記開示要求信号の受信に応じて、ミュージシャン特定信号及びイベント会場特定信号に関連付けられた、出演交渉段階での各履歴事項情報を与える交渉信号及び覚書情報信号の内の何れか一方の信号又は両方の信号をデータベース4より抽出して、ルーター2及びインターネット10を介して、ミュージシャン用スマートフォン5に送信する。斯かる送信により、ミュージシャン用スマートフォン5は、イベント会場E側との間の出演交渉段階での各履歴事項情報を与える交渉内容、又は/及び、最終的な両当事者の署名が付された覚書を取得する。そして、問題解決のために、ミュージシャンMは、マッチング相手のイベント会場E側に対して、当該出演契約の内容の証拠として、出演交渉段階での各履歴事項情報(交渉内容)又は/及び両当事者の署名・日付が付された覚書を提示して自己の主張を展開していくこととなる。
【0063】
一方、例えばミュージシャンMが契約で定められた出演日・出演時間に来なかったという様な、ミュージシャンM側の債務不履行によって、逆に、イベント会場E側が損害を受ける場合が生じ得る。この場合には、例外的な情報処理乃至は例外的な処置として、イベント会場E側が、ミュージックマネージメントシステム100に於いて、当該出演契約上から生じたトラブルを解決するための証拠データを保有することが出来る様に、同システム100は対応する。即ち、イベント会場用タブレット端末6は、外部サーバー7より、イベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eを、インターネット10を介して取得した上で、イベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eを起動し、イベント会場E側は、サーバー3より送信される信号によりディスプレイ6D上に表示される画面内の釦「開示要求」(図示せず。)をタッチ操作する。斯かるタッチ操作に応じて、サーバー3は、イベント会場E側が開示要求を行うこととなった原因の例を予め設定して列挙した画面を与える信号をイベント会場用タブレット端末6に送信する。イベント会場E側は、上記信号によりディスプレイ6D上に表示される画面(図示せず。)に表示される複数の原因事項の内から該当する原因事項(例えば、ミュージシャンMの債務不履行。)をタッチ等の操作により選択し、イベント会場用タブレット端末6は選択された原因事項を示す信号をサーバー3へ送信する。この信号の受信・分析に応じて、サーバー3は、イベント会場E側からの開示要求が正当な要求であって当該開示要求を受け入れると判断したときには、例外処置として、ミュージシャン用会員番号等及びイベント会場用会員番号等(ID、パスワード及び該当覚書整理番号をも含む。)(少なくともイベント会場用会員番号等)の入力欄及び「開示要求」の釦を表示する画面を与える信号をイベント会場用タブレット端末6に送信する。そこで、当該画面の信号を受信したイベント会場用タブレット端末6は、ミュージシャン特定信号及びイベント会場特定信号(ID、パスワード及び該当覚書整理番号を含む。)(少なくともイベント会場特定信号)と共に、上記の開示要求信号をサーバー3へ送信する。この場合、サーバー3は、上記開示要求信号が証拠データとしてその開示の要求・指令を行うデータ乃至情報の種類に応じて、データベース4より抽出した、出演交渉段階での各履歴事項情報を与える交渉信号及び署名済みの覚書を与える覚書情報信号の内の何れか一方の信号又は両方の信号を、ルーター2及びインターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信することとなる。これにより、イベント会場E側は、出演交渉段階での各履歴事項情報又は/及び署名済みの覚書を、自己の主張の証拠として、取得する。
【0064】
尚、クラウドサーバー装置1は、ミュージシャンM又は/及びイベント会場E側の覚書の再発行の要望に応じて、再発行済みの覚書を与える覚書情報信号を、有償又は無償にて、ミュージシャン用スマートフォン5又は/及びイベント会場用タブレット端末6へ送信するサービスも提供する。
【0065】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1とは逆に、ミュージックマネージメントシステム100に於いて、イベント会場E側から各ミュージシャンMに対してマッチング処理を行う場合が記載される。従って、図1図2図3図6図7及び図8の開示内容、並びに、それらの図面に対応する実施の形態1に於ける各記載が、本実施の形態に於いて、援用される。実施の形態1との主たる相違点は、マッチング登録・実行の情報処理及び本システム100の各構成要素4,5,6,7間の主たる電気信号の流れにある。
【0066】
ここで、図9は、イベント会場用タブレット端末6が既登録の複数のミュージシャンの登録情報からマッチングを希望するミュージシャンMを選択・登録してマッチング実行を行う過程を模式的に示す図である。又、図10は、本実施の形態に於けるミュージックマネージメントシステム100内の主たる電気信号の送受信を模式的に示す図である。
【0067】
B-1;店舗のオーナー等のイベント会場E側からのマッチング過程
大要;イベント会場用電子計算機は、インターネットを介して取得したイベント会場用アプリケーションソフトウェアを駆動し、当該アプリの駆動後にクラウドサーバー装置からインターネットを介してイベント会場用電子計算機に送信されて来るミュージシャン登録情報信号の画面上の表示に基づいて、マッチング信号を、インターネットを介して、クラウドサーバー装置へ送信する。ここでの「マッチング信号」とは、自己のイベント会場(インターネット配信サイトを含む。)に於いて希望するミュージシャンが音楽の演奏・上演・配信をすることを希望するイベント会場側による、当該ミュージシャンとの間のマッチングの意思表示を与える信号である。本手続過程の詳細は次の通りである。尚、以下の記載に於いては、イベント会場は、インターネット配信サイトを含む概念・用語である。
【0068】
詳細;先ず、イベント会場用タブレット端末6は、イベント会場E側の操作に応じて、図1の外部サーバー7より、インターネット10を介して、イベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eをダウンロードしインストールすることで、当該アプリケーションソフトウェア8Eを取得する。ここで、上記のイベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eを外部サーバー7よりダウンロードすることに代えて、サーバー3内に当該アプリケーションソフトウェア8Eを保存させてサーバー3から直接に当該アプリケーションソフトウェア8Eをダウンロードする機能をサーバー3に付加しても良い。尚、イベント会場E側は、既述した「イベント会場登録情報」の登録手続を行う前に、事前に、外部サーバー7よりイベント会場用アプリケーションソフトウェア8Eを、インターネット10を介して取得しておいても良い。その上で、イベント会場用タブレット端末6は、イベント会場E側の操作に基づき、イベント会場用用アプリケーションソフトウェア8Eを駆動する。このアプリ8Eの駆動に応じて、サーバー3上のマッチングサイト(図1図10参照。)は、データベース4に保存されている「ミュージシャン登録情報」に基づいて、イベント会場E側が同会場で音楽の演奏・上演・配信をしてもらいたいと希望するミュージシャンMをイベント会場E側で選択させるためのマッチング用画面を手続の進行に応じて順次に与える信号を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。尚、実施の形態1と同様に、上記のネイティブアプリ8Eの利用に代えて、イベント会場用タブレット端末6は、(1)「WEBアプリ(WEBアプリケーション)」を利用することでマッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良く、又は、(2)「ハイブリッドアプリ(ハイブリッドアプリケーション)」を利用することでマッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良く、又は、(3)「PWA(Progressive Web Apps)」を利用することでマッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良く、或いは、(4)クラウドサーバー装置1のサーバー3上のマッチングサイト等の環境提供(プラットフォームの提供)を受けることで、マッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくことも可能であり、更には、(5)「TWA(Trusted Web Activities)」を利用することでマッチング過程以降の各過程を能動的に進めていくこととしても良い。ここで、上記のネイティブアプリ、WEBアプリ、ハイブリッドアプリ、PWA、TWA、及び、プラットフォームの提供等の各種アプリ・各種機器の各々を、「クラウドサーバー接続手段」と定義し称呼することとする。
【0069】
先ず、図9(a)に示される通り、ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア8Mの駆動に応じて、サーバー3上のマッチングサイトは、ミュージシャンMのジャンルをイベント会場E側に選択させるための画像を与える信号を、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、その画面がディスプレイ6D上に表示される。斯かる画面の表示に応じて、イベント会場E側は、当該会場に於いてミュージシャンMに演奏・上演してもらいたいと思う、少なくとも一つのジャンルを選択し、選択完了時点で画面内の釦「ピックアップ」をタッチ等によって選択・操作する。この操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、イベント会場E側により選択された全てのジャンルを与える信号を、インターネット10を介して、サーバー3上のマッチングサイトへ送信する。
【0070】
次に、図9(b)に示される通り、サーバー3上のマッチングサイトは、データベース4内の「ミュージシャン登録情報」に基づいて、イベント会場E側により選択された全ジャンルに属するミュージシャンMの編成別の情報乃至データを一列に亘って順次に表示する画像を与える信号を、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、その画面がディスプレイ6D上に表示される。斯かる表示を受けて、イベント会場E側は、少なくとも一つのミュージシャンMの編成を選択し、画面内の釦「ピックアップ」をタッチ等によって選択・操作する。この操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、イベント会場E側により選択された全てのミュージシャンMの編成の情報乃至データを与える信号を、インターネット10を介して、サーバー3上のマッチングサイトへ送信する。尚、イベント会場E側が、図9(b)に示されるディスプレイ6D上の画面が次回のマッチング操作時に於いても再表示されることを希望する場合には、ディスプレイ6Dの画面上の釦「保存」をタッチ等によって選択・操作することとなる。
【0071】
次に、図9(c)に示される通り、サーバー3上のマッチングサイトは、データベース4内の「ミュージシャン登録情報」に基づいて、選択された編成に属する全てのミュージシャンMの各々が表示されたリストアップページの画面を与える信号を、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、その画面がディスプレイ6D上に表示される。斯かる表示を受けて、イベント会場E側は、画面中のミュージシャンMの内の一つ以上を選択して釦「ピックアップ」をタッチ等によって選択・操作をすると、イベント会場用タブレット端末6は、当該ミュージシャンMを指示する信号をサーバー3上のマッチングサイトへ送信する。斯かる送信信号の受信に応じて、サーバー3のマッチングサイトは、データベース4内の「ミュージシャン登録情報」に基づいて、図9(d)に示される様な、当該ミュージシャンMの登録情報の全てを与える画面を表示する信号を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、当該画面がディスプレイ6D上に表示される。ここで、イベント会場E側が、当該画面内の釦「動画・静止画・音声」をタッチ等によって選択・操作するものとする。すると、イベント会場用タブレット端末6から送信される信号に応じて、サーバー3のミュージシャンM用のマイページのサイトが連動する。即ち、サーバー3のマイページのサイトは、選択されたミュージシャンMに関する動画・静止画・音声のデータが予め当該マイページ内に保存されていることを判断した場合には、当該ミュージシャンMの演奏・上演に関する動画・静止画・音声のデータを与える信号を、イベント会場用タブレット端末6へ送信する。斯かる送信により、イベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上には、当該ミュージシャンMの演奏・上演に関する動画・静止画・音声のデータが表示される。他方、サーバー3のマイページのサイトが、選択されたミュージシャンMの演奏・上演に関する動画・静止画・音声のデータが予め保存されていないと判断した場合には、動画・静止画・音声のデータを与える如何なる信号もイベント会場用タブレット端末6へは送信されず、ディスプレイ6D上には、当該ミュージシャンMの演奏・上演に関する動画・静止画・音声のデータは表示されない。或いは、「無し」の画面が表示される様にしても良い。ここで、イベント会場E側がディスプレイ6Dの画面上に表示されたミュージシャン登録情報より当該ミュージシャンMとのマッチングを希望しないと判断した場合には、イベント会場E側はディスプレイ6Dの画面上に表示された釦「戻る」をタッチ等によって選択・操作する。斯かるタッチ等の選択・操作に応答してイベント会場用タブレット端末6から発信される信号を受信したサーバー3のマッチングサイトは、再び、図9(c)に示される画面を表示する信号を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、当該画面がディスプレイ6D上に表示される。そして、イベント会場E側は、再表示された図9(c)に示されるマッチング画面より、次に希望する他のミュージシャンMの一つを選択して釦「ピックアップ」をタッチ等により選択・操作をし、イベント会場用タブレット端末6とサーバー3のマッチングサイト間の信号の送受信によって、同様の手続過程が実行される。他方、イベント会場E側が、ディスプレイ6Dの画面上に表示されたミュージシャン登録情報より、当該ミュージシャンMとのマッチングを希望すると判断した場合には、イベント会場E側はディスプレイ6Dの画面内の釦「マッチング登録」に対してタッチ等の選択の操作をする。斯かるタッチ等の選択の操作に応じてイベント会場用タブレット端末6より発信された信号を受信したサーバー3のマッチングサイトは、図9(e)に示される「マッチング登録」の画面を表示する信号を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、当該画面がディスプレイ6D上に表示される。このマッチング登録の画面には、図9(e)に示される様に、イベント会場E側がマッチングを希望した相手であるミュージシャンMの欄に、希望したことを示すレ印が表示される。この「マッチング登録」に於いて、イベント会場E側が、図9(e)の画面内の釦「マイページに保存」をタッチ等の操作により選択すると、斯かる選択操作に応じて、サーバー3のマッチングサイトは、マッチング希望相手の当該ミュージシャンを示すデータを、イベント会場E用の「マイページサイト」に保存する。そして、サーバー3のマッチングサイトは、「マイページへの保存完了」の画像を表示する信号を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6へ送信し、当該画像「マイページへの保存完了」がイベント会場用タブレット端末6のディスプレイ6D上に表示される(図9(f)を参照。)。と共に、サーバー3のマッチングサイトは、イベント会場用タブレット端末6に対して、そのディスプレイ6D上のマッチング希望相手先のミュージシャンMの欄の右側欄に、「レ」印に代えて、「済」印の表示を与える(図9(f)を参照。)。そして、イベント会場E側がその他のミュージシャンMとのマッチングを更に希望する場合には、イベント会場E側は、ディスプレイ6D上の画面内の釦「戻る」を、タッチ等の操作によって選択することとなる。斯かるタッチ等の選択の操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6とサーバー3のマッチングサイト間の信号の送受信によって、図9(c)に示される画面がディスプレイ6D上に再度表示される。この時、既にマッチング登録されたミュージシャンMに対しては、図9(c)に示す様に、当該ミュージシャンMの欄の右側の欄6B内に、「済」の印が表示される。その後は、既述の手続過程・信号の授受が続行される。そして、最終的に、イベント会場E側がその間でマッチングを希望する全てのミュージシャンMが定まった段階で、イベント会場E側は図9(e)の画面内の釦「マッチング実行」をタッチ等によって選択・操作する。この時、イベント会場E側が、マッチング登録されているミュージシャンMの欄のチェックを外せば、マッチング実行は回避される。又、マッチング希望先のミュージシャンMの登録情報は、イベント会場E用のマイページのサイト内に保存され得る。斯かるタッチ等の選択・操作に応じて、イベント会場用タブレット端末6は、図9(c)に示されるミュージシャンMの内でイベント会場E側がマッチング相手として選択した各ミュージシャンMとの間でマッチングを行う旨のイベント会場E側の意思表示を与える「マッチング信号」を、インターネット10を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。
【0072】
B-2;マッチング伝達信号の送信
イベント会場用タブレット端末6より上記の「マッチング信号」を受信したサーバー3のマッチングサイトは、インターネット10を介して、マッチング相手とされた各ミュージシャンMのミュージシャン用スマートフォン5へマッチング伝達信号を送信する。即ち、サーバー3のマッチングサイトは、上記マッチング信号の受信に応じて、イベント会場E側からのマッチングの意思表示、及び、サーバー3上のマッチングサイトのURLを与える「マッチング伝達信号」を、eメール信号として、マッチング相手の各ミュージシャンMのミュージシャン用スマートフォン5へ送信する。
【0073】
B-3;マッチング相手の各ミュージシャンMのマッチング回答
上記マッチング伝達信号(eメール信号)を受信した各ミュージシャンMのミュージシャン用スマートフォン5は、当該eメールの内容を見たミュージシャンMのタッチ等の操作に応じて、サーバー3のマッチングサイトの上記URLに基づいて、サーバー3のマッチングサイトにアクセスする。このアクセスに応じて、サーバー3のマッチングサイトより送信される信号は、ミュージシャン用スマートフォン5のディスプレイ5D上に所定の画面を表示させる。この所定の画面の上部に於ける「詳細」部分には、マッチングを希望しているイベント会場E側のイベント会場登録情報の全て(動画像・静止画像等を含む。)が表示されている。そして、この所定の画面の中央部には、マッチング相手とされた当該ミュージシャンMが上記イベント会場登録情報に基づき当該イベント会場E側からのマッチング意思表示を受け入れるか否かのミュージシャンMの判断を成した上で当該意思表示を示すための「マッチング回答ボタン」(YES,NO)が表示されている。更に、この所定の画面の下部に於ける「詳細」部分には、ミュージシャンMの判断が「NO」である場合の理由が書き込まれる。尚、「NO」の場合のプリセットコメントを、ミュージシャンMが選べる様に構成されていても良い。
【0074】
ここで、上記イベント会場登録情報を踏まえて、マッチングの相手側に指名されたミュージシャンMは、イベント会場E側からのマッチング意思表示を受け入れてイベント会場Eとの間で音楽の演奏・上演の契約交渉を行っても良いと、判断したものとする。この場合、ミュージシャンMはディスプレイ5D上の画面内の釦「YES」をタッチ等により選択・操作し、当該タッチ等の選択・操作に応じて、ミュージシャン用スマートフォン5は、イベント会場E側からのマッチング意思表示を受け入れる旨のミュージシャンMの意思表示を与えるマッチング回答信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。他方、当該ミュージシャンMは、イベント会場E側からのマッチング意思表示を受け入れない旨を判断したときには、ディスプレイ5D上の画面内の釦「NO」をタッチ等により選択・操作し、ミュージシャン用スマートフォン5は、イベント会場E側からのマッチング意思表示を受け入れない旨のイベント会場の意思表示を与えるマッチング回答信号を、インターネット10及びルーター2を介して、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。その際に、ミュージシャン用スマートフォン5は、イベント会場E側からのマッチング意思表示を拒否する旨の理由を与える信号を、上記マッチング回答信号と共に、サーバー3のマッチングサイトへ送信する。或いは、ミュージシャン用スマートフォン5は、上記の拒否理由を示す事無く、単に、「NO」を意味するマッチング回答信号のみをサーバー3のマッチングサイトへ送信しても良い。或いは、ミュージシャン用スマートフォン5は、何らの回答信号も送信しないとしても良い。又、「NO」の場合のプリセットコメントが選ばれる様に構成しても良い。
【0075】
C-1-1;マッチング相手先であるミュージシャンMのマッチング回答が「YES」を与える場合
サーバー3のマッチングサイトは、「YES」の回答を与えるマッチング回答信号の受信に応じて、「YES」の回答信号、及び、イベント会場Eと相手先の内のミュージシャンMとがサーバー3上の共有画面である「会議ルーム」のサイトに於いてインターネット10を介して互いに出演交渉を行うための場所である上記会議ルームのサイトにアクセスするために必要な会議ルームアクセス信号を、eメール信号として、送信する。即ち、サーバー3のマッチングサイトは、「YES」の回答である旨を示すと共に、会議ルームのサイトのURL及び会議ルームのサイトに入室するためのイベント会場Eと相手先のミュージシャンMとに共通の鍵の情報(鍵情報)を与える会議ルームアクセス信号(eメール信号)を、インターネット10を介して、イベント会場用タブレット端末6のメールアドレスへ送信する。加えて、サーバー3のマッチングサイトは、上記会議ルームのサイトのURL及び会議ルームのサイトに入室するためのイベント会場Eと相手先の内のミュージシャンMとに共通の鍵の情報(鍵情報)を与える会議ルームアクセス信号(eメール信号)を、インターネット10を介して、対応するミュージシャンMのミュージシャン用スマートフォン5のメールアドレスへ送信する。
【0076】
C-1-2;マッチング相手先であるミュージシャンMのマッチング回答が「NO」を与える場合
サーバー3のマッチングサイトは、当該ミュージシャンMからの「NO」の回答を与えるマッチング回答信号の受信に応じて、当該ミュージシャンMの意思が「NO」である旨を与える信号、及び、その理由を与える信号を、eメール信号として、イベント会場用タブレット端末6のメールアドレスへ送信する。或いは、サーバー3のマッチングサイトは、理由無しで、単に当該ミュージシャンMの意思が「NO」である旨を与える信号のみをイベント会場用タブレット端末6のメールアドレスへ送信しても良い。或いは、サーバー3のマッチングサイトは、何らのeメール信号を送信しないとしても良い。又は、「NO」の場合のプリセットコメントが選ばれる様に構成しても良い。
【0077】
この後の一連の手続過程、即ち、「C-2;イベント会場Eからの会議ルームへのアクセス」、「C-3;相手先のミュージシャンMからの会議ルームへのアクセス」、「C-4;会議ルーム上でのイベント会場E側とミュージシャンMとの出演交渉」、「C-5;出演交渉の履歴事項情報(交渉内容)を与える交渉信号のデータベース4への保存」、「C-6;覚書情報信号のデータベース4への保存」、及び、「D;原則としてのミュージシャンMからの開示要求と、例外としてのイベント会場E側からの開示要求」の各手続は、実施の形態1で既述した通りであり、実施の形態1の対応する記載箇所を援用する。イベント会場E側からのマッチング要求に応じた出演交渉が行われる本実施の形態に於いても、実質的に見て、アマチュアのミュージシャンMは、相手側のイベント会場Eとの関係では弱い立場であることには変わりがない。そこで、本システム100に於ける「交渉信号・覚書」の開示要求をサーバー3へ送信出来る電子計算機は、原則として、ミュージシャンMのミュージシャン用スマートフォン5である。
【0078】
(ミュージックマネージメントシステム100の利点)
(1)実施の形態1及び2の各々で記載された本システム100に於いては、一般的に出演・上演・メジャー配信の機会に比較的に恵まれておらず且つ自己の売り込み・契約交渉に不慣れなアマチュアのミュージシャンの出演・上演・メジャー配信の機会を飛躍的に増大させ得る。その結果、本システム100によれば、各ミュージシャンは、自己がジャンルとする分野の音楽を自己が希望する場所に於いて発表する機会(発表の場所)を、数多く与えられることとなる。
【0079】
(2)実際に本システム100を利用して出演・上演・メジャー配信を成したミュージシャンの出演回数・評判等の各種情報はサーバー3によって取得・管理可能なため、出演・上演・発表(配信等を含む。)の機会を比較的に数多く与えられたミュージシャンの中から、将来的に有望なミュージシャンを見出すことが出来るという、オーディション的な機能を、本システム100は発揮し得る。
【0080】
(3)本システム100を通じて成立した出演契約の履行の段階或いは履行の後に於いて、何らかのトラブルが両者間に生じた場合に於いても、出演交渉及びトラブル解消の交渉に不慣れである等の理由により実質的に立場の弱いアマチュアのミュージシャンは、1)出演交渉段階での当事者間の各やり取りの又は/及び本システム100による双方の最終承諾済みの履歴をサーバー内に残すことが出来る。と共に、上記ミュージシャンは、2)既述した広義の意味での「両者署名済み」の覚書(=契約書)としてのデータを、本システム100に対して開示要求することで、証拠として取得することが出来る。そのため、実質的に立場の弱い側のミュージシャンは、これらのデータを証拠として相手側のイベント会場側に対して提示しつつトラブル解消のための交渉を行うことが出来、当該トラブル解消交渉を自己に有利に進めることが十分に期待され得る。又、両当事者間で定めた出演契約の契約条項の定めが不明確であるがために、契約上の争いというトラブルが両当事者間で生じる場合もある。この点、本システム100に於いては、既述の通り、両当事者は、クラウドサーバー装置1上に於いて、「契約の成立・契約の内容」を証明する作用を呈する、押印無し又は押印有りの「契約書」或いは押印無し又は押印有りの後述の「確認書」等の様な「契約書に相当する証拠書面」を与えるデータを電気信号として作成して、当該データの電気信号をデータベース4内に記録・保存しておくことが出来る。既述の通り、覚書情報信号が与える最終的且つ広義の意味での両者署名済みの覚書(契約書)のデジタルデータ中には、両者の各押印のデータが無い乃至は存在しない場合のみならず、電子判子等の種々の捺印化技術を利用して両者の各押印のデータが最終的且つ両者署名済みの覚書(契約書)のデジタルデータ内に含まれていても良い。又、「両者署名済み」及び「押印無し」、又は、「両者署名済み」及び「押印有り」の覚書(契約書)のデジタルデータの作成・保存に関しては、インターネット等の通信インフラ回線に接続されている各種の端末機(スマートフォン、タブレット端末、パソコン等。)の画面等に両当事者が電子ペン等の電子ツール機器で又は電子ペン等及び電子印鑑等の電子ツール機器を使用して、電子署名をして成る又は電子署名及び電子押印して成る、デジタルデータとしての契約書である「覚書」を与える覚書情報信号を、クラウド上で生成して、データベース4内に保存することが出来る。加えて、上記広義の意味での「両者署名済み」の覚書(契約書)のデジタルデータのクラウド上での作成・保存に関して、生体認証技術の様な各種の認証技術とAI等との活用によって、例えば「当事者〇〇の「声」で以って契約文書番号〇〇号の契約書を承認しました。」と言う様なシーンの映像収録データ若しくは音声収録データと、当事者本人の生体認証データと、覚書内の詳細データ等とを、互いに紐付けて成る、約定のデジタルデータ(契約の成立・契約内容の特定の証と成る法的証拠デジタルデータ)を、「両者署名済み」の覚書情報信号として、クラウド上で生成・保存することが出来る。即ち、声認証(音声声紋),指紋・掌紋認証,指静脈認証,顔認証,アイリス(虹採)認証,耳音響認証等の各生体認証技術と、XR,超高精細映像,ホログラム(3Dホログラム、アバター(自分の分身となるキャラクター)等。),AI等の各技術を活用して、各当事者本人の生体認証データ(声認識,顔認識等。)を、当事者間の約定及び契約決済情報データ(収録映像・収録音声・画像・テキスト等。)並びに覚書(契約書)・後述する確認書・メモ書き等の「契約書に相当する法的証拠書面」等の該当文書のデータに紐付けして成る法的証拠データの全てを、広義の意味での「両者署名済み」の覚書情報信号のデータとして、クラウド上で生成してデータベース4内に保存・記録することが出来る。
よって、本システム100は、上記の様なトラブルの発生を未然に予防することが出来ると共に、現に生じたトラブルを有効に且つ的確に解決することが出来る。例えば、両当事者間の信頼関係の破綻等に起因して何らかのトラブルがビジネスの展開に於いて上記契約の両当事者間に生じた場合を考える。この場合に於いて、トラブル解消の交渉を有利に展開したいと望む当事者の一方は、交渉段階での当事者間の各やり取りの又は/及び本システム100による双方の最終承諾済みの履歴をサーバー内に残すことが出来ると共に、広義の意味での両者の署名済みの契約の覚書(契約書)のデータを、本システム100に対して開示要求することで、当該契約の成立及び当該契約の内容を証明するための証拠として取得することが出来る。そのため、上記当事者の一方は、これらの取得済みデータを当事者の他方側に対して当該契約の証拠として提示しつつトラブル解消のための交渉を行うことが出来、当該トラブル解消交渉を自己に有利に進めることが十分に期待され得る。
【0081】
(4)他方で、或る地域内に於いて当該地域の活性化等のために或る種のイベントの開催を企画・意図するイベント会場側は、本システム100を利用することで、様々な場所から、当該イベントの趣旨に適合乃至は賛同した数多くのミュージシャンを一同に集めてイベントの中の一つとして音楽のイベントを行うことが出来るので、本システム100を「地域おこし」、「地域活性」又は「地域創生」の手段として利用することも出来る。
【0082】
(変形例)
(1)クラウドサーバー装置1の翻訳機能:
ミュージシャン用スマートフォン及びイベント会場用タブレット等の移動体機器乃至は電子計算機の各画面を、英語・中国語等の様々な外国語に変換・翻訳し得る多言語対応機能を、クラウドサーバー装置1に持たせても良い。例えば、サーバー3の各サイトが各移動体機器のディスプレイ上に提供する画面の上端部には、「English」又は「Chinese」等の外国語を示す釦画面が表示されており、操作者が斯かる釦画面をタッチ等によって操作することで、各移動体機器の全画面内の全文字は、対応する外国語に変換されて表示される。この場合には、本システム100の既述のマッチング機能等を介して、日本人と外国人とが音楽のイベント出演についてコラボレーションすることが出来、外国のミュージシャンが日本のイベント会場に出演出来る機会を増やし、或いは、その逆の、日本人のミュージシャンが諸外国のイベント会場に出演出来る機会を増やすことが可能となる。海外からのインバウンド観光客の参加も見込まれ、国が推進する観光DMO施策の上でも地方・地域の経済に対する活性化等の効果も期待出来る。観光インバウンド旅行者にアプローチすることが出来、地方/地域への来訪促進策ともなり、「地域おこし」、「地域活性」又は「地域創生」の手段として利用することも出来る。
【0083】
(2)地域おこしへの適用:
特定地域での「地域おこし」のためのイベント会場の開催等の場合には、イベント会場側の電子計算機(本システムのサーバー及び外部サーバー等。)から、一般客向けに、無料・割引クーポン券をダウンロード可能として、当該イベントを盛り上げて地域の活性化を図ることとしても良い。
【0084】
(3)種々の分野のアマチュアのアーティスト(セミプロのアーティストを含む。)とイベント会場とのマッチングへの適用:
実施の形態1及び2に於いては、アマチュアのミュージシャンとイベント会場とのマッチング機能等を有するミュージックマネージメントシステム100について記載した。しかしながら、実施の形態1及び2に係るミュージックマネージメントシステム100が提供する既述のサービス乃至は保有するマッチング等の種々の機能を、音楽以外のその他の分野に属するアマチュアのアーティストと、イベント会場との間のマッチングにも適用可能であり、同様の既述の利点・効果・問題解決が得られる。その意味では、既述のマッチング機能、契約交渉各段階の内容証明機能及び契約締結後の契約成立証明機能等を実現する「アーティストマネージメントシステム」は、既述のミュージックマネージメントシステム100を含む広義のマネージメントシステムとして捉えられるべきである。そこで、ミュージシャン以外のその他の分野に属するアーティストとイベント会場とのマッチングに関する「アーティストマネージメントシステム」の構成・動作・機能等の記載に関しては、実施の形態1,2に於ける既述のミュージックマネージメントシステム100の関連記載を援用する。本発明に於いては、自己の芸術に関する能力の発表の場を求める「アーティスト」乃至は「芸術家」の用語の意義は、出来る限り広く解釈されねばならない。ここで、イベント会場との間のマッチングを希望するアマチュアのアーティストを例示的に列挙するならば、例えば、画家(絵師)、漫画家、映画監督、彫刻家、陶芸家、写真家、大道芸人、ミュージック・舞台俳優、ダンサー、バレリーナ、タレント、マジシャン、コメディアン、広告等のクリエーター、デザイナー等々が挙げられる。ここで言う「アマチュア」の意義も、実施の形態1,2で既述した意義と同義に定義される。本変形例に於いては、例えば、「ミュージシャン用電子計算機」は「アーティスト用電子計算機」と一般化されて称され、「ミュージシャン登録情報信号」は「アーティスト登録情報信号」と一般化され、「ミュージシャン特定信号」は「アーティスト特定信号」と一般化され、「ミュージシャン用アプリケーションソフトウェア」は「アーティスト用アプリケーションソフトウェア」と一般化される。又、「ミュージシャン」は「アーティスト」と一般的に称されることとなる。更に、「出演交渉」とは、イベント会場に於いてアーティストが自己の芸術に関する能力を発表するための当該イベント会場(ネット配信等を含む。)の提供を受けるための、アーティストとイベント会場側との間の交渉(契約締結のための一連の活動。)をいう一般化された用語である。勿論、当該「出演交渉」には、ミュージシャンMとイベント会場E側との出演交渉(演奏・上演・発表・配信交渉等を含む。)も、含まれる。
【0085】
尚、本発明に於いては、実施の形態1,2等に於いて既述された「演奏・上演・発表(配信等を含む。)」等の各用語は、「アーティストによる自己の芸術に関する能力の発表」という用語に一般化される。又、プロのアーティストに関して、既述の問題点を同様に抱えるプロのアーティストに対して本発明に係る「アーティストマネージメントシステム」を適用することは可能であり、その場合でも既述した利点が同様に得られる。更に、既述の問題点を抱えるか否かを問わず、「自己の芸術に関する能力の発表の場」を求めるプロのアーティストについても、本発明に係る「アーティストマネージメントシステム」を適用することは可能である。その場合でも、各プロのアーティストは、自己がジャンルとする分野のアート(音楽等。)を自己が希望する場所に於いて発表する機会(発表の場所)を、数多く与えられることとなる等、既述の幾つかの利点が得られる。
【0086】
<補足>
既述のマッチング・交渉・覚書(契約書)作成・契約締結の各過程に於ける情報伝達乃至は通信の方法・技術に関しては、1)両当事者又は一方の当事者による文章(テキスト:文字・図形・図表等)より成るデータ又は口頭乃至は口述より成るデータの情報伝達・通信であっても良い。又は、2)両当事者又は一方の当事者による音声・映像・画像の各データの利用による情報伝達・通信でも良い。或いは、3)8K以上の超高精細映像・5G/6G以上の大容量の高速通信回線・ホログラム(3Dホログラム、アバター等を含む。)・AI・XR(VR,AR,MR等を含む。)・人の五感(「五感」とは、視覚,聴覚の他,触覚,臭覚,味覚等の人間が感じ得る全感覚を言う。)により得られる情報の通信・量子コンピュータ等の種々の技術を駆使乃至は利用した情報伝達・通信であっても良い。そして、クラウドサーバー装置1は、AI等の技術を利用することで、両当事者又は一方の当事者から口頭・口述により又は音声・映像・画像の各データの利用により伝達された情報を文章化・図形化等する処理を行って、文字化・図形化・図表化された各書面のデータの信号を、交渉中の各データ及び締結された契約内容を示す覚書(契約書)のデータの信号として作成・保存しても良い。例えば、一方の当事者が、5G及び/又は6G以上の超高速通信スピードのネット上に於いて、3D映像を含む8K以上の超高精細映像、及び、ホログラム(3Dホログラム、アバター等を含む。),XR,AI等の技術を用いて展開し、他方の当事者が、バーチャル化された一方の当事者が映し出された8K以上の超高精細映像又は3Dホログラムの人物(動画)像(アバター等を含む。)との間に於いて、契約交渉・契約締結を行いたいと希望して本システム100を利用する場合を考える。このときには、クラウド上で両当事者により信号として作成され且つ保存されている、何れも法的証拠データとなる両当事者間での交渉内容及び覚書内容の各データに基づいて、両当事者は、成立・締結された契約の内容の明確化を背景に、実にリアリティ感の溢れた環境の下で、出演契約等の契約の交渉・契約の締結をより確実に進行・展開していくことが出来る。その様な上記先端技術を用いて両当事者間で行われた交渉内容・覚書内容(契約内容)の各データも、本システム100の利用によって、予め且つ問題発生となる前の段階で未然に、クラウド上に於いて電気信号として明確に作成されて、データベース内に確実に保存される。既述の通り、広義の意味での「両者署名済み」及び「押印無し」、又は、広義の意味での「両者署名済み」及び「押印有り」の覚書(契約書)のデジタルデータの作成・保存に関しては、インターネット等の通信インフラ回線に接続されている各種の端末機(スマートフォン、タブレット端末、パソコン等。)の画面等に両当事者が電子ペン等の電子ツール機器で又は電子ペン等及び電子印鑑等の電子ツール機器を使用して、電子署名をして成る又は電子署名及び電子押印して成る、デジタルデータとしての契約書である「覚書」を与える覚書情報信号が、クラウド上で生成されて、データベース4内に保存されても良い。或いは、広義の意味での「両者署名済み」の覚書(契約書)のデジタルデータのクラウド上での作成・保存に関して、生体認証技術の様な各種の認証技術とAI等との活用によって、例えば「当事者〇〇の「声」で以って契約文書番号〇〇号の契約書を承認しました。」と言う様なシーンの映像収録データ若しくは音声収録データと、当事者本人の生体認証データと、覚書内の詳細データ等とを、互いに紐付けて成る、約定のデジタルデータ(契約の成立・契約内容の特定の証と成る法的証拠デジタルデータ)を、広義の意味での「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」としてクラウド上で生成・保存しても良い。即ち、声認証(音声声紋),指紋・掌紋認証,指静脈認証,顔認証,アイリス(虹採)認証,耳音響認証等の各生体認証技術と、XR,8K以上の超高精細映像,ホログラム(3Dホログラム、アバター(自分の分身となるキャラクター)等。),AI等の各技術を活用して、各当事者本人の生体認証データ(声認識,顔認識等。)が、当事者間の約定及び契約決済情報データ(収録映像・収録音声・画像・テキスト等。)並びに覚書(契約書)・後述する確認書・メモ書き等の「契約書に相当する法的証拠書面」等の該当文書のデータに紐付けして成る、法的証拠データの全てが、広義の意味での「両者署名済み」の覚書(契約書)を与える「覚書情報信号」として、クラウド上で生成されてデータベース内に記録・保存されても良い。
【0087】
(留意点)
本発明の実施の形態1,2の開示に於ける「覚書」という用語は、「契約の成立を証明する書面」(広辞苑第7版)としての「契約書」を示す用語として使用されている。ここで、当該「覚書」は、広義の意味での「両者署名済み」の、クラウドサーバー装置1上で作成及び保存されることによってデジタル化された、「契約成立・契約内容」を示す法的証拠書面である。しかし、本発明に於いては、「覚書」成る用語乃至は概念は、上記の「契約書」である場合のみならず、「忘れないように書いておく文書・メモ」(広辞苑第7版)としての「覚書」、或いは、所謂「確認書」、「協定書」、「請負書」又は「やり取りメモ」等という様な種々の書面の形式的な用語をも含む、広義の用語乃至は概念として定義付けされて、把握される。換言すれば、「覚書」(=法的証拠書面)という用語・概念は、ア)上記の「契約書」を含む用語・概念であると共に、イ)上記メモとしての「覚書」又は「確認書」等の様な、契約内容を証明する作用を呈する、「契約書に相当する証拠書面(押印無し又は有り。)をも含む用語・概念である。従って、当事者間の交渉を通じて最終的に締結された「契約の成立・契約の内容」を示す「契約書」としての「覚書」のデータを与える「覚書情報信号」が、クラウドのサーバー3上で作成されてデータベース4内に保存され、且つ、開示要求に応じてサーバー3により開示される。のみならず、それに代えて、メモとしての上記「覚書」又は上記「確認書」等の上記「契約書に相当する証拠書面」のデータ(第1データ)を与える「覚書情報信号」が、当事者間の交渉を通じて最終的に成立した「契約の成立・契約の内容」を示す証拠(覚書)として、サーバー3上で作成されてデータベース4内に保存され、且つ、開示要求に応じてサーバー3により開示されることとしても良い。或いは、クラウドサーバー装置1は、上記の「契約書」としての「覚書」のデータ及び上記の「契約書に相当する証拠書面」のデータ(第1データ)の両方をクラウド上で作成して、両データから成る第2データをそのデータベース4内に保存・記録すると共に、契約当事者の一方又は双方からの開示要求に応じて、上記の「契約書」としての「覚書」のデータ及び上記の「契約書に相当する証拠書面」のデータの双方を開示することとしても良い。
【0088】
(追記) (量子耐性を備えた)ブロックチェーン技術の導入
既述の実施の形態1,2及び変形例等に於けるクラウドサーバー装置1と、クラウドサーバー装置1とは別個である複数のノード用コンピュータ(図示せず。)の各々とは、インターネット10を介して、ピアツーピア(P2P)方式で分散して互いに接続されて「ブロックチェーン」を構築乃至は形成することとしても良い。ここで、「ピアツーピア方式」乃至は「P2Pネットワーク」とは、インターネット等のネットワーク上に分散して配設された複数のコンピュータ同士がネットを通じてそれぞれ対等にデータをやり取りする方式である。特に、本例では、「スマートコントラクト」の機能を搭載乃至は実装したブロックチェーンのデータ構造が構築されることとしても良い。尚、「ブロックチェーン」に関する基礎的な情報は、例えば、既述の非特許文献1に開示されている。
【0089】
本例の場合、クラウドサーバー装置1自体が、上記ブロックチェーンを構成する一つの「ノード」(コンピュータ)であると共に、「ブロック」を作成するノードである「マイナーノード」である。当該ブロックチェーン技術の導入により、クラウドサーバー装置1のデータベース4内に格納・保存される、「登録情報」、「履歴事項情報」及び「覚書情報」等の各種のデータの改ざんを有効に防止することが出来るというメリットが得られる。ブロックチェーンを成すクラウドサーバー装置1及び上記の複数のノード用コンピュータは、インターネット10を通じて、改ざんが困難であり且つ検証が容易な自立分散型のデータ構造を構築乃至は形成する。この様なデータ構造の構築・形成として、ブロックチェーンと根底的な思想が共通し且つブロックチェーン上で動作するプログラムとしての「スマートコントラクト」の機能をブロックチェーンの基盤に組み込んで実装することで、押印等の、不便及び非効率を無くして、自動的に交渉の履歴事項(履歴情報)・契約書等の覚書の「トランザクション」等を作成・締結してブロック内に記録・保存することとしても良い。これにより、改ざんが困難であり且つ検証が容易な自立分散型のデータ構造が構築・形成される。ここで、ブロックチェーン基盤での「スマートコントラクト」に関しては、1)「イーサリアム」(Etheruem)(スマートコントラクト機能を最初から有する。)の様なパブリック型ブロックチェーンに於けるスマートコントラクトを活用しても良い。又は、2)コンソーシアム型ブロックチェーンに於けるスマートコントラクトを活用しても良い。或いは、3)プライベート型ブロックチェーンに於けるスマートコントラクトを活用することとしても良い。尚、上記1)の「イーサリアム」の特徴点は、ブロックチェーンと結び付いたプログラム実行機能を最初から備えている点であり、イーサリアム上のアプリケーションプログラムは「スマートコントラクト」又は「分散アプリケーション(DApps)」と呼ばれ、信頼出来るデータ基盤を恰も公共サービスであるかの様に使用できる点がパブリック型ブロックチェーンのメリットである。又、ブロックチェーン基盤上での「スマートコントラクト」の呼称は、ブロックチェーン基盤により異なり、例えば、「イーサリアム」であれば、上述の通り、「スマートコントラクト」は、そのまま「スマートコントラクト」と呼ばれる。
【0090】
本実施の形態1,2等に於ける、ブロックチェーンの構築によるデータ構造の一例は、次の通りである。即ち、1)クラウドサーバー装置1のデータベース4内に格納・保存される「登録情報」の各々のデータ(取引データ)は、ナンス値をパラメータとするハッシュ関数により暗号化された「トランザクション」として、当該一つのブロック(データの単位)と繋がった直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、当該一つのブロック内に保存される。そして、当該一つのブロックにチェーン(鎖)の様に次々に繋がれた次以降の各ブロック内にも、当該「登録情報」に関する暗号化されたデータ(取引データ)は、「トランザクション」として、直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、時系列的に同期して連なる様に保存される。これにより、「登録情報」のブロックチェーン化された状態が生成される。同様に、2)データベース4内に格納・保存される、当事者間の交渉過程に於ける各「履歴事項(交渉内容)情報」は、それぞれ、ナンス値をパラメータとするハッシュ関数により暗号化された「トランザクション」として、当該一つのブロック(データの単位)と繋がった直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、当該一つのブロック内に保存される。と共に、当該一つのブロックにチェーンの様に次々に繋がれた次以降の各ブロック内にも、各「履歴事項(交渉内容)情報」に関する暗号化されたデータ(取引データ)は、「トランザクション」として、直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、時系列的に同期して連なる様に保存される。これにより、当事者間の交渉過程に於ける各「履歴事項(交渉内容)情報」のブロックチェーン化された状態が生成される。更に、3)当事者間の交渉過程を通じて最終的に成立した「覚書情報」も、ナンス値をパラメータとするハッシュ関数により暗号化された「トランザクション」として、当該一つのブロック(データの単位)と繋がった直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、当該一つのブロック内に保存される。と共に、当該一つのブロックにチェーンの様に次々に繋がれた次以降の各ブロック内にも、「覚書情報」に関する暗号化されたデータ(取引データ)は、「トランザクション」として、直前のブロックのハッシュ値及びナンス値と共に、時系列的に同期して連なる様に保存される。これにより、当事者間の交渉過程を通じて最終的に成立した「覚書情報」のブロックチェーン化された状態が生成される。そして、「マイページ」等のその他のデータベース内に格納・保存される各取引データも、同様に、ブロックチェーン化された状態で保存される。ブロックチェーンは、取引データを暗号化・不可逆化した上で、分散化された自立的な各ノード(各コンピュータ)によって当該取引データを共通して管理・保存するので、取引データが改ざんされにくいというデータ構造を有する。ここで、「イーサリアム」等の、パブリック型ブロックチェーン基盤上でのスマートコントラクトの機能・サービスを活用・利用することにしても良い。或いは、「イーサリアム」等の活用に代えて、コンソーシアム型ブロックチェーンのスマートコントラクト又はプライベート型ブロックチェーンのスマートコントラクトを、ブロックチェーン基盤に於けるスマートコントラクトとして活用しても良い。
【0091】
しかしながら、量子コンピュータ技術の進展化に伴い、ブロックチェーンによる暗号化が量子コンピュータにより破られる蓋然性が有り得る。斯かる対応技術としては、クラウドサーバー装置1(図1)及び上記の複数のノード用コンピュータとの間で形成される既述のブロックチェーンに、「量子耐性」を持たせることである。量子耐性を持つ暗号技術を用いた量子耐性ブロックチェーンとしては、例えばQRL(Quantum Resistant Ledger)ブロックチェーンを挙げることができる。斯かる量子耐性ブロックチェーンの採用・構築により、量子コンピュータによりブロックチェーンに於ける暗号が破られることを防止して、「覚書情報」等の取引データの改ざん防止化を飛躍的に高めることが可能となる。
【0092】
(付記)
以上、本発明の実施の形態を詳細に開示し記述したが、以上の記述は本発明の適用可能な局面を例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、記述した局面に対する様々な修正及び/又は変形例を、この発明の範囲から逸脱することの無い範囲内で考えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、例えば、アマチュアのミュージシャンの様な、プロフェッショナルではないアーティストとイベント会場間での、ITを利用したマッチングを行うビジネスモデルに適用して好適である。
【符号の説明】
【0094】
100 ミュージックマネージメントシステム(アーティストマネージメントシステム)
1 クラウドサーバー装置
2 ルーター
3 サーバー(クラウドサーバー)
4 データベース
5 ミュージシャン用スマートフォン
6 イベント会場用タブレット端末
7 外部サーバー(アプリストア)
8 アプリケーションソフトウェア
M ミュージシャン(個人・バンドの代表者)
E イベント会場(ライブハウス・店舗・ネット配信サイト等)
図1
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図10